JP2004074719A - 封書及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】封書の開封が容易で、且つ、封書を開封せずに封書内部の封入物を見ることができ、また、封書紙面上で有効活用できる面積を増大させた低コスト、且つ、訴求効果のある封書を提供することを目的とする。
【解決手段】封書は、予め宛名等のパーソナル情報(個人情報)が印字された情報紙片2〜6が、封書表紙(フィルム)7と封書裏紙1とにより形成される封書本体の内部に位置するように、封書紙間において前記封書本体の一端辺と前記情報紙片2〜6とが綴合せて連接してなる。この封書の具備する綴部(綴合せて連接した部分)9に設けた切取線10を切断することで情報紙片2〜6が取り出し可能となる。また、この封書により、情報紙片2〜6が封書内の定位置に連接して固定され、開封及び取出作業も簡単となる。
【選択図】 図1
【解決手段】封書は、予め宛名等のパーソナル情報(個人情報)が印字された情報紙片2〜6が、封書表紙(フィルム)7と封書裏紙1とにより形成される封書本体の内部に位置するように、封書紙間において前記封書本体の一端辺と前記情報紙片2〜6とが綴合せて連接してなる。この封書の具備する綴部(綴合せて連接した部分)9に設けた切取線10を切断することで情報紙片2〜6が取り出し可能となる。また、この封書により、情報紙片2〜6が封書内の定位置に連接して固定され、開封及び取出作業も簡単となる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種情報が印刷された書面を封書内部に封入した封書及びその製造方法に関し、特に封書本体にフィルムを用いた封書及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ダイレクトメールは有力な広告媒体として注目されており、ダイレクトメールの需要が拡大している。ダイレクトメールは、お知らせや案内等の各種情報が記載された書面を封書に封入して消費者に送付するのが一般的である。この封書の1つの形態として、封書本体に窓部を有し、その窓部を透明なフィルムで覆うことで封書本体の内部を見ることができる窓開き封書が挙げられる。この窓開き封書は、受取人住所氏名を書面に印字して封書本体に封入することで、その受取人住所氏名が窓部から確認することが可能となる封書である。
【0003】
また、封書が開封されずに捨てられることを防止するため、封書内部の封入物が見えるような工夫を施し、受取人の興味をそそり、開封を促進させる方法として、以下の2つの方法が知られている。
第1の方法は、住所氏名欄とは別の1つ又は複数の窓部を封書に設け、該窓部から封入物が見えるようにする方法である。
第2の方法は、透明フィルムを用いて封書を作成し、該作成した封書に宛名記載面の筆記特性付与の加工を施す方法である。なお、この方法により、郵便物となる必要条件を満たす封書が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら封書の1つの形態として上記に記載した、窓部を有する封書においては、封書内部に封入される書面が郵送の際などに封書内を移動してしまい、窓部から書面に記載した情報を視認することが出来なくなる虞があった。また、封書の開封時に封書内部に設けられた書面を切断してしまう虞があった。
【0005】
また、上記記載した開封を促進する第1の方法においては、封書の加工がコスト高となってしまう。
また、第2の方法においては、封書全体がフィルムで形成されているため内容物を機械封入しにくく、手作業に頼らざるを得ない。このため、第2の方法の封書は、大量処理に向かず、また、コストも高くなる。
【0006】
また、封書にも各種情報を盛り込み、紙面を有効活用するという観点からすると、
第1の方法においては、封書の具備する窓部の面積が封書自体より小さくなることから封書の裏面が十分に活用出来ない。
また、第2の方法においては、封書の表裏両面とも透明フィルムで形成したため、封書裏面を活用しようとすると、封書表面の印刷が封書裏面に透けないようにインキ等を用いて印刷し隠蔽を施す必要があり、コスト高の要因となる。
【0007】
また、各種情報が記載された書面を封書に封入して顧客に提供しただけでは、顧客にとっては面白みに欠けるため、顧客は提供された封書を開封せずに捨ててしまうことも多々あり、顧客に対する訴求力といった点で不十分なものであった。また、各種広告等の印刷物を封書の中に入れて、顧客に対して封書を提供する場合は、顧客の数が多くなるにつれて印刷物の封入作業が非常に煩雑なものとなる。また、封書内部に封入する書面に対し、個人に関する情報を盛り込む場合は、封書表面の宛名と印刷物の個人情報とを照合する作業が困難であるため、窓開き封書などのコストの高い封書を使わざるを得なかった。また、開封後の封書自体がゴミとなり、資源の有効利用がなされていないのが現状であり、製品のコスト高の要因でもあった。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、封書の開封が容易で、且つ、封書を開封せずに封書内部の封入物を見ることができ、また、封書紙面上で有効活用できる面積を増大させた低コスト、且つ、訴求効果のあるダイレクトメールとして活用できる封書及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために本発明は以下のような特徴を有する。
請求項1記載の発明は、封書表面となるフィルムと封書裏面となる封書紙片とが縁周辺において接着させてなる封書内部に、各種情報が印刷された情報紙片が位置するように、情報紙片と、封書紙片と、フィルムとを綴合せてなることを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の封書において、封書紙片又は情報紙片の少なくとも一方は、個人に関する情報を印字することを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、封書本体を形成するフィルムと封書紙片及び封書内部を形成する情報紙片に、封書を開封する切り取り予定線を施すミシン目形成工程と、封書紙片と情報紙片とに個人に関する個人情報を印刷する個人情報印刷工程と、個人情報印刷工程により個人情報が印刷された情報紙片を、順に丁合して情報紙片層を形成する情報紙片丁合工程と、情報紙片丁合工程により形成された情報紙片層をI字型の形状に切断する中抜き工程と、中抜き工