JP2004061113A - ポジトロンct装置の3次元画像再構成方法及びその装置 - Google Patents

ポジトロンct装置の3次元画像再構成方法及びその装置 Download PDF

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Abstract

【課題】収集メモリの利用効率を高めるとともに画像化までの時間を短縮することができるポジトロンCT装置の3次元画像再構成方法を提供する。
【解決手段】移動時に各位置で得たサイノグラムqのうち、その直前の移動の位置におけるサイノグラムqk−1は、各リングに隣接する各リングペアのものと重複するので、重複するものは加算してゆく。その際に、既に加算が終了したサイノグラムについては順次に読み出し、束ね処理によって2D平行サイノグラムにデータを変換する。加算が終了したサイノグラムについては順次読み出すので、収集メモリに保持しておく必要がなく、収集メモリの記憶領域を再利用することができ、利用効率を高めることができる。
【選択図】    図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、被検体内に分布するポジトロン放射性RIの分布画像を得るためのポジトロンCT装置の3次元画像再構成方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
3DポジトロンCT装置は、2DポジトロンCT装置に設けられているスライスサセプタがなく感度が相対的に高いので、被検体の全身スキャンを行う際には2DポジトロンCT装置に比較して、薬剤の投与量を少なくしてもS/Nの高い画像を短時間で得ることができる。
【0003】
しかしながら、3DポジトロンCT装置では、体軸方向の端のスライスほど感度が低下するので、マルチリング型検出器を、体軸方向の視野ごとにベッドを移動させる従来の収集方法では、感度ムラが生じる。そのため、再構成に使うデータの最大リング差(最大受容角)を制限、例えば、端の検出器のデータを収集しないようにして、感度を均一に近づける必要があるが、検出器全体の感度が犠牲になり、広い立体角を有するというポジトロンCT装置の利点を十分に活用することができなくなるという問題がある。
【0004】
この問題を解決する一手法として、ベッドを連続的に移動させつつ収集すれば、最大受容角を制限することなく、広い体軸方向視野を維持して均一な感度を得ることができる方法が提案されている([1]Cherry SR, Dahlbom m, Hoffman EJ:High sensitivity, total body PET scanning using 3D data acquisition andreconstruction, IEEE Trans Nucl Sci 39: 1088−1092, 1992, [2]Dahlbom M, Reed J, Young J: Implementation of true continuous 2D/3D whole body PET Scanning . IEEE Trans Nucl Sci 48: 1465−1469, 2001)。
【0005】
しかしながら、上記方法では、多大な収集メモリを必要とし、収集後の処理時間も膨大になるという欠点があるので、収集を行いながら各位置のサイノグラムを加算し、新たなデータ空間を構築するという方法が提案されている(特開2001−194459号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、従来の連続収集方法では、データ収集後に一括して再構成に係る処理を行うので、収集中は全てのデータを一旦保持しておく必要があって収集メモリの利用効率が悪いという問題がある。また、データ処理の対象が膨大であるので、検査終了後からRI分布画像が得られるまでに長時間を要するという問題がある。
【0007】
また、従来の連続収集方法では、リング差ごとにデータの収集回数が異なるので、各サイノグラムを収集回数で規格化して再構成に使用すると、画像のノイズがかえって増大するという問題がある。
