JP2004074578A - 印刷検査用データ作成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】マスクプレートを撮像して得られる画像からマスク開口データを取得し検査用データを作成する印刷検査用データ作成方法において、格子状配列の視野位置に撮像視野20aを順次移動させて複数の画像を取得する際に、開口部の一部がはみ出した不完全開口部16b(X)、(Y)が検出されたならば、これらのサイズBY1,BY2に基づいて当該画像においてデータ化対象から除外する範囲BX2,BY2を決定し、隣接視野位置に撮像視野を移動させる際には、BX2,BY2だけ撮像視野を重ね合わせて、隣接撮像視野にこれらの開口部を含める。これにより、画像において開口部がはみ出す不都合を解消して、簡便に効率よく検査用データを作成することができる。
【選択図】 図10
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板に印刷されたクリーム半田の印刷状態を検査する印刷検査装置に用いられる印刷検査用データ作成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子部品の実装においては、基板への電子部品の搭載に先立って基板の表面にクリーム半田が塗布される。クリーム半田塗布の方法としてはスクリーン印刷による方法が広く用いられており、印刷工程の後にはクリーム半田の印刷状態を検査する印刷検査が行われる。この印刷検査は、スクリーン印刷後の基板をカメラにより撮像し、撮像結果を画像処理することにより印刷部位に正しくクリーム半田が印刷されているか否かを判定するものである。そして印刷検査に先立って、検査対象基板のクリーム半田が印刷されるべき印刷部位を指示する検査用データが印刷検査装置に入力される。
【0003】
従来この検査用データは種々の方法によって作成されており、例えば印刷に用いられるマスクプレートのパターン孔の形状を示すマスクデータを用いる方法や、基板の実装データから電極位置を求める方法、また印刷に用いられる実物のマスクプレートからこれらのデータを取得する方法など、各種の方法がある。これらの方法のうち、マスクプレートを用いる方法は、パターン孔の開口位置や形状を画像認識などの手法によって検出するものであり、マスクデータや実装データが与えられていない場合であっても、生産現場において検査用データを作成できるという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記マスクプレートを用いる方法では、以下のような問題点がある。マスクプレートの開口部を画像認識によって検出する場合、撮像に用いられるカメラの撮像視野は一般にマスクプレートのサイズと比較して小さいため、画像認識に際しては、撮像視野をマスクプレート上で移動させながら複数回撮像する必要がある。そして、複数の画像によって得られた認識結果を統合することにより、当該マスクプレートにおける各開口部の位置や形状が検出される。
【0005】
ところが、このとき、各開口部が必ずしも撮像視野のいずれかに完全な形で包含されるとは限らず、一つの撮像視野において開口部が部分的に撮像視野からはみ出す場合が発生する。このような場合には、従来は開口部の位置や形状を正しく求めることが困難で、マスクプレートを用いた簡便で効率的な検査データ作成が阻害されていた。
【0006】
そこで本発明は、マスクプレートを用いて簡便に効率よく検査用データを作成することができる印刷検査用データ作成方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の印刷検査用データ作成方法は、スクリーン印刷後の基板のクリーム半田の印刷状態を検査する印刷検査装置に用いられ、印刷面においてクリーム半田が印刷される半田印刷部の形状および位置を示す形状・位置データを含む検査用データを作成する印刷検査用データ作成方法であって、前記スクリーン印刷に使用されるマスクプレートをカメラによって撮像して得られる画像に基づいてマスクプレートの開口部を検出することにより、前記基板の回路形成面に設けられた電子部品接合用の電極に印刷される要素半田印刷部の形状および位置を示す要素形状・位置データを取得するマスクデータ取得工程において、前記マスクプレートに設定された複数の視野位置に前記カメラの撮像視野を所定の移動順序に従って順次移動させて複数の前記画像を得るに際し、一の撮像視野で得られた画像においてこの画像から前記開口部の一部が部分的にはみ出して形状が完結しない不完全開口部が検出されたならば、当該画像における前記不完全開口部のサイズに基づいて決定される重ね合わせ代だけ、前記不完全開口部が検出された画像端における隣接撮像視野を前記一の撮像視野に重ね合わせる。
