JP2004064667A - 画像処理装置および画像処理方法ならびにプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】画像データ作成者の所望の色域圧縮を実現する。
【解決手段】所定の色域を有する画像表示装置2と、該画像表示装置2と異なる色域を有する画像出力装置3との間における色域圧縮により、該画像表示装置2の画像データの色変換を行う画像処理装置1であって、前記画像データに添付された色変換のための情報を判別する添付データ判別部11と、前記色変換のための情報に基づいて、前記画像データの色変換を行う色変換手段(5乃至10他)とを備えることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】所定の色域を有する画像表示装置2と、該画像表示装置2と異なる色域を有する画像出力装置3との間における色域圧縮により、該画像表示装置2の画像データの色変換を行う画像処理装置1であって、前記画像データに添付された色変換のための情報を判別する添付データ判別部11と、前記色変換のための情報に基づいて、前記画像データの色変換を行う色変換手段(5乃至10他)とを備えることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、色再現範囲(以下、色域という)の異なるデバイス間で色変換を行うための画像処理方法及び該画像処理方法を用いた画像処理装置に関するものである。例えば、色域の大きいモニタ上のカラー画像信号を色域の小さいプリンタによりハードコピーする場合のように、異なるデバイス間におけるカラー画像データの入出力を行う場合に用いられる。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネット等のネットワークが広く普及し、多くのユーザが、様々なデバイスをネットワークに接続する状況にある。そこで、異なるデバイス間においても同じような色で色再現しようという、デバイスに依存しない色再現技術が要求されるようになってきた。このデバイスに依存しない色再現技術を実現するためのシステムのことを一般的にカラーマネージメントシステム(CMS)と呼んでいる。
【0003】
このCMSは、例えば、図22に示すように、カメラ、プリンタ、モニタなどが接続されている場合において、入力系の色信号を出力系の色信号へ変換するときに、プロファイルとよばれる変換式もしくは変換テーブルにより、デバイスに依存しない色空間(CIE−XYZ,CIE−L*a*b*等)に一度変換することによって実現される。
【0004】
図23は、CMSの基本的な構成を説明するブロック図である。5201はCMSにおける画像処理装置、5202はカメラなど画像を入力するための画像入力装置、5203はモニタなど画像を表示するための画像表示装置、5204はプリンタなど画像を出力するための画像出力装置、5205は画像入力装置5202より入力される信号を受信する画像入力部、5206は画像表示装置5203で表示するための信号を生成する画像表示部、5207は画像入力装置5202で入力され、画像表示装置5203で表示する色と、画像出力装置5204にて出力される色とのカラーマッチングを行うカラーマッチング処理部、5208は画像出力装置5204に出力するための階調変換処理や色変換処理などを行う画像処理部、5209は画像出力装置5204で出力するための信号を生成する画像出力部、5210は画像入力装置5202などのカメラプロファイルを記憶してあるカメラプロファイル、5211は画像表示装置5203などのモニタプロファイルを記憶してあるモニタプロファイル、5212は画像出力装置5204などのプリンタプロファイルを記憶してあるプリンタプロファイルである。
【0005】
一般に、カラー画像を扱うデバイスの色域形状は、デバイス毎に異なる。例えば、モニタは、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の蛍光体の発色により加法混色で色再現を行うため、モニタの色域は、使用する蛍光体の種類に依存する。一方、プリンタの色域は、減法混色で色再現を行うため、使用するインクの種類に依存する。例えば、sRGBモニタの色域とインクジェットプリンタの色域とを示したものが図24である。図24は、CIE−L*a*b*色空間から以下の式(1)、(2)を用いて変換される、L*C*平面上での2つの色域を比較したものである。
L*=L* (1)
C*=((a*)2+(b*)2)1/2 (2)
図24に示す色相の場合、インクジェットプリンタの色域は、モニタ色域に比べ彩度のピークが明度方向で低明度側にずれている。このため、モニタからプリンタへの色変換を行った場合、高明度、高彩度領域での色再現性が良くない。
【0006】
このように、出力系の色域が入力系の色域より小さい場合には、画像によっては入力系の色を出力系において正確に色再現することが不可能となる。例えば、モニタ上の画像をプリンタで出力する場合、モニタ色域よりもプリンタ色域の方が小さいため、プリンタ色域外の色はそのまま再現できない。従ってこのような場合には、元の画像の色をなるべく保ちつつ、色域外の色を色域内に持ってくるような色変換が必要になる。このように、物理的に再現不可能な色を、何らかの処理により色域内に押し込むことを一般的に色域圧縮と呼んでいる。
【0007】
従来、色域圧縮の手法としては、図25(a)に示すように、▲1▼明度L*を一定にして彩度C*だけを圧縮するアルゴリズムや、図25(b)に示すように、▲2▼L軸上の固定された1点(例えば、L*=50、このような‘点’で表現される色を焦点色と呼ぶ)に向かって引いた補助線上の点に圧縮するアルゴリズム、図24(c)に示すように、▲3▼出力系の最大彩度における明度軸上の点に向かって引いた補助線上の点に圧縮するアルゴリズムなどが知られている。
【0008】
また、特開平9−46537号公報には、明度を優先しつつ、彩度の低下も大きくならないように考慮したアルゴリズムが開示されている。
【0009】
さらに、最近では、このような明度彩度方向のみ圧縮する2次元圧縮だけでなく、ある程度色相を変化させることで、より色再現性を高めるべく、明度彩度色相方向への3次元圧縮が提案されてきている。
【0010】
このように現在では様々な色域圧縮の手法が提案され、画像処理装置に組み込まれており、接続された各デバイスの色域(例えば、入力系の色域であるモニタ色域と、出力系の色域であるプリンタ色域と)の違いに応じて色域圧縮が行われている。
【0011】
さらに、同じ出力系のデバイスであっても、プリンタの種類や出力媒体、出力目的等の出力条件によっても色域が変わってくるため、各出力条件に対応した色域をあらかじめ設定しておき、ユーザが設定する出力条件に応じて色域を選択して色域圧縮を行うものもでてきている。
【0012】
図20はその一例であり、CIE−L*C*h色空間上のL*C*平面における、プリンタA(出力モード:写真、用紙:用紙1)とプリンタB(出力モード:写真、用紙:用紙2)の色域を図示している。図20から明らかなように、同じ出力系のデバイスであっても、出力機器の違い(プリンタA、B)や出力媒体(用紙1、2)の違いにより、プリンタの色域形状は異なってくる。そして、入出力機器の色域形状等により最適なアルゴリズムも異なるため、色域圧縮にあたっては、ユーザにより入力された各種出力条件の違いに対応した色域と圧縮アルゴリズムとを選択することで、各デバイスごとに最適な色再現が実現される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
一方、画像データの色再現にあたっては、画像作成者が望む色で色再現させたい場合がある。例えば、自分の作成した画像データを不特定多数のユーザに配布するような場合などである。このような場合、画像作成者は、配布先ユーザによって再現される色が、配布先ユーザによらず共通で、かつ意図する色で色再現されることを望む。
【0014】
しかし、実際の配布先では、上述のように配布先のユーザの設定する出力条件によって、あらかじめ決められた色再現処理が行われてしまうため、必ずしも画像作成者の本意の色再現ができなかった。
【0015】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、色域の異なるデバイス間の色域圧縮において、画像データ作成者の所望の色域圧縮を実現可能な画像処理装置、画像処理方法ならびにプログラムを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明に係る画像処理方法は以下のような構成を備える。即ち、
所定の色域を有する第1の画像機器と、該第1の画像機器と異なる色域を有する第2の画像機器との間における色域圧縮により、該第1の画像機器の画像データの色変換を行う画像処理方法であって、
前記画像データに添付された色変換のための情報を判別する判別工程と、
前記色変換のための情報に基づいて、前記画像データの色変換を行う色変換工程とを備える。
【0017】
【発明の実施の形態】
はじめに本発明の概略について説明する。本発明は、画像データ作成者の所望の色域圧縮を実現すべく、画像データ作成者によって画像データに添付された色域圧縮のための各種条件を読み込み、該条件に従って、色域圧縮を行うようにしたものである。以下に添付図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
【0018】
【第1の実施形態】
