JP2004065253A - 生物学的組成物およびその調製方法、動物飼料組成物およびその製造方法、ならびに感染症の発生率を低下させるための方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】酵母を用いて動物の免疫機能を向上させる解決策を提供する。
【解決手段】この発明は鶏用飼料添加物に関する。この発明は、鶏の免疫機能を向上させ得る酵母細胞を含む生物学的組成物を作るための方法を提供する。この発明はまた、生物学的組成物を製造するための方法、および生物学的組成物を飼料添加物として用いる方法にも関する。この生物学的組成物は、鶏における感染症の発生率を低下させるため、または群れの健康を最適化するために使用可能である。この発明の方法は、酵母細胞が代謝的に活性となって動物の免疫系を刺激するのに強力となるように、周波数および場強度が規定された一連の電磁場の存在下で酵母細胞を培養するステップを含む。酵母細胞はまた、その性能を向上させるため、調節ステップも受けることもできる。
【選択図】 図1
【解決手段】この発明は鶏用飼料添加物に関する。この発明は、鶏の免疫機能を向上させ得る酵母細胞を含む生物学的組成物を作るための方法を提供する。この発明はまた、生物学的組成物を製造するための方法、および生物学的組成物を飼料添加物として用いる方法にも関する。この生物学的組成物は、鶏における感染症の発生率を低下させるため、または群れの健康を最適化するために使用可能である。この発明の方法は、酵母細胞が代謝的に活性となって動物の免疫系を刺激するのに強力となるように、周波数および場強度が規定された一連の電磁場の存在下で酵母細胞を培養するステップを含む。酵母細胞はまた、その性能を向上させるため、調節ステップも受けることもできる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の分野】
この発明は、動物の免疫機能を向上させ得る酵母細胞を含む生物学的組成物に関する。この発明はまた、その生物学的組成物を製造するための方法、およびその生物学的組成物を動物飼料添加物として用いる方法にも関する。
【0002】
【発明の背景】
抗生物質は1940年代から動物飼料に添加されてきた。2000年には、米国で販売された抗生物質の1/3以上−年間約1800万ポンド−が畜産業で使用されるということが報告された。それらは、病気の動物を治療するため、閉じ込められた納屋または小屋に収容された他の動物を感染から保護するため、および動物をより早く成長させるために使用される。量の点では、大抵の抗生物質は初めの2つの理由のために使用される。薬物の6.1パーセントのみが成長促進に用いられる。しかしながら、投与される動物の数の点では、成長促進の役割は多大である。それはなぜなら、農業従事者が抗生物質を少量ではあるが日常的な投与量で群れ全体に与えるためである。抗生物質の規則的な低投与量は、家畜を健康に保つのに役立つだけでなく、栄養素の吸収を向上させ、それは動物が少ない飼料でより早く育つのを助け、そのため特に集約農業経営において利益を増大させる。米国の9200万匹の豚の75パーセントが、抗生物質が添加された飼料を日常的に摂取していると推定されている。牛の約6パーセント、鶏の25パーセント、および七面鳥の半分についても同様である。
【0003】
動物によって代謝されないものを含む過度の抗生物質および化学物質は体内に留まるかまたは排泄され得る、ということは公知である。第1の場合、それは人間によって消費されるであろう肉(および牝牛または山羊の場合には乳)内に蓄積するかも知れない。このため、これらの抗生物質および化学物質が人間の食品を汚染する可能性がある。第2に、そしてより重要なことに、それは微生物を抗生物質にさらし、微生物の抗生物質耐性菌が発生することを可能にする。排泄される場合、これらの抗生物質および化学物質は自然環境に放出され、そこでそれらは土壌微生物と接触し得る。一般に使用される抗生物質は、抗生物質に対する耐性の発生、および人間において感染を引起す微生物を含む微生物へのそのような耐性の転移のため、或る期間にわたってさまざまな微生物に対し効果が弱まっていくあろうということが仮定されている。
【0004】
家畜に広く使用されている抗生物質が人間の感染症、特に食物媒介病原体によって引起されるものを治療する重要な抗生物質の力を減少させていることを示唆する、高まりつつある証拠がある。低レベルの抗生物質で処置されている家畜は薬物耐性形態の細菌を発生させている。一例では、1990年代になってやっとシナーシド(Synercid)の人間への使用が承認されたものの、バージニアマイシンと呼ばれる密接に関係した薬物は1974年から家畜に使用されている。実際、1990年以降、人間に感染を引起す動物原性感染症病原体の増殖薬物耐性菌の発生が多くの先進国で劇的に増加している。特に注目すべきはネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)DT104のMR菌の流行拡大であり、それは現在、ほぼ全世界的に分布するようである。DT104菌の中で、耐性範囲の増加はかなりの懸念事項である。世界の多くの地域で、シプロフロキサシンへの感受性低下の発生率が増加している。カンピロバクター(Campylobacters)種については、シプロフロキサシン耐性有機体の発生率は同様に増加しており、そのような分離株の報告が世界中の多くの国から寄せられている。スレルフォール(Threllfall)E.J.他、Acta Vet Scand Suppl 2000年、93:63−8;ウェーゲナー(Wegener)H.C.他、N Engl J Med.1999年5月20日、340(20):1525−32;スミス(Smith)K.E.他、N Engl J Med.1999年5月20日、340(20):1581−2;ウェーゲナー H.C.他、Acta Vet Scand Suppl. 1999年、92:51−7を参照されたい。
【0005】
人間の病気を引起す微生物における薬物耐性の発生に対する懸念のため、米国および欧州連合の規制機関は、或る抗生物質を動物飼料に成長促進物質として使用することを禁止し、または禁止を提案してきた。弁護のため、農業従事者および製薬製造業者は、抗生物質の使用を削減することは罹患率および死亡率の増加につながり、動物が理想的な屠殺体重になるまでにかかる時間量が増加することによって肉がより高価になると論じた。抗生物質は動物がより早くより太るのに役立つ。なぜならそれらは病気と戦うエネルギを浪費しないためである。健康に最大の危険を呈し得るのは成長促進物質に対する禁止であるということが論じられてきた。それらの保護なしでは、動物はより深刻な病気に直面し得るであろう。その結果、獣医師は高投与量の治療用抗生物質に頼らざるを得なくなるであろう。たとえば、スウェーデンで抗生物質の使用が禁止された翌年に、5万匹もの豚が一種の下痢で死亡した。
【0006】
畜産業において抗生物質を予防薬として使用することが禁止または削減されている一方で、家畜における感染症の発生率を低下させる代替的な手段に対する緊急の必要性が出現している。この発明は、酵母を用いて動物の免疫機能を向上させる解決策を提供する。
【0007】
真菌細胞または真菌発酵生成物を動物飼料に含めることは、時折用いられてきた。一般に共生または直接給餌微生物として言及される或る細菌、酵母および黴調製物が、経口投与されるかまたは動物飼料に添加されて、さまざまな利点をもたらす。しかしながら、そのような調製物の作用のメカニズムは正しく理解されていないが、それらは動物の消化管微小植物相/微生物相を変えることによって作用すると考えられており、それにより腸管内壁の健康を向上させ、栄養吸収の向上を可能にする。反芻動物の場合、調製物は第1胃での発酵をよくするかも知れず、それはガスの浪費的な発生をもたらす。
【0008】
動物飼料における真菌細胞および生成物の使用の例としては、ミラーパブリシングカンパニー(Miller Publishing Company)(ミネソタ(Minnesota)州ミネトンカ(Minnetonka))発行の「飼料添加物要約年報(annual Feed Additive Compendium)」、または以下の特許文献を参照されたい。
【0009】
米国特許第3,903,307号は、カンジダ・ユチリス(Candida utilis)およびトリコデルマ・ベリデ(Trichoderma veride)などの酵母による廃糖蜜またはバガスの発酵に基づいた動物飼料を作るためのプロセスを開示している。
【0010】
米国特許第4,055,667号は、水性アルコール媒体における使用済醸造用酵母のコロイド状の混合物を含む液体動物飼料補給食品を開示している。
【0011】
米国特許第4,582,708号は、発酵活動を有する生酵母細胞(サッカロミセス(Saccharomyces)種)と、粉砕された粉、粉砕された豆またはそれらの混合物を含むテキスチャライジング成分と、ミネラル混合物と、液体結合剤と、ビタミン混合物と、粉砕されたモンモリロナイトとを含む動物飼料補給食品を開示している。
【0012】
米国特許第5,624,686号は、或る細菌または酵母種(サッカロミセス・セレビジエ(Saccharomyces cerevisiae)、カンジダ・ユチリスなど)を培養し、細胞の代謝物質が動物に効率よく利用可能となるよう微生物細胞を破壊することによって調製される動物飼料添加物を開示している。
【0013】
米国特許第6,214,337号は、さまざまな酵母種(サッカロミセス・セレビジエ、カンジダ・ユチリスなど)の細胞壁に由来する酵母グルカンを含む動物飼料を開示している。
【0014】
ここにおける文献の引用は、ここに引用された文献のいずれもが関連先行技術であると容認するものとして、または引用された文献がこの出願の特許請求の範囲の特許性に対し考慮される材料であると容認するものとして意図されてはいない。これらの文献の日付に関する供述または内容に関する表現はすべて、出願人が利用可能な情報に基づいており、これらの文献の日付または内容の正確さに関するいかなる容認も構成しない。
【0015】
【特許文献1】
米国特許第3,903,307号明細書
【0016】
【特許文献2】
米国特許第4,055,667号明細書
【0017】
【特許文献3】
米国特許第4,582,708号明細書
【0018】
【特許文献4】
米国特許第5,624,686号明細書
【0019】
【特許文献5】
米国特許第6,214,337号明細書
【0020】
【発明の概要】
この発明は、たとえば鶏などの家禽における感染症の発生率を低下させるために動物飼料に添加可能である生物学的組成物に関する。
【0021】
一実施形態では、この発明は、摂取された場合に鶏などの反芻動物の免疫機能を向上させ得る複数の生酵母細胞を含む生物学的組成物を提供する。この生物学的組成物は、鶏における感染症の発生率を低下させるため、または群れの健康を最適化するために使用可能である。
【0022】
別の実施形態では、この発明は生物学的組成物を作る方法を提供する。特に、この発明の方法は、酵母細胞が代謝的に活性となって動物の免疫系を刺激するのに強力となるように、周波数および場強度が規定された一連の電磁場の存在下で酵母細胞を培養するステップを含む。酵母細胞の最大4つの異なる成分を用いて生物学的組成物が形成できる。酵母細胞はまた、その性能を向上させるため、調節ステップも受けることもできる。調節ステップは、動物の胃液、野生サンザシ果汁およびナツメ果汁を含む培養培地内で酵母細胞を培養するステップを含む。酵母細胞を活性化条件下で培養するステップと、この発明のさまざまな酵母細胞培養物を混合するステップと、次に続く酵母細胞を乾燥させるステップと、最終生成物を梱包するステップとを含む生物学的組成物を製造するための方法が包含されている。好ましい実施形態では、開始酵母細胞は商業的に公に利用可能および/または入手可能であり、サッカロミセス・セレビジエなどが挙げられるがこれに限定されない。
【0023】
この発明の生物学的組成物は、動物に直接給餌されるかまたは通常の動物飼料に取込まれる添加物として使用することが可能である。この発明の活性化した酵母細胞およびゼオライト粉末などの材料を含む動物飼料組成物が、この発明によって包含されている。
【0024】
[詳細な説明]
この発明は、動物の免疫機能を向上させ、および/または感染症の発生率を低下させることが可能な生物学的組成物に関する。この発明は、生物学的組成物を製造するための方法、および生物学的組成物を動物飼料添加物として使用するための方法を提供する。
【0025】
この発明の生物学的組成物は酵母を含む。飼料の成分としての酵母の従来の使用とは異なり、この発明の酵母細胞は動物用の栄養素の主要源ではない。この発明の酵母細胞は、現在日常的に家畜飼料に添加されている抗生物質を置き換えるまたは削減させる補給食品として役割を果たす。経口投与される場合または動物によって飼料と共に摂取される場合、この酵母細胞は生きている。動物の胃腸管内にある間、酵母細胞は免疫系を刺激して動物の免疫機能を向上させることが可能であり、それにより感染症の発生率を低下させる。この発明の生物学的組成物の使用は、畜産業において動物の健康を維持するコスト全体を下げ、飼料における抗生物質の最小限の使用または排除を実行可能にすることができる。
【0026】
以下の用語は当該技術分野において良く定義された意味を有すると考えられるが、用語をここで用いられるように定義し、この発明の説明を容易にするため、以下の事項を述べる。
【0027】
ここで用いられているように、「飼料」という用語は、動物に栄養を与えるため、および、生まれたばかりの動物と若く成長過程にある動物とを含む動物の平常のまたは加速された成長を維持するために使用される、液体または固体のあらゆる種類の材料に幅広く言及する。好ましくは、飼料は鶏の飼料である。
【0028】
ここで用いられるような「動物」という用語は、家畜の鳥、家禽および特に鶏に言及し、卵、肉および装飾用に飼育される全品種の鶏を含む。
【0029】
ここで用いられるような「免疫機能」という用語は、動物の特定のおよび特定されない免疫反応を幅広く包含し、体液性および細胞媒介性の防護メカニズムの双方を含む。動物の免疫機能は、動物が細菌、ウイルス、真菌、原虫類、蠕虫および他の寄生虫などの病原体による感染から生き残るおよび/または回復することができるようにする。動物の免疫機能はまた、感染、特に動物が病原体に初めてさらされた後での同じ病原体による将来の感染を防止することもできる。多くの種類の免疫細胞が免疫機能の提供に関わっており、リンパ球のさまざまなサブセット(B細胞、T細胞、NK細胞)、異なる種類の白血球(マクロファージ、好中球、好酸球、好塩基球)、抗原提示細胞(樹状細胞、内皮細胞)および免疫活動を有する専門器官ならびに組織(骨髄、リンパ節、胸腺、嚢、パイエル板)に見られる細胞を含む。家禽の免疫系の詳細は、W.T.ウェーバー(Weber)による「鳥類免疫学(Avian Immunology)」、ジョン・ワイリー&サンズ(JohnWiley & Sons)、1990年11月に記載されており、ここにその全体を引用により援用する。
【0030】
一実施形態では、この発明は、少なくとも1つの酵母細胞成分を含む生物学的組成物を提供する。各酵母細胞成分は、酵母細胞が動物の免疫機能を向上可能であるよう、特定の一組の条件下で培養された生酵母細胞の集団を含む。好ましい実施形態では、この発明の生物学的組成物は最大4つの酵母細胞成分を含む。
【0031】
この発明によれば、或る特定の培養条件下で、酵母は、酵母を摂取した動物の免疫機能を刺激し向上させるのに有効となるよう、代謝的に活性にされ得る。発明者は、いかなる理論または機構に縛られることなく、その培養条件が、酵母細胞が動物の免疫系を刺激するのに非常に強力となるよう、酵母細胞内の遺伝子または1組の遺伝子の発現を活性化させるおよび/または増幅させると考えている。酵母細胞が以下に記載する条件の下で培養された後で、或る酵母遺伝子生成物と動物の免疫系の要素との間の相互作用が、高レベルのこれらの酵母遺伝子生成物によって非常に高められる、ということが想像される。これらの相互作用は、免疫細胞を循環させるだけでなく、胃腸管、リンパ節の内側を覆う免疫細胞に関与すると考えられている。これらの相互作用の結果、感染への反応性および感染からの回復、病気への耐性などの動物の免疫機能が向上する。動物は、細菌、ウイルス、真菌、原虫類、蠕虫などによって引起されるがそれらに限定されない寄生虫症を含む多くの種類の感染症から保護される。生物学的組成物を使用する利点を、感染症への耐性または感染症からの急速な回復を示す動物から得られた実験結果によって実証する。
【0032】
一実施形態では、この発明の生物学的組成物は動物に直接給餌され得る。別の実施形態では、生物学的組成物は飼料に添加可能である。当業者には公知であるように、多くの方法および用具を用いてこの発明の生物学的組成物を飼料と混合してもよい。特定の一実施形態では、この発明の酵母の培養液の混合物は、動物に給餌する直前に飼料に直接添加される。酵母の乾燥粉末も、動物に給餌する直前に飼料に直接添加可能である。この発明のさらに別の実施形態では、酵母細胞は、酵母細胞が物理的に取り込まれる飼料の生の構成要素と混合される。生物学的組成物は、自動化されてもよい任意の機械化された手段によって飼料に加えられ、および/または混合されてもよい。
【0033】
使用される生物学的組成物の量は、給餌規則および飼料の種類に一部依存し、実験的に判断可能である。たとえば、動物飼料への生物学的組成物の有用な比率は、乾燥重量で0.1%〜1%、好ましくは0.3〜0.8%、最も好ましくは約0.5%である。必要ではないが、この発明の生物学的組成物はまた、ビタミン、ミネラルおよびワクチンなどが挙げられるがこれらに限定されない他の種類の補給食品とともに、またはそれらと交代で使用することもできる。
【0034】
以下の第1節および第2節において、この発明の4つの酵母細胞成分およびそれらの調製方法を説明する。第3節は、4つの酵母細胞成分のうちの少なくとも1つを含むこの発明の生物学的組成物の製造を説明する。
【0035】
1.酵母細胞培養物の調製
この発明は、酵母細胞を摂取した動物の免疫機能を向上させ得る酵母細胞を提供する。最大4つの異なる酵母細胞成分を組合せて生物学的組成物を作ることができる。
【0036】
生物学的組成物の酵母細胞成分は、複数の酵母細胞を、適切な培養培地内で、1つの交互電磁場または多数の一連の交互電磁場の存在下で或る時間にわたって培養することによって生成される。この培養プロセスは、酵母胞子が発芽し、酵母細胞が成長して分裂するようにし、バッチプロセスまたは連続プロセスとして実行可能である。ここで用いられるように、「交互電磁場」、「電磁場」または「EM場」という用語は同義語である。この発明において有用な電磁場は、当該技術分野において周知のさまざまな手段によって発生可能である。例示的なセットアップの概略図を図1にそれぞれ示す。所望の周波数および所望の場強度の電磁場が、電磁波、好ましくは正弦波を好ましくは1500MHz−15000MHzの周波数範囲で発生可能な1つ以上の信号発生器を含む電磁波源(3)によって発生される。そのような信号発生器は当該技術分野で周知である。より狭い周波数範囲で信号を発生可能な信号発生器も使用できる。望ましい場合、信号増幅器も使用して出力信号を増大させ、したがってEM場の強度を高めることもできる。
【0037】
電磁場は、電磁波源に接続された信号エミッタの近傍に酵母細胞を置くことを含むさまざまな手段によって、培養物に印加可能である。一実施形態では、電磁場は、酵母細胞の培養物(1)内に浸漬された電極の形をした信号エミッタによって印加される。好ましい一実施形態では、電極のうちの一方は非導電性容器(2)の底に置かれた金属板であり、他方の電極は、電磁場のエネルギが培養物内で均一に分布され得るように容器内部に構成された複数のワイヤまたはチューブを含む。縦型の培養容器では、ワイヤまたはチューブの先端は容器の底から3〜30cm(つまり容器の高さの底から約2〜10%)内に置かれる。使用される電極ワイヤの数は、培養物の体積およびワイヤの直径の双方に依存する。たとえば、体積が10リットルまたはそれ未満の培養物については、直径が0.5〜2.0mmの2つまたは3つの電極ワイヤが使用できる。培養体積が10リットル〜100リットルの培養物については、電極ワイヤまたはチューブは3.0〜5.0mmの直径を有し得る。100リットル〜1000リットルの培養体積については、電極ワイヤまたはチューブは6.0〜15.0mmの直径を有し得る。1000リットルよりも大きい体積を有する培養物については、電極ワイヤまたはチューブは20.0〜25.0mmの直径を有し得る。
