JP2004066896A - 貨物自動車のあおり板の開閉補助機構 - Google Patents

貨物自動車のあおり板の開閉補助機構 Download PDF

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Abstract

【課題】貨物自動車のあおり板を円滑に回転する。
【解決手段】貨物自動車の荷台nに固定する固定板1と荷台上のあおり板aに固定する可動板4にそれぞれ筒状部3、6を設け、筒状部3、6に心棒7を貫通し、可動板4と筒状部6を心棒7の軸心の周りに回転可能にし、あおり板aを起立状態の閉鎖位置から外側下方に回転して開放するヒンジ機構において、心棒7に可動筒11を嵌合し、可動筒11に規制ピン12を外側に突出して固定し、固定板1に規制溝13を形成し、規制溝13に規制ピン12を挿入し、可動板の筒状部6の回転により可動筒11が移動するカム機構を構成し、可動筒11の移動で変形するばね14を設け、ばね14の変形に対する反発力を、カム機構を経て回転力に変換して可動板4に伝達し、あおり板aに、自重による開放モーメントと逆向きの閉鎖モーメントを作用させる開閉補助機構。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、貨物自動車の荷台に設けるあおり板の開閉操作を容易にする補助機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
貨物自動車の荷台は、その側辺部上に可動側板のあおり板を設け、あおり板の下端をヒンジ機構で荷台の側辺部に連結している。あおり板は、起立状態の閉鎖位置と、その閉鎖位置から外側下方に180度弱回転したほぼ垂下状態の開放位置との間で回転可能である。
【0003】
荷台のあおり板は、大型で重く、その自重によってその回転中心線の周りに形成されるモーメント、開放モーメントが大きい。あおり板を開閉する操作は、大きな力を要し、困難である。そこで、あおり板の開閉操作力を低減するため、あおり板に、その自重による開放モーメントと逆向きのモーメント、閉鎖モーメントを作用させる補助機構を設けている。
【0004】
あおり板のヒンジ機構は、貨物自動車の荷台に固定する固定板の上端に筒状部を設け、あおり板に固定する可動板の下端に筒状部を設け、固定板の筒状部と可動板の筒状部に心棒を貫通している。心棒は、固定板の筒状部に固定し、可動板を心棒の周りに回転可能にしている。
【0005】
あおり板の開閉補助機構は、特開2001−287672号公報に開示されているように、ヒンジ機構の心棒に可動筒を嵌合し、可動筒をヒンジ機構の可動板の筒状部に隣接し、対面した可動筒の端面と可動板の筒状部の端面を、それぞれ、軸心と直交する面から傾斜した面のカム面に形成している。可動筒は、規制ピンを内側に突出して固定している。心棒は、その周面に規制溝を形成している。規制溝は、心棒の軸心方向に沿った平行部と、軸心方向から傾斜した傾斜部とを接続して折れ線形状に構成している。規制溝には、規制ピンを挿入している。
【0006】
心棒には、螺旋ばねを嵌合し、螺旋ばねと可動筒を隣接している。可動板の筒状部のカム面には、可動筒のカム面を接触し、可動筒の端面に螺旋ばねの端面を接触している。規制ピンは、規制溝の平行部の端に配置している。
【0007】
可動板に固定したあおり板を起立状態の閉鎖位置から外側下方に回転すると、カム機構の原動節である可動板の筒状部の回転により、カム機構の従動節である可動筒と規制ピンが軸心方向に移動し、可動筒が螺旋ばねを圧縮する。この反作用として、螺旋ばねは、圧縮に対する反発力を、カム機構の可動筒と可動板の筒状部を経て回転力に変換し、この回転力を可動板に伝達し、あおり板に、その自重による開放モーメントと逆向きの閉鎖モーメントを作用させる。
【0008】
