JP5584912B2 - 飛翔物体の飛翔方向の制御方法及び制御装置 - Google Patents

飛翔物体の飛翔方向の制御方法及び制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5584912B2
JP5584912B2 JP2010038881A JP2010038881A JP5584912B2 JP 5584912 B2 JP5584912 B2 JP 5584912B2 JP 2010038881 A JP2010038881 A JP 2010038881A JP 2010038881 A JP2010038881 A JP 2010038881A JP 5584912 B2 JP5584912 B2 JP 5584912B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
droplet
flying
voltage
flying object
controlling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010038881A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011173316A (ja
Inventor
啓司 酒井
友樹 石綿
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
University of Tokyo NUC
Original Assignee
University of Tokyo NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by University of Tokyo NUC filed Critical University of Tokyo NUC
Priority to JP2010038881A priority Critical patent/JP5584912B2/ja
Publication of JP2011173316A publication Critical patent/JP2011173316A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5584912B2 publication Critical patent/JP5584912B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

本発明は、飛翔物体の飛翔方向の制御方法及び制御装置に関するものである。
従来、空間中を飛翔(しょう)する微粒子の飛翔方向の制御技術は、様々な分野に用いられている。ここでは、特に、インクジェット技術について、ノズルから射出された液滴の飛翔方向の制御技術について説明する(例えば、非特許文献1参照。)。
インクジェット技術には、大きく分けて、瞬間的な圧力上昇によって液滴を任意の時間に射出するオンデマンド型インクジェット法と、ノズルから連続して噴出される柱状の液柱を分裂させて微小液滴を生成する連続型インクジェット法とがある。
該連続型インクジェット法では、ポンプの力を利用して液滴を射出する。このため、オンデマンド型インクジェット法に比べ、液滴を多数生成することが可能であり、また、高粘性の液体も射出することができるので、その適用範囲は広い。現在、インクジェットは、紙媒体等に印刷を行うプリンタとしてだけではなく、半導体プロセスなどの様々な方面への応用が期待されている。このような応用を考えると、高粘性の有機溶剤等も高速に射出することができる連続型インクジェット法は、非常に有効である。
このように非常に有用性の高い連続型インクジェット法であるが、稼働中は常に液滴を射出することになるため、使用する液滴と使用しない液滴とを選り分ける必要がある。液滴を選り分ける方法としては、荷電偏向制御を行う方法が現在主流となっている。
この方法では、ノズルより射出される液柱の先端に対応する位置に帯電電極を配設するとともに、液柱から分離されてできた液滴の進行方向上の対応する位置に偏向電極を配設する。すなわち、帯電電極によって液柱の先端から分離した液滴を帯電させ、その後、偏向電極の作る静電場によって帯電した液滴を偏向させるようになっている。このとき、帯電電極の電圧を高速に変化させることによって、液滴一滴一滴の電荷量を変化させることができる。そのため、静電場からの受ける力の大きさがそれぞれの液滴毎に異なることとなり、これにより、液滴を選り分けることが可能となる。
シリーズ「デジタルプリンタ技術」インクジェット、第1版、日本画像学会編、東京電機大学出版局、2008年9月10日発行、第2〜7、78〜87頁 Paul R. Chiarot and T.B. Jones, "Dielectrophoretic deflection of ink jets", Journal of Micromechanics and Microengineering, 19(2009) 125018(8pp).
しかしながら、前記従来の方法では、帯電した液滴を偏向させるのであるから、偏向制御に十分な電荷を液滴に対して与えるためには、液体が良好な導電性を備えることが必要である。したがって、導電性が悪い有機系の溶媒を用いることは不可能であり、前述のような応用的な分野でのインクジェット技術の利用を妨げている。
