JP2004069029A - 液化石油ガスの充填システム - Google Patents

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Masahito Harada
原田 雅人
Kimato Harada
原田 亀万人
Yoshiichi Mizushima
水島 芳一
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COSMO PETROLEUM GAS CO Ltd
ESU MII ENGINEERING KK
GAS TECHNO SERVE KK
HARADA SHOJI KK
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COSMO PETROLEUM GAS CO Ltd
ESU MII ENGINEERING KK
GAS TECHNO SERVE KK
HARADA SHOJI KK
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Abstract

【課題】期待した液化石油ガスを対象の燃料タンクに安定して移充填できるようにする。
【解決手段】差圧発生手段は、充填路12の内圧を高めるポンプを有さず、第1バルク貯槽10に貯蔵されているBPミックスと同種のBPミックスを気化させて加圧ガスとし、加圧ガスを加圧路16により第1バルク貯槽10に供給可能な消費型の気化装置18を有する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液化ブタン、液化プロパン、液化ブタンと液化プロパンとの混合液(BPミックス)等の液化石油ガス(LPガス)を自動車等の対象の燃料タンクに移充填するための充填システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的な液化石油ガスの充填システムは、図6に示すように、液化石油ガスを貯蔵する貯蔵タンク80と、液化石油ガスにより走行可能な自動車88の燃料タンクに接続可能な充填ノズル86と、貯蔵タンク80と充填ノズル86とを接続する充填路82と、充填路82の途中に設けられ、貯蔵タンク80と充填路82との間で常に液化石油ガスを循環させるポンプ84とを備えている。この充填システムでは、ポンプ84が充填路82の内圧を自動車88の燃料タンクの内圧より高めることから、充填ノズル86を自動車88の燃料タンクに接続することにより、燃料タンクに貯蔵タンク80内の液化石油ガスを移充填させることができる。
【0003】
しかし、この一般的な充填システムでは、自動車88等への対象に液化石油ガスを移充填するに際してポンプ84を使用していることから、高圧ガス保安法等による広大な設置距離及び設置場所を確保しなければならないという問題がある。
【0004】
このため、近年、特開平11−210989号公報記載の充填システムが提案されている。この充填システムは、図7に示すように、上記のようなポンプ84を有さず、貯蔵タンク90内に加圧路92により加圧ガスを供給可能な加圧装置94を接続したものである。この充填システムでは、加圧装置94が加圧ガスにより貯蔵タンク90の内圧を燃料タンクの内圧より高めることから、充填ノズル96を自動車98の燃料タンクに接続することにより、燃料タンクに貯蔵タンク90内の液化石油ガスを移充填させることができる。そして、この充填システムでは、自動車98等への対象に液化石油ガスを移充填するに際して図6に示すポンプ84を使用していないため、法上要求される安全性を確保しつつ、簡便性も実現できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報記載の充填システムでは、加圧ガスについての考慮が十分でなかったことから、液化石油ガスの移充填を必ずしも安定して行うことができず、期待した液化石油ガスとは異なる液化石油ガスを燃料タンク内に移充填してしまうことがある。
【0006】
