JP2004064516A - 電子透かし挿入方法及びその装置並びに電子透かし検出方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像が拡大又は縮小し、更に、回転していても電子透かしを検出できるロバストな電子透かし挿入装置及び電子透かし検出装置を提供する。
【解決手段】電子透かし挿入装置は、画像をラージセルに分割し、レベル変化の多い各ラージセルに電子透かしを挿入する。電子透かしは、基準点1乃至3にある基準信号1乃至基準信号3及びデータ点1乃至6にあるデータ信号1乃至データ信号6を有する。電子透かし検出装置は、各基準信号を検出し、検出された基準信号の幾何学的関係より、画像の倍率及び回転角を検出し、画像に対してその倍率及び回転角の補正を行った上でデータ点にあるデータ信号を検出する。
【選択図】 図5
【解決手段】電子透かし挿入装置は、画像をラージセルに分割し、レベル変化の多い各ラージセルに電子透かしを挿入する。電子透かしは、基準点1乃至3にある基準信号1乃至基準信号3及びデータ点1乃至6にあるデータ信号1乃至データ信号6を有する。電子透かし検出装置は、各基準信号を検出し、検出された基準信号の幾何学的関係より、画像の倍率及び回転角を検出し、画像に対してその倍率及び回転角の補正を行った上でデータ点にあるデータ信号を検出する。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データに電子透かしを挿入する電子透かし挿入方法及びその装置並びに電子透かしが挿入された画像データから電子透かしを検出する電子透かし検出方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像データに電子透かしを挿入する技術が開発され、著作権等を有する者等を特定する情報、著作物等の利用を許諾する場合の利用方法及び条件に関する情報等を電子透かしの形態で画像データに挿入することが実用化されてきている。
【0003】
通常は電子透かしは電子データの形態で挿入され、検出されるが、印刷にも対応した電子透かしも登場してきている。これは、電子透かしが挿入された画像データが印刷された場合であっても、印刷された画像データから電子透かしを検出できるようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来ある印刷にも対応した電子透かしは、スキャナを用いて印刷物を読み取ることを前提としている。このような前提のもとでは、読み取られた画像の縮尺は予め知られており、画像が回転していることはない。また、スキャナは600dpi、1200dpi程度の高解像度を有するので高周波成分に埋め込まれている電子透かしを検出することができる。更に、カメラで読み取る場合と異なり手振れが生ずる場合もない。更に、スキャナにより一定の光源により画像が照射されるので、信号対雑音比、コントラストもよい。
【0005】
一方、近年カメラを内蔵し、電子メール機能及びWWW(World Wide Web)ブラウザ機能を有する携帯電話が普及してきている。このような携帯電話のカメラで電子透かしが挿入された画像を読み取り、携帯電話からそのような画像を電子メールの添付ファイル又はホームページのフォーム情報として送れば、WWWサーバ側は電子透かしを検出し、それに基づいてデータベースから情報を検索し、携帯電話はWWWサーバ、メールサーバ等からその様な情報の提供等の様々なサービスを受けることができる。
【0006】
従って、携帯電話の内蔵カメラ等で読み取った画像から電子透かしを検出することを可能とする電子透かし挿入方法及びその装置並びに電子透かし検出方法及びその装置の登場が望まれている。
【0007】
しかしながら、携帯電話の内蔵カメラ等で読み取った画像は、画像とカメラの間の距離等が変動要因となり、縮尺が不定である。また、携帯電話の内蔵カメラ等で読み取った画像は、画像とカメラの間の相対回転角等が変動要因となり、少なからず回転している場合が多い。更に、携帯電話の内蔵カメラで読み取った画像は、解像度が低い。例えば、3cm×4cmの画像を600dpiのスキャナで読み取った場合の画素数は、67万、1200dpiのスキャナで読み取った場合の画素数は、268万であるのに対し、現在普及している携帯電話の内蔵カメラの画素数は10万乃至30万程度であることより明らかである。更に、携帯電話の内蔵カメラ等で読み取った画像は、手振れが生じている場合がある。更に、携帯電話の内蔵カメラ等で読み取った画像は、一般の外光のもとで読み取られるので、信号対雑音比及びコントラストが十分でない場合が多い。
【0008】
そこで、本発明は、縮尺が不定であり、回転していて、解像度が低く、手振れが生じていて、信号対雑音比が悪く、コントラストも悪い画像であっても電子透かしの形態で埋め込まれたデータを安定して検出することを可能とするロバストな電子透かし挿入方法及びその装置並びに電子透かし検出方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の観点によれば、空間領域において、画像の倍率及び回転角を検出するための基準信号を画像に挿入するステップと、前記空間領域において、前記基準信号と所定の幾何学的関係にある位置に、挿入すべきデータに対応した値のデータ信号を画像に挿入するステップと、を有することを特徴とする電子透かし挿入方法が提供される。
【0010】
上記の電子透かし挿入方法において、前記基準信号は、所定の幾何学的関係にある複数の成分を備えてもよい。
【0011】
上記の電子透かし挿入方法において、前記各成分は、芯と周辺を備え、原画像のレベル分布にかかわらず、各成分挿入後に各成分の芯のレベルと周辺のレベルの大小関係が常に所定の関係となるように各成分を挿入してもよい。
【0012】
上記の電子透かし挿入方法において、前記データ信号は、芯と周辺を備え、前記データ信号が第1の論理レベルを表すときは、芯では原画像に第1のオフセット値が加算され、周辺では原画像が平坦化されるように、前記データ信号が第2の論理レベルを表すときは、芯及び周辺で原画像が平坦化されるように前記データ信号を挿入してもよい。
【0013】
上記の電子透かし挿入方法において、前記画像を複数のブロックに分割するステップを更に有し、前記基準信号及び前記データ信号を、一部又は全部のブロックに挿入してもよい。
【0014】
上記の電子透かし挿入方法において、前記基準信号及び前記データ信号を挿入するべきブロックの決定をするステップを更に有してもよい。
【0015】
上記の電子透かし挿入方法において、前記決定をするステップでは、前記ブロックを更に細かい小ブロックに分割し、前記小ブロック間のレベル分布差に基づいて、前記決定をしてもよい。
【0016】
本発明の第2の観点によれば、空間領域において、画像の倍率及び回転角を検出するための基準信号を基に前記画像の倍率及び回転角を検出するステップと、前記画像を前記倍率及び前記回転角に基づいて補正するステップと、前記補正がされた画像の前記空間領域において、前記基準信号と所定の幾何学的関係にある位置に挿入されているデータ信号を検出するステップと、を有することを特徴とする電子透かし検出方法が提供される。
【0017】
上記の電子透かし検出方法において、前記基準信号は、所定の幾何学的関係にある複数の成分を備え、前記画像の倍率及び回転角を検出するステップは、前記画像に埋め込まれている前記基準信号の各成分を検出するステップと、検出された各成分間の幾何学的関係より前記画像の倍率及び回転角を検出するステップとを有してもよい。
【0018】
上記の電子透かし検出方法において、前記データ信号を検出するステップでは、前記基準信号と所定の幾何学的関係にある位置及びその位置の周辺で所定の論理値に対応したデータ信号の検出を試み、前記データ信号の検出を試みた何れかの位置において前記所定の論理値に対応したデータ信号が検出されたならば、前記データ信号の論理値が前記所定の論理値であると判断してもよい。
【0019】
上記の電子透かし検出方法において、前記データ信号は、芯と周辺を備え、前記データ信号を検出するステップでは、前記芯の候補位置のレベルと前記周辺の候補位置のレベルに基づいて、前記データ信号を検出してもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0021】
[実施形態1]
まず、本実施形態で用いるスモールセル及びラージセルの関係について図1を参照して説明する。例えば、スモールセルは5×5画素の大きさの正方形のセルであり、ラージセルは150×150画素の大きさの正方形のセルである。従って、1つのラージセルには30×30個のスモールセルが入る。
【0022】
次に、本発明の実施形態による電子透かし挿入装置について詳細に説明する。
【0023】
図2を参照すると、本実施形態による電子透かし挿入装置は、挿入ラージセル選択部103、電子透かし挿入部104を備える。また、電子透かし挿入装置の出力は印刷部105に供給される。
【0024】
挿入ラージセル選択部103は、画像データ101を入力し、画像を構成する全てのラージセルのうち電子透かしを挿入するべきラージセルを選択する。電子透かし挿入部104は、挿入ラージセル選択部102で選択されたラージセルの画像に挿入データ102を電子透かしの形態で挿入する。印刷部105は、電子透かしの形態で挿入データ102が挿入された画像を印刷して、印刷物106を出力する。
【0025】
