JP2004061897A - カメラ用遮光羽根駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】カメラ用遮光羽根駆動装置において、絞り羽根の衝突音を防止する。
【解決手段】露光用の開口部10aを有する基板10、基板10に回動自在に支持され開口部10aに臨んで通過する光の一部を遮光し得る絞り羽根30、絞り羽根30を駆動する電磁駆動源40、絞り羽根30を絞り位置と非絞り位置に停止させる絞りストッパ12及び非絞りストッパ13とを備え、絞りストッパ12及び非絞りストッパ13を緩衝部材により形成する。これにより、絞り羽根30がストッパに当接する際の衝撃力が緩和され、衝突音等が防止される。
【選択図】 図3
【解決手段】露光用の開口部10aを有する基板10、基板10に回動自在に支持され開口部10aに臨んで通過する光の一部を遮光し得る絞り羽根30、絞り羽根30を駆動する電磁駆動源40、絞り羽根30を絞り位置と非絞り位置に停止させる絞りストッパ12及び非絞りストッパ13とを備え、絞りストッパ12及び非絞りストッパ13を緩衝部材により形成する。これにより、絞り羽根30がストッパに当接する際の衝撃力が緩和され、衝突音等が防止される。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラ等に搭載されて露光用の開口部を通過する光の一部又は全てを遮光し得るカメラ用遮光羽根駆動装置に関し、特に、開口部を絞る絞り羽根及び/又は開口部を開閉するシャッタ羽根を備え、デジタルカメラ等に搭載されるカメラ用遮光羽根駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカメラ等に搭載される従来のカメラ用遮光羽根駆動装置としては、露光用の開口部を開閉するように地板に対して回動自在に設けられたシャッタ羽根、開口部を所定の口径に絞るように地板に対して回動自在に設けられた絞り羽根、シャッタ羽根及び絞り羽根をそれぞれ駆動する電磁アクチュエータ、全閉位置及び全開位置にてシャッタ羽根をそれぞれ停止させる全閉ストッパ及び全開ストッパ、絞り位置及び非絞り位置にて絞り羽根を停止させる絞りストッパ及び非絞りストッパ等を備えたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の装置においては、全閉ストッパ及び全開ストッパ並びに絞りストッパ及び非絞りストッパが、地板と一体的に形成された硬いプラスチック材料からなるため、電磁アクチュエータによりシャッタ羽根又は絞り羽根が移動させられて停止する際に、衝突音が発生する。
特に、この装置がデジタルカメラに搭載された場合、撮影待機状態において、撮影環境の照度変化に応じて絞り羽根が自動的に絞りあるいは非絞り動作を行なうと、撮影待機の状態であるが故に衝突音が耳障りとなり、又、録音機能がある場合はこの衝突音がノイズとして録音されてしまう。
また、絞り羽根又はシャッタ羽根とストッパとの衝突力が大きいと、衝突音だけでなく、絞り羽根又はシャッタ羽根がバウンド現象を生じて、光量の調整が迅速に行なわれず、又、再露光あるいは再閉等を引き起こし好ましくない。
【0004】
本発明は、上記の点に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、構造の簡略化、低コスト化等を図りつつ、絞り羽根又はシャッタ羽根の衝突音、バウンド現象等を抑制ないしは防止でき、バラツキのない安定した遮光動作が得られるカメラ用遮光羽根駆動装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のカメラ用遮光羽根駆動装置は、露光用の開口部を有する基板と、基板上の支軸回りに回動自在に支持され開口部に臨んで通過する光の一部を又は全てを遮光し得る遮光羽根と、遮光羽根を駆動する電磁駆動源と、遮光羽根を所定の位置に停止させるべく遮光羽根に当接し得る羽根ストッパとを備え、上記羽根ストッパは、緩衝部材により形成されている、ことを特徴としている。
この構成によれば、遮光羽根が電磁駆動源により駆動され羽根ストッパに当接して所定の位置に停止する際に、遮光羽根は、羽根ストッパとしての緩衝部材(例えば、緩衝ゴム、その他の粘弾性体等)に当接する。これにより、衝撃力が緩和されて、衝突音が防止され、又、バウンド現象も防止される。
【0006】
また、本発明のカメラ用遮光羽根駆動装置は、露光用の開口部を有する基板と、基板上の支軸回りに回動自在に支持され開口部に臨んで通過する光の一部を又は全てを遮光し得る遮光羽根と、遮光羽根を駆動する電磁駆動源と、遮光羽根を所定の位置に停止させるべく遮光羽根に当接し得る羽根ストッパとを備え、上記羽根ストッパは、遮光羽根の移動面に対して所定の角度をなす傾斜部及び傾斜部に続く垂直部を有する、ことを特徴としている。
この構成によれば、遮光羽根が電磁駆動源により駆動され羽根ストッパに当接して所定の位置に停止する際に、遮光羽根は、先ず羽根ストッパの傾斜部に当接し徐々に移動し垂直部に当接して停止する。これにより、衝撃力が緩和されて、衝突音が解消され、又、バウンド現象も防止される。
【0007】
上記両構成において、遮光羽根は開口部を所定の口径に絞る絞り羽根であり、上記羽根ストッパは、開口部に望む絞り位置に絞り羽根を停止させる絞りストッパと、開口部から待避した非絞り位置に絞り羽根を停止させる非絞りストッパとを含む、構成を採用できる。
この構成によれば、絞り羽根が、絞りストッパ又は非絞りストッパに当接して絞り位置又は非絞り位置に停止する際に、衝撃力が緩和されて、衝突音が解消され、又、バウンド現象も防止されて、光量の調整が迅速に行なわれる。
【0008】
上記両構成において、遮光羽根は開口部を開閉するシャッタ羽根であり、上記羽根ストッパは、開口部を全閉する位置にシャッタ羽根を停止させる全閉ストッパと、開口部を全開する位置にシャッタ羽根を停止させる全開ストッパとを含む、構成を採用できる。
この構成によれば、シャッタ羽根が、全閉ストッパ又は全開ストッパに当接して全閉位置又は全開位置に停止する際に、衝撃力が緩和されて、衝突音が解消され、又、バウンド現象も防止されて、再露光あるいは再閉が防止される。
【0009】
上記両構成において、遮光羽根は、開口部を所定の口径に絞る絞り羽根と、開口部を開閉するシャッタ羽根とを含み、羽根ストッパは、開口部に望む絞り位置に絞り羽根を停止させる絞りストッパと、開口部から待避した非絞り位置に絞り羽根を停止させる非絞りストッパと、開口部を全閉する位置にシャッタ羽根を停止させる全閉ストッパと、開口部を全開する位置にシャッタ羽根を停止させる全開ストッパとを含む、構成を採用できる。
この構成によれば、絞り羽根及びシャッタ羽根が、絞りストッパ又は非絞りストッパに当接して絞り位置又は非絞り位置に停止する際及び全閉ストッパ又は全開ストッパに当接して全閉位置又は全開位置に停止する際に、衝撃力が緩和されて、衝突音が解消され、又、絞り羽根及びシャッタ羽根のバウンド現象も防止されて、光量の調整が迅速に行なわれると共に再露光あるいは再閉が防止される。
【0010】
さらに、本発明のカメラ用遮光羽根駆動装置は、露光用の開口部を有する基板と、基板上の支軸回りに回動自在に支持され開口部に臨んで通過する光の一部を又は全てを遮光し得る遮光羽根と、遮光羽根を駆動する駆動ピンを有する電磁駆動源と、遮光羽根を所定の位置に停止させるべく駆動ピンに当接し得るピンストッパとを備え、上記ピンストッパは、緩衝部材により形成されている、ことを特徴としている。
