JP2004072482A - 無線通信方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は複数の基地局が隣接して存在し、しかも各々の基地局が他の基地局からの無線信号を受信できない状況であっても、基地局同士の間の同期の確立が可能な無線通信方法を提供することを目的とする。
【解決手段】1つ以上の基地局と1つ以上の無線端末とで構成され、前記基地局が構成したフレームのタイミングに基づいて、前記基地局と前記無線端末との間で時分割多元接続により無線通信を行う通信システムを制御するための無線通信方法において、同一の無線周波数を使用する互いに非同期の複数の基地局からの無線信号を無線端末が同時に受信できる場合に、無線端末が各基地局から受信した無線信号のそれぞれのタイミングを検出し、無線端末から少なくとも1つの基地局に対して他の基地局から受信した無線信号のタイミングに関する情報を通知することを特徴とする無線通信方法。
【選択図】 図1
【解決手段】1つ以上の基地局と1つ以上の無線端末とで構成され、前記基地局が構成したフレームのタイミングに基づいて、前記基地局と前記無線端末との間で時分割多元接続により無線通信を行う通信システムを制御するための無線通信方法において、同一の無線周波数を使用する互いに非同期の複数の基地局からの無線信号を無線端末が同時に受信できる場合に、無線端末が各基地局から受信した無線信号のそれぞれのタイミングを検出し、無線端末から少なくとも1つの基地局に対して他の基地局から受信した無線信号のタイミングに関する情報を通知することを特徴とする無線通信方法。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基地局と無線端末との間で無線通信を行う通信システムを制御するための無線通信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、パソコンや携帯情報端末などを所定のアクセスポイントまで無線回線を用いて接続するワイヤレスアクセスシステムを構成する場合には、様々な位置に様々な基地局が設置される。また、互いに異なる通信システムに属する複数の基地局が隣接した位置に設置される可能性もある。
【0003】
互いに独立した複数の通信システムが隣接して配置されるような場合には、使用する無線周波数やチャネルなどのリソースが互いに重ならないように割り当てるのが一般的であった。
しかし、使用可能な無線周波数などのリソースの量は限られている。そこで、複数の通信システムが同一のリソースを共有し、一時的に送信権利を獲得した通信局だけが送信を行うように制御する通信方式が広く用いられている。
【0004】
この種の通信方式としては、CSMA(Carrier Sense Multiple Access),トークンリング(Token Ring),TDMA(Time Division Multiple Access:時分割多元接続)などがある。
CSMAでは、リソースが一定時間割り当てられていない場合には、全ての端末が等しく通信権利を有するように制御する。また、トークンリングでは送信権パケットを次々に他の通信局に送信し、該送信権パケットを受信した通信局が送信権を獲得する。更に、TDMAでは周期的な時間的フレーム作成し、それを一定区画にきりわけ、それぞれの区画を各通信相手に割り当てる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
同一のリソースを複数の通信システムで共有するための前述の通信方式は、リソースを共有している通信局全てが、他の通信局の発した通信を受信可能であるという前提に基づいて設計されている。しかし、このような前提は無線通信においては成り立たない場合がある。
【0006】
すなわち、無線通信においては電波などの到達範囲までしか通信を行うことができないため、互いに電波の到達範囲外の通信局同士が同一時間、同一周波数で発した通信の両方を特定の位置に存在する他の通信局が受信する現象が発生しうる。
具体例について、図4を参照して説明する。ここでは、3つの無線局101,102,103が存在する場合を想定している。また、無線ゾーン111は無線局101からの電波が到達する範囲を表し、無線ゾーン112は無線局102からの電波が到達する範囲を表している。
【0007】
この例では、無線局101が発する電波は無線局102には到達しないので、無線局102は無線局101の存在及びそれがいつ無線信号を送信するかを知り得ない。同様に、無線局101は無線局102の存在及びそれがいつ無線信号を送信するかを知り得ない。