なお、挿入ラージセル選択部103及び電子透かし挿入部104は、コンピュータをこれらの部分として機能させるためのプログラムをコンピュータが読み込んで実行することによっても実現することができる。
【0026】
次に、挿入ラージセル選択部103について説明する。
【0027】
人間の視覚特性は、平坦部分ではノイズを検知しやすいが、エッジ部分等の輝度変化の大きい部分ではノイズを検知しにくいということが知られている。従って、本実施形態では、電子透かしを埋め込んだ後の画質をできる限り劣化させないために、平坦部には電子透かしを挿入せずに輝度変化の大きい部分に電子透かしを挿入する。本実施形態では、ラージセルの単位で電子透かしを挿入するか否かを分ける。すなわち、画像を構成するラージセルのうち輝度変化が少ないと判断されるラージセルには全く電子透かしを挿入せず、輝度変化が大きいと判断されるラージセルにのみ電子透かしを挿入する。
【0028】
次に、各ラージセルに電子透かしを挿入するか否かを判断する方法について図3を参照して説明する。
【0029】
判断の対象となるラージセルに含まれる全てのスモールセル、そのラージセルの右側に隣接するスモールセル及びそのラージセルの下側に隣接するスモールセルについて(ステップS501)、Lab表色系のL値のヒストグラム及び平均値を図4(a)に示すように求める(ステップS502)。そして、ラージセル内の各スモールセルについて(ステップS503)、右側に隣接するスモールセルとの間での同一のL値の頻出度数の差の絶対値の全てのL値についての総和S1(図4(b)のハッチング部の面積)を求める(ステップS504)。また、各スモールセルについて、同様に、下側に隣接するスモールセルとの間での同一のL値の頻出度数の差の絶対値の全てのL値についての総和S2(図4(c)のハッチング部の面積)を求める(ステップS505)。そして、総和S1が所定のしきい値以上であり(ステップS506)且つ総和S2がその所定のしきい値以上であり(ステップS507)且つ平均値が所定の範囲にある(ステップS508)スモールセルにマークを付ける(ステップS509)。そして、判断の対象となっているラージセルに含まれる全てのスモールセルのうちマークを付けられたスモールセルの割合が所定の値(例えば70%)以上であるかどうかを判断し(ステップS510)、そうである場合には、そのラージセルに電子透かしを挿入すると判断し(ステップS511)、そうでない場合には、そのラージセルに電子透かしを挿入しないと判断する(ステップS512)。
【0030】
なお、平均値が所定の範囲にあることもマークを付けるための判断基準としたのは、輝度が黒レベルに近い部分又は輝度が白レベルに近い部分に電子透かしを挿入すると、その電子透かしが視覚上目立ってしまうことから、そのような部分には電子透かしを挿入しないようにするためである。従って、このようなことを考慮しなければ、平均値が所定の範囲にあることをマークを付けるための判断基準から外してもよい(ステップS508を削除してもよい)。
【0031】
次に、電子透かしを挿入する対象としたラージセルに電子透かしを挿入する方法について説明する。これは、電子透かし挿入部104によって行われる。
【0032】
図5に示すように、ラージセルの縁がほぼ外接し、ラージセルの中心をその中心とする円をラージセル内に設け、その円の中心に基準点1、その円の最も上の点に基準点2、その円の最も右の点に基準点3を設ける。また、その円を8等分した点が基準点2及び基準点3を含むようにその円を8等分し、8等分点のうち基準点2及び基準点3を除いた6点に基準点2を始点とした右回りの順にデータ点1乃至データ点6を設ける。
【0033】
そして、基準点1乃至基準点3に基準信号1乃至基準信号3を挿入する。このような配置で基準信号1乃至基準信号3を挿入することにより、後述するように、画像の読み込み側で基準信号1乃至基準信号3の相対位置関係により読み込んだ画像の倍率及び回転角を検出することが可能となる。
【0034】
また、データ点1乃至データ点6にデータ信号1乃至データ信号6を挿入する。1つのデータ信号は1ビットを表し、従って、6つのデータ信号を合わせて6ビットの挿入データ(26=64通りのデータ)102を挿入することができる。
【0035】
次に、各基準点へ各基準信号を挿入する方法について説明する。
【0036】
人間の視覚特性は、色成分に対しては輝度成分ほど敏感ではなく、また、色成分RGBのうちでも色成分Bの変化については相対的に鈍感である。その視覚特性を利用して、本実施形態では、データ信号に比べて目立ちやすい基準信号を色成分Bに挿入する。
【0037】
各基準信号は、図6に示すような芯と周辺より構成される。芯は、2×2個のスモールセルより構成され、周辺は、芯の周りを囲む12個のスモールセルより構成される。図5では、基準信号を2×2個のスモールセルで描いているが、これは芯に相当する。
【0038】
各基準点へ各基準信号を挿入する方法について図7、図8を参照して説明する。なお、図8は、図面を簡略化するために周辺部が4個のスモールセルより構成するように描いているが、実際には周辺部は12個のスモールセルより構成される。図10、図12も同様である。
【0039】
(1)周辺を構成する各スモールセルについて、色成分Bのレベルの平均値を求める。ここで求まる平均値を、
ave1, ave2,...,ave12
とする。
【0040】
(2)平均値ave1, ave2,...,ave12の最大値に所定値Dを加算した値をmax_shuhenとする。所定値Dの値は、例えば、30である。
【0041】
(3)芯を構成する各スモールセルについて、色成分Bのレベルの平均値を求める。ここで求まる平均値を、
ave13, ave14,...,ave16
とする。
【0042】
(4)平均値ave13, ave14,...,ave16の最小値をmin_shinとする。
【0043】
(5)値max_shuhenから値min_shinを引いた差の値をplus_valueとする。
【0044】
(6)値plus_valueを芯の各画素の色成分Bのレベルに加算する。
【0045】
(7)値puls_valueの30%を周辺の各画素の色成分Bのレベルから減算する。
【0046】
この様に各基準点へ各基準信号を挿入することにより、各基準点での芯のレベルが増加し、その周辺のレベルが減少する。特に、原画において芯のレベルが周辺のレベルに比べて低い場合であっても、この方法を用いることにより、芯のレベルを周辺のレベルよりも高くすることが可能となる。
【0047】
次に、各データ点へ各データ信号を挿入する方法について説明する。
【0048】
まず、この方法について概説すると、データ点に埋め込むべきデータの値が1であるときには、芯にある各画素に、芯がピーク部として検出されるように、オフセット値を加算し、周辺の各画素に、周辺の各スモールセルのレベルの平均値が揃うように、オフセット値を加算又は減算する。データ点に埋め込むべきデータの値が0であるときには、芯にある画素に、芯の各スモールセルのレベルの平均値が揃い且つ芯の平均レベルが周辺の平均レベルと同一になるように2種類のオフセット値を加算又は減算し、周辺にある画素に、周辺の各スモールセルのレベルの平均が揃うように、オフセット値を加算又は減算する。また、基準信号とデータ信号とが干渉しないように、すなわち、基準信号を誤ってデータ信号として検出したり、データ信号を誤って基準信号として検出したりすることのないように、データ信号を、基準信号を埋め込む色成分Bとは異なった色成分である色成分R及び色成分Gに埋め込む。
【0049】
データ点に埋め込むべきデータの値が1であるときのデータ点へデータ信号を挿入する方法について図9、図10を参照して説明する。
【0050】
(1)周辺を構成する各スモールセルについて、色成分Rのレベルの平均値を求める。ここで求まる平均値を、
ave1, ave2,..., ave12
とする。
【0051】
(2)平均値ave1, ave2,..., ave12の平均値をave_shuhenとする。
【0052】
(3)平均値ave1, ave2,..., ave12の最大値をmax_shuhenとする。
【0053】
(4)芯を構成する各スモールセルについて、色成分Rのレベルの平均値を求める。ここで求まる平均値を、
ave13, ave14,...,ave16
とする。
【0054】
(5)平均値ave13, ave14,...,ave16の最小値をmin_shinとする。
【0055】
(6)値max_shuhenから値min_shinを引いた差の値をplus_valueとする。
【0056】
(7)値plus_valueを芯の各画素の色成分Rのレベルに加算する。
【0057】
(8)周辺の各スモールセルの色成分Rのレベルの平均値からave_shuhenを差し引いた値をそのスモールセルの各画素の色成分Rのレベルから差し引くことにより、周辺の各スモールセルの色成分Rのレベルの平均値をave_shuhenに等しくする。
【0058】
(9)色成分Gについて(1)〜(8)を行う。
【0059】
データ点に埋め込むべきデータの値が0であるときのデータ点の処理の方法について図11、図12を参照して説明する。
【0060】
(1)周辺を構成する各スモールセルについて、色成分Rのレベルの平均値を求める。ここで求まる平均値を、
ave1, ave2,...,ave12
とする。
【0061】
(2)平均値ave1, ave2,...,ave12の平均値をave_shuhenとする。
【0062】
(3)芯を構成する各スモールセルについて、色成分Rのレベルの平均値を求める。ここで求まる平均値を、
