JP2004074247A - Curling working apparatus and curling working method - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はコンデンサや電池の外装缶の口縁をカールさせるカーリング加工装置及びカーリング加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電解コンデンサや電池などでは、金属製外装缶に内容物と蓋を挿入した後、缶の口縁をカールさせて封口・密閉を行うのが一般的である。缶の口縁をカールさせるカーリング加工装置としては、次のようなものが知られている。
【0003】
特開平5−182877号公報や特開平6−84720号公報には成形型を用いて缶の口縁をカールさせるカーリング加工装置が記載されている。この装置は高速生産には適するが、所期のカール形状を得るのに予備成形から仕上成形まで複数の型を用意して順次カール度を大きくする必要があり、金型費が高くつく。また成形型は1種類の缶に対応するのみであり、缶が何種類もあればその種類と同数の型セットを用意しなければならない。
【0004】
特開平6−168856号公報、特開平9−129521号公報、特開2000−277395号公報などには鼓形の加工面を有するローラ状カーリング工具で缶の口縁をカールさせるカーリング加工装置が記載されている。これらの装置によれば工具を交換することなく複数種類の缶のカーリング加工を行うことが可能であるが、ただしその缶は断面形状円形のものに限られていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、円形断面缶のみならず非円形断面缶も扱うことのできる、応用範囲の広いカーリング加工装置及びカーリング加工方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、カーリング加工装置を次のように構成した。
【0007】
(1)鼓形の加工面を有するローラ状カーリング工具で缶の口縁をカールさせるカーリング加工装置において、前記缶を二次元移動装置に取り付け、缶の口縁の1箇所が前記カーリング工具に接するようこの二次元移動装置を移動制御するとともに、前記カーリング工具をピボット支持装置に取り付け、缶の口縁とカーリング工具との接触箇所において、カーリング工具の回転軸線が当該箇所における缶の曲率中心を指向するようにこのピボット支持装置を角度制御することとした。
【0008】
この構成によれば、缶の口縁の異なる箇所が順次カーリング工具に接するよう二次元移動装置を制御し、またカーリング工具の回転軸線が接触箇所における缶の曲率中心を指向するようにピボット支持装置を制御することにより、非円形断面缶であっても連続的にカーリング加工を行うことができる。
【0009】
(2)上記のようなカーリング加工装置において、円形、楕円形、長円形、又は隅丸多角形のいずれかの断面形状を有する缶を加工対象とすることとした。
【0010】
この構成によれば、コーナーRが小さすぎる缶以外は加工対象とすることができ、汎用性が高い。
【0011】
(3)上記のようなカーリング加工装置において、前記二次元移動装置は水平面内で移動し、前記ピボット支持装置は垂直軸まわりに回転を行い、これら二次元移動装置とピボット支持装置とは垂直方向の相対距離を制御されるものであることとした。
【0012】
この構成によれば、二次元移動装置として通常のX−Yテーブルを使用することができる。また二次元移動装置とピボット支持装置の垂直方向の相対距離を順次狭めて行くことにより、カール度を順次大きくして行くことができる。
【0013】
また本発明では、次のようなカーリング加工方法を提案する。
【0014】
(4)二次元移動装置に取り付けた缶の口縁に、ピボット支持装置に取り付けたローラ状カーリング工具の鼓形加工面を接触させ、この接触箇所が缶の口縁を周回するように前記二次元移動装置を移動制御するとともに、前記周回の間、前記カーリング工具の回転軸線が前記接触箇所における缶の曲率中心を指向するように前記ピボット支持装置を角度制御し、さらに、前記二次元移動装置とピボット支持装置との相対距離を制御することとした。
【0015】
