JP2004072468A - 通信方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1のネットワークにホームアドレスを有し、第2のネットワークに一時的アドレスを有する移動端末と、前記第1のネットワークにおいて前記ホームアドレスでの通信を代行する代行装置と、前記代行装置を介して前記移動端末と通信する相手端末との間での通信方法であり、移動端末が第2のネットワークに移動しているときに、前記移動端末が一時的アドレスを含む情報を相手端末に送信するステップと、相手端末が移動端末の一時的アドレスを含む情報を受信するステップと、相手端末が前記移動端末の一時的アドレス宛てに送信するステップとを備え、移動端末と相手端末との通信の開始に先立って、代行装置によらない通信ルートを形成する。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動通信ネットワークの通信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
今やインターネットは通信環境の中核として重要な役割を担うようになってきている。しかし、このインターネット技術には、さまざまな問題が生じている。その中のひとつに移動体通信における移動端末(Mobile Node(以下MNと略す))に関する問題がある。この問題とは、移動端末(MN)が接続される場所によって、その移動端末(MN)のIPアドレスが変化することにより、移動端末(MN)の同一性を判断することが困難となることである。
【0003】
そこで、移動端末(MN)のIPアドレスを変化させずに、移動端末(MN)との接続性を保証する仕組みとしてMobile−IPが提案されている。
【0004】
Mobile−IPでは、通信ノード(Correspondent Node(以下CNと略す))は、移動端末(MN)のホームリンク上でのアドレスであるホームアドレス(Home Address)宛てにパケットを送信する。一方で、ホームエージェント(Home Agent)は、送信されたパケットをインタセプトし、移動端末(MN)の移動先での気付けアドレス(Care−of Address)宛てに転送する。このようにして、移動端末(MN)はホームアドレス宛てのパケットを受信することができる。
【0005】
しかしながら、Mobile−IPでは、通信ノード(CN)から移動端末(MN)への通信は、ホームエージェントを経由しなければならず、非効率ルートとなることが問題となる。
【0006】
そこでMobile−IPv6では、移動端末(MN)と通信ノード(CN)との間においてホームエージェントを経由しない経路でパケットの送受信を行うルート最適化機能が提案されている。図1は、Mobile−IPv6を使ったルート最適化の設定を示す。なお、図1乃至4において、R(1〜3)はルータを示す。
【0007】
通常、通信ノード(CN)は、移動端末(MN)のホームリンク上でのアドレスであるホームアドレス宛てにパケットを送信する(S101)。
【0008】
一方、ホームエージェントは、送信された移動端末(MN)のホームアドレス宛てのパケットをインタセプトする(S102)。そして、ホームアドレスはインタセプトしたパケットをカプセル化し、移動端末(MN)の移動先の気付けアドレス宛てに転送する(S103)。
【0009】
そして、移動端末(MN)はカプセル化されたパケットを受信する。移動端末(MN)は、転送されたパケットを受信した際、ホームエージェント経由のパケットであることを認識する。このときに通信ノード(CN)と移動端末(MN)との間でセキュリティ・アソシエーション(Security Association)が確立されているか否かが判定される。ここでセキュリティ・アソシエーションが確立されていた場合、移動端末(MN)は通信ノード(CN)に対して移動端末(MN)の位置登録を依頼することにより、ルート最適化を実行する。そのため、移動端末(MN)は現在の気付けアドレスをバインディング・アップデート(Binding Update)として通信ノード(CN)に対して送信する(S104)。ここで移動端末(MN)の位置情報とは、移動端末(MN)の移動先の現在の気付けアドレスを含む情報を意味する。
【0010】
また「セキュリティ・アソシエーションが確立されている」とは、移動端末(MN)のデータベース内に、送信されたパケットに合致するセキュリティ・パラメータ・インデックス(SPI)値やあて先アドレス等が保持され、セキュリティ(送信元の認証、データ安全保護、リプライ保護等)が確保されている状態である。
【0011】
また、バインディング(Binding)とは、ホームエージェントあるいは通信ノード(CN)のバインディング・キャッシュ(Binding Cache)内に保持されるバインディング、つまり移動端末(MN)のホームアドレスと移動端末(MN)の移動先の気付けアドレスとの関係についての情報であり、また、バインディング・アップデート(Binding Update)はそれらの更新を意味する。
【0012】
そして、通信ノード(CN)は、移動端末(MN)から送信されたバインディング・アップデートを受信することにより、移動端末(MN)に対する位置情報を保持する(S105)。通信ノード(CN)は、移動端末(MN)の位置情報の中から移動端末(MN)の気付けアドレスを取得する。
【0013】
それ以降、移動端末(MN)へのパケットは、気付けアドレス宛てに送信される(S106)。そのため、通信ノード(CN)からの気付けアドレス宛てのパケットは、ホームエージェントを経由することなく、通信ノードと移動端末との間の最適な経路を経由して、移動端末(MN)に到達することができる。
【0014】
以上に説明したように、Mobile−IPv6では、ルート最適化を設定することができる。すなわち、このようにして、ホームエージェントを経由することなく、移動端末(MN)と通信ノード(CN)との間で通信できる。
【0015】
次に、図2はMobile−IPv6のルート最適化の維持を示す。移動端末(MN)は、通信ノード(CN)宛てに送信した位置情報を維持させるため、バインディング・アップデート(Binding Update)で設定した所定の持続時間(以下、ライフタイムという)が満了する前に、再度バインディング・アップデート(Binding Update)を送信する。通常、この動作により、バインディング・アップデート(Binding Update)は移動端末(MN)から通信ノード(CN)宛てに周期的に送信され続ける(S201)。
【0016】
そして、通信ノード(CN)は、移動端末(MN)からのバインディング・アップデート(Binding Update)を受信し、位置情報を更新することにより、ルート最適化を維持する(S202)。
【0017】
また、上記従来のMobile−IPv6に対して、移動端末(MN)の移動先のネットワーク内に代理ホームエージェントに相当するノード、すなわちモビリティ・アンカ・ポイント(Mobility Anchor Point)を設置することにより、モビリティ・アンカ・ポイントが管理するネットワーク内の移動をホームエージェントから隠蔽する階層化Mobile−IPv6方式(Hierarchical Mobile−IPv6)が提案されている。図3は、階層化Mobile−IPv6を使ったルート最適化の設定を示す。
【0018】
通常、通信ノード(CN)は、移動端末(MN)のホームリンク上でのアドレスであるホームアドレス宛てに、パケットを送信する(S301)。
【0019】
その一方で、ホームエージェントは移動端末(MN)のホームアドレス宛てのパケットをインタセプトする(S302)。そして、ホームエージェントは、インタセプトしたパケットをカプセル化し、移動端末(MN)のモビリティ・アンカ・ポイント配下でのアドレスであるリージョナル気付けアドレス(Regional Care−of Address)宛てに転送する(S303)。
【0020】
そして、モビリティ・アンカ・ポイントは、ホームエージェントから転送されたリージョナル気付けアドレス宛てのパケットを受信する(S304)。その後、モビリティ・アンカ・ポイントは、リージョナル気付けアドレス宛てのパケットをカプセル化し、移動端末(MN)のオンリンク気付けアドレス(on−Link Care−of Address)宛てに転送する(S305)。
【0021】
そして、移動端末(MN)は、パケットを受信した際、ホームアドレス経由のパケットであることを認識する。このときに通信ノード(CN)と移動端末(MN)との間でセキュリティ・アソシエーションが確立されているか否かが判定させる。ここでセキュリティ・アソシエーションが確立されていた場合、移動端末(MN)は、通信ノード(CN)に位置登録を行うことによりルート最適化を適用するため、バインディング・アップデート(Binding Update)を通信ノード(CN)に対して送信する(S306)。
【0022】