ave13, ave14,...,ave16
とする。
【0063】
(4)平均値ave13, ave14,...,ave16の平均値をave_shinとする。
【0064】
(5)芯の各スモールセルの色成分Rのレベルの平均値からave_shinを差し引いた値をそのスモールセルの各画素の色成分Rのレベルから差し引くことにより、芯の各スモールセルの色成分Rのレベルの平均値をave_shinに等しくする。
【0065】
(6)ave_shinからave_shuhenを差し引いた値を芯の各画素の色成分Rのレベルから差し引くことにより、芯の全画素の色成分Rのレベルの平均値をave_shuhenに等しくする。
【0066】
(7)周辺の各スモールセルの色成分Rのレベルの平均値からave_shuhenを差し引いた値をそのスモールセルの各画素の色成分Rのレベルから差し引くことにより、周辺の各スモールセルの色成分Rのレベルの平均値をave_shuhenに等しくする。従って、芯の全画素の色成分Rのレベルの平均値、周辺の各スモールセルの色成分Rのレベルの平均値及びave_shuhenは皆等しくなる。
【0067】
(8)色成分Gについて(1)〜(7)を行う。
【0068】
以上のような方法で基準信号とデータ信号より構成される電子透かしが選択されたラージセルに挿入された画像が、印刷部105で印刷され、電子透かしの挿入された印刷物106が生成される。
【0069】
次に、本発明の実施形態による電子透かし検出装置について詳細に説明する。
【0070】
図13を参照すると、本実施形態による電子透かし検出装置は、基準信号検出部108及びデータ信号検出部109を備える。また、電子透かし検出装置は、画像入力部107が出力する画像データを供給される。また、基準信号検出部108及びデータ信号検出部109は、電子透かし挿入部104に対応した電子透かし検出部111を構成する。
【0071】
画像入力部107は、電子透かしの形態で挿入データが挿入された印刷物106を読み込む。画像入力部107としては、携帯電話に搭載されたカメラ、携帯電話に接続されたカメラ等を想定している。従って、画像入力部107が出力する画像データは、倍率が不定であり、また、少なからず回転している。更に、明度及びコントラストも不定である。基準信号検出部108は、画像入力部107から入力した画像データから基準信号を検出する。データ信号検出部109は、基準信号検出部108から入力する基準信号を参照して、画像入力部107から入力する画像データから検出データ110を出力する。正しくデータを検出できたときには、検出データ110は挿入データ102と同一である。
【0072】
なお、基準信号検出部108及びデータ信号検出部109は、コンピュータをこれらの部分として機能させるためのプログラムをコンピュータが読み込んで実行することによっても実現することができる。
【0073】
次に、基準信号検出部108の動作について図14乃至図19を参照して説明する。
【0074】
図14、図15を参照すると、画像入力部107から出力される画像データは倍率が不定であるので、最初に倍率を最小(例えば50%)にし(ステップS521)、ステップS522乃至ステップS536の処理をした結果、基準信号1乃至基準信号3の組が所定数以上検出できたかどうかを判断する(ステップS537)。ステップS537の判断結果が肯定的であれば、正常終了する。一方、ステップS537の判断結果が否定的であれば、倍率を所定ステップ(例えば25%)上げて(ステップS539)、最大倍率(例えば200%)を超えたか否かを判断する(ステップS540)。ステップS540の判断結果が肯定的であれば、エラー出力して(ステップS541)、処理を終了する。一方、ステップS540の判断結果が否定的であれば、ステップS522乃至ステップS536の処理を繰り返す。
【0075】
次に、ステップS522乃至ステップS536の処理について説明する。
【0076】
図16に示すように、基準信号を検出する4×4個のスモールセルより構成される候補領域を設け、候補領域を水平方向及び垂直方向に1スモールセルずつシフトしながら、候補領域のスモールセル13〜16に基準信号の芯が現れるかどうかをみる(ステップS522)。
【0077】
まず、現在の候補領域の基準信号の芯を検出するべき領域(スモールセル13乃至スモールセル16)の色成分Bの平均値が電子透かし挿入装置で用いた所定値Dを超えているか否かを判断する(ステップS523)。ステップS523の判断結果が否定的であれば、現在の候補領域のスモールセル13乃至スモールセル16に基準信号の芯がないと判断する(ステップS524)。
【0078】
一方、ステップS523の判断結果が肯定的であれば、ステップS525乃至ステップ534で、
(1)現在の候補領域の基準信号の芯を検出するべき領域(スモールセル13乃至スモールセル16)の色成分Bの平均値からその現在の候補領域の基準信号の芯を検出するべき領域の周辺の4つの部分(スモールセル5及びスモールセル6より成る部分、スモールセル7及びスモールセル9より成る部分、スモールセル8及びスモールセル10より成る部分並びにスモールセル11及びスモールセル12より成る部分)それぞれの色成分Bの平均値を引いた差が上述の所定値Dの30%を超えているか否かを判断する(ステップS525乃至ステップS533)。3つ以上の部分についてその判断結果が肯定的であれば(ステップS534でYES)、現在の候補領域のスモールセル13乃至スモールセル16に基準信号の芯があると判断する(ステップS535)。一方、2つ以上の部分についてその判断結果が否定的であれば(ステップS534でNO)、現在の候補領域のスモールセル13乃至スモールセル16に基準信号の芯がないと判断する(ステップS524)。
【0079】
ステップS522乃至ステップS535までの処理が終了したならば、スモールセル13乃至スモールセル16に基準信号があると判断された全ての候補領域の中心座標を用いて、正常な基準信号1乃至基準信号3の組を検出する(ステップS536)。
【0080】
図17を参照すると、画像データが−180度から180度の範囲で回転していると仮定すると、基準点1のY座標は基準点2のY座標よりも大きく、基準点3のX座標は基準点1のX座標よりも大きい。また、カメラ読み取りを考慮しても、基準点1と基準点2との間の距離L1と基準点1と基準点3との間の距離L2とはほぼ等しい。更に、本方法では、倍率を変えながら基準信号を検出しているので、現在の倍率に相当した距離L1及び距離L2の範囲が定まる。更に、基準点1と基準点2を結ぶ線分と基準点1と基準点3を結ぶ線分はほぼ直交する。
【0081】
従って、下記の条件を全て満たす基準点1’乃至基準点3’の組を正常な基準点1乃至基準点3の組とする。
【0082】
(1)基準点1’のY座標>基準点2’のY座標
(2)基準点3’のX座標>基準点1’のX座標
(3)基準点1’と基準点2’との間の距離と基準点1’と基準点3’との間の距離との差が0を中心とした所定範囲内に収る
(4)基準点1’と基準点2’との間の距離が所定範囲内
(5)基準点1’と基準点3’との間の距離が所定範囲内
(6)基準点1’と基準点2’を結ぶ線分と基準点1’と基準点2’を結ぶ線分が直交する。
【0083】
図18に示すC言語で表したプログラムは、上記(1)乃至(6)の条件を満たす正常な基準点1乃至基準点3の組を求めるものである。
【0084】
図18に示すプログラムにおいては、まず各基準点を基準点2であると想定した上で、次に順次各基準点を基準点1であると想定して、条件(1)及び(4)が満たされているかどうかを判断し、更にその上で、順次各基準点を基準点3であると想定して、条件(2)、(3)、(5)及び(6)が満たされているかどうかを判断する。
【0085】
上記条件(1)乃至条件(6)の全てを満たすか否かにより正常な基準点1乃至基準点3の組の検出が終了すると、画像データは印刷物及びカメラを通して得たものであるので、同一の基準点1及び基準点2に対し複数の異なった基準点3が検出されている場合がある。その場合には、その複数の異なった基準点3のうち、基準信号の芯を検出した領域の色成分Bの平均値からその基準信号の芯を検出するべき領域の周辺の4つの部分それぞれの色成分Bの平均値を引いた差(ステップS526で求めた差、ステップS528で求めた差、ステップS530で求めた差及びステップS532で求めた差)の和が最大のものを選択し、他のものは削除する。図19に示すC言語で表したプログラムは、この選択を行うものであり、削除するもののdropの値をTRUEにしている。
【0086】
なお、画像を180度回転させて、ステップS521乃至ステップ540の処理を再度行えば、画像データが−180度から180度の範囲を超えて回転していることによる倍率及び回転角の検出洩れを防止することができる。
【0087】
次に、データ信号検出部109の動作について図20乃至図23を参照して説明する。
【0088】
図20を参照すると、全ての正常な基準点1乃至基準点3の組について(ステップS561)、基準点1乃至基準点3の組に対応した6つのデータ点の位置にあるデータ信号(データ信号1乃至データ信号6)の値を全ての正常な基準点1乃至基準点3の組について求めた後に(ステップS562乃至ステップ565)、データ信号1乃至データ信号6それぞれについて上記の正常な組の間の多数決によりその値を求め、求まったデータ信号1乃至データ信号6の値を合わせて検出データ111を求める(ステップS566)。
【0089】
次に、ステップS562乃至ステップ565の処理について説明する。