この構成によれば、駆動ピンがピンストッパに当接して遮光羽根が所定の位置に停止する際に、駆動ピンは、ピンストッパとしての緩衝部材(例えば、緩衝ゴム、その他の粘弾性体等)に当接する。これにより、衝撃力が緩和されて、衝突音が防止され、又、バウンド現象も防止される。
【0011】
上記構成において、遮光羽根は、開口部を所定の口径に絞る絞り羽根と、開口部を開閉するシャッタ羽根とを含み、電磁駆動源は、絞り羽根を駆動する駆動ピンを有する第1の電磁駆動源と、シャッタ羽根を駆動する駆動ピンを有する第2の電磁駆動源とを含む、構成を採用できる。
この構成によれば、絞り羽根及びシャッタ羽根がそれぞれ駆動されて所定の位置に停止する際に、それぞれの駆動ピンの衝撃力が緩和されて、衝突音が解消され、又、バウンド現象も防止される。
【0012】
上記3つの発明に係る構成において、電磁駆動源への通電を制御する制御手段を有し、制御手段は、遮光羽根が停止する直前に、電磁駆動源に対して遮光羽根を走行させる方向とは逆の向きに通電を行なう構成、又は、遮光羽根が停止する位置に向かうに連れて電圧を徐々に低下させる構成、を採用できる。
これらの構成によれば、遮光羽根(絞り羽根あるいはシャッタ羽根)が所定の位置に停止する際に、衝撃力がより一層緩和されて、衝突音がより確実に防止され、又、バウンド現象もより確実に防止される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1ないし図4は、本発明に係るカメラ用遮光羽根駆動装置の一実施形態としてカメラ用絞り装置を示すものである。このカメラ用絞り装置は、図示すように、露光用の開口部10a,20aを有する基板としての地板10及び押え板20、開口部10a,20aを通過する光の一部を遮光すなわち開口部10a,20aを所定の口径に絞る遮光羽根としての絞り羽根30、絞り羽根30を駆動する電磁駆動源としての電磁アクチュエータ40、電磁アクチュエータ40への通電を制御する制御手段としてのCPU等を含む制御回路(不図示)等を備えている。
【0014】
電磁アクチュエータ40は、図1及び図2に示すように、N極及びS極に着磁されかつ所定の角度範囲を回動自在に支持されたロータ41、励磁用のコイル42、磁気回路を形成する円筒状のヨーク43等により形成されている。ロータ41には、回転中心から偏倚した位置において絞り羽根30に連結される駆動ピン41aが一体的に形成されている。
【0015】
地板10には、図2、図3及び図4に示すように、露光用の開口部10a、絞り羽根30を支持する支軸11、開口部10aに臨んで所定の口径に絞る絞り位置に絞り羽根30を停止させる絞りストッパ12、開口部10aから待機した非絞り位置に絞り羽根30を停止させる非絞りストッパ13、駆動ピン41aの移動を許容する貫通孔14、貫通孔14の両端に配置され、駆動ピン41aを絞り位置に対応する位置に停止させるピンストッパ15及び非絞り位置に対応する位置に停止させるピンストッパ16等が形成されている。また、地板10と押え板20との間には、図2に示すように、絞り羽根30を回動自在に収納する羽根室Wが形成されている。
【0016】
絞りストッパ12及び非絞りストッパ13は、地板10の突起部に緩衝部材を接着することにより形成されている。また、ピンストッパ15,16は、貫通孔14の壁面に緩衝部材を接着することにより形成されている。ここで、緩衝部材としては、ゴム材あるいはその他の粘弾性体等、衝撃力を緩和して、衝突音等の発生を防止できるものであればよい。
尚、この実施形態では、羽根ストッパとしての絞りストッパ12及び非絞りストッパ13と、ピンストッパ15,16との両方を緩衝部材により形成したが、羽根ストッパ又はピンストッパの一方のみを緩衝部材により形成してもよい。
【0017】
絞り羽根30は、図3及び図4に示すように、円孔31、長孔32、開口部10a,20aを所定の口径に絞る絞り開口33等により形成されている。そして、円孔31には地板10の支軸11が挿入され、長孔32には駆動ピン41aが挿入されて、絞り羽根30は、駆動ピン41a(ロータ41)が所定の角度範囲を回動することで、図3に示す非絞り位置と図4に示す絞り位置との間を回動自在に支持されている。
【0018】
次に、このカメラ用絞り装置が、動画撮影及び録音が可能なデジタルカメラに搭載された場合の動作について説明する。尚、デジタルカメラには撮像素子としてのCCD、撮影画像等を記録する記録部、メインスイッチ、撮影画像を表示するモニター等が含まれる。
【0019】
カメラのメインスイッチがONとされると、CCDがONとなり、モニターに撮影画像が表示される。そして、CCDの画像信号に基づいて被写体の照度が検出され、制御回路は電磁アクチュエータ40に対して光量調整のための駆動信号を発する。すなわち、開口部10aを通過する被写体光の光量が最適となるように、ロータ41が適宜回転して、絞り羽根30が、自動的に絞り位置又は非絞り位置に駆動される。
【0020】
この駆動に際して、絞り羽根30は、図3に示す非絞り位置から図4に示す絞り位置に移動する際に、絞りストッパ12に当接して位置決めされ、一方、図4に示す絞り位置から図3に示す非絞り位置に移動する際に、非絞りストッパ13に当接して位置決めされる。
【0021】
このとき、絞りストッパ12及び非絞りストッパ13が緩衝部材により形成されているため、絞り羽根30の衝撃力が緩和される。これにより、衝突音は発生せず、絞り羽根30のバウンド現象も防止ないし抑制される。
したがって、録音機能が作動している場合には、衝突音がノイズとして録音されることはなく、所望の撮影及び録音を行なえる。
【0022】
図5ないし図7は、本発明に係るカメラ用遮光羽根駆動装置の他の実施形態としてカメラ用シャッタ装置を示すものである。尚、前述の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
このカメラ用シャッタ装置は、図示すように、露光用の開口部10a,20aを有する地板10´及び押え板20´、開口部10a,20aを通過する光の全てを遮光し得るすなわち開口部10a,20aを開閉するシャッタ羽根50、シャッタ羽根50を駆動する電磁駆動源としての電磁アクチュエータ40´、電磁アクチュエータ40´への通電を制御する制御手段としてのCPU等を含む制御回路(不図示)等を備えている。
【0023】
地板10´には、図5ないし図7に示すように、露光用の開口部10a、シャッタ羽根50を支持する支軸17a,17b、閉鎖位置にシャッタ羽根50を停止させる全閉ストッパ18(18a,18b)、全開位置にシャッタ羽根50を停止させる全開ストッパ19(19a,19b)、駆動ピン41aの移動を許容する貫通孔14´、貫通孔14´の両端に配置され、駆動ピン41aを全閉位置に対応する位置に停止させるピンストッパ15´及び全開位置に対応する位置に停止させるピンストッパ16´等が形成されている。また、地板10´と押え板20´との間には、図2に示す場合と同様に、シャッタ羽根50を回動自在に収納する羽根室Wが形成されている。
【0024】
全閉ストッパ18及び全開ストッパ19は、地板10の突起部に緩衝部材を接着することにより形成されている。また、ピンストッパ15´,16´は、貫通孔14´の壁面に緩衝部材を接着することにより形成されている。ここで、緩衝部材としては、ゴム材あるいはその他の粘弾性体等、衝撃力を緩和して、衝突音等の発生を防止できるものであればよい。
尚、この実施形態では、羽根ストッパとしての全閉ストッパ18及び全開ストッパ19と、ピンストッパ15´,16´との両方を緩衝部材により形成したが、羽根ストッパ又はピンストッパの一方のみを緩衝部材により形成してもよい。
