JP2004064146A - 導光体、ライン照明装置及び画像入力装置 - Google Patents

導光体、ライン照明装置及び画像入力装置 Download PDF

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Tsuyoshi Morino
森野 剛志
Yoshinori Motomiya
本宮 佳典
Masataka Shirato
白土 昌孝
Hajime Sudo
須藤 肇
Atsushi Sadamoto
貞本 敦史
Koichiro Kawano
川野 浩一郎
Keisuke Maemura
前村 敬介
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Abstract

【課題】光源での消費電力を抑え、光源から発生する光を照明領域に効率的に出射させ、且つ小型化及び製造コストの低下が可能な導光体、ライン照明装置及び画像入力装置を提供する。
【解決手段】導光体10と、基板2に光源が設けられた光源モジュール1とを具備するライン照明装置100であって、導光体10は、光源を取り付け可能な基板15、この基板15が端面に設けられた棒状部11とを備え、棒状部11は、その長手方向に沿って設けられる光射出面14と、棒状部11内を伝搬する光を長手方向に対して略垂直をなす方向に散乱させる散乱マーク12と、この散乱マーク12により散乱された光を棒状部11内で反射させ光射出面14に導くための曲面状の反射面13、光源を固定する為の光源取付部16a、16b、光源を収容する為の光源収容凹部18及び漏れ光防止部17を備える。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファクシミリやコピー機、ハンドスキャナ、光学的文字読み取り装置(OCR)等に用いられる導光体およびライン照明装置、並びにこれらを用いた画像入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば撮像素子で画像データを得る際には、対象物を照明するためのライン照明装置が用いられている。ライン照明装置は、光源と導光体から構成されており、光源からの光を効率的に、対象物に照射することが求められている。
【0003】
この種のライン照明装置に用いられる導光体の例として、特開平8−163320号公報に開示されたものがある。ライン照明装置の原理的な動作を図8を用いて説明すると、導光体101は透明樹脂で作成されたもので、その端面には光源である発光ダイオード(LED)103が取り付けられている。カラーイメージスキャナなどの用途の場合には、LED103から射出した光は、導光体内部の壁面に反射しながら伝搬し、もう一方の端面に向かう。
【0004】
伝搬する光は、散乱マーク102により散乱され、光射出面104から外部に放出される。この導光体の外側には、図9に示すように、反射カバー105が設置されている。散乱マーク102で散乱した光は、導光体101の外へ放出されても、光射出面104に当たった場合は再度導光体の中へ導かれる。導光体101の照明領域106に近い一部は光射出面104として、光を外部に出力するようになっている。この光射出面104から射出された光は、ガラス板107を介して照明領域106を照明する。
【0005】
また、この例では、散乱マーク102により光の一部が導光体101の光射出面104から外に放出されると、光の強度は光源から遠ざかるにしたがって次第に減衰する。そこで、光源から遠ざかるにしたがって、光の取り出し効率を向上させて行くために、散乱マーク102の密度を増加させたり、マークの幅を増加させるなどして、照明領域106における照度を均一にすることも行われていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術では、散乱マークで散乱した光が反射カバーで更に繰り返し反射し、散乱するため、導光体から射出される光は様々な方向に伝搬する成分を持っている。そのため、照射領域から離れた領域まで照明してしまう不要な光を十分抑制することが困難であった。従って、光源で発生する光を効率よく利用することが難しく、光源で消費する電力を大きくすることなく十分な照度の照明を実現することが難しいと言う問題があった。又、反射カバー105を設置するための、スペース及びコストも必要であった。
【0007】
