JP2004063850A - Cmp装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体ウェーハの全面をガスのみで直接加圧して研磨するCMP装置であって、ウェーハに加わるガス圧を調整することによって、ウェーハ全面を均一に研磨することができるCMP装置を提供する。
【解決手段】本発明のCMP装置1のウェーハキャリア7の内部には、ウェーハ6を支持するリテーナリング8と、ウェーハ6の各エリアにガスを供給するためのガス導入口9が設けられたガイド部10と、ウェーハ6とガイド部10で形成された空間を各エリア毎に仕切るための仕切部11で構成される。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明のCMP装置1のウェーハキャリア7の内部には、ウェーハ6を支持するリテーナリング8と、ウェーハ6の各エリアにガスを供給するためのガス導入口9が設けられたガイド部10と、ウェーハ6とガイド部10で形成された空間を各エリア毎に仕切るための仕切部11で構成される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウェーハの全面をガスのみで直接加圧して、半導体ウェーハ表面に形成された絶縁膜、金属膜の表面を化学的・機械的に研磨して平坦化するCMP装置に関し、特に、半導体ウェーハ面内における研磨の均一性を大きく向上させる機能を備えたCMP装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
CMP装置は、パターニングされた半導体ウェーハのパターニング側主面の凹凸を化学反応と機械的な研削により、平坦化する装置である。例えば、半導体ウェーハに配線層を形成した後、絶縁膜を堆積すると、絶縁膜は配線の形状を反映した凹凸(段差)ができる。この段差をCMP装置で平坦化することにより、何層もパターンを積み上げても、平坦な状態で露光できるのでパターンの解像が良くなる。そのため、研磨量あるいはマージンはサブミクロン単位であり、研磨後の表面平坦度は100Å以下が求められる。
【0003】
このような半導体ウェーハの平坦化に際しては、ウェーハの加圧方式が大きな影響を及ぼす。この加圧方式により分類した従来のCMP装置を図3(a)〜(c)に示す。図3(a)〜(c)において、31は回転軸により回転駆動される定盤、32は定盤31上部に設けられた弾性を有する研磨パッド、33は研磨対象のウェーハ、34は研磨中のウェーハ33のはずれを防止するリテーナリング、35はウェーハ33を保持して回転するウェーハキャリア、36はウェーハ33を支持する弾性体からなるウェーハパッド36である。
【0004】
図3(a)はウェーハ33をガスで直接加圧する方式、図3(b)はウェーハ33を弾性体からなるウェーハパッド36を介してガスで加圧する方式、図3(c)はウェーハ33を弾性体からなるウェーハパッド36を介して真空吸着する方式である。
【0005】
上述した方法の中で、より高精細な研磨を行うには図3(a)のウェーハ33をガスで直接加圧する方式が適する。これは、図3(b)、(c)の方式では、いずれも弾性体からなるウェーハパッド36を介してウェーハ33を支持しているため、極めてわずかな研磨量を制御しようとした場合、ガス圧力や真空吸引力を小さく設定しても、ウェーハパッド36で吸収されて、力がウェーハ33には伝わり難いからである。これに対して図3(a)の方式では、ガス圧力が直接ウェーハ33に伝わるので、より細かい加圧力の調整が可能であり、微少な研磨量が制御できる。
【0006】
従来の半導体ウェーハの全面をガスのみで直接加圧して研磨するCMP装置について、図面を参照して説明する。図4(a)、(b)は、従来のCMP装置41を示す側面図及びA部拡大断面図である。
【0007】
CMP装置41は、回転軸により回転駆動される定盤42と、定盤42上部に設けられた弾性を有する研磨パッド43と、研磨パッド43に所定量ずつ研磨剤44を供給する研磨剤供給管45と、研磨対象のウェーハ46を保持して回転するウェーハキャリア47から構成される。また、ウェーハキャリア47の内部には、ウェーハ46が研磨中に外れることを防止するリテーナリング48と、ウェーハ45の裏面をガスにて加圧するためのガス供給管49が設けられている。ガス供給管49には、ガス圧を制御するレギュレータ等のガス圧制御部50が接続されている。
【0008】