程により切断されたI字型の情報紙片層を、個人情報が印刷された封書紙片と、ミシン目形成工程により切り取り予定線が施されたフィルムとが覆うように、封書紙片と、I字型の情報紙片層と、フィルムと、の一端辺を揃えて丁合させ、封書紙片の残りの3辺とフィルムの残りの3辺とを接着して封書を作成する封書丁合工程と、を有することを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の封書の製造方法において、情報紙片丁合工程における情報紙片及び封書丁合工程における封書紙片が、同一の個人情報を丁合しているか否かを検証することを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項3記載の封書の製造方法において、ミシン目形成工程と、個人情報印刷工程とは、ロール状に形成された状態で処理工程が始まり、ロール状に形成された状態で処理工程が終了することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
まず、図1を参照しながら本発明の概要を説明する。
本発明にかかる封書は、予め宛名等のパーソナル情報(個人情報)が印字された情報紙片2〜6が、封書表紙(フィルム)7と封書裏紙1とにより形成される封書本体の内部に位置するように、封書紙間において前記封書本体の一端辺と前記情報紙片2〜6とが綴合せて連接してなる封書である。この封書の具備する綴部(綴合せて連接した部分)9に設けた切取線10を切断することで情報紙片2〜6が取り出し可能となる。また、この封書により、情報紙片2〜6が封書内の定位置に連接して固定され、開封及び取出作業も簡単となる。
【0015】
以下、添付図面を参照しながら本発明にかかる封書及びその製造方法の実施の形態について詳細に説明する。図1〜図9及び図15、図16に本実施の形態における封書の構成を示す。図10〜図14に、本実施の形態における封書の製造方法を示す。
【0016】
まず、図1を参照しながら本発明にかかる封書の構成を説明する。
封書は、封書本体を形成する封書裏面となる封書紙片(以下、封書裏片とする)1と、各種情報が印刷された複数の情報紙片2〜6と、封書本体を形成する封書表面となるフィルム7と、を有して構成される。封書裏片1は、封書本体を形成する点を考慮して多少厚みのあるものを使用することが好ましい。
なお、封書裏片1、情報紙片2、3及びフィルム7により、封書を開封する際に用いられるジッパー部9を形成する。また、封書紙片2〜6により、封書内部に設けられる情報紙片層8を構成する。
【0017】
封書本体を形成するフィルム7には、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルムなどが用いられる。フィルム7は、透明であるため、開封せずに、封書本体に封入した情報紙片を見ることができる。また、フィルム7に白色顔料を主体としたカラーを塗工して、印刷や筆記をすることも可能である。
【0018】
次に、図2、図3を参照しながら封書を形成する封書裏片1の構成を説明する。
封書本体を形成する封書裏片1は、封書裏片1の縁周辺部に、綴じ代部11と、綴じ代部12とを有し構成される。綴じ代部12には、封書内部に設けられる情報紙片2〜6により形成される情報紙片層8が貼り合わされる。また、綴じ代部11は、封書表面となるフィルム7と綴じ合わせ、封書を形成する。
なお、封書を綴じ合わせる際には、封書裏片1は、図3に示すように、宛て名が印字された面が、封書の外側部分となるようにフィルム7と綴じ合わせる。また、封書内側部分となる面に各種情報を印刷することも可能である。この封書内側部分に印刷された各種情報は、情報紙片層8を取り出すことで閲覧することが可能となる。
【0019】
次に図4〜図9を参照しながら封書内部に設けられる情報紙片層8の構成について詳細に説明する。
封書内部に設けられる情報紙片層8は、各情報紙片2〜6の具備する綴じ代部21により貼り合わされて形成される。該形成した情報紙片層8は、封書本体を形成する情報裏片1の具備する綴じ代部12と貼り合わされ図4に示す形状を形成する。
【0020】
封書内部に設けられる情報紙片層8において、中身1P目となる情報紙片6には、図5に示すように、封書内部に記載された内容を知らせる情報が印刷されている。また、中身2〜4P目となる情報紙片5〜3には、図6〜図8に示すように、お楽しみ優待券等の情報が印刷されている。
【0021】
中身4P目となる情報紙片3には、窓部23を形成するためのミシン目24が施されている。また、中身5P目となる情報紙片2は、図9に示すように、返信用はがきを具備して形成されており、該返信用はがきの下部には数字25が印刷されている。この数字25は、中身4P目となる情報紙片3に設けられた窓部23をミシン目24に沿って開示することにより、閲覧することができる。
このように中身4P目に具備する窓部23と、中身5P目に印刷された情報(数字25)を用いて懸賞を行うことで、消費者に対して窓部23を開示する興味を抱かせ訴求効果を高めることが可能となる。
また、各情報紙片2〜6には、個人に関する個人情報が印字されている。このため、個人毎に違った情報が情報紙片に印字されることになる。これにより、消費者に対して開封の興味を抱かせ訴求効果を高めることが可能となる。
また、情報紙片2〜6を利用する際に切り取りが容易となるように情報紙片2〜6にはミシン目22が施されている。
【0022】
次に、上記封書の丁合処理の一例を説明する。
まず、封書内部を形成する情報紙片2の具備する綴じ代部21に接着剤を塗布し、封書内部を形成する第2の情報紙片3の具備する綴じ代部21と貼り合わせる。以下、同様に、封書内部を形成する情報紙片を貼り合わせ、複数の情報紙片が積層された情報紙片層8を形成する。なお、封書内部を形成する情報紙片層8は、接着剤を塗布する場所を種々変形することで、様々な形状の情報紙片層を形成することが可能となる。
次に、封書内部を形成する情報紙片層8の下部に、封書裏面を形成する封書裏片1を重ね合わせ、封書内部を形成する情報紙片層8の上部に、封書表面を形成するフィルム7を重ね合わせ、封書裏片1、情報紙片層8及びフィルム7の一端辺を綴じ合わせ、封書裏片1とフィルム7との残りの3辺が密封するように綴じ合わせ、封書が形成される。
【0023】
このように、複数の情報紙片に接着剤を塗布しつつ順に貼り合わせて情報紙片層を作成し、該作成した情報紙片層の下面に封書裏片を重ね合わせ、情報紙片の上面にフィルムを重ね合わせ、封書裏片とフィルムとを貼り合わせて綴合することで、封書が作成される。