この方法によれば、缶の口縁とカーリング工具との接触箇所が缶の口縁を周回するように二次元移動装置を制御し、またカーリング工具の回転軸線が接触箇所における缶の曲率中心を指向するようにピボット支持装置を制御することにより、円形断面の缶のみならず、楕円形、長円形、又は隅丸多角形といった非円形断面缶であっても連続的にカーリング加工を行うことができる。また二次元移動装置とピボット支持装置の相対距離を制御することにより、カール度を自在に設定することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1〜図14に基づき説明する。
【0017】
図1はカーリング加工装置1の要部正面図である。カーリング加工装置1は次の構成要素を備える。すなわち図示しないフレームにより床上の適当な高さのところに水平に支持されたテーブル10、テーブル10の上面に垂直に立ち上がったコラム11、テーブル10の上に設置された二次元移動装置20、及びコラム11に昇降可能に支持されたピボット支持装置30である。
【0018】
二次元移動装置20はX−Yテーブル21を備える。X−Yテーブル21はX軸サーボモータ22及びY軸サーボモータ23(図4参照)により水平面内で移動制御される。X−Yテーブル21の上面にはバイスユニット24が取り付けられている。バイスユニット24は缶Cを直立状態で保持する。
【0019】
図2の平面図に見られるように、バイスユニット24は3個のジョー25a、25b、25cを有する。ジョー25aは平面形状L形であって、X−Yテーブル21の上において位置不動である。ジョー25bとジョー25cはいずれも平面形状が直線状であって、互いに直角をなすように配置され、ジョー25bはジョー25aの短辺に対向し、ジョー25cはジョー25aの長辺に対向する。
【0020】
ジョー25b、25cは位置可変であり、X−Yテーブル21の上面にX軸方向及びY軸方向に設けられた位置調節ねじ26(図1参照)により、それぞれX軸方向及びY軸方向に移動せしめられまた位置決めされる。図2においては紙面の上下方向がX軸方向となり、紙面の左右方向がY軸方向となる。ジョー25a、25b、25cのなす平面形状矩形の空間内に缶Cがはまり込む。ジョー25aの内側のコーナーは缶Cの移動を制御する際の座標原点となる。
【0021】
コラム11の側面には垂直なレール32とこれに沿って昇降するスライダ33からなる直線移動ユニット31が取り付けられる。スライダ33は図示しない送りねじに連結され、この送りねじをZ軸サーボモータ34が回転させることにより、上下方向の動きを与えられる。
【0022】
スライダ33からはブラケット35が水平に突出し、これにピボット支持装置30が支持される。ピボット支持装置30の下端には垂直軸まわりに回転(θ回転)するθ軸テーブル36が設けられている。θ軸テーブル36はθ軸サーボモータ37により回転せしめられる。
【0023】
θ軸テーブル36は鼓形の加工面を有するローラ状カーリング工具40を回転自在に支持する。カーリング工具40の加工面の中央部はθ回転の中心と一致する位置にある。
【0024】
図3はカーリング工具40の取付構造を示す部分拡大正面図で、要部を断面としたものである。カーリング工具40は水平方向に配置されたシャフト41の一端に固定される。シャフト41は1対の軸受43a、43bにより軸受ハウジング42に回転自在に支持される。θ軸テーブル36から垂下したブラケット37が軸受ハウジング42を支持する。ブラケット37には垂直方向にすり割り溝38が設けられており、軸受ハウジング42の上部をすり割り溝38に挿入した後、ブラケット37及び軸受ハウジング42を水平に貫通するように2本のボルト44a、44bを通し、ボルト44a、44bを締め付けて軸受ハウジング42を固定する。
【0025】
ボルト44a、44bを通すブラケット37側の穴は円弧状の長穴38a、38bとなっている。そのため、必要があるときはシャフト41の軸線を傾斜させた状態で軸受ハウジング42をブラケット37に固定することができる。
【0026】
図4は制御回路図で、モータに係る部分だけ抜き出して示したものである。50は演算装置(いわゆるマイクロコンピュータ)を含む制御部であり、この制御部50に、X軸サーボモータ22、Y軸サーボモータ23、Z軸サーボモータ34、及びθ軸サーボモータ37がそれぞれX軸サーボモータドライバ51、Y軸サーボモータドライバ52、Z軸サーボモータドライバ53、及びθ軸サーボモータドライバ54を介して接続されている。
