JP2004065221A - 侵入防止装置および方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】小動物が花壇や芝生等に侵入することあるいは飼い主の敷地等から脱走することを効果的かつ普遍的に防止する。
【解決手段】たとえば小動物の足形に応じた粗さのラインまたはメッシュを小動物の高さに応じた高さに、小動物の重さに応じた耐荷重で支持することにより小動物にとって不安定な状態を作り出す。少なくとも小動物にとって足許が不安定であるということは、危険にさらされていることに等しい。したがって小動物は、より安全で快適な場所を選択するようになり侵入が防止される。
【選択図】 図1
【解決手段】たとえば小動物の足形に応じた粗さのラインまたはメッシュを小動物の高さに応じた高さに、小動物の重さに応じた耐荷重で支持することにより小動物にとって不安定な状態を作り出す。少なくとも小動物にとって足許が不安定であるということは、危険にさらされていることに等しい。したがって小動物は、より安全で快適な場所を選択するようになり侵入が防止される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に小動物の侵入を防止する装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば猫等の小動物が花壇や芝生に侵入し、排泄物によって汚されるといった被害がしばしば報告されている。この種の被害は、侵入を禁止したい場所を完全に物理的に遮蔽すれば解決されるが、それが許容される場面は、経済的あるいは審美的な理由からきわめて限られる。そこで一般には、視覚、嗅覚、および聴覚を利用した方法でその防止が試みられている。視覚的な防止策の例としては、水を満たした透明ボトルを配置する方法および目玉にガラス玉をはめ込んだ猫形のボード等が挙げられ、光の屈折や外形が小動物に恐怖を与えるとされている。しかしながら、実際に小動物がそれらをどのように知覚するかについて知る方法はなく、効果には疑問がある。嗅覚による方法の例には小動物が嫌うとされている柑橘系の香料の噴霧等がある。においの好悪には個体差もあろうが、仮にそれが小動物の嫌うにおいであっても、においには持続性がなく、継続的に噴霧しない限り一時的な効果以上のものは期待できない。同様に聴覚による方法は、小動物が嫌うとされる音を使用するが、戸外での使用を考えた場合、特に都会近郊にあっては他の騒音にかき消されることなくその音を効果的に使用する方がむしろ困難であると言えよう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の手段ならびに方法は、効果が確認されていないか、あるいは普遍性、持続性がないといった問題があり、より効果的かつ普遍的な解決策が求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、たとえば小動物の足形に応じた粗さのラインまたはメッシュを小動物の高さに応じた高さに小動物の重さに応じた耐荷重で支持し、小動物にとって不安定な状態(以下、「不安定状態」)を作り出すことによって上記問題点を解決する。
【0005】
以下、図面を参照し、具体例を挙げて本発明を説明するが、それに入る前に、いくつかの用語について定義する必要があろう。まず、「侵入」についてであるが、通常、限られた領域に無理に入ることを言う。逆に、限られた領域から無理に出ることを「脱走」と言うが、入/出は相対的な問題であり、ここでは、文脈から明らかな場合を除いてその区別をしない。また、無理であるか否かは人間側の論理であることから、ここでは、単にある領域から別の領域に移動するという程度の意味で「侵入」を用いている。
【0006】
次に小動物の「足形」「高さ」「重さ」についてであるが、ここでは便宜上、次のように定義する:すなわち、平面上の小動物が肢を用いて姿勢を維持するために必要とする当該平面上の領域を「足形」とし、平面上の小動物の移動に干渉する高さを「高さ」とし、平面上の小動物によって当該平面の少なくとも一部に印加される荷重を「重さ」とする。なお、この開示から知識を得た後であれば、等価概念を別の尺度を用いて定義することは可能である。たとえば、重さが概ね体重に比例することから、それを体重として定義することもできる。したがって、これらの定義が本発明を限定するとはしない。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を具体化した例として示した侵入防止ユニットである。図1を参照すると、この侵入防止ユニットは、メッシュ10、上枠12、下枠14、およびステー16を含む。メッシュ10は細い針金からなるが、そのほかはプラスチック製である。ユニットは、上枠部分と下枠部分に分けて製造され、上枠部分はメッシュ10の周囲を包み込む形で上枠12が成形され、下枠部分は下枠14とステー16が一体成形される。図2および3を参照するとわかるが、ステー16の先端には鋸歯状のほぞ17が形成され、上枠12にはそれに対応するほぞ穴13が形成されている。ユーザは、ステー16を上方に折り曲げ、ほぞ17をほぞ穴13に差し込んでこのユニットを組み立てるが、枠14には転び止め15が形成されており、それがステー16の立ち上がり部分と係合して図1の形状が常態で維持される。
