JP2004066531A - インクジェット装置及びインク液滴形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクの微小液滴、特に高粘度のインクの微小液滴を安定して形成する。
【解決手段】帯電したインクに電界をかけてメニスカスを曳糸形状に変形させ、該メニスカスの先端部分を分断することによりインク液滴を形成するインクジェット装置であって、帯電したインクのメニスカスを変形させるための第1の電界をインクの周囲に発生させる第1の電極と、前記のメニスカスの先端部分を分断してインク液滴を形成するための第2の電界を発生させる第2の電極と、を有することにより、インクの液滴をメニスカスから分断する力を、帯電したインクの内部より発生させることができる。したがって、インクの所望の位置に、局所的にインクを分断する力を発生させることが可能であり、インクの粘度によらず微小液滴を形成することが可能である。
【選択図】 図2
【解決手段】帯電したインクに電界をかけてメニスカスを曳糸形状に変形させ、該メニスカスの先端部分を分断することによりインク液滴を形成するインクジェット装置であって、帯電したインクのメニスカスを変形させるための第1の電界をインクの周囲に発生させる第1の電極と、前記のメニスカスの先端部分を分断してインク液滴を形成するための第2の電界を発生させる第2の電極と、を有することにより、インクの液滴をメニスカスから分断する力を、帯電したインクの内部より発生させることができる。したがって、インクの所望の位置に、局所的にインクを分断する力を発生させることが可能であり、インクの粘度によらず微小液滴を形成することが可能である。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微小なインク液滴を形成して、基板表面に描画するインクジェット装置に関する。特に、高粘度インクで微小な液滴を形成して、基板表面に描画するインクジェット装置及びインク液滴形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
文字および画像などの情報を保存したり伝達したりする最も一般的な手段として、それらの情報を表面に記録した記録媒体(例えば、紙やOHP用紙など)がある。これらの記録媒体の表面に情報を記録する手段として、インクジェット記録装置が、広く使用されている。
【0003】
近年、インクジェットの用途は、被記録媒体への情報の記録手段としてだけでなく、工業的なパターニングの分野にまで広がっている。例を挙げると、電子デバイスの電極の配線の製作、有機ELディスプレイの有機EL材料の描画、およびエッチングのためのレジストパターンの製作などがある。これらの工業的用途には、多様な材料を使用した、ライン幅が数から数百μmに及ぶさまざまなパターンの製作が要求される。たとえば、一般的なICの配線をエッチングする為のレジストパターンを描く為には、数百〜数千mPa・sの粘性度をもつレジスト剤を、数μmの幅で描画する必要がある。また、ディスプレイに使用される有機EL材料には、数十〜数百nmの厚さで2〜5%の平坦性が要求される。この要求を満たすためには直径数μmのインク液滴を、高い吐出精度で形成する必要がある。
【0004】
従来の情報記録用のインクジェット装置は、比較的粘度の低いインクを使用して数十μmの液滴を形成するのが普通である。ピエゾ素子の変形やインクの発砲によりインクを加速し、直径数から数十μmのオリフィスからインクを吐出して液滴を形成するインクジェット装置では、数十mPa・sの低粘度インクを使用した場合でも、インク液滴の直径は数十μmと比較的大きい。インクと大気の界面から液滴を形成するための単位界面面積当たりのエネルギーは、その液滴の直径が小さくなるにつれて増加する。また、インクの粘度が増加すると、液滴を形成するためのエネルギーも増加する。そのため、このような従来のインクジェット装置により、先に述べた高粘度の材料を使用して数μmもの微細なパターンを製作することは、非常に困難である。
【0005】
高粘度のインクを使用しても微小な液滴を形成できる方法として、インクの吐出口の近くにインクに接するように電極を設け、さらにインクと吐出口と対面するように別の電極を設け、それぞれに極性の異なる電位を印加してインクの表面(メニスカス)を変形させながらインクを吐出させる方法が挙げられる。通常、両電極には、数百から数千Vの電位差が生じるように電位が印加される。インクはそれに接する電極により帯電し、そのメニスカスは両電極間に発生する電界により変形する。
【0006】