【0038】
さまざまな実施形態では、サッカロミセス、カンジダ、クレブロテシウム(Crebrothecium)、ゲオトリクム(Geotrichum)、ハンゼヌラ(Hansenula)、クロエッケラ(Kloeckera)、リポミセス(Lipomyces)、ピチア(Pichia)、ロドスポリジウム(Rhodosporidium)、ロドトルラ・トルロプシス(Rhodotorula Torulopsis)、トリコスポロン(Trichosporon)およびウィッカーハミア(Wickerhamia)の属の酵母がこの発明で使用可能である。
【0039】
酵母菌の非限定的な例は以下を含む。サッカロミセス・セレビジエ・ハンセン(Saccharomyces cerevisiae Hansen)、ACCC2034、ACCC2035、ACCC2036、ACCC2037、ACCC2038、ACCC2039、ACCC2040、ACCC2041、ACCC2042、AS2.1、AS2.4、AS2.11、AS2.14、AS2.16、AS2.56、AS2.69、AS2.70、AS2.93、AS2.98、AS2.101、AS2.109、AS2.110、AS2.112、AS2.139、AS2.173、AS2.174、AS2.182、AS2.196、AS2.242、AS2.336、AS2.346、AS2.369、AS2.374、AS2.375、AS2.379、AS2.380、AS2.382、AS2.390、AS2.393、AS2.395、AS2.396、AS2.397、AS2.398、AS2.399、AS2.400、AS2.406、AS2.408、AS2.409、AS2.413、AS2.414、AS2.415、AS2.416、AS2.422、AS2.423、AS2.430、AS2.431、AS2.432、AS2.451、AS2.452、AS2.453、AS2.458、AS2.460、AS2.463、AS2.467、AS2.486、AS2.501、AS2.502、AS2.503、AS2.504、AS2.516、AS2.535、AS2.536、AS2.558、AS2.560、AS2.561、AS2.562、AS2.576、AS2.593、AS2.594、AS2.614、AS2.620、AS2.628、AS2.631、AS2.666、AS2.982、AS2.1190、AS2.1364、AS2.1396、IFFI1001、IFFI1002、IFFI1005、IFFI1006、IFFI1008、IFFI1009、IFFI1010、IFFI1012、IFFI1021、IFFI1027、IFFI1037、IFFI1042、IFFI1043、IFFI1045、IFFI1048、IFFI1049、IFFI1050、IFFI1052、IFFI1059、IFFI1060、IFFI1063、IFFI1202、IFFI1203、IFFI1206、IFFI1209、IFFI1210、IFFI1211、IFFI1212、IFFI1213、IFFI1215、IFFI1220、IFFI1221、IFFI1224、IFFI1247、IFFI1248、IFFI1251、IFFI1270、IFFI1277、IFFI1287、IFFI1289、IFFI1290、IFFI1291、IFFI1292、IFFI1293、IFFI1297、IFFI1300、IFFI1301、IFFI1302、IFFI1307、IFFI1308、IFFI1309、IFFI1310、IFFI1311、IFFI1331、IFFI1335、IFFI1336、IFFI1337、IFFI1338、IFFI1339、IFFI1340、IFFI1345、IFFI1348、IFFI1396、IFFI1397、IFFI1399、IFFI1411、IFFI1413;サッカロミセス・セレビジエ・ハンセン変種エリプソイデウス(ハンセン)デッカー(Saccharomyces cerevisiae Hansen Var. ellipsoideus (Hansen) Dekker)、ACCC2043、AS2.2、AS2.3、AS2.8、AS2.53、AS2.163、AS2.168、AS2.483、AS2.541、AS2.559、AS2.606、AS2.607、AS2.611、AS2.612;サッカロミセス・ケバリエリ・ギラモンド(Saccharomyces chevalieri Guillermond)、AS2.131、AS2.213;サッカロミセス・デルブリュッキー(Saccharomyces delbrueckii)、AS2.285;サッカロミセス・デルブリュッキー・リンドナー変種モンゴリクス・ロッデル・エット・バン・ライ(Saccharomyces delbrueckii Lindner var. mongolicus Lodder et van Rij)、AS2.209、AS2.1157;サッカロミセス・イグジギュアス・ハンセン(Saccharomyces exiguous Hansen)、AS2.349、AS2.1158;サッカロミセス・フェルメンタチ(サイトウ)ロッデル・エット・バン・ライ(Saccharomyces fermentati (Saito) Lodder et van Rij)、AS2.286、AS2.343;サッカロミセス・ロゴス・バン・ラール・エット・デナムール・エクス・ヨルゲンセン(Saccharomyces logos van laer et Denamur ex Jorgensen)、AS2.156、AS2.327、AS2.335;サッカロミセス・メリス・ロッデル・エット・クレガー・バン・ライ(Saccharomyces mellis Lodder et Kreger Van Rij)、AS2.195;サッカロミセス・ミクロエリプソイデス・オステルワルダー(Saccharomyces microellipsoides Osterwalder)、AS2.699;サッカロミセス・オビフォルミス・オステルワルダー(Saccharomyces oviformis Osterwalder)、AS2.100;サッカロミセス・ロゼイ(ギラモンド)ロッデル・エット・クレガー・バン・ライ(Saccharomyces rosei (Guilliermond) Lodder et kreger van Rij)、AS2.287;サッカロミセス・ルーキシー・ブートロー(Saccharomyces rouxii Boutroux)、AS2.178、AS2.180、AS2.370、AS2.371;サッカロミセス・サケ・ヤベ(Saccharomyces sake Yabe)、ACCC2045;カンジダ・アルボレア(Candida arborea)、AS2.566;カンジダ・クルセイ(カステラーニ)バークホウト(Candida Krusei (Castellani) Berkhout)、AS2.1045;カンジダ・ランビカ(リンドナー・エット・ジュヌー)変種ユーデン・エット・バックリー(Candida lambica (Lindner et Genoud) van. Uden et Buckley)、AS2.1182;カンジダ・リポリチカ(ハリソン)ディデンズ・エット・ロッデル(Candida lipolytica (Harrison) Diddens et Lodder)、AS2.1207、AS2.1216、AS2.1220、AS2.1379、AS2.1398、AS2.1399、AS2.1400;カンジダ・パラプシロシス(アッシュフォード)ランゲロン・エット・タリス(Candida parapsilosis (Ashford) Langeron et Talice)、AS2.590;カンジダ・パラプシロシス(アッシュフォード)エット・タリス変種インターメディア・バン・ライ・エット・ベロナ(Candida parapsilosis (Ashford) et Talice Var. intermedia Van Rij et Verona)、AS2.491;カンジダ・プルチェリマン(リンドナー)ビンディッシュ(Candida pulcherriman (Lindner) Windisch)、AS2.492;カンジダ・ルゴウサ(アンダーソン)ディデンズ・エット・ロッデル(Candida rugousa (Anderson)Diddens et Loddeer)、AS2.511、AS2.1367、AS2.1369、AS2.1372、AS2.1373、AS2.1377、AS2.1378、AS2.1384;カンジダ・トロピカリス(カステラーニ)バークアウト(Candida tropicalis (Castellani) Berkout)、ACCC2004、ACCC2005、ACCC2006、AS2.164、AS2.402、AS2.564、AS2.565、AS2.567、AS2.568、AS2.617、AS2.1387;カンジダ・ユチリス・ヘネベルグ・ロッデル・エット・クレガー・バン・ライ(Candida utilis Henneberg Lodder et Kreger Van Rij)、AS2.120、AS2.281、AS2.1180;クレブロテシウム・アッシュビー(ギラモンド)ローテイン(Crebrothecium ashbyii (Guillermond) Routein)、AS2.481、AS2.482、AS2.1197;ゲオトリクム・カンジドゥム鎖(Geotrichum candidum Link)、ACCC2016、AS2.361、AS2.498、AS2.616、AS2.1035、AS2.1062、AS2.1080、AS2.1132、AS2.1175、AS2.1183;ハンゼヌラ・アノマラ(ハンセン)H・エット・P・シドー(Hansenula anomala (Hansen) H et P sydow)、ACCC2018、AS2.294、AS2.295、AS2.296、AS2.297、AS2.298、AS2.299、AS2.300、AS2.302、AS2.338、AS2.339、AS2.340、AS2.341、AS2.470、AS2.592、AS2.641、AS2.642、AS2.635、AS2.782、AS2.794;ハンゼヌラ・アラビトルゲンス・ファング(Hansenula arabitolgens Fang)、AS2.887;ハンゼヌラ・ヤディニ・ウィッカーハム(Hansenula jadinii Wickerham)、ACCC2019;ハンゼヌラ・サトゥルヌス(クロッカー)H・エット・P・シドー(Hansenula saturnus (Klocker) H et P sydow)、ACCC2020;ハンゼヌラ・シェネッギー(ウェーバー)デッカー(Hansenula schneggii (Weber) Dekker)、AS2.304;ハンゼヌラ・サブペリクロサ・ベッドフォード(Hansenula subpelliculosa Bedford)、AS2.738、AS2.740、AS2.760、AS2.761、AS2.770、AS2.783、AS2.790、AS2.798、AS2.866;クロエッケラ・アピクラタ(リーゼメンド・クロッカー)ヤンケ(Kloeckera apiculata (Reessemend. Klocker) Janke)、ACCC2021、ACCC2022、ACCC2023、AS2.197、AS2.496、AS2.711、AS2.714;リポミセス・スターキー・ロッデル・エット・バン・ライ(Lipomyces starkeyi Lodder et van Rij)、ACCC2024、AS2.1390;ピチア・ファリノサ(リンドナー)ハンセン(Pichia farinosa (Lindner) Hansen)、ACCC2025、ACCC2026,AS2.86、AS2.87、AS2.705、AS2.803;ピチア・メンブレナファシエンス・ハンセン(Pichia membranaefaciens Hansen)、ACCC2027、AS2.89、AS2.661、AS2.1039;ロドスポリジウム・トルロイデス・バンノ(Rhodosporidium toruloides Banno)、ACCC2028;ロドトルラ・グルチニス(フレセニウス)ハリソン(Rhodotorula glutinis (Fresenius) Harrison)、ACCC2029、AS2.280、ACCC2030、AS2.102、AS2.107、AS2.278、AS2.499、AS2.694、AS2.703、AS2.704、AS2.1146;ロドトルラ・ミヌタ(サイトウ)ハリソン(Rhodotorula minuta (Saito) Harrison)、AS2.277;ロドトルラ・ルーバー(デンム)ロッデル(Rhodotorula rubar (Demme) Lodder)、ACCC2031、AS2.21、AS2.22、AS2.103、AS2.105、AS2.108、AS2.140、AS2.166、AS2.167、AS2.272、AS2.279、AS2.282;サッカロミセス・カールスベルゲンシス・ハンセン(Saccharomyces carlsbergensis Hansen)、AS2.113、ACCC2032、ACCC2033、AS2.312、AS2.116、AS2.118、AS2.121、AS2.132、AS2.162、AS2.189、AS2.200、AS2.216、AS2.265、AS2.377、AS2.417、AS2.420、AS2.440、AS2.441、AS2.443、AS2.444、AS2.459、AS2.595、AS2.605、AS2.638、AS2.742、AS2.745、AS2.748、AS2.1042;サッカロミセス・ユバルム・ベイエル(Saccharomyces uvarum Beijer)、IFFI1023、IFFI1032、IFFI1036、IFFI1044、IFFI1072、IFFI1205、IFFI1207;サッカロミセス・ウィリアヌス・サッカルド(Saccharomyces willianus Saccardo)、AS2.5、AS2.7、AS2.119、AS2.152、AS2.293、AS2.381、AS2.392、AS2.434、AS2.614、AS2.1189;サッカロミセス種(Saccharomyces sp.)、AS2.311;サッカロミセス・ルドゥイギ・ハンセン(Saccharomyces ludwigii Hansen)、ACCC2044、AS2.243、AS2.508;サッカロミセス・シネンセス・ユエ(Saccharomyces sinenses Yue)、AS2.1395;スキゾサッカロミセス・オクトスポルス・ベイエリンク(Schizosaccharomyces octosporus Beijerinck)、ACCC2046、AS2.1148;スキゾサッカロミセス・ポンベ・ランデール(Schizosaccharomyces pombe Linder)、ACCC2047、ACCC2048、AS2.248、AS2.249、AS2.255、AS2.257、AS2.259、AS2.260、AS2.274、AS2.994、AS2.1043、AS2.1149、AS2.1178、IFFI1056;スポロボロミセス・ロゼウス・クライベル・エット・バン・ニエル(Sporobolomyces roseus Kluyver et van Niel)、ACCC2049、ACCC2050、AS2.619、AS2.962、AS2.1036、ACCC2051、AS2.261、AS2.262;トルロプシス・カンジダ(サイトウ)ロッデル(Torulopsis candida (Saito) Lodder)、ACCC2052、AS2.270;トルロプシス・ファムタ(ハリソン)ロッデル・エット・バン・ライ(Torulopsis famta (Harrison) Lodder et van Rij)、ACCC2053、AS2.685;トルロプシス・グロボサ(オルソン・エット・ハマー)ロッデル・エット・バン・ライ(Torulopsis globosa (Olson et Hammer) Lodder et van Rij)、ACCC2054、AS2.202;トルロプシス・インコンスピクア・ロッデル・エット・バン・ライ(Torulopsis inconspicuaLodder et van Rij)、AS2.75;トリコスポロン・ベーレンディ・ロッデル・エット・クレガー・バン・ライ(Trichosporon behrendii Lodder et Kreger van Rij)、ACCC2055、AS2.1193;トリコスポロン・カピタツム・ディデンズ・エット・ロッデル(Trichosporon capitatum Diddens et Lodder)、ACCC2056、AS2.1385;トリコスポロン・クタネウム(デ・ベウルム他)オータ(Trichosporon cutaneum (de Beurm et al.) Ota)ACCC2057、AS2.25、AS2.570、AS2.571、AS2.1374;ウィッカーハミア・フルオレセンス(ソネダ)ソネダ(Wickerhamia fluoresens (Soneda) Soneda)、ACCC2058、AS2.1388。サッカロミセス属の酵母が一般に好ましい。サッカロミセスセレビジエの菌のうち、サッカロミセスセレビジエハンセンが好ましい菌である。
【0040】
一般に、この発明に有用な酵母菌は、米国 20110−2209、バージニア(VA)州マナサス(Manassas)、10801 ユニバーシティブールバード(University Boulevard)、アメリカンタイプカルチャーコレクション(American Type Culture Collection);および中国 100080、北京、私書箱2714、ハイジャン(Haidian)、中国科学院(Chinese Academy of Sciences)、微生物学会(Institute of Microbiology)、中国微生物培養物収集委員会(China Committee for Culture Collection of Microorganisms)、中国微生物培養物収集総合センター(China General Microbiological Culture Collection Center:CGMCC)など、私的または公的な実験培養物、もしくは公的に入手可能な培養物沈殿物から得ることができる。
【0041】
好ましくはあるが、この発明の酵母細胞成分の調製は、酵母の純粋な菌で開始することに限定されない。各酵母細胞成分は、異なる種または菌の酵母細胞の混合物を培養することによって生成されてもよい。酵母細胞成分の構成要素は、当該技術分野において周知の標準酵母識別手法によって判定可能である。
【0042】
この発明のさまざまな実施形態では、酵母を取扱い、移動させ、保存するための標準的な手法が用いられる。必要ではないが、この発明の製造プロセスを実行する場合、殺菌条件または清潔な環境が望ましい。動物の血液および免疫細胞を取扱うための、および動物の免疫機能を研究するための標準的な手法も用いられる。そのような手法の詳細は、「実験方法の進歩:一般血液学(Advances in Laboratory Methods: General Haematology)」、2000年、アッセンデルフト(Assendelft)他(編)、アーノルド、エドワード(Arnold, Edward)(発行者);「脊椎動物免疫学のハンドブック(Handbook of Vertebrate Immunology)」、1998年、パストレット(Pastoret)他(編)、アカデミックプレス(Academic Press);および「免疫学における現在のプロトコル(Current ProtocolIn Immunology)」、1991年、コリダン(Colidan)他(編)、ジョン・ワイリー&サンズ社に記載されており、それらの内容をともにここに引用により援用する。
