JP2004062110A - 投写型表示装置 - Google Patents

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    • H04N9/3138Projection devices for colour picture display, e.g. using electronic spatial light modulators [ESLM] using arrays of modulated light sources

Abstract

【課題】パルス間欠点灯駆動によって画素の輝度を変調することによる有機EL素子の発光効率の劣化を抑制する効果をもたせたうえで、画像表示のちらつきや電力供給容量の振幅幅が少なくなるような投与型表示装置を提供する。
【解決手段】有機EL発光体に燐光三重項状態発光材料を用い、間欠パルス信号を変調信号に重畳させて発光ドライブすることを特徴とする投与型表示装置。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像表示装置に関するものである。特に、画像パターンを発光する素子を投影対象物に拡大投影する表示装置、すなわちプロジェクタ表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、プロジェクタ型ディスプレイは、通常は液晶パネルやマイクロミラーデバイスを光変調素子としてスイッチングに利用して、光の透過と遮断または偏向を制御して選択された光パターンをスクリーンに投射することで、スクリーン上に映像を表示する。
【0003】
しかしながら、上述のようなディスプレイにおいて、液晶パネルやマイクロミラーデバイスを光変調素子として用いているため、必ずや遮断状態における光は不用エネルギーとして偏光素子や、光吸収媒質に吸収させて、排除することが前提となっている。また、液晶の場合、光透過率や、各画素の開口効率や偏光制御精度によって不要な照明光が存在せざるおえない点、マイクロミラーデバイスにおいても各画素の開口効率や、斜入射照明による投影レンズの開口数と照明系の開口数において軸対称光学系の瞳を有効使用することが困難といった、根本的な前提に立って成立しているものである。そこで、表示画像を明るくするために、メタルハライドや高圧水銀ランプを光源として用いているが、光源電圧として高電圧を使用しなければならない点や光源が高熱を発生するという問題が別途生ずることとなっている。
【0004】
このような、エネルギー使用効率の低さを根本的に解決する手段として、特開平11−67448号公報(株式会社豊田中央研究所)、特開2000−66301号公報(セイコーエプソン株式会社)にて提案されている。上記2件においては、有機電界発光素子(以下有機EL素子と表現する)をマトリクス配置した発光パネル(以下有機ELパネルと表現する)として、この発光パネルの各有機EL素子を映像情報に基づいて駆動発光し、投影光学系によって表示対象物に投影表示することが提案されている。有機EL素子は、自発光素子であるため、別の照明光源は不要であり、有機ELパネルは、映像情報に応じて発光しているため、透過型の液晶パネルなどは不要であり、従って得られた光を有効に表示に利用することができる。このことによって、不要な光エネルギーを生成することなく、低電力にて高輝度の表示を容易に得ることができ、有機ELパネルのみで、映像を出力できるため、その構成が簡単であり、装置の小型、軽量化を図ることが容易であるといった効果が期待できる。
【0005】
しかしながら、有機EL素子を高輝度で連続的に発光させると、輝度の低下が著しい。この原因の一つとして、有機EL素子を駆動するために供給される電流によって熱が発生し、その熱が蓄積されて素子の温度が上昇し、有機薄膜の構造や特性が変化することによって除除に発光効率が低下していくといった耐久性における問題を抱えている。
【0006】
これに対し、有機EL素子の輝度の低下を抑える従来技術として、特開平7−230880号公報(株式会社リコー)においては有機EL素子をパルス間欠点灯駆動することによって有機EL素子の発光効率の劣化が大幅に抑制される技術が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、有機EL素子をパルス間欠点灯駆動すると間欠発光となるため60フレーム毎秒程度で画像を表示すると点灯パルス時間デューティが小さい暗い画像を表示する際にちらつきが認識されるといった問題が発生する。かつ色の3原色であるRGBの各発光画素または各有機ELパネルを同時発光させると電力供給の振幅が大きくなり供給電力に余裕を持たせたり、電源手段の容量を大きくしなくてはならないといった不具合が生じてくる。