もっとも、導電性を備えていない液滴の射出方向を制御する方法として、ノズルの近傍にヒータ等によって温度勾(こう)配を作り、液滴の粘性や表面張力などの温度依存性を用いて射出方向を制御する方法や、液滴の射出後に雰囲気の流れによって射出方向を制御する方法などがある。しかし、これらの方法には、適用可能な液滴の種類に制約がある。また、微細加工されたノズルが必要となるとともに、装置が大型化してしまう。
さらに、液滴に働く誘電力を利用する方法も提案されている(例えば、非特許文献2参照。)。しかし、この方法の場合、すべての液滴を基板に衝突させて跳ね返らせる必要があるので、液滴の方向性が液滴及び基板の材料の種類に依存し、液滴及び基板の材料の種類によっては液滴が跳ね返らない可能性がある。また、液滴が基板を汚染する可能性もある。さらに、連続して射出された液滴の方向を個別制御することには成功していない。
本発明は、前記従来の問題点を解決して、あらゆる種類の材料から成る微小な飛翔物体に適用することができ、ノズルの加工が容易で、装置を簡素化かつ小型化することができる飛翔物体の飛翔方向の制御方法及び制御装置を提供することを目的とする。
そのために、本発明の飛翔物体の飛翔方向の制御方法においては、大気中又は真空中に射出されて飛翔する飛翔物体の飛翔方向の制御方法であって、前記飛翔物体は液滴であり、該液滴の飛翔経路の近傍に配設された制御電極に電圧を印加することによって前記飛翔経路の周辺空間に不均一な電界を生じせしめ、該電界によって前記液滴に働く誘電力であって、その及ぶ範囲の直径は、隣接する液滴同士の間隔より小さい誘電力により、前記液滴の飛翔方向を非接触で制御する。
本発明の他の飛翔物体の飛翔方向の制御方法においては、さらに、前記液滴が大気中又は真空中を飛翔中に前記液滴の飛翔方向を制御する。
本発明の更に他の飛翔物体の飛翔方向の制御方法においては、さらに、前記液滴は、ノズルから噴出された連続する液柱の分裂によって形成される。
本発明の更に他の飛翔物体の飛翔方向の制御方法においては、さらに、前記液滴は帯電していない。
本発明の更に他の飛翔物体の飛翔方向の制御方法においては、さらに、所望の液滴が前記制御電極の近傍を通過するタイミングで前記制御電極に電圧を印加することによって、連続して飛翔する複数の液滴の飛翔方向を選択的に制御する。
本発明の更に他の飛翔物体の飛翔方向の制御方法においては、さらに、前記液滴は直径が0.5〔mm〕以下である。
本発明の飛翔物体の飛翔方向の制御装置は、大気中又は真空中に射出されて飛翔する飛翔物体の飛翔方向の制御装置であって、前記飛翔物体は液滴であり、該液滴の飛翔経路の近傍に配設された制御電極と、該制御電極に電圧を印加する電圧印加装置とを有し、前記制御電極は、先端が尖(とが)った棒状又は針状の形状を備え、前記先端は、直径が隣接する液滴同士の間隔より小さく、前記飛翔経路の近傍に位置するように配設され、前記電圧印加装置が前記制御電極に電圧を印加することによって前記飛翔経路の周辺空間に不均一な電界を生じせしめ、該電界によって前記液滴に働く誘電力により、前記液滴の飛翔方向を非接触で制御する。
本発明によれば、あらゆる種類の材料から成る微小な飛翔物体の飛翔方向を非接触で制御することができる。
本発明の実施の形態における飛翔方向制御装置の構成を示す図である。 本発明の実施の形態におけるマックスウエル応力によって変形する液滴の様子を示す写真である。 本発明の実施の形態におけるマックスウエル応力によって飛翔方向が偏向させられた液滴の様子を示す写真である。 本発明の実施の形態におけるマックスウエル応力によって一滴おきに飛翔方向が偏向させられた液滴の様子を示す写真である。 本発明の実施の形態における偏向電極に印加する電圧と液滴の偏向角度との関係を示す図である。 本発明の実施の形態における板状の偏向電極を使用した場合のマックスウエル応力によって飛翔方向が偏向させられた液滴の様子を示す写真である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の実施の形態における飛翔方向制御装置の構成を示す図である。
図において、10は、本実施の形態における飛翔方向制御装置であり、大気中又は真空中に初速度を持って射出された微小粒子に対し、射出後にその飛翔方向を制御する装置であり、より具体的には、微小粒子としての液滴21aの飛翔方向を制御する装置である。なお、図に示される例において、飛翔方向制御装置10は、飛翔物体である液滴21aを生成して飛翔させる液滴生成装置、及び、少なくとも一部の液滴21aを回収して再生する液滴回収装置も含んでいる。
そして、11は、液滴生成装置の一部である液滴生成ユニットとしてのヘッド部であり、内部に液体21を収容する収容空間11bを備え、前記液体21の微小な滴(しずく)である液滴21aをヘッド部11の外側の空間である大気中又は真空中に射出する。また、前記ヘッド部11は、先端(図における左端)に形成された微小な開口としてのノズル11aを備え、前記収容空間11bの内部は前記ノズル11aを通して外側の空間と連通している。なお、前記液体21は、管路14を介して収容空間11bに接続された加圧ポンプ19から加圧された状態で、収容空間11b内に供給される。
