JP2004064499A - 画像入力装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】筐体内における撮像素子の配置位置について制限をなくすこと。
【解決手段】携帯電話機1の筐体2の底面2bに画像取込窓9が形成されており、画像取込窓9に透明板10が嵌め込まれている。筐体2内に光ファイバ束11が配置されており、光ファイバ束11の一方の端面11aが透明板10に密着している。一方、光ファイバ束11の他方の端面11bは、ハーフミラー8に向いている。また、筐体2内に固体撮像素子7が固定されており、固体撮像素子7はハーフミラー8に向いている。指先を透明板10に押し当てると、指紋像が、画像取込窓9を通じて、光ファイバ束11の一方の端面11aに取り込まれる。取り込まれた指紋像は、一方の端面11aから他方の端面11bへ伝送される。光ファイバ束11の他端面11bに伝送された指紋像が、固体撮像素子7によって撮像される。
【選択図】 図1
【解決手段】携帯電話機1の筐体2の底面2bに画像取込窓9が形成されており、画像取込窓9に透明板10が嵌め込まれている。筐体2内に光ファイバ束11が配置されており、光ファイバ束11の一方の端面11aが透明板10に密着している。一方、光ファイバ束11の他方の端面11bは、ハーフミラー8に向いている。また、筐体2内に固体撮像素子7が固定されており、固体撮像素子7はハーフミラー8に向いている。指先を透明板10に押し当てると、指紋像が、画像取込窓9を通じて、光ファイバ束11の一方の端面11aに取り込まれる。取り込まれた指紋像は、一方の端面11aから他方の端面11bへ伝送される。光ファイバ束11の他端面11bに伝送された指紋像が、固体撮像素子7によって撮像される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、筐体に窓が形成されているとともに、前記筐体内に撮像素子が配置された画像入力装置であって、前記窓を通じて前記撮像素子で被写体の像を撮像する画像入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器のネットワーク化が進み、電子機器間の通信が自由になり、どこからでも様々な情報にアクセスできるようになってきている。それに伴い悪意のある者からの不正アクセスを防止するためにセキュリティの重要性が高まっている。セキュリティ技術の一つに指紋による個人認証する方法があり、指紋による個人認証を携帯型電子機器に応用する技術が提案されている。指紋認証のためには、指紋像を入力する機能を携帯型電子機器に備え付けなければならない。
【0003】
従来の携帯型電子機器においては、携帯型電子機器の筐体に窓を形成し、筐体内に撮像素子を配置し、窓と撮像素子との間にレンズを配置する。ユーザが指先を窓に押し当てると、指先の指紋像がレンズによって撮像素子に結像されて、結像された指紋像を撮像素子が撮像することで、携帯型電子機器に指紋像が入力される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、窓からレンズまでの光路を確保するために、窓とレンズとの間にスペースを確保する必要があり、更に、レンズから撮像素子までの光路を確保するために、レンズと撮像素子との間にスペースを確保する必要がある。しかしながら、携帯型電子機器の小型を保つために、レンズ、撮像素子及び光路のためのスペースが筐体内には殆どない。筐体内に余裕がないため、撮像素子を窓の近くに配置しなければならいという制限がある。
そこで、本発明の課題は、筐体内における撮像素子の配置位置について制限をなくすことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、例えば図1に示すように、
内部に障害物が収容され、窓(例えば、画像取込窓9)が形成された筐体(例えば、筐体2)と、
前記筐体の内部に配置され、被写体の像を前記窓を通じて一方の端から取り込んで、取り込んだ前記被写体の像を他方の端へ伝送する光ファイバ束(例えば、光ファイバ束11)と、
前記筐体の内部に配置され、前記光ファイバ束の他方の端に伝送された前記被写体の像を撮像する撮像素子(例えば、固体撮像素子7)と、を備えることを特徴とする。
【0006】
請求項1に記載の発明では、被写体の像が、筐体内に配置された光ファイバ束の一方の端から他方の端へ伝送されるため、撮像素子が窓の近くに配置されていなかったり、窓と撮像素子との間に障害物があったりしても、撮像素子で被写体の像を撮像することができる。そのため、筐体内に光ファイバ束を配置するスペースさえあれば、窓の位置に関係なく撮像素子を筐体内のどこにでも配置することができる。また、窓から撮像素子までの間に光路のためのスペースがなくても、被写体の像を撮像素子で撮像することができるため、筐体内のスペースを狭くすることができ、画像入力装置の小型化を図ることができる。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、例えば図5に示すように、請求項1に記載の画像入力装置において、
前記撮像素子がラインセンサ(例えば、ラインセンサ63)であり、
前記光ファイバ束は、前記複数の光ファイバが帯状に束となっており、
前記複数の光ファイバの他端が前記ラインセンサと平行になって配列されており、
前記複数の光ファイバの他端が前記ラインセンサに向き合っていることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明では、光ファイバ束が帯状であるため、光ファイバ束が薄い。そのため、筐体内のスペースが狭くても、光ファイバ束を筐体内に配置することができる。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、例えば図6に示すように、請求項1に記載の画像入力装置において、
