JP2004076971A - 乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法及びその生成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】乾燥装置に使用する高温の温熱水と低温の冷却水を乾燥中に発生した水蒸気から生成することが可能な乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法及びその生成装置を提供する。
【解決手段】水蒸気を吸引圧縮して高温化し凝縮させて温熱水を生成する吸引圧縮ユニット13と、乾燥装置11の加熱用熱交換器14に供給する温熱水を貯留する温熱水タンク28と、乾燥装置11の冷却用熱交換器16に供給する冷却水を温熱水から生成する冷却塔47と、温熱水タンク28から温熱水を冷却塔47に供給する温熱水ポンプ48と、温熱水タンク28及び冷却塔47から発生した水蒸気を吸引圧縮ユニット13の吸引側に戻す水蒸気配管21とを有し、吸引圧縮ユニット13の下流側には凝縮しなかった高温の水蒸気を吸引圧縮ユニット13の吸引側に戻すリターン回路25が設けられ水蒸気の温度を高めている。
【選択図】 図1
【解決手段】水蒸気を吸引圧縮して高温化し凝縮させて温熱水を生成する吸引圧縮ユニット13と、乾燥装置11の加熱用熱交換器14に供給する温熱水を貯留する温熱水タンク28と、乾燥装置11の冷却用熱交換器16に供給する冷却水を温熱水から生成する冷却塔47と、温熱水タンク28から温熱水を冷却塔47に供給する温熱水ポンプ48と、温熱水タンク28及び冷却塔47から発生した水蒸気を吸引圧縮ユニット13の吸引側に戻す水蒸気配管21とを有し、吸引圧縮ユニット13の下流側には凝縮しなかった高温の水蒸気を吸引圧縮ユニット13の吸引側に戻すリターン回路25が設けられ水蒸気の温度を高めている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被乾燥物を加熱する乾燥装置の加熱用熱交換器に供給する温熱水と被乾燥物から発生した水蒸気を除湿する乾燥装置の冷却用熱交換器に供給する冷却水の生成方法及びその生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、水分を多く含む被乾燥物の乾燥は、容器内に収納した被乾燥物に対して外部から熱を加えて被乾燥物の温度を上昇させて水分を蒸発させ、発生した水蒸気を大気中に排出することにより行なわれていた。しかし、水は蒸発潜熱が大きいため、水を蒸発させるには多量の熱を外部から供給する必要があった。このため、乾燥処理はエネルギーを浪費する処理となっていた。
そこで、被乾燥物の乾燥により発生した水蒸気を回収し圧縮機で圧縮して水蒸気の温度を上昇させ、次いで液化させることによって大きな凝縮潜熱を発生させて高温の温熱水を生成させ、この高温の温熱水の有する熱により被乾燥物を加熱して乾燥させるという水蒸気再圧縮方式と呼ばれる乾燥方法が提案されている。この方法は、水蒸気の有する大きな潜熱を回収して再び水の蒸発、すなわち乾燥に利用するため、外部からの加熱方式に比較するとエネルギー効率が向上して、省エネルギー、高経済性を達成できる乾燥方法として注目されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、被乾燥物から発生する水蒸気の温度は一般に低いため、このような温度の低い水蒸気を回収して圧縮機で圧縮しても、水蒸気の温度を大きく上昇させることはできなかった。このため、水蒸気を圧縮機で昇温させた後に凝縮させても高温の温熱水を得ることができず、効率的な乾燥処理を行なうことが困難となっていた。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、被乾燥物から発生した水蒸気を用いて高温の温熱水及び低温の冷却水を容易に得ることが可能な乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法及びその生成装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う第1の発明に係る乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法は、被乾燥物を加熱する乾燥装置の加熱用熱交換器に供給する温熱水と、該被乾燥物から発生した水蒸気の一部を凝縮させて除去する該乾燥装置の冷却用熱交換器に供給する冷却水の生成方法において、前記温熱水は、前記被乾燥物から発生した水蒸気の残部を吸引圧縮ユニットで吸引圧縮し高温化して凝縮させることにより生成させ、前記冷却水は、前記温熱水の一部を減圧状態に保持された冷却塔内に供給し該冷却塔に供給された温熱水の一部を蒸発させてその気化熱で該温熱水の残部を降温させて生成し、しかも凝縮しなかった水蒸気は前記吸引圧縮ユニットの吸引側に戻す。
【0005】
乾燥装置の乾燥室内に収納した被乾燥物から発生した水蒸気を吸引圧縮ユニットの真空ポンプで吸引して圧縮するので、容易に水蒸気を高温化することができる。そして、高温化した水蒸気を凝縮させることにより、水蒸気の有する凝縮潜熱が発生し、この熱で水蒸気が凝縮して得られる水の温度を上げて温熱水とすることができる。
ここで、高温化した水蒸気の中で温熱水とならなかった水蒸気の温度は、凝縮前と比べると低下はしているが被乾燥物から発生した水蒸気に比較すると高温の状態である。従って、この水蒸気を吸引圧縮ユニットの吸引側に戻すことにより、吸引圧縮ユニットに流入する水蒸気の温度を上げることができる。その結果、吸引圧縮ユニットで圧縮した際の水蒸気の温度を更に上げることができ、その結果凝縮で得られる温熱水の温度を向上させることができる。
【0006】
また、温熱水を減圧状態に保持された冷却塔内に供給すると、冷却塔内では水の沸点は低下するため、温熱水の温度に応じて冷却塔内の減圧程度を調整することにより、温熱水を沸騰させて効率的に水を蒸発させることが可能となる。なお、水の温度が高くなるほど飽和水蒸気圧は高くなるので、供給する温熱水の温度が低くなるほど、冷却塔内の絶対圧力を下げる(減圧程度を向上させる)必要がある。一方、水が蒸発する際には、気化熱が必要となるが、冷却塔内には水が蒸発するために必要な気化熱を供給する熱源は存在しない。このため、水が蒸発する際には、温熱水自体が有している熱の一部を気化熱として利用することになる。従って、温熱水の一部が蒸発すると、残りの温熱水では蒸発量に比例した気化熱が奪われることになる。ここで、水の気化熱は非常に大きいため、温熱水の一部が蒸発すると、残りの温熱水の温度は急激に低下する。そして、水の蒸発がある程度生じると、残りの温熱水の温度は沸点よりはるかに低下して低温の水となる。従って、この低温の水を冷却塔内に貯留することにより、冷却水として使用することができる。
【0007】
第1の発明に係る乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法において、前記冷却塔に供給された温熱水は、該冷却塔内でシャワー状に噴出されることが好ましい。
シャワー状に噴出させることにより、冷却塔内で温熱水をサイズの小さな液滴として存在させることができる。そして、液滴のサイズを小さくすることで、比表面積(単位重量当たりの表面積の割合)を大きくすることができる。ここで、水の蒸発量は表面積に比例するので、比表面積の大きな液滴を形成することにより単位重量当たりの水の蒸発量を多くでき、多くの気化熱が奪われるため温熱水の液滴の温度を急激に低下させることができる。
第1の発明に係る乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法において、前記冷却塔で分離回収した水蒸気を前記吸引圧縮ユニットの吸引側に戻すことが好ましい。
冷却塔から回収した水蒸気を吸引圧縮ユニットの吸引側に戻し圧縮することにより、水蒸気を再び高温化することができ、この高温化した水蒸気を凝縮させるので、外部から熱を供給しなくても凝縮潜熱を利用して温度の高い温熱水を得ることができる。
【0008】
第1の発明に係る乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法において、前記温熱水はヒータが設けられた温熱水タンクに貯留された後、前記加熱用熱交換器及び前記冷却塔に供給され、しかも、該温熱水タンクに貯留される際に発生する水蒸気は前記吸引圧縮ユニットの吸引側に戻し、運転開始時には該ヒータにより該温熱水タンクを加熱して、該温熱水タンク内の水を前記温熱水にすることが好ましい。