【0008】
したがって、パルス間欠点灯駆動によって画素の輝度を変調することによる有機EL素子の発光効率の劣化を抑制する効果をもたせたうえで、画像表示のちらつきや電力供給容量の振幅幅が少なくなるようにすることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、電界発光素子の発光層に配される電界発光材料に3重項励起状態からの発光である燐光を優先的に発光する燐光発光材料を用いて、各画素は表示画像信号に応じて注入電流値を変調することによって発光量が変調され、前記発光量変調信号に所定周期の点滅信号を重畳することによって、熱放散を促進し、有機薄膜の構造や特性が変化することを抑制して電界発光素子である有機EL素子の発光効率の低下を抑制しつつ、パルス幅変調を行う必要がなくなることで、電界発光素子からの放射輝度振幅も抑えられ、表示画面のちらつきが発生しないようにし、かつ、前記変調信号に重畳する所定周期の点滅信号を色の3原色を担当する画素または個別有機ELパネルでR(赤),G(緑),B(青)の注入電流パルスのパルスデューティを1/3と設定し入力タイミングを相互にずらすことによって、注入電流パルスのデューティを1/2として同期点灯する場合と比較するならば、ピーク消費電力がRGB同時全点灯時の約1/2程度に抑える、または、注入電流パルスのパルスデューティを2/3と設定し入力タイミングを相互にずらすことによって、注入電流パルスのデューティを1/2として同期点灯する場合と比較するならば、ピーク消費電力がRGB同時全点灯時の約1/2程度に抑えるように構成するまたは、3原色のうちの2色の注入電流入力タイミングの位相を反転させることで、注入電流パルスのデューティを1/2として同期点灯する場合と比較するならば、ピーク消費電力がRGB同時全点灯時の約2/3程度に抑えるようにして、前記目的を達成するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の投写型表示装置を図面を参照しながら説明する
本発明の投写型表示装置の第1の実施形態を図1に基づき説明する。図1は投写型表示装置を構成する主要な光学系の断面図である。
1は画像情報を光の発光パターン情報として光放射する電界発光素子であり、画像信号に応じて電気的に電界発光素子1を制御するコントローラ4からの電気信号にもとづき電界発光素子1は光を発光する。電界発光素子1から放射した光を投影レンズ2で捕えスクリーン3に投写し、スクリーン3はその表面において光拡散特性を有するものであって、拡散反射された光を目で見ることで画像を認識する構成となっている。ここで用いている電界発光素子1の構成については後述する。
【0011】
次に本発明の投写型表示装置の第2の実施形態を図2に基づき説明する。図2は投写型表示装置を構成する主要な光学系の断面図である。
1R、1G、1Bはそれぞれレッド、グリーン、ブルーの加法混色の3原色をつかさどる色の光を放射する電界発光素子であり、それぞれ画像情報を光の発光パターン情報として光放射する複数画素で構成され、画像信号に応じて電気的に電界発光素子(1R、1G、1B)を制御するコントローラ4からの電気信号にもとづき各電界発光素子1R、1G、1Bは担当する色の光を発光する。電界発光素子1から放射された光は合波プリズム6によって色合成されるが、合波プリズム6はレッド色を反射しグリーン色とブルー色を透過させるレッド反射用ダイクロイック波長帯域分離膜6Rとブルー色を反射してグリーン色とレッド色を透過させるブルー反射用ダイクロイック波長帯域分離膜6Bをクロス状に配したクロスダイクロイックプリズムと一般に呼ばれるものであって、したがってグリーンにおいては影響を受けずに透過する特性を有しているものである。合波プリズム6を用いることによって、レッド色の画像情報発光を担当する電界発光素子1Rから放射した光はレッド反射用ダイクロイック波長帯域分離膜6Rによって投影レンズ2方向に偏向を受け、ブルー色の画像情報発光を担当する電界発光素子1Bから放射した光はブルー反射用ダイクロイック波長帯域分離膜6Bによって投影レンズ2方向に偏向を受け、グリーン色の画像情報発光を担当する電界発光素子1Gから放射した光は偏向作用を受けずに投影レンズ2の方向に進行することとなる。