【0024】
次に、上記構成された封書の開封方法について図1を参照しながら説明する。
まず、長方形状に形成されたジッパー部9を、ミシン目10に沿って切り取る。次に、切り取ったジッパー部9側から封書内部に設けた情報紙片層8を取り出す。
【0025】
このように、封書にジッパー部9を設けることで、封書の開封時には、ナイフやカッターを必要とせず、ミシン目加工のジッパー方式にて容易に開封し、封書の内部に具備する情報紙片層8を取り出すことができる。
また、ミシン目加工が施されているので、封書本体を破くことなくきれいに開封することができるため、封書開封後も封書内部に設けた情報紙片を封入して保管することが可能となる。また、きれいな開封は意匠性の向上にもつながり訴求効果を得ることができる。
【0026】
また、情報紙片層8は、封書本体を形成するフィルム7及び封書裏片1と綴合されているので、封書内部に具備する情報紙片層8がずれることがない。このため、封書を開封する際に、中身を破損することなく取得することが可能となる。また、フィルム7に印刷を施しても、印刷を施していない透明な部分から、情報紙片層8に印刷した情報を確実に閲覧することが可能となる。また、情報紙片層8を封書本体から抜き取ると、封書裏片1の封書内部側の紙面が、フィルム7より透かして見ることができるため、封書内部側の紙面にも情報を印刷または印字し、有効活用することができる。
【0027】
(実施例)
次に、図10を参照しながら上記封書を作成する一連の処理動作を説明する。
まず、オフセット印刷を行い、各種情報が印刷された封書裏片1及び情報紙片2〜6を形成する(ステップS1)。
【0028】
また、オフセット印刷時には、情報紙片2〜6には図5〜図9に示すように、封書裏片1には図2に示すように切り取り用ミシン目10、22を形成する。また、フィルム7にも図1に示すように切り取り用ミシン目10を形成する(ステップS2)。
【0029】
次に、情報紙片2〜6と封書裏片1とに、個人データとなる情報(個人情報)を印字する(ステップS3)。この印字処理により、Aさん,Bさん,Cさん,Dさんと言ったように、個人情報が印字される。なお、この印字処理は、上記オフセット印刷を行った全ての印刷紙に適用可能であり、個人情報の印字は、封書において、1ページであっても複数ページに渡っても良く、封書のレイアウトに応じて任意の枚数に印字してもよい。この印字処理により、個人情報が印字された情報紙片2〜6及び封書裏片1が形成される。
【0030】
なお、上記処理において、情報紙片2〜6、封書裏片1は送り孔を有し、オフセット印刷及び印字処理の動作は、図11に示すように、印刷紙がロール状に巻いた形で動作が完了する(Roll to Roll)。これにより一連の処理を効率的に行うことができる。
【0031】
次に、丁合処理を行い(ステップS4)、封書を作成する。
以下、図12、図13を参照しながらロールコレータ機を用いた丁合処理について詳細に説明する。
図12にロールコレータ機の構成を示す。
本実施形態に適用されるロールコレータ機は、7つのロール(R1〜R7)と、中抜き加工を施す中抜き加工部30と、を有して構成される。ロールR1〜R6には検証機が設置されている。また、ロールR1,R3,R4,R5,R7には線状又は点線状に線糊を塗布するノズル噴射式の糊付ユニットが設置されており、ロールR6には封書パターン糊を塗布するフレキソ印刷ユニットが設置されている。なお、線糊とは、各印刷紙の一端に粘着剤を塗布することであり、封書パターン糊とは、印刷紙の縁周辺に粘着剤を塗布することである。
【0032】
7つのロール(R1〜R7)は、搬送ベルトの上位に4つのロール(R3〜R5,R7)を有し、下位に3つのロール(R1,R2,R6)を有する。
上記設けられた7つのロール(R1〜R7)において、ロールR1には返信用はがきとなる情報紙片2(中身5P目)がセットされている。また、ロールR2〜ロールR4にはお楽しみ優待券等が印刷された情報紙片5〜3(中身4〜2P目)がセットされている。また、ロールR5には封書内部に設けられたものを知らせる情報(訴求効果を持たせる情報)が印刷された情報紙片6(中身1P目)がセットされている。また、ロールR6には、封書裏片1(封筒(下))がセットされ、ロールR7には、フィルム7(封筒(上))がセットされている。
【0033】
上記構成されたロールコレータ機において、まず、5枚の情報紙片2〜6(中身1P目〜中身5P目)を糊付けして丁合する。その糊付け丁合時において、まず、各情報紙片に具備する送り孔をローラに保持して各情報紙片をセットする(ステップS10)。次に、各情報紙片をそれぞれ個別に同一方向に送ると共にお楽しみ優待券等が印刷された情報紙片(中身4P目)の下側に返信用はがき(中身5P目)を貼り合わせる(ステップS11)。次に、お楽しみ優待券等が印刷された情報紙片(中身4P目)の上側に、お楽しみ情報等が印刷された情報紙片(中身3P目)を貼り合わせる(ステップS12)。以下、同様にして中身2P目、1P目となる情報紙片を貼り合わせる(ステップS13〜ステップS14)。
【0034】
以上の処理により、5枚の情報紙片2〜6が丁合された情報紙片層8を形成することができる。なお、情報紙片層8を形成する際に、ローラの配置位置により、情報紙片2〜6の貼り合わせる処理工程が違ってくるが、最終的に情報紙片層8を形成した段階で、希望する順番に情報紙片層8が丁合されていれば貼り合わせる工程は限定しない。
【0035】
なお、貼り合わせ処理の際は、セットしたロール紙から繰りだされる情報紙片の所定箇所(データ印刷紙に貼付してある糊線)に粘着剤を塗布しながら各情報紙片を順に丁合することで互いに貼り合わせる。
【0036】
また、丁合時において、検証機により、同一の個人情報の情報紙片を貼り合わせているか否かの検証(マッチング検証)を行い、丁合のズレを防止する。マッチング検証としては、個人情報を印字する際に、バーコード(個人情報を識別する情報)を印字し、検証機において、バーコードが一致しているか否かを識別して検証する方法が挙げられる。
【0037】
次に、5枚の丁合された情報紙片層8に中抜き加工を行う(ステップS15)。中抜き加工の処理動作は図14に示すように情報紙片層8の両端を連続させて長方形状に切り落とす。この中抜き処理により連続したI字型の情報紙片層8が形成される。次に、両端の送り孔部で情報紙片層8を保持した状態で、I字型の情報紙片層8の下側に、封書裏片1を貼り合わせる(ステップS16)。なお、封書裏片1において、封書の外側となる部分には、宛名が印字されている。次に、I字型の情報紙片層8の上側にフィルム7を貼り合わせる(ステップS17)。