図1は、両電極に電位を印加した場合のメニスカスの変形を模式的に示した図である。インク8に接するノズル4は電源1に接続されており、インク8は負に帯電している。ノズル4の吐出口に対面する位置に、電源3に接続された電極7が配置されている。電極7の電位が正なるように、電源3の出力は制御されている。メニスカスは、その中央部が電極7の方向に糸状に伸びて、曳糸形状9(Taylor Cone)を形成する。ノズル4の吐出口の直径が数百μmであっても、曳糸形状9の先端は直径数μmの細さにまで引き伸ばすことができるため、その先端からインクを分断することにより微小液滴を形成することができる。また、両電極に印加する電位差を大きくすることにより、高粘度や、高分子材料が溶解されたインクでも容易に曳糸形状の先端を細くすることができる。
【0007】
静電誘引式のインクジェットおよび描画装置において、前述の曳糸形状の先端からインクを分離し、微小インク液滴形成方法として、以下のものが挙げられる。
(1)エアーによる方法
電界によりメニスカスを変形させた後、その先端に高速のエアーを吹き付けてインクの一部を切断する(特公昭57−120452)。
(2)ピエゾ素子によりメニスカスに振動を与える方法
メニスカスを曳糸形状にした後、ピエゾ素子などによってメニスカスに振動を与えてインク液滴を吐出する(特開2002−127428)。
(3)電極に印加する電位をパルス的に変化させる方法
インク側(吐出口側)の電極に印加する電位を、パルス的に変化させることによりインク液滴を形成する(日本画像学会誌 第40巻 第1号(2001))。
(4)曳糸形状の先端を、基板に接触させる方法
曳糸形状にしたインクの先端を、基板に接触させて描画を行う(特開平10−217477)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以下に、先に挙げたメニスカスから液滴を分離する方法(1)〜(4)の問題点を述べる。
(1)エアーによる方法における課題
エアーにより曳糸形状に変形したメニスカスの一部を分離する場合、曳糸形状の先端数μmの領域のみに選択的にエアーを吹き付けることは難しく、微小液滴を分離することは容易ではない。また、インクを分離する為には、メニスカスに高速のエアーを吹き付ける必要がある。その際、エアーの流れに不確定な乱れが生じ易く、曳糸形状の先端が不確定に振動してしまう。その振動のために、分離されたインクの吐出方向にバラツキが生じてしまう。
(2)ピエゾ素子によりメニスカスに振動を与える方法における課題
この方法によれば、装置に適したインクを使用した場合、曳糸形状の先端が分離されて微小液滴が形成されることがある。しかし、曳糸形状のどの部分でインクの分断が生じるかはインクの物性に大きく左右され、あらかじめ予想することは難しい。特に、高粘度インクの場合、メニスカスを振動させることによって先端のみを切り離すことは難しく、低粘度のインクを使用したときよりも液滴の大きさが大きくなってしまうのが普通である。
(3)電極に印加する電位をパルス的に変化させる方法における課題
インクの電位を変化させることにより、メニスカスに運動(振動)エネルギーを与えて、インクの一部を分離する方法である。メニスカスを振動させるという性質上、上記の(2)と同様の問題が生じてしまう。
(4)曳糸形状の先端を、基板に接触させる方法における課題
基板に対するインクの漏れ性により、基板上に形成されるインクドットの大きさは影響を受ける。したがって、基板表面が異なる複数の膜により覆われており、インクとの漏れ性が一様でない場合、基板表面のインクドットの大きさに分布が生じる。また、インクの粘性度が大きく、かつ基板とインクとの密着性があまり強くない場合、インクが曳糸形状の先端から分離し難い。
【0009】
本発明ではこれらの課題を解決し、インクの微小液滴、特に高粘度のインクの微小液滴を安定して形成することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための本発明のインクジェット装置は、帯電したインクに電界をかけてメニスカスを曳糸形状に変形させ、該メニスカスの先端部分を分断することによりインク液滴を形成するインクジェット装置であって、帯電したインクのメニスカスを変形させるための第1の電界をインクの周囲に発生させる第1の電極と、前記のメニスカスの先端部分を分断してインク液滴を形成するための第2の電界を発生させる第2の電極と、を有することを特徴とするものである。
【0011】
本発明のインクジェット装置では、インクのメニスカスを曳糸形状にする目的で設置された電極とは別の電極により、メニスカスを曳糸形状に変形させる電界とは別の電界を印加することにより、その曳糸形状の先端部分を切り離してインクの微小液滴を形成する。
【0012】
本発明によれば、インクの液滴をメニスカスから分断する力を、帯電したインクの内部より発生させることができる。したがって、インクの所望の位置に、局所的にインクを分断する力を発生させることが可能であり、インクの粘度によらず微小液滴を形成することが可能である。
【0013】
