JP2004061369A - 半導体集積回路試験装置及び方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】自動プログラム機能を有する被試験対象に対してアドレス及びデータを出力する度に生ずる無駄時間を無くすことで効率的に試験を行うことができる半導体集積回路試験装置及び方法を提供する。
【解決手段】パターン発生部11は、シーケンス制御部10からのプログラムカウンタ信号S1が入力されると、パイプライン処理により一定時間を要した後でパターン信号S2を出力する。カウンタ部14は、被試験メモリ20の自動プログラム機能による書き込み動作が開始されてからパターン発生部11でパイプライン処理に要する時間分だけ時間を計時する。カウンタ部14が計時している間、パターン発生部11は被試験メモリ20に与えるパターンを予め進めておき、カウンタ部14の計時が終了した時点でクロックマスク部15がパターン発生部11への基準クロックCLKの供給を中断する。
【選択図】 図1
【解決手段】パターン発生部11は、シーケンス制御部10からのプログラムカウンタ信号S1が入力されると、パイプライン処理により一定時間を要した後でパターン信号S2を出力する。カウンタ部14は、被試験メモリ20の自動プログラム機能による書き込み動作が開始されてからパターン発生部11でパイプライン処理に要する時間分だけ時間を計時する。カウンタ部14が計時している間、パターン発生部11は被試験メモリ20に与えるパターンを予め進めておき、カウンタ部14の計時が終了した時点でクロックマスク部15がパターン発生部11への基準クロックCLKの供給を中断する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路試験装置及び方法に係り、特にフラッシュメモリ等の記憶装置の試験を行う際に用いて好適な半導体集積回路試験装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
記憶装置(メモリ)の一種としてのフラッシュメモリは、ブロック単位でデータの書き込み、読み出し、及び消去を行い、電源を切断してもその記憶内容が失われない不揮発性メモリである。このフラッシュメモリは、記憶内容の保持に電源が不要であるため、搭載する機器の小型化・軽量化・省電力化が可能である。このような特徴を有する、フラッシュメモリは、携帯電話、デジタルスチルカメラ、PDA(Personal Data Assistance)等の携帯性が必要とされる電子機器のみならず、パーソナルコンピュータの周辺機器等の種々の用途に用いられており、その需要は急激に増大している。
【0003】
フラッシュメモリは、その構造上、例えば“1”のビットを“0”に書き換えることはできるが、“0”のビットを“1”に書き換えることはできないという書き込み動作の非対称性を有する。このため、データの電気的な書き換えは1回の書き換え動作では成功せず、複数回の書き換え動作が必要となる。フラッシュメモリには、上記の複数回の書き換え動作を内部で制御する自動プログラム機能が設けられる。また、自動プログラム機能では、与えられたデータの書き込みが終了した時点、又は、予め定められた規定回数だけ書き換え動作を終えた時点において、その旨を示す終了フラグが出力され、書き込みが正常に終了したか否かの判定が行われる。この判定結果は、外部から読み出し可能に構成されている。
【0004】
次に、フラッシュメモリにデータを書き込む際の動作例について説明する。図3は、フラッシュメモリにデータを書き込む際に、フラッシュメモリとの間で授受される信号の一例を示すタイミングチャートである。図3において、IO0〜IO7はフラッシュメモリのデータ信号線(8ビット)を介して授受される信号を示しており、READY/BUSY信号はフラッシュメモリの内部動作状態を示す制御信号線を介して出力される制御信号(1ビット)を示している。尚、フラッシュメモリに接続される制御信号線は、上記以外にライトイネーブル信号線、チップイネーブル信号線等があるが、図3においては図示を省略している。
【0005】
フラッシュメモリにデータを書き込む場合には、まずデータ信号線IO0〜IO7を介してフラッシュメモリに対してシリアルデータ入力命令K1を出力する。次に、データ信号線IO0〜IO7を介してフラッシュメモリに対し書き込み開始アドレスA0〜A2を出力する。尚、一度に8ビット分のデータが出力されるため、書き込み開始アドレスA0〜A2を出力することで、24ビットの書き込み開始アドレスがフラッシュメモリに入力される。次いで、データ信号線IO0〜IO7を介してフラッシュメモリに対して書き込みデータD0〜Dmが出力される。
【0006】
以上の動作が終了し、次のタイミングでデータ信号線IO0〜IO7を介してフラッシュメモリに対して自動プログラム命令K2が出力されると、フラッシュメモリ内で自動プログラム機能によりデータの書き込み動作が開始される。また、図3から分かるように、シリアルデータ入力命令K1、書き込み開始アドレスA0〜A2、及び書き込みデータD0〜Dmがフラッシュメモリに入力されている間は、READY/BUSY信号が「H」レベルであるが、自動プログラム命令K2が入力されて自動プログラム機能が動作すると「L」レベルとなる。
【0007】
自動プログラム機能によりデータの書き込み動作が行われている間はREADY/BUSY信号は「L」レベルであるが、書き込み動作が終了した時点、又は、予め定められた規定回数だけ書き換え動作を終えると「H」レベルになる。READY/BUSY信号は「H」レベルに変化した後で、データ信号線IO0〜IO7を介してフラッシュメモリに対して書き込み動作の判定結果を読み出すためのステータスリード命令K4を出力すると、書き込み動作の判定結果REがフラッシュメモリから出力される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、フラッシュメモリが自動プログラム機能によりデータを書き込む時間、つまり自動プログラム命令K2がフラッシュメモリに入力されてからREADY/BUSY信号が「H」レベルになるまでに要する時間は、予め定まった一定の時間ではなく、例えば100〜1000μsecと時間幅が広い。このため、フラッシュメモリを試験する従来の半導体集積回路試験装置は、READY/BUSY信号を監視し、そのレベルが「H」になった時点で次の試験パターンを出力するようにしていた。
【0009】
しかしながら、試験パターンを発生する試験パターン発生部は、高速動作を実現するために多数のフリップフロップを含み、基準クロックによってパイプライン処理を行うように構成されている。このため、フラッシュメモリから出力されるREADY/BUSY信号が「H」レベルになってから、試験パターンがフラッシュメモリに入力されるまでに数クロック分要し、この時間が無駄時間となってしまう。
【0010】