図1は本発明の実施形態にかかる画像処理装置を備えるシステムの構成を示したブロック図である。1は本発明の第1の実施形態にかかる画像処理装置、2はCRTやLCDなど画像を表示するための画像表示装置、3はプリンタなど画像を出力するための画像出力装置、4は画像表示装置2で表示するための信号を生成する画像表示部、5は画像表示装置2に表示される色を画像出力装置3に出力するための階調変換処理などを行う画像処理部、6は出力目的(写真画像に適した色再現を行うか、モニタ画像に適した色再現を行うか、グラフィックス画像に適した色再現を行うか等についての情報)別に色相値と焦点色とを記憶する色相値・焦点色記憶部、7はオリジナル色を記憶するオリジナル色記憶部、8は色域圧縮する際に使用する制御点の設定を行う制御点設定処理部、9は画像表示装置2に表示される色と画像出力装置3にて出力される色とのカラーマッチングLUTを作成するカラーマッチングLUT作成部、10は画像出力装置3に出力するための色変換処理を行う色変換処理部、11は画像データに添付されている添付データを判別する添付データ判別部、12は画像出力装置3で出力するための信号を生成する画像出力部、13はデータ処理を行うために一時的にデータを保存するデータバッファ、14は画像表示装置2などのモニタプロファイルを記憶しておくモニタプロファイル、15は画像出力装置3などのプリンタプロファイルを記憶してあるプリンタプロファイル、16はユーザが画像処理装置1を用いて操作を行うためのUI部、17は画像出力装置3で用いる出力用紙の種類等を設定する出力条件設定部である。
【0019】
<全体処理>
ここで図2は、画像処理装置1にて行われる画像処理のフローチャートであり、図12は、ユーザがその処理を操作するユーザインタフェース(UI)である。では、図2のフローチャートと図12のUIを用い、画像処理装置1にて行われる色域圧縮処理について詳細に説明する。
【0020】
ステップS201では、画像出力装置3で出力するカラー画像データRを入力する。ステップS202では、ユーザによって出力機器設定領域1203及び出力用紙設定領域1204のプルダウン形式で選択された出力条件(出力機器、出力用紙)情報を取得する。
【0021】
ステップS203では、画像データR中の添付データTの有無を判定する。ここで図9を用いて、画像データRの詳細を説明する。図9の示すように、画像データRは、ヘッダ、画像データR’、添付データTを備える。
【0022】
ヘッダには、画像データ領域と添付データ領域のアドレスが書かれており、アドレスが0の場合は添付データTが無いことを示している。添付データTは、画像データRに添付されており、添付データTの内容は本実施形態では出力目的情報が入っている。なお、画像表示装置2で表示したり画像出力装置3で出力する画像情報は、画像データR中の画像データR’である。
【0023】
画像データR中に添付データTが存在する場合はステップS210へ進み、添付データTが存在しない場合はステップS204へ進む。ステップS210では、添付データ判別部11で添付データTの内容を取得する。
【0024】
ステップS204では、ユーザが詳細ボタン1206を押下することで詳細設定領域1207へ進み、出力目的設定領域1208で出力目的を選択し、OKボタン1208を押下することで出力目的情報(写真、モニタ、グラフィックス等)を取得する。
【0025】
ステップS205では、制御点設定を行う。制御点設定の詳細は、図3のフローチャートを用いて後述する。ステップS206では、カラーマッチングLUT作成を行う。カラーマッチング作成処理の詳細は図6のフローチャートを用いて後述する。
【0026】
ステップS207では、ステップS206にて作成されたカラーマッチングLUTを用いて、画像出力装置3に出力するための色変換処理を行う。ステップS208では、画像出力装置3に出力するための階調変換処理を行う。ステップS209では、画像出力装置3に出力するための信号を生成し、出力する。
【0027】
なお、添付データTの内容は画像データの作成者及び配布者からのある要求を示したものであり、出力目的情報に限らないことはいうまでもない。
【0028】
<制御点設定>
次に図3を用い、ステップS205である制御点設定処理の詳細を説明する。ステップS301では、制御点に設定する制御点の数N(N=整数)を初期化する。ステップS302では、オリジナル色記憶部7からオリジナル色ORcを読み出す。オリジナル色ORcは、モニタである画像表示装置2に表示されている色であり、図8のようなテーブルデータとして記憶しておくものとする。
【0029】
図8において、Nは制御点数、R,G,Bは画像表示装置2へ入力するデジタルデータ、Lm,Cm,hmは画像表示装置2にて表示される測色値(CIE−L*C*h色空間における値)である。ステップS303では、色相値・焦点色記憶部6から色相値Gh、焦点色Lstを読み出す。色相値Gh及び焦点色Lstは、出力目的別に定められている。
【0030】
従ってステップS303においては、ステップS210で得た添付データTやステップS204で取得した出力目的情報に対応する出力目的別色相値Gh及び出力目的別焦点色Lstを出力目的別に格納された色相値・焦点色記憶部6より呼び出す。この出力目的別色相値Gh及び出力目的別焦点色Lstは、あらかじめ出力目的別のオリジナル色とプリント色との色相関係を主観評価などにより求めておき、図10に示すような出力目的別(写真用、モニタマッチング用、グラフィックス用など)のテーブルデータとして出力目的別に色相値・焦点色記憶部6に保存しておくものとする。もちろん、図10のようなデータを出力機器別または、出力用紙別に用意しておき、適宜使い分けても良い。また出力目的別の焦点色Lstにおける詳細な説明は、ステップS306で行うこととする。
【0031】
ステップS304では、オリジナル色ORcに色相変換を施したORmを算出する。ここで、出力目的別色相値Gh、オリジナル色ORcとオリジナル色ORmとの関係を図7を用いて詳細に説明する。図7は、CIE−L*a*b*色空間におけるa*b*平面である。オリジナル色ORc(○印)は、モニタである画像表示装置2に表示されている色を示し、ORm(△印)は、オリジナル色ORcを出力目的別色相値Ghへと色相変換した色を表している。
【0032】
ステップS305では、プリンタプロファイルから色域データGonを読み出す。たとえば、色域データGonは、プリンタに送られるデジタルデータRGBを出力した結果の測色データLabのデータであり、具体的には、RGB各9段階のデータ(計729色)の出力結果のLab値である。
【0033】
ステップS306では、ステップS304において色相変換を施したオリジナル色ORmと焦点色Lstを結ぶ直線(2次元圧縮線)Lnを算出する。ここで、2次元圧縮線Lnと出力目的別焦点色Lstの詳細な説明を図11を用いて説明する。
【0034】
図11は、CIE−L*a*b*色空間から変換されるL*C*平面である。2次元圧縮線Lnは、オリジナル色ORmからL*軸上の出力目的別焦点色Lstへ向けて引いた直線である。本実施形態では、2次元圧縮線Lnを直線としているが、直線に限定しないのは言うまでもない。
【0035】
ステップS307では、色域データGonと2次元圧縮線Lnとの交点Xlabを算出する(図11参照)。ここで、色域データGonと2次元圧縮線Lnとの交点Xlab算出の詳細な説明は、図4のフローチャートを用い後述する。ステップS308では、ステップS307で計算した交点Xlabを制御点に設定する。ステップS309では、N値が規定値に達していれば(本実施形態の場合、規定値は18)この処理を終え、達していなければステップS310へ進み、制御点数Nに1を加えステップS302に戻る。本実施形態では、Nを18(RGBCMY各々についてBright,Dark,Primary)としているが、18色に限定しないのはもちろん、色の成分についても限定しないのは言うまでもない。
【0036】
<カラーマッチングLUT作成>
次に図6を用い、ステップS206のカラーマッチングLUT作成処理の詳細を説明する。ステップS601では、制御点数Nが格子点データM3を含む場合は、ステップS610へ進み、格子点データM3を含まない場合はステップS602に進む。
【0037】
ステップS602では、変数Colを1に初期化している。ここで、Colは次ステップである、ループ内処理をRGBCMYの6色行うための変数である。ステップS603では、写像元(入力系色域)White−Primary−Blackライン上の補間処理を行う。
【0038】
本実施形態(制御点数N=18、格子点グリット数M=9)では、写像元のWhite−Primary−Blackライン上には、5色(Primary,Bright,Dark+White,Black)のオリジナル色しか存在していないため、残りの12色の色度を算出し、補間により色相線を設定する。
【0039】
ステップS604では、前記ステップS603で補間演算により算出したWhite−Primary−Black線上の12色に対応した、色域圧縮するための焦点色を算出する。残り12色の焦点色は、5色のオリジナル色とそれに対応する5色の出力目的別焦点色の関係を用いて補間演算を行うことで算出する。
【0040】
ステップS605では、ステップS603及びステップS604で算出したオリジナル色と出力目的別焦点色とを用いて2次元圧縮線Lnを算出する。ステップS606では、変数Col値が6以上であればステップS607へ進み、変数Col値が5以下ならばステップS612へ進み、変数Colに1を加えステップS603へ進む。ステップS607では、色域データGonと2次元圧縮線Lnとの交点Xlabを算出する(詳細フローについては後述する)。
【0041】
ステップS608では、ステップS603で求めたオリジナル色とステップS607で算出した交点XlabとステップS605で算出した2次元圧縮線Lnを用い、残りの全ての格子点データM3に対して、対応する写像先を求める。ここでは、入力系色域とプリンタ色域との関係(体積比など)によって、線形(または非線形)の色域圧縮を行う。
【0042】
