JP2004073167A - 釣竿 - Google Patents

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渡邉 昭雄
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Abstract

【課題】釣竿の横ブレを小さくする為に非正多角形断面をもつ釣竿の構造に関して、従来から各種提案されていが、それを実現する為には、高度の加工装置が必要な為、簡単には実現されていなかった。
【解決手段】複数の正三角形断面を有するテーパ状細辺又は、複数の二等辺三角形断面を有するテーパ状細辺と等脚台形断面を有する2本のテーパ状細辺を共に接着、固定することにより容易にいかなる非正多角形断面を持つ釣竿を実現できる。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のテーパ状細片を接着、固定して作られる横ブレの少ない釣竿の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から提案されている、横ブレの少ない釣竿の代表としての非六角形断面を持つ釣竿において、複数のテーパ状細片を接着、固定して作られる釣竿は、図3のごとく、より大きな底辺を持つ2本の二等辺三角形断面を有するテーパ状細片4と、より小さな底辺を持つ4本の二等辺三角形断面を有するテーパ状細片5からなる非正六角形断面を持つが、細片4の二等辺三角形断面と細片5の二等辺三角形断面は相似形ではない釣竿や、図5のように、より大きな底辺を持つ2本の二等辺三角形断面のテーパ状細片6と、より小さな底辺を持つ4本の不等辺三角形断面を有するテーパ状細片7からなる非正六角形断面を持つ釣竿などが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上の従来技術によれば、実際に非正六角形断面をもつ釣竿を製作する上で大きな問題を抱えている。
通常、釣針に掛かった魚は当初、釣針から逃れようとあらゆる方向に動き回る為、釣竿先端部はあらゆる方向に対し、同じように柔軟に作られ、負荷を吸収する事が望まれている。
その為、釣竿先端部はある長さに渡って正六角形断面を有する事が求められる。
【0004】
図2は釣竿の先端を正六角形断面にした場合の断面図である。
これから明らかのように、先端部を正六角形断面にすると、釣竿を構成している各テーパ状細片の先端部分の断面形状は正3角形断面になる。
又、完成した釣竿本体のテーパは徐々に変化して、先端部の正六角形形状部分に収斂する。
従って、従来技術により製作された場合、釣竿を構成する各細片の三角形断面形状は非正三角形から正三角形まで連続的に変化する事になり、釣竿全長に渡って、各細片の三角形断面形状は相似形にはならなくなる。
【0005】
また、従来から広く使われている、正六角形断面の釣竿を構成するテーパ状細片を製作する為に使われている工具、器具は、各細片の三角形断面形状は全長に渡って相似形である事が前提で利用可能になっている。
つまり、従来から提案されている非六角形断面の釣竿においては、釣竿を構成するテーパ状細片を製作する場合、テーパ状細片全長に渡って、細片の三角形断面形状が相似形にならない為、高度な製作器具、工具を使用しなくてはならず、実用化され難くなっていた。
そこで、本発明は容易に且つ、正確に横ブレの少ない非正多角形断面を有する釣竿を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、請求項1の発明は、同一の等脚台形断面形状を有するテーパ状の細片2本と非正六角形断面を有する場合は同一の正三角形断面形状、それ以外の偶数辺を有する非正多角形断面を持つ場合は同一の二等辺三角形断面形状を有する複数のテーパ状細片を長手方向に、共に束ねて、接着、固定することによって、作られたことを特徴とする釣竿である。
【0007】
また、請求項2の発明は、釣竿を構成する複数の同一の三角形断面形状を有するテーパ状細片の断面形状は、同じ偶数の辺を持つ正多角形において、その一辺を底辺とし、中心点を頂点とする三角形の形状と相似形となり、たとえ釣竿の先端部が正多角形断面になっても、釣竿の全長に渡って、各細片の断面形状が全て相似形であるテーパ状細辺により、作られたことを特徴とする釣竿である。
【0008】
また、請求項3の発明は、2本の台形断面形状を持つテーパ細片の底辺と2本の等脚のなす角度が、三角形断面形状を持つテーパ状細片の断面の底辺と等辺のなす角度と等しくなるようにする事により、各細片の断面形状は、本質的に長手方向に渡って、各部分の断面形状が全て相似形になり、たとえ釣竿の先端部が正多角形断面になっても、釣竿の全長に渡って、各細片の断面形状は全て相似形であるテーパ状細辺により、作られたことを特徴とする釣竿である。
請求項目4の発明は非正多角形断面を有する釣竿を構成する各テーパ状細片の材質が竹であることを特徴とする釣竿である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を、図1に示す。
図1は非正六角形断面を有する釣竿である。
1は釣竿本体を表し、同一の等脚台形断面を持つ2本のテーパ状細片2は断面の中心を通る水平軸x−xに対して対称に配置されている。
又、4本のテーパ状細片3は同一の正三角形断面を持っている。
