JP2004079516A - 試料保持機,半導体製造装置,半導体検査装置、および試料の保持方法 - Google Patents

試料保持機,半導体製造装置,半導体検査装置、および試料の保持方法 Download PDF

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Abstract

【課題】試料の端部の電子線の照射位置と試料位置との関係の精度の低下を防止して、加工,分析や検査ができるようにする。
【解決手段】試料台の中央部における偏向補正量の試料表面の高さ依存性を試料の外周部と比較して、該試料外周部の特有の歪み量を得、これを外周部の標準マーク信号から除去して偏向補正量の高さ依存性を算出し、中央部で得られる偏向補正量と等価的な補正量を求め、外周部の標準マークのみから偏向補正テーブルを作成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウェハ等の試料を保持する試料保持機,該試料保持機を有する半導体製造装置,半導体検査装置、および試料の保持方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウェハの回路パターンの微細化に伴い、電子線を用いた回路パターンの検査装置が実用化されてきている。
【0003】
例えば、日本特許公開昭59−192943号公報,日本特許公開平5−258703号公報,文献Sandland, et al.,“An electron−beam inspection system for x−ray maskproduction”,J. Vac. Sci. Tech. B, Vol.9, No.6, pp.3005−3009 (1991)、文献Meisburger, et al.,“Requirements and performance of an electron−beam column designed for x−ray mask inspection”,J. Vac. Sci. Tech. B, Vol.9,No.6, pp.3010−3014 (1991)、文献Meisburger, et al.,“Low−voltage electron−optical system for the high−speed inspection of integrated circuits”, J. Vac. Sci. Tech. B, Vol.10, No.6, pp.2804−2808 (1992)、文献Hendricks, et al.,“Characterization of a New Automated Electron−Beam Wafer Inspection System”, SPIE Vol. 2439, pp.174−183(20−22 February, 1995)等に記載された技術が知られている。
【0004】
ウェハの口径増大と回路パターンの微細化に追随して高スループット且つ高精度な検査を行うためには、非常に高速に、高SNな画像を取得する必要がある。そのため、通常の走査型電子顕微鏡(SEM)の100倍以上(10nA以上)の大電流ビームを用いて照射される電子数を確保し、高SN比を保持している。さらに、基板から発生する二次電子,反射電子の高速、且つ高効率な検出が必須である。
【0005】
また、レジスト等の絶縁膜を伴った半導体基板が帯電の影響を受けないように2KeV以下の低加速電子線を照射している。この技術については、日本学術振興会第132委員会編「電子・イオンビームハンドブック(第2版)」(日刊工業新聞社、1986年)622頁から623頁に記載がある。しかし、大電流で、かつ低加速の電子線では空間電荷効果による収差が生じ、高分解能な観察が困難であつた。
【0006】
この問題を解決する方法として、試料直前で高加速電子線を減速し、試料上で実質的に低加速電子線として照射する手法が知られている。例えば、日本特許公開平2−142045号公報,日本特許公開平6−139985号公報に記載された技術がある。
【0007】
以下、従来技術の回路パターン検査装置の電子光学系の一例の概略を図9を参照して説明する。図9は、従来技術における回路パターン検査装置の電子光学系の概略図である。
【0008】
引き出し電極2の電圧により電子銃1から出た一次電子線201は、コンデンサレンズ3,走査偏向器5,絞り6,シールドパイプ7,対物レンズ9等を通過して収束,偏向されてX−Yステージ11,回転ステージ12上の半導体装置などの被検査基板10に照射される。この被検査基板10には、一次電子線減速用に高圧電源23より減速電圧(以下、リターディング電圧という)が印加されている。被検査基板10からは一次電子線201の照射により第1の二次電子202が発生する。第1の二次電子202はリターディング電圧により数keVのエネルギーに加速される。対物レンズ9の電子銃側には隣接してEクロスB偏向器8が設けてある。
【0009】
このEクロスB偏向器8は、一次電子線201に対しては電界と磁界による偏向量が互いに打ち消し合い、第1の二次電子202に対しては、両者の重ね合わせで電子を偏向させる偏向器である。加速された第1の二次電子202は、該EクロスB偏向器8により偏向され、さらに、二次電子検出器13に外付けした吸引電極14と二次電子検出器13の間の吸引電圧が形成する電界に引き寄せられて二次電子検出器13に入射する。
【0010】
前記二次電子検出器13は、半導体検出器で構成されている。第1の二次電子202は半導体検出器に入射して電子正孔対を作り、これが電流として取り出され電気信号に変換される。この出力信号は、さらにプリアンプ21で増幅されて画像信号用の輝度変調入力となる。以上の電子光学系の動作で基板上の一領域の画像を得てから画像出力信号に一画面分の遅延をかけ、第二の領域の画像を同様にして取得する。この二つの画像を画像比較評価回路で比較し、回路パターンの欠陥部の検出が行われる。ここで、一次電子線201の照射位置は走査偏向器5へ入力される走査偏向信号によりビームが、基板上へ照射する位置として決定される。
【0011】
しかし、基板の表面高さが、ウェハのそりなどで変動する場合、同一の偏向信号で走査されても電子ビームの実質の基板照射位置の領域は変動し、同一の領域へのビーム偏向が得られない。
【0012】
そこで、従来から電子ビーム描画装置等の電子線応用装置において、次のような偏向補正の手法が採用されている。
【0013】
(1)試料台の最外周部に厚みの異なる少なくとも二面の標準マーク付き試料を設置し、それぞれの高さにおける標準マークの画像信号の位置ずれを算出する。