【0090】
基準点1を中心としたラージセルを含む領域の画像のサイズを正規化し、回転角を補正する(ステップS562)。サイズの正規化には、ステップS537で基準信号1乃至基準信号3の組を所定数以上検出しできたと判断したときの倍率及び基準点1と基準点2との間の距離又は基準点1と基準点3との間の距離を用いる。つまり、画像をその倍率で拡大又は縮小し、そのうえで、基準点1と基準点2との間の距離又は基準点1と基準点3との間の距離に逆比例する数値で拡大する。回転角の補正では、ステップS537で基準信号1乃至基準信号3の組を所定数以上検出できたと判断したときの基準点2から基準点1に向かう線分がY軸となす角度及び基準点1から基準点3に向かう線分がX軸となす角度が0になるように画像を回転する。
【0091】
次に、全てのデータ点(データ点1乃至データ点6)について(ステップS563)、図5に示す関係に従って、データ点の座標を求め(ステップS564)、データ点にあるデータ信号の値DATAを検出する(ステップS565)。
【0092】
次に、図21を参照してステップS565の処理の詳細について説明する。
【0093】
データ信号の値DATAに0を代入し(ステップS571)、図22に示すように、データ点を4×4個のスモールセルの中心としたとき及びデータ点から±1個のスモールセルだけ離れた周辺の8個の点それぞれを4×4個のスモールセルの中心としたときについて(ステップS572)、データDDATA(後述)を検出し(ステップS573)、検出データDDATAが1であれば(ステップS574でYES)、データ信号の値DATAに1を代入する(ステップS575)。すなわち、位置誤差を見積もった複数のデータ点のうちの少なくとも一つのデータ点において値が1のデータDDATAを検出したならば、データ信号の値DATAを1とし、そうでなければデータ信号の値DATAを0とする。
【0094】
次に、図23を参照してステップS573の処理の詳細について説明する。なお、以下の説明でのY値とは、色成分Rのレベルと色成分Gのレベルとの平均値である(Y=(R+G)/2)。
【0095】
(1)データ信号の芯を検出するべき領域(スモールセル13乃至スモールセル16)のY値からデータ信号の芯を検出するべき領域の周辺の4つの部分(スモールセル5及びスモールセル6より成る部分、スモールセル7及びスモールセル9より成る部分、スモールセル8及びスモールセル10より成る部分並びにスモールセル11及びスモールセル12より成る部分)それぞれのY値の平均値を引いた差が上述の所定値Dの30%を超えているか否かを判断する(ステップS581乃至ステップS589)。3つ以上の部分についてその判断結果が肯定的であれば(ステップS590でYES)、芯を検出するべき領域(スモールセル13乃至スモールセル16)のY値の平均値からデータ信号の芯を検出するべき領域の周辺(スモールセル1乃至スモールセル12より成る部分)のY値の平均値を引いた差が上述の所定値Dに所定の乗数を乗じた数を超えているか否かを判断する(ステップS591)。ステップS591の判断結果が肯定的であれば、検出データDDATAの値を1とする(ステップS592)。一方、ステップS590の判断結果又はステップS591の判断結果が否定的であれば、検出データDDATAの値を0とする(ステップS593)。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、空間領域において、画像の倍率及び回転角を検出するための基準信号を画像に挿入し、前記空間領域において、基準信号と所定の幾何学的関係にある位置に、挿入すべきデータに対応した値のデータ信号を画像に挿入するので、その画像が印刷され、カメラで読まれるという環境においても、ロバストにデータ信号を検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態で用いるスモールセル、スモールセル及びラージセルを示す図である。
【図2】本発明の実施形態による電子透かし挿入装置等を示すブロック図である。
【図3】図1に示す挿入ラージセル選択部の動作を示すフローチャートである。
【図4】図1に示す挿入ラージセル選択部の動作を説明するためのグラフである。
【図5】本発明の実施形態で用いる基準点、データ点及びラージセルの位置関係を示す図である。
【図6】本発明の実施形態で用いる基準点及びデータ点の芯及び周辺を示す図である。
【図7】図1に示す電子透かし挿入部が基準信号を挿入するときの動作を示す図である。
【図8】図1に示す電子透かし挿入部が基準信号を挿入した画像レベルの例を示す図である。
【図9】図1に示す電子透かし挿入部が値が1のデータ信号を挿入するときの動作を示す図である。
【図10】図1に示す電子透かし挿入部が値が1のデータ信号を挿入した画像のレベルの例を示す図である。
【図11】図1に示す電子透かし挿入部が値が0のデータ信号を挿入するときの動作を示す図である。
【図12】図1に示す電子透かし挿入部が値が0のデータ信号を挿入した画像のレベルの例を示す図である。
【図13】本発明の実施形態による電子透かし検出装置等を示すブロック図である。
【図14】図13に示す基準信号検出部の動作を示すフローチャート(1/2)である。
【図15】図13に示す基準信号検出部の動作を示すフローチャート(2/2)である。
【図16】図13に示す基準信号検出部の動作を説明するための図である。
【図17】図13に示す基準信号検出部の動作を説明するための他の図である。
【図18】図13に示す基準信号検出部の動作を説明するためのプログラムリスト(1/2)である。
【図19】図13に示す基準信号検出部の動作を説明するためのプログラムリスト(2/2)である。
【図20】図13に示すデータ信号検出部の動作を示すフローチャート(1/3)である。
【図21】図13に示すデータ信号検出部の動作を示すフローチャート(2/3)である。
【図22】図13に示すデータ信号検出部の動作を説明するための図である。
【図23】図13に示すデータ信号検出部の動作を示すフローチャート(3/3)である。
【符号の説明】
101 画像データ
102 挿入データ
103 挿入ラージセル選択部
104 電子透かし挿入部
105 印刷部
106 印刷物
107 画像入力部
108 基準信号検出部
109 データ信号検出部
110 検出データ
111 電子透かし検出部
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データに電子透かしを挿入する電子透かし挿入方法及びその装置並びに電子透かしが挿入された画像データから電子透かしを検出する電子透かし検出方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、画像データに電子透かしを挿入する技術が開発され、著作権等を有する者等を特定する情報、著作物等の利用を許諾する場合の利用方法及び条件に関する情報等を電子透かしの形態で画像データに挿入することが実用化されてきている。
【0003】
通常は電子透かしは電子データの形態で挿入され、検出されるが、印刷にも対応した電子透かしも登場してきている。これは、電子透かしが挿入された画像データが印刷された場合であっても、印刷された画像データから電子透かしを検出できるようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来ある印刷にも対応した電子透かしは、スキャナを用いて印刷物を読み取ることを前提としている。このような前提のもとでは、読み取られた画像の縮尺は予め知られており、画像が回転していることはない。また、スキャナは600dpi、1200dpi程度の高解像度を有するので高周波成分に埋め込まれている電子透かしを検出することができる。更に、カメラで読み取る場合と異なり手振れが生ずる場合もない。更に、スキャナにより一定の光源により画像が照射されるので、信号対雑音比、コントラストもよい。
【0005】
一方、近年カメラを内蔵し、電子メール機能及びWWW(World Wide Web)ブラウザ機能を有する携帯電話が普及してきている。このような携帯電話のカメラで電子透かしが挿入された画像を読み取り、携帯電話からそのような画像を電子メールの添付ファイル又はホームページのフォーム情報として送れば、WWWサーバ側は電子透かしを検出し、それに基づいてデータベースから情報を検索し、携帯電話はWWWサーバ、メールサーバ等からその様な情報の提供等の様々なサービスを受けることができる。
【0006】
従って、携帯電話の内蔵カメラ等で読み取った画像から電子透かしを検出することを可能とする電子透かし挿入方法及びその装置並びに電子透かし検出方法及びその装置の登場が望まれている。
【0007】
しかしながら、携帯電話の内蔵カメラ等で読み取った画像は、画像とカメラの間の距離等が変動要因となり、縮尺が不定である。また、携帯電話の内蔵カメラ等で読み取った画像は、画像とカメラの間の相対回転角等が変動要因となり、少なからず回転している場合が多い。更に、携帯電話の内蔵カメラで読み取った画像は、解像度が低い。例えば、3cm×4cmの画像を600dpiのスキャナで読み取った場合の画素数は、67万、1200dpiのスキャナで読み取った場合の画素数は、268万であるのに対し、現在普及している携帯電話の内蔵カメラの画素数は10万乃至30万程度であることより明らかである。更に、携帯電話の内蔵カメラ等で読み取った画像は、手振れが生じている場合がある。更に、携帯電話の内蔵カメラ等で読み取った画像は、一般の外光のもとで読み取られるので、信号対雑音比及びコントラストが十分でない場合が多い。