ステップS609では、ステップS608で行った写像先をM3格子点データの制御点に設定する。ステップS610では、N色の中からM3の格子点データ分を取り出す。ステップS611では、ステップS609で設定した制御点及び、ステップS610で取り出したデータからMグリットのカラーマッチングLUTを作成する。ここで、本実施形態では格子点グリット数Mを9としているが、格子点グリット数Mは9に限定しないのは言うまでもない。
【0043】
<色域データと2次元圧縮線との交点算出>
次に図4、図5、図16を用い、ステップS607の色域データGonと2次元圧縮線Lnとの交点Xlab算出処理の詳細を説明する。なお、図16はプリンタ色域データGonをRGB色空間で表現したものである(つまり、交点Xlabは常に図16の色立体の表面に存在することになる)。
【0044】
ステップS401では、変数Colを1に初期化する。変数Colは、RGBCMYの6色分のループを回すための変数で、6回のループで、RGB座標における色立体(図16参照)を構成する6平面(R=0,G=0,B=0,R=255,G=255,B=255)の全平面において、2次元圧縮線とプリンタ色域との交点検索を行っている。
【0045】
ステップS402では、変数iを0に初期化する。ステップS403では、変数jを0に初期化する。ここで、図5を用いて、変数i,jの詳細な説明を行う。図5に示す通り、変数i,jはRGB座標における色立体平面上の格子点上を動く変数である。
【0046】
ステップS404では、色立体のある平面上の(i,j),(i+1,j),(i,j+1)の三点(図5(a)参照)におけるCIE−L*a*b*値から3点を通る平面Hnを計算する。ステップS405では、ステップS404で作成した平面Hnと2次元圧縮線Lnとの交点を算出する。
【0047】
ステップS406では、ステップS405で計算した交点が、ステップS404の三点で作る三角形内に入っているかの判定を行い、交点が三角形内に存在すればステップS417へ、交点が三角形内に存在しなければステップS407へ進む。
【0048】
ステップS407では、変数jの判定を行いjが格子点グリット数M−1より小さい時はステップS418へ進み、ステップS418でjに1を加えてステップS404へ進み、jがM−1以上の時はステップS408へ進む。
【0049】
ステップS408では、変数iの判定を行い、iがM−1より小さいときはステップS419へ進みステップS419でiに1を加えてS403へ進み、iがM−1以上のときはステップS409へ進む(ここまでの処理で、図5(a)の領域の交点検索終了)。
【0050】
ステップS409では、iの初期化を行う。ステップS410では、jの初期化を行う。ステップS411では、色立体のある平面上の(i,j),(i−1,j),(i,j−1)の三点(図5(b)参照)におけるCIE−L*a*b*値から平面Hnを作成する。
【0051】
ステップS412では、2次元圧縮線LnとステップS411で作成した平面Hnとの交点を算出する。ステップS413では、ステップS412で算出した交点がステップS411での三点で囲まれる三角形内に含まれるかの判定を行い、含まれる時はステップS417へ、交点が三角形内に含まれない時はステップS414へ進む。
【0052】
ステップS414では、jの判定を行い、jがMより小さい時はステップS420へ進みステップS420でjに1を加えてステップS411へ進み、jがM以上の時はステップS415へ進む。ステップS415は、iの判定を行い、iがMより小さいときはステップS421へ進みステップS421でiに1を加えてステップS410、iがM以上のときはステップS416へ進む。
【0053】
ステップS416では、変数Colの判定を行い、変数Colが6以外の時はステップS422にて変数Colに1を加えてステップS402へ進み、変数Colが6の時はステップS417へ進む(ここまでの処理で図5(b)の領域の交点検索終了)。ステップS417では、ステップS406もしくはS413にて判定をし、三角形の内部に存在した交点を、色域データGonと2次元圧縮線Lnとの交点Xlabに決定する。
【0054】
以上の説明から明らかなように、本実施形態によれば、画像データ作成者により画像データに添付された色変換のための情報として出力目的情報を判別し、その判別結果に基づきカラーマッチングLUTを算出することで、画像データ作成者の所望の色変換を行うことができる。
【0055】
【第2の実施形態】
上記第1の実施形態では、添付データの内容として、出力目的情報を記載することとしたが、これに限らず、目標色情報であってもよい。以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
【0056】
図13は本発明の第2の実施形態にかかる画像処理装置を備えるシステムの構成を示したブロック図である。図13の1301から1311までは、図2に示した本発明の第1の実施形態にかかる画像処理装置1と同様であるため、ここでは説明を省略する。1318は色域圧縮する際の色相変換に用いる色相角設定部、1319は2次元色域圧縮を行う際にグレー軸上に設ける焦点色を設定する焦点色設定部、1320はユーザが指定した目標色を設定する目標色設定部である。
【0057】
<全体処理>
ここで図14は、画像処理装置1301にて行われる画像処理のフローチャートである。図12のUI動作は前述の通りである。画像処理装置1301は、第1の実施形態での画像処理装置1に色相角設定部1318、焦点色設定部1319、目標色設定部1320が追加されたものである。
【0058】
ステップS1401からステップS1403までの処理は、第1の実施形態における図2のステップS201からステップS203までの処理と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0059】
ステップS1403において添付データTがないと判断された場合には、ステップS1410に進み、あらかじめ目標色設定部1320に設定された目標色を読み出す。
【0060】
一方、ステップS1404では、添付データ判別部11で添付データTの内容(本実施形態では、目標色情報)を取得する。ここで、目標色とは、たとえばユーザが色味を一致させて出力したいプリンタがある場合、このプリンタの出力した色のL*C*hデータN色を指している。また、ユーザがモニタと一致した色味をプリンタから出力したい場合は、モニタの色味に対応したL*C*hデータN色をさしている。目標色Refは、図21に示すようなテーブルデータとする。
【0061】
ステップS1405からステップS1409までの処理は、第1の実施形態における図2のステップS205からステップS209までの処理と同様であるためここでは説明を省略する。
【0062】
ステップS1411では、色相値Ghの設定を行う。色相値Ghの設定の詳細は図15のフローチャートを用いて後述する。ステップS1412では、焦点色Lst設定を行う。焦点色Lstの設定の詳細は図17のフローチャートを用いて後述する。添付データの内容は画像データの作成者及び配布者からのある要求を示したものであり、目標色情報に限らないことはいうまでもない。
【0063】
<色相値Gh設定>
次に図15のフローチャートを用い、ステップS1411である色相値設定の詳細を説明する。ステップS1501では、制御点に設定する制御点数N(Nは整数)を初期化する。制御点とは、本実施形態における色域圧縮において、補間演算を制御する色度点のことであり、本実施形態では制御点数Nを18としている。
【0064】
ステップS1502では、添付データより取得された、または目標色設定部1320より読み出された複数(または1つ)の目標色Refデータを入力する。ステップS1503では、ステップS1502において入力した目標色Refの平均色相角H’を計算する。ここで、図18を用いてステップS1503を詳細に説明する。
【0065】
図18は、CIE−L*a*b*色空間のa*b*平面である。図18に示す通り、本実施形態では、色相値H’を目標色(Ref1、Ref2、Ref3)の色相値平均を算出して求めているが、マンセル空間上でマンセルHueの平均を計算する等、他の計算方法でも構わない。ステップS1504では、ステップS1503において算出した目標色Refの平均色相角H’を色相値Ghに設定する。
【0066】
ステップS1505では、テーブルデータとして一時保存するために、色相値Ghをデータバッファ1313に書き込む。ステップS1506では、Nが制御点数分ループを行っていない場合はステップS1507へ進み、Nに1を加えてステップS1502へ進み、N値が制御点数分(本実施形態では、制御点数は18)に達した場合は、処理を終了する。本実施形態では、Nを18(RGBCMY各々についてBright,Dark,Primary)としているが、18色に限定しないのはもちろん、色の成分についても限定しないのは言うまでもない。
【0067】
<焦点色Lst設定>
次に図17を用い、ステップS1412である焦点色設定の詳細を説明する。ステップS1701では、制御点に設定する制御点数Nを初期化する。ステップS1702では、添付データTより取得された、または目標色設定部1320より読み出された複数(または1つ)の目標色Refデータを入力する。
【0068】
ステップS1703では、データバッファ1313から色相値Ghを読み出す。ステップS1704では、オリジナル色記憶部1307からオリジナル色ORcを読み出す。ここで、オリジナル色ORcは、モニタである画像表示装置2に表示されている色を示し、図8のようなテーブルデータとしてオリジナル色記憶部1307に保存しておく。図8において、Nは制御点数、R,G,Bは画像表示装置2へ入力するデジタルデータ、Lm,Cm,hmは画像表示装置1302にて表示される測色値(CIE−L*C*h色空間における値)である。
【0069】