【0043】
一実施形態では、第1の酵母細胞成分の酵母細胞が、7750MHz〜7780MHz、好ましくは7750〜7770MHzの範囲の周波数を有する少なくとも1つの交互電磁(EM)場の存在下で培養される。単一のEM場または一連のEM場が印加可能であり、各々は述べられた範囲内の異なる周波数、または述べられた範囲内の異なる場強度、もしくは述べられた範囲内の異なる周波数および場強度を有する。いかなる実用的な数のEM場も一連内で使用可能であるが、酵母培養物が一連内で合計2、3、4、5、6、7、8、9または10の異なるEM場にさらされることが好ましい。EM場は当該技術分野で公知の任意の手段によって印加可能であり、各々、7750、7751、7752、7753、7754、7755、7756、7757、7758、7759、7760、7761、7762、7763、7764、7765、7766、7767、7768、7769または7770MHzの周波数を有し得る。
【0044】
EM場の場強度は22〜320mV/cmの範囲にある。好ましい一実施形態では、場強度が漸進的に増加するEM場に酵母細胞培養物がさらされるよう、一連の初めのEM場は後の方のEM場よりも低いEM場強度を有する。したがって酵母細胞は、より低いEM場強度(たとえば130〜250mV/cm)で24〜64時間培養され、次により高いEM場強度(たとえば250−320mV/cm)でさらに10〜40時間培養され得る。あるEM場から別のEM場へ切換わる際、酵母培養物は同じ容器内に留まって、同じ組の電磁波発生器およびエミッタを使用することができる。
【0045】
培養プロセスは、100mlの培地に、細胞密度が約105細胞数/mlの選択された酵母菌の接種物1mlを接種することによって開始可能である。開始培養物は35℃〜37℃で24〜48時間保たれ、次にEM場にさらされる。培養プロセスは好ましくは、溶解された酸素の濃度が0.025〜0.08モル/m3、好ましくは0.04モル/m3である条件下で行なわれてもよい。酸素レベルは、攪拌および/または泡立てを含むがこれらに限定されない当該技術分野において公知の任意の従来の手段によって調節可能である。
【0046】
培養は、最も好ましくは、酵母細胞によって同化可能な動物血清および栄養素源を含有する液体培地内で実行される。表1は、この発明の第1の酵母細胞成分を培養するための例示的な培地を提供する。
【0047】
【表1】
【0048】
一般に、たとえばスクロース、グルコース、果糖、ブドウ糖、麦芽糖、キシロースなどの砂糖およびでんぷんなどの炭水化物は、単独でまたは組合せて、同化可能な炭素の源として培養培地内で使用可能である。培地内で利用される炭水化物源の正確な量は培地の他の材料に一部依存するが、一般に、炭水化物の量は通常、重量比で培地の約0.1%〜5%間、好ましくは約0.5%〜2%間を変動し、最も好ましくは約0.8%である。これらの炭素源は個々に使用可能であり、またはいくつかのそのような炭素源が培地内で組合されてもよい。培養培地内に取込み可能な無機塩の中には、ナトリウム、カルシウム、リン酸塩、硫酸塩、炭酸塩および同様のイオンを産出可能な通例の塩がある。栄養無機塩の非限定的な例は、(NH4)2HPO4、CaCO3、MgSO4、NaClおよびCaSO4である。
【0049】
白血球を含む血液の一部である動物血清は、密度勾配遠心分離法などの当該技術分野で公知の標準的な方法によって、全血(10−20ml)から調製可能である。赤血球は分離されて廃棄される。血清は90〜180mlの2回蒸留水で希釈されてもよい。培地がオートクレーブ処理され約45℃に冷却された後で、血清が培養培地に添加される。鶏の血清が好ましい。
【0050】
なお、表1に提供された培地の組成物は限定的であるとは意図されてはいない。プロセスは必要に応じて規模を拡大または縮小可能である。培養培地のさまざまな変更は、培養物の規模および培地成分の局所供給などの実用的および経済的考慮に鑑みて、当業者によりなされてもよい。
【0051】
酵母細胞はEM場の存在下での培養の数時間後でさえ活性となるが、酵母細胞はEM場の存在下で延長された時間の間(たとえば1週間または数週間)培養可能である。培養プロセスの終わりに、この発明の第1の酵母細胞成分を構成する酵母は、当該技術分野で公知のさまざまな方法によって培養物から回復され、約0℃〜4℃未満の温度で保存されてもよい。回復された酵母細胞はまた、乾燥されて粉末形状で保存されてもよい。
【0052】
この発明の第1の酵母細胞成分をゲオトリクム・カンジドゥム鎖菌AS2.616で作る非限定的な実施例を、以下に提供する。
【0053】
別の実施形態では、第2の酵母細胞成分の酵母細胞が、6815MHz〜6850MHz、好ましくは6815〜6835MHzの範囲の周波数を有する少なくとも1つの交互電磁(EM)場の存在下で培養される。単一のEM場または一連のEM場が印加可能であり、各々は述べられた範囲内の異なる周波数、または述べられた範囲内の異なる場強度、もしくは述べられた範囲内の異なる周波数および場強度を有する。いかなる実用的な数のEMも一連内で使用可能であるが、酵母培養物が一連内で合計2、3、4、5、6、7、8、9または10の異なるEM場にさらされることが好ましい。EM場は当該技術分野で公知の任意の手段によって印加可能であり、各々、6815、6816、6817、6818、6819、6820、6821、6822、6823、6824、6825、6826、6827、6828、6829、6830、6831、6832、6833、6834または6835MHzの周波数を有し得る。
【0054】
EM場の場強度は25〜330mV/cmの範囲にある。好ましい一実施形態では、場強度が漸進的に増加するEM場に酵母細胞培養物がさらされるよう、一連の初めのEM場は後の方のEM場よりも低いEM場強度を有する。したがって酵母細胞は、より低いEM場強度(たとえば170−260mV/cm)で24〜68時間培養され、次により高いEM場強度(たとえば260−330mV/cm)でさらに24〜68時間培養され得る。あるEM場から別のEM場へ切換わる際、酵母培養物は同じ容器内に留まって、同じ組の電磁波発生器およびエミッタを使用することができる。
【0055】
培養プロセスは、100mlの培地に、細胞密度が約105細胞数/mlの選択された酵母菌の接種物1mlを接種することによって開始可能である。開始培養物は35℃〜37℃で24〜48時間保たれ、次にEM場にさらされる。培養プロセスは好ましくは、溶解された酸素の濃度が0.025〜0.08モル/m3、好ましくは0.04モル/m3である条件下で行なわれてもよい。酸素レベルは、攪拌および/または泡立てを含むがこれらに限定されない当該技術分野において公知の任意の従来の手段によって調節可能である。
【0056】
培養は、最も好ましくは、酵母細胞によって同化可能な動物血清および栄養素源を含有する液体培地内で実行される。表2は、この発明の第2の酵母細胞成分を培養するための例示的な培地を提供する。
【0057】
【表2】
【0058】
一般に、たとえばスクロース、グルコース、果糖、ブドウ糖、麦芽糖、キシロースなどの砂糖およびでんぷんなどの炭水化物は、単独でまたは組合せて、同化可能な炭素の源として培養培地内で使用可能である。培地内で利用される炭水化物源の正確な量は培地の他の材料に一部依存するが、一般に、炭水化物の量は通常、重量比で培地の約0.1%〜5%間、好ましくは約0.5%〜2%間を変動し、最も好ましくは約0.8%である。これらの炭素源は個々に使用可能であり、またはいくつかのそのような炭素源が培地内で組合されてもよい。培養培地内に取込み可能な無機塩の中には、ナトリウム、カルシウム、リン酸塩、硫酸塩、炭酸塩および同様のイオンを産出可能な通例の塩がある。栄養無機塩の非限定的な例は、(NH4)2HPO4、CaCO3、MgSO4、NaClおよびCaSO4である。
【0059】
白血球を含む血液の一部である動物血清は、密度勾配遠心分離法などの当該技術分野で公知の標準的な方法によって、全血(10−20ml)から調製可能である。赤血球は分離されて廃棄される。血清は90〜180mlの2回蒸留水で希釈されてもよく、好ましくは102〜103個/mlのT細胞を含有する。培地がオートクレーブ処理され約45℃に冷却された後で、血清が培養培地に添加される。鶏の血清が好ましい。
【0060】
なお、表2に提供された培地の組成物は限定的であるとは意図されてはいない。プロセスは必要に応じて規模を拡大または縮小可能である。培養培地のさまざまな変更は、培養物の規模および培地成分の局所供給などの実用的および経済的考慮に鑑みて、当業者によりなされてもよい。
【0061】
酵母細胞はEM場の存在下での培養の数時間後でさえ活性となるが、酵母細胞はEM場の存在下で延長された時間の間(たとえば1週間または数週間)培養可能である。培養プロセスの終わりに、この発明の第2の酵母細胞成分を構成する酵母は、当該技術分野で公知のさまざまな方法によって培養物から回復され、約0℃〜4℃未満の温度で保存されてもよい。回復された酵母細胞はまた、乾燥されて粉末形状で保存されてもよい。
【0062】
この発明の第2の酵母細胞成分をカンジダ・ユチリス・ヘネベルグ・ロッデル・エット・クレガー・バン・ライ菌AS2.1180で作る非限定的な実施例を、以下に提供する。
【0063】
さらに別の実施形態では、第3の酵母細胞成分の酵母細胞が、8180MHz〜8210MHz、好ましくは8190〜8210MHzの範囲の周波数を有する少なくとも1つの交互電磁(EM)場の存在下で培養される。単一のEM場または一連のEM場が印加可能であり、各々は述べられた範囲内の異なる周波数、または述べられた範囲内の異なる場強度、もしくは述べられた範囲内の異なる周波数および場強度を有する。いかなる実用的な数のEM場も一連内で使用可能であるが、酵母培養物が一連内で合計2、3、4、5、6、7、8、9または10の異なるEM場にさらされることが好ましい。EM場は当該技術分野で公知の任意の手段によって印加可能であり、各々、8190、8191、8192、8193、8194、8195、8196、8197、8198、8199、8200、8201、8202、8203、8204、8205、8206、8207、8208、8209または8210MHzの周波数を有し得る。
【0064】
EM場の場強度は28〜350mV/cmの範囲にある。好ましい一実施形態では、場強度が漸進的に増加するEM場に酵母細胞培養物がさらされるよう、一連の初めのEM場は後の方のEM場よりも低いEM場強度を有する。したがって酵母細胞は、より低いEM場強度(たとえば160−260mV/cm)で10〜68時間培養され、次により高いEM場強度(たとえば260−350mV/cm)でさらに12〜48時間培養され得る。あるEM場から別のEM場へ切換わる際、酵母培養物は同じ容器内に留まって、同じ組の電磁波発生器およびエミッタを使用することができる。
【0065】
培養プロセスは、100mlの培地に、細胞密度が約105細胞数/mlの選択された酵母菌の接種物1mlを接種することによって開始可能である。開始培養物は35℃〜37℃で24〜48時間保たれ、次にEM場にさらされる。培養プロセスは好ましくは、溶解された酸素の濃度が0.025〜0.08モル/m3、好ましくは0.04モル/m3である条件下で行なわれてもよい。酸素レベルは、攪拌および/または泡立てを含むがこれらに限定されない当該技術分野において公知の任意の従来の手段によって調節可能である。
【0066】
培養は、最も好ましくは、酵母細胞によって同化可能な動物血清および栄養素源を含有する液体培地内で実行される。表3は、この発明の第3の酵母細胞成分を培養するための例示的な培地を提供する。
【0067】
【表3】
【0068】
一般に、たとえばスクロース、グルコース、果糖、ブドウ糖、麦芽糖、キシロースなどの砂糖およびでんぷんなどの炭水化物は、単独でまたは組合せて、同化可能な炭素の源として培養培地内で使用可能である。培地内で利用される炭水化物源の正確な量は培地の他の材料に一部依存するが、一般に、炭水化物の量は通常、重量比で培地の約0.1%〜5%間、好ましくは約0.5%〜2%間を変動し、最も好ましくは約0.8%である。これらの炭素源は個々に使用可能であり、またはいくつかのそのような炭素源が培地内で組合されてもよい。培養培地内に取込み可能な無機塩の中には、ナトリウム、カルシウム、リン酸塩、硫酸塩、炭酸塩および同様のイオンを産出可能な通例の塩がある。栄養無機塩の非限定的な例は、(NH4)2HPO4、CaCO3、MgSO4、NaClおよびCaSO4である。
【0069】
白血球を含む血液の一部である動物血清は、密度勾配遠心分離法などの当該技術分野で公知の標準的な方法によって、全血(10−20ml)から調製可能である。赤血球は分離されて廃棄される。血清は90〜180mlの2回蒸留水で希釈されてもよい。培地がオートクレーブ処理され約45℃に冷却された後で、血清が培養培地に添加される。鶏の血清が好ましい。
【0070】
なお、表3に提供された培地の組成物は限定的であるとは意図されてはいない。プロセスは必要に応じて規模を拡大または縮小可能である。培養培地のさまざまな変更は、培養物の規模および培地成分の局所供給などの実用的および経済的考慮に鑑みて、当業者によりなされてもよい。
【0071】
酵母細胞はEM場の存在下での培養の数時間後でさえ活性となるが、酵母細胞はEM場の存在下で延長された時間の間(たとえば1週間または数週間)培養可能である。培養プロセスの終わりに、この発明の第3の酵母細胞成分を構成する酵母は、当該技術分野で公知のさまざまな方法によって培養物から回復され、約0℃〜4℃未満の温度で保存されてもよい。回復された酵母細胞はまた、乾燥されて粉末形状で保存されてもよい。
【0072】
この発明の第3の酵母細胞成分をサッカロミセス・セレビジエ菌AS2.16で作る非限定的な実施例を、以下に提供する。
【0073】
さらに別の実施形態では、第4の酵母細胞成分の酵母細胞が、8400MHz〜8430MHz、好ましくは8400〜8420MHzの範囲の周波数を有する少なくとも1つの交互電磁(EM)場の存在下で培養される。単一のEM場または一連のEM場が印加可能であり、各々は述べられた範囲内の異なる周波数、または述べられた範囲内の異なる場強度、もしくは述べられた範囲内の異なる周波数および場強度を有する。いかなる実用的な数のEM場も一連内で使用可能であるが、酵母培養物が一連内で合計2、3、4、5、6、7、8、9または10の異なるEM場にさらされることが好ましい。EM場は当該技術分野で公知の任意の手段によって印加可能であり、各々、8400、8401、8402、8403、8404、8405、8406、8407、8408、8409、8410、8411、8412、8413、8414、8415、8416、8417、8418、8419または8420MHzの周波数を有し得る。
【0074】
EM場の場強度は30〜380mV/cmの範囲にある。好ましい一実施形態では、場強度が漸進的に増加するEM場に酵母細胞培養物がさらされるよう、一連の初めのEM場は後の方のEM場よりも低いEM場強度を有する。したがって酵母細胞は、より低いEM場強度(たとえば160−300mV/cm)で10〜72時間培養され、次により高いEM場強度(たとえば300−380mV/cm)でさらに10〜36時間培養され得る。あるEM場から別のEM場へ切換わる際、酵母培養物は同じ容器内に留まって、同じ組の電磁波発生器およびエミッタを使用することができる。
【0075】
培養プロセスは、100mlの培地に、細胞密度が約105細胞数/mlの選択された酵母菌の接種物1mlを接種することによって開始可能である。開始培養物は35℃〜37℃で24〜48時間保たれ、次にEM場にさらされる。培養プロセスは好ましくは、溶解された酸素の濃度が0.025〜0.08モル/m3、好ましくは0.04モル/m3である条件下で行なわれてもよい。酸素レベルは、攪拌および/または泡立てを含むがこれらに限定されない当該技術分野において公知の任意の従来の手段によって調節可能である。
【0076】
培養は、最も好ましくは、酵母細胞によって同化可能な動物血清および栄養素源を含有する液体培地内で実行される。表4は、この発明の第4の酵母細胞成分を培養するための例示的な培地を提供する。
【0077】
【表4】
【0078】
一般に、たとえばスクロース、グルコース、果糖、ブドウ糖、麦芽糖、キシロースなどの砂糖およびでんぷんなどの炭水化物は、単独でまたは組合せて、同化可能な炭素の源として培養培地内で使用可能である。培地内で利用される炭水化物源の正確な量は培地の他の材料に一部依存するが、一般に、炭水化物の量は通常、重量比で培地の約0.1%〜5%間、好ましくは約0.5%〜2%間を変動し、最も好ましくは約0.8%である。これらの炭素源は個々に使用可能であり、またはいくつかのそのような炭素源が培地内で組合されてもよい。培養培地内に取込み可能な無機塩の中には、ナトリウム、カルシウム、リン酸塩、硫酸塩、炭酸塩および同様のイオンを産出可能な通例の塩がある。栄養無機塩の非限定的な例は、(NH4)2HPO4、CaCO3、MgSO4、NaClおよびCaSO4である。
【0079】
白血球を含む血液の一部である動物血清は、密度勾配遠心分離法などの当該技術分野で公知の標準的な方法によって、全血(10−20ml)から調製可能である。赤血球は分離されて廃棄される。血清は90〜180mlの2回蒸留水で希釈されてもよい。培地がオートクレーブ処理され約45℃に冷却された後で、血清が培養培地に添加される。鶏の血清が好ましい。
【0080】
なお、表4に提供された培地の組成物は限定的であるとは意図されてはいない。プロセスは必要に応じて規模を拡大または縮小可能である。培養培地のさまざまな変更は、培養物の規模および培地成分の局所供給などの実用的および経済的考慮に鑑みて、当業者によりなされてもよい。
【0081】
酵母細胞はEM場の存在下での培養の数時間後でさえ活性となるが、酵母細胞はEM場の存在下で延長された時間の間(たとえば1週間または数週間)培養可能である。培養プロセスの終わりに、この発明の第4の酵母細胞成分を構成する酵母は、当該技術分野で公知のさまざまな方法によって培養物から回復され、約0℃〜4℃未満の温度で保存されてもよい。回復された酵母細胞はまた、乾燥されて粉末形状で保存されてもよい。
【0082】
この発明の第4の酵母細胞成分をゲオトリクム・カンジドゥム鎖菌AS2.361で作る非限定的な実施例を、以下に提供する。
【0083】
2.酵母細胞の調節
この発明の別の局面では、活性化した酵母細胞を、生物学的組成物が給餌される動物の種類の胃腸管から採取した物質の存在下で培養することによって、活性化した酵母細胞の性能が最適化され得る。この調節プロセスを含むことにより、活性化した酵母細胞は動物の胃の酸性環境に適合し、耐えるようになる。
【0084】
この発明によれば、第1節で説明したように調製された活性化した酵母細胞は、表5に示すような組成物を有する培地内でさらに培養可能である。
【0085】
【表5】
【0086】
プロセスは必要に応じて規模が拡大または縮小され得る。
鶏の胃液は、屠殺したての動物の胃の内容物約500〜1000gを1000−2000mlの水と混合し、殺菌条件下でろ過することによって調製可能であり、使用前に4℃で保存可能な透明の流体が得られる。
【0087】
野生ナツメ果汁は、押し潰された野生ナツメ1gにつき5mlの水を混合することによって調製された、野生ナツメ果実のろ過された抽出物である。野生サンザシ果汁は、押し潰された野生サンザシ1gにつき5mlの水を混合することよって調製された、野生サンザシ果実のろ過された抽出物である。
【0088】
酵母細胞の混合物は約48〜96時間、一連の電磁場の存在下で培養される。各電磁場は、含まれる酵母の菌に依存して、第1節に記載した周波数の4つの範囲のうちの1つに対応する周波数を有する。4つの酵母成分がすべて存在する場合、以下の4つの周波数帯域、つまり7750−7780MHz、6815−6850MHz、8180−8210MHz、8400−8420MHzの組合せが使用可能である。EM場は順次または同時に印加可能である。一般に、このプロセスでは、酵母細胞は85mV/cm〜320mV/cmの範囲のEM場強度を受ける。