あおり板の起立位置からの回転角が増加するに従って、規制ピンが規制溝の平行部を移動し、可動筒が回転せずに軸心方向に移動し、螺旋ばねの圧縮量が増加し、閉鎖モーメントが増加する。あおり板が水平状態になって、その回転角が90度になると、規制ピンが規制溝の平行部と傾斜部との接続位置に達する。あおり板の回転角が90度を超えると、規制ピンが規制溝の傾斜部に入り、可動筒が軸心の周りに回転しつつ軸心方向に移動し、あおり板の回転角の増加量に対する可動筒の移動量と螺旋ばねの圧縮量が減少する。また、螺旋ばねの圧縮に対する反発力は、一部が可動筒と規制ピンを経て規制溝の傾斜部に作用し、残部があおり板に作用する。螺旋ばねによる閉鎖モーメントは、減少することになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような従来のあおり板の開閉補助機構においては、規制ピンが可動筒の内側に、規制溝が心棒の周面に設けられ、規制ピンと規制溝が心棒の軸心、あおり板の回転中心線から近いので、規制ピンと規制溝との間に作用する力が大きくなる。また、規制溝は、平行部と傾斜部からなり、折れ線形状である。従って、規制ピンが規制溝内を円滑に移動し難い。
【0010】
心棒周面の規制溝は、底があり、開口を可動筒で覆われるので、砂や土が入ると、それらが排出され難い。規制溝に閉じ込められた砂や土は、規制ピンの移動を害する。
【0011】
円形断面の心棒の周面に折れ線形状の規制溝を切削加工する作業には、多くの手間が掛る。
【0012】
結局、従来の開閉補助機構は、あおり板に固定する可動板が円滑に回転しないおそれがある。また、製作に多くの手間が掛る。
【0013】
【課題を解決するための手段】
1)貨物自動車の荷台に固定する固定板に筒状部を設け、その荷台上のあおり板に固定する可動板に筒状部を設け、固定板の筒状部と可動板の筒状部に心棒を貫通し、可動板とその筒状部を心棒の軸心の周りに回転可能にし、あおり板を起立状態の閉鎖位置から外側下方に回転して開放する構成にしたあおり板のヒンジ機構において、
心棒に可動筒を嵌合し、可動筒に規制ピンを外側に突出して固定し、固定板に規制溝を形成し、規制溝に規制ピンを挿入し、可動板の筒状部の回転により可動筒が軸心方向に移動するカム機構を構成し、
可動筒の軸心方向移動で変形するばねを設け、ばねの変形に対する反発力を、カム機構を経て回転力に変換して可動板に伝達し、あおり板に、その自重による開放モーメントと逆向きの閉鎖モーメントを作用させる構成にしたことを特徴とするあおり板の開閉補助機構。
【0014】
2)貨物自動車の荷台に固定する固定板の上側の両端に筒状部を設け、その荷台上のあおり板に固定する可動板の下側の両端に筒状部を設け、可動板の両筒状部を固定板の両筒状部の内側位置に配置し、固定板の両筒状部と可動板の両筒状部に心棒を貫通し、可動板とその両筒状部を心棒の軸心の周りに回転可能にし、あおり板を起立状態の閉鎖位置から外側下方に回転して開放する構成にしたあおり板のヒンジ機構において、
心棒に2個の可動筒を嵌合し、両可動筒を可動板の両筒状部の内側位置に配置し、両可動筒にそれぞれ規制ピンを外側に突出して固定し、固定板の両筒状部の内側位置にそれぞれ規制溝を形成し、両規制溝に両規制ピンを挿入し、可動板の両筒状部の回転により両可動筒が軸心方向に沿って逆向きに移動するカム機構を構成し、
両可動筒の逆向き移動で圧縮される螺旋ばねを心棒に嵌合し、螺旋ばねの圧縮に対する反発力を、カム機構を経て回転力に変換して可動板に伝達し、あおり板に、その自重による開放モーメントと逆向きの閉鎖モーメントを作用させる構成にしたことを特徴とするあおり板の開閉補助機構。
【0015】
3)上記の開閉補助機構において、
規制溝は、直線形状であることを特徴とする。
【0016】
4)上記の開閉補助機構において、
規制溝は、固定板を貫通していることを特徴とする。
【0017】
5)上記の開閉補助機構において、
あおり板を起立状態の閉鎖位置から外側下方に回転する初期に、ばねによる閉鎖モーメントが、あおり板の自重による開放モーメントよりも大きくなる構成にしたことを特徴とする。
【0018】
6)上記の開閉補助機構において、
ばねによる閉鎖モーメントがあおり板の回転角度に対して変化する態様が異なる複数の開閉補助機構を併用することを特徴とする。