また、無線局103の配置された位置は、無線ゾーン111及び無線ゾーン112の両方の範囲内に属しているので、無線局103は無線局101及び無線局102の両方からの無線信号を受信することができる。
【0008】
その為、たまたま無線局101及び無線局102が同一の時間に同一の無線周波数を用いて無線信号を発出すると、無線局103において混信が発生し両方の信号を受信することができなくなる。
一方、複数の基地局の間で送信のタイミングを同期させることが提案されている。しかし、複数の基地局の間で同期を確立するためには、互いに相手の信号を受信することが不可欠である。しかし、上記のような状況においては各基地局が他の基地局からの無線信号を受信できないので、複数の基地局の間で同期を確立することはできない。
【0009】
本発明は、複数の基地局が隣接して存在し、しかも各々の基地局が他の基地局からの無線信号を受信できない状況であっても、基地局同士の間の同期の確立が可能な無線通信方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の無線通信方法は、1つ以上の基地局と1つ以上の無線端末とで構成され、前記基地局が構成したフレームのタイミングに基づいて、前記基地局と前記無線端末との間で時分割多元接続により無線通信を行う通信システムを制御するための無線通信方法において、同一の無線周波数を使用する互いに非同期の複数の基地局からの無線信号を無線端末が同時に受信できる場合に、無線端末が各基地局から受信した無線信号のそれぞれのタイミングを検出し、無線端末から少なくとも1つの基地局に対して、他の基地局から受信した無線信号のタイミングに関する情報を通知することを特徴とする。
【0011】
複数の通信システムがそれぞれ時分割多元接続(TDMA)により無線通信を行う場合には、各通信システムの基地局のフレームのタイミングを同期させることにより、複数の基地局からの無線信号を受信できる位置に存在する無線端末における混信を防止することが可能である。但し、各基地局は他の基地局が発した無線信号を受信することができない場合も多い。
【0012】
請求項1においては、複数の基地局からの無線信号を無線端末が同時に受信できる場合には、この無線端末が基地局に対して、他の基地局から受信した無線信号のタイミングに関する情報を通知する。従って、各基地局は他の基地局が発した無線信号を直接受信できない場合であっても、無線端末(隠れ端末)を介して他の基地局のタイミングを把握し同期を確立することができる。
【0013】
請求項2は、請求項1の無線通信方法において、無線端末は各基地局から受信した無線信号のフレームの先頭位置について、他の基地局のフレームとの相対的なタイミングを検出し、検出したタイミングの情報を他の基地局に通知することを特徴とする。
時分割多元接続の通信においては、一般的にフレームの先頭で配下の端末に対する報知信号が送信される。従って、常にフレームの先頭位置では基地局から無線信号が送信される。すなわち、無線端末においては受信した無線信号からフレームの先頭位置を検出することができる。
【0014】
請求項2においては、無線端末が基地局から受信した無線信号のフレームの先頭位置を他の基地局のフレームとの相対的なタイミングとして他の基地局に通知するので、複数の基地局の間でフレームを同期させることが可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の無線通信方法の1つの実施の形態について、図1〜図3を参照して説明する。この形態は全ての請求項に対応する。
【0016】
図1はこの形態の通信シーケンスを示すシーケンス図である。図2はこの形態の通信装置の配置例を示す平面図である。図3は無線端末が受信する信号の例を示すタイムチャートである。
この形態では、例えば図2に示すように配置された通信装置を制御する場合を想定している。図2の例では、1つの独立した無線システムを構成する無線基地局11と、もう1つの独立した無線システムを構成する無線基地局12とが互いに隣接する位置に設置されている。
【0017】
また、無線基地局11から放射された電波が届く範囲が無線ゾーン21であり、無線基地局12から放射された電波が届く範囲が無線ゾーン22である。図2の例では、2つの無線ゾーン21,22は互いに一部分の領域が重なっている。しかし、無線基地局12の位置は無線ゾーン21の範囲外であり、無線基地局11の位置は無線ゾーン22の範囲外である。従って、無線基地局11は無線基地局12から放射された電波を受信することはできず、無線基地局12も無線基地局11から放射された電波を受信することができない。