【0038】
なお、貼り合わせ処理は、セットしたロール紙から繰りだされるフィルム7及び封書裏片1の所定箇所(データ印字紙に貼付してある糊線)に粘着剤を塗布しながら封書を密封するように貼り合わせる。また、封書裏片1の丁合時においては、マッチング検証を行い、丁合のズレを防止する。
【0039】
次に、貼り合わせ処理により形成した封書に対し、所定の封書の形状になるように両端に封書カットを施して(ステップS18)、処理を終了する。
【0040】
このように、印刷済みのロール紙をセットし、該セットしたロール紙から繰り出される情報紙片の所定箇所(データ印紙字に貼付してある糊線)に粘着剤を塗布しながら各用紙を丁合して互いに貼り合わせ情報紙片層を形成する。該形成した情報紙片層に中抜き加工を施し、I字型の情報紙片層を作成する。該I字型の情報紙片層の上面にフィルムを貼り合わせ、該I字型の情報紙片層の下面に封書裏片を貼り合わる。該貼り合わせた封書の両端を切断することで、所定の封書を作成する。
【0041】
また、情報紙片及び封書裏片の一端部には、個人を識別できるバーコードを有しており、各ローラに連動して設置した検証機にバーコードの読み込みを行い、認証を行うことで、丁合処理を行う個人データが一致しているか否かを判断することができる。
【0042】
なお本発明は、上述する実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更実施が可能である。例えば、本実施の形態において、情報紙片、封書裏片、フィルムの綴じ合わせには、ノズル式により糊を塗布して貼り合わせたが、糊車式でもよく、また、ノズル式と糊車式との併用も可能である。
【0043】
また、本実施の形態において、ミシン加工を、ロールコレータ機を使用する前に行ったが、各ロールに、ミシン加工装置を取り付けてミシン目を形成することも可能である。
【0044】
また、本実施の形態において、7枚の用紙を糊付け丁合する例を取ったが、各種情報の印刷形態により印刷される枚数に応じた数のローラを設置することで、複数の印刷紙を糊付け丁合する場合にも適用できる。
【0045】
また、封書内部に印刷される情報紙片の形態は種々変形実施が可能であり、また、各情報紙片の貼り合わせ方法により様々な形状を構成することが可能となる。この構成の一例を図15、図16に示す。
図15に示す情報紙片層は、同じ形状の情報紙片を複数積層したものである。この情報紙片の一端辺に接着剤を塗布して封書本体を形成するフィルムと情報裏片と連接して綴じ合わせることで一体となった封書を作成することが可能となる。なお封書と綴じ合わせる一端辺の部分を除いた情報紙片層もまた、各情報紙片の貼り合わせ方法により冊子状の情報紙片層やジャバラ状の情報紙片層を形成することも可能である。
図16に示す情報紙片層は、各情報紙片をずらして貼り合わせて積層したものである。
【0046】
【発明の効果】
以上の説明により明らかなように本発明によれば、予め個人に関する個人情報が印字された情報紙片を、封書表面を形成するフィルムと封書裏面を形成する封書裏片とからなる封書内部に位置するように綴じ合わせることで、封書内部の情報紙片と一体となった封書を作成することが可能となる。
【0047】
また、封書本体にフィルムを用いることにより、封書内部に印刷された各種情報を視認することが可能となり、訴求効果を高めることができる。また、受取人に興味を抱かせて封書の開封を促し、高い広告効果を得ることが可能となる。
【0048】
また、各種情報が印刷された情報紙片に個人に関する情報を印字することで、更に訴求効果を高めることができる。また、封書裏片の内側に情報を印刷、印字することで情報紙片を抜き取った後、封書裏片の裏側が見えるようになり、封書紙面の有効活用ができる。
【0049】
また、封書にミシン目加工を施し容易に開封することが可能となるため、封書の開封後に封書が破損することがない。これにより、封書内部に具備する情報紙片を封書本体に封入して保存することが可能となり、情報紙片を管理することが容易となる。
【0050】
また、個人情報を印刷する際に、封書本体を形成する情報紙片と、封書内部を形成する封書紙片とにバーコードを印刷する。そして、封書を丁合する際に、検証機を用いて、同一のバーコードを有するものを丁合いするかを検証する。これにより、同一の個人情報を含む封書を容易に作成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる封書の構成を示す図である。
【図2】本発明にかかる封書の裏面となる情報紙片の形状を示す図である。
【図3】本発明にかかる情報紙片の封書外側部分の印刷状態を示す図である。
【図4】本発明にかかる封書内部を形成する情報紙片層の形状を示す図である。
【図5】本発明にかかる情報紙片層の中身1P目の印刷状態を示す図である。
【図6】本発明にかかる情報紙片層の中身2P目の印刷状態を示す図である。
【図7】本発明にかかる情報紙片層の中身3P目の印刷状態を示す図である。
【図8】本発明にかかる情報紙片層の中身4P目の印刷状態を示す図である。
【図9】本発明にかかる情報紙片層の中身5P目の印刷状態を示す図である。
【図10】本発明にかかる封書を形成する一連の処理動作を示す図である。
【図11】図10に示すオフセット印刷、ミシン目加工、個人情報印字の処理動作を説明する図である。
【図12】本発明にかかるロールコレータの構成を示す図である。
【図13】本発明にかかる封書の丁合の処理動作を示す図である。
【図14】ロールコレータにおいて中抜き加工を施した場合の状態を示す図である。
【図15】本発明にかかる封書内部を形成する情報紙片層の第2の形状を示す図である。
【図16】本発明にかかる封書内部を形成する情報紙片層の第3の形状を示す図である。
【符号の説明】
1 封書裏面となる封書紙片(封書裏片)
2〜6 情報紙片
7 フィルム
8 情報紙片層
9 ジッパー部
10、22 ミシン目
11、12、21 綴じ代部
30 中抜き加工部
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7 ロール