【0019】
7)上記の開閉補助機構において、
あおり板が水平状態になる位置辺りで、ばねによる閉鎖モーメントが最大になる第1開閉補助機構と、
あおり板が水平状態になる位置とあおり板がほぼ垂下状態になる位置との間で、ばねによる閉鎖モーメントが最大になる第2開閉補助機構とを併用することを特徴とする。
【0020】
【発明の効果】
規制ピンが可動筒の外側に、規制溝が固定板に設けられる。規制ピンと規制溝は、従来品に比較して、心棒の軸心、あおり板の回転中心線から遠くなるので、規制ピンと規制溝との間に作用する力が小さくなる。また、規制溝が直線形状である場合、規制ピンは、規制溝内を移動し易い。規制溝が固定板を貫通している場合、規制溝に入った砂や土が排出され易い。規制溝内の砂や土が規制ピンの移動を害し難い。従って、規制ピンは、規制溝内を円滑に移動し易い。結局、開閉補助機構は、あおり板に固定する可動板が円滑に回転する。
【0021】
規制溝を固定板に形成する作業には、多くの手間が掛らない。規制溝が固定板を貫通する場合、規制溝は、打ち抜き加工で簡単に製作される。結局、開閉補助機構は、製作に多くの手間が掛らない。
【0022】
あおり板を起立状態から回転する初期に、ばねによる閉鎖モーメントが、あおり板の自重による開放モーメントよりも大きくなる場合、起立状態のあおり板が不意に回転して倒れるおそれがない。
【0023】
ばねによる閉鎖モーメントがあおり板の回転角度に対して変化する態様が異なる複数の開閉補助機構を併用する場合は、ばねによる閉鎖モーメントと自重による開放モーメントとの差を、あおり板位置の広い範囲で小さくすることができる。あおり板の開閉操作が容易になる。
【0024】
【発明の実施の形態】
[あおり板のヒンジ機構(図1〜図3参照)]
貨物自動車のあおり板のヒンジ機構は、図1と図2に示すように、貨物自動車の荷台nに固定する固定板1と、荷台nの側辺部上のあおり板aに固定する可動板4、及び、固定板1と可動板4を回転可能に連結する心棒7からなる。
【0025】
固定板1は、図1〜図3に示すように、下部に複数のボルト孔2を貫通し、上側両端の表面側に、それぞれ、円筒形状の筒状部3を左右方向に貫通して固定し、左右の両筒状部3を同心に配置している。可動板4は、上部に複数のボルト孔5を貫通し、下側両端の表面側に、それぞれ、円筒形状の筒状部6を左右方向に貫通して固定し、左右の両筒状部6を同心に配置している。
【0026】
可動板4の両筒状部6は、固定板1の両筒状部3の内側位置に同心に隣接して配置し、固定板1の両筒状部3と可動板4の両筒状部6に円形断面の心棒7を貫通し、心棒7を固定板1の筒状部3に抜け止めピン8で固定している。可動板4とその両筒状部6は、心棒7の軸心の周りに回転可能である。
【0027】
このヒンジ機構で貨物自動車の荷台nに取り付けたあおり板aは、図2に示す起立状態の閉鎖位置から外側下方に回転して開放し、起立状態の閉鎖位置と、その閉鎖位置から外側下方に180度弱回転したほぼ垂下状態の開放位置との間で回転可能である。
【0028】
[あおり板の開閉補助機構(図1〜図3参照)]
あおり板aの開閉補助機構は、図1〜図3に示すように、ヒンジ機構の心棒7に2個の円筒形状の可動筒11を嵌合して移動可能に取り付け、左右の両可動筒11をヒンジ機構の可動板4の両筒状部6内側位置に同心に隣接して配置している。可動板4の両筒状部6の内端面とこれに対面した両可動筒11の外端面は、それぞれ、後に詳述するカム面に形成し、接触している。
【0029】
両可動筒11には、それぞれ、円形断面の規制ピン12を外側に径方向に突出して固定している。ヒンジ機構の固定板1の両筒状部3内側位置には、それぞれ、心棒7の軸心方向から少し傾斜した直線形状の規制溝13を貫通して形成している。左右の両規制溝13には、それぞれ、左右の両規制ピン12を挿入している。
【0030】
規制ピン12と規制溝13は、可動筒11の外側と固定板1に設けられ、従来品に比較して、心棒7の軸心、あおり板aの回転中心線から遠くなる。規制溝13は、ボルト孔2と一緒に、固定板1を打ち抜き加工して製作する。
