JP2004061403A - 細胞画像解析装置および細胞画像解析方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】動植物等の細胞を撮像して得られた細胞画像の画像データを解析する細胞画像解析装置であって、細胞の構造の方向性または組織度を検出する手段を備えた構成とした。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、動植物の細胞画像を画像処理することにより細胞形態変化の定量化を行う細胞画像解析装置および細胞画像解析方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
バイオテクノロジーや医薬品開発の分野では動植物細胞や微生物などに対する様々薬品や薬などの物質の効果や影響、またはこれらの物質物質に対する動植物細胞や微生物等の反応を確認する作業が行われる。例えば薬の効き目により細胞が繊維状に変化したり、泡状の内泡部を形成したり、細胞間に隙間が出来たりする様を観察対象とする場合には、細胞の形態を経時的に追跡して観察・記録し、データ化する作業が必要となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、細胞の形態の観察作業は研究者の目視観察に依存しており、観察結果が研究者間でばらついたり、顕微鏡画像を長時間観察することによる疲労により観察結果が変動するという問題があった。細胞の形態の方向性や組織度や形態の変化や非細胞部を自動的に観察する適切な手段は実現されていないというのが現状である。
【0004】
そこで本発明は、このような問題に鑑み、細胞画像から細胞の形態変化を自動的に定量化を行うことができる細胞画像解析装置および細胞画像解析方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の細胞画像解析装置は、動植物等の細胞を撮像して得られた細胞画像の画像データを解析する細胞画像解析装置であって、細胞の構造の方向性または組織度を検出する手段を備えた構成とした。
【0006】
本発明細胞画像解析方法は、動植物等の細胞を撮像して得られた細胞画像の画像データを解析する細胞画像解析方法であって、細胞の構造の方向性または組織度を検出する工程を備えた構成とした。
【0007】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、動植物等の細胞を撮像して得られた細胞画像の画像データを解析する細胞画像解析装置であって、細胞の構造の方向性または組織度を検出する手段を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1において、細胞構造の方向性または組織度を検出する手段は、画像データを周波数変換して周波数成分を高周波側の周波数成分と直流成分を含む低周波側の周波数成分とに帯域分割する帯域分割手段と、少なくとも高周波側の周波数成分を用いて任意の大きさのブロックに分ける手段と、ブロック毎に各方向の周波数成分を比較して方向性の強さを検出する手段とを、含むことを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2において、ブロック毎に方向性の強さを検出する手段は、各方向の周波数成分の係数の総和を比較して方向性と組織度の強さを定量化できることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、動植物等の細胞を撮像して得られた細胞画像の画像データを解析する細胞画像解析装置であって、内泡をもつ細胞構造の内泡部または非内泡部細胞部を検出する手段を備えたことを特徴とする細胞画像解析装置。