JP2004076807A - ソレノイド、方向制御弁、圧力制御弁及びソレノイドの制御方法 - Google Patents
ソレノイド、方向制御弁、圧力制御弁及びソレノイドの制御方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】環状に巻いて形成された第1のコイル3と、環状に巻いて形成され、上記巻かれたことによって形成された貫通孔の軸心が上記第1のコイルの貫通孔の軸心とほぼ一致するように、上記第1のコイルと所定の距離だけ離反して設けられた第2のコイル5と、上記第1のコイル3と上記第2のコイル5との間で、上記第1のコイル3と上記第2のコイル5とに対して、上記各貫通孔の軸心の方向に移動自在に設けられ、上記第1のコイルに対向した一端部側がN極またはS極に形成され、上記第2のコイルに対向した他端部側がN極またはS極に形成されてなる可動部材7とを有する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、互いに離反した2つのコイルとこれらのコイルの間で往復運動自在に設けられた可動部材とを備えたソレノイドおよびこのソレノイドによって動作する流体用の方向制御弁、圧力制御弁等に係り、特に、たとえば、上記可動部材の一端部側と第1のコイルとが互いに引き合うときには、上記可動部材の他端部側と第2のコイルとが互いに反発するように構成されたソレノイド等に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は、従来のソレノイドバルブ100の概略構成を示す断面図である。
【0003】
ソレノイドバルブ(方向制御弁)100は、油圧回路において作動油の流れ(流路)を切り替えるために使用されるものであり、ソレノイドバルブ本体102内で、ソレノイドバルブ本体102の長手方向に往復運動自在なスプール104を、上記ソレノイドバルブ本体102の長手方向の両端部側のそれぞれに設けた各コイル106A、106Bを励磁することによって移動し、上記作動油の流れ方向を切り替えるものである。
【0004】
ここで、ソレノイドバルブ本体102内には、TポートT1を介してたとえば油圧タンクのドレインポートとつながるTポート用部屋108と、AポートA1を介してたとえばシリンダのポートとつながるAポート用部屋110と、PポートP1を介してたとえば上記油圧タンクに設けられた油圧ポンプの圧縮作動油吐出口とつながるPポート用部屋112と、BポートB1を介してたとえば上記シリンダの他のポートとつながるBポート用部屋114と、TポートT2を介してたとえば上記油圧タンクのドレインポートとつながるTポート用部屋116とが設けられている。
【0005】
上記各部屋108、110、112、114、116は、上記ソレノイドバルブ本体102の長手方向に沿って、Tポート用部屋108、Aポート用部屋110、Pポート用部屋112、Bポート用部屋114、Tポート用部屋116の順に配置されている。なお、上記Tポート用部屋108と、上記Tポート用部屋116とは、上記ソレノイドバルブ本体102内に設けられた流路を介して互いにつながっている。
【0006】
Tポート用部屋108とAポート用部屋110との間には、ソレノイドバルブ本体102の長手方向に沿って軸心が設けられた円筒状の貫通孔で構成されたランド部118Aが設けられ、Aポート用部屋110とPポート用部屋112との間には、ランド部118Aと同様にランド部118Bが設けられ、Pポート用部屋112とBポート用部屋114との間には、ランド部118Aと同様にランド部118Cが設けられ、Bポート用部屋114とTポート用部屋116との間には、ランド部118Aと同様にランド部118Dが設けられている。
【0007】
なお、上記各ランド部118A〜118Dの内径はほぼ同一であり、上記各ランド部118A〜118Dは、これらの各軸心が互いにほぼ一致するように、ほぼ一直線状に配置されている。
【0008】
また、上記各部屋108、110、112、114、116と上記各ランド部118A〜118Dとは、ソレノイドバルブ102の長手方向に直角な平面であって、上記ソレノイドバルブ102の長手方向の中心位置を通過する平面に対して、ほぼ対称に設けられている。
【0009】
また、上記各ポートT1、A1、P1、B1、T2を介して、ソレノイドバルブ本体102の外部につながっていることを除いては、上記各部屋108、110、112、114、116は、ソレノイドバルブ本体102の外部とは遮断され、作動油がソレノイドバルブ本体102の外部には漏れないようになっている。
【0010】
上記スプール104は、互いの形状がほぼ等しい円筒状の摺動部104Aと摺動部104Bとを備え、上記各摺動部104A、104Bは、これらの直径よりも小さい直径の円筒状部材で形成された連結部104Cを介して、互いに一体的に接続されている。なお、摺動部104A、摺動部104B、連結部104Cの軸心は互いに一致している。
【0011】
スプール104の軸方向の両端部側のそれぞれには、図8に示すように、スプール104をソレノイドバルブ本体102の長手方向の中立位置(ほぼ中央の位置)に付勢している圧縮バネ120Aと圧縮バネ120Bとが設けられている。
【0012】
ここで、圧縮バネ120Aの一端部側は、押圧部材122Aを介して、スプール104の摺動部104B側の一端部に接し、上記圧縮バネ120Aの他端部側は、Tポート用部屋116をソレノイドバルブ本体102の外部から遮断するためにソレノイドバルブ本体102の長手方向の一端部側に設けられた遮断部材124Aに接している。そして、スプール104が、ソレノイドバルブ本体102の上記一端部側から離反する方向に、スプール104を付勢している。
【0013】
圧縮バネ120Bの一端部側は、押圧部材122Bを介して、スプール104の摺動部104A側の一端部に接し、上記圧縮バネ120Bの他端部側は、Tポート用部屋108をソレノイドバルブ本体102の外部から遮断するためにソレノイドバルブ本体102の長手方向の他端部側に設けられた遮断部材124Bに接している。そして、スプール104が、ソレノイドバルブ本体102の上記他端部側から離反する方向に、スプール104を付勢している。
【0014】
このように、ソレノイドバルブ本体102の長手方向の両端部側から付勢されていることにより、スプール104は、上記中立位置からは容易に移動できないようになっている。
【0015】
図8に示すように、スプール104が上記中立位置に存在している状態では、上記摺動部104Aが、上記ランド部118Aと上記ランド部118Bとに摺動嵌合し、上記摺動部104Bが、ランド部118Cとランド部118Dとに摺動嵌合し、上記スプール104は、上記ソレノイドバルブ本体102の内部で、上記ソレノイドバルブ本体102の長手方向に移動自在になっている。なお、各ランド部118A〜118Dの内径は、各摺動部104A、104Bの外径よりも僅かに大きく形成されている。
【0016】
そして、スプール104が上記中立位置に存在している状態では、スプール104の摺動部104Aとランド部118Aとによって遮断されているので、スプール104の摺動部104Aとランド部118Aとの間の僅かな隙間を通って作動油が流れる以外は、上記Tポート用部屋108と上記Aポート用部屋110との相互間では、作動油が流れないようになっている。
【0017】