【0031】
心棒7には、螺旋ばね14を嵌合して圧縮可能に取り付け、螺旋ばね14を両可動筒11の間に挟んで同心に配置している。
【0032】
あおり板aを起立状態の閉鎖位置から外側下方に回転してあおり板aに固定した可動板4を回転すると、可動板4の両筒状部6の回転により、筒状部6の内端面のカム面と可動筒11の外端面のカム面との形状に応じて、両可動筒11が、それぞれ、少し回転しつつ軸心方向に沿って内側に移動し、螺旋ばね14を圧縮する。螺旋ばね14は、両可動筒11の内向き移動、逆向き移動で圧縮される。換言すると、このような端面カム機構を構成している。
【0033】
この端面カム機構においては、螺旋ばね14は、圧縮に対する反発力を、可動筒11のカム面と可動板4の筒状部6のカム面との形状に応じて、回転力に変換し、この回転力を可動板4に伝達し、あおり板aに、その自重による開放モーメントと逆向きの閉鎖モーメントを作用させる。
【0034】
あおり板aの自重による開放モーメントは、あおり板aの起立状態から外側下方への回転角度θ、傾倒角度θに対し、その角度θの正弦曲線sinθと同様に変化する。
【0035】
あおり板aには、螺旋ばね14による閉鎖モーメントがあおり板aの回転角度θに対して変化する態様、パターンが異なる2種類の第1、第2開閉補助機構を併用する。
【0036】
[第1開閉補助機構(図4と図5参照)]
第1開閉補助機構においては、端面カム機構は、可動板4の筒状部6のカム面と可動筒11のカム面が、図4に展開状態を示すように、変化している。筒状部6のカム面は、基準点から0度以後の位置と180度以後の位置にそれぞれ突起部がある。可動筒11のカム面は、基準点から0〜90度の位置と180〜270度の位置に、それぞれ、軸心と直交する面から傾斜した面の斜面部があり、基準点から90〜180度の位置と270〜360度の位置に、それぞれ、軸心と直交する面と平行した面の平坦部がある。
【0037】
螺旋ばね14は、予め圧縮された状態で両可動筒11の間に嵌め込まれており、あおり板aの回転角度θが零であっても、可動筒11のカム面を筒状部6のカム面に押し付けている。
【0038】
あおり板aが起立状態から外側下方へ回転してその回転角度θが0〜90度の範囲では、筒状部6のカム面の突起部が可動筒11のカム面の斜面部を移動し、可動筒11が内側に移動して螺旋ばね14を更に圧縮する。螺旋ばね14は、圧縮に対する反発力を、可動筒11のカム面の斜面部と筒状部6のカム面の突起部を経て回転力に変換して可動板4に伝達し、あおり板aに、その自重による開放モーメントと逆向きの閉鎖モーメントを作用させる。
【0039】
あおり板aの回転角度θが増加するに従って、螺旋ばね14の圧縮量が増加し、図5に示すように、閉鎖モーメントが増加する。螺旋ばね14は、予圧縮されているので、あおり板aの回転角度θが0度から少しでも増加すると、少なくとも螺旋ばね14の予圧縮量に対応する大きさの閉鎖モーメントが発生する。その結果、同図に示すように、あおり板aの回転角度θが小さくて開放モーメントが小さい位置、あおり板aを起立状態の閉鎖位置から外側下方に回転する初期に、閉鎖モーメントが開放モーメントよりも大きくなる。あおり板aの開放初期には、作業者があおり板aに開放用の力を加える必要がある。換言すると、起立状態のあおり板aが不意に倒れる危険がない。
【0040】
あおり板aの回転角度θが90〜180度弱の範囲では、筒状部6のカム面の突起部が可動筒11のカム面の平坦部を移動し、可動筒11が内側に移動せず、螺旋ばね14の圧縮量が増加しない。筒状部6のカム面の突起部が可動筒11のカム面の平坦部に当ると、螺旋ばね14の圧縮に対する反発力が回転力に変換されず、螺旋ばね14の反発力に起因する回転力が可動板4に伝達されない。閉鎖モーメントは、図5に示すように、零になる。
【0041】
あおり板aの回転角度θが90度の位置、あおり板aの開放モーメントが最大になる位置で、閉鎖モーメントが最大になる。
【0042】
[第2開閉補助機構(図6と図7参照)]