【0027】
次に、図5〜図14の動作説明図を参照しつつカーリング加工装置1の動作を説明する。
【0028】
最初に、バイスユニット24のセッティングを行う。缶Cのサイズに合わせて可動側のジョー25b、25cを位置決め固定した後、ジョー25a、25b、25cのなす平面形状矩形の空間に未加工の缶C(内容物と蓋が入っているもの)を口を上にして入れ、缶Cの底をX−Yテーブル21の上面に着座させる。缶Cは平面形状長円形であり、長軸がX軸方向に一致する形で保持される。
【0029】
用意が整ったところで図示しない操作パネルを通じ制御部50に指令を出し、カーリング加工作業を開始させる。
【0030】
二次元移動装置20は、図5に見られるように、缶Cの一方の直線部の中央部をカーリング工具40の鼓形加工面の中央部に一致させる。Z軸サーボモータ34はスライダ33を下げ、カーリング工具40にその加工面で缶Cの口縁を圧迫させる。カーリング工具40の回転軸線はこの時、平面的に見て缶Cの直線部と直角をなす。すなわち直線部を半径無限大の円弧と考えた場合、カーリング工具40の回転軸線はこの部分の曲率中心を指向する形になる。
【0031】
続いて二次元移動装置20を、缶Cの口縁とカーリング工具40との接触箇所が缶Cの口縁を周回するように移動制御する。二次元移動装置20は最初、図6に見られるように、円弧部の始点ががカーリング工具40にさしかかるところまで、缶CをX軸方向に直線的に移動させる。缶Cの口縁が相対移動するにつれカーリング工具40は従動回転し、その接する缶Cの口縁をカールさせて行く。図中の太い実線は缶Cの中心の軌跡を表す。
【0032】
円弧部に入ると、今度はX軸サーボモータ22だけでなくY軸サーボモータ23も動作し、円弧部がその輪郭どおりカーリング工具40の下を通るように缶Cを移動させる。これと同時にθ軸サーボモータ37が動作し、円弧部がカーリング工具40を通過する間中、カーリング工具40の回転軸線が常に円弧部の曲率中心を指向するよう、θ軸テーブル36の角度を変えて行く。図7から図9までがこの動きを表す。
【0033】
図9はカーリング工具40が円弧部の終点に達し、直線部の始点にさしかかったところである。二次元移動装置20はこの後、もう一方の円弧部の始点まで、図10のように缶CをX軸方向に直線的に移動させる。
【0034】
もう一方の円弧部では、再びX軸サーボモータ22とY軸サーボモータ23が協調動作し、円弧部がその輪郭どおりカーリング工具40の下を通るように缶Cを移動させる。θ軸サーボモータ37も動作し、カーリング工具40の回転軸線が円弧部の曲率中心を指向するよう、θ軸テーブル36の角度を変えて行く。図11から図13までがこの動きを表す。
【0035】
カーリング工具40が直線部に入った後、二次元移動装置20は缶CをX軸方向に直線的に移動させ、カーリング工具40が図14の位置、すなわちカーリング作業の原点位置に来るようにする。これによりカーリング工具40と缶Cとの接触箇所は缶Cの口縁を1周分周回したことになる。なお直線部分においても円弧部分においても缶Cの口縁とカーリング工具40との相対速度(周速)が一定になるよう二次元移動装置20を制御する。
【0036】
缶Cの口縁はカールしたものの、まだ所期の形状は得られていない。そこで、Z軸サーボモータ34を駆動してカーリング工具40をもう一段下げ、さらに1周させる。このようにして所期のカール形状が得られるまで、缶Cとカーリング工具40を何周か相対移動させる。カーリング工具40のZ軸方向の押し込み量と周回数は缶Cの形状、寸法、材質、肉厚などにより異なるので、予め実験により最適値を求め、プログラミングしておく。
【0037】
上記構成によれば、交換の必要のないカーリング工具40はピボット支持装置30に取り付けたままにしておける一方、加工対象である缶Cは二次元移動装置20に簡単に載せ替えることができ、カーリング加工作業を合理的に進めることができる。缶Cのハンドリングの自動化も容易に行える。
【0038】
カーリング加工装置1は、缶Cの断面形状が円形、楕円形、長円形、又は隅丸多角形のいずれかであれば加工対象とすることができる。隅丸多角形とは、四角形、三角形、六角形のような多角形の角を丸くした形状である。その丸みがカーリング工具40を受け入れられる曲率でありさえすればよい。
