JP2004064468A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光源種を的確に判断し、良好なホワイトバランスで撮像することができる撮像装置を提供する。
【解決手段】CCD16において、630nm以上の波長の光を透過する赤末光透過フィルタを装着した複数の受光素子PD2(赤末−赤外光センサ)が、カラーフィルタを装着した複数の受光素子PD1間に、且つCCD16の全体に散らばるよう設けられる。赤末−赤外光センサの受光結果に基づいて、光源種を判断するための評価値(IR0/G0及びB0/R0)が算出され、算出されたIR0/G0及びB0/R0に基づいて光源種が判断され、判断された光源種に対応するゲイン値が決定される。ホワイトバランス調整回路30は、撮像により得られたデジタル信号に対し、該決定されたゲイン値をかけてホワイトバランスを調整する。
【選択図】 図1
【解決手段】CCD16において、630nm以上の波長の光を透過する赤末光透過フィルタを装着した複数の受光素子PD2(赤末−赤外光センサ)が、カラーフィルタを装着した複数の受光素子PD1間に、且つCCD16の全体に散らばるよう設けられる。赤末−赤外光センサの受光結果に基づいて、光源種を判断するための評価値(IR0/G0及びB0/R0)が算出され、算出されたIR0/G0及びB0/R0に基づいて光源種が判断され、判断された光源種に対応するゲイン値が決定される。ホワイトバランス調整回路30は、撮像により得られたデジタル信号に対し、該決定されたゲイン値をかけてホワイトバランスを調整する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像装置に係り、特に、被写体からの反射光を受光して、受光量に応じた信号を出力する受光素子が複数設けられた撮像素子を備えた撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在広く普及しているデジタルカメラ等の撮像装置には、光源の色温度に関わらず被写体に含まれる白色が忠実に再現されるよう、ホワイトバランスを調整する機能が備えられている。このホワイトバランスの調整を自動的に行うためには、被写体を照明する光源種を的確に判断する必要がある。
【0003】
例えば蛍光灯からの照明光は、太陽光や電球とは異なり、赤外光成分をほとんど含まない。従って、光源の赤外光成分の量を検出することにより光源種が蛍光灯であるか否かを判断できる。
【0004】
特開平8−32990号公報には、周辺光の赤外光成分を検出するセンサを設け、検出された赤外光成分により光源が蛍光灯であるか否かを判断してホワイトバランスを調整するビデオカメラが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平8−32990号公報に記載のビデオカメラでは、被写体を照明する光源とビデオカメラ付近の光源とが異なる場合、ビデオカメラ付近の光源からの照明光がビデオカメラに入射するため、被写体を照明する光源種が誤判断されてしまう可能性がある。例えば、室内から室外の被写体を撮像する場合、従来のビデオカメラでは、被写体を照明する太陽光の赤外光成分だけではなくビデオカメラの周辺光(室内を照らす光、例えば蛍光灯)も検出される。これでは、被写体を実際に照らす光源種は太陽光であるにも関わらず、蛍光灯と誤判断されてしまい、ホワイトバランスを誤補正してしまうという問題がある。
【0006】
また、従来の技術では、ビデオカメラに赤外線センサを別途設ける必要があるため、製造コスト及び販売価格が上昇してしまうという問題もある。
【0007】
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、光源種を的確に判断し、良好なホワイトバランスで被写体を撮像することができる撮像装置を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の撮像装置は、被写体からの光を赤、緑、青の各色成分に分解して受光し、受光した光量に応じた信号を出力する複数の第1受光素子、及び赤色成分の長波長側の光より長波長の光を受光し、受光した光量に応じた信号を出力するように前記第1受光素子間に設けられた複数の第2受光素子を備えた撮像素子と、前記第1受光素子から出力されたいずれかの色成分に応じた信号、及び第2受光素子から出力された信号に基づいて、前記被写体を照明した光源種を判断する光源種判断手段と、前記判断手段の判断結果に基づいて、ホワイトバランスを制御するホワイトバランス制御手段と、を含んで構成されている。
【0009】
請求項1記載の発明は、撮像装置には、被写体からの光を、赤、緑、青の各色成分に分解して受光し、受光した光量に応じた信号を出力する複数の第1受光素子、及び赤色成分の長波長側の光より長波長の光を受光し、受光した光量に応じた信号を出力する複数の第2受光素子により構成された撮像素子が設けられている。第2受光素子は、第1受光素子間に設けられている。第1受光素子の受光により、主としてカラー撮像画像が形成される。第2受光素子の受光により得られた信号により、被写体を照明する光源の赤色成分の長波長側の光より長波長の光が受光される。光源種判断手段は、第1受光素子及び第2受光素子の受光量に応じた信号に基づいて、被写体を照明する光源種を判断する。すなわち、被写体を照明する光源種に応じて、例えば、波長630nm以上の光であるなら、赤末〜赤外光の光量が異なるので、この赤色成分の長波長側の光より長波長の光を検出することにより、光源種を判断することができる。ホワイトバランス制御手段は、光源種判断手段で判断された光源種に基づき、該光源種に対応したホワイトバランス値を用いてホワイトバランスの制御を行う。
【0010】
なお、本発明において、赤色成分の長波長側の光より長波長の光には、赤外光及びそれ以上の長さの波長を有する光だけでなく、可視光領域の赤色成分の長波長側の光(所謂赤末光)も含まれる。
【0011】
このように、撮像装置の周辺光ではなく被写体を照明する光から光源種を判断するため、被写体の光源種を的確に判断でき、良好なホワイトバランスを得ることが可能となる。また、撮像素子自体に赤色成分の長波長側の光より長波長の光を検出する受光素子を設けたため、撮像装置に赤外線センサを設ける場合に比して、撮像装置を低コストで製造することができる。
【0012】
また、撮像装置においては一般的に、赤外光を遮断する赤外光遮光フィルタが撮像素子全体に設けられていることが多く、この場合には、第2受光素子では主として赤末光〜赤外光が受光されることとなる。このため、例えば、赤末光〜赤外光の領域の波長は蛍光灯にはほとんど含まれないことから、第2受光素子の受光結果により光源種が蛍光灯であるか否かを容易に判断できる。
【0013】
なお、撮像素子は、受光素子が備えられているものであればCCD(Charge Coupled Device)であっても、CMOSであってもよく、特に限定されない。
【0014】