【0018】
一方、無線端末13の配置された位置は、無線ゾーン21の範囲内であり、しかも無線ゾーン22の範囲内である。このため、無線端末13は2つの無線基地局11,12の両方から放射された電波を受信することができる。
しかし、無線基地局11が構成する無線システムと無線基地局12が構成する無線システムとは独立しているので、無線基地局11及び無線基地局12が互いに非同期で電波を送信すると、無線端末13の位置では2つの無線基地局11,12から放射された電波が互いに干渉し、無線端末13は信号の受信に失敗する可能性が高い。
【0019】
また、無線基地局11及び無線基地局12はお互いに相手の送信した電波を受信できない位置に配置されているので、2つの無線基地局11,12はそれらの送信タイミングを同期させることができない。
この例では、無線基地局11,12が同一の無線周波数を利用し、図3に示すようなTDMAフレーム5を用いて信号を送信する場合を想定している。また、符号分割などの処理は行わない。
【0020】
また、無線端末13については無線ゾーン21の範囲内で無線基地局11との間の無線信号の送受信が可能であり、無線ゾーン22の範囲内で無線基地局12との間の無線信号の送受信が可能である場合を想定している。
無線基地局11及び無線基地局12は、それぞれ図3に示すようなTDMAフレーム5を周期的に発出する。無線基地局11からのTDMAフレーム5(1,1),5(1,2),・・・と無線基地局12からのTDMAフレーム5(2,1),5(2,2),・・・とは非同期である。
【0021】
無線基地局11が配下の無線端末(子局)に対して報知する情報としてはブロードキャスト6(1)及びデータ通信帯域7(1)があり、これらは図3に示すように無線基地局11のTDMAフレーム5に設けられた特定のタイムスロットで送信される。
同様に、無線基地局12が配下の無線端末に対して報知する情報としてはブロードキャスト6(2)及びデータ通信帯域7(2)があり、これらは図3に示すように無線基地局12のTDMAフレーム5に設けられた特定のタイムスロットで送信される。
【0022】
ブロードキャスト6を報知するためのタイムスロットは、各TDMAフレーム5の先頭位置に割り当ててある。このブロードキャスト6では、子局に対して子局がどのタイムスロットを使用すべきかを知らせる。
図2に示す通信装置においては、各無線局の制御により図1に示すような動作を行う。
【0023】
無線端末13は、同じ位置で2つの無線基地局11,12からの電波を受信できるので、ステップS11では無線基地局11,12からの無線信号をそれぞれ受信する。
TDMAフレーム5の中には各基地局から電波が送信されないタイムスロットも含まれているが、図3に示すようにTDMAフレーム5の先頭のタイムスロットでは常にブロードキャスト6が基地局から送信される。従って、無線端末13はブロードキャスト6を検出することにより、各TDMAフレーム5の先頭位置のタイミングを検出することができる。
【0024】
図1のステップS12では、無線端末13は無線基地局11から受信したTDMAフレーム5の先頭位置と、無線基地局12から受信したTDMAフレーム5の先頭位置との相対時間差(図3のTd)を検出する。
ステップS13では、無線基地局12から受信したTDMAフレーム5の先頭位置について無線基地局11のTDMAフレーム5の先頭位置に対する相対時間差(Tdの遅れ)として無線基地局11に通知する。また、無線基地局11から受信したTDMAフレーム5の先頭位置について無線基地局12のTDMAフレーム5の先頭位置に対する相対時間差(Tdの進み)として無線基地局12に通知する。
【0025】
従って、無線基地局11は無線端末13から通知された情報に基づいて、無線基地局12におけるTDMAフレーム5のタイミングを把握することができ、無線基地局12は無線端末13から通知された情報に基づいて、無線基地局11におけるTDMAフレーム5のタイミングを把握することができる。
そこで、無線基地局11はステップS14で、無線基地局11が属する通信システムの通信制御に無線基地局12におけるTDMAフレーム5(2,1),5(2,2),・・・のタイミングを反映させる。
【0026】
例えば、一方の基地局が送信するタイミングでは他方の基地局は送信を控えるように制御して、2つの無線基地局11,12で同じ無線周波数を共有し、タイミングの違いで2つの無線基地局11,12の棲み分けを行う。