ステップS1705では、オリジナル色ORcに色相変換を施したORmを算出する。ここで、オリジナル色ORcとオリジナル色ORmとの関係について図7を用いて詳細に説明する。図7は、CIE−L*a*b*色空間におけるa*b*平面である。図7は、オリジナル色ORc(○印)を色相値Ghへと色相変換した色ORm(△印)を表している。
【0070】
ステップS1706では、目標色Refと最短距離となる直線を算出する。ここで、ステップS1706について図19を用いて詳細に説明する。図19は、CIE−L*C*h色空間上のL*C*平面である。図19に示す通り、色相変換後のオリジナル色ORmを通り、目標色Ref1、Ref2、Ref3との距離が最短である、グレー軸上の一点(焦点色)L’stに向かって引く直線Lを算出する。本実施形態では、直線Lの算出方法を、目標色との距離が最短である直線としているが、他の近似曲線などでも構わない。
【0071】
ステップS1707では、ステップS1706で算出した直線Lの切片L’stを焦点色Lstに設定する。ステップS1708では、ステップS1707で求めた焦点色LstとステップS1504で算出した色相値Ghを色相値・焦点色記憶部1306に書き込む。ステップS1709では、制御点数N色分ループが回っていない場合、ステップS1710へ進み、Nに1を加えてステップS1702へ進み,N色分ループが回った場合はこの処理を終える。
【0072】
以上の説明から明らかなように、本実施形態によれば、添付データの内容として、目標色情報が記載された場合であっても、該情報を判別し、その判別結果に基づきカラーマッチングLUTを算出することで、画像データの条件に適した色変換を行うことができる。また、この場合、複数のデバイス間で共通の色再現が可能となる。
【0073】
【第3の実施形態】
前記実施形態では、添付データの内容を、出力目的情報及び目標色情報としたが、これに限定しない。画像データの作成者及び配布者などからのある要求を示したものであればよい。
【0074】
【第4の実施形態】
前記実施形態では、ユーザが入力する目標色数を、R,G,B,C,M,Y各々Primary,Bright,Darkの18色としたがこれに限定しない。求める精度、目的に応じ変化させてよいことは言うまでもない。
【0075】
【第5の実施形態】
上記第1の実施形態におけるステップS206、第2の実施形態におけるステップS1704では、色域圧縮を行う際に使用する制御点数を、R,G,B,C,M,Y各々Primary,Bright,Darkの18色としたがこれに限定しない。求める精度、目的に応じ変化させてよいことは言うまでもない。
【0076】
【第6の実施形態】
上記第1の実施形態におけるステップS207、第2の実施形態におけるステップS1704では、作成するカラーマッチングLUTの格子点グリット数Mを9としたがこれに限定しない。求める精度、目的に応じて変化させてよいことは言うまでもない。
【0077】
【第7の実施形態】
前記各実施形態では、図12のユーザインタフェース(以下UI)の例として、プルダウン形式による選択方法を示したが、これに限定されないことは、言うまでもない。メニュー形式にして、ユーザに選択させるようなUIでも構わない。また、キーワードを直接入力させるようなUI形式でも構わない。つまり、ユーザの所望の設定ができるようなUI構成であればよい。
【0078】
【他の実施形態】
なお、本発明は、複数の機器((例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用しても良い。
【0079】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUまたはMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても達成されることは言うまでもない。
【0080】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0081】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることが出来る。
【0082】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0083】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、色域の異なるデバイス間の色域圧縮において、画像データ作成者の所望の色域圧縮を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる画像処理装置を備えるシステムのブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態にかかる画像処理装置の処理の流れを説明するフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施形態にかかる画像処理装置における制御点設定処理を説明するフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施形態にかかる画像処理装置における色域データと2次元圧縮線との交点の計算方法を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施形態にかかる画像処理装置における色域データと2次元圧縮線との交点の計算方法を説明する図である。
【図6】本発明の第1の実施形態にかかる画像処理装置における、カラーマッチングLUT作成方法を説明するフローチャートである。
【図7】オリジナル色の色相変換をa*−b*平面上で説明する図である。
【図8】オリジナル色の一例を示す図である。
【図9】画像データRを説明する図である。
【図10】出力目的毎に異なる色相値と焦点色の一例を示す図である。
【図11】本発明の第1の実施形態にかかる画像処理装置における最も基本的な2次元圧縮を説明する図である。
【図12】本発明の第1の実施形態にかかる画像処理装置におけるユーザインタフェースの一例を示す図である。
【図13】本発明の第2の実施形態にかかる画像処理装置を備えるシステムのブロック図である。
【図14】本発明の第2に実施形態にかかる画像処理装置におけるカラーマッチングLUT作成方法を説明するフローチャートである。
【図15】本発明の第1の実施形態にかかる画像処理装置における色相角設定処理を説明するフローチャートである。
【図16】色立体を説明する図である。
【図17】本発明の第2の実施形態にかかる画像処理装置における焦点色設定処理を説明するフローチャートである。
【図18】本発明の第2の実施形態にかかる画像処理装置における色相値設定処理を説明する図である。
【図19】本発明の第2の実施形態にかかる画像処理装置における焦点色設定処理を説明する図である。
【図20】プリンタ色域が出力条件により異なることを説明する図である。
【図21】目標色の一例を示す図である。
【図22】カラーマネージメントシステムの構成図である。
【図23】カラーマネージメントシステムの基本的な構成を説明するブロック図である。
【図24】モニタの色域とプリンタの色域との相違をL*−C*平面上で説明する図である。
【図25】従来の色域圧縮方法を説明する図である。
【符号の説明】
1・・・画像処理装置
2・・・画像表示装置
3・・・画像出力装置
4・・・画像表示部
5・・・画像処理部
6・・・色相値・焦点色記憶部
7・・・オリジナル色記憶部
8・・・制御点設定処理部
9・・・カラーマッチングLUT作成部
10・・・色変換処理部
11・・・添付データ判別部
12・・・画像出力部
13・・・データバッファ
14・・・モニタプロファイル
15・・・プリンタプロファイル
16・・・UI部
17・・・出力条件設定部
【発明の属する技術分野】
本発明は、色再現範囲(以下、色域という)の異なるデバイス間で色変換を行うための画像処理方法及び該画像処理方法を用いた画像処理装置に関するものである。例えば、色域の大きいモニタ上のカラー画像信号を色域の小さいプリンタによりハードコピーする場合のように、異なるデバイス間におけるカラー画像データの入出力を行う場合に用いられる。
【0002】
【従来の技術】
近年、インターネット等のネットワークが広く普及し、多くのユーザが、様々なデバイスをネットワークに接続する状況にある。そこで、異なるデバイス間においても同じような色で色再現しようという、デバイスに依存しない色再現技術が要求されるようになってきた。このデバイスに依存しない色再現技術を実現するためのシステムのことを一般的にカラーマネージメントシステム(CMS)と呼んでいる。
【0003】
このCMSは、例えば、図22に示すように、カメラ、プリンタ、モニタなどが接続されている場合において、入力系の色信号を出力系の色信号へ変換するときに、プロファイルとよばれる変換式もしくは変換テーブルにより、デバイスに依存しない色空間(CIE−XYZ,CIE−L*a*b*等)に一度変換することによって実現される。
【0004】
図23は、CMSの基本的な構成を説明するブロック図である。5201はCMSにおける画像処理装置、5202はカメラなど画像を入力するための画像入力装置、5203はモニタなど画像を表示するための画像表示装置、5204はプリンタなど画像を出力するための画像出力装置、5205は画像入力装置5202より入力される信号を受信する画像入力部、5206は画像表示装置5203で表示するための信号を生成する画像表示部、5207は画像入力装置5202で入力され、画像表示装置5203で表示する色と、画像出力装置5204にて出力される色とのカラーマッチングを行うカラーマッチング処理部、5208は画像出力装置5204に出力するための階調変換処理や色変換処理などを行う画像処理部、5209は画像出力装置5204で出力するための信号を生成する画像出力部、5210は画像入力装置5202などのカメラプロファイルを記憶してあるカメラプロファイル、5211は画像表示装置5203などのモニタプロファイルを記憶してあるモニタプロファイル、5212は画像出力装置5204などのプリンタプロファイルを記憶してあるプリンタプロファイルである。