請求項2に記載の発明は、前記請求項1記載の発明において、前記第2受光素子の各々は、マトリクス状に配置された前記複数の第1受光素子の間に設けられている。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、第2受光素子はそれぞれ、マトリクス状に配置された複数の第1受光素子の間に設けられる。これにより第2受光素子が撮像素子上に散在するよう配置されることとなる。従って、赤色成分の長波長側の光より長波長の光、例えば、630nm以上の光を、第2受光素子が撮像素子の縁辺等に列設された状態に比して精度高く検出することが可能となる。なお、撮像装置では画面の中心付近に被写体をとらえることが多いため、第2受光素子を、撮像素子の中心付近に多く配置してもよいし、撮像素子全体に平均的に散在させ、撮像素子の中心付近に配置された第2受光素子と縁辺付近に配置された第2受光素子の受光量の重み付けを異ならせるようにしてもよい。
【0016】
請求項3記載の発明では、前記光源種判断手段は、前記第2受光素子に隣接して位置する第1受光素子より得られた緑色成分に応じた信号の平均値と、前記第2受光素子の出力信号の平均値との比に基づいて光源種を判断する。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、光源種判断手段により、第2受光素子に隣接して位置する第1受光素子により得られた緑色成分に応じた信号の平均値と、第2受光素子の出力信号の平均値との比が算出される。光源種判断手段は、算出された比の値に基づいて光源種を判断する。例えば、比の値が予め定められた値以下であれば、光源種が蛍光灯であると判断されるようにしてもよい。このように、第1受光素子より得られた緑色成分に応じた信号と第2受光素子の出力信号とを用いることによって、光源種を的確に判断することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0019】
なお、以下では、本発明をデジタルカメラに適用した場合について説明する。
【0020】
図1に示される如く、デジタルカメラ10は、光学レンズ12を通過した被写体像を示す入射光に基づき被写体を撮像して被写体像を示すR、G、B3色のカラーアナログ画像信号を出力する撮像素子としてのCCD(Charge Coupled Device)16と、CCD16全体を覆い、赤外光を遮断する赤外光遮光フィルタ14と、CCD16により入力された信号に対して所定のアナログ信号処理を施すアナログ信号処理部18と、アナログ信号処理部18から入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器(以下、「A/D変換器」という。)20と、光学レンズ12を駆動するための駆動部22と、CCD16に対する撮影時のタイミング制御を行うCCD制御部24と、ストロボ50の発光の制御を行うストロボ制御部48と、シャッタスイッチ等のカメラ操作部52と、を備えている。
【0021】
A/D変換器20から出力されたデジタル信号(R、G、B信号のデジタル値)は、メモリ54に格納されると共に、メモリ54に格納されたデジタル信号は、デジタル信号処理回路26に入力される。デジタル信号処理回路26は、同時化回路28、ホワイトバランス調整回路30、ガンマ補正回路32、YC信号作成回路34、及びメモリ36から構成されている
同時化回路28は、メモリ54から読み出された点順次のR、G、B信号を同時式に変換し、このR、G、B信号をホワイトバランス調整回路30に出力する。ホワイトバランス調整回路30は、R、G、B信号のデジタル値の各々にゲインを乗算して増減するための乗算器30R、30G、30Bから構成されており、R、G、B信号は、乗算器30R、30G、30Bにそれぞれ入力される。更に、乗算器30R、30G、30Bには、ホワイトバランス制御するためのゲイン値Rg、Gg、Bgが入力され、乗算器30R、30G、30Bはこれら2入力を乗算する。この乗算によってホワイトバランスが調整されたR’、G’、B’信号はガンマ補正回路32に入力される。
【0022】
ガンマ補正回路32は、ホワイトバランス調整されたR’、G’、B’信号が所定のガンマ特性となるように入出力特性を変更し、また、10ビットの信号が8ビットの信号となるように変更し、YC信号作成回路34に出力する。YC信号作成回路34は、ガンマ補正されたR、G、B信号から輝度信号Yとクロマ信号Cr、Cbとを作成する。これらの輝度信号Yとクロマ信号Cr、Cb(YC信号)は、メモリ36に格納される。
【0023】
デジタル信号処理回路26から出力されたRGB信号はスマートメディアやメモリスティック等の図示しない取り外し可能な記録メディアに記録されると共に、図示しない液晶ディスプレイに表示される。
【0024】
ここで、本実施の形態に係るCCD16の構造について説明する。
【0025】
CCD16には、図2に示すようなCCD(いわゆるハニカムCCD)を採用することができる。
【0026】
このCCD16の撮像部は、図2に示すように、1画素1色について1つずつ割り当てられると共に、所定の配列ピッチ(水平配列ピッチ=Ph(μm)、垂直配列ピッチ=Pv(μm))で、かつ隣接する受光素子PD1が垂直方向及び水平方向にずらされて2次元配置された複数の受光素子PD1と、この受光素子PD1の前面に形成された開口部APを迂回するように配置され、かつ受光素子PD1からの信号(電荷)を取り出して垂直方向に転送する垂直転送電極VELと、垂直方向最下に位置する垂直転送電極VELの垂直方向下側に配置され、垂直転送電極VELから転送されてきた信号を外部へ転送する水平転送電極HELと、を備えている。なお、同図に示す例では、開口部APを八角形のハニカム形状に形成している。
【0027】
ここで、水平方向に直線状に並んで配置された複数の垂直転送電極VELにより構成される垂直転送電極群には、各々垂直転送駆動信号V1、V2、・・・、V8の何れか1つを同時に印加することができるように構成されている。なお、同図に示す例では、1段目の垂直転送電極群に対して垂直転送駆動信号V3が、2段目の垂直転送電極群に対して垂直転送駆動信号V4が、3段目の垂直転送電極群に対して垂直転送駆動信号V5が、4段目の垂直転送電極群に対して垂直転送駆動信号V6が、5段目の垂直転送電極群に対して垂直転送駆動信号V7が、6段目の垂直転送電極群に対して垂直転送駆動信号V8が、7段目の垂直転送電極群に対して垂直転送駆動信号V1が、8段目の垂直転送電極群に対して垂直転送駆動信号V2が、各々印加できるように構成されている。
【0028】
一方、各受光素子PD1は隣接する1つの垂直転送電極VELに対し転送ゲートTGを介して電気的に接続されるように構成されている。同図に示す例では、各受光素子PD1が右下に隣接する垂直転送電極VELに転送ゲートTGを介して接続されるように構成されている。
【0029】
なお、同図において‘R’が記入された受光素子PD1の前面に形成された開口部APは赤色の光を透過する色分離フィルタ(カラーフィルタ)で覆われており、‘G’が記入された受光素子PD1の前面に形成された開口部APは緑色の光を透過する色分離フィルタで覆われており、‘B’が記入された受光素子PD1の前面に形成された開口部APは青色の光を透過する色分離フィルタで覆われている。すなわち、‘R’が記入された受光素子PD1は赤色光を、‘G’が記入された受光素子PD1は緑色光を、‘B’が記入された受光素子PD1は青色光を、各々受光し、受光した光量に応じたアナログ信号を各々出力する。
【0030】
