JP2004066522A - 天然材料を含有する樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

天然材料を含有する樹脂成形品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】天然材料を均等に配合するとともに、この天然材料を意匠面として利用する樹脂成形品の製造方法を提供すること。
【解決手段】天然材料を含有する樹脂成形品の製造方法であって、砕壊した天然材料1に樹脂2を混合した混合物3を加熱、圧縮してシートを形成し、その後、シートを砕壊して、砕壊したシートの砕壊物をベースとなる樹脂に混合した混合物を成形することにより天然材料含有樹脂層を形成する。そして必要に応じて、天然材料含有樹脂層と基材となる樹脂層を含む多層成形品を成形し、部品に耐衝撃性と剛性を備える。木粉を利用した天然材料含有樹脂層に対して射出成形によってベース材料(PP樹脂)との二層成形とした場合、この成形品はベース材料に近い耐衝撃性と剛性を有することが認められた。このため、様々な工業部品にこの製造方法を採用できる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、天然材料を含有する樹脂成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近の自動車の開発動向は、自動車市場の熟成を背景に、より個性的な車づくりへと指向している。このため、車体に樹脂成形品を採用することで、一体化による部品点数の減少、軽量化、防錆を行うとともに、デザインの自由度を高め、ユーザーニーズの多様化に応えている。一方、近年、エコロジー意識の高まりとともに、容器、収納具等、日常品をはじめとする様々な樹脂成形品に対して、木片、木粉や植物繊維のような天然材料を特に意匠面として活用するように配合した部品に対する需要がある。これは、このように天然材料を配合した部品は自然を想起させる意匠を有し、使用者に安らぎを与えることができる等、通常の樹脂成形品が有しない機能を提供するためである。このため、自動車部品においても天然材料を配合した樹脂成形品の検討が行われている。しかしながら、自動車部品の場合、所定の耐衝撃性や剛性等を満足することが必要とされるため、日常品への適用とは異なり、さらなる工夫が必要とされている。
【0003】
例えば、自動車のドアトリムに天然材料を配合した樹脂成形品を適用する場合を思料されたい。ドアトリムの位置するボデーサイドは車体の見栄え上重要な箇所に相当するため、十分な面精度が要求されるとともに、自動車の内装部品として所定の耐衝撃性や高剛性等を有することが求められる。しかしながら、従来、自動車のドアトリムに対して、単に樹脂(プラスチック)に天然材料を混入させた部品を適用して、自然の風味を生かした意匠を提供しようとする際、天然材料と樹脂は比重が異なるため均一な混合を得られず、故に混合物のなかで天然物質が異物として働き、強度上の不利を招き、要求される耐衝撃性や高剛性を満足できなかった。また、成形面においても、使用する天然材料に残存する水分等によって、加工時に焼け、フローの発生等の成形条件の複雑化が生じる場合があった。故に、天然材料を配合した樹脂成形品を自動車の部品に使用するためには、樹脂に天然材料を均一に混入させて、十分な耐衝撃性と高剛性とを備えるようにした上で、自然の風味を生かした意匠を外観上問題のないように形成するのが好ましい。しかしながら、従来、係る条件を満足させた天然材料を含有する樹脂成形品の製造方法は公知ではなかった。
【0004】
天然材料を含有する樹脂成形品の製造方法に関する先行技術として、特開平8−113226号公報、特許第3042982号公報、特開平10−180940号公報、特開平10−235747号公報及び特開2001−71310号公報に開示されたものを挙げることができる。
特開平8−113226号公報に開示された2層構造の器壁を有する熱可塑性プラスチック製容器及びその製造方法は、天然石の外観をもち、内容物を光線及び酸化から保護するのに役立ち、しかも孔及び/又は亀裂のない満足し得る美的外観をもつ2層構造の器壁を有する熱可塑性プラスチック性容器について開示している。ただし、特開平8−113226号公報に開示された発明では、適当な石の外観を付与するためには、大きくてしかも様々な粒度をもつ充填剤を多量に使用する必要があるとしている。この上で、熱可塑性プラスチックからなる内層と、種々の粒度と50μmよりも大きい直径とをもつ粒子を含む充填剤の少なくとも1種を含有する熱可塑性プラスチックからなる外層とを、同時押出し成形し、次いで前記2つの層を外層中の充填剤粒子が内層に対して平行に配向するように吹込み成形することによって、前記外層に亀裂が存在するのを防止させている。