【0089】
酵母細胞培養物がEM場にさらされている間、培養物は、約5℃〜約38℃間を循環する温度でインキュベートされる。たとえば、典型的な一周期では、培養物の温度は約37℃で始まり、徐々に約5℃まで下げられ、次に別の周期に備えて徐々に約38℃へ上げられてもよい。完全な各周期は約3時間続く。周期の終わりに、活性化し調節された酵母細胞は約3500rpmでの遠心分離法によって回復され、4℃未満で保存され得る。
【0090】
3.生物学的組成物の製造
この発明はさらに、この発明の酵母細胞を含む生物学的組成物を製造するための方法を提供する。好ましくは、この発明の生物学的組成物は、第1節に記載した方法によって活性化し、第2節に記載した方法によって調節を受けた酵母細胞を含む。最も好ましくは、生物学的組成物は4つの酵母細胞成分すべてを含む。
【0091】
この発明の生物学的組成物を大量生産するには、培養プロセスの規模をそれに応じて拡大し、培養プロセスを、第1節において調製され、好ましくは第2節に記載したように調節された活性化した酵母細胞培養物で開始する。規模が拡大されたプロセスを示すため、1000kgの生物学的組成物を生成するための方法を以下に説明する。
【0092】
4つの活性化した酵母細胞成分の各々の貯蔵培養物を、250リットルの水に100kgのデンプンを含む培養培地に添加する。次に、活性化した酵母細胞を35℃〜38℃で、それぞれの周波数および120〜450mV/cm内の場強度のEM場の存在下で培養する。培養プロセスは約48〜96時間、または酵母細胞数が約2×1010/mlに達するまで実行される。この時点では、活性化した酵母細胞を約0℃〜4℃で保存しなければならず、直ちに使用しない場合には24時間以内に保存用に乾燥させなければならない。このプロセスは4つの酵母細胞成分の各々について繰返される。4つの酵母細胞成分すべてを含む生物学的組成物を作るには、4つの活性化した酵母細胞成分の各々の培養培地を250リットルずつ(つまり計1000リットル)混合し、600kgのデンプンと組合せる。
【0093】
活性化した酵母細胞および生物学的組成物は必ずしも直ちに使用されるとは限らないため、調製された酵母細胞および生物学的組成物は2段階乾燥プロセスで乾燥可能である。第1の乾燥段階中、酵母細胞は第1の乾燥機内で、65℃を超えない温度で10分を超えない時間乾燥され、そのため酵母細胞は急速に休止状態になる。次に、酵母細胞は第2の乾燥機へ送られ、70℃を超えない温度で30分を超えない時間乾燥され、さらに水分が除去される。2段階の後、含水量は5%よりも低くなるべきである。酵母細胞がそれらの生命力および機能を失わないよう、温度および乾燥時間が双方の乾燥段階に準拠することが好ましい。乾燥された酵母細胞は次に室温に冷却される。乾燥された酵母細胞はまた、好ましい大きさの粒子が選択されるよう、分離器でふるいにかけられてもよい。乾燥された細胞は次にバルクバッグ充填器へ送られて梱包され得る。
【0094】
【実施例】
以下の実施例は、動物飼料添加物として使用可能な生物学的組成物の製造を説明する。
【0095】
生物学的組成物は、以下の4つの酵母成分、つまり、ゲオトリクム・カンジドゥム鎖AS2.616、カンジダ・ユチリス・ヘネベルグ・ロッデル・エット・クレガー・バン・ライAS2.1180、サッカロミセス・セレビジエAS2.16およびゲオトリクム・カンジドゥム鎖AS2.361を含む。酵母の各成分はアスペルギルス・フミガーツス(Aspergillus fumigatus)による感染の発生を阻害し、感染した鶏の死亡率を低下させ得ることが示されている。4つの酵母細胞成分を、以下のように別個に調製し、試験する。
【0096】
約105細胞数/mlのAS2.616を含有する開始培養物を、表1に示すような組成物を有する培地を含有する、図1に示すような容器(2)内に置く。初めに、酵母細胞をEM場なしで約24時間、36±1℃で培養する。次に、酵母細胞を同じ培地内で36±1℃で、述べられる順番で印加される一連の8つのEM場の存在下で、つまり、7752MHz、132mV/cmで10時間;7758MHz、132mV/cmで10時間;7763MHz、132mV/cmで22時間;7766MHz、132mV/cmで22時間;7752MHz、320mV/cmで10時間;7758MHz、320mV/cmで10時間;7763MHz、320mV/cmで10時間;および7766MHz、320mV/cmで10時間、培養する。酵母細胞を第2節に記載したような鶏の胃液およびサンザシ果汁内で、一連の2つのEM場の存在下で、つまり、7763MHz、320mV/cmで10時間、および7766MHz、320mV/cmで10時間、さらに培養することによって調節した。最後の培養期間の後、酵母細胞を24時間以内に使用して生物学的組成物を作るか、または第3節に記載したように保存用に乾燥する。
【0097】
鳥に対する酵母細胞のこの第1の成分の有利な効果を以下のように試験した。すべて生後約2週間で体重が≦11%以内(平均からの分布が11%以内)の1800羽の鶏(卵用に飼育される中国品種の鶏、北品種(Northern breed)NO.6)で試験を行なった。鳥を各々450羽ずつの4グループに分け、各グループの総重量は≦8%以内(平均からの分布が8%以内)であった。4グループの各々の鳥をさらに150羽ずつの3つのサブグループに分けた。各グループでの実験を三重にした。アスペルギルス症を引起すアスペルギルス・フミガーツスを5×107含有する溶液5mlの皮下注射によって、各鳥を感染させた。鳥の第1のグループ(グループA)には、表6に示すような抗生物質の混合物を含む食餌を給餌した。
【0098】
【表6】
【0099】
グループBの鳥には、活性化したAS2.616酵母細胞を含む食餌を給餌した。活性化した酵母細胞は、乾燥した細胞とゼオライト粉末(200メッシュ未満)とを、ゼオライト粉末1gにつき酵母細胞が約109個の比率で混合することにより調製された添加物内に存在した。基本飼料995kgごとに5kgの飼料添加物を添加し、重量比で0.5%の添加物または5×1012個の酵母細胞を含む改良された飼料を産出した。鳥の第3のグループ(グループC)には、AS2.616酵母細胞が活性化していない点以外はグループBに使用したものと同一に調製された添加物を含有する食餌を給餌した。グループDの鳥には、抗生物質も酵母添加物も含まない基本食餌を給餌した。5週間後のさまざまなグループの鳥の健康状態を以下の表7に示す。
【0100】
【表7】
【0101】
第2の成分を調製するため、約105細胞数/mlのAS2.1180を含有する開始培養物を、表2に示すような組成物を有する培地を含有する、図1に示すような容器(2)内に置く。初めに、酵母細胞をEM場なしで約22時間、36±1℃で培養する。次に、酵母細胞を同じ培地内で36±1℃で、述べられる順番で印加される一連の8つのEM場の存在下で、つまり、6825MHz、180mV/cmで24時間;6827MHz、180mV/cmで24時間;6832MHz、180mV/cmで10時間;6835MHz、180mV/cmで10時間;6825MHz、330mV/cmで24時間;6827MHz、330mV/cmで24時間;6832MHz、330mV/cmで10時間;および6835MHz、330mV/cmで10時間、培養する。酵母細胞を第2節に記載したような鶏の胃液およびサンザシ果汁内で、一連の2つのEM場の存在下で、つまり、6825MHz、330mV/cmで24時間、および6827MHz、330mV/cmで24時間、さらに培養することによって調節した。最後の培養期間の後、酵母細胞を24時間以内に使用して生物学的組成物を作るか、または第3節に記載したように保存用に乾燥する。
【0102】
鳥に対する酵母細胞のこの第2の成分の有利な効果を以下のように試験した。すべて生後約2週間で体重が≦11%以内(平均からの分布が11%以内)の1800羽の鶏(卵用に飼育される中国品種の鶏、北品種NO.6)で試験を行なった。鳥を各々450羽ずつの4グループに分け、各グループの総重量は≦8%以内(平均からの分布が8%以内)であった。4グループの各々の鳥をさらに150羽ずつの3つのサブグループに分けた。各グループでの実験を三重にした。アスペルギルス症を引起すアスペルギルス・フミガーツスを5×107含有する溶液5mlの皮下注射によって、各鳥を感染させた。鳥の第1のグループ(グループA)には、表8に示すような抗生物質の混合物を含む食餌を給餌した。
【0103】
【表8】
【0104】
グループBの鳥には、活性化したAS2.1180酵母細胞を含む食餌を給餌した。活性化した酵母細胞は、乾燥した細胞とゼオライト粉末(200メッシュ未満)とを、ゼオライト粉末1gにつき酵母細胞が約1×109個の比率で混合することにより調製された添加物内に存在した。基本飼料995kgごとに5kgの飼料添加物を添加し、重量比で0.5%の添加物を含む改良された飼料を産出した。鳥の第3のグループ(グループC)には、AS2.1180酵母細胞が活性化していない点以外はグループBに使用したものと同一に調製された添加物を含有する食餌を給餌した。グループDの鳥には、抗生物質も酵母添加物も含まない基本食餌を給餌した。5週間後のさまざまなグループの鳥の健康状態を以下の表9に示す。
【0105】
【表9】
【0106】
第3の酵母細胞成分については、約105細胞数/mlのAS2.16を含有する開始培養物を、表3に示すような組成物を有する培地を含有する、図1に示すような容器(2)内に置く。初めに、酵母細胞をEM場なしで約33時間、36±1℃で培養する。次に、酵母細胞を同じ培地内で36±1℃で、述べられる順番で印加される一連の8つのEM場の存在下で、つまり、8192MHz、169mV/cmで10時間;8200MHz、169mV/cmで10時間;8203MHz、169mV/cmで24時間;8207MHz、169mV/cmで24時間;8192MHz、289mV/cmで12時間;8200MHz、289mV/cmで12時間;8203MHz、289mV/cmで12時間;および8207MHz、289mV/cmで12時間、培養する。酵母細胞を第2節に記載したような鶏の胃液およびサンザシ果汁内で、一連の2つのEM場の存在下で、つまり、8203MHz、289mV/cmで12時間、および8207MHz、289mV/cmで12時間、さらに培養することによって調節した。最後の培養期間の後、酵母細胞を24時間以内に使用して生物学的組成物を作るか、または第3節に記載したように保存用に乾燥する。
【0107】
鳥に対する酵母細胞のこの第3の成分の有利な効果を以下のように試験した。すべて生後約2週間で体重が≦11%以内(平均からの分布が11%以内)の1800羽の鶏(卵用に飼育される中国品種の鶏、北品種NO.6)で試験を行なった。鳥を各々450羽ずつの4グループに分け、各グループの総重量は≦8%以内(平均からの分布が8%以内)であった。4グループの各々の鳥をさらに150羽ずつの3つのサブグループに分けた。各グループでの実験を三重にした。アスペルギルス症を引起すアスペルギルス・フミガーツスを5×107含有する溶液5mlの皮下注射によって、各鳥を感染させた。鳥の第1のグループ(グループA)には、表10に示すような抗生物質の混合物を含む食餌を給餌した。
【0108】
【表10】
【0109】
グループBの鳥には、活性化したAS2.16酵母細胞を含む食餌を給餌した。活性化した酵母細胞は、乾燥した細胞とゼオライト粉末(200メッシュ未満)とを、ゼオライト粉末1gにつき酵母細胞が約1×109個の比率で混合することにより調製された添加物内に存在した。基本飼料995kgごとに5kgの飼料添加物を添加し、重量比で0.5%の添加物を含む改良された飼料を産出した。鳥の第3のグループ(グループC)には、AS2.16酵母細胞が活性化していない点以外はグループBに使用したものと同一に調製された添加物を含有する食餌を給餌した。グループDの鳥には、抗生物質も酵母添加物も含まない基本食餌を給餌した。5週間後のさまざまなグループの鳥の健康状態を以下の表11に示す。
【0110】
【表11】
【0111】
第4の成分を調製するため、約105細胞数/mlのAS2.361を含有する開始培養物を、表4に示すような組成物を有する培地を含有する、図1に示すような容器(2)内に置く。初めに、酵母細胞をEM場なしで約35時間、36±1℃で培養する。次に、酵母細胞を同じ培地内で36±1℃で、述べられる順番で印加される一連の8つのEM場の存在下で、つまり、8402MHz、165mV/cmで10時間;8408MHz、165mV/cmで10時間;8411MHz、165mV/cmで26時間;8420MHz、165mV/cmで26時間;8402MHz、336mV/cmで9時間;8408MHz、336mV/cmで9時間;8411MHz、336mV/cmで9時間;および8420MHz、336mV/cmで9時間、培養する。酵母細胞を第2節に記載したような鶏の胃液およびサンザシ果汁内で、一連の2つのEM場の存在下で、つまり、8411MHz、336mV/cmで9時間、および8420MHz、336mV/cmで9時間、さらに培養することによって調節した。最後の培養期間の後、酵母細胞を24時間以内に使用して生物学的組成物を作るか、または第3節に記載したように保存用に乾燥する。
【0112】
鳥に対する酵母細胞のこの第4の成分の有利な効果を以下のように試験した。すべて生後約2週間で体重が≦11%以内(平均からの分布が11%以内)の1800羽の鶏(卵用に飼育される中国品種の鶏、北品種NO.6)で試験を行なった。鳥を各々450羽ずつの4グループに分け、各グループの総重量は≦8%以内(平均からの分布が8%以内)であった。4グループの各々の鳥をさらに150羽ずつの3つのサブグループに分けた。各グループでの実験を三重にした。アスペルギルス症を引起すアスペルギルス・フミガーツスを5×107含有する溶液5mlの皮下注射によって、各鳥を感染させた。鳥の第1のグループ(グループA)には、表12に示すような抗生物質の混合物を含む食餌を給餌した。
【0113】
【表12】
【0114】
グループBの鳥には、活性化したAS2.361酵母細胞を含む食餌を給餌した。活性化した酵母細胞は、乾燥した細胞とゼオライト粉末(200メッシュ未満)とを、ゼオライト粉末1gにつき酵母細胞が約1×109個の比率で混合することにより調製された添加物内に存在した。基本飼料995kgごとに5kgの飼料添加物を添加し、重量比で0.5%の添加物を含む改良された飼料を産出した。鳥の第3のグループ(グループC)には、AS2.361酵母細胞が活性化していない点以外はグループBに使用したものと同一に調製された添加物を含有する食餌を給餌した。グループDの鳥には、抗生物質も酵母添加物も含まない基本食餌を給餌した。5週間後のさまざまなグループの鳥の健康状態を以下の表13に示す。
【0115】
【表13】
【0116】
4つの酵母細胞成分すべてを含む生物学的飼料添加物を、各成分の乾燥した細胞とゼオライト粉末(200メッシュ未満)とを、ゼオライト粉末1gにつき酵母細胞が1×109個の比率で混合することによって調製した。基本飼料995kgごとに酵母およびゼオライト粉末の混合物5kgを添加し、重量比で0.5%の酵母およびゼオライト粉末を含む添加物を産出した。すべて生後約2週間で体重が≦11%以内(平均からの分布が11%以内)の1800羽の鶏(卵用に飼育される中国品種の鶏、北品種NO.6)で試験を行なった。鳥を各々450羽ずつの4グループに分け、各グループの総重量は≦8%以内(平均からの分布が8%以内)であった。4グループの各々の鳥をさらに150羽ずつの3つのサブグループに分けた。各グループでの実験を三重にした。アスペルギルス症を引起すアスペルギルス・フミガーツスを5×107含有する溶液5mlの皮下注射によって、各鳥を感染させた。鳥の第1のグループ(グループA)には、表14に示すような抗生物質の混合物を含む食餌を給餌した。
【0117】
【表14】
【0118】
グループBの鳥には、上述したように調製された生物学的飼料を含む食餌を給餌した。鳥の第3のグループ(グループC)には、酵母細胞が活性化していない点以外はグループBに使用したものと同一に調製された添加物を含有する食餌を給餌した。グループDの鳥には、抗生物質も生物学的飼料添加物も含まない基本食餌を給餌した。5週間後のさまざまなグループの鳥の健康状態を以下の表15に示す。
【0119】
【表15】
【0120】
上の結果は、この発明の生物学的組成物が、動物の健康を維持し、動物が感染から回復するのを助けるために使用され得る有益な動物飼料添加物であることを示している。
【0121】
この発明は、この発明の個々の局面の単なる例示として意図された記載された特定の実施形態によって範囲を限定されるべきではなく、機能的に等価な方法および成分はこの発明の範囲内にある。実際、この発明のさまざまな変更は、ここに示され記載されたものに加え、前述の説明および添付図面から当業者には明らかであろう。そのような変更は特許請求の範囲内に収まることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】酵母細胞の活性化および調節を示す図である。
【符号の説明】
1 酵母細胞培養物、2 容器、3 電磁場源、4 電極。
【発明の分野】
この発明は、動物の免疫機能を向上させ得る酵母細胞を含む生物学的組成物に関する。この発明はまた、その生物学的組成物を製造するための方法、およびその生物学的組成物を動物飼料添加物として用いる方法にも関する。
【0002】
【発明の背景】
抗生物質は1940年代から動物飼料に添加されてきた。2000年には、米国で販売された抗生物質の1/3以上−年間約1800万ポンド−が畜産業で使用されるということが報告された。それらは、病気の動物を治療するため、閉じ込められた納屋または小屋に収容された他の動物を感染から保護するため、および動物をより早く成長させるために使用される。量の点では、大抵の抗生物質は初めの2つの理由のために使用される。薬物の6.1パーセントのみが成長促進に用いられる。しかしながら、投与される動物の数の点では、成長促進の役割は多大である。それはなぜなら、農業従事者が抗生物質を少量ではあるが日常的な投与量で群れ全体に与えるためである。抗生物質の規則的な低投与量は、家畜を健康に保つのに役立つだけでなく、栄養素の吸収を向上させ、それは動物が少ない飼料でより早く育つのを助け、そのため特に集約農業経営において利益を増大させる。米国の9200万匹の豚の75パーセントが、抗生物質が添加された飼料を日常的に摂取していると推定されている。牛の約6パーセント、鶏の25パーセント、および七面鳥の半分についても同様である。
【0003】
動物によって代謝されないものを含む過度の抗生物質および化学物質は体内に留まるかまたは排泄され得る、ということは公知である。第1の場合、それは人間によって消費されるであろう肉(および牝牛または山羊の場合には乳)内に蓄積するかも知れない。このため、これらの抗生物質および化学物質が人間の食品を汚染する可能性がある。第2に、そしてより重要なことに、それは微生物を抗生物質にさらし、微生物の抗生物質耐性菌が発生することを可能にする。排泄される場合、これらの抗生物質および化学物質は自然環境に放出され、そこでそれらは土壌微生物と接触し得る。一般に使用される抗生物質は、抗生物質に対する耐性の発生、および人間において感染を引起す微生物を含む微生物へのそのような耐性の転移のため、或る期間にわたってさまざまな微生物に対し効果が弱まっていくあろうということが仮定されている。
【0004】
