JP2004076992A - 永久磁石を使用した渦電流発熱による加熱装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】真空引きした金属製容器そのものを直接発熱させて、熱効率を向上させることができるとともに、構造がシンプルな永久磁石を使用した渦電流発熱による加熱装置を提供する。
【解決手段】渦電流が発生可能な真空引きされる金属製容器2を取り囲む回転体1に複数の永久磁石1a,1bをN極とS極が交互に位置するように配置した渦電流発熱による加熱装置。金属製容器2には被加熱物を撹拌する手段を設けてもよい。
【選択図】 図1
【解決手段】渦電流が発生可能な真空引きされる金属製容器2を取り囲む回転体1に複数の永久磁石1a,1bをN極とS極が交互に位置するように配置した渦電流発熱による加熱装置。金属製容器2には被加熱物を撹拌する手段を設けてもよい。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空引きした金属製容器に回転する永久磁石により渦電流を発生させてジュール熱により発熱させ、金属製容器内で医薬品、ビタミン剤、樹脂化合物などを乾燥させるために低温で加熱する永久磁石を使用した渦電流発熱による加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、容器内に食品や医薬品などの被加熱物を収納して低温で加熱して乾燥する場合、所定温度に加熱された熱媒を使用して容器を間接的に加熱し、乾燥温度に加温している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の容器を熱媒により加熱する方式は、加熱した熱媒による間接的な加熱のために余熱時間が長くかかるだけでなく、余熱エネルギーも多く必要とするため、熱効率が悪いだけでなく装置の構造も複雑になるという欠点があった。
【0004】
そこで、本発明は、真空引きした金属製容器そのものを直接発熱させて、熱効率を向上させることができるとともに、構造がシンプルな永久磁石を使用した渦電流発熱による加熱装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の永久磁石を使用した渦電流発熱による加熱装置は、渦電流が発生可能な真空引きされる金属製容器を取り囲む回転体に複数の永久磁石をN極とS極が交互に位置するように配置したことを特徴とする。前記金属製容器には被加熱物を撹拌する手段を設けてもよい。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明では、真空引きされる金属製容器の周りに、強力な磁力を保持した永久磁石を配置し、それを高速回転させることによって、金属製容器にN,Sの磁極が交互に横切ることになり、その結果、電磁誘導現象により金属製容器自体には渦電流が発生し、この渦電流が熱エネルギーに変換されて金属容器が発熱することになる。
金属製容器は、磁力により渦電流を発生させるために、銅、銀、アルミニューム、ステンレス鋼、アルミニウムなどの良導電体の金属で構成される。また、金属製容器は、真空引きすることにより容器内の圧力が低下して低温の加熱に適した温度に維持することが可能となる。
【0007】
永久磁石としては、例えば、ネオジウム系磁石、サマリウム系磁石などの表面3000ガウス以上の永久磁石を使用する。永久磁石の磁力の強さが強いほど金属製容器は大きく発熱する。永久磁石は金属製容器の周りを数100rpm以上で回転させる。必要発熱量や用途にあわせて、永久磁石の強さや極数、回転数は決定される。温度調整は磁石回転数の調整により容易に行うことができる。
【0008】
本発明は、変質の防止、あるいは品質の低下を防ぐために低温で加熱する必要のある、香料、果汁、コーヒー、調味料、医薬品、ビタミン剤などの加熱に適しており、そのほか各種ペレット、カーボンブラック、微粉炭樹脂化合物、脂肪酸、セラミックス、新素材チップ、砂、顔料、無機物などの加熱に適用することができる。
【0009】
【実施例】
図1は本発明の加熱装置を示し、(a)は縦断面図、(b)は永久磁石の配置図である。
【0010】
本発明の加熱装置は、複数の永久磁石1a,1bが間隔をおいて固定された回転体1内に、真空引きされる金属製容器2が永久磁石2で取り囲まれるように固定配置される。
【0011】
永久磁石1a,1bは回転体1の底面及び側面に等間隔に配置する。底面磁石1aおよび側面磁石1bは、それぞれN極とS極とが交互に位置するように配置する。回転体1は、図示しないモータに連結された回転軸1cにより高速回転する。
【0012】
回転体1内には良導電体からなる真空引きする金属製容器2を永久磁石1a,1bで取り囲むように配置して固定する。金属製容器2は真空引きするための排気口3aを備えた蓋3で密閉される。金属製容器2内の中央部には被加熱物4を撹拌して均一に昇温させるために、撹拌手段として、例えば、モータMで回転する撹拌翼を備えた撹拌装置2aを配置してもよい。
【0013】
次に、本発明の加熱装置の運転例について説明する。
【0014】
表面4800ガウスのネオジウム磁石を回転体の底面に4個、側面に8個、N極とS極とを交互に配置し、被加熱物として砂をステンレス鋼製の容器に入れ、350torの真空にし、回転体を回転数2200rpmで回転させて1時間加熱した。その結果、金属製容器の温度は300℃となり、砂は80℃で、さらさらに乾燥されていた。
【0015】