【0008】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、加算し終えたサイノグラムから順次に読み出すことにより、収集メモリの利用効率を高めるとともに画像化までの時間を短縮することができるポジトロンCT装置の3次元画像再構成方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0009】
また、この発明のもう一つの目的は、リング差に応じた束ね処理を施すことにより、ノイズが少ない高品質のRI分布画像を得ることができるポジトロンCT装置の3次元画像再構成方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
【0011】
すなわち、請求項1に記載の発明は、リング型検出器を軸方向に積層してなるマルチリング型検出器と、被検体が載置されたベッドとを連続的に相対移動させつつ、各位置におけるリングペアの同時計数データを収集して得られるサイノグラムに基づきRI分布画像を再構成するポジトロンCT装置の3次元画像再構成方法において、移動時の各位置にて得たサイノグラムを、その直前の移動の位置におけるサイノグラムに対して、各リングに隣接する各リングペアのものとして加算しながらデータを収集する際に、前記加算が終了したサイノグラムを順次に読み出しながら、束ね処理によって2D平行サイノグラムにデータを変換することを特徴とするものである。
【0012】
(作用・効果)移動時に各位置で得たサイノグラムのうち、その直前の移動の位置におけるサイノグラムは、各リングに隣接する各リングペアのものと重複するので、重複するものは加算してゆく。その際に、既に加算が終了したサイノグラムについては順次に読み出し、束ね処理によって2D平行サイノグラムにデータを変換する。加算が終了したサイノグラムについては順次読み出すので、収集メモリに保持しておく必要がなく、収集メモリの記憶領域を再利用することができ、利用効率を高めることができる。また、最終的に読み出すサイノグラムを少なくできるので、画像化までの時間を短縮化することができる。
【0013】
また、請求項1に記載のポジトロンCT装置の3次元画像再構成方法において、前記束ね処理は、サイノグラムをリング差に応じた重み付けで加算することが好ましい(請求項2)。
【0014】
(作用・効果)連続収集においては一般的に、リング差が小さいリングペアのサイノグラムに比較して、リング差が大きいリングペアによるサイノグラムにはノイズが多い。そこで、2D変換を行う束ね処理において、リング差に応じた重み付けを行うことにより、一律に束ねる処理を行う場合に比較してS/Nを高めることができる。したがって、ノイズが少ない高品質のRI分布画像を得ることができる。
【0015】
また、請求項3に記載の発明は、リング型検出器を軸方向に積層してなるマルチリング型検出器と、被検体が載置されたベッドとを移動手段によって連続的に相対移動させつつ、各位置におけるリングペアの同時計数データをデータ収集手段が収集して得られるサイノグラムに基づき、再構成手段によってRI分布画像を再構成するポジトロンCT装置において、前記データ収集手段は、移動時の各位置にて得たサイノグラムを、その直前の移動の位置におけるサイノグラムに対して、各リングに隣接する各リングペアのものとして加算しながらデータを収集し、前記再構成手段は、前記加算が終了したサイノグラムを順次に読み出しながら、束ね処理によって2D平行サイノグラムにデータを変換することを特徴とするものである。
【0016】
(作用・効果)マルチリング型検出器とベッドとを移動手段によって相対移動させながら、データ収集手段によって各位置で収集したサイノグラムのうち、その直前の移動の位置におけるサイノグラムは、各リングに隣接する各リングペアのものと重複するので、重複するものは加算してゆく。その際に、既に加算が終了したサイノグラムについては、再構成手段が順次に読み出し、束ね処理によって2D平行サイノグラムにデータを変換する。加算が終了したサイノグラムについては順次読み出すので、収集メモリに保持しておく必要がなく、収集メモリの記憶領域を再利用することができ、利用効率を高めることができる。また、最終的に再構成手段へ読み出すサイノグラムを少なくできるので、画像化までの時間を短縮化が可能である。
【0017】
また、請求項3に記載のポジトロンCT装置において、前記束ね処理は、サイノグラムをリング差に応じた重み付けで加算することが好ましい(請求項4)。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の一実施例を説明する。
