JP2004071525A - 紫外線発光ダイオードを用いた除電装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】除電対象物に紫外線を照射して静電気を中和、除去するに際し、紫外線の発生源を小型化し、あるいは、除電対象物の形状に応じてそれに適合する任意形状に構成可能とし、それにより、該対象物に効率的に紫外線を照射し、その静電気を中和、除去可能にした除電装置を提供する。
【解決手段】紫外線照射手段により紫外線を除電対象物5Aに照射して、その静電気を中和、除去するための除電装置において、上記紫外線照射手段として、紫外線発光ダイオード4を用いる。
【選択図】 図1
【解決手段】紫外線照射手段により紫外線を除電対象物5Aに照射して、その静電気を中和、除去するための除電装置において、上記紫外線照射手段として、紫外線発光ダイオード4を用いる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紫外線照射により除電対象物の静電気を中和、除去する除電装置に関するものであり、更に具体的には、半導体関連の微小な部品を取付けたり組立てたりする製造技術分野、あるいは、空気の吹き付けによるごみや水分の付着を嫌う製品を扱うような製造技術分野等において用いるのに有効な除電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体関連の製造技術の分野等においては、微小な部品が静電気を持つことにより部品同士が相互に密着し、あるいは静電気で塵埃を吸着して不良品となるのを防止するため、該部品の加工、組付け等に際して、予めそれらの部品にイオン化した空気を吹き付けるなどの手段を用いて除電することが行われている。
具体的には、放電電極に高電圧を印加してコロナ放電を発生させることによりその周囲の空気をイオン化させるようにしたイオナイザーを用い、それによってイオン化された空気を、静電気を除去すべき除電対象物に空気流として供給するようにしている。
【0003】
しかしながら、上記イオン化された空気流によって除電を行う方法では、空気流の吹き付けの強さが強すぎると、部品自体が吹き飛ばされることもあり、特に部品装着機の部品保持部先端に保持された部品などのように、小さく不安定に保持されているような部品の静電気を中和、除去する場合には、十分に空気の流量を調整しないと部品を吹き飛ばしてしまったり、除電に時間が掛かったりすることになる。更に、その空気流が周辺の塵埃を巻き上げ、かえって部品に塵埃を付着させ、あるいはその空気流により水分を付着させて、不良品を発生させる原因になることもある。
【0004】
一方、紫外線ランプを用いて静電気を除去すべき対象物に紫外線を照射し、それによって、対象物の周囲のガス分子をイオン化することにより静電気を中和、除去する技術も、従来から知られている(例えば、特開平9−69478号公報参照)。この紫外線の照射は、それにより周囲のガス分子がイオン化され、あるいは紫外線により対象物等から光電子が放出されることにより、除電対象物の電荷が中和されることを利用している。
【0005】
この紫外線ランプのような管球を用いる場合は、前述した放電電極間のコロナ放電によるイオナイザーを用いる場合も同様であるが、装置自体がある程度のスペースをとるので、半導体関連等の比較的小型の除電対象物の個々に対して集中的、効率的に静電気を除去できるようにすることは困難であり、そのため、部品の加工、組付け等に際して、予め多数の部品の静電気を一括して中和、除去するための装置として利用し、あるいは、広い範囲の静電気を全体的に中和、除去するのには有効であるが、それらの装置の大きさに起因して用途には制限が生じることになる。
【0006】
しかるに、加工や組付けに供する部品は、それらの搬送時やピックアップ時における摩擦等により帯電してしまうことも多く、上述した手段を用いて予め多数の部品の除電を行っておいても、再度静電気が発生することがあるため、有効な除電効果を期待することができず、確実な除電を行うためには、加工や組付けを行いならがらも除電可能にすることが望まれる。そのためには、除電のための装置を加工、組付け中の除電対象物に常に近接配置するため、小型に形成したり、除電装置の構成に除電対象物の形状に対する適合性を持たせるようにするなどの配慮が必要になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の技術的課題は、基本的には、除電対象物に紫外線を照射して静電気を中和、除去する紫外線照射手段を用いる場合において、除電対象物に投射する紫外線の発生源を小型化し、あるいは、除電対象物の形状に応じてそれに適合する任意形状に構成可能とし、それにより除電装置を対象物に近接配置可能にして、該対象物に効率的に紫外線を照射し、その静電気を中和、除去可能にすることにある。
本発明の他の技術的課題は、除電対象物について、その加工や組付けを行いならがらも除電することを可能にし、それにより部品の搬送時やピックアップ時における摩擦等による帯電をも抑制し、有効で確実な除電効果を得られるようにした除電装置を提供することにある。
【0008】