また、特許第3042982号公報に開示された熱成形用複合シート材料並びに自動車用内装部品は、衝撃吸収機能が要求される自動車用内装部材に使用できる熱成形用複合シート材料を提供する上で、熱可塑性樹脂に木粉等の有機フィラーを混入してなる樹脂ボード層と、熱可塑性樹脂にタルク、ガラス繊維等の無機フィラー、ゴム成分を所定量添加した高衝撃強度を有する衝撃吸収層とを二層押出成形機によりシート状に積層一体化している。このように構成することで、従来と同一工法で簡単に成形できるとともに、特に衝撃吸収層の存在により、外部からの衝撃荷重を有効に吸収することができ、しかも、衝撃吸収層内のゴム成分によりシャープエッジの形成が抑えられ、乗員の安全保護を確実にしている。
さらに、特開平10−180940号公報に開示された模様を有する樹脂成形物およびその製造方法は、粒状天然石を含む模様を有する樹脂成形物とこの製造方法を提供する上で、従来の樹脂成形物では、粒状天然石が樹脂中に均一に分散しているので、粒状天然石の露出部分を広くするためには、粒状天然石の含有量を多くしなければならず、また、従来の樹脂成形物では、意匠性および表面硬度を向上させるために、天然石の含有量を多くすると、特に板厚が比較的薄い場合に、曲げ強さ、耐衝撃性、耐熱性等の物性が不十分であったことに鑑み、粒状天然石を含む樹脂成形物を提供するに際し、粒状天然石を樹脂成形物の厚み方向の一方に偏在させている。このように構成することで、粒状天然石が偏在している側の面における意匠性と表面硬度を保ったまま、粒状天然石の量を削減できるので、成形性を向上でき、かつ、曲げ強さ、耐衝撃性、耐熱性等の物性を向上可能としている。
さらに、特開平10−235747号公報に開示された木材代替材は、車両のリアボディに用いられる南洋木材の代替材を提供する上で、可塑性樹脂に天然繊維を強化剤として添加し、さらに相溶化剤を加えて成形することを特徴としている。このように構成することで、ポリプロピレン成形品および天然材料のみを混合し成形した成形品に比べ、機械的性質および寸法安定性が向上することから、繁雑な前処理・製品重量の増加・製品コストの上昇なしに木材の代替材を得ること可能としている。
そして、特開2001−71310号公報に開示された自動車内装部品用シート部材は、微細化した竹とポリオレフィン系熱可塑性樹脂とからなる組成物が、剛性や耐熱性を著しく向上し、該組成物からなるシート部材が高い剛性、耐熱性と軽量さを満足するとともに、リサイクルしても物性の低下が少なく、焼却しても残さが殆ど残さないことを知見することによって、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂と微細化した竹とから自動車内装部品用シート部材を形成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来、天然材料を含有する樹脂成形品に対する需要は大きく、様々な先行技術が存在するが、しかし、特開平8−113226号公報に開示された発明は、主にプラスチック製容器に関するものであって、特に粗い表面を有する天然石の外観を得るために、大きくてしかも様々な粒度をもつ充填剤を多量に使用することを前提とするため、容器には使用できても、耐衝撃性や剛性が求められるより使用環境の厳しい部品に適用できるものではなかった。また、木片、木粉や植物繊維のような天然材料を特に意匠面として活用する場合には不適切であった。
また、特許第3042982号公報に開示された発明は、樹脂ボード層に衝撃吸収層を積層一体化することによって衝撃吸収機能を高めているが、反面、意匠性を良好に保つためにコールドプレス成形用上型の型面に絞模様を刻設するか、衝撃吸収層の押出成形時に適宜彩色の顔料を混入することによって対処しているに過ぎなかった。この場合、耐衝撃性や高剛性を満足できても、天然材料を直接利用して意匠面を形成するには不適切であった。
さらに、特開平10−180940号公報に開示された発明は、粒状天然石を含む樹脂成形物に関するものであって、粒状天然物を樹脂成形物の厚み方向に一方に偏在させることによって、表面硬度と意匠性を維持させているが、しかしながら、木片、木粉や植物繊維等の天然材料を樹脂のなかに均等に配置して意匠性を高めることを目的とするものではなかった。