同様に、上記Aポート用部屋110と上記Pポート用部屋112との相互間、上記Pポート用部屋112と上記Bポート用部屋114との相互間、上記Bポート用部屋114と上記Tポート用部屋116との相互間においても、作動油が流れない(漏れない)ようになっている。
【0018】
ソレノイドバルブ本体102の長手方向の一端部側には、環状に巻いて形成されたコイル106Aが、このコイル106Aを包み込んでコイル106Aの外周を覆っている固定鉄心126Aを介して、上記ソレノイドバルブ本体102に一体的に設けられ、また、上記環状に巻かれたことによって形成されたコイル106A貫通孔の軸心が、スプール104や各ランド部118A〜118Dの軸心とほぼ一致している。
【0019】
固定鉄心126Aには、コイル106Aの上記貫通孔と軸心が一致する貫通孔が設けられており、この貫通孔内部と上記コイル106Aの貫通孔の内部とには、棒状の可動鉄心128Aが、上記コイル106Aや上記固定鉄心126Aに対して、上記各貫通孔の軸方向に移動自在に設けられている。なお、上記可動鉄心128Aの一端部側は、上記固定鉄心126Aの貫通孔と上記コイル106Aの貫通孔との内部に入り込み、上記可動鉄心128Aの他端部側は、上記各貫通穴からは突出し、この突出している部分に板状の被吸引部130Aを備えている。
【0020】
そして、上記被吸着部130Aは、上記固定鉄心126Aの一端部(ソレノイドバルブ本体102の側とは反対側に位置している端部)から、所定の距離だけ離反している。
【0021】
また、ソレノイドバルブ本体102の長手方向の一端部側に設けられた遮断部材124Aには、棒状のプッシュピン132Aが、上記ソレノイドバルブ本体102の長手方向に移動自在に設けられており、上記プッシュピン132Aの一端部側は、スプール104の摺動部104B側の端部近傍まで延びており、上記プッシュピン132Aの他端部側は、コイル106Aや固定鉄心126Aの上記貫通孔に入り込み、可動鉄心128Aの上記一端部の近傍まで延びている。
【0022】
なお、固定鉄心126A等は、ソレノイドバルブ本体102に一体的に固定されたカバー134Aによって覆われている。
【0023】
また、コイル106B、固定鉄心126B、被吸引部130Bを備えた可動鉄心128B、プッシュピン132B、カバー134Bは、ソレノイドバルブ本体102の長手方向に直角な平面であって、ソレノイドバルブ本体102の長手方向の中心を通過する平面に対して、上記コイル106A、上記固定鉄心126A、上記可動鉄心128A、上記プッシュピン132A、上記カバー134Aとほぼ対称に、ソレノイドバルブ本体102の他端部側に設けられている。
【0024】
次に、ソレノイドバルブ100の動作について説明する。
【0025】
なお、説明の便宜上、ソレノイドバルブ100のタンクポートT1、T2は、たとえば、油圧タンクのタンクポート(油圧がかかっていないポート)に接続され、AポートA1は、シリンダCL1のポートに接続され、PポートP1は、上記油圧タンクに設けられ、圧縮された作動油を供給可能な油圧ポンプの作動油吐出口に接続され、BポートB1は、上記シリンダCL1の他のポートに接続されているものとする。
【0026】
ソレノイドバルブ100のコイル106Aと、コイル106Bとの両方に、電流が流れていない状態(常態)においては、上述のように、各圧縮バネ120A、120Bで付勢されて、スプール104が上記中立位置に存在している。
【0027】
上記中立位置にスプール104が存在していることにより、PポートP1とつながっているPポート用部屋112が、この両隣にそれぞれ位置しているAポート用部屋110、Bポート用部屋114とは遮断されている。そして、PポートP1を介してソレノイドバルブ100のPポート用部屋112に供給された圧縮作動油は、Aポート用部屋110、Bポート用部屋114のいずれにも、流れないようになっている。
【0028】
したがって、シリンダCL1には圧縮作動油は供給されず、シリンダCL1のピストンCL1BおよびピストンロッドCL1Cと、シリンダCL1の本体CL1Aとの間の相対的な運動は発生しない。
【0029】
次に、コイル106Bには電流を流さないで、コイル106Aに電流を流すと、固定鉄心126Aが磁化し、可動鉄心128Aの被吸引部130Aを吸着する。これによって、可動鉄心128Aが図6の左の方向(矢印AR81の方向)に移動し、可動鉄心128Aの一端部側が、プッシュピン132Aの他端部側と接触し、プッシュピン132を矢印AR81の方向に押し、プッシュピン132Aの一端部が、摺動部104A側のスプール104の一端部側に接触し、スプール104を矢印AR81の方向に押し、スプール104が矢印AR81の方向に移動する。
【0030】
なお、スプール104が上記移動をする場合、圧縮バネ120Bの付勢力よりも、可動鉄心128Aの被吸引部130Aを吸着する力のほうが大きく、圧縮バネ120Bは、スプール104に押されて圧縮される。
【0031】
スプール104の矢印AR81方向への移動によって、スプール104の摺動部104Aとランド部118Bとの嵌合がはずれ、摺動部104Aはランド部118Aとのみ嵌合することになり、また、スプール104の摺動部104Bとランド部118Dとの嵌合がはずれ、摺動部104Bはランド部118Cとのみ嵌合することになる。
【0032】
そして、Aポート用部屋110とPポート用部屋112とが互いにつながり、Bポート用部屋114とTポート用部屋116とが互いにつながる。
【0033】
Pポート用部屋112からAポート用部屋110に圧縮作動油が流れ、この圧縮作動油はAポートA1を介してシリンダCL1に供給される。そして、シリンダCL1のピストンCL1BやピストンロッドCL1Cが、シリンダ本体CL1Aに対して、矢印AR82の方向へ移動する。
【0034】
また、このときに、BポートB1を介してシリンダCL1から作動油がBポーと用部屋114に戻ってくる。この戻ってきた作動油は、Tポート用部屋116に流れ、TポートT2を介して上記油圧ユニットに戻る。
【0035】
次に、コイル106Aに流れている電流を遮断すると、圧縮バネ120Bがスプール104を、矢印AR81とは反対の方向に押して、上記常態にもどり、上記各部屋108、110、112、114、118同士の間が互いに遮断される。
【0036】
コイル106Aに電流を流さないでコイル106Bに電流を流した場合も、上述のようにコイル106Bに電流を流さないでコイル106Aに電流を流した場合とほぼ同様に動作する。ただし、圧縮作動油がPポート用部屋112からBポート用部屋114に流れるので、シリンダCL1のピストンCL1BやピストンロッドCL1Cが、シリンダ本体CL1Aに対して、矢印AR83(矢印AR82とは逆の方向)の方向に移動する。
【0037】
次に、従来のリリーフ弁について説明する。
【0038】
図9は、従来のリリーフ弁200の概略構成を示す断面図である。
【0039】
リリーフ弁200は、油圧回路のたとえば配管内において、作動油の圧力が所定の値を超えたときに、上記配管内の作動油の一部をたとえば油圧タンクのタンクポート(圧力がかかっていないポート)に逃がして(排出して)、上記配管内の作動油の圧力が上記所定の値を超えないようにするために、上記配管に接続されて使用されるものであり、リリーフ弁本体202内に設けられ、圧縮バネで構成された圧力調整バネ204でポペット弁206を弁座208に付勢して押し付けておくと共に、上記配管内の圧力が所定の圧力以上になったときには、上記所定の値以上の圧力によって、上記ポペット弁206を上記弁座208から離反させて、この離反されたときに生じた隙間から、作動油の一部を逃がすことによって、上記配管内の圧力が、所定の値を超えないようにするものである。