【0005】
一般に、カラー画像を扱うデバイスの色域形状は、デバイス毎に異なる。例えば、モニタは、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の蛍光体の発色により加法混色で色再現を行うため、モニタの色域は、使用する蛍光体の種類に依存する。一方、プリンタの色域は、減法混色で色再現を行うため、使用するインクの種類に依存する。例えば、sRGBモニタの色域とインクジェットプリンタの色域とを示したものが図24である。図24は、CIE−L*a*b*色空間から以下の式(1)、(2)を用いて変換される、L*C*平面上での2つの色域を比較したものである。
L*=L* (1)
C*=((a*)2+(b*)2)1/2 (2)
図24に示す色相の場合、インクジェットプリンタの色域は、モニタ色域に比べ彩度のピークが明度方向で低明度側にずれている。このため、モニタからプリンタへの色変換を行った場合、高明度、高彩度領域での色再現性が良くない。
【0006】
このように、出力系の色域が入力系の色域より小さい場合には、画像によっては入力系の色を出力系において正確に色再現することが不可能となる。例えば、モニタ上の画像をプリンタで出力する場合、モニタ色域よりもプリンタ色域の方が小さいため、プリンタ色域外の色はそのまま再現できない。従ってこのような場合には、元の画像の色をなるべく保ちつつ、色域外の色を色域内に持ってくるような色変換が必要になる。このように、物理的に再現不可能な色を、何らかの処理により色域内に押し込むことを一般的に色域圧縮と呼んでいる。
【0007】
従来、色域圧縮の手法としては、図25(a)に示すように、▲1▼明度L*を一定にして彩度C*だけを圧縮するアルゴリズムや、図25(b)に示すように、▲2▼L軸上の固定された1点(例えば、L*=50、このような‘点’で表現される色を焦点色と呼ぶ)に向かって引いた補助線上の点に圧縮するアルゴリズム、図24(c)に示すように、▲3▼出力系の最大彩度における明度軸上の点に向かって引いた補助線上の点に圧縮するアルゴリズムなどが知られている。
【0008】
また、特開平9−46537号公報には、明度を優先しつつ、彩度の低下も大きくならないように考慮したアルゴリズムが開示されている。
【0009】
さらに、最近では、このような明度彩度方向のみ圧縮する2次元圧縮だけでなく、ある程度色相を変化させることで、より色再現性を高めるべく、明度彩度色相方向への3次元圧縮が提案されてきている。
【0010】
このように現在では様々な色域圧縮の手法が提案され、画像処理装置に組み込まれており、接続された各デバイスの色域(例えば、入力系の色域であるモニタ色域と、出力系の色域であるプリンタ色域と)の違いに応じて色域圧縮が行われている。
【0011】
さらに、同じ出力系のデバイスであっても、プリンタの種類や出力媒体、出力目的等の出力条件によっても色域が変わってくるため、各出力条件に対応した色域をあらかじめ設定しておき、ユーザが設定する出力条件に応じて色域を選択して色域圧縮を行うものもでてきている。
【0012】
図20はその一例であり、CIE−L*C*h色空間上のL*C*平面における、プリンタA(出力モード:写真、用紙:用紙1)とプリンタB(出力モード:写真、用紙:用紙2)の色域を図示している。図20から明らかなように、同じ出力系のデバイスであっても、出力機器の違い(プリンタA、B)や出力媒体(用紙1、2)の違いにより、プリンタの色域形状は異なってくる。そして、入出力機器の色域形状等により最適なアルゴリズムも異なるため、色域圧縮にあたっては、ユーザにより入力された各種出力条件の違いに対応した色域と圧縮アルゴリズムとを選択することで、各デバイスごとに最適な色再現が実現される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
一方、画像データの色再現にあたっては、画像作成者が望む色で色再現させたい場合がある。例えば、自分の作成した画像データを不特定多数のユーザに配布するような場合などである。このような場合、画像作成者は、配布先ユーザによって再現される色が、配布先ユーザによらず共通で、かつ意図する色で色再現されることを望む。
【0014】
しかし、実際の配布先では、上述のように配布先のユーザの設定する出力条件によって、あらかじめ決められた色再現処理が行われてしまうため、必ずしも画像作成者の本意の色再現ができなかった。
【0015】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、色域の異なるデバイス間の色域圧縮において、画像データ作成者の所望の色域圧縮を実現可能な画像処理装置、画像処理方法ならびにプログラムを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明に係る画像処理方法は以下のような構成を備える。即ち、
所定の色域を有する第1の画像機器と、該第1の画像機器と異なる色域を有する第2の画像機器との間における色域圧縮により、該第1の画像機器の画像データの色変換を行う画像処理方法であって、
前記画像データに添付された色変換のための情報を判別する判別工程と、
前記色変換のための情報に基づいて、前記画像データの色変換を行う色変換工程とを備える。
【0017】
【発明の実施の形態】
はじめに本発明の概略について説明する。本発明は、画像データ作成者の所望の色域圧縮を実現すべく、画像データ作成者によって画像データに添付された色域圧縮のための各種条件を読み込み、該条件に従って、色域圧縮を行うようにしたものである。以下に添付図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
【0018】
【第1の実施形態】
図1は本発明の実施形態にかかる画像処理装置を備えるシステムの構成を示したブロック図である。1は本発明の第1の実施形態にかかる画像処理装置、2はCRTやLCDなど画像を表示するための画像表示装置、3はプリンタなど画像を出力するための画像出力装置、4は画像表示装置2で表示するための信号を生成する画像表示部、5は画像表示装置2に表示される色を画像出力装置3に出力するための階調変換処理などを行う画像処理部、6は出力目的(写真画像に適した色再現を行うか、モニタ画像に適した色再現を行うか、グラフィックス画像に適した色再現を行うか等についての情報)別に色相値と焦点色とを記憶する色相値・焦点色記憶部、7はオリジナル色を記憶するオリジナル色記憶部、8は色域圧縮する際に使用する制御点の設定を行う制御点設定処理部、9は画像表示装置2に表示される色と画像出力装置3にて出力される色とのカラーマッチングLUTを作成するカラーマッチングLUT作成部、10は画像出力装置3に出力するための色変換処理を行う色変換処理部、11は画像データに添付されている添付データを判別する添付データ判別部、12は画像出力装置3で出力するための信号を生成する画像出力部、13はデータ処理を行うために一時的にデータを保存するデータバッファ、14は画像表示装置2などのモニタプロファイルを記憶しておくモニタプロファイル、15は画像出力装置3などのプリンタプロファイルを記憶してあるプリンタプロファイル、16はユーザが画像処理装置1を用いて操作を行うためのUI部、17は画像出力装置3で用いる出力用紙の種類等を設定する出力条件設定部である。
【0019】
<全体処理>
ここで図2は、画像処理装置1にて行われる画像処理のフローチャートであり、図12は、ユーザがその処理を操作するユーザインタフェース(UI)である。では、図2のフローチャートと図12のUIを用い、画像処理装置1にて行われる色域圧縮処理について詳細に説明する。
【0020】
ステップS201では、画像出力装置3で出力するカラー画像データRを入力する。ステップS202では、ユーザによって出力機器設定領域1203及び出力用紙設定領域1204のプルダウン形式で選択された出力条件(出力機器、出力用紙)情報を取得する。
【0021】
ステップS203では、画像データR中の添付データTの有無を判定する。ここで図9を用いて、画像データRの詳細を説明する。図9の示すように、画像データRは、ヘッダ、画像データR’、添付データTを備える。
【0022】
ヘッダには、画像データ領域と添付データ領域のアドレスが書かれており、アドレスが0の場合は添付データTが無いことを示している。添付データTは、画像データRに添付されており、添付データTの内容は本実施形態では出力目的情報が入っている。なお、画像表示装置2で表示したり画像出力装置3で出力する画像情報は、画像データR中の画像データR’である。
【0023】
画像データR中に添付データTが存在する場合はステップS210へ進み、添付データTが存在しない場合はステップS204へ進む。ステップS210では、添付データ判別部11で添付データTの内容を取得する。
【0024】
ステップS204では、ユーザが詳細ボタン1206を押下することで詳細設定領域1207へ進み、出力目的設定領域1208で出力目的を選択し、OKボタン1208を押下することで出力目的情報(写真、モニタ、グラフィックス等)を取得する。
【0025】
ステップS205では、制御点設定を行う。制御点設定の詳細は、図3のフローチャートを用いて後述する。ステップS206では、カラーマッチングLUT作成を行う。カラーマッチング作成処理の詳細は図6のフローチャートを用いて後述する。
【0026】
ステップS207では、ステップS206にて作成されたカラーマッチングLUTを用いて、画像出力装置3に出力するための色変換処理を行う。ステップS208では、画像出力装置3に出力するための階調変換処理を行う。ステップS209では、画像出力装置3に出力するための信号を生成し、出力する。