【0027】
同様に、無線基地局12はステップS15で、無線基地局12が属する通信システムの通信制御に無線基地局11におけるTDMAフレーム5(1,1),5(1,2),・・・のタイミングを反映させる。
なお、無線端末13は最低限、各無線基地局11,12に対して他方の無線基地局12,11のTDMAフレーム5の先頭位置を通知する必要があるが、更に、他方の無線基地局12,11の識別子及び各送信スロットの位置を表すタイミング情報を通知することにより、同一の周波数を使用する複数の無線基地局の棲み分けをより正確に制御することが可能である。
【0028】
また、図1の例では無線端末13は2つの無線基地局11,12の両方に他方のフレーム先頭位置を通知しているが、いずれか一方の無線基地局だけにフレーム先頭位置を通知しても干渉を回避することが可能である。
【0029】
【発明の効果】
以上に詳細に説明したように、本発明によれば、複数の基地局が互いに相手の通信を傍受できない状況下においても、両方の基地局からの通信を受信可能な無線端末を介して相手の基地局の存在とその送信タイミングを把握することが可能であり、この情報に基づいて基地局間同期制御を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の通信シーケンスを示すシーケンス図である。
【図2】実施の形態の通信装置の配置例を示す平面図である。
【図3】無線端末が受信する信号の例を示すタイムチャートである。
【図4】通信装置の配置例を示す平面図である。
【符号の説明】
5 TDMAフレーム
6 ブロードキャスト
7 データ通信帯域
11,12 無線基地局
13 無線端末
21,22 無線ゾーン
101,102,103 無線局
111,112 無線ゾーン
【発明の属する技術分野】
本発明は、基地局と無線端末との間で無線通信を行う通信システムを制御するための無線通信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、パソコンや携帯情報端末などを所定のアクセスポイントまで無線回線を用いて接続するワイヤレスアクセスシステムを構成する場合には、様々な位置に様々な基地局が設置される。また、互いに異なる通信システムに属する複数の基地局が隣接した位置に設置される可能性もある。
【0003】
互いに独立した複数の通信システムが隣接して配置されるような場合には、使用する無線周波数やチャネルなどのリソースが互いに重ならないように割り当てるのが一般的であった。
しかし、使用可能な無線周波数などのリソースの量は限られている。そこで、複数の通信システムが同一のリソースを共有し、一時的に送信権利を獲得した通信局だけが送信を行うように制御する通信方式が広く用いられている。
【0004】
この種の通信方式としては、CSMA(Carrier Sense Multiple Access),トークンリング(Token Ring),TDMA(Time Division Multiple Access:時分割多元接続)などがある。
CSMAでは、リソースが一定時間割り当てられていない場合には、全ての端末が等しく通信権利を有するように制御する。また、トークンリングでは送信権パケットを次々に他の通信局に送信し、該送信権パケットを受信した通信局が送信権を獲得する。更に、TDMAでは周期的な時間的フレーム作成し、それを一定区画にきりわけ、それぞれの区画を各通信相手に割り当てる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
同一のリソースを複数の通信システムで共有するための前述の通信方式は、リソースを共有している通信局全てが、他の通信局の発した通信を受信可能であるという前提に基づいて設計されている。しかし、このような前提は無線通信においては成り立たない場合がある。
【0006】
すなわち、無線通信においては電波などの到達範囲までしか通信を行うことができないため、互いに電波の到達範囲外の通信局同士が同一時間、同一周波数で発した通信の両方を特定の位置に存在する他の通信局が受信する現象が発生しうる。
具体例について、図4を参照して説明する。ここでは、3つの無線局101,102,103が存在する場合を想定している。また、無線ゾーン111は無線局101からの電波が到達する範囲を表し、無線ゾーン112は無線局102からの電波が到達する範囲を表している。
【0007】