また、インクを分断するための電界を徐々に加えることにより、曳糸形状をしたインクの先端に振動を与えることなく、静的にインクを分断することができる。そのため、インク液滴の大きさのバラツキが小さくすることができるとともに、インク液滴の基板への着弾精度を高めることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施例を示す。
【0015】
(第1の実施例)
図2は、本発明の第1の実施例を示す模式図である。
【0016】
インクが吐出されるノズル4と、基板を保持するための基板ホルダー7は別々の電源1と3にそれぞれ接続されている。ノズル4は、電源1により負の電位が印加される。インク8はノズル4と接しており、負に帯電している。基板ホルダー7は、電源3により正の電位が印加されている。インク8と基板ホルダー7との間には電界Eが生じ、帯電したインク8の表面(メニスカス)は、その電界Eにより力を受けて、曳糸形状9に変形する。
【0017】
ノズル4と基板ホルダー7との間の電位差は、曳糸形状の先端が最も鋭くなり、微小液滴を形成するのに最適となるように決められる。最適な電圧差は、インク誘電率と粘度とによりきまり、一般的には数百〜数千Vである。曳糸形状の先端を細くするには、インクの粘度が高いほど、高い電圧差が必要となる。
【0018】
ノズル4と基板6との間には、可変電源2に接続された板状電極5が挿入されている。電極5には、直径が数十から数百μmの穴が開いており、曳糸形状のインクの先端がその穴を貫通するように電極5は配置されている。電源2および板状電極5は、インクを分断する電界を発生させることを目的としている。
【0019】
図3は、図2における曳糸形状9の、先端部分の拡大図である。図3(a)の状態では、電源5の電位が、形成された曳糸形状に影響をおよぼさない値(ほぼ、グラウンド電位)となるように、電源2の出力が制御されている。負に帯電したインクは、正の電位が印加された基板ホルダー7の方向に引き付けられる。インクの表面張力と電界により作用する引力とのつり合いにより、インクの表面は曳糸形状を保って静止する。
【0020】
図3(b)の状態では、電極5の電位が、負に帯電したインクの先端の電位よりも低くなるように、電源2の出力は制御されている。言い換えると、図3(b)の状態では、インクの表面と電極5の電位は共に負であり、その絶対値は電極5の方が大きい。負に帯電したインクの表面は、インクと電極5との間の電位差により、電極5に対する斥力F’を受ける。この斥力F’により、曳糸形状の先端にせん断力が発生し、インクから微小な液滴が分離される。インク液滴を分離するのに十分なせん断力を、インク内部に発生させるために、インク(曳糸形状9)と電極5との間の電位差は、数百から4Vとなる。
【0021】
曳糸形状のインクの先端から液滴が吐出する様子を図4に、電極5の電位の、時間変化の一例を図5(a)に示す。電極5の電位は、電源2の出力を変化させることにより制御される。
【0022】
図4(a)、(b)及び(c)は、それぞれ図5(a)の時刻Ta、Tb及びTcにおける吐出の状態を示している。
【0023】
図4(a)は、曳糸形状のインクからインク液滴を分離する前の状態であり、電極5の電位は、グラウンド電位と一致している。この状態は、図3の(a)に対応している。
【0024】
図4(b)は、電極5にインク表面(曳糸の先端)の電位よりも低い電位を印加した場合の、インクの状態を表している。曳糸形状のインク9は、負に帯電しており、電極5からの斥力を受けてノズル側と基板側に分かれる。この状態は、図3(b)に対応する。
【0025】
図4(b)の状態からさらに時間が経過すると、ノズル側と基板側に分かれたインクは完全に分離し、液滴9’が形成される(図4(c))。液滴9’が形成された後、電極5の電位は図4(a)の値にもどされる。しばらく時間が経過すると、インクは図4(a)の状態に回復する。図5(a)に示すように、TaからTdで表される電極5の電位変化を繰り返し行うことにより、連続して液滴を形成することができる。
【0026】
曳糸形状は非常に細く、その先端の直径が数μmであるため、電極5の急激な電位の変化はその先端に振動を引き起こす。その結果インク液滴の大きさや着弾位置にバラツキが生じる。図5(b)及び(c)は、そのような曳糸形状の振動を抑制するのに適した、電極5の電位変化を示している。図5(b)及び(c)に示すように、電極5の電位の変化を緩やかにすることにより、インクに加えられる力の急激な変化を抑えている。特に図5(c)は、電極5の電位が連続かつ滑らかに変化しているため、曳糸形状先端の振動が少なく、高周波で連続してインクを吐出させる場合に適している。
【0027】
また、インクを吐出する際、インクの特性、インク液滴の大きさおよび吐出周波数に応じて、図5の(a),(b)及び(c)のいずれかの電位変化を組み合わせたものを使用することもできる。
【0028】
(第2の実施例)