(2)前記位置ずれの算出と共に、試料表面の高さを逐次計測する光学センサを設置して動作させ、標準マークの高さを信号化する。
【0014】
(3)この標準マークの高さ信号と画像信号の位置ずれから、高さに応じた偏向補正テーブルを算出・記憶し、基板の観察時に前記基板表面の高さに応じた偏向補正信号を算出して偏向補正をする。
【0015】
この技術により、半導体ウェハのそりなどでウェハ表面の高さが変動する場合にも偏向信号を補正してウェハ表面の高さの如何に拘らず、電子ビームにより同一偏向領域を照射できるようになる。この技術は、例えば、日本特許公開昭56−103420号公報等に記載されている。本技術によれば、ウェハを保持したまま、何回でも外周部の基準マーク観察を行い、偏向補正テーブルの更新が手軽に実現できる。したがって、一次ビーム偏向量の電子光学系の時間変化によるドリフトに対しても、1枚のウェハ処理中に一定の時間間隔で、十数回程度標準マークの観察をやり直し、偏向補正テーブルをその都度、更新することで偏向補正が時間変化に追随することができる。
【0016】
しかし、以上のような偏向補正方法を具現化した回路パターン検査装置は、これまで実現されていなかった。
【0017】
回路パターン検査装置においても、ウェハのそりに対応する偏向補正手法として上記偏向補正手法を採用するのが本発明の要旨である。しかし、回路パターン検査装置に、本偏向補正方法をそのまま採用する場合、以下の問題点がある。
【0018】
基板にリターディング電圧を印加することにより、一次電子ビームは、基板を照射する直前にリターディング電界の影響を受けるという問題点がある。
【0019】
一般に、電界変化は、一次電子ビームの中心軸に対して軸対称に分布しているので、ウェハ位置によらず一様に偏向感度を調節することで、一次電子ビームを所望の領域へ偏向することができる。しかし、ウェハ外周部では、ウェハそのものの断面形状およびウェハを設置する試料台の端部の断面構造により、軸に非対称なリターディング電界の乱れが生じるという問題点がある。
【0020】
回路パターン検査装置では、大電流一回走査で信号を得るので、所望のビーム径に絞り、低加速で照射するためにリターディング電圧が他の電子線応用装置と比べて数倍以上の高電圧である。したがって、リターディング電界の変化量も他の電子線応用装置に比べて大きくなるという問題点がある。
【0021】
そこで、基板の観察位置が、ウェハ上の外周部付近であるか否かによって、同一の偏向信号による一次ビームの基板照射領域には無視できない差異、いわゆるビーム歪みが生じるという問題点がある。
【0022】
この状況で、他の電子線応用装置と同様に、試料台の最外周部に厚みの異なる2面の標準マークを設けて偏向補正テーブルを作成すると、該偏向補正テーブルに上記の試料台の外周部特有のビーム歪みの影響が加わることとなる。その結果、試料台中心部における試料表面高さの計測結果から偏向補正テーブルを参照しても当該位置に対する適切な偏向補正信号を得ることはできず、ビームは照射位置ずれを生じるという問題点がある。
【0023】
このビーム照射位置ずれは、それにより得られる画像信号の画素のずれを生じ、画像の比較検査における精度低下の要因となる。この画素のずれが一定の許容範囲を超えると、画像の比較検査を目的とする回路パターン検査装置においては、致命的な検査精度の低下となるという問題点がある。
【0024】
一方、半導体製造装置や半導体検査装置のうち、電子線を試料に照射して加工したり、検査したりする電子線応用装置においては、電子線を真空中で照射しなければならない。また、試料の加工精度を向上させたり検査時に得られた画像の分解能を向上させるためには、発生した電子線の照射エネルギー強度を制御する必要がある。
【0025】
近年、半導体のパターンを電子線を照射して加工する電子線描画装置,半導体表面のパターンの幅等を測定する測長SEM(走査電子顕微鏡測長装置),半導体の材質を電子線を照射することによって分析する分析SEMなどの電子線応用装置には、電子線の照射エネルギー強度を制御するために試料に電圧を印加するリターディングと呼ばれる方法が採用されている。この技術は例えば、日本特許公開平成5−258703号公報や日本特許公開平成6−188294号公報に記載されている。
【0026】
しかし、これら測長SEMや、分析SEMをはじめとする電子線応用装置の試料保持機においては、リターディング電圧の印加によって試料の端部に発生する電界の変動に関しては考慮されていなかった。その結果、試料の端部まで電子線を照射しようとしても、前記電界の変動があるため電子線の照射位置と試料位置との関係の精度が著しく低下してしまい、したがって、試料の端部近辺の部分は、加工,分析や検査ができなかった。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第1の目的は、試料の端部の電子線の照射位置と試料位置との関係の精度の低下を防止して、加工,分析や検査ができるようにすることである。
【0028】
本発明の第2の目的は、電子線照射エネルギーをリターディング電圧により制御する機能を備えた電子線応用装置において、電子線を照射位置の精度の低下なく試料に照射することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
上記本発明の第1の目的を達成するための手段として、本発明に係る回路パターン検査装置の代表的な一例を説明する。
【0030】
本発明に係る回路パターン検査装置は、一次荷電粒子線を収束し試料の回路パターンの第1,第2の領域を走査偏向する照射光学系と、上記一次荷電粒子線の減速と、その照射により試料から発生する二次荷電粒子および反射電子を加速する加減速手段と、上記試料を保持する試料台と、上記試料への一次荷電粒子線の照射位置の表面高さを計測するセンサと、上記試料から発生する荷電粒子を検出する検出器と、上記検出信号から上記試料の照射領域の画像を形成する画像形成手段を有する回路パターン検査装置において、上記試料台を基板設置部の外周部に該ビーム軸方向の厚みの異なる少なくとも二面の標準マーク試料を設置できる構成とし、前記標準マーク試料と略同様の少なくとも二面の基板設置部の中央部標準マーク試料の画像信号を記憶する記憶手段と、当該両標準マーク画像信号から外周部特有の一次荷電粒子線の歪み量を演算する演算手段と、上記外周部標準マーク画像信号から上記外周部特有の歪み量を除去する除去手段と、当該歪み量除去後の外周部標準マーク画像信号から試料高さに応ずる偏向補正用テーブルを作成・記憶する手段と、上記センサで得た表面高さの信号に応じて上記偏向補正用テーブルから偏向補正信号を取り出す偏向補正信号発生手段と、上記外周部標準マーク試料を所望タイミングで照射し上記偏向補正用テーブルを更新させる制御手段と具備することを特徴とするものである。