温熱水タンクを設けることにより、被乾燥物から発生する水蒸気の量が変動しても、安定して温熱水を加熱用熱交換器及び冷却塔に供給することができる。温熱水タンクに貯留される際に発生する水蒸気、すなわち、冷却塔から回収した水蒸気よりも温度の高い水蒸気を吸引圧縮ユニットの吸引側に戻して冷却塔から回収された水蒸気と混合することにより、冷却塔内の蒸発量が変動しても、温熱水の生成に必要な水蒸気の量を安定して確保することができると共に、吸引圧縮ユニットに流入する水蒸気の温度を上昇させることができる。また、運転開始時には、回収される水蒸気が存在しないので、温熱水タンクに貯留されている水をヒータで加熱して温熱水として貯留し、この温熱水を加熱用熱交換器及び冷却塔に供給する。これによって、水蒸気が発生していなくても乾燥を開始することができる。
【0009】
前記目的に沿う第2の発明に係る乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成装置は、被乾燥物から発生した水蒸気の一部を吸引し圧縮して高温化させ、次いで凝縮させて高温の水蒸気混じりの温熱水を生成させる吸引圧縮ユニットと、上部に水蒸気回収口を備え、上側位置(半分より上)には外部から供給される前記温熱水の受入口を備え、下側位置(半分より下)には貯留された前記温熱水を乾燥装置の加熱用熱交換器に送水する送水口及び該加熱用熱交換器から排出された温水が流入する流入口をそれぞれ設けた温熱水タンクと、上部に水蒸気排出口を備え、上側位置(半分より上)に外部から供給される前記温熱水を吹き出す噴霧ノズルを備え、下側位置(半分より下)には処理されて生成した冷却水を前記乾燥装置の冷却用熱交換器に給水する送水口及び該冷却用熱交換器から排出された水が注水される注水口をそれぞれ設けた冷却塔と、前記温熱水タンクに溜まった温熱水を前記噴霧ノズルに供給する温熱水ポンプと、前記水蒸気排出口及び前記水蒸気回収口に一端側がそれぞれ接続し他端側が前記吸引圧縮ユニットの吸引側に接続する水蒸気配管とを有し、前記吸引圧縮ユニットの下流側には前記高温の水蒸気混じりの温熱水中の高温の水蒸気を該吸引圧縮ユニットの吸引側に戻すリターン回路が設けられている。
【0010】
このような構成とすることにより、被乾燥物の乾燥により発生した水蒸気を回収し吸引圧縮ユニットで昇温後凝縮させることにより水蒸気の持つ潜熱を回収して温度の高い温熱水を生成することができる。このとき、凝縮しなかった高温の水蒸気はリターン回路により、吸引圧縮ユニットの吸引側に戻すことができる。その結果、吸引圧縮ユニットに流入する水蒸気の温度を上昇させることができ、圧縮により水蒸気の温度を更に上昇させて、凝縮により得られる温熱水の温度を更に上昇させることができる。そして、得られた温度の高い温熱水を加熱用熱交換器に供給することで被乾燥物の加熱に利用することができ、またこの温熱水を冷却塔に供給し冷却水を生成して冷却用熱交換器に供給することで乾燥装置内の除湿に利用することができる。
【0011】
第2の発明に係る乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成装置において、前記吸引圧縮ユニットの排出側で前記リターン回路の接続位置よりも下流側に一端側が接続し、他端側が前記加熱用熱交換器の流入口及び前記噴霧ノズルの流入口にそれぞれ接続する短絡回路が設けられていることが好ましい。
短絡回路により、吸引圧縮ユニットで生成した直後のより高温の温熱水を直接加熱用熱交換器の流入口及び噴霧ノズルの流入口に供給するので、加熱用熱交換器の加熱面の温度を上昇させることができる。また、より高温の温熱水を減圧下の冷却塔内に供給することにより、温熱水の蒸発を促進させて温熱水からより温度の下がった水を生成させ、これを冷却水として使用することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図1は本発明の一実施の形態に係る乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成装置の説明図である。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成装置10は、乾燥装置11の乾燥室12内に収納した被乾燥物から発生した水蒸気を吸引し圧縮して温熱水を生成する吸引圧縮ユニット13と、乾燥装置11の加熱用熱交換器14に温熱水を供給する温熱水供給ユニット15と、乾燥装置11の冷却用熱交換器16に冷却水を供給する冷却水供給ユニット17とを有している。以下、これらについて詳細に説明する。
【0013】
吸引圧縮ユニット13は、水蒸気を吸引圧縮する真空ポンプ18と、真空ポンプ18の排出側に接続され終端側に絞り弁19が設けられた水蒸気圧縮配管20を有している。また、吸引圧縮ユニット13には温熱水供給ユニット15及び冷却水供給ユニット17で発生した水蒸気、乾燥室12内に収納した被乾燥物から発生した水蒸気をそれぞれ回収する水蒸気配管21、22が接続されている。なお、水蒸気配管22は開閉弁22aを介して吸引圧縮ユニット13に接続している。更に、絞り弁19より上流側の水蒸気圧縮配管20には真空ポンプ18の吸引側と接続する流量調整弁23が設けられた連通管24を備えたリターン回路25が接続されている。
このような構成とすることにより、絞り弁19及び流量調節弁23の開度をそれぞれ調整して、温熱水供給ユニット15、冷却水供給ユニット17、及び乾燥室12でそれぞれ発生した水蒸気を水蒸気配管21、22を介して真空ポンプ18で吸引し圧縮することができる。更に、高温化した水蒸気を凝縮させて温熱水とすることができる。このとき、水蒸気圧縮配管20内で温熱水とならなかった高温の水蒸気はリターン回路25を経由して真空ポンプ18の吸引側に戻すことができる。その結果、乾燥室12、温熱水供給ユニット15、及び冷却水供給ユニット17から回収した水蒸気の温度が低くても真空ポンプ18の吸引側に流入する水蒸気の温度を上げることができる。
【0014】
温熱水供給ユニット15は、一端側が絞り弁19の排出側に接続されて吸引圧縮ユニット13で生成させた温熱水を通過させる温熱水配管26と、温熱水配管26の他端側が接続される受入口27が上側位置に設けられて温熱水を貯留する温熱水タンク28を有している。なお、温熱水配管26には、温熱水の流入を停止させる開閉弁29が設けられている。また、温熱水タンク28の上部には、水蒸気配管21から分岐した分岐配管30が接続する水蒸気回収口31が設けられ、上側位置に設けられた受入口27の内側には、温熱水を流出する複数の流出口32を備えた温熱水供給ノズル33が接続されている。
このような構成とすることにより、温熱水配管26に設けられた開閉弁29を開けて吸引圧縮ユニット13で生成させた高温の温熱水を温熱水供給ノズル33に導入して、流出口32から流出させることができる。また、温熱水タンク28内の温熱水から発生した水蒸気を水蒸気回収口31から分岐配管30を介して水蒸気配管21内に流入させて、真空ポンプ18の吸引側に戻すことができる。そして、真空ポンプ18に吸引された水蒸気は圧縮されて昇温し、その一部は凝縮して高温の温熱水となって再び温熱水供給ノズル33の流出口32から流出させることができる。このように、回収した水蒸気から温熱水が生成できる状態では、温熱水タンク28に貯留されている温熱水の温度よりも高い温度の温熱水が供給されることにより、温熱水タンク28を特に保温のために加熱しなくても、温熱水の温度を実質的に保温しながら温熱水を貯留することができる。
【0015】
温熱水タンク28の下側位置の上部には、温熱水を乾燥装置11の加熱用熱交換器14に供給するための温熱水往き配管34が接続する送水口35が設けられている。そして、温熱水往き配管34には送水ポンプ36が設けられている。また、温熱水タンク28の下側位置の下部には、加熱用熱交換器14から排出された温水を温熱水タンク28に戻すための戻り配管37が接続される流入口38が設けられている。
このような構成とすることにより、送水ポンプ36を運転して温熱水タンク28に貯留されている上部の温熱水を加熱用熱交換器14に供給することができ、乾燥室12内に収納した被乾燥物を加熱することができる。また、加熱用熱交換器14から排出された温水は、戻り配管37を介して流入口38から温熱水タンク28に戻すことができる。ここで、温水は温度が低い下部の温熱水中に戻されるので、温水が戻されたことによる温熱水タンク28内での撹拌流の発生を抑制することができる。このため、上部に存在する温度の高い温熱水と下部に存在する温度の低い温熱水との混合は起こりにくく、上部に存在する温熱水の温度が下がることを防止できる。
【0016】
更に、温熱水タンク28には、ヒータ40が設けられヒータ40の発熱部39は貯留されている温熱水に浸漬している。これによって、運転開始時では、温熱水タンク28中に貯留されている水をヒータ40で加熱して温熱水とし、この温熱水を温熱水タンク16内に貯留することができる。
また、開閉弁29よりも上流側の温熱水配管26には、送水ポンプ36よりも上流側の温熱水往き配管34内に吸引圧縮ユニット13で生成した温熱水を直接流入させるために、開閉弁41が設けられた連通管42を備えた短絡回路43が設けられている。これによって、開閉弁29を閉じて開閉弁41を開けることにより温熱水タンク28を経由せずに温熱水を吸引圧縮ユニット13から直接加熱用熱交換器14の流入口に供給することができる。このとき、加熱用熱交換器14から排出された温水は、戻り配管37を介して流入口38から温熱水タンク28内に戻すこともできるが、戻り配管37から分岐した排出配管44で外部に排出することもできる。