図6は、本発明の第2の実施例を表す模式図である。先に述べた第1の実施例では、インクを誘引して曳糸形状とするための電極7は、ノズル4と面した基板6の背面に設けられていた。本実施例では、電極5と基板6との間に穴の開いた電極10が設けられており、電極10とノズル4との間の電位差によりインクを曳糸形状に保つ。第1の実施例では、電極6とノズル4との間の電界は、基板6により影響を受けてしまう。すなわち、基板が導体の場合、電気力線は導体の内部を通りやすく、外部に出難いという性質から、基板6とノズル4との間の電界は弱められてしまう。図6のように電極を配置すれば、基板の影響を取り除き、基板の電気的な特性に係わらずに安定してインクを曳糸形状にすることができ、微小なインク液滴を形成することができる。
【0029】
(第3の実施例)
図7は、本発明の第3の実施例を説明するための模式図である。
【0030】
電極5と電極11は、それぞれ可変電源2と12に接続されている。電源2と電源12の出力は制御装置(図示せず)により制御されており、電極5と電極11の電位は、相互に一定の関係を保ちながら、時間的に変化する。電極5と電極11の電位の、時間変化の一例を図8(a)に示す。図8(a)のTaの時点では、安定して曳糸形状が形成されるように、電極5と電極11の電位は制御されている。すなわち、電極11の電位は、インクの誘電率と粘性率との兼ね合いより決められた、望ましい曳糸形状が形成できる値である。また電源5の電位は、電極11により形成された曳糸形状に影響をおよぼさない値(ほぼ、グラウンド電位)に保たれている。図8(a)のTbの段階では、インクを液滴状に分断するための電位が、電極5および電極11に印加されている。電極5には、帯電しているインクと同じ極性で、かつインクの表面にインクを分断するのに十分な斥力を発生させることができる電位が印加されている。また、この図8(a)の時刻Tbの段階では、電極11には、時刻Taにおける電位よりも高い電位が印加される。このことにより、曳糸形状のインクの先端は、より強い引力で基板6の方向に引き付けられる。
【0031】
本実施例では、このように、電極5の電位のみならず、電極11の電位も時間的に変化させることによって、インクに強いせん断力を加えることができる。この方法よれば、より粘性度が高いインクを使用した場合でも微小液滴を分離することができる。
【0032】
曳糸形状は非常に細く、その先端の直径が数μmであるため、電極5および電極11の急激な電位の変化はその先端に振動を引き起こす。その結果、インク液滴の大きさや着弾位置にバラツキが生じる。図8(b)及び(c)は、そのような場合に適した、電極5と電極11の電位の時間変化を示している。電位の変化を緩やかにして、電界を徐々に強くすることにより、インクに加えられる力の急激な変化を抑えている。特に図8(c)では、両電極の電位は連続的かつ滑らかに変化しているため、曳糸形状先端の振動が少なく、高周波で連続してインクを吐出させる場合に適している。
【0033】
また、インク液滴の形成に際、インクの特性、インク液滴の大きさおよび吐出周波数に応じて、図8の(a),(b)及び(c)のいずれかの電位変化を組み合わせたものを使用することもできる。
【0034】
【発明の効果】
本発明を使用すれば、直径数μmのインク液滴を形成することができる。また、吐出量のバラツキも非常に小さい。特に、従来のインクジェットでは難しかった、高粘度のインクを使用した場合でも、容易に直径数μmのインク液滴を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】曳糸状態のインク、およびそれを形成する装置を示す模式図である。
【図2】本発明の第1の実施例を示す模式図である。
【図3】曳糸形状のインクの先端から、インク液滴が分離される様子を表す模式図である。
【図4】本発明のインク液滴形成方法により、インク液滴が形成される過程を表す模式図である。
【図5】本発明の第1の実施例において、電極5に印加される電位の時間変化を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施例を示す模式図である。
【図7】本発明の第3の実施例を示す模式図である。
【図8】本発明の第3の実施例において、電極5と電極11に印加される電位の時間変化を示す図である。
【符号の説明】
1 電源
2 可変電源
3 電源
4 ノズル
5 電極
6 基板
7 電極
8 インク
9 曳糸形状のインク
10 電極
11 電極
12 可変電源
【発明の属する技術分野】
本発明は、微小なインク液滴を形成して、基板表面に描画するインクジェット装置に関する。特に、高粘度インクで微小な液滴を形成して、基板表面に描画するインクジェット装置及びインク液滴形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
