JP2004070229A - カメラ及びカメラの撮影方法並びに記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】被撮影者に生き生きしたポーズをさせて撮影を行なう。
【解決手段】撮影前に被撮影者に歩行をさせその後、静止させる事を誘引する報知音を発生する手段を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】撮影前に被撮影者に歩行をさせその後、静止させる事を誘引する報知音を発生する手段を設ける。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラ及びカメラの撮影方法並びに記憶媒体に関するもので、特に、報知音を発するカメラ及びカメラの撮影方法並びに記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、「チーズ!」などの一般的なカメラの撮影時に使用されるナレーション情報を記憶した記憶手段を有するカメラが、特開2000−98486号公報で提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来例においては、次のような欠点がある。
【0004】
「チーズ!」という言葉は、一般に、笑顔を作らせるために使用される言葉であって、それ以上の効果を有していない。さらに、その笑顔は、ユーザーが自ら作り出す笑顔であり、心からの笑顔ではない。特に被撮影者が幼児の場合、成人と比較した場合、個人差はあるが、一般的に、幼児には、演技を行う能力が充分に育まれていない割合が高く、撮影時に幼児が自発的に心からの笑顔を作ることは困難であり、生き生きとした笑顔の写真を撮影するために、周囲の大人たちが、あやしたり、笑わせたりする必要がある。撮影者自身があやす場合、あやしながら、構図を決めてシャッターを押さなければならないため、カメラを静止していない状態でシャッターを切り、画像がぶれてしまうなど、撮影自体がおろそかになる傾向がある。また、幼児をあやしたり、笑わせたりする作業を他の人間が行うことも可能だが、写真撮影時に要する人員が増加するという問題がある。また、直立不動でなく、幼児の生き生きとしたポーズを撮影したい場合もあるが、やはり成人と比較して、幼児には、演技を行う能力が充分に備わっていないため、生き生きとした自然なポーズを自発的に行うことは困難である。
【0005】
また、特開平6−51198号公報において、セルフタイマ撮影時において、セルフタイマ開始時及びセルフタイマ終了時に、それぞれ焦点位置を検出し、両者の差が所定値よりも大きければ、セルフタイマ動作中に、被撮影者とカメラの間に障害物が入ったと認識し、撮影を中止する自動焦点カメラ及び撮影方法が提案されているが、被撮影者自身が、セルフタイマ動作中に意図的に移動した場合にも撮影が中止され、せっかくのシャッターチャンスを逃すという致命的な欠陥を有している。
【0006】
また、AF動作開始から完了までに要する時間は、WideかTeleか、被写体の明るさやコントラスト、撮影のモードがノーマルかマクロ等、撮影状況によって異なるが、およそ数10msec〜数秒程度である。一般的な撮影時に人間が笑顔などの一番よい表情を保ちつづけられる時間は、200msec程度であるが、セルフタイマー終了時に焦点位置を検出する場合、その時点から撮影が開始されるまでに200msec以上要すると、一番よい表情を保ちつづけることが困難になる。
【0007】
本発明は、単に、撮影のタイミングを被撮影者に報知するのみでなく、自然な形で被撮影者にいろいろなポーズをさせることで、被撮影者に生き生きとしたポーズや笑顔を誘起させ、よりよい画像情報を記録することを目的としている。また、本発明は、被撮影者が撮影直前に移動しても適切な焦点位置を検出し、焦点の合った美しい画像を記録することを目的としている。さらに、本発明は、被撮影者を生き生きとさせることにより、撮影中や撮影後の撮影者との会話を弾ませ、コミュニケーションを円滑にすることも目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目定を達成するために、画像記録開始直前に報知音を発することが可能なカメラにおいて、被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させることを誘引する報知音を保存する報知音記憶手段を備えたカメラを提供するものである。
【0009】
請求項2の発明は、上記の目的を達成するために、請求項1のカメラにおいて、被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させ、その静止状態を維持させることを誘引する報知音を画像情報記録の直前に発音させるシーケンスを備えたカメラを提供するものである。
【0010】
請求項3の発明は、上記目的を達成するために請求項2のかめらにおいて、前記被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させ、その静止状態を維持させることを誘引する報知音を画像情報記録の直前に発音させ、画像情報の記録時に画像情報の記録終了を報知する報知音を発音させるシーケンスを備えたカメラを提供するものである。
【0011】
請求項4の発明は、上記目的を達成するために、請求項1のカメラにおいて、セルフタイマー撮影時に、前記被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させ、その静止状態を維持させることを誘引する報知音を発音させ、その後画像情報記録を行なうカメラを提供するものである。
【0012】
請求項5の発明は、上記目的を達成するために各請求項のカメラにおいて、撮影画面の複数の場所にそれぞれピント合わせ領域と、各領域ごとにピント合わせのための被写体距離に関連するデータを求める演算手段を有するピント合わせ手段を備えるとともに、前記被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させることを誘引する報知音を発音した後、前記演算手段により各ピント合わせ領域でのデータを演算し、該各領域でのデータと前記報知音を発音した時点より前の時点での被写体距離に関連ずるデータに基づいて、被写体に対してピント合わせを行なうようにしたものである。
【0013】
請求項6の発明は、請求項5のカメラにおいて、前記報知音を発音した時点より前の時点での被写体距離に関連ずるデータは該時点で前記演算手段により演算された各領域での被写体距離に関連ずるデータの中から選択されるとともに、該データと前記被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させることを誘引する報知音を発音した後に前記演算手段により演算された各ピント合わせ領域でのデータとの差が所定範囲内のデータを選択し、該選択されたデータと画像情報の記録における露出値を考慮して前記ピント合わせ位置を決まるようにしたものである。
【0014】
請求項7の発明は、請求項1又は2又は3又は4に記載のカメラにおいて、撮影レンズを第一の位置から第二の位置まで移動させながら被写体に対してピント合わせ位置を演算する演算手段を有し、該演算手段にて演算された位置まで撮影レンズを移動させた後、前記報知音を発音させその後、前記撮影レンズを前記演算手段にて演算された位置から前記第二の位置まで移動させながら前記演算手段にてピント合わせ位置を演算させ、該位置を撮影時のピント合わせ位置とするようにしたものである。
【0015】
請求項8の発明は、上記目定を達成するために、複数の報知音を選択可能な報知音選択手段と、報知音を発する報知音発生手段と、画像表示手段を備えたカメラにおいて、報知音に関連するテキスト情報を前記画像表示手段に表示可能としたものである。
【0016】
請求項9の発明は、上記目的を達成するために、画像記録開始直前に報知音を発する報知音発生手段を備え、前記画像記録開始直前に発する報知音は、複数の報知音が選択可能なカメラにおいて、前記画像開始直前に発する報知音に対応して、合焦動作を変化させるようにしたものである。
【0017】
請求項10の発明は、上記目的を達成するために、画像記録開始直前に報知音を発する報知音発生手段を備え、前記画像記録開始直前に発する報知音は、複数の報知音が選択可能なカメラにおいて、前記画像開始直前に発する報知音に対応して、露出動作を変化させるカメラを提供するものである。
【0018】
請求項11の発明は、上記目的を達成するために、被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させ、その静止状態を維持させることを誘引する報知音を発音し、その直後に画像情報を撮影する撮影方法を提供するものである。
【0019】
請求項12の発明は、上記目的を達成するために、記憶媒体に画像情報を記録するカメラの動作を制御するプログラムを格納した記憶媒体において、被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させることを誘引する報知音を発する工程を含むプログラムを格納した記憶媒体を提供するものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
実施の形態1
以下、本発明の実施の形態1について、図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施の形態を示すデジタルカメラのブロック図である。CPU1は、デジタルカメラ全体の動作を制御する。撮影レンズ系2は、フォーカス動作やズーム動作を行い、光を透過させる。シャッタ3は、撮影するタイミングをCPU1に伝える。撮影レンズ系2より取り込まれた光は、絞りなどの露光量を制御する露光制御手段4で露光量を制御され、CCD5に2次元光学像として結像される。CCD5は、2次元光学像を電気画像信号に光電変換し、画像用A/Dコンバータ6は、電気画像信号をデジタル画像データに変換する。デジタル画像データは、画像用RAM7に一時的に蓄積された後、記憶媒体であるコンパクトフラッシュ(R)8に記録される。また、画像用RAM7の信号は、ぼけ量を表すES値を算出するESフィルタ9にも送られ、ES値はCPU1に送られる。
【0022】
画像表示用LCD10は、撮影時に画像を表示し、デジタルカメラ全般の動作状態などの各種メッセージも表示する。
【0023】
制御用フラッシュROM11は、各種の制御用のデータを格納するROMであり、制御用RAM12は、各種の制御用のデータを格納するRAMである。
【0024】