さらに、特開平10−235747号公報に開示された発明は、母材樹脂(熱可塑性樹脂)と強化材(天然材料)との相溶性を高めるために相溶化剤を加えることを必要としているため、製造方法の低コスト化を達成する上で、必ずしも最良の方法ではなかった。
そして、特開2001−71310号公報に開示された発明は、竹以外の天然材料を使用する天然材料を含有する樹脂成形品の製造方法について開示するものではないため、竹以外の様々な天然材料を含有する樹脂成形品の需要に対応するものではなかった。
【0006】
これら先行技術から理解できるように、従来、天然材料を含有する樹脂成形品の製造方法に関して様々な工夫がなされてきたが、しかし、天然材料を樹脂のなかに均等に配置させて、物性の偏りをなくし、必要に応じて耐衝撃性と剛性を向上させるとともに、特に木片、木粉や植物繊維等の天然材料を直接意匠面に利用する製造方法については公知ではなかった。
【0007】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、特に木片、木粉や植物繊維等の天然材料を樹脂のなかに均等に配置させて、物性の偏りをなくし、さらに、必要に応じて積層構造とすることによって耐衝撃性と剛性を満足させ、天然材料を直接意匠面に利用した、天然材料を含有する樹脂成形品の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明においては、天然材料を含有する樹脂成形品の製造方法であって、砕壊した天然材料に樹脂を混合した混合物を加熱、圧縮してシートを形成し、その後、前記シートを砕壊して、この砕壊したシートの砕壊物をベースとなる樹脂に混合した混合物を成形することにより天然材料含有樹脂層を形成することを特徴とする。
この構成では、一度シート状に形成して樹脂により天然材料を仮に接着した後、シートを砕壊して樹脂と混合することにより、樹脂成形品内で天然材料を均等に配置させ、故に物性の偏りをなくして耐衝撃性及び剛性を向上させ、さらに、加熱、圧縮して樹脂と天然材料とを接着させることで、押出し機にかける際に天然材料によるスクリュー等への巻きつきを防止する。
【0009】
次に、請求項2に記載した発明においては、天然材料を含有する樹脂成形品の製造方法であって、砕壊した天然材料に樹脂を混合した混合物を加熱、圧縮してシートを形成し、その後、前記シートを砕壊して、この砕壊したシートの砕壊物をベースとなる樹脂に混合した混合物を成形することにより天然材料含有樹脂層を形成し、さらに、前記天然材料含有樹脂層と基材となる樹脂層を含む多層成形品を成形することを特徴とする。
この構成では、一度シート状に形成して樹脂により天然材料を仮に接着した後、シートを砕壊して樹脂と混合することにより、樹脂成形品内で天然材料を均等に配置させ、故に物性の偏りをなくして耐衝撃性及び剛性を向上させ、また、加熱、圧縮して樹脂と天然材料とを接着させることで、押出し機にかける際に天然材料によるスクリュー等への巻きつきを防止させる。さらに、基材となる樹脂層を含む多層成形とすることで耐衝撃性及び剛性を一層向上させ、そして、積層構造とすることで、適宜、基材となる樹脂層にゴムやタルクを配合することで樹脂成形品の要求性能をより一層向上できるため、機能部品の意匠面に天然材料の風合いを持たせるとともに、厳しい要求性能を求められる自動車の機能部品等への利用が可能となる。
【0010】
さらに、請求項3に記載した発明においては、請求項1または2に記載されたものにおいて、前記砕壊した天然材料に混合する樹脂の種類と、前記シートを砕壊した後に混合するベースとなる樹脂の種類が同一であることを特徴とする。
この構成では、使用する樹脂の種類を同一とすることで親和性を高め、成形時にシートを形成する樹脂をベースとなる樹脂に溶融させて、天然材料を容易に樹脂部内に均一に配置できる。
【0011】
そして、請求項4に記載した発明においては、請求項2に記載されたものにおいて、前記シートを砕壊した後に混合するベースとなる樹脂の種類と、前記多層成形により基材となる樹脂層を形成する樹脂の種類が同一であることを特徴とする。
この構成では、多層成形時に使用する樹脂の種類を同一とすることで親和性を高め、相溶化材等を加えることなく、天然材料含有樹脂層と基材となる樹脂層の結合力を向上できる。