CCD16は、更に、上述の受光素子PD1に比して低感度な受光素子PD2を備えている。受光素子PD2は図2に示される如く、複数の受光素子PD1間全てに設けられている。この受光素子PD2も受光素子PD1と同様に、その前面に開口部APが形成され、隣接する1つの垂直転送電極VELに対して転送ゲートTGにより電気的に接続されている。また、この受光素子PD2のうち、所定数の受光素子PD2には、その前面に形成された開口部APに、630nm以上の波長の光(比較的波長が長めの赤色の光である赤末光から赤外光)を透過する赤末光透過フィルタが予め装着されている。前述したように、CCD16は波長700nm以上の光を遮光する赤外光遮光フィルタ14で覆われているため、実質的には、赤末光透過フィルタを装着した受光素子PD2の感度は630nmから700nmの範囲となる。以下、赤末光透過フィルタに覆われた開口部APを有する受光素子PD2を、赤末−赤外光センサと呼称する。
【0031】
赤末−赤外光センサの配置数はCCD16の大きさに依存するが、本実施の形態では、低感度な受光素子PD2全体のうち、例えば25個数以上の受光素子PD2に赤末光透過フィルタが設けらている。これら赤末光透過フィルタが装着された受光素子PD2(すなわち、赤末−赤外光センサ)は、検出精度を高めるためCCD16全体に散らばるよう配置される。なお、撮像の際には、画面の中心付近に被写体をとらえることが多いため、赤末−赤外光センサはCCD16の中央付近に偏らせた状態で配置してもよい。赤末光透過フィルタが装着されていない受光素子PD2は、受光素子PD1と同様、撮像画像形成用に用いられてもよく、その使用形態は特に限定されない。
【0032】
赤末−赤外光センサにより検出された光は、本実施の形態では、光源種が蛍光灯であるか否かを判断する際に用いられる。具体的には、図3に示される如く、蛍光灯は630nm以上の波長成分をほとんど含んでいないのに対し、太陽光及び電球は630nm以上の波長成分を多く含んでいる。従って、蛍光灯の波長成分は赤末−赤外光センサではほとんど検出されない。このため、630nmから700nmの感度を有する赤末−赤外光センサにより、光源種が蛍光灯であるか否かが判断可能となる。
【0033】
次に、このCCD16の撮像時における各受光素子PD1及びPD2からの信号の取り出し動作を説明する。
【0034】
まず、転送ゲートTGを介して受光素子PD1に接続された垂直転送電極VELが含まれる垂直転送電極群(同図の斜線が付された垂直転送電極VEL)に対して所定の高電圧を印加すると共に、これらの垂直転送電極群に挟まれた垂直転送電極群(同図の白抜きの垂直転送電極VEL)に対して上記高電圧より低い所定の低電圧を印加する。すなわち、垂直転送駆動信号V2、V4、V6、及びV8を上記高電圧とし、垂直転送駆動信号V1、V3、V5、及びV7を上記低電圧とする。すると、受光素子PD1に転送ゲートTGを介して接続された垂直転送電極VELの下部にポテンシャル井戸が形成され、ここに当該垂直転送電極VELに接続された受光素子PD1に蓄積されていた電荷が一気に流れ込む。
【0035】
次に、受光素子PD1に転送ゲートTGを介して接続された垂直転送電極VELが含まれる垂直転送電極群の垂直方向下側に隣接する垂直転送電極群に対して上記高電圧より低く、かつ上記低電圧より高い中位電圧を印加する。すなわち、垂直転送駆動信号V1、V3、V5、及びV7を上記中位電圧とする。すると、中位電圧が印加された垂直転送電極VELの下部にもポテンシャル井戸が形成され、ここに受光素子PD1に転送ゲートTGを介して接続された垂直転送電極VELの下部のポテンシャル井戸から電荷が流れ込んでくる。
【0036】
次に、受光素子PD1に転送ゲートTGを介して接続された垂直転送電極VELが含まれる垂直転送電極群に対する印加電圧を上記低電圧とする。すなわち、垂直転送駆動信号V2、V4、V6、及びV8を上記低電圧とする。この結果、受光素子PD1に転送ゲートTGを介して接続された垂直転送電極VELの下部に蓄積されていた電荷が全て当該垂直転送電極VELの垂直方向下側に隣接する垂直転送電極VELの下部に形成されたポテンシャル井戸に移動する。
【0037】
これ以降、以上の動作を繰り返すことによって各受光素子PD1に蓄積された電荷を所謂バケツリレー式に垂直方向下方に隣接した垂直転送電極VELに順次転送していくことにより、水平転送電極HELを介して1フィールドで読み出すことができる。このようにCCD16では、フィールド蓄積方式及びフレーム蓄積方式による電荷の読み出しを併用可能に構成されている。
【0038】
受光素子PD2についても、受光素子PD1と同様の方法で信号が取り出されるが、転送ゲートTGが接続される電極は、隣接する受光素子PD1の転送ゲートTGが接続される電極とは異ならせて設けられている。また、本実施の形態においては、先に受光素子PD1の電荷を読み出してから受光素子PD2の電荷を読み出すようにしている。
【0039】
なお、本実施の形態の受光素子PD1は、本発明における第1受光素子に対応し、本実施の形態における赤末−赤外光センサは、本発明における第2受光素子に対応する。
【0040】
上記構成に加え、デジタルカメラ10は、CPU(中央演算処理装置)42と、ROM44とRAM46を備えたマイクロコンピュータで構成された制御回路40とを更に備えている。
【0041】
制御回路40は、デジタルカメラ10全体の動作を制御する。ROM44には、光源種とホワイトバランスのゲイン値とが対応付けられて格納されたゲインテーブルと、光源種を判断するために用いられる設定値と、該設定値を用いて光源種を判断し、判断された光源種に応じてゲインテーブルを参照してホワイトバランスゲイン値を決定する処理を行うプログラムとが記憶されている。
【0042】
詳しくは、ROM44のゲインテーブルには、各光源種、本実施の形態では、昼光型蛍光灯、昼白型蛍光灯、白色型蛍光燈、日陰、晴れの日向及び曇り、電球の各々に対応したR、G、B3色のホワイトバランスゲイン値(Rg、Gg、Bg)が格納されている。
【0043】
また、ROM44には、A/D変換器20から得られた赤末−赤外光センサの出力(IR)の平均値IR0と、赤末−赤外光センサの近傍に位置し、赤末−赤外光センサと同数程度の、例えば25個数以上の緑光(G)に感度を持つ受光素子PD1の出力の平均値G0との比IR0/G0に対応する閾値TH0が記憶されている。
【0044】
図3に示される如く、蛍光灯は630nmから700nm領域に分光エネルギーをほとんど有していない(すなわちIR成分が少ない)のに対し、太陽や電球は同領域の分光エネルギーを十分に有している。このため、蛍光灯下に位置する被写体を撮影したときのIR0/G0値は、太陽や電球が光源種である場合に比して小さくなる。また、蛍光灯は一般的に太陽や電球よりG成分の割合が多いため、光源種が蛍光灯の場合のIR0/G0値は更に小さなものとなる。TH0は、このような蛍光灯特有のスペクトル特性に基づき、蛍光灯と他の光源とを判別するための閾値として定められている。
【0045】
更にまた、ROM44には、赤末−赤外光センサと同程度の数、例えば25個数以上の青光(B)に感度を持つ受光素子PD1の出力の平均値B0と、同じく25個数以上の赤光(R)に感度を持つ受光素子PD1の出力の平均値R0との比B0/R0に対応する閾値TH1、TH2、TH3、TH4が記憶されている。
【0046】
閾値TH1及びTH2は、光源種が蛍光灯であると判断された場合、更に蛍光灯の種類(蛍光灯が昼光型、白色型、昼白型のいずれであるか)を判断するために用いられる。
【0047】