【0008】
メッシュ10は、一般的な金網としてもよいが、第1の方向に配列した複数のラインおよびそれに交差する第2の方向に配列した複数のラインとしてもよい。いずれの場合にも、メッシュの通過部分を小動物の足形に対応させる。図1の例においては、約4cm四方のマスが形成されるメッシュ10を選択している。これは、一般的な成猫の足が充分に入る大きさである。
【0009】
図3に示されるようにステー16は帯状であり、下枠14の対向する辺にだけ備わる。したがって、図1の状態で上枠12に力を印加するとAの方向にたわむ。力の印加がなくなると、ステー16の復元力によって元の形に戻る。耐荷重は小動物の重さに応じて選択され、図1の例においてはそれを200〜500グラムに設定している。つまり、この実施態様においては、小動物がユニットに荷重を掛けたときにたわむことが、このユニットが作り出す不安定状態の1つとなっている。この例では、ステーが6本であるが、たとえばその中央のステーを使用しなければ(つまり、ほぞをほぞ穴に差し込まなければ)耐荷重をさらに小さくすることができる。その逆に耐荷重を増加する場合には、ステーの数またはその太さを増すか、転び止め15の高さを高くすればよい。いずれの場合にも、一部のステーの使用/不使用によって耐荷重を調整することができる。さらに耐荷重を増加する別の例として、図1に破線を用いて示した山形のブレース30がある。この種の支えについては、このほかにも多くのテクニックが知られており、それらはすべてこれに企図されている。一方、ステー16の高さは、小動物の脚の長さに応じて選択され、図1の例においては、一般的な成猫の脚の長さから、5〜7cmに選択されている。高さの調整は、鋸歯状のほぞ17によって可能になり、深く差し込むほど低くなる。ほぞ17はステー16と一体のプラスチック製であり、上に突き出た部分は容易にカットすることができる。
【0010】
ユニットの平面寸法は、取り扱いおよび製造要件から決定することが可能であるが、ここでは一辺が約30cmの正方形としている。このユニットを花壇や芝生等の、小動物の侵入を防止したい場所の中もしくは周囲、あるいは飼い主の庭のような小動物の脱走を防止したい場所の周囲に配置する。配置の便宜を考慮して、下枠14にはペグ用の穴付きタブ18が備えられている。ペグを使用してユニットを固定すれば、風等によるユニットの移動が防止される。このユニットは、連結して使用することも可能であり、小動物が飛び越すおそれがある場合には、ユニットを連結して奥行きを深くする。そのため、上枠12の各辺にはそれぞれ2つの突起20が備わり、突起20を受ける別体の穴付きベロ22を用いて隣接するユニットを結合することができる。図においては、連結時のたわみの方向を統一する目的から上枠12の隣接する2辺にベロ22が装着されているが、その方向をランダムにしてもよい。
【0011】
図4は、変形実施態様を示している。これにおいては、メッシュに代えて平行に配置したライン11が使用される。この場合はライン11の間隔が小動物の足形に対応して選択されることになるが、この例では中心が広く、左右が狭くなっている。図5はさらに別の実施態様を示している。これにおいては、中心にステー24が備えられ、それに応じて上下の枠には、たとえば枠を4分割する形でリブ26、28が備えられる。この場合のたわみは等方性になる。
【0012】