【0008】
請求項2記載の印刷検査用データ作成方法は、請求項1記載の印刷検査用データ作成方法であって、前記複数の視野位置は略格子状配列で設定されており、前記所定の移動順序は、前記格子状配列における第1方向の始端側から終端側に至る同一方向への直線的な列移動を、第1方向と直交する第2方向について反復する形態の移動順序である。
【0009】
請求項3記載の印刷検査用データ作成方法は、請求項2記載の印刷検査用データ作成方法であって、前記重ね合わせ代のうち相隣する2つの撮像視野を前記第2方向に重ね合わせる第2方向重ね合わせ代は、一の列移動において検出された不完全開口部の第2方向のサイズのうちの最大のサイズに基づいて設定され、前記一の列移動の次の列移動においては、同一の第2方向重ね合わせ代を用いる。
【0010】
本発明によれば、マスクプレートを撮像して開口部の位置や形状を取得するマスクデータ取得工程において、マスクプレートに設定された複数の視野位置にカメラの撮像視野を所定の移動順序に従って順位移動させるに際し、一の撮像視野で得られた画像において画像から部分的にはみ出した不完全開口部が検出されたならば、当該画像における不完全開口部のサイズに基づいて決定される重ね合わせ代だけ隣接撮像視野を重ね合わせることにより、取得された画像において開口部がはみ出すことによる不都合を解消して、簡便に効率よく検査用データを作成することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置の正面図、図2は本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置の側面図、図3は本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置の平面図、図4は本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置による基板印刷面の平面図、図5は本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置の制御系の構成を示すブロック図、図6は本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置のプログラム記憶部およびデータ記憶部の記憶内容を示す図、図7は本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置の要素半田印刷部の要素形状・位置データの説明図、図8は本発明の一実施の形態の印刷検査用データ作成方法におけるマスク開口データ作成のためのマスクプレート撮像処理のフロー図、図9は本発明の一実施の形態の印刷検査用データ作成方法におけるマスクプレート撮像処理時の視野位置を示す図、図10、図11,図12は本発明の一実施の形態の印刷検査用データ作成方法におけるマスクプレート撮像処理の説明図である。
【0012】
まず図1、図2および図3を参照してスクリーン印刷装置の構造を説明する。
このスクリーン印刷装置は、電子部品が実装される基板にクリーム半田を印刷する印刷機構のみならず、後述するように、スクリーン印刷後の基板のクリーム半田の印刷状態を検査する印刷検査装置としての機能、およびこの印刷検査において、クリーム半田が印刷される半田印刷部の形状および位置を示す形状・位置データを含む検査用データを作成する印刷検査用データ作成装置としての機能をも併せ持った構成となっている。
【0013】
図1、図2において、基板位置決め部1は、X軸テーブル2およびY軸テーブル3よりなる移動テーブル上にθ軸テーブル4を段積みし、さらにその上にZ軸テーブル5を配設して構成されており、Z軸テーブル5上にはクランパ8によって挟み込まれた基板6を下方から保持する基板保持部7が設けられている。印刷対象の基板6は、図1,図3に示す搬入コンベア14によって基板位置決め部1に搬入される。基板位置決め部1を駆動することにより、基板6はXY方向に移動し、後述する印刷位置、基板認識位置に位置決めされる。印刷後の基板6は、搬出コンベア15によって搬出される。