【0025】
シャッタ羽根50は、図6及び図7に示すように、第1シャッタ羽根51及び第2シャッタ羽根22により構成されている。第1シャッタ羽根51及び第2シャッタ羽根52には、それぞれ円孔51a,52aと長孔51b,52bが形成されている。そして、円孔51a,52aには地板10´の支軸17a,17bが挿入され、長孔51b,52bには駆動ピン41aが挿入されて、第1シャッタ羽根51及び第2シャッタ羽根52は、駆動ピン41a(ロータ41)が所定の角度範囲を回動することで、図6に示す全開位置と図7に示す全閉位置との間を回動自在に支持されている。
【0026】
次に、このカメラ用シャッタ装置が、デジタルカメラに搭載された場合の動作について説明する。尚、デジタルカメラには、撮像素子としてのCCD、撮影画像等を記録する記録部、レリーズ動作を行なうレリーズボタン、メインスイッチ、撮影画像を表示するモニター等が含まれる。
先ず、カメラのメインスイッチがONとされて撮影待ちの待機状態では、電磁アクチュエータ40´(ロータ41)には、非通電の状態で開き側に回転するような磁気的付勢力が作用し、図6に示すように、第1シャッタ羽根51及び第2シャッタ羽根52は全開ストッパ19a,19bに当接して、全開位置に保持されている。
【0027】
この待機状態において、撮影者がレリーズ動作を行なうと、電磁アクチュエータ40´が通電されて、第1シャッタ羽根51及び第2シャッタ羽根52は、全閉位置に向けて移動し、全閉ストッパ18a,18bに当接して停止する。
このとき、全閉ストッパ18a,18bが緩衝部材により形成されているため、第1シャッタ羽根51及び第2シャッタ羽根52の衝撃力が緩和される。これにより、衝突音は発生せず、シャッタ羽根50のバウンド現象も防止ないし抑制され、再露光等が防止される。
上記シャッタ羽根50の閉じ走行により、露光動作が行なわれ、CCDに撮影された撮影画像は種々の処理が行なわれて記憶部に取り込まれ、1回の撮影が完了する。
【0028】
その後、電磁アクチュエータ40´が逆向きに通電されると、第1シャッタ羽根51及び第2シャッタ羽根52は、全開位置に向けて移動し、全開ストッパ19a,19bに当接して停止する。
このとき、全開ストッパ19a,19bが緩衝部材により形成されているため、第1シャッタ羽根51及び第2シャッタ羽根52の衝撃力が緩和される。これにより、衝突音は発生せず、シャッタ羽根50のバウンド現象も防止ないし抑制され、再閉等が防止される。
その後、電磁アクチュエータ40´への通電が断たれ、ロータ41の磁気的付勢力により、シャッタ羽根50は全開位置に保持されて撮影待ちの状態となる。以後の撮影においては、上述のシーケンスが繰り返し行なわれる。
【0029】
図8ないし図11は、本発明に係るカメラ用遮光羽根駆動装置のさらに他の実施形態としてカメラ用絞り付シャッタ装置を示すものである。尚、前述の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
このカメラ用絞り付シャッタ装置は、図示すように、露光用の開口部10a,20aを有する基板としての地板10´´及び押え板20´´、開口部10a,20aを通過する光の一部を遮光すなわち開口部10a,20aを所定の口径に絞る遮光羽根としての絞り羽根30、絞り羽根30を駆動する第1の電磁駆動源としての電磁アクチュエータ40、開口部10a,20aを通過する光を全て遮光し得るすなわち開口部10a,20aを開閉するシャッタ羽根50、シャッタ羽根50を駆動する第2の電磁駆動源としての電磁アクチュエータ40´、電磁アクチュエータ40,40´への通電を制御する制御手段としてのCPU等を含む制御回路(不図示)等を備えている。
【0030】
次に、このカメラ用絞り付シャッタ装置がデジタルカメラに搭載された場合の動作について説明する。尚、デジタルカメラには、撮像素子としてのCCD、撮影画像等を記録する記録部、レリーズ動作を行なうレリーズボタン、メインスイッチ、撮影画像を表示するモニター等が含まれる。
【0031】
先ず、カメラのメインスイッチがONとされて撮影待ちの待機状態では、電磁アクチュエータ40´(ロータ41)には、非通電の状態で開き側に回転するような磁気的付勢力が作用し、図9に示すように、第1シャッタ羽根51及び第2シャッタ羽根52は全開ストッパ19a,19bに当接して、全開位置に保持されている。
【0032】
また、制御回路は、CCDの出力信号に基づいて絞り動作を行なうか否かの判断と露出時間等を算出する。そして、絞り動作を行なわないと判断した場合は、非通電の状態で電磁アクチュエータ40(ロータ41)の磁気的付勢力により、絞り羽根30は、図9に示すように、非絞りストッパ13に当接して非絞り位置に保持される。
一方、絞り動作を行なうと判断した場合は、電磁アクチュエータ40が通電されて、絞り羽根30は、図10に示す絞り位置に向けて移動し、絞りストッパ12に当接して停止する。さらに、撮影環境の照度変化等により、絞りを行なわないと判断した場合は、電磁アクチュエータ40が逆向きに通電されて、絞り羽根30は、図9に示す非絞り位置に向けて移動し、非絞りストッパ13に当接して停止する。
【0033】
このとき、絞りストッパ12及び非絞りストッパ13が緩衝部材により形成されているため、絞り羽根30の衝撃力が緩和される。これにより、衝突音は発生せず、絞り羽根30のバウンド現象も防止ないし抑制される。
したがって、撮影者は、衝突音を聞くことなく所望の撮影を行なえ、又、録音機能が作動している場合には、衝突音がノイズとして録音されることはなく、所望の撮影及び録音を行なえる。
【0034】
この待機状態において、撮影者がレリーズ動作を行なうと、電磁アクチュエータ40´が通電されて、第1シャッタ羽根51及び第2シャッタ羽根52は、図11に示す全閉位置に向けて移動し、全閉ストッパ18a,18bに当接して停止する。
このとき、全閉ストッパ18a,18bが緩衝部材により形成されているため、第1シャッタ羽根51及び第2シャッタ羽根52の衝撃力が緩和される。これにより、シャッタ羽根50のバウンド現象も防止ないし抑制され、再露光等が防止される。上記シャッタ羽根50の閉じ走行により、露光動作が行なわれ、CCDに撮影された撮影画像は種々の処理が行なわれて記憶部に取り込まれ、1回の撮影が完了する。
【0035】
その後、電磁アクチュエータ40´が逆向きに通電されると、第1シャッタ羽根51及び第2シャッタ羽根52は、図9又は図10に示す全開位置に向けて移動し、全開ストッパ19a,19bに当接して停止する。
このとき、全開ストッパ19a,19bが緩衝部材により形成されているため、第1シャッタ羽根51及び第2シャッタ羽根52の衝撃力が緩和される。これにより、シャッタ羽根50のバウンド現象も防止ないし抑制され、再閉等が防止される。その後、電磁アクチュエータ40´への通電が断たれ、ロータ41の磁気的付勢力により、シャッタ羽根50は全開位置に保持されて撮影待ちの状態となる。以後の撮影においては、上述のシーケンスが繰り返し行なわれる。
【0036】
図12は、本発明に係るカメラ用遮光羽根駆動装置のさらに他の実施形態を示すものであり、前述の実施形態における絞りストッパ12、非絞りストッパ13、全閉ストッパ18、全開ストッパ19を緩衝部材により形成するのに替えて、硬いプラスチック材料により地板10,10´,10´´と一体的にかつ形状を変更して形状されたものである。
【0037】