前記光ファイバ束が前記一方の端と前記他方の端との間において複数の束に分岐し、前記一方の端及び前記他方の端において前記複数の束が束ねられていることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明では、光ファイバ束が複数の束に分岐しているため、それぞれの束を任意の箇所に配置することができる。そのため、筐体内スペースを有効活用して、光ファイバ束を筐体内に配置することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を用いて本発明の具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲を図示例に限定するものではない。
【0012】
図1は、本発明の画像入力装置が適用された携帯電話機1を示した断面図である。携帯電話機1の筐体2内には回路基板及び電子部品(図示略)等が収容されている。筐体2の前面2aの上部には、所定の表示を行うための液晶表示パネル3が設けられている。筐体2の前面2aの下部には、所望の情報を入力するための複数の押下ボタン4,4,…が設けられている。
【0013】
また、筐体2の前面2aには、対物窓5が液晶表示パネル3の上方において形成されている。対物窓5は筐体2の前面2aを外から内へと貫通しており、対物窓5に対物レンズ6が嵌め込まれている。筐体2の内部背面側であって対物レンズ6の光軸上に対応する位置には、固体撮像素子7が筐体2に固定されている。この固体撮像素子7は、対物窓5に向いている。固体撮像素子7は、受光素子等がマトリクス状に配列されたものであり、例えばCCDイメージセンサ又はCMOSイメージセンサである。
【0014】
対物レンズ6と固体撮像素子7との間には、ハーフミラー8が対物レンズ6の光軸に対して45°傾斜して配置されている。筐体2の外部から対物レンズ6に入射した光は、対物レンズ6及びハーフミラー8を透過し、固体撮像素子7に至るようになっている。従って、対物窓5を通じて、被写体を固体撮像素子7で撮像できる。
【0015】
また、筐体2の底面2bには画像取込窓9が形成されており、画像取込窓9は筐体2の底面2bを外から内へと貫通している。画像取込窓9には、透光性を有する透明板10が嵌め込まれている。なお、透明板10が筐体2と一体成形されていて、筐体2が画像取込窓9の部分で透明になっていても良い。
【0016】
また、筐体2内には光ファイバ束11が配されている。光ファイバ束11は複数の光ファイバが束になったものであり、これら光ファイバの両端部は平面となるように形成されている。光ファイバ束11の一方の端面11aにおける複数の光ファイバの配列順は、他方の端面11bにおける複数の光ファイバの配列順と同様となっている。また、それぞれの光ファイバの太さは一様である。
【0017】
光ファイバ束11は、可撓性を有しており、筐体2内の回路基板及び電子部品等を避けて配置されている。光ファイバ束11の一方の端面11aは、画像取込窓9に臨んでおり、透明板10に当接している。光ファイバ束11の他方の端面11bは、筐体2内に配置された光源12に指向されている。光ファイバ束11の他方の端面11bと光源12との間に前記ハーフミラー8が配置されている。光源12から発した光は、ハーフミラー8を透過して、光ファイバ束11の他方の端面11bへ入射するようになっている。また、光ファイバ束11の他方の端面11bからハーフミラー8へ発した光は、ハーフミラー8にて反射されて固体撮像素子7に至るようになっている。なお、図1では光ファイバ束11が透明板10からハーフミラー8へと直線状に延在しているが、透明板10からハーフミラー8までの線上に回路基板及び電子部品等といった障害物があれば、光ファイバ束11は曲成して配置するようにしても良い。
【0018】
次に、携帯電話機1の作用及び使用方法について説明する。
携帯電話機1から離れた被写体を携帯電話機1で撮像する場合には、対物レンズ6を被写体に向ける。押下ボタン4等のシャッタボタンを押下すると、被写体の像が対物レンズ6によって固体撮像素子7に結像され、結像された被写体の像が固体撮像素子7によって撮像される。
【0019】
指先の指紋を携帯電話機1で撮像する場合には、筐体2外において指先を窓9において透明板10に押し当て、押下ボタン4等の指紋用シャッタボタンを押下すると、光源12が発光する。光源12で発した光は、光ファイバ束11中を伝播し、指先に入射する。そして、指先にて光が反射して、画像取込窓9を通じて光ファイバ束11の一方の端面11aに入射する。そして、指先の反射光は、光ファイバ束11中を伝播して、光ファイバ束11の他方の端面11bでハーフミラー8に向かって出射し、ハーフミラー8にて反射して固体撮像素子7へ照射される。従って、指先の指紋像は、一方の端面11aから光ファイバ束11中に取り込まれて、一方の端面11aから他方の端面11bへ伝送され、他方の端面11bに映り出る。光ファイバ束11の他方の端面11bに映り出た指紋像を、固体撮像素子7が撮像する。
【0020】
以上の携帯電話機1では、光ファイバ束11が筐体2内に配されており、光ファイバ束11中を指先の指紋像が伝送されているため、固体撮像素子7が画像取込窓9の近くに配置されていなかったり、固体撮像素子7が画像取込窓9に向いていなかったりしても、固体撮像素子7にて指紋像を撮像することができる。従って、画像取込窓9の位置に関係なく固体撮像素子7を筐体2内において自由に配置することができる。また、光ファイバ束11が可撓性を有しているため、回路基板及び電子部品といった障害物を避けて光ファイバ束11を配置することができる。つまり、筐体2内のスペースを利用して、光ファイバ束11を配置することができる。
【0021】
なお、図2〜図6に示した携帯電話機30,40,50,60のような実施形態としても良い。以下では携帯電話機30,40,50,60について説明するが、携帯電話機30,40,50,60については、携帯電話機1と同様の構成要素に同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0022】