このCMP装置41を使用した研磨方法は、回転する定盤42及び研磨パッド43上に、研磨剤供給管45より研磨剤44を滴下しながら、ウェーハ46をセットしたウェーハキャリア47を研磨パッド43の方向に下降させる。次に、ウェーハキャリア47を回転させながら、研磨剤44が供給されている研磨パッド43上にウェーハ46のパターンの形成されている表面を接触させ、さらにはウェーハ46の裏面にガス供給管49からガスが供給されて、そのガス圧によってウェーハ46が研磨パッド43に押し付けられて研磨が行われ、ウェーハ46の表面が平坦化される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のCMP装置41では、以下のような問題があった。研磨レートに影響する主な因子であるウェーハ46の回転数や加圧力を制御しているにもかかわらず、実際にはウェーハ46の外周部が、中心部よりも多く研磨されるという問題がある。これは、ウェーハ46の中心部はガス圧によってのみ加圧されているが、外周部はガス圧とウェーハ46を支持しているリテーナリング48の両方からなる圧力を受けて加圧される。これにより、ウェーハ46の外周部に、より大きな加圧力が加わって中心部よりも多く研磨されると考えられる。
【0010】
また、従来のCMP装置41では、ウェーハ46の裏面に加圧のためにガス供給管49が設けられているが、ウェーハ46の全面にわたって均一にガスを供給するためのものであり、ウェーハ46の中心部と外周部でガス圧を調整する機構を備えておらず、従って加圧力を調整しても、上述したウェーハ46の内外周における研磨量の差を解消することができない。
【0011】
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたもので、半導体ウェーハの全面をガスのみで直接加圧して研磨するCMP装置であって、ウェーハに加わるガス圧を場所により異なるように調整することによって、ウェーハ全面を均一に研磨することができるCMP装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載のCMP装置は、半導体ウェーハの裏全面をエアーのみで直接加圧して研磨するCMP装置であって、前記半導体ウェーハの区分された加圧エリアにガスを供給するガイド部と、前記加圧エリアに供給するガスの圧力を制御するガス圧制御部を備えたことを特徴とする。この構成により、ウェーハの区分された加圧エリアにわたって、圧力を任意に調整したガスを供給できる。従って、ウェーハ中心部のガス圧を高く、外周部へいくほど低くなるように設定すれば、ウェーハ全面を均一に研磨することができる。
【0013】
また、請求項2記載のCMP装置は、請求項1記載のCMP装置であって、前記加圧エリアが仕切部で仕切られていることを特徴とする。この構成により、ガイド部と仕切部とウェーハにより遮蔽された空間が形成され、この空間にガスを供給するときに、隣接した空間にガスが漏れて、ウェーハに加わる圧力が減少することがない。従って、設定したガス圧を正確にウェーハに加えることができ、より精度良く研磨量を調整することができる。
【0014】
また、請求項3記載のCMP装置は、請求項1記載のCMP装置であって、前記加圧エリアに加わる圧力を検知する圧力センサと、前記圧力センサで検知した圧力値に応じて前記ガス圧制御部に信号を送るガス圧検知部を備えたことを特徴とする。この構成により、研磨中のウェーハに加わる圧力変動をモニタでき、圧力値を調整できるので、安定して研磨できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明のCMP装置について、図面を参照して説明する。図1(a)、(b)は本発明の第1の実施の形態のCMP装置の主要部を示す断面図及びガイド部の平面図である。
【0016】
図1(a)に示すように、本発明のCMP装置1は、回転軸により回転駆動される定盤2と、定盤2上部に設けられた弾性を有する研磨パッド3と、研磨パッド3に所定量ずつ研磨剤4を供給する研磨剤供給管5と、研磨対象のウェーハ6を保持して回転するウェーハキャリア7から構成される。また、ウェーハキャリア7の内部には、ウェーハ6を支持するリテーナリング8と、ウェーハ6の各エリアにガスを供給するためのガス導入口9が設けられたガイド部10と、ウェーハ6とガイド部10で形成された空間を各エリア毎に仕切るための仕切部11で構成される。
【0017】
仕切部11は、ウェーハ6の裏面に接触しておらず、ウェーハ6直近傍の所定位置を有して、ガイド部10に固定されている。これにより、ウェーハ6とガイド部10と仕切部11とで、加圧エリア12が形成される。また、加圧エリア12にガスを供給するために、複数のガス供給管13が設けられている。また、ガス供給管13には、ガス圧を制御するレギュレータ等のガス圧制御部14が接続され、加圧エリア12に供給するガスの圧力を独立に制御できるようになっている。また、図1(b)に示すように、ガイド部10にはガスを供給するためのガス導入口9が半径の異なる同心円状に配列され、ガス導入口9を区切るように仕切部11が形成されている。