【0040】
ここで、リリーフ弁本体202内には、このリリーフ弁本体202の長手方向の一端部側から上記長手方向に沿って、順にTポート用部屋210、一次圧室212、円筒状の二次圧室214、この二次圧室214よりも径が小さく、円筒状のポペット弁後側に位置した部屋(ポペット弁後側部屋)216が設けられている。
【0041】
また、Tポート用部屋210、一次圧室212、二次圧室214、ポペット弁後側部屋216内には、円筒状の主弁218が、上記リリーフ弁本体202の長手方向に沿って長く、しかも、上記長手方向に移動自在に設けられている。なお、円筒状の上記二次圧室214の軸心と、円筒状の上記ポペット弁後側部屋216の軸心と、円筒状の上記主弁218の軸心とは、互いにほぼ一致している。
【0042】
主弁218の一端部側には、Tポート用部屋210と一次圧室212との間に設けられている弁座220と接触嵌合して、上記一次圧室212から上記Tポート用部屋210へ作動油が流れこまないように規制している弁部218Aが設けられ、上記主弁218の中間部には、円筒状の上記二次圧室214の内周面と摺動嵌合している円筒状のピストン部218Bが設けられ、上記主弁218の他端部側には、円筒状の上記ポペット弁後側部屋216の内周面と摺動嵌合している円筒状の摺動部218Cが設けられている。
【0043】
このように摺動嵌合していることによって、主弁218はリリーフバルブ本体202内を、リリーフバルブ本体202の長手方向に移動自在になっている。また、一次圧室212と二次圧室214とは、上記ピストン部218Bによって互いに仕切られ、二次圧室214とポペット弁後側部屋216とは、上記摺動部218Cによって互いに仕切られている。
【0044】
主弁218の上記ピストン部218Bには、一次圧室212と二次圧室214とを互いにつないでいる小径のチョーク孔218Dが設けられ、主弁218の軸心には、上記主弁の一端部から他端部に貫通している貫通孔218Eが設けられ、ポペット弁後側部屋216と、Tポート用部屋200とを互いにつないでいる。
【0045】
上記主弁218の弁部218Aを押圧して弁座220に接触させ、一次圧室212からTポート用部屋210に作動油が流れないようにするために、上記主弁218を二次圧室214から一次圧室212の方向に(図9の下方向)押圧付勢するための主スプリング222が、ポペット弁後側部屋216内に設けられている。
【0046】
リリーフバルブ本体202の長手方向の他端部側であって、この他端部側とポペット弁後側部屋216との間には、上記リリーフバルブ本体202の長手方向と交差する方向に、この交差方向の一端部側から順に、ポペット弁前側部屋224、円筒形状の圧力調整バネ収納室226とが設けられている。なお、上記圧力調整バネ収納室226と上記ポペット弁後側部屋216とは互いにつながっている。また、ポペット弁前側部屋224と上記二次圧室214とは、リリーフ弁本体202に設けられた貫通孔228を介して互いにつながっている。
【0047】
圧力調整バネ収納室226内にはポペット弁206が、圧力調整バネ収納室226の長手方向に移動自在に設けられ、ポペット弁206の一端部側の円錐状の弁部206Aが、ポペット弁前側部屋224と圧力調整バネ収納室226との間に設けられた弁座208と接触嵌合し、ポペット弁前側部屋224から圧力調整バネ収納室216には作動油が容易には流れないようになっている。
【0048】
ポペット弁206の他端部側と、圧力調整バネ収納室226の一端部側(ポペット弁前側部屋224とは反対側の端部側)に設けられた押圧部材230との間には、ポペット弁206の円錐状部206Aを、弁座208に押圧付勢するための圧力調整バネ204が設けられている。
【0049】
なお、上記圧力調整バネ204は、圧力調整バネ収納室226内で、上記圧力調整バネ収納室226の長手方向に移動自在に設けられた押圧部材230と、上記ポペット弁206との間に設けられており、上記押圧部材230の端部(上記圧力調整バネ204と接している端部とは反対側の端部)側は、リリーフバルブ202本体に螺合している押圧ネジ232で押されている。なお、押圧ネジ232の一端部(リリーフバルブ本体202の外側の端部)側には、リリーフバルブ200のオペレータが、このリリーフバルブ200の作動圧力(一次圧室212からTポート用部屋210234に作動油が流れ始めるときの一次圧室212内の圧力)を設定するための圧力調整ハンドルが設けられている。
【0050】
次に、リリーフバルブ200の動作について説明する。
【0051】
なお、説明の便宜上、リリーフバルブ200のタンクポートT3は、たとえば、油圧タンクのタンクポート(圧力がかかっていないポート)接続され、AポートA2は、シリンダCL2ポートに接続され、PポートP2は、上記油圧タンクに設けられ、圧縮された作動油を供給可能な油圧ポンプの作動油吐出口に接続されているものとする。
【0052】
そして、図9に示す状態、すなわち、一次圧室202内の作動油の圧力は所定の値を超えていない状態(常態)においては、互いにつながっている一次圧室212と、二次圧室214と、ポペット弁前側部屋224とは、同じ圧力に保たれており、ポペット弁206の弁部206Aと弁座208とによって、ポペット弁前側部屋224とポペット弁後側部屋216との間が遮断され、ポペット弁前側部屋224からポペット弁後側部屋216へは作動油が流れない。また、Tポート用部屋210が、油圧タンクのタンクポートにつながっているので、圧力調整バネ収納室226と、ポペット弁後側部屋216と、Tポート用部屋210とは、ほぼ大気圧に保たれている。
【0053】
そして、主弁218の弁部218Aが、主スプリング222によって付勢されて、弁部218Aが弁座220に押圧付勢され、一次圧室212とTポート用部屋210との間が遮断されているので、一次圧室212からTポート用部屋210へは、作動油が流れない。
【0054】
したがって、一次圧室212内の作動油の圧力が降下することはなく、一定に保たれる。
【0055】
次に、何らかの要因で、一次圧室212内の作動油の圧力が所定の値を超えた場合、この一次圧室212と互いにつながっているポペット弁前側部屋224内の作動油の圧力も上昇し、この上昇によって、ポペット弁206は圧力調整バネ204を押すとともに、弁部206Aが弁座208から離れ、ポペット弁前側部屋224からポペット弁後側部屋216に作動油が流れ、矢印AR91で示すように、チョーク孔218Dと二次圧室214と貫通孔228とポペット弁前側部屋224とポペット弁後側部屋216と貫通孔218Eとを通過して、一次圧室212からTポート用部屋210へ作動油が流れる。
【0056】
このとき、二次圧室214からTポート用部屋210には、作動油が流れやすいが、チョーク孔218Dの内径が小さいので、一次圧室212から二次圧室214には作動油が流れにくくなっており、一次圧室212から二次圧室214に作動油が流れるときに、作動油の圧力損失が発生し、二次圧室214内の作動油の圧力が、一次圧室212内の作動油の圧力よりも低くなる。
