【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通常では接着せず一定条件が付与されたとき接着可能となり、接着後、必要時に容易に剥離できる疑似接着用紙に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年は、通信、郵送などの連絡手段により情報を伝達する量が多くなる一方で、個人情報など親展性を必要とする連絡手段が重要視されている。
【０００３】
また、郵便法の改正に伴い、親展性を有する葉書システムが実用化され、普及している。親展性を有する葉書システムとは、個人情報などの各種情報が折り畳み内面に記載された往復葉書状の葉書を折り畳み、重ね合わせた部分を疑似接着して、情報を隠蔽したのち、郵送し、受取人が疑似接着部分を剥離して隠蔽情報を読み取るというものである。これら親展性を必要とする連絡手段には、例えば会社が従業員に、銀行やクレジット会社が顧客に親展性を有する情報を連絡するものもある。
【０００４】
かかる親展性を有する連絡手段として、疑似接着用紙を利用したものが提案され盛んに利用されている。疑似接着用紙は、支持体シート（通常は紙）の少なくとも片面の一部に、天然ゴム系、合成ゴム系などのいわゆる非剥離性接着剤と、その接着剤の接着力を抑制する微粒子充填剤とからなる接着剤（以下、疑似接着剤ともいう）の接着層が設けられており、一時的に接着するが必要時に容易に剥離できる機能を有するものである。
【０００５】
この疑似接着用紙をシーラーで貼合する場合、シーラーギャップ（貼合圧力）を調整して目的とする適度な剥離力に調整する必要がある。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の疑似接着用紙はシーラーギャップ（貼合圧力）を変えた時の剥離強度の変化が大きいため、剥離強度の調整が難しく、作業性に問題があった。一般に疑似接着用紙の接着力（剥離強度）は紙水分や湿度の影響を受け易いため、剥離強度のシーラーギャップ依存性の問題、すなわちシーラー加工時の作業性改善は重要な課題である。
【０００７】
また、圧着（疑似接着）後、外から隠蔽情報が透けて見えないように、印刷工程に於いて、地紋印刷等を施すことが通常行われている。しかし、これは印刷デザインを制限する等の問題があるので、可能な限り高不透明度の用紙が望まれている。
【０００８】
他方、近年、大量の可変データを短納期で印字処理する手段として、高速インクジェットプリンターが使用されている。疑似接着用紙についても同様であるが、疑似接着用紙に於いては、圧着性能を持たせるため糊剤等を表面に塗布しており、インクジェットプリンターでの印字性能面で制約がある。特にインクの乾燥性が悪く、印字スピードが上がらないとか、文字が滲み易い等の問題が指摘されている。
【０００９】
したがって、本発明の主たる第１の課題は、圧着シーラーで圧着する際、剥離強度のシーラーギャップ（貼合圧）依存性が少なく、よって、シーラー加工時の剥離強度の調整が容易な疑似接着用紙を提供することにある。
【００１０】
第２の課題は、圧着後に隠蔽情報が透けて見えないまたは見え難い高不透明度を示す疑似接着用紙を提供することにある。第３の課題は、隠蔽情報をインクジェットプリンターで印字する疑似接着用紙にあっては、インクジェットプリンターで印字する際、文字が滲まず、インク乾燥性が良好で、高速印字が可能なインクジェットプリンター対応の疑似接着用紙も提供することにある。
【００１１】
【発明が解決しようとする課題】
上記課題を解決した本発明は、次記のとおりである。
＜請求項１項記載の発明＞
通常では接着せず一定条件が付与されたとき接着可能となり、接着後、必要時に容易に剥離できる疑似接着用紙において、
その原紙が紙用嵩高剤を対パルプ添加量で０．１０〜３．５０重量％含有し、かつ、密度が０．５〜０．９ｇ／ｃｍ３であることを特徴とする疑似接着用紙。
【００１２】
（作用効果）
嵩高剤を使って、原紙にクッション性を持たせることで、剥離強度のシーラーギャップ（貼合圧）依存性を少なくできる。従って、シーラー加工時の剥離強度の調整が容易となる。また、空隙率が高いものとなるので、圧着後に隠蔽情報が透けて見えないまたは見え難い高不透明度を示す疑似接着用紙となる。
ここで、本発明の意義に関して補足説明すると、パルプ配合などを工夫してクッション性を高める技術自体は公知であるが、クッション性が高くとも、本発明に係る嵩高剤を含有しないものは、剥離強度のシーラーギャップ（貼合圧）依存性に殆ど影響を与えないが、本発明に従って、嵩高剤を含有させることで、その嵩高剤がパルプ繊維の表面に吸着して水に濡れ難くなり、紙層内部に空洞を多く含んだ構造の原紙を得ることができる。
【００１３】
＜請求項２項記載の発明＞
インクジェットプリンター用インクを定着するカチオン性物質を原紙または塗工層に含有させた請求項１記載の疑似接着用紙。
【００１４】
（作用効果）
本発明における原紙の空隙率が高いために、隠蔽情報をインクジェットプリンターで印字する場合における、インクジェットプリンター用インクを定着する定着剤、特にカチオン性物質を原紙または塗工層に含有させた際におけるインクジェット適性が良好となり、具体的に、文字が滲まず、インク乾燥性が良好で、高速印字が可能なものとなる。
【００１５】
＜請求項３項記載の発明＞
原紙中に古紙が３０〜１００％配合されている請求項１または２記載の疑似接着用紙。
【００１６】
（作用効果）
古紙を３０〜１００％使用することで、不透明度がさらに向上する。
【００１７】
＜請求項４項記載の発明＞
密度が０．６〜０．７５／ｃｍ３である請求項１〜３のいずれか１項に記載の疑似接着用紙。
【００１８】
（作用効果）
特に、密度が０．６〜０．７５／ｃｍ３のものが好適である。
【００１９】
【発明の実施の形態】
以下さらに本発明の実施の形態について詳説する。