【0027】
なお、添付データTの内容は画像データの作成者及び配布者からのある要求を示したものであり、出力目的情報に限らないことはいうまでもない。
【0028】
<制御点設定>
次に図3を用い、ステップS205である制御点設定処理の詳細を説明する。ステップS301では、制御点に設定する制御点の数N(N=整数)を初期化する。ステップS302では、オリジナル色記憶部7からオリジナル色ORcを読み出す。オリジナル色ORcは、モニタである画像表示装置2に表示されている色であり、図8のようなテーブルデータとして記憶しておくものとする。
【0029】
図8において、Nは制御点数、R,G,Bは画像表示装置2へ入力するデジタルデータ、Lm,Cm,hmは画像表示装置2にて表示される測色値(CIE−L*C*h色空間における値)である。ステップS303では、色相値・焦点色記憶部6から色相値Gh、焦点色Lstを読み出す。色相値Gh及び焦点色Lstは、出力目的別に定められている。
【0030】
従ってステップS303においては、ステップS210で得た添付データTやステップS204で取得した出力目的情報に対応する出力目的別色相値Gh及び出力目的別焦点色Lstを出力目的別に格納された色相値・焦点色記憶部6より呼び出す。この出力目的別色相値Gh及び出力目的別焦点色Lstは、あらかじめ出力目的別のオリジナル色とプリント色との色相関係を主観評価などにより求めておき、図10に示すような出力目的別(写真用、モニタマッチング用、グラフィックス用など)のテーブルデータとして出力目的別に色相値・焦点色記憶部6に保存しておくものとする。もちろん、図10のようなデータを出力機器別または、出力用紙別に用意しておき、適宜使い分けても良い。また出力目的別の焦点色Lstにおける詳細な説明は、ステップS306で行うこととする。
【0031】
ステップS304では、オリジナル色ORcに色相変換を施したORmを算出する。ここで、出力目的別色相値Gh、オリジナル色ORcとオリジナル色ORmとの関係を図7を用いて詳細に説明する。図7は、CIE−L*a*b*色空間におけるa*b*平面である。オリジナル色ORc(○印)は、モニタである画像表示装置2に表示されている色を示し、ORm(△印)は、オリジナル色ORcを出力目的別色相値Ghへと色相変換した色を表している。
【0032】
ステップS305では、プリンタプロファイルから色域データGonを読み出す。たとえば、色域データGonは、プリンタに送られるデジタルデータRGBを出力した結果の測色データLabのデータであり、具体的には、RGB各9段階のデータ(計729色)の出力結果のLab値である。
【0033】
ステップS306では、ステップS304において色相変換を施したオリジナル色ORmと焦点色Lstを結ぶ直線(2次元圧縮線)Lnを算出する。ここで、2次元圧縮線Lnと出力目的別焦点色Lstの詳細な説明を図11を用いて説明する。
【0034】
図11は、CIE−L*a*b*色空間から変換されるL*C*平面である。2次元圧縮線Lnは、オリジナル色ORmからL*軸上の出力目的別焦点色Lstへ向けて引いた直線である。本実施形態では、2次元圧縮線Lnを直線としているが、直線に限定しないのは言うまでもない。
【0035】
ステップS307では、色域データGonと2次元圧縮線Lnとの交点Xlabを算出する(図11参照)。ここで、色域データGonと2次元圧縮線Lnとの交点Xlab算出の詳細な説明は、図4のフローチャートを用い後述する。ステップS308では、ステップS307で計算した交点Xlabを制御点に設定する。ステップS309では、N値が規定値に達していれば(本実施形態の場合、規定値は18)この処理を終え、達していなければステップS310へ進み、制御点数Nに1を加えステップS302に戻る。本実施形態では、Nを18(RGBCMY各々についてBright,Dark,Primary)としているが、18色に限定しないのはもちろん、色の成分についても限定しないのは言うまでもない。
【0036】
<カラーマッチングLUT作成>
次に図6を用い、ステップS206のカラーマッチングLUT作成処理の詳細を説明する。ステップS601では、制御点数Nが格子点データM3を含む場合は、ステップS610へ進み、格子点データM3を含まない場合はステップS602に進む。
【0037】
ステップS602では、変数Colを1に初期化している。ここで、Colは次ステップである、ループ内処理をRGBCMYの6色行うための変数である。ステップS603では、写像元(入力系色域)White−Primary−Blackライン上の補間処理を行う。
【0038】
本実施形態(制御点数N=18、格子点グリット数M=9)では、写像元のWhite−Primary−Blackライン上には、5色(Primary,Bright,Dark+White,Black)のオリジナル色しか存在していないため、残りの12色の色度を算出し、補間により色相線を設定する。
【0039】
ステップS604では、前記ステップS603で補間演算により算出したWhite−Primary−Black線上の12色に対応した、色域圧縮するための焦点色を算出する。残り12色の焦点色は、5色のオリジナル色とそれに対応する5色の出力目的別焦点色の関係を用いて補間演算を行うことで算出する。
【0040】
ステップS605では、ステップS603及びステップS604で算出したオリジナル色と出力目的別焦点色とを用いて2次元圧縮線Lnを算出する。ステップS606では、変数Col値が6以上であればステップS607へ進み、変数Col値が5以下ならばステップS612へ進み、変数Colに1を加えステップS603へ進む。ステップS607では、色域データGonと2次元圧縮線Lnとの交点Xlabを算出する(詳細フローについては後述する)。
【0041】
ステップS608では、ステップS603で求めたオリジナル色とステップS607で算出した交点XlabとステップS605で算出した2次元圧縮線Lnを用い、残りの全ての格子点データM3に対して、対応する写像先を求める。ここでは、入力系色域とプリンタ色域との関係(体積比など)によって、線形(または非線形)の色域圧縮を行う。
【0042】
ステップS609では、ステップS608で行った写像先をM3格子点データの制御点に設定する。ステップS610では、N色の中からM3の格子点データ分を取り出す。ステップS611では、ステップS609で設定した制御点及び、ステップS610で取り出したデータからMグリットのカラーマッチングLUTを作成する。ここで、本実施形態では格子点グリット数Mを9としているが、格子点グリット数Mは9に限定しないのは言うまでもない。
【0043】
<色域データと2次元圧縮線との交点算出>
次に図4、図5、図16を用い、ステップS607の色域データGonと2次元圧縮線Lnとの交点Xlab算出処理の詳細を説明する。なお、図16はプリンタ色域データGonをRGB色空間で表現したものである(つまり、交点Xlabは常に図16の色立体の表面に存在することになる)。
【0044】
ステップS401では、変数Colを1に初期化する。変数Colは、RGBCMYの6色分のループを回すための変数で、6回のループで、RGB座標における色立体(図16参照)を構成する6平面(R=0,G=0,B=0,R=255,G=255,B=255)の全平面において、2次元圧縮線とプリンタ色域との交点検索を行っている。
【0045】
ステップS402では、変数iを0に初期化する。ステップS403では、変数jを0に初期化する。ここで、図5を用いて、変数i,jの詳細な説明を行う。図5に示す通り、変数i,jはRGB座標における色立体平面上の格子点上を動く変数である。
【0046】
ステップS404では、色立体のある平面上の(i,j),(i+1,j),(i,j+1)の三点(図5(a)参照)におけるCIE−L*a*b*値から3点を通る平面Hnを計算する。ステップS405では、ステップS404で作成した平面Hnと2次元圧縮線Lnとの交点を算出する。
【0047】
ステップS406では、ステップS405で計算した交点が、ステップS404の三点で作る三角形内に入っているかの判定を行い、交点が三角形内に存在すればステップS417へ、交点が三角形内に存在しなければステップS407へ進む。
【0048】
ステップS407では、変数jの判定を行いjが格子点グリット数M−1より小さい時はステップS418へ進み、ステップS418でjに1を加えてステップS404へ進み、jがM−1以上の時はステップS408へ進む。
【0049】
ステップS408では、変数iの判定を行い、iがM−1より小さいときはステップS419へ進みステップS419でiに1を加えてS403へ進み、iがM−1以上のときはステップS409へ進む(ここまでの処理で、図5(a)の領域の交点検索終了)。
【0050】
ステップS409では、iの初期化を行う。ステップS410では、jの初期化を行う。ステップS411では、色立体のある平面上の(i,j),(i−1,j),(i,j−1)の三点(図5(b)参照)におけるCIE−L*a*b*値から平面Hnを作成する。
【0051】
ステップS412では、2次元圧縮線LnとステップS411で作成した平面Hnとの交点を算出する。ステップS413では、ステップS412で算出した交点がステップS411での三点で囲まれる三角形内に含まれるかの判定を行い、含まれる時はステップS417へ、交点が三角形内に含まれない時はステップS414へ進む。
【0052】
ステップS414では、jの判定を行い、jがMより小さい時はステップS420へ進みステップS420でjに1を加えてステップS411へ進み、jがM以上の時はステップS415へ進む。ステップS415は、iの判定を行い、iがMより小さいときはステップS421へ進みステップS421でiに1を加えてステップS410、iがM以上のときはステップS416へ進む。