【0018】
本発明のCMP装置1を使用した研磨方法は、回転する定盤2及び研磨パッド3上に、研磨剤供給管5より研磨剤4を滴下しながら、ウェーハ6をセットしたウェーハキャリア7を研磨パッド3の方向に下降させる。次に、ウェーハキャリア7を回転させながら、研磨剤4が供給されている研磨パッド3上にウェーハ6の表面を接触させ、さらにウェーハ6裏面の各加圧エリア12に、複数のガス供給管13から、ガス圧制御部14で圧力調整したガスを供給して、そのガス圧によってウェーハ6を研磨パッド3に押し付けて研磨が行い、ウェーハ6の表面を平坦化する。
【0019】
本発明のCMP装置1では、新たにガイド部10と仕切部11を設けて加圧エリア12を区分しているので、加圧エリア12にガスが供給されたときに、隣接したエリアに、大きくガスが漏れ込むことがなく、供給されるガスの圧力をウェーハ6に精度良く伝えることができる。従って、圧力のきめ細かい調整が容易となり、微少な研磨量であっても、ウェーハ6全面にわたって均一に研磨することができる。
【0020】
また、ガス圧がウェーハ6全面に均一であれば、従来のように外周部が中心部よりもよく研磨される状態になるが、本発明のCMP装置1では、ウェーハ6に加わるガス圧を、中心部を高く、外周部へいくほど低くなるように設定しているので、中心部の研磨不足を解消して、結果としてウェーハ6全面を均一に研磨することができる。
【0021】
図2は本発明の第2の実施の形態のCMP装置の主要部を示す断面図である。上述した第1の実施の形態と同じ部分については、同一符号を付して説明は省略する。
【0022】
この図2に示す第2の実施の形態では、ウェーハ6に加わる圧力をモニタするために、ウェーハ6とガイド部10と仕切部11とで形成される加圧エリア12に加わる圧力を検知する圧電素子等の圧力センサ22と、圧力センサ22で検知した圧力値に応じてガス圧制御部14に制御信号を送るガス圧検知部23を新たに備えている。
【0023】
本実施例のCMP装置21では、研磨中に圧力の変動が生じた場合でも、圧力センサ22で圧力を検知し、ガス圧検知部23にてその圧力値を所定値と比較して、変動していればガス圧制御部14を操作して、ガスの圧力を補正するものである。これにより、研磨中に圧力の変動が生じた場合でも、ウェーハ6全面を均一に研磨できる。
【0024】
上述したウェーハを加圧するガスの種類は、エアーやN2、Ar等の不活性ガスが好適する。また、半導体ウェーハは、Si、Ge、GaAsのいずれでも良い。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のCMP装置によれば、ウェーハの裏面に新たにガイド部と仕切部を設けて加圧エリアを形成し、ガス圧制御部にてガス圧を独立して制御できるようにしたので、ウェーハ内でガス圧を正確にコントロールでき、ウェーハ全面を均一に研磨することができる。また、制御性・再現性にも優れ、ウェーハ面内の製品特性を均一化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるCMP装置の要部断面図及びガイド部の平面図
【図2】本発明の第2の実施の形態によるCMP装置の要部断面図
【図3】従来のCMP装置の要部断面図
【図4】従来のCMP装置の要部側面図及びA部拡大断面図
【符号の説明】
1 CMP装置
2 定盤
3 研磨パッド
4 研磨剤
5 研磨剤供給管
6 ウェーハ
7 ウェーハキャリア
8 リテーナリング
9 ガス導入口
10 ガイド部
11 仕切部
12 加圧エリア
13 ガス供給管
14 ガス圧制御部
21 CMP装置
22 圧力センサ
23 ガス圧検知部
31 定盤
32 研磨パッド
33 ウェーハ
34 リテーナリング
35 ウェーハキャリア
36 ウェーハパッド
41 CMP装置
42 定盤
43 研磨パッド
44 研磨剤
45 研磨剤供給管
46 ウェーハ
47 ウェーハキャリア
48 リテーナリング
49 ガス供給管
50 ガス圧制御部
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウェーハの全面をガスのみで直接加圧して、半導体ウェーハ表面に形成された絶縁膜、金属膜の表面を化学的・機械的に研磨して平坦化するCMP装置に関し、特に、半導体ウェーハ面内における研磨の均一性を大きく向上させる機能を備えたCMP装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
