JP2004069387A - 二次元電気泳動方法、装置及びそのゲル保持器具 - Google Patents

二次元電気泳動方法、装置及びそのゲル保持器具 Download PDF

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中野 幸一
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米沢 裕司
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茗荷谷 徹
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黒野 健一郎
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Abstract

【課題】従来の二次元電気泳動法では、一次元目電気泳動を行うゲルは細長いチューブ等の内部に形成して電気泳動を行うため、その後に二次元目電気泳動に供するためには、細長いゲルをチューブの内部から取り出してスラブ状ゲルに隣接させなければならず、取り扱いに十分な注意が必要であり、非常に時間がかかってしまう。また、このような操作を機械化、自動化するのは非常に困難である。
【解決手段】そこで本発明では、ゲル保持器具は対を成す細長い帯状板体を間隔を置いて平行に支持した構成とし、一次元目電気泳動槽内において帯状板体間の隙間にゲルを形成して一次元目電気泳動を行うと共に、その終了後にゲル保持器具を、そのまま又は制限酵素処理等の他の過程を経た後、二次元目電気泳動槽に移動し、帯状板体間のゲルを、二次元目電気泳動槽内のスラブ状ゲルの端縁に隣接させて二次元目電気泳動を行う二次元電気泳動方法を提案するものである。
【選択図】   図17

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は二次元電気泳動方法、装置及びそのゲル保持器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
二次元電気泳動方法は、細長いチューブ等の細長いゲル保持器具により保持した細長いゲルにより一次元目電気泳動を行うと共に、一次元目電気泳動を行った細長いゲルを、スラブ状ゲルの端縁に隣接させて二次元目電気泳動を行うものであり、タンパク質や核酸等の多種多様な成分を分離するのに広く使用されている。
【0003】
一方、近来、二次元電気泳動法を適用したゲノムDNAのスキャニング方法として、RLGS(restriction landmark genomic scanning)法と称されるゲノム解析手法が提案されている。(Hatada,l., et al., Pro.Natl. Acad. Sci. USA, 88, 9523−9527 (1991),特許第2794047号特許公報)
【0004】
このゲノムDNAのスキャニング方法は、
(a) ゲノムDNAを制限酵素により切断する工程
(b) ゲノムDNAの切断末端を標識する工程
(c) ゲノムDNA断片を一次元電気泳動により分画する工程
(d) (a)の工程で使用する制限酵素より切断頻度の高い制限酵素によりゲノムDNA断片を切断する工程
(e) ゲノムDNA断片のバンド群を二次元電気泳動により分画する工程
から成るものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の二次元電気泳動法を適用するに際しての課題は、細長いチューブ等の内部での一次元目電気泳動の点と一次元目電気泳動を行った細長いゲルの取り扱いの点にある。
即ち、従来の二次元電気泳動法では、一次元目電気泳動を行うゲルは細長いチューブ等の内部に形成し、そこに保持して電気泳動を行うのでコームを利用することができず、サンプルDNAをアプライすると、ゲルとチューブの内壁間をDNAが流れて、ゲル中に流れるDNAの量にばらつきが生じ、このことからデータの再現性に問題があった。
【0006】
また、細長いチューブ等の内部で一次元目電気泳動を行った後に、ゲルを二次元目電気泳動に供するためには、細長いゲルをチューブの内部から取り出して、これをスラブ状ゲルの端縁に隣接させなければならない。
【0007】
この操作に際しては、ゲルを損傷しないようにするために、取り扱いに十分な注意が必要であり、非常に時間がかかってしまう。また、このような操作を機械化、自動化するのは非常に困難である。
【0008】
一方、上記RLGS法において二次元電気泳動法を実施する場合には、一次元電気泳動を行った細長いゲルを制限酵素で処理する工程が必要であるため、やはり、チューブ内部の細長いゲルを、例えば太いチューブ等による制限酵素処理容器に移し換える必要があり、その前後の取り扱いにも十分な注意が必要であり、非常に時間がかかる。また、このような操作も機械化、自動化は非常に困難である。
【0009】
このような二次元電気泳動法の課題を解決することを目的として、例えば特開平11−30605号公報に記載の発明では、一次元電気泳動用のストリップ状ゲルと二次元電気泳動用のスラブ状ゲルとを、共通容器上で組み合わせる構成とし、これらのゲル間は、流体不浸透性で、電気絶縁性の破壊容易式隔壁により仕切った構成を提案している。このような構成において、一次元電気泳動は、上記隔壁を破壊する前に、この隔壁によってスラブ状ゲルと隔離されたリザーバ内で行い、このような一次元電気泳動が終了した後に隔壁を破壊して、ストリップ状ゲルをスラブ状ゲルの端縁に移動させ、こうしてストリップ状ゲルをスラブ状ゲルの端縁に隣接させて、二次元電気泳動を行うものである。
【0010】
しかしながら、このような提案の方法では、やはり機械化、自動化が困難であると共に、制限酵素で処理する工程が必要な上記RLGS方法に適用することはできない。
本発明はこのような課題を解決することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、請求項1の発明では、細長いゲル保持器具により保持した細長いゲルにより一次元目電気泳動を行うと共に、一次元目電気泳動を行った細長いゲルを、スラブ状ゲルの端縁に隣接させて二次元目電気泳動を行う二次元電気泳動方法において、ゲル保持器具は対を成す細長い帯状板体を間隔を置いて平行に支持した構成とし、一次元目電気泳動槽内において帯状板体間の隙間に一次元目電気泳動用ゲルを形成して、この状態において一次元目電気泳動を行うと共に、一次元目電気泳動終了後に一次元目電気泳動槽から取り出したゲル保持器具を二次元目電気泳動槽に移動し、一次元目電気泳動を行った帯状板体間のゲルを、二次元目電気泳動槽内のスラブ状ゲルの端縁に隣接させて二次元目電気泳動を行う二次元電気泳動方法を提案するものである。