【0017】
冷却水供給ユニット17は、一端側が送水口35に接続されて温熱水タンク28の上部に存在している温熱水を取り出す温熱水供給配管45と、温熱水供給配管45の他端側が接続される受入口46が上側位置に設けられている冷却塔47を有している。なお、温熱水供給配管45には、温熱水を温熱水タンク28から吸い出す温熱水ポンプ48と温熱水の量を調整する流量調節弁49が設けられている。また、冷却塔47の上部には、水蒸気配管21から分岐した分岐配管50が接続される水蒸気排出口51が設けられ、上側位置に設けられた受入口46の内側には、温熱水を噴出する複数の噴出口52を備えた噴霧ノズル53が接続されている。
このような構成とすることにより、真空ポンプ18を運転して水蒸気配管21を介して冷却塔47内を減圧状態に保持することができる。そして、減圧状態に保持された冷却塔47内に温熱水を噴霧ノズル53を介してシャワー状に噴出させることにより、冷却塔47内で温熱水の液滴を形成して、下方に向け落下させることができる。その際、温熱水の液滴の表面において温熱水を蒸発させ、その際に気化熱が奪われることによって、残りの温熱水の温度を下げて低温水の液滴を生成することができる。形成された低温水の液滴は、冷却塔47内を落下して冷却塔47の底部に徐々に溜まっていく。従って、冷却塔47の下部に所定量の低温水が貯留されると、この低温水を冷却水として使用することができる。また、温熱水の液滴の蒸発で発生した水蒸気は、水蒸気排出口51から分岐配管50内に流入し、次いで水蒸気配管21を介して真空ポンプ18の吸引側に戻すことができる。そして、真空ポンプ18に戻された水蒸気は吸引圧縮ユニット13で圧縮されて昇温し、その一部は凝縮して高温の温熱水となって再び噴霧ノズル53から噴出させることができる。
【0018】
冷却塔47の下側位置には、低温水を乾燥装置11の冷却用熱交換器16の冷却水として供給するための冷却水往き配管54が接続される送水口55が設けられている。そして、冷却水往き配管54には送水ポンプ56が設けられている。また、冷却塔47の下側位置には、冷却用熱交換器16から排出された水を冷却塔47に戻すための戻り配管57が接続される注水口58が設けられている。
このような構成とすることにより、送水ポンプ56を運転して冷却塔47の下側位置に貯留されている低温水を冷却用熱交換器16に冷却水として供給することができ、乾燥室12内の水蒸気の一部を凝縮させ結露水として除去して乾燥室12内の除湿を行なうことができる。
なお、送水口55は、注水口58よりも下方側に設けることが好ましい。冷却塔47内では温度の低い低温水程下部側に存在するので、温度のより低い低温水を冷却水として冷却用熱交換器16に供給することができるからである。また、冷却塔47の上部からは温度の低い低温水の液滴が落下しているので、冷却塔47に貯留されている低温水の上部側に冷却用熱交換器16から排出された水を流入させることにより、落下してきた温度の低い低温水の液滴でこの水の温度を下げることができるからである。
【0019】
また、開閉弁29よりも上流側の温熱水配管26には、温熱水ポンプ48よりも上流側の温熱水供給配管45内に吸引圧縮ユニット13で生成した温熱水を直接流入させるために、開閉弁59が設けられた連通管60を備えた短絡回路61が設けられている。これによって、開閉弁29を閉じて開閉弁59を開けることにより温熱水タンク28を経由せずに温熱水を吸引圧縮ユニット13から直接噴霧ノズル53の流入口に供給することができる。このとき、冷却用熱交換器16から排出された水は、戻り配管57を介して注水口58から冷却塔47内に戻すこともできるが、戻り配管57から分岐した排出配管62で外部に排出することもできる。
【0020】
次に、本発明の一実施の形態に係る乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法について、生成装置10の使用方法と共に詳細に説明する。
乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成装置10の運転を開始する場合、始めに温熱水タンク28内に予め設定した量の水を貯留し、水蒸気配管22に設けられた開閉弁22a、加熱用熱交換器14に接続した温熱水往き配管34と戻り配管37にそれぞれ設けられた図示しない開閉弁、冷却用熱交換器16に接続した冷却水往き配管54と戻り配管57にそれぞれ設けられた図示しない開閉弁を閉じる。更に、絞り弁19、各開閉弁29、41、59、及び流量調節弁49を閉じた状態で、真空ポンプ18を運転して、真空ポンプ18に設けられた図示しない排気口から空気を排出する。なお、真空ポンプ18の排気口には圧力調整弁が設けられているので、予め設定した圧力まで減圧される。これによって、温熱水タンク28内、冷却塔47内は減圧状態となる。また、ヒータ40に通電して発熱部39を加熱し、貯留している水を加熱して温熱水とする。
【0021】
冷却塔47内の圧力が0.2〜0.9kg/cm2 となって、温熱水タンク28内の温熱水の温度が、例えば60〜90℃となったことを確認した後、ヒータ40の通電を停止し、真空ポンプ18の排気口を閉じて、絞り弁19の開度を調整し、開閉弁29を開ける。これによって、温熱水タンク28に貯留された温熱水から発生した水蒸気は、分岐配管30から水蒸気配管21内に流入し、水蒸気配管21を介して真空ポンプ18の吸引側に流入する。そして、真空ポンプ18に吸引された水蒸気は、圧縮された後に凝縮し高温の水蒸気混じりの温熱水となる。その際、高温の水蒸気はリターン回路25を経由して再び真空ポンプ18の吸引側から真空ポンプ18内に流入する。そのとき、絞り弁19の開度を調整して圧縮された際の水蒸気の圧力が1.1〜2.5kg/cm2 となるようにする。一方、生成した温熱水は絞り弁19、開閉弁29を通過して温熱水タンク28内で温熱水供給ノズル33の流出口32から滴下する。この際、発生する水蒸気は、分岐配管30から水蒸気配管21内に流入し、水蒸気配管21を介して真空ポンプ18の吸引側に流入する。
【0022】
また、温熱水ポンプ48を運転すると共に流量調節弁49の開度を調整して、温熱水タンク28に貯留されている温熱水を噴霧ノズル53に供給して噴出口52からシャワー状に噴出して冷却塔47内に温熱水の液滴を形成する。このとき、温熱水の液滴の一部を蒸発させることにより低温水の液滴を形成する。そして、この低温水の液滴は、冷却塔47内を落下して底部に到達する。従って、冷却塔47内での温熱水の噴霧を継続すると、冷却塔47の下部には低温水が徐々に貯留されてくる。なお、温熱水の噴霧時に発生する水蒸気、及び温熱水の液滴の表面から蒸発により発生する水蒸気は、分岐配管50から水蒸気配管21内に流入し、温熱水タンク28から流入する水蒸気と共に真空ポンプ18の吸引側に流入する。
【0023】
冷却塔47内に供給する温熱水の温度と水量と、冷却塔47内の絶対圧力と、絞り弁19による水蒸気の圧縮程度をそれぞれ調整して、冷却塔47で生成する低温水の温度が所定の温度(例えば、10〜15℃)になったこと、及び回収された水蒸気から高温の温熱水の生成が定常的に行なわれていることを確認する。ここで、冷却塔47内に供給する温熱水の温度と冷却塔47内の絶対圧力とは密接に関連しており、温熱水の温度が40〜70℃の場合、絶対圧力を0.07〜0.4kg/cm2 の範囲に調整するのがよい。また、温熱水の温度を調整する場合、運転初期状態では主にヒータ40の出力及び絞り弁19の開度を調整し、定常運転状態では主に絞り弁19の開度を調整して行なう。
【0024】
冷却塔47に予め設定した量の低温水が貯留されたことを確認後、加熱用熱交換器14に接続した温熱水往き配管34と戻り配管37にそれぞれ設けられた図示しない開閉弁、冷却用熱交換器16に接続した冷却水往き配管54と戻り配管57にそれぞれ設けられた図示しない開閉弁を開けて、各送水ポンプ36、56を運転する。また、水蒸気配管22に設けられた開閉弁22aを開ける。
これによって、温熱水タンク28に貯留された温熱水は、温熱水往き配管34を介して加熱用熱交換器14の一次側に流入して二次側の加熱面の温度を上昇させ、温水となって加熱用熱交換器14から排出して戻り配管37を介して温熱水タンク28に戻るという循環流を形成し、乾燥室12内の被乾燥物を加熱する。また、冷却塔47に貯留された低温水は、冷却水往き配管54を介して冷却用熱交換器16の一次側に流入して二次側の冷却面の温度を低下させ、温度が上昇して冷却用熱交換器16から排出して戻り配管57を介して冷却塔47に戻るという循環流を形成し、乾燥室12内で被乾燥物から発生した水蒸気の一部は冷却面で結露して乾燥室12内の湿度は低下する。なお、乾燥室12内で被乾燥物から発生したの残りの水蒸気は、水蒸気配管22を介して真空ポンプ18の吸引側に流入し、水蒸気配管21を介して流入する温熱水タンク28及び冷却塔47で発生した水蒸気と共に加圧圧縮される。