この無駄時間はフラッシュメモリに対して書き込み開始アドレス及び書き込みデータを出力する度に生じる。また、フラッシュメモリに対する試験は1種類のみではなく数十種類の試験が行われる。よって、個々の無駄時間はさほど長くない時間ではあるが、フラッシュメモリに対する試験を開始してから全ての試験が終了するまでの無駄時間を合計すると、無視できない長さとなってしまい、試験効率の低下を招いていたという問題があった。
【0011】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、自動プログラム機能を有する被試験対象に対してアドレス及びデータを出力する度に生ずる無駄時間を無くすことで効率的に試験を行うことができる半導体集積回路試験装置及び方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の半導体集積回路試験装置は、記憶内容を変更するために複数回の変更動作を内部で行う自動プログラム機能が設けられた被試験対象の試験を行う半導体集積回路試験装置であって、基準クロック(CLK)を発生する基準クロック発生部(16)と、前記基準クロックに同期して、少なくとも前記被試験対象に対して前記変更動作を開始させる第1命令(K2)を含むパターンを発生するパターン発生部(11)と、前記パターン発生部が前記第1命令を含むパターンを出力して前記被試験対象の前記変更動作が開始されてから前記変更動作が終了するまでの間、前記基準クロック発生部から前記パターン発生部への前記基準クロックの供給を遮断することで、前記パターン発生部の動作を停止させるクロック遮断部(14、15)とを備えることを特徴としている。
この発明によれば、第1命令を被試験対象に与えて被試験対象が自動プログラム機能により更新動作を開始してから更新動作が終了するまでの間、パターン発生部に対する基準クロックの供給を停止してパターン発生部の動作を停止させている。よって、例えばパターン発生部が第1命令を含むパターンを発生した後直後に、被試験対象が変更動作を終了した直後に被試験対象に対して与える命令を含むパターンを発生させておけば、被試験対象の変更動作が終了してパターン発生部の動作が再開された時点で、直ちに被試験対象に与えるべきパターンが被試験対象に与えられることとなり、無駄時間が無くなるため効率的に被試験対象の試験を行うことができる。
また、本発明の半導体集積回路試験装置は、前記パターン発生部が、前記第1命令に続いて、前記変更動作が終了したか否かを判定するための第2命令(K3)及び前記変更動作の終了直後に前記被試験対象に与える第3命令(K4)を含むパターンを連続して出力することを特徴としている。
また、本発明の半導体集積回路試験装置は、前記クロック遮断部が、前記パターン発生部が前記第1命令を含むパターンの発生を開始してから出力するまでに要する時間を計時する計時部(14)を備え、当該計時部の計時結果に基づいて前記基準クロック発生部から前記パターン発生部への前記基準クロックの供給を遮断することを特徴としている。
更に、本発明の半導体集積回路試験装置は、前記クロック遮断部が、前記被試験対象から出力される前記変更動作の状態を示す制御信号が前記変更動作の終了を示すものとなった場合に、前記基準クロック発生部から前記パターン発生部への前記基準クロックの供給を再開することを特徴としている。
上記課題を解決するために、本発明の半導体集積回路試験方法は、記憶内容を変更するために複数回の変更動作を内部で行う自動プログラム機能が設けられた被試験対象の試験を行う半導体集積回路試験方法であって、前記被試験対象に対して前記変更動作を開始させる第1命令、前記変更動作が終了したか否かを判定するための第2命令、及び前記変更動作の終了直後に前記被試験対象に与える第3命令を含むパターンを連続して発生するパターン発生ステップと、前記被試験対象に対して前記第1命令を含むパターンが出力され、当該第1命令に基づいて前記変更動作が開始された直後に、前記第2命令を含むパターンが出力されている状態で前記パターンの出力を停止させるパターン停止ステップと、前記変更動作が終了した直後に、前記被試験対象に対して第3命令を含むパターンを出力する出力再開ステップとを含むことを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態による半導体集積回路試験装置及び方法について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態による半導体集積回路試験装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本発明の一実施形態による半導体集積回路試験装置は、シーケンス制御部10、パターン発生部11、波形整形部12、比較部13、カウンタ部14、クロックマスク部15、及び基準クロック発生部16を含んで構成され、例えばワークステーション等のコンピュータシステムによって作成された試験プログラムに従って試験条件を設定しつつ被試験メモリ20の試験を行う。
【0014】
ここで、被試験メモリ20は、例えばフラッシュメモリであり、所定の大きさ(例えば、数キロバイト)のブロックを単位としてデータの書き込み、読み出し、及び消去(変更)を行う。また、被試験メモリ20には、データの電気的な書き換えを行うために、複数回の書き換え動作(変更動作)を内部で制御し、データの書き換え終了後又は規定回数の動作を終了した後に書き換え動作の良否判定を行い、その結果を外部に出力する自動プログラム機能が設けられているとする。
【0015】
シーケンス制御部10は、試験プログラムに記述されたシーケンス制御命令を記憶するインストラクションメモリを備え、このインストラクションメモリに記憶されたシーケンス制御命令に従って、プログラムカウンタ信号S1を出力する。尚、図1においては図示を省略しているが、このプログラムカウンタ信号S1は内部に設けられた不図示のインストラクションメモリにフィードバックされており、プログラムカウンタ信号S1によって指定されたアドレスに記憶されているシーケンス制御命令が次のプログラムカウンタ信号S1として出力される。
【0016】
また、詳細は後述するが、シーケンス制御部10は、試験メモリ20に対して自動プログラム機能を実行させる命令(自動プログラム命令K2(第1命令))をパターン発生部11に出力させるプログラムカウンタ信号S1をパターン発生部11に出力した後で、カウンタ部14のカウントを開始させるカウントスタート信号S7を出力する。
【0017】
パターン発生部11は試験プログラムに記述されたパターン発生命令を記憶するインストラクションメモリを備え、シーケンス制御部10から出力されるプログラムカウンタ信号S1によって指定されたアドレスに記憶されているパターン発生命令に従って、被試験対象としての被試験メモリ20に印加するためのアドレス、試験パターン、及び期待値の元となるパターン信号S2を発生する。このパターン発生部11は、処理の高速化を図るため、シーケンス制御部10から出力されるプログラムカウンタ信号S1に対してパイプライン処理を行うように構成されている。