文字および画像などの情報を保存したり伝達したりする最も一般的な手段として、それらの情報を表面に記録した記録媒体(例えば、紙やOHP用紙など)がある。これらの記録媒体の表面に情報を記録する手段として、インクジェット記録装置が、広く使用されている。
【0003】
近年、インクジェットの用途は、被記録媒体への情報の記録手段としてだけでなく、工業的なパターニングの分野にまで広がっている。例を挙げると、電子デバイスの電極の配線の製作、有機ELディスプレイの有機EL材料の描画、およびエッチングのためのレジストパターンの製作などがある。これらの工業的用途には、多様な材料を使用した、ライン幅が数から数百μmに及ぶさまざまなパターンの製作が要求される。たとえば、一般的なICの配線をエッチングする為のレジストパターンを描く為には、数百〜数千mPa・sの粘性度をもつレジスト剤を、数μmの幅で描画する必要がある。また、ディスプレイに使用される有機EL材料には、数十〜数百nmの厚さで2〜5%の平坦性が要求される。この要求を満たすためには直径数μmのインク液滴を、高い吐出精度で形成する必要がある。
【0004】
従来の情報記録用のインクジェット装置は、比較的粘度の低いインクを使用して数十μmの液滴を形成するのが普通である。ピエゾ素子の変形やインクの発砲によりインクを加速し、直径数から数十μmのオリフィスからインクを吐出して液滴を形成するインクジェット装置では、数十mPa・sの低粘度インクを使用した場合でも、インク液滴の直径は数十μmと比較的大きい。インクと大気の界面から液滴を形成するための単位界面面積当たりのエネルギーは、その液滴の直径が小さくなるにつれて増加する。また、インクの粘度が増加すると、液滴を形成するためのエネルギーも増加する。そのため、このような従来のインクジェット装置により、先に述べた高粘度の材料を使用して数μmもの微細なパターンを製作することは、非常に困難である。
【0005】
高粘度のインクを使用しても微小な液滴を形成できる方法として、インクの吐出口の近くにインクに接するように電極を設け、さらにインクと吐出口と対面するように別の電極を設け、それぞれに極性の異なる電位を印加してインクの表面(メニスカス)を変形させながらインクを吐出させる方法が挙げられる。通常、両電極には、数百から数千Vの電位差が生じるように電位が印加される。インクはそれに接する電極により帯電し、そのメニスカスは両電極間に発生する電界により変形する。
【0006】
図1は、両電極に電位を印加した場合のメニスカスの変形を模式的に示した図である。インク8に接するノズル4は電源1に接続されており、インク8は負に帯電している。ノズル4の吐出口に対面する位置に、電源3に接続された電極7が配置されている。電極7の電位が正なるように、電源3の出力は制御されている。メニスカスは、その中央部が電極7の方向に糸状に伸びて、曳糸形状9(Taylor Cone)を形成する。ノズル4の吐出口の直径が数百μmであっても、曳糸形状9の先端は直径数μmの細さにまで引き伸ばすことができるため、その先端からインクを分断することにより微小液滴を形成することができる。また、両電極に印加する電位差を大きくすることにより、高粘度や、高分子材料が溶解されたインクでも容易に曳糸形状の先端を細くすることができる。
【0007】
静電誘引式のインクジェットおよび描画装置において、前述の曳糸形状の先端からインクを分離し、微小インク液滴形成方法として、以下のものが挙げられる。
(1)エアーによる方法
電界によりメニスカスを変形させた後、その先端に高速のエアーを吹き付けてインクの一部を切断する(特公昭57−120452)。
(2)ピエゾ素子によりメニスカスに振動を与える方法
メニスカスを曳糸形状にした後、ピエゾ素子などによってメニスカスに振動を与えてインク液滴を吐出する(特開2002−127428)。
(3)電極に印加する電位をパルス的に変化させる方法
インク側(吐出口側)の電極に印加する電位を、パルス的に変化させることによりインク液滴を形成する(日本画像学会誌 第40巻 第1号(2001))。
(4)曳糸形状の先端を、基板に接触させる方法
曳糸形状にしたインクの先端を、基板に接触させて描画を行う(特開平10−217477)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以下に、先に挙げたメニスカスから液滴を分離する方法(1)〜(4)の問題点を述べる。
(1)エアーによる方法における課題
エアーにより曳糸形状に変形したメニスカスの一部を分離する場合、曳糸形状の先端数μmの領域のみに選択的にエアーを吹き付けることは難しく、微小液滴を分離することは容易ではない。また、インクを分離する為には、メニスカスに高速のエアーを吹き付ける必要がある。その際、エアーの流れに不確定な乱れが生じ易く、曳糸形状の先端が不確定に振動してしまう。その振動のために、分離されたインクの吐出方向にバラツキが生じてしまう。