【0025】
ここで、吸引圧縮ユニット13で生成した温熱水を、開閉弁29を閉じ開閉弁41を開けて、短絡回路43を介して加熱用熱交換器14に直接供給することもできる。温熱水を加熱用熱交換器14に直接供給することにより、加熱用熱交換器14の加熱面の温度をより高くして乾燥を効率的に行なうことが可能となる。
また、開閉弁29を閉じ開閉弁59を開けて、短絡回路61を介して吸引圧縮ユニット13で生成した温熱水を噴霧ノズル53に直接供給することもできる。これによって、温度の高い温熱水の液滴を形成することができ、より温度の下がった低温水を生成することができる。この低温水を冷却水として冷却用熱交換器16に供給することにより、冷却用熱交換器16の冷却面の温度を低くして乾燥室12内の除湿を効率的に行なうことが可能となる。
【0026】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲での変更は可能であり、前記した実施の形態や変形例の一部又は全部を組み合わせて本発明の乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成装置を構成する場合にも本発明は適用される。例えば、温熱水を冷却塔内に供給する際に複数の噴出口を備えた噴霧ノズルを使用したが、軸心周りに回転可能な1個の噴霧ノズルを冷却塔上部の中心部に設けることもできる。また、乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成装置の運転開始時には、ヒータにより温熱水タンク内の水を加熱して温熱水として貯留したが、温熱水を供給する、例えば給湯器から直接温熱水を温熱水タンクに供給するようにしてもよい。
更に、加熱用熱交換器から排出された温水を温熱水タンクの下部に戻さずに上部から噴出させて戻してもよい。噴出させることにより水蒸気の発生を多くして、温熱水の生成量を多くすることができる。
【0027】
【発明の効果】
請求項1〜4記載の乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法においては、温熱水は、被乾燥物から発生した水蒸気の残部を吸引圧縮ユニットで吸引圧縮し高温化して凝縮させることにより生成させ、冷却水は、温熱水の一部を減圧状態に保持された冷却塔内に供給し冷却塔に供給された温熱水の一部を蒸発させてその気化熱で温熱水の残部を降温させて生成し、しかも凝縮しなかった水蒸気は吸引圧縮ユニットの吸引側に戻すので、吸引圧縮ユニットに流入する水蒸気の温度を上昇させて、得られる温熱水の温度を上昇させることができ、被乾燥物から発生した水蒸気を用いて加熱用の高温の温熱水及び除湿用の低温の冷却水を容易に得ることが可能となる。
【0028】
特に、請求項2記載の乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法においては、冷却塔に供給された温熱水は、冷却塔内でシャワー状に噴出されるので、温熱水を液滴状態として水の蒸発量を多くして温熱水の温度を急激に低下させることができ、温度がより低い冷却水を容易に得ることが可能となる。その結果、更に効率的な除湿を行なうことが可能となる。
請求項3記載の乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法においては、冷却塔で分離回収した水蒸気を吸引圧縮ユニットの吸引側に戻すので、外部から熱を供給せずに温度の高い温熱水を得ることができ、安価に温熱水を生成することが可能となる。また、高温の温熱水が温熱水タンクに流入するため、外部熱源を設けずに温熱水タンク内の温熱水を保温することが可能となる。
【0029】
請求項4記載の乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法においては、温熱水はヒータが設けられた温熱水タンクに貯留された後、加熱用熱交換器及び冷却塔に供給され、しかも、温熱水タンクに貯留される際に発生する水蒸気は吸引圧縮ユニットの吸引側に戻し、運転開始時にはヒータにより温熱水タンクを加熱して、温熱水タンク内の水を温熱水にするので、運転開始の直後から安定して温熱水の供給を行なうことができ、乾燥及び除湿を行なうことが可能となる。また、冷却塔内の蒸発量が変動しても、温熱水の生成に必要な水蒸気の量を安定して確保することができ、温熱水を安定して供給することが可能となる。更に、吸引圧縮ユニットに流入する水蒸気の温度が上昇するので、高温の水蒸気を生成させる際の吸引圧縮ポンプで消費される電力量を低減することが可能となる。
【0030】
請求項5及び6記載の乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成装置においては、被乾燥物から発生した水蒸気の一部を吸引し圧縮して高温化させ、次いで凝縮させて高温の水蒸気混じりの温熱水を生成させる吸引圧縮ユニットと、上部に水蒸気回収口を備え、上側位置には外部から供給される温熱水の受入口を備え、下側位置には貯留された温熱水を乾燥装置の加熱用熱交換器に送水する送水口及び加熱用熱交換器から排出された温水が流入する流入口をそれぞれ設けた温熱水タンクと、上部に水蒸気排出口を備え、上側位置に外部から供給される温熱水を吹き出す噴霧ノズルを備え、下側位置には処理されて生成した冷却水を乾燥装置の冷却用熱交換器に給水する送水口及び冷却用熱交換器から排出された水が注水される注水口をそれぞれ設けた冷却塔と、温熱水タンクに溜まった温熱水を噴霧ノズルに供給する温熱水ポンプと、水蒸気排出口及び水蒸気回収口に一端側がそれぞれ接続し他端側が吸引圧縮ユニットの吸引側に接続する水蒸気配管とを有し、吸引圧縮ユニットの下流側には高温の水蒸気混じりの温熱水中の高温の水蒸気を吸引圧縮ユニットの吸引側に戻すリターン回路が設けられているので、被乾燥物から発生した水蒸気を用いて高温の温熱水及び低温の冷却水を容易に得ることができ、効率的な乾燥と除湿を行なうことが可能となる。
【0031】
特に、請求項6記載の乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成装置においては、吸引圧縮ユニットの排出側でリターン回路の接続位置よりも下流側に一端側が接続し、他端側が加熱用熱交換器の流入口及び噴霧ノズルの流入口にそれぞれ接続する短絡回路が設けられているので、より温度の高い温熱水を供給することができ、加熱用熱交換器の加熱面の温度上昇及び冷却用熱交換器の冷却面の温度低下を共に達成することが可能となって、より効率的な乾燥と除湿を行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成装置の説明図である。
【符号の説明】
10:乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成装置、11:乾燥装置、12:乾燥室、13:吸引圧縮ユニット、14:加熱用熱交換器、15:温熱水供給ユニット、16:冷却用熱交換器、17:冷却水供給ユニット、18:真空ポンプ、19:絞り弁、20:水蒸気圧縮配管、21、22:水蒸気配管、22a:開閉弁、23:流量調整弁、24:連通管、25:リターン回路、26:温熱水配管、27:受入口、28:温熱水タンク、29:開閉弁、30:分岐配管、31:水蒸気回収口、32:流出口、33:温熱水供給ノズル、34:温熱水往き配管、35:送水口、36:送水ポンプ、37:戻り配管、38:流入口、39:発熱部、40:ヒータ、41:開閉弁、42:連通管、43:短絡回路、44:排出配管、45:温熱水供給配管、46:受入口、47:冷却塔、48:温熱水ポンプ、49:流量調節弁、50:分岐配管、51:水蒸気排出口、52:噴出口、53:噴霧ノズル、54:冷却水往き配管、55:送水口、56:送水ポンプ、57:戻り配管、58:注水口、59:開閉弁、60:連通管、61:短絡回路、62:排出配管
【発明の属する技術分野】
本発明は、被乾燥物を加熱する乾燥装置の加熱用熱交換器に供給する温熱水と被乾燥物から発生した水蒸気を除湿する乾燥装置の冷却用熱交換器に供給する冷却水の生成方法及びその生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、水分を多く含む被乾燥物の乾燥は、容器内に収納した被乾燥物に対して外部から熱を加えて被乾燥物の温度を上昇させて水分を蒸発させ、発生した水蒸気を大気中に排出することにより行なわれていた。しかし、水は蒸発潜熱が大きいため、水を蒸発させるには多量の熱を外部から供給する必要があった。このため、乾燥処理はエネルギーを浪費する処理となっていた。