さらに、前記ヘッド部11は、収容空間11b内の液体21に振動を付与する振動付与部12を備える。図に示される例において、該振動付与部12は、例えば、ピエゾ素子等の圧電素子を備え、ヘッド部11の対向する壁にそれぞれ配設され、振動することによって収容空間11b内の液体21に圧力振動を加える。また、13は、前記振動付与部12を駆動するための振動付与部駆動装置であり、駆動信号として、例えば、数十〜数百〔kHz〕の正弦波等のように所定周期で変動する電圧信号を発生する励振電圧回路を備え、前記駆動信号を振動付与部12に付与して該振動付与部12を振動させる。
なお、前記ヘッド部11は、「背景技術」の項でも説明した連続型インクジェット法において使用されるインク滴を生成する装置と同様の原理で動作を行うものである。収容空間11b内における加圧された液体21がノズル11aから外側の空間に排出される際には、連続する液柱21bとなって噴出される。この際、振動付与部12によって所定周期で連続的な振動がヘッド部11に付与されるので、この振動によって液柱21bに規則的なくびれが生じ、液体21の表面張力によって前記液柱21bが連続的に液滴21aに分裂して飛翔する。なお、該液滴21aの飛翔速度は、例えば、1〜10〔m/s〕程度である。
前記液体21は、いかなる種類の材料から成るものであってもよく、例えば、導電性を備えるものであってもよいし、導電性を備えないものであってもよい。具体的には、水、油等であってもよいし、一般的なインクジェットプリンタに使用されるインクであってもよいし、ゲル状のインクであってもよいし、水溶液、有機溶媒、シリコーンオイル等であってもよい。
また、前記液体21の粘性は、例えば、1〜3〔mPa・s〕の範囲であるが、望ましくは0.5〜100〔mPa・s〕の範囲であり、より望ましくは0.5〜1000〔mPa・s〕の範囲である。さらに、前記液体21の表面張力は、例えば、20〜70〔mN/m〕の範囲であるが、望ましくは10〜100〔mN/m〕の範囲である。さらに、前記液滴21aの直径は、望ましくは0.5〔mm〕すなわち500〔μm〕以下の微小な値であって、例えば、8〜100〔μm〕の範囲であるが、望ましくは5〜300〔μm〕の範囲であり、より望ましくは1〜300〔μm〕の範囲である。
そして、15は、液滴21aの飛翔方向を制御する制御電極としての偏向電極であり、液滴21aの飛翔経路の近傍に配設され、電圧が印加されることによって液滴21aの飛翔経路の周辺空間に不均一な電界を生じせしめる。該電界によって液滴21aに働く誘電力により、液滴21aの飛翔方向が非接触で制御される。図に示される例において、偏向電極15は、先端(図における上端)が尖った棒状若しくは針状、又は、先端が尖ったテーパのついた細長い板状(ナイフエッジ状)の形状を備える微小部材であり、先端が液滴21aの飛翔経路の近傍に位置するように配設される。なお、図において、液滴21aの飛翔経路は、ノズル11aから左方へ向かう直線であり、偏向電極15によって飛翔方向を制御されない液滴21aは、前記飛翔経路に沿って直線的に左方へ向かって飛翔し、前記飛翔経路の図示されない終端に配設された目標としてのターゲット部材に衝突する。
また、16は、偏向電極15に電圧を印加するための電圧印加装置であり、液滴21aの飛翔方向を制御する制御信号として、例えば、数〜数千〔kHz〕程度の所定周期で変動する数百〜数千〔V〕程度の正又は負の電圧信号を発生する偏向電圧回路を備え、前記電圧信号を偏向電極15に付与して該偏向電極15に所望のタイミングで電圧を印加する。なお、選択的に液滴21aの飛翔方向を制御するためには、偏向電極15に電圧を印加するタイミングと液滴21aが生成されるタイミングとが調整される必要があるので、電圧印加装置16及び振動付与部駆動装置13は相互に接続されている。
さらに、17は、液滴回収装置の一部である液滴回収部材としてのガターであり、飛翔する液滴21aの少なくとも一部、具体的には、偏向電極15によって飛翔方向が制御されて前記飛翔経路よりも下向きに飛翔する液滴21aを回収する。そして、前記ガター17には管路14を介して回収タンク18が接続され、前記ガター17によって回収された液滴21aは、液体21となって回収タンク18に貯留される。なお、該回収タンク18は、回収した液体21から異物、不純物等を除去する濾(ろ)過装置、粘性等の物性値を調整する調整装置等を備えるものであることが望ましい。そして、前記回収タンク18に貯留された液体21は、加圧ポンプ19によって収容空間11b内に再び供給される。
なお、図に示される例においては、偏向電極15を飛翔経路の下側に配設して液滴21aの飛翔方向を下向きに偏向させるようになっているが、偏向電極15を飛翔経路の上側に配設して液滴21aの飛翔方向を上向きに偏向させるようにしてもよいし、偏向電極15を飛翔経路のいかなる側に配設して液滴21aの飛翔方向をいかなる向きに偏向させるようにしてもよい。
また、図に示される例においては、偏向電極15によって飛翔方向が偏向させられた液滴21aがガター17によって回収され、偏向電極15によって飛翔方向が偏向させられなかった液滴21aが飛翔経路の終端に配設されたターゲット部材に衝突するようになっているが、偏向電極15によって飛翔方向が偏向させられた液滴21aがターゲット部材に衝突し、偏向電極15によって飛翔方向が偏向させられなかった液滴21aがガター17によって回収されるようにしてもよい。
さらに、図に示される例においては、偏向電極15によって偏向させられる液滴21aの飛翔方向は1つだけであるが、偏向電極15に印加する電圧を調整することによって液滴21aの偏向の度合いを調整し、2つ以上、すなわち、複数の方向に液滴21aを偏向させるようにしてもよい。