【0039】
円形、楕円形、長円形、及び隅丸多角形は缶の断面形状として通常考えられるものであり、このような断面形状の缶が加工対象となることを想定して二次元移動装置20の基本的な制御プログラムを用意しておけば、加工対象である缶の仕様が明らかになった時点での制御プログラム設計を容易かつ速やかに進めることができる。
【0040】
上記形状カテゴリーに入らない断面形状の缶は加工対象にならない、ということではない。例えば自由曲線を連続させたような断面形状の缶であっても、各部の曲率がカーリング工具40を受け入れられる大きさであるという条件を満たすかぎり、加工対象とできる。上記形状カテゴリー以外の断面形状の缶の場合、二次元移動装置20の制御プログラムのみをその都度設計すれば良い。
【0041】
上記実施形態の構成によれば、二次元移動装置20が缶Cとカーリング工具40の相対移動を司り、ピボット支持装置30が缶Cとカーリング工具40の角度変化を司る。このように変位と変角を機能分担したことにより、非円形断面の缶を滑らかな動きでカーリング加工することが可能となった。この間の事情を図15〜図19の助けを借りつつ説明する。
【0042】
図15〜図19は作用対比用の動作説明図である。ここには缶Cとカーリング工具40の一方を位置不動且つ角度不動に保持し、他方に変位と変角の両方を与えてカーリング加工を行うものが示されている。例えばカーリング工具40を移動も角度変化もしないように固定位置に支持し、缶CをX−Yテーブル上のθ軸テーブル(もしくはθ軸テーブル上のX−Yテーブル)に保持させたものがこれに相当する。
【0043】
図15の位置からカーリング工具40に対する相対移動を開始した缶Cは、図16に示すように、円弧部の始点までX軸方向に直線的に移動する。ここまでは本発明の実施形態と同じである。
【0044】
円弧部では、缶Cはカーリング工具40の回転軸線が円弧の曲率中心を指向することになるように傾きをとりつつ、円弧部の輪郭が順次カーリング工具40の下を通るよう相対移動を行わねばならない。この二通りの動きが合成され、缶Cの中心の軌跡は図17のようになる。すなわちこれまでのX軸方向の動きとは逆のX軸方向運動成分が生じ、軌跡は鋭角をなすように変化する。このような動きをさせようと思えば、二次元移動装置20は衝撃を免れない。
【0045】
この後缶Cは図18及び図19に示すように円弧を描き続け、円弧を描き終わったところで再びX軸方向に直線的に移動する。もう一方の円弧部に入れば前と同じようにそれまでX軸方向の動きと逆のX軸方向運動成分が生じ、軌跡は鋭角をなすように変化する。これにより、二次元移動装置20に再び衝撃が発生する。
【0046】
このように、缶Cとカーリング工具40の一方だけに変位と変角の両方を与えることとすると、移動機構に不可避的に衝撃が発生し、到底実用に耐えるところとはならない。また変位装置(X−Yテーブル)と変角装置(θ軸テーブル)のどちらを基礎とするかにかかわらず、基礎となる方は他方を載せて動くという使命に耐える大型且つ強力なものでなければならず、装置全体が大型化し、コストも上昇する。
【0047】
本発明では、二次元移動装置20に缶Cを取り付け、ピボット支持装置30にカーリング工具40を取り付けたが、この関係を逆転し、ピボット支持装置30に缶Cを取り付け、二次元移動装置20にカーリング工具40を取り付ける構成としてもカーリング加工は可能である。
【0048】
以上本発明の一実施形態につき説明したが、この他、発明の主旨を逸脱しない範囲でさらに種々の改変を加えて実施することができる。例えば、二次元移動装置20に缶Cのハンドリング装置を組み合わせ、未加工の缶C及び加工済みの缶Cを自動的にバイスユニット24に入れたり、そこから取り出したりするようにすることができる。またバイスユニット24の開閉を電動で行うようにすることもできる。
【0049】
【発明の効果】
本発明は次のような効果を奏するものである。
【0050】