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項4において、細胞構造の内泡部を検出する手段は、画像データを周波数変換して周波数成分を高周波側の周波数成分と直流成分を含む低周波側の周波数成分とに帯域分割する帯域分割手段と、少なくとも高周波側の周波数成分を用いて任意の大きさのブロックに分ける手段と、各方向の周波数成分のブロックの総和から周波数変化の強弱を検出する手段とを、含むことを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項5において、周波数変化の強弱を検出する手段は、1方向以上のブロックの係数の総和から周波数変化の強弱を求めることにより組織度や平坦度を定量化できることを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載の発明は、動植物等の細胞を撮像して得られた細胞画像の画像データを解析する細胞画像解析装置であって、細胞間の非細胞部を検出する手段を備えたことを特徴とする。
【0014】
請求項8に記載の発明は、請求項7において、細胞間の非細胞部を検出する手段は、画像データを周波数変換して周波数成分を高周波側の周波数成分と直流成分を含む低周波側の周波数成分とに帯域分割する帯域分割手段と、少なくとも高周波側の周波数成分を用いて任意の大きさのブロックに分ける手段と、各方向の周波数成分のブロックの総和から周波数変化の強弱を検出する手段とを、含むことを特徴とする。
【0015】
請求項9に記載の発明は、動植物等の細胞を撮像して得られた細胞画像の画像データを解析する細胞画像解析方法であって、細胞の構造の方向性または組織度を検出する工程を備えたことを特徴とする。
【0016】
請求項10に記載の発明は、請求項9において、細胞構造の方向性または組織度を検出する工程は、画像データを周波数変換して周波数成分を高周波側の周波数成分と直流成分を含む低周波側の周波数成分とに帯域分割する帯域分割工程と、少なくとも高周波側の周波数成分を用いて任意の大きさのブロックに分ける工程と、前記ブロック毎に各方向の周波数成分を比較して方向性の強さを検出する工程とを、含むことを特徴とする。
【0017】
請求項11に記載の発明は、請求項10において、ブロック毎に方向性の強さを検出する工程は、各方向の周波数成分の係数の総和を比較して方向性と組織度の強さを定量化できることを特徴とする。
【0018】
請求項12に記載の発明は、動植物等の細胞を撮像して得られた細胞画像の画像データを解析する細胞画像解析方法であって、内泡をもつ細胞構造の内泡部または非内泡部細胞部を検出する工程を備えたことを特徴とする。
【0019】
請求項13に記載の発明は、請求項12において、細胞構造の内泡部を検出する工程は、画像データを周波数変換して周波数成分を高周波側の周波数成分と直流成分を含む低周波側の周波数成分とに帯域分割する帯域分割工程と、少なくとも高周波側の周波数成分を用いて任意の大きさのブロックに分ける工程と、各方向の周波数成分のブロックの総和から周波数変化の強弱を検出する工程とを、含むことを特徴とする。
【0020】
請求項14に記載の発明は、請求項13において、周波数変化の強弱を検出する工程は、1方向以上のブロックの係数の総和から周波数変化の強弱を求めることにより組織度や平坦度を定量化できることを特徴とする。
【0021】
請求項15に記載の発明は、動植物等の細胞を撮像して得られた細胞画像の画像データを解析する細胞画像解析方法であって、細胞間の非細胞部を検出する工程を備えたことを特徴とする。
【0022】
請求項16に記載の発明は、請求項15において、細胞間の非細胞部を検出する工程は、画像データを周波数変換して周波数成分を高周波側の周波数成分と直流成分を含む低周波側の周波数成分とに帯域分割する帯域分割工程と、少なくとも高周波側の周波数成分を用いて任意の大きさのブロックに分ける工程と、各方向の周波数成分のブロックの総和から周波数変化の強弱を検出する工程とを、含むことを特徴とする。
【0023】
上記構成の発明によれば細胞画像から自動的に形態の変化を定量化することができる。
【0024】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における細胞画像解析装置の構成を示すブロック図、図2は本発明の実施の形態1おける細胞画像解析装置の処理機能を示す機能ブロック図、図3は本発明の実施の形態1における細胞画像解析装置の定量化処理部の機能を示すブロック図、図4は本発明の実施の形態1における細胞の形態変化の定量化方法を示すフローチャート、図5、図6、図7は本発明の実施の形態1における細胞画像解析装置による細胞原画像を示す図、図8、図9、図10は本発明の実施の形態1における細胞画像解析装置による定量化処理中の解析画像を示す図である。