この例では、無線局101が発する電波は無線局102には到達しないので、無線局102は無線局101の存在及びそれがいつ無線信号を送信するかを知り得ない。同様に、無線局101は無線局102の存在及びそれがいつ無線信号を送信するかを知り得ない。
また、無線局103の配置された位置は、無線ゾーン111及び無線ゾーン112の両方の範囲内に属しているので、無線局103は無線局101及び無線局102の両方からの無線信号を受信することができる。
【0008】
その為、たまたま無線局101及び無線局102が同一の時間に同一の無線周波数を用いて無線信号を発出すると、無線局103において混信が発生し両方の信号を受信することができなくなる。
一方、複数の基地局の間で送信のタイミングを同期させることが提案されている。しかし、複数の基地局の間で同期を確立するためには、互いに相手の信号を受信することが不可欠である。しかし、上記のような状況においては各基地局が他の基地局からの無線信号を受信できないので、複数の基地局の間で同期を確立することはできない。
【0009】
本発明は、複数の基地局が隣接して存在し、しかも各々の基地局が他の基地局からの無線信号を受信できない状況であっても、基地局同士の間の同期の確立が可能な無線通信方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の無線通信方法は、1つ以上の基地局と1つ以上の無線端末とで構成され、前記基地局が構成したフレームのタイミングに基づいて、前記基地局と前記無線端末との間で時分割多元接続により無線通信を行う通信システムを制御するための無線通信方法において、同一の無線周波数を使用する互いに非同期の複数の基地局からの無線信号を無線端末が同時に受信できる場合に、無線端末が各基地局から受信した無線信号のそれぞれのタイミングを検出し、無線端末から少なくとも1つの基地局に対して、他の基地局から受信した無線信号のタイミングに関する情報を通知することを特徴とする。
【0011】
複数の通信システムがそれぞれ時分割多元接続(TDMA)により無線通信を行う場合には、各通信システムの基地局のフレームのタイミングを同期させることにより、複数の基地局からの無線信号を受信できる位置に存在する無線端末における混信を防止することが可能である。但し、各基地局は他の基地局が発した無線信号を受信することができない場合も多い。
【0012】
請求項1においては、複数の基地局からの無線信号を無線端末が同時に受信できる場合には、この無線端末が基地局に対して、他の基地局から受信した無線信号のタイミングに関する情報を通知する。従って、各基地局は他の基地局が発した無線信号を直接受信できない場合であっても、無線端末(隠れ端末)を介して他の基地局のタイミングを把握し同期を確立することができる。
【0013】
請求項2は、請求項1の無線通信方法において、無線端末は各基地局から受信した無線信号のフレームの先頭位置について、他の基地局のフレームとの相対的なタイミングを検出し、検出したタイミングの情報を他の基地局に通知することを特徴とする。
時分割多元接続の通信においては、一般的にフレームの先頭で配下の端末に対する報知信号が送信される。従って、常にフレームの先頭位置では基地局から無線信号が送信される。すなわち、無線端末においては受信した無線信号からフレームの先頭位置を検出することができる。
【0014】
請求項2においては、無線端末が基地局から受信した無線信号のフレームの先頭位置を他の基地局のフレームとの相対的なタイミングとして他の基地局に通知するので、複数の基地局の間でフレームを同期させることが可能になる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の無線通信方法の1つの実施の形態について、図1〜図3を参照して説明する。この形態は全ての請求項に対応する。
【0016】
図1はこの形態の通信シーケンスを示すシーケンス図である。図2はこの形態の通信装置の配置例を示す平面図である。図3は無線端末が受信する信号の例を示すタイムチャートである。
この形態では、例えば図2に示すように配置された通信装置を制御する場合を想定している。図2の例では、1つの独立した無線システムを構成する無線基地局11と、もう1つの独立した無線システムを構成する無線基地局12とが互いに隣接する位置に設置されている。
【0017】