すなわち、一般的なポンプにしても、上記加圧装置にしても、これらは貯蔵タンクの内圧又は充填路の内圧を燃料タンクの内圧より高め、燃料タンクに貯蔵タンク内の液化石油ガスを充填路及び充填ノズルを経て移充填させる差圧発生手段である。このため、上記充填システムでは、貯蔵タンク内に例えばBPミックスを貯蔵しているのであれば、同一温度におけるBPミックスの飽和蒸気圧より液化プロパンの飽和蒸気圧の方が高いことから、差圧発生手段の一つである上記加圧装置には液化プロパンを貯蔵することとし、気化したプロパンを加圧ガスとして利用しようとする。このため、この充填システムでは、移充填の度にプロパンが貯蔵タンク内のBPミックスと混合することとなり、貯蔵タンク内のBPミックスにおける液化ブタンと液化プロパンとの混合比が徐々に変化し、液化石油ガスの品質が低下してしまうこととなる。この充填システムにおいて、貯蔵タンク内に仮に液化プロパンを貯蔵するのであれば、やはり同一温度における液化プロパンの飽和蒸気圧より液化プロピレンの飽和蒸気圧の方が高いことから、加圧装置には液化プロピレンを貯蔵することとし、気化したプロピレンを加圧ガスとして利用しようとしているが、この場合においても、移充填の度にプロピレンが貯蔵タンク内の液化プロパンと混合することとなり、貯蔵タンク内の液化石油ガスの品質が低下してしまうこととなる。
【0007】
このため、貯蔵タンク内にBPミックスを貯蔵し、加圧ガスに液化プロパンを用いる場合には、貯蔵タンク内のBPミックスにおける液化プロパンの割合が徐々に大きくなり、それに従ってプロパンが加圧ガスとして作用し難くなってしまう。このため、貯蔵タンク内の液化石油ガスを対象に連続して移充填することが困難になってしまう。
【0008】
また、貯蔵タンク内に貯蔵している液化石油ガスの品質が徐々に低下していく観点からみれば、燃料タンクに移充填された液化石油ガスの燃焼効率が期待したものでないこととなる。特に、対象が液化石油ガスにより走行可能な自動車である場合、燃焼効率の要求からBPミックスにおける液化ブタンと液化プロパンとの割合を季節により変える必要があり、こうして燃料タンクに移充填された液化石油ガスの品質が低くなれば、エンジンの始動に支障を来すおそれも生じ得る。
【0009】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、期待した液化石油ガスを対象の燃料タンクに安定して移充填できるようにすることを解決すべき課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の液化石油ガスの充填システムは、液化石油ガスを貯蔵する貯蔵タンクと、対象の燃料タンクに接続可能な充填ノズルと、該貯蔵タンクと該充填ノズルとを接続する充填路と、該貯蔵タンクの内圧又は該充填路の内圧を該燃料タンクの内圧より高め、該燃料タンクに該貯蔵タンク内の該液化石油ガスを該充填路及び該充填ノズルを経て移充填させる差圧発生手段とを備えた液化石油ガスの充填システムにおいて、
【0011】
前記差圧発生手段は、前記充填路の内圧を高めるポンプを有さず、前記貯蔵タンクに貯蔵されている前記液化石油ガスと同種の液化石油ガスを気化させて加圧ガスとし、該加圧ガスを加圧路により前記貯蔵タンクに供給可能な消費型の気化装置を有することを特徴とする。
【0012】
本発明の充填システムでは、差圧発生手段としての消費型の気化装置が貯蔵タンクに貯蔵されている液化石油ガスと同種の液化石油ガスを気化する。気化された液化石油ガスは加圧ガスとして加圧路を経て貯蔵タンクに供給される。こうして、貯蔵タンクに供給された加圧ガスが貯蔵タンクの内圧を燃料タンクの内圧より高めることによって、貯蔵タンク内の液化石油ガスが充填路及び充填ノズルを経て燃料タンクに移充填される。このため、この充填システムでは、自動車等への対象に液化石油ガスを移充填するに際してポンプを使用していないため、法上要求される安全性を確保しつつ、簡便性も実現できる。
【0013】
特に、この充填システムでは、加圧ガスが予め貯蔵タンクに貯蔵されている液化石油ガスと同種である。このため、移充填の度に、貯蔵タンク内に加圧ガスを供給しても、貯蔵タンク内の液化石油ガスの品質が維持されることとなる。また、この充填システムでは、貯蔵タンク内に貯蔵されている液化石油ガスと加圧ガスと燃料タンクに移充填される液化石油ガスとの飽和蒸気圧は同じであるため、1種類の液化石油ガスの飽和蒸気圧曲線による温度と蒸気圧との関係を制御すれば足りる。このため、本発明の充填システムでは、貯蔵タンク又は充填路と燃料タンクとの内圧制御が容易である。
【0014】
こうして、この充填システムでは、移充填の度に、貯蔵タンク内の液化石油ガスの品質が変わらないとともに、液化石油ガスが同一条件で加圧ガスとして作用し続けることとなる。このため、貯蔵タンク内の液化石油ガスを対象に連続して移充填することができる。