本発明は、非剥離性接着剤（たとえば天然ゴム系接着剤を主体とする）を基剤とする疑似接着剤の層が、原紙の情報隠蔽面となる面の少なくとも一部に形成され、通常では接着せずに所定の条件が付与されると剥離可能に疑似接着される疑似接着用紙に関する。
【００２０】
ここで、本発明で用いられる非剥離性接着剤の基剤（以下、「感圧接着剤」という）としては、ラテックス、具体的には天然ゴム、合成ゴム等の従来通常の感圧接着剤に使用されているものの中から任意に選択して使用することができるが、特に天然ゴムを無硫黄加硫し、メタアクリル酸メチルと混合した天然ゴムラテックス、天然ゴムにメタアクリル酸メチルをグラフト共重合させて得られた天然ゴムラテックス、アクリル変性ゴムラテックス、ゴムラテックスと保護コロイド系アクリル共重合エマルジョンとの混合物が、耐ブロッキング性、耐経時劣化等の点で好適である。
【００２１】
また、疑似接着力を付与するため、感圧接着剤に添加する微粒子充填剤としては、この感圧接着剤に対して、非親和性を有する微粒子充填剤を用いることができる。具体的には、前記感圧接着剤との親和力が小さいもの、たとえば炭酸カルシウム、カオリン、タルク、シリカ、尿素系樹脂、スチレンビーズ、焼成クレー、穀物澱粉、シリカゲル、変性澱粉などが好適に使用でき、これらのうち、粒径の異なるものを２種類以上組合せて用いるのが特に好適である。
【００２２】
他方、本発明における微粒子充填剤としては、感圧接着剤に対して非親和性を示す微粒子充填剤に代えて、加圧に対して緩衝効果を有する微粒子充填剤と、緩衝効果を有しない微粒子充填剤とを用いることもでき、また好適である。
【００２３】
これら微粒子充填剤のうち、加圧に対して緩衝効果を有する微粒子充填剤としては、スチレンビーズ、穀物澱粉、変性澱粉、合成微粒子シリカ、炭酸カルシウム、ホワイトカーボン等が挙げられ、この中で特に好適に使用できるのが穀物澱粉、合成微粒子シリカである。穀物澱粉は、多孔性表面を有しないため、感圧接着剤の付着量が少なく、粒子径が他の微粒子充填剤と同等またはより大きく、粒子自体の弾性があるため、疑似接着力の調整を容易にするとともに、感圧接着剤の付着量が少ないため、ブロッキングを防止し、紙らしい手触りを得ることができる。穀物澱粉としては、その粒径が１〜３０μｍ、好ましくは５〜２０μｍのものが好適に利用できる。
【００２４】
疑似接着剤に配合するその他の助剤として、滑剤、印刷適性向上剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、導電剤、蛍光染料、着色染料、防腐剤、保湿剤などを必要に応じて配合できる。
【００２５】
本発明の疑似接着用紙は、支持体シートの少なくとも片面の一部に、前記疑似接着剤組成物の層を設けることにより得られる。疑似接着剤層の厚さは、５〜２０μｍとするのが望ましい。疑似接着剤層は均一な疑似接着面と印刷適性を得るため、ベンドブレード、チップブレード、コンマ、リップまたはエアーナイフ、カーテンコーターによる塗工を行い、疑似接着剤表面を約１〜１０ｋｇ／ｃｍ２ で加圧するのが好ましい。
【００２６】
本発明の疑似接着剤用紙は、各種葉書、封書、報告書にも広く好適に使用されるものであり、疑似接着剤を支持体シートの一部のみに塗布したり、一部非塗布部を設けることで再剥離を容易にすることも可能である。折り畳み疑似接着用紙、重ね合わせ疑似接着用紙の他、親展性を有する情報隠蔽用紙、親展性葉書、親展性封筒などとして好適に適用される。
【００２７】
＜本発明の原紙について＞
本発明において原紙は、紙用嵩高剤を対パルプ添加量で０．１０〜３．５０重量％含有し、かつ、密度が０．５〜０．９ｇ／ｃｍ３である、より望ましくは０．６〜０．７５／ｃｍ３であるものである。原紙の密度は、ＪＩＳ Ｐ ８１１８に従って測定するものである。
【００２８】
原紙中に古紙が３０〜１００％配合されていてもよい。この古紙の全体または一部が、損紙（ブローク）であってもよい。
【００２９】
「紙用嵩高剤」（同量のパルプ原料を抄紙してシートを得た際に、その坪量が同じでも紙厚を増すことができる（よりシートをバルキーにできる）剤をいう。）としては、次記のものを挙げることができる。
【００３０】
（紙用嵩高剤の例１）
下記一般式（１）で示される化合物を含有する紙用嵩高剤。
ＲＯ（ＥＯ）ｍ（ＰＯ）ｎＨ ……（１）
式中、Ｒ は炭素数６〜２２の直鎖または分岐のアルキル基もしくはアルケニル基又は炭素数４〜２０のアルキル基を有するアルキルアリール基を示し、Ｅはエチレン基、Ｐはプロピレン基を示し、ｍ， ｎ は平均付加モル数であり、０≦ｍ≦２０の範囲の数であり、ｎは０≦ｎ≦５０の範囲の数である。なお、ＲＯ （ＥＯ）ｍ（ＰＯ）ｎは、ブロックまたはランダムのいずれでもよく、ＥＯとＰＯのいずれが先でもよい。化合物（１）は、少なくとも二種以上のＲＯＨの混合物にＥＯおよびＰＯのいずれかまたは双方を付加して得ることができる。
この化合物（１）とさらに多価アルコール型非イオン界面活性剤の少なくとも一種を、たとえば化合物（１）と多価アルコール型非イオン界面活性剤の比率が５／５〜９９／１（重量比）で含有することができる。この多価アルコール型非イオン界面活性剤としては、糖アルコールのＥＯ（エチレンオキサイド、以下同じ）付加物、その付加物の脂肪酸エステル、糖アルコールの脂肪酸エステル、糖のＥＯ付加物、その付加物の脂肪酸エステル、糖脂肪酸エステル及び油脂のＥＯ付加物から選ばれる少なくとも一種であることができる。
【００３１】
（紙用嵩高剤の例２）
多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物及び多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物であって当該エステル化合物１モル当たり平均で０モル超１２モル未満の炭素数２〜４のオキシアルキレン基を有するエステル化合物から選ばれるＨＬＢ が１〜１４、融点が１００ ℃以下のエステル化合物からなる紙用嵩高剤。