また、無線基地局11から放射された電波が届く範囲が無線ゾーン21であり、無線基地局12から放射された電波が届く範囲が無線ゾーン22である。図2の例では、2つの無線ゾーン21,22は互いに一部分の領域が重なっている。しかし、無線基地局12の位置は無線ゾーン21の範囲外であり、無線基地局11の位置は無線ゾーン22の範囲外である。従って、無線基地局11は無線基地局12から放射された電波を受信することはできず、無線基地局12も無線基地局11から放射された電波を受信することができない。
【0018】
一方、無線端末13の配置された位置は、無線ゾーン21の範囲内であり、しかも無線ゾーン22の範囲内である。このため、無線端末13は2つの無線基地局11,12の両方から放射された電波を受信することができる。
しかし、無線基地局11が構成する無線システムと無線基地局12が構成する無線システムとは独立しているので、無線基地局11及び無線基地局12が互いに非同期で電波を送信すると、無線端末13の位置では2つの無線基地局11,12から放射された電波が互いに干渉し、無線端末13は信号の受信に失敗する可能性が高い。
【0019】
また、無線基地局11及び無線基地局12はお互いに相手の送信した電波を受信できない位置に配置されているので、2つの無線基地局11,12はそれらの送信タイミングを同期させることができない。
この例では、無線基地局11,12が同一の無線周波数を利用し、図3に示すようなTDMAフレーム5を用いて信号を送信する場合を想定している。また、符号分割などの処理は行わない。
【0020】
また、無線端末13については無線ゾーン21の範囲内で無線基地局11との間の無線信号の送受信が可能であり、無線ゾーン22の範囲内で無線基地局12との間の無線信号の送受信が可能である場合を想定している。
無線基地局11及び無線基地局12は、それぞれ図3に示すようなTDMAフレーム5を周期的に発出する。無線基地局11からのTDMAフレーム5(1,1),5(1,2),・・・と無線基地局12からのTDMAフレーム5(2,1),5(2,2),・・・とは非同期である。
【0021】
無線基地局11が配下の無線端末(子局)に対して報知する情報としてはブロードキャスト6(1)及びデータ通信帯域7(1)があり、これらは図3に示すように無線基地局11のTDMAフレーム5に設けられた特定のタイムスロットで送信される。
同様に、無線基地局12が配下の無線端末に対して報知する情報としてはブロードキャスト6(2)及びデータ通信帯域7(2)があり、これらは図3に示すように無線基地局12のTDMAフレーム5に設けられた特定のタイムスロットで送信される。
【0022】
ブロードキャスト6を報知するためのタイムスロットは、各TDMAフレーム5の先頭位置に割り当ててある。このブロードキャスト6では、子局に対して子局がどのタイムスロットを使用すべきかを知らせる。
図2に示す通信装置においては、各無線局の制御により図1に示すような動作を行う。
【0023】
無線端末13は、同じ位置で2つの無線基地局11,12からの電波を受信できるので、ステップS11では無線基地局11,12からの無線信号をそれぞれ受信する。
TDMAフレーム5の中には各基地局から電波が送信されないタイムスロットも含まれているが、図3に示すようにTDMAフレーム5の先頭のタイムスロットでは常にブロードキャスト6が基地局から送信される。従って、無線端末13はブロードキャスト6を検出することにより、各TDMAフレーム5の先頭位置のタイミングを検出することができる。
【0024】
図1のステップS12では、無線端末13は無線基地局11から受信したTDMAフレーム5の先頭位置と、無線基地局12から受信したTDMAフレーム5の先頭位置との相対時間差(図3のTd)を検出する。
ステップS13では、無線基地局12から受信したTDMAフレーム5の先頭位置について無線基地局11のTDMAフレーム5の先頭位置に対する相対時間差(Tdの遅れ)として無線基地局11に通知する。また、無線基地局11から受信したTDMAフレーム5の先頭位置について無線基地局12のTDMAフレーム5の先頭位置に対する相対時間差(Tdの進み)として無線基地局12に通知する。
【0025】
従って、無線基地局11は無線端末13から通知された情報に基づいて、無線基地局12におけるTDMAフレーム5のタイミングを把握することができ、無線基地局12は無線端末13から通知された情報に基づいて、無線基地局11におけるTDMAフレーム5のタイミングを把握することができる。
そこで、無線基地局11はステップS14で、無線基地局11が属する通信システムの通信制御に無線基地局12におけるTDMAフレーム5(2,1),5(2,2),・・・のタイミングを反映させる。
【0026】