家畜に広く使用されている抗生物質が人間の感染症、特に食物媒介病原体によって引起されるものを治療する重要な抗生物質の力を減少させていることを示唆する、高まりつつある証拠がある。低レベルの抗生物質で処置されている家畜は薬物耐性形態の細菌を発生させている。一例では、1990年代になってやっとシナーシド(Synercid)の人間への使用が承認されたものの、バージニアマイシンと呼ばれる密接に関係した薬物は1974年から家畜に使用されている。実際、1990年以降、人間に感染を引起す動物原性感染症病原体の増殖薬物耐性菌の発生が多くの先進国で劇的に増加している。特に注目すべきはネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)DT104のMR菌の流行拡大であり、それは現在、ほぼ全世界的に分布するようである。DT104菌の中で、耐性範囲の増加はかなりの懸念事項である。世界の多くの地域で、シプロフロキサシンへの感受性低下の発生率が増加している。カンピロバクター(Campylobacters)種については、シプロフロキサシン耐性有機体の発生率は同様に増加しており、そのような分離株の報告が世界中の多くの国から寄せられている。スレルフォール(Threllfall)E.J.他、Acta Vet Scand Suppl 2000年、93:63−8;ウェーゲナー(Wegener)H.C.他、N Engl J Med.1999年5月20日、340(20):1525−32;スミス(Smith)K.E.他、N Engl J Med.1999年5月20日、340(20):1581−2;ウェーゲナー H.C.他、Acta Vet Scand Suppl. 1999年、92:51−7を参照されたい。
【0005】
人間の病気を引起す微生物における薬物耐性の発生に対する懸念のため、米国および欧州連合の規制機関は、或る抗生物質を動物飼料に成長促進物質として使用することを禁止し、または禁止を提案してきた。弁護のため、農業従事者および製薬製造業者は、抗生物質の使用を削減することは罹患率および死亡率の増加につながり、動物が理想的な屠殺体重になるまでにかかる時間量が増加することによって肉がより高価になると論じた。抗生物質は動物がより早くより太るのに役立つ。なぜならそれらは病気と戦うエネルギを浪費しないためである。健康に最大の危険を呈し得るのは成長促進物質に対する禁止であるということが論じられてきた。それらの保護なしでは、動物はより深刻な病気に直面し得るであろう。その結果、獣医師は高投与量の治療用抗生物質に頼らざるを得なくなるであろう。たとえば、スウェーデンで抗生物質の使用が禁止された翌年に、5万匹もの豚が一種の下痢で死亡した。
【0006】
畜産業において抗生物質を予防薬として使用することが禁止または削減されている一方で、家畜における感染症の発生率を低下させる代替的な手段に対する緊急の必要性が出現している。この発明は、酵母を用いて動物の免疫機能を向上させる解決策を提供する。
【0007】
真菌細胞または真菌発酵生成物を動物飼料に含めることは、時折用いられてきた。一般に共生または直接給餌微生物として言及される或る細菌、酵母および黴調製物が、経口投与されるかまたは動物飼料に添加されて、さまざまな利点をもたらす。しかしながら、そのような調製物の作用のメカニズムは正しく理解されていないが、それらは動物の消化管微小植物相/微生物相を変えることによって作用すると考えられており、それにより腸管内壁の健康を向上させ、栄養吸収の向上を可能にする。反芻動物の場合、調製物は第1胃での発酵をよくするかも知れず、それはガスの浪費的な発生をもたらす。
【0008】
動物飼料における真菌細胞および生成物の使用の例としては、ミラーパブリシングカンパニー(Miller Publishing Company)(ミネソタ(Minnesota)州ミネトンカ(Minnetonka))発行の「飼料添加物要約年報(annual Feed Additive Compendium)」、または以下の特許文献を参照されたい。
【0009】
米国特許第3,903,307号は、カンジダ・ユチリス(Candida utilis)およびトリコデルマ・ベリデ(Trichoderma veride)などの酵母による廃糖蜜またはバガスの発酵に基づいた動物飼料を作るためのプロセスを開示している。
【0010】
米国特許第4,055,667号は、水性アルコール媒体における使用済醸造用酵母のコロイド状の混合物を含む液体動物飼料補給食品を開示している。
【0011】
米国特許第4,582,708号は、発酵活動を有する生酵母細胞(サッカロミセス(Saccharomyces)種)と、粉砕された粉、粉砕された豆またはそれらの混合物を含むテキスチャライジング成分と、ミネラル混合物と、液体結合剤と、ビタミン混合物と、粉砕されたモンモリロナイトとを含む動物飼料補給食品を開示している。
【0012】
米国特許第5,624,686号は、或る細菌または酵母種(サッカロミセス・セレビジエ(Saccharomyces cerevisiae)、カンジダ・ユチリスなど)を培養し、細胞の代謝物質が動物に効率よく利用可能となるよう微生物細胞を破壊することによって調製される動物飼料添加物を開示している。
【0013】
米国特許第6,214,337号は、さまざまな酵母種(サッカロミセス・セレビジエ、カンジダ・ユチリスなど)の細胞壁に由来する酵母グルカンを含む動物飼料を開示している。
【0014】
ここにおける文献の引用は、ここに引用された文献のいずれもが関連先行技術であると容認するものとして、または引用された文献がこの出願の特許請求の範囲の特許性に対し考慮される材料であると容認するものとして意図されてはいない。これらの文献の日付に関する供述または内容に関する表現はすべて、出願人が利用可能な情報に基づいており、これらの文献の日付または内容の正確さに関するいかなる容認も構成しない。
【0015】
【特許文献1】
米国特許第3,903,307号明細書
【0016】
【特許文献2】
米国特許第4,055,667号明細書
【0017】
【特許文献3】
米国特許第4,582,708号明細書
【0018】
【特許文献4】
米国特許第5,624,686号明細書
【0019】
【特許文献5】
米国特許第6,214,337号明細書
【0020】
【発明の概要】
この発明は、たとえば鶏などの家禽における感染症の発生率を低下させるために動物飼料に添加可能である生物学的組成物に関する。
【0021】
一実施形態では、この発明は、摂取された場合に鶏などの反芻動物の免疫機能を向上させ得る複数の生酵母細胞を含む生物学的組成物を提供する。この生物学的組成物は、鶏における感染症の発生率を低下させるため、または群れの健康を最適化するために使用可能である。
【0022】
別の実施形態では、この発明は生物学的組成物を作る方法を提供する。特に、この発明の方法は、酵母細胞が代謝的に活性となって動物の免疫系を刺激するのに強力となるように、周波数および場強度が規定された一連の電磁場の存在下で酵母細胞を培養するステップを含む。酵母細胞の最大4つの異なる成分を用いて生物学的組成物が形成できる。酵母細胞はまた、その性能を向上させるため、調節ステップも受けることもできる。調節ステップは、動物の胃液、野生サンザシ果汁およびナツメ果汁を含む培養培地内で酵母細胞を培養するステップを含む。酵母細胞を活性化条件下で培養するステップと、この発明のさまざまな酵母細胞培養物を混合するステップと、次に続く酵母細胞を乾燥させるステップと、最終生成物を梱包するステップとを含む生物学的組成物を製造するための方法が包含されている。好ましい実施形態では、開始酵母細胞は商業的に公に利用可能および/または入手可能であり、サッカロミセス・セレビジエなどが挙げられるがこれに限定されない。
【0023】
この発明の生物学的組成物は、動物に直接給餌されるかまたは通常の動物飼料に取込まれる添加物として使用することが可能である。この発明の活性化した酵母細胞およびゼオライト粉末などの材料を含む動物飼料組成物が、この発明によって包含されている。
【0024】
[詳細な説明]
この発明は、動物の免疫機能を向上させ、および/または感染症の発生率を低下させることが可能な生物学的組成物に関する。この発明は、生物学的組成物を製造するための方法、および生物学的組成物を動物飼料添加物として使用するための方法を提供する。
【0025】
この発明の生物学的組成物は酵母を含む。飼料の成分としての酵母の従来の使用とは異なり、この発明の酵母細胞は動物用の栄養素の主要源ではない。この発明の酵母細胞は、現在日常的に家畜飼料に添加されている抗生物質を置き換えるまたは削減させる補給食品として役割を果たす。経口投与される場合または動物によって飼料と共に摂取される場合、この酵母細胞は生きている。動物の胃腸管内にある間、酵母細胞は免疫系を刺激して動物の免疫機能を向上させることが可能であり、それにより感染症の発生率を低下させる。この発明の生物学的組成物の使用は、畜産業において動物の健康を維持するコスト全体を下げ、飼料における抗生物質の最小限の使用または排除を実行可能にすることができる。
【0026】
以下の用語は当該技術分野において良く定義された意味を有すると考えられるが、用語をここで用いられるように定義し、この発明の説明を容易にするため、以下の事項を述べる。
【0027】
ここで用いられているように、「飼料」という用語は、動物に栄養を与えるため、および、生まれたばかりの動物と若く成長過程にある動物とを含む動物の平常のまたは加速された成長を維持するために使用される、液体または固体のあらゆる種類の材料に幅広く言及する。好ましくは、飼料は鶏の飼料である。
【0028】
ここで用いられるような「動物」という用語は、家畜の鳥、家禽および特に鶏に言及し、卵、肉および装飾用に飼育される全品種の鶏を含む。
【0029】
ここで用いられるような「免疫機能」という用語は、動物の特定のおよび特定されない免疫反応を幅広く包含し、体液性および細胞媒介性の防護メカニズムの双方を含む。動物の免疫機能は、動物が細菌、ウイルス、真菌、原虫類、蠕虫および他の寄生虫などの病原体による感染から生き残るおよび/または回復することができるようにする。動物の免疫機能はまた、感染、特に動物が病原体に初めてさらされた後での同じ病原体による将来の感染を防止することもできる。多くの種類の免疫細胞が免疫機能の提供に関わっており、リンパ球のさまざまなサブセット(B細胞、T細胞、NK細胞)、異なる種類の白血球(マクロファージ、好中球、好酸球、好塩基球)、抗原提示細胞(樹状細胞、内皮細胞)および免疫活動を有する専門器官ならびに組織(骨髄、リンパ節、胸腺、嚢、パイエル板)に見られる細胞を含む。家禽の免疫系の詳細は、W.T.ウェーバー(Weber)による「鳥類免疫学(Avian Immunology)」、ジョン・ワイリー&サンズ(JohnWiley & Sons)、1990年11月に記載されており、ここにその全体を引用により援用する。
【0030】
一実施形態では、この発明は、少なくとも1つの酵母細胞成分を含む生物学的組成物を提供する。各酵母細胞成分は、酵母細胞が動物の免疫機能を向上可能であるよう、特定の一組の条件下で培養された生酵母細胞の集団を含む。好ましい実施形態では、この発明の生物学的組成物は最大4つの酵母細胞成分を含む。
【0031】
この発明によれば、或る特定の培養条件下で、酵母は、酵母を摂取した動物の免疫機能を刺激し向上させるのに有効となるよう、代謝的に活性にされ得る。発明者は、いかなる理論または機構に縛られることなく、その培養条件が、酵母細胞が動物の免疫系を刺激するのに非常に強力となるよう、酵母細胞内の遺伝子または1組の遺伝子の発現を活性化させるおよび/または増幅させると考えている。酵母細胞が以下に記載する条件の下で培養された後で、或る酵母遺伝子生成物と動物の免疫系の要素との間の相互作用が、高レベルのこれらの酵母遺伝子生成物によって非常に高められる、ということが想像される。これらの相互作用は、免疫細胞を循環させるだけでなく、胃腸管、リンパ節の内側を覆う免疫細胞に関与すると考えられている。これらの相互作用の結果、感染への反応性および感染からの回復、病気への耐性などの動物の免疫機能が向上する。動物は、細菌、ウイルス、真菌、原虫類、蠕虫などによって引起されるがそれらに限定されない寄生虫症を含む多くの種類の感染症から保護される。生物学的組成物を使用する利点を、感染症への耐性または感染症からの急速な回復を示す動物から得られた実験結果によって実証する。
【0032】
一実施形態では、この発明の生物学的組成物は動物に直接給餌され得る。別の実施形態では、生物学的組成物は飼料に添加可能である。当業者には公知であるように、多くの方法および用具を用いてこの発明の生物学的組成物を飼料と混合してもよい。特定の一実施形態では、この発明の酵母の培養液の混合物は、動物に給餌する直前に飼料に直接添加される。酵母の乾燥粉末も、動物に給餌する直前に飼料に直接添加可能である。この発明のさらに別の実施形態では、酵母細胞は、酵母細胞が物理的に取り込まれる飼料の生の構成要素と混合される。生物学的組成物は、自動化されてもよい任意の機械化された手段によって飼料に加えられ、および/または混合されてもよい。
【0033】
使用される生物学的組成物の量は、給餌規則および飼料の種類に一部依存し、実験的に判断可能である。たとえば、動物飼料への生物学的組成物の有用な比率は、乾燥重量で0.1%〜1%、好ましくは0.3〜0.8%、最も好ましくは約0.5%である。必要ではないが、この発明の生物学的組成物はまた、ビタミン、ミネラルおよびワクチンなどが挙げられるがこれらに限定されない他の種類の補給食品とともに、またはそれらと交代で使用することもできる。
【0034】
以下の第1節および第2節において、この発明の4つの酵母細胞成分およびそれらの調製方法を説明する。第3節は、4つの酵母細胞成分のうちの少なくとも1つを含むこの発明の生物学的組成物の製造を説明する。
【0035】
1.酵母細胞培養物の調製
この発明は、酵母細胞を摂取した動物の免疫機能を向上させ得る酵母細胞を提供する。最大4つの異なる酵母細胞成分を組合せて生物学的組成物を作ることができる。
【0036】
生物学的組成物の酵母細胞成分は、複数の酵母細胞を、適切な培養培地内で、1つの交互電磁場または多数の一連の交互電磁場の存在下で或る時間にわたって培養することによって生成される。この培養プロセスは、酵母胞子が発芽し、酵母細胞が成長して分裂するようにし、バッチプロセスまたは連続プロセスとして実行可能である。ここで用いられるように、「交互電磁場」、「電磁場」または「EM場」という用語は同義語である。この発明において有用な電磁場は、当該技術分野において周知のさまざまな手段によって発生可能である。例示的なセットアップの概略図を図1にそれぞれ示す。所望の周波数および所望の場強度の電磁場が、電磁波、好ましくは正弦波を好ましくは1500MHz−15000MHzの周波数範囲で発生可能な1つ以上の信号発生器を含む電磁波源(3)によって発生される。そのような信号発生器は当該技術分野で周知である。より狭い周波数範囲で信号を発生可能な信号発生器も使用できる。望ましい場合、信号増幅器も使用して出力信号を増大させ、したがってEM場の強度を高めることもできる。
【0037】
電磁場は、電磁波源に接続された信号エミッタの近傍に酵母細胞を置くことを含むさまざまな手段によって、培養物に印加可能である。一実施形態では、電磁場は、酵母細胞の培養物(1)内に浸漬された電極の形をした信号エミッタによって印加される。好ましい一実施形態では、電極のうちの一方は非導電性容器(2)の底に置かれた金属板であり、他方の電極は、電磁場のエネルギが培養物内で均一に分布され得るように容器内部に構成された複数のワイヤまたはチューブを含む。縦型の培養容器では、ワイヤまたはチューブの先端は容器の底から3〜30cm(つまり容器の高さの底から約2〜10%)内に置かれる。使用される電極ワイヤの数は、培養物の体積およびワイヤの直径の双方に依存する。たとえば、体積が10リットルまたはそれ未満の培養物については、直径が0.5〜2.0mmの2つまたは3つの電極ワイヤが使用できる。培養体積が10リットル〜100リットルの培養物については、電極ワイヤまたはチューブは3.0〜5.0mmの直径を有し得る。100リットル〜1000リットルの培養体積については、電極ワイヤまたはチューブは6.0〜15.0mmの直径を有し得る。1000リットルよりも大きい体積を有する培養物については、電極ワイヤまたはチューブは20.0〜25.0mmの直径を有し得る。
【0038】
さまざまな実施形態では、サッカロミセス、カンジダ、クレブロテシウム(Crebrothecium)、ゲオトリクム(Geotrichum)、ハンゼヌラ(Hansenula)、クロエッケラ(Kloeckera)、リポミセス(Lipomyces)、ピチア(Pichia)、ロドスポリジウム(Rhodosporidium)、ロドトルラ・トルロプシス(Rhodotorula Torulopsis)、トリコスポロン(Trichosporon)およびウィッカーハミア(Wickerhamia)の属の酵母がこの発明で使用可能である。
【0039】
酵母菌の非限定的な例は以下を含む。サッカロミセス・セレビジエ・ハンセン(Saccharomyces cerevisiae Hansen)、ACCC2034、ACCC2035、ACCC2036、ACCC2037、ACCC2038、ACCC2039、ACCC2040、ACCC2041、ACCC2042、AS2.1、AS2.4、AS2.11、AS2.14、AS2.16、AS2.56、AS2.69、AS2.70、AS2.93、AS2.98、AS2.101、AS2.109、AS2.110、AS2.112、AS2.139、AS2.173、AS2.174、AS2.182、AS2.196、AS2.242、AS2.336、AS2.346、AS2.369、AS2.374、AS2.375、AS2.379、AS2.380、AS2.382、AS2.390、AS2.393、AS2.395、AS2.396、AS2.397、AS2.398、AS2.399、AS2.400、AS2.406、AS2.408、AS2.409、AS2.413、AS2.414、AS2.415、AS2.416、AS2.422、AS2.423、AS2.430、AS2.431、AS2.432、AS2.451、AS2.452、AS2.453、AS2.458、AS2.460、AS2.463、AS2.467、AS2.486、AS2.501、AS2.502、AS2.503、AS2.504、AS2.516、AS2.535、AS2.536、AS2.558、AS2.560、AS2.561、AS2.562、AS2.576、AS2.593、AS2.594、AS2.614、AS2.620、AS2.628、AS2.631、AS2.666、AS2.982、AS2.1190、AS2.1364、AS2.1396、IFFI1001、IFFI1002、IFFI1005、IFFI1006、IFFI1008、IFFI1009、IFFI1010、IFFI1012、IFFI1021、IFFI1027、IFFI1037、IFFI1042、IFFI1043、IFFI1045、IFFI1048、IFFI1049、IFFI1050、IFFI1052、IFFI1059、IFFI1060、IFFI1063、IFFI1202、IFFI1203、IFFI1206、IFFI1209、IFFI1210、IFFI1211、IFFI1212、IFFI1213、IFFI1215、IFFI1220、IFFI1221、IFFI1224、IFFI1247、IFFI1248、IFFI1251、IFFI1270、IFFI1277、IFFI1287、IFFI1289、IFFI1290、IFFI1291、IFFI1292、IFFI1293、IFFI1297、IFFI1300、IFFI1301、IFFI1302、IFFI1307、IFFI1308、IFFI1309、IFFI1310、IFFI1311、IFFI1331、IFFI1335、IFFI1336、IFFI1337、IFFI1338、IFFI1339、IFFI1340、IFFI1345、IFFI1348、IFFI1396、IFFI1397、IFFI1399、IFFI1411、IFFI1413;サッカロミセス・セレビジエ・ハンセン変種エリプソイデウス(ハンセン)デッカー(Saccharomyces cerevisiae Hansen Var. ellipsoideus (Hansen) Dekker)、ACCC2043、AS2.2、AS2.3、AS2.8、AS2.53、AS2.163、AS2.168、AS2.483、AS2.541、AS2.559、AS2.606、AS2.607、AS2.611、AS2.612;サッカロミセス・ケバリエリ・ギラモンド(Saccharomyces