一方、通信ノード(CN)は、移動端末(MN)から送信されたバインディング・アップデート(Binding Update)を受信することにより、移動端末(MN)に対する位置情報を保持する(S307)。このときリージョナル気付けアドレスは位置情報内の気付けアドレスに登録される。つまり、通信ノード(CN)は、移動端末(MN)の位置情報の中から移動端末(MN)のリージョナル気付けアドレスを取得することができる。
【0023】
そして、通信ノード(CN)はこれ以降の移動端末(MN)へのパケットをリージョナル気付けアドレス宛てに送信する(S308)。そして、モビリティ・アンカ・ポイントは通信ノード(CN)からのリージョナル気付けアドレス宛てのパケットを受信する(S309)。そのため、通信ノード(CN)からのリージョナル気付けアドレス宛てのパケットは、ホームエージェントを経由することなく、通信ノード(CN)とモビリティ・アンカ・ポイントとの間の最適な経路を経由し、モビリティ・アンカ・ポイントに到達することができる。そして、モビリティ・アンカ・ポイントは、リージョナル気付けアドレス宛てのパケットをカプセル化し、移動端末(MN)のオンリンク気付けアドレス宛てに転送する(S310)。
【0024】
以上に説明したように、階層化Mobile−IPv6においても、Mobile−IPv6同様に、ルート最適化の設定をすることができる。すなわち、このようにして、ホームエージェントによることなく、モビリティ・アンカ・ポイントを経由して、移動端末(MN)と通信ノード(CN)との間で通信できる。
【0025】
図4は、階層化Mobile−IPv6のルート最適化の維持を示す。移動端末(MN)は、通信ノード(CN)宛てに送信した位置情報を維持させるため、バインディング・アップデート(Binding Update)に設定した所定の持続時間(ライフタイム)が満了する前に、再度バインディング・アップデート(Binding Update)を送信する。通常、この動作により、バインディング・アップデート(Binding Update)は移動端末(MN)から通信ノード(CN)宛てに周期的に送信され続ける(S401)。そして、通信ノード(CN)は移動端末(MN)からのバインディング・アップデート(Binding Update)を受信し、位置情報を更新する(S402)ことにより、ルート最適化を維持する。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来技術におけるルート最適化は、移動端末(MN)が通信ノード(CN)からのパケットを受信したことが契機で開始される。従って、通信ノード(CN)から移動端末(MN)への通信中に、パケットの転送経路が変更される場合がある。
【0027】
このような移動端末(MN)と通信ノード(CN)との通信中に、ルート最適化が実施された場合、通信経路が変更されることにより、ルート最適化後のパケットがルート最適化前のパケットよりも先に移動端末(MN)に到達するおそれがある。そして、これが原因でパケットの順序逆転が発生する。
【0028】
さらに、パケットの順序逆転が発生したために再送を行うことにより、ネットワークのトラフィックが増大する。その結果、スループットが低下する。
【0029】
また、従来技術においては、ルート最適化が実施された後、移動端末(MN)から通信ノード(CN)に対してルート最適化を維持するために、位置情報更新のため周期的にBinging Updateが送信され続ける。
【0030】
そのため、移動端末(MN)と通信ノード(CN)との間でルート最適化が実施された後、継続的な通信を停止しているにも関わらず、移動端末(MN)から通信ノード(CN)宛てにルート最適化を維持するための位置情報が送信され続ける。これによって、ネットワークに不要なトラフィックが発生する。また、通信ノード(CN)も不要な情報を維持し続けるため、資源が無駄となる。
【0031】
本発明は、このような従来技術の問題に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明が解決しようとする課題は、通信中の経路変更の発生を防止し、移動端末(MN)から通信ノード(CN)への不要なパケットの送信を抑止することができる通信方法を提供することである。
【0032】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
【0033】
本発明に係る通信方法は、第1のネットワークにホームアドレスを有し、第2のネットワークに一時的アドレスを有する移動端末と、前記第1のネットワークにおいて前記ホームアドレスでの通信を代行する代行装置と、前記代行装置を介して前記移動端末と通信する相手端末との間での通信方法であり、移動端末が第2のネットワークに移動しているときに、移動端末が一時的アドレスを含む情報を前記相手端末に送信するステップと、相手端末が移動端末の一時的アドレスを含む情報を受信するステップと、相手端末が動端末の一時的アドレス宛てに送信するステップとを備え、移動端末と相手端末との通信の開始に先立って、代行装置によらない通信ルートを形成することを特徴とする。
【0034】
ここで、移動端末は移動ノード、あるいはモバイルノードとも呼ばれ、相手端末は通信ノード、あるいはコレスポンデント・ノードとも呼ばれる。また、代行装置は、移動端末が属するネットワーク内で、一時的なアドレスを移動端末に割り当てる移動端末のリンク上のルータである。そして、移動端末がホームネットワーク内にいないとき、代行装置は、移動端末のホームアドレス宛ての情報を移動端末の一時的アドレス宛てに転送する。
【0035】
この情報は相手端末のアドレス情報等を含むため、移動端末は自己の位置情報を相手端末に送信することができる。この位置情報は、移動先で割り当てられる一時アドレス等を含む。
【0036】
そして、移動端末の位置情報を受信した相手端末は、それ以降、代行装置によることなく、直接移動端末に情報を送信することができる。
【0037】
また、相手端末との通信開始に先立って、移動端末が主導でルート最適化を実施するため、通信経路が変更されない。すなわち、移動端末と相手端末との間の通信が開始する前に、移動端末は相手端末に対して自己の位置情報を送信するため、通信通路が変更されることが抑止できる。そのため、ルート最適化後の情報がルート最適化前の情報よりも先に移動端末に到達することも抑止できる。従って、パケットの順序逆転が発生しないため、再送を行う必要がないので、ネットワークのトラフィックが増大したり、スループットが低下することを抑制できる。
【0038】
また、本発明に係る通信方法の第2の態様は、移動端末と相手端末との通信が開始する前に、セキュリティに関する要求が満たされているかを確認するステップを備えることを特徴とする。
【0039】
このように構成すると、移動端末は相手端末に関するセキュリティを確認する。
【0040】
従って、移動端末は、安心して相手端末に自己の一時アドレスを含む情報を送信できる。
【0041】
また、本発明に係る通信方法の第3の態様は、所定期間、移動端末と相手端末との間の通信がないことを検知するステップと、移動端末と相手端末との間の通信がないことを検知した場合、通信ルートを解消する情報を送信するステップとを備えることを特徴とする。
【0042】
また、所定期間、移動端末と相手端末との間の通信がないことを検知するステップと、移動端末と相手端末との間の通信がないことを検知した場合、前記通信ルートを維持する情報の送信を停止するステップとを備えることを特徴とすることもできる。
【0043】
ここで、所定期間、移動端末と相手端末との間の通信がないことを検知するとは、通信状態が所定の時間間隔、通信停止中であることを意味する。
【0044】
この場合、移動端末が相手端末に通信ルートを解消する情報を送信する方法でもよいし、移動端末が相手端末に通信ルートを維持する情報を定期的に送信することを停止して、相手端末内の位置情報に含まれる所定の持続時間が満了する方法でもよい。
【0045】
このような構成にすると、移動端末と相手端末との間で代行装置によらない通信ルートを形成した後、継続的な通信を停止しているにも関わらず、この通信ルートを維持するための情報が移動端末から相手端末宛てに送信され続けることを抑止することができる。従って、ネットワークに不要なトラフィックが発生し、相手端末が不要な情報を維持し続けて、資源を無駄にすることを抑制できる。
【0046】
また、本発明に係る通信方法の第4の態様は、一度、移動端末と相手端末との間で前記代行装置によらない前記通信ルートが形成されたことを記憶するステップと、
前記通信ルートについての記憶に基づいて、前記代行装置によらない通信ルートを再度形成するステップとを備えることを特徴とする。
【0047】
このような構成にすると、相手端末との通常の通信が開始する前に、移動端末が主導でルート最適化を実施するため、通信経路が変更されることにより、ルート最適化後の情報がルート最適化前の情報よりも先に移動端末に到達することを抑止できる。
【0048】