【0057】
上記圧力の差によって、主弁218が、主スプリング222を圧縮しつつ図9の上方向に移動し、この移動によって、主弁218の弁部218Aが弁座220から離反し、一次圧室212からTポート用部屋210へ作動油が流れることによって、一次圧室212の作動油の圧力が減少する。
【0058】
続いて、一次圧室212の作動油の圧力が減少し、一次圧室212内の作動油の圧力が上記所定の値以下になった場合には、ポペット弁前側部屋224内の作動油の圧力も減少し、ポペット弁206が圧力調整バネ204によって押され、ポペット弁206の弁部206Aが、弁座208と接触嵌合し、ポペット弁前側部屋224から圧力調整バネ収納室226には作動油が流れなくなる。
【0059】
これによって、矢印AR91で示すような作動油の流れはなくなり、一次圧室212内の作動油の圧力と二次圧室214内の作動油の圧力が互いにほぼ等しくなり、主弁218が、主スプリング222によって図9の下方向に押され、主弁218の弁部218Aが、弁座220と接触嵌合し、一次圧室212からTポート用部屋210へ作動油が流れなくなる。
【0060】
なお、圧力調整ハンドル234を用いて押圧ネジ232を回して、押圧部材230とポペット弁206との間の距離を変化させることで、圧力調整バネ204の付勢力を変え、ポペット弁206の弁部206Aが弁座208を押圧付勢する力を変えれば、リリーフ弁200の作動圧力を変更することができる。
【0061】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来のソレノイドバルブ100では、シリンダCL1に供給する作動油の流路を切り替えるために、スプール104を、各圧縮バネ120A、120B、各コイル106A、106Bを用いて駆動している。この駆動をする際に、スプール104は、上記各部屋108、110、112、114、118内に存在する作動油の圧力や粘度等による抵抗力に打ち勝って移動する必要がある。
【0062】
たとえば、図8に示すように、スプール104が中立位置にある状態から矢印AR81の方向に移動する場合、スプール104は、圧縮バネ120Bを圧縮すると共に、各ランド部118A〜118Dと、スプール104の各摺動部104A、104Bとの僅かな隙間に存在している作動油の粘性による摺動抵抗やこの作動油をせん断するための摺動抵抗に打ち勝って、移動する必要があり、そのためには、コイル106Aが可動鉄心128Aの被吸引部130Aを吸引する力が、圧縮バネ122Bを圧縮する力と上記各摺動抵抗との和よりも大きい必要がある。
【0063】
また、たとえば、スプール104が図8の左位置にある状態(矢印AR81の方向に移動し終えた状態)から、上記中立位置に戻る場合、ソレノイド10Aとソレノイド106Bとを励磁しないで、圧縮されている圧縮バネ120Bが伸張する力のみによって、スプール104は移動する。
【0064】
スプール104が上記中立位置に戻る場合には、圧縮されている圧縮バネ120Bが伸張する力が、作動油の粘性による摺動抵抗やこの作動油をせん断するための摺動抵抗よりも大きい必要がある。
【0065】
したがって、多量の作動油を流すために各ランド部118A〜118D、スプール104の各摺動部140A、140Bの径を大きくし、また、作動油の粘度が何らかの要因で高くなり、また、Pポート用部屋112に供給されている作動油の圧力を高くすると、上記各摺動抵抗が大きくなるので、それに応じて、上記各圧縮バネ120A、120B、上記各コイル106A、106B、上記各固定鉄心126A、126B、上記各可動鉄心128A、128B等を大きく構成する必要がある。
【0066】
また、各ランド部118A〜118Dと、スプール104の各摺動部140A、140Bとの間に僅かに存在している隙間に、微小な異物(コンタミネーション)が存在すると、各ランド部118A〜118Dと、スプール104の各摺動部140A、140Bとの間の摺動抵抗が一層大きくなり、上記コンタミネーションによって、ソレノイドバルブ100の動作不良が発生するという問題がある。
【0067】
なお、ソレノイドバルブの100のスプール104が、中立位置に戻る場合、上記動作不良が特に発生しやすい。この理由は、上記中立位置に戻るときには、主に、圧縮バネ120Aまたは圧縮バネ120Bの復元力によって、スプール104が駆動するからである。
【0068】
また、上述のように、各ランド部118A〜118D、スプール104の各摺動部140A、140Bの径を大きくすると、上記コンタミネーションによって生じる上記摺動抵抗は一層大きくなる。上記スプール104は、上記コンタミネーションによる摺動抵抗にも打ち勝って移動しなければならない。
【0069】
なお、上記微小な異物の侵入を防ぐためには、油圧回路中にフィルターを備えることが考えられるが、フィルターを備えることは煩雑であると共に、上記フィルターを定期的に交換する必要があり、油圧回路の保守点検が煩雑になる。
【0070】
上記ソレノイドバルブ100では、これに流れる作動油の流量が大きくなりまた圧力が高くなると、これに応じて、上記ソレノイドバルブ100のスプール104を駆動するソレノイドの機構を大型にしなければならないという問題がある。
【0071】
なお、パイロットタイプのソレノイドバルブを使用して、大流量の作動油の流路を切り替える方法も考えられるが、このようにすると構成が煩雑なるという欠点がある。
【0072】
また、従来のリリーフバルブ200(バランスピストン型リリーフバルブ;バランスシリンダー型リリーフバルブ)は、一般的に精密な作動圧力の設定をするときに使用され、上記精密な作動圧力の設定をするために、上記作動圧力を頻繁に変更しなければならない場合があり、この場合、圧力調整ハンドル234を用いて押圧ネジ232を回して、押圧部材230とポペット弁206との間の距離を変化させることで、圧力調整バネ204がポペット弁206の弁部206Aが弁座208を押圧付勢する付勢力を変更しなければならず、作動圧力の変更が煩雑であるという問題がある。
【0073】
なお、リリーフバルブ200の上記作動圧力を遠隔操作によって変更する場合、リモートコントロールバルブを用いる方法が考えられるが、この場合、上記遠隔操作のための油圧回路に使用する油圧機器が増えると共に、油圧回路の構成が煩雑になり、さらに、遠隔操作による精密な作動圧力を設定するためには、上記リモートコントロール回路の配管における圧力損失をできるだけ少なくする配慮が必要であり、油圧回路の配管等の構成が煩雑になる。
【0074】
なお、上記問題は、バランスピストン型リリーフ弁以外の圧力制御弁、たとえば、直動型のリリーフ弁、減圧弁、シーケンス弁においても発生する問題であり、また、上記各問題は、油圧作動油以外の流体、たとえば空気圧等を制御する方向制御弁や圧力制御弁においても発生する問題である。
【0075】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、小型でありながら、大きな駆動力を発生するソレノイド、作動流体中のコンタミネーションによっても動作不良が発生しにくい方向制御弁、作動流体の作動圧力の変更設定が容易である圧力制御弁を提供することを目的とする。