本発明の他の技術的課題は、紫外線照射手段を除電対象物の直近に配置できるようにし、それにより、除電対象物の確実な除電を行いながら、不要な部分への紫外線の照射を僅少にできるようにした除電装置を提供することにある。
本発明の他の技術的課題は、小型の紫外線照射手段を用いて、その集合により大きな紫外線発光体をも構成可能とし、それによって照射対象物の形状に合わせた発光源を構成し、紫外線を対象物に均一に照射できるようにした除電装置を提供することにある。
【0009】
本発明の他の技術的課題は、直近からの紫外線の照射によって除電対象物周囲の空気を直接イオン化することにより、基本的に、前記除電のための送風の必要をなくし、塵埃や水分を除電対象物に吹き付ける必要がなく、クリーンな除電を可能にした除電装置を提供することにある。
本発明の他の技術的課題は、前述した紫外線ランプのような管球を用いることなく、省スペースで効率的に静電気を中和、除去できるようにした除電装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の除電装置は、基本的には、紫外線照射手段により紫外線を除電対象物に照射して、その静電気を中和、除去するための除電装置において、上記紫外線照射手段として、紫外線発光ダイオードを用いたことを特徴とするものである。
上記構成を有する除電装置においては、紫外線照射手段として紫外線発光ダイオードを用い、それにより紫外線の発生源を小型化し、しかも除電対象物の形状に応じてそれに適合する任意形状に配列可能にしているので、除電装置を対象物に近接配置することが可能になり、該対象物に効率的に紫外線を照射して、その静電気を中和、除去可能にすることができる。また、除電対象物の加工や組付けを行いならがら除電することも可能となり、それにより部品の搬送時やピックアップ時における摩擦等による帯電をも抑制し、有効で確実な除電効果を得ることができる。
【0011】
上記本発明の除電装置においては、除電対象面が2次元または3次元的な面状をなす場合には、除電対象物における紫外線照射面の形状に適合させた支持部材に、上記紫外線照射面に対向する多数の紫外線発光ダイオードを並設し、また、除電対象面が帯状をなす場合には、上記支持部材を帯状の除電対象物の長手方向に対して直交する方向に向けて配置するバー状とし、この支持部材に沿って紫外線発光ダイオードを配設し、この支持部材と帯状の除電対象物とを、該除電対象物の長手方向に対して相対移動可能に配設することができる。
【0012】
更に、本発明の除電装置において、除電対象物が回転体状をなす場合には、支持部材を、回転体状をなす除電対象物の回転中心軸線の周りに相対的に回転し、その回転によって除電対象物の周表面の全体に逐次対向する対面枠状に形成し、この支持部材における除電対象物との対向面側に、多数の紫外線発光ダイオードを並設することができ、また、微小除電対象物を除電の対象とする場合には、紫外線発光ダイオードと対象物との間に集光用のレンズ機能要素を配設することができる。
【0013】
また、本発明の除電装置においては、除電対象物に対向配置される紫外線発光ダイオード側に、該除電対象物の方向に空気を吐出する空気吐出口を設けて、除電効果を高めるための微風を供給し、あるいは、紫外線発光ダイオードから除電対象物に至る光路の周囲を、光触媒を有する壁部材あるいは光電子放出壁部材により全面的または部分的に囲繞することによりイオンの発生を促し、除電効果を高めることができ、更に、紫外線発光ダイオードから除電対象物に至る光路の周囲を、オゾン吸収壁部材あるいはオゾン分解触媒を有する壁部材により全面的または部分的に囲繞し、オゾンの存在を嫌う除電対象物等に対するオゾンの影響を抑制することができる。
【0014】
本発明の一つの実施形態としては、その除電装置を、除電対象物を部品保持部に保持させて所定の位置に装着する部品装着機に装備するためのものとして構成することができ、この場合、上記部品保持部またはそれに対向する部位に、該部品保持部に装着された除電部品に向けて紫外線を照射する紫外線発光ダイオードが配設される。
本発明の他の実施形態としては、紫外線発光ダイオードから対象物に至る光路の周囲を、オゾン発生触媒を有する壁部材により全面的または部分的に囲繞し、オゾン発生器としての使用を可能にしたものとして構成される。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る除電装置の基本的な構成を示すもので、この除電装置は、紫外線照射手段として、紫外線発光ダイオード4を用いた点に主たる特徴を有するものとして構成され、具体的には、電源1に電気的に通じる通電回路2に、抵抗器3を介して紫外線発光ダイオード4を接続することにより構成している。
この除電装置は、静電気を中和、除去しようとする各種除電対象物物5に向けて紫外線発光ダイオード4から紫外線を照射し、その紫外線によって除電対象物5Aの周囲の気体(空気)をイオン化して、その除電対象物5Aの除電を行うものである。
【0016】
上記構成を有する除電装置は、紫外線照射手段として紫外線発光ダイオード4を用いることにより、紫外線の発生源を小型化しているので、その紫外線発光ダイオード4を除電対象物5Aに近接配置することが可能になり、該対象物に効率的に紫外線を照射して、効果的にその静電気を中和、除去することができる。しかも、以下に説明するように、上記紫外線発光ダイオード4の多数を、除電対象物の形状に応じてそれに適合する任意形状に配列することができる。