従って、パケットの順序逆転が発生しないため、再送を行う必要がないので、ネットワークのトラフィックが増大して、スループットが低下することがない。
【0049】
また、本発明はコンピュータに以上のいずれかの機能を実現させるプログラムであってもよい。また、本発明は、そのようなプログラムを読み取り可能な記憶媒体に記憶したものであってもよい。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を説明する。
〈〈第1実施の形態〉〉
以下、図5から図18に基づいて本発明の第1実施形態に係る通信システムを説明する。図5はMobile−IPv6によるルート最適化の設定を示すシステム図であり、図6及び図7はMobile−IPv6によるルート最適化の停止を示す図であり、図8はMobile−IPv6による再ルート最適化の設定を示す図である。
【0051】
また、図9はルート最適化制御情報の構成図であり、図10は移動端末におけるルート最適化制御のシステム構成図であり、図11はルート最適化制御の開始を示すブロック図であり、図12はルート最適化制御の通信監視を示すブロック図であり、図13はルート最適化制御の停止を示すブロック図であり、図14はルート最適化制御の開始を示すフローチャートであり、図15はルート最適化制御の判定を示すフローチャートであり、図16はルート最適化制御の情報登録を示すフローチャートであり、図17はルート最適化制御の通信監視を示すフローチャートであり、図18はルート最適化制御の停止を示すフローチャートである。
〈ルート最適化制御方法の概要〉
以下に図5を参照して、本実施の形態に係るルート最適化制御方法を説明する。ここで、MNは移動端末を示し、CNは通信ノードを示す。また、HAはホームエージェントを示す。
【0052】
ここで、移動端末は、ホームリンクから別のリンクへ属している接続場所を変えることができるノードである。また、移動端末は、移動ノード、モバイルノードとも呼ばれる。そして、通信ノードは、移動端末が通信する対のノードである。
【0053】
ホームエージェントは移動端末のホームリンク上のルータであり、ホームエージェントは移動端末の現在の気付けアドレスを登録している。移動端末がホームリンクにいないとき、ホームエージェントは、移動端末のホームアドレス宛てのパケットを、登録されている移動端末の気付けアドレスへ転送する。
【0054】
また、R(1〜3)は、それぞれのルータである。
【0055】
まず、移動端末(MN)は、通信ノード(CN)との通信が発生した場合、移動端末(MN)と通信ノード(CN)との間のセキュリティ・アソシエーションが確立しているか否かを確認する。そして、セキュリティ・アソシエーションが確立している場合、移動端末(MN)は、通信ノード(CN)とルート最適化を実施可能であると判断して、通信ノード(CN)に対するルート最適化をするため、通信が開始する前にバインディング・アップデート(Binding Update)を送信する(S501)。ここで、バインディング・アップデートとは、移動端末から通信ノードへ自己の現在の気付けアドレスを通知するメッセージである。
【0056】
このとき、バインディング・アップデート(Binding Update)は通常のパケットのあて先ヘッダ(Destination Header)として送信してもよく、ピギーバック方式で送信することも可能である。
【0057】
また、この際、移動端末(MN)はルート最適化を実施した通信ノード(CN)の情報をルート最適化制御情報(図9を参照)として記録する。
【0058】
一方、ルート最適化のためのバインディング・アップデートを移動端末(MN)から受信した通信ノード(CN)は、移動端末(MN)の位置情報をバインディング・キャッシュに登録する(S502)。ここで、バインディング・キャシュとは、移動端末のホームアドレスと移動端末の移動先の気付けアドレスとの関係(バインディング・アップデート)を記憶するメモリである。その後、移動端末(MN)は、移動端末(MN)に関する位置情報を保持している通信ノード(CN)に対して、通常のパケットを送信する(S503)。
【0059】
そして、移動端末(MN)にパケットを送信する場合、移動端末(MN)に関する位置情報を保持している通信ノード(CN)は、移動端末(MN)のホームアドレスではなく、気付けアドレスを宛先としてパケットを送信する(S504)。
【0060】
従って、このパケットはホームアドレスを経由することなく、ルート最適化された経路で移動端末(MN)に到達する。
【0061】
その結果、これ以降、移動端末(MN)が移動しない限り、通信ノード(CN)からのパケットは同一経路で移動端末(MN)に到達する。従って、経路の変更は発生しないため、パケットの順序逆転が発生することはない。
【0062】
次に図6を参照して、Mobile−IPv6において、移動端末(MN)が、通信ノード(CN)と継続的な通信が停止していることを検知して、移動端末(MN)と通信ノード(CN)との間のルート最適化を停止する場合を説明する。
【0063】
まず、移動端末(MN)は、移動端末(MN)と通信ノード(CN)とのルート最適化を設定した後、ルート最適化中の通信ノード(CN)との通信を監視する。そして、移動端末(MN)は、所定時間、通信ノード(CN)との通信がないことを検知した場合、通信ノード(CN)に対してルート最適化を停止するためのバインディング・アップデート(Binding Update)を送信する(S601)。それから、移動端末(MN)は、ルート最適化を維持するための定周期的なバインディング・アップデート(Binding Update)の送信を停止する。
【0064】
一方、ルート最適化を停止するバインディング・アップデート(Binding Update)を受信した通信ノード(CN)は、移動端末(MN)の位置情報を自ノードの管理する情報から削除する(S602)。
【0065】
従って、通信を継続していない移動端末(MN)と通信ノード(CN)との間のルート最適化を停止することができる。その結果、ネットワーク上への無駄なトラフィックの送出を抑制し、通信ノード(CN)上の不要な資源を開放することができる。
【0066】
図7を参照して、Mobile−IPv6において、移動端末(MN)が移動端末(MN)と通信ノード(CN)との間の継続的な通信が停止していることを検知して、移動端末(MN)と通信ノード(CN)とのルート最適化を停止する処理の変形例を説明する。図6との相違点は、移動端末(MN)から通信ノード(CN)に対して、ルート最適化を停止するためのバインディング・アップデート(Binding Update)を送信しない点である。
【0067】
図6と同様に、移動端末(MN)は、移動端末(MN)と通信ノード(CN)間のルート最適化を設定した後、ルート最適化中の通信ノード(CN)との通信を監視する。そして、移動端末(MN)は、所定時間、通信ノード(CN)との通信がないことを検知した場合、通信ノード(CN)に対するルート最適化を維持するバインディング・アップデートの定周期的な送信を停止する(S701)。
【0068】
一方、通信ノード(CN)には、ルート最適化を維持するバインディング・アップデートが到達しなくなり、バインディング・キャッシュのライフタイムが満了する。そして、通信ノード(CN)は、移動端末(MN)の位置情報を登録から削除する(S702)。
【0069】
従って、通信を継続していない、移動端末(MN)と通信ノード(CN)間のルート最適化を停止することができる。その結果、ネットワーク上への無駄なトラフィックの送出を抑制し、通信ノード(CN)上の不要な資源を開放することができる。
【0070】
図8を参照して、MIPv6において、一度ルート最適化を実施したことがある移動端末(MN)と通信ノード(CN)での再ルート最適化の設定を説明する。
【0071】
図5に示すように、移動端末(MN)がルート最適化を実施した時に、移動端末(MN)は、ルート最適化を実施した通信ノード(CN)の情報を、ルート最適化制御情報として記録する。移動端末(MN)が通信ノード(CN)との通信を開始した時に、移動端末(MN)は、通信ノード(CN)のIPv6アドレスを「通信ノードIPv6アドレス」、移動端末(MN)のIPv6アドレスを「自ノードIPv6アドレス」として、ルート最適化制御情報を検索する。通信を開始する通信ノード(CN)が以前にルート最適化を実施した通信ノード(CN)である場合、移動端末(MN)は通常のパケットの送信前に、ルート最適化のためのバインディング・アップデートを通信ノード(CN)に対して送信する(S801)。
【0072】
一方、移動端末(MN)からルート最適化のためのバインディング・アップデートを受信した通信ノード(CN)は、移動端末(MN)の位置情報を登録する(S802)。
【0073】
その後、移動端末(MN)は、移動端末(MN)に対する位置情報を保持している通信ノード(CN)に対して通常のパケットを送信する(S803)。
【0074】