ただし各電界発光素子1R、1G、1Bにおける複数配された画素は各所定画素が相対的に所定精度を有して重なるように調整またはメカ的若しくは電気的に補償されることは言及するまでもない。また合波プリズム6は図示のクロスダイクロイックプリズム以外にビデオ受光色分解光学系によく用いられる3Pプリズムによる合波手段を用いてもかまわないものである。次に合波されカラー色として変調された光は投影レンズ2によって捕えられスクリーン3に投写される。スクリーン3はその表面において光拡散特性を有するものであって、拡散反射された光を目で見ることで画像を認識する構成となっている。またここで用いている電界発光素子1R、1G、1Bの構成については後述する。
【0012】
一方、投写型表示装置として、スクリーン3は反射型であっても透過型であってもよく、かつ所定拡散性を有するものを用いればスクリーン3を直視して画像を認識する表示装置になるものであるし、ホログラムやフレネル構造の指向性を有するものを用いれば、特定位置への表示装置として機能するものである。
【0013】
次に第1の実施形態にて用いる電界発光素子1の構造について図3を用いて説明する。電界発光素子1の基本的な構造は、図3(b)に示すごとく、透明ガラス基板10を基材として、電界発光材料(11、12,13)がITO(酸化インジウム錫)透明薄膜電極14と金属薄膜電極15に挟持された構造であり、電界発光材料(11,12,13)にホールキャリアを効率的に注入するために、ホール輸送層16をITO透明薄膜電極14と電界発光材料(11、12,13)の間に配するものである。また、投写型の変調光源として用いる場合においては、投影レンズ2によって、放射した光を捉える比率を高めるためと、光電変換効率を高めるといった目的のため、ITO透明薄膜電極14の外側に設けられた電体多層反射ミラー17と、金属薄膜電極15の光反射面とによって光共振構造を構成し、誘導放射作用が発生する状態までは到達しなくとも、共振によって光放射方向をガラス基板10の垂直方向に指向性を持たせるようにしている。以上が基本的な電界発光素子1の構造で、各発光画素は、ITO透明薄膜電極14と、金属薄膜電極15の配線マトリックス配置によって構成され、発光層には3重項状態励起子による発光である燐光発光材料が発光体として配されている。レッド、グリーン、ブルーといった発光色は電界発光層に配された電界発光材料である燐光発光体は例えばイリジウム錯体の異分子構造体と電荷キャリアを輸送するための誘導体材料によって決定され、各色を担当する電界発光材料は図4の(a)に示すごとくレッド光を発光する電界発光材料が11、グリーン光を発光する電界発光材料が12、ブルー光を発光する電界発光材料が13のように配することによって、フルカラーを表現する電界発光素子1を実現するものである。一方、電界発光材料(11、12,13)のパターニングは有機発光材料を蒸着法によって基板にコーティングする方法が一般的で、すなわち、3原色発光画素を配する電界発光素子1を作成するためのには、製法プロセスは多工程となるが、レジストハ゜ターニングによって各色ごとにコート不用部分をマスキングしておきリフトオフ方法によって、順次3原色の電界発光材料をコーティングしていくことによってパターン配置することができるものである。
【0014】
第2の実施形態にて用いる電界発光素子1R、1G、1Bの構造については図4に示すごとく上記第1の実施形態にて説明してきたものに対して、3原色の電界発光材料をパターン配置する構造を省いたものであって、レッド色を発光する電界発光素子1Rは、レッド色を発光する電界発光材料11を配したもの、グリーン色を発光する電界発光素子1Gは、グリーン色を発光する電界発光材料12を配したもの、ブルー色を発光する電界発光素子1Bは、ブルー色を発光する電界発光材料13を配したものである。
【0015】
次に本発明の実施形態である電界発光素子1の発光材料に電荷キャリア注入によって3重項励起状態から励起子が再結合して遅延光生成をおこなう燐光発光材料を配し、所定周期のパルス電流を電界発光層に注入しすることによる電界発光素子1の発光状態について説明する。
【0016】