【0014】
基板位置決め部1の上方には、スクリーンマスク10が配設されており、スクリーンマスク10はホルダ11にマスクプレート12を装着して構成されている。基板6は基板位置決め部1によってマスクプレート12に対して位置合わせされ下方から当接する。基板6の回路形成面の半田印刷範囲6a内には、図4(a)に示すように種類の異なる電子部品P1,P2,P3,P4を接合するための電極6b、6c、6d、6eが設けられている。
【0015】
スクリーンマスク10上には、スキージヘッド13が水平方向に往復動自在に配設されている。基板6がマスクプレート12の下面に当接した状態で、マスクプレート12上にクリーム半田9を供給し、スキージヘッド13のスキージ13aをマスクプレート12の表面に当接させて摺動させることにより、基板6の印刷面にはマスクプレート12に設けられたパターン孔16を介してクリーム半田9が印刷される。これにより、図4(b)に示すように、電極6b、6c、6d、6e上にはそれぞれ要素半田印刷部S1,S2,S3,S4が形成される。
【0016】
スクリーンマスク10の上方には、撮像手段であるカメラ20が設けられている。図3に示すように、カメラ20はX軸テーブル21およびY軸テーブル22によってXY方向に水平移動する。X軸テーブル21およびY軸テーブル22は、カメラ20を移動させるカメラ移動手段となっている。カメラ20をカメラ移動手段によってマスクプレート12に対して移動させることにより、カメラ20はマスクプレート12の任意の位置を撮像する。
【0017】
基板位置決め部1は、図2に示すようにY軸テーブル3によってスクリーンマスク10の下方からY方向に移動して保持した基板6を基板認識位置まで移動させることができるようになっており、この状態でカメラ20を基板位置決め部1上の基板6に移動させることにより、カメラ20によって基板6の任意の位置を撮像することができる。
【0018】
次に、図5を参照してスクリーン印刷装置の制御系の構成について説明する。
図5において、演算部25はCPUであり、プログラム記憶部26に記憶された各種プログラムを実行することにより、後述する各種演算・処理を行う。これらの演算・処理においては、データ記憶部27に記憶された各種のデータが用いられる。
【0019】
操作・入力部28は、キーボードやマウスなどの入力手段であり、各種の制御コマンドやデータの入力を行う。通信部29はスクリーン印刷装置とともに電子部品実装ラインを構成する他装置との間でデータの授受を行う。画像処理部30は、カメラ20による撮像データを画像処理することにより、後述するように、印刷検査のための半田印刷部の認識や、印刷検査用データ作成のためのマスク開口検出を行う。
【0020】
機構制御部31は、カメラ20を移動させるカメラ移動手段や、スキージヘッド13を移動させるスキージ移動手段を制御する。表示部32はディスプレイ装置であり、カメラ20によって取得された画像のほか、印刷検査用データ作成処理における操作画面や、印刷検査の判定結果などの表示を行う表示手段となっている。
【0021】
次に図6を参照して、プログラム記憶部26およびデータ記憶部27にそれぞれ記憶されるプログラムおよびデータについて説明する。プログラム記憶部26には、印刷動作プログラム26a、画像処理プログラム26b、印刷良否判定プログラム26c、マスクプレート撮像処理プログラム26dなどの各種プログラムが記憶されている。
【0022】
印刷動作プログラム26aは、基板位置決め部1およびスキージヘッド13の動作を制御して基板6へのクリーム半田9の印刷を行う印刷動作のためのプログラムである。画像処理プログラム26bは、画像処理部30がカメラ20の撮像結果に基づき、以下に説明する2種類の処理を行うためのプログラムである。
【0023】
まず、印刷後の基板6を撮像した撮像結果を認識処理することにより、基板6の各電極に形成された要素半田印刷部(図4(b)参照)を検出し、各要素半田印刷部の面積を算出する。また、マスクプレート12を撮像した撮像結果を認識処理することにより、マスクプレート12に設けられた各パターン孔16を検出し、検出結果に基づいてマスク開口データを作成する処理を行う。
【0024】