【0018】
波形整形部12は、試験プログラムに記述されたタイミング設定及び波形フォーマット設定に従い、パターン発生部11から出力されるパターン信号S2の波形整形を行い、被試験メモリ20に対してアドレス及び試験パターンを含む試験信号S3を出力するとともに、比較部13に対して期待値が含まれる期待信号S4を出力する。比較部13は、被試験メモリ20に試験信号S3を印加して得られる出力信号S5と波形整形部12から出力される期待信号S4との内容を比較して、その比較結果を示す比較信号S6を出力する。
【0019】
カウンタ部14は、シーケンス部10からパターン発生部11へプログラムカウンタ信号S1が出力されてからパターン発生部11においてパイプライン処理が行われて、そのプログラムカウンタ信号S1に対応するパターン信号S2が出力するまでの時間をカウントするものである。このカウンタ部14の初期値は、パターン発生部11においてパイプライン処理を行うのに要するクロック数(基準クロックCLKのクロック数)が予め設定されている。
【0020】
このカウンタ部14は、シーケンス制御部10からカウントスタート信号S7が出力された時点でカウント(カウントダウン)を開始し、カウント値が「0」になった時点で、クロックマスク部15に対してクロックマスク信号S8を出力する。また、カウンタ部14は、比較部13から出力される比較信号S6が、被試験メモリ20の自動プログラム機能の実行が終了した旨を示すものである場合に、カウント値の初期化を行うとともに、クロックマスク信号S8の出力を停止する。尚、カウンタ部14は、本発明にいう計時部に相当する。
【0021】
クロックマスク部15は、基準クロック発生部16からシーケンス制御部10及びパターン発生部11への基準クロックCLKの供給及び遮断を制御するものである。カウンタ部14からクロックマスク信号S8が出力されていない場合は、基準クロック発生部16からシーケンス制御部10及びパターン発生部11へクロックCLK(CLK1)を供給し、クロックマスク信号S8が出力されている場合は、基準クロックCLK(CLK1)の供給を遮断する。尚、上記カウンタ部14及びクロックマスク部15を含む構成は、本発明にいうクロック遮断部に相当する。
【0022】
基準クロック発生部16は、本実施形態の半導体集積回路試験装置の動作を規定する基準クロックCLKを出力する。この基準クロックCLKは、波形整形部12、比較部13、カウンタ部14、及びクロックマスク部15に供給されており、これらは基準クロックCLKに同期して動作する。
【0023】
次に、上記構成の本発明の一実施形態による半導体集積回路試験装置の動作について説明する。尚、以下の説明においては、被試験メモリ20に対して試験パターンを与えてデータの書き込み動作の試験を行う場合の動作を例に挙げて説明する。また、パターン発生部11が5段のパイプラインを有し、プログラムカウンタ信号S1がパターン発生部11に入力されてから5クロック後に対応するパターン信号S2が出力されるものとする。また、カウンタ部14のカウント値の初期値は「5」に設定されているものとする。
【0024】
図2は、本発明の一実施形態による半導体集積回路試験装置を用いて被試験メモリ20の試験を行うときの半導体集積回路試験装置内における波形パターンの一例を示すタイミングチャートである。尚、図2中において、CVは、カウンタ部14のカウント値を示し、S11〜S15は、パターン発生部11内に設けられたパイプラインを構成する5段のフリップフロップそれぞれの出力信号を示している。
【0025】
また、図2中のK1,K2,K4は、それぞれ図3を用いて説明したシリアルデータ入力命令、自動プログラム命令(第1命令)、及びステータスリード命令(第3命令)を示し、K3は被試験メモリ20において自動プラグラムが終了したか否かを判定するための自動プログラム終了判定命令(第2命令)を示し、K5はステータスリード命令K4により読み出した結果を判定するためのステータスリード結果判定命令を示す。
【0026】
試験が開始されて、シーケンス制御部10からプログラムカウンタ信号S1が順次出力されると、パターン発生部11は、プログラムカウンタ信号S1に応じたパターン信号S2を出力する。このパターン信号S2が出力されると、波形整形部12は被測定メモリ20に対して試験信号S3として、まずシリアルデータ入力信号K1を出力し、次いで書き込み開始アドレスA0〜A3及びデータD0〜Dmを順次出力する(図3参照)。
【0027】
また、波形整形部12から上記の試験信号S3及び期待信号S4が出力されている間にも、シーケンス制御部10からはプログラムカウンタ信号S1が出力されている。ここで、シーケンス制御部10から被試験メモリ20に対して自動プログラム機能を実行させる命令(自動プログラム命令K2(第1命令))を示すプログラムカウンタ信号S1が出力されると(図2中における時刻t1)、シーケンス制御部10は時刻t2において、カウンタ部14に対してカウントスタート信号S7を出力する。カウンタ部14はシーケンス制御部10からカウントスタート信号S7が出力されると、基準クロックCLKが入力される度にカウントダウンする(図2中のカウント値CV参照)。
【0028】
また、自動プログラム命令K2を示すプログラムカウンタ信号S1がパターン発生部11に入力されると、この信号はパターン発生部11内においてパイプラインを構成するフリップフロップで順に処理され(出力信号S11〜S15参照)、5クロック後(時刻t6)にパターン信号S2としてパターン発生部11から出力されることが分かる。自動プログラム命令K2を示すパターン信号S2が波形整形部12に入力されると、波形整形部12は自動プログラム命令K2を含む試験信号S3を被試験メモリ20出力し、これにより被試験メモリ20内において自動プログラム機能によるデータの書き込み動作が開始される。
【0029】
尚、図2を参照すると分かるように、シーケンス制御部10からは自動プログラム命令(第1命令)を示すプログラムカウンタ信号S1に続いて、自動プログラム終了判定命令(第2命令)を示すプログラムカウンタ信号S2及びステータスリード命令(第3命令)を示すプログラムカウンタ信号S3が順に出力される(パターン発生ステップ)。
【0030】
上記の自動プログラム命令K2を含む試験信号S3が被試験メモリ20に出力されると、次の時点(時刻t7)において、パターン発生部11から自動プログラム終了判定命令K3を示すパターン信号S2が出力される。このパターン信号S2は、波形整形部12を介して比較部13へ出力される。これにより、比較部13は被試験メモリ20から出力される出力信号S5に基づいて、被試験メモリ20の自動プログラム機能による書き込み動作が終了したか否かを判定する状態になる。
【0031】