なお、本実施の形態における飛翔方向制御装置10は、例えば、紙媒体、商品の樹脂パッケージ、セラミクス、服飾品等に印刷を行うインクジェット型のプリンタに適用することができ、さらに、半導体プロセス等における電極パターン、導電回路パターン、半導体回路パターン、絶縁層パターン、エッチングパターン等の描画形成に適用することもでき、樹脂製品の成形等における三次元造形にも適用することができ、オプトエレクトロニクス等における光導波路形成、光半導体形成、レンズ製造等にも適用することができ、バイオメディカル等におけるDNAチップ、バイオチップ等の製造等にも適用することができ、燃料電池、太陽電池等の製造工程における触媒塗布、パターン形成等にも適用することができるものであり、飛翔する液滴21aの飛翔方向を制御することによって所望のターゲット部材の所望の位置に液滴21aを選択的に衝突させる技術を適用可能な用途又は分野であれば、いかなる種類の用途又は分野にも適用可能なものであって、適用用途又は適用分野が限定されるものではない。
次に、前記構成の飛翔方向制御装置10の動作について説明する。
本実施の形態においては、微小な飛翔物体としての液滴21aの飛翔経路の近傍に微小な偏向電極15を配設し、該偏向電極15に電圧を印加することによって前記飛翔経路の近傍に不均一な電界の分布を生じせしめ、これにより、誘電体である液滴21aに働く誘電力(マックスウエル応力)によって当該液滴21aに力を作用させて、当該液滴21aの飛翔方向の制御を行う。
電圧が印加された棒状若しくは針状又はテーパのついた細長い板状の偏向電極15の尖った先端には、非常に急な電場勾配が存在する。このように、急な電場勾配が存在するとき、マックスウエル応力と呼ばれる力が強く働く。このマックスウエル応力を用いることによって、絶縁性の高い材料から成る液滴21aであっても、非帯電で制御することが可能である。つまり、導電性を備えていない有機溶媒、シリコーンオイル等の材料から成る液滴21aであっても、誘電体であるから、誘電力であるマックスウエル応力が働くので、制御することができる。
図に示されるように、ヘッド部11のノズル11aから射出される液滴21aの飛翔経路の近傍に尖った先端が位置するように棒状又は針状の偏向電極15を配設し、制御対象となる液滴21a、すなわち、偏向させるべき液滴21aが偏向電極15の先端に近付いた際に偏向電極15に数百〔V〕〜数〔kV〕程度の正又は負の電圧を印加する。このとき、偏向電極15の先端の近傍に存在する液滴21aは、マックスウエル応力によって、電圧の正負にかかわらず偏向電極15の先端に向かう力、すなわち、偏向電極15の先端への引力を受ける。
ここで、偏向電極15に電圧を印加してからの時間をτとし、液滴21aから偏向電極15の先端への方向をx方向とすると、液滴21aが偏向電極15の中心軸上に存在するときの力Fの大きさは、次の式(1)で表される程度になる(例えば、非特許文献3参照。)。
なお、ε0 :空気の誘電率、R:液滴21aの半径、σ:液体21の導電率、σ0 :空気の導電率、ε:液体21の誘電率、E:偏向電極15の作る電場、τMW:自由電子が液滴21aの表面に蓄積されるまでの緩和時定数(ε+2ε0 )/(σ+2σ0 )である。
Thomas B. Jones,"Electromechanics of Particles ", Cambridge University Press 1995。
液体21の導電性が十分高く、液滴21aが偏向電極15の先端を通過する時間スケールである数〜数十〔μs〕よりτMWが十分小さい場合、誘電率に依存する項は速く緩和するので、力Fの大きさは、次の式(2)で表される。
また、逆に液体21の絶縁性が高く、τMWが十分大きい場合、誘電率に依存する項は液滴21aを制御している間に緩和しないので、力Fの大きさは、次の式(3)で表される。
なお、該式(3)における係数(ε−ε0 )/(ε+2ε0 )は、Clausius-Mosotti因子と呼ばれる。
前記式(1)〜(3)は、一次の近似であり、液滴21aのサイズに対して、液滴21aと偏向電極15との間隔が十分広いときには、妥当である。なお、前記式(3)におけるn次の近似項は次の式(4)のようになる(例えば、非特許文献3参照。)。
前記式(1)に示されるように、液滴21aに働く力には、次の3つの特長がある。
・力の大きさは導電率及び誘電率の2つの物性値に依存する。
・液滴21aのサイズに依存せずに偏向制御することができる。
・偏向電極15の作る電場の二乗の勾配に比例する。
前記液体21の比誘電率ε’は、2〜100程度である。これに対応するClausius-Mosotti因子の値は0.25〜0.97である。また、仮に導電性が高く、力Fの大きさが前記式(2)で表されるような液体21であっても、(σ−σ0 )/(σ+2σ0 )の因子は、最大で、せいぜい1である。結局、液体21の種類を変えたとしても力Fの大きさは1桁(けた)も変わらない。
ゆえに、本実施の形態における飛翔方向制御装置10のように、マックスウエル応力を用いて液滴21aの飛翔方向を制御する制御方法は、液体21又は液滴21aの物性には左右されない。なお、偏向電極15の形状がテーパのついた細長い板状であっても、同様の議論が成立する。また、前記電圧信号の周期は、ノズル11aから射出される液滴21aの発生周期に対応する。