【0031】
なお、上記基板の近傍には、リターディング電界の乱れを軽減させるために、シールド電極を設ける構成としたものである。
【0032】
以上の構成の回路パターン検査装置およびその方法を機能的に説明する。上記回路パターン検査装置は、試料台の中央部における偏向補正量の試料表面の高さ依存性を試料の外周部と比較して、該試料外周部の特有の歪み量を得ることができる。該外周部特有の歪み量を外周部の標準マーク信号から除去して偏向補正量の高さ依存性を算出すれば、中央部で得られる偏向補正量と等価的な補正量を知ることができる。
【0033】
しかも、外周部の標準マークのみから適切な偏向補正テーブルが作成できるようになるので、ウェハを設置したまま、所望の回数だけ外周部での偏向補正テーブルの算出を行いテーブルを更新することができる。その結果、スループットを低下させることなく、ビームのドリフト等にも追随できる表面高さ依存性を含めた偏向補正テーブルを精度よく得ることができる。
【0034】
一方、ウェハの最外周部では、同一の補正テーブルにて補正しきれない位置ずれを生じる領域が存在し、この領域における画像比較結果をそのまま、結果として出力すると、かえって大量の誤検出が発生する可能性がある。そのため、本発明では、ウェハ上で同一の補正テーブルにて補正しきれない領域では、むしろ検査を行わないような構成も実施した。その結果、誤検出が生じない高精度な検査が可能になった。
【0035】
さらに、試料近傍に、該試料のリターディング電圧と、同電位のシールド電極を設けることで、該試料近傍の電界乱れを軽減し、同一の補正テーブルにて補正可能となるウェハ上の領域をより大きくすることを実現した。
【0036】
これらの作用により、本発明に係る回路パターン検査装置により、精度を低下させることなく、高リターディング電圧の印加条件の下で、ビーム照射位置ずれを起こさず、絶縁物もしくは絶縁物と導電性物質が混在する半導体素子の製造過程における回路パターンを電子線により高速,安定に照射位置精度の高い画像として取得し、その画像を自動比較検査し、欠陥を誤りなく検出することができるものである。
【0037】
また、上記本発明の第2の目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用したものである。
【0038】
電子線応用装置は、半導体装置等の試料に電子線を照射する真空室,試料を真空室内に搬送するローダ,試料を載せるとともに電子線の照射位置を調整するために移動可能なステージ,ステージと試料の間にあって試料を保持するための試料保持機,試料にリターディング電圧を加えるための電源,ステージの移動量または位置を計測する位置計測装置,試料の加工や観察のために試料に電子線を照射する電子源と偏向器,試料から発生する反射電子や二次電子を検出して得られた情報を利用して試料の観察,分析,検査をする情報処理装置から構成されている。そして、試料保持機の電子線照射面側の試料との境界部分は試料表面の高さとほぼ同一とする。このようにすると試料表面の電界分布が試料端部にわたってほぼ均一となり、リターディング電圧によって生じる電界の変動を防止できる。その結果、試料の全面にわたって位置の精度の低下なく電子線を照射することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
【0040】
以下、本発明に係る回路パターン検査装置およびその方法ならびに校正用基板の各実施の形態について、図1ないし図8を参照しながらに説明する。
【0041】
〔実施例1〕
本発明の一実施例に係る回路パターン検査装置を図1ないし図7を参照して説明する。
【0042】
本実施例に係る回路パターン検査装置の基本概念は、基板に印加したリターディング電圧が高圧の負電位であることに起因して顕在化する基板および試料台の外周部の断面形状に沿う当該リターディング電圧に基づく電界の乱れを予め考慮に入れ、可能な範囲で偏向補正テーブルを最適化することで、高精度の検査を行うことである。
【0043】
また、リターディング電界の乱れを平坦化させる電極を設け、上記補正の不可能な領域を実用上の問題ない範囲まで小さくすることである。
【0044】
図1は本発明に係る回路パターン検査装置の構成を示す縦断面図である。図1を参照して、本実施例に係る回路パターン検査装置を詳細に説明する。回路パターン検査装置は、大別して電子光学系101,試料室102,制御部103,画像処理部104から構成されている。
【0045】
前記電子光学系101は、電子銃1,電子線引き出し電極2,コンデンサレンズ3,走査偏向器5,絞り6、シールドパイプ7,EクロスB偏向器8,対物レンズ9,接地電極15,シールド電極16より構成されている。
【0046】
試料室102は、X−Yステージ11,回転ステージ12,光学式試料高さ測定器26,位置モニタ用測長器27より構成されており、また、二次電子検出器13が対物レンズ9の下方にあり、二次電子検出器13の出力信号は、プリアンプ21で増幅されAD変換器22によりデジタルデータとなる。
【0047】
画像処理部104は、画像記憶部30a,30b,演算部33,欠陥判定部
34より、構成されている。取り込まれた電子線画像及び光学画像はモニタ32に表示される。
【0048】
回路パターン検査装置の各部の動作命令および動作条件は、制御部103から入出力される。予め、制御部103には、電子線発生時の加速電圧・電子線偏向幅・偏向速度・試料台移動速度・検出器の信号取り込みタイミング等々の条件が入力されている。
【0049】
また、光学式試料高さ測定器26,位置モニタ用測長器27の信号から補正信号を生成し、一次電子線210が常に正しい位置に照射されるように対物レンズ9の電源25や走査信号発生器24に補正制御回路28から補正信号が送られる。
【0050】
また、電子銃1には拡散補給型の熱電界放出電子源を用いる。これにより、明るさ変動の少ない比較検査画像が得られ、且つ電子線電流を大きくすることが可能なことから、高速な検査が可能になる。
【0051】
一次電子線201は、引出電極2に電圧が印加されることで電子銃1から引き出される。一次電子線201の加速は、電子銃1に高圧の負電位を印加することでなされる。これにより、一次電子線201はその電位に相当するエネルギー、例えば本実施例では12keVでX−Yステージ11方向に進み、コンデンサレンズ3で収束され、さらに、対物レンズ9により細く絞られ、X−Yステージ