また、紫外線の発生源が小型であることから、それを除電対象物の加工機や装着機等に付設して、その除電対象物の加工や組付けを行いならがら除電することも可能となり、それにより部品の加工、搬送時やピックアップ時における摩擦等による帯電をも抑制し、有効で確実な除電効果を得ることができる。
【0017】
除電対象物の表面が2次元または3次元的な面状をなす場合、例えば、図2に示すように除電対象物5Bが円盤状である場合には、その紫外線照射面の形状に適合させるために略同形の円盤状に形成した支持部材7Aの下面に、上記紫外線照射面に対向する多数の紫外線発光ダイオード4を並設すればよい。
この除電装置では、上述したように紫外線照射手段として紫外線発光ダイオード4を用いることにより、紫外線の発生源を小型化しているので、除電対象物が上記円盤状ばかりでなく、任意の複雑形状を有する場合にも、その形状に合わせた支持部材に紫外線発光ダイオード4の多数を全面配置することができ、それにより短時間に効果的に除電することができる。
【0018】
図3の(a)(b)は、除電対象物5Cが合成樹脂フィルムや布等からなる帯状をなす場合に用いる除電装置の構成を示すもので、図示のように支持部材7Bを帯状の除電対象物5Cの長手方向に対して直交する方向に向けて配置するバー状とし、この支持部材7Bの除電対象物5C側に、その紫外線照射面に対向する多数の紫外線発光ダイオード4を支持部材7Bに沿って並設している。紫外線発光ダイオード4の並列長を、除電対象物5Cの巾と同等またはそれ以上にする必要があるのは勿論である。上記支持部材7Bに対する紫外線発光ダイオード4の取付けの列数は、同図(b)に示すように複数とすることにより、除電効果を高め、除電時間を短縮することもできるが、単列としてもよい。
【0019】
この除電装置の場合には、通常、支持部材7Bを帯状の除電対象物5Cが走行する部分の上に配置し、該除電対象物5Cをその長手方向(矢印方向)に走行させながら、その表面に紫外線を照射して除電することになるが、支持部材7Bを一時的に停止状態にある除電対象物5Cに対して往復移動させることもでき、つまり、両者を除電対象物5Cの長手方向に相対移動可能に配設し、その相対移動の間に除電することができる。
【0020】
図4は、容器状その他の回転体状をなす除電対象物5Dに本発明の除電装置を適用した実施例を示すもので、この場合、支持部材7Cを、回転体状をなす除電対象物5Dの回転中心軸線Oの周りに回転し、その回転によって除電対象物5Dの内周表面の全体に逐次対向する対面枠状に形成している。そして、この支持部材7Cにおける除電対象物5Dとの対向面側に、多数の紫外線発光ダイオード4を並設している。除電に際しては、上記支持部材7Cの軸8を回転中心軸線Oの周りに回転させればよいが、除電対象物5Dを静止する支持部材7Cの周りに回転させることもできる。また、ここでは容器状の除電対象物5Dの内面側において除電する場合を示しているが、外面側で除電を行うこともでき、その場合には支持部材を除電対象物の外面に沿うように形成すればよい。
【0021】
図5は、微小な除電対象物5Eを除電する場合に有効な除電装置の実施例を示すもので、紫外線発光ダイオード4と対象物5Eとの間に、集光用のレンズ機能要素9を配設し、紫外線を除電対象物5Eの表面に集光するようにしている。上記集光用のレンズ機能要素9としては、図示したようなレンズの外、紫外線を集光できる各種光学系等を用いることができる。
このように、発光ダイオード4と除電対象物の間にレンズを設けて集光し、そして他の方向への紫外線の照射を抑止すると、除電効果を高めながら、他の部分へ及ぶ紫外線の影響を極小とすることができる。
【0022】
図6は、図1によって説明した除電装置に、付加的要素として、除電対象物5Fに対向配置される紫外線発光ダイオード4側に、該除電対象物5Fの方向に空気を吐出する空気吐出口11aを持ったノズル11を設けて、この吐出口11aから除電効果を高めるための微風を除電対象物5F側に供給し、紫外線発光ダイオード4と除電対象物5Fの間のイオン化された空気を積極的に除電対象物側へ送ることにより、除電効果を高めるようにしている。上記微風は、除電のために必要不可欠のものではなく、従って、除電対象物を吹き飛ばさないような適切な風量にすることができる。なお、図1の例と同一または対応部分には、図1と同じ符号を付している。
【0023】
図7は、図1によって説明した除電装置に、付加的要素として、紫外線発光ダイオード4から除電対象物5Gに至る光路の周囲をほぼ全面的に囲繞するところの、光触媒を有する壁部材あるいは光電子放出壁部材13を設置した場合を示している。上記壁部材13による囲繞は、全面的ではなく、部分的な囲繞とすることもできる。
図1等によって示した除電装置にこのような壁部材13を設けることにより、紫外線発光ダイオード4からの紫外線が主として除電対象物5Gに照射されるばかりでなく、上記壁部材13によりイオンの発生が促され、除電効果を一層高めることができる。なお、図1の例と同一または対応部分には、図1と同じ符号を付している。
