JP2004074043A - 水の殺菌浄化方法 - Google Patents

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Toshiaki Murata
村田 逞詮
Kazuo Abe
阿部 一雄
Masamichi Kikuchi
菊池 真道
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Abstract

【課題】簡単な設備で水の殺菌浄化を効率よく行う方法を提供する。
【解決手段】酸化チタン粒子を含む光触媒の存在下で、被処理水に185nmの波長の紫外線と254nmの波長の紫外線を含む短中波長紫外線を照射する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水の殺菌浄化方法に関し、さらに詳しくは上下水、飲料用のプロセス水、浴用水、プール、漁業関連設備に用いる水等の殺菌浄化を光触媒の存在下に紫外線を照射して行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、紫外線による水の殺菌方法としては、170〜400nmの範囲の紫外線を照射し、被処理水中の被イオン性物質をイオン化し、該イオン化された物質を強酸性および強塩基性イオン交換樹脂により処理して除去する方法(特公昭54−19227号公報)、被処理水に波長180〜190nmの紫外線(低圧紫外線ランプ)を照射し、酸化剤を用いることなく、有機物の分解、イオン化を行う方法(特開平1−164488号公報)などが知られている。しかしながらいずれの方法においても、被処理水中の有機物が分解、イオン化されて生成された物質はCOまで分解されず、カルボン酸等の中間形態のまま存在するため、イオン交換樹脂を通してイオン化物質を除去する必要がある。このため、装置が複雑化し、高価になる等の欠点があった。このような従来の欠点を改善する方法として、本発明者等は、酸化チタン粒子を含む光触媒の存在下で水に紫外線を照射する水の浄化方法を提案し、特に被処理水をオゾンで殺菌処理した後、中波長の紫外線を照射し、さらに長波長の紫外線を照射して前記工程で生成したヒドロキシラジカル等を水に戻す水の浄化方法を提案した(国際公開公報WO00/78680A1)。しかしながらこの方法においても、予め被処理水をオゾンと接触させて水の殺菌および有機物の分解を行う工程が必要であり、工程が複雑化するという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解消し、簡単な設備で水の殺菌浄化を効率よく行う方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明者らは、鋭意研究中のところ、光触媒の存在下に短、中波長の特定の組合せの紫外線を水に照射することにより、オゾン含有空気を導入して水の殺菌および有機物の分解を行う工程や、後続の中波長紫外線の照射工程を経ることなく、前記水の殺菌および有機物の分解を効率よく行うことができることを見出し、本発明に到達した。
【0005】
すなわち、本願で特許請求される発明は下記の通りである。
(1)酸化チタン粒子を含む光触媒の存在下で、被処理水に185nmの波長の紫外線と254nmの波長の紫外線を含む短中波長紫外線を照射することを特徴とする水の殺菌浄化方法。
(2)酸化チタン粒子がブルッカイト型酸化チタン粒子である(1)記載の水の殺菌浄化方法。
(3)前記紫外線照射後の被処理水に、さらに310〜370nmの長波長紫外線を照射することを特徴とする(1)または(2)に記載の水の殺菌浄化方法。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる光触媒としては、酸化チタン粒子、または他の金属を担持した酸化チタン粒子が用いられる。酸化チタンとしては、一般によく知られている正方晶型(アナターゼ型およびルチル型)を用いることも出来るが、特に斜方晶型の酸化チタン、例えばブルッカイト(板チタン石)型の酸化チタンが好ましい。
【0007】
本発明においては、上記2種の紫外線を照射して水を処理した後、必要に応じてさらに長波長の紫外線を照射して前記工程で生成したヒドロキシラジカル等を水に戻し、安全な水として排出することができる。
【0008】
本発明に用いる185nmと254nmの両方の波長にピーク強度を有する紫外線の照射手段としては、例えば岡谷電機株式会社製のZL−40紫外線ランプが好適に用いられる。
【0009】
光触媒の存在下で被処理水に特定の組合せの波長の紫外線を照射することによって有機物の酸化分解に必要なヒドロキシルラジカルが有効に発生する理由としては以下のように考えられる。
【0010】
水中の細菌や有機物の酸化分解にはヒドロキシルラジカル(・OH)の発生が不可欠であり、そのためには触媒上に正孔(hole)と水中にヒドロキシルイオン(OH)が存在しなければならない。水の電解(2HO→HO+OH)に要するエネルギーは107kcal/モルであるから、水に短、中、長波長の紫外線を照射すれば、容易に水中にOHが生成する。このOHの発生は、紫外線の付与エネルギーの多い順、すなわち長波長、中波長、短波長の順に多くなる。しかしOH発生のみでは有機物の酸化には直接寄与しない。
【0011】