このカメラ用遮光羽根駆動装置(カメラ用絞り装置、カメラ用シャッタ装置、カメラ用絞り付シャッタ装置)において、遮光羽根(絞り羽根30、シャッタ羽根50)を所定の位置(絞り位置、非絞り位置、全閉位置、全開位置)に停止させる羽根ストッパ100は、図12(a)に示すように、遮光羽根(絞り羽根30、シャッタ羽根50)の移動面に対して所定の角度をなす傾斜部101、この傾斜部101に続いて形成された垂直部102等により形成されている。
【0038】
この羽根ストッパ100によれば、遮光羽根(絞り羽根30、シャッタ羽根50)が駆動されて所定の位置に停止する際に、図12(b)に示すように、先ず傾斜部101に当接しつつ徐々に移動して、図12(c)に示すように、最終的に垂直部102に当接して停止する。
すなわち、傾斜部101への当接及び摺動により衝撃力が緩和されて、衝突音が発生せず、又、バウンド現象も防止される。
【0039】
図13(a),(b)は、本発明に係るカメラ用遮光羽根駆動装置のさらに他の実施形態を示すものであり、前述の実施形態における電磁アクチュエータ40,40´に対して、制御回路が行なう通電制御を変更したものである。
このカメラ用遮光羽根駆動装置(カメラ用絞り装置、カメラ用シャッタ装置、カメラ用絞り対シャッタ装置)において、遮光羽根(絞り羽根30、シャッタ羽根50)を所定の位置(例えば、開口部10a,20aから待避する位置としての非絞り位置と全閉位置、開口部10a,20aに臨む位置としての絞り位置と全開位置)に走行させて停止させる場合に、図13(a)に示す通電制御では、電磁アクチュエータ40,40´に対して、遮光羽根(絞り羽根30、シャッタ羽根50)が羽根ストッパに当接して停止する直前に、遮光羽根を走行させる方向とは逆向きの通電を行なうものであり、図13(b)に示す通電制御では、遮光羽根(絞り羽根30、シャッタ羽根50)が羽根ストッパに当接して停止する位置に向かうに連れて、電圧を徐々に小さくする通電を行なうものである。
【0040】
これらの通電制御によれば、遮光羽根(絞り羽根30、シャッタ羽根50)が所定の位置(絞り位置、非絞り位置、全閉位置、全開位置)に停止する際に、衝撃力がより一層緩和されて、衝突音がより確実に防止され、又、バウンド現象もより確実に防止される。
【0041】
上記実施形態においては、絞り羽根30として、一枚の羽根を示したが、これに限定されるものではなく、複数枚の絞り羽根をもつ構成において、本発明の構成を採用してもよい。また、シャッタ羽根50として、一対のシャッタ羽根51,52により構成されるものを示したが、これに限定されるものではなく、1枚のシャッタ羽根からなる構成において、本発明の構成を採用してもよい。
【0042】
上記実施形態においては、羽根ストッパ12,13,18,19を緩衝部材により形成する構成と、ピンストッパ15,16、15´,16´を緩衝部材により形成する構成とを兼ね備える構成を示したが、これに限定されるものではなく、羽根ストッパ又はピンストッパの一方のみを緩衝部材により形成する場合も、本発明の範疇に含まれるものであり、同様の効果が得られる。
【0043】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のカメラ用遮光羽根駆動装置によれば、露光用の開口部に臨んで通過する光の一部を又は全てを遮光し得る遮光羽根(絞り羽根、シャッタ羽根)を所定の位置に停止させるにあたり、羽根ストッパを緩衝部材で形成することにより、又は、羽根ストッパに傾斜部及び垂直部を設けることにより、遮光羽根が電磁駆動源により駆動され羽根ストッパに当接して所定の位置に停止する際に、衝撃力が緩和されて、衝突音が防止され、バウンド現象も防止される。
また、本発明のカメラ用遮光羽根駆動装置によれば、露光用の開口部に臨んで通過する光の一部を又は全てを遮光し得る遮光羽根を電磁駆動源の駆動ピンで駆動する際に、駆動ピンが当接するピンストッパを緩衝部材で形成することにより、遮光羽根が電磁駆動源により駆動されて所定の位置に停止する際に、駆動ピンの衝撃力が緩和されて、衝突音が防止され、バウンド現象も防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカメラ用遮光羽根駆動装置の一実施形態としてカメラ用絞り装置を示す外観平面図である。
【図2】図1に示すカメラ用絞り装置の展開断面図である。
【図3】絞り羽根が開口部から待避した非絞り位置にある状態を示す平面図である。
【図4】絞り羽根が開口部に臨む絞り位置にある状態を示す平面図である。
【図5】本発明に係るカメラ用遮光羽根駆動装置の他の実施形態としてカメラ用シャッタ装置を示す外観平面図である。
【図6】シャッタ羽根が開口部から待避した全開位置にある状態を示す平面図である。
【図7】シャッタ羽根が開口部に臨む全閉位置にある状態を示す平面図である。
【図8】本発明に係るカメラ用遮光羽根駆動装置のさらに他の実施形態としてカメラ用絞り付シャッタ装置を示す外観平面図である。
【図9】絞り羽根が非絞り位置にかつシャッタ羽根が全開位置にある状態を示す平面図である。
【図10】絞り羽根が絞り位置にかつシャッタ羽根が全開位置にある状態を示す平面図である。
【図11】絞り羽根が絞り位置にかつシャッタ羽根が全閉位置にある状態を示す平面図である。
【図12】本発明に係るカメラ用遮光羽根駆動装置のさらに他の実施形態を示すものであり、(a),(b),(c)は羽根ストッパと遮光羽根との関係を示す状態図である。
【図13】(a),(b)は本発明に係るカメラ用遮光羽根駆動装置における通電制御を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
10,10´,10´´ 地板(基板)
10a 開口部
11,17a,17b 支軸
12 絞りストッパ(羽根ストッパ)
13 非絞りストッパ(羽根ストッパ)
14,14´ 貫通孔
15,15´,16,16´ ピンストッパ
18(18a,18b) 全開ストッパ(羽根ストッパ)
19(19a,19b) 全閉ストッパ(羽根ストッパ)
20,20´,20´´ 押え板(基板)
30 絞り羽根(遮光羽根)
40,40´ 電磁アクチュエータ(電磁駆動源)
41 ロータ
41a 駆動ピン
50 シャッタ羽根(遮光羽根)
51 第1シャッタ羽根
52 第2シャッタ羽根
100 羽根ストッパ
101 傾斜部
102 垂直部
【発明の属する技術分野】
本発明は、カメラ等に搭載されて露光用の開口部を通過する光の一部又は全てを遮光し得るカメラ用遮光羽根駆動装置に関し、特に、開口部を絞る絞り羽根及び/又は開口部を開閉するシャッタ羽根を備え、デジタルカメラ等に搭載されるカメラ用遮光羽根駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタルカメラ等に搭載される従来のカメラ用遮光羽根駆動装置としては、露光用の開口部を開閉するように地板に対して回動自在に設けられたシャッタ羽根、開口部を所定の口径に絞るように地板に対して回動自在に設けられた絞り羽根、シャッタ羽根及び絞り羽根をそれぞれ駆動する電磁アクチュエータ、全閉位置及び全開位置にてシャッタ羽根をそれぞれ停止させる全閉ストッパ及び全開ストッパ、絞り位置及び非絞り位置にて絞り羽根を停止させる絞りストッパ及び非絞りストッパ等を備えたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来の装置においては、全閉ストッパ及び全開ストッパ並びに絞りストッパ及び非絞りストッパが、地板と一体的に形成された硬いプラスチック材料からなるため、電磁アクチュエータによりシャッタ羽根又は絞り羽根が移動させられて停止する際に、衝突音が発生する。