音源LSI13は、ADPCM音源、FM音源、ハードウエアシーケンサ、音量調整部、音質補正用イコライザ、D/Aコンバータ、スピーカアンプなどを内蔵している。マルチメディアコンテンツ用フラッシュROM14には、起動音、操作音、セルフタイマ音、シャッタ音などのデジタルオーディオデータや、SMAFデータなどの音楽、画像、テキストなどを時間軸上で同期させるためのマルチメディアコンテンツデータが、格納されている。また、音源LSI13は、スピーカ15とも接続されている。
【0025】
マイク16は、音声処理LSI17に接続されている。音声処理LSI17は、マイクアンプ、音声用A/Dコンバータ、DSP、音声解析プログラム、音声用RAMなどを内蔵している。音声用RAMは、さらに、コンパクトフラッシュ(R)8にも接続されている。
【0026】
スイッチ群18は、電源のオンオフや、デジタルカメラの各種設定及び操作を行うためのスイッチ群である。また、モニタースイッチ19は、登録されているセルフタイマ音を再生するためのスイッチであり、これを押すと、セルフタイマ音が再生される。
【0027】
次に、撮影時の動作について説明する。
【0028】
本実施の形態のデジタルカメラには、静止画を撮影する撮影モード、動画を撮影する動画モード、記録画像や映像を再生する再生モードなどのモードがあり、スイッチ群18により、モードの切り替えが可能であるが、本実施の形態では、予め撮影モードに設定されているものとする。また、本実施の形態のデジタルカメラにおいては、起動画面、起動音、操作音、セルフタイマ音、シャッタ音をマルチメディアコンテンツ用フラッシュROM14に格納された数種類の画像及び音声データより選択することが可能であり、制御用フラッシュROM11には、どの起動画面、起動音、操作音、セルフタイマ音、シャッタ音を使用するかを指示する旨のデータが格納されている。また、起動画面、起動音、操作音、セルフタイマ音、シャッタ音は、セットとしてグループ化し、セット単位で登録及び登録解除することも可能である。例えば、“歌舞伎”というセットの場合、起動画面は、定式幕に隈取がオーバーラップした画像、起動音は掛け声と小鼓の音、操作音は大鼓の音、セルフタイマ音は掛け声、シャッタ音は小鼓の音というように、セットのテーマに関連したコンテンツで構成されており、これらをまとめて登録及び登録解除できる。
【0029】
以下に、これらのコンテンツの設定方法を説明する。スイッチ群18を操作すると、画像表示用LCD10に、図2に示すようなコンテンツ設定用のUI画面が表示される。このUI画面においてスイッチ群18を操作すると、カーソルを移動させることができ、設定したいコンテンツのアイコンを選択することができる。カーソルの位置にあるアイコンは、ハイライト表示など、操作者にわかりやすいように表示される。図2の場合、セットを設定可能な状態にあり、セットの3を選択している状態を示している。セットの3には、予めデジタルカメラに設定されているコンテンツが登録されている。例えば、セットの3に、前記“歌舞伎”セットが登録されていると、起動画面、起動音、操作音、セルフタイマ音、シャッタ音にすべて“歌舞伎”セットのコンテンツが選択されている。また、例えば、カーソルをシャッタ音の項目に移動させると、シャッタ音のみ、シャッタ音1あるいはシャッタ音2に登録されているコンテンツを設定できる。
【0030】
また、図2に示すコンテンツ設定用のUI画面には表示されないが、セットには、起動画面、起動音、操作音、セルフタイマ音、シャッタ音以外にも、テキストデータやカメラの制御プログラムなども登録することができる。本実施の形態では、セットの2に、“だるまさんがころんだ!”というセットのコンテンツ及びカメラの制御データが登録されているものとする。“だるまさんがころんだ!”のセルフタイマ音は、日本の子供の遊戯『だるまさんがころんだ』で使用される、子供の声による「だるまさんがころんだ。」という掛け声である。
【0031】
起動画面、起動音、操作音、セルフタイマ音、シャッタ音、テキストデータは、前述のように、マルチメディアコンテンツ用フラッシュROM14に格納されており、カメラの制御プログラム自体と、起動画面、起動音、操作音、セルフタイマ音、シャッタ音、テキストデータ、カメラの制御用プログラムに何を使用するかという情報は、制御用フラッシュROM11に格納されている。
【0032】
以下に、“だるまさんがころんだ!”というセットが使用可能な状態に予め設定されているものとして説明する。
【0033】
撮影者がスイッチ群18を用いて電源ONを指示すると、デジタルカメラに電源が入り、CPU1は、撮影モードにおける初期化動作を行う。CPU1は、制御用フラッシュROM11のデータに基づいて、起動画面のデジタル画像データを呼び出し、画像用RAM7に一時的に蓄積した後、画像表示用LCD10に表示する。次いで、CPU1は、制御用フラッシュROM11のデータに基づいて、使用する起動音を呼び出し、起動音のデジタルオーディオデータは、音源LSI13内のD/Aコンバータでアナログ信号に変換され、音源LSI13内のスピーカアンプで増幅された後、スピーカ15より発せられる。そして起動音の発音が完全に終了するに充分なタイミングで、CPU1は、画像表示用LCD10での起動画面の表示を止め、撮像レンズ系2より取り込まれる画像を映し出すための制御を行う。
【0034】
次に、撮像レンズ系2より取り込まれる画像を画像表示用LCD10に映し出すための動作について説明する。
【0035】
操作者によって電源が投入された直後から、上記の起動画面の表示や起動音の再生動作と並行して、画像情報の取り込み動作も行われる。まず、撮像レンズ系2に含まれるレンズシャッタが開口され、撮像レンズ系2に外光が取り込まれる。撮影レンズ系2より取り込まれた光は、絞りなどの露光量を制御する露光制御手段4で露光量を制御され、CCD5に2次元光学像として結像される。CCD5は、2次元光学像を電気画像信号に光電変換し、画像用A/Dコンバータ6は、電気画像信号をデジタル画像データに変換し、画像用RAM7に一時的に蓄積される。画像用RAM7に蓄積されているデジタル画像データのうち、所定面積の測距枠3箇所の画像データをAF動作に用いる画像データとする。なお、この測距枠3箇所は、画像表示用LCD10においては、図5におけるAF枠M1、M2、M3に対応する位置の画像データである。
【0036】
撮像レンズ系2は、初期状態において、距離が無限遠になるような位置に移動させられ、次いで、フォーカスレンズを無限遠から至近まで連続的に送り、その間、CCD5の1垂直走査期間ごとに、光電変換された電気画像信号を画像用A/Dコンバータ6によりデジタル画像データに変換し、画像用RAM7に一時的に蓄積する。そして、画像用RAM7にデジタル画像データが蓄積されるに充分な時間を有する所定のタイミングで、CPU1は、CCD5の不要電荷を吐き捨てることを指示する信号をCCD5に送り、CCD5は、不要電荷を吐き捨て、また、2次元光学像を電気画像信号に光電変換し電荷の蓄積を開始する。次いで、CPU1は、画像用RAM7より前記3箇所の測距枠の画像データを順じ呼び出し、ESフィルタ9により、それぞれES値を求める。ES値とは、USP4804831号で開示されているES法によって得られるぼけ量の指標である。
【0037】
図3(a)に示すように、映像信号は、合焦時にエッジが立ち、非合焦時にはエッジが寝る。図2(b)に映像信号の微分波形の絶対値Dを示す。図3(c)、(d)はそれぞれ微分波形Dの遅延信号DL1、DL2を示し、図3(e)は積分波形Iを示し、映像信号のエッジ部のコントラストを表す。図3(f)にDをIで割り算する事によって得られるエッジの鋭さを表すES値を示す。
【0038】
図4は、図1に示すESフィルタ9の構成例である。図4において、901は微分回路、902は絶対値回路、903は遅延回路、904は積分回路、905は割算回路、906はピークホールド回路であり、ESフィルタ9より出力される3箇所のES値、ES1i、ES2i、ES3i(iは自然数)の中で最大のものをES1max、ES2max、ES3maxとし、それぞれの測距枠において、ES1max、ES2max、ES3maxを得ることができたレンズの位置をピントの合った位置と判断する。さらに、ES1max、ES2max、ES3maxを得ることのできたレンズの位置において、距離が最短である位置を撮像レンズ系2の合焦位置とし、CPU1は、その位置まで撮像レンズ系2を移動させることを指示する信号を送信する。その後、CPU1は、撮像レンズ系2を微小量前後に動かしながら、同様にES値を検出し、AF動作を繰り返す。この様にして撮像レンズ系2より取り込まれる映像は、CPU1の指示により起動画面の表示が終了すると、画像表示用LCD10にリアルタイムに表示される。
【0039】
撮像レンズ系2より取り込まれる映像を画像表示用LCD10に表示し始めると、CPU1は、制御用フラッシュROM11に格納されているデータに基づいて、マルチメディアコンテンツ用ROM14より読み出すべきテキストデータがあるか否か確認する。そして、読み込むべきデータがある場合は、図5に示すように、画像表示用LCD10に、撮像レンズ系2より取り込まれる映像に重ねてテキストデータがある旨を示す文字あるいはアイコンを点滅表示させる。ない場合は、そのまま撮像レンズ系2より取り込まれる映像を表示させる。セット“だるまさんがころんだ!”の場合は、制御用フラッシュROM11に、マルチメディアコンテンツ用ROM14に読み込むべきテキストデータがある旨を示す情報が格納されているので、画像表示用LCD10に、撮像レンズ系2より取り込まれる映像に重ねてテキストデータがある旨を示す文字あるいはアイコンを点滅表示させる。撮影者がテキストデータを見たくない場合は、そのままシャッタ3を押し撮影を行うことなど他の操作を行うことも可能だが、本実施の形態では、撮影者がテキストデータを見るものとして説明する。撮影者がテキストデータを見たいと思った場合、スイッチ群18を操作して、CPU1に、テキストデータを表示させる旨の信号を送信する。テキストデータを表示させる旨の信号を受信したCPU1は、制御用フラッシュROM11に格納された情報に基づき、マルチメディアコンテンツ用ROM14より、所定のテキストデータを読み込む。そして、図6に示すように、画像表示用LCD10に表示する。この場合、撮像レンズ系2より取り込まれる映像に重ねても重ねなくてもよいが、本実施の形態では、重ねないものとして説明する。
【0040】
テキストデータには、以下のような内容が記載されている。
【0041】
“だるまさんがころんだ!”を使った撮影方法
1.モデルとなる方に、「これから、『だるまさんがころんだ』をやるので、カメラに向かって歩いてきて欲しい。」旨を伝えてください。このとき、カメラが『だるまさんがころんだ』の鬼の役であるとお伝えいただけますと、モデルの方にはわかりやすいかもしれません。