11の上に搭載された被検査基板10(具体的には、ウェハもしくはチップ等である)に照射される。
【0052】
前記被検査基板10には、高圧電源23により負電圧、すなわちリターディング電圧を印加できるようになっている。被検査基板10とEクロスB偏向器8の間には、接地電極15を設け、当該接地電極15と前記被検査基板10との間にリターディング電界を形成させた。前記被検査基板10に接続した高圧電源23を調節することにより、被検査基板10への電子線照射エネルギーを最適値に調節することが容易にできる。
【0053】
本実施例では、リターディング電圧として、前記被検査基板10に−11.5kVの負電位を印加する。画像形成には、X−Yステージ11を静止させ一次電子線201を二次元に走査する方法と、一次電子線201は一次元のみ走査し、走査方向と略直交する方向に、X−Yステージ11を連続的に移動する方法のいずれかを選択することができる。
【0054】
ある特定の場所のみを検査する場合にはX−Yステージ11を静止させて検査し、被検査基板10の広い範囲を検査するときは、X−Yステージ11を連続移動して検査すると、効率の良い検査が行える。
【0055】
被検査基板10の画像を取得するためには、細く絞った一次電子線201を該被検査基板10に照射し第1の二次電子202を発生させ、これらを一次電子線201の走査およびX−Yステージ11の移動と同期して検出することにより、被検査基板10の表面画像が得られる。本実施例では発生した第1の二次電子
202を反射部材300で当て、発生した第2の二次電子203を二次電子検出器13で検出するようにしている。
【0056】
本実施例の自動検査では、検査速度が速いことが必須となり、したがって、通常のSEMのようにpAオーダのビーム電流で低速に走査したり、あるいは複数回の走査は行われない。そこで、通常のSEMに比べ、約100倍以上の例えば100nAの大電流電子線を一回のみの走査により、画像を形成する構成とした。
【0057】
一枚の画像は、1000×1000画素で10msec で取得するようにし、画像信号には一画像分の遅延をかけて、次の画像の取り込みと同期させて画像比較評価を行い、被検査基板10上の欠陥探索を行った。
【0058】
図2は、回路パターン検査装置への被検査基板の搭載状態を示す平面図であり、図3は回路パターン検査装置の内部電界のシミュレーションの結果を示す電界分布図である。被検査基板10はX−Yステージ11に搭載されている。以上の構成で、被検査基板10にリターディング電圧を印加すると、該被検査基板10の形状に沿ったリターディング電界が発生する。
【0059】
図2に示す如く、X−Yステージ11は被検査基板10の周囲に4つの突起部C,C,C,C を設け、その内一つC をバネを介在させて可動的に設置した構成である。被検査基板10の表面は巨視的には平坦と見なされ、該基板の中央部の観察時には、図3(a)の乱れのない電界分布となると考えられる。
【0060】
それに対し、前記被検査基板10の外周部では、図2に示されるように、被検査基板10そのもの断面形状の不均一や該基板抑え用の突起部C,C,C,C があり、図3(b)のように突起周囲で電界が乱れる。ここで、被検査基板10と接地電極15間に設けたシールド電極16によって、リターディング電界の乱れは低減されている。この電界の分布から一次電子線201は次のように影響を受ける。
【0061】
図4は電子軌道を説明する模式図、図5は電子の照射位置の広がりと偏向位置との関係を示す関係図である。図4に示す如く、一次電子線201は、ビーム軸と偏向ビーム線との交点、いわゆる偏向支点(図示せず)から直線軌道で被検査基板10を照射するのではなく、高加速状態から当該被検査基板10の近傍に近づくにつれて減速されると共に、リターディング電界による軸対称の偏向作用を受けて、直線軌道よりも微少量だけ拡大する。前記一次電子線201が、前記被検査基板10中央部を照射する時には該被検査基板10表面を巨視的にほぼ平坦と考えて、この軸対称の拡がりを考慮すればよい。
【0062】
図4に示される被検査基板10中央部の照射時には、一次電子線201は偏向信号による照射予定位置x0に対して線形に変化する照射位置x1へ到達する。この照射位置x1は、図5のように被検査基板10の表面高さに応じた値となる。
【0063】
これに対し、該被検査基板10の外周部を照射するときには、一次電子線201は、該被検査基板10の断面形状に応じて生じる近傍電界の乱れにより、さらなる偏向作用を受ける。図5には示されるように、外周部の観察時には一次電子線201の照射位置x2が被検査基板10上の一方向へほぼ平行に移動する。該移動量(x2−x1)がビーム歪み量であり、照射位置の近傍の断面形状に依存する。
【0064】
この移動量(x2−x1)は、検討の結果、偏向幅に対して数10%程度にも達しうることが分かった。それと同時に、ビーム歪み量(x2−x1)は、照射予定位置に対して厳密には線形的に変化するものではないことも判明した。この基板の外周部のビーム歪みが、非線形、且つ無視できない量であるため、次の二つの問題が生じた。
【0065】
外周部の観察時の補正と中央部の観察時の補正は、同一の補正テーブルでは補正しきれないという問題と、偏向補正テーブルを生成するための標準マーク試料がX−Yステージ11の外周部に設置されている場合には、当該補正テーブルが一次電子線201の歪みを含んだ量となり、適切な偏向補正を達成することができないという問題である。
【0066】
また、本回路パターン検査装置は、高速な自動画像比較検査が目的であるため、電子光学系101の時間変化によるビームドリフトに追随して、且つ所要時間の短い偏向用補正テーブルの生成が必要である。
【0067】
そこで、本発明に係る回路パターン検査装置の構成では図6に示す手順で偏向補正しながら、画像比較検査を行うものである。図6は動作手順を説明するフローチャートおよび搭載された被検査基板の平面図である。まず、回路パターン装置の定期的なメンテナンス時等に基本校正フローを実施する。
【0068】
具体的には、試料台10中央部に、厚みの異なる二面の標準マーク付き試料
(+200μm,−200μm)を埋め込んだ校正用ウェハをローディングし、標準マークの表面高さzH,zLの中央部の画像を取得させる。中央部標準マーク信号記憶部35にて、二面の画像信号を記憶させる。該標準マークの表面高さzH,zLは、被検査基板10のそりによる表面高さ変動幅と同程度の幅を設定した。次いで、最外周部にも同様に厚みの異なる二面の標準マーク付き試料17を設置し画像取得を行い、外周部標準マーク信号記憶部36に保存する。