【0076】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、環状に巻いて形成された第1のコイルと、環状に巻いて形成され、上記巻かれたことによって形成された貫通孔の軸心が上記第1のコイルの貫通孔の軸心とほぼ一致するように、上記第1のコイルと所定の距離だけ離反して設けられた第2のコイルと、上記第1のコイルと上記第2のコイルとの間で、上記第1のコイルと上記第2のコイルとに対して、上記各貫通孔の軸心の方向に移動自在に設けられ、上記第1のコイルに対向した一端部側がN極またはS極に形成され、上記第2のコイルに対向した他端部側がN極またはS極に形成されてなる可動部材とを有するソレノイドである。
【0077】
請求項2に記載の本発明は、スプールを移動することによって流体の流れる方向を切り替え自在な方向制御弁において、環状に巻いて形成された第1のコイルと、環状に巻いて形成され、上記巻かれたことによって形成された貫通孔の軸心が上記第1のコイルの貫通孔の軸心とほぼ一致するように、上記第1のコイルと所定の距離だけ離反して設けられた第2のコイルと、上記第1のコイルと上記第2のコイルとの間で、上記第1のコイルと上記第2のコイルとに対して、上記各貫通孔の軸心の方向に移動自在に設けられ、上記第1のコイルに対向した一端部側がN極またはS極に形成され、上記第2のコイルに対向した他端部側がN極またはS極に形成されてなる可動部材とを有し、上記スプールは上記可動部材に連動連結されている方向制御弁である。
【0078】
請求項3に記載の本発明は、弁座に対して係合・離反する方向に往復移動自在なポペット弁によって流体の圧力を制御自在な圧力制御弁において、環状に巻いて形成された第1のコイルと、環状に巻いて形成され、上記巻かれたことによって形成された貫通孔の軸心が上記第1のコイルの貫通孔の軸心とほぼ一致するように、上記第1のコイルと所定の距離だけ離反して設けられた第2のコイルと、上記第1のコイルと上記第2のコイルとの間で、上記第1のコイルと上記第2のコイルとに対して、上記各貫通孔の軸心の方向に移動自在に設けられ、上記第1のコイルに対向した一端部側がN極またはS極に形成され、上記第2のコイルに対向した他端部側がN極またはS極に形成されてなる可動部材とを有し、上記ポペット弁が上記可動部材に連動連結されて、上記弁座へ押圧されるように付勢されている圧力制御弁である。
【0079】
請求項4に記載の本発明は、第1のコイルと第2のコイルとの間で往復運動自在に設けられ、上記第1のコイルに対向した一端部側がN極またはS極に形成され、上記第2のコイルに対向した他端部側がN極またはS極に形成されてなる可動部材を備えたソレノイドの制御方法において、上記可動部材の上記一端部側と上記第1のコイルとが互いに引き合いまたは反発するときに、上記可動部材の上記他端部側と上記第2のコイルとが互いに引き合いまたは反発するように、上記第1のコイルと上記第2のコイルとに流れる電流の方向を制御するソレノイドの制御方法である。
【0080】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るソレノイド1の概略構成を示す断面図である。
【0081】
ソレノイド1は、環状に巻いて形成されたコイル3と、環状に巻いて形成されたコイル5と、上記コイル3と上記コイル5との間で、移動自在な可動部材7とを具備する。ここで、上記コイル3と上記コイル5とは、ほぼ同様に構成されている。
【0082】
コイル3は、このコイル3を包み込んでコイル3の外周を覆っている固定鉄心9を介して、上記ソレノイド1の基部(図示せず)に一体的に設けられ、コイル5も、コイル3と同様に固定鉄心11を介して、上記ソレノイド1の基部(図示せず)に一体的に設けられている。なお、各コイル3、5を各固定鉄心9、11で覆っている理由は、鉄でできた強磁性体によって、各コイル3、5に発生する磁力の強度を強くするためである。
【0083】
そして、上記コイル3と上記コイル5とは、環状に巻かれたことによって形成された各貫通孔の軸心が互いに一致するように、互いが所定の距離だけ離反して設けられている。
【0084】
また、上記固定鉄心9には、上記コイル3の貫通孔と軸心が互いに一致している貫通孔が設けられており、上記固定鉄心11にも、上記コイル5の貫通孔と軸心が互いに一致している貫通孔が設けられている。
【0085】
そして、上記コイル3の貫通孔の軸心と、上記固定鉄心9の貫通孔の軸心と、上記コイル5の貫通孔の軸心と、上記固定鉄心11の貫通孔の軸心とは互いにほぼ一致し、上記固定鉄心9と上記固定鉄心11とは、互いに所定の距離だけ離反している。
【0086】
上記可動部材7は、上記移動自在な方向(コイル3とコイル5とが並んでいる方向)の両端部のそれぞれに、柱状(たとえば円柱状)のガイド部材13とガイド部材15とを、上記可動部材7に一体的に備え、上記各ガイド部材13、15の軸心は互いに一致している。
【0087】
固定鉄心9の貫通孔の両端部側内周には、上記可動部材7のガイド部材13と摺動嵌合自在な軸受け部材17A、17Bが、上記固定鉄心9に一体的に設けられており、固定鉄心11の貫通孔の両端部側内周には、上記可動部材7のガイド部材15と摺動嵌合自在な軸受け部材19A、19Bが、上記固定鉄心9に一体的に設けられている。
【0088】
そして、可動部材7のガイド部材13が、固定鉄心9の各軸受け部材17A、17Bと摺動嵌合し、可動部材7のガイド部材15が、固定鉄心11の各軸受け部材19A、19Bと摺動嵌合していることによって、上記可動部材7が、上記各貫通孔(コイル3、コイル5、固定鉄心9、固定鉄心11の貫通孔)の軸心の方向(コイル3とコイル5とが並んでいる方向)に移動自在になっている。
【0089】
また、可動部材7の可動方向の一端部側であって、コイル3に対向した一端部側がS極に形成され、可動部材7の可動方向の他端部側であって、コイル5に対向した他端部側がN極に形成されている。
【0090】
たとえば、可動部材7は、可動部材本体部7Aと、この可動部材本体部7Aの上記移動自在な方向の両端部側のそれぞれに可動部材本体部7Aに一体的に設けられ、たとえば永久磁石で構成された磁石部7Bと磁石部7Cとを備える。
【0091】
そして、上記磁石部7Bの上記可動部材本体部7A側がN極に形成され、上記磁石部7Bの上記可動部材本体部7Aとは反対側(コイル3と対向する側)がS極に形成され、上記磁石部7Cの上記可動部材本体部7A側がS極に形成され、上記磁石部7Cの上記可動部材本体部7Aとは反対側(コイル5と対向する側)がN極に形成されている。なお、上記磁石部7Bと上記磁石部7Cとはほぼ同様に構成されているものとする。
【0092】
制御回路21は、ソレノイド1の各コイル3、5に流れる電流を制御することによって、上記各コイル3、5や、上記各固定鉄心9、11に磁力を発生させ、上記可動部材7を、上記各固定鉄心9、11に吸引し、または上記各固定鉄心9、11から引き離すことによって、上記可動部材7を駆動するための回路である。
【0093】
制御回路21は、コイル3に流れる電流値を設定し、この設定に基づいて電流を制御する電流値設定回路23Aと、上記コイル3に流れる電流の方向を設定する電流方向設定回路25Aと、コイル5に流れる電流値を設定し、この設定に基づいて電流を制御する電流値設定回路23Bと、上記コイル5に流れる電流の方向を設定する電流方向設定回路25Bと、上記各回路に電力を供給する電源27とを具備する。
【0094】