図2に示された携帯電話機30のように、図1に示された光ファイバ束11に代えて、両端において太さの異なる光ファイバ束31を筐体2内に配置しても良い。光ファイバ束31は、光ファイバ束11とは異なり光ファイバの太さが一様ではなく、透明板10に当接した一方の端面31aで最も太くなっており、ハーフミラー8に向いた他方の端面31bにむかうに連れて徐々に細くなっている。この携帯電話機30は、画像取込窓9を通じて光ファイバ束31の一方の端面31aで指先の指紋像を取り込んで、取り込んだ指紋像を光ファイバ束31で他方の端面31bに伝送して、他方の端面31bに映り出た指紋像を固体撮像素子7で撮像する。
【0023】
また、図3に示された携帯電話機40のように、図1に示されたハーフミラー8に代えて、光を透過しないミラー41を筐体2内に配置しても良い。このミラー41は、光ファイバ束11の他方の端面11bの法線に対して垂直な軸心42回りに回転自在となっている。指先の指紋像を撮像する場合には、ミラー41は光ファイバ束11の他方の端面11bに対して傾いており、光ファイバ束11の他方の端面11bから放出された光はミラー41で反射されて固体撮像素子7へ照射され、対物窓5から入射した光はミラー41によって遮断される。従って、光ファイバ束11の他方の端面11bに映り出た指紋像は固体撮像素子7にて撮像される。一方、対物窓5から被写体を撮像する場合には、ミラー41が軸心42回りに回転することによって、対物窓5から固体撮像素子7までの光路を塞いでいたミラー41が光路から外れる。従って、対物窓5に向き合った被写体が固体撮像素子7にて撮像される。
【0024】
また、図4に示された携帯電話機50のように、図1に示された光ファイバ束11に代えて、光ファイバ束51、レンズ52及びレンズ53を筐体2内に配置しても良い。光ファイバ束51は、光ファイバ束11とは異なり、一方の端面51aが透明板10から離れている。光ファイバ束51の一方の端面51aと透明板10との間にレンズ52が配置されており、一方の端面51aとレンズ52が互いに向き合っている。また、光ファイバ束51の他方の端面51bとハーフミラー8との間にレンズ53が配置されており、他方の端面51bとレンズ53が互いに向き合っている。
【0025】
この携帯電話機50で指先の指紋を撮像する場合には、透明板10に指先を押し当てる。すると、画像取込窓9を通じて指先の指紋像がレンズ52によって光ファイバ束51の一方の端面51aに結像される。結像された指紋像は、一方の端面51aから光ファイバ束51中に取り込まれて、取り込まれた指紋像は、光ファイバ束51中を一方の端面51aから他方の端面51bに伝送され、他方の端面31bに映り出る。他方の端面31bに映り出た指紋像がレンズ53によって固体撮像素子7に結像され、固体撮像素子7が指紋像を撮像する。
【0026】
また、図5に示された携帯電話機60のように、図1に示された光ファイバ束11に代えてフラット光ファイバ束61,62を筐体2内に配置するとともに、図1に示された固体撮像素子7に代えてラインセンサ63,64を筐体2内に配置しても良い。なお、図5(a)は、携帯電話機60の断面図であり、図5(b)は、筐体2の底面2bに対して垂直な矢印Aの向きに底面2bを見た場合の図面である。
【0027】
筐体2の底面2bには、画像取込窓9に代えて画像取込窓65,66が形成されている。画像取込窓65,66は、共に矢印B方向(矢印Bは、図5(a)の紙面奥行き方向であり、矢印Aに対して垂直である。)に長尺となっており、互いに平行となっている。
【0028】
ラインセンサ63は、矢印B方向に受光素子等が列を成して配列されているものである。ラインセンサ64もラインセンサ63に平行になって受光素子等が列を成して配列されているものである。
【0029】
フラット光ファイバ束61,62は共に、複数の光ファイバが帯状に束となって構成されている。フラット光ファイバ束61の複数の光ファイバは、一方の端で互いに揃っているとともに、他方の端で互いに揃っている。フラット光ファイバ束61の他方の端面61bは、ラインセンサ63に向き合いつつラインセンサ63に当接している。フラット光ファイバ束62の複数の光ファイバも、一方の端で互いに揃っているとともに、他方の端で互いに揃っている。そして、フラット光ファイバ束62の他方の端面61bは、ラインセンサ64に向き合いつつラインセンサ63に当接している。
【0030】
画像取込窓65にフラット光ファイバ束61の一方の端部が嵌め込まれており、画像取込窓65において複数の光ファイバの一端が矢印B方向に一列となって配列されている。フラット光ファイバ束61の一方の端面61aが、筐体2の底面2bに揃っている。同様に、画像取込窓66にフラット光ファイバ束62の一方の端部が嵌め込まれており、画像取込窓66において複数の光ファイバの一端が矢印B方向に一列となって配列されている。フラット光ファイバ束62の一方の端面62aが、筐体2の底面2bに揃っている。
【0031】
この携帯電話機60で指先の指紋を撮像する場合には、指先を筐体2の底面2bに押し当てて、指先が画像取込窓65,66を通過するようにして、指先を矢印C方向(矢印A及び矢印Bに垂直である。)に移動させる。すると、指先の一次元指紋像が、画像取込窓65を通じて一方の端面61aからフラット光ファイバ束61に取り込まれて、フラット光ファイバ束61中を一方の端面61aから他方の端面61bに伝送されて、他方の端面61bに映り出る。他方の端面61bに映り出た一次元指紋像をラインセンサ63が撮像する。同様に、指先の一次元指紋像が、フラット光ファイバ束62中を一方の端面62aから他方の端面62bに伝送されて、他方の端面62bに映り出る。他方の端面62bに映り出た一次元指紋像をラインセンサ64が撮像する。ラインセンサ63及びラインセンサ64が一次元指紋像を撮像することが所与のタイミングで順次行われるが、撮像された一次元指紋像を順次合成すると、指先の二次元指紋像が生成される。