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種情報が印刷された書面を封書内部に封入した封書及びその製造方法に関し、特に封書本体にフィルムを用いた封書及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ダイレクトメールは有力な広告媒体として注目されており、ダイレクトメールの需要が拡大している。ダイレクトメールは、お知らせや案内等の各種情報が記載された書面を封書に封入して消費者に送付するのが一般的である。この封書の1つの形態として、封書本体に窓部を有し、その窓部を透明なフィルムで覆うことで封書本体の内部を見ることができる窓開き封書が挙げられる。この窓開き封書は、受取人住所氏名を書面に印字して封書本体に封入することで、その受取人住所氏名が窓部から確認することが可能となる封書である。
【0003】
また、封書が開封されずに捨てられることを防止するため、封書内部の封入物が見えるような工夫を施し、受取人の興味をそそり、開封を促進させる方法として、以下の2つの方法が知られている。
第1の方法は、住所氏名欄とは別の1つ又は複数の窓部を封書に設け、該窓部から封入物が見えるようにする方法である。
第2の方法は、透明フィルムを用いて封書を作成し、該作成した封書に宛名記載面の筆記特性付与の加工を施す方法である。なお、この方法により、郵便物となる必要条件を満たす封書が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら封書の1つの形態として上記に記載した、窓部を有する封書においては、封書内部に封入される書面が郵送の際などに封書内を移動してしまい、窓部から書面に記載した情報を視認することが出来なくなる虞があった。また、封書の開封時に封書内部に設けられた書面を切断してしまう虞があった。
【0005】
また、上記記載した開封を促進する第1の方法においては、封書の加工がコスト高となってしまう。
また、第2の方法においては、封書全体がフィルムで形成されているため内容物を機械封入しにくく、手作業に頼らざるを得ない。このため、第2の方法の封書は、大量処理に向かず、また、コストも高くなる。
【0006】
また、封書にも各種情報を盛り込み、紙面を有効活用するという観点からすると、
第1の方法においては、封書の具備する窓部の面積が封書自体より小さくなることから封書の裏面が十分に活用出来ない。
また、第2の方法においては、封書の表裏両面とも透明フィルムで形成したため、封書裏面を活用しようとすると、封書表面の印刷が封書裏面に透けないようにインキ等を用いて印刷し隠蔽を施す必要があり、コスト高の要因となる。
【0007】
また、各種情報が記載された書面を封書に封入して顧客に提供しただけでは、顧客にとっては面白みに欠けるため、顧客は提供された封書を開封せずに捨ててしまうことも多々あり、顧客に対する訴求力といった点で不十分なものであった。また、各種広告等の印刷物を封書の中に入れて、顧客に対して封書を提供する場合は、顧客の数が多くなるにつれて印刷物の封入作業が非常に煩雑なものとなる。また、封書内部に封入する書面に対し、個人に関する情報を盛り込む場合は、封書表面の宛名と印刷物の個人情報とを照合する作業が困難であるため、窓開き封書などのコストの高い封書を使わざるを得なかった。また、開封後の封書自体がゴミとなり、資源の有効利用がなされていないのが現状であり、製品のコスト高の要因でもあった。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、封書の開封が容易で、且つ、封書を開封せずに封書内部の封入物を見ることができ、また、封書紙面上で有効活用できる面積を増大させた低コスト、且つ、訴求効果のあるダイレクトメールとして活用できる封書及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために本発明は以下のような特徴を有する。
請求項1記載の発明は、封書表面となるフィルムと封書裏面となる封書紙片とが縁周辺において接着させてなる封書内部に、各種情報が印刷された情報紙片が位置するように、情報紙片と、封書紙片と、フィルムとを綴合せてなることを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の封書において、封書紙片又は情報紙片の少なくとも一方は、個人に関する情報を印字することを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、封書本体を形成するフィルムと封書紙片及び封書内部を形成する情報紙片に、封書を開封する切り取り予定線を施すミシン目形成工程と、封書紙片と情報紙片とに個人に関する個人情報を印刷する個人情報印刷工程と、個人情報印刷工程により個人情報が印刷された情報紙片を、順に丁合して情報紙片層を形成する情報紙片丁合工程と、情報紙片丁合工程により形成された情報紙片層をI字型の形状に切断する中抜き工程と、中抜き工程により切断されたI字型の情報紙片層を、個人情報が印刷された封書紙片と、ミシン目形成工程により切り取り予定線が施されたフィルムとが覆うように、封書紙片と、I字型の情報紙片層と、フィルムと、の一端辺を揃えて丁合させ、封書紙片の残りの3辺とフィルムの残りの3辺とを接着して封書を作成する封書丁合工程と、を有することを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の封書の製造方法において、情報紙片丁合工程における情報紙片及び封書丁合工程における封書紙片が、同一の個人情報を丁合しているか否かを検証することを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項3記載の封書の製造方法において、ミシン目形成工程と、個人情報印刷工程とは、ロール状に形成された状態で処理工程が始まり、ロール状に形成された状態で処理工程が終了することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
まず、図1を参照しながら本発明の概要を説明する。
本発明にかかる封書は、予め宛名等のパーソナル情報(個人情報)が印字された情報紙片2〜6が、封書表紙(フィルム)7と封書裏紙1とにより形成される封書本体の内部に位置するように、封書紙間において前記封書本体の一端辺と前記情報紙片2〜6とが綴合せて連接してなる封書である。この封書の具備する綴部(綴合せて連接した部分)9に設けた切取線10を切断することで情報紙片2〜6が取り出し可能となる。また、この封書により、情報紙片2〜6が封書内の定位置に連接して固定され、開封及び取出作業も簡単となる。
