JP2004069055A - 圧力作動式クラッチプーリー - Google Patents
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Abstract
【課題】軽量かつ安価なクラッチプーリーの提供。
【解決手段】滑車部材、ハブ部材、板部材、クラッチを備えた、入力装置と出力軸を相対回転できないように係合させる圧力作動式クラッチプーリー。滑車部材20は、入力装置に係合する入力部28と、この入力部から半径方向内向きに延びる本体部30から成る。ハブ部材22は出力軸14に係合する出力部32を有する。板部材24は半径方向外縁34が滑車部材の入力部に固定されている。滑車部材、ハブ部材、板部材とで内部空間が形成されている。この内部空間の圧力の変化により、板部材の半径方向内縁36は2つの互いに軸方向に離れた位置の間を移動するようになっている。板部材の内縁が所定の軸方向の位置にあるとき、クラッチを介して板部材とハブ部材が係合するようになっている。
【選択図】 図2A
【解決手段】滑車部材、ハブ部材、板部材、クラッチを備えた、入力装置と出力軸を相対回転できないように係合させる圧力作動式クラッチプーリー。滑車部材20は、入力装置に係合する入力部28と、この入力部から半径方向内向きに延びる本体部30から成る。ハブ部材22は出力軸14に係合する出力部32を有する。板部材24は半径方向外縁34が滑車部材の入力部に固定されている。滑車部材、ハブ部材、板部材とで内部空間が形成されている。この内部空間の圧力の変化により、板部材の半径方向内縁36は2つの互いに軸方向に離れた位置の間を移動するようになっている。板部材の内縁が所定の軸方向の位置にあるとき、クラッチを介して板部材とハブ部材が係合するようになっている。
【選択図】 図2A
Description
【0001】
【背景技術】
大抵の自動車は、内燃エンジンで発生する真空圧で作動するエンジン制御部と真空ポンプを備えている。エンジン温度が低い状態で始動した直後は、これらの機器を作動させるのに十分な真空圧がエンジンから発生しない。このような場合、特に真空発生源を持たないディーゼルエンジンの場合、短時間真空ポンプをエンジンにつないで、エンジンで真空ポンプを駆動する必要がある。そこで真空圧が不十分な間は、真空ポンプをエンジンに接続し、真空圧が十分高くなったらエンジンとの接続を切ることができれば望ましい。このような制御は従来の圧力作動式クラッチプーリーを用いて行うことはできるが、これらのプーリーは大トルクを伝える必要上、スプラインやキーを用いた連結構造を採用しており、重量およびコスト面の負担が大きいという問題を抱えている。そこで特に自動車の部品としての用途において、軽量かつ安価なクラッチプーリーに対する要望がこの分野では高い。
【0002】
【好ましい実施例の詳細な説明】
下記の実施例の説明は、本発明を実施例に限定することを意図したものではなく、当業者が本発明を実施できるようにするために行うものである。
【0003】
図1に示すように、本発明の圧力作動式クラッチプーリー10を介して、入力装置12は出力軸14に係合している。図示の入力装置12は駆動ベルト16であり、出力軸14は、真空ポンプ(図示略)の円筒軸18である。しかしこのクラッチプーリー10は別の種類の入力装置や出力軸にも用いることができる。また入力装置と出力装置を入れ換えて用いることもできる。もちろんこの場合は、呼び方を逆にしなければならない。
【0004】