図2は釣竿の先端部分が正六角形断面である場合であり、各テーパ状細片の断面形状は正三角形になる。
図5の詳細図によれば等脚台形断面を持つ2本のテーパ状細片9の底辺の長さL1は、正三角形断面を持つ4本のテーパ状細片8の一辺L2より大きく作られている。
【0010】
又、図6で示すように4本のテーパ状細片8の高さは、それぞれhである。
図7の高さhである等脚台形は、図8で示される一辺の長さがL1である正三角形断面のテーパ状細片10の頂点を、高さhになるまで削り落とすことで作られている。
従って、L1、L2の長さを適度に変えれば、いかなる大きさの非正六角形断面でも可能であり又、L1、L2の長さを等しくすれば正六角形断面が作れることになる。
【0011】
これから明らかなように、構成する複数のテーパ状細片は全て正六角形断面を持つ細片を基本として作らている為、非正六角形断面でも正六角形断面であっても、同一の工具、器具を利用して作ることが出来る。
さらに、図9、図10にあるように、テーパ状細片の各接着面11,12や13,14,15に接着剤を塗布し、図13の如く各細片を組み付けて、細長いコード17により螺旋状に縛り付けることにより、容易に目的とする釣竿本体16を作ることが出来る。
【0012】
「実施形態の効果」
この実施形態によれば、2本の等脚台形断面を持つテーパ細片は他の三角形断面形状を有するテーパ状細片と断面が相似形であるが、より大きな断面形状を持つテーパ状細片の1角を全長に渡って、他の正三角形断面形状又は、二等辺三角形断面形状のテーパ細片の高さと等しくなるように、削り落としたことで作られる為、等脚台形断面形状を有する2本のテーパ状細片の各等脚台形断面の下底と両脚のなす角度は、その他の正三角形断面形状又は、その他の二等辺三角形断面形状を有するテーパ状細片の三角形断面の底辺と等辺のなす角度に等しくなる。
【0013】
すなわち、釣竿を構成する全てのテーパ状細片の断面形状は、元の太い部分から先端の細い部分まで、全長に渡ってその断面形状は全て相似形となる。
従って、釣竿の先端部分が正多角形断面を持ち、釣竿のテーパが急激に細くなったり、又は徐々に細くなったり、さらには、途中で一度正多角形断面になり、その後再び非正多角形断面になるなど、いろいろな特性をもつ釣竿を作る場合においても、この実施形態の釣竿であれば、釣竿を構成する各テーパ状細片の断面形状は全て相似形である為、全ての細片は、同じ器具、工具によって簡単且つ、正確に製作することが出来る。
このようにして、本発明によれば、どのような特徴を持つ釣竿でも容易に且つ、正確に製作できることになる。
【0014】
「他の実施形態」
多角形を構成する辺の数が偶数である限り、断面の中心部を通る水平軸に対し、対称的に等脚台形断面を持つ2本のテーパ状細片を配置し、残る複数のニ等辺三角形断面を持つテーパ状細片で構成すれば、8角形、10角形などの、いかなる非正多角形の断面を持つ釣竿でもたやすく実現できる。
【0015】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、偶数の辺を持つ非正多角形断面と、同じ偶数の辺を持つ正多角形断面を混在して持つ釣竿において、釣竿自体のテーパが先端に向かって急激に細くなったり、先端に向かって徐々に細くなったり、途中で一度正多角形断面になり、その後再び非正多角形断面になるなど、いろいろな特徴を持った非正多角形断面形状を持つ、どのような釣竿でも、容易に且つ、正確に実現する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す釣竿を長手方向に直角の断面図である。釣竿の非正六角形断面部分の断面図である。
【図2】図1の釣竿の先端部分の断面図で正六角形断面である。
【図3】従来技術を示す釣竿を長手方向に直角の断面図である。非正六角形断面の一例である。4、5は二等辺三角形断面形状であるが、相似形ではない。
【図4】従来技術を示す他の非正六角形断面の一例である。6は二等辺三角形であるが、7は不等辺辺三角形である。
【図5】本発明による非正六角形断面を持つ釣竿をの構成する細片の詳細図である。
【図6】正三角形断面形状を持つテーパ状細片の詳細な断面図である。
【図7】等脚台形断面形状を持つテーパ状細片の詳細な断面図である。
【図8】等脚台形形状を持つテーパ状細片を作る為の正三角形断面形状を持つテーパ状細片の断面図である。
【図9】正三角形断面断面形状のテーパ状細片の斜視図である。
【図10】等脚断面形状のテーパ状細片の斜視図である。
【図11】非正六角形断面を持つ釣竿を組み立てるイラスト図である。
【符号の説明】
1 釣竿本体の断面図
2 等脚台形断面を持つテーパ状細片の断面図
3 正三角形断面を持つテーパ状細片の断面図
2a 釣竿先端部分の正三角形断面図
3a 釣竿先端部分の正三角形断面図
4 二等辺三角形断面を持つテーパ状細片の断面図
5 二等辺三角形断面を持つテーパ状細片の断面図
6 二等辺三角形断面を持つテーパ状細片の断面図
7 不等辺三角形を持つテーパ状細片の断面図
8 正三角形断面を持つテーパ状細片の断面図
9 等脚台形断面を持つテーパ状細片の断面図
h 正三角形断面の高さ
10 正三角形断面を持つテーパ状細片
11,12,13,14,15 テーパ状細片の接着剤塗布面
16 テーパ状細片を組み合わせた釣竿本体
17 細長いコード