CMP装置は、パターニングされた半導体ウェーハのパターニング側主面の凹凸を化学反応と機械的な研削により、平坦化する装置である。例えば、半導体ウェーハに配線層を形成した後、絶縁膜を堆積すると、絶縁膜は配線の形状を反映した凹凸(段差)ができる。この段差をCMP装置で平坦化することにより、何層もパターンを積み上げても、平坦な状態で露光できるのでパターンの解像が良くなる。そのため、研磨量あるいはマージンはサブミクロン単位であり、研磨後の表面平坦度は100Å以下が求められる。
【0003】
このような半導体ウェーハの平坦化に際しては、ウェーハの加圧方式が大きな影響を及ぼす。この加圧方式により分類した従来のCMP装置を図3(a)〜(c)に示す。図3(a)〜(c)において、31は回転軸により回転駆動される定盤、32は定盤31上部に設けられた弾性を有する研磨パッド、33は研磨対象のウェーハ、34は研磨中のウェーハ33のはずれを防止するリテーナリング、35はウェーハ33を保持して回転するウェーハキャリア、36はウェーハ33を支持する弾性体からなるウェーハパッド36である。
【0004】
図3(a)はウェーハ33をガスで直接加圧する方式、図3(b)はウェーハ33を弾性体からなるウェーハパッド36を介してガスで加圧する方式、図3(c)はウェーハ33を弾性体からなるウェーハパッド36を介して真空吸着する方式である。
【0005】
上述した方法の中で、より高精細な研磨を行うには図3(a)のウェーハ33をガスで直接加圧する方式が適する。これは、図3(b)、(c)の方式では、いずれも弾性体からなるウェーハパッド36を介してウェーハ33を支持しているため、極めてわずかな研磨量を制御しようとした場合、ガス圧力や真空吸引力を小さく設定しても、ウェーハパッド36で吸収されて、力がウェーハ33には伝わり難いからである。これに対して図3(a)の方式では、ガス圧力が直接ウェーハ33に伝わるので、より細かい加圧力の調整が可能であり、微少な研磨量が制御できる。
【0006】
従来の半導体ウェーハの全面をガスのみで直接加圧して研磨するCMP装置について、図面を参照して説明する。図4(a)、(b)は、従来のCMP装置41を示す側面図及びA部拡大断面図である。
【0007】
CMP装置41は、回転軸により回転駆動される定盤42と、定盤42上部に設けられた弾性を有する研磨パッド43と、研磨パッド43に所定量ずつ研磨剤44を供給する研磨剤供給管45と、研磨対象のウェーハ46を保持して回転するウェーハキャリア47から構成される。また、ウェーハキャリア47の内部には、ウェーハ46が研磨中に外れることを防止するリテーナリング48と、ウェーハ45の裏面をガスにて加圧するためのガス供給管49が設けられている。ガス供給管49には、ガス圧を制御するレギュレータ等のガス圧制御部50が接続されている。
【0008】
このCMP装置41を使用した研磨方法は、回転する定盤42及び研磨パッド43上に、研磨剤供給管45より研磨剤44を滴下しながら、ウェーハ46をセットしたウェーハキャリア47を研磨パッド43の方向に下降させる。次に、ウェーハキャリア47を回転させながら、研磨剤44が供給されている研磨パッド43上にウェーハ46のパターンの形成されている表面を接触させ、さらにはウェーハ46の裏面にガス供給管49からガスが供給されて、そのガス圧によってウェーハ46が研磨パッド43に押し付けられて研磨が行われ、ウェーハ46の表面が平坦化される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のCMP装置41では、以下のような問題があった。研磨レートに影響する主な因子であるウェーハ46の回転数や加圧力を制御しているにもかかわらず、実際にはウェーハ46の外周部が、中心部よりも多く研磨されるという問題がある。これは、ウェーハ46の中心部はガス圧によってのみ加圧されているが、外周部はガス圧とウェーハ46を支持しているリテーナリング48の両方からなる圧力を受けて加圧される。これにより、ウェーハ46の外周部に、より大きな加圧力が加わって中心部よりも多く研磨されると考えられる。
【0010】
また、従来のCMP装置41では、ウェーハ46の裏面に加圧のためにガス供給管49が設けられているが、ウェーハ46の全面にわたって均一にガスを供給するためのものであり、ウェーハ46の中心部と外周部でガス圧を調整する機構を備えておらず、従って加圧力を調整しても、上述したウェーハ46の内外周における研磨量の差を解消することができない。
【0011】