2.モデルの方がお子さんの場合は、背の高さに合わせてひざまづくなどしてカメラの高さを調節していただくとよいかもしれません。
3.モデルの方は、カメラから出る掛け声とともに、カメラに向かって歩いてきますので、最初は、モデルの人が大きく写らないような距離に立ってもらった方がよいかもしれません。
4.ドライブモードが、セルフタイマーになっていることをご確認の上、撮影開始してください。
【0042】
撮影者は、このような撮影時のアドバイスを読んだ後に撮影を開始する。本実施の形態のように、報知音に関する撮影者は、まず、スイッチ群18を操作し、撮影モードをセルフタイマに選択する。
【0043】
撮影者は、被撮影者に、「これから、『だるまさんがころんだ』をやるので、カメラの声に合わせて動いて欲しい。」旨を伝える。撮影者が、シャッタ3を押すと、CPU1がこれを認識し、マルチメディアコンテンツ用フラッシュROM14に格納されたセルフタイマ音である「だるまさんがころんだ。」という掛け声をスピーカ15から出力する。被撮影者は、これに合わせ、遊戯『だるまさんがころんだ』の要領で歩行あるいは走行した後に静止する。被撮影者は、遊戯『だるまさんがころんだ』をすることで楽しくなり、自然な笑顔で静止できる。かつ、静止時の姿勢は、偶発的に形成される動きのあるポーズであることが、通常の撮影時よりも多くなるため、子供の笑顔と動きのある写真を撮影するには、好適である。
【0044】
このときのAF動作の制御について説明する。CPU1は、制御用フラッシュROM11に格納されているデータに基づいて、専用のAF動作プログラムがあるか否か確認する。本実施の形態の場合、制御用フラッシュROM11に“だるまさんがころんだ!”用のAF動作のプログラムが格納されているため、これを読み出し、AF動作を行う。撮影者は、画像表示用LCD10に表示される3箇所のAF枠の少なくともいずれか1箇所に焦点を合わせたい被写体が位置するようにデジタルカメラを構える。撮影者がセルフタイマーモードを選択すると図8のフローが開始される。
【0045】
S1シャッタ3を押すと、CPU1がこれを認識し、撮像レンズ系2は、初期状態において、距離が無限遠になるような位置に移動されせられ(S2)、次いで、フォーカスレンズを無限遠から至近まで連続的に送り、その間、CCD5の1垂直走査期間ごとに、光電変換された電気画像信号を画像用A/Dコンバータ6によりデジタル画像データに変換し、画像用RAM7に一時的に蓄積する。そして、画像用RAM7にデジタル画像データが蓄積されるに充分な時間を有する所定のタイミングで、CPU1は、CCD5の不要電荷を吐き捨てることを指示する信号をCCD5に送り、CCD5は、不要電荷を吐き捨て、また、2次元光学像を電気画像信号に光電変換し電荷の蓄積を開始する。次いで、CPU1は、画像用RAM7より前記3箇所の測距枠の画像データを順じ呼び出し、前述の、ES1max、ES2max、ES3maxをESフィルタ9より得る。さらに、ES1max、ES2max、ES3maxを得ることのできたレンズの位置において、距離が最短である位置を撮像レンズ系2の合焦位置Dbとし(S3)、CPU1は、その位置まで撮像レンズ系2を移動させることを指示する信号を送信し、レンズを駆動する(S4)。また、CPU1は、Dbを制御用RAM12に格納する。その後、CPU1は、撮像レンズ系2を停止させ、CPU1は、制御用フラッシュROM11のデータに基づいて、使用するセルフタイマ音を呼び出し、起動音のデジタルオーディオデータは、音源LSI13内のD/Aコンバータでアナログ信号に変換され、音源LSI13内のスピーカアンプで増幅された後、スピーカ15より発せられる(S5)。本実施の形態の場合は、「だるまさんがころんだ。」という女児の声である。そしてセルフタイマ音の発音が完全に終了するに充分なタイミングで、CPU1は、撮像レンズ系2を至近距離方向に移動させ、前述と同様の方法で、ES1max、ES2max、ES3maxを得て、そのときの撮像レンズ系2の距離Da1、Da2、Da3を制御用RAM12に格納する。このAFプログラムにおいては、被撮影者は、デジタルカメラに近づいてくることを前提としてAF動作を制御しているため、撮像レンズ2を無限遠から移動させる必要がなく、合焦までの時間を短縮できる。次いで、CPU1は、Da1−Db、Da2−Db、Da3−Dbを計算し、撮像レンズ系2の特性に基づき、被写体がシャッタ3を押した後、何m異動したかを推測する(S6)。本実施の形態では、セルフタイマ音の発音時間を2秒とするが、短距離の世界記録から考察すれば、この時間に被撮影者が異動できる距離は、最長でも20m程度である。また、遊戯『だるまさんがころんだ』のルールによれば、被撮影者は、前進しなければならないため、被撮影者は、0から20mの間の距離だけ前方に移動するはずである。すなわち、被撮影者が移動する可能性のある距離は、0mから20m程度であるが、実施に遊戯を実行するに当たり、移動しうる可能性の高い範囲を設定してもよい。本実施の形態では、被写体が移動する距離の範囲を1mから10mとする。Da1−Db、Da2−Db、Da3−Dbを計算し(S6)各Da1−Db、Da2−Db、Da3−Db、のうち1mから10mの範囲にあるDaを求める(S7)。例えばDa2−Dbの計算結果だけが、被撮影者が1mから10mの間の距離だけ移動したと判定されれば、AF枠M2(Da2を測距結果として演算したAF枠)に対応する部分を焦点を合わせるべき場所と判定し、撮像レンズ系2を距離Da2の位置まで移動させる(S8)。このときの画像用表示用LCD10には、例えば、図7に示すような画像が表示される。また、Da1−Db、Da2−Db、Da3−Dbのうち、2箇所以上の測距枠において、被撮影者が1mから10mの間の距離だけ移動したと判定されれば、その中から、カメラから最短距離のAF枠に対応する部分を焦点を合わせるべき場所と判定し、撮像レンズ系2を移動させる。このような制御をすることにより、被撮影者が2人いる場合にも、焦点を合わせることができる。また、例えば、デジタルカメラと被撮影者との間に、風で紙くずが舞い上がるなど不意に異物が通過しても、異物に焦点が合うことを防止できる可能性が高くなる。それ以外の場合は、カメラから最短距離のAF枠に対応する部分を焦点を合わせるべき場所と判定し、撮像レンズ系2を移動させる。尚、レンズを駆動後、画像記録及び記録終了の発音報知が行なわれる(S9、S10)。
【0046】
また、本発明のように、撮影直前に報知音を鳴らし、その報知音に従って、被撮影者が限定的な動作(本実施の形態では、報知音が鳴ると、被撮影者は、前進する。)を行う場合(は、AF動作を被撮影者が行う動作に合わせて、より合理的に設計することができ、AF動作の高速化や精度の向上を実現できる。
【0047】
そして、CPU1は、そのとき、画像用RAM7に蓄積されているデジタル画像データをコンパクトフラッシュ(R)8に記録するよう指示し、コンパクトフラッシュ(R)8に記録される。デジタル画像データがコンパクトフラッシュ(R)8に記録されると、CPU1は、マルチメディアコンテンツ用フラッシュROM14に格納されたシャッタ音をスピーカ15から出力し、撮影者、被撮影者ともに、撮影が終了したことを認識する。
【0048】
また、セルフタイマーモードではない時は通常のオートフォーカス動作(レリーズボタンの操作時点での測距結果煮よるピンと合わせ)が行なわれる。
【0049】
以上説明したように、本発明のカメラ及びカメラの撮影方法並びに記憶媒体を用いることによって、被撮影者が、撮影自体を楽しみ、自然に笑顔になった画像を記録することができ、また、撮影後や撮影中の撮影者と被撮影者の会話をはずませるという効果がある。
【0050】
なお、本実施の形態では、セルフタイマ音に「だるまさんがころんだ。」という女児の声を用いたが、同様な移動している人間を掛け声で静止させる遊戯は、世界中にあるため、各国、各民族で行われている掛け声を用いても良いことは、当然である。例えば、アメリカの「Green light,red light.」や、フランスの「1,2,3,Soleil.」などの掛け声を用いることで、同様の効果がある。
【0051】
また、撮影者が、スイッチ群18を操作して、シングル撮影モードを選択したときには、次のような動作を行う。撮影者がモニタースイッチ19を押すと、上述したセルフタイマ音を発する前のAF動作を行った後、セルフタイマ音を発生し、その後、撮影者がシャッタ3を押すと、上述のセルフタイマ音を発した後のAF動作を行い、上述の画像記録動作を行う。このように、モニタースイッチ19とシャッタ3を用いることで、撮影者は、任意のタイミングでシャッタを押し、撮影することができる。
【0052】
実施の形態2
以下、本発明の実施の形態2について、図面を参照して詳細に説明する。実施の形態2は、実施の形態1と構成は、同様であるが、Da1−Db、Da2−Db、Da3−Dbのうち、2箇所以上の測距枠において、被撮影者が1mから10mの間の距離だけ移動したと判定された場合の制御方法のみ異なるため、異なる部分のみ説明する。
【0053】
Da1−Db、Da2−Db、Da3−Dbのうち、2箇所以上の測距枠において、被撮影者が1mから10mの間の距離だけ移動したと判定された場合、例えば、3箇所の測距枠において、被撮影者が1mから10mの間の距離だけ移動したと判定された場合について説明する。この場合、CPU1は、焦点を合わせるべき測距枠が3箇所あると判断し、以下のような制御を行う。Da1−Db、Da2−Db、Da3−Dbの値から、焦点を合わせるべき最近及び最遠の値を求める。本実施の形態では、最近の値をDa1、最遠の値をDa2とする。説明の便宜上、第1の被写体がカメラより3mの距離に、第2の被写体がカメラより7mの距離に立っているとする。このような場合、CPU1は、露出制御手段4及び撮像レンズ系2を制御して、両方の被写体に焦点が合うように被写界深度及び距離を制御する。このようにすることで、被写体が複数人いる場合にも、複数の被写体にピントを合わせることができる。
【0054】
実施の形態3