【0069】
このようにして、本発明で得られる標準マークの画像信号は、図7に例示されている。図7は画像表示の一例を示す模式図である。
【0070】
図7に例示する如く、標準マークの真の構成〔xk〕と、中央部標準マークの信号〔x3〕と、外周部標準マークの信号〔x2〕の3つがそれぞれ異なるマーク画像を形成する。上記中央部標準マークの信号〔x3〕の記憶部35と、外周部標準マークの信号〔x2〕の記憶部36から読み出した信号を比較演算部37にて、偏向歪み係数〔B〕に変換する。すなわち、中央部と外周部の標準マークの信号の位置ずれから外周部歪み係数Bを算出し、外周部歪み量記憶部38に記憶する。
【0071】
上記外周部歪み係数Bは、下記の式(1),式(2)で定義される。
【0072】
[x2(zH)]=[B(zH)][x3(zH)]         …(1)
[x2(zL)]=[B(zL)][x3(zL)]         …(2)
以上の定期メンテナンス時の外周部歪み量Bを記憶したまま、ウェハ毎に次の外周部標準マークによる校正フローを実施する。基本校正時と同様に、試料台の最外周部に設置した高さzH,zLの二面の標準マーク付き試料の画像を形成させる。|zH−zL|は400μmである。
【0073】
そして、外周部の標準マークの位置信号の[x2(zH)],[x2(zL)]を記憶部36に保存する。これを外周部歪み量の除去演算回路39にて、標準マークの真の構成位置xkと外周部標準マークの信号[x2]とを比較して外周部偏向歪み係数Cを算出する。
【0074】
上記外周部偏向歪み係数Cは、下記の式(3),式(4)で定義される。
【0075】
[x2(zH)]=[C(zH)][xk]
=([A(zH)]+[B(zH)])[xk]    …(3)
[x2(zL)]=[C(zL)][xk]
=([A(zL)]+[B(zL)])[xk]    …(4)
次に、上記歪み量は、標準マークが試料台の最外周部であることから、外周部特有の歪み量を含んでいる。
【0076】
前記式(1),(2)で示される外周部標準マーク信号と中央部標準マーク信号差から外周部においてのみ生ずる歪[B]を上記式(3),式(4)に代入し、そこで外周部の歪み係数[B]を差し引きし、中央部の歪み量と等価の偏向歪み係数[A]を算出する。
【0077】
前記偏向歪み係数[A]は、下記の式(5),式(6)で定義される。
【0078】
[A(zH)]=[C(zH)]−[B(zH)]          …(5)
[A(zL)]=[C(zL)]−[B(zL)]          …(6)
前記偏向歪み係数[A]は、標準マークの試料の二面に対してそれぞれに得られており、該偏向歪み係数[A]から偏向補正テーブルを算出し、記憶部40にて任意の高さに対する偏向補正テーブルを算出することができる。
【0079】
当該偏向補正テーブルは、その高さの依存性を線形と仮定し、いわゆる内挿法を用い各値を得て完成させることができる。
【0080】
[A(z)]=([A(zH)]−[A(zL)])*(z−zL)/(zH−zL)+[A(zL)]         …(7)
該二段階の偏向補正テーブルの校正動作により、被検査基板10の置き換えを必要とし、所要時間の長い基本校正フローを頻繁に行うことなく、ビーム歪みの影響を受けない高精度な偏向補正テーブルの更新が可能になった。
【0081】
以上に説明した校正フローにより偏向補正テーブルを完成し記憶した後、通常検査を開始する。
【0082】
まず、被検査基板10上の被検査領域を逐次試料高さ測定器26によって計測し、高さ信号を偏向補正信号発生回路29へ送り、偏向補正テーブルを参照して、偏向補正信号を取得しながら一次電子線201を偏向し、画像信号が取り出される。前記取り出された画像信号は、遅延回路31にて一画像分の遅延をかけて演算部33で比較し、欠陥判定部34で欠陥の有無を判定する。本実施例では、偏向補正テーブルを電子光学系101の時間変化に伴う一次電子線201のドリフトに対して高精度で追随させるため、補正テーブルの更新制御手段41にて、上記の外周部標準マーク17の画像観察と偏向補正テーブル更新をウェハ毎に一回のタイミングで実施した。
【0083】
新たな外周部マーク信号と既存の外周部歪み量を演算処理し、歪み量を除去した偏向補正テーブルを生成して更新した。当該テーブル更新は、所望のタイミングで行うように補正テーブルの更新制御手段41に予め設定しておくことができる。
【0084】
また、本実施例では、図6に示すように、被検査基板10外周から10mmまでは同一の偏向補正テーブルで偏向補正しきれない領域として検査無効領域制御手段42にて検査不能と判定し、欠陥判定部34で判定を無効とすると共に、一次電子線201の照射自体も行わない構成とした。
【0085】
これは、X−Yステージ11が非等方的な構成であるため、ビーム歪みが一様でなく、補正テーブルの基板位置依存性を考慮した補正が、非常に複雑、且つ長時間となるためである。
【0086】
さらに、外周部標準マーク付き試料をビームが同一の偏向補正テーブルで補正できる範囲となるように考慮して幅10mmで構成し、それぞれの高さにおける試料面の中央で画像取得を行うものとした。中央部標準マーク付き試料は、外周部標準マーク付き試料よりも大きい面積で構成し、二面の境界線から10mm以上離れた位置で標準マークの画像形成を行うものとして動作させた。
【0087】
本発明を実施した結果、同一の電子光学系を用いてビーム歪みを考慮しない偏向補正をかけて検査した結果と比較して、誤検出率を約20%低減させることができた。
【0088】
なお、上記実施例では、電子源および電子ビームを用いる場合を説明したが、荷電粒子源および荷電粒子線を用いる場合は、上記電子光学系と同一構成のものを照射光学系ということにする。
【0089】
〔実施例2〕
次に、本発明に係る他の実施例の回路パターン検査装置の例を図8を参照して説明する。
【0090】
図8は、図2と同じく被検査基板の搭載状態を示す平面図である。本実施例は、X−Yステージ11を等方的な構成とした以外は、実施例1と同様であり再度の説明は煩瑣となるので、部分構成図のみを示すことにする。本X−Yステージ11は、試料である被検査基板10周囲を基板表面から+〜100μm以内の高さ,外周から動径方向に10mmの幅を持って構成し、静電チャック方式を採用した。
【0091】