特に、この装置がデジタルカメラに搭載された場合、撮影待機状態において、撮影環境の照度変化に応じて絞り羽根が自動的に絞りあるいは非絞り動作を行なうと、撮影待機の状態であるが故に衝突音が耳障りとなり、又、録音機能がある場合はこの衝突音がノイズとして録音されてしまう。
また、絞り羽根又はシャッタ羽根とストッパとの衝突力が大きいと、衝突音だけでなく、絞り羽根又はシャッタ羽根がバウンド現象を生じて、光量の調整が迅速に行なわれず、又、再露光あるいは再閉等を引き起こし好ましくない。
【0004】
本発明は、上記の点に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、構造の簡略化、低コスト化等を図りつつ、絞り羽根又はシャッタ羽根の衝突音、バウンド現象等を抑制ないしは防止でき、バラツキのない安定した遮光動作が得られるカメラ用遮光羽根駆動装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のカメラ用遮光羽根駆動装置は、露光用の開口部を有する基板と、基板上の支軸回りに回動自在に支持され開口部に臨んで通過する光の一部を又は全てを遮光し得る遮光羽根と、遮光羽根を駆動する電磁駆動源と、遮光羽根を所定の位置に停止させるべく遮光羽根に当接し得る羽根ストッパとを備え、上記羽根ストッパは、緩衝部材により形成されている、ことを特徴としている。
この構成によれば、遮光羽根が電磁駆動源により駆動され羽根ストッパに当接して所定の位置に停止する際に、遮光羽根は、羽根ストッパとしての緩衝部材(例えば、緩衝ゴム、その他の粘弾性体等)に当接する。これにより、衝撃力が緩和されて、衝突音が防止され、又、バウンド現象も防止される。
【0006】
また、本発明のカメラ用遮光羽根駆動装置は、露光用の開口部を有する基板と、基板上の支軸回りに回動自在に支持され開口部に臨んで通過する光の一部を又は全てを遮光し得る遮光羽根と、遮光羽根を駆動する電磁駆動源と、遮光羽根を所定の位置に停止させるべく遮光羽根に当接し得る羽根ストッパとを備え、上記羽根ストッパは、遮光羽根の移動面に対して所定の角度をなす傾斜部及び傾斜部に続く垂直部を有する、ことを特徴としている。
この構成によれば、遮光羽根が電磁駆動源により駆動され羽根ストッパに当接して所定の位置に停止する際に、遮光羽根は、先ず羽根ストッパの傾斜部に当接し徐々に移動し垂直部に当接して停止する。これにより、衝撃力が緩和されて、衝突音が解消され、又、バウンド現象も防止される。
【0007】
上記両構成において、遮光羽根は開口部を所定の口径に絞る絞り羽根であり、上記羽根ストッパは、開口部に望む絞り位置に絞り羽根を停止させる絞りストッパと、開口部から待避した非絞り位置に絞り羽根を停止させる非絞りストッパとを含む、構成を採用できる。
この構成によれば、絞り羽根が、絞りストッパ又は非絞りストッパに当接して絞り位置又は非絞り位置に停止する際に、衝撃力が緩和されて、衝突音が解消され、又、バウンド現象も防止されて、光量の調整が迅速に行なわれる。
【0008】
上記両構成において、遮光羽根は開口部を開閉するシャッタ羽根であり、上記羽根ストッパは、開口部を全閉する位置にシャッタ羽根を停止させる全閉ストッパと、開口部を全開する位置にシャッタ羽根を停止させる全開ストッパとを含む、構成を採用できる。
この構成によれば、シャッタ羽根が、全閉ストッパ又は全開ストッパに当接して全閉位置又は全開位置に停止する際に、衝撃力が緩和されて、衝突音が解消され、又、バウンド現象も防止されて、再露光あるいは再閉が防止される。
【0009】
上記両構成において、遮光羽根は、開口部を所定の口径に絞る絞り羽根と、開口部を開閉するシャッタ羽根とを含み、羽根ストッパは、開口部に望む絞り位置に絞り羽根を停止させる絞りストッパと、開口部から待避した非絞り位置に絞り羽根を停止させる非絞りストッパと、開口部を全閉する位置にシャッタ羽根を停止させる全閉ストッパと、開口部を全開する位置にシャッタ羽根を停止させる全開ストッパとを含む、構成を採用できる。
この構成によれば、絞り羽根及びシャッタ羽根が、絞りストッパ又は非絞りストッパに当接して絞り位置又は非絞り位置に停止する際及び全閉ストッパ又は全開ストッパに当接して全閉位置又は全開位置に停止する際に、衝撃力が緩和されて、衝突音が解消され、又、絞り羽根及びシャッタ羽根のバウンド現象も防止されて、光量の調整が迅速に行なわれると共に再露光あるいは再閉が防止される。
【0010】
さらに、本発明のカメラ用遮光羽根駆動装置は、露光用の開口部を有する基板と、基板上の支軸回りに回動自在に支持され開口部に臨んで通過する光の一部を又は全てを遮光し得る遮光羽根と、遮光羽根を駆動する駆動ピンを有する電磁駆動源と、遮光羽根を所定の位置に停止させるべく駆動ピンに当接し得るピンストッパとを備え、上記ピンストッパは、緩衝部材により形成されている、ことを特徴としている。
この構成によれば、駆動ピンがピンストッパに当接して遮光羽根が所定の位置に停止する際に、駆動ピンは、ピンストッパとしての緩衝部材(例えば、緩衝ゴム、その他の粘弾性体等)に当接する。これにより、衝撃力が緩和されて、衝突音が防止され、又、バウンド現象も防止される。
【0011】
上記構成において、遮光羽根は、開口部を所定の口径に絞る絞り羽根と、開口部を開閉するシャッタ羽根とを含み、電磁駆動源は、絞り羽根を駆動する駆動ピンを有する第1の電磁駆動源と、シャッタ羽根を駆動する駆動ピンを有する第2の電磁駆動源とを含む、構成を採用できる。
この構成によれば、絞り羽根及びシャッタ羽根がそれぞれ駆動されて所定の位置に停止する際に、それぞれの駆動ピンの衝撃力が緩和されて、衝突音が解消され、又、バウンド現象も防止される。
【0012】
上記3つの発明に係る構成において、電磁駆動源への通電を制御する制御手段を有し、制御手段は、遮光羽根が停止する直前に、電磁駆動源に対して遮光羽根を走行させる方向とは逆の向きに通電を行なう構成、又は、遮光羽根が停止する位置に向かうに連れて電圧を徐々に低下させる構成、を採用できる。
これらの構成によれば、遮光羽根(絞り羽根あるいはシャッタ羽根)が所定の位置に停止する際に、衝撃力がより一層緩和されて、衝突音がより確実に防止され、又、バウンド現象もより確実に防止される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1ないし図4は、本発明に係るカメラ用遮光羽根駆動装置の一実施形態としてカメラ用絞り装置を示すものである。このカメラ用絞り装置は、図示すように、露光用の開口部10a,20aを有する基板としての地板10及び押え板20、開口部10a,20aを通過する光の一部を遮光すなわち開口部10a,20aを所定の口径に絞る遮光羽根としての絞り羽根30、絞り羽根30を駆動する電磁駆動源としての電磁アクチュエータ40、電磁アクチュエータ40への通電を制御する制御手段としてのCPU等を含む制御回路(不図示)等を備えている。
【0014】
電磁アクチュエータ40は、図1及び図2に示すように、N極及びS極に着磁されかつ所定の角度範囲を回動自在に支持されたロータ41、励磁用のコイル42、磁気回路を形成する円筒状のヨーク43等により形成されている。ロータ41には、回転中心から偏倚した位置において絞り羽根30に連結される駆動ピン41aが一体的に形成されている。
【0015】