以下、本発明の実施の形態3について、詳細に説明する。実施の形態3は、実施の形態1と構成は同様であるが、マルチメディアコンテンツ用ROM14に格納されている画像データや音声データ、テキストデータが異なる。本実施の形態においては、起動音、操作音、シャッタ音に鳴き砂の音を用い、テキストデータには、鳴き砂とは何かとか、鳴き砂が鳴く理由、どこに鳴き砂があるかなど、鳴き砂の説明が記載されている。実施の形態1と同様のタイミングで、図5に示すように、画像表示用LCD10に、撮像レンズ系2より取り込まれる映像に重ねてテキストデータがある旨を示す文字あるいはアイコンを点滅表示させる。実施の形態1と同様に、撮影者は、スイッチ群18を用いて、テキストデータを画像表示用LCD10に表示させることが可能であり、テキストデータを表示させると鳴き砂に関する説明が、表示される。このテキストデータの活用方法は、様々であるが、例えば、撮影者がシャッタ3を押して、被撮影者に鳴き砂の音を聞かせた後に、この音は、鳴き砂の音である旨を告げたのちに、テキストデータに記載されている内容を話題にして、会話を行っても良いし、画像表示用LCD10に表示されるテキストそのものを被撮影者に見せてもよい。本実施の形態のように、音そのものに話題性のある素材を用いた報知音の場合、その音に関する情報をテキストデータとして、画像表示用LCD10に表示することにより、報知音を撮影者と被撮影者との会話の話題として提供することが可能となり、撮影者と被撮影者とのコミュニケーションを促進することが可能である。そして、撮影者と被撮影者の良好なコミュニケーションは、良質な写真撮影を可能とするという効果を導くものである。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のカメラ及びカメラの撮影方法並びに記憶媒体を用いることによって、撮影者、被撮影者ともに、撮影という行為を楽しみながら、自然と、ポーズを取ったり、静止したり、笑顔を作りだすことが可能であり、よりよい画像を記録することが可能である。
【0056】
請求項1の本発明においては、画像記録開始直前に報知音を発することが可能なカメラにおいて、被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させ、その静止状態を維持させることを誘引する報知音を保存する報知音記憶手段を備えたことにより、被撮影者に、歩行あるいは走行を行った後、静止し、かつ、その静止状態を持続することを違和感なく実行させることができる。
【0057】
さらに、請求項2の本発明では、被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させ、その静止状態を維持させることを誘引する報知音を画像情報取り込みの直前に発音させるシーケンスを備えたことにより、歩行あるいは走行を行った後、静止し、かつ、その静止状態を持続している被撮影者を撮影することができ、偶発的に発生する様々なポーズをぶれることなく撮影できる。
【0058】
さらに、請求項3の本発明では、前記被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させ、その静止状態を維持させることを誘引する報知音を画像情報取り込みの直前に発音させ、画像情報取り込み時に画像情報の取り込み終了を報知する報知音を発音させるシーケンスを備えたことにより、撮影者及び被撮影者に撮影終了を報知できる。
【0059】
さらに、請求項4の本発明では、セルフタイマー撮影において、前記被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させることを誘引する報知音を発するようにしたので、撮影者及び被撮影者に、歩行あるいは走行を行った後、静止し、かつ、その静止状態を持続することを違和感なく実行させることができ、撮影者は、任意のタイミングでシャッタを押し、撮影することができ、より撮影者の意図に合った撮影を行える。
【0060】
さらに、請求項5の本発明では、撮影画面の複数の場所にそれぞれピント合わせ領域と、各領域ごとにピント合わせのための被写体距離に関連するデータを求める演算手段を有するピント合わせ手段を備えるとともに、前記被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させることを誘引する報知音を発音した後、前記演算手段により各ピント合わせ領域でのデータを演算し、該各領域でのデータと前記報知音を発音した時点より前の時点での被写体距離に関連ずるデータに基づいて、被写体に対してピント合わせを行なうことにより、被撮影者に、より確実に合焦させることができ、シャッタチャンスを逃さない。ピント合わせを確実に行なえる。
【0061】
請求項6の本発明では、前記報知音を発音した時点より前の時点での被写体距離に関連ずるデータは該時点で前記演算手段により演算された各領域での被写体距離に関連ずるデータの中から選択されるとともに、画像情報の記録における露出値を考慮して前記ピント合わせを行なうことにより、ピント合わせを確実に行なえる。
【0062】
請求項7の本発明では、撮影レンズを第一の位置から第二の位置まで移動させながら被写体に対してピント合わせ位置を演算する演算手段を有し、該演算手段にて演算された位置まで撮影レンズを移動させた後、前記報知音を発音させその後、前記撮影レンズを前記演算手段にて演算された位置から前記第二の位置まで移動させながら前記演算手段にてピント合わせ位置を演算させ、該位置を撮影時のピント合わせ位置とすることにより、高速な合焦動作を行える。
【0063】
請求項8の本発明では、複数の報知音を選択可能な報知音選択手段と、報知音を発する報知音発生手段と、画像表示手段を備えたカメラにおいて、報知音に関連するテキスト情報を前記画像表示手段に表示可能とするので、カメラより発する報知音に関連した情報を表示することができるため、撮影時の留意点などを撮影者に伝達することができ、よりより撮影を行うことができる。また、報知音に関する情報を提供することができ、撮影者と被撮影者との間に話題を提供し、両者のコミュニケーションを促進させる効果を有し、コミュニケーションの取れたより良好な写真撮影を可能とする。
【0064】
請求項9の本発明では、画像記録開始直前に報知音を発する報知音発生手段を備え、前記画像記録開始直前に発する報知音は、複数の報知音が選択可能なカメラにおいて、前記画像開始直前に発する報知音に対応して、合焦動作を変化させるようにしたので、撮影目的に合った報知音を用い、撮影目的に合った合焦動作を行うことができ、合焦動作の精度向上や高速化を実現できる。
【0065】
請求項10の本発明では、画像記録開始直前に報知音を発する報知音発生手段を備え、前記画像記録開始直前に発する報知音は、複数の報知音が選択可能なカメラにおいて、前記画像開始直前に発する報知音に対応して、露出動作を変化させるものであるので、撮影目的に合った報知音を用い、撮影目的に合った露出動作を行うことができる。
【0066】
請求項11の本発明では、被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させ、その静止状態を維持させることを誘引する報知音を発音し、その直後に画像情報を撮影するので、被撮影者に、歩行あるいは走行を行った後、静止し、かつ、その静止状態を持続することを違和感なく実行させることができる。
【0067】
請求項12の本発明では、記憶媒体に画像情報を記録するカメラの動作を制御するプログラムを格納した記憶媒体において、被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させることを誘引する報知音を発する工程を含むプログラムを格納したので、被撮影者に、歩行あるいは走行を行った後、静止し、かつ、その静止状態を持続することを違和感なく実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本件発明の一実施の形態としての電子カメラの構成を示すブロック図である。
【図2】コンテンツ設定用のUI画面を説明する図である。
【図3】ES法を説明する図である。
【図4】ESフィルタの構成例を説明する図である。
【図5】画像表示手段に撮影開始前の画面を表示している状態の説明図である。
【図6】報知音に関連する情報をテキストデータで画像表示手段に表示した画面の説明図である。
【図7】画像表示手段に撮影終了時の画面を表示している状態の説明図である。
【図8】本発明の動作フローチャートである。
【符号の説明】
1 CPU
2 撮像レンズ系
3 シャッタ
4 露出制御手段
8 コンパクトフラッシュ(R)
9 ESフィルタ
10 画像表示用LCD
13 音源LSI
15 スピーカ
18 スイッチ群
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラ及びカメラの撮影方法並びに記憶媒体に関するもので、特に、報知音を発するカメラ及びカメラの撮影方法並びに記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、「チーズ!」などの一般的なカメラの撮影時に使用されるナレーション情報を記憶した記憶手段を有するカメラが、特開2000−98486号公報で提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来例においては、次のような欠点がある。
【0004】
「チーズ!」という言葉は、一般に、笑顔を作らせるために使用される言葉であって、それ以上の効果を有していない。さらに、その笑顔は、ユーザーが自ら作り出す笑顔であり、心からの笑顔ではない。特に被撮影者が幼児の場合、成人と比較した場合、個人差はあるが、一般的に、幼児には、演技を行う能力が充分に育まれていない割合が高く、撮影時に幼児が自発的に心からの笑顔を作ることは困難であり、生き生きとした笑顔の写真を撮影するために、周囲の大人たちが、あやしたり、笑わせたりする必要がある。撮影者自身があやす場合、あやしながら、構図を決めてシャッターを押さなければならないため、カメラを静止していない状態でシャッターを切り、画像がぶれてしまうなど、撮影自体がおろそかになる傾向がある。また、幼児をあやしたり、笑わせたりする作業を他の人間が行うことも可能だが、写真撮影時に要する人員が増加するという問題がある。また、直立不動でなく、幼児の生き生きとしたポーズを撮影したい場合もあるが、やはり成人と比較して、幼児には、演技を行う能力が充分に備わっていないため、生き生きとした自然なポーズを自発的に行うことは困難である。
【0005】
また、特開平6−51198号公報において、セルフタイマ撮影時において、セルフタイマ開始時及びセルフタイマ終了時に、それぞれ焦点位置を検出し、両者の差が所定値よりも大きければ、セルフタイマ動作中に、被撮影者とカメラの間に障害物が入ったと認識し、撮影を中止する自動焦点カメラ及び撮影方法が提案されているが、被撮影者自身が、セルフタイマ動作中に意図的に移動した場合にも撮影が中止され、せっかくのシャッターチャンスを逃すという致命的な欠陥を有している。
【0006】
また、AF動作開始から完了までに要する時間は、WideかTeleか、被写体の明るさやコントラスト、撮影のモードがノーマルかマクロ等、撮影状況によって異なるが、およそ数10msec〜数秒程度である。一般的な撮影時に人間が笑顔などの一番よい表情を保ちつづけられる時間は、200msec程度であるが、セルフタイマー終了時に焦点位置を検出する場合、その時点から撮影が開始されるまでに200msec以上要すると、一番よい表情を保ちつづけることが困難になる。