【0012】
また請求項2の発明では、細長いゲル保持器具により保持した細長いゲルにより一次元目電気泳動を行うと共に、一次元目電気泳動を行った細長いゲルを、スラブ状ゲルの端縁に隣接させて二次元目電気泳動を行う二次元電気泳動方法において、ゲル保持器具は対を成す細長い帯状板体を間隔を置いて平行に支持した構成とし、一次元目電気泳動槽内において帯状板体間の隙間に一次元目電気泳動用ゲルを形成して、この状態において一次元目電気泳動を行うと共に、一次元目電気泳動終了後に一次元目電気泳動槽から取り出したゲル保持器具を制限酵素処理槽内に移動して、一次元目電気泳動を行った帯状板体間のゲルの制限酵素処理を行うと共に、制限酵素処理終了後に制限酵素処理槽から取り出したゲル保持器具を二次元目電気泳動槽に移動し、一次元目電気泳動、制限酵素処理を行った帯状板体間のゲルを、二次元目電気泳動槽内のスラブ状ゲルの端縁に隣接させて二次元目電気泳動を行う二次元電気泳動方法を提案するものである。
【0013】
また請求項3の発明では、上記請求項1又は2に記載の発明において、一次元目電気泳動槽の緩衝液溜部間に位置する載置部上にゲル保持器具を載置した後、両端を閉止体により塞ぎ、この状態において、上方から溶解したゲルを注入して帯状板体間の隙間に一次元目電気泳動用ゲルを形成し、固化した後に閉止体を外して電気泳動を行う二次元電気泳動方法を提案するものである。
【0014】
また請求項4の発明では、上記請求項2に記載の発明において、制限酵素処理槽内の載置部にゲル保持器具を載置した後、ゲル保持器具の帯状板体間の上部に制限酵素を注入し、次いで乾燥防止用の蓋をした状態で帯状板体間のゲルの制限酵素処理を行う二次元電気泳動方法を提案するものである。
【0015】
また請求項5の発明では、上記請求項2又は4に記載の発明において、制限酵素処理槽内には、ゲル保持器具の載置部に、ゲル保持器具の帯状板体間の隙間に対応した細長い溝を形成し、この細長い溝に制限酵素を注入して、載置されるゲル保持器具の帯状板体間のゲルの制限酵素処理を行う二次元電気泳動方法を提案するものである。
【0016】
また請求項6の発明では、対を成す細長い帯状板体を間隔を置いて平行に支持し、帯状板体間の隙間にゲルを形成して保持する構成としたゲル保持器具と、このゲル保持器具を載置する載置部の両側に緩衝液溜部を構成した一次元目電気泳動槽と、スラブ状ゲルを支持し、その端縁側にゲル保持器具の支持部を形成した二次元目電気泳動槽を要素として、これらを平面上に配置して構成した二次元電気泳動装置を提案するものである。
【0017】
また請求項7の発明では、対を成す細長い帯状板体を間隔を置いて平行に支持し、帯状板体間の隙間にゲルを形成して保持する構成としたゲル保持器具と、このゲル保持器具を載置する載置部の両側に緩衝液溜部を構成した一次元目電気泳動槽と、スラブ状ゲルを支持し、その端縁側にゲル保持器具の支持部を形成した二次元目電気泳動槽と、ゲル保持器具の載置部に、ゲル保持器具の帯状板体間の隙間に対応した制限酵素注入用の細長い溝を形成した制限酵素処理槽を要素として、これらを平面上に配置して構成した二次元電気泳動装置を提案するものである。
【0018】
また請求項8の発明では、前記請求項6又は7に記載の発明において、要素を配置した空間の上方に搬送手段を移動可能に設置し、搬送手段には、ゲル保持器具を支持するハンドリング手段と、液の注入、排出手段を構成した二次元電気泳動装置を提案するものである。
【0019】
また請求項9の発明では、前記請求項6〜8までのいずれか1項に記載の発明において、二次元目電気泳動槽はスラブ状ゲルを水平に支持する構成とし、そのスラブ状ゲルの端縁に対応してゲル保持器具の横支持部を設けた二次元電気泳動装置を提案するものである。
【0020】
また請求項10の発明では、前記請求項9に記載の発明において、二次元電気泳動槽には、スラブ状ゲルを挟持するプレートの両側に対応する絶縁板の装着溝を形成した二次元電気泳動装置を提案するものである。
【0021】
また請求項11の発明では、請求項9又は10に記載の発明において、ハンドリング手段によりゲル保持器具を横方向に支持するためのゲル保持器具の回転手段を適所に構成した二次元電気泳動装置を提案するものである。
【0022】
また請求項12の発明では、請求項11に記載の発明において、回転手段は、適所に設置したゲル保持器具の90度回転台と、ゲル保持器具に構成した垂直及び水平支持用のハンドリング部とから構成し、ゲル保持器具を90度回転台により回転させてハンドリング手段により支持するハンドリング部を垂直支持用から水平支持用に変更する構成とした二次元電気泳動装置を提案するものである。
【0023】
また請求項13の発明では、請求項11に記載の発明において、回転手段は、ハンドリング手段自体に構成した二次元電気泳動装置を提案するものである。
【0024】
また請求項14の発明では、対を成す細長い帯状板体を間隔を置いて平行に支持し、帯状板体間の隙間にゲルを形成して保持する構成とした二次元電気泳動用ゲル保持器具を提案するものである。
【0025】
また請求項15の発明では、前記請求項14に記載の発明において、対を成す細長い帯状板体はスぺーサーにより所定間隔に保持して一体に構成し、スペーサーは上側を帯状板体内から外部に突出させてハンドリング部に構成した二次元電気泳動用ゲル保持器具を提案するものである。
【0026】
本発明によれば、一次元電気泳動を行うための細長いゲルは、細長い帯状板体を間隔を置いて平行に支持した構成のゲル保持器具の、帯状板体間の隙間に形成するので、コームを利用することができ、このコームにより形成したウェル内にサンプルDNAを注入することにより、一次元目電気泳動において確実にゲルの中にサンプルDNAを流すことができる。従って細長いチューブ内にゲルを形成する方法のように、DNAがゲルとチューブの内壁間を流れてしまって、ゲル中に流れるDNAの量がばらつき、データの再現性に問題が生じるということがない。