第2開閉補助機構においては、端面カム機構は、可動板4の筒状部6のカム面と可動筒11のカム面が、図6に展開状態を示すように、変化している。筒状部6のカム面は、第1開閉補助機構におけるのと同様に、基準点から0度以後の位置と180度以後の位置にそれぞれ突起部がある。可動筒11のカム面は、第1開閉補助機構におけるのとは異なり、基準点から0〜50度の位置と180〜230度の位置、及び、140〜180度の位置と320〜360度の位置に、それぞれ、軸心と直交する面と平行した面の平坦部があり、基準点から50〜140度の位置と230〜320度の位置に、それぞれ、軸心と直交する面から傾斜した面の斜面部がある。
【0043】
螺旋ばね14は、予め圧縮されていない自由状態で両可動筒11の間に配置され、両端が両可動筒11の内端面に接触している。
【0044】
あおり板aが起立状態から外側下方へ回転してその回転角度θが0〜50度の範囲では、筒状部6のカム面の突起部が可動筒11のカム面の平坦部を移動し、可動筒11が内側に移動せず、螺旋ばね14が圧縮されない。螺旋ばね14の圧縮に起因する閉鎖モーメントは、図7に示すように、零である。
【0045】
あおり板aの回転角度θが50〜140度の範囲では、筒状部6のカム面の突起部が可動筒11のカム面の斜面部を移動し、可動筒11が内側に移動して螺旋ばね14を圧縮する。螺旋ばね14は、圧縮に対する反発力を、可動筒11のカム面の斜面部と筒状部6のカム面の突起部を経て回転力に変換して可動板4に伝達し、あおり板aに、その自重による開放モーメントと逆向きの閉鎖モーメントを作用させる。
【0046】
あおり板aの回転角度θが増加するに従って、螺旋ばね14の圧縮量が増加し、図7に示すように、閉鎖モーメントが増加する。
【0047】
あおり板aの回転角度θが140〜180度弱の範囲では、筒状部6のカム面の突起部が可動筒11のカム面の平坦部を移動し、可動筒11が内側に移動せず、螺旋ばね14の圧縮量が増加しない。筒状部6のカム面の突起部が可動筒11のカム面の平坦部に当ると、螺旋ばね14の圧縮に対する反発力が回転力に変換されず、螺旋ばね14の反発力に起因する回転力が可動板4に伝達されない。閉鎖モーメントは、図7に示すように、零になる。
【0048】
あおり板aの回転角度θが140度の位置、あおり板aが水平状態になる90度の位置とほぼ垂下状態になる180度弱の位置との間の中間位置で、閉鎖モーメントが最大になる。
【0049】
[第1、第2開閉補助機構の併用(図8参照)]
貨物自動車の荷台nにあおり板aを取り付けるに当り、第1開閉補助機構付きのヒンジ機構と第2開閉補助機構付きのヒンジ機構との2種類のヒンジ機構を使用する。すると、あおり板aには、第1開閉補助機構による閉鎖モーメントと第2開閉補助機構による閉鎖モーメントとが加算されて作用する。
【0050】
あおり板aに作用する閉鎖モーメントは、図8に示すように、あおり板aの回転角度θが0〜50度の範囲では、第1開閉補助機構による閉鎖モーメントそれ自身である。あおり板aの回転角度θが50〜90度の範囲では、第1開閉補助機構による閉鎖モーメントと第2開閉補助機構による閉鎖モーメントとの和である。あおり板aの回転角度θが90〜140度の範囲では、第2開閉補助機構による閉鎖モーメントそれ自身である。
【0051】
このように、螺旋ばね14による閉鎖モーメントがあおり板aの回転角度θに対して変化する態様が異なる2種類の第1、第2開閉補助機構を併用すると、螺旋ばね14による閉鎖モーメントと自重による開放モーメントとの差を、あおり板位置の広い範囲で小さくすることができる。開閉操作が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態における貨物自動車のあおり板の開閉補助機構の一部縦断正面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】同開閉補助機構の背面図。
【図4】第1開閉補助機構の端面カム機構の筒状部と可動筒の展開図。
【図5】第1開閉補助機構におけるあおり板のモーメントとあおり板の回転角度との関係を示す線図。