【0024】
図8は、本発明の除電装置の1実施形態として、除電対象物5Hを部品保持部15aに保持させて所定の位置に装着する部品装着機15に装備するための除電装置を示している。上記部品保持機15は、そのロッド状の部品保持部15aの先端に真空吸引等により微小な除電対象物5Hを保持し、ロボットアーム等によりそれを所定の位置に移動させて、加工、組付けを行うためのものである。
上記除電装置は、円環状の支持部材7Dに、その中心軸線上の一点の近傍に向けて紫外線を照射するように多数の紫外線発光ダイオード4を配設することにより構成したもので、上記部品保持部15aの移動経路中に、それに保持された除電対象物5Hに対向できる部位において、該部品保持部15aと同心に位置させて固定し、紫外線発光ダイオード4から除電対象物5Hに向けて紫外線を照射するようにしている。
【0025】
上記図8の除電装置は、図9に示すように、部品保持機15におけるロッド状の部品保持部15aの基部に同心状に固定し、紫外線発光ダイオード4からの紫外線が部品保持部15aに保持された除電対象物5Hに向けて照射されるようにして、常に除電対象物5Hと共に一定の位置的関係を保ちながら移動するようにすることもできる。
【0026】
上述した除電のための紫外線照射を行うと、イオン発生に伴ってオゾンも発生し、そしてこのオゾンの発生が不都合を来す場合も少なくない。
図10の実施例は、図1によって説明した除電装置において、紫外線発光ダイオード4から除電対象物5Iに至る光路の周囲を、オゾン吸収壁部材あるいはオゾン分解触媒を有する壁部材17によりほぼ全面的に囲繞し、除電対象物5Iや周辺機器でオゾンの存在を嫌うものに対するオゾンの影響を抑制できるようにしている。上記壁部材17は上記紫外線の光路の周囲を部分的に囲繞するものとすることもできる。
【0027】
また、逆に除電対象物5Iや周辺機器においてオゾンの発生が望ましい場合には、オゾンの発生をそのまま利用し、更に上記壁部材17としてオゾン発生触媒を有する素材を用い、積極的にオゾンの発生を促すことができ、場合によってはこの除電装置自体をオゾン発生器として使用することもできる。
【0028】
【発明の効果】
以上に詳述した本発明の紫外線発光ダイオードを用いた除電装置によれば、除電対象物に紫外線を照射して静電気を中和、除去するに際し、紫外線の発生源を小型化し、あるいは、除電対象物の形状に応じてそれに適合する任意形状に構成可能としているので、該対象物に効率的に紫外線を照射し、その静電気を中和、除去することができる。
また、上記紫外線発光ダイオードは、他の紫外線源に比して長寿命なものであるから、メンテナンスフリーを図ることができ、同時に、管球等を用いる場合に比して発熱もなく、そのため熱による支障を来すこともなく、しかも、省電力、省エネルギーを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る除電装置の基本的な構成を示す模式的構成図である。
【図2】除電対象物が円盤状である場合の除電装置の構成を示す斜視図である。
【図3】(a)は合成樹脂フィルム等の帯状をなす除電対象物に用いる除電装置の構成を示す斜視図、(b)はその除電装置における紫外線発光ダイオードの配列状態を例示する支持部材の下面図である。
【図4】容器状をなす除電対象物に適用する除電装置の断面図である。
【図5】微小な除電対象物5Eを除電する場合に有効な除電装置の実施例を示すもの除電装置の要部縦断面図である。
【図6】除電対象物に空気流を供給するようにした実施例の構成図である。
【図7】光触媒を有する壁部材あるいは光電子放出壁部材を設置した実施例の模式的説明図である。
【図8】部品装着機に装備する除電装置の構成例を示す断面図である。
【図9】図8の実施例の変形例を示す断面図である。
【図10】発生するオゾンの吸収あるいは分解を行うようにした実施例の模式的説明図である。
【符号の説明】
4 紫外線発光ダイオード
5A〜5I 除電対象物
7A〜7D 支持部材
9 レンズ機能要素
11a 空気吐出口
13 壁部材
15 部品装着機
15a 部品保持部
【発明の属する技術分野】
本発明は、紫外線照射により除電対象物の静電気を中和、除去する除電装置に関するものであり、更に具体的には、半導体関連の微小な部品を取付けたり組立てたりする製造技術分野、あるいは、空気の吹き付けによるごみや水分の付着を嫌う製品を扱うような製造技術分野等において用いるのに有効な除電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体関連の製造技術の分野等においては、微小な部品が静電気を持つことにより部品同士が相互に密着し、あるいは静電気で塵埃を吸着して不良品となるのを防止するため、該部品の加工、組付け等に際して、予めそれらの部品にイオン化した空気を吹き付けるなどの手段を用いて除電することが行われている。
具体的には、放電電極に高電圧を印加してコロナ放電を発生させることによりその周囲の空気をイオン化させるようにしたイオナイザーを用い、それによってイオン化された空気を、静電気を除去すべき除電対象物に空気流として供給するようにしている。
【0003】