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたもので、半導体ウェーハの全面をガスのみで直接加圧して研磨するCMP装置であって、ウェーハに加わるガス圧を場所により異なるように調整することによって、ウェーハ全面を均一に研磨することができるCMP装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載のCMP装置は、半導体ウェーハの裏全面をエアーのみで直接加圧して研磨するCMP装置であって、前記半導体ウェーハの区分された加圧エリアにガスを供給するガイド部と、前記加圧エリアに供給するガスの圧力を制御するガス圧制御部を備えたことを特徴とする。この構成により、ウェーハの区分された加圧エリアにわたって、圧力を任意に調整したガスを供給できる。従って、ウェーハ中心部のガス圧を高く、外周部へいくほど低くなるように設定すれば、ウェーハ全面を均一に研磨することができる。
【0013】
また、請求項2記載のCMP装置は、請求項1記載のCMP装置であって、前記加圧エリアが仕切部で仕切られていることを特徴とする。この構成により、ガイド部と仕切部とウェーハにより遮蔽された空間が形成され、この空間にガスを供給するときに、隣接した空間にガスが漏れて、ウェーハに加わる圧力が減少することがない。従って、設定したガス圧を正確にウェーハに加えることができ、より精度良く研磨量を調整することができる。
【0014】
また、請求項3記載のCMP装置は、請求項1記載のCMP装置であって、前記加圧エリアに加わる圧力を検知する圧力センサと、前記圧力センサで検知した圧力値に応じて前記ガス圧制御部に信号を送るガス圧検知部を備えたことを特徴とする。この構成により、研磨中のウェーハに加わる圧力変動をモニタでき、圧力値を調整できるので、安定して研磨できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明のCMP装置について、図面を参照して説明する。図1(a)、(b)は本発明の第1の実施の形態のCMP装置の主要部を示す断面図及びガイド部の平面図である。
【0016】
図1(a)に示すように、本発明のCMP装置1は、回転軸により回転駆動される定盤2と、定盤2上部に設けられた弾性を有する研磨パッド3と、研磨パッド3に所定量ずつ研磨剤4を供給する研磨剤供給管5と、研磨対象のウェーハ6を保持して回転するウェーハキャリア7から構成される。また、ウェーハキャリア7の内部には、ウェーハ6を支持するリテーナリング8と、ウェーハ6の各エリアにガスを供給するためのガス導入口9が設けられたガイド部10と、ウェーハ6とガイド部10で形成された空間を各エリア毎に仕切るための仕切部11で構成される。
【0017】
仕切部11は、ウェーハ6の裏面に接触しておらず、ウェーハ6直近傍の所定位置を有して、ガイド部10に固定されている。これにより、ウェーハ6とガイド部10と仕切部11とで、加圧エリア12が形成される。また、加圧エリア12にガスを供給するために、複数のガス供給管13が設けられている。また、ガス供給管13には、ガス圧を制御するレギュレータ等のガス圧制御部14が接続され、加圧エリア12に供給するガスの圧力を独立に制御できるようになっている。また、図1(b)に示すように、ガイド部10にはガスを供給するためのガス導入口9が半径の異なる同心円状に配列され、ガス導入口9を区切るように仕切部11が形成されている。
【0018】
本発明のCMP装置1を使用した研磨方法は、回転する定盤2及び研磨パッド3上に、研磨剤供給管5より研磨剤4を滴下しながら、ウェーハ6をセットしたウェーハキャリア7を研磨パッド3の方向に下降させる。次に、ウェーハキャリア7を回転させながら、研磨剤4が供給されている研磨パッド3上にウェーハ6の表面を接触させ、さらにウェーハ6裏面の各加圧エリア12に、複数のガス供給管13から、ガス圧制御部14で圧力調整したガスを供給して、そのガス圧によってウェーハ6を研磨パッド3に押し付けて研磨が行い、ウェーハ6の表面を平坦化する。
【0019】
本発明のCMP装置1では、新たにガイド部10と仕切部11を設けて加圧エリア12を区分しているので、加圧エリア12にガスが供給されたときに、隣接したエリアに、大きくガスが漏れ込むことがなく、供給されるガスの圧力をウェーハ6に精度良く伝えることができる。従って、圧力のきめ細かい調整が容易となり、微少な研磨量であっても、ウェーハ6全面にわたって均一に研磨することができる。
【0020】
また、ガス圧がウェーハ6全面に均一であれば、従来のように外周部が中心部よりもよく研磨される状態になるが、本発明のCMP装置1では、ウェーハ6に加わるガス圧を、中心部を高く、外周部へいくほど低くなるように設定しているので、中心部の研磨不足を解消して、結果としてウェーハ6全面を均一に研磨することができる。
【0021】
図2は本発明の第2の実施の形態のCMP装置の主要部を示す断面図である。上述した第1の実施の形態と同じ部分については、同一符号を付して説明は省略する。
【0022】
この図2に示す第2の実施の形態では、ウェーハ6に加わる圧力をモニタするために、ウェーハ6とガイド部10と仕切部11とで形成される加圧エリア12に加わる圧力を検知する圧電素子等の圧力センサ22と、圧力センサ22で検知した圧力値に応じてガス圧制御部14に制御信号を送るガス圧検知部23を新たに備えている。