本発明の目的は、光源での消費電力を抑え、光源から発生する光を照明領域に効率的に射出させ、且つ小型化及び製造コストの低下が可能な導光体、ライン照明装置及び画像入力装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の第1の特徴は、(イ)光源を取り付け可能な基板と、(ロ)この基板が端面に設けられた棒状部とを備え、(ハ)棒状部は、その長手方向に沿って設けられる光射出面と、棒状部内を伝搬する光を前記長手方向に対して略垂直をなす方向に散乱させる散乱マークと、(ニ)この散乱マークにより散乱された光を前記棒状部内で反射させ前記光射出面に導くための曲面状の反射面とを具備する導光体であることを要旨とする。更に本発明の第1の特徴は(ホ)基板の表面に漏れ光を制限するための漏れ光防止部が設けられ、(ヘ)光射出面は、散乱マークにより散乱された光が棒状部の外側の照明領域に照射されるよう形成された凹面であることを加えても良い。
【0009】
本発明の第2の特徴は、(イ)光源を備えた光源モジュールと、(ロ)この光源モジュールが取り付けられた導光体とを備え、(ハ)導光体は、光源モジュールを取り付ける基板と、(ニ)この基板が端面に設けられた棒状部とを備え、(ホ)棒状部は、その長手方向に沿って設けられる光射出面と、棒状部内を伝搬する光を前記長手方向に対して略垂直をなす方向に散乱させる散乱マークと、(ヘ)この散乱マークにより散乱された光を前記棒状部内で反射させ前記光射出面に導くための曲面状の反射面とを具備するライン照明装置であることを要旨とする。更に本発明の第2の特徴は(ト)光源モジュールと導光体が接合する位置周辺に漏れ光を制限する漏れ光防止部が設置され、(チ)光射出面は、散乱マークにより散乱された光が棒状部の外側の照明領域に照射されるよう形成された凹面であることを加えても良い。
【0010】
本発明の第3の特徴は、(イ)光源を備えた光源モジュールと、(ロ)光源モジュールが取り付けられた導光体と、(ハ)この導光体から射出した光により照明された照明領域からの光を結像するための結像光学部と、(ニ)この結像光学部により結像された光を読み取るためのイメージセンサとを備え、(ホ)前記導光体は、前記光源モジュールを取り付け可能な基板と、(ヘ)この基板が端面に設けられた棒状部とを備え、(ト)棒状部は、その長手方向に沿って設けられる光射出面と、棒状部内を伝搬する光を長手方向に対して略垂直をなす方向に散乱させる散乱マークと、(チ)この散乱マークにより散乱された光を棒状部内で反射させ光射出面に導くための曲面状の反射面とを具備する画像入力装置であることを要旨とする。更に、本発明の第3の特徴は、(リ)光源モジュールと導光体が接合する位置周辺に漏れ光を制限する漏れ光防止部が設置され、(ヌ)光射出面は、散乱マークにより散乱された光が棒状部の外側の照明領域に照射されるよう形成された凹面であることを加えても良い。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る第1及び第2の実施の形態を図面に基づいて説明する。第1の実施の形態ではライン照明装置、第2の実施の形態では画像入力装置について説明する。尚、本発明は以下の実施の形態にとらわれず、その趣旨を脱しない範囲で種々変更して実施できることは勿論である。又、図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係及び比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
【0012】
(第1の実施の形態)
(ライン照明装置)
本発明の第1の実施の形態に係るライン照明装置100は、図1に示すように、導光体10と、基板2に光源が設けられた光源モジュール1とを具備する。導光体10は、光源を取り付け可能な基板15、この基板15が端面に設けられた棒状部11とを備え、棒状部11は、その長手方向に沿って設けられる光射出面14と、棒状部11内を伝搬する光を長手方向に対して略垂直をなす方向に散乱させる散乱マーク12と、この散乱マーク12により散乱された光を棒状部11内で反射させ光射出面14に導くための曲面状の反射面13、光源を固定する為の光源取付部16a、16b、光源を収容する為の光源収容凹部18及び漏れ光防止部17を備える。
【0013】
棒状部11は、導光材料で棒状に形成された導光体10の主要構成部である。導光体10の材質は、例えば透明なアクリルやポリカーボネート、または透明な光学ガラスにより形成される。
【0014】