しかしながら、上記イオン化された空気流によって除電を行う方法では、空気流の吹き付けの強さが強すぎると、部品自体が吹き飛ばされることもあり、特に部品装着機の部品保持部先端に保持された部品などのように、小さく不安定に保持されているような部品の静電気を中和、除去する場合には、十分に空気の流量を調整しないと部品を吹き飛ばしてしまったり、除電に時間が掛かったりすることになる。更に、その空気流が周辺の塵埃を巻き上げ、かえって部品に塵埃を付着させ、あるいはその空気流により水分を付着させて、不良品を発生させる原因になることもある。
【0004】
一方、紫外線ランプを用いて静電気を除去すべき対象物に紫外線を照射し、それによって、対象物の周囲のガス分子をイオン化することにより静電気を中和、除去する技術も、従来から知られている(例えば、特開平9−69478号公報参照)。この紫外線の照射は、それにより周囲のガス分子がイオン化され、あるいは紫外線により対象物等から光電子が放出されることにより、除電対象物の電荷が中和されることを利用している。
【0005】
この紫外線ランプのような管球を用いる場合は、前述した放電電極間のコロナ放電によるイオナイザーを用いる場合も同様であるが、装置自体がある程度のスペースをとるので、半導体関連等の比較的小型の除電対象物の個々に対して集中的、効率的に静電気を除去できるようにすることは困難であり、そのため、部品の加工、組付け等に際して、予め多数の部品の静電気を一括して中和、除去するための装置として利用し、あるいは、広い範囲の静電気を全体的に中和、除去するのには有効であるが、それらの装置の大きさに起因して用途には制限が生じることになる。
【0006】
しかるに、加工や組付けに供する部品は、それらの搬送時やピックアップ時における摩擦等により帯電してしまうことも多く、上述した手段を用いて予め多数の部品の除電を行っておいても、再度静電気が発生することがあるため、有効な除電効果を期待することができず、確実な除電を行うためには、加工や組付けを行いならがらも除電可能にすることが望まれる。そのためには、除電のための装置を加工、組付け中の除電対象物に常に近接配置するため、小型に形成したり、除電装置の構成に除電対象物の形状に対する適合性を持たせるようにするなどの配慮が必要になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の技術的課題は、基本的には、除電対象物に紫外線を照射して静電気を中和、除去する紫外線照射手段を用いる場合において、除電対象物に投射する紫外線の発生源を小型化し、あるいは、除電対象物の形状に応じてそれに適合する任意形状に構成可能とし、それにより除電装置を対象物に近接配置可能にして、該対象物に効率的に紫外線を照射し、その静電気を中和、除去可能にすることにある。
本発明の他の技術的課題は、除電対象物について、その加工や組付けを行いならがらも除電することを可能にし、それにより部品の搬送時やピックアップ時における摩擦等による帯電をも抑制し、有効で確実な除電効果を得られるようにした除電装置を提供することにある。
【0008】
本発明の他の技術的課題は、紫外線照射手段を除電対象物の直近に配置できるようにし、それにより、除電対象物の確実な除電を行いながら、不要な部分への紫外線の照射を僅少にできるようにした除電装置を提供することにある。
本発明の他の技術的課題は、小型の紫外線照射手段を用いて、その集合により大きな紫外線発光体をも構成可能とし、それによって照射対象物の形状に合わせた発光源を構成し、紫外線を対象物に均一に照射できるようにした除電装置を提供することにある。
【0009】
本発明の他の技術的課題は、直近からの紫外線の照射によって除電対象物周囲の空気を直接イオン化することにより、基本的に、前記除電のための送風の必要をなくし、塵埃や水分を除電対象物に吹き付ける必要がなく、クリーンな除電を可能にした除電装置を提供することにある。
本発明の他の技術的課題は、前述した紫外線ランプのような管球を用いることなく、省スペースで効率的に静電気を中和、除去できるようにした除電装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の除電装置は、基本的には、紫外線照射手段により紫外線を除電対象物に照射して、その静電気を中和、除去するための除電装置において、上記紫外線照射手段として、紫外線発光ダイオードを用いたことを特徴とするものである。
上記構成を有する除電装置においては、紫外線照射手段として紫外線発光ダイオードを用い、それにより紫外線の発生源を小型化し、しかも除電対象物の形状に応じてそれに適合する任意形状に配列可能にしているので、除電装置を対象物に近接配置することが可能になり、該対象物に効率的に紫外線を照射して、その静電気を中和、除去可能にすることができる。また、除電対象物の加工や組付けを行いならがら除電することも可能となり、それにより部品の搬送時やピックアップ時における摩擦等による帯電をも抑制し、有効で確実な除電効果を得ることができる。
【0011】