【0027】
また、ゲル保持器具の帯状板体間の隙間に形成された細長いゲルは帯状板体間の隙間を介して外部と接するので、一次元電気泳動を行った細長いゲルをゲル保持器具から取り出さずに、そのまま二次元電気泳動槽に移動して、スラブ状ゲルの端縁に隣接させて二次元目電気泳動を行うことができる。
【0028】
またRLGS法を適用する場合のように、一次元目電気泳動過程と二次元目電気泳動過程との間に制限酵素処理過程を設ける場合においても、これらの過程の全てに渡って細長いゲルをゲル保持器具から取り出す必要がない。
【0029】
従って、ゲルの取り扱いが容易となり、ゲルの損傷を防止できると共に、ゲル保持器具をハンドリング手段でハンドリングする機構を構成することにより、機械化、自動化も容易である。
【0030】
本発明のゲル保持器具におけるゲルの形成は、例えば、一次元目電気泳動槽の緩衝液溜部間に位置する載置部上にゲル保持器具を載置した後、両端を閉止体により塞ぎ、この状態において、上方から溶解したゲルを注入するという操作を行うことにより、容易に帯状板体間の隙間に一次元目電気泳動用ゲルを形成することができ、そして固化した後に閉止体を外すことにより電気泳動を行うことができる。
【0031】
一次元電気泳動と二次元電気泳動との間において、制限酵素処理を行う場合には、制限酵素処理槽内の載置部にゲル保持器具を載置した後、ゲル保持器具の帯状板体間の上部に制限酵素を注入し、次いで乾燥防止用の蓋をした状態で帯状板体間のゲルの制限酵素処理を行うことができる。この方法では、必要最小限の量の制限酵素で経済的に所定の処理を行うことができる。
【0032】
また制限酵素処理槽内には、ゲル保持器具の載置部に、ゲル保持器具の帯状板体間の隙間に対応した細長い溝を形成し、この細長い溝に制限酵素を注入して、載置されるゲル保持器具の帯状板体間のゲルの制限酵素処理を行う構成とすることができる。この方法の場合にも少量の制限酵素で経済的に所定の処理を行うことができ、上記方法と併用することにより、より確実な制限酵素処理を行うことができる。
【0033】
本発明では、対を成す細長い帯状板体を間隔を置いて平行に支持し、帯状板体間の隙間にゲルを形成して保持する構成としたゲル保持器具と、このゲル保持器具を載置する載置部の両側に緩衝液溜部を構成した一次元目電気泳動槽と、スラブ状ゲルを支持し、その端縁側にゲル保持器具の支持部を形成した二次元目電気泳動槽を要素として、これらを平面上に配置することにより二次元電気泳動装置を構成することができる。
【0034】
また、対を成す細長い帯状板体を間隔を置いて平行に支持し、帯状板体間の隙間にゲルを形成して保持する構成としたゲル保持器具と、このゲル保持器具を載置する載置部の両側に緩衝液溜部を構成した一次元目電気泳動槽と、スラブ状ゲルを支持し、その端縁側にゲル保持器具の支持部を形成した二次元目電気泳動槽と、ゲル保持器具の載置部に、ゲル保持器具の帯状板体間の隙間に対応した制限酵素注入用の細長い溝を形成した制限酵素処理槽を要素として、これらを平面上に配置することにより、上記RLGS法が適用可能な二次元電気泳動装置を構成することができる。
【0035】
そしてこのような構成の二次元電気泳動装置では、上記要素を配置した空間の上方に搬送手段を移動可能に設置し、搬送手段に、ゲル保持器具を支持するハンドリング手段と、液の注入、排出手段を構成して、機械化、自動化した二次元電気泳動装置を構成することができる。
【0036】
本発明において、二次元目電気泳動を行う二次元目電気泳動槽は、スラブ状ゲルを垂直に支持する方式であっても、水平に支持する方式であっても良く、後者の場合のように、スラブ状ゲルを水平に支持する二次元目電気泳動槽の場合には、そのスラブ状ゲルの端縁に対応してゲル保持器具の横支持部を設けた構成とすれば良い。
【0037】
また後者の場合には、二次元電気泳動槽に、スラブ状ゲルを挟持するプレートの両側に対応する絶縁板の装着溝を形成し、アクリルアミドゲルを用いる場合に絶縁板を装着すれば、上記プレート上に多量の緩衝液が流入して覆って、電気泳動に際して電流の大部分が緩衝液の方に流れてしまうのを防止することができる。
【0038】
さらに、スラブ状ゲルを水平に支持する二次元目電気泳動槽の場合には、そのスラブ状ゲルの端縁に対応してゲル保持器具の横支持部を設けて、ゲル保持器具を一次元電気泳動槽、制限酵素処理槽における装着姿勢、即ち縦方向から90度回転した姿勢としなければならないが、その回転手段を適所に構成することができる。
【0039】
例えば、回転手段は、適所に設置したゲル保持器具の90度回転台と、ゲル保持器具に構成した垂直及び水平支持用のハンドリング部とから構成し、ゲル保持器具を90度回転台により回転させてハンドリング手段により支持するハンドリング部を垂直支持用から水平支持用に変更する構成とすることができる。
【0040】
またこのような構成の他の例として、回転手段は、ハンドリング手段自体に構成することもできる。
【0041】
ハンドリング手段によりゲル保持器具をハンドリングする場合の、ハンドリング部は、対を成す細長い帯状板体を所定間隔に保持して一体化するためのスぺーサーの一部を突出させて構成することができる。
【0042】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図を参照して説明する。
図1は本発明を適用して構成した二次元電気泳動装置の平面上の構成を概念的に示すもので、この二次元電気泳動装置は上記RLGS法が適用可能なものとしている。
符号1は一次元目電気泳動槽、2は二次元目電気泳動槽、3は制限酵素処理槽であり、これらは装置本体4の台上に載置されている。また符号5は一次元目電気泳動のゲルであるアガロースゲルを溶解状態に維持するためのホットスターラー、6は一次元目ゲルを形成するために後記ゲル保持器具の端部を塞ぐための閉止体置き場、7はゲルにウェルを形成するためのコーム置き場、8は制限酵素処理槽3の蓋置き場、9はリンスポートエアーブロー、10は試薬ラック、11はろ紙ホルダー置き場、12はゲル保持器具の90度回転装置である。一方、図中に2点鎖線で表した符号13は搬送手段であり、この搬送手段13には、後述するようなゲル保持器具のハンドリング手段や液の注入、排出手段を設けており、これらの手段は、以上の各要素が配置された装置本体4の台上を縦横及び上下方向に移動可能に構成されている。また、符号14は針補正ピンであり、この針補正ピンは、後述するように液を注入するためのシリンジ(注射器)の位置を初期化するためのものである。