【0015】
また、この充填システムでは、貯蔵タンク内に貯蔵している液化石油ガスの品質が維持されている観点からみても、燃料タンクに移充填された液化石油ガスの燃焼効率が期待通りのものとなる。特に、液化石油ガスが混合液である場合、燃焼効率の要求から混合液の混合割合を季節により変えても、その液化石油ガスは期待どおりの燃焼効率を発揮することができる。
【0016】
したがって、本発明の液化石油ガスの充填システムでは、期待した液化石油ガスを対象の燃料タンクに安定して移充填できる。
【0017】
本発明の充填システムでは、気化装置は液化石油ガスを加熱可能なヒータを有することができる。ヒータによって加熱することにより気化した液化石油ガスを加圧ガスとし、貯蔵タンクに内圧を容易に加えることができるからである。温水によって液化石油ガスを安全に加熱可能なヒータを採用することもできる。
【0018】
また、気化装置は液化石油ガスを微振動可能な加振装置を有していることもできる。例えば高周波や超音波等によって液化石油ガスに微振動を加えれば、液化石油ガスの温度を無駄に上げることなく、液化石油ガスを気化できる。このため、このような加振装置を気化装置として採用すれば、効率よく対象への移充填を行うことができるとともに、安全性に優れる。
【0019】
本発明の充填システムでは、差圧発生手段は、気化装置を制御可能な制御装置を有していることが好ましい。制御装置が気化装置を制御することにより加圧ガスの圧力を制御すれば、季節等により貯蔵タンクの内圧、充填路の内圧又は燃料タンクの内圧が変化したとしても、安全かつ確実に移充填を行なうことができる。
【0020】
この場合、制御装置は、燃料タンクの内圧を第1検出信号として検出する第1検出手段と、貯蔵タンク又は加圧路の内圧を第2検出信号として検出する第2検出手段とを備え、第1検出信号と第2検出信号とに基づいて気化装置を制御することができる。こうすれば、制御装置が第1検出信号と第2検出信号とに基づいて気化装置を可動させたり停止させたりすることによって、液化石油ガスを確実に移充填できるようにすることができる。
【0021】
本発明の充填システムでは、差圧発生手段は、加圧路の開度を調整可能な調整弁と、調整弁を制御可能な制御装置とを有していることが好ましい。制御装置で制御される調整弁によって加圧路の開度を調整することにより、貯蔵タンク又は加圧路の内圧を容易に調整することができるからである。
【0022】
本発明の充填システムでは、制御装置は、燃料タンクの内圧を第1検出信号として検出する第1検出手段と、貯蔵タンク又は加圧路の内圧を第2検出信号として検出する第2検出手段とを備え、第1検出信号と第2検出信号とに基づいて調整弁を制御することが好ましい。こうすれば、制御装置が第1検出信号と第2検出信号とに基づいて調整弁による加圧路の開度を調整することによって、液化石油ガスを確実に移充填できるようにすることができる。
【0023】
本発明の充填システムでは、気化装置に専用の液化石油ガスを供給するように構成することもできるが、貯蔵タンクと気化装置とが貯蔵タンク内の液化石油ガスを気化装置に供給可能な供給路により接続されていることが好ましい。供給路を経て気化装置に供給される液化石油ガスは貯蔵タンク内の液化石油ガスであるため、加圧ガスにする液化石油ガスを別段に用意する必要がない。このため、充填システムの簡略化及び設置コストの低廉化を実現することができる。
【0024】
液化石油ガスの移充填の対象としては、液化石油ガスにより走行可能な自動車の他、家庭用又は業務用のガスボンベ、ガスタービン用ガス供給装置等も採用できる。特に対象がそのような自動車であれば、法上要求される安全性を確保しつつ、簡便性も実現したガススタンドとして本発明の充填システムが実現される。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の液化石油ガスの充填システムを具体化した実施形態1〜3を図面を参照しつつ説明する。
【0026】
(実施形態1)
実施形態1の充填システムでは、図1に示すように、貯蔵タンクとしての第1、2バルク貯槽10、20と、液化石油ガスにより走行可能な対象としての自動車22の燃料タンクに接続可能な充填ノズル14と、第1、2バルク貯槽10、20と充填ノズル14とを接続する充填路12とが備えられている。
【0027】