そこで、被乾燥物の乾燥により発生した水蒸気を回収し圧縮機で圧縮して水蒸気の温度を上昇させ、次いで液化させることによって大きな凝縮潜熱を発生させて高温の温熱水を生成させ、この高温の温熱水の有する熱により被乾燥物を加熱して乾燥させるという水蒸気再圧縮方式と呼ばれる乾燥方法が提案されている。この方法は、水蒸気の有する大きな潜熱を回収して再び水の蒸発、すなわち乾燥に利用するため、外部からの加熱方式に比較するとエネルギー効率が向上して、省エネルギー、高経済性を達成できる乾燥方法として注目されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、被乾燥物から発生する水蒸気の温度は一般に低いため、このような温度の低い水蒸気を回収して圧縮機で圧縮しても、水蒸気の温度を大きく上昇させることはできなかった。このため、水蒸気を圧縮機で昇温させた後に凝縮させても高温の温熱水を得ることができず、効率的な乾燥処理を行なうことが困難となっていた。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、被乾燥物から発生した水蒸気を用いて高温の温熱水及び低温の冷却水を容易に得ることが可能な乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法及びその生成装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う第1の発明に係る乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法は、被乾燥物を加熱する乾燥装置の加熱用熱交換器に供給する温熱水と、該被乾燥物から発生した水蒸気の一部を凝縮させて除去する該乾燥装置の冷却用熱交換器に供給する冷却水の生成方法において、前記温熱水は、前記被乾燥物から発生した水蒸気の残部を吸引圧縮ユニットで吸引圧縮し高温化して凝縮させることにより生成させ、前記冷却水は、前記温熱水の一部を減圧状態に保持された冷却塔内に供給し該冷却塔に供給された温熱水の一部を蒸発させてその気化熱で該温熱水の残部を降温させて生成し、しかも凝縮しなかった水蒸気は前記吸引圧縮ユニットの吸引側に戻す。
【0005】
乾燥装置の乾燥室内に収納した被乾燥物から発生した水蒸気を吸引圧縮ユニットの真空ポンプで吸引して圧縮するので、容易に水蒸気を高温化することができる。そして、高温化した水蒸気を凝縮させることにより、水蒸気の有する凝縮潜熱が発生し、この熱で水蒸気が凝縮して得られる水の温度を上げて温熱水とすることができる。
ここで、高温化した水蒸気の中で温熱水とならなかった水蒸気の温度は、凝縮前と比べると低下はしているが被乾燥物から発生した水蒸気に比較すると高温の状態である。従って、この水蒸気を吸引圧縮ユニットの吸引側に戻すことにより、吸引圧縮ユニットに流入する水蒸気の温度を上げることができる。その結果、吸引圧縮ユニットで圧縮した際の水蒸気の温度を更に上げることができ、その結果凝縮で得られる温熱水の温度を向上させることができる。
【0006】
また、温熱水を減圧状態に保持された冷却塔内に供給すると、冷却塔内では水の沸点は低下するため、温熱水の温度に応じて冷却塔内の減圧程度を調整することにより、温熱水を沸騰させて効率的に水を蒸発させることが可能となる。なお、水の温度が高くなるほど飽和水蒸気圧は高くなるので、供給する温熱水の温度が低くなるほど、冷却塔内の絶対圧力を下げる(減圧程度を向上させる)必要がある。一方、水が蒸発する際には、気化熱が必要となるが、冷却塔内には水が蒸発するために必要な気化熱を供給する熱源は存在しない。このため、水が蒸発する際には、温熱水自体が有している熱の一部を気化熱として利用することになる。従って、温熱水の一部が蒸発すると、残りの温熱水では蒸発量に比例した気化熱が奪われることになる。ここで、水の気化熱は非常に大きいため、温熱水の一部が蒸発すると、残りの温熱水の温度は急激に低下する。そして、水の蒸発がある程度生じると、残りの温熱水の温度は沸点よりはるかに低下して低温の水となる。従って、この低温の水を冷却塔内に貯留することにより、冷却水として使用することができる。
【0007】
第1の発明に係る乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法において、前記冷却塔に供給された温熱水は、該冷却塔内でシャワー状に噴出されることが好ましい。
シャワー状に噴出させることにより、冷却塔内で温熱水をサイズの小さな液滴として存在させることができる。そして、液滴のサイズを小さくすることで、比表面積(単位重量当たりの表面積の割合)を大きくすることができる。ここで、水の蒸発量は表面積に比例するので、比表面積の大きな液滴を形成することにより単位重量当たりの水の蒸発量を多くでき、多くの気化熱が奪われるため温熱水の液滴の温度を急激に低下させることができる。
第1の発明に係る乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法において、前記冷却塔で分離回収した水蒸気を前記吸引圧縮ユニットの吸引側に戻すことが好ましい。
冷却塔から回収した水蒸気を吸引圧縮ユニットの吸引側に戻し圧縮することにより、水蒸気を再び高温化することができ、この高温化した水蒸気を凝縮させるので、外部から熱を供給しなくても凝縮潜熱を利用して温度の高い温熱水を得ることができる。
【0008】
第1の発明に係る乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法において、前記温熱水はヒータが設けられた温熱水タンクに貯留された後、前記加熱用熱交換器及び前記冷却塔に供給され、しかも、該温熱水タンクに貯留される際に発生する水蒸気は前記吸引圧縮ユニットの吸引側に戻し、運転開始時には該ヒータにより該温熱水タンクを加熱して、該温熱水タンク内の水を前記温熱水にすることが好ましい。
温熱水タンクを設けることにより、被乾燥物から発生する水蒸気の量が変動しても、安定して温熱水を加熱用熱交換器及び冷却塔に供給することができる。温熱水タンクに貯留される際に発生する水蒸気、すなわち、冷却塔から回収した水蒸気よりも温度の高い水蒸気を吸引圧縮ユニットの吸引側に戻して冷却塔から回収された水蒸気と混合することにより、冷却塔内の蒸発量が変動しても、温熱水の生成に必要な水蒸気の量を安定して確保することができると共に、吸引圧縮ユニットに流入する水蒸気の温度を上昇させることができる。また、運転開始時には、回収される水蒸気が存在しないので、温熱水タンクに貯留されている水をヒータで加熱して温熱水として貯留し、この温熱水を加熱用熱交換器及び冷却塔に供給する。これによって、水蒸気が発生していなくても乾燥を開始することができる。
【0009】
前記目的に沿う第2の発明に係る乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成装置は、被乾燥物から発生した水蒸気の一部を吸引し圧縮して高温化させ、次いで凝縮させて高温の水蒸気混じりの温熱水を生成させる吸引圧縮ユニットと、上部に水蒸気回収口を備え、上側位置(半分より上)には外部から供給される前記温熱水の受入口を備え、下側位置(半分より下)には貯留された前記温熱水を乾燥装置の加熱用熱交換器に送水する送水口及び該加熱用熱交換器から排出された温水が流入する流入口をそれぞれ設けた温熱水タンクと、上部に水蒸気排出口を備え、上側位置(半分より上)に外部から供給される前記温熱水を吹き出す噴霧ノズルを備え、下側位置(半分より下)には処理されて生成した冷却水を前記乾燥装置の冷却用熱交換器に給水する送水口及び該冷却用熱交換器から排出された水が注水される注水口をそれぞれ設けた冷却塔と、前記温熱水タンクに溜まった温熱水を前記噴霧ノズルに供給する温熱水ポンプと、前記水蒸気排出口及び前記水蒸気回収口に一端側がそれぞれ接続し他端側が前記吸引圧縮ユニットの吸引側に接続する水蒸気配管とを有し、前記吸引圧縮ユニットの下流側には前記高温の水蒸気混じりの温熱水中の高温の水蒸気を該吸引圧縮ユニットの吸引側に戻すリターン回路が設けられている。
【0010】
このような構成とすることにより、被乾燥物の乾燥により発生した水蒸気を回収し吸引圧縮ユニットで昇温後凝縮させることにより水蒸気の持つ潜熱を回収して温度の高い温熱水を生成することができる。このとき、凝縮しなかった高温の水蒸気はリターン回路により、吸引圧縮ユニットの吸引側に戻すことができる。その結果、吸引圧縮ユニットに流入する水蒸気の温度を上昇させることができ、圧縮により水蒸気の温度を更に上昇させて、凝縮により得られる温熱水の温度を更に上昇させることができる。そして、得られた温度の高い温熱水を加熱用熱交換器に供給することで被乾燥物の加熱に利用することができ、またこの温熱水を冷却塔に供給し冷却水を生成して冷却用熱交換器に供給することで乾燥装置内の除湿に利用することができる。
【0011】
第2の発明に係る乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成装置において、前記吸引圧縮ユニットの排出側で前記リターン回路の接続位置よりも下流側に一端側が接続し、他端側が前記加熱用熱交換器の流入口及び前記噴霧ノズルの流入口にそれぞれ接続する短絡回路が設けられていることが好ましい。