【0043】
図2、図3はゲル保持器具の一例を示すもので、図2において、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。また図3はゲル保持器具の斜視図である。
これらの図に示すように、本発明において、ゲル保持器具15は、対を成す細長い帯状板体16,16を左右のスぺーサー17,17により所定間隔に保持して一体に構成しており、そしてスペーサー17,17は上側を帯状板体16内から外部に突出させてハンドリング部18に構成している。即ち、上記ハンドリング手段によりこれらのハンドリング部18を挟んで支持し、この状態で上述した一次元目電気泳動槽1、二次元目電気泳動槽2、及び制限酵素処理槽3の上方に搬送して、これらの槽に装着したり、外したりすることができる。
【0044】
以上の構成において、本発明のゲル保持器具15では、後述するように、対を成す細長い帯状板体16,16間の隙間20に一次元目電気泳動用ゲルを形成するのである。
【0045】
次に、図4、図5は一次元電気泳動槽の一例を示すもので、図4において、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(a)のB−B断面図である。また図5は一次元目電気泳動槽の斜視図である。
これらの図に示すように、一次元目電気泳動槽1は、上記ゲル保持器具15に対応して細長い容器として構成され、中央側にゲル保持器具15の載置部21を設け、その両側に緩衝液溜部22,22を設けている。そして載置部21の上側には、ゲル保持器具15の案内支持部23を構成しており、案内支持部23の上端は案内用の傾斜部を設けている。更に緩衝液溜部22において、載置部21の端部と対向した個所には支持凸部24を設けている。この他に、一次元目電気泳動槽1には、当然のこととして電気泳動用の電極と、その他の必要な要素を設けるのであるが、これらは図示を省略している。
【0046】
次にゲル保持器具15の帯状板体16間の隙間20に一次元目電気泳動用ゲルを形成するための要素を図6〜図8を参照して説明する。
図6は要素を説明する拡散斜視図であり、また図7は要素を装着した状態の平面図、図8は図7のC−C断面図である。
これらの図に示すように、一次元目電気泳動用ゲルを形成するための要素としては、ゲル保持器具15と一次元目電気泳動槽1に加えて、一次元目電気泳動槽1の緩衝液溜部22の上側に嵌合して、支持凸部24と載置部21の端縁上に支持される閉止体25を設ける。閉止体25は上側にハンドリング部26を突設すると共に横側にゲル保持器具15の帯状板体16間の隙間20に嵌合する突出部27を設けた構成である。
【0047】
以上の構成において、図に示すようにゲル保持器具15を一次元目電気泳動槽1に案内用傾斜部を経て挿入し、載置部21上に載置して支持した後、閉止体25を、その突出部27をゲル保持器具15側に向けた状態で下降させて緩衝液溜部22の上側に嵌合し、この際、突出部27は帯状板体16間の隙間20に嵌合させる。
【0048】
この状態では、図8に示すように、帯状板体16間の隙間20の両端側は閉止体25により閉止された状態となるため、この状態において上方から溶解したゲルを注入することにより、容易に帯状板体16間の隙間20に一次元目電気泳動用ゲルを形成することができ、そして固化した後に閉止体25を外すことによりゲルの両端部が緩衝液溜部22と連通状態となって電気泳動を行うことができる。
【0049】
次に、制限酵素処理槽3の一例を図9、図10を参照して説明する。
図9の(a)は平面図、(b)は(a)のD−D断面図、(c)は(b)のE−E断面図であり、図10は制限酵素処理槽3とゲル保持器具15と制限酵素の乾燥防止用の蓋19との対応関係を示す拡散斜視図である。
図に示すように、制限酵素処理槽3は、ゲル保持器具15に対応した細長い容器として構成しており、ゲル保持器具15を載置する載置部28の左右側と下側に中空部29a,29b,29cを構成しており、左右側の中空部29a,29b間の隙間がゲル保持器具15の案内空間30として構成されている。そして載置部28の上面には、ゲル保持器具15の帯状板体16間の隙間20に対応した細長い溝31が形成されている。上記中空部29a,29b,29cには温水等の熱媒体を流す構成としており、夫々の中空部29a,29b,29cにはホース接続部32a,32b,32cを構成している。例えば、温水等の熱媒体は、下側のホース接続部32cから中空部29cの一端側に流入して他端側方向に流れ、他端側において連通部により中空部29a,29bに流入し、そこを一端側方向に流れて、夫々のホース接続部32a,32bから流出するように供給される。
そして図10に示すように蓋19は、ゲル保持器具15のスペーサー17,17間の帯状板体16,16上に載置して、帯状板体16,16間の隙間20を塞ぐ構成としている。この蓋19には上方にハンドリング部52を突設している。
【0050】
次に、二次元目電気泳動槽2の一例を図11〜図17を参照して説明する。
図11は平面図、図12は図11のF−F断面図、図13は斜視図、図14は二次元目電気泳動用のスラブ状ゲルとゲル保持器具を所定位置に装着した状態の平面図、図15は図14のG−G断面図、図16は要部拡大図、図17は緩衝液を入れた状態の図14のG−G断面図である。
これらの図に示すように、二次元目電気泳動槽2は、スラブ状ゲルを載置する広い載置部33と、その両側に緩衝液溜部34a,34bを形成した容器として構成され、一方側の緩衝液溜部34aは、ゲル保持器具15に対応して、載置部33よりも長く構成されている。そして緩衝液溜部34aには、載置部33の端縁側に、ゲル保持器具15を横方向で支持する横支持部35を設けており、この横支持部35と載置部33間には高さ調整用の段部36が形成されている。一方、載置部33に対応する二次元目電気泳動槽2の側壁37には絶縁板38の装着溝39が形成されている。一次元目電気泳動槽1と同様に、この二次元目電気泳動槽2には、この他に、当然のこととして電気泳動用の電極と、その他の必要な要素を設けるのであるが、これらは図示を省略している。