ここで発光材料にはイリジウム錯体を用い発光波長は錯体構造の錯体基を一部置換した分子や末端原子を置換した分子によってポテンシャルエネルギーギャップを変えたイリジウム錯体の種を用いる、またホール阻止層を兼ねる電子輸送層と電子阻止層を兼ねるホール輸送層とを配したダブルへテロポテンシャル構造を形成して励起子の生成効率を向上させる膜構成を採用することもある。
【0017】
ここで用いる燐光発光材料は電荷キャリアのパルス注入から発光が開始されピーク発光から半減発光量に減衰するまでの時間は遅くとも1ミリ秒以下のもので、イリジウム錯体を用いた燐光発光材料は発光層の膜厚によっても発光遅延減衰時間は変動するものであるが、発光層の膜厚を約30nmとした場合半減発光減衰時間は10マイクロ秒以下で燐光を発光するものである。ここで燐光発光の半減発光減衰時間が1ミリ秒より極端に長く10ミリ秒を超えるほど発光遅延が生じる燐光発光材料または素子構成を用いると、消光までに数10ミリ秒の時間を要することとなり視覚認識的に残像として認識されてしまうことで動画表示の場合動作の尾引き現象が生じてしまうといった問題が生じてしまうため、好ましくは燐光発光の半減発光減衰時間は1ミリ秒より短い燐光発光材料または素子構成を取ることが必要となる。
【0018】
一方、励起3重項状態から発光する燐光発光は励起1重項状態発光の蛍光発光に対して理論的に量子変換効率が4倍になるもので、投入電力エネルギーに対して発光光量を多く変換できることで発光効率が高く投射型表示装置の変調光源として電界発光素子を用いる場合には明るい表示を得やすくなるため、投射型表示装置の品質を高めるうえでも有効である。
【0019】
次に電界発光素子1を点灯させる方法について図5を用いて説明する。図5に示すごとく、各電界発光素子の画素転送されるデータ信号は発光強度を変調するための変調信号とパルス発光を行うための重畳信号を用いて積算器によってアンド信号を生成し、アンド信号をドライブ電圧信号として各画素へ転送するもので、電界発光素子1の画素配列における不図示のスキャン同期信号によって各画素へドライブ電圧信号が印加される。そして、次に各画素に薄膜トランジスタにより形成された電圧電流変換回路によって飽和電流値に変換され、電荷キャリア転送ラインから送られる電力の上限電流をドライブ電圧信号によって設定された飽和電流値にしたがって電界発光層へ電荷キャリアが注入されて発光するように構成されている。
【0020】
次に変調信号から電界発光素子の発光特性を任意の一画素の変調に対して図6を用いて説明する。
【0021】
各画素には図6(a)に示す画像情報に基づく変調信号が生成されており、
図6(a)に対して図6(b)の重畳信号を図5にて説明した積算器で演算を行い図6(c)に示すドライブ信号を生成する。このドライブ信号は電界発光素子のアドレスを操作する不図示のスキャン同期信号によって各画素へ転送され、図6(d)に示すドライブ電流信号として電流値の信号に変換される。この電流信号は、電界発光素子の燐光発光を起こす発光層へ注入される電荷キャリア変調となり、発光が起こる。上述したように、発光材料は燐光として時間遅延発光を起こすものであるため、図6(e)に示すように発光強度の振幅が小さくなり注入電荷キャリアはオンオフしているにもかかわらず、電界発光素子からの放射輝度振幅も抑えられ、光放射の点滅は生じなくなる。
【0022】
ここで、実際の重畳信号の周波数は1メガヘルツの1/3デューティの矩形波を用い、燐光発光の半減光量減衰時間は約800ナノ秒で、重畳信号のブランク時間が667ナノ秒となるため、燐光の半減光量減衰時間より、重畳信号のブランク時間の方が短い時間設定になっている。一方、画素の変調信号の変調クロック周波数は100ヘルツであって、周波数の差異は4桁有り図6に模式的に示しているよりもはるかに緻密な重畳変調を行っているものである。この変調方法をとることによって、パルス間欠発光を行う要因から、特開平7−230880号公報(株式会社リコー)において開示されているように有機電界発光材料の加熱劣化による輝度の低下を大幅に抑制することが可能になるうえ、画像フレーム表示周期の発光パルス幅変調を行わないため、コントラストの高い画像において表示画像がちらついて認識されるといった不具合を解消することが出来るようになった。
【0023】