図2Aに示す好ましい実施例のクラッチプーリー10は、滑車部材20、ハブ部材22、板部材24、クラッチ26を備えている。滑車部材20は、入力装置に係合する入力部28と、入力部から半径方向内向きに延びる滑車本体30を有する。ハブ部材22は、出力軸14に係合する出力部32を有する。板部材24は滑車部材の入力部28に連結された外縁34と、外縁より半径方向内側にある内縁36を有する。滑車部材20、ハブ部材22、板部材24とで内部空間38を形成している。板部材の内縁36は、内部空間38の圧力によって、2つの軸方向に離れた位置の間で移動する。上記2つの位置の一方に内縁36が移動すると、板部材24はクラッチ26を介してハブ部材22に係合し、両者は相対回転できなくなり、その結果トルクが滑車部材20から、板部材24、クラッチ26を介してハブ部材22に伝わる。このためこの装置では、トルクを伝達するためのスプラインやキー連結構造が不要となり、本発明のクラッチプーリー10全体の重量およびコストを従来品に比べ引き下げることができる。
【0005】
上で述べたように滑車部材の入力部28は駆動ベルトに係合している。滑車部材20と駆動ベルトの相対回転および軸方向への相対移動を防ぐために、この実施例では入力部28のベルト係合面に2つの肩部40を設けているが、同じ目的で、肩部の代わりに溝や歯やリブを設けてもよい。実施例のベルト係合面は円筒形の半径方向外向きの面である。入力部28はスチール等の従来の材料で形成するのが好ましいが、他の材料でもよい。
【0006】
滑車部材の本体部30は、内部空間38を仕切る壁の一部を成し、出力軸14に取り付けられ、入力部28から半径方向内向きにクラッチ26の方向に向かって斜めに延びる部分と、その内端からクラッチ26に向かって軸方向に延びる部分と、そこから折り返されてクラッチ26から遠ざかる方向に軸方向に延びる部分とから成る。この本体部30は入力部28と一体に形成するのがよいが、入力部とは別に形成して、後で入力部に取り付けてもよい。この本体部30はスチール等の従来の材料で形成するのがよいが、他の材料でもよい。
【0007】
ハブ部材の出力部32は、出力軸14に係合している。出力部の出力軸に係合する面42は、クラッチプーリー10を出力軸に対して同軸に取り付けられるように、できるだけ滑らかに形成する。実施例ではハブ部材はナット43によって出力軸14に係合させているが、ナットを用いる代わりに、ハブ部材の出力部の内周にネジ山や、スプラインを形成したり、断面六角形の内周面を形成したりして、ハブの出力部32と出力軸14を係合させてもよい。ハブ部材の出力部32はスチール等の従来の材料で形成するのがよいが、他の材料でもよい。
【0008】
板部材24は、内部空間38の圧力によって移動して、クラッチ26をハブ部材に係合させ、滑車部材20からクラッチ26にトルクを伝える。板部材24の外縁34は滑車部材の入力部28にカシメにより固定するのがよいが、(図4に示す)ボルト44等の他の締結手段を用いてもよい。この外縁34より半径方向内側に位置する板部材の内縁36は、内部空間38内の圧力に応じて、図2Aに示す第1の軸方向位置と、図2Bの第2の軸方向位置の間で移動できる。板部材24は、電灯のスイッチのように、上記2つの位置では安定しているが、その途中の位置では不安定で、上記2つの位置のどちらかに簡単に動く性質を有する。またこの板部材は、真空ポンプのオン・オフの回数を減らすために、ヒステリシス効果を持たせている。板部材24の材質としては、アルミ、錫などの従来の構造材料が望ましいが、滑車部材20からクラッチ26に大きなトルクを伝達することができ、内部空間38の圧力変化に応じて板部材の内縁36が十分に長い距離移動できさえすれば、板部材は他の材料で形成しても構わない。
【0009】
図2Aに示すように、また上で説明した通り、内部空間38は、滑車部材20、ハブ部材22、板部材24とで形成され、滑車部材側シール45と板部材側シール46で密閉されている。滑車部材側シール45は滑車部材本体部30に固定され、出力軸14に接触し、その外周をシールしている。板部材側シール46は板部材内縁36に固定され、ハブ部材22の外周をシールしている。滑車部材側シール45と板部材側シール46は、従来のシールでよいが、そうでなくてもよい。出力軸14も内部空間38内壁の一部を成している。他の部品が内部空間内壁を成すようにしてもよい。
【0010】