これに対して、「背景技術」の項でも説明した荷電偏向制御を行う方法では、「発明が解決しようとする課題」の項でも説明したように、導電性の低い液体21の液滴21aの飛翔方向を制御することができない。これは、液体21内部での電荷移動の特徴的な時間スケールτが、次の式(5)のように表されるためである(例えば、非特許文献4参照。)。
浅野和俊、静電気学会誌、18(1994)18。
仮に、液体21の比誘電率ε’が2であり、電気抵抗率γが1〔TΩ・m〕であるとすると、すなわち、液体21が絶縁性の液体であるとすると、時間スケールτは20秒になる。また、一滴の液滴21aの帯電量を制御するためには同程度の時間が必要である。してみると、ノズル11aから射出される液滴21aの発生周期が数〜数千〔kHz〕程度の高速周期である場合、荷電偏向制御を行う方法では、絶縁性の液体から成る液滴21aの飛翔方向を制御することは不可能である。
マックスウエル応力は体積力である。前記式(1)に示されるように、力Fの大きさは液滴21aの半径の三乗に比例する。このため、力Fは液滴21aの体積に比例する体積力である。一方、慣性力も体積力である。このため、マックスウエル応力による偏向角度は液滴21aのサイズに依存しないことになる。
また、力Fは、電場の二乗の勾配に比例する力なので、棒状若しくは針状又はテーパのついた細長い板状の偏向電極15の尖った先端のように電場勾配が非常に大きい空間では、近距離力のように働く。偏向電極15の尖った先端近傍の電場は、帯電球の作る電場で近似することができる。近似で用いる帯電球の半径は、偏向電極15の先端の曲率半径である。
この帯電球が作る電場EをE=A/r2 と表す。ここで、A:針の曲率半径及び電圧に依存する係数、r:帯電球からの距離である。
すると、前記式(3)は、次の式(6)のようになる。
該式(6)に示されるように、力Fは、偏向電極15の先端から離れていくにつれて急激に減少する力であり、距離rの−5乗に比例する。このため、偏向電極15の先端近傍を通過する液滴21aは、偏向電極15の先端からしか力を受けないと考えてよい。
また、ノズル11aから連続的に射出される液滴21a同士の間隔は、射出圧力等を調整することによって、次の式(7)で表されるような範囲にすることができることが経験的に知られている(例えば、非特許文献5参照。)。
J. M. Schneider and C. D. Hendlick: Rev. Sci. Instrum. 35 (1964) 1349。
前記式(8)から、液滴21aの間隔lは液滴21aの半径Rの7倍まで広げることができる。
前記式(6)に示されるように、力Fは点電荷である偏向電極15の先端と液滴21aとの距離rの−5乗に比例することを踏まえると、液滴21aが偏向電極15の先端に最も近付いているときの偏向電極15の先端と液滴21aとの距離がr=2a程度になるように偏向電極15を配設した場合、偏向電極15の先端の最も近くに存在する液滴21aに加わる力に対して、当該液滴21aの前後に存在する液滴21aに加わる力は10-3程度である。
してみると、力Fは、偏向電極15の先端の最も近くに存在する液滴21aのみに働くと考えることができる。つまり、偏向電極15に電圧を印加することによって生じる電界により液滴21aに働く誘電力(マックスウエル応力)の及ぶ範囲の直径は、隣接する液滴21a同士の間隔より小さい。また、偏向電極15の先端の直径又は厚さも、隣接する液滴21a同士の間隔より小さい。したがって、本実施の形態における飛翔方向制御装置10によって、液滴21aの一滴一滴の運動を制御することができる。
次に、本発明の発明者が行った実験結果について説明する。
図2は本発明の実施の形態におけるマックスウエル応力によって変形する液滴の様子を示す写真、図3は本発明の実施の形態におけるマックスウエル応力によって飛翔方向が偏向させられた液滴の様子を示す写真、図4は本発明の実施の形態におけるマックスウエル応力によって一滴おきに飛翔方向が偏向させられた液滴の様子を示す写真、図5は本発明の実施の形態における偏向電極に印加する電圧と液滴の偏向角度との関係を示す図、図6は本発明の実施の形態における板状の偏向電極を使用した場合のマックスウエル応力によって飛翔方向が偏向させられた液滴の様子を示す写真である。
本発明の発明者は、先端部が絞られたガラス製の毛細管を用いて飛翔方向制御装置10のヘッド部11を作成し、該ヘッド部11の外側に圧電素子から成る振動付与部12を取り付けて実験を行った。また、この実験では、液体21として純水を使用した。
そして、振動付与部駆動装置13からの駆動信号を付与することによって振動付与部12を作動させると、液体21を充填(てん)したヘッド部11に外側から圧力波が与えられる。該圧力波は、先端部に向けて細くなる毛細管であるヘッド部11の壁に沿って伝搬し、加圧ポンプ19によって印加された定圧力に重畳され、その結果、ヘッド部11の先端からは直径が周期的に変化する液柱21bが射出される。該液柱21bは周期的な直径の変動の成長に伴って分裂し、液滴21aを生成する。これにより、図2〜4に示されるように、液滴21aが射出された。
また、図2〜4において、上側縁から下に向けて突出する先端が尖った部材は、実験で使用した棒状又は針状の偏向電極15である。該棒状又は針状の偏向電極15の先端の直径は、100〔μm〕以下、望ましくは50〔μm〕以下であって、隣接する液滴21a同士の間隔よりも小さな値となっている。