印刷良否判定プログラム26cは、画像処理部30によって算出された要素半田印刷部の面積を検査しきい値と比較することによって、要素半田印刷部毎に印刷状態の良否判定を行う。すなわち、画像処理部30および演算部25が印刷良否判定プログラム26cを実行することにより実現される機能は、基板の撮像結果と印刷検査実行に必要な検査用データとに基づいて印刷状態の良否判定を行う印刷判定手段を構成する。
【0025】
マスクプレート撮像処理プログラム26dは、マスク開口データ作成のためのカメラ20によるマスクプレート12の撮像において、マスクプレート12を複数の撮像視野によって分割して撮像する際に必要な処理を行うプログラムである。後述するように、このマスクプレート撮像処理によって、パターン孔を示す開口部が撮像視野の境界によって分割されるのを防止するようになっている。
【0026】
データ記憶部27には、実装データ27a、部品データライブラリ27b、マスク開口データライブラリ27cが記憶されている。これらのデータのうち、実装データ27a、部品データライブラリ27b、マスク開口データライブラリ27cは、通信部29を介してデータ管理用のコンピュータなどの他装置から転送され記憶される。
【0027】
実装データ27aは、クリーム半田印刷後の基板に対して電子部品を実装する実装動作において用いられるデータ、すなわち実装される電子部品の種類を基板上における実装位置座標と関連させたデータである。部品データライブラリ27bは、基板に実装される個々の電子部品に関するデータである。マスク開口データライブラリ27cは、印刷に使用されるマスクプレート12のパターン孔16の開口位置やサイズを示す数値データを多種類の品種について記憶したものであり、個々のマスクプレートに付随したマスク開口データとして予め与えられる。
【0028】
すなわち、図7に示すマスクプレート12の例では、各パターン孔16b〜16eについてのデータが与えられ、例えばパターン孔16bについては、パターン孔サイズを示す寸法a、bや、基準原点に対する各パターン孔16bの位置座標値x1,x2,x3,x4・・・、y1,y2,y3,y4・・・が、数値データの形で与えられる。他のパターン孔についても同様である。このマスク開口データは、印刷検査において図4(b)に示す要素半田印刷部(S1〜S4)の位置・形状を示す要素位置・形状データとして用いられる。
【0029】
なお印刷後の検査を実行する際に、必ずしも全ての基板品種についてマスク開口データが予めデータライブラリとして準備されているとは限らず、検査実行者側でマスク開口データを作成しなければならない場合がある。このような場合には、前述のように現物のマスクプレート12をカメラ20で撮像してマスク開口データを作成する処理が行われる。
【0030】
すなわち、このような場合の印刷検査用データ作成においては、スクリーン印刷に使用されるマスクプレートをカメラによって撮像して得られる画像に基づいてマスクプレートの開口部を検出することにより、基板の回路形成面に設けられた電子部品接合用の電極に印刷される要素半田印刷部の形状および位置を示す要素形状・位置データを取得する処理が行われる(マスクデータ取得工程)。
【0031】
次に、このマスク開口データ作成のためのマスクプレート撮像処理について、各図を参照して説明する。まず、図9を参照して、マスクプレート12に設定される視野位置の配列について説明する。一般に、撮像対象となるマスクプレートの印刷範囲はカメラ20の撮像視野よりも大きいため、1枚のマスクプレートを撮像する際には、カメラ20の撮像視野の位置を順次ずらしながら複数回撮像する必要がある。このため、マスクプレートの撮像に際しては、予めマスクプレートに撮像視野が移動する目標位置となる視野位置が視野サイズに基づいて設定される。
【0032】
すなわち、図9に示すように、印刷範囲12aには、2行3列の格子状配列で、複数の視野位置[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]が設定される。すなわち視野位置は、行と列を組み合わせた格子状配列で設定され、この配列においては[1]、[2]が第1列を、[3]、[4]が第2列を、また[5]、[6]が第3列を構成する。そしてこれらの視野位置にカメラ20の撮像視野20aを所定の移動順序に従って順次移動させて複数の画像を取得することにより、必要撮像範囲を全てカバーできるようになっている。