【0051】
図14〜図17を参照して、二次元目電気泳動槽2における各要素の装着状態を説明する。まず、図において符号40a,40bはスラブ状ゲル形成用のプレートであり、それらの間の隙間に二次元目電気泳動用のスラブ状ゲル41が形成される。スラブ状ゲルの形成方法は、プレート40a,40bをスぺーサーにより所定間隔に維持した状態で内部に溶解したゲル、例えばこの場合、アクリルアミドゲルを流し込むことによって行うことができ、この方法は従来の適宜の方法を適用することができる。
【0052】
図に示すように、下側のプレート40bは、上側のプレート40aよりも長く形成されており、その部分は傾斜している。この傾斜部42は後述するように、ゲル保持器具15の帯状板体16間の隙間20に形成されたゲル43と、スラブ状ゲル41とを円滑に隣接させて連結状態とするために設けられるものである。
【0053】
図14〜図17に示すように、二次元目電気泳動槽2においては、まずスラブ状ゲル41を形成したプレート40a,40bを載置部33に載置した後、装着溝39に絶縁板38を装着して、それらの下端を上側のプレート40aに当接させた状態としておく。
【0054】
次いで後述するような所定の処理が行われたゲル43を保持したままのゲル保持器具15を上記ハンドリング手段により二次元目電気泳動槽2に搬送し、ゲル保持器具15が横方向の状態で、ゲル43の形成側をスラブ状ゲル41側に向けて横支持部35上に載置して支持する。この状態においてゲル保持器具15内のゲル43とスラブ状ゲル41間に接続用のアガロースゲル44を注入することにより、ゲル43とスラブ状ゲル41とを連結状態として電気泳動が可能な状態とする。
【0055】
二次元目電気泳動槽2における電気泳動においては、絶縁板38により、多量の緩衝液55がプレート40a上を覆ってしまうのを防ぐことができ、こうしてアクリルアミドゲルを用いる場合にも、電流の大部分が緩衝液の方を流れてしまうことを防止することができる。
【0056】
以上に説明した二次元目電気泳動槽2はスラブ状ゲルを水平方向に支持する形式であるが、このような水平式の二次元目電気泳動槽2の場合には、一次元目電気泳動槽1及び制限酵素処理槽3においては縦方向に支持してハンドリングしているゲル保持器具15を横方向に方向転換する必要があるが、このような方向転換を行うハンドリング手段は適宜に構成することができ、その例は後述する。
【0057】
次に以上のような要素からなる二次元電気泳動装置の動作を、上記RLGS方法の実施に適用した例を次に図18〜図38に基づいて説明する。
まず本発明では、針補正ピン14を用いて液を注入するためのシリンジ(注射器)の位置を初期化する。次いで、準備としてゲルを溶解し、ホットスターラー5に載せて溶解状態を維持しておく。更にシリンジを搬送手段13の所定位置にセットする。そして、上述したとおり、ゲル保持器具15を一次元目電気泳動槽1に案内用傾斜部を経て挿入し、載置部21上に載置して支持した後、閉止体25を、その突出部27をゲル保持器具15側に向けた状態で下降させて緩衝液溜部22の上側に嵌合して図8に示すように、帯状板体16間の隙間20の両端側を閉止体25により閉止された状態としておく。一方、二次元目電気泳動槽3においては、スラブ状ゲル41を形成したプレート40a,40bを載置部33に載置した後、装着溝39に絶縁板38を装着して、それらの下端を上側のプレート40aに当接させた状態としておく。また、上述した夫々の置き場に、制限酵素処理槽3の蓋、ろ紙ホルダー、コーム等をセットしておく。
【0058】
次いでシリンジによる注入器具46をホットスターラー5上に搬送して、溶解しているゲルを吸引し、これを一次元目電気泳動槽1に装着されているゲル保持器具15上に搬送して、図18に示すように横方向に移動しながらアガロースゲルをゲル保持器具15の帯状板体16間の隙間20内に注入する。この注入により、溶解したゲルは図2以降に示すように、閉止体25によって区画される隙間20の下部空間に満たされる。
【0059】
次いでハンドリング手段は搬送手段13によりコーム47を取ってきて、それを図19に示すようにゲル保持器具15の一方側のハンドリング部18(スぺーサー17)と閉止体25の間において、帯状板体16間の隙間20に嵌合する。
【0060】
こうしてゲルが固まるまで、例えばタイマーにより設定した所定時間待機し、ゲルが固まったら、図20に示すように閉止体25とコーム47を取り外して所定の置き場まで搬送する。コーム47の個所には電気泳動を行うサンプルを注入するウェル48が形成されている。
【0061】
次いで図21に示すように、搬送手段13に設置している注入手段のニードル49により、電気泳動用緩衝液45を緩衝液溜部22に所定量注入する。
【0062】
次いで図22に示すように、微量ニードル50により試薬ラック10のサンプルを吸引して、これをウェル48に注入し、この状態で図23に示すように電気泳動を行う。ウェル48内のサンプルを符号51で示す。
【0063】
次いで図24に示すように搬送手段13の適所に装置したニードル49により緩衝液溜部22内の緩衝液45を吸い出して、図25に示すように緩衝液溜部22内を空にする。
【0064】
次いで図26に示すようにニードル49により、今度は制限酵素処理用の緩衝液53を緩衝液溜部22に注入する。
【0065】
次いで搬送手段13のハンドリング手段54により、図27に示すようにゲル保持器具15のハンドリング部17を挟持して、ゲル保持器具15を僅かに(例えば2mm程度)持ち上げて所定時間維持し、一次元目電気泳動槽1の載置部21に接触していたゲル保持器具15内のゲル43を制限酵素処理用緩衝液53に接触させ、そして所定時間経過後にゲル保持器具15を下降させて載置部21に載置しておく。
【0066】
一方、搬送手段13は、ニードル49を試薬ラック10に移動させ、試薬ラック10から制限酵素溶液を所定量吸引した後、図28、図29に示すように制限酵素処理槽3において、ニードル49を細長い溝31に対応させて、横方向に移動させながら制限酵素溶液56を細長い溝31に注入する。
【0067】
次いで搬送手段13のハンドリング手段54は、上述したように一次元目電気泳動槽1の載置部21に載置されているゲル保持器具15を制限酵素処理槽3に搬送し、それを下降して図30に示すように載置部28に載置する。