【0025】
まず、図1を参照して細胞画像解析装置の構成を説明する。図1において位置決めステージ1上には、観察対象の細胞を収容する担体である容器2が載置されている。容器2は外部から視認可能な透明体であり、内部には分析対象の動植物の細胞を含む試料3が収容されている。なお、容器2の形態は、プレート、プレパラート、フラスコ等の任意の形状から選択される。また、位置決めステージ1の下方にはフォーカス機構を備えた顕微鏡4が配設されており、顕微鏡4の下方にはカメラ5が配置されている。
【0026】
位置決めステージ1の上方に配設された照明装置6を点灯して容器2を照明した状態で、顕微鏡4を介してカメラ5によって容器2内の試料3中の動植物の細胞を撮像することにより、カメラ5は細胞画像のデジタル画像データを取得する。位置決めステージ1および顕微鏡4は機構制御部10と接続されており、機構制御部10によって位置決めステージ1を制御することにより、容器2内の所望の位置をカメラ5によって撮像することができ、また顕微鏡4のフォーカス機構を制御することにより、所望の位置に焦点を合わせることができる。
【0027】
カメラ5は画像記憶部11と接続されており、カメラ5によって取得されたデジタル画像データは画像記憶部11に記憶される。第1の記憶部12はプログラム記憶部であり、周波数変換処理を行うプログラムや、変換されたデータに基づいて分析処理を行うプログラムなど、各種の演算、動作制御の処理を行うプログラムを記憶する。中央演算部15はCPUであり、第1の記憶部12に記憶されたプログラムに従って各種の演算や動作制御を実行する。表示部16はモニタ装置であり、カメラ5によって取得した画像や分析処理が行われた画像を表示するほか、操作・入力時の案内画面を表示する。
【0028】
第2の記憶部17はデータ記憶部であり、分析結果や各種処理済データ、設定データなどの各種データを記憶する。操作・入力部18はキーボードやマウスなどの入力手段であり、操作コマンド入力やデータ入力を行う。通信部19は有線や無線の通信ネットワークを介して外部装置とのデータの授受を行う。記憶媒体ドライブ13は、フロッピーディスクなどの磁気ディスクやメモリーカードなど、携行可能な記憶媒体からのデータの読み取りを行うドライブ装置である。
【0029】
ここでは記憶媒体ドライブ13を介して、必要に応じて以下の3種類の記憶媒体からそれぞれ異なる種類のデータの読み取りを行う。第1の記憶媒体14aには、分析処理を行う前の段階の原画像の画像データが記憶されており、当該細胞画像分析装置によって取得された画像の持ち出しや他装置によって取得された画像を対象とした分析が行えるようになっている。
【0030】
第2の記憶媒体14bは、周波数変換処理を行うプログラムや、変換されたデータに基づいて分析処理を行うプログラムなど、各種の演算、動作制御の処理を行うプログラムが記憶されており、演算部、記憶部、操作・入力部および表示部の各機構を備えたパーソナルコンピュータへこれらのプログラムをインストールすることにより、一般のパーソナルコンピュータを細胞画像分析装置として機能させることができる。すなわち、パーソナルコンピュータにおいて第1の記憶媒体14aから読み取った画像データを、第2の記憶媒体14bから読み取られたプログラムに従って演算・処理することにより、細胞画像の分析処理を行うことができる。
【0031】
第3の記憶媒体14cには、分析結果のデータが記憶されている。当該細胞画像分析装置によって既に作成された既分析データを第3の記憶媒体に書き込んで持ち出したり、外部分析装置によって行われた分析結果のデータを書き込んだ第3の記憶媒体より分析結果のデータを読み込むことにより、表示部16のモニタ装置にこれらの分析結果を表示させることができる。
【0032】