ここに、多価アルコールが、エーテル基を含んでいてもよい総炭素数２〜２４の２〜１４価のアルコールである紙用嵩高剤。さらに、脂肪酸が炭素数１〜２４の脂肪酸である紙用嵩高剤。
【００３２】
（紙用嵩高剤の例３）
特開平１１−２６９７９９号の特許請求の範囲に記載のもの。
【００３３】
（紙用嵩高剤の例４）
下記一般式（１）で示される化合物を含有する紙用嵩高剤。
Ｒ１ＣＯＯ（ＥＯ）ｍ（ＰＯ）ｎＲ２ ……（１）
（式中、Ｒ１は炭素数６〜２２の直鎖もしくは分岐のアルキル基もしくはアルケニル基又は炭素数４〜２０のアルキル基を有するアルキルアリール基を示し、Ｅ はエチレン基、Ｐ はプロピレン基を示し、ｍ 、ｎ は平均付加モル数であり、０≦ｍ ≦２０の数であり、０≦ｎ ≦５０の数である。なお、（ＥＯ）ｍ（ＰＯ）ｎはブロック又はランダムの何れでも良く、ＥＯとＰＯの何れが先でも良い。Ｒ２はＨ 又は炭素数１〜４のアルキル基であるが、ｍ ＝ｎ ＝０の場合、Ｒ２は炭素数１〜４のアルキル基である。）
ここに、 さらに多価アルコール型非イオン界面活性剤の一種以上を含有する紙用嵩高剤。多価アルコール型非イオン界面活性剤が、糖アルコールのＡＯ（アルキレンオキサイド、以下同じ）付加物もしくはその脂肪酸エステル、糖アルコールの脂肪酸エステル、糖のＡＯ付加物もしくはその脂肪酸エステル、糖脂肪酸エステル及び油脂のＡＯ付加物から選ばれる一種以上である紙用嵩高剤。
【００３４】
（紙用嵩高剤の例５）
下記（１）〜（５）の少なくとも一種からなる（ａ）成分と、下記（ｉ）〜（ｉｉｉ） の少なくとも一種からなる（ｂ）成分とを、（ａ）／（ｂ）＝９８／２〜１０／９０の重量比で含有する紙用嵩高剤。
〔（ａ）成分〕（１）；下記一般式（１）で表される化合物 ＲＯ（ＥＯ）ｍ（ＰＯ）ｎＨ （１）（式中、Ｒ は炭素数６〜２２の直鎖もしくは分岐のアルキル基もしくはアルケニル基又は炭素数４〜２０のアルキル基を有するアルキルアリール基を示し、Ｅ はエチレン基、Ｐ はプロピレン基を示し、ｍ， ｎは平均付加モル数であり、０≦ｍ ≦２０、０≦ｎ ≦５０の範囲の数である。なお、（ＥＯ）ｍ（ＰＯ）ｎは、ブロック又はランダムのいずれでもよく、ＥＯとＰＯの何れが先でも良い。）（２）；下記一般式（２）で表される化合物 Ｒ１ＣＯＯ（ＥＯ）ｍ（ＰＯ）ｎＲ２ （２）（式中、Ｒ１は炭素数６〜２２の直鎖もしくは分岐のアルキル基もしくはアルケニル基又は炭素数４〜２０のアルキル基を有するアルキルアリール基を示し、Ｅ はエチレン基、Ｐ はプロピレン基を示し、ｍ 、ｎ は平均付加モル数であり、０≦ｍ ≦２０の数であり、０≦ｎ ≦５０の数である。なお、（ＥＯ）ｍ（ＰＯ）ｎはブロック又はランダムの何れでも良く、ＥＯとＰＯの何れが先でも良い。Ｒ２はＨ 又は炭素数１〜４のアルキル基であるが、ｍ ＝ｎ ＝０の場合、Ｒ２は炭素数１〜４のアルキル基である。）（３）；油脂系非イオン界面活性剤（４）；糖アルコール系非イオン界面活性剤（５）；糖系非イオン界面活性剤〔（ｂ）成分〕（ｉ）；炭素数８〜２２の高級脂肪酸又はその塩（ｉｉ）；炭素数８〜２２のアルキル基又はアルケニル基を有する多価カルボン酸又はその塩もしくは無水物 （ｉｉｉ） ；炭素数１２〜２０の高級不飽和脂肪酸のダイマー酸もしくはポリマー酸又はこれらの塩もしくは無水物
【００３５】
＜隠蔽情報をインクジェットプリンターで印字する場合の疑似接着用紙の形態＞
インクジェットプリンター用インクを定着するカチオン性物質を原紙または塗工層に含有させた形態が望ましい。
【００３６】
ここで、インクジェットプリンター用インクを定着するカチオン性物質としては、例えば、カチオン性金属塩、カチオン性無機高分子化合物、カチオン性有機化合物等を挙げることができ、これらのうちの１種を単独で、あるいはこれらの２種以上を組合わせて用いることができる。
【００３７】
カチオン性金属塩としては、例えば、塩化アルミニウム、塩化バリウム、塩化ニッケル、塩化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の多価金属塩を例示することができる。カチオン性無機高分子としては、例えば、スメクタイト、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム等を挙げることができる。
【００３８】
カチオン性有機化合物としては、例えば、有機アミン塩、有機高分子アミン塩、カチオン性有機高分子化合物や、有機オリゴマー、カチオン性有機金属物等を挙げることができる。
【００３９】
有機アミン塩の具体例としては、ラウリルアミン、ヤシアミン、ステアリルアミン、ロジンアミン等の塩酸塩、酢酸塩等の第１級、第２級または第３級アミン塩型の化合物；ラウリルトリメチルアンモウニウムクロライド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム等の第４級アンモニウム塩型の化合物；セチルピリジニウムクロライド、セチルピリジニウムブロマイド等のピリジニル塩型化合物；２−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン等のイミダゾリン型カチオン性化合物；ジヒドロキシエチルステアリルアミン等の高級アルキルアミンのエチレンオキシド付加物などを挙げることができる。
【００４０】
有機高分子アミン塩の具体例としては、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリアミンスルホンなどの塩酸塩、酢酸塩、臭酸塩等を挙げることができる。
【００４１】