地板10には、図2、図3及び図4に示すように、露光用の開口部10a、絞り羽根30を支持する支軸11、開口部10aに臨んで所定の口径に絞る絞り位置に絞り羽根30を停止させる絞りストッパ12、開口部10aから待機した非絞り位置に絞り羽根30を停止させる非絞りストッパ13、駆動ピン41aの移動を許容する貫通孔14、貫通孔14の両端に配置され、駆動ピン41aを絞り位置に対応する位置に停止させるピンストッパ15及び非絞り位置に対応する位置に停止させるピンストッパ16等が形成されている。また、地板10と押え板20との間には、図2に示すように、絞り羽根30を回動自在に収納する羽根室Wが形成されている。
【0016】
絞りストッパ12及び非絞りストッパ13は、地板10の突起部に緩衝部材を接着することにより形成されている。また、ピンストッパ15,16は、貫通孔14の壁面に緩衝部材を接着することにより形成されている。ここで、緩衝部材としては、ゴム材あるいはその他の粘弾性体等、衝撃力を緩和して、衝突音等の発生を防止できるものであればよい。
尚、この実施形態では、羽根ストッパとしての絞りストッパ12及び非絞りストッパ13と、ピンストッパ15,16との両方を緩衝部材により形成したが、羽根ストッパ又はピンストッパの一方のみを緩衝部材により形成してもよい。
【0017】
絞り羽根30は、図3及び図4に示すように、円孔31、長孔32、開口部10a,20aを所定の口径に絞る絞り開口33等により形成されている。そして、円孔31には地板10の支軸11が挿入され、長孔32には駆動ピン41aが挿入されて、絞り羽根30は、駆動ピン41a(ロータ41)が所定の角度範囲を回動することで、図3に示す非絞り位置と図4に示す絞り位置との間を回動自在に支持されている。
【0018】
次に、このカメラ用絞り装置が、動画撮影及び録音が可能なデジタルカメラに搭載された場合の動作について説明する。尚、デジタルカメラには撮像素子としてのCCD、撮影画像等を記録する記録部、メインスイッチ、撮影画像を表示するモニター等が含まれる。
【0019】
カメラのメインスイッチがONとされると、CCDがONとなり、モニターに撮影画像が表示される。そして、CCDの画像信号に基づいて被写体の照度が検出され、制御回路は電磁アクチュエータ40に対して光量調整のための駆動信号を発する。すなわち、開口部10aを通過する被写体光の光量が最適となるように、ロータ41が適宜回転して、絞り羽根30が、自動的に絞り位置又は非絞り位置に駆動される。
【0020】
この駆動に際して、絞り羽根30は、図3に示す非絞り位置から図4に示す絞り位置に移動する際に、絞りストッパ12に当接して位置決めされ、一方、図4に示す絞り位置から図3に示す非絞り位置に移動する際に、非絞りストッパ13に当接して位置決めされる。
【0021】
このとき、絞りストッパ12及び非絞りストッパ13が緩衝部材により形成されているため、絞り羽根30の衝撃力が緩和される。これにより、衝突音は発生せず、絞り羽根30のバウンド現象も防止ないし抑制される。
したがって、録音機能が作動している場合には、衝突音がノイズとして録音されることはなく、所望の撮影及び録音を行なえる。
【0022】
図5ないし図7は、本発明に係るカメラ用遮光羽根駆動装置の他の実施形態としてカメラ用シャッタ装置を示すものである。尚、前述の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
このカメラ用シャッタ装置は、図示すように、露光用の開口部10a,20aを有する地板10´及び押え板20´、開口部10a,20aを通過する光の全てを遮光し得るすなわち開口部10a,20aを開閉するシャッタ羽根50、シャッタ羽根50を駆動する電磁駆動源としての電磁アクチュエータ40´、電磁アクチュエータ40´への通電を制御する制御手段としてのCPU等を含む制御回路(不図示)等を備えている。
【0023】
地板10´には、図5ないし図7に示すように、露光用の開口部10a、シャッタ羽根50を支持する支軸17a,17b、閉鎖位置にシャッタ羽根50を停止させる全閉ストッパ18(18a,18b)、全開位置にシャッタ羽根50を停止させる全開ストッパ19(19a,19b)、駆動ピン41aの移動を許容する貫通孔14´、貫通孔14´の両端に配置され、駆動ピン41aを全閉位置に対応する位置に停止させるピンストッパ15´及び全開位置に対応する位置に停止させるピンストッパ16´等が形成されている。また、地板10´と押え板20´との間には、図2に示す場合と同様に、シャッタ羽根50を回動自在に収納する羽根室Wが形成されている。
【0024】
全閉ストッパ18及び全開ストッパ19は、地板10の突起部に緩衝部材を接着することにより形成されている。また、ピンストッパ15´,16´は、貫通孔14´の壁面に緩衝部材を接着することにより形成されている。ここで、緩衝部材としては、ゴム材あるいはその他の粘弾性体等、衝撃力を緩和して、衝突音等の発生を防止できるものであればよい。
尚、この実施形態では、羽根ストッパとしての全閉ストッパ18及び全開ストッパ19と、ピンストッパ15´,16´との両方を緩衝部材により形成したが、羽根ストッパ又はピンストッパの一方のみを緩衝部材により形成してもよい。
【0025】
シャッタ羽根50は、図6及び図7に示すように、第1シャッタ羽根51及び第2シャッタ羽根22により構成されている。第1シャッタ羽根51及び第2シャッタ羽根52には、それぞれ円孔51a,52aと長孔51b,52bが形成されている。そして、円孔51a,52aには地板10´の支軸17a,17bが挿入され、長孔51b,52bには駆動ピン41aが挿入されて、第1シャッタ羽根51及び第2シャッタ羽根52は、駆動ピン41a(ロータ41)が所定の角度範囲を回動することで、図6に示す全開位置と図7に示す全閉位置との間を回動自在に支持されている。
【0026】
次に、このカメラ用シャッタ装置が、デジタルカメラに搭載された場合の動作について説明する。尚、デジタルカメラには、撮像素子としてのCCD、撮影画像等を記録する記録部、レリーズ動作を行なうレリーズボタン、メインスイッチ、撮影画像を表示するモニター等が含まれる。
先ず、カメラのメインスイッチがONとされて撮影待ちの待機状態では、電磁アクチュエータ40´(ロータ41)には、非通電の状態で開き側に回転するような磁気的付勢力が作用し、図6に示すように、第1シャッタ羽根51及び第2シャッタ羽根52は全開ストッパ19a,19bに当接して、全開位置に保持されている。
【0027】
この待機状態において、撮影者がレリーズ動作を行なうと、電磁アクチュエータ40´が通電されて、第1シャッタ羽根51及び第2シャッタ羽根52は、全閉位置に向けて移動し、全閉ストッパ18a,18bに当接して停止する。
このとき、全閉ストッパ18a,18bが緩衝部材により形成されているため、第1シャッタ羽根51及び第2シャッタ羽根52の衝撃力が緩和される。これにより、衝突音は発生せず、シャッタ羽根50のバウンド現象も防止ないし抑制され、再露光等が防止される。
上記シャッタ羽根50の閉じ走行により、露光動作が行なわれ、CCDに撮影された撮影画像は種々の処理が行なわれて記憶部に取り込まれ、1回の撮影が完了する。
【0028】
その後、電磁アクチュエータ40´が逆向きに通電されると、第1シャッタ羽根51及び第2シャッタ羽根52は、全開位置に向けて移動し、全開ストッパ19a,19bに当接して停止する。
このとき、全開ストッパ19a,19bが緩衝部材により形成されているため、第1シャッタ羽根51及び第2シャッタ羽根52の衝撃力が緩和される。これにより、衝突音は発生せず、シャッタ羽根50のバウンド現象も防止ないし抑制され、再閉等が防止される。