【0032】
この携帯電話機60によれば、フラット光ファイバ束61が帯状であるため、フラット光ファイバ束61は図1の光ファイバ束11に比較しても薄型である。従って、図1の携帯電話機1と比較しても筐体2内のスペースが狭くても、フラット光ファイバ束61を筐体2内に配置することができる。そのため、携帯電話機60は、図1の携帯電話機1より小型である。
【0033】
また、図6に示された携帯電話機70のように、図1に示した光ファイバ束11に代えて、光ファイバ束71を筐体2内に配置しても良い。なお、図6(a)は、携帯電話機70の断面図であり、図6(b)は、筐体2の前面2aに対して垂直な矢印Dの向きに筐体2内を見た場合の図面であり、図6(c)は、筐体2の底面2bに対して垂直な矢印Eの向きに底面2bを見た場合の図面である。
【0034】
光ファイバ束71は、基端束72、中間束73,74と、先端束75とから構成されている。基端束72、中間束73,74及び先端束75は、複数の光ファイバが束状になったものであり、基端束72と先端束75の光ファイバの本数は同じであり、中間束73,74の光ファイバの本数は、基端束72及び先端束75の半分である。
【0035】
基端束72の一方の端面71aは透明板10に当接している。基端束72の他方は、端面71aに対して傾斜する二つの面72a,72bからなる山状に形成されている。先端束75も、端面71bに対して傾斜する二つの面75a,75bからなる山状に形成されている。中間束73の一方の端は、基端束72の面72aに対応するように斜めに切断されており、他方の端は、先端束75の面75aに対応するように斜めに切断されている。中間束74の一方の端は、基端束72の面72bに対応するように斜めに切断されており、他方の端は、先端束75の面75aに対応するように斜めに切断されている。
【0036】
中間束73の一方の端が基端束72の面72aに密着しているが、基端束72の光ファイバの端はそれぞれ、面72aに面した光ファイバの端に密着している。同様に、中間束73の光ファイバの他端はそれぞれ、先端束75の面75aに面した光ファイバの端に接合している。中間束74についても、光ファイバの一方の端はそれぞれ、基端束72の面72bに面した光ファイバの端に接合し、光ファイバの他方の端はそれぞれ、先端束75の面75bに面した光ファイバの端に接合している。
【0037】
以上のように、光ファイバ束71は、基端束72から中間束73,74へと二手に分岐しており、中間束73,74から先端束74へと一つに束ねられている。光ファイバ束71の他方の端面71bは、ハーフミラー8に指向している。
【0038】
この携帯電話機70で指先の指紋を撮像する場合には、透明板10に指先を押し当てる。すると、指先の指紋像は、画像取込窓9を通じて一方の端面71aから光ファイバ束71中に取り込まれて、一方の端面71aから他方の端面71bへ伝送されて、他方の端面71bに映り出る。光ファイバ束71の他方の端面71bに映り出た指紋像を、固体撮像素子7が撮像する。
【0039】
この携帯電話機70では、光ファイバ束71が二手に分岐しているため、中間束73,74を筐体2内の任意の箇所に配置することができる。そのため、筐体2内のスペースを有効活用して、光ファイバ束71を筐体2内に配置することができる。
【0040】
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
上記各実施形態では、本発明の画像入力装置を携帯電話機に適用したが、筐体を具備したPDA(Personal Digital Assistant)、ノート型パソコン、電子手帳、その他の電子機器に適用することができる。
また、上記各実施形態では、透明板10に指先を押し当てていたが、指先に限らずその他様々な被写体を透明板10に押し当てても良い。被写体を透明板10に押し当てれば、被写体の表面に描写された模様(文字、数字、絵等を含む意である。)を固体撮像素子7又はラインセンサ63,64で撮像できたり、被写体の表面の凹凸により定義されたパターンを固体撮像素子7又はラインセンサ63,64で撮像できたりする。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、被写体の像が光ファイバ束によって伝送されるため、撮像素子が窓の近くに配置されていなかったり、窓と撮像素子との間に障害物があったりしても、撮像素子で被写体の像を撮像することができる。従って、窓の位置に関係なく撮像素子を筐体内にどこにでも配置することができる。また、窓から撮像素子までの間に光路のためのスペースがなくても、被写体の像を撮像素子で撮像することができるため、筐体内のスペースが狭くすることができ、画像入力装置の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像入力装置が適用された携帯電話機の断面図。
【図2】図1の携帯電話機とは別の携帯電話機の断面図。
【図3】図1及び図2の携帯電話機とは別の携帯電話機の断面図。
【図4】図1、図2及び図3の携帯電話機とは別の携帯電話機の断面図。
【図5】図1、図2、図3及び図4の携帯電話機とは別の携帯電話機の図面。
【図6】図1、図2、図3、図4及び図5の携帯電話機とは別の携帯電話機の図面。
【符号の説明】
1,30,40,50,60,70 携帯電話機(画像入力装置)
2 筐体
7 固体撮像素子(撮像素子)
11,31,51,71 光ファイバ束
63,64 ラインセンサ
61,62 フラット光ファイバ束
【発明の属する技術分野】