カチオン性有機高分子化合物、有機オリゴマーの具体例としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸などのアルコールアミンエステルまたはアルコールアンモニウム塩型エステルを構成モノマーとする単重合体、もしくは共重合体などを挙げることができる。
【００４２】
カチオン性有機金属物の具体例としては、例えば、混合原子価のビスフェロセニレン、ポリフェロセニレン、ポリビニルフェロセニレンなどのフェロセニレン化合物、ヨウ化テトラメチルホスホニウム等のホスホニウム化合物などが挙げられる。
【００４３】
この種のカチオン性物質を原紙または塗工層に含有させると、インクジェット染料の定着性を向上させることができ、もって耐水性および非転写性に優れた疑似接着用紙を得ることができる。
【００４４】
カチオン性物質の原紙への添加量としては、３〜３０重量％が望ましい。
【００４５】
また、塗工層として感圧接着剤中にカチオン性物質を配合する場合の配合量は、３〜２５重量％、特に６〜１７重量％の範囲内とするのが望ましい。配合量が３重量％未満だと染料定着の効果が十分でなく、逆に２５重量％を超えると、疑似接着剤層中における疑似接着剤の配合割合が低くなり、接着力が弱くなりすぎて、疑似接着を行うことができなくなる可能性があるからである。
【００４６】
本発明において用いることができるインクジェット記録用インクとしては、たとえば特開平７−２２８８０８号公報、同７−２２８８０９号公報に記載のものを用いることができる。特に、アントラキノン系、ベンゾキノン系、ナフトキシキノン系、キサンテン系、トリフェニルメタン系、キノリン系、インジゴイド系、アジン系、オキサジン系、チアジン系およびメチン系染料からなる群から選ばれた少なくとも１種のアニオン性インクが好適に用いられる。これらの具体例については、特開平７−２２８８０９号公報の段落番号００１５に例示されている。このインクの使用する媒体としては、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒を用いることができる。このほかに、ｐＨ調整剤、粘度調整剤、表面張力調整剤などを含有させることができる。
【００４７】
【実施例】
以下本発明の実施例及び比較例を示す。
パルプ量に対し 嵩高剤を所定量 添加して、坪量１２７ｇ／ｍ２で紙密度の異なる圧着紙用原紙を得た。再生パルプを３０％配合、及び再生パルプ１００％からなる古紙配合原紙（１２７ｇ／ｍ２）についても同様にして、圧着紙の作製した。なお、嵩高剤としては、花王社製「ＫＢ‐１１５」（嵩高剤Ａ）、花王社製「ＫＢ‐０８Ｗ」（嵩高剤Ｂ）を使用した。
シリカ２５重量部、澱粉粒子２５重量部からなる分散液に、天然ゴムラテックス３０重量部、合成ラテックス（スチレン・ブタジエン・アクリロニトリル共重合ラテックス）５重量部、水溶性バインダー４重量部、耐水化剤３重量部を加えた後に、ｐＨ９．５に調整し、疑似接着剤を得た。インクジェットプリンター用インクを定着するインク定着剤（カチオン性物質）は前記疑似接着剤に後添加した。
かかる疑似接着剤を前記原紙に、シーラーギャップ１７の条件で接着強度が２１０±３ｇ／５０ｍｍとなるように塗工量を調整し圧着紙を作製した。
【００４８】
上記各疑似接着用紙について、剥離強度、接着強度のシーラーギャップ依存度、不透明度、インクジェット印字適性、印刷適性について調べた結果を表１に示す。なお、表中％とは重量％を意味する。
なお、剥離強度測定には、大日本印刷社製「メールシーラーＭＳ９１００」を使用し、温度２３℃、湿度５０％の測定環境下にて剥離強度を測定した。また、評価判定は次記の規準とした。
剥離強度のシーラー依存度：◎大変少ない＞○少ない＞×大きい
インクジェット印字適性（文字の滲み、乾燥性を評価）：◎大変良い＞○良い＞△やや悪い＞×悪い
印刷適性（ＲＩテスター着肉）： ◎大変良い＞○良い＞△やや悪い＞×悪い
【００４９】
【表１】
【００５０】
結果をみると、紙用嵩高剤を対パルプ添加量で０．１０〜３．５０重量％含有し、かつ、密度が０．５〜０．９ｇ／ｃｍ３であるものが、すべての特性において優れている。実施例５及び６と実施例３との比較から、古紙パルプを配合すると、不透明度が高まる。インクジェットプリンター用インクを定着するカチオン性物質を含有させたもの（実施例４）は、インクジェットの印字適性が特に良好である。
なお、嵩高剤の種類を上記嵩高剤例の範囲内で変えたが、表１の結果と実質的に同じであった。また、インクジェットプリンター用インクを定着するカチオン性物質を原紙中に含有させたものも、実施例４と同様に、インクジェットの印字適性が特に良好であった。
【００５１】
【発明の効果】
以上詳説のとおり本発明によれば、圧着シーラーで圧着する際、剥離強度のシーラーギャップ（貼合圧）依存性が少なく、よって、シーラー加工時の剥離強度の調整が容易な疑似接着用紙が得られる。
【００５２】
圧着後に隠蔽情報が透けて見えないまたは見え難い高不透明度を示す疑似接着用紙を得ることができる。隠蔽情報をインクジェットプリンターで印字する疑似接着用紙にあっては、インクジェットプリンターで印字する際、文字が滲まず、インク乾燥性が良好で、高速印字が可能なインクジェットプリンター対応の疑似接着用紙も提供することができる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
BACKGROUND OF THE INVENTION 1. Field of the Invention The present invention relates to a pseudo-adhesive paper which can be adhered when a certain condition is given without being usually adhered, and can be easily peeled off after adhering when necessary.