散乱マーク12は、図1では、導光体10に三角形柱状の斬り込みを入れ、光を反射させるプリズムを形成することにより構成され、棒状部11内を伝搬する光を導光体10の長手方向と略垂直方向に散乱させる。又、散乱マーク12とする位置の表面を拡散性の粗面とするような微妙な起伏を形成してもよく、あるいは所定形状の起伏を形成して、反射面を構成し、全反射条件で伝搬してきた光線を所定方向へ反射、屈折等させる作用を利用しても良い。この他、散乱マーク12の具体例としては、導光体10の所定位置に塗布された白色塗料、拡散材入りの塗料、拡散性の表面を有する金属、紙、樹脂、その他の小片の部材を、透明接着剤を介して貼り付けしたもの等多様な構成手段があり、性能のほか、製造性やコスト等の観点も含めて用途に応じて適したものを選択する。また、散乱マーク12は導光体10表面の所定領域の形状を変化させたものでもよい。
【0015】
反射面13は、散乱マーク12により散乱された光を棒状部11内で反射させる。又、反射面13は曲線形状を有している。この曲線形状は、稜線位置に形成された散乱マーク12から出た光が、反射し、光射出面14および原稿を配置するガラス板の表面で屈折した後、正しく原稿を読み取る位置を照射するように設計されている。反射面13の具体的形状は、後述するガラス板の厚さや屈折率、装置のサイズ等に応じて柔軟に設計することが望ましい。光射出面14は、反射面13で反射した光を棒状部11外部へ射出させる。又、光射出面14は、散乱マーク12により散乱された光が棒状部11外部の所定領域に照射されるよう形成された凹面に形成される。具体的に、光射出面14には凹面シリンドリカルレンズ等を使用する。
【0016】
基板15は、図2に示すように、棒状部11と一体に構成され、導光体10と光源モジュール1とを接続するためのコネクタの働きをする。尚、基板15と棒状部11は分離が可能でも不可能でも良い。光源取付部16a、16bは、基板15と一体に構成された、光源モジュール1を接合する為の部材である。接合についての詳細は後述する。
【0017】
漏れ光防止部17は、図1に示すように、光入射面とは反対側の面、つまり基板15の棒状部11側の面に形成する。漏れ光防止部17を形成する領域は、基板15の光入射面側の一部若しくは基板15全体を覆うように形成しても良い。光源モジュール1側の一部に形成しても良い。つまり、発光素子3が光源収容凹部18の各面に対して照射する際の漏れ光が防止可能な領域であれば良い。漏れ光防止部17の形成方法として、図1では、斜線部の部分に不透明な塗料を塗布している。この他の形成方法として、不透明な部材で覆う、金属を蒸着する、表面を粗面化加工する、表面を鋸歯状に加工する等が考えられる。これら領域及び形成方法の選択は、製造コストと必要な性能の兼ね合いで決定されるものとする。光源収容凹部18は、棒状部11の長手方向の少なくとも一方の端面に形成される、光源を収容する為の凹部である。発光素子3に接合すると、光源収容凹部18の各面からは、導光体10内部へ対して光が入射される。図1及び図2では、光源収容凹部18は四角形状に形成されているが、これは円柱状等の他の形状でも良い。形状は光の入射の性質に適切なものを選択するものとする。
【0018】
光源モジュール1は、図1及び図2に示すように、基板2、発光素子3、差込穴4a、4b及び光源モジュール突起部5を備えている。
【0019】
基板2は、発光素子3を取り付けるための板状の部材等である。基板2はアクリル等で形成されることが望ましいが、材質は特に問わない。発光素子3はLED等から構成される。カラーイメージスキャナ等の用途の場合には、3色の光による照明が必要なため、赤、緑、青の発光波長を持つ3個または必要に応じてより多数の光源が取り付けられる。発光素子3は、光源収容凹部18に密着して収容されるように取り付けられる。光源モジュール突起部5は、発光素子3を保護する為の透明な膜であり、アクリル等の材料より形成される。
【0020】
差込穴4a、4bは、光源取付部16a、16bと接合(嵌合)するための穴である。光源モジュール1及び導光体10を接合するには、図2に示すように、差込穴4a及び4bと、光源取付部16a、16bが嵌合するように互いを配置し、且つ光源モジュール突起部5と光源収容凹部18が嵌合するように互いを配置する。尚、図2においては、差込穴4a、4bが凹型、光源取付部16a、16bが凸型と形成されているが、この構成は逆であっても構わない。この差込穴4a、4bは貫通穴でも、所定の深さの底付き穴でも良い。又、基板2と基板15の対向する面を接着する等の嵌合以外の手段によって光源モジュール1と導光体10を接合しても構わない。又、基板15の形状は、棒状部11の断面積より多少広い面積をもつような板状にすると良く、ライン照明装置100の利用できるスペースや、光源モジュール1の形状によって最適なものを選択するとよい。また、発光素子3より発した光が、光源収容凹部18より、棒状部11により多く入射するように、基板15の板厚はできるだけ薄くすることが好ましい。このような嵌合を目的とした突起物と差込み穴の形状および数量は、基板2及び基板15の形状や、ライン照明装置100が設置されるスペースによって適したものを選択すればよく、上述の固定手段は、いずれか一つを用いても、全てを併用しても良い。