上記本発明の除電装置においては、除電対象面が2次元または3次元的な面状をなす場合には、除電対象物における紫外線照射面の形状に適合させた支持部材に、上記紫外線照射面に対向する多数の紫外線発光ダイオードを並設し、また、除電対象面が帯状をなす場合には、上記支持部材を帯状の除電対象物の長手方向に対して直交する方向に向けて配置するバー状とし、この支持部材に沿って紫外線発光ダイオードを配設し、この支持部材と帯状の除電対象物とを、該除電対象物の長手方向に対して相対移動可能に配設することができる。
【0012】
更に、本発明の除電装置において、除電対象物が回転体状をなす場合には、支持部材を、回転体状をなす除電対象物の回転中心軸線の周りに相対的に回転し、その回転によって除電対象物の周表面の全体に逐次対向する対面枠状に形成し、この支持部材における除電対象物との対向面側に、多数の紫外線発光ダイオードを並設することができ、また、微小除電対象物を除電の対象とする場合には、紫外線発光ダイオードと対象物との間に集光用のレンズ機能要素を配設することができる。
【0013】
また、本発明の除電装置においては、除電対象物に対向配置される紫外線発光ダイオード側に、該除電対象物の方向に空気を吐出する空気吐出口を設けて、除電効果を高めるための微風を供給し、あるいは、紫外線発光ダイオードから除電対象物に至る光路の周囲を、光触媒を有する壁部材あるいは光電子放出壁部材により全面的または部分的に囲繞することによりイオンの発生を促し、除電効果を高めることができ、更に、紫外線発光ダイオードから除電対象物に至る光路の周囲を、オゾン吸収壁部材あるいはオゾン分解触媒を有する壁部材により全面的または部分的に囲繞し、オゾンの存在を嫌う除電対象物等に対するオゾンの影響を抑制することができる。
【0014】
本発明の一つの実施形態としては、その除電装置を、除電対象物を部品保持部に保持させて所定の位置に装着する部品装着機に装備するためのものとして構成することができ、この場合、上記部品保持部またはそれに対向する部位に、該部品保持部に装着された除電部品に向けて紫外線を照射する紫外線発光ダイオードが配設される。
本発明の他の実施形態としては、紫外線発光ダイオードから対象物に至る光路の周囲を、オゾン発生触媒を有する壁部材により全面的または部分的に囲繞し、オゾン発生器としての使用を可能にしたものとして構成される。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る除電装置の基本的な構成を示すもので、この除電装置は、紫外線照射手段として、紫外線発光ダイオード4を用いた点に主たる特徴を有するものとして構成され、具体的には、電源1に電気的に通じる通電回路2に、抵抗器3を介して紫外線発光ダイオード4を接続することにより構成している。
この除電装置は、静電気を中和、除去しようとする各種除電対象物物5に向けて紫外線発光ダイオード4から紫外線を照射し、その紫外線によって除電対象物5Aの周囲の気体(空気)をイオン化して、その除電対象物5Aの除電を行うものである。
【0016】
上記構成を有する除電装置は、紫外線照射手段として紫外線発光ダイオード4を用いることにより、紫外線の発生源を小型化しているので、その紫外線発光ダイオード4を除電対象物5Aに近接配置することが可能になり、該対象物に効率的に紫外線を照射して、効果的にその静電気を中和、除去することができる。しかも、以下に説明するように、上記紫外線発光ダイオード4の多数を、除電対象物の形状に応じてそれに適合する任意形状に配列することができる。
また、紫外線の発生源が小型であることから、それを除電対象物の加工機や装着機等に付設して、その除電対象物の加工や組付けを行いならがら除電することも可能となり、それにより部品の加工、搬送時やピックアップ時における摩擦等による帯電をも抑制し、有効で確実な除電効果を得ることができる。
【0017】
除電対象物の表面が2次元または3次元的な面状をなす場合、例えば、図2に示すように除電対象物5Bが円盤状である場合には、その紫外線照射面の形状に適合させるために略同形の円盤状に形成した支持部材7Aの下面に、上記紫外線照射面に対向する多数の紫外線発光ダイオード4を並設すればよい。
この除電装置では、上述したように紫外線照射手段として紫外線発光ダイオード4を用いることにより、紫外線の発生源を小型化しているので、除電対象物が上記円盤状ばかりでなく、任意の複雑形状を有する場合にも、その形状に合わせた支持部材に紫外線発光ダイオード4の多数を全面配置することができ、それにより短時間に効果的に除電することができる。
【0018】
図3の(a)(b)は、除電対象物5Cが合成樹脂フィルムや布等からなる帯状をなす場合に用いる除電装置の構成を示すもので、図示のように支持部材7Bを帯状の除電対象物5Cの長手方向に対して直交する方向に向けて配置するバー状とし、この支持部材7Bの除電対象物5C側に、その紫外線照射面に対向する多数の紫外線発光ダイオード4を支持部材7Bに沿って並設している。紫外線発光ダイオード4の並列長を、除電対象物5Cの巾と同等またはそれ以上にする必要があるのは勿論である。上記支持部材7Bに対する紫外線発光ダイオード4の取付けの列数は、同図(b)に示すように複数とすることにより、除電効果を高め、除電時間を短縮することもできるが、単列としてもよい。
【0019】