短絡回路により、吸引圧縮ユニットで生成した直後のより高温の温熱水を直接加熱用熱交換器の流入口及び噴霧ノズルの流入口に供給するので、加熱用熱交換器の加熱面の温度を上昇させることができる。また、より高温の温熱水を減圧下の冷却塔内に供給することにより、温熱水の蒸発を促進させて温熱水からより温度の下がった水を生成させ、これを冷却水として使用することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図1は本発明の一実施の形態に係る乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成装置の説明図である。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成装置10は、乾燥装置11の乾燥室12内に収納した被乾燥物から発生した水蒸気を吸引し圧縮して温熱水を生成する吸引圧縮ユニット13と、乾燥装置11の加熱用熱交換器14に温熱水を供給する温熱水供給ユニット15と、乾燥装置11の冷却用熱交換器16に冷却水を供給する冷却水供給ユニット17とを有している。以下、これらについて詳細に説明する。
【0013】
吸引圧縮ユニット13は、水蒸気を吸引圧縮する真空ポンプ18と、真空ポンプ18の排出側に接続され終端側に絞り弁19が設けられた水蒸気圧縮配管20を有している。また、吸引圧縮ユニット13には温熱水供給ユニット15及び冷却水供給ユニット17で発生した水蒸気、乾燥室12内に収納した被乾燥物から発生した水蒸気をそれぞれ回収する水蒸気配管21、22が接続されている。なお、水蒸気配管22は開閉弁22aを介して吸引圧縮ユニット13に接続している。更に、絞り弁19より上流側の水蒸気圧縮配管20には真空ポンプ18の吸引側と接続する流量調整弁23が設けられた連通管24を備えたリターン回路25が接続されている。
このような構成とすることにより、絞り弁19及び流量調節弁23の開度をそれぞれ調整して、温熱水供給ユニット15、冷却水供給ユニット17、及び乾燥室12でそれぞれ発生した水蒸気を水蒸気配管21、22を介して真空ポンプ18で吸引し圧縮することができる。更に、高温化した水蒸気を凝縮させて温熱水とすることができる。このとき、水蒸気圧縮配管20内で温熱水とならなかった高温の水蒸気はリターン回路25を経由して真空ポンプ18の吸引側に戻すことができる。その結果、乾燥室12、温熱水供給ユニット15、及び冷却水供給ユニット17から回収した水蒸気の温度が低くても真空ポンプ18の吸引側に流入する水蒸気の温度を上げることができる。
【0014】
温熱水供給ユニット15は、一端側が絞り弁19の排出側に接続されて吸引圧縮ユニット13で生成させた温熱水を通過させる温熱水配管26と、温熱水配管26の他端側が接続される受入口27が上側位置に設けられて温熱水を貯留する温熱水タンク28を有している。なお、温熱水配管26には、温熱水の流入を停止させる開閉弁29が設けられている。また、温熱水タンク28の上部には、水蒸気配管21から分岐した分岐配管30が接続する水蒸気回収口31が設けられ、上側位置に設けられた受入口27の内側には、温熱水を流出する複数の流出口32を備えた温熱水供給ノズル33が接続されている。
このような構成とすることにより、温熱水配管26に設けられた開閉弁29を開けて吸引圧縮ユニット13で生成させた高温の温熱水を温熱水供給ノズル33に導入して、流出口32から流出させることができる。また、温熱水タンク28内の温熱水から発生した水蒸気を水蒸気回収口31から分岐配管30を介して水蒸気配管21内に流入させて、真空ポンプ18の吸引側に戻すことができる。そして、真空ポンプ18に吸引された水蒸気は圧縮されて昇温し、その一部は凝縮して高温の温熱水となって再び温熱水供給ノズル33の流出口32から流出させることができる。このように、回収した水蒸気から温熱水が生成できる状態では、温熱水タンク28に貯留されている温熱水の温度よりも高い温度の温熱水が供給されることにより、温熱水タンク28を特に保温のために加熱しなくても、温熱水の温度を実質的に保温しながら温熱水を貯留することができる。
【0015】
温熱水タンク28の下側位置の上部には、温熱水を乾燥装置11の加熱用熱交換器14に供給するための温熱水往き配管34が接続する送水口35が設けられている。そして、温熱水往き配管34には送水ポンプ36が設けられている。また、温熱水タンク28の下側位置の下部には、加熱用熱交換器14から排出された温水を温熱水タンク28に戻すための戻り配管37が接続される流入口38が設けられている。
このような構成とすることにより、送水ポンプ36を運転して温熱水タンク28に貯留されている上部の温熱水を加熱用熱交換器14に供給することができ、乾燥室12内に収納した被乾燥物を加熱することができる。また、加熱用熱交換器14から排出された温水は、戻り配管37を介して流入口38から温熱水タンク28に戻すことができる。ここで、温水は温度が低い下部の温熱水中に戻されるので、温水が戻されたことによる温熱水タンク28内での撹拌流の発生を抑制することができる。このため、上部に存在する温度の高い温熱水と下部に存在する温度の低い温熱水との混合は起こりにくく、上部に存在する温熱水の温度が下がることを防止できる。
【0016】
更に、温熱水タンク28には、ヒータ40が設けられヒータ40の発熱部39は貯留されている温熱水に浸漬している。これによって、運転開始時では、温熱水タンク28中に貯留されている水をヒータ40で加熱して温熱水とし、この温熱水を温熱水タンク16内に貯留することができる。
また、開閉弁29よりも上流側の温熱水配管26には、送水ポンプ36よりも上流側の温熱水往き配管34内に吸引圧縮ユニット13で生成した温熱水を直接流入させるために、開閉弁41が設けられた連通管42を備えた短絡回路43が設けられている。これによって、開閉弁29を閉じて開閉弁41を開けることにより温熱水タンク28を経由せずに温熱水を吸引圧縮ユニット13から直接加熱用熱交換器14の流入口に供給することができる。このとき、加熱用熱交換器14から排出された温水は、戻り配管37を介して流入口38から温熱水タンク28内に戻すこともできるが、戻り配管37から分岐した排出配管44で外部に排出することもできる。
【0017】
冷却水供給ユニット17は、一端側が送水口35に接続されて温熱水タンク28の上部に存在している温熱水を取り出す温熱水供給配管45と、温熱水供給配管45の他端側が接続される受入口46が上側位置に設けられている冷却塔47を有している。なお、温熱水供給配管45には、温熱水を温熱水タンク28から吸い出す温熱水ポンプ48と温熱水の量を調整する流量調節弁49が設けられている。また、冷却塔47の上部には、水蒸気配管21から分岐した分岐配管50が接続される水蒸気排出口51が設けられ、上側位置に設けられた受入口46の内側には、温熱水を噴出する複数の噴出口52を備えた噴霧ノズル53が接続されている。
このような構成とすることにより、真空ポンプ18を運転して水蒸気配管21を介して冷却塔47内を減圧状態に保持することができる。そして、減圧状態に保持された冷却塔47内に温熱水を噴霧ノズル53を介してシャワー状に噴出させることにより、冷却塔47内で温熱水の液滴を形成して、下方に向け落下させることができる。その際、温熱水の液滴の表面において温熱水を蒸発させ、その際に気化熱が奪われることによって、残りの温熱水の温度を下げて低温水の液滴を生成することができる。形成された低温水の液滴は、冷却塔47内を落下して冷却塔47の底部に徐々に溜まっていく。従って、冷却塔47の下部に所定量の低温水が貯留されると、この低温水を冷却水として使用することができる。また、温熱水の液滴の蒸発で発生した水蒸気は、水蒸気排出口51から分岐配管50内に流入し、次いで水蒸気配管21を介して真空ポンプ18の吸引側に戻すことができる。そして、真空ポンプ18に戻された水蒸気は吸引圧縮ユニット13で圧縮されて昇温し、その一部は凝縮して高温の温熱水となって再び噴霧ノズル53から噴出させることができる。
【0018】
冷却塔47の下側位置には、低温水を乾燥装置11の冷却用熱交換器16の冷却水として供給するための冷却水往き配管54が接続される送水口55が設けられている。そして、冷却水往き配管54には送水ポンプ56が設けられている。また、冷却塔47の下側位置には、冷却用熱交換器16から排出された水を冷却塔47に戻すための戻り配管57が接続される注水口58が設けられている。
このような構成とすることにより、送水ポンプ56を運転して冷却塔47の下側位置に貯留されている低温水を冷却用熱交換器16に冷却水として供給することができ、乾燥室12内の水蒸気の一部を凝縮させ結露水として除去して乾燥室12内の除湿を行なうことができる。
なお、送水口55は、注水口58よりも下方側に設けることが好ましい。冷却塔47内では温度の低い低温水程下部側に存在するので、温度のより低い低温水を冷却水として冷却用熱交換器16に供給することができるからである。また、冷却塔47の上部からは温度の低い低温水の液滴が落下しているので、冷却塔47に貯留されている低温水の上部側に冷却用熱交換器16から排出された水を流入させることにより、落下してきた温度の低い低温水の液滴でこの水の温度を下げることができるからである。