また、時刻t7において、カウンタ部14のカウント値CVが「0」となり、カウンタ部14からクロックマスク部15へクロックマスク信号S8が出力される。このクロックマスク信号S8が入力されると、クロックマスク部15は基準クロック発生部16からシーケンス制御部10及びパターン発生部11への基準クロックCLKの供給を遮断し、シーケンス制御部10及びパターン発生部11の動作を停止させる。よって、この時点において半導体集積回路試験装置は、波形整形部12から比較部13へ期待信号S4としてプログラム終了判定命令K3を示すパターンが出力されている状態でパターン発生部11からのパターンの出力が停止した状態になる(パターン停止ステップ)。
【0032】
被試験メモリ20において、自動プログラム機能によりデータの書き込み動作が進み、動作が完了するか又は規定回数の動作を終了すると、READY/BUSY信号が「H」レベルになるとともに、被試験メモリ20から駆動プログラム機能の書き込み動作の結果を示す出力信号S5が出力される。比較部13はこの出力信号S5と期待信号S4として入力されるプログラム終了判定命令K3を示すパターンとを比較し、自動プログラム機能による動作が終了した旨を示す比較信号S6を出力する。
【0033】
この比較信号S6がカウンタ部14に入力されると、カウンタ部14はカウント値CVの初期化を行ってカウント値を「5」に設定するとともに、クロックマスク部15に対するクロックマスク信号S8の出力を停止する。これにより、基準クロック発生部16からシーケンス制御部10及びパターン発生部11へ基準クロックが供給され、シーケンス制御部10及びパターン発生部11の動作が再開される。
【0034】
パターン発生部11の動作が再開されると、再開された時点(時刻t11)において、パターン発生部11からステータスリード命令K4(第3命令)を示すパターン信号S2が出力される。時刻t11でパターン発生部11から出力されるパターン信号S3は、パターン発生部11等への基準クロックCLKの供給停止により、波形整形部12から比較部13へ出力され続けていたパターン(自動プログラム終了判定命令K3)に続くステータスリード命令K4を示すパターンである点に注意されたい。このようにして、被試験メモリ20において自動プログラム機能によりデータの書き込み動作が終了した直後に、ステータスリード命令K4を示すパターンが試験信号S3として被試験メモリ20に供給される(出力再開ステップ)。
【0035】
以上説明したように、本実施形態においては、被試験メモリ20が自動プログラム機能によりデータの書き込み動作を行っている間に、パターン発生部11内において自動プログラム機能が終了した時点で被試験メモリ20に供給すべきパターンを進めた上で被試験メモリ20の自動プログラム機能が終了するまでパターン発生部11の動作を停止させている。このため従来生じていた自動プログラム機能が終了した時点における無駄時間を皆無にすることができ、効率よく被試験メモリ20の試験を行うことができる。
【0036】
以上、本発明の一実施形態による半導体集積回路試験装置及び方法について説明したが、本発明は上記実施形態に制限されることなく、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、上記実施形態においては、パターン発生部11が5段のフリップフロップを有するパイプラインを備える場合を例に挙げて説明したが、段数に制限はない。但し、パターン発生部11に設けられたパイプラインの段数に応じて、カウンタ部14の初期値を変更する必要がある。また、上記実施形態では、被試験メモリ20にデータを書き込む際の動作を例に挙げて説明しtが、被試験メモリ20の記憶内容を消去する場合も同様の動作が行われる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、第1命令を被試験対象に与えて被試験対象が自動プログラム機能により更新動作を開始してから更新動作が終了するまでの間、パターン発生部に対する基準クロックの供給を停止してパターン発生部の動作を停止させている。よって、例えばパターン発生部が第1命令を含むパターンを発生した後直後に、被試験対象が変更動作を終了した直後に被試験対象に対して与える命令を含むパターンを発生しておけば、被試験対象の変更動作が終了してパターン発生部の動作が再開された時点で、直ちに被試験対象に与えるべきパターンが被試験対象に与えられることとなり、無駄時間が無くなるため効率的に被試験対象の試験を行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による半導体集積回路試験装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態による半導体集積回路試験装置を用いて被試験メモリ20の試験を行うときの半導体集積回路試験装置内における波形パターンの一例を示すタイミングチャートである。
【図3】フラッシュメモリにデータを書き込む際に、フラッシュメモリとの間で授受される信号の一例を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
11 パターン発生部
14 カウンタ部(クロック遮断部、計時部)
15 クロックマスク部(クロック遮断部)
16 基準クロック発生部
CLK 基準クロック
K2 自動プログラム命令(第1命令)
K3 自動プログラム終了判定命令(第2命令)
K4 ステータスリード命令(第3命令)
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体集積回路試験装置及び方法に係り、特にフラッシュメモリ等の記憶装置の試験を行う際に用いて好適な半導体集積回路試験装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
記憶装置(メモリ)の一種としてのフラッシュメモリは、ブロック単位でデータの書き込み、読み出し、及び消去を行い、電源を切断してもその記憶内容が失われない不揮発性メモリである。このフラッシュメモリは、記憶内容の保持に電源が不要であるため、搭載する機器の小型化・軽量化・省電力化が可能である。このような特徴を有する、フラッシュメモリは、携帯電話、デジタルスチルカメラ、PDA(Personal Data Assistance)等の携帯性が必要とされる電子機器のみならず、パーソナルコンピュータの周辺機器等の種々の用途に用いられており、その需要は急激に増大している。
【0003】
フラッシュメモリは、その構造上、例えば“1”のビットを“0”に書き換えることはできるが、“0”のビットを“1”に書き換えることはできないという書き込み動作の非対称性を有する。このため、データの電気的な書き換えは1回の書き換え動作では成功せず、複数回の書き換え動作が必要となる。フラッシュメモリには、上記の複数回の書き換え動作を内部で制御する自動プログラム機能が設けられる。また、自動プログラム機能では、与えられたデータの書き込みが終了した時点、又は、予め定められた規定回数だけ書き換え動作を終えた時点において、その旨を示す終了フラグが出力され、書き込みが正常に終了したか否かの判定が行われる。この判定結果は、外部から読み出し可能に構成されている。