本発明は、筐体に窓が形成されているとともに、前記筐体内に撮像素子が配置された画像入力装置であって、前記窓を通じて前記撮像素子で被写体の像を撮像する画像入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器のネットワーク化が進み、電子機器間の通信が自由になり、どこからでも様々な情報にアクセスできるようになってきている。それに伴い悪意のある者からの不正アクセスを防止するためにセキュリティの重要性が高まっている。セキュリティ技術の一つに指紋による個人認証する方法があり、指紋による個人認証を携帯型電子機器に応用する技術が提案されている。指紋認証のためには、指紋像を入力する機能を携帯型電子機器に備え付けなければならない。
【0003】
従来の携帯型電子機器においては、携帯型電子機器の筐体に窓を形成し、筐体内に撮像素子を配置し、窓と撮像素子との間にレンズを配置する。ユーザが指先を窓に押し当てると、指先の指紋像がレンズによって撮像素子に結像されて、結像された指紋像を撮像素子が撮像することで、携帯型電子機器に指紋像が入力される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、窓からレンズまでの光路を確保するために、窓とレンズとの間にスペースを確保する必要があり、更に、レンズから撮像素子までの光路を確保するために、レンズと撮像素子との間にスペースを確保する必要がある。しかしながら、携帯型電子機器の小型を保つために、レンズ、撮像素子及び光路のためのスペースが筐体内には殆どない。筐体内に余裕がないため、撮像素子を窓の近くに配置しなければならいという制限がある。
そこで、本発明の課題は、筐体内における撮像素子の配置位置について制限をなくすことである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、例えば図1に示すように、
内部に障害物が収容され、窓(例えば、画像取込窓9)が形成された筐体(例えば、筐体2)と、
前記筐体の内部に配置され、被写体の像を前記窓を通じて一方の端から取り込んで、取り込んだ前記被写体の像を他方の端へ伝送する光ファイバ束(例えば、光ファイバ束11)と、
前記筐体の内部に配置され、前記光ファイバ束の他方の端に伝送された前記被写体の像を撮像する撮像素子(例えば、固体撮像素子7)と、を備えることを特徴とする。
【0006】
請求項1に記載の発明では、被写体の像が、筐体内に配置された光ファイバ束の一方の端から他方の端へ伝送されるため、撮像素子が窓の近くに配置されていなかったり、窓と撮像素子との間に障害物があったりしても、撮像素子で被写体の像を撮像することができる。そのため、筐体内に光ファイバ束を配置するスペースさえあれば、窓の位置に関係なく撮像素子を筐体内のどこにでも配置することができる。また、窓から撮像素子までの間に光路のためのスペースがなくても、被写体の像を撮像素子で撮像することができるため、筐体内のスペースを狭くすることができ、画像入力装置の小型化を図ることができる。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、例えば図5に示すように、請求項1に記載の画像入力装置において、
前記撮像素子がラインセンサ(例えば、ラインセンサ63)であり、
前記光ファイバ束は、前記複数の光ファイバが帯状に束となっており、
前記複数の光ファイバの他端が前記ラインセンサと平行になって配列されており、
前記複数の光ファイバの他端が前記ラインセンサに向き合っていることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明では、光ファイバ束が帯状であるため、光ファイバ束が薄い。そのため、筐体内のスペースが狭くても、光ファイバ束を筐体内に配置することができる。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、例えば図6に示すように、請求項1に記載の画像入力装置において、
前記光ファイバ束が前記一方の端と前記他方の端との間において複数の束に分岐し、前記一方の端及び前記他方の端において前記複数の束が束ねられていることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明では、光ファイバ束が複数の束に分岐しているため、それぞれの束を任意の箇所に配置することができる。そのため、筐体内スペースを有効活用して、光ファイバ束を筐体内に配置することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を用いて本発明の具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲を図示例に限定するものではない。
【0012】
図1は、本発明の画像入力装置が適用された携帯電話機1を示した断面図である。携帯電話機1の筐体2内には回路基板及び電子部品(図示略)等が収容されている。筐体2の前面2aの上部には、所定の表示を行うための液晶表示パネル3が設けられている。筐体2の前面2aの下部には、所望の情報を入力するための複数の押下ボタン4,4,…が設けられている。
【0013】
また、筐体2の前面2aには、対物窓5が液晶表示パネル3の上方において形成されている。対物窓5は筐体2の前面2aを外から内へと貫通しており、対物窓5に対物レンズ6が嵌め込まれている。筐体2の内部背面側であって対物レンズ6の光軸上に対応する位置には、固体撮像素子7が筐体2に固定されている。この固体撮像素子7は、対物窓5に向いている。固体撮像素子7は、受光素子等がマトリクス状に配列されたものであり、例えばCCDイメージセンサ又はCMOSイメージセンサである。
【0014】
対物レンズ6と固体撮像素子7との間には、ハーフミラー8が対物レンズ6の光軸に対して45°傾斜して配置されている。筐体2の外部から対物レンズ6に入射した光は、対物レンズ6及びハーフミラー8を透過し、固体撮像素子7に至るようになっている。従って、対物窓5を通じて、被写体を固体撮像素子7で撮像できる。