【0008】
そこで、本発明は、縮尺が不定であり、回転していて、解像度が低く、手振れが生じていて、信号対雑音比が悪く、コントラストも悪い画像であっても電子透かしの形態で埋め込まれたデータを安定して検出することを可能とするロバストな電子透かし挿入方法及びその装置並びに電子透かし検出方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の観点によれば、空間領域において、画像の倍率及び回転角を検出するための基準信号を画像に挿入するステップと、前記空間領域において、前記基準信号と所定の幾何学的関係にある位置に、挿入すべきデータに対応した値のデータ信号を画像に挿入するステップと、を有することを特徴とする電子透かし挿入方法が提供される。
【0010】
上記の電子透かし挿入方法において、前記基準信号は、所定の幾何学的関係にある複数の成分を備えてもよい。
【0011】
上記の電子透かし挿入方法において、前記各成分は、芯と周辺を備え、原画像のレベル分布にかかわらず、各成分挿入後に各成分の芯のレベルと周辺のレベルの大小関係が常に所定の関係となるように各成分を挿入してもよい。
【0012】
上記の電子透かし挿入方法において、前記データ信号は、芯と周辺を備え、前記データ信号が第1の論理レベルを表すときは、芯では原画像に第1のオフセット値が加算され、周辺では原画像が平坦化されるように、前記データ信号が第2の論理レベルを表すときは、芯及び周辺で原画像が平坦化されるように前記データ信号を挿入してもよい。
【0013】
上記の電子透かし挿入方法において、前記画像を複数のブロックに分割するステップを更に有し、前記基準信号及び前記データ信号を、一部又は全部のブロックに挿入してもよい。
【0014】
上記の電子透かし挿入方法において、前記基準信号及び前記データ信号を挿入するべきブロックの決定をするステップを更に有してもよい。
【0015】
上記の電子透かし挿入方法において、前記決定をするステップでは、前記ブロックを更に細かい小ブロックに分割し、前記小ブロック間のレベル分布差に基づいて、前記決定をしてもよい。
【0016】
本発明の第2の観点によれば、空間領域において、画像の倍率及び回転角を検出するための基準信号を基に前記画像の倍率及び回転角を検出するステップと、前記画像を前記倍率及び前記回転角に基づいて補正するステップと、前記補正がされた画像の前記空間領域において、前記基準信号と所定の幾何学的関係にある位置に挿入されているデータ信号を検出するステップと、を有することを特徴とする電子透かし検出方法が提供される。
【0017】
上記の電子透かし検出方法において、前記基準信号は、所定の幾何学的関係にある複数の成分を備え、前記画像の倍率及び回転角を検出するステップは、前記画像に埋め込まれている前記基準信号の各成分を検出するステップと、検出された各成分間の幾何学的関係より前記画像の倍率及び回転角を検出するステップとを有してもよい。
【0018】
上記の電子透かし検出方法において、前記データ信号を検出するステップでは、前記基準信号と所定の幾何学的関係にある位置及びその位置の周辺で所定の論理値に対応したデータ信号の検出を試み、前記データ信号の検出を試みた何れかの位置において前記所定の論理値に対応したデータ信号が検出されたならば、前記データ信号の論理値が前記所定の論理値であると判断してもよい。
【0019】
上記の電子透かし検出方法において、前記データ信号は、芯と周辺を備え、前記データ信号を検出するステップでは、前記芯の候補位置のレベルと前記周辺の候補位置のレベルに基づいて、前記データ信号を検出してもよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0021】
[実施形態1]
まず、本実施形態で用いるスモールセル及びラージセルの関係について図1を参照して説明する。例えば、スモールセルは5×5画素の大きさの正方形のセルであり、ラージセルは150×150画素の大きさの正方形のセルである。従って、1つのラージセルには30×30個のスモールセルが入る。
【0022】
次に、本発明の実施形態による電子透かし挿入装置について詳細に説明する。
【0023】
図2を参照すると、本実施形態による電子透かし挿入装置は、挿入ラージセル選択部103、電子透かし挿入部104を備える。また、電子透かし挿入装置の出力は印刷部105に供給される。
【0024】
挿入ラージセル選択部103は、画像データ101を入力し、画像を構成する全てのラージセルのうち電子透かしを挿入するべきラージセルを選択する。電子透かし挿入部104は、挿入ラージセル選択部102で選択されたラージセルの画像に挿入データ102を電子透かしの形態で挿入する。印刷部105は、電子透かしの形態で挿入データ102が挿入された画像を印刷して、印刷物106を出力する。
【0025】
なお、挿入ラージセル選択部103及び電子透かし挿入部104は、コンピュータをこれらの部分として機能させるためのプログラムをコンピュータが読み込んで実行することによっても実現することができる。
【0026】
次に、挿入ラージセル選択部103について説明する。
【0027】
人間の視覚特性は、平坦部分ではノイズを検知しやすいが、エッジ部分等の輝度変化の大きい部分ではノイズを検知しにくいということが知られている。従って、本実施形態では、電子透かしを埋め込んだ後の画質をできる限り劣化させないために、平坦部には電子透かしを挿入せずに輝度変化の大きい部分に電子透かしを挿入する。本実施形態では、ラージセルの単位で電子透かしを挿入するか否かを分ける。すなわち、画像を構成するラージセルのうち輝度変化が少ないと判断されるラージセルには全く電子透かしを挿入せず、輝度変化が大きいと判断されるラージセルにのみ電子透かしを挿入する。
【0028】
次に、各ラージセルに電子透かしを挿入するか否かを判断する方法について図3を参照して説明する。
【0029】
判断の対象となるラージセルに含まれる全てのスモールセル、そのラージセルの右側に隣接するスモールセル及びそのラージセルの下側に隣接するスモールセルについて(ステップS501)、Lab表色系のL値のヒストグラム及び平均値を図4(a)に示すように求める(ステップS502)。そして、ラージセル内の各スモールセルについて(ステップS503)、右側に隣接するスモールセルとの間での同一のL値の頻出度数の差の絶対値の全てのL値についての総和S1(図4(b)のハッチング部の面積)を求める(ステップS504)。また、各スモールセルについて、同様に、下側に隣接するスモールセルとの間での同一のL値の頻出度数の差の絶対値の全てのL値についての総和S2(図4(c)のハッチング部の面積)を求める(ステップS505)。そして、総和S1が所定のしきい値以上であり(ステップS506)且つ総和S2がその所定のしきい値以上であり(ステップS507)且つ平均値が所定の範囲にある(ステップS508)スモールセルにマークを付ける(ステップS509)。そして、判断の対象となっているラージセルに含まれる全てのスモールセルのうちマークを付けられたスモールセルの割合が所定の値(例えば70%)以上であるかどうかを判断し(ステップS510)、そうである場合には、そのラージセルに電子透かしを挿入すると判断し(ステップS511)、そうでない場合には、そのラージセルに電子透かしを挿入しないと判断する(ステップS512)。
【0030】
なお、平均値が所定の範囲にあることもマークを付けるための判断基準としたのは、輝度が黒レベルに近い部分又は輝度が白レベルに近い部分に電子透かしを挿入すると、その電子透かしが視覚上目立ってしまうことから、そのような部分には電子透かしを挿入しないようにするためである。従って、このようなことを考慮しなければ、平均値が所定の範囲にあることをマークを付けるための判断基準から外してもよい(ステップS508を削除してもよい)。
【0031】
次に、電子透かしを挿入する対象としたラージセルに電子透かしを挿入する方法について説明する。これは、電子透かし挿入部104によって行われる。
【0032】
図5に示すように、ラージセルの縁がほぼ外接し、ラージセルの中心をその中心とする円をラージセル内に設け、その円の中心に基準点1、その円の最も上の点に基準点2、その円の最も右の点に基準点3を設ける。また、その円を8等分した点が基準点2及び基準点3を含むようにその円を8等分し、8等分点のうち基準点2及び基準点3を除いた6点に基準点2を始点とした右回りの順にデータ点1乃至データ点6を設ける。
【0033】
そして、基準点1乃至基準点3に基準信号1乃至基準信号3を挿入する。このような配置で基準信号1乃至基準信号3を挿入することにより、後述するように、画像の読み込み側で基準信号1乃至基準信号3の相対位置関係により読み込んだ画像の倍率及び回転角を検出することが可能となる。
【0034】
また、データ点1乃至データ点6にデータ信号1乃至データ信号6を挿入する。1つのデータ信号は1ビットを表し、従って、6つのデータ信号を合わせて6ビットの挿入データ(26=64通りのデータ)102を挿入することができる。
【0035】
次に、各基準点へ各基準信号を挿入する方法について説明する。
【0036】
人間の視覚特性は、色成分に対しては輝度成分ほど敏感ではなく、また、色成分RGBのうちでも色成分Bの変化については相対的に鈍感である。その視覚特性を利用して、本実施形態では、データ信号に比べて目立ちやすい基準信号を色成分Bに挿入する。