第1、2バルク貯槽10、20は498(kg)の貯蔵能力を有するものである。第1、2バルク貯槽10、20にはそれぞれの内圧Pxを第2検出信号として測定する第2検出手段としての圧力センサ10a、20aが設けられている。第1、第2バルク貯槽10、20内には、液化石油ガスとしてBPミックスが移充填されている。このBPミックスは、燃焼効率の要求から、夏季の場合、液化ブタンが90(質量%)に対して液化プロパンが10(質量%)の割合で混合されているものであり、冬季の場合、液化ブタンが70(質量%)に対して液化プロパンが30(質量%)の割合で混合されているものである。
【0028】
第1、2バルク貯槽10、20に接続される充填路12は第1開閉弁12aで一本化されており、一本化された充填路12は第2開閉弁12bを介して流量計13及び充填ノズル14に接続されている。流量計13には第1検出手段としての圧力センサ13aが備えられており、圧力センサ13aは充填ノズル14から接続される自動車22の燃料タンク内の内圧Pyを第1検出信号として測定可能となっている。
【0029】
特に、第2開閉弁12bには供給路15が接続されており、供給路15には、0.95(MPa)までの蒸気圧を発生可能な差圧発生手段としての消費型の気化装置18が接続されている。また、気化装置18と第1、2バルク貯槽10、20の上部との間には加圧路16が接続されており、加圧路16は第1、2バルク貯槽10、20に向かって分岐する位置に第3開閉弁16aを備えている。分岐された加圧路16の一方は第1バルク貯槽10に接続されており、分岐された加圧路16の他方は第2バルク貯槽20に接続されている。
【0030】
気化装置18内には図示しないヒータが備えられており、ヒータには制御装置19が接続されている。また、第1、2開閉弁12a、12bにも制御装置19が接続されている。さらに、制御装置19は、第1、2バルク貯槽10、20の圧力センサ10a、20aに接続されているとともに、流量計13の圧力センサ13aにも接続されている。制御装置19によって、ヒータは温度が制御され、第1、2開閉弁12a、12bは開閉方向が制御されるようになっている。
【0031】
以上のように構成された充填システムでは、第1開閉弁12aによって、当初は第1バルク貯槽10に接続される充填路12が開いた状態となっており、第2バルク貯槽20に接続される充填路12が閉じた状態となっている。また、第3開閉弁16aによって、第1バルク貯槽10に接続される加圧路16が開いた状態となっており、第2バルク貯槽20に接続される加圧路16が閉じた状態となっている。
【0032】
そして、制御装置19は図2に示すフローチャートに基づく処理を行なう。まず、ステップS11では、図1に示す圧力センサ10aが第1バルク貯槽10内の圧力Pxを測定し、圧力センサ13aが自動車22の燃料タンク内の圧力Pyを測定する。そして、図2に示すステップS12に進む。
【0033】
ステップS12では、第1バルク貯槽10の内圧Pxと自動車22の燃料タンクの内圧Pyとの差圧Px−Pyが0.34(MPa)以上、0.36(MPa)以下の範囲であるか否かを判断する。そして、その差圧Px−Pyがその範囲にない場合、ステップS13に進む。
【0034】
ステップS13では、充填路12を閉じつつ供給路15を開くように第2開閉弁12bを開閉する。こうして第1バルク貯槽10内のBPミックスが気化装置18に供給される。こうしてステップS14に進む。
【0035】
ステップS14では、図1に示す気化装置18のヒータが作動する。このため、気化装置18に供給されたBPミックスが容易に気化される。気化されたBPミックスは、加圧ガスとなり、加圧路16を経て第1バルク貯槽10内に供給される。このため、第1バルク貯槽10の内圧を容易に高めることができる。そして、再度、図2に示すステップS11及びステップS12に進み、第1バルク貯槽10の内圧Pxと自動車22の燃料タンクの内圧Pyとの差圧Px−Pyが0.34(MPa)以上、0.36(MPa)以下の範囲にあるか否かを判断する。こうして、その差圧Px−Pyがその範囲にある場合、ステップS15に進む。
【0036】
ステップS15では、充填路12を開きつつ供給路15を閉じるように第2開閉弁12bが開閉される。こうして第1バルク貯槽10内のBPミックスが充填路12、流量計13及び充填ノズル14を経て自動車22の燃料タンクに移充填される。こうして、流量計13によって測定されるBPミックスが自動車22の燃料タンクを満たした場合、ステップS16に進む。
【0037】