そして、移動端末(MN)に関する位置情報を保持している通信ノード(CN)は、移動端末(MN)にパケットを送信する場合、移動端末(MN)のホームアドレスではなく、気付けアドレスを宛先としてパケットを送信する(S804)。
【0075】
従って、このパケットはホームアドレスを経由することなく、ルート最適化された経路で移動端末(MN)に到達する。
【0076】
その結果、これ以降、移動端末(MN)が移動しない限り、通信ノード(CN)からのパケットは同一経路で移動端末(MN)に到達する。従って、経路の変更は発生しないため、パケットの順序逆転が発生することはない。
【0077】
このようにして、一度ルート最適化を実施したことがある移動端末(MN)と通信ノード(CN)間において、再びルート最適化が実施される。
<データ構造>
図9を参照して、移動端末(MN)が通信ノード(CN)とのルート最適化を実施した際に記録されるルート最適化制御情報を説明する。移動端末(MN)は、ルート最適化制御に必要な情報を、図9に示すようなルート最適化制御情報として管理する。なお、ルート最適化制御情報は、図9に示す項目1から7を一つのエントリとして、複数のエントリを持つ。また、移動端末(MN)がルート最適化制御を行う際、ルート最適化情報を参照して、ルート最適化情報内に該当するエントリがない場合、移動端末(MN)はエントリを追加する。
【0078】
以下に図9中の各項番に基づいて、ルート最適化情報を説明する。項番1,2は、エントリのキーとなる項目を記憶する。本実施の形態では、項番1,2は、それぞれ通信ノード(CN)、移動端末(MN)のIPv6アドレスである。
【0079】
項番3はルート最適化状態を記憶する。ルート最適化状態とは、該エントリのルート最適化の状態である。本実施の形態では、ルート最適化されている場合を「0」とし、ルート最適化されていない場合を「1」として、ルート最適化状態を表す。
【0080】
項番4はルート最適化停止方法を記憶する。ルート最適化停止方法とは、ルート最適化を停止する制御方式である。本実施の形態では、「Binding Update送信」によりルート最適化を停止する制御方法を「1」、「Binding Update送信停止」によりルート最適化を停止する制御方式を「2」とする。ここで「Binding Update送信」とは、移動端末(MN)がルート最適化制御を停止する時に、ルート最適化を停止するためのバインディング・アップデート(Binding Update)を送信することにより最適化を停止する方式である。これに対して「Binding Update送信停止」は、移動端末(MN)の定周期的なバインディング・アップデート(Binding Update)の送信を停止するだけであり、ライフタイムが満了することにより最適化を停止する方式である。
【0081】
項番5は通信監視時間を記憶する。通信監視時間とは、移動端末(MN)と通信ノード(CN)間の通信の継続を監視するための時間である。移動端末(MN)は、本項目で指定された時間間隔として2バイトをとり、次項に示す項番6の通信監視状態をチェックする。本実施の形態では、通信監視時間を「1から65535」としているが、必ずしもこれに限る必要はない。通信監視時間として2バイト以上としてもよい。ただし、通信監視時間「0」は無効とする。
【0082】
項番6は通信監視状態を記憶する。通信監視状態とは、エントリの通信監視の状態である。通信監視状態の初期値は「通信停止中」である。そして、通信ノード(CN)から移動端末(MN)宛てのパケットを受信すると「通信中」となる。その後、項番5の通信監視時間が経過した際に、本項目はチェックされる。
【0083】
移動端末(MN)が本項目をチェックした際、本項目が「通信中」であれば「通信中」に再設定し、再び通信監視時間が経過するのを待つ。
【0084】
一方、移動端末(MN)が本項目をチェックした際、本項目が「通信停止中」であれば移動端末(MN)と通信ノード(CN)との間の継続的な通信が停止していると判定し、項番4で示すルート最適化停止方式に従い、ルート最適化を停止する。
<セキュリティ・アソシエーション>
【0085】
【表1】
表1を参照して、本実施の形態において実装されるセキュリティ機能、すなわちセキュリティ・アソシエーションについて説明する。
【0086】
このセキュリティ機能は、移動端末が表1に示すようなセキュリティ・アソシエーション・データベースに基づき、ルート最適化を実施してもよい相手か否かを判断する。すなわち、移動端末は、ルート最適化実施許可のフィールドから送信元のIPアドレスを検索し、そのIPアドレスがルート最適化の実施を許可、あるいは拒否のどちらかであるかを判断する。
【0087】
また、表1に許可と拒否のフィールドを設けることなく、ルート最適化実施許可のフィールドだけで、ルート最適化を実施してもよい相手か否かを判断してもよい。その際ルート最適化実施可のフィールドに送信者のIPアドレスが存在する場合は、その送信元はルート最適化を実施可能であると判断する。一方、ルート最適化実施可のフィールドに送信者のIPアドレスが存在しない場合は、その送信元はルート最適化を実施不可であると判断する。
<バインディング・キャッシュ>
【0088】
【表2】
表2を参照して、バインディング・キャッシュを説明する。バインディング・キャッシュは、バインディング・アップデートに含まれる移動端末のホームアドレスと、移動先で割り当てられたアドレス(気付けアドレス)との関係を記憶するメモリである。
【0089】
移動端末が自己のホームリンクを離れて移動した場合、通信ノードが送信した移動端末のホームアドレス宛てのパケットは、直接移動端末に届かない。つまり、移動端末のホームアドレス宛のパケットは、ホームエージェントを介して割り当てられたアドレス(気付けアドレス)に転送されることにより、移動端末に届く。
【0090】
そして、通信ノードは、移動端末が送信したバインディング・アップデートに含まれる移動端末のホームアドレスと移動後の気付けアドレスの関係を記憶する。そのため、通信ノードは、移動端末の移動後の気付けアドレス宛てにパケットを送信することで、ホームエージェントによることなく、パケットを移動端末に送信することができる。
<システム構成>
次に図10から13を参照して、移動端末におけるルート最適化制御の流れを説明する。
【0091】
図10は、移動端末(MN)が保持するルート最適化制御を実行する制御プログラムのブロック図を示す。移動端末(MN)の制御プログラムは、ルート最適化制御処理部1、パケット受信処理部2、Mobile−IPv6処理部3、及びパケット送信処理部4から構成される。さらに、ルート最適化制御処理部1は、5つの処理部と、ルート最適化制御情報とに分割されて構成される。
【0092】
そして、ルート最適化処理部1内の5つの処理部は、ルート最適化制御情報を参照して、ルート最適化制御を実現する。以下にそれぞれの処理部の処理内容の概略を説明する。
【0093】
まず、通信監視部11は、受信パケットとルート最適化制御情報を比較し、通信監視状態を制御する。ルート最適化制御情報登録部12は、新たなエントリがルート最適化情報内に未登録である場合、該エントリをルート最適化情報に追加する。ルート最適化情報制御判定部13はルート最適化制御を実施するか否かの判定を実行する。ルート最適化開始部14は、ルート最適化制御情報登録部12に新たなエントリの追加を依頼したり、ルート最適化制御判定部13にルート最適化制御を実施するか否かの判定を依頼したり、MIPv6処理部のBinding Update生成・送信部31にルート最適化のためのバインディング・アップデート(Binding Update)の生成および送信を依頼したりする。通信監視タイマ部15は、ルート最適化制御情報内のエントリの通信監視状態をチェックしたり、Mobile−IPv6処理部3のBinding Update生成・送信部31に、バインディング・アップデートの生成および送信を依頼したりする。
【0094】
次に図11を参照して、ルート最適化制御の開始動作を説明する。
【0095】
まず、パケット送信処理部4は上位レイヤからパケットの送信依頼を受け取る(S1101)。そしてパケット送信処理部4はルート最適化制御処理部1内のルート最適化開始部14を呼び出す(S1102)。
【0096】
これを受けて、ルート最適化開始部14は、ルート最適化制御判定部13に、ルート最適化制御を実施するか否かの判定を依頼する(S1103)。
【0097】
そして、ルート最適化制御判定13がルート最適化制御を実施すると判定した場合、ルート最適化開始部14は、MIPv6処理部のBinding Update生成・送信部31に対して、ルート最適化のためのバインディング・アップデート(Binding Update)の生成および送信を依頼する(S1104)。
【0098】