出力軸14には、内部空間38の圧力調整用の、真空源(図示略)に接続された通路50が形成されている。この通路はハブ部材22に形成されたポート52を介して内部空間38と連通している。通路50とポート52を通って真空源と内部空間38の間を流れる流体の流量を調整することによって、内部空間38の圧力は容易に変えることができる。
【0011】
滑車本体部30と板部材24の内縁36の間に、内縁36を軸方向外向きに付勢する付勢部材54が介在されている。但し、板部材36の内縁を軸方向外向きに付勢できさえすれば、付勢部材の取付位置、姿勢は限定されない。図3に示すように、付勢部材によって、板部材の力/撓み曲線が変化する。図示の作動範囲内で板部材を使用する場合、単に内部空間の圧力を増やしたり減らしたりするだけで、板部材の内縁は軸方向に動く。付勢部材54は図2Aに示すようなコイルバネ56が好ましいが、板部材24の力/撓み曲線を変えられさえすれば、(図4に示す)波状ばね58などの他の付勢手段を用いてもよい。付勢部材54の材質としてはスチール等の従来の材料が望ましいが、他の材料でもよい。
【0012】
板部材36の軸方向の位置によって、板部材24はハブ部材22に係合する。実施例のクラッチ26は、ハブ部材の出力部32に固定され、そこから半径方向外向きに延びる摩擦ディスク60と、板部材の内縁36に連結した支持ディスク62と、支持ディスク62に取り付けた摩擦パッド64から成るが、板部材24とハブ部材22を選択的に係合できるものでさえあれば、他のクラッチ構造を用いることもできる。摩擦ディスク60は、ハブ部材の出力部32と一体に形成するのが好ましいが、(図4に示すように)別体部品として製造し、出力部32に取り付けるようにしてもよい。摩擦ディスク60は摩擦パッドに対向する面66を有する。摩擦ディスク60はスチールなどの従来の材料を用いて形成するのがよいが、他の材料でもよい。
【0013】
支持ディスク62は摩擦パッド64を支持し、摩擦パッドを、クラッチプーリー10の回転中心軸から半径方向に所定の距離離れた位置で、摩擦ディスク60に押しつけるためのものである。支持ディスクは硬質プラスチックなどの従来の構造材料を用いて形成するのがよいが、他の材料でもよい。板部材の内縁36は支持ディスク62にカシメにより固定するのがよいが、(図4に示す)ボルト44等の他の固定手段を用いて固定してもよい。
【0014】
クラッチ26の摩擦パッド64は、摩擦ディスク60に係合する。摩擦パッド64は、接着剤で支持ディスク62に固定するのがよいが、他の固定手段を用いて固定してもよい。摩擦パッド64はコルクやゴムなどの従来の材料を用いて形成するのがよいが、他の材料でもよい。
【0015】
滑車本体部30と出力軸14の間には、滑車部材20と出力軸14が相対回転できるように軸受68を設ける。実施例の軸受は転がり軸受、具体的には滑車本体部30に圧入した外レース70と、出力軸14の外周にプレス嵌めした内レース72と、外レース70と内レース72の間に設けたボール74と、ボール74の両側で、外レース70から内レース72まで延びる軸受シール76から成る玉軸受であるが、ジャーナル軸受、ころ軸受などの他の種類の軸受を用いてもよい。また上で述べた以外の部品を備えていてもよい。取付位置、取付方法も上で述べた位置、方法に限定されない。また(図4に示すように)第2の軸受78を設けてもよいし、3個以上の軸受を設けてもよい。軸受は従来のものがよいが、そうでなくてもよい。
【0016】
上で特に言及していない限り、本発明のクラッチプーリー10の部品は、従来の方法で形成するのがよいが、そうでなくてもよい。
【0017】
当業者なら理解するであろうが、実施例には、クレームの範囲内で、様々な変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】駆動ベルトを入力側、円筒軸を出力側として用いた場合の、本発明の圧力作動式クラッチプーリーの斜視図。