以上、具体的な例を示して本発明の説明を行ってきたが、本発明がこれらの具体例の材料、形状、寸法、物理的な特性等に限定されることはない。たとえば、小動物の足形に応じた粗さ、その高さに応じた高さ、およびその重さに応じた耐荷重の組み合わせは、少なくとも8とおりが考えられる。すなわち、小動物の足形、高さ、および重さに対応するそれぞれの基準値より上または下の値を選択する組み合わせである。そのうち、足形より著しく細かい値および重さより著しく大きな耐荷重を組み合わせる選択は、不安定状態となりにくいことから、また小動物の高さを著しく越える高さの選択はメッシュ等の下側の歩行を可能にすることから、特別な場合を除いてはあまり意味がないと見られる。これらを除けば、それぞれの組み合わせに可能性があると言える。また、ユニットごとに、あるいはユニット内の部分ごとにこれらの組み合わせを変えることも考えられ、その場合には、全体として不安定状態が作り出されるのであれば、上記の不安定状態を作り出せないと見られる組み合わせについても有効に活用できる。ユニット内の部分ごと組み合わせを変える例としては、たとえば図4のようにライン11の間隔に変化を持たせること、あるいは図5の4分割された部分のそれぞれに異なる粗さのメッシュを使用することなどが挙げられる。なお当然のことながら、小動物の身体の特徴が一定でないことから、基準値より上または下の値という表現に数学的な厳密性を求めるべきではない。
【0013】
このほかにも枠とメッシュを同一もしくは類似の材料にしてすべてを一体成形する変形、ステーの数を増減する変形、ステーと上枠を一体成形する変形、あるいはステー、上枠および下枠をすべて別体の部品とする変形等々が各種考えられ、本発明の教示を得た後であれば、当業者にとってそれが容易であることは明らかである。しかしながら、小動物の足形、高さ、および/または重さに応じて不安定状態がもたらされる限り、すべてが本発明の範囲に含まれることは明白である。たとえば、メッシュ、ライン、または上枠の上に小動物が少なくとも部分的に乗るのであれば、必然的にそこに荷重が印加され、少なくとも小動物の重さに応じた耐荷重を有することになる。一方、本発明と類似の考え方を凹部に適用して高さがないとする主張も正当とは認められない。その場合には、深さ、すなわち凹部の底からの高さが等価概念として存在し、それと小動物の高さを比較できるからである。
【0014】
【発明の効果】
本発明は、小動物にとって非常に不安定かつ歩きにくい状態を作り出す。たとえば図1に示したユニットの上に一般的な成猫が乗ればたわんでしまう。メッシュの間に脚が入った場合には、メッシュまでの高さが小動物の脚の長さに対応しているために、それが歩行の妨げとなるだけでなく、次の一歩がメッシュもしくは枠を踏めば、ユニットがたわみ、すでにメッシュの間に入っている脚を挟むことになる。耐荷重を高くしてたわまない構造にする態様においても、小動物の前後肢の間隔から、迅速に次の一歩が別のメッシュの間に入る可能性が低く、安定して移動できる状態は得られない。実際には、全体的に柔軟な構造であることから小動物に危害を与えることはないが、少なくとも小動物にとって足許が不安定であるということは、危険にさらされていることに等しい。したがって小動物は、より安全で快適な場所を選択するようになる。それが飼い主の敷地内であれば好都合である。さらに、たとえば図1、4、5に示したユニットを花壇や菜園に配置した場合に、メッシュ等が適当な粗さを有していることから、植物がその間隙から上に伸びることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示した斜視図である。
【図2】図1の実施態様の一部を示した平面図である。
【図3】図1の実施態様の別の一部を示した平面図である。
【図4】本発明の別の実施態様を示した平面である。
【図5】本発明のさらに別の実施態様を示した斜視図である。
【符号の説明】
10 メッシュ
12 上枠
14 下枠
16 ステー
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に小動物の侵入を防止する装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば猫等の小動物が花壇や芝生に侵入し、排泄物によって汚されるといった被害がしばしば報告されている。この種の被害は、侵入を禁止したい場所を完全に物理的に遮蔽すれば解決されるが、それが許容される場面は、経済的あるいは審美的な理由からきわめて限られる。そこで一般には、視覚、嗅覚、および聴覚を利用した方法でその防止が試みられている。視覚的な防止策の例としては、水を満たした透明ボトルを配置する方法および目玉にガラス玉をはめ込んだ猫形のボード等が挙げられ、光の屈折や外形が小動物に恐怖を与えるとされている。しかしながら、実際に小動物がそれらをどのように知覚するかについて知る方法はなく、効果には疑問がある。嗅覚による方法の例には小動物が嫌うとされている柑橘系の香料の噴霧等がある。においの好悪には個体差もあろうが、仮にそれが小動物の嫌うにおいであっても、においには持続性がなく、継続的に噴霧しない限り一時的な効果以上のものは期待できない。