被検査基板10周囲で中心角180度以上の部分を動径方向に可動にし、基板設置後に可動部分を該基板に最接近させて当該基板外周に接する位置で固定する。この構成は、複雑であり実動作に困難な点もあったが、被検査基板10の端部で生じるビーム歪みが低減され、外周から3mmまでと、ほとんど全面にわたり検査可能になった。この場合には検査無効領域制御手段42で無効信号を発する必要はない。
【0092】
〔実施例3〕
次に、本発明に係るさらに他の実施例を説明する。本実施例は、図示していないが、実施例1におけるシールド電極16の内径を30mmφから15mmφへと半減させた構成とした。その結果、リターディング電圧の乱れが低減され、外周から7mmまで検査可能になった。
【0093】
以上、述べたように本発明によれば、高圧の負のリターディング電位を印加した試料である被検査基板10の外周部近傍で生じる電界の乱れをあらかじめ考慮し、外周部歪みの影響を受けず基板の照射位置の高さに応じた高精度な一次電子線201の偏向補正を行う回路パターン検査装置または検査方法を得ることができる。そのために、偏向補正テーブルを外周部検査マーク位置から取ったが、X−Yステージ11の径をウェハより十分大型化し、標準マーク17の設置位置がビーム歪みを生じないよう十分内側となるように設置しても差し支えない。
【0094】
また、リターディング電圧を変化させることで電界の乱れの影響が変化し、それに伴い検査有効領域は変化するので、これを考慮して制御手段42を構成すれば、より無駄の少ない検査が可能になる。なお、実施例中に記載した数値は、すべて一例示であり、異なる仕様での実施ももちろん可能であることはいうまでもない。基板の大きさ,厚み,そりによる表面高さの変動幅,リターディング電圧等の条件を考慮し、試料台の基板抑え用突起や基板落とし込み用穴等の幅,高さ、および標準マーク試料の厚み,大きさ等を最適化すればより効率的、且つ高精度に回路パターンの検査が実施できる。
【0095】
以上説明したように、本発明によれば、精度を低下させることなく、高リターディング電圧の印加条件の下で、基板外周部でのビーム歪みの影響を受けず、高速・高精度に試料高さに応じた偏向補正を行うことができるので、その結果、比較検査画像にビーム照射位置ずれを起こさず、絶縁物もしくは絶縁物と導電性物質が混在する半導体装置の製造工程における回路パターンを電子線により高速,安定に照射位置の高精度画像として取得し、その画像を自動比較検査して欠陥を誤りなく検出することができる。さらに、その結果を半導体装置の製造条件に反映し、半導体装置の信頼性を高めると共に、不良率を低減することができる。
【0096】
〔実施例4〕
次に、本発明に係るさらに他の実施例を説明する。
【0097】
電子線応用装置の一例として、ここでは電子線を用いた半導体検査装置の例を以下に述べる。図10に、電子線を用いた半導体検査装置の主要部の縦断面図を示す。半導体検査装置では半導体ウェハやこのウェハに回路パターンを転写する回路パターンマスク等に形成された回路パターンが所望通りであるかどうかが検査され、ウェハやマスクが試料となる。
【0098】
図10において、半導体検査装置の電子光学系は電源501から電気が供給されて電子を放出する電子銃502,電子銃502から引き出された電子線503,電子線503を試料であるウェハ510に収束させ照射させる収束レンズ506a及び対物レンズ506b,電子線503をウェハ510の所望の位置に照射させるために偏向させる偏向器511,電子線503の照射によってウェハ510から発生する二次電子を検出する二次電子検出器515とその二次電子を二次電子検出器515の方向へ変更させるウィーンフィルター514を内蔵した鏡体505から構成される。偏向器511及び対物レンズ506bに加えられる電流の大きさは制御装置513で制御される。
【0099】
ウェハ510はロードロック室519から搬送装置520によって試料室507に搬送され、試料保持機521に載せられる。試料保持機521は移動可能なステージ508のパレットガイド526で位置が固定されている。鏡体505と試料室507は排気装置504a,504b,504c,504dで真空に維持される。ロードロック室519と試料室507との間にはゲートバルブ518が設けられ、ウェハ510を搬送する時のみ開けられる。
【0100】
偏向器511による電子線503の走査範囲はウェハ510の大きさに比べて狭いので、ステージ508を連続的または断続的に移動させて検査したいウェハ510の回路パターンに電子線503を照射する。このときのウェハ510の位置合わせは、ステージ508の位置をレーザ干渉計512で計測し、制御装置513で電子線503が偏向される量にステージ508の位置を表す補正量を重畳して補正を行う。
【0101】
電子線503の照射によりウェハ510から発生する二次電子はウィーンフィルター514により二次電子検出器515の方向へ偏向されて検出される。検出された二次電子の量は増幅器516により増幅されたのち情報処理装置517から画像信号として出力される。
【0102】
二次電子の画像の分解能を向上させるためには電子線503の電圧を上げればよいが、照射される試料の種類によっては試料が破壊されてしまう場合がある。これを防止するために、リターディング電源509から試料に負のリターディング電圧を加えて電子線503を試料の手前で減速させる方法が知られている。この方法は特に半導体ウェハ等の試料に有効である。
【0103】
図11は、ステージ508及び試料保持機521の構成を示す斜視図であり、一部は断面で表している。
【0104】
ステージ508の上には試料保持機521がパレットガイド526で案内され位置が固定されている。ウェハ510は試料保持機521に静電吸着装置521aを介して載せられている。ウェハ510の周囲は保持板521bが取り囲んでいる。試料保持機521にはウェハを出し入れする搬送口531が設けられている。ステージ508は直進ガイド527a,527bで案内された方向に駆動ロッド525a,525bで移動される。
【0105】
図12は図11に示した試料保持機521の平面図及び縦断面図であり、図12(a)はウェハ510の周囲の保持板521bの移動前、図12(b)はウェハ510の周囲の保持板521bの移動後である。
【0106】
図12(a)において、ウェハ510が搬送口531から試料保持機521内に搬送されると、静電吸着装置521a上に載せられる。次にリフト機構528により、図12(b)に示すようにリフト方向536へ保持板521bとほぼ同じ高さまで持ち上げられ、ウェハ510の表面の高さと試料保持機521の保持板521bの表面の高さがほぼ同一となる。次に2個以上に分割された保持板521bがウェハ510の中心に向かうスライド方向535に、保持機スライド機構532によってスライドし、ウェハ510の端に接触する。本図の実施例では保持板521bは4個に分割された例を示した。