次に、図2を参照して細胞の形態変化の定量化装置の処理機能について説明する。図2に示す周波数変換手段23、ブロック分割部25、ブロックデータ演算部26、形態変化の定量化処理部27、表示処理部28、記録部29は、図1において中央演算部15によって第1の記憶部12に記憶されたプログラムに従って実行される処理機能を示す。また周波数変換データ記憶部24、分析結果記憶部30は、図1に示す第2の記憶部17に設定される記憶領域を示すものである。
【0033】
図2において、原画像記憶部20にはカメラ5によって取得された画像データや第1の記憶媒体14aから読み取られた画像データが記憶される。分析対象の画像データはまず周波数変換手段23によって周波数変換される。周波数変換は、音声や画像などの信号を周波数変換を用いて分析する手法であり、解析対象の原信号に含まれる種々の波形の中から特定波形を抽出する処理過程において、抽出対象波形の位置情報が損なわれることなく保存されるという特徴を有している。例えば、水平方向・垂直方向ともに直流成分を含む低周波成分の信号成分(DC成分)、水平方向が低周波成分で垂直方向が高周波成分の信号成分(LH成分)、水平方向が高周波成分で垂直方向が低周波成分の信号成分(HL成分)、水平方向・垂直方向ともに高周波成分の信号成分(HH成分)の4種類の信号成分を出力するようなウェーブレット変換を用いることができる。
【0034】
図2において、ブロック分割部25は、周波数変換データ記憶部24に記憶された変換信号をブロックに分ける。また、ブロックデータ演算部26は、各方向成分の分割されたブロック毎に係数の総和を計算する。
【0035】
図3において、形態変化の定量化処理部27は、定量化処理部の機能を示すブロック図に示すように、ブロック毎の総和を比較して方向別の組織度を定量化したり、全方向のブロックの総和を加算して、ブロック位置での細胞の形態の変化の強弱を求めることにより内泡部と非内泡部を判定して面積を定量化したり、細胞間の非細胞部を判定して面積を定量化する。
【0036】
ここで、周波数変換、ブロック分割処理、ブロックデータ演算処理、形態変化の定量化処理を細胞画像の画像解析に適用した処理画像例について示す。
【0037】
図5(a)は、動植物細胞の顕微鏡画像の原画像を示している。同様に図6、図7も動植物細胞の顕微鏡画像の原画像を示している。
【0038】
この原画像を周波数変換して、図5(b)に示すように周波数帯域ごとに分割された変換信号をブロック領域に分割して、分割されたブロック毎に係数の総和を計算して、ブロック毎の総和を比較することで定量化される形態変化する細胞画像について、図8(a)、図8(b)、図9(a)、図9(b)、図9(c)と図10(a)、図10(b)を参照して以下説明する。
【0039】
この細胞形態の定量化装置は上記のように構成されており、以下細胞形態の定量化方法について図4のフローチャートに沿って説明する。
【0040】
まず、分析対象の動植物細胞を含む試料3を収容した容器2を位置決めステージ1上に載置し、カメラ5によって試料3を撮像して分析対象の細胞画像を含む画像データを取り込む(ST1)。これにより、図5(a)に示すような原画像50や、図6に示すような原画像60、図7に示すような原画像70が得られる。
【0041】
原画像50には組織度を定量化したい細胞組織51が撮像されており、原画像60には内泡細胞を含む細胞61が撮像されており、原画像70には細胞間に非細胞部71が撮像されている。この画像データは原画像記憶部20に記憶される。
【0042】
次いで、この画像データに対して周波数変換手段23によって周波数変換を実行する(ST2)。これにより画像信号は周波数帯域毎に周波数変換データ記憶部24に記憶される。この周波数変換は所定回数反復される。すなわち変換処理後に周波数変換データ記憶部24に記憶されたデータのうち低周波数空間のデータ(DC成分)は再び周波数変換手段23に読み込まれ、再び周波数変換が実行される。
【0043】
次に、ブロック分割部25により図8(a)、図9(a)、図10(a)のように高周波成分をブロックに分割する(ST3)。高周波成分画像には細胞の表面の構造の情報が多く残されており、低周波側の周波数成分で示される不要な部分については除去されたものとなっている。
【0044】
次に、ブロックデータ演算部26によりこの画像データに基づいてブロック毎の係数の総和演算(ST4)が行われる。