同様に聴覚による方法は、小動物が嫌うとされる音を使用するが、戸外での使用を考えた場合、特に都会近郊にあっては他の騒音にかき消されることなくその音を効果的に使用する方がむしろ困難であると言えよう。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の手段ならびに方法は、効果が確認されていないか、あるいは普遍性、持続性がないといった問題があり、より効果的かつ普遍的な解決策が求められている。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、たとえば小動物の足形に応じた粗さのラインまたはメッシュを小動物の高さに応じた高さに小動物の重さに応じた耐荷重で支持し、小動物にとって不安定な状態(以下、「不安定状態」)を作り出すことによって上記問題点を解決する。
【0005】
以下、図面を参照し、具体例を挙げて本発明を説明するが、それに入る前に、いくつかの用語について定義する必要があろう。まず、「侵入」についてであるが、通常、限られた領域に無理に入ることを言う。逆に、限られた領域から無理に出ることを「脱走」と言うが、入/出は相対的な問題であり、ここでは、文脈から明らかな場合を除いてその区別をしない。また、無理であるか否かは人間側の論理であることから、ここでは、単にある領域から別の領域に移動するという程度の意味で「侵入」を用いている。
【0006】
次に小動物の「足形」「高さ」「重さ」についてであるが、ここでは便宜上、次のように定義する:すなわち、平面上の小動物が肢を用いて姿勢を維持するために必要とする当該平面上の領域を「足形」とし、平面上の小動物の移動に干渉する高さを「高さ」とし、平面上の小動物によって当該平面の少なくとも一部に印加される荷重を「重さ」とする。なお、この開示から知識を得た後であれば、等価概念を別の尺度を用いて定義することは可能である。たとえば、重さが概ね体重に比例することから、それを体重として定義することもできる。したがって、これらの定義が本発明を限定するとはしない。
【0007】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明を具体化した例として示した侵入防止ユニットである。図1を参照すると、この侵入防止ユニットは、メッシュ10、上枠12、下枠14、およびステー16を含む。メッシュ10は細い針金からなるが、そのほかはプラスチック製である。ユニットは、上枠部分と下枠部分に分けて製造され、上枠部分はメッシュ10の周囲を包み込む形で上枠12が成形され、下枠部分は下枠14とステー16が一体成形される。図2および3を参照するとわかるが、ステー16の先端には鋸歯状のほぞ17が形成され、上枠12にはそれに対応するほぞ穴13が形成されている。ユーザは、ステー16を上方に折り曲げ、ほぞ17をほぞ穴13に差し込んでこのユニットを組み立てるが、枠14には転び止め15が形成されており、それがステー16の立ち上がり部分と係合して図1の形状が常態で維持される。
【0008】
メッシュ10は、一般的な金網としてもよいが、第1の方向に配列した複数のラインおよびそれに交差する第2の方向に配列した複数のラインとしてもよい。いずれの場合にも、メッシュの通過部分を小動物の足形に対応させる。図1の例においては、約4cm四方のマスが形成されるメッシュ10を選択している。これは、一般的な成猫の足が充分に入る大きさである。
【0009】
図3に示されるようにステー16は帯状であり、下枠14の対向する辺にだけ備わる。したがって、図1の状態で上枠12に力を印加するとAの方向にたわむ。力の印加がなくなると、ステー16の復元力によって元の形に戻る。耐荷重は小動物の重さに応じて選択され、図1の例においてはそれを200〜500グラムに設定している。つまり、この実施態様においては、小動物がユニットに荷重を掛けたときにたわむことが、このユニットが作り出す不安定状態の1つとなっている。この例では、ステーが6本であるが、たとえばその中央のステーを使用しなければ(つまり、ほぞをほぞ穴に差し込まなければ)耐荷重をさらに小さくすることができる。その逆に耐荷重を増加する場合には、ステーの数またはその太さを増すか、転び止め15の高さを高くすればよい。いずれの場合にも、一部のステーの使用/不使用によって耐荷重を調整することができる。さらに耐荷重を増加する別の例として、図1に破線を用いて示した山形のブレース30がある。この種の支えについては、このほかにも多くのテクニックが知られており、それらはすべてこれに企図されている。一方、ステー16の高さは、小動物の脚の長さに応じて選択され、図1の例においては、一般的な成猫の脚の長さから、5〜7cmに選択されている。高さの調整は、鋸歯状のほぞ17によって可能になり、深く差し込むほど低くなる。ほぞ17はステー16と一体のプラスチック製であり、上に突き出た部分は容易にカットすることができる。