【図2A】本発明の圧力作動式クラッチプーリーの非係合状態を示す、図1の2−2線に沿った同プーリーの部分横断面図。
【図2B】本発明の圧力作動式クラッチプーリーの係合状態を示す、図1の2−2線に沿った同プーリーの部分横断面図。
【図3】付勢部材だけの場合、板部材だけの場合、付勢部材と板部材を組み合わせた場合のそれぞれの力と撓み量の関係を示す曲線のグラフ。
【図4】本発明の圧力作動式クラッチプーリーの変形例の、図2A、2Bと同様の部分横断面図。
【符号の説明】
20 滑車部材
22 ハブ部材
24 板部材
38 内部空間
45、46 シール部材
54 付勢部材
64 摩擦パッド
【背景技術】
大抵の自動車は、内燃エンジンで発生する真空圧で作動するエンジン制御部と真空ポンプを備えている。エンジン温度が低い状態で始動した直後は、これらの機器を作動させるのに十分な真空圧がエンジンから発生しない。このような場合、特に真空発生源を持たないディーゼルエンジンの場合、短時間真空ポンプをエンジンにつないで、エンジンで真空ポンプを駆動する必要がある。そこで真空圧が不十分な間は、真空ポンプをエンジンに接続し、真空圧が十分高くなったらエンジンとの接続を切ることができれば望ましい。このような制御は従来の圧力作動式クラッチプーリーを用いて行うことはできるが、これらのプーリーは大トルクを伝える必要上、スプラインやキーを用いた連結構造を採用しており、重量およびコスト面の負担が大きいという問題を抱えている。そこで特に自動車の部品としての用途において、軽量かつ安価なクラッチプーリーに対する要望がこの分野では高い。
【0002】
【好ましい実施例の詳細な説明】
下記の実施例の説明は、本発明を実施例に限定することを意図したものではなく、当業者が本発明を実施できるようにするために行うものである。
【0003】
図1に示すように、本発明の圧力作動式クラッチプーリー10を介して、入力装置12は出力軸14に係合している。図示の入力装置12は駆動ベルト16であり、出力軸14は、真空ポンプ(図示略)の円筒軸18である。しかしこのクラッチプーリー10は別の種類の入力装置や出力軸にも用いることができる。また入力装置と出力装置を入れ換えて用いることもできる。もちろんこの場合は、呼び方を逆にしなければならない。
【0004】
図2Aに示す好ましい実施例のクラッチプーリー10は、滑車部材20、ハブ部材22、板部材24、クラッチ26を備えている。滑車部材20は、入力装置に係合する入力部28と、入力部から半径方向内向きに延びる滑車本体30を有する。ハブ部材22は、出力軸14に係合する出力部32を有する。板部材24は滑車部材の入力部28に連結された外縁34と、外縁より半径方向内側にある内縁36を有する。滑車部材20、ハブ部材22、板部材24とで内部空間38を形成している。板部材の内縁36は、内部空間38の圧力によって、2つの軸方向に離れた位置の間で移動する。上記2つの位置の一方に内縁36が移動すると、板部材24はクラッチ26を介してハブ部材22に係合し、両者は相対回転できなくなり、その結果トルクが滑車部材20から、板部材24、クラッチ26を介してハブ部材22に伝わる。このためこの装置では、トルクを伝達するためのスプラインやキー連結構造が不要となり、本発明のクラッチプーリー10全体の重量およびコストを従来品に比べ引き下げることができる。
【0005】
上で述べたように滑車部材の入力部28は駆動ベルトに係合している。滑車部材20と駆動ベルトの相対回転および軸方向への相対移動を防ぐために、この実施例では入力部28のベルト係合面に2つの肩部40を設けているが、同じ目的で、肩部の代わりに溝や歯やリブを設けてもよい。実施例のベルト係合面は円筒形の半径方向外向きの面である。入力部28はスチール等の従来の材料で形成するのが好ましいが、他の材料でもよい。
【0006】