chevalieri Guillermond)、AS2.131、AS2.213;サッカロミセス・デルブリュッキー(Saccharomyces delbrueckii)、AS2.285;サッカロミセス・デルブリュッキー・リンドナー変種モンゴリクス・ロッデル・エット・バン・ライ(Saccharomyces delbrueckii Lindner var. mongolicus Lodder et van Rij)、AS2.209、AS2.1157;サッカロミセス・イグジギュアス・ハンセン(Saccharomyces exiguous Hansen)、AS2.349、AS2.1158;サッカロミセス・フェルメンタチ(サイトウ)ロッデル・エット・バン・ライ(Saccharomyces fermentati (Saito) Lodder et van Rij)、AS2.286、AS2.343;サッカロミセス・ロゴス・バン・ラール・エット・デナムール・エクス・ヨルゲンセン(Saccharomyces logos van laer et Denamur ex Jorgensen)、AS2.156、AS2.327、AS2.335;サッカロミセス・メリス・ロッデル・エット・クレガー・バン・ライ(Saccharomyces mellis Lodder et Kreger Van Rij)、AS2.195;サッカロミセス・ミクロエリプソイデス・オステルワルダー(Saccharomyces microellipsoides Osterwalder)、AS2.699;サッカロミセス・オビフォルミス・オステルワルダー(Saccharomyces oviformis Osterwalder)、AS2.100;サッカロミセス・ロゼイ(ギラモンド)ロッデル・エット・クレガー・バン・ライ(Saccharomyces rosei (Guilliermond) Lodder et kreger van Rij)、AS2.287;サッカロミセス・ルーキシー・ブートロー(Saccharomyces rouxii Boutroux)、AS2.178、AS2.180、AS2.370、AS2.371;サッカロミセス・サケ・ヤベ(Saccharomyces sake Yabe)、ACCC2045;カンジダ・アルボレア(Candida arborea)、AS2.566;カンジダ・クルセイ(カステラーニ)バークホウト(Candida Krusei (Castellani) Berkhout)、AS2.1045;カンジダ・ランビカ(リンドナー・エット・ジュヌー)変種ユーデン・エット・バックリー(Candida lambica (Lindner et Genoud) van. Uden et Buckley)、AS2.1182;カンジダ・リポリチカ(ハリソン)ディデンズ・エット・ロッデル(Candida lipolytica (Harrison) Diddens et Lodder)、AS2.1207、AS2.1216、AS2.1220、AS2.1379、AS2.1398、AS2.1399、AS2.1400;カンジダ・パラプシロシス(アッシュフォード)ランゲロン・エット・タリス(Candida parapsilosis (Ashford) Langeron et Talice)、AS2.590;カンジダ・パラプシロシス(アッシュフォード)エット・タリス変種インターメディア・バン・ライ・エット・ベロナ(Candida parapsilosis (Ashford) et Talice Var. intermedia Van Rij et Verona)、AS2.491;カンジダ・プルチェリマン(リンドナー)ビンディッシュ(Candida pulcherriman (Lindner) Windisch)、AS2.492;カンジダ・ルゴウサ(アンダーソン)ディデンズ・エット・ロッデル(Candida rugousa (Anderson)Diddens et Loddeer)、AS2.511、AS2.1367、AS2.1369、AS2.1372、AS2.1373、AS2.1377、AS2.1378、AS2.1384;カンジダ・トロピカリス(カステラーニ)バークアウト(Candida tropicalis (Castellani) Berkout)、ACCC2004、ACCC2005、ACCC2006、AS2.164、AS2.402、AS2.564、AS2.565、AS2.567、AS2.568、AS2.617、AS2.1387;カンジダ・ユチリス・ヘネベルグ・ロッデル・エット・クレガー・バン・ライ(Candida utilis Henneberg Lodder et Kreger Van Rij)、AS2.120、AS2.281、AS2.1180;クレブロテシウム・アッシュビー(ギラモンド)ローテイン(Crebrothecium ashbyii (Guillermond) Routein)、AS2.481、AS2.482、AS2.1197;ゲオトリクム・カンジドゥム鎖(Geotrichum candidum Link)、ACCC2016、AS2.361、AS2.498、AS2.616、AS2.1035、AS2.1062、AS2.1080、AS2.1132、AS2.1175、AS2.1183;ハンゼヌラ・アノマラ(ハンセン)H・エット・P・シドー(Hansenula anomala (Hansen) H et P sydow)、ACCC2018、AS2.294、AS2.295、AS2.296、AS2.297、AS2.298、AS2.299、AS2.300、AS2.302、AS2.338、AS2.339、AS2.340、AS2.341、AS2.470、AS2.592、AS2.641、AS2.642、AS2.635、AS2.782、AS2.794;ハンゼヌラ・アラビトルゲンス・ファング(Hansenula arabitolgens Fang)、AS2.887;ハンゼヌラ・ヤディニ・ウィッカーハム(Hansenula jadinii Wickerham)、ACCC2019;ハンゼヌラ・サトゥルヌス(クロッカー)H・エット・P・シドー(Hansenula saturnus (Klocker) H et P sydow)、ACCC2020;ハンゼヌラ・シェネッギー(ウェーバー)デッカー(Hansenula schneggii (Weber) Dekker)、AS2.304;ハンゼヌラ・サブペリクロサ・ベッドフォード(Hansenula subpelliculosa Bedford)、AS2.738、AS2.740、AS2.760、AS2.761、AS2.770、AS2.783、AS2.790、AS2.798、AS2.866;クロエッケラ・アピクラタ(リーゼメンド・クロッカー)ヤンケ(Kloeckera apiculata (Reessemend. Klocker) Janke)、ACCC2021、ACCC2022、ACCC2023、AS2.197、AS2.496、AS2.711、AS2.714;リポミセス・スターキー・ロッデル・エット・バン・ライ(Lipomyces starkeyi Lodder et van Rij)、ACCC2024、AS2.1390;ピチア・ファリノサ(リンドナー)ハンセン(Pichia farinosa (Lindner) Hansen)、ACCC2025、ACCC2026,AS2.86、AS2.87、AS2.705、AS2.803;ピチア・メンブレナファシエンス・ハンセン(Pichia membranaefaciens Hansen)、ACCC2027、AS2.89、AS2.661、AS2.1039;ロドスポリジウム・トルロイデス・バンノ(Rhodosporidium toruloides Banno)、ACCC2028;ロドトルラ・グルチニス(フレセニウス)ハリソン(Rhodotorula glutinis (Fresenius) Harrison)、ACCC2029、AS2.280、ACCC2030、AS2.102、AS2.107、AS2.278、AS2.499、AS2.694、AS2.703、AS2.704、AS2.1146;ロドトルラ・ミヌタ(サイトウ)ハリソン(Rhodotorula minuta (Saito) Harrison)、AS2.277;ロドトルラ・ルーバー(デンム)ロッデル(Rhodotorula rubar (Demme) Lodder)、ACCC2031、AS2.21、AS2.22、AS2.103、AS2.105、AS2.108、AS2.140、AS2.166、AS2.167、AS2.272、AS2.279、AS2.282;サッカロミセス・カールスベルゲンシス・ハンセン(Saccharomyces carlsbergensis Hansen)、AS2.113、ACCC2032、ACCC2033、AS2.312、AS2.116、AS2.118、AS2.121、AS2.132、AS2.162、AS2.189、AS2.200、AS2.216、AS2.265、AS2.377、AS2.417、AS2.420、AS2.440、AS2.441、AS2.443、AS2.444、AS2.459、AS2.595、AS2.605、AS2.638、AS2.742、AS2.745、AS2.748、AS2.1042;サッカロミセス・ユバルム・ベイエル(Saccharomyces uvarum Beijer)、IFFI1023、IFFI1032、IFFI1036、IFFI1044、IFFI1072、IFFI1205、IFFI1207;サッカロミセス・ウィリアヌス・サッカルド(Saccharomyces willianus Saccardo)、AS2.5、AS2.7、AS2.119、AS2.152、AS2.293、AS2.381、AS2.392、AS2.434、AS2.614、AS2.1189;サッカロミセス種(Saccharomyces sp.)、AS2.311;サッカロミセス・ルドゥイギ・ハンセン(Saccharomyces ludwigii Hansen)、ACCC2044、AS2.243、AS2.508;サッカロミセス・シネンセス・ユエ(Saccharomyces sinenses Yue)、AS2.1395;スキゾサッカロミセス・オクトスポルス・ベイエリンク(Schizosaccharomyces octosporus Beijerinck)、ACCC2046、AS2.1148;スキゾサッカロミセス・ポンベ・ランデール(Schizosaccharomyces pombe Linder)、ACCC2047、ACCC2048、AS2.248、AS2.249、AS2.255、AS2.257、AS2.259、AS2.260、AS2.274、AS2.994、AS2.1043、AS2.1149、AS2.1178、IFFI1056;スポロボロミセス・ロゼウス・クライベル・エット・バン・ニエル(Sporobolomyces roseus Kluyver et van Niel)、ACCC2049、ACCC2050、AS2.619、AS2.962、AS2.1036、ACCC2051、AS2.261、AS2.262;トルロプシス・カンジダ(サイトウ)ロッデル(Torulopsis candida (Saito) Lodder)、ACCC2052、AS2.270;トルロプシス・ファムタ(ハリソン)ロッデル・エット・バン・ライ(Torulopsis famta (Harrison) Lodder et van Rij)、ACCC2053、AS2.685;トルロプシス・グロボサ(オルソン・エット・ハマー)ロッデル・エット・バン・ライ(Torulopsis globosa (Olson et Hammer) Lodder et van Rij)、ACCC2054、AS2.202;トルロプシス・インコンスピクア・ロッデル・エット・バン・ライ(Torulopsis inconspicuaLodder et van Rij)、AS2.75;トリコスポロン・ベーレンディ・ロッデル・エット・クレガー・バン・ライ(Trichosporon behrendii Lodder et Kreger van Rij)、ACCC2055、AS2.1193;トリコスポロン・カピタツム・ディデンズ・エット・ロッデル(Trichosporon capitatum Diddens et Lodder)、ACCC2056、AS2.1385;トリコスポロン・クタネウム(デ・ベウルム他)オータ(Trichosporon cutaneum (de Beurm et al.) Ota)ACCC2057、AS2.25、AS2.570、AS2.571、AS2.1374;ウィッカーハミア・フルオレセンス(ソネダ)ソネダ(Wickerhamia fluoresens (Soneda) Soneda)、ACCC2058、AS2.1388。サッカロミセス属の酵母が一般に好ましい。サッカロミセスセレビジエの菌のうち、サッカロミセスセレビジエハンセンが好ましい菌である。
【0040】
一般に、この発明に有用な酵母菌は、米国 20110−2209、バージニア(VA)州マナサス(Manassas)、10801 ユニバーシティブールバード(University Boulevard)、アメリカンタイプカルチャーコレクション(American Type Culture Collection);および中国 100080、北京、私書箱2714、ハイジャン(Haidian)、中国科学院(Chinese Academy of Sciences)、微生物学会(Institute of Microbiology)、中国微生物培養物収集委員会(China Committee for Culture Collection of Microorganisms)、中国微生物培養物収集総合センター(China General Microbiological Culture Collection Center:CGMCC)など、私的または公的な実験培養物、もしくは公的に入手可能な培養物沈殿物から得ることができる。
【0041】
好ましくはあるが、この発明の酵母細胞成分の調製は、酵母の純粋な菌で開始することに限定されない。各酵母細胞成分は、異なる種または菌の酵母細胞の混合物を培養することによって生成されてもよい。酵母細胞成分の構成要素は、当該技術分野において周知の標準酵母識別手法によって判定可能である。
【0042】
この発明のさまざまな実施形態では、酵母を取扱い、移動させ、保存するための標準的な手法が用いられる。必要ではないが、この発明の製造プロセスを実行する場合、殺菌条件または清潔な環境が望ましい。動物の血液および免疫細胞を取扱うための、および動物の免疫機能を研究するための標準的な手法も用いられる。そのような手法の詳細は、「実験方法の進歩:一般血液学(Advances in Laboratory Methods: General Haematology)」、2000年、アッセンデルフト(Assendelft)他(編)、アーノルド、エドワード(Arnold, Edward)(発行者);「脊椎動物免疫学のハンドブック(Handbook of Vertebrate Immunology)」、1998年、パストレット(Pastoret)他(編)、アカデミックプレス(Academic Press);および「免疫学における現在のプロトコル(Current ProtocolIn Immunology)」、1991年、コリダン(Colidan)他(編)、ジョン・ワイリー&サンズ社に記載されており、それらの内容をともにここに引用により援用する。
【0043】
一実施形態では、第1の酵母細胞成分の酵母細胞が、7750MHz〜7780MHz、好ましくは7750〜7770MHzの範囲の周波数を有する少なくとも1つの交互電磁(EM)場の存在下で培養される。単一のEM場または一連のEM場が印加可能であり、各々は述べられた範囲内の異なる周波数、または述べられた範囲内の異なる場強度、もしくは述べられた範囲内の異なる周波数および場強度を有する。いかなる実用的な数のEM場も一連内で使用可能であるが、酵母培養物が一連内で合計2、3、4、5、6、7、8、9または10の異なるEM場にさらされることが好ましい。EM場は当該技術分野で公知の任意の手段によって印加可能であり、各々、7750、7751、7752、7753、7754、7755、7756、7757、7758、7759、7760、7761、7762、7763、7764、7765、7766、7767、7768、7769または7770MHzの周波数を有し得る。
【0044】
EM場の場強度は22〜320mV/cmの範囲にある。好ましい一実施形態では、場強度が漸進的に増加するEM場に酵母細胞培養物がさらされるよう、一連の初めのEM場は後の方のEM場よりも低いEM場強度を有する。したがって酵母細胞は、より低いEM場強度(たとえば130〜250mV/cm)で24〜64時間培養され、次により高いEM場強度(たとえば250−320mV/cm)でさらに10〜40時間培養され得る。あるEM場から別のEM場へ切換わる際、酵母培養物は同じ容器内に留まって、同じ組の電磁波発生器およびエミッタを使用することができる。
【0045】
培養プロセスは、100mlの培地に、細胞密度が約105細胞数/mlの選択された酵母菌の接種物1mlを接種することによって開始可能である。開始培養物は35℃〜37℃で24〜48時間保たれ、次にEM場にさらされる。培養プロセスは好ましくは、溶解された酸素の濃度が0.025〜0.08モル/m3、好ましくは0.04モル/m3である条件下で行なわれてもよい。酸素レベルは、攪拌および/または泡立てを含むがこれらに限定されない当該技術分野において公知の任意の従来の手段によって調節可能である。
【0046】
培養は、最も好ましくは、酵母細胞によって同化可能な動物血清および栄養素源を含有する液体培地内で実行される。表1は、この発明の第1の酵母細胞成分を培養するための例示的な培地を提供する。
【0047】
【表1】
【0048】
一般に、たとえばスクロース、グルコース、果糖、ブドウ糖、麦芽糖、キシロースなどの砂糖およびでんぷんなどの炭水化物は、単独でまたは組合せて、同化可能な炭素の源として培養培地内で使用可能である。培地内で利用される炭水化物源の正確な量は培地の他の材料に一部依存するが、一般に、炭水化物の量は通常、重量比で培地の約0.1%〜5%間、好ましくは約0.5%〜2%間を変動し、最も好ましくは約0.8%である。これらの炭素源は個々に使用可能であり、またはいくつかのそのような炭素源が培地内で組合されてもよい。培養培地内に取込み可能な無機塩の中には、ナトリウム、カルシウム、リン酸塩、硫酸塩、炭酸塩および同様のイオンを産出可能な通例の塩がある。栄養無機塩の非限定的な例は、(NH4)2HPO4、CaCO3、MgSO4、NaClおよびCaSO4である。
【0049】
白血球を含む血液の一部である動物血清は、密度勾配遠心分離法などの当該技術分野で公知の標準的な方法によって、全血(10−20ml)から調製可能である。赤血球は分離されて廃棄される。血清は90〜180mlの2回蒸留水で希釈されてもよい。培地がオートクレーブ処理され約45℃に冷却された後で、血清が培養培地に添加される。鶏の血清が好ましい。
【0050】
なお、表1に提供された培地の組成物は限定的であるとは意図されてはいない。プロセスは必要に応じて規模を拡大または縮小可能である。培養培地のさまざまな変更は、培養物の規模および培地成分の局所供給などの実用的および経済的考慮に鑑みて、当業者によりなされてもよい。
【0051】
酵母細胞はEM場の存在下での培養の数時間後でさえ活性となるが、酵母細胞はEM場の存在下で延長された時間の間(たとえば1週間または数週間)培養可能である。培養プロセスの終わりに、この発明の第1の酵母細胞成分を構成する酵母は、当該技術分野で公知のさまざまな方法によって培養物から回復され、約0℃〜4℃未満の温度で保存されてもよい。回復された酵母細胞はまた、乾燥されて粉末形状で保存されてもよい。
【0052】
この発明の第1の酵母細胞成分をゲオトリクム・カンジドゥム鎖菌AS2.616で作る非限定的な実施例を、以下に提供する。