【0021】
(ライン照明装置による光の伝搬の動作)
以下に、ライン照明装置100による光の伝搬の動作について説明する。
【0022】
(a)先ず、発光素子3から射出した光は、光源収容凹部18の各面から導光体10内部に入射される。
【0023】
(b)導光体10内部に入射された光の多くは、棒状部11内部を壁面の反射面13に反射しながら伝搬され、もう一方の導光体10端面に向かう。この時、導光体10の内面の反射面13による反射で、全反射条件を満足する光は減衰することなく伝搬される。又、漏れ光防止部17は、入射された光が、棒状部11に入射せずに、光源収容凹部18の光入射面以外から射出されることを防止する。
【0024】
(c)伝搬される光は、導光体10の長手方向に反射を繰り返す。伝搬の途中で、稜線部分に形成された散乱マーク12に光が当たると、殆どの光は臨界角以上の入射角となるため全反射され、反射面13において、光の損失は抑制される。反射した光は光射出面14を通って導光体10外部へ射出される。
【0025】
(d)射出された光は、光射出面14の凹面による屈折作用により偏向され、光はガラス板121(後述する)に斜めに入射する。そしてガラス板121表面でも屈折により進行方向が偏向され、照明領域を照明する。
【0026】
以下、各工程について詳述する。(b)の工程に記載の様に漏れ光防止部17は、光入射面以外の面からの光射出を防ぐ。ここで、光入射面とは、光源モジュール1の発光素子3が接続される基板15上の面、即ち光源収容凹部18の底面を意味する。
【0027】
光入射面から基板15へと入射した光は、すべて棒状部11へと導光されるのが望ましいが、実際には基板15の光入射面以外の面から外部へ射出する漏れ光が存在し、その漏れ光の中には照明領域に到達してしまう光が存在する。その結果、漏れ光が照明領域の発光部近傍部分の照度を、過度に大きくしてしまうことになる。そこで、漏れ光防止部17では、基板15からの漏れ光を遮蔽し、導光体10内部へ適切な光入射を行うことにより、過度に照明領域106を照射する不要な光を除去することが出来る。
【0028】
図6は漏れ光防止部17を設けた場合と設けない場合の主走査方向の照度分布グラフを示している。この照度分布グラフは、漏れ光防止部17を設けない場合、光源の発光面位置近傍で一時的な高照度の漏れ光が発生し、漏れ光防止部17を設けた場合の方は、照度に関わらず、比較的均一な照度分布を保っていることを証明している。
【0029】
次に、(c)の工程に記載の、光を反射させる散乱マーク12を使用して、照度を均一にする為の具体的方法としては、散乱マーク12の密度を増加させる方法がある。この他、導光体10に突起やくぼみを形成する散乱マーク12の場合には、その大きさや深さを変化させる方法等を用い、粗面を形成する散乱マーク12の場合は、その表面の粗さを変化させる方法等を用いる。
【0030】
(d)の工程において、光射出面14を通って導光体10外部へ射出された光は、図3に示すように、光射出面14の屈折作用により偏向され、ガラス板121に斜めに入射する。更にガラス板121表面でも屈折により進行方向が偏向される。このガラス板121は原稿を読み取り部20の読み取り可能な領域に配置する為の板である。ガラス板121は透明板であればよく、材質はガラスに限らず、アクリル、ポリカーボネートその他の樹脂であってもかまわない。その際は傷に弱くなるため、保護コーティング等の表面処理することが望ましい。また、ガラス、樹脂のいずれの場合も、光の反射による損失を抑制するために、反射防止膜のコーティング等を施すのも可能である。これらの材料や処理の選択は、装置の用途や価格等に応じて装置毎に決定する。又、ガラス板121を介して原稿を読み取る場合、外界から光学系を隔離することが可能になるため、外界から進入する埃等のダストにより装置が劣化するのを防止することができる。
【0031】