【0068】
次いで、搬送手段13のハンドリング手段54によりろ紙ホルダー置き場11からろ紙ホルダー57を運び、図31に示すようにろ紙58をゲル保持器具15の帯状板体16間に位置させて、そこの緩衝液を吸い取る。
【0069】
次いで図32に示すようにろ紙ホルダー57をろ紙ホルダー置き場11に戻して、制限酵素処理槽3における処理が完了する。
【0070】
次いでゲル保持器具15の上部の細い隙間20に制限酵素を注入し、この後、必要に応じて、即ち次の工程までに時間がある場合には、蓋置き場8から運んだ蓋を制限酵素処理槽3の上部に装着する。以上の状態で設定した時間維持することにより、細長い溝31内の制限酵素溶液56によりゲル保持器具15の帯状板体16間のゲル43の制限酵素処理が行われる。
【0071】
このようにこの実施の形態では、制限酵素処理槽3の載置部28に構成した細長い溝31内とゲル保持器具15の上部の細い隙間20に注入した必要最小限の制限酵素溶液56により処理を行うので、高価な制限酵素の量を節約してコストの低減を図ることができる。
【0072】
次いで、これまでの工程において一次元目電気泳動槽1に満たされている制限酵素処理用緩衝液53を、図33に示すようにニードル49により吸い出して、図34に示すように一次元目電気泳動槽1内を空にする。
【0073】
次いで今度は、図35に示すように、再びニードル49により電気泳動用緩衝液45を一次元目電気泳動槽1内に注入する。
【0074】
一次元目電気泳動槽1内に所定量の緩衝液45が注入されたら、制限酵素処理槽3に載置されているゲル保持器具15を搬送手段13のハンドリング手段54により一次元目電気泳動槽1の上方に運び、図36に示すように載置部21に載置せずに、上方、例えば2mm程度上方に設定時間保持して、ゲル保持器具15内のゲル43を電気泳動用緩衝液45に接触させ、設定時間経過後にゲル保持器具15を下降させて載置部21に載置して待機する。
【0075】
次いで搬送手段13のハンドリング手段は、ゲル保持器具15を二次元目電気泳動槽2に運び、ここでゲル保持器具15を横方向に方向転換させた後に、下降させて、ゲル43の形成側をスラブ状ゲル41側に向けて横支持部35上に載置して支持し、この状態においてゲル保持器具15内のゲル43とスラブ状ゲル41間に接続用のアガロースゲル44を注入することにより、ゲル43とスラブ状ゲル41とを連結状態として電気泳動が可能な状態とする。こうして、上述したように二次元目の電気泳動が行われる。
【0076】
本実施の形態では、二次元目電気泳動槽2はスラブ状ゲルを水平方向に支持する形式であるので、上述したとおり一次元目電気泳動槽1及び制限酵素処理槽3においては縦方向に支持してハンドリングしているゲル保持器具15を横方向に回転する必要があり、上述した実施の形態では、このような回転をハンドリング手段に構成しているが、次に他の例を説明する。
【0077】
即ち、図37、図38は回転手段の他の例を示すものであり、この回転手段はゲル保持器具15の90度回転装置12と、図37に示すようにゲル保持器具15に構成した垂直及び水平支持用のハンドリング部18,18’とから構成している。
90度回転装置12は図38に示すように直交する一対の支持板59a,59bを設けて90度回転可能に装置したものであり、図38の(a)〜(e)の操作を経て90度回転させるものである。
まず(b)では一次元目電気泳動槽1内のゲル保持器具15の垂直支持用のハンドリング部18をハンドリング手段54の把持部60で挟んで支持し、この状態で90度回転装置12まで運んで、水平状態の支持板59a上に載置する。次いで、(c)に示すように把持部60を外した後、支持板59a,59bを(d)に示すように図中反時計回りに90度回転させて、ゲル保持器具15を横方向として支持板59bにより支持し、この状態で(e)に示すようにハンドリング手段54の把持部60で、今度は水平支持用のハンドリング部18’を挟んで支持し、この状態で(f)に示すように二次元目電気泳動槽2に運んで、上述したとおり横支持部35に載置支持することができる。
【0078】
以上に説明した実施の形態は、本発明の二次元電気泳動法を、機械化、自動化した二次元電気泳動装置により行う例であるが、本発明における二次元電気泳動法の実施は、人手により行うこともできるものである。
【0079】
一方、以上の実施の形態では、一次元目電気泳動槽1及び二次元目電気泳動槽2の両方を水平式に構成しているが、これらはいずれも垂直式とすることもできるものである。
【0080】
更に以上の実施の形態は、RLGS法を適用する場合のように、一次元目電気泳動過程と二次元目電気泳動過程との間に制限酵素処理過程を設ける場合について述べているが、本発明は、制限酵素処理過程を設けない二次元電気泳動法にも適用できるものである。
【0081】
【発明の効果】
本発明は以上のとおりであるので、次のような効果がある。
a.一次元電気泳動を行うための細長いゲルは、細長い帯状板体を間隔を置いて平行に支持した構成のゲル保持器具の、帯状板体間の隙間に形成するので、コームを利用することができ、このコームにより形成したウェル内にサンプルDNAを注入することにより、一次元目電気泳動において確実にゲルの中にサンプルDNAを流すことができる。従って細長いチューブ内にゲルを形成する方法のように、DNAがゲルとチューブの内壁間を流れてしまって、ゲル中に流れるDNAの量がばらつき、データの再現性に問題が生じるということがない。
b.ゲル保持器具の帯状板体間の隙間に形成された細長いゲルは帯状板体間の隙間を介して外部と接するので、一次元電気泳動を行った細長いゲルをゲル保持器具から取り出さずに、そのまま二次元電気泳動槽に移動して、スラブ状ゲルの端縁に隣接させて二次元目電気泳動を行うことができる。
c.またRLGS法を適用する場合のように、一次元目電気泳動過程と二次元目電気泳動過程との間に制限酵素処理過程を設ける場合においても、これらの過程の全てに渡って細長いゲルをゲル保持器具から取り出す必要がない。
d.従って、ゲルの取り扱いが容易となり、ゲルの損傷を防止できると共に、ゲル保持器具をハンドリング手段でハンドリングする機構を構成することにより、機械化、自動化も容易である。