そして、電源27から供給された電力が、電流方向設定回路25Aと電流値設定回路23Aとを経てコイル3に供給され、また、電源27から供給された電力が、電流方向設定回路25Bと電流値設定回路23Bとを経てコイル5に供給されるようになっている。
【0095】
次に、ソレノイド1の動作について説明する。
【0096】
まず、図1に示すように、可動部材7が中立位置に存在している状態、すなわち、可動部材7の固定鉄心9側の端面7Dと固定鉄心9の可動部材7側の端面9Aとの間の距離と、可動部材7の固定鉄心11側の端面7Eと固定鉄心11の可動部材7側の端面11Aとの間の距離とが互いにほぼ等しい状態を初期状態とする。
【0097】
ここで、図2に示すように、固定鉄心9の可動部材7側の端面9AがN極になるような電流をコイル3に流すと共に、固定鉄心11の可動部材7側の端面11AがN極になるような電流をコイル5に流すと、上記端面9Aと上記端面7Dとが互いに引き合い、上記端面11Aと上記端面7Eとが互いに反発する。
【0098】
そして、可動部材7が、各固定鉄心9、11に対して、相対的に、図1に示す矢印AR11の方向(上記端面9Aと上記端面7Dとの間の距離が小さくなり、上記端面11Aと上記端面7Eとの間の距離が大きくなる方向)に移動する。
【0099】
次に、図3に示すように、上記端面9AがS極になるような電流をコイル3に流すと共に、上記端面11AがS極になるような電流をコイル5に流すと、上記端面9Aと上記端面7Dとが互いに反発し、上記端面11Aと上記端面7Eとが互いに引き合う。
【0100】
そして、可動部材7が、各固定鉄心9、11に対して、相対的に、図1に示す矢印AR12の方向(上記端面9Aと上記端面7Dとの間の距離が大きくなり、上記端面11Aと上記端面7Eとの間の距離が小さくなる方向)に移動する。
【0101】
また、上記初期状態に復帰する場合には、上記端面9AがS極になるような電流をコイル3に流すと共に、上記端面11AがN極になるような電流をコイル5に流すと、上記端面9Aと上記端面7Dとが互いに反発し、しかも、上記端面11Aと上記端面7Eとが互いに反発し合う。
【0102】
そして、上記端面9Aと上記端面7Dとの間の距離と、上記端面11Aと上記端面7Eとの間の距離とがほぼ等しくなり、可動部材7が、中立位置に復帰する。この場合、上記端面9Aと上記端面7Dとの間に働く反発力と、上記端面11Aと上記端面7Eとの間に働く反発力とはほぼ等しいことを要する。
【0103】
なお、上記各反発力が等しくない場合には、可動部材7は、固定鉄心9、11のうちで、いずれかに近い位置で停止する。たとえば、上記端面9Aと上記端面7Dとの間に働く反発力が、上記端面11Aと上記端面7Eとの間に働く反発力よりも大きい場合には、可動部材7は、固定鉄心11に近い位置で停止する。
【0104】
また、上記吸引力と上記反発力とは、「F=C0iL/x2」という式で、概略的に表すことができる。ここで、「F」は、上記吸引力や反発力、すなわち磁気力を示し、「C0」は比例定数を示し、「i」はコイル3やコイル5に流れる電流を示し、「L」はコイルを形成している導線の長さを示し、「x」は、可動部材7の固定鉄心9側の端面7Dと固定鉄心9の可動部材7側の端面9Aとの間の距離や、可動部材7の固定鉄心11側の端面7Eと固定鉄心11の可動部材7側の端面11Aとの間の距離を示す。
【0105】
ソレノイド1によれば、可動部材7が駆動するときに、可動部材7の一端部側が固定鉄心と引き合い、可動部材7の他端部側が他の固定鉄心と反発し合うので、大きな力で可動部材7が移動し、小型でありながら、大きな駆動力を発生することができる。
【0106】
また、ソレノイド1によれば、可動部材7が中立位置に戻るときに、可動部材7の一端部側が固定鉄心と反発し合い、可動部材7の他端部側も他の固定鉄心と反発し合うので、可動部材7が中立位置に戻るときの復元力を大きくすることができる。
【0107】
また、ソレノイド1において、コイル3やコイル5に流す電流値を制御すれば、可動部材7の移動速度を制御することができる。加えて、コイル3やコイル5に流す電流の方向も制御すれば、可動部材7の移動速度や移動するときの力を一層緻密に制御することができる。
【0108】
たとえば、固定鉄心9の可動部材7側の端面9AがS極になるような電流をコイル3に流すと共に、固定鉄心11の可動部材7側の端面11AがN極になるような電流をコイル5に流していることによって、可動部材7が図1に示す中立位置に存在している状態から、コイル3に流れている電流を除々に減少させれば、図1に示す中立位置から矢印AR11の方向に可動部材7を、除々に移動させることができる。
【0109】
すなわち、上記可動部材7の一端部側と上記コイル3の固定鉄心9とが互いに引き合いまたは反発するときに、上記可動部材7の上記他端部側と上記コイル5の固定鉄心11とが互いに引き合いまたは反発するように、上記コイル3と上記コイル5とに流れる電流の方向や電流値を制御すれば、上記可動部材7の移動方向を制御でき、また、上記可動部材7が移動するときに発生する力と、上記可動部材7の移動速度とを緻密に制御することができる。
【0110】
なお、ソレノイド1では、可動部材7の固定鉄心9側の端面7DをS極に構成してあるが、この端面7DをN極に構成し、可動部材7の両端面が共にN極になるようにしてもよい。また、可動部材7の両端面が共にS極になるように構成してもよい。このように構成しても、コイル3やコイル5に流れる電流の方向を制御すれば、可動部材7を駆動することができる。
【0111】
また、コイル3とコイル5とをほぼ同様の形態に形成する必要はなく、コイル3とコイル5とのたとえば巻き数を互いに変えて、両者のインダクタンスが互いに異なるようにしてもよい。また、磁石部7Bと磁石部7Cとを同様に構成する必要はない。
【0112】
[第2の実施の形態]
図4は、第2の実施の形態に係るソレノイドバルブ51の概略構成を示す図である。
【0113】
ソレノイドバルブ51は、コイル106A、106B、固定鉄心126A、126B、可動鉄心128A等で構成されているソレノイドや圧縮バネ120A、120Bを用いてスプール104を駆動する代わりに、第1の実施の形態に係るソレノイド1を用いて、スプール104を駆動している点が、従来のソレノイドバルブ100とは異なり、その他の点は、ソレノイドバルブ100とほぼ同様に構成されている。
【0114】
すなわち、ソレノイドバルブ51は、スプール104の駆動方向の一端部側に、ソレノイド1を配置し、ソレノイド13の一端部がスプール104と連動連結し、スプール104が移動できるようになっている。
【0115】
なお、各固定鉄心9、11は、ソレノイドバルブ51の本体(図示せず)に一体的に設けられている。
【0116】
次に、ソレノイドバルブ51の変形例について説明する。
【0117】
図5は、ソレノイドバルブ51の第1変形例に係るソレノイドバルブ51Aの概略構成を示す図であり、図6は、ソレノイドバルブ51の第2変形例に係るソレノイドバルブ51Bの概略構成を示す図である。
【0118】
ソレノイドバルブ51Aとソレノイドバルブ51Bとは、スプール104をほぼ中心に設けている点が、ソレノイドバルブ51とは異なり、その他の点はソレノイドバルブ51とほぼ同様に構成されている。
【0119】
すなわち、ソレノイドバルブ51Aでは、スプール104の駆動方向の両端部側に、上記駆動方向に突出している連結部材53A、53Bを備え、上記連結部材53Aの一端部側(スプール104とは反対側の端部側)に磁石部7Bが固定され、上記連結部材53Bの一端部側(スプール104とは反対側の端部側)に磁石部7Cが固定されて、可動部材が構成されている。