【0053】
別の実施形態では、第2の酵母細胞成分の酵母細胞が、6815MHz〜6850MHz、好ましくは6815〜6835MHzの範囲の周波数を有する少なくとも1つの交互電磁(EM)場の存在下で培養される。単一のEM場または一連のEM場が印加可能であり、各々は述べられた範囲内の異なる周波数、または述べられた範囲内の異なる場強度、もしくは述べられた範囲内の異なる周波数および場強度を有する。いかなる実用的な数のEMも一連内で使用可能であるが、酵母培養物が一連内で合計2、3、4、5、6、7、8、9または10の異なるEM場にさらされることが好ましい。EM場は当該技術分野で公知の任意の手段によって印加可能であり、各々、6815、6816、6817、6818、6819、6820、6821、6822、6823、6824、6825、6826、6827、6828、6829、6830、6831、6832、6833、6834または6835MHzの周波数を有し得る。
【0054】
EM場の場強度は25〜330mV/cmの範囲にある。好ましい一実施形態では、場強度が漸進的に増加するEM場に酵母細胞培養物がさらされるよう、一連の初めのEM場は後の方のEM場よりも低いEM場強度を有する。したがって酵母細胞は、より低いEM場強度(たとえば170−260mV/cm)で24〜68時間培養され、次により高いEM場強度(たとえば260−330mV/cm)でさらに24〜68時間培養され得る。あるEM場から別のEM場へ切換わる際、酵母培養物は同じ容器内に留まって、同じ組の電磁波発生器およびエミッタを使用することができる。
【0055】
培養プロセスは、100mlの培地に、細胞密度が約105細胞数/mlの選択された酵母菌の接種物1mlを接種することによって開始可能である。開始培養物は35℃〜37℃で24〜48時間保たれ、次にEM場にさらされる。培養プロセスは好ましくは、溶解された酸素の濃度が0.025〜0.08モル/m3、好ましくは0.04モル/m3である条件下で行なわれてもよい。酸素レベルは、攪拌および/または泡立てを含むがこれらに限定されない当該技術分野において公知の任意の従来の手段によって調節可能である。
【0056】
培養は、最も好ましくは、酵母細胞によって同化可能な動物血清および栄養素源を含有する液体培地内で実行される。表2は、この発明の第2の酵母細胞成分を培養するための例示的な培地を提供する。
【0057】
【表2】
【0058】
一般に、たとえばスクロース、グルコース、果糖、ブドウ糖、麦芽糖、キシロースなどの砂糖およびでんぷんなどの炭水化物は、単独でまたは組合せて、同化可能な炭素の源として培養培地内で使用可能である。培地内で利用される炭水化物源の正確な量は培地の他の材料に一部依存するが、一般に、炭水化物の量は通常、重量比で培地の約0.1%〜5%間、好ましくは約0.5%〜2%間を変動し、最も好ましくは約0.8%である。これらの炭素源は個々に使用可能であり、またはいくつかのそのような炭素源が培地内で組合されてもよい。培養培地内に取込み可能な無機塩の中には、ナトリウム、カルシウム、リン酸塩、硫酸塩、炭酸塩および同様のイオンを産出可能な通例の塩がある。栄養無機塩の非限定的な例は、(NH4)2HPO4、CaCO3、MgSO4、NaClおよびCaSO4である。
【0059】
白血球を含む血液の一部である動物血清は、密度勾配遠心分離法などの当該技術分野で公知の標準的な方法によって、全血(10−20ml)から調製可能である。赤血球は分離されて廃棄される。血清は90〜180mlの2回蒸留水で希釈されてもよく、好ましくは102〜103個/mlのT細胞を含有する。培地がオートクレーブ処理され約45℃に冷却された後で、血清が培養培地に添加される。鶏の血清が好ましい。
【0060】
なお、表2に提供された培地の組成物は限定的であるとは意図されてはいない。プロセスは必要に応じて規模を拡大または縮小可能である。培養培地のさまざまな変更は、培養物の規模および培地成分の局所供給などの実用的および経済的考慮に鑑みて、当業者によりなされてもよい。
【0061】
酵母細胞はEM場の存在下での培養の数時間後でさえ活性となるが、酵母細胞はEM場の存在下で延長された時間の間(たとえば1週間または数週間)培養可能である。培養プロセスの終わりに、この発明の第2の酵母細胞成分を構成する酵母は、当該技術分野で公知のさまざまな方法によって培養物から回復され、約0℃〜4℃未満の温度で保存されてもよい。回復された酵母細胞はまた、乾燥されて粉末形状で保存されてもよい。
【0062】
この発明の第2の酵母細胞成分をカンジダ・ユチリス・ヘネベルグ・ロッデル・エット・クレガー・バン・ライ菌AS2.1180で作る非限定的な実施例を、以下に提供する。
【0063】
さらに別の実施形態では、第3の酵母細胞成分の酵母細胞が、8180MHz〜8210MHz、好ましくは8190〜8210MHzの範囲の周波数を有する少なくとも1つの交互電磁(EM)場の存在下で培養される。単一のEM場または一連のEM場が印加可能であり、各々は述べられた範囲内の異なる周波数、または述べられた範囲内の異なる場強度、もしくは述べられた範囲内の異なる周波数および場強度を有する。いかなる実用的な数のEM場も一連内で使用可能であるが、酵母培養物が一連内で合計2、3、4、5、6、7、8、9または10の異なるEM場にさらされることが好ましい。EM場は当該技術分野で公知の任意の手段によって印加可能であり、各々、8190、8191、8192、8193、8194、8195、8196、8197、8198、8199、8200、8201、8202、8203、8204、8205、8206、8207、8208、8209または8210MHzの周波数を有し得る。
【0064】
EM場の場強度は28〜350mV/cmの範囲にある。好ましい一実施形態では、場強度が漸進的に増加するEM場に酵母細胞培養物がさらされるよう、一連の初めのEM場は後の方のEM場よりも低いEM場強度を有する。したがって酵母細胞は、より低いEM場強度(たとえば160−260mV/cm)で10〜68時間培養され、次により高いEM場強度(たとえば260−350mV/cm)でさらに12〜48時間培養され得る。あるEM場から別のEM場へ切換わる際、酵母培養物は同じ容器内に留まって、同じ組の電磁波発生器およびエミッタを使用することができる。
【0065】
培養プロセスは、100mlの培地に、細胞密度が約105細胞数/mlの選択された酵母菌の接種物1mlを接種することによって開始可能である。開始培養物は35℃〜37℃で24〜48時間保たれ、次にEM場にさらされる。培養プロセスは好ましくは、溶解された酸素の濃度が0.025〜0.08モル/m3、好ましくは0.04モル/m3である条件下で行なわれてもよい。酸素レベルは、攪拌および/または泡立てを含むがこれらに限定されない当該技術分野において公知の任意の従来の手段によって調節可能である。
【0066】
培養は、最も好ましくは、酵母細胞によって同化可能な動物血清および栄養素源を含有する液体培地内で実行される。表3は、この発明の第3の酵母細胞成分を培養するための例示的な培地を提供する。
【0067】
【表3】
【0068】
一般に、たとえばスクロース、グルコース、果糖、ブドウ糖、麦芽糖、キシロースなどの砂糖およびでんぷんなどの炭水化物は、単独でまたは組合せて、同化可能な炭素の源として培養培地内で使用可能である。培地内で利用される炭水化物源の正確な量は培地の他の材料に一部依存するが、一般に、炭水化物の量は通常、重量比で培地の約0.1%〜5%間、好ましくは約0.5%〜2%間を変動し、最も好ましくは約0.8%である。これらの炭素源は個々に使用可能であり、またはいくつかのそのような炭素源が培地内で組合されてもよい。培養培地内に取込み可能な無機塩の中には、ナトリウム、カルシウム、リン酸塩、硫酸塩、炭酸塩および同様のイオンを産出可能な通例の塩がある。栄養無機塩の非限定的な例は、(NH4)2HPO4、CaCO3、MgSO4、NaClおよびCaSO4である。
【0069】
白血球を含む血液の一部である動物血清は、密度勾配遠心分離法などの当該技術分野で公知の標準的な方法によって、全血(10−20ml)から調製可能である。赤血球は分離されて廃棄される。血清は90〜180mlの2回蒸留水で希釈されてもよい。培地がオートクレーブ処理され約45℃に冷却された後で、血清が培養培地に添加される。鶏の血清が好ましい。
【0070】
なお、表3に提供された培地の組成物は限定的であるとは意図されてはいない。プロセスは必要に応じて規模を拡大または縮小可能である。培養培地のさまざまな変更は、培養物の規模および培地成分の局所供給などの実用的および経済的考慮に鑑みて、当業者によりなされてもよい。
【0071】
酵母細胞はEM場の存在下での培養の数時間後でさえ活性となるが、酵母細胞はEM場の存在下で延長された時間の間(たとえば1週間または数週間)培養可能である。培養プロセスの終わりに、この発明の第3の酵母細胞成分を構成する酵母は、当該技術分野で公知のさまざまな方法によって培養物から回復され、約0℃〜4℃未満の温度で保存されてもよい。回復された酵母細胞はまた、乾燥されて粉末形状で保存されてもよい。
【0072】
この発明の第3の酵母細胞成分をサッカロミセス・セレビジエ菌AS2.16で作る非限定的な実施例を、以下に提供する。
【0073】
さらに別の実施形態では、第4の酵母細胞成分の酵母細胞が、8400MHz〜8430MHz、好ましくは8400〜8420MHzの範囲の周波数を有する少なくとも1つの交互電磁(EM)場の存在下で培養される。単一のEM場または一連のEM場が印加可能であり、各々は述べられた範囲内の異なる周波数、または述べられた範囲内の異なる場強度、もしくは述べられた範囲内の異なる周波数および場強度を有する。いかなる実用的な数のEM場も一連内で使用可能であるが、酵母培養物が一連内で合計2、3、4、5、6、7、8、9または10の異なるEM場にさらされることが好ましい。EM場は当該技術分野で公知の任意の手段によって印加可能であり、各々、8400、8401、8402、8403、8404、8405、8406、8407、8408、8409、8410、8411、8412、8413、8414、8415、8416、8417、8418、8419または8420MHzの周波数を有し得る。
【0074】
EM場の場強度は30〜380mV/cmの範囲にある。好ましい一実施形態では、場強度が漸進的に増加するEM場に酵母細胞培養物がさらされるよう、一連の初めのEM場は後の方のEM場よりも低いEM場強度を有する。したがって酵母細胞は、より低いEM場強度(たとえば160−300mV/cm)で10〜72時間培養され、次により高いEM場強度(たとえば300−380mV/cm)でさらに10〜36時間培養され得る。あるEM場から別のEM場へ切換わる際、酵母培養物は同じ容器内に留まって、同じ組の電磁波発生器およびエミッタを使用することができる。
【0075】
培養プロセスは、100mlの培地に、細胞密度が約105細胞数/mlの選択された酵母菌の接種物1mlを接種することによって開始可能である。開始培養物は35℃〜37℃で24〜48時間保たれ、次にEM場にさらされる。培養プロセスは好ましくは、溶解された酸素の濃度が0.025〜0.08モル/m3、好ましくは0.04モル/m3である条件下で行なわれてもよい。酸素レベルは、攪拌および/または泡立てを含むがこれらに限定されない当該技術分野において公知の任意の従来の手段によって調節可能である。
【0076】
培養は、最も好ましくは、酵母細胞によって同化可能な動物血清および栄養素源を含有する液体培地内で実行される。表4は、この発明の第4の酵母細胞成分を培養するための例示的な培地を提供する。
【0077】
【表4】
【0078】
一般に、たとえばスクロース、グルコース、果糖、ブドウ糖、麦芽糖、キシロースなどの砂糖およびでんぷんなどの炭水化物は、単独でまたは組合せて、同化可能な炭素の源として培養培地内で使用可能である。培地内で利用される炭水化物源の正確な量は培地の他の材料に一部依存するが、一般に、炭水化物の量は通常、重量比で培地の約0.1%〜5%間、好ましくは約0.5%〜2%間を変動し、最も好ましくは約0.8%である。これらの炭素源は個々に使用可能であり、またはいくつかのそのような炭素源が培地内で組合されてもよい。培養培地内に取込み可能な無機塩の中には、ナトリウム、カルシウム、リン酸塩、硫酸塩、炭酸塩および同様のイオンを産出可能な通例の塩がある。栄養無機塩の非限定的な例は、(NH4)2HPO4、CaCO3、MgSO4、NaClおよびCaSO4である。
【0079】
白血球を含む血液の一部である動物血清は、密度勾配遠心分離法などの当該技術分野で公知の標準的な方法によって、全血(10−20ml)から調製可能である。赤血球は分離されて廃棄される。血清は90〜180mlの2回蒸留水で希釈されてもよい。培地がオートクレーブ処理され約45℃に冷却された後で、血清が培養培地に添加される。鶏の血清が好ましい。
【0080】
なお、表4に提供された培地の組成物は限定的であるとは意図されてはいない。プロセスは必要に応じて規模を拡大または縮小可能である。培養培地のさまざまな変更は、培養物の規模および培地成分の局所供給などの実用的および経済的考慮に鑑みて、当業者によりなされてもよい。
【0081】
酵母細胞はEM場の存在下での培養の数時間後でさえ活性となるが、酵母細胞はEM場の存在下で延長された時間の間(たとえば1週間または数週間)培養可能である。培養プロセスの終わりに、この発明の第4の酵母細胞成分を構成する酵母は、当該技術分野で公知のさまざまな方法によって培養物から回復され、約0℃〜4℃未満の温度で保存されてもよい。回復された酵母細胞はまた、乾燥されて粉末形状で保存されてもよい。
【0082】
この発明の第4の酵母細胞成分をゲオトリクム・カンジドゥム鎖菌AS2.361で作る非限定的な実施例を、以下に提供する。
【0083】
2.酵母細胞の調節
この発明の別の局面では、活性化した酵母細胞を、生物学的組成物が給餌される動物の種類の胃腸管から採取した物質の存在下で培養することによって、活性化した酵母細胞の性能が最適化され得る。この調節プロセスを含むことにより、活性化した酵母細胞は動物の胃の酸性環境に適合し、耐えるようになる。
【0084】
この発明によれば、第1節で説明したように調製された活性化した酵母細胞は、表5に示すような組成物を有する培地内でさらに培養可能である。
【0085】
【表5】
【0086】
プロセスは必要に応じて規模が拡大または縮小され得る。
鶏の胃液は、屠殺したての動物の胃の内容物約500〜1000gを1000−2000mlの水と混合し、殺菌条件下でろ過することによって調製可能であり、使用前に4℃で保存可能な透明の流体が得られる。
【0087】
野生ナツメ果汁は、押し潰された野生ナツメ1gにつき5mlの水を混合することによって調製された、野生ナツメ果実のろ過された抽出物である。野生サンザシ果汁は、押し潰された野生サンザシ1gにつき5mlの水を混合することよって調製された、野生サンザシ果実のろ過された抽出物である。
【0088】
酵母細胞の混合物は約48〜96時間、一連の電磁場の存在下で培養される。各電磁場は、含まれる酵母の菌に依存して、第1節に記載した周波数の4つの範囲のうちの1つに対応する周波数を有する。4つの酵母成分がすべて存在する場合、以下の4つの周波数帯域、つまり7750−7780MHz、6815−6850MHz、8180−8210MHz、8400−8420MHzの組合せが使用可能である。EM場は順次または同時に印加可能である。一般に、このプロセスでは、酵母細胞は85mV/cm〜320mV/cmの範囲のEM場強度を受ける。
【0089】
酵母細胞培養物がEM場にさらされている間、培養物は、約5℃〜約38℃間を循環する温度でインキュベートされる。たとえば、典型的な一周期では、培養物の温度は約37℃で始まり、徐々に約5℃まで下げられ、次に別の周期に備えて徐々に約38℃へ上げられてもよい。完全な各周期は約3時間続く。周期の終わりに、活性化し調節された酵母細胞は約3500rpmでの遠心分離法によって回復され、4℃未満で保存され得る。
【0090】
3.生物学的組成物の製造
この発明はさらに、この発明の酵母細胞を含む生物学的組成物を製造するための方法を提供する。好ましくは、この発明の生物学的組成物は、第1節に記載した方法によって活性化し、第2節に記載した方法によって調節を受けた酵母細胞を含む。最も好ましくは、生物学的組成物は4つの酵母細胞成分すべてを含む。
【0091】
この発明の生物学的組成物を大量生産するには、培養プロセスの規模をそれに応じて拡大し、培養プロセスを、第1節において調製され、好ましくは第2節に記載したように調節された活性化した酵母細胞培養物で開始する。規模が拡大されたプロセスを示すため、1000kgの生物学的組成物を生成するための方法を以下に説明する。
【0092】
4つの活性化した酵母細胞成分の各々の貯蔵培養物を、250リットルの水に100kgのデンプンを含む培養培地に添加する。次に、活性化した酵母細胞を35℃〜38℃で、それぞれの周波数および120〜450mV/cm内の場強度のEM場の存在下で培養する。培養プロセスは約48〜96時間、または酵母細胞数が約2×1010/mlに達するまで実行される。この時点では、活性化した酵母細胞を約0℃〜4℃で保存しなければならず、直ちに使用しない場合には24時間以内に保存用に乾燥させなければならない。このプロセスは4つの酵母細胞成分の各々について繰返される。4つの酵母細胞成分すべてを含む生物学的組成物を作るには、4つの活性化した酵母細胞成分の各々の培養培地を250リットルずつ(つまり計1000リットル)混合し、600kgのデンプンと組合せる。
【0093】
活性化した酵母細胞および生物学的組成物は必ずしも直ちに使用されるとは限らないため、調製された酵母細胞および生物学的組成物は2段階乾燥プロセスで乾燥可能である。第1の乾燥段階中、酵母細胞は第1の乾燥機内で、65℃を超えない温度で10分を超えない時間乾燥され、そのため酵母細胞は急速に休止状態になる。次に、酵母細胞は第2の乾燥機へ送られ、70℃を超えない温度で30分を超えない時間乾燥され、さらに水分が除去される。2段階の後、含水量は5%よりも低くなるべきである。酵母細胞がそれらの生命力および機能を失わないよう、温度および乾燥時間が双方の乾燥段階に準拠することが好ましい。乾燥された酵母細胞は次に室温に冷却される。乾燥された酵母細胞はまた、好ましい大きさの粒子が選択されるよう、分離器でふるいにかけられてもよい。乾燥された細胞は次にバルクバッグ充填器へ送られて梱包され得る。
【0094】
【実施例】
以下の実施例は、動物飼料添加物として使用可能な生物学的組成物の製造を説明する。
【0095】
生物学的組成物は、以下の4つの酵母成分、つまり、ゲオトリクム・カンジドゥム鎖AS2.616、カンジダ・ユチリス・ヘネベルグ・ロッデル・エット・クレガー・バン・ライAS2.1180、サッカロミセス・セレビジエAS2.16およびゲオトリクム・カンジドゥム鎖AS2.361を含む。酵母の各成分はアスペルギルス・フミガーツス(Aspergillus fumigatus)による感染の発生を阻害し、感染した鶏の死亡率を低下させ得ることが示されている。4つの酵母細胞成分を、以下のように別個に調製し、試験する。
【0096】
約105細胞数/mlのAS2.616を含有する開始培養物を、表1に示すような組成物を有する培地を含有する、図1に示すような容器(2)内に置く。初めに、酵母細胞をEM場なしで約24時間、36±1℃で培養する。次に、酵母細胞を同じ培地内で36±1℃で、述べられる順番で印加される一連の8つのEM場の存在下で、つまり、7752MHz、132mV/cmで10時間;7758MHz、132mV/cmで10時間;7763MHz、132mV/cmで22時間;7766MHz、132mV/cmで22時間;7752MHz、320mV/cmで10時間;7758MHz、320mV/cmで10時間;7763MHz、320mV/cmで10時間;および7766MHz、320mV/cmで10時間、培養する。酵母細胞を第2節に記載したような鶏の胃液およびサンザシ果汁内で、一連の2つのEM場の存在下で、つまり、7763MHz、320mV/cmで10時間、および7766MHz、320mV/cmで10時間、さらに培養することによって調節した。最後の培養期間の後、酵母細胞を24時間以内に使用して生物学的組成物を作るか、または第3節に記載したように保存用に乾燥する。