【0012】
本発明に係る天然材料を含有する樹脂成形品の製造方法は基本的には以上のように構成されるが、樹脂成形品に利用する天然材料を含有する樹脂層は、この樹脂成形品の全体に対して適用される必要はなく、この一部に限定して適用されてもよい。また、上記成形段階に先立って、準備段階として天然材料を十分に乾燥させて、加工時に天然材料からの水分等による焼けやフローを防止し、外観を好適に保つようにする。また、天然材料含有樹脂層と基材となる樹脂層とを積層状に形成する際、好適には射出成形によって二層成形とするが、この基材部分にマスターバッチ対応でゴム、タルク等のフィラーを配合させて、耐衝撃性及び剛性を一層向上させてもよい。さらに、射出成形に限定されず、型成形、プレス成形等、他、任意の方法を使用して、天然材料含有樹脂層と基材となる樹脂層とを二層に限定されず、適当に積層状に形成してもよい。そして、本発明に係る樹脂成形品は天然材料を意匠面として利用するとともに、一体化による部品点数の減少、軽量化、防錆を行い、様々な部品に適用できる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に関する天然材料を含有する樹脂成形品の製造方法について説明する。ただし、本明細書において用語「天然材料」は、天然に存在する任意の材料として広義に定義され、好適には、木片、木粉や植物繊維であり、この具体例として、葛、ケナフ、コルク、竹等を挙げることができるが、必ずしも単体品に限定されず、複合品を含む。
また、本発明の実施の形態は、(1)天然材料を意匠面として活用するように含有する、容器、収納具等、日常品をはじめとする様々な部品に使用できる樹脂成形品と、(2)この樹脂成形品と基材とを積層状に構成して、天然材料を意匠面として活用するとともに、基材によって耐振動性や高剛性を備えて、自動車用内装部品をはじめとする様々な機能性部品に使用できる樹脂成形品の製造方法を提供するが、前者を第一の実施の形態として、そして後者を第二の実施の形態として、以下順に説明する。
【0014】
本発明の第一の実施の形態に係る天然材料を含有する樹脂成形品の製造方法は、少なくとも次に示す2つの段階から構成される。即ち、
(I)砕壊した天然材料に樹脂を混合した混合物を加熱、圧縮してシートを形成する段階と、
(II)前記シートを砕壊して、この砕壊したシートの砕壊物をベースとなる樹脂に混合した混合物を成形することにより天然材料含有樹脂層を形成する段階から構成される。
【0015】
ただし、上記各段階を行うに先立って、準備段階として、十分に乾燥した天然材料を用意する。好適には、天然材料を約80〜100℃の温度で、約3〜5時間乾燥させる。このように天然材料を乾燥させることで、樹脂成形品の製造時に天然材料内に残存する水分や空気の巻き込みによって、成形不良が生じることを避けることができる。ただし、この範囲を上回って天然材料を乾燥させると、過乾燥となり、天然材料に焦げ付き等、変性、変色が生じるため好ましくない。また、この範囲を下回って天然材料を乾燥させると、乾燥不足となり、天然材料内に水分や空気等が残存するため好ましくない。特に、後者の場合、加工時に銀色の流れや斑点のようなシルバーが発生し、外観上欠陥となる模様が生じる場合がある。尚、上述した温度及び時間の範囲は本発明の出願人によって試験上確認されたものであるが、しかしながらこの範囲は具体例の一つとして示されたものであって、使用する天然材料の種類等が異なるに従い、この範囲は適宜変更可能であることを理解されたい。
【0016】
上記準備段階を経た後、段階(I)として、十分に乾燥させた天然材料を砕壊(粉砕及び/または破壊)して、この砕壊した天然材料に重量比で約1割程度の樹脂を混合して、天然材料を仮に接着させる。この混入する樹脂は好適には熱可塑性樹脂であって、具体例としてポリプロピレン樹脂(PP樹脂)を挙げることができるが、他、適当な熱可塑性樹脂を適用するのは任意である。また、好適にはこの混合する樹脂はペレット状である。そして、図1に示すように、この天然材料1と樹脂2の混合物3をプレスにて加熱、圧縮して、混合物3を板状となるようにシートを形成する。尚、このプレスを行う機械の詳細は任意であるが、好適にはホットプレスであって、図2に示すように、プレス機械8の台座部6上に天然材料1と樹脂2の混合物3を配置し、プレス部7を上下移動させて、約100〜150℃の温度で約10〜30秒間プレスする。このように天然材料1にペレット状の樹脂2を約1割混入し、この混合物3を加熱、圧縮することによって、含有する天然材料(例えば、天然繊維)を十分に接着してシートを成形する。具体例を挙げると、約5トンのホットプレスを用いて約120℃の温度で約10秒間混合物をプレスする。