【0004】
次に、フラッシュメモリにデータを書き込む際の動作例について説明する。図3は、フラッシュメモリにデータを書き込む際に、フラッシュメモリとの間で授受される信号の一例を示すタイミングチャートである。図3において、IO0〜IO7はフラッシュメモリのデータ信号線(8ビット)を介して授受される信号を示しており、READY/BUSY信号はフラッシュメモリの内部動作状態を示す制御信号線を介して出力される制御信号(1ビット)を示している。尚、フラッシュメモリに接続される制御信号線は、上記以外にライトイネーブル信号線、チップイネーブル信号線等があるが、図3においては図示を省略している。
【0005】
フラッシュメモリにデータを書き込む場合には、まずデータ信号線IO0〜IO7を介してフラッシュメモリに対してシリアルデータ入力命令K1を出力する。次に、データ信号線IO0〜IO7を介してフラッシュメモリに対し書き込み開始アドレスA0〜A2を出力する。尚、一度に8ビット分のデータが出力されるため、書き込み開始アドレスA0〜A2を出力することで、24ビットの書き込み開始アドレスがフラッシュメモリに入力される。次いで、データ信号線IO0〜IO7を介してフラッシュメモリに対して書き込みデータD0〜Dmが出力される。
【0006】
以上の動作が終了し、次のタイミングでデータ信号線IO0〜IO7を介してフラッシュメモリに対して自動プログラム命令K2が出力されると、フラッシュメモリ内で自動プログラム機能によりデータの書き込み動作が開始される。また、図3から分かるように、シリアルデータ入力命令K1、書き込み開始アドレスA0〜A2、及び書き込みデータD0〜Dmがフラッシュメモリに入力されている間は、READY/BUSY信号が「H」レベルであるが、自動プログラム命令K2が入力されて自動プログラム機能が動作すると「L」レベルとなる。
【0007】
自動プログラム機能によりデータの書き込み動作が行われている間はREADY/BUSY信号は「L」レベルであるが、書き込み動作が終了した時点、又は、予め定められた規定回数だけ書き換え動作を終えると「H」レベルになる。READY/BUSY信号は「H」レベルに変化した後で、データ信号線IO0〜IO7を介してフラッシュメモリに対して書き込み動作の判定結果を読み出すためのステータスリード命令K4を出力すると、書き込み動作の判定結果REがフラッシュメモリから出力される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、フラッシュメモリが自動プログラム機能によりデータを書き込む時間、つまり自動プログラム命令K2がフラッシュメモリに入力されてからREADY/BUSY信号が「H」レベルになるまでに要する時間は、予め定まった一定の時間ではなく、例えば100〜1000μsecと時間幅が広い。このため、フラッシュメモリを試験する従来の半導体集積回路試験装置は、READY/BUSY信号を監視し、そのレベルが「H」になった時点で次の試験パターンを出力するようにしていた。
【0009】
しかしながら、試験パターンを発生する試験パターン発生部は、高速動作を実現するために多数のフリップフロップを含み、基準クロックによってパイプライン処理を行うように構成されている。このため、フラッシュメモリから出力されるREADY/BUSY信号が「H」レベルになってから、試験パターンがフラッシュメモリに入力されるまでに数クロック分要し、この時間が無駄時間となってしまう。
【0010】
この無駄時間はフラッシュメモリに対して書き込み開始アドレス及び書き込みデータを出力する度に生じる。また、フラッシュメモリに対する試験は1種類のみではなく数十種類の試験が行われる。よって、個々の無駄時間はさほど長くない時間ではあるが、フラッシュメモリに対する試験を開始してから全ての試験が終了するまでの無駄時間を合計すると、無視できない長さとなってしまい、試験効率の低下を招いていたという問題があった。
【0011】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、自動プログラム機能を有する被試験対象に対してアドレス及びデータを出力する度に生ずる無駄時間を無くすことで効率的に試験を行うことができる半導体集積回路試験装置及び方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の半導体集積回路試験装置は、記憶内容を変更するために複数回の変更動作を内部で行う自動プログラム機能が設けられた被試験対象の試験を行う半導体集積回路試験装置であって、基準クロック(CLK)を発生する基準クロック発生部(16)と、前記基準クロックに同期して、少なくとも前記被試験対象に対して前記変更動作を開始させる第1命令(K2)を含むパターンを発生するパターン発生部(11)と、前記パターン発生部が前記第1命令を含むパターンを出力して前記被試験対象の前記変更動作が開始されてから前記変更動作が終了するまでの間、前記基準クロック発生部から前記パターン発生部への前記基準クロックの供給を遮断することで、前記パターン発生部の動作を停止させるクロック遮断部(14、15)とを備えることを特徴としている。
この発明によれば、第1命令を被試験対象に与えて被試験対象が自動プログラム機能により更新動作を開始してから更新動作が終了するまでの間、パターン発生部に対する基準クロックの供給を停止してパターン発生部の動作を停止させている。よって、例えばパターン発生部が第1命令を含むパターンを発生した後直後に、被試験対象が変更動作を終了した直後に被試験対象に対して与える命令を含むパターンを発生させておけば、被試験対象の変更動作が終了してパターン発生部の動作が再開された時点で、直ちに被試験対象に与えるべきパターンが被試験対象に与えられることとなり、無駄時間が無くなるため効率的に被試験対象の試験を行うことができる。
また、本発明の半導体集積回路試験装置は、前記パターン発生部が、前記第1命令に続いて、前記変更動作が終了したか否かを判定するための第2命令(K3)及び前記変更動作の終了直後に前記被試験対象に与える第3命令(K4)を含むパターンを連続して出力することを特徴としている。
また、本発明の半導体集積回路試験装置は、前記クロック遮断部が、前記パターン発生部が前記第1命令を含むパターンの発生を開始してから出力するまでに要する時間を計時する計時部(14)を備え、当該計時部の計時結果に基づいて前記基準クロック発生部から前記パターン発生部への前記基準クロックの供給を遮断することを特徴としている。