【0019】
また、開閉弁29よりも上流側の温熱水配管26には、温熱水ポンプ48よりも上流側の温熱水供給配管45内に吸引圧縮ユニット13で生成した温熱水を直接流入させるために、開閉弁59が設けられた連通管60を備えた短絡回路61が設けられている。これによって、開閉弁29を閉じて開閉弁59を開けることにより温熱水タンク28を経由せずに温熱水を吸引圧縮ユニット13から直接噴霧ノズル53の流入口に供給することができる。このとき、冷却用熱交換器16から排出された水は、戻り配管57を介して注水口58から冷却塔47内に戻すこともできるが、戻り配管57から分岐した排出配管62で外部に排出することもできる。
【0020】
次に、本発明の一実施の形態に係る乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法について、生成装置10の使用方法と共に詳細に説明する。
乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成装置10の運転を開始する場合、始めに温熱水タンク28内に予め設定した量の水を貯留し、水蒸気配管22に設けられた開閉弁22a、加熱用熱交換器14に接続した温熱水往き配管34と戻り配管37にそれぞれ設けられた図示しない開閉弁、冷却用熱交換器16に接続した冷却水往き配管54と戻り配管57にそれぞれ設けられた図示しない開閉弁を閉じる。更に、絞り弁19、各開閉弁29、41、59、及び流量調節弁49を閉じた状態で、真空ポンプ18を運転して、真空ポンプ18に設けられた図示しない排気口から空気を排出する。なお、真空ポンプ18の排気口には圧力調整弁が設けられているので、予め設定した圧力まで減圧される。これによって、温熱水タンク28内、冷却塔47内は減圧状態となる。また、ヒータ40に通電して発熱部39を加熱し、貯留している水を加熱して温熱水とする。
【0021】
冷却塔47内の圧力が0.2〜0.9kg/cm2 となって、温熱水タンク28内の温熱水の温度が、例えば60〜90℃となったことを確認した後、ヒータ40の通電を停止し、真空ポンプ18の排気口を閉じて、絞り弁19の開度を調整し、開閉弁29を開ける。これによって、温熱水タンク28に貯留された温熱水から発生した水蒸気は、分岐配管30から水蒸気配管21内に流入し、水蒸気配管21を介して真空ポンプ18の吸引側に流入する。そして、真空ポンプ18に吸引された水蒸気は、圧縮された後に凝縮し高温の水蒸気混じりの温熱水となる。その際、高温の水蒸気はリターン回路25を経由して再び真空ポンプ18の吸引側から真空ポンプ18内に流入する。そのとき、絞り弁19の開度を調整して圧縮された際の水蒸気の圧力が1.1〜2.5kg/cm2 となるようにする。一方、生成した温熱水は絞り弁19、開閉弁29を通過して温熱水タンク28内で温熱水供給ノズル33の流出口32から滴下する。この際、発生する水蒸気は、分岐配管30から水蒸気配管21内に流入し、水蒸気配管21を介して真空ポンプ18の吸引側に流入する。
【0022】
また、温熱水ポンプ48を運転すると共に流量調節弁49の開度を調整して、温熱水タンク28に貯留されている温熱水を噴霧ノズル53に供給して噴出口52からシャワー状に噴出して冷却塔47内に温熱水の液滴を形成する。このとき、温熱水の液滴の一部を蒸発させることにより低温水の液滴を形成する。そして、この低温水の液滴は、冷却塔47内を落下して底部に到達する。従って、冷却塔47内での温熱水の噴霧を継続すると、冷却塔47の下部には低温水が徐々に貯留されてくる。なお、温熱水の噴霧時に発生する水蒸気、及び温熱水の液滴の表面から蒸発により発生する水蒸気は、分岐配管50から水蒸気配管21内に流入し、温熱水タンク28から流入する水蒸気と共に真空ポンプ18の吸引側に流入する。
【0023】
冷却塔47内に供給する温熱水の温度と水量と、冷却塔47内の絶対圧力と、絞り弁19による水蒸気の圧縮程度をそれぞれ調整して、冷却塔47で生成する低温水の温度が所定の温度(例えば、10〜15℃)になったこと、及び回収された水蒸気から高温の温熱水の生成が定常的に行なわれていることを確認する。ここで、冷却塔47内に供給する温熱水の温度と冷却塔47内の絶対圧力とは密接に関連しており、温熱水の温度が40〜70℃の場合、絶対圧力を0.07〜0.4kg/cm2 の範囲に調整するのがよい。また、温熱水の温度を調整する場合、運転初期状態では主にヒータ40の出力及び絞り弁19の開度を調整し、定常運転状態では主に絞り弁19の開度を調整して行なう。
【0024】
冷却塔47に予め設定した量の低温水が貯留されたことを確認後、加熱用熱交換器14に接続した温熱水往き配管34と戻り配管37にそれぞれ設けられた図示しない開閉弁、冷却用熱交換器16に接続した冷却水往き配管54と戻り配管57にそれぞれ設けられた図示しない開閉弁を開けて、各送水ポンプ36、56を運転する。また、水蒸気配管22に設けられた開閉弁22aを開ける。
これによって、温熱水タンク28に貯留された温熱水は、温熱水往き配管34を介して加熱用熱交換器14の一次側に流入して二次側の加熱面の温度を上昇させ、温水となって加熱用熱交換器14から排出して戻り配管37を介して温熱水タンク28に戻るという循環流を形成し、乾燥室12内の被乾燥物を加熱する。また、冷却塔47に貯留された低温水は、冷却水往き配管54を介して冷却用熱交換器16の一次側に流入して二次側の冷却面の温度を低下させ、温度が上昇して冷却用熱交換器16から排出して戻り配管57を介して冷却塔47に戻るという循環流を形成し、乾燥室12内で被乾燥物から発生した水蒸気の一部は冷却面で結露して乾燥室12内の湿度は低下する。なお、乾燥室12内で被乾燥物から発生したの残りの水蒸気は、水蒸気配管22を介して真空ポンプ18の吸引側に流入し、水蒸気配管21を介して流入する温熱水タンク28及び冷却塔47で発生した水蒸気と共に加圧圧縮される。
【0025】
ここで、吸引圧縮ユニット13で生成した温熱水を、開閉弁29を閉じ開閉弁41を開けて、短絡回路43を介して加熱用熱交換器14に直接供給することもできる。温熱水を加熱用熱交換器14に直接供給することにより、加熱用熱交換器14の加熱面の温度をより高くして乾燥を効率的に行なうことが可能となる。
また、開閉弁29を閉じ開閉弁59を開けて、短絡回路61を介して吸引圧縮ユニット13で生成した温熱水を噴霧ノズル53に直接供給することもできる。これによって、温度の高い温熱水の液滴を形成することができ、より温度の下がった低温水を生成することができる。この低温水を冷却水として冷却用熱交換器16に供給することにより、冷却用熱交換器16の冷却面の温度を低くして乾燥室12内の除湿を効率的に行なうことが可能となる。
【0026】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲での変更は可能であり、前記した実施の形態や変形例の一部又は全部を組み合わせて本発明の乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成装置を構成する場合にも本発明は適用される。例えば、温熱水を冷却塔内に供給する際に複数の噴出口を備えた噴霧ノズルを使用したが、軸心周りに回転可能な1個の噴霧ノズルを冷却塔上部の中心部に設けることもできる。また、乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成装置の運転開始時には、ヒータにより温熱水タンク内の水を加熱して温熱水として貯留したが、温熱水を供給する、例えば給湯器から直接温熱水を温熱水タンクに供給するようにしてもよい。
更に、加熱用熱交換器から排出された温水を温熱水タンクの下部に戻さずに上部から噴出させて戻してもよい。噴出させることにより水蒸気の発生を多くして、温熱水の生成量を多くすることができる。
【0027】
【発明の効果】
請求項1〜4記載の乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法においては、温熱水は、被乾燥物から発生した水蒸気の残部を吸引圧縮ユニットで吸引圧縮し高温化して凝縮させることにより生成させ、冷却水は、温熱水の一部を減圧状態に保持された冷却塔内に供給し冷却塔に供給された温熱水の一部を蒸発させてその気化熱で温熱水の残部を降温させて生成し、しかも凝縮しなかった水蒸気は吸引圧縮ユニットの吸引側に戻すので、吸引圧縮ユニットに流入する水蒸気の温度を上昇させて、得られる温熱水の温度を上昇させることができ、被乾燥物から発生した水蒸気を用いて加熱用の高温の温熱水及び除湿用の低温の冷却水を容易に得ることが可能となる。
【0028】