滑車部材の本体部30は、内部空間38を仕切る壁の一部を成し、出力軸14に取り付けられ、入力部28から半径方向内向きにクラッチ26の方向に向かって斜めに延びる部分と、その内端からクラッチ26に向かって軸方向に延びる部分と、そこから折り返されてクラッチ26から遠ざかる方向に軸方向に延びる部分とから成る。この本体部30は入力部28と一体に形成するのがよいが、入力部とは別に形成して、後で入力部に取り付けてもよい。この本体部30はスチール等の従来の材料で形成するのがよいが、他の材料でもよい。
【0007】
ハブ部材の出力部32は、出力軸14に係合している。出力部の出力軸に係合する面42は、クラッチプーリー10を出力軸に対して同軸に取り付けられるように、できるだけ滑らかに形成する。実施例ではハブ部材はナット43によって出力軸14に係合させているが、ナットを用いる代わりに、ハブ部材の出力部の内周にネジ山や、スプラインを形成したり、断面六角形の内周面を形成したりして、ハブの出力部32と出力軸14を係合させてもよい。ハブ部材の出力部32はスチール等の従来の材料で形成するのがよいが、他の材料でもよい。
【0008】
板部材24は、内部空間38の圧力によって移動して、クラッチ26をハブ部材に係合させ、滑車部材20からクラッチ26にトルクを伝える。板部材24の外縁34は滑車部材の入力部28にカシメにより固定するのがよいが、(図4に示す)ボルト44等の他の締結手段を用いてもよい。この外縁34より半径方向内側に位置する板部材の内縁36は、内部空間38内の圧力に応じて、図2Aに示す第1の軸方向位置と、図2Bの第2の軸方向位置の間で移動できる。板部材24は、電灯のスイッチのように、上記2つの位置では安定しているが、その途中の位置では不安定で、上記2つの位置のどちらかに簡単に動く性質を有する。またこの板部材は、真空ポンプのオン・オフの回数を減らすために、ヒステリシス効果を持たせている。板部材24の材質としては、アルミ、錫などの従来の構造材料が望ましいが、滑車部材20からクラッチ26に大きなトルクを伝達することができ、内部空間38の圧力変化に応じて板部材の内縁36が十分に長い距離移動できさえすれば、板部材は他の材料で形成しても構わない。
【0009】
図2Aに示すように、また上で説明した通り、内部空間38は、滑車部材20、ハブ部材22、板部材24とで形成され、滑車部材側シール45と板部材側シール46で密閉されている。滑車部材側シール45は滑車部材本体部30に固定され、出力軸14に接触し、その外周をシールしている。板部材側シール46は板部材内縁36に固定され、ハブ部材22の外周をシールしている。滑車部材側シール45と板部材側シール46は、従来のシールでよいが、そうでなくてもよい。出力軸14も内部空間38内壁の一部を成している。他の部品が内部空間内壁を成すようにしてもよい。
【0010】
出力軸14には、内部空間38の圧力調整用の、真空源(図示略)に接続された通路50が形成されている。この通路はハブ部材22に形成されたポート52を介して内部空間38と連通している。通路50とポート52を通って真空源と内部空間38の間を流れる流体の流量を調整することによって、内部空間38の圧力は容易に変えることができる。
【0011】
滑車本体部30と板部材24の内縁36の間に、内縁36を軸方向外向きに付勢する付勢部材54が介在されている。但し、板部材36の内縁を軸方向外向きに付勢できさえすれば、付勢部材の取付位置、姿勢は限定されない。図3に示すように、付勢部材によって、板部材の力/撓み曲線が変化する。図示の作動範囲内で板部材を使用する場合、単に内部空間の圧力を増やしたり減らしたりするだけで、板部材の内縁は軸方向に動く。付勢部材54は図2Aに示すようなコイルバネ56が好ましいが、板部材24の力/撓み曲線を変えられさえすれば、(図4に示す)波状ばね58などの他の付勢手段を用いてもよい。付勢部材54の材質としてはスチール等の従来の材料が望ましいが、他の材料でもよい。
【0012】