(1)鼓形の加工面を有するローラ状カーリング工具で缶の口縁をカールさせるカーリング加工装置において、前記缶を二次元移動装置に取り付け、缶の口縁の1箇所が前記カーリング工具に接するようこの二次元移動装置を移動制御するとともに、前記カーリング工具をピボット支持装置に取り付け、缶の口縁とカーリング工具との接触箇所において、カーリング工具の回転軸線が当該箇所における缶の曲率中心を指向するようにこのピボット支持装置を角度制御することとしたから、缶の口縁の異なる箇所が順次カーリング工具に接するよう二次元移動装置を制御し、またカーリング工具の回転軸線が接触箇所における缶の曲率中心を指向するようにピボット支持装置を制御することにより、非円形断面缶であっても連続的にカーリング加工を行うことができる。
【0051】
このように工具を交換することなく複数種類の缶を、断面形状にかかわらずカーリング加工できる他、変位と変角を機能分担したことにより、非円形断面の缶を滑らかな動きでカーリング加工することが可能となった。しかも、変位装置と変角装置のいずれか一方を他の一方に搭載し、缶とカーリング工具のどちらか一方に変位と変角を同時に生じさせようとした場合、基礎となる方は他方を載せて動くという使命に耐える大型且つ強力なものでなければならず、装置全体が大型化し、コストも上昇する。ところが本発明のように変位装置は変位装置、変角装置は変角装置で独立させることとすれば、他方を支えるような大型且つ強力なものは不要であり、コスト安に構成できる。設計製作も容易である。
【0052】
(2)上記のようなカーリング加工装置において、円形、楕円形、長円形、又は隅丸多角形のいずれかの断面形状を有する缶を加工対象とすることとしたから、コーナーRが小さすぎる缶以外は加工対象とすることができ、汎用性が高い。
【0053】
(3)上記のようなカーリング加工装置において、前記二次元移動装置は水平面内で移動し、前記ピボット支持装置は垂直軸まわりに回転を行い、これら二次元移動装置とピボット支持装置とは垂直方向の相対距離を制御されるものであることとしたから、二次元移動装置として通常のX−Yテーブルを使用することができる。また二次元移動装置とピボット支持装置の垂直方向の相対距離を順次狭めて行くことにより、カール度を順次大きくして行くことができる。これにより、加工対象とする缶の範囲が広い汎用的なカーリング加工装置を比較的安価に提供することができる。
【0054】
(4)缶の口縁のカーリング加工を行うにあたり、二次元移動装置に取り付けた缶の口縁に、ピボット支持装置に取り付けたローラ状カーリング工具の鼓形加工面を接触させ、この接触箇所が缶の口縁を周回するように前記二次元移動装置を移動制御するとともに、前記周回の間、前記カーリング工具の回転軸線が前記接触箇所における缶の曲率中心を指向するように前記ピボット支持装置を角度制御することにより、円形断面の缶のみならず、楕円形、長円形、又は隅丸多角形といった非円形断面缶であっても連続的にカーリング加工を行うことができる。さらに、前記二次元移動装置とピボット支持装置との相対距離を制御することにより、カール度を自在に設定し、缶の材質に合わせたカーリング加工を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明カーリング加工装置の一実施形態を示す部分正面図
【図2】バイスユニットの機能を説明する平面図
【図3】カーリング工具の取付構造を示す要部を断面した部分拡大正面図
【図4】制御回路図
【図5】第1の動作説明図
【図6】第2の動作説明図
【図7】第3の動作説明図
【図8】第4の動作説明図
【図9】第5の動作説明図
【図10】第6の動作説明図
【図11】第7の動作説明図
【図12】第8の動作説明図
【図13】第9の動作説明図
【図14】第10の動作説明図
【図15】作用対比用の第1の動作説明図
【図16】作用対比用の第2の動作説明図
【図17】作用対比用の第3の動作説明図
【図18】作用対比用の第4の動作説明図
【図19】作用対比用の第5の動作説明図
【符号の説明】
C 缶
1 カーリング加工装置
20 二次元移動装置
22 X軸サーボモータ
23 Y軸サーボモータ
24 バイスユニット
30 ピボット支持装置
34 Z軸サーボモータ
37 θ軸サーボモータ
40 カーリング工具[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a curling apparatus and a curling method for curling an edge of an outer can of a capacitor or a battery.