【発明の効果】
本発明の加熱装置は、渦電流により金属製容器自体を発熱させる自己発熱なので、熱効率がよく、またC02の発生がなく、環境に優しい熱エネルギーである。また、電力は磁石を回転させるのみであり、少ない消費ですむ。
【0016】
また、永久磁石を金属製容器の周りで回転させるだけのきわめて簡単な構造でなので、故障しにくく、メンテナンスもし易い。
【0017】
また、温度調整は、永久磁石の回転数の調整により容易であり、また真空引きを利用した低温乾燥のため、被乾燥物の変質の防止、品質の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加熱装置を示し、(a)は縦断面図、(b)は永久磁石の配置図である。
【符号の説明】
1:回転体
1a,1b:永久磁石
1c:回転軸
2:金属製容器
3:蓋
3a:排気口
4:被加熱物
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空引きした金属製容器に回転する永久磁石により渦電流を発生させてジュール熱により発熱させ、金属製容器内で医薬品、ビタミン剤、樹脂化合物などを乾燥させるために低温で加熱する永久磁石を使用した渦電流発熱による加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、容器内に食品や医薬品などの被加熱物を収納して低温で加熱して乾燥する場合、所定温度に加熱された熱媒を使用して容器を間接的に加熱し、乾燥温度に加温している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の容器を熱媒により加熱する方式は、加熱した熱媒による間接的な加熱のために余熱時間が長くかかるだけでなく、余熱エネルギーも多く必要とするため、熱効率が悪いだけでなく装置の構造も複雑になるという欠点があった。
【0004】
そこで、本発明は、真空引きした金属製容器そのものを直接発熱させて、熱効率を向上させることができるとともに、構造がシンプルな永久磁石を使用した渦電流発熱による加熱装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の永久磁石を使用した渦電流発熱による加熱装置は、渦電流が発生可能な真空引きされる金属製容器を取り囲む回転体に複数の永久磁石をN極とS極が交互に位置するように配置したことを特徴とする。前記金属製容器には被加熱物を撹拌する手段を設けてもよい。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明では、真空引きされる金属製容器の周りに、強力な磁力を保持した永久磁石を配置し、それを高速回転させることによって、金属製容器にN,Sの磁極が交互に横切ることになり、その結果、電磁誘導現象により金属製容器自体には渦電流が発生し、この渦電流が熱エネルギーに変換されて金属容器が発熱することになる。
金属製容器は、磁力により渦電流を発生させるために、銅、銀、アルミニューム、ステンレス鋼、アルミニウムなどの良導電体の金属で構成される。また、金属製容器は、真空引きすることにより容器内の圧力が低下して低温の加熱に適した温度に維持することが可能となる。
【0007】
永久磁石としては、例えば、ネオジウム系磁石、サマリウム系磁石などの表面3000ガウス以上の永久磁石を使用する。永久磁石の磁力の強さが強いほど金属製容器は大きく発熱する。永久磁石は金属製容器の周りを数100rpm以上で回転させる。必要発熱量や用途にあわせて、永久磁石の強さや極数、回転数は決定される。温度調整は磁石回転数の調整により容易に行うことができる。
【0008】
本発明は、変質の防止、あるいは品質の低下を防ぐために低温で加熱する必要のある、香料、果汁、コーヒー、調味料、医薬品、ビタミン剤などの加熱に適しており、そのほか各種ペレット、カーボンブラック、微粉炭樹脂化合物、脂肪酸、セラミックス、新素材チップ、砂、顔料、無機物などの加熱に適用することができる。
【0009】
【実施例】
図1は本発明の加熱装置を示し、(a)は縦断面図、(b)は永久磁石の配置図である。
【0010】
本発明の加熱装置は、複数の永久磁石1a,1bが間隔をおいて固定された回転体1内に、真空引きされる金属製容器2が永久磁石2で取り囲まれるように固定配置される。
【0011】
永久磁石1a,1bは回転体1の底面及び側面に等間隔に配置する。底面磁石1aおよび側面磁石1bは、それぞれN極とS極とが交互に位置するように配置する。回転体1は、図示しないモータに連結された回転軸1cにより高速回転する。
【0012】
回転体1内には良導電体からなる真空引きする金属製容器2を永久磁石1a,1bで取り囲むように配置して固定する。金属製容器2は真空引きするための排気口3aを備えた蓋3で密閉される。金属製容器2内の中央部には被加熱物4を撹拌して均一に昇温させるために、撹拌手段として、例えば、モータMで回転する撹拌翼を備えた撹拌装置2aを配置してもよい。
【0013】
次に、本発明の加熱装置の運転例について説明する。
【0014】
表面4800ガウスのネオジウム磁石を回転体の底面に4個、側面に8個、N極とS極とを交互に配置し、被加熱物として砂をステンレス鋼製の容器に入れ、350torの真空にし、回転体を回転数2200rpmで回転させて1時間加熱した。その結果、金属製容器の温度は300℃となり、砂は80℃で、さらさらに乾燥されていた。
【0015】
【発明の効果】