【0045】
そして、形態変化の定量化処理部27によりブロック毎の総和の結果を比較(ST5)することで、形態変化の定量化(ST6)を行うことが出来る。
【0046】
この形態変化の定量化処理については図8(a)、図8(b)、図9(a)、図9(b)、図9(c)と図10(a)、図10(b)を使用して実施の形態を交えて説明する。
【0047】
例えば、ストレスファイバーや骨そ症など組織度の定量化がしたい場合、図8(a)のようにブロック毎に方向別の総和を比較すると、総和がもっとも大きい方向がそのブロック内での細胞組織の方向である。またブロック毎にも総和を持つことができるし、全体の総和も演算できるので、注目したい部分での組織度や複雑な部分の全体の割合などが定量化できる。また、図8(b)のようにブロック毎の方向別に矢印を表示することで、ユーザーは細胞組織の方向別の割合などが解かりやすく表示される。また、表示部16で表示する場合には、方向別に色を分けて表示することもできる。
【0048】
次に、細胞が形態変化により内泡ができる細胞などは、いままでは定量化することが出来なかったが、図9(a)のように全方向のブロックの総和によりそのブロックでの細胞の構造を判断することができ、細胞中の内泡部は組織度が高いことから、高い閾値で内泡部を判断し、従来の低い閾値では細胞部を判断することが出来る。細胞全体に対する内泡部の面積や非内泡部の面積を定量化することもできる。また、図9(b)のように内泡部61aと図9(c)のように細胞部61bとをそれぞれ判定し、表示部16で表示する場合に、色を分けて表示することもできる。
【0049】
非細胞の部分を判断するには、図10(a)のように全方向のブロックの総和によりそのブロックでの細胞の構造を判断することができるので、低い閾値以下のブロックで非細胞部を判断することが出来、非細胞部の面積の定量化が可能である。また、図10(b)のように非細胞部71を判定して、表示部16で表示する場合に、色をつけて表示することができる。この非細胞解析により、薬の効き目により細胞間に隙間が開いてくる細胞の形態変化を定量化できる。
【0050】
なお、ブロックの判断部分において、ブロックの位置をずらしながら判断を行うことにより、ブロック的な判定より細胞にフィットした判定が行われる。この処理を細胞フィッティング処理とよび細胞の形に忠実な判定が可能となる。
【0051】
そして、表示処理部28は、形態変化の定量化処理部27による定量化結果や原画像記憶部20に記憶された細胞画像を、操作・入力部18からの操作に従って表示部16に表示する。操作・入力部18より原画像の上に方向や組織の組織度や内泡部や非細胞部を表示する旨の指令がなされると、表示部16に原画像を表示すると共に分析結果記憶部30の座標データ記憶部より読み取った座標データに基づいて方向別の組織や組織度や内泡部や非細胞部を原画像上に表示する。表示処理部28及び表示部16は、細胞画像上に方向別の組織や組織度や内泡部や非細胞部の位置データに基づく画像を重ね合わせて表示する表示手段となっている。
【0052】
記録部29は操作・入力部18からの指示入力により、各種のデータを記録する処理を行う。記録の対象となるデータには、原画像記憶部20に記憶された原画像データ(細胞画像)、周波数変換された周波数変換データ、形態変化の定量化処理部27によって定量化された結果が含まれる。そして解析結果を定量化結果記憶部30に記憶させる際には、少なくとも解析結果と原画像データ(または圧縮画像データ)および当該画像を撮像する際の顕微鏡倍率とを関連付けて保存する。
【0053】
このようなデータの関連付けを行うことにより、定量化結果の解析を行う際に、得られた結果と位置データおよび数値データを、原画像そのものと倍率・相対位置を一致させた状態で表示部16のモニタ装置上で重ね合わせて表示させて対比することが可能となる。これにより、解析処理をより効率的にかつ緻密・精細に行うことができる。
【0054】
また、従来は専ら目視によって行われていた細胞画像の観察作業、データ採取、記録作業を自動化・定量化することができ、作業の効率向上とともに実験担当者の個人差に起因するデータのばらつきを排除して、分析結果の信頼性を確保することができる。