ステップS16では、図1に示す制御装置19によって、気化装置18のヒータが停止する。こうして、制御装置19が気化装置18を可動させたり停止させたりすることによって、BPミックスを確実に移充填することができる。また、制御装置19が気化装置18を制御することにより加圧ガスの圧力を制御しているため、季節等により第1バルク貯槽10の内圧Px、充填路12の内圧又は自動車22の燃料タンクの内圧Pyが変化したとしても、安全かつ確実に移充填を行なうことができる。こうして、この充填システムでは、その差圧Px−Pyが0.34(MPa)以上0.36(MPa)以下の範囲、つまり約0.35(MPa)を維持すれば、適度な圧力差によってBPミックスを第1バルク貯槽10から自動車22の燃料タンクに移充填することができる。
【0038】
ここで、差圧Px−Pyが0.25(MPa)以下になった場合、もはや加圧ガスによって加圧しても、差圧Px−Pyが約0.35(MPa)になる程、第1バルク貯槽10内にBPミックスが残留していないことになるため、その第3開閉弁16aによって、第1バルク貯槽10に接続される加圧路16が閉じられ、第2バルク貯槽20に接続される加圧路16が開かれる。また、第1開閉弁12aによって、第1バルク貯槽10に接続される充填路12が閉じられ、第2バルク貯槽20に接続される充填路12が開かれる。そして、再度、上記ステップS11からステップS16を行うことにより、予備の第2バルク貯槽20内のBPミックスを自動車22の燃料タンクに移充填することができる。こうして、予備の第2バルク貯槽20で燃料タンクの移充填を行なっている場合、第1バルク貯槽10に新たにBPミックスを補充しておけばよい。
【0039】
また、この充填システムでは、消費型の気化装置18に第1、2バルク貯槽10、20から供給路15を経てBPミックスを供給することとしているため、専用の液化石油ガスを供給するように構成する必要がない。このため、充填システムの簡略化及び設置コストの低廉化を実現することができる。
【0040】
こうして、この充填システムでは、自動車22の燃料タンクにBPミックスを移充填するに際してポンプを使用していないため、法上要求される安全性を確保しつつ、簡便性が実現できる。
【0041】
特に、この充填システムでは、加圧ガスが予め第1、2バルク貯槽10、20に貯蔵されているBPミックスと同じである。このため、移充填の度に、第1、2バルク貯槽10、20に加圧ガスを供給しても、第1、2バルク貯槽10、20内のBPミックスの品質が維持されることとなる。また、第1、2バルク貯槽10、20に貯蔵されているBPミックスと加圧ガスと自動車22の燃料タンクに移充填されるBPミックスとの飽和蒸気圧が同じであるため、制御装置19は、1種類のBPミックスの飽和蒸気圧曲線による温度と蒸気圧との関係を制御すれば足りる。このため、この充填システムでは、第1、2バルク貯槽10、20と自動車22の燃料タンクとの内圧制御が容易である。
【0042】
こうして、この充填システムでは、移充填の度に、第1、2バルク貯槽10、20のBPミックスの品質が変わらないとともに、BPミックスが同一条件で加圧ガスとして作用し続けることとなる。このため、第1、2バルク貯槽10、20のBPミックスを自動車22の燃料タンクに連続して移充填することができる。
【0043】
また、この充填システムでは、第1、2バルク貯槽10、20に貯蔵しているBPミックスの品質が維持されている観点からみても、自動車22の燃料タンクに移充填されたBPミックスの燃焼効率が期待通りのものとなる。特に、BPミックスは混合液であるため、燃焼効率の要求から混合液の混合割合を季節により変えても、そのBPミックスは期待どおりの燃焼効率を発揮ですることができる。
【0044】
したがって、この液化石油ガスの充填システムでは、期待したBPミックスを自動車22の燃料タンクに安定して移充填できる。このため、この充填システムは簡易なガススタンドとして極めて利用価値が高い。
【0045】
(実施形態2)
実施形態2の充填システムでは、図3に示すように、加圧路16には消費型の気化装置18と第3開閉弁16aとの間に調整弁16bが設けられている。調整弁16bは制御装置19に接続されている。他の構成は実施形態1と同様である。
【0046】
以上のように構成された充填システムでは、制御装置19は図4に示すフローチャートに基づく処理を行なう。まず、ステップS21では、図3に示す圧力センサ10aが第2検出信号としての第1バルク貯槽10内の圧力Pxを測定し、圧力センサ13aが第1検出信号としての自動車22の燃料タンク内の圧力Pyを測定する。そして、図2に示すステップS22に進む。