【0007】
本発明は、単に、撮影のタイミングを被撮影者に報知するのみでなく、自然な形で被撮影者にいろいろなポーズをさせることで、被撮影者に生き生きとしたポーズや笑顔を誘起させ、よりよい画像情報を記録することを目的としている。また、本発明は、被撮影者が撮影直前に移動しても適切な焦点位置を検出し、焦点の合った美しい画像を記録することを目的としている。さらに、本発明は、被撮影者を生き生きとさせることにより、撮影中や撮影後の撮影者との会話を弾ませ、コミュニケーションを円滑にすることも目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目定を達成するために、画像記録開始直前に報知音を発することが可能なカメラにおいて、被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させることを誘引する報知音を保存する報知音記憶手段を備えたカメラを提供するものである。
【0009】
請求項2の発明は、上記の目的を達成するために、請求項1のカメラにおいて、被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させ、その静止状態を維持させることを誘引する報知音を画像情報記録の直前に発音させるシーケンスを備えたカメラを提供するものである。
【0010】
請求項3の発明は、上記目的を達成するために請求項2のかめらにおいて、前記被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させ、その静止状態を維持させることを誘引する報知音を画像情報記録の直前に発音させ、画像情報の記録時に画像情報の記録終了を報知する報知音を発音させるシーケンスを備えたカメラを提供するものである。
【0011】
請求項4の発明は、上記目的を達成するために、請求項1のカメラにおいて、セルフタイマー撮影時に、前記被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させ、その静止状態を維持させることを誘引する報知音を発音させ、その後画像情報記録を行なうカメラを提供するものである。
【0012】
請求項5の発明は、上記目的を達成するために各請求項のカメラにおいて、撮影画面の複数の場所にそれぞれピント合わせ領域と、各領域ごとにピント合わせのための被写体距離に関連するデータを求める演算手段を有するピント合わせ手段を備えるとともに、前記被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させることを誘引する報知音を発音した後、前記演算手段により各ピント合わせ領域でのデータを演算し、該各領域でのデータと前記報知音を発音した時点より前の時点での被写体距離に関連ずるデータに基づいて、被写体に対してピント合わせを行なうようにしたものである。
【0013】
請求項6の発明は、請求項5のカメラにおいて、前記報知音を発音した時点より前の時点での被写体距離に関連ずるデータは該時点で前記演算手段により演算された各領域での被写体距離に関連ずるデータの中から選択されるとともに、該データと前記被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させることを誘引する報知音を発音した後に前記演算手段により演算された各ピント合わせ領域でのデータとの差が所定範囲内のデータを選択し、該選択されたデータと画像情報の記録における露出値を考慮して前記ピント合わせ位置を決まるようにしたものである。
【0014】
請求項7の発明は、請求項1又は2又は3又は4に記載のカメラにおいて、撮影レンズを第一の位置から第二の位置まで移動させながら被写体に対してピント合わせ位置を演算する演算手段を有し、該演算手段にて演算された位置まで撮影レンズを移動させた後、前記報知音を発音させその後、前記撮影レンズを前記演算手段にて演算された位置から前記第二の位置まで移動させながら前記演算手段にてピント合わせ位置を演算させ、該位置を撮影時のピント合わせ位置とするようにしたものである。
【0015】
請求項8の発明は、上記目定を達成するために、複数の報知音を選択可能な報知音選択手段と、報知音を発する報知音発生手段と、画像表示手段を備えたカメラにおいて、報知音に関連するテキスト情報を前記画像表示手段に表示可能としたものである。
【0016】
請求項9の発明は、上記目的を達成するために、画像記録開始直前に報知音を発する報知音発生手段を備え、前記画像記録開始直前に発する報知音は、複数の報知音が選択可能なカメラにおいて、前記画像開始直前に発する報知音に対応して、合焦動作を変化させるようにしたものである。
【0017】
請求項10の発明は、上記目的を達成するために、画像記録開始直前に報知音を発する報知音発生手段を備え、前記画像記録開始直前に発する報知音は、複数の報知音が選択可能なカメラにおいて、前記画像開始直前に発する報知音に対応して、露出動作を変化させるカメラを提供するものである。
【0018】
請求項11の発明は、上記目的を達成するために、被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させ、その静止状態を維持させることを誘引する報知音を発音し、その直後に画像情報を撮影する撮影方法を提供するものである。
【0019】
請求項12の発明は、上記目的を達成するために、記憶媒体に画像情報を記録するカメラの動作を制御するプログラムを格納した記憶媒体において、被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させることを誘引する報知音を発する工程を含むプログラムを格納した記憶媒体を提供するものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
実施の形態1
以下、本発明の実施の形態1について、図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
図1は、本発明の実施の形態を示すデジタルカメラのブロック図である。CPU1は、デジタルカメラ全体の動作を制御する。撮影レンズ系2は、フォーカス動作やズーム動作を行い、光を透過させる。シャッタ3は、撮影するタイミングをCPU1に伝える。撮影レンズ系2より取り込まれた光は、絞りなどの露光量を制御する露光制御手段4で露光量を制御され、CCD5に2次元光学像として結像される。CCD5は、2次元光学像を電気画像信号に光電変換し、画像用A/Dコンバータ6は、電気画像信号をデジタル画像データに変換する。デジタル画像データは、画像用RAM7に一時的に蓄積された後、記憶媒体であるコンパクトフラッシュ(R)8に記録される。また、画像用RAM7の信号は、ぼけ量を表すES値を算出するESフィルタ9にも送られ、ES値はCPU1に送られる。
【0022】
画像表示用LCD10は、撮影時に画像を表示し、デジタルカメラ全般の動作状態などの各種メッセージも表示する。
【0023】
制御用フラッシュROM11は、各種の制御用のデータを格納するROMであり、制御用RAM12は、各種の制御用のデータを格納するRAMである。
【0024】
音源LSI13は、ADPCM音源、FM音源、ハードウエアシーケンサ、音量調整部、音質補正用イコライザ、D/Aコンバータ、スピーカアンプなどを内蔵している。マルチメディアコンテンツ用フラッシュROM14には、起動音、操作音、セルフタイマ音、シャッタ音などのデジタルオーディオデータや、SMAFデータなどの音楽、画像、テキストなどを時間軸上で同期させるためのマルチメディアコンテンツデータが、格納されている。また、音源LSI13は、スピーカ15とも接続されている。
【0025】
マイク16は、音声処理LSI17に接続されている。音声処理LSI17は、マイクアンプ、音声用A/Dコンバータ、DSP、音声解析プログラム、音声用RAMなどを内蔵している。音声用RAMは、さらに、コンパクトフラッシュ(R)8にも接続されている。
【0026】
スイッチ群18は、電源のオンオフや、デジタルカメラの各種設定及び操作を行うためのスイッチ群である。また、モニタースイッチ19は、登録されているセルフタイマ音を再生するためのスイッチであり、これを押すと、セルフタイマ音が再生される。
【0027】
次に、撮影時の動作について説明する。
【0028】
本実施の形態のデジタルカメラには、静止画を撮影する撮影モード、動画を撮影する動画モード、記録画像や映像を再生する再生モードなどのモードがあり、スイッチ群18により、モードの切り替えが可能であるが、本実施の形態では、予め撮影モードに設定されているものとする。また、本実施の形態のデジタルカメラにおいては、起動画面、起動音、操作音、セルフタイマ音、シャッタ音をマルチメディアコンテンツ用フラッシュROM14に格納された数種類の画像及び音声データより選択することが可能であり、制御用フラッシュROM11には、どの起動画面、起動音、操作音、セルフタイマ音、シャッタ音を使用するかを指示する旨のデータが格納されている。また、起動画面、起動音、操作音、セルフタイマ音、シャッタ音は、セットとしてグループ化し、セット単位で登録及び登録解除することも可能である。例えば、“歌舞伎”というセットの場合、起動画面は、定式幕に隈取がオーバーラップした画像、起動音は掛け声と小鼓の音、操作音は大鼓の音、セルフタイマ音は掛け声、シャッタ音は小鼓の音というように、セットのテーマに関連したコンテンツで構成されており、これらをまとめて登録及び登録解除できる。
【0029】
以下に、これらのコンテンツの設定方法を説明する。スイッチ群18を操作すると、画像表示用LCD10に、図2に示すようなコンテンツ設定用のUI画面が表示される。このUI画面においてスイッチ群18を操作すると、カーソルを移動させることができ、設定したいコンテンツのアイコンを選択することができる。カーソルの位置にあるアイコンは、ハイライト表示など、操作者にわかりやすいように表示される。図2の場合、セットを設定可能な状態にあり、セットの3を選択している状態を示している。セットの3には、予めデジタルカメラに設定されているコンテンツが登録されている。例えば、セットの3に、前記“歌舞伎”セットが登録されていると、起動画面、起動音、操作音、セルフタイマ音、シャッタ音にすべて“歌舞伎”セットのコンテンツが選択されている。また、例えば、カーソルをシャッタ音の項目に移動させると、シャッタ音のみ、シャッタ音1あるいはシャッタ音2に登録されているコンテンツを設定できる。
【0030】