[0002]
[Prior art]
In an electrolytic capacitor, a battery, and the like, it is general that after inserting the contents and a lid into a metal outer can, the opening and closing of the can is performed by curling the rim of the can. The following is known as a curling device for curling the rim of a can.
[0003]
JP-A-5-182877 and JP-A-6-84720 describe a curling apparatus for curling the rim of a can using a mold. Although this apparatus is suitable for high-speed production, it is necessary to prepare a plurality of molds from preliminary molding to finish molding to sequentially increase the degree of curl in order to obtain a desired curl shape, and the mold cost is high. Also, the molding die corresponds to only one type of can, and if there are several types of cans, the same number of mold sets as those types must be prepared.
[0004]
JP-A-6-168856, JP-A-9-129521 and JP-A-2000-277395 disclose a curling apparatus for curling the rim of a can with a roller-shaped curling tool having a drum-shaped processing surface. Have been. According to these apparatuses, curling of a plurality of types of cans can be performed without changing tools, but the cans are limited to those having a circular cross section.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a curling apparatus and a curling method that can handle not only circular cross-section cans but also non-circular cross-section cans and have a wide application range.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, in the present invention, a curling device is configured as follows.
[0007]
(1) In a curling machine for curling the rim of a can with a roller-shaped curling tool having a drum-shaped machining surface, the can is attached to a two-dimensional moving device, and one portion of the rim of the can contacts the curling tool. In addition to controlling the movement of the two-dimensional moving device, the curling tool is mounted on a pivot support device, and at the contact point between the rim of the can and the curling tool, the rotation axis of the curling tool is directed to the center of curvature of the can at that position. The angle of the pivot support device is controlled in such a manner as to perform the control.
[0008]
According to this configuration, the two-dimensional moving device is controlled so that different portions of the rim of the can come into contact with the curling tool sequentially, and the pivot support device is set so that the rotation axis of the curling tool is directed to the center of curvature of the can at the contact portion. , The curling process can be performed continuously even for a non-circular cross-section can.
[0009]
(2) In the curling apparatus as described above, a can having a cross-sectional shape of any one of a circle, an ellipse, an oval, and a rounded polygon is set as a processing target.
[0010]
According to this configuration, cans other than cans whose corners R are too small can be processed, and the versatility is high.
[0011]
(3) In the curling apparatus as described above, the two-dimensional moving device moves in a horizontal plane, the pivot support device rotates around a vertical axis, and the two-dimensional moving device and the pivot support device are in a vertical direction. Are controlled.
[0012]
According to this configuration, a normal XY table can be used as the two-dimensional moving device. Also, by gradually reducing the vertical relative distance between the two-dimensional moving device and the pivot support device, the curl degree can be gradually increased.
[0013]
In the present invention, the following curling method is proposed.
[0014]
(4) The edge of the can attached to the two-dimensional moving device is brought into contact with the drum-shaped processing surface of the roller-shaped curling tool attached to the pivot support device, and the contact point goes around the edge of the can. Controlling the movement of the three-dimensional movement device, and controlling the angle of the pivot support device so that the rotation axis of the curling tool is directed to the center of curvature of the can at the contact point during the orbiting; The relative distance between the robot and the pivot support device is controlled.