【0037】
各基準信号は、図6に示すような芯と周辺より構成される。芯は、2×2個のスモールセルより構成され、周辺は、芯の周りを囲む12個のスモールセルより構成される。図5では、基準信号を2×2個のスモールセルで描いているが、これは芯に相当する。
【0038】
各基準点へ各基準信号を挿入する方法について図7、図8を参照して説明する。なお、図8は、図面を簡略化するために周辺部が4個のスモールセルより構成するように描いているが、実際には周辺部は12個のスモールセルより構成される。図10、図12も同様である。
【0039】
(1)周辺を構成する各スモールセルについて、色成分Bのレベルの平均値を求める。ここで求まる平均値を、
ave1, ave2,...,ave12
とする。
【0040】
(2)平均値ave1, ave2,...,ave12の最大値に所定値Dを加算した値をmax_shuhenとする。所定値Dの値は、例えば、30である。
【0041】
(3)芯を構成する各スモールセルについて、色成分Bのレベルの平均値を求める。ここで求まる平均値を、
ave13, ave14,...,ave16
とする。
【0042】
(4)平均値ave13, ave14,...,ave16の最小値をmin_shinとする。
【0043】
(5)値max_shuhenから値min_shinを引いた差の値をplus_valueとする。
【0044】
(6)値plus_valueを芯の各画素の色成分Bのレベルに加算する。
【0045】
(7)値puls_valueの30%を周辺の各画素の色成分Bのレベルから減算する。
【0046】
この様に各基準点へ各基準信号を挿入することにより、各基準点での芯のレベルが増加し、その周辺のレベルが減少する。特に、原画において芯のレベルが周辺のレベルに比べて低い場合であっても、この方法を用いることにより、芯のレベルを周辺のレベルよりも高くすることが可能となる。
【0047】
次に、各データ点へ各データ信号を挿入する方法について説明する。
【0048】
まず、この方法について概説すると、データ点に埋め込むべきデータの値が1であるときには、芯にある各画素に、芯がピーク部として検出されるように、オフセット値を加算し、周辺の各画素に、周辺の各スモールセルのレベルの平均値が揃うように、オフセット値を加算又は減算する。データ点に埋め込むべきデータの値が0であるときには、芯にある画素に、芯の各スモールセルのレベルの平均値が揃い且つ芯の平均レベルが周辺の平均レベルと同一になるように2種類のオフセット値を加算又は減算し、周辺にある画素に、周辺の各スモールセルのレベルの平均が揃うように、オフセット値を加算又は減算する。また、基準信号とデータ信号とが干渉しないように、すなわち、基準信号を誤ってデータ信号として検出したり、データ信号を誤って基準信号として検出したりすることのないように、データ信号を、基準信号を埋め込む色成分Bとは異なった色成分である色成分R及び色成分Gに埋め込む。
【0049】
データ点に埋め込むべきデータの値が1であるときのデータ点へデータ信号を挿入する方法について図9、図10を参照して説明する。
【0050】
(1)周辺を構成する各スモールセルについて、色成分Rのレベルの平均値を求める。ここで求まる平均値を、
ave1, ave2,..., ave12
とする。
【0051】
(2)平均値ave1, ave2,..., ave12の平均値をave_shuhenとする。
【0052】
(3)平均値ave1, ave2,..., ave12の最大値をmax_shuhenとする。
【0053】
(4)芯を構成する各スモールセルについて、色成分Rのレベルの平均値を求める。ここで求まる平均値を、
ave13, ave14,...,ave16
とする。
【0054】
(5)平均値ave13, ave14,...,ave16の最小値をmin_shinとする。
【0055】
(6)値max_shuhenから値min_shinを引いた差の値をplus_valueとする。
【0056】
(7)値plus_valueを芯の各画素の色成分Rのレベルに加算する。
【0057】
(8)周辺の各スモールセルの色成分Rのレベルの平均値からave_shuhenを差し引いた値をそのスモールセルの各画素の色成分Rのレベルから差し引くことにより、周辺の各スモールセルの色成分Rのレベルの平均値をave_shuhenに等しくする。
【0058】
(9)色成分Gについて(1)〜(8)を行う。
【0059】
データ点に埋め込むべきデータの値が0であるときのデータ点の処理の方法について図11、図12を参照して説明する。
【0060】
(1)周辺を構成する各スモールセルについて、色成分Rのレベルの平均値を求める。ここで求まる平均値を、
ave1, ave2,...,ave12
とする。
【0061】
(2)平均値ave1, ave2,...,ave12の平均値をave_shuhenとする。
【0062】
(3)芯を構成する各スモールセルについて、色成分Rのレベルの平均値を求める。ここで求まる平均値を、
ave13, ave14,...,ave16
とする。
【0063】
(4)平均値ave13, ave14,...,ave16の平均値をave_shinとする。
【0064】
(5)芯の各スモールセルの色成分Rのレベルの平均値からave_shinを差し引いた値をそのスモールセルの各画素の色成分Rのレベルから差し引くことにより、芯の各スモールセルの色成分Rのレベルの平均値をave_shinに等しくする。
【0065】
(6)ave_shinからave_shuhenを差し引いた値を芯の各画素の色成分Rのレベルから差し引くことにより、芯の全画素の色成分Rのレベルの平均値をave_shuhenに等しくする。
【0066】
(7)周辺の各スモールセルの色成分Rのレベルの平均値からave_shuhenを差し引いた値をそのスモールセルの各画素の色成分Rのレベルから差し引くことにより、周辺の各スモールセルの色成分Rのレベルの平均値をave_shuhenに等しくする。従って、芯の全画素の色成分Rのレベルの平均値、周辺の各スモールセルの色成分Rのレベルの平均値及びave_shuhenは皆等しくなる。
【0067】
(8)色成分Gについて(1)〜(7)を行う。
【0068】
以上のような方法で基準信号とデータ信号より構成される電子透かしが選択されたラージセルに挿入された画像が、印刷部105で印刷され、電子透かしの挿入された印刷物106が生成される。
【0069】
次に、本発明の実施形態による電子透かし検出装置について詳細に説明する。
【0070】
図13を参照すると、本実施形態による電子透かし検出装置は、基準信号検出部108及びデータ信号検出部109を備える。また、電子透かし検出装置は、画像入力部107が出力する画像データを供給される。また、基準信号検出部108及びデータ信号検出部109は、電子透かし挿入部104に対応した電子透かし検出部111を構成する。
【0071】
画像入力部107は、電子透かしの形態で挿入データが挿入された印刷物106を読み込む。画像入力部107としては、携帯電話に搭載されたカメラ、携帯電話に接続されたカメラ等を想定している。従って、画像入力部107が出力する画像データは、倍率が不定であり、また、少なからず回転している。更に、明度及びコントラストも不定である。基準信号検出部108は、画像入力部107から入力した画像データから基準信号を検出する。データ信号検出部109は、基準信号検出部108から入力する基準信号を参照して、画像入力部107から入力する画像データから検出データ110を出力する。正しくデータを検出できたときには、検出データ110は挿入データ102と同一である。
【0072】
なお、基準信号検出部108及びデータ信号検出部109は、コンピュータをこれらの部分として機能させるためのプログラムをコンピュータが読み込んで実行することによっても実現することができる。
【0073】
次に、基準信号検出部108の動作について図14乃至図19を参照して説明する。
【0074】
図14、図15を参照すると、画像入力部107から出力される画像データは倍率が不定であるので、最初に倍率を最小(例えば50%)にし(ステップS521)、ステップS522乃至ステップS536の処理をした結果、基準信号1乃至基準信号3の組が所定数以上検出できたかどうかを判断する(ステップS537)。ステップS537の判断結果が肯定的であれば、正常終了する。一方、ステップS537の判断結果が否定的であれば、倍率を所定ステップ(例えば25%)上げて(ステップS539)、最大倍率(例えば200%)を超えたか否かを判断する(ステップS540)。ステップS540の判断結果が肯定的であれば、エラー出力して(ステップS541)、処理を終了する。一方、ステップS540の判断結果が否定的であれば、ステップS522乃至ステップS536の処理を繰り返す。
【0075】
次に、ステップS522乃至ステップS536の処理について説明する。
【0076】
図16に示すように、基準信号を検出する4×4個のスモールセルより構成される候補領域を設け、候補領域を水平方向及び垂直方向に1スモールセルずつシフトしながら、候補領域のスモールセル13〜16に基準信号の芯が現れるかどうかをみる(ステップS522)。
【0077】
まず、現在の候補領域の基準信号の芯を検出するべき領域(スモールセル13乃至スモールセル16)の色成分Bの平均値が電子透かし挿入装置で用いた所定値Dを超えているか否かを判断する(ステップS523)。ステップS523の判断結果が否定的であれば、現在の候補領域のスモールセル13乃至スモールセル16に基準信号の芯がないと判断する(ステップS524)。