昼光型蛍光灯は、R成分が比較的多く含まれ、白色型蛍光灯は、B成分が比較的多く含まれる。昼白色型蛍光灯は、これらの中間の特性を有する。このことから、B0/R0の値の大きさは、昼光型蛍光灯<昼白色型蛍光灯<白色型蛍光灯となる。よって、本実施の形態では、(1)B0/R0>TH1であれば昼光型の蛍光灯、(2)B0/R0<TH2であれば白色型の蛍光灯、(3)TH1>B0/R0>TH2であれば昼白型の蛍光灯となるようなB0/R0の閾値TH1及びTH2(但し、TH1>TH2)を予め実験等で求めておき、ROM44に設定値として記憶させておく。
【0048】
閾値TH3及びTH4は、光源種が日陰、晴れの日向及び曇り(以下、日向)、電球のいずれであるかを判断するために用いられる。
【0049】
図3に示される如く、電球には、R成分が多く含まれるため、B0/R0の値は小さくなる。一方、太陽光には、B成分及びR成分共に多く含まれるため、B0/R0の値は電球に比して大きくなる。また、一般的にB成分は日向、日陰の順にその割合が高くなる。
【0050】
すなわち、B0/R0値の大きさは、電球<日向<日陰となる。よって、本実施の形態では、(4)B0/R0>TH3であれば日陰、(5)B0/R0<TH4であれば電球、(6)TH3>B0/R0>TH4であれば日向となるようなB0/R0の閾値TH3及びTH4(但し、TH3>TH4)を予め実験等で求めておき、ROM44に設定値として記憶させておく。
【0051】
以下、このような構成を有するデジタルカメラ10により操作者が被写体を撮影した場合のホワイトバランス制御について、詳細に説明する。
【0052】
操作者がデジタルカメラ10にて被写体をとらえると、光学レンズ12を通過した被写体像を示す入射光は、赤外光遮光フィルタ48により赤外光がカットされた状態でCCD16の受光素子PD1により受光され、被写体像を示すアナログ画像信号として出力される。また、CCD16の赤末−赤外光センサによる受光についても、同様にアナログ信号として出力される。
【0053】
続いて、アナログ信号処理部18はCCD16から入力された信号に対して所定のアナログ信号処理を施す。このアナログ信号は、A/D変換器20によりデジタル信号に変換される。A/D変換器20から出力されたデジタル信号は、一旦メモリ54に格納され、その後、デジタル信号処理回路26に入力される。一方、制御回路30に対しても、A/D変換器20で変換されたデジタル信号が入力される。
【0054】
これに続く処理については、ROM44に格納されたプログラムにより行われる。以下、図4のフローチャートを用いて説明する。ステップ100では、A/D変換器20から得られた赤末−赤外光センサの出力(IR)の平均値IR0と、赤末−赤外光センサの近傍に位置し、赤末−赤外光センサと同数程度の、例えば25個数以上の緑光(G)に感度を持つ受光素子PD1の出力の平均値G0とが求められる。そして双方の出力の平均値の比IR0/G0が評価値として算出される。
【0055】
更に、CCD16全体に設けられた受光素子PD1のうち、赤末−赤外光センサと同程度の数、例えば25個数以上の青光(B)に感度を持つ受光素子PD1の出力の平均値B0と、同じく25個数以上の赤光(R)に感度を持つ受光素子PD1の出力の平均値R0とが求められ、双方の平均値の比B0/R0が評価値として算出される。
【0056】
次に、ステップ102において、算出されたIR0/G0の値とROM44に記憶されたTH0とが比較される。IR0/G0<TH0の場合、光源種が蛍光灯であると判断される。続いて、ステップ104において、B0/R0の値とTH1とが比較される。B0/R0>TH1であれば、ステップ106で光源種は昼光型の蛍光灯であると判断される。ステップ104でB0/R0≦TH1であれば、続いてステップ108にてB0/R0とTH2とが比較される。B0/R0<TH2であれば、ステップ110にて光源種は白色型の蛍光灯であると判断される。ステップ108においてB0/R0≧TH2であれば、ステップ112にて光源種は昼白型の蛍光灯と判断される。これによって、蛍光灯の種類が判断される。
【0057】
また、ステップ102にて、IR0/G0≧TH0の場合には、ステップ114にてB0/R0の値とTH3とが比較される。B0/R0>TH3であれば、ステップ116で被写体は日陰に位置している(光源種は日陰)と判断される。ステップ114において、B0/R0≦TH3であれば、続いてステップ118において、B0/R0とTH4とが比較される。B0/R0<TH4であれば、ステップ120で光源種は電球と判断される。ステップ118でB0/R0≧TH4であれば、ステップ122で被写体は日向に位置している(光源種は日向)と判断される。
【0058】
光源種が判断されると、ステップ124で、ROM44に記憶されたゲインテーブルが参照され、判断された光源種に対応したホワイトバランスゲイン値が決定される。ゲインテーブルには、前述したように、各光源種とホワイトバランスゲイン値(Rg、Gg、Bg)が各々対応づけられて格納されている。ここで、上記の如く判断された光源種に対応するホワイトバランスゲイン値がゲインテーブルから読み出される。続いてステップ126で、読み出された値がホワイトバランス調整回路30の乗算器30R、30G、30Bに出力される。ホワイトバランス調整回路30では、同時化回路28から出力されたデジタル値(R、G、B信号)と、得られたホワイトバランスゲイン値とが乗算器30R、30G、30Bで乗算され、ホワイトバランス調整される。ホワイトバランス調整されて得られたデジタル信号(R’、G’、B’信号)は、ガンマ補正回路32に出力される。
【0059】
このように、本撮像装置によれば、光源種を的確に判断でき、良好なホワイトバランスで被写体を撮像することができる。
【0060】
なお、本実施の形態では、赤末−赤外光センサをCCD16の中央付近に偏らせた状態でCCD16の全体に散らばるように配置したが、CCD16全体に平均的に散在させてもよいし、平均的に散在させ且つCCD16の中心付近に配置された赤末−赤外光センサと縁辺付近に配置された赤末−赤外光センサの受光量に対する重み付けを異ならせるようにしてもよい。更に、被写体を撮像する際、順光の場合と逆光の場合とで、CCD16の中央付近と縁辺付近の重み付けを切り替えるようにすれば、容易且つ適正なホワイトバランス制御が可能となる。
【0061】
また、本実施の形態では、光源種を判断するための評価値としてIR0/G0値を用いたが、本発明の趣旨の範囲内において他の手法により算出された評価値を用いてもよく、特に限定されない。
【0062】
更に、本実施の形態において、受光素子PD1及びPD2の電荷の読み出しは、先に受光素子PD1の電荷を読み出してから受光素子PD2の電荷を読み出すようにしたが、スルー画の表示の際には、受光素子PD1が間引きされて読み出されるため、間引かれる受光素子PD1の間に受光素子PD2が配置されれば、受光素子PD1とPD2の同時読み出しが可能となる。
【0063】
更にまた、本発明は上記デジタルカメラに限られるものではなく、様々な撮像装置に適用可能である。
【0064】
【発明の効果】
以上説明した如く本発明によれば、光源種を的確に判断し、良好なホワイトバランスで被写体を撮像することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るデジタルカメラの構成を示したブロック図である。
【図2】CCDの構成の概略を示した図である。
【図3】各光源の分光特性及び赤末−赤外光センサの感度を示すグラフである。
【図4】ホワイトバランス制御の流れを示したフローチャートである。
【符号の説明】
10 デジタルカメラ(撮像装置)
14 赤外光遮光フィルタ