【0033】
ここでは所定の移動順序は、後述するように、格子状配列における第1方向(Y方向)の始端側から終端側に至る同一方向への直線的な列移動(図9において上側から下側への移動)を、第1方向と直交する第2方向(X方向)について各列毎に反復する形態の移動順序となっている。
【0034】
ここで格子状の破線は、これらの視野位置にカメラ20の撮像視野20aを位置させた場合の視野境界線を示している。図9に示す視野位置の設定では、視野境界線がパターン孔を横切る場合が生じ、これらの視野位置に単純に撮像視野を移動させて撮像を行うと、1つのパターン孔を示す開口部が複数の画像に跨って検出されることを示している。
【0035】
このように同一の開口部が複数の画像に含まれてしまうと、開口部を数値データ化する処理に余分な手間を要するのみならず、誤差を生じる要因となる。このため、撮像視野の境界線がパターン孔を横切った画像を基にしてマスク開口データを求めることは好ましくなく、本実施の形態では以下に示す方法によって、上述の事態の発生を避けるようにしている。
【0036】
以下、図8のフローに沿って、具体的な撮像処理について説明する。まずカメラ20をマスクプレート12上に移動させ、撮像視野20aを対象となる視野位置へ移動させる(ST1)。ここでは、図10(a)に示すように、第1番目の視野位置[1]が最初の撮像対象となる。次いで、カメラ20によって当該撮像視野の画像を取得し(ST2)、取得した画像の認識処理を行う(ST3)。これにより、図10(b)に示す画像20bが取得され、撮像視野内のパターン孔16bが開口部として検出される。
【0037】
ここで、この画像20bから開口部の一部が部分的にはみ出して形状が完結しない不完全開口部がX方向に検出されたか否かが判断される(ST4)。そしてX方向に不完全開口部があるならば、検出された不完全開口部のX方向のサイズより、データ作成対象範囲から除外されるデータ化除外範囲を決定し、記憶する(ST5)。
【0038】
すなわち、この例では図10(b)に示すように、画像20b内の右境界側にパターン孔16bに対応する不完全開口部16b(X)が検出される。そして不完全開口部16b(X)のX方向のサイズBX1を画像上で求め、このBX1に所定のマージンを加えた幅サイズBX2の範囲を、データ化除外範囲(斜線ハッチング部参照)とする。このようにしてデータ化除外範囲とされた部分は、当該画像におけるマスク開口データ作成の対象とはならず、後述するように隣接撮像視野にこれらの不完全開口部が含まれるような視野移動が行われる。
【0039】
次いで、当該視野位置は、Y方向の終端であるか否かを判断する(ST6)。
視野位置[1]は、Y方向の終端に該当しないため、(ST9)に進んで、ここでY方向に不完全開口部があるか否かが判断される。そしてY方向に不完全開口部があるならば、検出された不完全開口部のX方向のサイズより、データ作成対象範囲から除外されるデータ化除外範囲を決定し、記憶する(ST10)。
【0040】
図9(b)に示す例では、画像20b内の下境界側に不完全開口部16b(Y)が検出されており、検出された不完全開口部16b(Y)のY方向のサイズBY1を画像上で求め、このBY1に所定のマージンを加えた幅サイズBY2の範囲を、データ化除外範囲(斜線ハッチング部参照)とする。
【0041】
そしてY方向のデータ化除外範囲が決定されたならば、幅サイズBY2を次視野位置におけるY方向重ね合わせ代として決定し(ST11)、(ST1)に戻り、図11(a)に示すように、撮像視野20aを次の対象となる視野位置[2]に移動させる。このとき、視野20aの移動量は、視野サイズ分だけそのままY方向に移動させるのではなく、Y方向重ね合わせ代として決定されたBY2だけ前視野位置における撮像視野と重ね合わせる。すなわち、Y方向重ね合わせ代は、当該画像におけるY方向の不完全開口部のサイズに基づいて決定される。
【0042】
これにより、図11(b)に示すように、視野位置[1]において取得された画像上では不完全開口部となったパターン孔16bが完全に包含された画像20bが取得される。そして同様の処理がこの画像20bに対して実行される。ここでは、画像20b内の右境界側にパターン孔16dに対応する不完全開口部16d(X)が検出される。そして不完全開口部16d(X)のX方向のサイズDX1を画像上で求め、同様に幅サイズDX2の範囲をデータ化除外範囲(斜線ハッチング部参照)と決定し、記憶する。