【0047】
ステップS22では、第1バルク貯槽10の内圧Pxと自動車22の燃料タンクの内圧Pyとの差圧Px−Pyが0.34(MPa)以上、0.36(MPa)以下の範囲にあるか否かを判断する。そして、その差圧Px−Pyがその範囲にない場合、ステップS23に進む。
【0048】
ステップS23では、実施形態1のステップS13と同様、図3に示す第2開閉弁12bが開閉され、第2バルク貯槽10内のBPミックスが気化装置18に供給される。こうして図4に示すステップS24に進む。
【0049】
ステップS24では、実施形態1のステップS14と同様、図3に示す気化装置18のヒータが作動し、気化装置18に供給されたBPミックスが容易に気化される。気化されたBPミックスは、加圧ガスとなり、加圧路16を経て第1バルク貯槽10内に供給される。このため、第1バルク貯槽10の内圧Pxを容易に高めることができる。こうして、図4に示すステップS25に進む。
【0050】
ステップS25では、第1バルク貯槽10の内圧Pxと自動車22の燃料タンクの内圧Pyとの差圧Px−Pyが0.35(MPa)より大きいか否かを判断する。そして、その差Px−Pyが0.35(MPa)より小さい場合、ステップS26に進む。また、その差Px−Pyが0.35(MPa)より大きい場合、ステップS27に進む。
【0051】
ステップS26では、調整弁16bによって加圧路16の開度が広げられる。こうして、気化装置18から第1バルク貯槽10に多量の加圧ガスが供給されることとなる。また、ステップS27では、調整弁16bによって加圧路16の開度が狭められる。こうして、気化装置18から第1バルク貯槽10に少量の加圧ガスが供給されることとなる。こうして、第1バルク貯槽10の内圧を容易に調整することができる。そして、再度、ステップS21及びステップS22に進み、第1バルク貯槽10の内圧Pxと自動車22の燃料タンクの内圧Pyとの差圧Px−Pyが0.34(MPa)以上、0.36(MPa)以下の範囲にあるか否かを判断する。こうして、その差圧Px−Pyがその範囲にある場合、ステップS28に進む。
【0052】
ステップS28では、実施形態1のステップS15と同様、第2開閉弁12bが開閉され、第1バルク貯槽10内のBPミックスが自動車22の燃料タンクに移充填される。こうして、流量計13によって測定されるBPミックスが自動車22の燃料タンクを満たした場合、図4に示すステップS29に進む。
【0053】
ステップS29では、実施形態1のステップS16と同様、図3に示す気化装置18のヒータが停止する。こうして、この充填システムでは、第1バルク貯槽10の内圧Pxと自動車22の燃料タンクの内圧Pyとに基づいて調整弁16bが加圧路16の開度を調整しているため、第1バルク貯槽10の内圧を容易に調整することができ、BPミックスを確実に移充填することができる。他の作用効果は実施形態1と同様である。
【0054】
(実施形態3)
実施形態3の充填システムでは、図5に示すように、貯蔵タンクとしてのバルク貯槽30と、対象としての自動車22の燃料タンクに接続可能な充填ノズル14と、バルク貯槽30と充填ノズル14とを接続する充填路12とが備えられている。
【0055】
バルク貯槽30にはその内圧を第2検出信号として測定する第2検出手段としての圧力センサ30aが設けられている。また、充填路12は流量計13を介して充填ノズル14に接続されている。流量計13には第1検出手段としての圧力センサ13aが備えられており、圧力センサ13aは充填ノズル14から接続される自動車22の燃料タンクの内圧を第1検出信号として測定可能となっている。また、バルク貯槽30には加圧路16が接続されており、加圧路16は消費型の気化装置18に接続されている。
【0056】
特に、気化装置18には図示しない超音波振動装置が備えられている。また、気化装置18には、加圧ガス専用のBPミックスを補給可能な小容量の補給貯槽40が接続されている。気化装置18、圧力センサ30a、13aには制御装置19が接続されており、制御装置19はバルク貯槽30の内圧と自動車22の燃料タンクの内圧とに基づいて気化装置18に備えられた超音波振動装置を制御可能となっている。他の構成は実施形態1と同様である。
【0057】