(2)ピエゾ素子によりメニスカスに振動を与える方法における課題
この方法によれば、装置に適したインクを使用した場合、曳糸形状の先端が分離されて微小液滴が形成されることがある。しかし、曳糸形状のどの部分でインクの分断が生じるかはインクの物性に大きく左右され、あらかじめ予想することは難しい。特に、高粘度インクの場合、メニスカスを振動させることによって先端のみを切り離すことは難しく、低粘度のインクを使用したときよりも液滴の大きさが大きくなってしまうのが普通である。
(3)電極に印加する電位をパルス的に変化させる方法における課題
インクの電位を変化させることにより、メニスカスに運動(振動)エネルギーを与えて、インクの一部を分離する方法である。メニスカスを振動させるという性質上、上記の(2)と同様の問題が生じてしまう。
(4)曳糸形状の先端を、基板に接触させる方法における課題
基板に対するインクの漏れ性により、基板上に形成されるインクドットの大きさは影響を受ける。したがって、基板表面が異なる複数の膜により覆われており、インクとの漏れ性が一様でない場合、基板表面のインクドットの大きさに分布が生じる。また、インクの粘性度が大きく、かつ基板とインクとの密着性があまり強くない場合、インクが曳糸形状の先端から分離し難い。
【0009】
本発明ではこれらの課題を解決し、インクの微小液滴、特に高粘度のインクの微小液滴を安定して形成することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための本発明のインクジェット装置は、帯電したインクに電界をかけてメニスカスを曳糸形状に変形させ、該メニスカスの先端部分を分断することによりインク液滴を形成するインクジェット装置であって、帯電したインクのメニスカスを変形させるための第1の電界をインクの周囲に発生させる第1の電極と、前記のメニスカスの先端部分を分断してインク液滴を形成するための第2の電界を発生させる第2の電極と、を有することを特徴とするものである。
【0011】
本発明のインクジェット装置では、インクのメニスカスを曳糸形状にする目的で設置された電極とは別の電極により、メニスカスを曳糸形状に変形させる電界とは別の電界を印加することにより、その曳糸形状の先端部分を切り離してインクの微小液滴を形成する。
【0012】
本発明によれば、インクの液滴をメニスカスから分断する力を、帯電したインクの内部より発生させることができる。したがって、インクの所望の位置に、局所的にインクを分断する力を発生させることが可能であり、インクの粘度によらず微小液滴を形成することが可能である。
【0013】
また、インクを分断するための電界を徐々に加えることにより、曳糸形状をしたインクの先端に振動を与えることなく、静的にインクを分断することができる。そのため、インク液滴の大きさのバラツキが小さくすることができるとともに、インク液滴の基板への着弾精度を高めることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施例を示す。
【0015】
(第1の実施例)
図2は、本発明の第1の実施例を示す模式図である。
【0016】
インクが吐出されるノズル4と、基板を保持するための基板ホルダー7は別々の電源1と3にそれぞれ接続されている。ノズル4は、電源1により負の電位が印加される。インク8はノズル4と接しており、負に帯電している。基板ホルダー7は、電源3により正の電位が印加されている。インク8と基板ホルダー7との間には電界Eが生じ、帯電したインク8の表面(メニスカス)は、その電界Eにより力を受けて、曳糸形状9に変形する。
【0017】
ノズル4と基板ホルダー7との間の電位差は、曳糸形状の先端が最も鋭くなり、微小液滴を形成するのに最適となるように決められる。最適な電圧差は、インク誘電率と粘度とによりきまり、一般的には数百〜数千Vである。曳糸形状の先端を細くするには、インクの粘度が高いほど、高い電圧差が必要となる。
【0018】
ノズル4と基板6との間には、可変電源2に接続された板状電極5が挿入されている。電極5には、直径が数十から数百μmの穴が開いており、曳糸形状のインクの先端がその穴を貫通するように電極5は配置されている。電源2および板状電極5は、インクを分断する電界を発生させることを目的としている。
【0019】
図3は、図2における曳糸形状9の、先端部分の拡大図である。図3(a)の状態では、電源5の電位が、形成された曳糸形状に影響をおよぼさない値(ほぼ、グラウンド電位)となるように、電源2の出力が制御されている。負に帯電したインクは、正の電位が印加された基板ホルダー7の方向に引き付けられる。インクの表面張力と電界により作用する引力とのつり合いにより、インクの表面は曳糸形状を保って静止する。
【0020】