【0023】
本実施例のCMP装置21では、研磨中に圧力の変動が生じた場合でも、圧力センサ22で圧力を検知し、ガス圧検知部23にてその圧力値を所定値と比較して、変動していればガス圧制御部14を操作して、ガスの圧力を補正するものである。これにより、研磨中に圧力の変動が生じた場合でも、ウェーハ6全面を均一に研磨できる。
【0024】
上述したウェーハを加圧するガスの種類は、エアーやN2、Ar等の不活性ガスが好適する。また、半導体ウェーハは、Si、Ge、GaAsのいずれでも良い。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のCMP装置によれば、ウェーハの裏面に新たにガイド部と仕切部を設けて加圧エリアを形成し、ガス圧制御部にてガス圧を独立して制御できるようにしたので、ウェーハ内でガス圧を正確にコントロールでき、ウェーハ全面を均一に研磨することができる。また、制御性・再現性にも優れ、ウェーハ面内の製品特性を均一化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるCMP装置の要部断面図及びガイド部の平面図
【図2】本発明の第2の実施の形態によるCMP装置の要部断面図
【図3】従来のCMP装置の要部断面図
【図4】従来のCMP装置の要部側面図及びA部拡大断面図
【符号の説明】
1 CMP装置
2 定盤
3 研磨パッド
4 研磨剤
5 研磨剤供給管
6 ウェーハ
7 ウェーハキャリア
8 リテーナリング
9 ガス導入口
10 ガイド部
11 仕切部
12 加圧エリア
13 ガス供給管
14 ガス圧制御部
21 CMP装置
22 圧力センサ
23 ガス圧検知部
31 定盤
32 研磨パッド
33 ウェーハ
34 リテーナリング
35 ウェーハキャリア
36 ウェーハパッド
41 CMP装置
42 定盤
43 研磨パッド
44 研磨剤
45 研磨剤供給管
46 ウェーハ
47 ウェーハキャリア
48 リテーナリング
49 ガス供給管
50 ガス圧制御部
Claims (3)
- 半導体ウェーハの全面をガスのみで直接加圧して研磨するCMP装置であって、前記半導体ウェーハの区分された加圧エリアにガスを供給するガイド部と、前記加圧エリアに供給するガスの圧力を制御するガス圧制御部を備えたことを特徴とするCMP装置。
- 前記加圧エリアが仕切部で仕切られていることを特徴とする請求項1記載のCMP装置。
- 前記加圧エリアに加わる圧力を検知する圧力センサと、前記圧力センサで検知した圧力値に応じて前記ガス圧制御部に信号を送るガス圧検知部を備えたことを特徴とする請求項1記載のCMP装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002220951A JP2004063850A (ja) | 2002-07-30 | 2002-07-30 | Cmp装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002220951A JP2004063850A (ja) | 2002-07-30 | 2002-07-30 | Cmp装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004063850A true JP2004063850A (ja) | 2004-02-26 |
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JP (1) | JP2004063850A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7007822B2 (en) | 1998-12-30 | 2006-03-07 | The Boc Group, Inc. | Chemical mix and delivery systems and methods thereof |
-
2002
- 2002-07-30 JP JP2002220951A patent/JP2004063850A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7007822B2 (en) | 1998-12-30 | 2006-03-07 | The Boc Group, Inc. | Chemical mix and delivery systems and methods thereof |
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