[0015]
According to this method, the two-dimensional moving device is controlled such that the contact point between the rim of the can and the curling tool goes around the rim of the can, and the rotation axis of the curling tool sets the center of curvature of the can at the contact point. By controlling the pivot support device so that it is oriented, not only cans with a circular cross section, but also a curling process can be continuously performed on a non-circular can having an elliptical shape, an oval shape, or a polygon with a rounded corner. it can. Further, by controlling the relative distance between the two-dimensional moving device and the pivot support device, the curl degree can be set freely.
[0016]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS.
[0017]
FIG. 1 is a front view of a main part of the curling device 1. The curling device 1 includes the following components. That is, a table 10 horizontally supported at an appropriate height on the floor by a frame (not shown), a
[0018]
The two-
[0019]
As seen in the plan view of FIG. 2, the
[0020]
The positions of the
[0021]
A linear moving
[0022]
A
[0023]
The θ-axis table 36 rotatably supports a roller-shaped
[0024]
FIG. 3 is a partially enlarged front view showing a mounting structure of the curling
[0025]
Holes on the
[0026]
FIG. 4 is a control circuit diagram showing only a portion related to the motor.
[0027]
Next, the operation of the curling device 1 will be described with reference to the operation explanatory diagrams of FIGS.
[0028]
First, the
[0029]
When the preparation is completed, a command is issued to the
[0030]
The two-dimensional moving
[0031]
Subsequently, the movement of the two-dimensional moving
[0032]
Once in the arc, not only the
[0033]
FIG. 9 shows a state in which the curling
[0034]
In the other arc portion, the
[0035]
After the curling
[0036]
Although the rim of the can C was curled, the desired shape was not obtained yet. Then, the Z-
[0037]
According to the above configuration, the curling
[0038]
The curling device 1 can be a processing object if the cross-sectional shape of the can C is any one of a circle, an ellipse, an oval, and a polygon with rounded corners. A rounded polygon is a shape with rounded corners, such as a quadrangle, a triangle, and a hexagon. It is only necessary that the radius be a curvature that can accommodate the curling
[0039]
A circle, an ellipse, an oval, and a polygon with rounded corners are usually considered as the cross-sectional shape of the can. The basics of the two-dimensional moving
[0040]
This does not mean that cans having a cross-sectional shape that does not fall into the above shape category are not processed. For example, a can having a cross-sectional shape such as a continuous free curve can be processed as long as the curvature of each part satisfies the condition that the curling
[0041]
According to the configuration of the above embodiment, the two-dimensional moving
[0042]
15 to 19 are explanatory diagrams of the operation for comparing the operation. Here, a case where one of the can C and the curling
[0043]
The can C that has started to move relative to the curling
[0044]
In the arc portion, the can C must be relatively moved so that the contour of the arc portion sequentially passes under the curling
[0045]
Thereafter, the can C continues to draw an arc as shown in FIGS. 18 and 19, and moves straight again in the X-axis direction when the arc is finished. When entering the other circular arc portion, a movement component in the X-axis direction opposite to the movement in the X-axis direction is generated as before, and the trajectory changes to form an acute angle. As a result, the two-dimensional moving
[0046]
In this way, if both the can C and the curling
[0047]
In the present invention, the can C is attached to the two-dimensional moving
[0048]
Although an embodiment of the present invention has been described above, other various modifications can be made without departing from the gist of the present invention. For example, it is possible to combine the two-dimensional moving
[0049]
【The invention's effect】
The present invention has the following effects.
[0050]
(1) In a curling machine for curling the rim of a can with a roller-shaped curling tool having a drum-shaped machining surface, the can is attached to a two-dimensional moving device, and one portion of the rim of the can contacts the curling tool. In addition to controlling the movement of the two-dimensional moving device, the curling tool is attached to a pivot support device, and at the contact point between the rim of the can and the curling tool, the rotation axis of the curling tool is directed to the center of curvature of the can at that position. In order to control the angle of the pivot support device, the two-dimensional moving device is controlled so that different portions of the rim of the can come into contact with the curling tool sequentially, and the rotation axis of the curling tool is adjusted to the position of the can at the contact position. By controlling the pivot support device so that it points to the center of curvature, even a non-circular can can be continuously curled. Engineering can be performed.