【0078】
一方、ステップS523の判断結果が肯定的であれば、ステップS525乃至ステップ534で、
(1)現在の候補領域の基準信号の芯を検出するべき領域(スモールセル13乃至スモールセル16)の色成分Bの平均値からその現在の候補領域の基準信号の芯を検出するべき領域の周辺の4つの部分(スモールセル5及びスモールセル6より成る部分、スモールセル7及びスモールセル9より成る部分、スモールセル8及びスモールセル10より成る部分並びにスモールセル11及びスモールセル12より成る部分)それぞれの色成分Bの平均値を引いた差が上述の所定値Dの30%を超えているか否かを判断する(ステップS525乃至ステップS533)。3つ以上の部分についてその判断結果が肯定的であれば(ステップS534でYES)、現在の候補領域のスモールセル13乃至スモールセル16に基準信号の芯があると判断する(ステップS535)。一方、2つ以上の部分についてその判断結果が否定的であれば(ステップS534でNO)、現在の候補領域のスモールセル13乃至スモールセル16に基準信号の芯がないと判断する(ステップS524)。
【0079】
ステップS522乃至ステップS535までの処理が終了したならば、スモールセル13乃至スモールセル16に基準信号があると判断された全ての候補領域の中心座標を用いて、正常な基準信号1乃至基準信号3の組を検出する(ステップS536)。
【0080】
図17を参照すると、画像データが−180度から180度の範囲で回転していると仮定すると、基準点1のY座標は基準点2のY座標よりも大きく、基準点3のX座標は基準点1のX座標よりも大きい。また、カメラ読み取りを考慮しても、基準点1と基準点2との間の距離L1と基準点1と基準点3との間の距離L2とはほぼ等しい。更に、本方法では、倍率を変えながら基準信号を検出しているので、現在の倍率に相当した距離L1及び距離L2の範囲が定まる。更に、基準点1と基準点2を結ぶ線分と基準点1と基準点3を結ぶ線分はほぼ直交する。
【0081】
従って、下記の条件を全て満たす基準点1’乃至基準点3’の組を正常な基準点1乃至基準点3の組とする。
【0082】
(1)基準点1’のY座標>基準点2’のY座標
(2)基準点3’のX座標>基準点1’のX座標
(3)基準点1’と基準点2’との間の距離と基準点1’と基準点3’との間の距離との差が0を中心とした所定範囲内に収る
(4)基準点1’と基準点2’との間の距離が所定範囲内
(5)基準点1’と基準点3’との間の距離が所定範囲内
(6)基準点1’と基準点2’を結ぶ線分と基準点1’と基準点2’を結ぶ線分が直交する。
【0083】
図18に示すC言語で表したプログラムは、上記(1)乃至(6)の条件を満たす正常な基準点1乃至基準点3の組を求めるものである。
【0084】
図18に示すプログラムにおいては、まず各基準点を基準点2であると想定した上で、次に順次各基準点を基準点1であると想定して、条件(1)及び(4)が満たされているかどうかを判断し、更にその上で、順次各基準点を基準点3であると想定して、条件(2)、(3)、(5)及び(6)が満たされているかどうかを判断する。
【0085】
上記条件(1)乃至条件(6)の全てを満たすか否かにより正常な基準点1乃至基準点3の組の検出が終了すると、画像データは印刷物及びカメラを通して得たものであるので、同一の基準点1及び基準点2に対し複数の異なった基準点3が検出されている場合がある。その場合には、その複数の異なった基準点3のうち、基準信号の芯を検出した領域の色成分Bの平均値からその基準信号の芯を検出するべき領域の周辺の4つの部分それぞれの色成分Bの平均値を引いた差(ステップS526で求めた差、ステップS528で求めた差、ステップS530で求めた差及びステップS532で求めた差)の和が最大のものを選択し、他のものは削除する。図19に示すC言語で表したプログラムは、この選択を行うものであり、削除するもののdropの値をTRUEにしている。
【0086】
なお、画像を180度回転させて、ステップS521乃至ステップ540の処理を再度行えば、画像データが−180度から180度の範囲を超えて回転していることによる倍率及び回転角の検出洩れを防止することができる。
【0087】
次に、データ信号検出部109の動作について図20乃至図23を参照して説明する。
【0088】
図20を参照すると、全ての正常な基準点1乃至基準点3の組について(ステップS561)、基準点1乃至基準点3の組に対応した6つのデータ点の位置にあるデータ信号(データ信号1乃至データ信号6)の値を全ての正常な基準点1乃至基準点3の組について求めた後に(ステップS562乃至ステップ565)、データ信号1乃至データ信号6それぞれについて上記の正常な組の間の多数決によりその値を求め、求まったデータ信号1乃至データ信号6の値を合わせて検出データ111を求める(ステップS566)。
【0089】
次に、ステップS562乃至ステップ565の処理について説明する。
【0090】
基準点1を中心としたラージセルを含む領域の画像のサイズを正規化し、回転角を補正する(ステップS562)。サイズの正規化には、ステップS537で基準信号1乃至基準信号3の組を所定数以上検出しできたと判断したときの倍率及び基準点1と基準点2との間の距離又は基準点1と基準点3との間の距離を用いる。つまり、画像をその倍率で拡大又は縮小し、そのうえで、基準点1と基準点2との間の距離又は基準点1と基準点3との間の距離に逆比例する数値で拡大する。回転角の補正では、ステップS537で基準信号1乃至基準信号3の組を所定数以上検出できたと判断したときの基準点2から基準点1に向かう線分がY軸となす角度及び基準点1から基準点3に向かう線分がX軸となす角度が0になるように画像を回転する。
【0091】
次に、全てのデータ点(データ点1乃至データ点6)について(ステップS563)、図5に示す関係に従って、データ点の座標を求め(ステップS564)、データ点にあるデータ信号の値DATAを検出する(ステップS565)。
【0092】
次に、図21を参照してステップS565の処理の詳細について説明する。
【0093】
データ信号の値DATAに0を代入し(ステップS571)、図22に示すように、データ点を4×4個のスモールセルの中心としたとき及びデータ点から±1個のスモールセルだけ離れた周辺の8個の点それぞれを4×4個のスモールセルの中心としたときについて(ステップS572)、データDDATA(後述)を検出し(ステップS573)、検出データDDATAが1であれば(ステップS574でYES)、データ信号の値DATAに1を代入する(ステップS575)。すなわち、位置誤差を見積もった複数のデータ点のうちの少なくとも一つのデータ点において値が1のデータDDATAを検出したならば、データ信号の値DATAを1とし、そうでなければデータ信号の値DATAを0とする。
【0094】
次に、図23を参照してステップS573の処理の詳細について説明する。なお、以下の説明でのY値とは、色成分Rのレベルと色成分Gのレベルとの平均値である(Y=(R+G)/2)。
【0095】
(1)データ信号の芯を検出するべき領域(スモールセル13乃至スモールセル16)のY値からデータ信号の芯を検出するべき領域の周辺の4つの部分(スモールセル5及びスモールセル6より成る部分、スモールセル7及びスモールセル9より成る部分、スモールセル8及びスモールセル10より成る部分並びにスモールセル11及びスモールセル12より成る部分)それぞれのY値の平均値を引いた差が上述の所定値Dの30%を超えているか否かを判断する(ステップS581乃至ステップS589)。3つ以上の部分についてその判断結果が肯定的であれば(ステップS590でYES)、芯を検出するべき領域(スモールセル13乃至スモールセル16)のY値の平均値からデータ信号の芯を検出するべき領域の周辺(スモールセル1乃至スモールセル12より成る部分)のY値の平均値を引いた差が上述の所定値Dに所定の乗数を乗じた数を超えているか否かを判断する(ステップS591)。ステップS591の判断結果が肯定的であれば、検出データDDATAの値を1とする(ステップS592)。一方、ステップS590の判断結果又はステップS591の判断結果が否定的であれば、検出データDDATAの値を0とする(ステップS593)。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、空間領域において、画像の倍率及び回転角を検出するための基準信号を画像に挿入し、前記空間領域において、基準信号と所定の幾何学的関係にある位置に、挿入すべきデータに対応した値のデータ信号を画像に挿入するので、その画像が印刷され、カメラで読まれるという環境においても、ロバストにデータ信号を検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態で用いるスモールセル、スモールセル及びラージセルを示す図である。
【図2】本発明の実施形態による電子透かし挿入装置等を示すブロック図である。
【図3】図1に示す挿入ラージセル選択部の動作を示すフローチャートである。
【図4】図1に示す挿入ラージセル選択部の動作を説明するためのグラフである。
【図5】本発明の実施形態で用いる基準点、データ点及びラージセルの位置関係を示す図である。
【図6】本発明の実施形態で用いる基準点及びデータ点の芯及び周辺を示す図である。
【図7】図1に示す電子透かし挿入部が基準信号を挿入するときの動作を示す図である。