【図6】第2開閉補助機構の端面カム機構の筒状部と可動筒の展開図。
【図7】第2開閉補助機構におけるあおり板のモーメントとあおり板の回転角度との関係を示す線図。
【図8】第1、第2開閉補助機構を併用した場合におけるあおり板のモーメントとあおり板の回転角度との関係を示す線図。
【符号の説明】
n 貨物自動車の荷台
a あおり板
θ あおり板の回転角度
1〜8 ヒンジ機構
1 固定板
2 ボルト孔
3 筒状部
4 可動板
5 ボルト孔
6 筒状部
7 心棒
8 抜け止めピン
11〜14 開閉補助機構
11 可動筒
12 規制ピン
13 規制溝
14 螺旋ばね

Claims (7)

  1. 貨物自動車の荷台に固定する固定板に筒状部を設け、その荷台上のあおり板に固定する可動板に筒状部を設け、固定板の筒状部と可動板の筒状部に心棒を貫通し、可動板とその筒状部を心棒の軸心の周りに回転可能にし、あおり板を起立状態の閉鎖位置から外側下方に回転して開放する構成にしたあおり板のヒンジ機構において、
    心棒に可動筒を嵌合し、可動筒に規制ピンを外側に突出して固定し、固定板に規制溝を形成し、規制溝に規制ピンを挿入し、可動板の筒状部の回転により可動筒が軸心方向に移動するカム機構を構成し、
    可動筒の軸心方向移動で変形するばねを設け、ばねの変形に対する反発力を、カム機構を経て回転力に変換して可動板に伝達し、あおり板に、その自重による開放モーメントと逆向きの閉鎖モーメントを作用させる構成にしたことを特徴とするあおり板の開閉補助機構。
  2. 貨物自動車の荷台に固定する固定板の上側の両端に筒状部を設け、その荷台上のあおり板に固定する可動板の下側の両端に筒状部を設け、可動板の両筒状部を固定板の両筒状部の内側位置に配置し、固定板の両筒状部と可動板の両筒状部に心棒を貫通し、可動板とその両筒状部を心棒の軸心の周りに回転可能にし、あおり板を起立状態の閉鎖位置から外側下方に回転して開放する構成にしたあおり板のヒンジ機構において、
    心棒に2個の可動筒を嵌合し、両可動筒を可動板の両筒状部の内側位置に配置し、両可動筒にそれぞれ規制ピンを外側に突出して固定し、固定板の両筒状部の内側位置にそれぞれ規制溝を形成し、両規制溝に両規制ピンを挿入し、可動板の両筒状部の回転により両可動筒が軸心方向に沿って逆向きに移動するカム機構を構成し、
    両可動筒の逆向き移動で圧縮される螺旋ばねを心棒に嵌合し、螺旋ばねの圧縮に対する反発力を、カム機構を経て回転力に変換して可動板に伝達し、あおり板に、その自重による開放モーメントと逆向きの閉鎖モーメントを作用させる構成にしたことを特徴とするあおり板の開閉補助機構。
  3. 規制溝は、直線形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のあおり板の開閉補助機構。
  4. 規制溝は、固定板を貫通していることを特徴とする請求項1、2又は3に記載のあおり板の開閉補助機構。
  5. あおり板を起立状態の閉鎖位置から外側下方に回転する初期に、ばねによる閉鎖モーメントが、あおり板の自重による開放モーメントよりも大きくなる構成にしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のあおり板の開閉補助機構。
  6. ばねによる閉鎖モーメントがあおり板の回転角度に対して変化する態様が異なる複数の開閉補助機構を併用することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のあおり板の開閉補助機構。
  7. あおり板が水平状態になる位置辺りで、ばねによる閉鎖モーメントが最大になる第1開閉補助機構と、
    あおり板が水平状態になる位置とあおり板がほぼ垂下状態になる位置との間で、ばねによる閉鎖モーメントが最大になる第2開閉補助機構とを併用することを特徴とする請求項6に記載のあおり板の開閉補助機構。
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