板部材36の軸方向の位置によって、板部材24はハブ部材22に係合する。実施例のクラッチ26は、ハブ部材の出力部32に固定され、そこから半径方向外向きに延びる摩擦ディスク60と、板部材の内縁36に連結した支持ディスク62と、支持ディスク62に取り付けた摩擦パッド64から成るが、板部材24とハブ部材22を選択的に係合できるものでさえあれば、他のクラッチ構造を用いることもできる。摩擦ディスク60は、ハブ部材の出力部32と一体に形成するのが好ましいが、(図4に示すように)別体部品として製造し、出力部32に取り付けるようにしてもよい。摩擦ディスク60は摩擦パッドに対向する面66を有する。摩擦ディスク60はスチールなどの従来の材料を用いて形成するのがよいが、他の材料でもよい。
【0013】
支持ディスク62は摩擦パッド64を支持し、摩擦パッドを、クラッチプーリー10の回転中心軸から半径方向に所定の距離離れた位置で、摩擦ディスク60に押しつけるためのものである。支持ディスクは硬質プラスチックなどの従来の構造材料を用いて形成するのがよいが、他の材料でもよい。板部材の内縁36は支持ディスク62にカシメにより固定するのがよいが、(図4に示す)ボルト44等の他の固定手段を用いて固定してもよい。
【0014】
クラッチ26の摩擦パッド64は、摩擦ディスク60に係合する。摩擦パッド64は、接着剤で支持ディスク62に固定するのがよいが、他の固定手段を用いて固定してもよい。摩擦パッド64はコルクやゴムなどの従来の材料を用いて形成するのがよいが、他の材料でもよい。
【0015】
滑車本体部30と出力軸14の間には、滑車部材20と出力軸14が相対回転できるように軸受68を設ける。実施例の軸受は転がり軸受、具体的には滑車本体部30に圧入した外レース70と、出力軸14の外周にプレス嵌めした内レース72と、外レース70と内レース72の間に設けたボール74と、ボール74の両側で、外レース70から内レース72まで延びる軸受シール76から成る玉軸受であるが、ジャーナル軸受、ころ軸受などの他の種類の軸受を用いてもよい。また上で述べた以外の部品を備えていてもよい。取付位置、取付方法も上で述べた位置、方法に限定されない。また(図4に示すように)第2の軸受78を設けてもよいし、3個以上の軸受を設けてもよい。軸受は従来のものがよいが、そうでなくてもよい。
【0016】
上で特に言及していない限り、本発明のクラッチプーリー10の部品は、従来の方法で形成するのがよいが、そうでなくてもよい。
【0017】
当業者なら理解するであろうが、実施例には、クレームの範囲内で、様々な変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】駆動ベルトを入力側、円筒軸を出力側として用いた場合の、本発明の圧力作動式クラッチプーリーの斜視図。
【図2A】本発明の圧力作動式クラッチプーリーの非係合状態を示す、図1の2−2線に沿った同プーリーの部分横断面図。
【図2B】本発明の圧力作動式クラッチプーリーの係合状態を示す、図1の2−2線に沿った同プーリーの部分横断面図。
【図3】付勢部材だけの場合、板部材だけの場合、付勢部材と板部材を組み合わせた場合のそれぞれの力と撓み量の関係を示す曲線のグラフ。
【図4】本発明の圧力作動式クラッチプーリーの変形例の、図2A、2Bと同様の部分横断面図。
【符号の説明】
20 滑車部材
22 ハブ部材
24 板部材
38 内部空間
45、46 シール部材
54 付勢部材
64 摩擦パッド
Claims (20)
- 入力装置に係合する入力部と、この入力部から半径方向内向きに延びる本体部から成る滑車部材と、
前記滑車部材の内周側に同心状に設けられ、出力軸に係合する出力部を有するハブ部材と、
半径方向外縁が滑車部材の入力部に固定され、内縁が外縁から半径方向内側にある板部材を備え、滑車部材、ハブ部材、板部材とで内部空間が形成され、この内部空間の圧力の変化により、板部材の半径方向内縁は第1と第2の互いに軸方向に離れた位置の間を移動するようになっており、