【0017】
次に、段階(II)として、プレスされたシートを任意の粉砕機を用いて砕壊する。この砕壊の大きさは加工及び意匠条件等によって適当に選択されるが、好適には、シートの表面上で10mm×10mm程度の細かさで行う。ただし、この大きさ以外にシートを砕壊するのは任意である。そして、得られた砕壊品に再度ベースとなる樹脂材料(ベースプラスチック材料)を混ぜる。この際、砕壊品は、ベースプラスチック材料に対して重量で10〜50%の割合で配合する。このため、この混合物は樹脂の規格として扱われる。ただし、好適には、この段階(II)で砕壊品に加える樹脂(ベースプラスチック材料)は、段階(I)で加える樹脂と同一であって、双方の部材は親和性を維持する。しかしながら、親和性が十分維持される限り、必ずしも同一の樹脂に限定されなくてもよい。そして、砕壊品に樹脂を加えた混合物を押出し機にかけて、混合物を成形することにより天然材料含有樹脂層を形成する。この際、シートを構成する樹脂材料は親和性のある(好適には同一部材である)ベースプラスチック材料内に溶融され、天然材料は均等に配合される。ただし、押出し温度の温度範囲はベースプラスチック材料が溶融する温度(例えば、160℃)以上で、かつ200℃以下とするのが好ましい。これは、この範囲を超えた高温では熱による変性が天然材料に生じるので、好ましくないためである。好適には、押出し温度は180℃である。尚、押出し機の種類によっては、押出し中に温度の上昇が生じるものがあるのに鑑み、押出し温度は設定値ではなく、実測値とする。本発明の出願人は、木片に対してPP樹脂を用いた混合物の場合、押出し温度を実測値で180℃とするとき好適な結果を得たが、しかし220℃以上の温度とするとき、天然材料に著しい焼けと変色等の成形不良が発生することを試験により確認している。
ただし、本発明に係る他の実施の形態では、押出し機以外の方法によって、砕壊したシートの砕壊物をベースとなる樹脂に混合した混合物を成形することにより天然材料含有樹脂層を形成してもよい。
【0018】
従って、本発明に係る第一の実施の形態は、混合物を一度シート状に形成して樹脂により天然材料を仮に接着した後、このシートを破壊して樹脂と混合させて、押出し機に投入することにより、天然材料を混合物中に均等に混ぜることを可能にする。一方、従来の技術では、直接天然材料と樹脂とを混合させて押出し機に投入していたため、部材の比重が異なるため、混合物に偏りが生じていた。この偏りは混合物の物性の偏りとして影響するため好ましくなかった。さらに、従来、直接押出し機に天然材料を投入する場合には繊維等の天然材料が均等に混ざりにくいため、特に繊維等が押出し機のスクリューに巻き付くことがあり、好ましくなかった。これに対し、本発明の第一の実施の形態では、天然材料と樹脂とを均等に混入させて、物性に偏りを生じさせず、樹脂に親和性をもたせて接着させることで、天然材料の押出し機のスクリューへの巻き付きを防止する。
【0019】
尚、本発明の第一の実施の形態で使用する樹脂は、メルトフローレート(MFR)が10g/10min以上のものが好ましい。これは、樹脂の流動性は部品の意匠面に与える影響が大きく、MFRが10g/10minを下回る場合、流動性が悪化するので好ましくないためである。本発明の出願人は、MFRが10g/10minを下回り、かつ天然材料配合樹脂の成形設定温度を160℃とすると、成形が十分にできないことを試験により確認している。また、本発明の出願人は、MFRが30g/10min程度の樹脂の場合、成形上好適であることを試験により確認している。
【0020】
以上のように、樹脂の流動性を好適な範囲内に保つことで、部品の形成時にこの意匠面を好適な状態に保つが、さらに、本発明に係る第一の実施の形態では、意匠面側の表面をシボ加工することで、コルクのような表面を意匠面に表現させてもよい。
また、天然材料を意匠面として利用する際、この天然材料の有する天然の匂いを自然に生じさせることで、あるいは天然材料に好適な匂いを意匠面に付けて人工的に匂いを生じさせることで、この樹脂成形品の使用者に対して、視覚のみならず嗅覚においても、自然の感覚を与えられるように構成してもよい。
【0021】