その後、電磁アクチュエータ40´への通電が断たれ、ロータ41の磁気的付勢力により、シャッタ羽根50は全開位置に保持されて撮影待ちの状態となる。以後の撮影においては、上述のシーケンスが繰り返し行なわれる。
【0029】
図8ないし図11は、本発明に係るカメラ用遮光羽根駆動装置のさらに他の実施形態としてカメラ用絞り付シャッタ装置を示すものである。尚、前述の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
このカメラ用絞り付シャッタ装置は、図示すように、露光用の開口部10a,20aを有する基板としての地板10´´及び押え板20´´、開口部10a,20aを通過する光の一部を遮光すなわち開口部10a,20aを所定の口径に絞る遮光羽根としての絞り羽根30、絞り羽根30を駆動する第1の電磁駆動源としての電磁アクチュエータ40、開口部10a,20aを通過する光を全て遮光し得るすなわち開口部10a,20aを開閉するシャッタ羽根50、シャッタ羽根50を駆動する第2の電磁駆動源としての電磁アクチュエータ40´、電磁アクチュエータ40,40´への通電を制御する制御手段としてのCPU等を含む制御回路(不図示)等を備えている。
【0030】
次に、このカメラ用絞り付シャッタ装置がデジタルカメラに搭載された場合の動作について説明する。尚、デジタルカメラには、撮像素子としてのCCD、撮影画像等を記録する記録部、レリーズ動作を行なうレリーズボタン、メインスイッチ、撮影画像を表示するモニター等が含まれる。
【0031】
先ず、カメラのメインスイッチがONとされて撮影待ちの待機状態では、電磁アクチュエータ40´(ロータ41)には、非通電の状態で開き側に回転するような磁気的付勢力が作用し、図9に示すように、第1シャッタ羽根51及び第2シャッタ羽根52は全開ストッパ19a,19bに当接して、全開位置に保持されている。
【0032】
また、制御回路は、CCDの出力信号に基づいて絞り動作を行なうか否かの判断と露出時間等を算出する。そして、絞り動作を行なわないと判断した場合は、非通電の状態で電磁アクチュエータ40(ロータ41)の磁気的付勢力により、絞り羽根30は、図9に示すように、非絞りストッパ13に当接して非絞り位置に保持される。
一方、絞り動作を行なうと判断した場合は、電磁アクチュエータ40が通電されて、絞り羽根30は、図10に示す絞り位置に向けて移動し、絞りストッパ12に当接して停止する。さらに、撮影環境の照度変化等により、絞りを行なわないと判断した場合は、電磁アクチュエータ40が逆向きに通電されて、絞り羽根30は、図9に示す非絞り位置に向けて移動し、非絞りストッパ13に当接して停止する。
【0033】
このとき、絞りストッパ12及び非絞りストッパ13が緩衝部材により形成されているため、絞り羽根30の衝撃力が緩和される。これにより、衝突音は発生せず、絞り羽根30のバウンド現象も防止ないし抑制される。
したがって、撮影者は、衝突音を聞くことなく所望の撮影を行なえ、又、録音機能が作動している場合には、衝突音がノイズとして録音されることはなく、所望の撮影及び録音を行なえる。
【0034】
この待機状態において、撮影者がレリーズ動作を行なうと、電磁アクチュエータ40´が通電されて、第1シャッタ羽根51及び第2シャッタ羽根52は、図11に示す全閉位置に向けて移動し、全閉ストッパ18a,18bに当接して停止する。
このとき、全閉ストッパ18a,18bが緩衝部材により形成されているため、第1シャッタ羽根51及び第2シャッタ羽根52の衝撃力が緩和される。これにより、シャッタ羽根50のバウンド現象も防止ないし抑制され、再露光等が防止される。上記シャッタ羽根50の閉じ走行により、露光動作が行なわれ、CCDに撮影された撮影画像は種々の処理が行なわれて記憶部に取り込まれ、1回の撮影が完了する。
【0035】
その後、電磁アクチュエータ40´が逆向きに通電されると、第1シャッタ羽根51及び第2シャッタ羽根52は、図9又は図10に示す全開位置に向けて移動し、全開ストッパ19a,19bに当接して停止する。
このとき、全開ストッパ19a,19bが緩衝部材により形成されているため、第1シャッタ羽根51及び第2シャッタ羽根52の衝撃力が緩和される。これにより、シャッタ羽根50のバウンド現象も防止ないし抑制され、再閉等が防止される。その後、電磁アクチュエータ40´への通電が断たれ、ロータ41の磁気的付勢力により、シャッタ羽根50は全開位置に保持されて撮影待ちの状態となる。以後の撮影においては、上述のシーケンスが繰り返し行なわれる。
【0036】
図12は、本発明に係るカメラ用遮光羽根駆動装置のさらに他の実施形態を示すものであり、前述の実施形態における絞りストッパ12、非絞りストッパ13、全閉ストッパ18、全開ストッパ19を緩衝部材により形成するのに替えて、硬いプラスチック材料により地板10,10´,10´´と一体的にかつ形状を変更して形状されたものである。
【0037】
このカメラ用遮光羽根駆動装置(カメラ用絞り装置、カメラ用シャッタ装置、カメラ用絞り付シャッタ装置)において、遮光羽根(絞り羽根30、シャッタ羽根50)を所定の位置(絞り位置、非絞り位置、全閉位置、全開位置)に停止させる羽根ストッパ100は、図12(a)に示すように、遮光羽根(絞り羽根30、シャッタ羽根50)の移動面に対して所定の角度をなす傾斜部101、この傾斜部101に続いて形成された垂直部102等により形成されている。
【0038】
この羽根ストッパ100によれば、遮光羽根(絞り羽根30、シャッタ羽根50)が駆動されて所定の位置に停止する際に、図12(b)に示すように、先ず傾斜部101に当接しつつ徐々に移動して、図12(c)に示すように、最終的に垂直部102に当接して停止する。
すなわち、傾斜部101への当接及び摺動により衝撃力が緩和されて、衝突音が発生せず、又、バウンド現象も防止される。
【0039】
図13(a),(b)は、本発明に係るカメラ用遮光羽根駆動装置のさらに他の実施形態を示すものであり、前述の実施形態における電磁アクチュエータ40,40´に対して、制御回路が行なう通電制御を変更したものである。
このカメラ用遮光羽根駆動装置(カメラ用絞り装置、カメラ用シャッタ装置、カメラ用絞り対シャッタ装置)において、遮光羽根(絞り羽根30、シャッタ羽根50)を所定の位置(例えば、開口部10a,20aから待避する位置としての非絞り位置と全閉位置、開口部10a,20aに臨む位置としての絞り位置と全開位置)に走行させて停止させる場合に、図13(a)に示す通電制御では、電磁アクチュエータ40,40´に対して、遮光羽根(絞り羽根30、シャッタ羽根50)が羽根ストッパに当接して停止する直前に、遮光羽根を走行させる方向とは逆向きの通電を行なうものであり、図13(b)に示す通電制御では、遮光羽根(絞り羽根30、シャッタ羽根50)が羽根ストッパに当接して停止する位置に向かうに連れて、電圧を徐々に小さくする通電を行なうものである。
【0040】
これらの通電制御によれば、遮光羽根(絞り羽根30、シャッタ羽根50)が所定の位置(絞り位置、非絞り位置、全閉位置、全開位置)に停止する際に、衝撃力がより一層緩和されて、衝突音がより確実に防止され、又、バウンド現象もより確実に防止される。
【0041】
上記実施形態においては、絞り羽根30として、一枚の羽根を示したが、これに限定されるものではなく、複数枚の絞り羽根をもつ構成において、本発明の構成を採用してもよい。また、シャッタ羽根50として、一対のシャッタ羽根51,52により構成されるものを示したが、これに限定されるものではなく、1枚のシャッタ羽根からなる構成において、本発明の構成を採用してもよい。