【0120】
また、磁石部7Bの一端部側(スプール104とは反対側の端部側)には、ガイド部材13が設けられ、磁石部7Cの一端部側(スプール104とは反対側の端部側)には、ガイド部材15が設けられている。つまり、上記可動部材は、固定鉄心9と固定鉄心11との間に設けられている。なお、スプール104の軸心、各連結部材53A、53Bの軸心、各磁石部7B、7Cの軸心、各ガイド部材13、15の軸心は互いに一致している。
【0121】
そして、ガイド部材13は、固定鉄心9に設けられている軸受け部材17A、17Bに摺動嵌合し、ガイド部材15は、固定鉄心11に設けられている軸受け部材19A、19Bに摺動嵌合している。
【0122】
また、ソレノイドバルブ51Bでは、スプール104の駆動方向の両端部側に、上記駆動方向に突出している、円筒状の柱状部材で構成されたガイド部材55A、55Bを備え、上記連結部材55Aの一端部側は、固定鉄心9に設けられている軸受け部材17A、17Bに摺動嵌合し、さらに上記連結部材55Aの一端部側は、固定鉄心9の一端部側(スプール104とは反対側の端部側)から延出し、上記連結部材55Bの一端部側は、固定鉄心11に設けられている軸受け部材19A、19Bに摺動嵌合し、さらに上記連結部材55Bの一端部側は、固定鉄心11の一端部側(スプール104とは反対側の端部側)から延出している。
【0123】
また、上記連結部材55Aの一端部側(スプール104とは反対側の端部側)には磁石部7Bが固定され、上記連結部材55Bの一端部側(スプール104とは反対側の端部側)に磁石部7Cが固定されている。つまり、各磁石部7B、7Cは、固定鉄心9と固定鉄心11との外側に設けられている。
【0124】
上記各ソレノイドバルブ51、51A、51Bによれば、第1の実施の形態に係るソレノイド、すなわち、可動部材の両端部側から磁力を用いて付勢することによって、小型であっても大きな駆動力を発生可能なソレノイドを用いて、スプール104を駆動し、作動油の流れる方向を切り替えるので、上記各ソレノイドバルブを51、51A、51Bを大流量の作動油が流れるように構成しても、上記各ソレノイドバルブを51、51A、51Bを構成しているソレノイドの大きさを大きく構成する必要がなくなり、上記各ソレノイドバルブ51、51A、51Bを小型化することができる。
【0125】
また、上記各ソレノイドバルブ51、51A、51Bの仕様、特に最大流量や最大圧力にあわせて、大きさの異なるソレノイドを用いて、上記各ソレノイドバルブ51、51A、51Bを構成する必要がなくなる。
【0126】
また、上記各ソレノイドバルブ51、51A、51Bによれば、第1の実施の形態に係るソレノイドを用いて、スプール104を駆動しているので、スプール104を駆動する際の駆動力を従来よりも大きくすることができ、スプール104の摺動部104A、104Bとランド部118A〜118Dの間(図8参照)の僅かな隙間に、微細なゴミ(コンタミネーション)が存在しても、このコンタミネーションによるかじり現象よって、スプール104が駆動不能になるおそれを少なくすることができる。
【0127】
したがって、上記各ソレノイドバルブ51、51A、51Bを用いた油圧回路の作動油中のコンタミネーションを除去するためのフィルター等を削除し、また、上記作動油中のコンタミネーションを定期的に除去するための各保守作業の間隔を長くすることができる。
【0128】
また、上記各ソレノイドバルブ51、51A、51Bを大流量または高圧用のソレノイドバルブにする場合でも、ソレノイドの駆動力が大きいので、パイロットバルブ形式にする必要がなく、ソレノイドでスプール104を直接駆動することができ、上記各ソレノイドバルブ51、51A、51Bの構成を簡素にすることができる。
【0129】
また、上記各ソレノイドバルブ51、51A、51Bのスプール104を中立位置に移動する場合、圧縮バネの代わりに磁力を用いて移動するので、圧縮バネを使用する場合よりも、大きな力でスプール104を駆動することができ、上記各ソレノイドバルブ51、51A、51Bのスプール104が中立位置に復帰するときの動作不良を少なくすることができる。
【0130】
また、上記各ソレノイドバルブ51、51A、51Bによれば、各ソレノイド3、5に流れる電流の量や方向を制御して、スプール104の移動速度を制御すれば、上記各ソレノイドバルブ51、51A、51Bによる作動油の流れ方向を切り替える際に発生するショックを少なくすることができる。
【0131】
[第3の実施例]
図7は、第3の実施の形態に係るリリーフ弁71の概略構成を示す図である。
【0132】
リリーフ弁71は、押圧ネジ232、押圧部材230、圧力調整バネ204等を用いてポペット弁206を弁座206Aに押圧付勢する代わりに、第1の実施の形態に係るソレノイド1を用いて、ポペット弁206を押圧付勢している点が、従来のリリーフ弁200とは異なり、その他の点は、リリーフ弁200とほぼ同様に構成されている。
【0133】
すなわち、リリーフ弁200は、ポペット弁206の一端部側(弁部206Aとは反対側)が、ソレノイド1のガイド部材15の一端部側(可動部材7とは反対の端部側)に固定され、ソレノイド1の可動部材7とポペット弁206とが互いに連動連結されている。なお、各固定鉄心9、11は、リリーフ弁71の本体(図示せず)に一体的に設けられているものとする。
【0134】
そして、固定鉄心9の可動部材7側の端面9AがS極になるような電流をコイル3に流すと共に、固定鉄心11の可動部材7側の端面11AがN極になるような電流をコイル5に流して、上記端面9Aと上記端面7Dとが互いに反発し、上記端面11Aと上記端面7Eとが互いに反発している状態で、ガイド部材15の一端部に設けられたポペット弁206の弁部206Aが、所定の付勢力で付勢されて、弁座208に接触するようにして使用する。
【0135】
なお、上記付勢している状態では、上記付勢力に応じ、上記端面11Aと上記端面7Eとが互いに反発し合う力よりも、上記端面9Aと上記端面7Dとが互いに反発し合う力のほうが大きくなっている。
【0136】
上記使用状態で、一次圧室212の作動油の圧力が所定の値以上になると、ポペット弁前側部屋224内の作動油の圧力も同様に上昇し、この上昇によって、ポペット弁206を弁座208に付勢している上記付勢力よりも、ポペット弁206を弁座208から引き離す力のほうが大きくなり、弁座208からポペット弁206が離反し、ポペット弁206と弁座208との間に隙間が生じ、この隙間を通って、ポペット弁前側部屋224からポペット弁後側部屋216に油が流れる。
【0137】
そして上記作動油の流れによって、一次圧室212の作動油の圧力が上記所定の圧力よりも低くなると、ポペット弁206が弁座208に付勢されて接触するもとの状態にもどる。
【0138】
すなわち、リリーフバルブ200とほぼ同様にリリーフバルブ71が作動する。
【0139】
ところで、上記ポペット弁206に作用する力を概略的に示すと、「F=F1−(F2+P)=COi1L/x1 2−(COi2L/x2 2+P)」となる。
【0140】