板部材の前記内縁と、前記ハブ部材に連結されるクラッチを備え、板部材の内縁の軸方向の位置に応じて、クラッチを介して板部材とハブ部材が選択的に係合するようになっている、入力装置と出力軸を相対回転できないように係合させる圧力作動式クラッチプーリー。 - 滑車本体部内で、出力軸外周に軸受を設け、滑車部材と出力軸が相対回転できるようにした請求項1の圧力作動式クラッチプーリー。
- 前記滑車本体部に、出力軸外周をシールするためのシール部材を固定した請求項1の圧力作動式クラッチプーリー。
- 前記ハブ部材にポートを設け、このポートを介して、前記内部空間と出力軸の間で流体が流れるようにした請求項1の圧力作動式クラッチプーリー。
- 前記板部材の内縁が、前記第1および第2の軸方向位置にあるとき平衡状態に双安定性を有する請求項1の圧力作動式クラッチプーリー。
- 板部材の外縁が滑車部材の入力部にカシメにより固定されている請求項1の圧力作動式クラッチプーリー。
- 前記クラッチが、前記板部材に連結された摩擦パッドと、ハブ部材の出力部に固定され、そこから半径方向外向きに延びる摩擦ディスクとから成り、摩擦パッドは前記板部材が所定の軸方向位置にあるとき、摩擦ディスクに係合するようになっている請求項1の圧力作動式クラッチプーリー。
- 摩擦ディスクがハブ部材の出力部と一体に形成されている請求項7の圧力作動式クラッチプーリー。
- クラッチが支持ディスクを備え、板部材の内縁をこの支持ディスクに固定し、摩擦パッドをこの支持ディスクに取り付けた請求項7の圧力作動式クラッチプーリー。
- 板部材の内縁を支持ディスクにカシメにより固定した請求項9の圧力作動式クラッチプーリー。
- 滑車本体部と板部材の間に付勢部材を設け、前記クラッチを、このクラッチを介して板部材とハブ部材が係合する位置に向けて付勢するようにした請求項1の圧力作動式クラッチプーリー。
- 前記付勢部材をコイルバネとした請求項11の圧力作動式クラッチプーリー。
- 板部材の内縁にシール部材を固定し、このシール部材で、ハブ部材の外周をシールしている請求項1の圧力作動式クラッチプーリー。
- 入力装置に係合する入力部と、この入力部から半径方向内向きに延びる本体部から成る滑車部材と、
前記滑車部材の内周側に同心状に設けられ、出力軸に係合する出力部と、この出力部から半径方向外向きに延びる摩擦ディスクを有するハブ部材と、
半径方向外縁が滑車部材の入力部にカシメにより固定された板部材を備え、滑車部材、ハブ部材、板部材とで内部空間が形成され、この内部空間の圧力の変化により、板部材の半径方向内縁は2つの互いに軸方向に離れた位置の間を移動するようになっており、
摩擦パッドが板部材に連結され、板部材の内縁の軸方向位置に応じて、摩擦ディスクに選択的に係合するようになっている、入力装置と出力軸を相対回転できないように係合させる圧力作動式クラッチプーリー。 - 滑車本体部内で、出力軸外周に軸受を設け、滑車部材と出力軸が相対回転できるようにした請求項14の圧力作動式クラッチプーリー。
- 前記滑車本体部に、出力軸外周をシールするためのシール部材を固定し、板部材の内縁にシール部材を固定し、このシール部材で、ハブ部材の外周をシールしている請求項14の圧力作動式クラッチプーリー。
- 前記ハブ部材にポートを設け、このポートを介して、前記内部空間と出力軸の間で流体が流れるようにした請求項14の圧力作動式クラッチプーリー。
- 前記板部材は、前記第1および第2の位置にあるとき平衡状態にある双安定性を有する請求項14の圧力作動式クラッチプーリー。
- 支持ディスクを備え、板部材の内縁を支持ディスクにカシメにより固定し、摩擦パッドをこの支持ディスクに取り付けた請求項14の圧力作動式クラッチプーリー。
- 滑車本体部と板部材の間に付勢部材を設け、前記摩擦パッドを、この摩擦パッドを介して板部材とハブ部材が係合する位置に向けて付勢するようにした請求項14の圧力作動式クラッチプーリー。
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