[0002]
[Prior art]
In recent years, while the amount of information transmitted by communication means such as communication and mailing has increased, communication means requiring confidentiality such as personal information have been regarded as important.
[0003]
Also, with the amendment of the Postal Law, postcard systems having confidentiality have been put into practical use and spread. A postcard system with confidentiality is a folding postcard in which various information such as personal information is folded and the inner surface is folded, and the overlapped portion is pseudo-adhered to conceal the information, then mailed and received That is, a person peels off the pseudo-adhesion part and reads the concealment information. Among these communication means requiring confidentiality, for example, there is a method in which a company notifies employees, and a bank or credit company communicates information having confidentiality to customers.
[0004]
As a communication means having such confidentiality, a method using pseudo-adhesive paper has been proposed and actively used. Pseudo-adhesive paper consists of a so-called non-peelable adhesive such as a natural rubber-based or synthetic rubber-based adhesive on at least one side of a support sheet (usually paper) and a fine particle filler that suppresses the adhesive force of the adhesive. An adhesive layer of an adhesive (hereinafter, also referred to as a pseudo-adhesive) is provided and has a function of temporarily adhering but easily peeling off when necessary.
[0005]
When this pseudo adhesive paper is bonded with a sealer, it is necessary to adjust a sealer gap (bonding pressure) to a desired appropriate peeling force.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, the conventional pseudo-adhesive paper has a large change in peel strength when the sealer gap (bonding pressure) is changed, so that it is difficult to adjust the peel strength and there is a problem in workability. Generally, the adhesive strength (peel strength) of the pseudo-adhesive paper is easily affected by paper moisture and humidity. Therefore, the problem of the dependence of the peel strength on the sealer gap, that is, improvement of workability during sealer processing is an important issue.
[0007]
In addition, after the pressure bonding (pseudo-adhesion), in order to prevent the concealment information from being seen from the outside, it is customary to perform a tint block printing or the like in a printing process. However, this has problems such as limitations on the print design, and thus a paper with as high opacity as possible is desired.
[0008]
On the other hand, in recent years, a high-speed inkjet printer has been used as a means for printing a large amount of variable data with a short delivery time. The same applies to the pseudo-adhesive paper. However, the pseudo-adhesive paper has a surface coated with an adhesive or the like in order to have pressure bonding performance, and there is a limitation in terms of printing performance with an inkjet printer. In particular, problems have been pointed out such as poor drying properties of the ink, an increase in printing speed, and easy bleeding of characters.
[0009]
Therefore, a first primary object of the present invention is to provide a pseudo-adhesive paper in which the peel strength is less dependent on a sealer gap (bonding pressure) when pressure bonding is performed by a pressure sealer, and thus the peel strength can be easily adjusted during sealer processing. Is to provide.
[0010]
A second object is to provide a pseudo-adhesive paper which has high opacity in which concealment information cannot be seen through or hardly seen after pressure bonding. The third problem is that, in the case of pseudo-adhesive paper for printing concealment information with an ink jet printer, when printing with an ink jet printer, characters do not bleed, ink drying properties are good, and ink jet printers capable of high-speed printing are available. It is also to provide a pseudo adhesive paper.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention that has solved the above problems is as described below.
<Invention according to claim 1>
Normally, it is possible to bond when certain conditions are given without bonding, and after bonding, on pseudo-adhesive paper that can be easily peeled off when necessary,
Pseudo-adhesive paper characterized in that the base paper contains a paper bulking agent in an amount of 0.10 to 3.50% by weight relative to pulp and a density of 0.5 to 0.9 g / cm 3 .
[0012]
(Effect)
By making the base paper have cushioning properties by using a bulking agent, the dependence of the peel strength on the sealer gap (pasting pressure) can be reduced. Therefore, it is easy to adjust the peel strength during the sealing process. In addition, since the porosity is high, the quasi-adhesive paper shows a high opacity in which the concealment information is not seen through or hardly seen after the pressure bonding.
Here, a supplementary explanation regarding the significance of the present invention is that a technique itself for improving cushioning properties by devising pulp blending and the like is known, but even if the cushioning properties are high, those containing no bulking agent according to the present invention are peeled off. It hardly affects the dependence of the strength on the sealer gap (lamination pressure), but by adding a bulking agent according to the present invention, the bulking agent is adsorbed on the surface of the pulp fiber and hardly wets with water. A base paper having a structure including many cavities inside the layer can be obtained.
[0013]
<Invention according to claim 2>
The pseudo-adhesive paper according to claim 1, wherein the base paper or the coating layer contains a cationic substance for fixing the ink for an ink jet printer.