【0015】
また、筐体2の底面2bには画像取込窓9が形成されており、画像取込窓9は筐体2の底面2bを外から内へと貫通している。画像取込窓9には、透光性を有する透明板10が嵌め込まれている。なお、透明板10が筐体2と一体成形されていて、筐体2が画像取込窓9の部分で透明になっていても良い。
【0016】
また、筐体2内には光ファイバ束11が配されている。光ファイバ束11は複数の光ファイバが束になったものであり、これら光ファイバの両端部は平面となるように形成されている。光ファイバ束11の一方の端面11aにおける複数の光ファイバの配列順は、他方の端面11bにおける複数の光ファイバの配列順と同様となっている。また、それぞれの光ファイバの太さは一様である。
【0017】
光ファイバ束11は、可撓性を有しており、筐体2内の回路基板及び電子部品等を避けて配置されている。光ファイバ束11の一方の端面11aは、画像取込窓9に臨んでおり、透明板10に当接している。光ファイバ束11の他方の端面11bは、筐体2内に配置された光源12に指向されている。光ファイバ束11の他方の端面11bと光源12との間に前記ハーフミラー8が配置されている。光源12から発した光は、ハーフミラー8を透過して、光ファイバ束11の他方の端面11bへ入射するようになっている。また、光ファイバ束11の他方の端面11bからハーフミラー8へ発した光は、ハーフミラー8にて反射されて固体撮像素子7に至るようになっている。なお、図1では光ファイバ束11が透明板10からハーフミラー8へと直線状に延在しているが、透明板10からハーフミラー8までの線上に回路基板及び電子部品等といった障害物があれば、光ファイバ束11は曲成して配置するようにしても良い。
【0018】
次に、携帯電話機1の作用及び使用方法について説明する。
携帯電話機1から離れた被写体を携帯電話機1で撮像する場合には、対物レンズ6を被写体に向ける。押下ボタン4等のシャッタボタンを押下すると、被写体の像が対物レンズ6によって固体撮像素子7に結像され、結像された被写体の像が固体撮像素子7によって撮像される。
【0019】
指先の指紋を携帯電話機1で撮像する場合には、筐体2外において指先を窓9において透明板10に押し当て、押下ボタン4等の指紋用シャッタボタンを押下すると、光源12が発光する。光源12で発した光は、光ファイバ束11中を伝播し、指先に入射する。そして、指先にて光が反射して、画像取込窓9を通じて光ファイバ束11の一方の端面11aに入射する。そして、指先の反射光は、光ファイバ束11中を伝播して、光ファイバ束11の他方の端面11bでハーフミラー8に向かって出射し、ハーフミラー8にて反射して固体撮像素子7へ照射される。従って、指先の指紋像は、一方の端面11aから光ファイバ束11中に取り込まれて、一方の端面11aから他方の端面11bへ伝送され、他方の端面11bに映り出る。光ファイバ束11の他方の端面11bに映り出た指紋像を、固体撮像素子7が撮像する。
【0020】
以上の携帯電話機1では、光ファイバ束11が筐体2内に配されており、光ファイバ束11中を指先の指紋像が伝送されているため、固体撮像素子7が画像取込窓9の近くに配置されていなかったり、固体撮像素子7が画像取込窓9に向いていなかったりしても、固体撮像素子7にて指紋像を撮像することができる。従って、画像取込窓9の位置に関係なく固体撮像素子7を筐体2内において自由に配置することができる。また、光ファイバ束11が可撓性を有しているため、回路基板及び電子部品といった障害物を避けて光ファイバ束11を配置することができる。つまり、筐体2内のスペースを利用して、光ファイバ束11を配置することができる。
【0021】
なお、図2〜図6に示した携帯電話機30,40,50,60のような実施形態としても良い。以下では携帯電話機30,40,50,60について説明するが、携帯電話機30,40,50,60については、携帯電話機1と同様の構成要素に同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0022】
図2に示された携帯電話機30のように、図1に示された光ファイバ束11に代えて、両端において太さの異なる光ファイバ束31を筐体2内に配置しても良い。光ファイバ束31は、光ファイバ束11とは異なり光ファイバの太さが一様ではなく、透明板10に当接した一方の端面31aで最も太くなっており、ハーフミラー8に向いた他方の端面31bにむかうに連れて徐々に細くなっている。この携帯電話機30は、画像取込窓9を通じて光ファイバ束31の一方の端面31aで指先の指紋像を取り込んで、取り込んだ指紋像を光ファイバ束31で他方の端面31bに伝送して、他方の端面31bに映り出た指紋像を固体撮像素子7で撮像する。
【0023】
また、図3に示された携帯電話機40のように、図1に示されたハーフミラー8に代えて、光を透過しないミラー41を筐体2内に配置しても良い。このミラー41は、光ファイバ束11の他方の端面11bの法線に対して垂直な軸心42回りに回転自在となっている。指先の指紋像を撮像する場合には、ミラー41は光ファイバ束11の他方の端面11bに対して傾いており、光ファイバ束11の他方の端面11bから放出された光はミラー41で反射されて固体撮像素子7へ照射され、対物窓5から入射した光はミラー41によって遮断される。従って、光ファイバ束11の他方の端面11bに映り出た指紋像は固体撮像素子7にて撮像される。一方、対物窓5から被写体を撮像する場合には、ミラー41が軸心42回りに回転することによって、対物窓5から固体撮像素子7までの光路を塞いでいたミラー41が光路から外れる。従って、対物窓5に向き合った被写体が固体撮像素子7にて撮像される。
【0024】