【0010】
ユニットの平面寸法は、取り扱いおよび製造要件から決定することが可能であるが、ここでは一辺が約30cmの正方形としている。このユニットを花壇や芝生等の、小動物の侵入を防止したい場所の中もしくは周囲、あるいは飼い主の庭のような小動物の脱走を防止したい場所の周囲に配置する。配置の便宜を考慮して、下枠14にはペグ用の穴付きタブ18が備えられている。ペグを使用してユニットを固定すれば、風等によるユニットの移動が防止される。このユニットは、連結して使用することも可能であり、小動物が飛び越すおそれがある場合には、ユニットを連結して奥行きを深くする。そのため、上枠12の各辺にはそれぞれ2つの突起20が備わり、突起20を受ける別体の穴付きベロ22を用いて隣接するユニットを結合することができる。図においては、連結時のたわみの方向を統一する目的から上枠12の隣接する2辺にベロ22が装着されているが、その方向をランダムにしてもよい。
【0011】
図4は、変形実施態様を示している。これにおいては、メッシュに代えて平行に配置したライン11が使用される。この場合はライン11の間隔が小動物の足形に対応して選択されることになるが、この例では中心が広く、左右が狭くなっている。図5はさらに別の実施態様を示している。これにおいては、中心にステー24が備えられ、それに応じて上下の枠には、たとえば枠を4分割する形でリブ26、28が備えられる。この場合のたわみは等方性になる。
【0012】
以上、具体的な例を示して本発明の説明を行ってきたが、本発明がこれらの具体例の材料、形状、寸法、物理的な特性等に限定されることはない。たとえば、小動物の足形に応じた粗さ、その高さに応じた高さ、およびその重さに応じた耐荷重の組み合わせは、少なくとも8とおりが考えられる。すなわち、小動物の足形、高さ、および重さに対応するそれぞれの基準値より上または下の値を選択する組み合わせである。そのうち、足形より著しく細かい値および重さより著しく大きな耐荷重を組み合わせる選択は、不安定状態となりにくいことから、また小動物の高さを著しく越える高さの選択はメッシュ等の下側の歩行を可能にすることから、特別な場合を除いてはあまり意味がないと見られる。これらを除けば、それぞれの組み合わせに可能性があると言える。また、ユニットごとに、あるいはユニット内の部分ごとにこれらの組み合わせを変えることも考えられ、その場合には、全体として不安定状態が作り出されるのであれば、上記の不安定状態を作り出せないと見られる組み合わせについても有効に活用できる。ユニット内の部分ごと組み合わせを変える例としては、たとえば図4のようにライン11の間隔に変化を持たせること、あるいは図5の4分割された部分のそれぞれに異なる粗さのメッシュを使用することなどが挙げられる。なお当然のことながら、小動物の身体の特徴が一定でないことから、基準値より上または下の値という表現に数学的な厳密性を求めるべきではない。
【0013】
このほかにも枠とメッシュを同一もしくは類似の材料にしてすべてを一体成形する変形、ステーの数を増減する変形、ステーと上枠を一体成形する変形、あるいはステー、上枠および下枠をすべて別体の部品とする変形等々が各種考えられ、本発明の教示を得た後であれば、当業者にとってそれが容易であることは明らかである。しかしながら、小動物の足形、高さ、および/または重さに応じて不安定状態がもたらされる限り、すべてが本発明の範囲に含まれることは明白である。たとえば、メッシュ、ライン、または上枠の上に小動物が少なくとも部分的に乗るのであれば、必然的にそこに荷重が印加され、少なくとも小動物の重さに応じた耐荷重を有することになる。一方、本発明と類似の考え方を凹部に適用して高さがないとする主張も正当とは認められない。その場合には、深さ、すなわち凹部の底からの高さが等価概念として存在し、それと小動物の高さを比較できるからである。
【0014】
【発明の効果】
本発明は、小動物にとって非常に不安定かつ歩きにくい状態を作り出す。たとえば図1に示したユニットの上に一般的な成猫が乗ればたわんでしまう。メッシュの間に脚が入った場合には、メッシュまでの高さが小動物の脚の長さに対応しているために、それが歩行の妨げとなるだけでなく、次の一歩がメッシュもしくは枠を踏めば、ユニットがたわみ、すでにメッシュの間に入っている脚を挟むことになる。耐荷重を高くしてたわまない構造にする態様においても、小動物の前後肢の間隔から、迅速に次の一歩が別のメッシュの間に入る可能性が低く、安定して移動できる状態は得られない。実際には、全体的に柔軟な構造であることから小動物に危害を与えることはないが、少なくとも小動物にとって足許が不安定であるということは、危険にさらされていることに等しい。したがって小動物は、より安全で快適な場所を選択するようになる。それが飼い主の敷地内であれば好都合である。さらに、たとえば図1、4、5に示したユニットを花壇や菜園に配置した場合に、メッシュ等が適当な粗さを有していることから、植物がその間隙から上に伸びることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示した斜視図である。