以下、(b)の工程において用いる反射面13の設計方法を、従来例と比較して説明する。従来の反射面13においては、図3に示すように、平面状の平面状仮想光射出面125および点状の点状仮想散乱マーク126を仮定し、点状仮想散乱マーク126から出た光が反射面13で反射し、平面状仮想光射出面125と、ガラス板121の2つの屈折面を経た後、読み取り位置124の1点に集束するように形状を決めていた。しかしながらこのような形状の厳密解を解析的に求めることは、一般には困難なことである。このため第1の実施の形態においては、光線追跡シミュレーション法等の近似解法による設計が用いられる。この方法では、通常、反射面13の曲面形状を、いくつかの未知パラメータを含む数式で記述しておき、いくつかのサンプル光線に対して、光路が所望のものに近づくように最適化の処方にしたがって設計パラメータを決定していく。最適化方法としては、最小二乗法、勾配法、あるいは遺伝的アルゴリズム等、種々の方法が考えられる。以下、反射面13の設計計算の実施例を示す。
【0032】
(実施例)
先ず、装置設計のプロセスにおいて、ガラス板121の材料と厚さ、導光体10の材料と光射出面14の位置が先に決まる場合を想定し、光路を逆向きに追うモデルを用い、最小二乗法に基づく最適化計算で曲面を決定する。図4の装置において、原稿の読み取り部124は、照明角度約25度〜63度の範囲で照明するものとし、この間の照明角度となる光線41本をサンプル光線として、この光線を逆向きに追跡し、二度の屈折と、一度の反射の後の光線が点状仮想散乱マーク126に最近接するように最適化計算を行った。具体的には、逆向きの光線追跡した場合の、反射後の各光線から点状仮想散乱マーク126までの二乗和が最小になるように非線形最小二乗法の処方にしたがって曲面を定めた。曲面形状は、図4のようにガラス面に対して45度傾いて設定された平面状仮想光射出面125にそってX軸を想定し、それと垂直な方向にZ軸を設置した。曲線を表す式を、次に示す式(1)とした。
【0033】
X=C(1)Z+C(2)Z+C(3)Z+C(4)Z+C(5)Z+C(6)Z+C(7)Z+C(8)Z+C(9)Z+C(10)Z10+C(11)Z11+C(12)Z12・・・・・(1)
係数C(1)、C(2)、…、C(12)は曲線を特定する未知のパラメータであり、本実施例では、以下に示す値となった。ただし、Eは十のべき乗を表す。
【0034】
【表1】
Figure 2004064146
以上の計算結果を基に、光射出面14を凹面シリンドリカルレンズとして形成すると、図3のように、長手方向から見た場合の断面図では、光射出面14の形成する曲線は、ある円がなす円弧の一辺となる。この円の半径Rは、特定の設計方法に限定されるものではなく、導光体10の屈折率、反射面13の形状、ガラス板121の厚さや屈折率、装置のサイズ、または照度均一性が必要とされる領域(以下、照度均一領域と記載)に幅等に応じて柔軟に決定される。照度均一領域とは、図5に示すように、照度分布をX軸が照度の高低、Y軸が副走査方向とした分布表で表した場合、折れ線グラフが平らになる領域の幅である。照度均一領域が小さく、折れ線グラフの頂点が尖っていると、図4に示すように、読み取り部124のライン光が集束されていることを示す。集束度が高いと、画像読み取りの際に、陰影のバランスがくずれ、画像を正確に読み取ることが出来なくなる。又、照度均一領域が過度に大きく、折れ線グラフの頂点の平ら部分が長すぎると、ライン光が広域に散乱されていることを示し、画像読み取りの際に、光度が不足し、画像全体が暗くなってしまう。発明者らの知見及びシミュレーションによる実験の結果によると、図3に示した構成と上述の反射面13の形状に対して、照度均一性を保つために副走査方向には約1.5mmの幅の照度均一領域が最適であった。又、光射出面14の半径Rを変化させて照度計算シミュレーションを行うことにより、最適な半径Rの値を求めると、最適な半径Rの値は、約1.6mm〜2.2mmであり、好ましくは約2.0mmであった。
【0035】
このように、第1の実施の形態によるライン照明装置100によると、光射出面14を凹面に形成することにより、主走査方向のみならず、副走査方向にも照度均一性を持たせることが可能となり、副走査方向に対して、同じ性能を発揮する読み取り部20を、広く取り、更に、導光体101から射出される光が照明領域以外の領域まで照明することを防ぐことが出来る。
【0036】
発光素子3より発した光が、光源収容凹部18より、棒状部11に直接入射する為、発光素子3の消費電力を押さえることが出来る。
【0037】
従来の反射カバー105を省いて、漏れ光防止部17を設けたことにより、より小型のライン照明装置100を製造できる。更に、反射カバー105を省くことにより、部材のコストを下げることも出来、簡易な構成で高効率であり、且つ安価なライン照明装置100を提供することが可能となる。
【0038】
(第2の実施の形態)
(画像入力装置)