更に、本発明の半導体集積回路試験装置は、前記クロック遮断部が、前記被試験対象から出力される前記変更動作の状態を示す制御信号が前記変更動作の終了を示すものとなった場合に、前記基準クロック発生部から前記パターン発生部への前記基準クロックの供給を再開することを特徴としている。
上記課題を解決するために、本発明の半導体集積回路試験方法は、記憶内容を変更するために複数回の変更動作を内部で行う自動プログラム機能が設けられた被試験対象の試験を行う半導体集積回路試験方法であって、前記被試験対象に対して前記変更動作を開始させる第1命令、前記変更動作が終了したか否かを判定するための第2命令、及び前記変更動作の終了直後に前記被試験対象に与える第3命令を含むパターンを連続して発生するパターン発生ステップと、前記被試験対象に対して前記第1命令を含むパターンが出力され、当該第1命令に基づいて前記変更動作が開始された直後に、前記第2命令を含むパターンが出力されている状態で前記パターンの出力を停止させるパターン停止ステップと、前記変更動作が終了した直後に、前記被試験対象に対して第3命令を含むパターンを出力する出力再開ステップとを含むことを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態による半導体集積回路試験装置及び方法について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態による半導体集積回路試験装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本発明の一実施形態による半導体集積回路試験装置は、シーケンス制御部10、パターン発生部11、波形整形部12、比較部13、カウンタ部14、クロックマスク部15、及び基準クロック発生部16を含んで構成され、例えばワークステーション等のコンピュータシステムによって作成された試験プログラムに従って試験条件を設定しつつ被試験メモリ20の試験を行う。
【0014】
ここで、被試験メモリ20は、例えばフラッシュメモリであり、所定の大きさ(例えば、数キロバイト)のブロックを単位としてデータの書き込み、読み出し、及び消去(変更)を行う。また、被試験メモリ20には、データの電気的な書き換えを行うために、複数回の書き換え動作(変更動作)を内部で制御し、データの書き換え終了後又は規定回数の動作を終了した後に書き換え動作の良否判定を行い、その結果を外部に出力する自動プログラム機能が設けられているとする。
【0015】
シーケンス制御部10は、試験プログラムに記述されたシーケンス制御命令を記憶するインストラクションメモリを備え、このインストラクションメモリに記憶されたシーケンス制御命令に従って、プログラムカウンタ信号S1を出力する。尚、図1においては図示を省略しているが、このプログラムカウンタ信号S1は内部に設けられた不図示のインストラクションメモリにフィードバックされており、プログラムカウンタ信号S1によって指定されたアドレスに記憶されているシーケンス制御命令が次のプログラムカウンタ信号S1として出力される。
【0016】
また、詳細は後述するが、シーケンス制御部10は、試験メモリ20に対して自動プログラム機能を実行させる命令(自動プログラム命令K2(第1命令))をパターン発生部11に出力させるプログラムカウンタ信号S1をパターン発生部11に出力した後で、カウンタ部14のカウントを開始させるカウントスタート信号S7を出力する。
【0017】
パターン発生部11は試験プログラムに記述されたパターン発生命令を記憶するインストラクションメモリを備え、シーケンス制御部10から出力されるプログラムカウンタ信号S1によって指定されたアドレスに記憶されているパターン発生命令に従って、被試験対象としての被試験メモリ20に印加するためのアドレス、試験パターン、及び期待値の元となるパターン信号S2を発生する。このパターン発生部11は、処理の高速化を図るため、シーケンス制御部10から出力されるプログラムカウンタ信号S1に対してパイプライン処理を行うように構成されている。
【0018】
波形整形部12は、試験プログラムに記述されたタイミング設定及び波形フォーマット設定に従い、パターン発生部11から出力されるパターン信号S2の波形整形を行い、被試験メモリ20に対してアドレス及び試験パターンを含む試験信号S3を出力するとともに、比較部13に対して期待値が含まれる期待信号S4を出力する。比較部13は、被試験メモリ20に試験信号S3を印加して得られる出力信号S5と波形整形部12から出力される期待信号S4との内容を比較して、その比較結果を示す比較信号S6を出力する。
【0019】
カウンタ部14は、シーケンス部10からパターン発生部11へプログラムカウンタ信号S1が出力されてからパターン発生部11においてパイプライン処理が行われて、そのプログラムカウンタ信号S1に対応するパターン信号S2が出力するまでの時間をカウントするものである。このカウンタ部14の初期値は、パターン発生部11においてパイプライン処理を行うのに要するクロック数(基準クロックCLKのクロック数)が予め設定されている。
【0020】
このカウンタ部14は、シーケンス制御部10からカウントスタート信号S7が出力された時点でカウント(カウントダウン)を開始し、カウント値が「0」になった時点で、クロックマスク部15に対してクロックマスク信号S8を出力する。また、カウンタ部14は、比較部13から出力される比較信号S6が、被試験メモリ20の自動プログラム機能の実行が終了した旨を示すものである場合に、カウント値の初期化を行うとともに、クロックマスク信号S8の出力を停止する。尚、カウンタ部14は、本発明にいう計時部に相当する。
【0021】
クロックマスク部15は、基準クロック発生部16からシーケンス制御部10及びパターン発生部11への基準クロックCLKの供給及び遮断を制御するものである。カウンタ部14からクロックマスク信号S8が出力されていない場合は、基準クロック発生部16からシーケンス制御部10及びパターン発生部11へクロックCLK(CLK1)を供給し、クロックマスク信号S8が出力されている場合は、基準クロックCLK(CLK1)の供給を遮断する。尚、上記カウンタ部14及びクロックマスク部15を含む構成は、本発明にいうクロック遮断部に相当する。
【0022】
基準クロック発生部16は、本実施形態の半導体集積回路試験装置の動作を規定する基準クロックCLKを出力する。この基準クロックCLKは、波形整形部12、比較部13、カウンタ部14、及びクロックマスク部15に供給されており、これらは基準クロックCLKに同期して動作する。
【0023】
次に、上記構成の本発明の一実施形態による半導体集積回路試験装置の動作について説明する。尚、以下の説明においては、被試験メモリ20に対して試験パターンを与えてデータの書き込み動作の試験を行う場合の動作を例に挙げて説明する。また、パターン発生部11が5段のパイプラインを有し、プログラムカウンタ信号S1がパターン発生部11に入力されてから5クロック後に対応するパターン信号S2が出力されるものとする。また、カウンタ部14のカウント値の初期値は「5」に設定されているものとする。