そして、Binding Update生成・送信部31はバインディング・アップデート(Binding Update)を生成し、パケット送信処理部4に対して、バインディング・アップデート(Binding Update)の送信を依頼する(S1105)。その後、パケット送信処理部4はバインディング・アップデート(Binding Update)を送信する(S1106)。この時、パケット送信処理部4は、上位レイヤから送信を依頼されたパケットに対して、ピギーバック方式でバインディング・アップデートを送信することもできる。
【0099】
一方、ルート最適化開始部14は、バインディング・アップデートの生成および送信を依頼した後、ルート最適化制御情報登録部12に対して、新たなエントリの追加を依頼する(S1107)。
【0100】
これを受けて、ルート最適化制御情報登録部12は、図9に示すようなルート最適化情報を参照して、必要であれば新たなエントリを登録する。すなわち、新たなエントリがルート最適化情報内に未登録である場合、ルート最適化制御情報登録部12は新たなエントリをルート最適化情報に追加する。
【0101】
また、ルート最適化開始部14は、通信を監視するため、ルート最適化制情報内の通信監視タイマ部15を起動し、時間の経過を監視させる。
【0102】
ルート最適化開始部14は上記処理を実施した後、制御をパケット送信処理部4に戻す。そして、パケット送信処理部4は、送信を依頼されたパケットを送信する(S1108)。このパケットは、移動端末(MN)から通信ノード(CN)へ送信すべきデータの実体である。
【0103】
次に図12を参照して、ルート最適化制御の通信監視動作を説明する。
【0104】
まず、パケット受信処理部2は、入力パケットを受信する(S1201)。そして、パケット受信処理部2は、ルート最適化制御処理部の通信監視部11を呼び出す(S1202)。
【0105】
これを受けて、通信監視部11は、受信パケットとルート最適化制御情報を比較する。そして、ルート最適化制御情報内にエントリが存在する場合、通信監視部11は通信監視状態を「通信停止中」から「通信中」へ変更する。
【0106】
通信監視部11は上記処理を実施した後、制御をパケット受信処理2に戻し、受信したパケットを上位レイヤに通知する(S1203)。
【0107】
次に図13を参照して、ルート最適化制御の停止動作を説明する。
【0108】
図11で説明したように、ルート最適化開始部14は、通信の監視を行うため通信監視部11を用いて、タイマを開始している。ルート最適化開始部14は、タイマがタイムアウト(Time Out)した場合、ルート最適化制御処理部1内の通信監視タイマ部15を呼び出す(S1301)。
【0109】
そして、通信監視タイマ部15は、ルート最適化制御情報内のエントリの通信監視状態をチェックする。そして、通信監視タイマ部15は、通信監視状態が通信停止中であれば、通信ノード(CN)から移動端末(MN)への通信は停止していると判定する。この時、通信監視タイマ部15は、Mobile−IPv6処理部3のBinding Update生成・送信部31に対して、ルート最適化を停止するためのバインディング・アップデートの生成および送信を依頼する(S1302)。但し、この依頼は、ルート最適化制御情報のエントリのルート最適化停止方式が「Binding Update送信」の場合のみ、実施される。
【0110】
この依頼を受けてBinding Update生成・送信部31は、バインディング・アップデートを生成し、パケット送信処理部4に対して、バインディング・アップデートの送信を依頼する(S1303)。そして、パケット送信処理部4はバインディング・アップデートを送信する(S1304)。
【0111】
上記処理を実施した後、通信監視タイマ部15は、定周期的なバインディング・アップデートの送信を停止するため、Mobile−IPv6処理部3内のBinding Update定周期送信部32に対して、定周期的な送信の停止を依頼する(S1305)。これを受けてBinding Update定周期送信部32は、定周期送信のためのタイマを停止する。
<ルート最適化制御の処理フロー>
図14から図18を参照して、本実施の形態に係る移動端末におけるルート最適化制御の処理フローを説明する。図14は、本実施の形態に係るルート最適化制御の開始を示す図である。
【0112】
まず、パケット受信処理部2は、上位レイヤからパケットの送信依頼を受信することにより、パケット受信処理を開始する(S1401)。
【0113】
そして、ルート最適化制御処理部1はルート最適化制御を実施するか否かを判定する(S1402)。なお、ルート最適化を実施するか否かの処理については、図15を参照して、後で詳しく説明する。
【0114】
ここで、ルート最適化制御処理部1がルート最適化処理を実施すると判定した場合、Mobile−IPv6処理部3は、ルート最適化のためのバインディング・アップデートを生成し、パケット送信処理部4に送信を依頼する(S1404)。
【0115】
そして、ルート最適化制御処理部1はルート最適化制御情報を登録する(S1405)。なお、ルート最適化制御情報を登録する処理については、図16を参照して、後で詳しく説明する。
【0116】
その後、ルート最適化制御処理部1は、ルート最適化制御情報の通信監視時間をタイマ値に設定して通信監視タイマ部15を起動し(S1406)、制御をS1407の処理に進める。そして、パケット送信処理部4は、通常のパケット送信処理を実施し(S1407)、制御を終了する。
【0117】
一方、S1403において、ルート最適化制御処理部1は、ルート最適化処理を実施しないと判定した場合、制御をS1407の処理に進める。そして、パケット送信処理部4は通常のパケット送信処理を実施し(S1407)、制御を終了する。
【0118】
図15を参照して、本実施の形態に係るルート最適化制御の判定を説明する。これは、上述した図14中のS1402の処理についての詳しい説明である。
【0119】
まず、パケット送信処理部4がパケットの送信依頼を受け取ることにより、ルート最適化制御処理部1はルート最適化制御の判定処理を開始する(S1501)。
【0120】
そして、ルート最適化制御処理部1は、該エントリがルート最適化制御情報に登録済みか否かを判定する(S1502)。ここで「エントリがルート最適化制御情報に登録済み」とは、送信先のアドレスが通信ノードのIPv6アドレスと一致し、かつ送信元のアドレスが自ノードのIPv6アドレスと一致しているエントリがルート最適化制御情報内に存在することを意味する。
【0121】
S1502で、ルート最適化制御処理部1は、該エントリがルート最適化制御情報に登録済みであると判定した場合、制御をS1503に進める。そして、ルート最適化制御処理部1はルート最適化状態を判定する(S1503)。ここで、「ルート最適化状態」とは、自ノードと通信ノードとの間における現在のルート最適化の状態である。すなわち、「ルート最適化中」あるいは「ルート最適化未」のどちらの状態であるかを意味する。
【0122】
S1503でルート最適化制御処理部1は、ルート最適化状態を「ルート最適化未」と判定した場合、制御をS1504に進める。そして、ルート最適化制御処理部1は復帰値にルート最適化処理を実施すると設定して、制御を終了する。
【0123】
一方、S1503でルート最適化制御処理部1は「ルート最適化中」と判定した場合、制御をS1505に進める。そして、ルート最適化制御処理部1は復帰値にルート最適化処理を実施しないと設定して、制御を終了する。
【0124】
また、S1502で、ルート最適化制御処理部1は、該エントリがルート最適化制御情報に登録済みでないと判定した場合、制御をS1506に進める。
【0125】
次に、ルート最適化制御処理部1はセキュリティ・アソシエーションが確立されているか否かを判定する(S1506)。ここで、ルート最適化制御処理部1は、セキュリティ・アソシエーションが確立されていると判定した場合、復帰値にルート最適化処理を実施すると設定して、制御を終了する。
【0126】
一方、S1506で、ルート最適化制御処理部1は、セキュリティ・アソシエーションが確立されていないと判定した場合、復帰値にルート最適化処理を実施しないと設定して、制御を終了する。
【0127】
図16を参照して、本実施の形態に係るルート最適化制御の情報登録を説明する。これは、上述した図14中のS1405の処理についての詳しい説明である。なお、ルート最適化制御情報は、図9に示される。
【0128】
本処理は、Mobile−IPv6処理部3がルート最適化のためのバインディング・アップデートを生成し、パケット送信処理部4に送信を依頼することにより、ルート最適化制御処理部1はルート最適化制御の情報を登録する処理である(S1601)。
【0129】
この処理では、まずルート最適化制御処理部1は、該エントリがルート最適化制御情報に登録済みか否かを判定する(S1602)。ここで「エントリがルート最適化制御情報に登録済み」とは、送信先のアドレスが通信ノードのIPv6アドレスと一致し、かつ送信元のアドレスが自ノードのIPv6アドレスと一致しているエントリがルート最適化制御情報内に存在することを意味する。
【0130】