e.本発明のゲル保持器具におけるゲルの形成は、例えば、一次元目電気泳動槽の緩衝液溜部間に位置する載置部上にゲル保持器具を載置した後、両端を閉止体により塞ぎ、この状態において、上方から溶解したゲルを注入するという操作を行うことにより、容易に帯状板体間の隙間に一次元目電気泳動用ゲルを形成することができ、そして固化した後に閉止体を外すことにより電気泳動を行うことができる。
f.一次元電気泳動と二次元電気泳動との間において、制限酵素処理を行う場合、制限酵素処理槽内には、ゲル保持器具の載置部に、ゲル保持器具の帯状板体間の隙間に対応した細長い溝を形成し、この細長い溝に制限酵素を注入して、載置されるゲル保持器具の帯状板体間のゲルの制限酵素処理を行う構成とすれば、必要最小限の量の制限酵素で経済的に所定の処理を行うことができる。
g.本発明では、ゲル保持器具と、このゲル保持器具を載置する載置部の両側に緩衝液溜部を構成した一次元目電気泳動槽と、スラブ状ゲルを支持し、その端縁側にゲル保持器具の支持部を形成した二次元目電気泳動槽、及び制限酵素処理槽等を要素として、これらを平面上に配置することにより二次元電気泳動装置を容易に構成することができる。
h.このような構成の二次元電気泳動装置では、上記要素を配置した空間の上方に搬送手段を移動可能に設置し、搬送手段に、ゲル保持器具を支持するハンドリング手段と、液の注入、排出手段を構成して、機械化、自動化した二次元電気泳動装置を構成することができる。
i.水平支持式の二次元電気泳動槽に、スラブ状ゲルを挟持するプレートの両側に対応する絶縁板の装着溝を形成し、アクリルアミドゲルを用いる場合に絶縁板を装着すれば、電気泳動に際して電流が緩衝液の方に流れてしまうのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用して構成した二次元電気泳動装置の平面上の構成を概念的に示す説明図である。
【図2】ゲル保持器具を示すもので、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【図3】ゲル保持器具を示す斜視図である。
【図4】一次元目電気泳動槽を示すもので、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A断面図、(c)は(a)のB−B断面図である。
【図5】一次元目電気泳動槽を示す斜視図である。
【図6】一次元目電気泳動用ゲルを形成するための要素を示す拡散斜視図である。
【図7】一次元目電気泳動用ゲルを形成するための要素を装着した状態の平面図である。
【図8】図7のC−C断面図である。
【図9】制限酵素処理槽を示すもので、(a)は平面図、(b)は(a)のD−D断面図、(c)は(b)のE−E断面図である。
【図10】制限酵素処理槽とゲル保持器具との対応関係を示す拡散斜視図である。
【図11】二次元目電気泳動槽を示す平面図である。
【図12】図11のF−F断面図である。
【図13】二次元目電気泳動槽を示す斜視図である。
【図14】二次元目電気泳動用のスラブ状ゲルとゲル保持器具を所定位置に装着した状態の平面図である。
【図15】図14のG−G断面図である。
【図16】図15の要部拡大図である。
【図17】緩衝液を入れた状態の図14のG−G断面図である。
【図18】本発明の二次元電気泳動装置の動作を示す断面図である。
【図19】本発明の二次元電気泳動装置の動作を図18の状態から進行した時点で示す断面図である。
【図20】本発明の二次元電気泳動装置の動作を図19の状態から進行した時点で示す断面図である。
【図21】本発明の二次元電気泳動装置の動作を図20の状態から進行した時点で示す断面図である。
【図22】本発明の二次元電気泳動装置の動作を図21の状態から進行した時点で示す断面図である。
【図23】本発明の二次元電気泳動装置の動作を図22の状態から進行した時点で示す断面図である。
【図24】本発明の二次元電気泳動装置の動作を図23の状態から進行した時点で示す断面図である。
【図25】本発明の二次元電気泳動装置の動作を図24の状態から進行した時点で示す断面図である。
【図26】本発明の二次元電気泳動装置の動作を図25の状態から進行した時点で示す断面図である。
【図27】本発明の二次元電気泳動装置の動作を図26の状態から進行した時点で示す断面図である。
【図28】本発明の二次元電気泳動装置の動作を図27の状態から進行した時点で示す平面図である。
【図29】本発明の二次元電気泳動装置の動作を図28の状態から進行した時点で示す断面図である。
【図30】本発明の二次元電気泳動装置の動作を図29の状態から進行した時点で示す断面図である。
【図31】本発明の二次元電気泳動装置の動作を図30の状態から進行した時点で示す断面図である。
【図32】本発明の二次元電気泳動装置の動作を図31の状態から進行した時点で示す断面図である。
【図33】本発明の二次元電気泳動装置の動作を図32の状態から進行した時点で示す断面図である。
【図34】本発明の二次元電気泳動装置の動作を図33の状態から進行した時点で示す断面図である。
【図35】本発明の二次元電気泳動装置の動作を図34の状態から進行した時点で示す断面図である。
【図36】本発明の二次元電気泳動装置の動作を図35の状態から進行した時点で示す断面図である。
【図37】本発明におけるゲル保持器具の回転機構の他の例を構成するゲル保持器具の斜視図である。
【図38】本発明におけるゲル保持器具の回転機構の動作を示す説明図である。
【符号の説明】
1     一次元目電気泳動槽
2     二次元目電気泳動槽
3     制限酵素処理槽
4     装置本体
5     ホットスターラー
6     閉止体置き場
7     コーム置き場
8     蓋置き場
9     リンスポートエアーブロー
10    試薬ラック
11    ろ紙ホルダー置き場
12    90度回転装置
13    搬送手段
14    針補正ピン
15    ゲル保持器具
16    帯状板体
17    スペーサー
18,18’  ハンドリング部
19    蓋
20    隙間
21    載置部
22    緩衝液溜部
23    案内支持部
24    支持凸部
25    閉止体
26    ハンドリング部
27    突出部
28    載置部
29a,29b,29c  中空部
30    案内空間
31    細長い溝
32a,32b,32c  ホース接続部
33    載置部