[0014]
(Effect)
Because the porosity of the base paper in the present invention is high, when printing concealment information with an ink jet printer, a fixing agent for fixing the ink for an ink jet printer, particularly an ink jet when a cationic substance is contained in the base paper or the coating layer. Suitability is improved, and specifically, characters do not bleed, ink drying properties are good, and high-speed printing is possible.
[0015]
<Invention according to claim 3>
3. The pseudo-bonded paper according to claim 1, wherein 30 to 100% of used paper is blended in the base paper.
[0016]
(Effect)
By using 30 to 100% of used paper, the opacity is further improved.
[0017]
<Invention according to claim 4>
The pseudo adhesive paper according to any one of claims 1 to 3 , wherein the density is 0.6 to 0.75 / cm3.
[0018]
(Effect)
In particular, those having a density of 0.6 to 0.75 / cm 3 are preferable.
[0019]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail.
According to the present invention, a layer of a pseudo-adhesive based on a non-peelable adhesive (for example, mainly composed of a natural rubber-based adhesive) is formed on at least a part of a surface serving as an information hiding surface of a base paper. The present invention relates to a pseudo-adhesive sheet which is pseudo-adhesively releasable when given conditions are given without bonding.
[0020]
Here, as a base of the non-peelable adhesive used in the present invention (hereinafter, referred to as “pressure-sensitive adhesive”), a latex, specifically, a conventional normal pressure-sensitive adhesive such as natural rubber or synthetic rubber is used. Can be used arbitrarily selected from those used in natural rubber latex mixed with methyl methacrylate, and natural rubber latex, and natural rubber grafted with methyl methacrylate Natural rubber latex, acryl-modified rubber latex, and a mixture of rubber latex and a protective colloid-based acrylic copolymer emulsion obtained by copolymerization are preferable in terms of blocking resistance, deterioration over time, and the like.
[0021]
Further, as a fine particle filler to be added to the pressure-sensitive adhesive in order to impart pseudo-adhesive strength, a fine particle filler having incompatibility with the pressure-sensitive adhesive can be used. Specifically, those having a small affinity with the pressure-sensitive adhesive, for example, calcium carbonate, kaolin, talc, silica, urea resin, styrene beads, calcined clay, cereal starch, silica gel, modified starch and the like can be suitably used. Of these, it is particularly preferable to use two or more kinds having different particle diameters in combination.
[0022]
On the other hand, as the fine particle filler in the present invention, a fine particle filler having a buffering effect on pressurization and a fine particle having no buffering effect are used instead of the fine particle filler having incompatibility with the pressure-sensitive adhesive. Fillers can also be used and are preferred.
[0023]
Among these fine particle fillers, examples of the fine particle filler having a buffering effect against pressure include styrene beads, cereal starch, modified starch, synthetic fine particle silica, calcium carbonate, white carbon, and the like, and among them, particularly preferable. Grain starch and synthetic fine-particle silica can be used in the present invention. Since cereal starch does not have a porous surface, the amount of pressure-sensitive adhesive attached is small, the particle size is equal to or larger than other fine particle fillers, and the particle itself has elasticity, so it is necessary to adjust the pseudo adhesive force. In addition to being easy, the amount of the pressure-sensitive adhesive attached is small, so that blocking can be prevented and a paper-like touch can be obtained. Grain starch having a particle size of 1 to 30 μm, preferably 5 to 20 μm can be suitably used.
[0024]
As other auxiliary agents to be added to the pseudo-adhesive, a lubricant, a printability improver, an antioxidant, an ultraviolet absorber, a conductive agent, a fluorescent dye, a coloring dye, a preservative, a humectant, and the like can be added as required.
[0025]
The pseudo adhesive paper of the present invention is obtained by providing a layer of the pseudo adhesive composition on at least a part of one side of a support sheet. It is desirable that the thickness of the pseudo adhesive layer be 5 to 20 μm. The pseudo-adhesive layer is coated with a bend blade, a tip blade, a comma, a lip or an air knife, or a curtain coater to obtain a uniform pseudo-adhesion surface and printability, so that the pseudo-adhesive surface is about 1 to 10 kg / cm 2. It is preferable to apply pressure.
[0026]
The pseudo-adhesive paper of the present invention is widely and suitably used for various postcards, postcards, and reports, and the pseudo-adhesive is applied to only a part of the support sheet, or the non-coated part is partially applied. Providing it can make re-peeling easy. In addition to the folding pseudo-adhesive paper and the overlay pseudo-adhesive paper, it is suitably applied as a confidential information hiding paper, a confidential postcard, a confidential envelope, and the like.
[0027]
<About the base paper of the present invention>
In the present invention, the base paper contains a paper bulking agent in an amount of 0.10 to 3.50% by weight based on the amount of pulp added, and a density of 0.5 to 0.9 g / cm 3 , more preferably 0.1 to 0.9 g / cm 3 . It is 6 to 0.75 / cm 3 . The density of the base paper is measured according to JIS P8118.
[0028]
30 to 100% of used paper may be blended in the base paper. All or a part of the waste paper may be broke.
[0029]
"Bulking agent for paper" (refers to an agent capable of increasing the paper thickness (making the sheet bulkier) even when the basis weight is the same when a sheet is obtained by making the same amount of pulp raw material). The following can be mentioned.
[0030]
(Example 1 of bulking agent for paper)
A bulking agent for paper containing a compound represented by the following general formula (1).
RO (EO) m (PO) n H (1)
In the formula, R represents a linear or branched alkyl group or alkenyl group having 6 to 22 carbon atoms or an alkylaryl group having an alkyl group having 4 to 20 carbon atoms, E represents an ethylene group, P represents a propylene group, m and n are the average number of moles added, and are numbers in the range of 0 ≦ m ≦ 20, and n is a number in the range of 0 ≦ n ≦ 50. RO (EO) m (PO) n may be either block or random, and either EO or PO may precede. Compound (1) can be obtained by adding one or both of EO and PO to a mixture of at least two or more types of ROH.