図1及び図2はこの発明の一実施例に係り、図1は実施例に係るポジトロンCT装置の概略構成を示すブロック図であり、図2は移動する被検体とマルチリング型検出器との位置関係を示す模式図である。
【0019】
中央部に開口を有するガントリ1は、放射線検出器をリング状に配列してなるリング型検出器3を備えている。マルチリング型検出器5は、例えば、6層分のリング型検出器3(符号#1〜#6)を、ガントリ1の開口に沿った軸方向に積層されて構成されている。各リング型検出器3は、検出器中心間の間隔が距離σとなるように積層されている。
【0020】
ガントリ1の正面側には、ガントリ1の開口に進退可能なベッド7と、このベッド7を図中の二点鎖線矢印方向に進退駆動するベッド移動装置9とが配備されている。ベッド7の進退駆動は、ガントリに1の開口中心に合わせられた体軸MPに沿って移動制御部11により制御される。
【0021】
なお、ベッド移動装置9と移動制御部11がこの発明における移動手段に相当する。
【0022】
マルチリング型検出器5は、上述したように第1層#1〜第6層#6のリング型検出器3により構成されている。同時計数は、第1層#1〜第6層#6の各層内の円周方向に並ぶ各放射線検出器の間及び各層#1〜#6間の放射線検出器の間において行われる。この同時計数は、同時計数データ収集部13によって行われる。同時計数は、リング型検出器3の第1層#1と第2層#2による場合、第1層#1と第3層#3とによる場合、第1層#1と第4層#4による場合、第1層#1と第5層#5による場合、第1層#1と第6層#6による場合など、図2において各リング型検出器3を結ぶ線で示すように、各リングペアの組み合わせごとに行われる。つまり、同時計数は、リングをまたぐリング型検出器3間でも行われるので、その同時計数線は各リングペアの組み合わせごとに存在する。
【0023】
図3及び図4を参照する。
なお、図3は、マトリクスをずらしながら加算することを説明するための模式図であり、(a)は連続収集による相対移動を示し、(b)は各位置にて得られた傾斜サイノグラムについて、得られるマトリクスをずらしながら加算してゆくことを示し、(c)はその際に順次読み出されるマトリクスの一部を示す模式図である。また、図4(a)は連続収集による相対移動を示し、図4(b)は傾斜サイノグラムから変換される2D平行サイノグラムを示す模式図である。
【0024】
ここでは、例えば、図3(a)に示すように検出器間隔σでベッド7がマルチリング型検出器5に対して移動される連続収集を行うものとする。この場合、同時計数データ収集部13によって収集されたベッド7の各位置における同時計数データは、図3(b)のr×rのマトリックスのように表されるが、これがその都度サイノグラムとしてデータ収集メモリ15に転送されて記憶される。このようにして転送されたサイノグラムは、その直前の移動の位置におけるサイノグラムに対して、各リング層に隣接する各リングペアのものとして加算される。その際には、図3(b)及び(c)に示すように、処理部17により、加算が終了したサイノグラムを順次に読み出しながら束ね処理が行われ、図4(a)及び(b)に示すように、2D平行サイノグラムへの変換が行われる。
【0025】
このように、図3(b)に示すサイノグラムから図4(b)に示す2D平行サイノグラムに変換した後、処理部17は特定スライスのRI分布画像を再構成して表示部19に表示する。
【0026】
なお、同時計数データ収集部13とデータ収集メモリ15がこの発明におけるデータ収集手段に相当し、処理部17が再構成手段に相当する。
【0027】
次に、上述した同時計数データ収集部13と、データ収集メモリ15と、処理部17における協働処理の詳細について、一般化した変換式を交えながら説明する。
【0028】
N層のリング型検出器3を備えているポジトロンCT装置では、各ベッド7の位置kごとにN個のサイノグラムq(s,φ,r,Δr)が得られる。ここで、符号s及びφは、サイノグラムの動径方向と方位角であり、r=r+rは体軸MP方向のスライス・インデックスであり、Δr=r−rはリング差である。
【0029】