図3(b)の状態では、電極5の電位が、負に帯電したインクの先端の電位よりも低くなるように、電源2の出力は制御されている。言い換えると、図3(b)の状態では、インクの表面と電極5の電位は共に負であり、その絶対値は電極5の方が大きい。負に帯電したインクの表面は、インクと電極5との間の電位差により、電極5に対する斥力F’を受ける。この斥力F’により、曳糸形状の先端にせん断力が発生し、インクから微小な液滴が分離される。インク液滴を分離するのに十分なせん断力を、インク内部に発生させるために、インク(曳糸形状9)と電極5との間の電位差は、数百から4Vとなる。
【0021】
曳糸形状のインクの先端から液滴が吐出する様子を図4に、電極5の電位の、時間変化の一例を図5(a)に示す。電極5の電位は、電源2の出力を変化させることにより制御される。
【0022】
図4(a)、(b)及び(c)は、それぞれ図5(a)の時刻Ta、Tb及びTcにおける吐出の状態を示している。
【0023】
図4(a)は、曳糸形状のインクからインク液滴を分離する前の状態であり、電極5の電位は、グラウンド電位と一致している。この状態は、図3の(a)に対応している。
【0024】
図4(b)は、電極5にインク表面(曳糸の先端)の電位よりも低い電位を印加した場合の、インクの状態を表している。曳糸形状のインク9は、負に帯電しており、電極5からの斥力を受けてノズル側と基板側に分かれる。この状態は、図3(b)に対応する。
【0025】
図4(b)の状態からさらに時間が経過すると、ノズル側と基板側に分かれたインクは完全に分離し、液滴9’が形成される(図4(c))。液滴9’が形成された後、電極5の電位は図4(a)の値にもどされる。しばらく時間が経過すると、インクは図4(a)の状態に回復する。図5(a)に示すように、TaからTdで表される電極5の電位変化を繰り返し行うことにより、連続して液滴を形成することができる。
【0026】
曳糸形状は非常に細く、その先端の直径が数μmであるため、電極5の急激な電位の変化はその先端に振動を引き起こす。その結果インク液滴の大きさや着弾位置にバラツキが生じる。図5(b)及び(c)は、そのような曳糸形状の振動を抑制するのに適した、電極5の電位変化を示している。図5(b)及び(c)に示すように、電極5の電位の変化を緩やかにすることにより、インクに加えられる力の急激な変化を抑えている。特に図5(c)は、電極5の電位が連続かつ滑らかに変化しているため、曳糸形状先端の振動が少なく、高周波で連続してインクを吐出させる場合に適している。
【0027】
また、インクを吐出する際、インクの特性、インク液滴の大きさおよび吐出周波数に応じて、図5の(a),(b)及び(c)のいずれかの電位変化を組み合わせたものを使用することもできる。
【0028】
(第2の実施例)
図6は、本発明の第2の実施例を表す模式図である。先に述べた第1の実施例では、インクを誘引して曳糸形状とするための電極7は、ノズル4と面した基板6の背面に設けられていた。本実施例では、電極5と基板6との間に穴の開いた電極10が設けられており、電極10とノズル4との間の電位差によりインクを曳糸形状に保つ。第1の実施例では、電極6とノズル4との間の電界は、基板6により影響を受けてしまう。すなわち、基板が導体の場合、電気力線は導体の内部を通りやすく、外部に出難いという性質から、基板6とノズル4との間の電界は弱められてしまう。図6のように電極を配置すれば、基板の影響を取り除き、基板の電気的な特性に係わらずに安定してインクを曳糸形状にすることができ、微小なインク液滴を形成することができる。
【0029】
(第3の実施例)
図7は、本発明の第3の実施例を説明するための模式図である。
【0030】
電極5と電極11は、それぞれ可変電源2と12に接続されている。電源2と電源12の出力は制御装置(図示せず)により制御されており、電極5と電極11の電位は、相互に一定の関係を保ちながら、時間的に変化する。電極5と電極11の電位の、時間変化の一例を図8(a)に示す。図8(a)のTaの時点では、安定して曳糸形状が形成されるように、電極5と電極11の電位は制御されている。すなわち、電極11の電位は、インクの誘電率と粘性率との兼ね合いより決められた、望ましい曳糸形状が形成できる値である。また電源5の電位は、電極11により形成された曳糸形状に影響をおよぼさない値(ほぼ、グラウンド電位)に保たれている。図8(a)のTbの段階では、インクを液滴状に分断するための電位が、電極5および電極11に印加されている。電極5には、帯電しているインクと同じ極性で、かつインクの表面にインクを分断するのに十分な斥力を発生させることができる電位が印加されている。また、この図8(a)の時刻Tbの段階では、電極11には、時刻Taにおける電位よりも高い電位が印加される。このことにより、曳糸形状のインクの先端は、より強い引力で基板6の方向に引き付けられる。
【0031】