16 CCD(撮像素子)
26 デジタル信号処理回路
30 ホワイトバランス調整回路(ホワイトバランス制御手段)
40 制御回路(光源種判断手段、ホワイトバランス制御手段)
42 CPU
44 ROM
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像装置に係り、特に、被写体からの反射光を受光して、受光量に応じた信号を出力する受光素子が複数設けられた撮像素子を備えた撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在広く普及しているデジタルカメラ等の撮像装置には、光源の色温度に関わらず被写体に含まれる白色が忠実に再現されるよう、ホワイトバランスを調整する機能が備えられている。このホワイトバランスの調整を自動的に行うためには、被写体を照明する光源種を的確に判断する必要がある。
【0003】
例えば蛍光灯からの照明光は、太陽光や電球とは異なり、赤外光成分をほとんど含まない。従って、光源の赤外光成分の量を検出することにより光源種が蛍光灯であるか否かを判断できる。
【0004】
特開平8−32990号公報には、周辺光の赤外光成分を検出するセンサを設け、検出された赤外光成分により光源が蛍光灯であるか否かを判断してホワイトバランスを調整するビデオカメラが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平8−32990号公報に記載のビデオカメラでは、被写体を照明する光源とビデオカメラ付近の光源とが異なる場合、ビデオカメラ付近の光源からの照明光がビデオカメラに入射するため、被写体を照明する光源種が誤判断されてしまう可能性がある。例えば、室内から室外の被写体を撮像する場合、従来のビデオカメラでは、被写体を照明する太陽光の赤外光成分だけではなくビデオカメラの周辺光(室内を照らす光、例えば蛍光灯)も検出される。これでは、被写体を実際に照らす光源種は太陽光であるにも関わらず、蛍光灯と誤判断されてしまい、ホワイトバランスを誤補正してしまうという問題がある。
【0006】
また、従来の技術では、ビデオカメラに赤外線センサを別途設ける必要があるため、製造コスト及び販売価格が上昇してしまうという問題もある。
【0007】
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、光源種を的確に判断し、良好なホワイトバランスで被写体を撮像することができる撮像装置を得ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の撮像装置は、被写体からの光を赤、緑、青の各色成分に分解して受光し、受光した光量に応じた信号を出力する複数の第1受光素子、及び赤色成分の長波長側の光より長波長の光を受光し、受光した光量に応じた信号を出力するように前記第1受光素子間に設けられた複数の第2受光素子を備えた撮像素子と、前記第1受光素子から出力されたいずれかの色成分に応じた信号、及び第2受光素子から出力された信号に基づいて、前記被写体を照明した光源種を判断する光源種判断手段と、前記判断手段の判断結果に基づいて、ホワイトバランスを制御するホワイトバランス制御手段と、を含んで構成されている。
【0009】
請求項1記載の発明は、撮像装置には、被写体からの光を、赤、緑、青の各色成分に分解して受光し、受光した光量に応じた信号を出力する複数の第1受光素子、及び赤色成分の長波長側の光より長波長の光を受光し、受光した光量に応じた信号を出力する複数の第2受光素子により構成された撮像素子が設けられている。第2受光素子は、第1受光素子間に設けられている。第1受光素子の受光により、主としてカラー撮像画像が形成される。第2受光素子の受光により得られた信号により、被写体を照明する光源の赤色成分の長波長側の光より長波長の光が受光される。光源種判断手段は、第1受光素子及び第2受光素子の受光量に応じた信号に基づいて、被写体を照明する光源種を判断する。すなわち、被写体を照明する光源種に応じて、例えば、波長630nm以上の光であるなら、赤末〜赤外光の光量が異なるので、この赤色成分の長波長側の光より長波長の光を検出することにより、光源種を判断することができる。ホワイトバランス制御手段は、光源種判断手段で判断された光源種に基づき、該光源種に対応したホワイトバランス値を用いてホワイトバランスの制御を行う。
【0010】
なお、本発明において、赤色成分の長波長側の光より長波長の光には、赤外光及びそれ以上の長さの波長を有する光だけでなく、可視光領域の赤色成分の長波長側の光(所謂赤末光)も含まれる。
【0011】
このように、撮像装置の周辺光ではなく被写体を照明する光から光源種を判断するため、被写体の光源種を的確に判断でき、良好なホワイトバランスを得ることが可能となる。また、撮像素子自体に赤色成分の長波長側の光より長波長の光を検出する受光素子を設けたため、撮像装置に赤外線センサを設ける場合に比して、撮像装置を低コストで製造することができる。
【0012】
また、撮像装置においては一般的に、赤外光を遮断する赤外光遮光フィルタが撮像素子全体に設けられていることが多く、この場合には、第2受光素子では主として赤末光〜赤外光が受光されることとなる。このため、例えば、赤末光〜赤外光の領域の波長は蛍光灯にはほとんど含まれないことから、第2受光素子の受光結果により光源種が蛍光灯であるか否かを容易に判断できる。
【0013】
なお、撮像素子は、受光素子が備えられているものであればCCD(Charge Coupled Device)であっても、CMOSであってもよく、特に限定されない。
【0014】
請求項2に記載の発明は、前記請求項1記載の発明において、前記第2受光素子の各々は、マトリクス状に配置された前記複数の第1受光素子の間に設けられている。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、第2受光素子はそれぞれ、マトリクス状に配置された複数の第1受光素子の間に設けられる。これにより第2受光素子が撮像素子上に散在するよう配置されることとなる。従って、赤色成分の長波長側の光より長波長の光、例えば、630nm以上の光を、第2受光素子が撮像素子の縁辺等に列設された状態に比して精度高く検出することが可能となる。なお、撮像装置では画面の中心付近に被写体をとらえることが多いため、第2受光素子を、撮像素子の中心付近に多く配置してもよいし、撮像素子全体に平均的に散在させ、撮像素子の中心付近に配置された第2受光素子と縁辺付近に配置された第2受光素子の受光量の重み付けを異ならせるようにしてもよい。
【0016】
請求項3記載の発明では、前記光源種判断手段は、前記第2受光素子に隣接して位置する第1受光素子より得られた緑色成分に応じた信号の平均値と、前記第2受光素子の出力信号の平均値との比に基づいて光源種を判断する。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、光源種判断手段により、第2受光素子に隣接して位置する第1受光素子により得られた緑色成分に応じた信号の平均値と、第2受光素子の出力信号の平均値との比が算出される。光源種判断手段は、算出された比の値に基づいて光源種を判断する。例えば、比の値が予め定められた値以下であれば、光源種が蛍光灯であると判断されるようにしてもよい。このように、第1受光素子より得られた緑色成分に応じた信号と第2受光素子の出力信号とを用いることによって、光源種を的確に判断することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0019】