ここで、ルート最適化制御処理部1は、エントリがルート最適化制御情報に登録済みでないと判定した場合、制御をS1603に進める(S1602)。そして、ルート最適化制御処理部1はルート最適化情報に該エントリを追加する(S1603)。
【0131】
その後、ルート最適化制御処理部1はルート最適化制御情報を初期化し(S1604)、制御を終了する(S1606)。
【0132】
ここで初期化される情報は、図9に示すような通信ノードのIPv6アドレス、自ノードのIPv6アドレス、ルート最適化情報、ルート最適化停止方式、通信監視時間、及び通信監視状態である。つまり、ルート最適化制御処理部1は、ルート最適化制御情報内の通信ノードIPv6アドレスと自ノードIPv6アドレスに、送信パケットの送信先IPv6アドレスと送信元IPv6アドレスを設定する。
【0133】
また、ルート最適化制御処理部1はルート最適化情報を「ルート最適化中」に、通信監視状態を「通信停止中」に設定する。
【0134】
一方、S1602でルート最適化制御処理部1は、エントリがルート最適化制御情報に登録済みであると判定した場合、制御をS1605に進める。
【0135】
そして、ルート最適化制御処理部1は、ルート最適化制御情報のルート最適化状態を「ルート最適化中」に設定し(S1605)、制御を終了する(S1606)。
【0136】
図17を参照して、本実施の形態に係るルート最適化制御の通信監視を説明する。まず、パケット受信処理部2がパケットを受信することにより、ルート最適化制御処理部1はパケット受信処理を開始する(S1701)。
【0137】
次に、ルート最適化制御処理部1は、エントリがルート最適化制御情報に登録済みか否かを判定する(S1702)。ここで「エントリがルート最適化制御情報に登録済み」とは、送信先のアドレスが通信ノードのIPv6アドレスと一致し、かつ送信元のアドレスが自ノードのIPv6アドレスと一致しているエントリがルート最適化制御情報内に存在することを意味する。
【0138】
ここで、ルート最適化制御処理部1は、エントリがルート最適化制御情報に登録済みであると判定した場合、制御をS1703に進める。
【0139】
そして、ルート最適化制御処理部1は、ルート最適化制御情報の通信監視状態を「通信中」に設定する(S1703)。そして、パケット受信処理部2は通常のパケット受信処理を実行して(S1704)、制御を終了する(S1705)。
【0140】
一方、S1702で、ルート最適化制御処理部1は、エントリがルート最適化制御情報に登録済みでないと判定した場合、制御をS1704に進める。そして、パケット受信処理部2は通常のパケット受信処理を実行して(S1704)、制御を終了する(S1705)。
【0141】
図18を参照して、本実施の形態に係るルート最適化制御の停止を説明する。まず、ルート最適化制御処理部1は、通信監視タイマ部15がタイムアウト(Time Out)したことにより、通信監視タイマ処理を開始する(S1801)。
【0142】
そして、ルート最適化制御処理部1は、ルート最適化制御情報を読み出し、通信監視状態が「通信中」、あるいは「通信停止中」のどちらに設定されているかを判定する(S1802)。
【0143】
ここで、通信監視状態が通信停止中に設定されている場合、ルート最適化制御処理部1は、通信ノード(CN)から移動端末(MN)への通信が停止していると判断して、制御をS1803に進める。
【0144】
そして、ルート最適化制御処理部1はルート最適化停止方式を判定する(S1803)。本実施の形態では、ルート最適化停止方式として、Binding Updateの送信により、明示的にルート最適化の停止を指令する方式(Binding Update送信)と、定期的なBinding Updateの送信を停止し、ライフタイムが満了することにより停止する方法(Binding Update送信停止)の2つの方式を適用する。ただし、必ずしも2つの方式を適用する必要はない。
【0145】
ここで、ルート最適化制御処理部1が、ルート最適化の停止方式を「Binding Update送信」にすると判定した場合、Mobile−IPv6処理部3はバインディング・アップデートを生成する。そして、パケット送信処理部4に送信を依頼し、制御をS1805に進める。
【0146】
一方、S1803でルート最適化制御処理部1は、ルート最適化の停止方式を「Binding Update送信停止」にすると判定した場合、制御をS1805に進める(S1803)。
【0147】
そして、パケット送信処理部4はバインディング・アップデートの定周期な送信を停止する(S1805)。ここでは、ルート最適化制御処理部1は、ルート最適化を維持するために定周期的に送信しているバインディング・アップデートの送信を停止するために、定周期送信タイマを停止する。
【0148】
その後、ルート最適化制御処理部1は、ルート最適化制御情報のルート最適化状態を「ルート最適化未」に設定して(S1806)、制御を終了する(S1809)。
【0149】
一方、S1802でルート最適化制御処理部1は、通信監視状態が通信中と判定した場合、ルート最適化制御情報内の通信監視状態を「通信停止中」に設定する(S1807)。
【0150】
そして、ルート最適化制御処理部1は通信監視タイマをリスタートし(S1808)、制御を終了する(S1809)。
〈〈第2の実施の形態〉〉
以下に図19から図22を参照して、ルート最適化の制御方法に関する第2の実施形態を説明する。第1の実施形態との違いは、移動端末(MN)と通信ノード(CN)との接続性を維持する仕組みを階層化Mobile−IPv6(以降階層化Mobile−IPv6という)方式としている点である。
【0151】
図19において、MNは移動端末を示し、CNは通信ノードを示す。また、HAはホームエージェントを示し、MAPはモビリティ・アンカ・ポイント(Mobility Anchor Point)を示す。
【0152】
まず、移動端末(MN)は通信ノード(CN)との通信が発生した場合、移動端末(MN)と通信ノード(CN)間のセキュリティ・アソシエーションが確立しているか確認する。そして、セキュリティ・アソシエーションが確立している場合、移動端末(MN)は通信ノード(CN)との間でルート最適化を実施可能と判断して、通信ノード(CN)に対するルート最適化をするため、通信開始前にバインディング・アップデートを送信する(S1901)。この時、バインディング・アップデートは通常のパケットをピギーバック(Piggy Back)方式で送信してもよい。このバインディング・アップデートには、リージョナル気付けアドレスが含まれる。
【0153】
また、この際、移動端末(MN)はルート最適化を実施した通信ノード(CN)の情報をルート最適化制御情報(図9を参照)として記録する。
【0154】
一方、ルート最適化のためのバインディング・アップデートを移動端末(MN)から受信した通信ノード(CN)は、移動端末(MN)の位置情報を登録する(S1902)。その後、移動端末(MN)は、移動端末(MN)に関する位置情報を保持している通信ノード(CN)に対して、通常のパケットを送信する(S1903)。
【0155】
そして、移動端末(MN)にパケットを送信する場合、移動端末(MN)に関する位置情報を保持している通信ノード(CN)は、移動端末(MN)のホームアドレスではなく、リージョナル気付けアドレスを宛先としてパケットを送信する(S1904)。
【0156】
そのため、このパケットはホームエージェントを経由することなく、ルート最適化された経路でモビリティ・アンカ・ポイントに到達する(S1905)。
【0157】
一方、モビリティ・アンカ・ポイントでは、リージョナル気付けアドレス宛てのパケットを受信した場合、このパケットをカプセル化して、オンリンク気付けアドレス宛てとして、移動端末(MN)に転送する。すなわち、モビリティ・アンカ・ポイントは、リージョナル気付けアドレス宛てのパケットを、移動端末(MN)のホームアドレスと関連づけられたオンリンク気付けアドレスに転送する。このようにして、パケットは移動端末(MN)に到達する(S1906)。
【0158】
従って、これ以降、移動端末(MN)が移動しない限り、通信ノード(CN)からのパケットは同一経路で移動端末(MN)に到達する。その結果、経路の変更は発生しないため、パケットの順序逆転が発生することはない。
【0159】
次に図20を参照して、階層化Mobile−IPv6において、移動端末(MN)が移動端末(MN)と通信ノード(CN)間の継続的な通信が停止していることを検知して、移動端末(MN)と通信ノード(CN)との間のルート最適化を停止する場合を説明する。
【0160】
まず、移動端末(MN)は、移動端末(MN)と通信ノード(CN)とのルート最適化を設定した後、ルート最適化中の通信ノード(CN)との通信を監視する。そして、移動端末(MN)は所定時間、移動端末(MN)と通信ノード(CN)間の通信がないことを検知した場合、通信ノード(CN)に対してルート最適化を停止するためのバインディング・アップデートを送信する(S2001)。それから、ルート最適化を維持するための定周期的なバインディング・アップデートの送信を停止する。