次に、変調信号に重畳する所定周期の点滅信号を色の3原色を担当する画素または個別有機ELパネルでR(赤),G(緑),B(青)の注入電流パルスの入力タイミングを相互にずらすことによってピーク消費電力がRGB同時全点灯時より少なく抑えるようにした駆動方法を図7、図8を用いて説明する。
【0024】
図7において、(a)、(b)、(c)は夫々レッド、グリーン、ブルーをつかさどる画素または個々の電界発光素子の電荷キャリア注入量となるドライブ電流信号の時間チャートを示しているもので、重畳信号のパルスデューティは1/3で各RGB色の画素または個々の電界発光素子への出力位相が一周期に対して1/3づつずれる(2/3πずらす)ようにタイミングを取っているものである。時間軸の初期においては、白色のフル点灯状態を示しており、以後は異なった色を表示する状態を示している。(d)は色の3原色のRGBをつかさどる画素または個々の電界発光素子への供給電流量の総和の時間チャートを示しており、重畳パルスを3色同期させて同時点灯することに対して比較するならば、総供給電流量のピークは1/3にすることができ、重畳パルスデューティを1/2として同期点灯する場合と比較するならば、総供給電流量のピークは1/2にすることができるものである。
【0025】
また、図8は、重畳信号のパルスデューティを2/3とし、各RGB色の画素または個々の電界発光素子への出力位相を一周期に対して1/3づつずれる(2/3π)ようにタイミングを取っているもので、(a)、(b)、(c)は図7と同様にそれぞれレッド、グリーン、ブルーをつかさどる画素または個々の電界発光素子の電荷キャリア注入量となるドライブ電流信号の時間チャートを示し、時間軸の初期においては、白色のフル点灯状態を示しており、以後は異なった色を表示する状態を示している。(d)は色の3原色のRGBをつかさどる画素または個々の電界発光素子への注入電流量の総和の時間チャートを示しており、重畳パルスを3色同期させて同時点灯することに対して比較するならば、総供給電流量のピークは2/3にすることができ、重畳パルスデューティを1/2として同期点灯する場合と比較するならば、総供給電流量のピークは1/2にすることができる駆動方法を示したものである。
【0026】
また、色の3原色のRGBのうちの2色の注入電流パルスのデューティを1/2とし各2色の画素または個々の電界発光素子への出力位相が一周期に対して1/2ずれる(π反転する)ようにタイミングを取って発光させることで、重畳パルスデューティを1/2として同期点灯する場合と比較するならば、総供給電流量のピークは2/3にすることも同様に可能である。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、電界発光素子の発光層に配される電界発光材料に3重項励起状態からの発光である燐光を優先的に発光する燐光発光材料を用いて、各画素は表示画像信号に応じて注入電流値を変調することによって発光量が変調され、発光量変調信号に所定周期の点滅信号を重畳することによって、熱放散を促進し、有機薄膜の構造や特性が変化することを抑制して電界発光素子である有機EL素子の発光効率の低下を抑制しつつ、パルス幅変調を行う必要がなくなり、電界発光素子からの放射輝度振幅も抑えられ、表示画面のちらつきが発生しないようにし、かつ、変調信号に重畳する所定周期の点滅信号を色の3原色を担当する画素または個別有機ELパネルでR(赤),G(緑),B(青)の注入電流パルスの色間時間重複を無くす、または少なくタイミング制御することで、ピーク消費電力を抑えることが可能となり、電力供給電源手段の負荷を少なく抑えるとともに、最大消費電力量が少なくて済むようにしたものである。
また、本発明はこの実施形態に限定されることなく、表示素子の虚像を観察するヘッドマウントディスプレイや、ヘッドアップディスプレイなどにおいても適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る投写型表示装置を構成する主要な光学系の断面図
【図2】本発明の第2の実施形態に係る投写型表示装置を構成する主要な光学系の断面図
【図3】本発明の第1の実施形態に用いる電界発光素子の要部の概略図((a)、(b))
【図4】本発明の第2の実施形態に用いる電界発光素子の要部の概略図((a)、(b))
【図5】変調データ信号に間欠パルス信号を重畳する方法を示す図
【図6】変調データ信号から発光変化の関連を示すタイミングチャート((a)、(b)、(c)、(d)、(e))