なお、以下では、本発明をデジタルカメラに適用した場合について説明する。
【0020】
図1に示される如く、デジタルカメラ10は、光学レンズ12を通過した被写体像を示す入射光に基づき被写体を撮像して被写体像を示すR、G、B3色のカラーアナログ画像信号を出力する撮像素子としてのCCD(Charge Coupled Device)16と、CCD16全体を覆い、赤外光を遮断する赤外光遮光フィルタ14と、CCD16により入力された信号に対して所定のアナログ信号処理を施すアナログ信号処理部18と、アナログ信号処理部18から入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換器(以下、「A/D変換器」という。)20と、光学レンズ12を駆動するための駆動部22と、CCD16に対する撮影時のタイミング制御を行うCCD制御部24と、ストロボ50の発光の制御を行うストロボ制御部48と、シャッタスイッチ等のカメラ操作部52と、を備えている。
【0021】
A/D変換器20から出力されたデジタル信号(R、G、B信号のデジタル値)は、メモリ54に格納されると共に、メモリ54に格納されたデジタル信号は、デジタル信号処理回路26に入力される。デジタル信号処理回路26は、同時化回路28、ホワイトバランス調整回路30、ガンマ補正回路32、YC信号作成回路34、及びメモリ36から構成されている
同時化回路28は、メモリ54から読み出された点順次のR、G、B信号を同時式に変換し、このR、G、B信号をホワイトバランス調整回路30に出力する。ホワイトバランス調整回路30は、R、G、B信号のデジタル値の各々にゲインを乗算して増減するための乗算器30R、30G、30Bから構成されており、R、G、B信号は、乗算器30R、30G、30Bにそれぞれ入力される。更に、乗算器30R、30G、30Bには、ホワイトバランス制御するためのゲイン値Rg、Gg、Bgが入力され、乗算器30R、30G、30Bはこれら2入力を乗算する。この乗算によってホワイトバランスが調整されたR’、G’、B’信号はガンマ補正回路32に入力される。
【0022】
ガンマ補正回路32は、ホワイトバランス調整されたR’、G’、B’信号が所定のガンマ特性となるように入出力特性を変更し、また、10ビットの信号が8ビットの信号となるように変更し、YC信号作成回路34に出力する。YC信号作成回路34は、ガンマ補正されたR、G、B信号から輝度信号Yとクロマ信号Cr、Cbとを作成する。これらの輝度信号Yとクロマ信号Cr、Cb(YC信号)は、メモリ36に格納される。
【0023】
デジタル信号処理回路26から出力されたRGB信号はスマートメディアやメモリスティック等の図示しない取り外し可能な記録メディアに記録されると共に、図示しない液晶ディスプレイに表示される。
【0024】
ここで、本実施の形態に係るCCD16の構造について説明する。
【0025】
CCD16には、図2に示すようなCCD(いわゆるハニカムCCD)を採用することができる。
【0026】
このCCD16の撮像部は、図2に示すように、1画素1色について1つずつ割り当てられると共に、所定の配列ピッチ(水平配列ピッチ=Ph(μm)、垂直配列ピッチ=Pv(μm))で、かつ隣接する受光素子PD1が垂直方向及び水平方向にずらされて2次元配置された複数の受光素子PD1と、この受光素子PD1の前面に形成された開口部APを迂回するように配置され、かつ受光素子PD1からの信号(電荷)を取り出して垂直方向に転送する垂直転送電極VELと、垂直方向最下に位置する垂直転送電極VELの垂直方向下側に配置され、垂直転送電極VELから転送されてきた信号を外部へ転送する水平転送電極HELと、を備えている。なお、同図に示す例では、開口部APを八角形のハニカム形状に形成している。
【0027】
ここで、水平方向に直線状に並んで配置された複数の垂直転送電極VELにより構成される垂直転送電極群には、各々垂直転送駆動信号V1、V2、・・・、V8の何れか1つを同時に印加することができるように構成されている。なお、同図に示す例では、1段目の垂直転送電極群に対して垂直転送駆動信号V3が、2段目の垂直転送電極群に対して垂直転送駆動信号V4が、3段目の垂直転送電極群に対して垂直転送駆動信号V5が、4段目の垂直転送電極群に対して垂直転送駆動信号V6が、5段目の垂直転送電極群に対して垂直転送駆動信号V7が、6段目の垂直転送電極群に対して垂直転送駆動信号V8が、7段目の垂直転送電極群に対して垂直転送駆動信号V1が、8段目の垂直転送電極群に対して垂直転送駆動信号V2が、各々印加できるように構成されている。
【0028】
一方、各受光素子PD1は隣接する1つの垂直転送電極VELに対し転送ゲートTGを介して電気的に接続されるように構成されている。同図に示す例では、各受光素子PD1が右下に隣接する垂直転送電極VELに転送ゲートTGを介して接続されるように構成されている。
【0029】
なお、同図において‘R’が記入された受光素子PD1の前面に形成された開口部APは赤色の光を透過する色分離フィルタ(カラーフィルタ)で覆われており、‘G’が記入された受光素子PD1の前面に形成された開口部APは緑色の光を透過する色分離フィルタで覆われており、‘B’が記入された受光素子PD1の前面に形成された開口部APは青色の光を透過する色分離フィルタで覆われている。すなわち、‘R’が記入された受光素子PD1は赤色光を、‘G’が記入された受光素子PD1は緑色光を、‘B’が記入された受光素子PD1は青色光を、各々受光し、受光した光量に応じたアナログ信号を各々出力する。
【0030】
CCD16は、更に、上述の受光素子PD1に比して低感度な受光素子PD2を備えている。受光素子PD2は図2に示される如く、複数の受光素子PD1間全てに設けられている。この受光素子PD2も受光素子PD1と同様に、その前面に開口部APが形成され、隣接する1つの垂直転送電極VELに対して転送ゲートTGにより電気的に接続されている。また、この受光素子PD2のうち、所定数の受光素子PD2には、その前面に形成された開口部APに、630nm以上の波長の光(比較的波長が長めの赤色の光である赤末光から赤外光)を透過する赤末光透過フィルタが予め装着されている。前述したように、CCD16は波長700nm以上の光を遮光する赤外光遮光フィルタ14で覆われているため、実質的には、赤末光透過フィルタを装着した受光素子PD2の感度は630nmから700nmの範囲となる。以下、赤末光透過フィルタに覆われた開口部APを有する受光素子PD2を、赤末−赤外光センサと呼称する。
【0031】
赤末−赤外光センサの配置数はCCD16の大きさに依存するが、本実施の形態では、低感度な受光素子PD2全体のうち、例えば25個数以上の受光素子PD2に赤末光透過フィルタが設けらている。これら赤末光透過フィルタが装着された受光素子PD2(すなわち、赤末−赤外光センサ)は、検出精度を高めるためCCD16全体に散らばるよう配置される。なお、撮像の際には、画面の中心付近に被写体をとらえることが多いため、赤末−赤外光センサはCCD16の中央付近に偏らせた状態で配置してもよい。赤末光透過フィルタが装着されていない受光素子PD2は、受光素子PD1と同様、撮像画像形成用に用いられてもよく、その使用形態は特に限定されない。
【0032】