この除電装置の場合には、通常、支持部材7Bを帯状の除電対象物5Cが走行する部分の上に配置し、該除電対象物5Cをその長手方向(矢印方向)に走行させながら、その表面に紫外線を照射して除電することになるが、支持部材7Bを一時的に停止状態にある除電対象物5Cに対して往復移動させることもでき、つまり、両者を除電対象物5Cの長手方向に相対移動可能に配設し、その相対移動の間に除電することができる。
【0020】
図4は、容器状その他の回転体状をなす除電対象物5Dに本発明の除電装置を適用した実施例を示すもので、この場合、支持部材7Cを、回転体状をなす除電対象物5Dの回転中心軸線Oの周りに回転し、その回転によって除電対象物5Dの内周表面の全体に逐次対向する対面枠状に形成している。そして、この支持部材7Cにおける除電対象物5Dとの対向面側に、多数の紫外線発光ダイオード4を並設している。除電に際しては、上記支持部材7Cの軸8を回転中心軸線Oの周りに回転させればよいが、除電対象物5Dを静止する支持部材7Cの周りに回転させることもできる。また、ここでは容器状の除電対象物5Dの内面側において除電する場合を示しているが、外面側で除電を行うこともでき、その場合には支持部材を除電対象物の外面に沿うように形成すればよい。
【0021】
図5は、微小な除電対象物5Eを除電する場合に有効な除電装置の実施例を示すもので、紫外線発光ダイオード4と対象物5Eとの間に、集光用のレンズ機能要素9を配設し、紫外線を除電対象物5Eの表面に集光するようにしている。上記集光用のレンズ機能要素9としては、図示したようなレンズの外、紫外線を集光できる各種光学系等を用いることができる。
このように、発光ダイオード4と除電対象物の間にレンズを設けて集光し、そして他の方向への紫外線の照射を抑止すると、除電効果を高めながら、他の部分へ及ぶ紫外線の影響を極小とすることができる。
【0022】
図6は、図1によって説明した除電装置に、付加的要素として、除電対象物5Fに対向配置される紫外線発光ダイオード4側に、該除電対象物5Fの方向に空気を吐出する空気吐出口11aを持ったノズル11を設けて、この吐出口11aから除電効果を高めるための微風を除電対象物5F側に供給し、紫外線発光ダイオード4と除電対象物5Fの間のイオン化された空気を積極的に除電対象物側へ送ることにより、除電効果を高めるようにしている。上記微風は、除電のために必要不可欠のものではなく、従って、除電対象物を吹き飛ばさないような適切な風量にすることができる。なお、図1の例と同一または対応部分には、図1と同じ符号を付している。
【0023】
図7は、図1によって説明した除電装置に、付加的要素として、紫外線発光ダイオード4から除電対象物5Gに至る光路の周囲をほぼ全面的に囲繞するところの、光触媒を有する壁部材あるいは光電子放出壁部材13を設置した場合を示している。上記壁部材13による囲繞は、全面的ではなく、部分的な囲繞とすることもできる。
図1等によって示した除電装置にこのような壁部材13を設けることにより、紫外線発光ダイオード4からの紫外線が主として除電対象物5Gに照射されるばかりでなく、上記壁部材13によりイオンの発生が促され、除電効果を一層高めることができる。なお、図1の例と同一または対応部分には、図1と同じ符号を付している。
【0024】
図8は、本発明の除電装置の1実施形態として、除電対象物5Hを部品保持部15aに保持させて所定の位置に装着する部品装着機15に装備するための除電装置を示している。上記部品保持機15は、そのロッド状の部品保持部15aの先端に真空吸引等により微小な除電対象物5Hを保持し、ロボットアーム等によりそれを所定の位置に移動させて、加工、組付けを行うためのものである。
上記除電装置は、円環状の支持部材7Dに、その中心軸線上の一点の近傍に向けて紫外線を照射するように多数の紫外線発光ダイオード4を配設することにより構成したもので、上記部品保持部15aの移動経路中に、それに保持された除電対象物5Hに対向できる部位において、該部品保持部15aと同心に位置させて固定し、紫外線発光ダイオード4から除電対象物5Hに向けて紫外線を照射するようにしている。
【0025】
上記図8の除電装置は、図9に示すように、部品保持機15におけるロッド状の部品保持部15aの基部に同心状に固定し、紫外線発光ダイオード4からの紫外線が部品保持部15aに保持された除電対象物5Hに向けて照射されるようにして、常に除電対象物5Hと共に一定の位置的関係を保ちながら移動するようにすることもできる。
【0026】
上述した除電のための紫外線照射を行うと、イオン発生に伴ってオゾンも発生し、そしてこのオゾンの発生が不都合を来す場合も少なくない。
図10の実施例は、図1によって説明した除電装置において、紫外線発光ダイオード4から除電対象物5Iに至る光路の周囲を、オゾン吸収壁部材あるいはオゾン分解触媒を有する壁部材17によりほぼ全面的に囲繞し、除電対象物5Iや周辺機器でオゾンの存在を嫌うものに対するオゾンの影響を抑制できるようにしている。上記壁部材17は上記紫外線の光路の周囲を部分的に囲繞するものとすることもできる。
【0027】
また、逆に除電対象物5Iや周辺機器においてオゾンの発生が望ましい場合には、オゾンの発生をそのまま利用し、更に上記壁部材17としてオゾン発生触媒を有する素材を用い、積極的にオゾンの発生を促すことができ、場合によってはこの除電装置自体をオゾン発生器として使用することもできる。