【図7】第一例の各色原色に注入する電流信号の時間相関関係を示す図((a)、(b)、(c)、(d))
【図8】第二例の各色原色に注入する電流信号の時間相関関係を示す図((a)、(b)、(c)、(d))
【符号の説明】
1 電界発光素子
1R レッド色を発光する電界発光素子
1G グリーン色を発光する電界発光素子
1B ブルー色を発光する電界発光素子
2 投影レンズ
3 スクリーン
4 コントローラ
6 合波プリズム
6R レッド反射用ダイクロイック波長帯域分離膜
6B ブルー反射用ダイクロイック波長帯域分離膜
10 ガラス基板
11 レッド光を発光する電界発光材料
12 グリーン光を発光する電界発光材料
13 ブルー光を発光する電界発光材料
14 ITO透明薄膜電極
15 金属薄膜電極
16 ホール輸送層
17 誘電体多層反射ミラー

Claims (10)

  1. 複数の個別変調可能な画素を有する電界発光素子と、この電界発光素子内の個々の変調された画素から放射される光を投影レンズにより物体に投影して像を表示する投写型表示装置において、電界発光素子は発光層への電荷キャリア注入によって励起子を形成し、この励起子の再結合によって光生成放射する変調画素が2次元配列されたEL(エレクトロ・ルミネッセンス)発光素子であり、前記発光層に配される電界発光材料は3重項励起状態からの発光である燐光を優先的に発光する燐光発光材料であって、各画素は表示画像信号に応じて注入電流値を変調することによって発光量が変調され、前記発光量変調信号に所定周期の点滅信号を重畳することを特徴とする投写型表示装置。
  2. 前記電界発光素子は色の3原色の発光画素の繰返しマトリックス配列により構成し加法混色カラー像を表示することを特徴とする請求項1記載の投写型表示装置。
  3. 前記電界発光素子はそれぞれ色の3原色を発光する素子であり、ダイクロイック波長帯域分離膜を所定面に配したプリズム等合波手段によって3個の電界発光素子から放射した光を合波した後、投影レンズにより物体に投影して加法混色カラー像を表示することを特徴とする請求項1記載の投写型表示装置。
  4. 前記燐光発光材料を発光層に有する電界発光素子の遅延発光特性はピーク発光放射時刻から放射強度が半減するまでの時間が1ミリ秒より短いことを特徴とする請求項1記載の投写型表示装置。
  5. 前記所定周期の点滅信号の消灯時間は燐光発光材料を発光層に有する電界発光素子の遅延発光特性においてのピーク発光放射から放射強度が半減するまでの時間より短いことを特徴とする請求項4記載の投写型表示装置。
  6. 前記発光状態変調信号に重畳する所定周期の点滅信号は点灯時間と消灯時間が等しい時間の信号であって、色の3原色の発光を担当する画素または個別の発光素子のうち2色の点灯と消灯のタイミング位相をπ反転することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の投写型表示装置。
  7. 前記発光状態変調信号に重畳する所定周期の点滅信号は点灯時間と消灯時間が1対2の時間配分の信号であって、色の3原色の発光を担当する画素または個別の発光素子の3色の点灯と消灯のタイミング位相をそれぞれ2/3πずらすことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の投写型表示装置。
  8. 前記発光状態変調信号に重畳する所定周期の点滅信号は点灯時間と消灯時間が2対1の時間配分の信号であって、色の3原色の発光を担当する画素または個別の発光素子の3色の点灯と消灯のタイミング位相をそれぞれ2/3πずらすことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の投写型表示装置。
  9. 投写像はスクリーンに投写され、所定指向性を有した拡散反射光によって認識することができることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の投写型表示装置。
  10. 投写像はスクリーンに投写され、所定指向性を有した拡散透過光によって認識することができることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の投写型表示装置。
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