34a,34b  緩衝液溜部
35    横支持部
36    段部
37    側壁
38    絶縁板
39    装着溝
40a,40b  プレート
41    スラブ状ゲル
42    傾斜部
43    ゲル(一次元目)
44    接続用アガロースゲル
45    緩衝液(一次元目)
46    分注器具
47    コーム
48    ウェル
49    ニードル
50    微量ニードル
51    サンプル
52    ハンドリング部
53    制限酵素用緩衝液
54    ハンドリング手段
55    緩衝液(ニ次元目)
56    制限酵素溶液
57    ろ紙ホルダー
58    ろ紙
59a,59b  支持板
60    把持部

Claims (15)

  1. 細長いゲル保持器具により保持した細長いゲルにより一次元目電気泳動を行うと共に、一次元目電気泳動を行った細長いゲルを、スラブ状ゲルの端縁に隣接させて二次元目電気泳動を行う二次元電気泳動方法において、ゲル保持器具は対を成す細長い帯状板体を間隔を置いて平行に支持した構成とし、一次元目電気泳動槽内において帯状板体間の隙間に一次元目電気泳動用ゲルを形成して、この状態において一次元目電気泳動を行うと共に、一次元目電気泳動終了後に一次元目電気泳動槽から取り出したゲル保持器具を二次元目電気泳動槽に移動し、一次元目電気泳動を行った帯状板体間のゲルを、二次元目電気泳動槽内のスラブ状ゲルの端縁に隣接させて二次元目電気泳動を行うことを特徴とする二次元電気泳動方法
  2. 細長いゲル保持器具により保持した細長いゲルにより一次元目電気泳動を行うと共に、一次元目電気泳動を行った細長いゲルを、スラブ状ゲルの端縁に隣接させて二次元目電気泳動を行う二次元電気泳動方法において、ゲル保持器具は対を成す細長い帯状板体を間隔を置いて平行に支持した構成とし、一次元目電気泳動槽内において帯状板体間の隙間に一次元目電気泳動用ゲルを形成して、この状態において一次元目電気泳動を行うと共に、一次元目電気泳動終了後に一次元目電気泳動槽から取り出したゲル保持器具を制限酵素処理槽内に移動して、一次元目電気泳動を行った帯状板体間のゲルの制限酵素処理を行うと共に、制限酵素処理終了後に制限酵素処理槽から取り出したゲル保持器具を二次元目電気泳動槽に移動し、一次元目電気泳動、制限酵素処理を行った帯状板体間のゲルを、二次元目電気泳動槽内のスラブ状ゲルの端縁に隣接させて二次元目電気泳動を行うことを特徴とする二次元電気泳動方法
  3. 一次元目電気泳動槽の緩衝液溜部間に位置する載置部上にゲル保持器具を載置した後、両端を閉止体により塞ぎ、この状態において、上方から溶解したゲルを注入して帯状板体間の隙間に一次元目電気泳動用ゲルを形成し、固化した後に閉止体を外して電気泳動を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の二次元電気泳動方法
  4. 制限酵素処理槽内の載置部にゲル保持器具を載置した後、ゲル保持器具の帯状板体間の上部に制限酵素を注入し、次いで乾燥防止用の蓋をした状態で帯状板体間のゲルの制限酵素処理を行うことを特徴とする請求項2に記載の二次元電気泳動方法
  5. 制限酵素処理槽内には、ゲル保持器具の載置部に、ゲル保持器具の帯状板体間の隙間に対応した細長い溝を形成し、この細長い溝に制限酵素を注入して、載置されるゲル保持器具の帯状板体間のゲルの制限酵素処理を行うことを特徴とする請求項2又は4に記載の二次元電気泳動方法
  6. 対を成す細長い帯状板体を間隔を置いて平行に支持し、帯状板体間の隙間にゲルを形成して保持する構成としたゲル保持器具と、このゲル保持器具を載置する載置部の両側に緩衝液溜部を構成した一次元目電気泳動槽と、スラブ状ゲルを支持し、その端縁側にゲル保持器具の支持部を形成した二次元目電気泳動槽を要素として、これらを平面上に配置して構成したことを特徴とする二次元電気泳動装置
  7. 対を成す細長い帯状板体を間隔を置いて平行に支持し、帯状板体間の隙間にゲルを形成して保持する構成としたゲル保持器具と、このゲル保持器具を載置する載置部の両側に緩衝液溜部を構成した一次元目電気泳動槽と、スラブ状ゲルを支持し、その端縁側にゲル保持器具の支持部を形成した二次元目電気泳動槽と、ゲル保持器具の載置部に、ゲル保持器具の帯状板体間の隙間に対応した制限酵素注入用の細長い溝を形成した制限酵素処理槽を要素として、これらを平面上に配置して構成したことを特徴とする二次元電気泳動装置
  8. 要素を配置した空間の上方に搬送手段を移動可能に設置し、搬送手段には、ゲル保持器具を支持するハンドリング手段と、液の注入、排出手段を構成したことを特徴とする請求項6又は7に記載の二次元電気泳動装置
  9. 二次元目電気泳動槽はスラブ状ゲルを水平に支持する構成とし、そのスラブ状ゲルの端縁に対応してゲル保持器具の横支持部を設けたことを特徴とする請求項6〜8までのいずれか1項に記載の二次元電気泳動装置
  10. 二次元電気泳動槽には、スラブ状ゲルを挟持するプレートの両側に対応する絶縁板の装着溝を形成したことを特徴とする請求項9に記載の二次元電気泳動装置
  11. ハンドリング手段によりゲル保持器具を横方向に支持するためのゲル保持器具の回転手段を適所に構成したことを特徴とする請求項9又は10に記載の二次元電気泳動装置
  12. 回転手段は、適所に設置したゲル保持器具の90度回転台と、ゲル保持器具に構成した垂直及び水平支持用のハンドリング部とから構成し、ゲル保持器具を90度回転台により回転させてハンドリング手段により支持するハンドリング部を垂直支持用から水平支持用に変更する構成としたことを特徴とする請求項11に記載の二次元電気泳動装置
  13. 回転手段は、ハンドリング手段自体に構成したことを特徴とする請求項11に記載の二次元電気泳動装置
  14. 対を成す細長い帯状板体を間隔を置いて平行に支持し、帯状板体間の隙間にゲルを形成して保持する構成とした二次元電気泳動用ゲル保持器具
  15. 対を成す細長い帯状板体はスぺーサーにより所定間隔に保持して一体に構成し、スペーサーは上側を帯状板体内から外部に突出させてハンドリング部に構成したことを特徴とする請求項14に記載の二次元電気泳動用ゲル保持器具
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