以上記載の方法によって、本発明に係る第一の実施の形態では、樹脂のなかに天然材料を均一に混入する、天然材料を含有する樹脂成形品の製造方法を提供できる。故に、本発明に係る第一の実施の形態は、上記特開平8−113226号公報、特許第3042982号公報、特開平10−180940号公報、特開平10−235747号公報及び特開2001−71310号公報に開示された先行技術と比較して、物性に偏りを生じさせずに、木片、木粉または植物繊維をはじめとする天然材料の素材感を直接意匠面として利用できるため、日常品をはじめとして、様々な工業物に広く適用できるという、特筆する効果を奏する。
【0022】
さらに、本発明に係る第二の実施の形態では、上記段階(II)の終了後、さらなる段階(III)として、第一の実施の形態で形成した天然材料含有樹脂層を意匠面側にし、この意匠面側の裏側に樹脂を付与する二層成形ないしは多層成形を行って、部品の耐衝撃性と剛性を高めることを可能とする。この場合、日常品に限らず、例えば自動車用内装部品のような機能性部材に対しても本発明の第二の実施の形態に係る製造方法を適用することが可能になる。
つまり、本発明の第二の実施の形態に係る天然材料を含有する樹脂成形品の製造方法は、少なくとも次に示す3つの段階から構成される。即ち、
(I)砕壊した天然材料に樹脂を混合した混合物を加熱、圧縮してシートを形成する段階と、
(II)前記シートを砕壊して、この砕壊したシートの砕壊物をベースとなる樹脂に混合した混合物を成形することにより天然材料含有樹脂層を形成する段階と、そして、
(III)天然材料含有樹脂層と基材となる樹脂層を含む多層成形品を成形する段階から構成される。
ただし、(I)及び(II)に記載の段階は、第一の実施の形態と同様に行われるため、記載の重複を避けるため、これら段階に関する説明については割愛する。
【0023】
ここで本発明の第二の実施の形態について説明するに際し、より具体的に、添付した図3と図4を参照して、自動車のドアトリムに対して耐衝撃性と高剛性を備えるとともに、自然の風味を生かした意匠面を提供する事例について説明する。
図3を参照すると、符号21はドアトリムを示し、カバー22、ウエザストリップ23、さらにはドアパネルアッシ24と組み合わされて、フロントドア20を形成することを示す斜視図である。このドアトリム21に対して、上記(I)、(II)に記載の段階によって天然材料を利用した意匠面が形成される。この意匠面がフロントドア20を構成する上で十分な強度を求められる部位に相当する場合には、このままの状態では強度上不利が予想される。従って、本発明に係る第二の実施の形態では、上記(I)及び(II)に記載の段階によって得られた天然材料含有樹脂層を意匠面側にし、この意匠面側の裏側により物性を高める(耐衝撃性と高剛性を付与する)ための樹脂を基材として積層状に成形する。尚、意匠面はドアトリム(樹脂成形品)21の全面にわたって形成される必要はなく、この一部に限って形成されてもよい。
【0024】
図4は、射出成形方法によって、上記ドアトリム21の意匠面11の裏面側に溶融樹脂を射出する成形方法を(A)と(B)に分けて示す略図である。ここで、符号31、32は金型を示し、好適には、これら金型31、32は型締め状態にされ、両者の間にキャビティが形成され、(A)に示すように、この内部の所定位置に、ノズルを経てスプルー30のゲート孔から加熱流動化された溶融樹脂を射出して、意匠面(天然材料含有樹脂層)11を成形する。そして、(B)に示すように、この内部の所定位置に配置された意匠面11の裏面側に、ノズルを経てスプルー30のゲート孔から加熱流動化された溶融樹脂を射出して、この意匠面11の裏面側に基材12を配置するように二層成形(ないしは多層成形)を行う。
ただし、この射出成形を行うに先立って、準備段階として天然材料含有樹脂層11を十分に乾燥させる。好適には、約80〜100℃の温度で、約3〜5時間除湿乾燥させる。
【0025】
さらに、本発明の第二の実施の形態に用いる射出成形の方法は任意であって、図4に示す実施の形態に限定されず、例えばスプルー30の個数及び溶融樹脂流量を適宜変更してもよい。また、実施の形態によって、意匠面11の裏側に基材を構成する溶融樹脂を垂直方向に射出するのが好ましくない場合には、オーバーラップゲート、ディスクゲート、またはサブマリンゲート等を使用して溶融樹脂の射出角度を変化させてもよい。さらに、実施の形態に応じて、射出成形方法以外の成形方法を用いることは任意であって、型成形、プレス成形等の任意の方法を使用して、天然材料含有樹脂層11と基材となる樹脂層12とを積層状に形成してもよい。