なお、図1に示される飛翔方向制御装置10では、ヘッド部11の先端が左を向くように描かれているが、実験で使用した飛翔方向制御装置10では、ヘッド部11の先端が右を向いていることに留意されたい。図4において、左側縁から右に向けて突出する先端が尖った部材が実験で使用したヘッド部11である。
また、図1に示される飛翔方向制御装置10では、偏向電極15は液滴21aの飛翔経路の下側に配設され、その先端が上を向くように描かれているが、実験で使用した飛翔方向制御装置10では、偏向電極15は液滴21aの飛翔経路の上側に配設され、その先端が下を向いていることに留意されたい。
図2には、ヘッド部11の先端から液滴21aを連続的に射出するとともに、20〔μs〕に亘(わた)って2〔kV〕のパルス状の電圧を偏向電極15に印加した瞬間に、マックスウエル応力によって偏向電極15の先端に最も近い直径30〔μm〕の液滴21aが変形する様子が示されている。図2は、ストロボを発光して撮影した顕微鏡写真である。
また、図3には、図2に示される変形した液滴21aが、その後、徐々に当初の飛翔方向から偏向して、他の液滴21aとは異なる飛翔経路を飛翔する様子が示されている。なお、他の液滴21aの飛翔経路は当初のとおり、真っ直ぐである。また、図3も、図2と同様に、ストロボを発光して撮影した顕微鏡写真である。
さらに、図4には、同様のパルス状の電圧を、液滴21aが1つおきに偏向電極15の先端近傍を通過するタイミングで偏向電極15に印加した様子が示されている。連続して射出された液滴21aは、1つおき毎に飛翔方向が偏向させられていることが分かる。このことから、飛翔方向制御装置10によって液滴21aの飛翔方向を制御可能であることが証明された。また、偏向させられた液滴21aの飛翔経路から、当初の飛翔経路と偏向後の飛翔経路との間の角度、すなわち、偏向角度も計測することができる。
そして、本発明の発明者は、偏向電極15に印加する電圧を変化させ、偏向電極15に印加する電圧と液滴21aの偏向角度との関係を測定した。図5は、測定結果を示すグラフである。
図5において、+で示される点は測定結果を示している。この測定結果から、液滴21aの偏向角度が、偏向電極15に印加する電圧の二乗に比例していることが分かる。
また、図5において、点線で示される曲線は、前記式(1)〜(4)に従って計算を行って得られた理論式を示す曲線である。該曲線と+で示される点とから、測定結果が理論式と一致することが分かる。
このような測定結果は、液滴21aに働く力が、電荷に対して働く静電力ではなく、誘電体に働く誘電力、つまり、マックスウエル応力であることを証明している。
続いて、本発明の発明者は、液体21として、純水に代えて、純水の10倍の粘性を備えるシリコーンオイルを使用して、同様の実験を行ったところ、同様の結果を得ることができた。前記シリコーンオイルは、一般に市販されている信越化学工業株式会社製のシリコーンオイル(商品名:信越シリコーン、製品名:KF−96L−10cs、成分:ジメチルポリシロキサン、動粘性度10〔cSt〕、粘性10〔mPa・s〕)である。
続いて、本発明の発明者は、偏向電極15として、棒状又は針状の部材に代えて、先端が尖ったテーパのついた細長い板状の部材、すなわち、ナイフエッジ状の部材を使用して同様の実験を行ったところ、同様の結果を得ることができた。なお、前記ナイフエッジ状の部材は、先端の厚さが16.6〔μm〕、先端の角度が11.5〔度〕の部材である。また、液体21は純水である。そして、前記偏向電極15の先端の厚さは、隣接する液滴21a同士の間隔よりも小さな値となっている。
図6には、偏向電極15としてナイフエッジ状の部材を使用した場合において、偏向電極15に印加した電圧によるマックスウエル応力が働いた液滴21aが、その後、徐々に当初の飛翔方向から偏向して、他の液滴21aとは異なる飛翔経路を飛翔する様子が示されている。なお、他の液滴21aの飛翔経路は当初のとおり、真っ直ぐである。また、図6も、図2〜4と同様に、ストロボを発光して撮影した顕微鏡写真である。
なお、図6においては、上側縁から下に向けて突出する先端が尖った部材が実験で使用したヘッド部11であって、液滴21aは下へ向いて飛翔し、偏向電極15は液滴21aの飛翔経路の右側に配設され、その先端が左、かつ、やや斜め上を向いていることに留意されたい。また、図6に示される例において、液滴21aは、直径が50〔μm〕、速度が5〔m/s〕、間隔が240〔μm〕である。
このように、本実施の形態においては、空間に射出された液滴21aの飛翔経路の近傍に配設した偏向電極15に電圧を印加して前記飛翔経路の周辺空間に不均一な電界を生じせしめ、該電界によって液滴21aに働く誘電力により、液滴21aの飛翔方向を非接触で制御するようになっている。これにより、導電性を備えていない材料から成る液滴21aであっても飛翔方向を非接触で制御することができる。また、導電性を備える材料から成る液滴21aであっても電荷を付与する必要がない。したがって、電荷を付与するための装置が不要であり、飛翔方向制御装置10の構成を簡素化して小型化することができ、コストを低減することができる。また、電荷を付与するための時間が不要であり、高速周期で射出される液滴21aであっても飛翔方向を制御することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明は、飛翔物体の飛翔方向の制御方法及び制御装置に適用することができる。
10 飛翔方向制御装置
11a ノズル
15 偏向電極
16 電圧印加装置
21a 液滴
21b 液柱