【0024】
図2は、本発明の一実施形態による半導体集積回路試験装置を用いて被試験メモリ20の試験を行うときの半導体集積回路試験装置内における波形パターンの一例を示すタイミングチャートである。尚、図2中において、CVは、カウンタ部14のカウント値を示し、S11〜S15は、パターン発生部11内に設けられたパイプラインを構成する5段のフリップフロップそれぞれの出力信号を示している。
【0025】
また、図2中のK1,K2,K4は、それぞれ図3を用いて説明したシリアルデータ入力命令、自動プログラム命令(第1命令)、及びステータスリード命令(第3命令)を示し、K3は被試験メモリ20において自動プラグラムが終了したか否かを判定するための自動プログラム終了判定命令(第2命令)を示し、K5はステータスリード命令K4により読み出した結果を判定するためのステータスリード結果判定命令を示す。
【0026】
試験が開始されて、シーケンス制御部10からプログラムカウンタ信号S1が順次出力されると、パターン発生部11は、プログラムカウンタ信号S1に応じたパターン信号S2を出力する。このパターン信号S2が出力されると、波形整形部12は被測定メモリ20に対して試験信号S3として、まずシリアルデータ入力信号K1を出力し、次いで書き込み開始アドレスA0〜A3及びデータD0〜Dmを順次出力する(図3参照)。
【0027】
また、波形整形部12から上記の試験信号S3及び期待信号S4が出力されている間にも、シーケンス制御部10からはプログラムカウンタ信号S1が出力されている。ここで、シーケンス制御部10から被試験メモリ20に対して自動プログラム機能を実行させる命令(自動プログラム命令K2(第1命令))を示すプログラムカウンタ信号S1が出力されると(図2中における時刻t1)、シーケンス制御部10は時刻t2において、カウンタ部14に対してカウントスタート信号S7を出力する。カウンタ部14はシーケンス制御部10からカウントスタート信号S7が出力されると、基準クロックCLKが入力される度にカウントダウンする(図2中のカウント値CV参照)。
【0028】
また、自動プログラム命令K2を示すプログラムカウンタ信号S1がパターン発生部11に入力されると、この信号はパターン発生部11内においてパイプラインを構成するフリップフロップで順に処理され(出力信号S11〜S15参照)、5クロック後(時刻t6)にパターン信号S2としてパターン発生部11から出力されることが分かる。自動プログラム命令K2を示すパターン信号S2が波形整形部12に入力されると、波形整形部12は自動プログラム命令K2を含む試験信号S3を被試験メモリ20出力し、これにより被試験メモリ20内において自動プログラム機能によるデータの書き込み動作が開始される。
【0029】
尚、図2を参照すると分かるように、シーケンス制御部10からは自動プログラム命令(第1命令)を示すプログラムカウンタ信号S1に続いて、自動プログラム終了判定命令(第2命令)を示すプログラムカウンタ信号S2及びステータスリード命令(第3命令)を示すプログラムカウンタ信号S3が順に出力される(パターン発生ステップ)。
【0030】
上記の自動プログラム命令K2を含む試験信号S3が被試験メモリ20に出力されると、次の時点(時刻t7)において、パターン発生部11から自動プログラム終了判定命令K3を示すパターン信号S2が出力される。このパターン信号S2は、波形整形部12を介して比較部13へ出力される。これにより、比較部13は被試験メモリ20から出力される出力信号S5に基づいて、被試験メモリ20の自動プログラム機能による書き込み動作が終了したか否かを判定する状態になる。
【0031】
また、時刻t7において、カウンタ部14のカウント値CVが「0」となり、カウンタ部14からクロックマスク部15へクロックマスク信号S8が出力される。このクロックマスク信号S8が入力されると、クロックマスク部15は基準クロック発生部16からシーケンス制御部10及びパターン発生部11への基準クロックCLKの供給を遮断し、シーケンス制御部10及びパターン発生部11の動作を停止させる。よって、この時点において半導体集積回路試験装置は、波形整形部12から比較部13へ期待信号S4としてプログラム終了判定命令K3を示すパターンが出力されている状態でパターン発生部11からのパターンの出力が停止した状態になる(パターン停止ステップ)。
【0032】
被試験メモリ20において、自動プログラム機能によりデータの書き込み動作が進み、動作が完了するか又は規定回数の動作を終了すると、READY/BUSY信号が「H」レベルになるとともに、被試験メモリ20から駆動プログラム機能の書き込み動作の結果を示す出力信号S5が出力される。比較部13はこの出力信号S5と期待信号S4として入力されるプログラム終了判定命令K3を示すパターンとを比較し、自動プログラム機能による動作が終了した旨を示す比較信号S6を出力する。
【0033】
この比較信号S6がカウンタ部14に入力されると、カウンタ部14はカウント値CVの初期化を行ってカウント値を「5」に設定するとともに、クロックマスク部15に対するクロックマスク信号S8の出力を停止する。これにより、基準クロック発生部16からシーケンス制御部10及びパターン発生部11へ基準クロックが供給され、シーケンス制御部10及びパターン発生部11の動作が再開される。
【0034】
パターン発生部11の動作が再開されると、再開された時点(時刻t11)において、パターン発生部11からステータスリード命令K4(第3命令)を示すパターン信号S2が出力される。時刻t11でパターン発生部11から出力されるパターン信号S3は、パターン発生部11等への基準クロックCLKの供給停止により、波形整形部12から比較部13へ出力され続けていたパターン(自動プログラム終了判定命令K3)に続くステータスリード命令K4を示すパターンである点に注意されたい。このようにして、被試験メモリ20において自動プログラム機能によりデータの書き込み動作が終了した直後に、ステータスリード命令K4を示すパターンが試験信号S3として被試験メモリ20に供給される(出力再開ステップ)。
【0035】
以上説明したように、本実施形態においては、被試験メモリ20が自動プログラム機能によりデータの書き込み動作を行っている間に、パターン発生部11内において自動プログラム機能が終了した時点で被試験メモリ20に供給すべきパターンを進めた上で被試験メモリ20の自動プログラム機能が終了するまでパターン発生部11の動作を停止させている。このため従来生じていた自動プログラム機能が終了した時点における無駄時間を皆無にすることができ、効率よく被試験メモリ20の試験を行うことができる。
【0036】