【0026】
ただし、本発明に係る好適な実施の形態では、ベースプラスチック材料の種類(段階(II)で砕壊したシートに混合する樹脂の種類)と、さらに段階(III)で多層成形を行って基材とする樹脂の種類とを同一にする。この場合、天然材料含有樹脂層11と基材となる樹脂層12の親和性を高め、故に双方の部材11、12が容易に剥離しないように結合力を向上できる。
また、高温では熱による変性が天然材料に生じ、また通常の成形温度を超えて基材材料を加熱すると基材材料の物性が低下するため、意匠面となる天然材料配合材料11の成形温度は、上述のように160〜200℃の範囲内とするが、基材12についてはこの材料の通常の成形温度でよい。例えば、PP樹脂を使用する場合、射出成形温度は200℃程度が好ましい。
【0027】
さらに、自動車用内装部品として、樹脂成形品により一層の耐衝撃性と高剛性とが要求される場合には、本発明に係る他の実施の形態では、段階(III)で形成する基材部分にゴム、タルク等のフィラーを配合させるように、マスターバッチ対応で基材部分に熱可塑性樹脂のフィラーを高濃度で練り込んでもよい。
【0028】
ここで、図5と表1を参照して、天然材料として木紛を使用し、この天然材料を表層に、PP樹脂を基材として、本発明の第二の実施の形態に係る二層成形を行った樹脂成形品に対して、様々な物性試験を行った際の試験結果について説明する。尚、添付した図5は天然材料として木紛を使用して、この天然材料を表層11に、PP樹脂を基材12として二層成形された樹脂成形品の一部を切り取って取り出した試験片を示す略図であり、表1は、この試験片に対して様々な試験を行った際の物性の試験結果を示す表である。
【0029】
【表1】
Figure 2004066522
【0030】
ただし、物性試験に先立って行った加工条件は、次のようになる。まず十分乾燥させた天然材料(木の皮)を用意し、段階(I)でこの木の皮を砕壊して木粉にするととも、木紛90gに対してPP樹脂を10g配合するように混合し、この混合物をホットプレスにて約130℃の温度で約15秒間加熱、圧縮する。さらに、段階(II)でプレスした材料を10mm×10mm程度に再度砕壊させて、ベースプラスチック材料に対して2割配合し、押出し温度190℃で押出し機にかける。ただし、使用したベースプラスチック材料(PP樹脂)はフィラーを有しない。そして、段階(III)でPP樹脂を基材として用いて射出成形による二層成形を行うとともに、成形条件を適宜調節しながら、天然材料配合部分が1割の部品を作成した。このときの板厚の全体は約4mmである。
【0031】
上記加工条件のもと、本発明の第二の実施の形態に係る方法を使用して得られる天然材料含有樹脂層は、表1に示すように、ベースプラスチック材料に近い物性を有することが理解できる。特に、引張強さ、引張破壊時呼びひずみ、曲げ強さ、曲げ弾性率及びシャルピー衝撃強さにおいて、単に天然材料のみを使用する場合と比較して、この天然材料含有樹脂層はベースプラスチック材料に一層近い物性を有するため、単に天然材料を樹脂に混合させる従来の技術と比較して、耐衝撃性及び剛性において明瞭に有利である。
さらに、表1には示していないが、この二層成形された樹脂成形品の基材に対してフィラーを配合することによって、一層の物性の向上を図ることは可能である。また、樹脂成形品を多層成形することによって、さらなる物性の向上を図ることは可能である。
【0032】
以上、本発明の実施の形態では、上記(I)及び(II)の段階によって、樹脂のなかに天然材料を均一に混入する天然材料含有樹脂層を製造するとともに、必要に応じて(III)の段階を経て多層成形品とすることで、部品の耐衝撃性と剛性を向上させる。故に、本発明の実施の形態は、一体化による部品点数の減少、軽量化、防錆を行うとともに、新規に天然材料を意匠面として利用することにより、デザインの自由度を一層高め、ユーザーニーズの多様化に幅広く応え、さらに、耐衝撃性と高剛性を備えることによって、容器、収納具等の日常品に限らず、ドアトリムを初めとして、車体のオーナメント、コンソール等、耐衝撃性と高剛性が要求される様々な工業部品に採用できる。
【0033】
【発明の効果】