This compound (1) and at least one polyhydric alcohol-type nonionic surfactant, for example, the ratio of the compound (1) to the polyhydric alcohol-type nonionic surfactant is 5/5 to 99/1 (weight ratio) Can be contained. Examples of the polyhydric alcohol type nonionic surfactant include EO (ethylene oxide, the same applies hereinafter) adduct of sugar alcohol, fatty acid ester of the adduct, fatty acid ester of sugar alcohol, EO adduct of sugar, and adduct of the adduct It can be at least one selected from fatty acid esters, sugar fatty acid esters, and EO adducts of fats and oils.
[0031]
(Example 2 of paper bulking agent)
An ester compound of a polyhydric alcohol and a fatty acid and an ester compound of a polyhydric alcohol and a fatty acid, the ester compound having an oxyalkylene group having 2 to 4 carbon atoms having an average of more than 0 mol and less than 12 mol per mol of the ester compound. A bulking agent for paper comprising an ester compound having an HLB of 1 to 14 and a melting point of 100 ° C. or lower.
Here, a bulking agent for paper, wherein the polyhydric alcohol is a C2 to C14 alcohol having a total carbon number of 2 to 24 which may contain an ether group. Further, a bulking agent for paper, wherein the fatty acid is a fatty acid having 1 to 24 carbon atoms.
[0032]
(Example 3 of bulking agent for paper)
Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-269799.
[0033]
(Example 4 of paper bulking agent)
A bulking agent for paper containing a compound represented by the following general formula (1).
R1COO (EO) m (PO) nR2 ... (1)
(In the formula, R1 represents a linear or branched alkyl group or alkenyl group having 6 to 22 carbon atoms or an alkylaryl group having an alkyl group having 4 to 20 carbon atoms, E represents an ethylene group, and P represents a propylene group. , M, and n are the average number of moles added, 0 ≦ m ≦ 20, and 0 ≦ n ≦ 50, where (EO) m (PO) n may be either block or random. , EO or PO may be the first. R2 is H 2 or an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, but when m = n = 0, R2 is an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms.)
Here, a bulking agent for paper further containing one or more polyhydric alcohol type nonionic surfactants. The polyhydric alcohol type nonionic surfactant is an AO (alkylene oxide, the same applies hereinafter) adduct of a sugar alcohol or a fatty acid ester thereof, a fatty acid ester of a sugar alcohol, an AO adduct of a sugar or a fatty acid ester thereof, a sugar fatty acid ester, and a fat or oil. A bulking agent for paper, which is at least one member selected from the group consisting of AO adducts.
[0034]
(Example 5 of bulking agent for paper)
The component (a) consisting of at least one of the following (1) to (5) and the component (b) consisting of at least one of the following (i) to (iii) are defined as (a) / (b) = 98/2. A bulking agent for paper containing a weight ratio of 10 to 90.
[Component (a)] (1); a compound represented by the following general formula (1): RO (EO) m (PO) nH (1) (in the formula, R is a straight-chain or branched C6-C22) Represents an alkyl group or an alkenyl group or an alkylaryl group having an alkyl group having 4 to 20 carbon atoms, E represents an ethylene group, P represents a propylene group, m and n are average addition mole numbers, and 0 ≦ m ≦ 20. , 0 ≦ n ≦ 50. (EO) m (PO) n may be either block or random, and either EO or PO may precede.) (2); A compound represented by the formula (2): R1COO (EO) m (PO) nR2 (2) (wherein, R1 is a linear or branched alkyl or alkenyl group having 6 to 22 carbon atoms or a group having 4 to 20 carbon atoms) Represents an alkylaryl group having an alkyl group , E is an ethylene group, P is a propylene group, m and n are average number of moles added, 0 ≦ m ≦ 20, and 0 ≦ n ≦ 50. (EO) m (PO) n may be any of block or random, and may be any of EO and PO. R2 is H or an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, and when m = n = 0, R2 is a carbon atom. (3); a fat-based nonionic surfactant (4); a sugar alcohol-based nonionic surfactant (5); a sugar-based nonionic surfactant [(b) component (I) a higher fatty acid having 8 to 22 carbon atoms or a salt thereof (ii); a polyvalent carboxylic acid having an alkyl group or an alkenyl group having 8 to 22 carbon atoms or a salt or anhydride thereof (iii); To 20 higher unsaturated fatty acid dimer acids or polymer acids or Luo salt or anhydride [0035]
<Form of pseudo adhesive paper when concealment information is printed with an inkjet printer>
Desirably, the base paper or the coating layer contains a cationic substance for fixing the ink for an ink jet printer.
[0036]
Here, as the cationic substance fixing the ink for an ink jet printer, for example, a cationic metal salt, a cationic inorganic polymer compound, a cationic organic compound and the like can be mentioned, and one of these alone may be used alone. Or two or more of these can be used in combination.
[0037]
Examples of the cationic metal salt include polyvalent metal salts such as aluminum chloride, barium chloride, nickel chloride, magnesium chloride, and aluminum hydroxide. Examples of the cationic inorganic polymer include smectite, polyaluminum chloride, and polyaluminum hydroxide.
[0038]
Examples of the cationic organic compound include an organic amine salt, an organic polymer amine salt, a cationic organic polymer compound, an organic oligomer, and a cationic organic metal compound.
[0039]
Specific examples of the organic amine salt include compounds of primary, secondary or tertiary amine salt type such as hydrochloride such as laurylamine, cocoamine, stearylamine and rosinamine, and acetate; lauryltrimethylammonium chloride Quaternary ammonium salts such as lauryldimethylbenzylammonium chloride, benzyltributylammonium chloride and benzalkonium chloride; pyridinyl salts such as cetylpyridinium chloride and cetylpyridinium bromide; 2-heptadecenyl-hydroxyethylimidazoline and the like Imidazoline-type cationic compounds; and ethylene oxide adducts of higher alkylamines such as dihydroxyethylstearylamine.