【0028】
【発明の効果】
以上に詳述した本発明の紫外線発光ダイオードを用いた除電装置によれば、除電対象物に紫外線を照射して静電気を中和、除去するに際し、紫外線の発生源を小型化し、あるいは、除電対象物の形状に応じてそれに適合する任意形状に構成可能としているので、該対象物に効率的に紫外線を照射し、その静電気を中和、除去することができる。
また、上記紫外線発光ダイオードは、他の紫外線源に比して長寿命なものであるから、メンテナンスフリーを図ることができ、同時に、管球等を用いる場合に比して発熱もなく、そのため熱による支障を来すこともなく、しかも、省電力、省エネルギーを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る除電装置の基本的な構成を示す模式的構成図である。
【図2】除電対象物が円盤状である場合の除電装置の構成を示す斜視図である。
【図3】(a)は合成樹脂フィルム等の帯状をなす除電対象物に用いる除電装置の構成を示す斜視図、(b)はその除電装置における紫外線発光ダイオードの配列状態を例示する支持部材の下面図である。
【図4】容器状をなす除電対象物に適用する除電装置の断面図である。
【図5】微小な除電対象物5Eを除電する場合に有効な除電装置の実施例を示すもの除電装置の要部縦断面図である。
【図6】除電対象物に空気流を供給するようにした実施例の構成図である。
【図7】光触媒を有する壁部材あるいは光電子放出壁部材を設置した実施例の模式的説明図である。
【図8】部品装着機に装備する除電装置の構成例を示す断面図である。
【図9】図8の実施例の変形例を示す断面図である。
【図10】発生するオゾンの吸収あるいは分解を行うようにした実施例の模式的説明図である。
【符号の説明】
4 紫外線発光ダイオード
5A〜5I 除電対象物
7A〜7D 支持部材
9 レンズ機能要素
11a 空気吐出口
13 壁部材
15 部品装着機
15a 部品保持部
Claims (10)
- 紫外線照射手段により紫外線を除電対象物に照射して、その静電気を中和、除去するための除電装置において、
上記紫外線照射手段として、紫外線発光ダイオードを用いた、
ことを特徴とする紫外線発光ダイオードを用いた除電装置。 - 除電対象物における紫外線照射面の形状に適合させた支持部材に、上記紫外線照射面に対向する多数の紫外線発光ダイオードを並設した、
ことを特徴とする請求項1に記載の紫外線発光ダイオードを用いた除電装置。 - 支持部材を、帯状の除電対象物の長手方向に対して直交する方向に向けて配置するバー状とし、この支持部材に沿って紫外線発光ダイオードを配設し、この支持部材と帯状の除電対象物とを、該除電対象物の長手方向に対して相対移動可能に配設した、
ことを特徴とする請求項2に記載の紫外線発光ダイオードを用いた除電装置。 - 支持部材を、回転体状をなす除電対象物の回転中心軸線の周りに相対的に回転し、その回転によって除電対象物の周表面の全体に逐次対向する対面枠状に形成し、この支持部材における除電対象物との対向面側に、多数の紫外線発光ダイオードを並設した、
ことを特徴とする請求項2に記載の紫外線発光ダイオードを用いた除電装置。 - 微小除電対象物を除電の対象とし、紫外線発光ダイオードと対象物との間に集光用のレンズ機能要素を配設した、
ことを特徴とする請求項1に記載の紫外線発光ダイオードを用いた除電装置。 - 除電対象物に対向配置される紫外線発光ダイオード側に、該除電対象物の方向に空気を吐出する空気吐出口を設けた、
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の紫外線発光ダイオードを用いた除電装置。 - 紫外線発光ダイオードから除電対象物に至る光路の周囲を、光触媒を有する壁部材あるいは光電子放出壁部材により全面的または部分的に囲繞した、
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の紫外線発光ダイオードを用いた除電装置。 - 除電対象物を部品保持部に保持させて所定の位置に装着する部品装着機に装備するための除電装置であって、
上記部品保持部またはそれに対向する部位に、該部品保持部に装着された除電部品に向けて紫外線を照射する紫外線発光ダイオードを配設した、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の紫外線発光ダイオードを用いた除電装置。 - 紫外線発光ダイオードから除電対象物に至る光路の周囲を、オゾン吸収壁部材あるいはオゾン分解触媒を有する壁部材により全面的または部分的に囲繞した、ことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の紫外線発光ダイオードを用いた除電装置。
- 紫外線発光ダイオードから対象物に至る光路の周囲を、オゾン発生触媒を有する壁部材により全面的または部分的に囲繞し、オゾン発生器としての使用を可能にした、
ことを特徴とする紫外線発光ダイオードを用いた除電装置。
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