また、図4に示された携帯電話機50のように、図1に示された光ファイバ束11に代えて、光ファイバ束51、レンズ52及びレンズ53を筐体2内に配置しても良い。光ファイバ束51は、光ファイバ束11とは異なり、一方の端面51aが透明板10から離れている。光ファイバ束51の一方の端面51aと透明板10との間にレンズ52が配置されており、一方の端面51aとレンズ52が互いに向き合っている。また、光ファイバ束51の他方の端面51bとハーフミラー8との間にレンズ53が配置されており、他方の端面51bとレンズ53が互いに向き合っている。
【0025】
この携帯電話機50で指先の指紋を撮像する場合には、透明板10に指先を押し当てる。すると、画像取込窓9を通じて指先の指紋像がレンズ52によって光ファイバ束51の一方の端面51aに結像される。結像された指紋像は、一方の端面51aから光ファイバ束51中に取り込まれて、取り込まれた指紋像は、光ファイバ束51中を一方の端面51aから他方の端面51bに伝送され、他方の端面31bに映り出る。他方の端面31bに映り出た指紋像がレンズ53によって固体撮像素子7に結像され、固体撮像素子7が指紋像を撮像する。
【0026】
また、図5に示された携帯電話機60のように、図1に示された光ファイバ束11に代えてフラット光ファイバ束61,62を筐体2内に配置するとともに、図1に示された固体撮像素子7に代えてラインセンサ63,64を筐体2内に配置しても良い。なお、図5(a)は、携帯電話機60の断面図であり、図5(b)は、筐体2の底面2bに対して垂直な矢印Aの向きに底面2bを見た場合の図面である。
【0027】
筐体2の底面2bには、画像取込窓9に代えて画像取込窓65,66が形成されている。画像取込窓65,66は、共に矢印B方向(矢印Bは、図5(a)の紙面奥行き方向であり、矢印Aに対して垂直である。)に長尺となっており、互いに平行となっている。
【0028】
ラインセンサ63は、矢印B方向に受光素子等が列を成して配列されているものである。ラインセンサ64もラインセンサ63に平行になって受光素子等が列を成して配列されているものである。
【0029】
フラット光ファイバ束61,62は共に、複数の光ファイバが帯状に束となって構成されている。フラット光ファイバ束61の複数の光ファイバは、一方の端で互いに揃っているとともに、他方の端で互いに揃っている。フラット光ファイバ束61の他方の端面61bは、ラインセンサ63に向き合いつつラインセンサ63に当接している。フラット光ファイバ束62の複数の光ファイバも、一方の端で互いに揃っているとともに、他方の端で互いに揃っている。そして、フラット光ファイバ束62の他方の端面61bは、ラインセンサ64に向き合いつつラインセンサ63に当接している。
【0030】
画像取込窓65にフラット光ファイバ束61の一方の端部が嵌め込まれており、画像取込窓65において複数の光ファイバの一端が矢印B方向に一列となって配列されている。フラット光ファイバ束61の一方の端面61aが、筐体2の底面2bに揃っている。同様に、画像取込窓66にフラット光ファイバ束62の一方の端部が嵌め込まれており、画像取込窓66において複数の光ファイバの一端が矢印B方向に一列となって配列されている。フラット光ファイバ束62の一方の端面62aが、筐体2の底面2bに揃っている。
【0031】
この携帯電話機60で指先の指紋を撮像する場合には、指先を筐体2の底面2bに押し当てて、指先が画像取込窓65,66を通過するようにして、指先を矢印C方向(矢印A及び矢印Bに垂直である。)に移動させる。すると、指先の一次元指紋像が、画像取込窓65を通じて一方の端面61aからフラット光ファイバ束61に取り込まれて、フラット光ファイバ束61中を一方の端面61aから他方の端面61bに伝送されて、他方の端面61bに映り出る。他方の端面61bに映り出た一次元指紋像をラインセンサ63が撮像する。同様に、指先の一次元指紋像が、フラット光ファイバ束62中を一方の端面62aから他方の端面62bに伝送されて、他方の端面62bに映り出る。他方の端面62bに映り出た一次元指紋像をラインセンサ64が撮像する。ラインセンサ63及びラインセンサ64が一次元指紋像を撮像することが所与のタイミングで順次行われるが、撮像された一次元指紋像を順次合成すると、指先の二次元指紋像が生成される。
【0032】
この携帯電話機60によれば、フラット光ファイバ束61が帯状であるため、フラット光ファイバ束61は図1の光ファイバ束11に比較しても薄型である。従って、図1の携帯電話機1と比較しても筐体2内のスペースが狭くても、フラット光ファイバ束61を筐体2内に配置することができる。そのため、携帯電話機60は、図1の携帯電話機1より小型である。
【0033】
また、図6に示された携帯電話機70のように、図1に示した光ファイバ束11に代えて、光ファイバ束71を筐体2内に配置しても良い。なお、図6(a)は、携帯電話機70の断面図であり、図6(b)は、筐体2の前面2aに対して垂直な矢印Dの向きに筐体2内を見た場合の図面であり、図6(c)は、筐体2の底面2bに対して垂直な矢印Eの向きに底面2bを見た場合の図面である。
【0034】
光ファイバ束71は、基端束72、中間束73,74と、先端束75とから構成されている。基端束72、中間束73,74及び先端束75は、複数の光ファイバが束状になったものであり、基端束72と先端束75の光ファイバの本数は同じであり、中間束73,74の光ファイバの本数は、基端束72及び先端束75の半分である。
【0035】
基端束72の一方の端面71aは透明板10に当接している。基端束72の他方は、端面71aに対して傾斜する二つの面72a,72bからなる山状に形成されている。先端束75も、端面71bに対して傾斜する二つの面75a,75bからなる山状に形成されている。中間束73の一方の端は、基端束72の面72aに対応するように斜めに切断されており、他方の端は、先端束75の面75aに対応するように斜めに切断されている。中間束74の一方の端は、基端束72の面72bに対応するように斜めに切断されており、他方の端は、先端束75の面75aに対応するように斜めに切断されている。
【0036】