[0040]
Specific examples of the organic polymer amine salt include hydrochlorides such as polyallylamine, polyvinylamine, and polyamine sulfone, acetates, and bromates.
[0041]
Specific examples of the cationic organic polymer compound and the organic oligomer include, for example, a homopolymer or a copolymer having an alcoholamine ester such as acrylic acid or methacrylic acid or an alcohol ammonium salt type ester as a constituent monomer. Can be.
[0042]
Specific examples of the cationic organometallic compound include, for example, mixed valence ferrocenylene compounds such as bisferrocenylene, polyferrocenylene, and polyvinylferrocenylene, and phosphonium compounds such as tetramethylphosphonium iodide.
[0043]
When this kind of cationic substance is contained in the base paper or the coating layer, the fixing property of the ink jet dye can be improved, and a pseudo adhesive paper excellent in water resistance and non-transfer property can be obtained.
[0044]
The amount of the cationic substance added to the base paper is desirably 3 to 30% by weight.
[0045]
When the cationic substance is incorporated into the pressure-sensitive adhesive as a coating layer, the amount is preferably in the range of 3 to 25% by weight, particularly 6 to 17% by weight. If the compounding amount is less than 3% by weight, the effect of dye fixing is not sufficient, and if it exceeds 25% by weight, the compounding ratio of the pseudo-adhesive in the pseudo-adhesive layer becomes low and the adhesive strength becomes too weak. This is because there is a possibility that pseudo adhesion cannot be performed.
[0046]
As the inkjet recording ink that can be used in the present invention, for example, those described in JP-A-7-228808 and JP-A-7-228809 can be used. In particular, at least one anionic selected from the group consisting of anthraquinone, benzoquinone, naphthoxyquinone, xanthene, triphenylmethane, quinoline, indigoid, azine, oxazine, thiazine and methine dyes Ink is preferably used. These specific examples are illustrated in paragraph No. 0015 of JP-A-7-228809. As a medium used by the ink, a mixed solvent of water and a water-soluble organic solvent can be used. In addition, a pH adjuster, a viscosity adjuster, a surface tension adjuster and the like can be contained.
[0047]
【Example】
Hereinafter, Examples and Comparative Examples of the present invention will be described.
A predetermined amount of a bulking agent was added to the pulp amount to obtain base paper for pressure-bonded paper having a basis weight of 127 g / m 2 and a different paper density. A pressure-bonded paper was prepared in the same manner for wastepaper-containing base paper (127 g / m 2 ) composed of 30% recycled pulp and 100% recycled pulp. As the bulking agent, “KB-115” (bulking agent A) manufactured by Kao Corporation and “KB-08W” (bulking agent B) manufactured by Kao Corporation were used.
In a dispersion composed of 25 parts by weight of silica and 25 parts by weight of starch particles, 30 parts by weight of a natural rubber latex, 5 parts by weight of a synthetic latex (styrene-butadiene-acrylonitrile copolymer latex), 4 parts by weight of a water-soluble binder, and a water-proofing agent 3 After adding parts by weight, the pH was adjusted to 9.5 to obtain a pseudo-adhesive. An ink fixing agent (cationic substance) for fixing the ink for an ink jet printer was added later to the pseudo adhesive.
The pseudo-adhesive was applied to the base paper under the conditions of the sealer gap 17 such that the adhesive strength was 210 ± 3 g / 50 mm to prepare a pressure-bonded paper.
[0048]
Table 1 shows the results of examining the peel strength, the dependence of the adhesive strength on the sealer gap, the opacity, the suitability for ink-jet printing, and the suitability for printing for each of the above pseudo-bonding papers. In addition,% in a table means weight%.
The peel strength was measured using a “Mail Sealer MS9100” manufactured by Dai Nippon Printing Co., Ltd. under a measurement environment of a temperature of 23 ° C. and a humidity of 50%. The evaluation criteria were based on the following criteria.
Dependency of the peel strength on the sealer: ◎ very small> ○ little> × large inkjet printability (evaluation of character bleeding and drying): ◎ very good> ○ good> △ somewhat poor> × bad printability (RI tester inking ): ◎ very good> ○ good> △ somewhat bad> × bad
[Table 1]
[0050]
According to the results, the paper bulking agent containing 0.10 to 3.50% by weight in terms of the amount of pulp added and having a density of 0.5 to 0.9 g / cm 3 has all characteristics. Are better. From a comparison between Examples 5 and 6, and Example 3, the opacity increases when used paper pulp is blended. The ink containing a cationic substance for fixing the ink for an ink jet printer (Example 4) has particularly good ink jet printability.
In addition, although the kind of the bulking agent was changed within the range of the above bulking agent examples, the results were substantially the same as those in Table 1. Further, as in Example 4, the ink containing ink for fixing an ink for an ink-jet printer in the base paper had particularly good ink-jet printability.
[0051]
【The invention's effect】
As described in detail above, according to the present invention, when pressure-bonding with a pressure-sealing sealer, a pseudo-adhesive paper is obtained in which the peel strength has little dependence on the sealer gap (bonding pressure), and thus the peel strength can be easily adjusted during sealer processing. Can be
[0052]
Pseudo-adhesive paper showing high opacity in which the concealment information cannot be seen through or hardly seen after pressing can be obtained. For pseudo-adhesive paper that prints concealment information with an ink-jet printer, we also provide pseudo-adhesive paper for ink-jet printers that prints with an ink-jet printer, does not spread characters, has good ink drying properties, and can perform high-speed printing. be able to.