【0042】
上記実施形態においては、羽根ストッパ12,13,18,19を緩衝部材により形成する構成と、ピンストッパ15,16、15´,16´を緩衝部材により形成する構成とを兼ね備える構成を示したが、これに限定されるものではなく、羽根ストッパ又はピンストッパの一方のみを緩衝部材により形成する場合も、本発明の範疇に含まれるものであり、同様の効果が得られる。
【0043】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のカメラ用遮光羽根駆動装置によれば、露光用の開口部に臨んで通過する光の一部を又は全てを遮光し得る遮光羽根(絞り羽根、シャッタ羽根)を所定の位置に停止させるにあたり、羽根ストッパを緩衝部材で形成することにより、又は、羽根ストッパに傾斜部及び垂直部を設けることにより、遮光羽根が電磁駆動源により駆動され羽根ストッパに当接して所定の位置に停止する際に、衝撃力が緩和されて、衝突音が防止され、バウンド現象も防止される。
また、本発明のカメラ用遮光羽根駆動装置によれば、露光用の開口部に臨んで通過する光の一部を又は全てを遮光し得る遮光羽根を電磁駆動源の駆動ピンで駆動する際に、駆動ピンが当接するピンストッパを緩衝部材で形成することにより、遮光羽根が電磁駆動源により駆動されて所定の位置に停止する際に、駆動ピンの衝撃力が緩和されて、衝突音が防止され、バウンド現象も防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカメラ用遮光羽根駆動装置の一実施形態としてカメラ用絞り装置を示す外観平面図である。
【図2】図1に示すカメラ用絞り装置の展開断面図である。
【図3】絞り羽根が開口部から待避した非絞り位置にある状態を示す平面図である。
【図4】絞り羽根が開口部に臨む絞り位置にある状態を示す平面図である。
【図5】本発明に係るカメラ用遮光羽根駆動装置の他の実施形態としてカメラ用シャッタ装置を示す外観平面図である。
【図6】シャッタ羽根が開口部から待避した全開位置にある状態を示す平面図である。
【図7】シャッタ羽根が開口部に臨む全閉位置にある状態を示す平面図である。
【図8】本発明に係るカメラ用遮光羽根駆動装置のさらに他の実施形態としてカメラ用絞り付シャッタ装置を示す外観平面図である。
【図9】絞り羽根が非絞り位置にかつシャッタ羽根が全開位置にある状態を示す平面図である。
【図10】絞り羽根が絞り位置にかつシャッタ羽根が全開位置にある状態を示す平面図である。
【図11】絞り羽根が絞り位置にかつシャッタ羽根が全閉位置にある状態を示す平面図である。
【図12】本発明に係るカメラ用遮光羽根駆動装置のさらに他の実施形態を示すものであり、(a),(b),(c)は羽根ストッパと遮光羽根との関係を示す状態図である。
【図13】(a),(b)は本発明に係るカメラ用遮光羽根駆動装置における通電制御を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
10,10´,10´´ 地板(基板)
10a 開口部
11,17a,17b 支軸
12 絞りストッパ(羽根ストッパ)
13 非絞りストッパ(羽根ストッパ)
14,14´ 貫通孔
15,15´,16,16´ ピンストッパ
18(18a,18b) 全開ストッパ(羽根ストッパ)
19(19a,19b) 全閉ストッパ(羽根ストッパ)
20,20´,20´´ 押え板(基板)
30 絞り羽根(遮光羽根)
40,40´ 電磁アクチュエータ(電磁駆動源)
41 ロータ
41a 駆動ピン
50 シャッタ羽根(遮光羽根)
51 第1シャッタ羽根
52 第2シャッタ羽根
100 羽根ストッパ
101 傾斜部
102 垂直部
Claims (9)
- 露光用の開口部を有する基板と、前記基板上の支軸回りに回動自在に支持され前記開口部に臨んで通過する光の一部を又は全てを遮光し得る遮光羽根と、前記遮光羽根を駆動する電磁駆動源と、前記遮光羽根を所定の位置に停止させるべく前記遮光羽根に当接し得る羽根ストッパと、を備え、
前記羽根ストッパは、緩衝部材により形成されている、
ことを特徴とするカメラ用遮光羽根駆動装置。 - 露光用の開口部を有する基板と、前記基板上の支軸回りに回動自在に支持され前記開口部に臨んで通過する光の一部を又は全てを遮光し得る遮光羽根と、前記遮光羽根を駆動する電磁駆動源と、前記遮光羽根を所定の位置に停止させるべく前記遮光羽根に当接し得る羽根ストッパと、を備え、
前記羽根ストッパは、前記遮光羽根の移動面に対して所定の角度をなす傾斜部及び前記傾斜部に続く垂直部を有する、
ことを特徴とするカメラ用遮光羽根駆動装置。 - 前記遮光羽根は、前記開口部を所定の口径に絞る絞り羽根であり、
前記羽根ストッパは、前記開口部に望む絞り位置に前記絞り羽根を停止させる絞りストッパと、前記開口部から待避した非絞り位置に前記絞り羽根を停止させる非絞りストッパと、を含む、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラ用遮光羽根駆動装置。 - 前記遮光羽根は、前記開口部を開閉するシャッタ羽根であり、
前記羽根ストッパは、前記開口部を全閉する位置に前記シャッタ羽根を停止させる全閉ストッパと、前記開口部を全開する位置に前記シャッタ羽根を停止させる全開ストッパと、を含む、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラ用遮光羽根駆動装置。 - 前記遮光羽根は、前記開口部を所定の口径に絞る絞り羽根と、前記開口部を開閉するシャッタ羽根とを含み、
前記羽根ストッパは、前記開口部に望む絞り位置に前記絞り羽根を停止させる絞りストッパと、前記開口部から待避した非絞り位置に前記絞り羽根を停止させる非絞りストッパと、前記開口部を全閉する位置に前記シャッタ羽根を停止させる全閉ストッパと、前記開口部を全開する位置に前記シャッタ羽根を停止させる全開ストッパと、を含む、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラ用遮光羽根駆動装置。 - 露光用の開口部を有する基板と、前記基板上の支軸回りに回動自在に支持され前記開口部に臨んで通過する光の一部を又は全てを遮光し得る遮光羽根と、前記遮光羽根を駆動する駆動ピンを有する電磁駆動源と、前記遮光羽根を所定の位置に停止させるべく前記駆動ピンに当接し得るピンストッパと、を備え、
前記ピンストッパは、緩衝部材により形成されている、
ことを特徴とするカメラ用遮光羽根駆動装置。 - 前記遮光羽根は、前記開口部を所定の口径に絞る絞り羽根と、前記開口部を開閉するシャッタ羽根と、を含み、
前記電磁駆動源は、前記絞り羽根を駆動する駆動ピンを有する第1の電磁駆動源と、前記シャッタ羽根を駆動する駆動ピンを有する第2の電磁駆動源と、を含む、
ことを特徴とする請求項6記載のカメラ用遮光羽根駆動装置。 - 前記電磁駆動源への通電を制御する制御手段を有し、
前記制御手段は、前記遮光羽根が停止する直前に、前記電磁駆動源に対して前記遮光羽根を走行させる方向とは逆の向きに通電を行なう、
ことを特徴とする請求項1ないし7いずれかに記載のカメラ用遮光羽根駆動装置。 - 前記電磁駆動源への通電を制御する制御手段を有し、
前記制御手段は、前記遮光羽根が停止する位置に向かうに連れて、電圧を徐々に低下させる、
ことを特徴とする請求項1ないし7いずれかに記載のカメラ用遮光羽根駆動装置。
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