本実施例では、このように、電極5の電位のみならず、電極11の電位も時間的に変化させることによって、インクに強いせん断力を加えることができる。この方法よれば、より粘性度が高いインクを使用した場合でも微小液滴を分離することができる。
【0032】
曳糸形状は非常に細く、その先端の直径が数μmであるため、電極5および電極11の急激な電位の変化はその先端に振動を引き起こす。その結果、インク液滴の大きさや着弾位置にバラツキが生じる。図8(b)及び(c)は、そのような場合に適した、電極5と電極11の電位の時間変化を示している。電位の変化を緩やかにして、電界を徐々に強くすることにより、インクに加えられる力の急激な変化を抑えている。特に図8(c)では、両電極の電位は連続的かつ滑らかに変化しているため、曳糸形状先端の振動が少なく、高周波で連続してインクを吐出させる場合に適している。
【0033】
また、インク液滴の形成に際、インクの特性、インク液滴の大きさおよび吐出周波数に応じて、図8の(a),(b)及び(c)のいずれかの電位変化を組み合わせたものを使用することもできる。
【0034】
【発明の効果】
本発明を使用すれば、直径数μmのインク液滴を形成することができる。また、吐出量のバラツキも非常に小さい。特に、従来のインクジェットでは難しかった、高粘度のインクを使用した場合でも、容易に直径数μmのインク液滴を形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】曳糸状態のインク、およびそれを形成する装置を示す模式図である。
【図2】本発明の第1の実施例を示す模式図である。
【図3】曳糸形状のインクの先端から、インク液滴が分離される様子を表す模式図である。
【図4】本発明のインク液滴形成方法により、インク液滴が形成される過程を表す模式図である。
【図5】本発明の第1の実施例において、電極5に印加される電位の時間変化を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施例を示す模式図である。
【図7】本発明の第3の実施例を示す模式図である。
【図8】本発明の第3の実施例において、電極5と電極11に印加される電位の時間変化を示す図である。
【符号の説明】
1 電源
2 可変電源
3 電源
4 ノズル
5 電極
6 基板
7 電極
8 インク
9 曳糸形状のインク
10 電極
11 電極
12 可変電源
Claims (7)
- 帯電したインクに電界をかけてメニスカスを曳糸形状に変形させ、該メニスカスの先端部分を分断することによりインク液滴を形成するインクジェット装置であって、
帯電したインクのメニスカスを変形させるための第1の電界をインクの周囲に発生させる第1の電極と、前記メニスカスの先端部分を分断してインク液滴を形成するための第2の電界を発生させる第2の電極と、を有することを特徴とするインクジェット装置。 - 前記第2の電極が、前記第1の電界により変形したメニスカスを取り囲むように設けられていることを特徴とする請求項1記載のインクジェット装置。
- 前記第2の電極の電位が、帯電したインクの電位と等しい極性を持つことを特徴とする請求項2記載のインクジェット装置。
- 前記第2の電極は、インク液滴が着弾される被描画媒体と、インクのメニスカスを形成するノズルとの間に設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット装置。
- 前記第2の電極の電位が、時間に対して変化することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット装置。
- 前記第1の電極の電位が、前記第2の電極の時間変化に対応して、変化することを特徴とする請求項5記載のインクジェット装置。
- インクを帯電させる工程と、
前記帯電したインクの周囲に第1の電界を発生させてインクのメニスカスを変形させる工程と、
前記メニスカスを取り囲むように第2の電界を発生させてインクの一部を分断することにより、インク液滴を形成する工程と、を含むインク液滴形成方法。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008068435A (ja) * | 2006-09-12 | 2008-03-27 | Fujifilm Corp | 液体吐出装置、液体吐出方法、及び画像形成装置 |
CN117283990A (zh) * | 2023-10-30 | 2023-12-26 | 武汉国创科光电装备有限公司 | 一种用于喷墨打印的阵列化电流体喷头及喷印设备 |
-
2002
- 2002-08-02 JP JP2002226160A patent/JP2004066531A/ja not_active Withdrawn
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