Claims (7)

  1. 大気中又は真空中に射出されて飛翔する飛翔物体の飛翔方向の制御方法であって、
    前記飛翔物体は液滴であり、
    該液滴の飛翔経路の近傍に配設された制御電極に電圧を印加することによって前記飛翔経路の周辺空間に不均一な電界を生じせしめ、
    該電界によって前記液滴に働く誘電力であって、その及ぶ範囲の直径は、隣接する液滴同士の間隔より小さい誘電力により、前記液滴の飛翔方向を非接触で制御することを特徴とする飛翔物体の飛翔方向の制御方法。
  2. 前記液滴が大気中又は真空中を飛翔中に前記液滴の飛翔方向を制御する請求項1に記載の飛翔物体の飛翔方向の制御方法。
  3. 前記液滴は、ノズルから噴出された連続する液柱の分裂によって形成される請求項1又は2に記載の飛翔物体の飛翔方向の制御方法。
  4. 前記液滴は帯電していない請求項1〜のいずれか1項に記載の飛翔物体の飛翔方向の制御方法。
  5. 所望の液滴が前記制御電極の近傍を通過するタイミングで前記制御電極に電圧を印加することによって、連続して飛翔する複数の液滴の飛翔方向を選択的に制御する請求項1〜のいずれか1項に記載の飛翔物体の飛翔方向の制御方法。
  6. 前記液滴は直径が0.5〔mm〕以下である請求項1〜のいずれか1項に記載の飛翔物体の飛翔方向の制御方法。
  7. 大気中又は真空中に射出されて飛翔する飛翔物体の飛翔方向の制御装置であって、
    前記飛翔物体は液滴であり、
    該液滴の飛翔経路の近傍に配設された制御電極と、
    該制御電極に電圧を印加する電圧印加装置とを有し、
    前記制御電極は、先端が尖った棒状又は針状の形状を備え、前記先端は、直径が隣接する液滴同士の間隔より小さく、前記飛翔経路の近傍に位置するように配設され、
    前記電圧印加装置が前記制御電極に電圧を印加することによって前記飛翔経路の周辺空間に不均一な電界を生じせしめ、
    該電界によって前記液滴に働く誘電力により、前記液滴の飛翔方向を非接触で制御することを特徴とする飛翔物体の飛翔方向の制御装置。
JP2010038881A 2010-02-24 2010-02-24 飛翔物体の飛翔方向の制御方法及び制御装置 Active JP5584912B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010038881A JP5584912B2 (ja) 2010-02-24 2010-02-24 飛翔物体の飛翔方向の制御方法及び制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010038881A JP5584912B2 (ja) 2010-02-24 2010-02-24 飛翔物体の飛翔方向の制御方法及び制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011173316A JP2011173316A (ja) 2011-09-08
JP5584912B2 true JP5584912B2 (ja) 2014-09-10