例えば、一方の基地局が送信するタイミングでは他方の基地局は送信を控えるように制御して、2つの無線基地局11,12で同じ無線周波数を共有し、タイミングの違いで2つの無線基地局11,12の棲み分けを行う。
【0027】
同様に、無線基地局12はステップS15で、無線基地局12が属する通信システムの通信制御に無線基地局11におけるTDMAフレーム5(1,1),5(1,2),・・・のタイミングを反映させる。
なお、無線端末13は最低限、各無線基地局11,12に対して他方の無線基地局12,11のTDMAフレーム5の先頭位置を通知する必要があるが、更に、他方の無線基地局12,11の識別子及び各送信スロットの位置を表すタイミング情報を通知することにより、同一の周波数を使用する複数の無線基地局の棲み分けをより正確に制御することが可能である。
【0028】
また、図1の例では無線端末13は2つの無線基地局11,12の両方に他方のフレーム先頭位置を通知しているが、いずれか一方の無線基地局だけにフレーム先頭位置を通知しても干渉を回避することが可能である。
【0029】
【発明の効果】
以上に詳細に説明したように、本発明によれば、複数の基地局が互いに相手の通信を傍受できない状況下においても、両方の基地局からの通信を受信可能な無線端末を介して相手の基地局の存在とその送信タイミングを把握することが可能であり、この情報に基づいて基地局間同期制御を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の通信シーケンスを示すシーケンス図である。
【図2】実施の形態の通信装置の配置例を示す平面図である。
【図3】無線端末が受信する信号の例を示すタイムチャートである。
【図4】通信装置の配置例を示す平面図である。
【符号の説明】
5 TDMAフレーム
6 ブロードキャスト
7 データ通信帯域
11,12 無線基地局
13 無線端末
21,22 無線ゾーン
101,102,103 無線局
111,112 無線ゾーン
Claims (2)
- 1つ以上の基地局と1つ以上の無線端末とで構成され、前記基地局が構成したフレームのタイミングに基づいて、前記基地局と前記無線端末との間で時分割多元接続により無線通信を行う通信システムを制御するための無線通信方法において、
同一の無線周波数を使用する互いに非同期の複数の基地局からの無線信号を無線端末が同時に受信できる場合に、
無線端末が各基地局から受信した無線信号のそれぞれのタイミングを検出し、
無線端末から少なくとも1つの基地局に対して、他の基地局から受信した無線信号のタイミングに関する情報を通知する
ことを特徴とする無線通信方法。 - 請求項1の無線通信方法において、無線端末は各基地局から受信した無線信号のフレームの先頭位置について、他の基地局のフレームとの相対的なタイミングを検出し、検出したタイミングの情報を他の基地局に通知することを特徴とする無線通信方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002230076A JP2004072482A (ja) | 2002-08-07 | 2002-08-07 | 無線通信方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007267167A (ja) * | 2006-03-29 | 2007-10-11 | Toyota Motor Corp | 無線通信システムおよび基地局・移動体無線通信装置 |
US7499723B2 (en) | 2005-01-31 | 2009-03-03 | Hitachi Kokusai Electric Inc. | System and method for synchronization between base stations |
JP2011139455A (ja) * | 2009-12-22 | 2011-07-14 | Mitsubishi Electric R & D Centre Europe Bv | 無線ネットワークにおいて少なくとも1つの端末と通信する少なくとも2つのノードを同期させるための方法及びデバイス |
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2002
- 2002-08-07 JP JP2002230076A patent/JP2004072482A/ja active Pending
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