【図8】図1に示す電子透かし挿入部が基準信号を挿入した画像レベルの例を示す図である。
【図9】図1に示す電子透かし挿入部が値が1のデータ信号を挿入するときの動作を示す図である。
【図10】図1に示す電子透かし挿入部が値が1のデータ信号を挿入した画像のレベルの例を示す図である。
【図11】図1に示す電子透かし挿入部が値が0のデータ信号を挿入するときの動作を示す図である。
【図12】図1に示す電子透かし挿入部が値が0のデータ信号を挿入した画像のレベルの例を示す図である。
【図13】本発明の実施形態による電子透かし検出装置等を示すブロック図である。
【図14】図13に示す基準信号検出部の動作を示すフローチャート(1/2)である。
【図15】図13に示す基準信号検出部の動作を示すフローチャート(2/2)である。
【図16】図13に示す基準信号検出部の動作を説明するための図である。
【図17】図13に示す基準信号検出部の動作を説明するための他の図である。
【図18】図13に示す基準信号検出部の動作を説明するためのプログラムリスト(1/2)である。
【図19】図13に示す基準信号検出部の動作を説明するためのプログラムリスト(2/2)である。
【図20】図13に示すデータ信号検出部の動作を示すフローチャート(1/3)である。
【図21】図13に示すデータ信号検出部の動作を示すフローチャート(2/3)である。
【図22】図13に示すデータ信号検出部の動作を説明するための図である。
【図23】図13に示すデータ信号検出部の動作を示すフローチャート(3/3)である。
【符号の説明】
101 画像データ
102 挿入データ
103 挿入ラージセル選択部
104 電子透かし挿入部
105 印刷部
106 印刷物
107 画像入力部
108 基準信号検出部
109 データ信号検出部
110 検出データ
111 電子透かし検出部
Claims (26)
- 空間領域において、画像の倍率及び回転角を検出するための基準信号を画像に挿入するステップと、
前記空間領域において、前記基準信号と所定の幾何学的関係にある位置に、挿入すべきデータに対応した値のデータ信号を画像に挿入するステップと、
を有することを特徴とする電子透かし挿入方法。 - 請求項1に記載の電子透かし挿入方法において、
前記基準信号は、所定の幾何学的関係にある複数の成分を備えることを特徴とする電子透かし挿入方法。 - 請求項2に記載の電子透かし挿入方法において、
前記各成分は、芯と周辺を備え、原画像のレベル分布にかかわらず、各成分挿入後に各成分の芯のレベルと周辺のレベルの大小関係が常に所定の関係となるように各成分を挿入することを特徴とする電子透かし挿入方法。 - 請求項1に記載の電子透かし挿入方法において、
前記データ信号は、芯と周辺を備え、前記データ信号が第1の論理レベルを表すときは、芯では原画像に第1のオフセット値が加算され、周辺では原画像が平坦化されるように、前記データ信号が第2の論理レベルを表すときは、芯及び周辺で原画像が平坦化されるように前記データ信号を挿入することを特徴とする電子透かし挿入方法。 - 請求項1に記載の電子透かし挿入方法において、
前記画像を複数のブロックに分割するステップを更に有し、
前記基準信号及び前記データ信号を、一部又は全部のブロックに挿入することを特徴とする電子透かし挿入方法。 - 請求項5に記載の電子透かし挿入方法において、
前記基準信号及び前記データ信号を挿入するべきブロックの決定をするステップを更に有することを特徴とする電子透かし挿入方法。 - 請求項6に記載の電子透かし挿入方法において、
前記決定をするステップでは、前記ブロックを更に細かい小ブロックに分割し、前記小ブロック間のレベル分布差に基づいて、前記決定をすることを特徴とする電子透かし挿入方法。 - 空間領域において、画像の倍率及び回転角を検出するための基準信号を基に前記画像の倍率及び回転角を検出するステップと、
前記画像を前記倍率及び前記回転角に基づいて補正するステップと、
前記補正がされた画像の前記空間領域において、前記基準信号と所定の幾何学的関係にある位置に挿入されているデータ信号を検出するステップと、
を有することを特徴とする電子透かし検出方法。 - 請求項8に記載の電子透かし検出方法において、
前記基準信号は、所定の幾何学的関係にある複数の成分を備え、
前記画像の倍率及び回転角を検出するステップは、
前記画像に埋め込まれている前記基準信号の各成分を検出するステップと、
検出された各成分間の幾何学的関係より前記画像の倍率及び回転角を検出するステップとを有することを特徴とする電子透かし検出方法。 - 請求項8に記載の電子透かし検出方法において、
前記データ信号を検出するステップでは、
前記基準信号と所定の幾何学的関係にある位置及びその位置の周辺で所定の論理値に対応したデータ信号の検出を試み、前記データ信号の検出を試みた何れかの位置において前記所定の論理値に対応したデータ信号が検出されたならば、前記データ信号の論理値が前記所定の論理値であると判断することを特徴とする電子透かし検出方法。 - 請求項8に記載の電子透かし検出方法において、
前記データ信号は、芯と周辺を備え、
前記データ信号を検出するステップでは、
前記芯の候補位置のレベルと前記周辺の候補位置のレベルに基づいて、前記データ信号を検出することを特徴とする電子透かし検出方法。 - 空間領域において、画像の倍率及び回転角を検出するための基準信号を画像に挿入する手段と、
前記空間領域において、前記基準信号と所定の幾何学的関係にある位置に、挿入すべきデータに対応した値のデータ信号を画像に挿入する手段と、
を備えることを特徴とする電子透かし挿入装置。 - 請求項12に記載の電子透かし挿入装置において、
前記基準信号は、所定の幾何学的関係にある複数の成分を有することを特徴とする電子透かし挿入装置。 - 請求項13に記載の電子透かし挿入装置において、
前記各成分は、芯と周辺を備え、原画像のレベル分布にかかわらず、各成分挿入後に各成分の芯のレベルと周辺のレベルの大小関係が常に所定の関係となるように各成分を挿入することを特徴とする電子透かし挿入装置。 - 請求項12に記載の電子透かし挿入装置において、
前記データ信号は、芯と周辺を備え、前記データ信号が第1の論理レベルを表すときは、芯では原画像に第1のオフセット値が加算され、周辺では原画像が平坦化されるように、前記データ信号が第2の論理レベルを表すときは、芯及び周辺で原画像が平坦化されるように前記データ信号を挿入することを特徴とする電子透かし挿入装置。 - 請求項12に記載の電子透かし挿入装置において、
前記画像を複数のブロックに分割する手段を更に有し、
前記基準信号及び前記データ信号を、一部又は全部のブロックに挿入することを特徴とする電子透かし挿入装置。 - 請求項16に記載の電子透かし挿入装置において、
前記基準信号及び前記データ信号を挿入するべきブロックの決定をする手段を更に備えることを特徴とする電子透かし挿入装置。 - 請求項17に記載の電子透かし挿入装置において、
前記決定をする手段は、前記ブロックを更に細かい小ブロックに分割し、前記小ブロック間のレベル分布差に基づいて、前記決定をすることを特徴とする電子透かし挿入装置。 - 空間領域において、画像の倍率及び回転角を検出するための基準信号を基に前記画像の倍率及び回転角を検出する手段と、
前記画像を前記倍率及び前記回転角に基づいて補正する手段と、
前記補正がされた画像の前記空間領域において、前記基準信号と所定の幾何学的関係にある位置に挿入されているデータ信号を検出する手段と、
を備えることを特徴とする電子透かし検出装置。 - 請求項19に記載の電子透かし検出装置において、
前記基準信号は、所定の幾何学的関係にある複数の成分を備え、
前記画像の倍率及び回転角を検出する手段は、
前記画像に埋め込まれている前記基準信号の各成分を検出する手段と、
検出された各成分間の幾何学的関係より前記画像の倍率及び回転角を検出する手段とを備えることを特徴とする電子透かし検出装置。 - 請求項19に記載の電子透かし検出装置において、
前記データ信号を検出する手段は、
前記基準信号と所定の幾何学的関係にある位置及びその位置の周辺で所定の論理値に対応したデータ信号の検出を試み、前記データ信号の検出を試みた何れかの位置において前記所定の論理値に対応したデータ信号が検出されたならば、前記データ信号の論理値が前記所定の論理値であると判断することを特徴とする電子透かし検出装置。 - 請求項19に記載の電子透かし検出装置において、
前記データ信号は、芯と周辺を有し、
前記データ信号を検出する手段は、
前記芯の候補位置のレベルと前記周辺の候補位置のレベルに基づいて、前記データ信号を検出することを特徴とする電子透かし検出装置。 - 請求項1乃至7の何れか1項に記載の電子透かし挿入方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
- 請求項8乃至11の何れか1項に記載の電子透かし検出方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
- 請求項1乃至7の何れか1項に記載の方法により作成された電子透かし入り画像データ。
- 請求項1乃至7の何れか1項に記載の方法により作成された電子透かし入り画像の印刷物。
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-
2002
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