次に、本発明の第2の実施の形態に係る画像入力装置200について説明する。画像入力装置200は、図7に示すように、照射された照明領域からの光を結合するためのロッドレンズ122及びCCDリニアイメージセンサ123と、原稿を配置するためのガラス板121を備えている。ロッドレンズ122は、光源からの光を短距離で効率良く集光する円柱状のレンズであり、公知のものを使用する。このロッドレンズ122はレンズの両側に反射板を備えており、光源として、色違いのLED等を用いる。LED等の発光色は変化させることが出来る。又、短焦点の密着イメージセンサ等と組み合わせて薄型で長寿命の画像入力装置を形成できる。第2の実施の形態ではイメージセンサに公知のCCDリニアイメージセンサ123を使用する。CCDリニアイメージセンサ123は、CCD(電荷転送デバイス)に対し、光から電荷を生成するフォトダイオードを一次元配列したものを用いる。
【0039】
図7に示すように、原稿の読み取り部20の位置は、ガラス板121を介してロッドレンズ122で結像され、CCDリニアイメージセンサ123でラインデータとして読み取られる。
【0040】
原稿の読み取り部20を照明する画像入力装置200のライン照明用光学系装置及びその周辺装置は、図7に示すように、導光体を構成する棒状部11及び基板15と、基板15に備えられた光源取付部16a、16b、漏れ光防止部17、光源収容凹部18及び光源収容凹部18に接合された発光素子3とからなる。尚、図示しないが、発光素子3は、図1に示すような光源モジュール1に取り付けられており、この光源モジュール1の基板2に設けられた差込穴4a、4bと、光源取付部16a、16bを嵌合し、発光素子3が光源収容凹部18に接合されている。又、接合の方法は嵌合に限らず、発光素子3と光源収容凹部18が固定できる接合方法であれば良い。尚、これらのライン照明用光学系装置及びその周辺装置については第1の実施の形態と同様のものを使用するため説明を割愛する。尚、上記のロッドレンズ122、CCDリニアイメージセンサ123、ライン照明用光学系装置及びその周辺装置は一体化されてイメージセンサモジュールを構成する。
【0041】
このイメージセンサモジュールは、例えば図7のように、照明領域の正面に投影光学系を構成してロッドレンズアレイ等の正立等倍結像素子を利用すれば、原稿に近い位置にCCDリニアイメージセンサ等の撮像素子を設置して結像することが可能であり、発光素子3、導光体10、レンズアレイ、ラインセンサ素子を一体化した小型の画像入力装置を構成することが出来る。
【0042】
なお、上記のように構成される画像入力装置200は、画像の1ラインを入力するライン画像入力装置である。したがって、2次元の画像全体を入力するためには、原稿とライン画像入力装置の相対位置を変化させる走査機構等も含めた装置を構成する必要がある。これには、走査機構として、画像入力装置を固定して、原稿を自動的に移動させる方法、または原稿を固定して画像入力装置を自動的に移動させる方法、あるいは手軽な装置とするためには走査は人力を動力として用いる形で、手動で行い、操作機構はその移動距離を検知する機能を負うといった方法も考えられる。このように、画像入力装置200としては、2次元画像入力装置、およびその部分装置としての画像入力装置200等の形態があるが、本発明はこれらいずれの方式も含むものである。
【0043】
又、副走査方向への移動は、照明装置が移動するように設定すること、逆に、照明装置が固定されて原稿等の媒体が移動し、媒体上の画像を読み取ることが可能である。
【0044】
尚、CCDリニアイメージセンサ123以外のCCDを用いた装置や、その他MOSフォトセンサを用いた装置等を使用しても良い。
【0045】
上記によると、導光体10と光源モジュール1を、従来使用されてきた反射カバー105を用いずに固定する為、ライン照明用工学系装置を組み立てる部品点数がへり、製造工程を減らすことができる。
【0046】
発光素子3より発した光が、光源収容凹部18より、棒状部11に直接入射する為、発光素子3の消費電力を押さえることが出来る。
【0047】
又、スペースを無駄なく使用し、小型のライン照明用工学系装置を製造できるので、これにより画像入力装置200を小型軽量化することができ、携帯性の優れた画像入力装置200を製造することが可能となる。
【0048】
【発明の効果】
本発明の導光体によれば、光源での消費電力を抑え、光源から発生する光を照明領域に効率的に射出させ、且つ小型化及び製造コストの低下が可能な導光体、ライン照明装置及び画像入力装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るライン照明装置の斜視図。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係るライン照明装置の導光体と光源モジュールを固定部位を示す断面図。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るライン照明装置の長手方向から見た断面図。