【0161】
一方、ルート最適化を停止するバインディング・アップデートを受信した通信ノード(CN)は、移動端末(MN)の位置情報を自ノードの管理する情報から削除する(S2002)。
【0162】
従って、通信を継続していない移動端末(MN)と通信ノード(CN)間のルート最適化を停止することができる。その結果、ネットワーク上への無駄なトラフィックの送出を抑制し、通信ノード(CN)上の不要な資源を開放することができる。
【0163】
図21を参照して、Mobile−IPv6において、移動端末(MN)が移動端末(MN)と通信ノード(CN)間の継続的な通信が停止していることを検知して、移動端末(MN)と通信ノード(CN)との間のルート最適化を停止する場合のその他の実施の形態を説明する。図20との相違点は、移動端末(MN)から通信ノード(CN)に対して、ルート最適化を停止するためのバインディング・アップデートを送信しない点である。
【0164】
図20と同様に、移動端末(MN)は、移動端末(MN)と通信ノード(CN)とのルート最適化を設定した後、ルート最適化中の通信ノード(CN)との通信を監視する。そして、移動端末(MN)は所定時間、移動端末(MN)と通信ノード(CN)間の通信がないことを検知した場合、通信ノード(CN)に対するルート最適化を維持するバインディング・アップデートの定周期的な送信を停止する(S1101)。
【0165】
一方、通信ノード(CN)はルート最適化を維持するバインディング・アップデートが到達しなくなり、バインディング・キャッシュ中のライフタイム(Lifetime)が満了する。そして、通信ノード(CN)は、移動端末(MN)の位置情報を登録から削除する(S2102)。
【0166】
従って、通信を継続していない移動端末(MN)と通信ノード(CN)間のルート最適化を停止することができる。その結果、ネットワーク上への無駄なトラフィックの送出を抑制し、通信ノード(CN)上の不要な資源を開放することができる。
【0167】
図22を参照して、階層化Mobile−IPv6において、一度ルート最適化を適用したことがある移動端末(MN)と通信ノード(CN)間で再ルート最適化の適用を説明する。
【0168】
図9に示すように、移動端末(MN)がルート最適化を実施した時に、移動端末(MN)は、移動端末(MN)がルート最適化を実施した通信ノード(CN)の情報を、ルート最適化制御情報として記録する。移動端末(MN)が通信ノード(CN)との通信を開始した時に、移動端末(MN)は、通信ノード(CN)のIPv6アドレスを「通信ノードIPv6アドレス」、移動端末(MN)のIPv6アドレスを「自ノードIPv6アドレス」として、ルート最適化制御情報を検索する。移動端末(MN)が以前ルート最適化を適用したことがある通信ノード(CN)の場合、移動端末(MN)はパケットを送信する前に、ルート最適化のためのバインディング・アップデートを通信ノード(CN)に対して送信する(S2201)。
【0169】
一方、移動端末(MN)からルート最適化のためのバインディング・アップデートを受信した通信ノード(CN)は、移動端末(MN)の位置情報を登録する(S2202)。
【0170】
その後、移動端末(MN)は、移動端末(MN)に対する位置情報を保持している通信ノード(CN)に対してパケットを送信する(S2203)。
【0171】
そして、移動端末(MN)に関する位置情報を保持している通信ノード(CN)は、移動端末(MN)にパケットを送信する場合、移動端末(MN)のホームアドレスではなく、リージョナル気付けアドレスを宛先としてパケットを送信する(S2204)。
【0172】
このパケットはホームアドレスを経由することなく、ルート最適化された経路でモビリティ・アンカ・ポイントに到達する(S2205)。
【0173】
一方、モビリティ・アンカ・ポイントでは、リージョナル気付けアドレス宛てのパケットを受信した場合、このパケットをカプセル化してオンリンク気付けアドレス宛てに転送する。そして、パケットは移動端末(MN)に到達する(S2206)。
【0174】
そして、これ以降、移動端末(MN)が移動しない限り、通信ノード(CN)からのパケットは同一経路で移動端末(MN)に到達する。従って、経路の変更は発生しないため、パケットの順序逆転が発生することはない。
【0175】
このようにして、一度ルート最適化を適用したことがある移動端末(MN)と通信ノード(CN)間において、再びルート最適化が適用される。
【0176】
また、階層化Mobile−IPv6におけるルート最適化制御のシステム構成、及び作用は、上述したMobile−IPv6と共通であるため、ここでは説明を省略する。
〈コンピュータ読み取り可能な記憶媒体〉
上記実施の形態のいずれかの処理をコンピュータに実行されるプログラムをコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶することができる。そして、コンピュータに、この記憶媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、上記実施の形態に示した通信方法の機能を提供させることができる。
【0177】
ここで、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータから読み取ることができる記憶媒体をいう。このような記憶媒体のうちコンピュータから取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R/W、DVD、DAT、8mmテープ、メモリーカード等がある。
【0178】
また、コンピュータに固定された記録媒体としてハードディスクやROM(リード・オンリー・メモリ)等がある。
【0179】
なお、上記実施の形態は本発明の範囲をなんら限定するものではなく、当業者が理解できる範囲において適宜、各種の変形の態様があり得る。
〈その他〉
さらに、本実施の形態は以下の発明を開示する。
【0180】
(付記1)第1のネットワークにホームアドレスを有し、第2のネットワークに一時的アドレスを有する移動端末と、前記第1のネットワークにおいて前記ホームアドレスでの通信を代行する代行装置と、前記代行装置を介して前記移動端末と通信する相手端末との間での通信方法であり、
前記移動端末が第2のネットワークに移動しているときに、前記移動端末が、前記一時的アドレスを含む情報を前記相手端末に送信するステップと、
前記相手端末が、前記移動端末の前記一時的アドレスを含む情報を受信するステップと、
前記相手端末が、前記移動端末の前記一時的アドレス宛てで前記移動端末に送信するステップとを備え、
前記移動端末と前記相手端末との通信の開始に先立って、前記代行装置によらない通信ルートを形成する通信方法。
【0181】
(付記2)移動端末と相手端末との通信が開始する前に、セキュリティに関する要求が満たされているかを確認するステップを備える付記1に記載の通信方法。
【0182】
(付記3)所定期間、移動端末と相手端末との間の通信がないことを検知するステップと、
前記移動端末と前記相手端末との間の通信がないことを検知した場合、前記通信ルートを解消する情報を送信するステップとを備える付記1に記載の通信方法。
【0183】
(付記4)所定期間、移動端末と相手端末との間の通信がないことを検知するステップと、
前記移動端末と前記相手端末との間の通信がないことを検知した場合、前記通信ルートを維持する情報の送信を停止するステップとを備える付記1に記載の通信方法。
【0184】
(付記5)一度、移動端末と相手端末との間で前記代行装置によらない前記通信ルートが形成されたことを記憶するステップと、
前記通信ルートについての記憶に基づいて、前記代行装置によらない通信ルートを再度形成するステップとを備える付記1に記載の通信方法。
【0185】
(付記6) 移動端末と相手端末との間の通信を開始する前に、前記相手端末が前記移動端末の位置情報をピギーバックにより登録するステップを備える付記1記載の通信方法。
【0186】
(付記7)第1のネットワークにホームアドレスを有し、第2のネットワークに第1の一時的アドレスと第2の一時的アドレスを有する移動端末と、前記第1のネットワークにおいて前記ホームアドレスでの通信を代行する第1の代行装置と、前記第1の一時的アドレスでの通信を代行する第2の代行装置と、前記第1の代行装置と前記第2の代行装置とを介して前記移動端末と通信する相手端末との間での通信方法であり、
前記移動端末が第2のネットワークに移動しているときに、前記移動端末が、
前記第1の一時的アドレスを含む情報を前記相手端末に送信するステップと、前記相手端末が、前記移動端末の前記第1の一時的アドレスを含む情報を受信するステップと、
前記相手端末が、前記移動端末の前記第の一時的アドレス宛てに送信するステップと、
前記第2の代行装置が、前記第2の一時アドレス宛てで前記移動端末に送信するステップとを備え、