また、図2に示すコンテンツ設定用のUI画面には表示されないが、セットには、起動画面、起動音、操作音、セルフタイマ音、シャッタ音以外にも、テキストデータやカメラの制御プログラムなども登録することができる。本実施の形態では、セットの2に、“だるまさんがころんだ!”というセットのコンテンツ及びカメラの制御データが登録されているものとする。“だるまさんがころんだ!”のセルフタイマ音は、日本の子供の遊戯『だるまさんがころんだ』で使用される、子供の声による「だるまさんがころんだ。」という掛け声である。
【0031】
起動画面、起動音、操作音、セルフタイマ音、シャッタ音、テキストデータは、前述のように、マルチメディアコンテンツ用フラッシュROM14に格納されており、カメラの制御プログラム自体と、起動画面、起動音、操作音、セルフタイマ音、シャッタ音、テキストデータ、カメラの制御用プログラムに何を使用するかという情報は、制御用フラッシュROM11に格納されている。
【0032】
以下に、“だるまさんがころんだ!”というセットが使用可能な状態に予め設定されているものとして説明する。
【0033】
撮影者がスイッチ群18を用いて電源ONを指示すると、デジタルカメラに電源が入り、CPU1は、撮影モードにおける初期化動作を行う。CPU1は、制御用フラッシュROM11のデータに基づいて、起動画面のデジタル画像データを呼び出し、画像用RAM7に一時的に蓄積した後、画像表示用LCD10に表示する。次いで、CPU1は、制御用フラッシュROM11のデータに基づいて、使用する起動音を呼び出し、起動音のデジタルオーディオデータは、音源LSI13内のD/Aコンバータでアナログ信号に変換され、音源LSI13内のスピーカアンプで増幅された後、スピーカ15より発せられる。そして起動音の発音が完全に終了するに充分なタイミングで、CPU1は、画像表示用LCD10での起動画面の表示を止め、撮像レンズ系2より取り込まれる画像を映し出すための制御を行う。
【0034】
次に、撮像レンズ系2より取り込まれる画像を画像表示用LCD10に映し出すための動作について説明する。
【0035】
操作者によって電源が投入された直後から、上記の起動画面の表示や起動音の再生動作と並行して、画像情報の取り込み動作も行われる。まず、撮像レンズ系2に含まれるレンズシャッタが開口され、撮像レンズ系2に外光が取り込まれる。撮影レンズ系2より取り込まれた光は、絞りなどの露光量を制御する露光制御手段4で露光量を制御され、CCD5に2次元光学像として結像される。CCD5は、2次元光学像を電気画像信号に光電変換し、画像用A/Dコンバータ6は、電気画像信号をデジタル画像データに変換し、画像用RAM7に一時的に蓄積される。画像用RAM7に蓄積されているデジタル画像データのうち、所定面積の測距枠3箇所の画像データをAF動作に用いる画像データとする。なお、この測距枠3箇所は、画像表示用LCD10においては、図5におけるAF枠M1、M2、M3に対応する位置の画像データである。
【0036】
撮像レンズ系2は、初期状態において、距離が無限遠になるような位置に移動させられ、次いで、フォーカスレンズを無限遠から至近まで連続的に送り、その間、CCD5の1垂直走査期間ごとに、光電変換された電気画像信号を画像用A/Dコンバータ6によりデジタル画像データに変換し、画像用RAM7に一時的に蓄積する。そして、画像用RAM7にデジタル画像データが蓄積されるに充分な時間を有する所定のタイミングで、CPU1は、CCD5の不要電荷を吐き捨てることを指示する信号をCCD5に送り、CCD5は、不要電荷を吐き捨て、また、2次元光学像を電気画像信号に光電変換し電荷の蓄積を開始する。次いで、CPU1は、画像用RAM7より前記3箇所の測距枠の画像データを順じ呼び出し、ESフィルタ9により、それぞれES値を求める。ES値とは、USP4804831号で開示されているES法によって得られるぼけ量の指標である。
【0037】
図3(a)に示すように、映像信号は、合焦時にエッジが立ち、非合焦時にはエッジが寝る。図2(b)に映像信号の微分波形の絶対値Dを示す。図3(c)、(d)はそれぞれ微分波形Dの遅延信号DL1、DL2を示し、図3(e)は積分波形Iを示し、映像信号のエッジ部のコントラストを表す。図3(f)にDをIで割り算する事によって得られるエッジの鋭さを表すES値を示す。
【0038】
図4は、図1に示すESフィルタ9の構成例である。図4において、901は微分回路、902は絶対値回路、903は遅延回路、904は積分回路、905は割算回路、906はピークホールド回路であり、ESフィルタ9より出力される3箇所のES値、ES1i、ES2i、ES3i(iは自然数)の中で最大のものをES1max、ES2max、ES3maxとし、それぞれの測距枠において、ES1max、ES2max、ES3maxを得ることができたレンズの位置をピントの合った位置と判断する。さらに、ES1max、ES2max、ES3maxを得ることのできたレンズの位置において、距離が最短である位置を撮像レンズ系2の合焦位置とし、CPU1は、その位置まで撮像レンズ系2を移動させることを指示する信号を送信する。その後、CPU1は、撮像レンズ系2を微小量前後に動かしながら、同様にES値を検出し、AF動作を繰り返す。この様にして撮像レンズ系2より取り込まれる映像は、CPU1の指示により起動画面の表示が終了すると、画像表示用LCD10にリアルタイムに表示される。
【0039】
撮像レンズ系2より取り込まれる映像を画像表示用LCD10に表示し始めると、CPU1は、制御用フラッシュROM11に格納されているデータに基づいて、マルチメディアコンテンツ用ROM14より読み出すべきテキストデータがあるか否か確認する。そして、読み込むべきデータがある場合は、図5に示すように、画像表示用LCD10に、撮像レンズ系2より取り込まれる映像に重ねてテキストデータがある旨を示す文字あるいはアイコンを点滅表示させる。ない場合は、そのまま撮像レンズ系2より取り込まれる映像を表示させる。セット“だるまさんがころんだ!”の場合は、制御用フラッシュROM11に、マルチメディアコンテンツ用ROM14に読み込むべきテキストデータがある旨を示す情報が格納されているので、画像表示用LCD10に、撮像レンズ系2より取り込まれる映像に重ねてテキストデータがある旨を示す文字あるいはアイコンを点滅表示させる。撮影者がテキストデータを見たくない場合は、そのままシャッタ3を押し撮影を行うことなど他の操作を行うことも可能だが、本実施の形態では、撮影者がテキストデータを見るものとして説明する。撮影者がテキストデータを見たいと思った場合、スイッチ群18を操作して、CPU1に、テキストデータを表示させる旨の信号を送信する。テキストデータを表示させる旨の信号を受信したCPU1は、制御用フラッシュROM11に格納された情報に基づき、マルチメディアコンテンツ用ROM14より、所定のテキストデータを読み込む。そして、図6に示すように、画像表示用LCD10に表示する。この場合、撮像レンズ系2より取り込まれる映像に重ねても重ねなくてもよいが、本実施の形態では、重ねないものとして説明する。
【0040】
テキストデータには、以下のような内容が記載されている。
【0041】
“だるまさんがころんだ!”を使った撮影方法
1.モデルとなる方に、「これから、『だるまさんがころんだ』をやるので、カメラに向かって歩いてきて欲しい。」旨を伝えてください。このとき、カメラが『だるまさんがころんだ』の鬼の役であるとお伝えいただけますと、モデルの方にはわかりやすいかもしれません。
2.モデルの方がお子さんの場合は、背の高さに合わせてひざまづくなどしてカメラの高さを調節していただくとよいかもしれません。
3.モデルの方は、カメラから出る掛け声とともに、カメラに向かって歩いてきますので、最初は、モデルの人が大きく写らないような距離に立ってもらった方がよいかもしれません。
4.ドライブモードが、セルフタイマーになっていることをご確認の上、撮影開始してください。
【0042】
撮影者は、このような撮影時のアドバイスを読んだ後に撮影を開始する。本実施の形態のように、報知音に関する撮影者は、まず、スイッチ群18を操作し、撮影モードをセルフタイマに選択する。
【0043】
撮影者は、被撮影者に、「これから、『だるまさんがころんだ』をやるので、カメラの声に合わせて動いて欲しい。」旨を伝える。撮影者が、シャッタ3を押すと、CPU1がこれを認識し、マルチメディアコンテンツ用フラッシュROM14に格納されたセルフタイマ音である「だるまさんがころんだ。」という掛け声をスピーカ15から出力する。被撮影者は、これに合わせ、遊戯『だるまさんがころんだ』の要領で歩行あるいは走行した後に静止する。被撮影者は、遊戯『だるまさんがころんだ』をすることで楽しくなり、自然な笑顔で静止できる。かつ、静止時の姿勢は、偶発的に形成される動きのあるポーズであることが、通常の撮影時よりも多くなるため、子供の笑顔と動きのある写真を撮影するには、好適である。
【0044】
このときのAF動作の制御について説明する。CPU1は、制御用フラッシュROM11に格納されているデータに基づいて、専用のAF動作プログラムがあるか否か確認する。本実施の形態の場合、制御用フラッシュROM11に“だるまさんがころんだ!”用のAF動作のプログラムが格納されているため、これを読み出し、AF動作を行う。撮影者は、画像表示用LCD10に表示される3箇所のAF枠の少なくともいずれか1箇所に焦点を合わせたい被写体が位置するようにデジタルカメラを構える。撮影者がセルフタイマーモードを選択すると図8のフローが開始される。
【0045】