[0051]
In this way, multiple types of cans can be curled regardless of the cross-sectional shape without changing tools, and curl processing of cans with non-circular cross-sections is performed smoothly by sharing the functions of displacement and deflection. Became possible. In addition, if one of the displacement device and the bending device is mounted on the other, and one of the can and the curling tool is to be subjected to displacement and bending at the same time, the other is mounted on the base. It must be large and powerful enough to withstand the mission of moving, and the overall size of the device will increase, and costs will increase. However, if the displacement device is a displacement device and the deflection device is independent of the deflection device as in the present invention, a large and powerful device for supporting the other device is not required, and the cost can be reduced. Design and manufacture are also easy.
[0052]
(2) In the curling apparatus as described above, a can having a cross-sectional shape of any one of a circle, an ellipse, an oval, and a polygon with a rounded corner is to be processed. Others can be processed and have high versatility.
[0053]
(3) In the curling apparatus as described above, the two-dimensional moving device moves in a horizontal plane, the pivot support device rotates around a vertical axis, and the two-dimensional moving device and the pivot support device move in a vertical direction. Is controlled, a normal XY table can be used as a two-dimensional moving device. Also, by gradually reducing the vertical relative distance between the two-dimensional moving device and the pivot support device, it is possible to sequentially increase the curl degree. This makes it possible to provide a general-purpose curling apparatus having a wide range of cans to be processed at a relatively low cost.
[0054]
(4) In performing the curling process of the rim of the can, the rim of the roller-shaped curling tool mounted on the pivot support device is brought into contact with the rim of the can mounted on the two-dimensional moving device. While controlling the movement of the two-dimensional moving device so as to go around the rim of the can, the pivot support device so that the rotation axis of the curling tool is directed to the center of curvature of the can at the contact point during the orbiting. By controlling the angle, not only cans having a circular cross section but also cans having a non-circular cross section such as an elliptical shape, an oval shape, or a polygon with a rounded corner can be continuously subjected to curling. Further, by controlling the relative distance between the two-dimensional moving device and the pivot support device, the degree of curl can be freely set, and curling can be performed according to the material of the can.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a partial front view showing an embodiment of the curling apparatus of the present invention. FIG. 2 is a plan view illustrating the function of a vice unit. FIG. FIG. 4 is a control circuit diagram. FIG. 5 is a first operation explanatory diagram. FIG. 6 is a second operation explanatory diagram. FIG. 7 is a third operation explanatory diagram. FIG. 8 is a fourth operation explanatory diagram. 9 Fifth operation explanatory diagram FIG. 10 Sixth operation explanatory diagram FIG. 11 Seventh operation explanatory diagram FIG. 12 Eighth operation explanatory diagram FIG. 13 Ninth operation explanatory diagram 14 is an explanatory diagram of the tenth operation. FIG. 15 is a first operational explanatory diagram for the operation comparison. FIG. 16 is a second operational explanatory diagram for the operation comparison. FIG. 17 is a third operation explanatory diagram for the operation comparison. FIG. 18 is a diagram illustrating a fourth operation for comparing operations. FIG. 19 is a diagram illustrating a fifth operation for comparing operations.
C can 1
Claims (4)
前記缶を二次元移動装置に取り付け、缶の口縁の1箇所が前記カーリング工具に接するようこの二次元移動装置を移動制御するとともに、前記カーリング工具をピボット支持装置に取り付け、缶の口縁とカーリング工具との接触箇所において、カーリング工具の回転軸線が当該箇所における缶の曲率中心を指向するようにこのピボット支持装置を角度制御することを特徴とするカーリング加工装置。In a curling machine for curling the rim of a can with a roller-like curling tool having a drum-shaped machining surface,
Attaching the can to a two-dimensional moving device, controlling the movement of the two-dimensional moving device so that one portion of the rim of the can contacts the curling tool, attaching the curling tool to a pivot support device, A curling machine, wherein the pivot support device is angle-controlled so that the rotation axis of the curling tool is directed to the center of curvature of the can at the point of contact with the curling tool.
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