【0107】
ここで、ウェハ510の表面の高さと試料保持機521の保持板521bの表面の高さは完全に同一が望ましいが、加工精度,組立精度等のため、完全に同一にさせることは困難である。したがって、両者の高さの同一性に対して、寸法許容差を考慮する必要があり、発明者らは、実験によりこれを見出した。詳細は後述する。
【0108】
また、この実施例ではウェハ510と保持板521bとの間にわずかな隙間537があり、この隙間はないのが望ましい。しかしながら、ウェハ510の外周の寸法と保持板521bの寸法の加工精度の大小により隙間537ができる。この隙間の寸法許容値については、後述する。
【0109】
〔実施例5〕
図13は本発明の他の実施例を示し、試料保持機521の平面図及び縦断面図を示す。ウェハ510は静電吸着装置521aに載せられ、複数個の保持ピン539のうちのひとつがピン移動方向540に移動してウェハ510の位置が固定される。次に保持板521cがリフト方向536へ移動し、ウェハ510の表面の高さと保持板521cの表面の高さはほぼ同一となる。
【0110】
図14から図15に従来の試料保持機の構成を示す。図14は従来の試料保持機の平面図及び側面図である。
【0111】
図14において、ウェハ510は試料保持機521の上に固定された支持台530の上に載せられ複数個のベアリング529で位置が固定される。したがって、ウェハ510の端部の周囲の試料保持機521の高さはウェハ510の厚さだけ低い。
【0112】
図15は従来の試料保持機の平面図及び側面図である。図15において、ウェハ510は試料保持機521の上に固定された静電吸着装置521aの上に載せられ複数個の爪523a,523b,523cで位置が固定される。爪523aの断面形状は図15(b)に示すような爪523bの形、図15(c)に示すような爪523cの形にして、ウェハ510を押さえるようにするので、ウェハ510の端部の周囲にこれらの爪523a,523b,523cが突出することになる。このような従来の試料保持機を用いた場合を想定して、以下に述べるシミュレーションを行った。
【0113】
図16から図18はウェハ510を試料保持機521に固定し、リターディング電圧を加えて電子線503を照射した場合の、ウェハ510の表面の電界の分布をシミュレーションした電界分布図である。複数個の線は等しい電圧を繋いだ等電位線524である。
【0114】
図16にウェハ510の中央部に電子線503を照射した場合を示す。図の中央が電子線503の軌跡である。ウェハ510の表面上の等電位線524はシールド電極541の近傍まではウェハ510の表面と平行であり、乱れ等の変化はみられない。このような部分では、電子線503へのリターディング電位による寸法的な影響はない。シールド電極541の近傍では等電位線524がウェハ510の表面から離れている。
【0115】
図17にウェハ510の端部に試料保持機521の突起がウェハ510より1mmだけ高い場合の電界シミュレーションの結果による電界分布図を示す。図17(a)は電子線503の照射位置が突起から5mm離れている場合、図17(b)は電子線503の照射位置が突起から10mm離れている場合である。
【0116】
図17(a)と(b)とを比較すると、(b)よりも(a)の方、すなわち突起が電子線503に近い方が電界の変動がみられる。突起から5mmの範囲は電界の変動がみられ、電子線503の照射位置が乱される可能性が高いことが予想される。
【0117】
図18にウェハ510の端部周囲が空間である場合の電界シミュレーションの結果による電界分布図を示す。図18(a)は電子線503の照射位置がウェハ端部から5mmの場合、図18(b)は電子線503の照射位置がウェハ端部から10mmの場合である。
【0118】
図18(a)と(b)とを比較すると、(b)よりも(a)の方、すなわち電子線503の照射位置がウェハ510の端部に近いほど等電位線524の変動が大きく、電子線503の照射位置が乱される可能性が高いことが予想される。したがって、ウェハ510の端部に大きな空間を設けることは避けなければならないことがわかる。
【0119】
したがって、ウェハ510の端部から外側に高さのある突起または低い空間を設けた場合、電子線503の照射位置が乱されない範囲は、ウェハ510の端部から少なくとも10mm内側であることがわかった。
【0120】
以上の電界シミュレーションの結果による電界分布図をみると、ウェハ510の端部の電界の変動を防いで電子線503の照射位置への影響を防止するためには、試料保持機521のウェハ510の端部周辺を、ウェハ510の表面と同じ高さにすると効果があることが判明した。
【0121】
また、ウェハ510の高さ寸法と試料保持機521の高さ寸法とを完全に同じにすることは機械加工や組立の時の誤差等により困難であるが、発明者らの実験によれば、ウェハ510の端部表面と試料保持機521の高さの差が±200μmであれば、電子線503の照射位置への影響がほとんど無視できることがわかった。
【0122】
また、図12から図13に示したウェハ510と保持板521b,521cとの間には両者の加工精度の問題から隙間537が出来る。発明者らの実験によれば、この隙間537は0.5mm 以下であれば、電子線503の照射位置への影響がほとんど無視できることがわかった。
【0123】
このように、電子線照射エネルギーをリターディング電圧により制御する機能を備えた電子線応用装置において、試料と試料を保持する試料保持機との高さをほぼ同一にしたり、この高さに許容寸法を設けたり、高さがほぼ同一の範囲を設けたりして、電界の変動を防止するような構成とすることにより、試料の端部でも電子線を照射位置の精度の低下なく照射することができる。
【0124】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、試料の端部の電子線の照射位置と試料位置との関係の精度の低下を防止して、加工,分析や検査ができるようになるという効果がある。
【0125】
また、電子線照射エネルギーをリターディング電圧により制御する機能を備えた電子線応用装置において、電子線を照射位置の精度の低下なく試料に照射できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る回路パターン検査装置の構成を示す縦断面図。
【図2】被検査基板の搭載状態を示す平面図。