前記移動端末と前記相手端末との通信の開始に先立って、前記第1の代行装置によらない通信ルートを形成する通信方法。
【0187】
(付記8)第2の代行装置を介した移動端末と相手端末との通信を開始する前に、セキュリティに関する要求が満たされているかを確認するステップを備える付記7に記載の通信方法。
【0188】
(付記9)所定期間、移動端末と相手端末との間の通信がないことを検知するステップと、
前記移動端末と前記相手端末との間の通信がないことを検知した場合、前記通信ルートを解消する情報を送信するステップとを備える付記7に記載の通信方法。
【0189】
(付記10)所定期間、移動端末と相手端末との間の通信がないことを検知するステップと、
前記移動端末と前記相手端末との間の通信がないことを検知した場合、前記通信ルートを維持する情報の送信を停止するステップとを備える付記7に記載の通信方法。
【0190】
(付記11)一度、移動端末と相手端末との間で前記第1の代行装置によらない前記通信ルートが形成されたことを記憶するステップと、
前記通信ルートについての記憶に基づいて、前記第1の代行装置によらない通信ルートを再度形成するステップとを備える付記7に記載の通信方法。
【0191】
(付記12)移動端末と相手端末との間の通信を開始する前に、前記相手端末が前記移動端末の位置情報をピギーバックにより登録するステップを備える付記7記載の通信方法。
【0192】
(付記13)第1のネットワークにホームアドレスを有し、第2のネットワークに一時的アドレスを有する移動端末と、前記第1のネットワークにおいて前記ホームアドレスでの通信を代行する代行装置と、前記代行装置を介して前記移動端末と通信する相手端末との間での通信において利用される端末装置であって、
前記移動端末が第2のネットワークに移動しているときに、前記一時的アドレスを含む位置情報を前記相手端末に送信する送信部と、
前記相手端末の送信を受信する受信部と、
前記移動端末と前記相手端末との通信の開始に先立って、前記代行装置によらない通信ルートを形成する通信ルート形成部とを備える端末装置。
【0193】
(付記14)移動端末と相手端末との通信を開始する前に、セキュリティに関する要求が満たされているかを確認するセキュリティ判定部を備える付記13に記載の端末装置。
【0194】
(付記15)移動端末と相手端末との間の通信状態を監視する通信監視部と、
所定期間、前記移動端末と前記相手端末との間の通信がないことを検知した場合、前記通信ルートを解消する情報を送信するルート解消部とを備える付記13に記載の端末装置。
【0195】
(付記16)所定期間、移動端末と相手端末との間の通信がないことを検知する通信監視部と、
前記移動端末と前記相手端末との間の通信がないことを検知した場合、前記通信ルートを維持する情報の送信を停止する停止部とを備える付記13に記載の端末装置。
【0196】
(付記17)一度、移動端末と相手端末との間で前記代行装置によらない前記通信ルートが形成されたことを記憶する記憶部と、
前記通信ルートについての記憶に基づいて、前記代行装置によらない通信ルートを再度形成する通信ルート再形成部とを備える付記13に記載の端末装置。
(付記18)第1のネットワークにホームアドレスを有し、第2のネットワークに第1の一時的アドレスと第2の一時的アドレスを有する移動端末と、前記第1のネットワークにおいて前記ホームアドレスでの通信を代行する第1の代行装置と、前記第1の一時的アドレスでの通信を代行する第2の代行装置と、前記第1の代行装置と前記第2の代行装置とを介して前記移動端末と通信する相手端末との間での通信において利用される端末装置であって、
前記移動端末が第2のネットワークに移動しているときに、前記第1の一時的アドレスを含む情報を前記相手端末に送信する送信部と、
前記第2の代行装置が前記第2の一時アドレス宛てにした送信を受信する受信部と、
前記移動端末と前記相手端末との通信の開始に先立って、前記第1の代行装置によらない通信ルートを形成する通信ルート形成部とを備える端末装置。
【0197】
【発明の効果】
以上で説明したように、本発明は、移動端末と通信ノードとの通信中の経路の変更が発生することを防止し、移動端末から通信ノードへの不要なパケット送信を抑止できる通信方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のMobile−IPv6によるルート最適化を設定するシステム図
【図2】従来のMobile−IPv6によるルート最適化を維持するシステム図
【図3】従来の階層化Mobile−IPv6によるルート最適化を設定するシステム図
【図4】従来の階層化Mobile−IPv6によるルート最適化を維持するシステム図
【図5】Mobile−IPv6によるルート最適化の設定を示すシステム図
【図6】Mobile−IPv6によるルート最適化の停止を示す図
【図7】Mobile−IPv6によるルート最適化の停止を示す図
【図8】Mobile−IPv6による再ルート最適化の設定を示す図
【図9】ルート最適化制御情報の構成図
【図10】移動端末におけるルート最適化制御のシステム構成図
【図11】ルート最適化制御の開始を示すブロック図
【図12】ルート最適化制御の通信監視を示すブロック図
【図13】ルート最適化制御の停止を示すブロック図
【図14】ルート最適化制御の開始を示すフローチャート
【図15】ルート最適化制御の判定を示すフローチャート
【図16】ルート最適化制御の情報登録を示すフローチャート
【図17】ルート最適化制御の通信監視を示すフローチャート
【図18】ルート最適化制御の停止を示すフローチャート
【図19】階層化Mobile−IPv6によるルート最適化の設定を示す図
【図20】階層化Mobile−IPv6によるルート最適化の停止を示す図
【図21】階層化Mobile−IPv6によるルート最適化の停止を示す図
【図22】階層化Mobile−IPv6による再ルート最適化の設定を示す図
Claims (5)
- 第1のネットワークにホームアドレスを有し、第2のネットワークに一時的アドレスを有する移動端末と、前記第1のネットワークにおいて前記ホームアドレスでの通信を代行する代行装置と、前記代行装置を介して前記移動端末と通信する相手端末との間での通信方法であり、
前記移動端末が第2のネットワークに移動しているときに、前記移動端末が、前記一時的アドレスを含む情報を前記相手端末に送信するステップと、
前記相手端末が、前記移動端末の前記一時的アドレスを含む情報を受信するステップと、
前記相手端末が、前記移動端末の前記一時的アドレス宛てに送信するステップとを備え、
前記移動端末と前記相手端末との通信の開始に先立って、前記代行装置によらない通信ルートを形成する通信方法。 - 移動端末と相手端末との通信が開始する前に、セキュリティに関する要求が満たされているかを確認するステップを備える請求項1に記載の通信方法。
- 所定期間、移動端末と相手端末との間の通信がないことを検知するステップと、
前記移動端末と前記相手端末との間の通信がないことを検知した場合、前記通信ルートを解消する情報を送信するステップとを備える請求項1に記載の通信方法。 - 所定期間、移動端末と相手端末との間の通信がないことを検知するステップと、
前記移動端末と前記相手端末との間の通信がないことを検知した場合、前記通信ルートを維持する情報の送信を停止するステップとを備える請求項1に記載の通信方法。 - 一度、移動端末と相手端末との間で前記代行装置によらない前記通信ルートが形成されたことを記憶するステップと、
前記通信ルートについての記憶に基づいて、前記代行装置によらない通信ルートを再度形成するステップとを備える請求項1に記載の通信方法。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007110270A (ja) * | 2005-10-12 | 2007-04-26 | Alaxala Networks Corp | 一定間隔通信を実行する通信装置 |
JP2007533279A (ja) * | 2004-04-19 | 2007-11-15 | テレコム・イタリア・エッセ・ピー・アー | Ip移動ネットワーク等のルーティング方法及びシステム、対応するネットワーク及びコンピュータプログラムプロダクト |
JP2010537526A (ja) * | 2007-08-20 | 2010-12-02 | テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) | 移動通信ネットワークにおいてローカルブレークアウトを提供するための方法と装置 |
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2002
- 2002-08-07 JP JP2002229879A patent/JP2004072468A/ja active Pending
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