【0015】
以下、添付図面を参照しながら本発明にかかる封書及びその製造方法の実施の形態について詳細に説明する。図1〜図9及び図15、図16に本実施の形態における封書の構成を示す。図10〜図14に、本実施の形態における封書の製造方法を示す。
【0016】
まず、図1を参照しながら本発明にかかる封書の構成を説明する。
封書は、封書本体を形成する封書裏面となる封書紙片(以下、封書裏片とする)1と、各種情報が印刷された複数の情報紙片2〜6と、封書本体を形成する封書表面となるフィルム7と、を有して構成される。封書裏片1は、封書本体を形成する点を考慮して多少厚みのあるものを使用することが好ましい。
なお、封書裏片1、情報紙片2、3及びフィルム7により、封書を開封する際に用いられるジッパー部9を形成する。また、封書紙片2〜6により、封書内部に設けられる情報紙片層8を構成する。
【0017】
封書本体を形成するフィルム7には、ポリスチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエステルフィルムなどが用いられる。フィルム7は、透明であるため、開封せずに、封書本体に封入した情報紙片を見ることができる。また、フィルム7に白色顔料を主体としたカラーを塗工して、印刷や筆記をすることも可能である。
【0018】
次に、図2、図3を参照しながら封書を形成する封書裏片1の構成を説明する。
封書本体を形成する封書裏片1は、封書裏片1の縁周辺部に、綴じ代部11と、綴じ代部12とを有し構成される。綴じ代部12には、封書内部に設けられる情報紙片2〜6により形成される情報紙片層8が貼り合わされる。また、綴じ代部11は、封書表面となるフィルム7と綴じ合わせ、封書を形成する。
なお、封書を綴じ合わせる際には、封書裏片1は、図3に示すように、宛て名が印字された面が、封書の外側部分となるようにフィルム7と綴じ合わせる。また、封書内側部分となる面に各種情報を印刷することも可能である。この封書内側部分に印刷された各種情報は、情報紙片層8を取り出すことで閲覧することが可能となる。
【0019】
次に図4〜図9を参照しながら封書内部に設けられる情報紙片層8の構成について詳細に説明する。
封書内部に設けられる情報紙片層8は、各情報紙片2〜6の具備する綴じ代部21により貼り合わされて形成される。該形成した情報紙片層8は、封書本体を形成する情報裏片1の具備する綴じ代部12と貼り合わされ図4に示す形状を形成する。
【0020】
封書内部に設けられる情報紙片層8において、中身1P目となる情報紙片6には、図5に示すように、封書内部に記載された内容を知らせる情報が印刷されている。また、中身2〜4P目となる情報紙片5〜3には、図6〜図8に示すように、お楽しみ優待券等の情報が印刷されている。
【0021】
中身4P目となる情報紙片3には、窓部23を形成するためのミシン目24が施されている。また、中身5P目となる情報紙片2は、図9に示すように、返信用はがきを具備して形成されており、該返信用はがきの下部には数字25が印刷されている。この数字25は、中身4P目となる情報紙片3に設けられた窓部23をミシン目24に沿って開示することにより、閲覧することができる。
このように中身4P目に具備する窓部23と、中身5P目に印刷された情報(数字25)を用いて懸賞を行うことで、消費者に対して窓部23を開示する興味を抱かせ訴求効果を高めることが可能となる。
また、各情報紙片2〜6には、個人に関する個人情報が印字されている。このため、個人毎に違った情報が情報紙片に印字されることになる。これにより、消費者に対して開封の興味を抱かせ訴求効果を高めることが可能となる。
また、情報紙片2〜6を利用する際に切り取りが容易となるように情報紙片2〜6にはミシン目22が施されている。
【0022】
次に、上記封書の丁合処理の一例を説明する。
まず、封書内部を形成する情報紙片2の具備する綴じ代部21に接着剤を塗布し、封書内部を形成する第2の情報紙片3の具備する綴じ代部21と貼り合わせる。以下、同様に、封書内部を形成する情報紙片を貼り合わせ、複数の情報紙片が積層された情報紙片層8を形成する。なお、封書内部を形成する情報紙片層8は、接着剤を塗布する場所を種々変形することで、様々な形状の情報紙片層を形成することが可能となる。
次に、封書内部を形成する情報紙片層8の下部に、封書裏面を形成する封書裏片1を重ね合わせ、封書内部を形成する情報紙片層8の上部に、封書表面を形成するフィルム7を重ね合わせ、封書裏片1、情報紙片層8及びフィルム7の一端辺を綴じ合わせ、封書裏片1とフィルム7との残りの3辺が密封するように綴じ合わせ、封書が形成される。
【0023】
このように、複数の情報紙片に接着剤を塗布しつつ順に貼り合わせて情報紙片層を作成し、該作成した情報紙片層の下面に封書裏片を重ね合わせ、情報紙片の上面にフィルムを重ね合わせ、封書裏片とフィルムとを貼り合わせて綴合することで、封書が作成される。
【0024】
次に、上記構成された封書の開封方法について図1を参照しながら説明する。
まず、長方形状に形成されたジッパー部9を、ミシン目10に沿って切り取る。次に、切り取ったジッパー部9側から封書内部に設けた情報紙片層8を取り出す。
【0025】
このように、封書にジッパー部9を設けることで、封書の開封時には、ナイフやカッターを必要とせず、ミシン目加工のジッパー方式にて容易に開封し、封書の内部に具備する情報紙片層8を取り出すことができる。
また、ミシン目加工が施されているので、封書本体を破くことなくきれいに開封することができるため、封書開封後も封書内部に設けた情報紙片を封入して保管することが可能となる。また、きれいな開封は意匠性の向上にもつながり訴求効果を得ることができる。
【0026】
また、情報紙片層8は、封書本体を形成するフィルム7及び封書裏片1と綴合されているので、封書内部に具備する情報紙片層8がずれることがない。このため、封書を開封する際に、中身を破損することなく取得することが可能となる。また、フィルム7に印刷を施しても、印刷を施していない透明な部分から、情報紙片層8に印刷した情報を確実に閲覧することが可能となる。また、情報紙片層8を封書本体から抜き取ると、封書裏片1の封書内部側の紙面が、フィルム7より透かして見ることができるため、封書内部側の紙面にも情報を印刷または印字し、有効活用することができる。
【0027】
(実施例)
次に、図10を参照しながら上記封書を作成する一連の処理動作を説明する。
まず、オフセット印刷を行い、各種情報が印刷された封書裏片1及び情報紙片2〜6を形成する(ステップS1)。