S1シャッタ3を押すと、CPU1がこれを認識し、撮像レンズ系2は、初期状態において、距離が無限遠になるような位置に移動されせられ(S2)、次いで、フォーカスレンズを無限遠から至近まで連続的に送り、その間、CCD5の1垂直走査期間ごとに、光電変換された電気画像信号を画像用A/Dコンバータ6によりデジタル画像データに変換し、画像用RAM7に一時的に蓄積する。そして、画像用RAM7にデジタル画像データが蓄積されるに充分な時間を有する所定のタイミングで、CPU1は、CCD5の不要電荷を吐き捨てることを指示する信号をCCD5に送り、CCD5は、不要電荷を吐き捨て、また、2次元光学像を電気画像信号に光電変換し電荷の蓄積を開始する。次いで、CPU1は、画像用RAM7より前記3箇所の測距枠の画像データを順じ呼び出し、前述の、ES1max、ES2max、ES3maxをESフィルタ9より得る。さらに、ES1max、ES2max、ES3maxを得ることのできたレンズの位置において、距離が最短である位置を撮像レンズ系2の合焦位置Dbとし(S3)、CPU1は、その位置まで撮像レンズ系2を移動させることを指示する信号を送信し、レンズを駆動する(S4)。また、CPU1は、Dbを制御用RAM12に格納する。その後、CPU1は、撮像レンズ系2を停止させ、CPU1は、制御用フラッシュROM11のデータに基づいて、使用するセルフタイマ音を呼び出し、起動音のデジタルオーディオデータは、音源LSI13内のD/Aコンバータでアナログ信号に変換され、音源LSI13内のスピーカアンプで増幅された後、スピーカ15より発せられる(S5)。本実施の形態の場合は、「だるまさんがころんだ。」という女児の声である。そしてセルフタイマ音の発音が完全に終了するに充分なタイミングで、CPU1は、撮像レンズ系2を至近距離方向に移動させ、前述と同様の方法で、ES1max、ES2max、ES3maxを得て、そのときの撮像レンズ系2の距離Da1、Da2、Da3を制御用RAM12に格納する。このAFプログラムにおいては、被撮影者は、デジタルカメラに近づいてくることを前提としてAF動作を制御しているため、撮像レンズ2を無限遠から移動させる必要がなく、合焦までの時間を短縮できる。次いで、CPU1は、Da1−Db、Da2−Db、Da3−Dbを計算し、撮像レンズ系2の特性に基づき、被写体がシャッタ3を押した後、何m異動したかを推測する(S6)。本実施の形態では、セルフタイマ音の発音時間を2秒とするが、短距離の世界記録から考察すれば、この時間に被撮影者が異動できる距離は、最長でも20m程度である。また、遊戯『だるまさんがころんだ』のルールによれば、被撮影者は、前進しなければならないため、被撮影者は、0から20mの間の距離だけ前方に移動するはずである。すなわち、被撮影者が移動する可能性のある距離は、0mから20m程度であるが、実施に遊戯を実行するに当たり、移動しうる可能性の高い範囲を設定してもよい。本実施の形態では、被写体が移動する距離の範囲を1mから10mとする。Da1−Db、Da2−Db、Da3−Dbを計算し(S6)各Da1−Db、Da2−Db、Da3−Db、のうち1mから10mの範囲にあるDaを求める(S7)。例えばDa2−Dbの計算結果だけが、被撮影者が1mから10mの間の距離だけ移動したと判定されれば、AF枠M2(Da2を測距結果として演算したAF枠)に対応する部分を焦点を合わせるべき場所と判定し、撮像レンズ系2を距離Da2の位置まで移動させる(S8)。このときの画像用表示用LCD10には、例えば、図7に示すような画像が表示される。また、Da1−Db、Da2−Db、Da3−Dbのうち、2箇所以上の測距枠において、被撮影者が1mから10mの間の距離だけ移動したと判定されれば、その中から、カメラから最短距離のAF枠に対応する部分を焦点を合わせるべき場所と判定し、撮像レンズ系2を移動させる。このような制御をすることにより、被撮影者が2人いる場合にも、焦点を合わせることができる。また、例えば、デジタルカメラと被撮影者との間に、風で紙くずが舞い上がるなど不意に異物が通過しても、異物に焦点が合うことを防止できる可能性が高くなる。それ以外の場合は、カメラから最短距離のAF枠に対応する部分を焦点を合わせるべき場所と判定し、撮像レンズ系2を移動させる。尚、レンズを駆動後、画像記録及び記録終了の発音報知が行なわれる(S9、S10)。
【0046】
また、本発明のように、撮影直前に報知音を鳴らし、その報知音に従って、被撮影者が限定的な動作(本実施の形態では、報知音が鳴ると、被撮影者は、前進する。)を行う場合(は、AF動作を被撮影者が行う動作に合わせて、より合理的に設計することができ、AF動作の高速化や精度の向上を実現できる。
【0047】
そして、CPU1は、そのとき、画像用RAM7に蓄積されているデジタル画像データをコンパクトフラッシュ(R)8に記録するよう指示し、コンパクトフラッシュ(R)8に記録される。デジタル画像データがコンパクトフラッシュ(R)8に記録されると、CPU1は、マルチメディアコンテンツ用フラッシュROM14に格納されたシャッタ音をスピーカ15から出力し、撮影者、被撮影者ともに、撮影が終了したことを認識する。
【0048】
また、セルフタイマーモードではない時は通常のオートフォーカス動作(レリーズボタンの操作時点での測距結果煮よるピンと合わせ)が行なわれる。
【0049】
以上説明したように、本発明のカメラ及びカメラの撮影方法並びに記憶媒体を用いることによって、被撮影者が、撮影自体を楽しみ、自然に笑顔になった画像を記録することができ、また、撮影後や撮影中の撮影者と被撮影者の会話をはずませるという効果がある。
【0050】
なお、本実施の形態では、セルフタイマ音に「だるまさんがころんだ。」という女児の声を用いたが、同様な移動している人間を掛け声で静止させる遊戯は、世界中にあるため、各国、各民族で行われている掛け声を用いても良いことは、当然である。例えば、アメリカの「Green light,red light.」や、フランスの「1,2,3,Soleil.」などの掛け声を用いることで、同様の効果がある。
【0051】
また、撮影者が、スイッチ群18を操作して、シングル撮影モードを選択したときには、次のような動作を行う。撮影者がモニタースイッチ19を押すと、上述したセルフタイマ音を発する前のAF動作を行った後、セルフタイマ音を発生し、その後、撮影者がシャッタ3を押すと、上述のセルフタイマ音を発した後のAF動作を行い、上述の画像記録動作を行う。このように、モニタースイッチ19とシャッタ3を用いることで、撮影者は、任意のタイミングでシャッタを押し、撮影することができる。
【0052】
実施の形態2
以下、本発明の実施の形態2について、図面を参照して詳細に説明する。実施の形態2は、実施の形態1と構成は、同様であるが、Da1−Db、Da2−Db、Da3−Dbのうち、2箇所以上の測距枠において、被撮影者が1mから10mの間の距離だけ移動したと判定された場合の制御方法のみ異なるため、異なる部分のみ説明する。
【0053】
Da1−Db、Da2−Db、Da3−Dbのうち、2箇所以上の測距枠において、被撮影者が1mから10mの間の距離だけ移動したと判定された場合、例えば、3箇所の測距枠において、被撮影者が1mから10mの間の距離だけ移動したと判定された場合について説明する。この場合、CPU1は、焦点を合わせるべき測距枠が3箇所あると判断し、以下のような制御を行う。Da1−Db、Da2−Db、Da3−Dbの値から、焦点を合わせるべき最近及び最遠の値を求める。本実施の形態では、最近の値をDa1、最遠の値をDa2とする。説明の便宜上、第1の被写体がカメラより3mの距離に、第2の被写体がカメラより7mの距離に立っているとする。このような場合、CPU1は、露出制御手段4及び撮像レンズ系2を制御して、両方の被写体に焦点が合うように被写界深度及び距離を制御する。このようにすることで、被写体が複数人いる場合にも、複数の被写体にピントを合わせることができる。
【0054】
実施の形態3
以下、本発明の実施の形態3について、詳細に説明する。実施の形態3は、実施の形態1と構成は同様であるが、マルチメディアコンテンツ用ROM14に格納されている画像データや音声データ、テキストデータが異なる。本実施の形態においては、起動音、操作音、シャッタ音に鳴き砂の音を用い、テキストデータには、鳴き砂とは何かとか、鳴き砂が鳴く理由、どこに鳴き砂があるかなど、鳴き砂の説明が記載されている。実施の形態1と同様のタイミングで、図5に示すように、画像表示用LCD10に、撮像レンズ系2より取り込まれる映像に重ねてテキストデータがある旨を示す文字あるいはアイコンを点滅表示させる。実施の形態1と同様に、撮影者は、スイッチ群18を用いて、テキストデータを画像表示用LCD10に表示させることが可能であり、テキストデータを表示させると鳴き砂に関する説明が、表示される。このテキストデータの活用方法は、様々であるが、例えば、撮影者がシャッタ3を押して、被撮影者に鳴き砂の音を聞かせた後に、この音は、鳴き砂の音である旨を告げたのちに、テキストデータに記載されている内容を話題にして、会話を行っても良いし、画像表示用LCD10に表示されるテキストそのものを被撮影者に見せてもよい。本実施の形態のように、音そのものに話題性のある素材を用いた報知音の場合、その音に関する情報をテキストデータとして、画像表示用LCD10に表示することにより、報知音を撮影者と被撮影者との会話の話題として提供することが可能となり、撮影者と被撮影者とのコミュニケーションを促進することが可能である。そして、撮影者と被撮影者の良好なコミュニケーションは、良質な写真撮影を可能とするという効果を導くものである。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のカメラ及びカメラの撮影方法並びに記憶媒体を用いることによって、撮影者、被撮影者ともに、撮影という行為を楽しみながら、自然と、ポーズを取ったり、静止したり、笑顔を作りだすことが可能であり、よりよい画像を記録することが可能である。
【0056】
請求項1の本発明においては、画像記録開始直前に報知音を発することが可能なカメラにおいて、被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させ、その静止状態を維持させることを誘引する報知音を保存する報知音記憶手段を備えたことにより、被撮影者に、歩行あるいは走行を行った後、静止し、かつ、その静止状態を持続することを違和感なく実行させることができる。
【0057】
さらに、請求項2の本発明では、被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させ、その静止状態を維持させることを誘引する報知音を画像情報取り込みの直前に発音させるシーケンスを備えたことにより、歩行あるいは走行を行った後、静止し、かつ、その静止状態を持続している被撮影者を撮影することができ、偶発的に発生する様々なポーズをぶれることなく撮影できる。
【0058】
さらに、請求項3の本発明では、前記被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させ、その静止状態を維持させることを誘引する報知音を画像情報取り込みの直前に発音させ、画像情報取り込み時に画像情報の取り込み終了を報知する報知音を発音させるシーケンスを備えたことにより、撮影者及び被撮影者に撮影終了を報知できる。
【0059】
さらに、請求項4の本発明では、セルフタイマー撮影において、前記被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させることを誘引する報知音を発するようにしたので、撮影者及び被撮影者に、歩行あるいは走行を行った後、静止し、かつ、その静止状態を持続することを違和感なく実行させることができ、撮影者は、任意のタイミングでシャッタを押し、撮影することができ、より撮影者の意図に合った撮影を行える。
【0060】