【0043】
そして(ST6)において、視野位置[2]がY方向の終端であることから(ST7)に進み、当該列の撮像視野におけるデータ化除外範囲のサイズの最大値をX方向重ね合わせ代として決定する。すなわち、視野位置[1]、[2]での撮像視野におけるX方向のデータ化除外範囲の幅サイズBX2,DX2のうち、大きい方のサイズを列位置変更の際のX方向重ね合わせ代として決定する。ここでは、BX2の方が大きいことから、BX2がX方向重ね合わせ代となる。そしてX方向重ね合わせ代が決定されたならば、列位置の変更が行われる(ST8)すなわち、図12(a)に示すように、撮像視野20aを第2列目の視野位置[3]に移動させる。このとき、視野20aのX方向の移動は視野サイズ分だけ移動させるのではなく、X方向重ね合わせ代として決定されたBX2だけ、前列の視野位置における撮像視野と重ね合わせる。換言すれば、重ね合わせ代のうち、相隣する2つの撮像視野をX方向に重ね合わせるX方向(第2方向)重ね合わせ代は、一の列移動において検出された不完全開口部のX方向のサイズのうちの最大のサイズに基づいて設定される。そして前記一の列移動の次の列移動においては、全ての視野位置に対して同一のX方向重ね合わせ代が用いられる。
【0044】
これにより、図12(b)の(イ)に示すように、視野位置[1]において取得された画像上では不完全開口部となったパターン孔16bが完全に包含された画像20bが取得される。そして同様の処理がこの画像20bに対して実行される。ここでは、画像20b内に不完全開口部は検出されないため、X方向、Y方向ともデータ化除外範囲は設定されない。そして、(ST11)にて、Y方向重ね合わせ代が0に決定された後、(ST1)もどって撮像視野の移動が行われる。
【0045】
この場合には、撮像視野20aは図12(a)に示す視野位置[4]にそのまま移動する。これにより、図12(b)の(ロ)に示すように、視野位置[1]において取得された画像上では不完全開口部となったパターン孔16dが完全に包含された画像20bが取得される。そして同様の処理がこの画像20bに対して実行される。
【0046】
ここでは、画像20b内に不完全開口部は検出されないため、X方向、Y方向ともデータ化除外範囲は決定されない。そして、(ST6)において視野位置[4]がY方向の終端であることから、次は(ST7)に進むが、第2列においては不完全開口部が検出されないことから、そのまま(ST8)に進み、X方向の重ね合わせを伴わない列位置変更が行われる。そしてこれ以降、視野位置[5]、[6]について同様の処理が反復され、これにより、マスクプレート12を対象とした撮像処理を完了する。
【0047】
すなわち、上述の撮像処理は、マスクプレート12に設定された複数の視野位置にカメラ20の撮像視野20aを所定の移動順序に従って順次移動させて複数の画像を得るに際し、一の撮像視野で得られた画像においてこの画像から開口部の一部が部分的にはみ出して形状が完結しない不完全開口部が検出されたならば、当該画像における不完全開口部のサイズに基づいて決定される重ね合わせ代だけ、不完全開口部が検出された画像端における隣接撮像視野を一の撮像視野に重ね合わせるようにしている。
【0048】
これにより、撮像視野をマスクプレート上で移動させながら複数回撮像する場合に、一つの視野位置において開口部が部分的に撮像視野からはみ出す場合が発生するような場合にあっても、取得された画像上においては各開口部は必ずいずれか1つの画像内に完全に包含される。従って、開口部が画像上で分断されることに起因するデータ処理負荷の増大や検出精度の低下を招くことなく、簡便に効率よくマスク開口データを取得して検査用データを作成することができる。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、マスクプレートを撮像して開口部の位置や形状を取得するマスクデータ取得工程において、マスクプレートに設定された複数の視野位置にカメラの撮像視野を所定の移動順序に従って順位移動させるに際し、一の撮像視野で得られた画像において画像から部分的にはみ出した不完全開口部が検出されたならば、当該画像における不完全開口部のサイズに基づいて決定される重ね合わせ代だけ隣接撮像視野を重ね合わせて撮像を行うようにしたので、取得された画像において開口部がはみ出すことによる不都合を解消して、簡便に効率よく検査用データを作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置の正面図