【0028】
また、オフセット印刷時には、情報紙片2〜6には図5〜図9に示すように、封書裏片1には図2に示すように切り取り用ミシン目10、22を形成する。また、フィルム7にも図1に示すように切り取り用ミシン目10を形成する(ステップS2)。
【0029】
次に、情報紙片2〜6と封書裏片1とに、個人データとなる情報(個人情報)を印字する(ステップS3)。この印字処理により、Aさん,Bさん,Cさん,Dさんと言ったように、個人情報が印字される。なお、この印字処理は、上記オフセット印刷を行った全ての印刷紙に適用可能であり、個人情報の印字は、封書において、1ページであっても複数ページに渡っても良く、封書のレイアウトに応じて任意の枚数に印字してもよい。この印字処理により、個人情報が印字された情報紙片2〜6及び封書裏片1が形成される。
【0030】
なお、上記処理において、情報紙片2〜6、封書裏片1は送り孔を有し、オフセット印刷及び印字処理の動作は、図11に示すように、印刷紙がロール状に巻いた形で動作が完了する(Roll to Roll)。これにより一連の処理を効率的に行うことができる。
【0031】
次に、丁合処理を行い(ステップS4)、封書を作成する。
以下、図12、図13を参照しながらロールコレータ機を用いた丁合処理について詳細に説明する。
図12にロールコレータ機の構成を示す。
本実施形態に適用されるロールコレータ機は、7つのロール(R1〜R7)と、中抜き加工を施す中抜き加工部30と、を有して構成される。ロールR1〜R6には検証機が設置されている。また、ロールR1,R3,R4,R5,R7には線状又は点線状に線糊を塗布するノズル噴射式の糊付ユニットが設置されており、ロールR6には封書パターン糊を塗布するフレキソ印刷ユニットが設置されている。なお、線糊とは、各印刷紙の一端に粘着剤を塗布することであり、封書パターン糊とは、印刷紙の縁周辺に粘着剤を塗布することである。
【0032】
7つのロール(R1〜R7)は、搬送ベルトの上位に4つのロール(R3〜R5,R7)を有し、下位に3つのロール(R1,R2,R6)を有する。
上記設けられた7つのロール(R1〜R7)において、ロールR1には返信用はがきとなる情報紙片2(中身5P目)がセットされている。また、ロールR2〜ロールR4にはお楽しみ優待券等が印刷された情報紙片5〜3(中身4〜2P目)がセットされている。また、ロールR5には封書内部に設けられたものを知らせる情報(訴求効果を持たせる情報)が印刷された情報紙片6(中身1P目)がセットされている。また、ロールR6には、封書裏片1(封筒(下))がセットされ、ロールR7には、フィルム7(封筒(上))がセットされている。
【0033】
上記構成されたロールコレータ機において、まず、5枚の情報紙片2〜6(中身1P目〜中身5P目)を糊付けして丁合する。その糊付け丁合時において、まず、各情報紙片に具備する送り孔をローラに保持して各情報紙片をセットする(ステップS10)。次に、各情報紙片をそれぞれ個別に同一方向に送ると共にお楽しみ優待券等が印刷された情報紙片(中身4P目)の下側に返信用はがき(中身5P目)を貼り合わせる(ステップS11)。次に、お楽しみ優待券等が印刷された情報紙片(中身4P目)の上側に、お楽しみ情報等が印刷された情報紙片(中身3P目)を貼り合わせる(ステップS12)。以下、同様にして中身2P目、1P目となる情報紙片を貼り合わせる(ステップS13〜ステップS14)。
【0034】
以上の処理により、5枚の情報紙片2〜6が丁合された情報紙片層8を形成することができる。なお、情報紙片層8を形成する際に、ローラの配置位置により、情報紙片2〜6の貼り合わせる処理工程が違ってくるが、最終的に情報紙片層8を形成した段階で、希望する順番に情報紙片層8が丁合されていれば貼り合わせる工程は限定しない。
【0035】
なお、貼り合わせ処理の際は、セットしたロール紙から繰りだされる情報紙片の所定箇所(データ印刷紙に貼付してある糊線)に粘着剤を塗布しながら各情報紙片を順に丁合することで互いに貼り合わせる。
【0036】
また、丁合時において、検証機により、同一の個人情報の情報紙片を貼り合わせているか否かの検証(マッチング検証)を行い、丁合のズレを防止する。マッチング検証としては、個人情報を印字する際に、バーコード(個人情報を識別する情報)を印字し、検証機において、バーコードが一致しているか否かを識別して検証する方法が挙げられる。
【0037】
次に、5枚の丁合された情報紙片層8に中抜き加工を行う(ステップS15)。中抜き加工の処理動作は図14に示すように情報紙片層8の両端を連続させて長方形状に切り落とす。この中抜き処理により連続したI字型の情報紙片層8が形成される。次に、両端の送り孔部で情報紙片層8を保持した状態で、I字型の情報紙片層8の下側に、封書裏片1を貼り合わせる(ステップS16)。なお、封書裏片1において、封書の外側となる部分には、宛名が印字されている。次に、I字型の情報紙片層8の上側にフィルム7を貼り合わせる(ステップS17)。
【0038】
なお、貼り合わせ処理は、セットしたロール紙から繰りだされるフィルム7及び封書裏片1の所定箇所(データ印字紙に貼付してある糊線)に粘着剤を塗布しながら封書を密封するように貼り合わせる。また、封書裏片1の丁合時においては、マッチング検証を行い、丁合のズレを防止する。
【0039】
次に、貼り合わせ処理により形成した封書に対し、所定の封書の形状になるように両端に封書カットを施して(ステップS18)、処理を終了する。
【0040】
このように、印刷済みのロール紙をセットし、該セットしたロール紙から繰り出される情報紙片の所定箇所(データ印紙字に貼付してある糊線)に粘着剤を塗布しながら各用紙を丁合して互いに貼り合わせ情報紙片層を形成する。該形成した情報紙片層に中抜き加工を施し、I字型の情報紙片層を作成する。該I字型の情報紙片層の上面にフィルムを貼り合わせ、該I字型の情報紙片層の下面に封書裏片を貼り合わる。該貼り合わせた封書の両端を切断することで、所定の封書を作成する。
【0041】
また、情報紙片及び封書裏片の一端部には、個人を識別できるバーコードを有しており、各ローラに連動して設置した検証機にバーコードの読み込みを行い、認証を行うことで、丁合処理を行う個人データが一致しているか否かを判断することができる。
【0042】