【図3】内部電界のシミュレーションの結果を示す電界分布図。
【図4】電子軌道を説明する模式図。
【図5】電子の照射位置の広がりと偏向位置との関係を示す関係図。
【図6】本発明に係る回路パターン検査装置の動作手順を説明するフローチャートと搭載された被検査基板の平面図。
【図7】画像表示の一例を示す模式図。
【図8】被検査基板の搭載状態を示す平面図。
【図9】従来技術における回路パターン検査装置の構成を示す縦断面図。
【図10】電子線を用いた半導体検査装置の主要部の縦断面図。
【図11】電子線を用いた半導体検査装置のステージ及び試料保持機の構成を示し、一部断面を施した斜視図。
【図12】図2の試料保持機の平面図及び縦断面図。
【図13】試料保持機の平面図及び縦断面図。
【図14】従来の試料保持機の平面図及び側面図。
【図15】従来の試料保持機の試料保持構成を示す平面図及び断面図。
【図16】試料表面上の縦断面の電界分布シミュレーションの結果を示す電界分布図。
【図17】試料表面上の縦断面の電界分布シミュレーションの結果を示す電界分布図。
【図18】試料表面上の縦断面の電界分布シミュレーションの結果を示す電界分布図。
【符号の説明】
1…電子銃、5…走査偏向器、8…EクロスB偏向器、9…対物レンズ、10…被検査基板、11…X−Yステージ、13…二次電子検出器、26…光学式試料高さ測定器、34…欠陥判定部、35…中央部標準マーク信号記憶部、36…外周部標準マーク信号記憶部、37…比較演算部、38…外周部歪み量記憶部、39…外周部歪み量除去演算回路、40…偏向補正テーブル算出・記憶部、41…補正テーブル更新制御手段、201…一次電子線、202…第1の二次電子、203…第2の二次電子、503…電子線、510…ウェハ、521…試料保持機。

Claims (15)

  1. 試料の表面に電子線を照射して該試料を加工、または前記照射によって発生する二次電子を検出して試料の表面状態を観察する電子線応用装置に用いられるとともに、前記試料を保持する試料保持機において、
    前記試料を保持した時に前記試料の端部に近接し前記試料の位置決めをする位置決め部を有し、
    前記試料の端部の表面の高さと前記位置決め部の高さとの差が200マイクロメートル以下であることを特徴とする試料保持機。
  2. 試料の表面に電子線を照射して該試料を加工、または前記照射によって発生する二次電子を検出して試料の表面状態を観察する電子線応用装置に用いられるとともに、前記試料を保持する試料保持機において、
    前記試料を保持した時に前記試料の端部に近接し前記試料の位置決めをする位置決め部を有し、
    前記試料の端部と前記位置決め部との隙間が0.5 ミリメートル以下であることを特徴とする試料保持機。
  3. 試料の表面に電子線を照射して該試料を加工、または前記照射によって発生する二次電子を検出して試料の表面状態を観察する電子線応用装置に用いられるとともに、前記試料を保持する試料保持機において、
    前記試料を保持した時に前記試料の端部に近接し前記試料の位置決めをする位置決め部を有し、
    前記試料の端部から少なくとも10ミリメートル以上の範囲において、前記試料の端部の表面の高さと前記位置決め部の高さとがほぼ同一であることを特徴とする試料保持機。
  4. 半導体ウェハを製造する半導体製造装置において、
    試料の表面に電子線を照射して該試料を加工する加工室と、
    前記試料の位置決めをする位置決め部を備え、前記加工室へ搬入され、前記試料を保持したときに前記試料の端部の表面の高さと前記位置決め部の高さとがほぼ同一である試料保持機とを有することを特徴とする半導体製造装置。
  5. 請求項4の記載において、
    前記試料の端部の表面の高さと前記試料保持機の前記位置決め部の高さとの差が200マイクロメートル以下であることを特徴とする半導体製造装置。
  6. 請求項4の記載において、
    前記試料の端部と前記試料保持機の前記位置決め部との隙間が0.5 ミリメートル以下であることを特徴とする半導体製造装置。
  7. 請求項4の記載において、
    前記試料の端部から少なくとも10ミリメートル以上の範囲において、前記試料の端部の表面の高さと前記試料保持機の前記位置決め部の高さとがほぼ同一であることを特徴とする半導体製造装置。
  8. 試料の表面に電子線を照射し、その照射によって発生する二次電子を検出して試料の表面状態を観察または検査する半導体検査装置において、
    前記試料の位置決めをする位置決め部を備え、前記試料を保持したときに前記試料の端部の表面の高さと前記位置決め部の高さとがほぼ同一である試料保持機を有することを特徴とする半導体検査装置。
  9. 請求項8の記載において、
    前記試料の端部の表面の高さと前記位置決め部の高さとの差が200マイクロメートル以下であることを特徴とする半導体検査装置。
  10. 請求項8の記載において、
    前記試料の端部と前記試料保持機の前記位置決め部との隙間が0.5 ミリメートル以下であることを特徴とする半導体検査装置。
  11. 請求項8の記載において、
    前記試料の端部から少なくとも10ミリメートル以上の範囲において、前記試料の端部の表面の高さと前記試料保持機の前記位置決め部の高さとがほぼ同一であることを特徴とする半導体検査装置。
  12. 保持された試料の表面に電子線を照射して該試料を加工、または前記照射によって発生する二次電子を検出して試料の表面状態を観察する電子線応用装置に用いられる試料の保持方法において、
    前記試料の端部の表面の高さと前記試料の端部に近接し前記試料の位置決めをする位置決め部の高さとがほぼ同一になるように前記試料を保持することを特徴とする試料の保持方法。
  13. 請求項12の記載において、
    前記試料の端部の表面の高さと前記位置決め部の高さとの差が200マイクロメートル以下になるように前記試料を保持することを特徴とする試料の保持方法。
  14. 請求項12の記載において、
    前記試料の端部の表面の高さと前記位置決め部との隙間が0.5 ミリメートル以下になるように前記試料を保持することを特徴とする試料の保持方法。
  15. 請求項12の記載において、
    前記試料の端部から少なくとも10ミリメートル以上の範囲において、前記試料の端部の表面の高さと前記位置決め部の高さとがほぼ同一になるように前記試料を保持することを特徴とする試料の保持方法。
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