赤末−赤外光センサにより検出された光は、本実施の形態では、光源種が蛍光灯であるか否かを判断する際に用いられる。具体的には、図3に示される如く、蛍光灯は630nm以上の波長成分をほとんど含んでいないのに対し、太陽光及び電球は630nm以上の波長成分を多く含んでいる。従って、蛍光灯の波長成分は赤末−赤外光センサではほとんど検出されない。このため、630nmから700nmの感度を有する赤末−赤外光センサにより、光源種が蛍光灯であるか否かが判断可能となる。
【0033】
次に、このCCD16の撮像時における各受光素子PD1及びPD2からの信号の取り出し動作を説明する。
【0034】
まず、転送ゲートTGを介して受光素子PD1に接続された垂直転送電極VELが含まれる垂直転送電極群(同図の斜線が付された垂直転送電極VEL)に対して所定の高電圧を印加すると共に、これらの垂直転送電極群に挟まれた垂直転送電極群(同図の白抜きの垂直転送電極VEL)に対して上記高電圧より低い所定の低電圧を印加する。すなわち、垂直転送駆動信号V2、V4、V6、及びV8を上記高電圧とし、垂直転送駆動信号V1、V3、V5、及びV7を上記低電圧とする。すると、受光素子PD1に転送ゲートTGを介して接続された垂直転送電極VELの下部にポテンシャル井戸が形成され、ここに当該垂直転送電極VELに接続された受光素子PD1に蓄積されていた電荷が一気に流れ込む。
【0035】
次に、受光素子PD1に転送ゲートTGを介して接続された垂直転送電極VELが含まれる垂直転送電極群の垂直方向下側に隣接する垂直転送電極群に対して上記高電圧より低く、かつ上記低電圧より高い中位電圧を印加する。すなわち、垂直転送駆動信号V1、V3、V5、及びV7を上記中位電圧とする。すると、中位電圧が印加された垂直転送電極VELの下部にもポテンシャル井戸が形成され、ここに受光素子PD1に転送ゲートTGを介して接続された垂直転送電極VELの下部のポテンシャル井戸から電荷が流れ込んでくる。
【0036】
次に、受光素子PD1に転送ゲートTGを介して接続された垂直転送電極VELが含まれる垂直転送電極群に対する印加電圧を上記低電圧とする。すなわち、垂直転送駆動信号V2、V4、V6、及びV8を上記低電圧とする。この結果、受光素子PD1に転送ゲートTGを介して接続された垂直転送電極VELの下部に蓄積されていた電荷が全て当該垂直転送電極VELの垂直方向下側に隣接する垂直転送電極VELの下部に形成されたポテンシャル井戸に移動する。
【0037】
これ以降、以上の動作を繰り返すことによって各受光素子PD1に蓄積された電荷を所謂バケツリレー式に垂直方向下方に隣接した垂直転送電極VELに順次転送していくことにより、水平転送電極HELを介して1フィールドで読み出すことができる。このようにCCD16では、フィールド蓄積方式及びフレーム蓄積方式による電荷の読み出しを併用可能に構成されている。
【0038】
受光素子PD2についても、受光素子PD1と同様の方法で信号が取り出されるが、転送ゲートTGが接続される電極は、隣接する受光素子PD1の転送ゲートTGが接続される電極とは異ならせて設けられている。また、本実施の形態においては、先に受光素子PD1の電荷を読み出してから受光素子PD2の電荷を読み出すようにしている。
【0039】
なお、本実施の形態の受光素子PD1は、本発明における第1受光素子に対応し、本実施の形態における赤末−赤外光センサは、本発明における第2受光素子に対応する。
【0040】
上記構成に加え、デジタルカメラ10は、CPU(中央演算処理装置)42と、ROM44とRAM46を備えたマイクロコンピュータで構成された制御回路40とを更に備えている。
【0041】
制御回路40は、デジタルカメラ10全体の動作を制御する。ROM44には、光源種とホワイトバランスのゲイン値とが対応付けられて格納されたゲインテーブルと、光源種を判断するために用いられる設定値と、該設定値を用いて光源種を判断し、判断された光源種に応じてゲインテーブルを参照してホワイトバランスゲイン値を決定する処理を行うプログラムとが記憶されている。
【0042】
詳しくは、ROM44のゲインテーブルには、各光源種、本実施の形態では、昼光型蛍光灯、昼白型蛍光灯、白色型蛍光燈、日陰、晴れの日向及び曇り、電球の各々に対応したR、G、B3色のホワイトバランスゲイン値(Rg、Gg、Bg)が格納されている。
【0043】
また、ROM44には、A/D変換器20から得られた赤末−赤外光センサの出力(IR)の平均値IR0と、赤末−赤外光センサの近傍に位置し、赤末−赤外光センサと同数程度の、例えば25個数以上の緑光(G)に感度を持つ受光素子PD1の出力の平均値G0との比IR0/G0に対応する閾値TH0が記憶されている。
【0044】
図3に示される如く、蛍光灯は630nmから700nm領域に分光エネルギーをほとんど有していない(すなわちIR成分が少ない)のに対し、太陽や電球は同領域の分光エネルギーを十分に有している。このため、蛍光灯下に位置する被写体を撮影したときのIR0/G0値は、太陽や電球が光源種である場合に比して小さくなる。また、蛍光灯は一般的に太陽や電球よりG成分の割合が多いため、光源種が蛍光灯の場合のIR0/G0値は更に小さなものとなる。TH0は、このような蛍光灯特有のスペクトル特性に基づき、蛍光灯と他の光源とを判別するための閾値として定められている。
【0045】
更にまた、ROM44には、赤末−赤外光センサと同程度の数、例えば25個数以上の青光(B)に感度を持つ受光素子PD1の出力の平均値B0と、同じく25個数以上の赤光(R)に感度を持つ受光素子PD1の出力の平均値R0との比B0/R0に対応する閾値TH1、TH2、TH3、TH4が記憶されている。
【0046】
閾値TH1及びTH2は、光源種が蛍光灯であると判断された場合、更に蛍光灯の種類(蛍光灯が昼光型、白色型、昼白型のいずれであるか)を判断するために用いられる。
【0047】
昼光型蛍光灯は、R成分が比較的多く含まれ、白色型蛍光灯は、B成分が比較的多く含まれる。昼白色型蛍光灯は、これらの中間の特性を有する。このことから、B0/R0の値の大きさは、昼光型蛍光灯<昼白色型蛍光灯<白色型蛍光灯となる。よって、本実施の形態では、(1)B0/R0>TH1であれば昼光型の蛍光灯、(2)B0/R0<TH2であれば白色型の蛍光灯、(3)TH1>B0/R0>TH2であれば昼白型の蛍光灯となるようなB0/R0の閾値TH1及びTH2(但し、TH1>TH2)を予め実験等で求めておき、ROM44に設定値として記憶させておく。
【0048】
閾値TH3及びTH4は、光源種が日陰、晴れの日向及び曇り(以下、日向)、電球のいずれであるかを判断するために用いられる。
【0049】
図3に示される如く、電球には、R成分が多く含まれるため、B0/R0の値は小さくなる。一方、太陽光には、B成分及びR成分共に多く含まれるため、B0/R0の値は電球に比して大きくなる。また、一般的にB成分は日向、日陰の順にその割合が高くなる。
【0050】
すなわち、B0/R0値の大きさは、電球<日向<日陰となる。よって、本実施の形態では、(4)B0/R0>TH3であれば日陰、(5)B0/R0<TH4であれば電球、(6)TH3>B0/R0>TH4であれば日向となるようなB0/R0の閾値TH3及びTH4(但し、TH3>TH4)を予め実験等で求めておき、ROM44に設定値として記憶させておく。
【0051】
以下、このような構成を有するデジタルカメラ10により操作者が被写体を撮影した場合のホワイトバランス制御について、詳細に説明する。
【0052】