【0053】
ステップS416では、変数Colの判定を行い、変数Colが6以外の時はステップS422にて変数Colに1を加えてステップS402へ進み、変数Colが6の時はステップS417へ進む(ここまでの処理で図5(b)の領域の交点検索終了)。ステップS417では、ステップS406もしくはS413にて判定をし、三角形の内部に存在した交点を、色域データGonと2次元圧縮線Lnとの交点Xlabに決定する。
【0054】
以上の説明から明らかなように、本実施形態によれば、画像データ作成者により画像データに添付された色変換のための情報として出力目的情報を判別し、その判別結果に基づきカラーマッチングLUTを算出することで、画像データ作成者の所望の色変換を行うことができる。
【0055】
【第2の実施形態】
上記第1の実施形態では、添付データの内容として、出力目的情報を記載することとしたが、これに限らず、目標色情報であってもよい。以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
【0056】
図13は本発明の第2の実施形態にかかる画像処理装置を備えるシステムの構成を示したブロック図である。図13の1301から1311までは、図2に示した本発明の第1の実施形態にかかる画像処理装置1と同様であるため、ここでは説明を省略する。1318は色域圧縮する際の色相変換に用いる色相角設定部、1319は2次元色域圧縮を行う際にグレー軸上に設ける焦点色を設定する焦点色設定部、1320はユーザが指定した目標色を設定する目標色設定部である。
【0057】
<全体処理>
ここで図14は、画像処理装置1301にて行われる画像処理のフローチャートである。図12のUI動作は前述の通りである。画像処理装置1301は、第1の実施形態での画像処理装置1に色相角設定部1318、焦点色設定部1319、目標色設定部1320が追加されたものである。
【0058】
ステップS1401からステップS1403までの処理は、第1の実施形態における図2のステップS201からステップS203までの処理と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0059】
ステップS1403において添付データTがないと判断された場合には、ステップS1410に進み、あらかじめ目標色設定部1320に設定された目標色を読み出す。
【0060】
一方、ステップS1404では、添付データ判別部11で添付データTの内容(本実施形態では、目標色情報)を取得する。ここで、目標色とは、たとえばユーザが色味を一致させて出力したいプリンタがある場合、このプリンタの出力した色のL*C*hデータN色を指している。また、ユーザがモニタと一致した色味をプリンタから出力したい場合は、モニタの色味に対応したL*C*hデータN色をさしている。目標色Refは、図21に示すようなテーブルデータとする。
【0061】
ステップS1405からステップS1409までの処理は、第1の実施形態における図2のステップS205からステップS209までの処理と同様であるためここでは説明を省略する。
【0062】
ステップS1411では、色相値Ghの設定を行う。色相値Ghの設定の詳細は図15のフローチャートを用いて後述する。ステップS1412では、焦点色Lst設定を行う。焦点色Lstの設定の詳細は図17のフローチャートを用いて後述する。添付データの内容は画像データの作成者及び配布者からのある要求を示したものであり、目標色情報に限らないことはいうまでもない。
【0063】
<色相値Gh設定>
次に図15のフローチャートを用い、ステップS1411である色相値設定の詳細を説明する。ステップS1501では、制御点に設定する制御点数N(Nは整数)を初期化する。制御点とは、本実施形態における色域圧縮において、補間演算を制御する色度点のことであり、本実施形態では制御点数Nを18としている。
【0064】
ステップS1502では、添付データより取得された、または目標色設定部1320より読み出された複数(または1つ)の目標色Refデータを入力する。ステップS1503では、ステップS1502において入力した目標色Refの平均色相角H’を計算する。ここで、図18を用いてステップS1503を詳細に説明する。
【0065】
図18は、CIE−L*a*b*色空間のa*b*平面である。図18に示す通り、本実施形態では、色相値H’を目標色(Ref1、Ref2、Ref3)の色相値平均を算出して求めているが、マンセル空間上でマンセルHueの平均を計算する等、他の計算方法でも構わない。ステップS1504では、ステップS1503において算出した目標色Refの平均色相角H’を色相値Ghに設定する。
【0066】
ステップS1505では、テーブルデータとして一時保存するために、色相値Ghをデータバッファ1313に書き込む。ステップS1506では、Nが制御点数分ループを行っていない場合はステップS1507へ進み、Nに1を加えてステップS1502へ進み、N値が制御点数分(本実施形態では、制御点数は18)に達した場合は、処理を終了する。本実施形態では、Nを18(RGBCMY各々についてBright,Dark,Primary)としているが、18色に限定しないのはもちろん、色の成分についても限定しないのは言うまでもない。
【0067】
<焦点色Lst設定>
次に図17を用い、ステップS1412である焦点色設定の詳細を説明する。ステップS1701では、制御点に設定する制御点数Nを初期化する。ステップS1702では、添付データTより取得された、または目標色設定部1320より読み出された複数(または1つ)の目標色Refデータを入力する。
【0068】
ステップS1703では、データバッファ1313から色相値Ghを読み出す。ステップS1704では、オリジナル色記憶部1307からオリジナル色ORcを読み出す。ここで、オリジナル色ORcは、モニタである画像表示装置2に表示されている色を示し、図8のようなテーブルデータとしてオリジナル色記憶部1307に保存しておく。図8において、Nは制御点数、R,G,Bは画像表示装置2へ入力するデジタルデータ、Lm,Cm,hmは画像表示装置1302にて表示される測色値(CIE−L*C*h色空間における値)である。
【0069】
ステップS1705では、オリジナル色ORcに色相変換を施したORmを算出する。ここで、オリジナル色ORcとオリジナル色ORmとの関係について図7を用いて詳細に説明する。図7は、CIE−L*a*b*色空間におけるa*b*平面である。図7は、オリジナル色ORc(○印)を色相値Ghへと色相変換した色ORm(△印)を表している。
【0070】
ステップS1706では、目標色Refと最短距離となる直線を算出する。ここで、ステップS1706について図19を用いて詳細に説明する。図19は、CIE−L*C*h色空間上のL*C*平面である。図19に示す通り、色相変換後のオリジナル色ORmを通り、目標色Ref1、Ref2、Ref3との距離が最短である、グレー軸上の一点(焦点色)L’stに向かって引く直線Lを算出する。本実施形態では、直線Lの算出方法を、目標色との距離が最短である直線としているが、他の近似曲線などでも構わない。
【0071】
ステップS1707では、ステップS1706で算出した直線Lの切片L’stを焦点色Lstに設定する。ステップS1708では、ステップS1707で求めた焦点色LstとステップS1504で算出した色相値Ghを色相値・焦点色記憶部1306に書き込む。ステップS1709では、制御点数N色分ループが回っていない場合、ステップS1710へ進み、Nに1を加えてステップS1702へ進み,N色分ループが回った場合はこの処理を終える。
【0072】
以上の説明から明らかなように、本実施形態によれば、添付データの内容として、目標色情報が記載された場合であっても、該情報を判別し、その判別結果に基づきカラーマッチングLUTを算出することで、画像データの条件に適した色変換を行うことができる。また、この場合、複数のデバイス間で共通の色再現が可能となる。
【0073】
【第3の実施形態】
前記実施形態では、添付データの内容を、出力目的情報及び目標色情報としたが、これに限定しない。画像データの作成者及び配布者などからのある要求を示したものであればよい。
【0074】
【第4の実施形態】
前記実施形態では、ユーザが入力する目標色数を、R,G,B,C,M,Y各々Primary,Bright,Darkの18色としたがこれに限定しない。求める精度、目的に応じ変化させてよいことは言うまでもない。
【0075】
【第5の実施形態】
上記第1の実施形態におけるステップS206、第2の実施形態におけるステップS1704では、色域圧縮を行う際に使用する制御点数を、R,G,B,C,M,Y各々Primary,Bright,Darkの18色としたがこれに限定しない。求める精度、目的に応じ変化させてよいことは言うまでもない。
【0076】
【第6の実施形態】
上記第1の実施形態におけるステップS207、第2の実施形態におけるステップS1704では、作成するカラーマッチングLUTの格子点グリット数Mを9としたがこれに限定しない。求める精度、目的に応じて変化させてよいことは言うまでもない。
【0077】
【第7の実施形態】
前記各実施形態では、図12のユーザインタフェース(以下UI)の例として、プルダウン形式による選択方法を示したが、これに限定されないことは、言うまでもない。メニュー形式にして、ユーザに選択させるようなUIでも構わない。また、キーワードを直接入力させるようなUI形式でも構わない。つまり、ユーザの所望の設定ができるようなUI構成であればよい。
【0078】
【他の実施形態】
なお、本発明は、複数の機器((例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用しても良い。