本発明の加熱装置は、渦電流により金属製容器自体を発熱させる自己発熱なので、熱効率がよく、またC02の発生がなく、環境に優しい熱エネルギーである。また、電力は磁石を回転させるのみであり、少ない消費ですむ。
【0016】
また、永久磁石を金属製容器の周りで回転させるだけのきわめて簡単な構造でなので、故障しにくく、メンテナンスもし易い。
【0017】
また、温度調整は、永久磁石の回転数の調整により容易であり、また真空引きを利用した低温乾燥のため、被乾燥物の変質の防止、品質の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加熱装置を示し、(a)は縦断面図、(b)は永久磁石の配置図である。
【符号の説明】
1:回転体
1a,1b:永久磁石
1c:回転軸
2:金属製容器
3:蓋
3a:排気口
4:被加熱物
Claims (2)
- 渦電流が発生可能な真空引きされる金属製容器を取り囲む回転体に複数の永久磁石をN極とS極が交互に位置するように配置したことを特徴とする永久磁石を使用した渦電流発熱による加熱装置。
- 金属製容器に被加熱物を撹拌する手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の永久磁石を使用した渦電流発熱による加熱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002235646A JP2004076992A (ja) | 2002-08-13 | 2002-08-13 | 永久磁石を使用した渦電流発熱による加熱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002235646A JP2004076992A (ja) | 2002-08-13 | 2002-08-13 | 永久磁石を使用した渦電流発熱による加熱装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004076992A true JP2004076992A (ja) | 2004-03-11 |
Family
ID=32020078
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002235646A Pending JP2004076992A (ja) | 2002-08-13 | 2002-08-13 | 永久磁石を使用した渦電流発熱による加熱装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004076992A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006236856A (ja) * | 2005-02-25 | 2006-09-07 | Tok Engineering Kk | 金属製缶の加熱装置 |
CN102143621A (zh) * | 2010-12-28 | 2011-08-03 | 张洪军 | 磁感应加热方法及专用装置 |
JP2016174991A (ja) * | 2015-03-18 | 2016-10-06 | 東京理化器械株式会社 | 遠心減圧濃縮装置 |
JP2016195970A (ja) * | 2015-04-03 | 2016-11-24 | 東京理化器械株式会社 | 遠心減圧濃縮装置 |
JPWO2016136702A1 (ja) * | 2015-02-24 | 2017-11-09 | 新日鐵住金株式会社 | 渦電流式発熱装置 |
JP2020008188A (ja) * | 2018-07-04 | 2020-01-16 | ヤマト科学株式会社 | 真空乾燥機および真空乾燥方法 |
-
2002
- 2002-08-13 JP JP2002235646A patent/JP2004076992A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006236856A (ja) * | 2005-02-25 | 2006-09-07 | Tok Engineering Kk | 金属製缶の加熱装置 |
CN102143621A (zh) * | 2010-12-28 | 2011-08-03 | 张洪军 | 磁感应加热方法及专用装置 |
JPWO2016136702A1 (ja) * | 2015-02-24 | 2017-11-09 | 新日鐵住金株式会社 | 渦電流式発熱装置 |
JP2016174991A (ja) * | 2015-03-18 | 2016-10-06 | 東京理化器械株式会社 | 遠心減圧濃縮装置 |
JP2016195970A (ja) * | 2015-04-03 | 2016-11-24 | 東京理化器械株式会社 | 遠心減圧濃縮装置 |
JP2020008188A (ja) * | 2018-07-04 | 2020-01-16 | ヤマト科学株式会社 | 真空乾燥機および真空乾燥方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050617 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050708 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060113 |