以上、本発明の一実施形態による半導体集積回路試験装置及び方法について説明したが、本発明は上記実施形態に制限されることなく、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、上記実施形態においては、パターン発生部11が5段のフリップフロップを有するパイプラインを備える場合を例に挙げて説明したが、段数に制限はない。但し、パターン発生部11に設けられたパイプラインの段数に応じて、カウンタ部14の初期値を変更する必要がある。また、上記実施形態では、被試験メモリ20にデータを書き込む際の動作を例に挙げて説明しtが、被試験メモリ20の記憶内容を消去する場合も同様の動作が行われる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、第1命令を被試験対象に与えて被試験対象が自動プログラム機能により更新動作を開始してから更新動作が終了するまでの間、パターン発生部に対する基準クロックの供給を停止してパターン発生部の動作を停止させている。よって、例えばパターン発生部が第1命令を含むパターンを発生した後直後に、被試験対象が変更動作を終了した直後に被試験対象に対して与える命令を含むパターンを発生しておけば、被試験対象の変更動作が終了してパターン発生部の動作が再開された時点で、直ちに被試験対象に与えるべきパターンが被試験対象に与えられることとなり、無駄時間が無くなるため効率的に被試験対象の試験を行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による半導体集積回路試験装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態による半導体集積回路試験装置を用いて被試験メモリ20の試験を行うときの半導体集積回路試験装置内における波形パターンの一例を示すタイミングチャートである。
【図3】フラッシュメモリにデータを書き込む際に、フラッシュメモリとの間で授受される信号の一例を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
11 パターン発生部
14 カウンタ部(クロック遮断部、計時部)
15 クロックマスク部(クロック遮断部)
16 基準クロック発生部
CLK 基準クロック
K2 自動プログラム命令(第1命令)
K3 自動プログラム終了判定命令(第2命令)
K4 ステータスリード命令(第3命令)
Claims (5)
- 記憶内容を変更するために複数回の変更動作を内部で行う自動プログラム機能が設けられた被試験対象の試験を行う半導体集積回路試験装置であって、
基準クロックを発生する基準クロック発生部と、
前記基準クロックに同期して、少なくとも前記被試験対象に対して前記変更動作を開始させる第1命令を含むパターンを発生するパターン発生部と、
前記パターン発生部が前記第1命令を含むパターンを出力して前記被試験対象の前記変更動作が開始されてから前記変更動作が終了するまでの間、前記基準クロック発生部から前記パターン発生部への前記基準クロックの供給を遮断することで、前記パターン発生部の動作を停止させるクロック遮断部と
を備えることを特徴とする半導体集積回路試験装置。 - 前記パターン発生部は、前記第1命令に続いて、前記変更動作が終了したか否かを判定するための第2命令及び前記変更動作の終了直後に前記被試験対象に与える第3命令を含むパターンを連続して出力することを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路試験装置。
- 前記クロック遮断部は、前記パターン発生部が前記第1命令を含むパターンの発生を開始してから出力するまでに要する時間を計時する計時部を備え、当該計時部の計時結果に基づいて前記基準クロック発生部から前記パターン発生部への前記基準クロックの供給を遮断することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の半導体集積回路試験装置。
- 前記クロック遮断部は、前記被試験対象から出力される前記変更動作の状態を示す制御信号が前記変更動作の終了を示すものとなった場合に、前記基準クロック発生部から前記パターン発生部への前記基準クロックの供給を再開することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の半導体集積回路試験装置。
- 記憶内容を変更するために複数回の変更動作を内部で行う自動プログラム機能が設けられた被試験対象の試験を行う半導体集積回路試験方法であって、
前記被試験対象に対して前記変更動作を開始させる第1命令、前記変更動作が終了したか否かを判定するための第2命令、及び前記変更動作の終了直後に前記被試験対象に与える第3命令を含むパターンを連続して発生するパターン発生ステップと、
前記被試験対象に対して前記第1命令を含むパターンが出力され、当該第1命令に基づいて前記変更動作が開始された直後に、前記第2命令を含むパターンが出力されている状態で前記パターンの出力を停止させるパターン停止ステップと、
前記変更動作が終了した直後に、前記被試験対象に対して第3命令を含むパターンを出力する出力再開ステップと
を含むことを特徴とする半導体集積回路試験方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002221755A JP2004061369A (ja) | 2002-07-30 | 2002-07-30 | 半導体集積回路試験装置及び方法 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2002221755A Pending JP2004061369A (ja) | 2002-07-30 | 2002-07-30 | 半導体集積回路試験装置及び方法 |
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JP (1) | JP2004061369A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN101909149A (zh) * | 2009-06-05 | 2010-12-08 | 奥林巴斯映像株式会社 | 摄像装置 |
JP2021047699A (ja) * | 2019-09-19 | 2021-03-25 | 東芝情報システム株式会社 | フラッシュメモリ評価装置及びその方法 |
-
2002
- 2002-07-30 JP JP2002221755A patent/JP2004061369A/ja active Pending
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JP2021047699A (ja) * | 2019-09-19 | 2021-03-25 | 東芝情報システム株式会社 | フラッシュメモリ評価装置及びその方法 |
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