【図2】図1の実施態様の一部を示した平面図である。
【図3】図1の実施態様の別の一部を示した平面図である。
【図4】本発明の別の実施態様を示した平面である。
【図5】本発明のさらに別の実施態様を示した斜視図である。
【符号の説明】
10 メッシュ
12 上枠
14 下枠
16 ステー
Claims (8)
- 対象小動物の足形に応じた複数の間隙を設定する第1の手段;および前記第1の手段を対象小動物の高さに応じた高さに、所定の耐荷重で支持する第2の手段;を包含する侵入防止装置。
- 前記対象小動物の足形が、平面上の小動物が肢を用いて姿勢を維持する場合に必要とする該平面上の領域の少なくとも一部に対応するものとする請求項1記載の侵入防止装置。
- 前記対象小動物の高さが、平面上の小動物の移動に干渉する高さに対応するものとする請求項1記載の侵入防止装置。
- 前記所定の耐荷重が、平面上の小動物によって該平面の少なくとも一部に印加される荷重に対応するものとする請求項1記載の侵入防止装置。
- 対象小動物の足形に応じた複数の間隙を、対象小動物の高さに応じた高さに、所定の耐荷重で支持する侵入防止方法。
- 前記対象小動物の足形が、平面上の小動物が肢を用いて姿勢を維持する場合に必要とする該平面上の領域の少なくとも一部に対応するものとする請求項5記載の侵入防止方法。
- 前記対象小動物の高さが、平面上の小動物の移動に干渉する高さに対応するものとする請求項5記載の侵入防止方法。
- 前記所定の耐荷重が、平面上の小動物によって該平面の少なくとも一部に印加される荷重に対応するものとする請求項5記載の侵入防止方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002260631A JP2004065221A (ja) | 2002-08-02 | 2002-08-02 | 侵入防止装置および方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002260631A JP2004065221A (ja) | 2002-08-02 | 2002-08-02 | 侵入防止装置および方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004065221A true JP2004065221A (ja) | 2004-03-04 |
Family
ID=32024614
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002260631A Pending JP2004065221A (ja) | 2002-08-02 | 2002-08-02 | 侵入防止装置および方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004065221A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011160731A (ja) * | 2010-02-10 | 2011-08-25 | Daikure Co Ltd | 動物侵入防止装置 |
JP2011160732A (ja) * | 2010-02-10 | 2011-08-25 | Daikure Co Ltd | 動物侵入防止装置 |
-
2002
- 2002-08-02 JP JP2002260631A patent/JP2004065221A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011160731A (ja) * | 2010-02-10 | 2011-08-25 | Daikure Co Ltd | 動物侵入防止装置 |
JP2011160732A (ja) * | 2010-02-10 | 2011-08-25 | Daikure Co Ltd | 動物侵入防止装置 |
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