【図2】本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置の側面図
【図3】本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置の平面図
【図4】本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置による基板印刷面の平面図
【図5】本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置の制御系の構成を示すブロック図
【図6】本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置のプログラム記憶部およびデータ記憶部の記憶内容を示す図
【図7】本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置の要素半田印刷部の要素形状・位置データの説明図
【図8】本発明の一実施の形態の印刷検査用データ作成方法におけるマスク開口データ作成のためのマスクプレート撮像処理のフロー図
【図9】本発明の一実施の形態の印刷検査用データ作成方法におけるマスクプレート撮像処理時の視野位置を示す図
【図10】本発明の一実施の形態の印刷検査用データ作成方法におけるマスクプレート撮像処理の説明図
【図11】本発明の一実施の形態の印刷検査用データ作成方法におけるマスクプレート撮像処理の説明図
【図12】本発明の一実施の形態の印刷検査用データ作成方法におけるマスクプレート撮像処理の説明図
【符号の説明】
1 基板位置決め部
6 基板
6b,6c,6d,6e 電極
9 クリーム半田
12 マスクプレート
16、16b、16c、16d、16e パターン孔
20 カメラ
20a 撮像視野
20b 画像
25 演算部
26 プログラム記憶部
26b 画像処理プログラム
26d マスクプレート撮像処理プログラム
27 データ記憶部
30 画像処理部
Claims (3)
- スクリーン印刷後の基板のクリーム半田の印刷状態を検査する印刷検査装置に用いられ、印刷面においてクリーム半田が印刷される半田印刷部の形状および位置を示す形状・位置データを含む検査用データを作成する印刷検査用データ作成方法であって、前記スクリーン印刷に使用されるマスクプレートをカメラによって撮像して得られる画像に基づいてマスクプレートの開口部を検出することにより、前記基板の回路形成面に設けられた電子部品接合用の電極に印刷される要素半田印刷部の形状および位置を示す要素形状・位置データを取得するマスクデータ取得工程において、前記マスクプレートに設定された複数の視野位置に前記カメラの撮像視野を所定の移動順序に従って順次移動させて複数の前記画像を得るに際し、一の撮像視野で得られた画像においてこの画像から前記開口部の一部が部分的にはみ出して形状が完結しない不完全開口部が検出されたならば、当該画像における前記不完全開口部のサイズに基づいて決定される重ね合わせ代だけ、前記不完全開口部が検出された画像端における隣接撮像視野を前記一の撮像視野に重ね合わせることを特徴とする印刷検査用データ作成方法。
- 前記複数の視野位置は略格子状配列で設定されており、前記所定の移動順序は、前記格子状配列における第1方向の始端側から終端側に至る同一方向への直線的な列移動を、第1方向と直交する第2方向について反復する形態の移動順序であることを特徴とする請求項1記載の印刷検査用データ作成方法。
- 前記重ね合わせ代のうち相隣する2つの撮像視野を前記第2方向に重ね合わせる第2方向重ね合わせ代は、一の列移動において検出された不完全開口部の第2方向のサイズのうちの最大のサイズに基づいて設定され、前記一の列移動の次の列移動においては、同一の第2方向重ね合わせ代を用いることを特徴とする請求項2記載の印刷検査用データ作成方法。
Priority Applications (9)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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