一方、光触媒に正孔(hole)を発生させることができるのは、中波長または長波長の紫外線であり、185nmのような短波長の紫外線は光触媒に到達する前に石英ガラスや水中に吸収され、正孔の発生には寄与しないと思われる。本発明では短波長(185nm)の紫外線がOHの発生に最大限に寄与し、一方、中波長(254nm)の紫外線が触媒の正孔(hole)の発生に最大限に寄与し、これらの組合せ(相乗作用)によって水中のヒドロキシルラジカルの発生が最大になるものと思われる。
【0012】
本発明の水の殺菌浄化方法を用いた装置としては、紫外線ランプと、紫外線の照射場所に光触媒を設置した水槽を基本構成とすればよく、特に限定されるものではない。
【0013】
以下、本発明を図面よりさらに詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例を示す水の殺菌浄化装置の説明図である。この装置は、給水菅9および排水管11を備えた水槽1と、その天井部に設けられた紫外線ランプ3と、底部に設けられた光触媒板5とからなる。被処理水は給水菅9から水槽1内に供給され、紫外線ランプ3からの紫外線の照射を受け、光触媒の存在下に所定時間処理された後、排水管11から系外に排出される。
【0014】
図1の装置を用い、被分解物として赤色102号(水1lに対して0.07g)を混合した蒸留水について紫外線照射テストを行った。この場合の水槽中の被処理水の容量は120ml、光触媒板5と紫外線ランプの間の距離は60mm、水面と紫外線ランプの間の距離は20mmであった。装置および実験条件は下記のとおりである。
【0015】
紫外線ランプA:岡谷電機社製紫外線ランプZL−40(紫外域である185nmおよび253.7nmにピーク強度を有する)。なお、比較として紫外線ランプB:岡谷電機社製KLS−40(中波長域である253.7nmのみピーク強度を有する)および紫外線ランプC(市販のブラックライト:365nmにピーク強度を有する)を用いた。
光触媒板:担体としてステンレス基板上にブルッカイト型酸化チタン粒子(商品名:昭和電工社製ホトキャット)を均一に塗布した。
【0016】
図2〜図5に実験結果を示す。いずれの図においても横軸に時間、縦軸に赤色102号の相対濃度をとり、紫外線ランプの照射時間が経過するにつれて赤色102号の相対濃度が変化する割合を示した。
【0017】
図2は、本発明の実施例の結果を示すもので、紫外線ランプAを照射した場合の触媒の有無による相対濃度の経時変化を測定したものである。この図から明らかなように、185nmと254nmの両方に強度ピークを有する紫外線ランプAを照射し、光触媒を使用することにより、30分以内に完全に消色することが明らかである(符号16)。なお、光触媒を用いない場合(符号17)でも約1時間で消色する。これに対して紫外線ランプBおよびCを用い、光触媒を使用しない場合は、図3に示すように相対濃度はほとんど変化せず(符号14および15)、さらに紫外線ランプBおよびCを照射し、触媒を併用した場合は、図4および図5に示すように3時間で最大約60%までの消色が見られるが(符号16および17)、図1のように顕著な効果は見られなかった。
【0018】
以上の実験結果から明らかなように、光触媒との組み合わせでは、185nmと250nmの両方の波長に強度ピークを有する短、中紫外線を照射することにより、顕著な脱色効果を示すことが分った。前述のように光触媒によるヒドロキシルラジカルの発生には、触媒に正孔(hole)が発生するとともに、OHの存在が不可欠であるが、上記の現象は、このOHの発生に最も寄与する短波長(185nm)の紫外線と、触媒上の正孔の発生に最も寄与する中波長(254nm)の紫外線の組み合わせによる相乗効果によるものと思われる。
【0019】
【発明の効果】
本発明によれば、光触媒の存在下に短波長と中波長の特定の波長の紫外線を照射することにより、短時間で殺菌ないし有機物の酸化による水の浄化を、簡単な装置で効率よく行うことが出来る。本発明は、上下水の殺菌、漁業関連設備の殺菌、浄化、清涼飲料水、食品加工等のプロセスの殺菌、温泉浴槽等の浴用水の殺菌、プール、冷却水タワー、河川、工業用の洗浄水等の殺菌処理その他に有用に使用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の殺菌浄化方法の一実施例を示す説明図。
【図2】本発明の実施例の結果を示す図。
【図3】本発明の実施例の結果を示す図。
【図4】本発明の実施例の結果を示す図。
【図5】本発明の実施例の結果を示す図。
【符号の説明】
1…水槽、3…紫外線ランプ、5…光触媒板、7…被処理水、9…給水菅、11…排水管。

Claims (3)

  1. 酸化チタン粒子を含む光触媒の存在下で、被処理水に185nmの波長の紫外線と254nmの波長の紫外線を含む短中波長紫外線を照射することを特徴とする水の殺菌浄化方法。
  2. 酸化チタン粒子がブルッカイト型酸化チタン粒子である請求項1記載の水の殺菌浄化方法。
  3. 前記紫外線照射後の被処理水に、さらに310〜370nmの長波長紫外線を照射することを特徴とする請求項1または2に記載の水の殺菌浄化方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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