【0055】
また、上述の各処理を行うためのプログラムを携行可能な記憶媒体に記憶させておくことにより、この記憶媒体からこれらのプログラムおよび細胞画像データを一般のパーソナルコンピュータに読み込ませて、細胞の形態変化の定量化装置として機能させることができる。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、細胞画像の画像データを周波数変換して周波数成分を高周波側の周波数成分と直流成分を含む低周波側の周波数成分とに帯域分割し、少なくとも前記高周波側の周波数成分を用いて、任意の大きさのブロックに分けて、ブロック内の情報から中間データを作成して、細胞構造の方向性や組織度を定量化や、細胞形態の変化による細胞の内泡部や内泡部以外の細胞部を抽出、面積の定量化や、ウィルス感染による細胞間の非細胞部を抽出、面積の定量化を行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における細胞画像解析装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態1おける細胞画像解析装置の処理機能を示す機能ブロック図
【図3】本発明の実施の形態1における細胞画像解析装置の定量化処理部の機能を示すブロック図
【図4】本発明の実施の形態1における細胞の形態変化の定量化方法を示すフローチャート
【図5】本発明の実施の形態1における細胞画像解析装置による細胞原画像を示す図
【図6】本発明の実施の形態1における細胞画像解析装置による細胞原画像を示す図
【図7】本発明の実施の形態1における細胞画像解析装置による細胞原画像を示す図
【図8】本発明の実施の形態1における細胞画像解析装置による定量化処理中の解析画像を示す図
【図9】本発明の実施の形態1における細胞画像解析装置による定量化処理中の解析画像を示す図
【図10】本発明の実施の形態1における細胞画像解析装置による定量化処理中の解析画像を示す図
【符号の説明】
1 ステージ
2 容器
3 試料
4 顕微鏡
5 カメラ
6 照明
14a、14b、14c 記憶媒体
50、60、70 原画像
Claims (21)
- 動植物等の細胞を撮像して得られた細胞画像の画像データを解析する細胞画像解析装置であって、細胞の構造の方向性または組織度を検出する手段を備えたことを特徴とする細胞画像解析装置。
- 前記細胞構造の方向性または組織度を検出する手段は、画像データを周波数変換して周波数成分を高周波側の周波数成分と直流成分を含む低周波側の周波数成分とに帯域分割する帯域分割手段と、少なくとも前記高周波側の周波数成分を用いて任意の大きさのブロックに分ける手段と、前記ブロック毎に各方向の周波数成分を比較して方向性の強さを検出する手段とを、含むことを特徴とする請求項1記載の細胞画像解析装置。
- 前記ブロック毎に方向性の強さを検出する手段は、各方向の周波数成分の係数の総和を比較して方向性と組織度の強さを定量化できることを特徴とする請求項2記載の細胞画像解析装置。
- 動植物等の細胞を撮像して得られた細胞画像の画像データを解析する細胞画像解析装置であって、内泡をもつ細胞構造の内泡部または非内泡部細胞部を検出する手段を備えたことを特徴とする細胞画像解析装置。
- 前記細胞構造の内泡部を検出する手段は、画像データを周波数変換して周波数成分を高周波側の周波数成分と直流成分を含む低周波側の周波数成分とに帯域分割する帯域分割手段と、少なくとも前記高周波側の周波数成分を用いて任意の大きさのブロックに分ける手段と、各方向の周波数成分のブロックの総和から周波数変化の強弱を検出する手段とを、含むことを特徴とする請求項4記載の細胞画像解析装置。
- 前記周波数変化の強弱を検出する手段は、1方向以上のブロックの係数の総和から周波数変化の強弱を求めることにより組織度や平坦度を定量化できることを特徴とする請求項5記載の細胞画像解析装置。
- 動植物等の細胞を撮像して得られた細胞画像の画像データを解析する細胞画像解析装置であって、細胞間の非細胞部を検出する手段を備えたことを特徴とする細胞画像解析装置。