【0079】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUまたはMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても達成されることは言うまでもない。
【0080】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0081】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることが出来る。
【0082】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0083】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、色域の異なるデバイス間の色域圧縮において、画像データ作成者の所望の色域圧縮を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる画像処理装置を備えるシステムのブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態にかかる画像処理装置の処理の流れを説明するフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施形態にかかる画像処理装置における制御点設定処理を説明するフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施形態にかかる画像処理装置における色域データと2次元圧縮線との交点の計算方法を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の第1の実施形態にかかる画像処理装置における色域データと2次元圧縮線との交点の計算方法を説明する図である。
【図6】本発明の第1の実施形態にかかる画像処理装置における、カラーマッチングLUT作成方法を説明するフローチャートである。
【図7】オリジナル色の色相変換をa*−b*平面上で説明する図である。
【図8】オリジナル色の一例を示す図である。
【図9】画像データRを説明する図である。
【図10】出力目的毎に異なる色相値と焦点色の一例を示す図である。
【図11】本発明の第1の実施形態にかかる画像処理装置における最も基本的な2次元圧縮を説明する図である。
【図12】本発明の第1の実施形態にかかる画像処理装置におけるユーザインタフェースの一例を示す図である。
【図13】本発明の第2の実施形態にかかる画像処理装置を備えるシステムのブロック図である。
【図14】本発明の第2に実施形態にかかる画像処理装置におけるカラーマッチングLUT作成方法を説明するフローチャートである。
【図15】本発明の第1の実施形態にかかる画像処理装置における色相角設定処理を説明するフローチャートである。
【図16】色立体を説明する図である。
【図17】本発明の第2の実施形態にかかる画像処理装置における焦点色設定処理を説明するフローチャートである。
【図18】本発明の第2の実施形態にかかる画像処理装置における色相値設定処理を説明する図である。
【図19】本発明の第2の実施形態にかかる画像処理装置における焦点色設定処理を説明する図である。
【図20】プリンタ色域が出力条件により異なることを説明する図である。
【図21】目標色の一例を示す図である。
【図22】カラーマネージメントシステムの構成図である。
【図23】カラーマネージメントシステムの基本的な構成を説明するブロック図である。
【図24】モニタの色域とプリンタの色域との相違をL*−C*平面上で説明する図である。
【図25】従来の色域圧縮方法を説明する図である。
【符号の説明】
1・・・画像処理装置
2・・・画像表示装置
3・・・画像出力装置
4・・・画像表示部
5・・・画像処理部
6・・・色相値・焦点色記憶部
7・・・オリジナル色記憶部
8・・・制御点設定処理部
9・・・カラーマッチングLUT作成部
10・・・色変換処理部
11・・・添付データ判別部
12・・・画像出力部
13・・・データバッファ
14・・・モニタプロファイル
15・・・プリンタプロファイル
16・・・UI部
17・・・出力条件設定部
Claims (11)
- 所定の色域を有する第1の画像機器と、該第1の画像機器と異なる色域を有する第2の画像機器との間における色域圧縮により、該第1の画像機器の画像データの色変換を行う画像処理装置であって、
前記画像データに添付された色変換のための情報を判別する判別手段と、
前記色変換のための情報に基づいて、前記画像データの色変換を行う色変換手段と
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 所定の色域を有する第1の画像機器と、該第1の画像機器と異なる色域を有する第2の画像機器との間における色域圧縮により、該第1の画像機器の画像データの色変換を行う画像処理方法であって、
前記画像データに添付された色変換のための情報を判別する判別工程と、
前記色変換のための情報に基づいて、前記画像データの色変換を行う色変換工程と
を備えることを特徴とする画像処理方法。 - 前記判別工程は、前記色変換のための情報として、出力目的情報を判別可能であり、
前記色変換工程は、
前記出力目的別にあらかじめ設定された、前記第1の画像機器における所定の色に対応する前記第2の画像機器の色相値と焦点色とを取得する取得工程と、
前記第2の画像機器において再現される色を制御するための制御色を、前記第1の画像機器における所定の色と、該所定の色に対応する前記取得した色相値および焦点色と、前記第2の画像機器の有する色域についての色域情報とに基づいて、前記判別された出力目的に対して算出する算出工程と、を更に備え、
前記判別された出力目的に対して算出された制御色に基づいて、前記第1の画像機器の画像データの色変換を行うことを特徴とする請求項2に記載の画像処理方法。 - 前記焦点色は、前記第2の画像機器が複数ある場合、該第2の画像機器ごとに設定されていることを特徴とする請求項3に記載の画像処理方法。
- 前記焦点色は、前記第2の画像機器において色再現される際の出力媒体ごとに設定されていることを特徴とする請求項3に記載の画像処理方法。
- 前記出力目的は、写真画像に適した色再現を行うか、モニタ画像に適した色再現を行うか、グラフィックス画像に適した色再現を行うかについての情報のうち、少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項3に記載の画像処理方法。
- 前記判別工程は、前記色変換のための情報として、前記第2の各々の画像機器の目標色を判別可能であり、
前記色変換工程は、
前記判別された各目標色の色相値に基づいて、共通の色相値を算出する色相値算出工程と、
前記所定の色に対する、前記共通の色相値における色域圧縮後の色である制御色を、前記第2の各々の画像機器ごとに前記各目標色に基づいて算出する制御色算出工程と、を更に備え、
前記制御色を用いて、前記第1の画像機器の画像データの色変換を行うことを特徴とする請求項2に記載の画像処理方法。 - 前記判別工程は、前記色変換のための情報として、前記第2の各々の画像機器の目標色を判別可能であり、
前記色変換工程は、
前記判別された各目標色の色相値に基づいて、共通の色相値を算出する色相値算出工程と、
前記所定の色に対する、前記共通の色相値における色域圧縮の方向が等しくなるように、前記各目標色に基づいて、前記第2の各々の画像機器ごとに色域圧縮後の色である制御色を算出する制御色算出工程と、を備え、
前記制御色を用いて、前記第1の画像機器の画像データの色変換を行うことを特徴とする請求項2に記載の画像処理方法。 - 前記共通の色相値は、前記判別された各目標色の色相値の平均値であることを特徴とする請求項7または8に記載の画像処理方法。
- 前記制御色算出工程は、
所定の色空間において、前記所定の色を通る直線であって、前記共通の色相値における前記各目標色との距離の2乗和が最小となる2次元圧縮線を算出し、前記2次元圧縮線と、前記第2の各々の画像機器が有する色域との交点を求めることにより算出することを特徴とする請求項8に記載の画像処理方法。 - 請求項2乃至10のいずれか1つに記載の画像処理方法をコンピュータによって実現させるための制御プログラム。
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---|---|---|---|
JP2002223584A JP2004064667A (ja) | 2002-07-31 | 2002-07-31 | 画像処理装置および画像処理方法ならびにプログラム |
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Publications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011055379A (ja) * | 2009-09-04 | 2011-03-17 | Konica Minolta Business Technologies Inc | デバイスリンクプロファイル作成装置、デバイスリンクプロファイル作成方法及びプログラム |
JP2012178738A (ja) * | 2011-02-25 | 2012-09-13 | Canon Inc | プロファイル作成プロファイル作成装置、プロファイルにより色変換を行う画像処理装置およびプログラム |
-
2002
- 2002-07-31 JP JP2002223584A patent/JP2004064667A/ja not_active Withdrawn
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