Family

ID=44686661

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010038881A Active JP5584912B2 (ja) 2010-02-24 2010-02-24 飛翔物体の飛翔方向の制御方法及び制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5584912B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6607759B2 (ja) * 2015-10-08 2019-11-20 株式会社日立産機システム 帯電制御型インクジェットプリンタおよびそれを用いた印字方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5619763A (en) * 1979-07-25 1981-02-24 Canon Inc Ink-jet recording method
JPS5818736U (ja) * 1981-07-31 1983-02-04 株式会社横河電機製作所 インクジエツト記録装置
FR2821291B1 (fr) * 2001-02-27 2003-04-25 Imaje Sa Tete d'impression et imprimante a electrodes de deflexion ameliorees

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011173316A (ja) 2011-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Mishra et al. High-speed and drop-on-demand printing with a pulsed electrohydrodynamic jet
KR101460156B1 (ko) 압전 방식 전압 발생기를 구비한 액적 토출 장치, 및 이를이용한 액적 토출 방법
Xie et al. Multi-materials drop-on-demand inkjet technology based on pneumatic diaphragm actuator
JP6327493B2 (ja) プリンティング装置
KR20170108972A (ko) 다노즐 프린트 헤드
Raje et al. A review on electrohydrodynamic-inkjet printing technology
JP2009507672A (ja) インクジェットプリント用液滴帯電偏向装置
Sadeghian et al. An approach to design and fabrication of a piezo-actuated microdroplet generator
WO2007035247A1 (en) Individual jet stimulation controlled jet break-off length
EP2666634A2 (en) Inkjet recording apparatus
JP2008540118A (ja) 高速液体パターン塗布装置
US20080036820A1 (en) Apparatus and Method for Jetting Droplet Using Electrostatic Field
KR101615633B1 (ko) 잉크젯 프린팅 장치의 구동 방법
US9409391B2 (en) Methods of driving hybrid inkjet printing apparatus including resonating ink in a nozzle
JP5901064B2 (ja) 液体の力学物性の測定方法及び測定装置
JP5584912B2 (ja) 飛翔物体の飛翔方向の制御方法及び制御装置
KR20110065099A (ko) 잉크젯 프린팅 장치 및 그 구동 방법
JP2005058806A (ja) 静電吸引型流体吐出方法及びその装置
Kim et al. On-demand electrohydrodynamic jetting with meniscus control by a piezoelectric actuator for ultra-fine patterns
Kim et al. Control of charged droplets using electrohydrodynamic repulsion for circular droplet patterning
Byun et al. A hybrid inkjet printer utilizing electrohydrodynamic jetting and piezoelectric actuation
KR101162833B1 (ko) 압전방식 잉크젯 프린터 헤드
Lee et al. Study on electrohydrodynamic jetting performance of organic solvents
EP0921947A1 (en) Two-dimensional fluid droplet arrays generated using a single nozzle
Work et al. A Simple Thermoelectric Droplet Generator

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130201

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131009

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131015

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140701

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140702

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5584912

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250