- 前記細胞間の非細胞部を検出する手段は、画像データを周波数変換して周波数成分を高周波側の周波数成分と直流成分を含む低周波側の周波数成分とに帯域分割する帯域分割手段と、少なくとも前記高周波側の周波数成分を用いて任意の大きさのブロックに分ける手段と、各方向の周波数成分のブロックの総和から周波数変化の強弱を検出する手段とを、含むことを特徴とする請求項7記載の細胞画像解析装置。
- 動植物等の細胞を撮像して得られた細胞画像の画像データを解析する細胞画像解析方法であって、細胞の構造の方向性または組織度を検出する工程を備えたことを特徴とする細胞画像解析方法。
- 前記細胞構造の方向性または組織度を検出する工程は、画像データを周波数変換して周波数成分を高周波側の周波数成分と直流成分を含む低周波側の周波数成分とに帯域分割する帯域分割工程と、少なくとも前記高周波側の周波数成分を用いて任意の大きさのブロックに分ける工程と、前記ブロック毎に各方向の周波数成分を比較して方向性の強さを検出する工程とを、含むことを特徴とする請求項9記載の細胞画像解析方法。
- 前記ブロック毎に方向性の強さを検出する工程は、各方向の周波数成分の係数の総和を比較して方向性と組織度の強さを定量化できることを特徴とする請求項10記載の細胞画像解析方法。
- 動植物等の細胞を撮像して得られた細胞画像の画像データを解析する細胞画像解析方法であって、内泡をもつ細胞構造の内泡部または非内泡部細胞部を検出する工程を備えたことを特徴とする細胞画像解析方法。
- 前記細胞構造の内泡部を検出する工程は、画像データを周波数変換して周波数成分を高周波側の周波数成分と直流成分を含む低周波側の周波数成分とに帯域分割する帯域分割工程と、少なくとも前記高周波側の周波数成分を用いて任意の大きさのブロックに分ける工程と、各方向の周波数成分のブロックの総和から周波数変化の強弱を検出する工程とを、含むことを特徴とする請求項12記載の細胞画像解析方法。
- 前記周波数変化の強弱を検出する工程は、1方向以上のブロックの係数の総和から周波数変化の強弱を求めることにより組織度や平坦度を定量化できることを特徴とする請求項13記載の細胞画像解析方法。
- 動植物等の細胞を撮像して得られた細胞画像の画像データを解析する細胞画像解析方法であって、細胞間の非細胞部を検出する工程を備えたことを特徴とする細胞画像解析方法。
- 前記細胞間の非細胞部を検出する工程は、画像データを周波数変換して周波数成分を高周波側の周波数成分と直流成分を含む低周波側の周波数成分とに帯域分割する帯域分割工程と、少なくとも前記高周波側の周波数成分を用いて任意の大きさのブロックに分ける工程と、各方向の周波数成分のブロックの総和から周波数変化の強弱を検出する工程とを、含むことを特徴とする請求項15記載の細胞画像解析方法。
- 動植物等の細胞を撮像して得られた細胞画像の画像データを周波数変換して高周波側の周波数成分と直流成分を含む低周波側の周波数成分とに帯域分割する工程と、少なくとも前記高周波側の周波数成分を用いて、周波数領域をブロックに分割して特徴抽出用の中間データを作成する工程と、前記中間データより動植物等の細胞の形態変化を定量化する工程とを含む処理を行うことを特徴とするプログラム。
- 前記中間データを作成する工程において、分割したブロックの各方向の周波数成分の係数の総和を比較して方向性の強さと組織度を定量化を行うことを特徴とする請求項17記載のプログラム。
- 前記中間データを作成する工程において、分割したブロックの1つ以上の方向のブロックの総和を求めることにより、細胞の内泡部と内泡部以外の細胞部の定量化を行うことを特徴とする請求項17記載のプログラム。
- 前記中間データを作成する工程において、分割したブロックの1つ以上の方向のブロックの総和を求めることにより、細胞間の非細胞部の定量化を行うことを特徴とする請求項17記載のプログラム。
- 請求項17〜20いずれか1項に記載のプログラムを格納したことを特徴とする記憶媒体。
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2002
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