本発明は以上説明したように構成された天然材料を含有する樹脂成形品の製造方法であるから、請求項1に記載した発明によれば、一度シート状に形成して樹脂により天然材料を仮に接着した後、シートを砕壊して樹脂と混合することにより、樹脂成形品内で天然材料を均等に配置させ、故に物性の偏りをなくして耐衝撃性及び剛性を向上させ、さらに、加熱、圧縮して樹脂と天然材料とを接着させることで、押出し機にかける際に天然材料によるスクリュー等への巻きつきを防止することが可能となる。
【0034】
請求項2に記載した発明によれば、一度シート状に形成して樹脂により天然材料を仮に接着した後、シートを砕壊して樹脂と混合することにより、樹脂成形品内で天然材料を均等に配置させ、故に物性の偏りをなくして耐衝撃性及び剛性を向上させ、また、加熱、圧縮して樹脂と天然材料とを接着させることで、押出し機にかける際に天然材料によるスクリュー等への巻きつきを防止させる。さらに、基材となる樹脂層を含む多層成形とすることで耐衝撃性及び剛性を一層向上させ、そして、積層構造とすることで、適宜、基材となる樹脂層にゴムやタルクを配合することで樹脂成形品の要求性能をより一層向上できるため、機能部品の意匠面に天然材料の風合いを持たせるとともに、厳しい要求性能を求められる自動車の機能部品等への利用が可能となる。
【0035】
請求項3に記載した発明によれば、上記効果に加え、使用する樹脂の種類を同一とすることで親和性を高め、成形時にシートを形成する樹脂をベースとなる樹脂に溶融させて、天然材料を容易に樹脂部内に均一に配置可能とする。
【0036】
請求項4に記載した発明によれば、請求項2の奏する効果に加え、多層成形時に使用する樹脂の種類を同一とすることで親和性を高め、相溶化材等を加えることなく、天然材料含有樹脂層と基材となる樹脂層の結合力を向上可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態に係る製造方法において、天然材料と樹脂の混合物をプレスにて加熱、圧縮して、シートを形成したときの略図である。
【図2】図1に示した混合物をシート状に加圧する際に用いるプレス機械を示す略図である。
【図3】車両に用いるフロントドアの分解斜視図である。
【図4】本発明の第二の実施形態に係る、二層成形方法を示す略図である。
【図5】天然材料配合意匠面の裏面側に基材部分を二層成形した試験片を示す略図である。
【符号の説明】
1     天然材料
2     樹脂
3     混合物
11    天然材料含有樹脂層
12    基材部分

Claims (4)

  1. 天然材料を含有する樹脂成形品の製造方法であって、砕壊した天然材料に樹脂を混合した混合物を加熱、圧縮してシートを形成し、その後、前記シートを砕壊して、この砕壊したシートの砕壊物をベースとなる樹脂に混合した混合物を成形することにより天然材料含有樹脂層を形成することを特徴とする方法。
  2. 天然材料を含有する樹脂成形品の製造方法であって、砕壊した天然材料に樹脂を混合した混合物を加熱、圧縮してシートを形成し、その後、前記シートを砕壊して、この砕壊したシートの砕壊物をベースとなる樹脂に混合した混合物を成形することにより天然材料含有樹脂層を形成し、さらに、前記天然材料含有樹脂層と基材となる樹脂層を含む多層成形品を成形することを特徴とする方法。
  3. 前記砕壊した天然材料に混合する樹脂の種類と、前記シートを砕壊した後に混合するベースとなる樹脂の種類が同一であることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記シートを砕壊した後に混合するベースとなる樹脂の種類と、前記多層成形により基材となる樹脂層を形成する樹脂の種類が同一であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013129125A (ja) * 2011-12-21 2013-07-04 Toyota Boshoku Corp 熱可塑性樹脂成形体及びその製造方法
EP3142845A1 (en) * 2014-05-14 2017-03-22 Sema Plastik Kalip Ve Makine Sanay Ve Ticaret Limited Sirketi Production of two-layer composite deck tile by injection molding method

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