ここで、「F」は、ソレノイド1が、ポペット弁206を弁座208に付勢している力(図7の矢印AR71方向の力)であり、「F1」は、可動部材7の固定鉄心9側の端面7Dと固定鉄心9の可動部材7側の端面9Aとの間に働いている反発力(図7の矢印AR71方向の力)であり、「F2」は、可動部材7の固定鉄心11側の端面7Eと固定鉄心11の可動部材7側の端面11Aとの間に働いている反発力(図7の矢印AR72方向の力)であり、「P」は、ポペット弁前側部屋224内の作動油の圧力によって生じる力であって、弁座280から離れる方向(図7の矢印AR72方向)にポペット弁206を押す力である。
【0141】
また、「C0」は比例定数を示し、「i1」はコイル3に流れる電流を示し、「L」はコイル3、コイル5を形成している導線の長さを示し、「x1」は、可動部材7の固定鉄心9側の端面7Dと固定鉄心9の可動部材7側の端面9Aとの間の距離を示し、「i2」はコイル5に流れる電流を示し、「x2」は、可動部材7の固定鉄心11側の端面7Eと固定鉄心11の可動部材7側の端面11Aとの間の距離を示す。
【0142】
したがって、上記式において、「F」の値が正であれば、ポペット弁206は、付勢されて弁座208に接触しており、「F」の値が負であれば、ポペット弁206は、弁座208から離反する。
【0143】
また、コイル3に流れる電流「i1」やコイル5に流れる電流「i2」を変更することにより、上記式の「F」の値が正から負、または負から正に切り変わるときの「P」(ポペット弁206が弁座280から離れる方向に押す力)の値、すなわち、リリーフ弁71の作動圧力を切り替えることができる。
【0144】
たとえば、コイル3に流れる電流を増やすこと、コイル5に流れる電流を減らすことの少なくとも一方のことをすれば、ポペット弁206が弁座208に付勢される付勢力を大きくして、リリーフ弁71の作動圧力を高く設定することができ、逆に、コイル3に流れる電流を減らすこと、コイル5に流れる電流を増やすことの少なくとも一方のことをすれば、リリーフ弁71の作動圧力を低く設定することができる。
【0145】
リリーフ弁71によれば、各コイル3、5から発生する磁力を用いて、リリーフ弁71の作動圧力を設定しているので、圧縮バネを用いたときよりも、広い範囲の作動圧力を設定することができる。
【0146】
また、リリーフ弁71によれば、各コイル3、5に流れる電流をかえることにより、リリーフ弁71の作動圧力を設定変更可能であるので、リリーフ弁71の作動圧力を遠隔操作によって設定変更しやすくなっていると共に、リリーフ弁71の作動圧力をすばやく連続的に設定変更することができる。
【0147】
なお、リリーフ弁71は、バランスピストン型のリリーフ弁であるが、直動型のリリーフ弁にも、上記実施形態を適用することができる。また、減圧弁、シーケンス弁等の圧力制御弁にも上記実施形態を適用することができる。
【0148】
また、上記第2および第3の実施形態は、作動油以外の他の流体(空気)にも適用することができる。
【0149】
【発明の効果】
本発明によれば、小型でありながら、大きな駆動力を発生するソレノイドを提供することができ、作動流体中のコンタミネーションによっても動作不良が発生しにくい方向制御弁を提供することができ、また、作動流体の作動圧力の変更設定が容易である圧力制御弁を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るソレノイドの概略構成を示す断面図である。
【図2】ソレノイドの動作を示す図である。
【図3】ソレノイドの動作を示す図である。
【図4】第2の実施の形態に係るソレノイドバルブの概略構成を示す図である。
【図5】第1変形例に係るソレノイドバルブの概略構成を示す図である。
【図6】第2変形例に係るソレノイドバルブの概略構成を示す図である。
【図7】第3の実施の形態に係るリリーフ弁の概略構成を示す図である。
【図8】従来のソレノイドバルブの概略構成を示す断面図である。
【図9】従来のリリーフ弁の概略構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ソレノイドバルブ
3、5 コイル
7 可動部材
51、51A、51B ソレノイドバルブ
206 ポペット弁
208 弁座
Claims (4)
- 環状に巻いて形成された第1のコイルと;
環状に巻いて形成され、上記巻かれたことによって形成された貫通孔の軸心が上記第1のコイルの貫通孔の軸心とほぼ一致するように、上記第1のコイルと所定の距離だけ離反して設けられた第2のコイルと;
上記第1のコイルと上記第2のコイルとの間で、上記第1のコイルと上記第2のコイルとに対して、上記各貫通孔の軸心の方向に移動自在に設けられ、上記第1のコイルに対向した一端部側がN極またはS極に形成され、上記第2のコイルに対向した他端部側がN極またはS極に形成されてなる可動部材と;
を有することを特徴とするソレノイド。 - スプールを移動することによって流体の流れる方向を切り替え自在な方向制御弁において、
環状に巻いて形成された第1のコイルと;
環状に巻いて形成され、上記巻かれたことによって形成された貫通孔の軸心が上記第1のコイルの貫通孔の軸心とほぼ一致するように、上記第1のコイルと所定の距離だけ離反して設けられた第2のコイルと;
上記第1のコイルと上記第2のコイルとの間で、上記第1のコイルと上記第2のコイルとに対して、上記各貫通孔の軸心の方向に移動自在に設けられ、上記第1のコイルに対向した一端部側がN極またはS極に形成され、上記第2のコイルに対向した他端部側がN極またはS極に形成されてなる可動部材と;
を有し、上記スプールは上記可動部材に連動連結されていることを特徴とする方向制御弁。 - 弁座に対して係合・離反する方向に往復移動自在なポペット弁によって流体の圧力を制御自在な圧力制御弁において、
環状に巻いて形成された第1のコイルと;
環状に巻いて形成され、上記巻かれたことによって形成された貫通孔の軸心が上記第1のコイルの貫通孔の軸心とほぼ一致するように、上記第1のコイルと所定の距離だけ離反して設けられた第2のコイルと;
上記第1のコイルと上記第2のコイルとの間で、上記第1のコイルと上記第2のコイルとに対して、上記各貫通孔の軸心の方向に移動自在に設けられ、上記第1のコイルに対向した一端部側がN極またはS極に形成され、上記第2のコイルに対向した他端部側がN極またはS極に形成されてなる可動部材と;
を有し、上記ポペット弁が上記可動部材に連動連結されて、上記弁座へ押圧されるように付勢されていることを特徴とする圧力制御弁。 - 第1のコイルと第2のコイルとの間で往復運動自在に設けられ、上記第1のコイルに対向した一端部側がN極またはS極に形成され、上記第2のコイルに対向した他端部側がN極またはS極に形成されてなる可動部材を備えたソレノイドの制御方法において、
上記可動部材の上記一端部側と上記第1のコイルとが互いに引き合いまたは反発するときに、上記可動部材の上記他端部側と上記第2のコイルとが互いに引き合いまたは反発するように、上記第1のコイルと上記第2のコイルとに流れる電流の方向を制御することを特徴とするソレノイドの制御方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2002
- 2002-08-12 JP JP2002235065A patent/JP2004076807A/ja active Pending
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