特に、請求項2記載の乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法においては、冷却塔に供給された温熱水は、冷却塔内でシャワー状に噴出されるので、温熱水を液滴状態として水の蒸発量を多くして温熱水の温度を急激に低下させることができ、温度がより低い冷却水を容易に得ることが可能となる。その結果、更に効率的な除湿を行なうことが可能となる。
請求項3記載の乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法においては、冷却塔で分離回収した水蒸気を吸引圧縮ユニットの吸引側に戻すので、外部から熱を供給せずに温度の高い温熱水を得ることができ、安価に温熱水を生成することが可能となる。また、高温の温熱水が温熱水タンクに流入するため、外部熱源を設けずに温熱水タンク内の温熱水を保温することが可能となる。
【0029】
請求項4記載の乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法においては、温熱水はヒータが設けられた温熱水タンクに貯留された後、加熱用熱交換器及び冷却塔に供給され、しかも、温熱水タンクに貯留される際に発生する水蒸気は吸引圧縮ユニットの吸引側に戻し、運転開始時にはヒータにより温熱水タンクを加熱して、温熱水タンク内の水を温熱水にするので、運転開始の直後から安定して温熱水の供給を行なうことができ、乾燥及び除湿を行なうことが可能となる。また、冷却塔内の蒸発量が変動しても、温熱水の生成に必要な水蒸気の量を安定して確保することができ、温熱水を安定して供給することが可能となる。更に、吸引圧縮ユニットに流入する水蒸気の温度が上昇するので、高温の水蒸気を生成させる際の吸引圧縮ポンプで消費される電力量を低減することが可能となる。
【0030】
請求項5及び6記載の乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成装置においては、被乾燥物から発生した水蒸気の一部を吸引し圧縮して高温化させ、次いで凝縮させて高温の水蒸気混じりの温熱水を生成させる吸引圧縮ユニットと、上部に水蒸気回収口を備え、上側位置には外部から供給される温熱水の受入口を備え、下側位置には貯留された温熱水を乾燥装置の加熱用熱交換器に送水する送水口及び加熱用熱交換器から排出された温水が流入する流入口をそれぞれ設けた温熱水タンクと、上部に水蒸気排出口を備え、上側位置に外部から供給される温熱水を吹き出す噴霧ノズルを備え、下側位置には処理されて生成した冷却水を乾燥装置の冷却用熱交換器に給水する送水口及び冷却用熱交換器から排出された水が注水される注水口をそれぞれ設けた冷却塔と、温熱水タンクに溜まった温熱水を噴霧ノズルに供給する温熱水ポンプと、水蒸気排出口及び水蒸気回収口に一端側がそれぞれ接続し他端側が吸引圧縮ユニットの吸引側に接続する水蒸気配管とを有し、吸引圧縮ユニットの下流側には高温の水蒸気混じりの温熱水中の高温の水蒸気を吸引圧縮ユニットの吸引側に戻すリターン回路が設けられているので、被乾燥物から発生した水蒸気を用いて高温の温熱水及び低温の冷却水を容易に得ることができ、効率的な乾燥と除湿を行なうことが可能となる。
【0031】
特に、請求項6記載の乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成装置においては、吸引圧縮ユニットの排出側でリターン回路の接続位置よりも下流側に一端側が接続し、他端側が加熱用熱交換器の流入口及び噴霧ノズルの流入口にそれぞれ接続する短絡回路が設けられているので、より温度の高い温熱水を供給することができ、加熱用熱交換器の加熱面の温度上昇及び冷却用熱交換器の冷却面の温度低下を共に達成することが可能となって、より効率的な乾燥と除湿を行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成装置の説明図である。
【符号の説明】
10:乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成装置、11:乾燥装置、12:乾燥室、13:吸引圧縮ユニット、14:加熱用熱交換器、15:温熱水供給ユニット、16:冷却用熱交換器、17:冷却水供給ユニット、18:真空ポンプ、19:絞り弁、20:水蒸気圧縮配管、21、22:水蒸気配管、22a:開閉弁、23:流量調整弁、24:連通管、25:リターン回路、26:温熱水配管、27:受入口、28:温熱水タンク、29:開閉弁、30:分岐配管、31:水蒸気回収口、32:流出口、33:温熱水供給ノズル、34:温熱水往き配管、35:送水口、36:送水ポンプ、37:戻り配管、38:流入口、39:発熱部、40:ヒータ、41:開閉弁、42:連通管、43:短絡回路、44:排出配管、45:温熱水供給配管、46:受入口、47:冷却塔、48:温熱水ポンプ、49:流量調節弁、50:分岐配管、51:水蒸気排出口、52:噴出口、53:噴霧ノズル、54:冷却水往き配管、55:送水口、56:送水ポンプ、57:戻り配管、58:注水口、59:開閉弁、60:連通管、61:短絡回路、62:排出配管
Claims (6)
- 被乾燥物を加熱する乾燥装置の加熱用熱交換器に供給する温熱水と、該被乾燥物から発生した水蒸気の一部を凝縮させて除去する該乾燥装置の冷却用熱交換器に供給する冷却水の生成方法において、
前記温熱水は、前記被乾燥物から発生した水蒸気の残部を吸引圧縮ユニットで吸引圧縮し高温化して凝縮させることにより生成させ、前記冷却水は、前記温熱水の一部を減圧状態に保持された冷却塔内に供給し該冷却塔に供給された温熱水の一部を蒸発させてその気化熱で該温熱水の残部を降温させて生成し、しかも凝縮しなかった水蒸気は前記吸引圧縮ユニットの吸引側に戻すことを特徴とする乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法。 - 請求項1記載の乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法において、前記冷却塔に供給された温熱水は、該冷却塔内でシャワー状に噴出されることを特徴とする乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法。
- 請求項1及び2のいずれか1項に記載の乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法において、前記冷却塔で分離回収した水蒸気を前記吸引圧縮ユニットの吸引側に戻すことを特徴とする乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法。
- 請求項3記載の乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法において、前記温熱水はヒータが設けられた温熱水タンクに貯留された後、前記加熱用熱交換器及び前記冷却塔に供給され、しかも、該温熱水タンクに貯留される際に発生する水蒸気は前記吸引圧縮ユニットの吸引側に戻し、運転開始時には該ヒータにより該温熱水タンクを加熱して、該温熱水タンク内の水を前記温熱水にすることを特徴とする乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成方法。
- 被乾燥物から発生した水蒸気の一部を吸引し圧縮して高温化させ、次いで凝縮させて高温の水蒸気混じりの温熱水を生成させる吸引圧縮ユニットと、
上部に水蒸気回収口を備え、上側位置には外部から供給される前記温熱水の受入口を備え、下側位置には貯留された前記温熱水を乾燥装置の加熱用熱交換器に送水する送水口及び該加熱用熱交換器から排出された温水が流入する流入口をそれぞれ設けた温熱水タンクと、
上部に水蒸気排出口を備え、上側位置に外部から供給される前記温熱水を吹き出す噴霧ノズルを備え、下側位置には処理されて生成した冷却水を前記乾燥装置の冷却用熱交換器に給水する送水口及び該冷却用熱交換器から排出された水が注水される注水口をそれぞれ設けた冷却塔と、
前記温熱水タンクに溜まった温熱水を前記噴霧ノズルに供給する温熱水ポンプと、
前記水蒸気排出口及び前記水蒸気回収口に一端側がそれぞれ接続し他端側が前記吸引圧縮ユニットの吸引側に接続する水蒸気配管とを有し、前記吸引圧縮ユニットの下流側には前記高温の水蒸気混じりの温熱水中の高温の水蒸気を該吸引圧縮ユニットの吸引側に戻すリターン回路が設けられていることを特徴とする乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成装置。 - 請求項5記載の乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成装置において、前記吸引圧縮ユニットの排出側で前記リターン回路の接続位置よりも下流側に一端側が接続し、他端側が前記加熱用熱交換器の流入口及び前記噴霧ノズルの流入口にそれぞれ接続する短絡回路が設けられていることを特徴とする乾燥装置に使用する温熱水と冷却水の生成装置。
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