なお本発明は、上述する実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更実施が可能である。例えば、本実施の形態において、情報紙片、封書裏片、フィルムの綴じ合わせには、ノズル式により糊を塗布して貼り合わせたが、糊車式でもよく、また、ノズル式と糊車式との併用も可能である。
【0043】
また、本実施の形態において、ミシン加工を、ロールコレータ機を使用する前に行ったが、各ロールに、ミシン加工装置を取り付けてミシン目を形成することも可能である。
【0044】
また、本実施の形態において、7枚の用紙を糊付け丁合する例を取ったが、各種情報の印刷形態により印刷される枚数に応じた数のローラを設置することで、複数の印刷紙を糊付け丁合する場合にも適用できる。
【0045】
また、封書内部に印刷される情報紙片の形態は種々変形実施が可能であり、また、各情報紙片の貼り合わせ方法により様々な形状を構成することが可能となる。この構成の一例を図15、図16に示す。
図15に示す情報紙片層は、同じ形状の情報紙片を複数積層したものである。この情報紙片の一端辺に接着剤を塗布して封書本体を形成するフィルムと情報裏片と連接して綴じ合わせることで一体となった封書を作成することが可能となる。なお封書と綴じ合わせる一端辺の部分を除いた情報紙片層もまた、各情報紙片の貼り合わせ方法により冊子状の情報紙片層やジャバラ状の情報紙片層を形成することも可能である。
図16に示す情報紙片層は、各情報紙片をずらして貼り合わせて積層したものである。
【0046】
【発明の効果】
以上の説明により明らかなように本発明によれば、予め個人に関する個人情報が印字された情報紙片を、封書表面を形成するフィルムと封書裏面を形成する封書裏片とからなる封書内部に位置するように綴じ合わせることで、封書内部の情報紙片と一体となった封書を作成することが可能となる。
【0047】
また、封書本体にフィルムを用いることにより、封書内部に印刷された各種情報を視認することが可能となり、訴求効果を高めることができる。また、受取人に興味を抱かせて封書の開封を促し、高い広告効果を得ることが可能となる。
【0048】
また、各種情報が印刷された情報紙片に個人に関する情報を印字することで、更に訴求効果を高めることができる。また、封書裏片の内側に情報を印刷、印字することで情報紙片を抜き取った後、封書裏片の裏側が見えるようになり、封書紙面の有効活用ができる。
【0049】
また、封書にミシン目加工を施し容易に開封することが可能となるため、封書の開封後に封書が破損することがない。これにより、封書内部に具備する情報紙片を封書本体に封入して保存することが可能となり、情報紙片を管理することが容易となる。
【0050】
また、個人情報を印刷する際に、封書本体を形成する情報紙片と、封書内部を形成する封書紙片とにバーコードを印刷する。そして、封書を丁合する際に、検証機を用いて、同一のバーコードを有するものを丁合いするかを検証する。これにより、同一の個人情報を含む封書を容易に作成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる封書の構成を示す図である。
【図2】本発明にかかる封書の裏面となる情報紙片の形状を示す図である。
【図3】本発明にかかる情報紙片の封書外側部分の印刷状態を示す図である。
【図4】本発明にかかる封書内部を形成する情報紙片層の形状を示す図である。
【図5】本発明にかかる情報紙片層の中身1P目の印刷状態を示す図である。
【図6】本発明にかかる情報紙片層の中身2P目の印刷状態を示す図である。
【図7】本発明にかかる情報紙片層の中身3P目の印刷状態を示す図である。
【図8】本発明にかかる情報紙片層の中身4P目の印刷状態を示す図である。
【図9】本発明にかかる情報紙片層の中身5P目の印刷状態を示す図である。
【図10】本発明にかかる封書を形成する一連の処理動作を示す図である。
【図11】図10に示すオフセット印刷、ミシン目加工、個人情報印字の処理動作を説明する図である。
【図12】本発明にかかるロールコレータの構成を示す図である。
【図13】本発明にかかる封書の丁合の処理動作を示す図である。
【図14】ロールコレータにおいて中抜き加工を施した場合の状態を示す図である。
【図15】本発明にかかる封書内部を形成する情報紙片層の第2の形状を示す図である。
【図16】本発明にかかる封書内部を形成する情報紙片層の第3の形状を示す図である。
【符号の説明】
1 封書裏面となる封書紙片(封書裏片)
2〜6 情報紙片
7 フィルム
8 情報紙片層
9 ジッパー部
10、22 ミシン目
11、12、21 綴じ代部
30 中抜き加工部
R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7 ロール
Claims (5)
- 封書表面となるフィルムと封書裏面となる封書紙片とが縁周辺において接着させてなる封書内部に、各種情報が印刷された情報紙片が位置するように、前記情報紙片と、前記封書紙片と、前記フィルムとを綴合せてなることを特徴とする封書。
- 前記封書紙片又は前記情報紙片の少なくとも一方は、
個人に関する情報を印字することを特徴とする請求項1記載の封書。 - 封書本体を形成するフィルムと封書紙片及び封書内部を形成する情報紙片に、封書を開封する切り取り予定線を施すミシン目形成工程と、
前記封書紙片と前記情報紙片とに個人に関する個人情報を印刷する個人情報印刷工程と、
前記個人情報印刷工程により個人情報が印刷された情報紙片を、順に丁合して情報紙片層を形成する情報紙片丁合工程と、
前記情報紙片丁合工程により形成された情報紙片層をI字型の形状に切断する中抜き工程と、
前記中抜き工程により切断されたI字型の情報紙片層を、個人情報が印刷された封書紙片と前記ミシン目形成工程により切り取り予定線が施されたフィルムとが覆うように、前記封書紙片と前記I字型の情報紙片層と前記フィルムとの一端辺を揃えて丁合させ、前記封書紙片の残りの3辺と前記フィルムの残りの3辺とを接着して封書を作成する封書丁合工程と、
を有することを特徴とする封書の製造方法。 - 前記情報紙片丁合工程における前記情報紙片及び前記封書丁合工程における前記封書紙片が、同一の個人情報を丁合しているか否かを検証することを特徴とする請求項3記載の封書の製造方法。
- 前記ミシン目形成工程と、前記個人情報印刷工程とは、
ロール状に形成された状態で処理工程が始まり、ロール状に形成された状態で処理工程が終了することを特徴とする請求項3記載の封書の製造方法。
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