Claims (4)

  1. 釣竿の長手方向に直角な断面形状が偶数の辺を持つ非正多角形断面と、同じ偶数の辺を持つ正多角形断面を混在して持つ釣竿において、その非正多角形断面は、断面の中心を通る水平軸に対して、対称的に同一の等脚台形断面を持つ2本のテーパー状細片を配置し、それらに平行に複数の同一の正三角形断面又は、複数の同一の二等辺三角形断面を持つテーパ状細片を長手方向に共に接着、固定することによって作られることを特徴とする釣竿。
  2. 釣竿を構成する複数の同一の三角形断面形状を有するテーパ状細片の断面形状が、同じ偶数の辺を有する正多角形において、その一辺を底辺とし、中心点を頂点とする三角形の形状と相似形であることを特徴とする請求項1記載の釣竿。
  3. 釣竿を構成するの等脚台形断面形状を有するテーパ状細片の等脚台形断面の下底と両脚のなす角度は、その他の三角形断面形状を有するテーパ状細片の三角形断面の底辺と等辺のなす角度に等しいことを特徴とする請求項1記載の釣竿。
  4. 釣竿を構成する各テーパ状の細片の材質が竹であることを特徴とする請求項1記載の釣竿。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20230014445A (ko) * 2021-07-21 2023-01-30 송용운 대나무 낚싯대 및 그의 제조방법

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