以上のように構成された充填システムでは、気化装置18に専用の補給容器40を用いているが、加圧ガスとして必要なBPミックスはバルク貯槽30に貯蔵されているBPミックスほどの量を必要としないため、その補給容器40から気化装置18にBPミックスを供給することとし、設置面積及び設置コストの低廉化を実現している。
【0058】
また、この充填システムでは、超音波振動装置によってBPミックスの温度を無駄に上げることがなく、BPミックスを気化することができる。このため、効率よく自動車22の燃料タンクへの移充填を行うことができるとともに、安全性に優れる。他の作用効果は実施形態1と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係り、液化石油ガスの充填システムのブロック構成図である。
【図2】実施形態1に係り、充填システムの制御装置によるフローチャートである。
【図3】実施形態2に係り、液化石油ガスの充填システムのブロック構成図である。
【図4】実施形態2に係り、充填システムの制御装置によるフローチャートである。
【図5】実施形態3に係り、液化石油ガスの充填システムのブロック構成図である。
【図6】従来の液化石油ガスの充填システムのブロック構成図である。
【図7】従来の液化石油ガスの充填システムのブロック構成図である。
【符号の説明】
10、20、30…貯蔵タンク(10…第1バルク貯槽、20…第2バルク貯槽、30…バルク貯槽)
22…対象(自動車)
14…充填ノズル
12…充填路
18…消費型の気化装置(差圧発生手段)
16…加圧路
19…制御装置
13a…第1検出手段(圧力センサ)
10a、20a、30a…第2検出手段(圧力センサ)
16b…調整弁
15…供給路

Claims (9)

  1. 液化石油ガスを貯蔵する貯蔵タンクと、対象の燃料タンクに接続可能な充填ノズルと、該貯蔵タンクと該充填ノズルとを接続する充填路と、該貯蔵タンクの内圧又は該充填路の内圧を該燃料タンクの内圧より高め、該燃料タンクに該貯蔵タンク内の該液化石油ガスを該充填路及び該充填ノズルを経て移充填させる差圧発生手段とを備えた液化石油ガスの充填システムにおいて、
    前記差圧発生手段は、前記充填路の内圧を高めるポンプを有さず、前記貯蔵タンクに貯蔵されている前記液化石油ガスと同種の液化石油ガスを気化させて加圧ガスとし、該加圧ガスを加圧路により前記貯蔵タンクに供給可能な消費型の気化装置を有することを特徴とする液化石油ガスの充填システム。
  2. 気化装置は液化石油ガスを加熱可能なヒータを有することを特徴とする請求項1記載の液化石油ガスの充填システム。
  3. 気化装置は液化石油ガスを微振動可能な加振装置を有することを特徴とする請求項1又は2記載の液化石油ガスの充填システム。
  4. 差圧発生手段は、気化装置を制御可能な制御装置を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の液化石油ガスの充填システム。
  5. 制御装置は、燃料タンクの内圧を第1検出信号として検出する第1検出手段と、貯蔵タンク又は加圧路の内圧を第2検出信号として検出する第2検出手段とを備え、該第1検出信号と該第2検出信号とに基づいて気化装置を制御することを特徴とする請求項4記載の液化石油ガスの充填システム。
  6. 差圧発生手段は、加圧路の開度を調整可能な調整弁と、該調整弁を制御可能な制御装置とを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の液化石油ガスの充填システム。
  7. 制御装置は、燃料タンクの内圧を第1検出信号として検出する第1検出手段と、貯蔵タンク又は加圧路の内圧を第2検出信号として検出する第2検出手段とを備え、該第1検出信号と該第2検出信号とに基づいて調整弁を制御することを特徴とする請求項6記載の液化石油ガスの充填システム。
  8. 貯蔵タンクと気化装置とは該貯蔵タンク内の液化石油ガスを該気化装置に供給可能な供給路により接続されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の液化石油ガスの充填システム。
  9. 対象は、液化石油ガスにより走行可能な自動車であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項記載の液化石油ガスの充填システム。
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