中間束73の一方の端が基端束72の面72aに密着しているが、基端束72の光ファイバの端はそれぞれ、面72aに面した光ファイバの端に密着している。同様に、中間束73の光ファイバの他端はそれぞれ、先端束75の面75aに面した光ファイバの端に接合している。中間束74についても、光ファイバの一方の端はそれぞれ、基端束72の面72bに面した光ファイバの端に接合し、光ファイバの他方の端はそれぞれ、先端束75の面75bに面した光ファイバの端に接合している。
【0037】
以上のように、光ファイバ束71は、基端束72から中間束73,74へと二手に分岐しており、中間束73,74から先端束74へと一つに束ねられている。光ファイバ束71の他方の端面71bは、ハーフミラー8に指向している。
【0038】
この携帯電話機70で指先の指紋を撮像する場合には、透明板10に指先を押し当てる。すると、指先の指紋像は、画像取込窓9を通じて一方の端面71aから光ファイバ束71中に取り込まれて、一方の端面71aから他方の端面71bへ伝送されて、他方の端面71bに映り出る。光ファイバ束71の他方の端面71bに映り出た指紋像を、固体撮像素子7が撮像する。
【0039】
この携帯電話機70では、光ファイバ束71が二手に分岐しているため、中間束73,74を筐体2内の任意の箇所に配置することができる。そのため、筐体2内のスペースを有効活用して、光ファイバ束71を筐体2内に配置することができる。
【0040】
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
上記各実施形態では、本発明の画像入力装置を携帯電話機に適用したが、筐体を具備したPDA(Personal Digital Assistant)、ノート型パソコン、電子手帳、その他の電子機器に適用することができる。
また、上記各実施形態では、透明板10に指先を押し当てていたが、指先に限らずその他様々な被写体を透明板10に押し当てても良い。被写体を透明板10に押し当てれば、被写体の表面に描写された模様(文字、数字、絵等を含む意である。)を固体撮像素子7又はラインセンサ63,64で撮像できたり、被写体の表面の凹凸により定義されたパターンを固体撮像素子7又はラインセンサ63,64で撮像できたりする。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、被写体の像が光ファイバ束によって伝送されるため、撮像素子が窓の近くに配置されていなかったり、窓と撮像素子との間に障害物があったりしても、撮像素子で被写体の像を撮像することができる。従って、窓の位置に関係なく撮像素子を筐体内にどこにでも配置することができる。また、窓から撮像素子までの間に光路のためのスペースがなくても、被写体の像を撮像素子で撮像することができるため、筐体内のスペースが狭くすることができ、画像入力装置の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像入力装置が適用された携帯電話機の断面図。
【図2】図1の携帯電話機とは別の携帯電話機の断面図。
【図3】図1及び図2の携帯電話機とは別の携帯電話機の断面図。
【図4】図1、図2及び図3の携帯電話機とは別の携帯電話機の断面図。
【図5】図1、図2、図3及び図4の携帯電話機とは別の携帯電話機の図面。
【図6】図1、図2、図3、図4及び図5の携帯電話機とは別の携帯電話機の図面。
【符号の説明】
1,30,40,50,60,70 携帯電話機(画像入力装置)
2 筐体
7 固体撮像素子(撮像素子)
11,31,51,71 光ファイバ束
63,64 ラインセンサ
61,62 フラット光ファイバ束
Claims (3)
- 内部に障害物が収容され、窓が形成された筐体と、
前記筐体の内部に配置され、前記筐体外にある被写体の像を前記窓を通じて一方の端から取り込んで、取り込んだ前記被写体の像を他方の端へ伝送する光ファイバ束と、
前記筐体の内部に配置され、前記光ファイバ束の他方の端に伝送された前記被写体の像を撮像する撮像素子と、を備えることを特徴とする画像入力装置。 - 前記撮像素子がラインセンサであり、
前記光ファイバ束は、複数の光ファイバが帯状に束となっており、
前記複数の光ファイバの他端が前記ラインセンサと平行になって配列されており、
前記複数の光ファイバの他端が前記ラインセンサに向き合っていることを特徴とする請求項1に記載の画像入力装置。 - 前記光ファイバ束が前記一方の端と前記他方の端との間において複数の束に分岐し、前記一方の端及び前記他方の端において前記複数の束が束ねられていることを特徴とする請求項1に記載の画像入力装置。
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Cited By (4)
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WO2015025752A1 (ja) | 2013-08-19 | 2015-02-26 | メビオール株式会社 | 植物栽培システムおよび植物栽培方法 |
EP3367294A4 (en) * | 2015-11-25 | 2018-11-07 | ZTE Corporation | Terminal having fingerprint identification function |
KR20240003754A (ko) | 2022-07-01 | 2024-01-09 | 메비올 가부시키가이샤 | 식물 재배 시스템 및 재배 방법 |
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2002
- 2002-07-30 JP JP2002221177A patent/JP2004064499A/ja active Pending
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