【図4】従来のライン照明装置の長手方向から見た断面図。
【図5】実施例に係る照明装置による副走査方向の照度分布を示す図。
【図6】漏れ光防止部を設けた場合と設けない場合の主走査方向の照度分布の比較を示すグラフ図。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る画像入力装置の長手方向から見た断面図。
【図8】従来のライン照明装置の斜視図
【図9】従来のライン照明装置の長手方向から見た場合の断面図
【符号の説明】
1…光源モジュール
2…基板
3…発光素子
4a、4b…差込穴
5…光源モジュール突起部
10…導光体
11…棒状部
12…散乱マーク
13…反射面
14…光射出面
15…基板
16a、16b…光源取付部
17…光防止部
18…光源収容凹部
20…読み取り部
100…ライン照明装置
101…導光体
102…散乱マーク
103…LED
104…光射出面
105…反射カバー
106…照明領域
107…ガラス板
121…ガラス板
122…ロッドレンズ
123…CCDリニアイメージセンサ
124…読み取り部
125…平面状仮想光射出面
126…点状仮想散乱マーク
200…画像入力装置

Claims (9)

  1. 光源を取り付け可能な基板と、
    この基板が端面に設けられた棒状部とを備え、
    前記棒状部は、その長手方向に沿って設けられる光射出面と、該棒状部内を伝搬する光を前記長手方向に対して略垂直をなす方向に散乱させる散乱マークと、この散乱マークにより散乱された光を前記棒状部内で反射させ前記光射出面に導くための曲面状の反射面とを具備することを特徴とする導光体。
  2. 前記基板の表面に漏れ光を制限するための漏れ光防止部が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の導光体。
  3. 前記光射出面は、前記散乱マークにより散乱された光が前記棒状部の外側の照明領域に照射されるよう形成された凹面であることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の導光体。
  4. 光源を備えた光源モジュールと、
    この光源モジュールが取り付けられた導光体とを備え、
    前記導光体は、
    前記光源モジュールを取り付ける基板と、
    この基板が端面に設けられた棒状部とを備え、
    前記棒状部は、その長手方向に沿って設けられる光射出面と、該棒状部内を伝搬する光を前記長手方向に対して略垂直をなす方向に散乱させる散乱マークと、この散乱マークにより散乱された光を前記棒状部内で反射させ前記光射出面に導くための曲面状の反射面とを具備することを特徴とするライン照明装置。
  5. 前記光源モジュールと前記導光体が接合する位置周辺に漏れ光を制限する漏れ光防止部が設置されることを特徴とする請求項4に記載のライン照明装置。
  6. 前記光射出面は、前記散乱マークにより散乱された光が前記棒状部の外側の照明領域に照射されるよう形成された凹面であることを特徴とする請求項4又は5のいずれか1項に記載のライン照明装置。
  7. 光源を備えた光源モジュールと、
    光源モジュールが取り付けられた導光体と
    この導光体から射出した光により照明された照明領域からの光を結像するための結像光学部と、
    この結像光学部により結像された光を読み取るためのイメージセンサ
    とを備え、
    前記導光体は、
    前記光源モジュールを取り付け可能な基板と、
    この基板が端面に設けられた棒状部とを備え、
    前記棒状部は、その長手方向に沿って設けられる光射出面と、該棒状部内を伝搬する光を前記長手方向に対して略垂直をなす方向に散乱させる散乱マークと、この散乱マークにより散乱された光を前記棒状部内で反射させ前記光射出面に導くための曲面状の反射面とを具備することを特徴とする画像入力装置。
  8. 前記光源モジュールと前記導光体が接合する位置周辺に漏れ光を制限する漏れ光防止部が設置されることを特徴とする請求項7に記載の画像入力装置。
  9. 前記光射出面は、前記散乱マークにより散乱された光が前記棒状部の外側の照明領域に照射されるよう形成された凹面であることを特徴とする請求項7又は8のいずれか1項に記載の画像入力装置。
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