操作者がデジタルカメラ10にて被写体をとらえると、光学レンズ12を通過した被写体像を示す入射光は、赤外光遮光フィルタ48により赤外光がカットされた状態でCCD16の受光素子PD1により受光され、被写体像を示すアナログ画像信号として出力される。また、CCD16の赤末−赤外光センサによる受光についても、同様にアナログ信号として出力される。
【0053】
続いて、アナログ信号処理部18はCCD16から入力された信号に対して所定のアナログ信号処理を施す。このアナログ信号は、A/D変換器20によりデジタル信号に変換される。A/D変換器20から出力されたデジタル信号は、一旦メモリ54に格納され、その後、デジタル信号処理回路26に入力される。一方、制御回路30に対しても、A/D変換器20で変換されたデジタル信号が入力される。
【0054】
これに続く処理については、ROM44に格納されたプログラムにより行われる。以下、図4のフローチャートを用いて説明する。ステップ100では、A/D変換器20から得られた赤末−赤外光センサの出力(IR)の平均値IR0と、赤末−赤外光センサの近傍に位置し、赤末−赤外光センサと同数程度の、例えば25個数以上の緑光(G)に感度を持つ受光素子PD1の出力の平均値G0とが求められる。そして双方の出力の平均値の比IR0/G0が評価値として算出される。
【0055】
更に、CCD16全体に設けられた受光素子PD1のうち、赤末−赤外光センサと同程度の数、例えば25個数以上の青光(B)に感度を持つ受光素子PD1の出力の平均値B0と、同じく25個数以上の赤光(R)に感度を持つ受光素子PD1の出力の平均値R0とが求められ、双方の平均値の比B0/R0が評価値として算出される。
【0056】
次に、ステップ102において、算出されたIR0/G0の値とROM44に記憶されたTH0とが比較される。IR0/G0<TH0の場合、光源種が蛍光灯であると判断される。続いて、ステップ104において、B0/R0の値とTH1とが比較される。B0/R0>TH1であれば、ステップ106で光源種は昼光型の蛍光灯であると判断される。ステップ104でB0/R0≦TH1であれば、続いてステップ108にてB0/R0とTH2とが比較される。B0/R0<TH2であれば、ステップ110にて光源種は白色型の蛍光灯であると判断される。ステップ108においてB0/R0≧TH2であれば、ステップ112にて光源種は昼白型の蛍光灯と判断される。これによって、蛍光灯の種類が判断される。
【0057】
また、ステップ102にて、IR0/G0≧TH0の場合には、ステップ114にてB0/R0の値とTH3とが比較される。B0/R0>TH3であれば、ステップ116で被写体は日陰に位置している(光源種は日陰)と判断される。ステップ114において、B0/R0≦TH3であれば、続いてステップ118において、B0/R0とTH4とが比較される。B0/R0<TH4であれば、ステップ120で光源種は電球と判断される。ステップ118でB0/R0≧TH4であれば、ステップ122で被写体は日向に位置している(光源種は日向)と判断される。
【0058】
光源種が判断されると、ステップ124で、ROM44に記憶されたゲインテーブルが参照され、判断された光源種に対応したホワイトバランスゲイン値が決定される。ゲインテーブルには、前述したように、各光源種とホワイトバランスゲイン値(Rg、Gg、Bg)が各々対応づけられて格納されている。ここで、上記の如く判断された光源種に対応するホワイトバランスゲイン値がゲインテーブルから読み出される。続いてステップ126で、読み出された値がホワイトバランス調整回路30の乗算器30R、30G、30Bに出力される。ホワイトバランス調整回路30では、同時化回路28から出力されたデジタル値(R、G、B信号)と、得られたホワイトバランスゲイン値とが乗算器30R、30G、30Bで乗算され、ホワイトバランス調整される。ホワイトバランス調整されて得られたデジタル信号(R’、G’、B’信号)は、ガンマ補正回路32に出力される。
【0059】
このように、本撮像装置によれば、光源種を的確に判断でき、良好なホワイトバランスで被写体を撮像することができる。
【0060】
なお、本実施の形態では、赤末−赤外光センサをCCD16の中央付近に偏らせた状態でCCD16の全体に散らばるように配置したが、CCD16全体に平均的に散在させてもよいし、平均的に散在させ且つCCD16の中心付近に配置された赤末−赤外光センサと縁辺付近に配置された赤末−赤外光センサの受光量に対する重み付けを異ならせるようにしてもよい。更に、被写体を撮像する際、順光の場合と逆光の場合とで、CCD16の中央付近と縁辺付近の重み付けを切り替えるようにすれば、容易且つ適正なホワイトバランス制御が可能となる。
【0061】
また、本実施の形態では、光源種を判断するための評価値としてIR0/G0値を用いたが、本発明の趣旨の範囲内において他の手法により算出された評価値を用いてもよく、特に限定されない。
【0062】
更に、本実施の形態において、受光素子PD1及びPD2の電荷の読み出しは、先に受光素子PD1の電荷を読み出してから受光素子PD2の電荷を読み出すようにしたが、スルー画の表示の際には、受光素子PD1が間引きされて読み出されるため、間引かれる受光素子PD1の間に受光素子PD2が配置されれば、受光素子PD1とPD2の同時読み出しが可能となる。
【0063】
更にまた、本発明は上記デジタルカメラに限られるものではなく、様々な撮像装置に適用可能である。
【0064】
【発明の効果】
以上説明した如く本発明によれば、光源種を的確に判断し、良好なホワイトバランスで被写体を撮像することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るデジタルカメラの構成を示したブロック図である。
【図2】CCDの構成の概略を示した図である。
【図3】各光源の分光特性及び赤末−赤外光センサの感度を示すグラフである。
【図4】ホワイトバランス制御の流れを示したフローチャートである。
【符号の説明】
10 デジタルカメラ(撮像装置)
14 赤外光遮光フィルタ
16 CCD(撮像素子)
26 デジタル信号処理回路
30 ホワイトバランス調整回路(ホワイトバランス制御手段)
40 制御回路(光源種判断手段、ホワイトバランス制御手段)
42 CPU
44 ROM
Claims (3)
- 被写体からの光を赤、緑、青の各色成分に分解して受光し、受光した光量に応じた信号を出力する複数の第1受光素子、及び赤色成分の長波長側の光より長波長の光を受光し、受光した光量に応じた信号を出力するように前記第1受光素子間に設けられた複数の第2受光素子を備えた撮像素子と、
前記第1受光素子から出力されたいずれかの色成分に応じた信号、及び第2受光素子から出力された信号に基づいて、前記被写体を照明した光源種を判断する光源種判断手段と、
前記判断手段の判断結果に基づいて、ホワイトバランスを制御するホワイトバランス制御手段と、
を含む撮像装置。 - 前記第2受光素子の各々は、マトリクス状に配置された前記複数の第1受光素子の間に設けられている請求項1記載の撮像装置。
- 前記光源種判断手段は、前記第2受光素子に隣接して位置する第1受光素子より得られた緑色成分に応じた信号の平均値と、前記第2受光素子の出力信号の平均値との比に基づいて光源種を判断する請求項1または請求項2記載の撮像装置。
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