さらに、請求項5の本発明では、撮影画面の複数の場所にそれぞれピント合わせ領域と、各領域ごとにピント合わせのための被写体距離に関連するデータを求める演算手段を有するピント合わせ手段を備えるとともに、前記被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させることを誘引する報知音を発音した後、前記演算手段により各ピント合わせ領域でのデータを演算し、該各領域でのデータと前記報知音を発音した時点より前の時点での被写体距離に関連ずるデータに基づいて、被写体に対してピント合わせを行なうことにより、被撮影者に、より確実に合焦させることができ、シャッタチャンスを逃さない。ピント合わせを確実に行なえる。
【0061】
請求項6の本発明では、前記報知音を発音した時点より前の時点での被写体距離に関連ずるデータは該時点で前記演算手段により演算された各領域での被写体距離に関連ずるデータの中から選択されるとともに、画像情報の記録における露出値を考慮して前記ピント合わせを行なうことにより、ピント合わせを確実に行なえる。
【0062】
請求項7の本発明では、撮影レンズを第一の位置から第二の位置まで移動させながら被写体に対してピント合わせ位置を演算する演算手段を有し、該演算手段にて演算された位置まで撮影レンズを移動させた後、前記報知音を発音させその後、前記撮影レンズを前記演算手段にて演算された位置から前記第二の位置まで移動させながら前記演算手段にてピント合わせ位置を演算させ、該位置を撮影時のピント合わせ位置とすることにより、高速な合焦動作を行える。
【0063】
請求項8の本発明では、複数の報知音を選択可能な報知音選択手段と、報知音を発する報知音発生手段と、画像表示手段を備えたカメラにおいて、報知音に関連するテキスト情報を前記画像表示手段に表示可能とするので、カメラより発する報知音に関連した情報を表示することができるため、撮影時の留意点などを撮影者に伝達することができ、よりより撮影を行うことができる。また、報知音に関する情報を提供することができ、撮影者と被撮影者との間に話題を提供し、両者のコミュニケーションを促進させる効果を有し、コミュニケーションの取れたより良好な写真撮影を可能とする。
【0064】
請求項9の本発明では、画像記録開始直前に報知音を発する報知音発生手段を備え、前記画像記録開始直前に発する報知音は、複数の報知音が選択可能なカメラにおいて、前記画像開始直前に発する報知音に対応して、合焦動作を変化させるようにしたので、撮影目的に合った報知音を用い、撮影目的に合った合焦動作を行うことができ、合焦動作の精度向上や高速化を実現できる。
【0065】
請求項10の本発明では、画像記録開始直前に報知音を発する報知音発生手段を備え、前記画像記録開始直前に発する報知音は、複数の報知音が選択可能なカメラにおいて、前記画像開始直前に発する報知音に対応して、露出動作を変化させるものであるので、撮影目的に合った報知音を用い、撮影目的に合った露出動作を行うことができる。
【0066】
請求項11の本発明では、被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させ、その静止状態を維持させることを誘引する報知音を発音し、その直後に画像情報を撮影するので、被撮影者に、歩行あるいは走行を行った後、静止し、かつ、その静止状態を持続することを違和感なく実行させることができる。
【0067】
請求項12の本発明では、記憶媒体に画像情報を記録するカメラの動作を制御するプログラムを格納した記憶媒体において、被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させることを誘引する報知音を発する工程を含むプログラムを格納したので、被撮影者に、歩行あるいは走行を行った後、静止し、かつ、その静止状態を持続することを違和感なく実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本件発明の一実施の形態としての電子カメラの構成を示すブロック図である。
【図2】コンテンツ設定用のUI画面を説明する図である。
【図3】ES法を説明する図である。
【図4】ESフィルタの構成例を説明する図である。
【図5】画像表示手段に撮影開始前の画面を表示している状態の説明図である。
【図6】報知音に関連する情報をテキストデータで画像表示手段に表示した画面の説明図である。
【図7】画像表示手段に撮影終了時の画面を表示している状態の説明図である。
【図8】本発明の動作フローチャートである。
【符号の説明】
1 CPU
2 撮像レンズ系
3 シャッタ
4 露出制御手段
8 コンパクトフラッシュ(R)
9 ESフィルタ
10 画像表示用LCD
13 音源LSI
15 スピーカ
18 スイッチ群
Claims (12)
- 画像記録開始直前に報知音を発することが可能なカメラにおいて、被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させることを誘引する報知音を保存する報知音記憶手段を備えたことを特徴とするカメラ。
- 被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させ、その静止状態を維持させることを誘引する報知音を画像情報記録の直前に発音させるシーケンスを備えたことを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
- 前記被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させ、その静止状態を維持させることを誘引する報知音を画像情報記録の直前に発音させ、画像情報の記録時に画像情報の記録終了を報知する報知音を発音させるシーケンスを備えたことを特徴とする請求項2に記載のカメラ。
- セルフタイマー撮影時に、前記被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させ、その静止状態を維持させることを誘引する報知音を発音させ、その後画像情報記録を行なうこと特徴とする請求項1に記載のカメラ。
- 前記カメラは、撮影画面の複数の場所にそれぞれピント合わせ領域と、各領域ごとにピント合わせのための被写体距離に関連するデータを求める演算手段を有するピント合わせ手段を備えるとともに、前記被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させることを誘引する報知音を発音した後、前記演算手段により各ピント合わせ領域でのデータを演算し、該各領域でのデータと前記報知音を発音した時点よりも前の時点での被写体距離に関連するデータに基づいて、被写体に対してピント合わせを行なうことを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載のカメラ。
- 前記報知音を発音した時点より前の被写体距離に関連ずるデータは該時点で前記演算手段により演算された各領域での被写体距離に関連ずるデータの中から選択されるとともに、該データと前記被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させることを誘引する報知音を発音した後に前記演算手段により演算された各ピント合わせ領域でのデータとの差が所定範囲内のデータを選択し、該選択されたデータと画像情報の記録における露出値を考慮して前記ピント合わせ位置を決まることを特徴とする請求項5に記載のカメラ。
- 前記カメラは撮影レンズを第一の位置から第二の位置まで移動させながら被写体に対してピント合わせ位置を演算する演算手段を有し、該演算手段にて演算された位置まで撮影レンズを移動させた後、前記報知音を発音させその後、前記撮影レンズを前記演算手段にて演算された位置から前記第二の位置まで移動させながら前記演算手段にてピント合わせ位置を演算させ、該位置を撮影時のピント合わせ位置とすることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載のカメラ。
- 複数の報知音を選択可能な報知音選択手段と、報知音を発する報知音発生手段と、画像表示手段を備えたカメラにおいて、報知音に関連するテキスト情報を前記画像表示手段に表示可能であることを特徴とするカメラ。
- 画像記録開始直前に報知音を発する報知音発生手段を備え、前記画像記録開始直前に発する報知音は、複数の報知音が選択可能なカメラにおいて、前記画像開始直前に発する報知音に対応して、合焦動作を変化させることを特徴とするカメラ。
- 画像記録開始直前に報知音を発する報知音発生手段を備え、前記画像記録開始直前に発する報知音は、複数の報知音が選択可能なカメラにおいて、前記画像開始直前に発する報知音に対応して、露出動作を変化させることを特徴とするカメラ。
- 被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させ、その静止状態を維持させることを誘引する報知音を発音し、その直後に画像情報を撮影することを特徴とするカメラの撮影方法。
- 記憶媒体に画像情報を記録するカメラの動作を制御するプログラムを格納した記憶媒体において、被撮影者を歩行あるいは走行させた後に静止させることを誘引する報知音を発する工程を含むプログラムを格納したことを特徴とする記憶媒体。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007282119A (ja) * | 2006-04-11 | 2007-10-25 | Nikon Corp | 電子カメラおよび画像処理装置 |
US8306280B2 (en) | 2006-04-11 | 2012-11-06 | Nikon Corporation | Electronic camera and image processing apparatus |
-
2002
- 2002-08-09 JP JP2002232906A patent/JP2004070229A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
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JP2007282119A (ja) * | 2006-04-11 | 2007-10-25 | Nikon Corp | 電子カメラおよび画像処理装置 |
US8306280B2 (en) | 2006-04-11 | 2012-11-06 | Nikon Corporation | Electronic camera and image processing apparatus |
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