【0097】
鳥に対する酵母細胞のこの第1の成分の有利な効果を以下のように試験した。すべて生後約2週間で体重が≦11%以内(平均からの分布が11%以内)の1800羽の鶏(卵用に飼育される中国品種の鶏、北品種(Northern breed)NO.6)で試験を行なった。鳥を各々450羽ずつの4グループに分け、各グループの総重量は≦8%以内(平均からの分布が8%以内)であった。4グループの各々の鳥をさらに150羽ずつの3つのサブグループに分けた。各グループでの実験を三重にした。アスペルギルス症を引起すアスペルギルス・フミガーツスを5×107含有する溶液5mlの皮下注射によって、各鳥を感染させた。鳥の第1のグループ(グループA)には、表6に示すような抗生物質の混合物を含む食餌を給餌した。
【0098】
【表6】
【0099】
グループBの鳥には、活性化したAS2.616酵母細胞を含む食餌を給餌した。活性化した酵母細胞は、乾燥した細胞とゼオライト粉末(200メッシュ未満)とを、ゼオライト粉末1gにつき酵母細胞が約109個の比率で混合することにより調製された添加物内に存在した。基本飼料995kgごとに5kgの飼料添加物を添加し、重量比で0.5%の添加物または5×1012個の酵母細胞を含む改良された飼料を産出した。鳥の第3のグループ(グループC)には、AS2.616酵母細胞が活性化していない点以外はグループBに使用したものと同一に調製された添加物を含有する食餌を給餌した。グループDの鳥には、抗生物質も酵母添加物も含まない基本食餌を給餌した。5週間後のさまざまなグループの鳥の健康状態を以下の表7に示す。
【0100】
【表7】
【0101】
第2の成分を調製するため、約105細胞数/mlのAS2.1180を含有する開始培養物を、表2に示すような組成物を有する培地を含有する、図1に示すような容器(2)内に置く。初めに、酵母細胞をEM場なしで約22時間、36±1℃で培養する。次に、酵母細胞を同じ培地内で36±1℃で、述べられる順番で印加される一連の8つのEM場の存在下で、つまり、6825MHz、180mV/cmで24時間;6827MHz、180mV/cmで24時間;6832MHz、180mV/cmで10時間;6835MHz、180mV/cmで10時間;6825MHz、330mV/cmで24時間;6827MHz、330mV/cmで24時間;6832MHz、330mV/cmで10時間;および6835MHz、330mV/cmで10時間、培養する。酵母細胞を第2節に記載したような鶏の胃液およびサンザシ果汁内で、一連の2つのEM場の存在下で、つまり、6825MHz、330mV/cmで24時間、および6827MHz、330mV/cmで24時間、さらに培養することによって調節した。最後の培養期間の後、酵母細胞を24時間以内に使用して生物学的組成物を作るか、または第3節に記載したように保存用に乾燥する。
【0102】
鳥に対する酵母細胞のこの第2の成分の有利な効果を以下のように試験した。すべて生後約2週間で体重が≦11%以内(平均からの分布が11%以内)の1800羽の鶏(卵用に飼育される中国品種の鶏、北品種NO.6)で試験を行なった。鳥を各々450羽ずつの4グループに分け、各グループの総重量は≦8%以内(平均からの分布が8%以内)であった。4グループの各々の鳥をさらに150羽ずつの3つのサブグループに分けた。各グループでの実験を三重にした。アスペルギルス症を引起すアスペルギルス・フミガーツスを5×107含有する溶液5mlの皮下注射によって、各鳥を感染させた。鳥の第1のグループ(グループA)には、表8に示すような抗生物質の混合物を含む食餌を給餌した。
【0103】
【表8】
【0104】
グループBの鳥には、活性化したAS2.1180酵母細胞を含む食餌を給餌した。活性化した酵母細胞は、乾燥した細胞とゼオライト粉末(200メッシュ未満)とを、ゼオライト粉末1gにつき酵母細胞が約1×109個の比率で混合することにより調製された添加物内に存在した。基本飼料995kgごとに5kgの飼料添加物を添加し、重量比で0.5%の添加物を含む改良された飼料を産出した。鳥の第3のグループ(グループC)には、AS2.1180酵母細胞が活性化していない点以外はグループBに使用したものと同一に調製された添加物を含有する食餌を給餌した。グループDの鳥には、抗生物質も酵母添加物も含まない基本食餌を給餌した。5週間後のさまざまなグループの鳥の健康状態を以下の表9に示す。
【0105】
【表9】
【0106】
第3の酵母細胞成分については、約105細胞数/mlのAS2.16を含有する開始培養物を、表3に示すような組成物を有する培地を含有する、図1に示すような容器(2)内に置く。初めに、酵母細胞をEM場なしで約33時間、36±1℃で培養する。次に、酵母細胞を同じ培地内で36±1℃で、述べられる順番で印加される一連の8つのEM場の存在下で、つまり、8192MHz、169mV/cmで10時間;8200MHz、169mV/cmで10時間;8203MHz、169mV/cmで24時間;8207MHz、169mV/cmで24時間;8192MHz、289mV/cmで12時間;8200MHz、289mV/cmで12時間;8203MHz、289mV/cmで12時間;および8207MHz、289mV/cmで12時間、培養する。酵母細胞を第2節に記載したような鶏の胃液およびサンザシ果汁内で、一連の2つのEM場の存在下で、つまり、8203MHz、289mV/cmで12時間、および8207MHz、289mV/cmで12時間、さらに培養することによって調節した。最後の培養期間の後、酵母細胞を24時間以内に使用して生物学的組成物を作るか、または第3節に記載したように保存用に乾燥する。
【0107】
鳥に対する酵母細胞のこの第3の成分の有利な効果を以下のように試験した。すべて生後約2週間で体重が≦11%以内(平均からの分布が11%以内)の1800羽の鶏(卵用に飼育される中国品種の鶏、北品種NO.6)で試験を行なった。鳥を各々450羽ずつの4グループに分け、各グループの総重量は≦8%以内(平均からの分布が8%以内)であった。4グループの各々の鳥をさらに150羽ずつの3つのサブグループに分けた。各グループでの実験を三重にした。アスペルギルス症を引起すアスペルギルス・フミガーツスを5×107含有する溶液5mlの皮下注射によって、各鳥を感染させた。鳥の第1のグループ(グループA)には、表10に示すような抗生物質の混合物を含む食餌を給餌した。
【0108】
【表10】
【0109】
グループBの鳥には、活性化したAS2.16酵母細胞を含む食餌を給餌した。活性化した酵母細胞は、乾燥した細胞とゼオライト粉末(200メッシュ未満)とを、ゼオライト粉末1gにつき酵母細胞が約1×109個の比率で混合することにより調製された添加物内に存在した。基本飼料995kgごとに5kgの飼料添加物を添加し、重量比で0.5%の添加物を含む改良された飼料を産出した。鳥の第3のグループ(グループC)には、AS2.16酵母細胞が活性化していない点以外はグループBに使用したものと同一に調製された添加物を含有する食餌を給餌した。グループDの鳥には、抗生物質も酵母添加物も含まない基本食餌を給餌した。5週間後のさまざまなグループの鳥の健康状態を以下の表11に示す。
【0110】
【表11】
【0111】
第4の成分を調製するため、約105細胞数/mlのAS2.361を含有する開始培養物を、表4に示すような組成物を有する培地を含有する、図1に示すような容器(2)内に置く。初めに、酵母細胞をEM場なしで約35時間、36±1℃で培養する。次に、酵母細胞を同じ培地内で36±1℃で、述べられる順番で印加される一連の8つのEM場の存在下で、つまり、8402MHz、165mV/cmで10時間;8408MHz、165mV/cmで10時間;8411MHz、165mV/cmで26時間;8420MHz、165mV/cmで26時間;8402MHz、336mV/cmで9時間;8408MHz、336mV/cmで9時間;8411MHz、336mV/cmで9時間;および8420MHz、336mV/cmで9時間、培養する。酵母細胞を第2節に記載したような鶏の胃液およびサンザシ果汁内で、一連の2つのEM場の存在下で、つまり、8411MHz、336mV/cmで9時間、および8420MHz、336mV/cmで9時間、さらに培養することによって調節した。最後の培養期間の後、酵母細胞を24時間以内に使用して生物学的組成物を作るか、または第3節に記載したように保存用に乾燥する。
【0112】
鳥に対する酵母細胞のこの第4の成分の有利な効果を以下のように試験した。すべて生後約2週間で体重が≦11%以内(平均からの分布が11%以内)の1800羽の鶏(卵用に飼育される中国品種の鶏、北品種NO.6)で試験を行なった。鳥を各々450羽ずつの4グループに分け、各グループの総重量は≦8%以内(平均からの分布が8%以内)であった。4グループの各々の鳥をさらに150羽ずつの3つのサブグループに分けた。各グループでの実験を三重にした。アスペルギルス症を引起すアスペルギルス・フミガーツスを5×107含有する溶液5mlの皮下注射によって、各鳥を感染させた。鳥の第1のグループ(グループA)には、表12に示すような抗生物質の混合物を含む食餌を給餌した。
【0113】
【表12】
【0114】
グループBの鳥には、活性化したAS2.361酵母細胞を含む食餌を給餌した。活性化した酵母細胞は、乾燥した細胞とゼオライト粉末(200メッシュ未満)とを、ゼオライト粉末1gにつき酵母細胞が約1×109個の比率で混合することにより調製された添加物内に存在した。基本飼料995kgごとに5kgの飼料添加物を添加し、重量比で0.5%の添加物を含む改良された飼料を産出した。鳥の第3のグループ(グループC)には、AS2.361酵母細胞が活性化していない点以外はグループBに使用したものと同一に調製された添加物を含有する食餌を給餌した。グループDの鳥には、抗生物質も酵母添加物も含まない基本食餌を給餌した。5週間後のさまざまなグループの鳥の健康状態を以下の表13に示す。
【0115】
【表13】
【0116】
4つの酵母細胞成分すべてを含む生物学的飼料添加物を、各成分の乾燥した細胞とゼオライト粉末(200メッシュ未満)とを、ゼオライト粉末1gにつき酵母細胞が1×109個の比率で混合することによって調製した。基本飼料995kgごとに酵母およびゼオライト粉末の混合物5kgを添加し、重量比で0.5%の酵母およびゼオライト粉末を含む添加物を産出した。すべて生後約2週間で体重が≦11%以内(平均からの分布が11%以内)の1800羽の鶏(卵用に飼育される中国品種の鶏、北品種NO.6)で試験を行なった。鳥を各々450羽ずつの4グループに分け、各グループの総重量は≦8%以内(平均からの分布が8%以内)であった。4グループの各々の鳥をさらに150羽ずつの3つのサブグループに分けた。各グループでの実験を三重にした。アスペルギルス症を引起すアスペルギルス・フミガーツスを5×107含有する溶液5mlの皮下注射によって、各鳥を感染させた。鳥の第1のグループ(グループA)には、表14に示すような抗生物質の混合物を含む食餌を給餌した。
【0117】
【表14】
【0118】
グループBの鳥には、上述したように調製された生物学的飼料を含む食餌を給餌した。鳥の第3のグループ(グループC)には、酵母細胞が活性化していない点以外はグループBに使用したものと同一に調製された添加物を含有する食餌を給餌した。グループDの鳥には、抗生物質も生物学的飼料添加物も含まない基本食餌を給餌した。5週間後のさまざまなグループの鳥の健康状態を以下の表15に示す。
【0119】
【表15】
【0120】
上の結果は、この発明の生物学的組成物が、動物の健康を維持し、動物が感染から回復するのを助けるために使用され得る有益な動物飼料添加物であることを示している。
【0121】
この発明は、この発明の個々の局面の単なる例示として意図された記載された特定の実施形態によって範囲を限定されるべきではなく、機能的に等価な方法および成分はこの発明の範囲内にある。実際、この発明のさまざまな変更は、ここに示され記載されたものに加え、前述の説明および添付図面から当業者には明らかであろう。そのような変更は特許請求の範囲内に収まることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】酵母細胞の活性化および調節を示す図である。
【符号の説明】
1 酵母細胞培養物、2 容器、3 電磁場源、4 電極。
Claims (24)
- 生物学的組成物であって、
(a) 7750〜7770MHzの範囲の周波数および22〜320mV/cmの場強度を有する1つの電磁場または一連の電磁場において酵母細胞を培養することにより調製される複数の酵母細胞を含む第1の酵母細胞成分、
(b) 6815〜6835MHzの範囲の周波数および25〜330mV/cmの場強度を有する1つの電磁場または一連の電磁場において酵母細胞を培養することにより調製される複数の酵母細胞を含む第2の酵母細胞成分、
(c) 8190〜8210MHzの範囲の周波数および28〜350mV/cmの場強度を有する1つの電磁場または一連の電磁場において酵母細胞を培養することにより調製される複数の酵母細胞を含む第3の酵母細胞成分、および、
(d) 8400〜8420MHzの範囲の周波数および30〜380mV/cmの場強度を有する1つの電磁場または一連の電磁場において酵母細胞を培養することにより調製される複数の酵母細胞を含む第4の酵母細胞成分
のうちの少なくとも1つを含む、生物学的組成物。 - (a)、(b)、(c)および(d)の酵母細胞成分を含む、請求項1に記載の生物学的組成物。
- 酵母細胞はサッカロミセス、カンジダおよびゲオトリクムの細胞である、請求項1または2に記載の生物学的組成物。
- 酵母細胞はサッカロミセス・セレビジエ、カンジダ・ユチリスおよびゲオトリクム・カンジドゥムの細胞である、請求項1または2に記載の生物学的組成物。
- 酵母細胞は乾燥される、請求項1または2に記載の生物学的組成物。
- 請求項1または2の生物学的組成物および鶏飼料を含む、動物飼料組成物。
- 生物学的組成物はゼオライト粉末を、ゼオライト粉末1gにつき酵母細胞が約109個の比率でさらに含む、請求項6に記載の動物飼料組成物。
- 請求項1または2の生物学的組成物は動物飼料組成物の0.5重量%である、請求項7に記載の動物飼料組成物。
- 生物学的組成物を調製するための方法であって、7750〜7770MHzの範囲の周波数および22〜320mV/cmの場強度を有する1つの電磁場または一連の電磁場において複数の酵母細胞を培養するステップを含む、生物学的組成物を調製するための方法。
- 前記方法は、複数の酵母細胞を、1つ以上の電磁場において、鶏の胃液、野生サンザシ果汁および野生ナツメ果汁を含む培養培地内で培養するステップをさらに含む、請求項9に記載の方法。
- 生物学的組成物を調製するための方法であって、6815〜6835MHzの範囲の周波数および25〜330mV/cmの場強度を有する1つの電磁場または一連の電磁場において複数の酵母細胞を培養するステップを含む、生物学的組成物を調製するための方法。
- 前記方法は、複数の酵母細胞を、1つ以上の電磁場において、鶏の胃液、野生サンザシ果汁および野生ナツメ果汁を含む培養培地内で培養するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
- 生物学的組成物を調製するための方法であって、8190〜8210MHzの範囲の周波数および28〜350mV/cmの場強度を有する1つの電磁場または一連の電磁場において複数の酵母細胞を培養するステップを含む、生物学的組成物を調製するための方法。
- 前記方法は、複数の酵母細胞を、1つ以上の電磁場において、鶏の胃液、野生ナツメ果汁および野生サンザシ果汁を含む培養培地内で培養するステップをさらに含む、請求項13に記載の方法。
- 生物学的組成物を調製するための方法であって、8400〜8420MHzの範囲の周波数および30〜380mV/cmの場強度を有する1つの電磁場または一連の電磁場において複数の酵母細胞を培養するステップを含む、生物学的組成物を調製するための方法。
- 前記方法は、複数の酵母細胞を、1つ以上の電磁場において、鶏の胃液、野生サンザシ果汁および野生ナツメ果汁を含む培養培地内で培養するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
- 動物飼料組成物を製造する方法であって、
(a) 請求項1の酵母細胞成分の1つ以上を調製するステップと、
(b) (a)の酵母細胞成分を乾燥させるステップと、
(c) 乾燥した酵母細胞をゼオライト粉末および鶏飼料と混合するステップとを含む、動物飼料組成物を製造する方法。 - 乾燥させるステップは、(a)酵母細胞が休止状態となるよう、65℃を超えない温度で或る期間の間乾燥させるステップと、(b)70℃を超えない温度で或る期間の間乾燥させて含水率を5%未満に低下させるステップとを含む、請求項17に記載の方法。
- 鶏における感染症の発生率を低下させるための方法であって、
(a) 7750〜7770MHzの範囲の周波数および22〜320mV/cmの場強度を有する1つの電磁場または一連の電磁場において酵母細胞を培養することにより調製される複数の酵母細胞を含む第1の酵母細胞成分、
(b) 6815〜6835MHzの範囲の周波数および25〜330mV/cmの場強度を有する1つの電磁場または一連の電磁場において酵母細胞を培養することにより調製される複数の酵母細胞を含む第2の酵母細胞成分、
(c) 8190〜8210MHzの範囲の周波数および28〜350mV/cmの場強度を有する1つの電磁場または一連の電磁場において酵母細胞を培養することにより調製される複数の酵母細胞を含む第3の酵母細胞成分、および、
(d) 8400〜8420MHzの範囲の周波数および30〜380mV/cmの場強度を有する1つの電磁場または一連の電磁場において酵母細胞を培養することにより調製される複数の酵母細胞を含む第4の酵母細胞成分のうちの少なくとも1つを含む動物飼料組成物を、或る期間の間鶏に給餌するステップを含む、感染症の発生率を低下させるための方法。 - 動物飼料組成物は(a)、(b)、(c)および(d)の酵母細胞成分およびゼオライト粉末を含む、請求項19に記載の方法。
- 前記酵母細胞はサッカロミセス・セレビジエ、カンジダ・ユチリスおよびゲオトリクム・カンジドゥムの細胞である、請求項19に記載の方法。
- 酵母細胞成分およびゼオライト粉末は、動物飼料組成物の0.5重量%を構成する、請求項19に記載の方法。
- 第1の酵母細胞成分を調製するのに用いられる複数の酵母細胞はゲオトリクム・カンジドゥム鎖AS2.616の細胞を含み、第2の酵母細胞成分を調製するのに用いられる複数の酵母細胞はカンジダ・ユチリス・ヘネベルグ・ロッデル・エット・クレガー・バン・ライAS2.1180の細胞を含み、第3の酵母細胞成分を調製するのに用いられる複数の酵母細胞はサッカロミセス・セレビジエAS2.16の細胞を含み、第4の酵母細胞成分を調製するのに用いられる複数の酵母細胞はゲオトリクム・カンジドゥム鎖AS2.361の細胞を含む、請求項1または2に記載の組成物。
- 第1の酵母細胞成分を調製するのに用いられる複数の酵母細胞はゲオトリクム・カンジドゥム鎖AS2.616の細胞を含み、第2の酵母細胞成分を調製するのに用いられる複数の酵母細胞はカンジダ・ユチリス・ヘネベルグ・ロッデル・エット・クレガー・バン・ライAS2.1180の細胞を含み、第3の酵母細胞成分を調製するのに用いられる複数の酵母細胞はサッカロミセス・セレビジエAS2.16の細胞を含み、第4の酵母細胞成分を調製するのに用いられる複数の酵母細胞はゲオトリクム・カンジドゥム鎖AS2.361の細胞を含む、請求項6に記載の動物飼料組成物。
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