説明の理解を容易にするために、連続収集時にはリング型検出器3の間隔(幅σ)と同じ間隔でサンプリングを行うものとする。この場合には、図3(b)のようなデータ空間が得られる。この図から明らかなように、隣り合ったサイノグラムは重複して収集されるので、これらをリアルタイムで加算しながら新たなサイノグラム群p(s,φ,δr)を形成する。ここでh=0,……,N+n−2は、図3(a)及び図4(a)に示すように、nステップの連続収集を行った場合に得られる仮想リング・インデックスである。このとき各サイノグラムは、次の(1)式で表すことができる。
【0030】
【数1】
Figure 2004061113
【0031】
ここでΔr=(r−r)=0,±1,±2,……,±Δrmax、kmin=max{0,h−(N−1−|Δr|)}、kmax=min{h,n−1}、K=kmax−kmin+1、Δrmaxは再構成に使用される最大リング差である。新たなサイノグラム群p(s,φ,Δr)は加算回数Kによって規格化されており、加算回数Kは両端の(N−1)個のデータセット(h<N−1もしくはh>n−1)を除くと、リング差Δrに反比例している。
【0032】
図3(b)では、各サイノグラムqを小さな正方形で表し、データの加算回数Kに応じてハッチングによる濃淡をつけている。また、サイノグラムのデータセットp(s,φ,Δr)の一つは、図3(c)に示すように、Lの字状で例示され、1ステップごとに加算が終了したデータセットが生成される。
【0033】
連続収集で得られた傾斜サイノグラム(図3(b))を2D平行サイノグラム(図4(b))に変換するために、次の(2)式のように対称なリングペアを組み合わせてp(s,φ,Δr)をフーリエ変換してP(ω,k,z,δ)とする。
【0034】
【数2】
Figure 2004061113
【0035】
ここで符号k、ωはそれぞれs,φの周波数成分であり、z=σ(2h+Δr+1)/2はリング間の中心スライス位置であり、δ=σΔr/2Rはリング差で決まる傾斜角のタンジェントであり、Rはリング型検出器3のリング半径である。
【0036】
FORE(Fourier rebinning)法では、次の(3)式を用いて2D平行サイノグラムのフーリエ変換Preb(k,ω,z)に傾斜サイノグラムを変換する。
【0037】
【数3】
Figure 2004061113
【0038】
上記(3)式は、傾斜角が比較的小さいときに成立する近似式である。それに対して、正確なrebinning(束ね)法であるFORE−J(Fourier rebinning using John’s equation)法の関係式は、次の(4)式で与えられる。
【0039】
【数4】
Figure 2004061113
【0040】
ここで、z=z+(k/ω)δである。
【0041】
3DポジトロンCT装置では、上記(4)式を、リング差で決まる傾斜角のタンジェントδの上限δmaxまで積分することにより、preb(k,ω,z)のS/Nを向上させる。連続収集におけるδmaxは、(N+n−1)リングの仮想検出器で最大リング差Δrmaxのデータを収集した場合と同じである。
【0042】
上記(3)式の処理は、一つのデータセットp(s,φ,Δr)のみ独立して処理することが可能である。また、上記(4)式の処理は、z方向の2階微分を含んでいるが、例えば、z方向に隣り合うサイノグラムに[1,−2,1]の係数を乗じて加算することで算出できるので、nステップの連続収集を行った場合に得られる仮想リング・インデックスhの前後のサイノグラムのみ利用することで処理が可能である。
【0043】
したがって、各サイノグラムp(s,φ,Δr)をベッド7の移動に合わせて順次に読み出しながら処理をすることができる。読み出したメモリ領域を次のデータセットの収集に再利用することにより、各サイノグラムp(s,φ,Δr)の収集の加算回数は最大N回であるので、(N+1)(2N−1)個のサイノグラム分のメモリがあれば十分であり、このサイズはベッド7の移動回数に依存しない。束ね処理が完了した2D平行サイノグラムは、順次に2D再構成法によってRI分布画像である断層像に再構成される。
【0044】
また、上記の束ね処理においては、次のように処理することが好ましい。
すなわち、リング差の異なるサイノグラムを同じ重みで加算するのではなく、加算回数Kが多いサイノグラムに対しては、より大きな重み付けを与えるのである。これによってノイズを最小に抑制することができる。
【0045】
この場合には、リング差に応じた重みW(δ)を導入し、上記(4)式を、リング差に応じて決まる傾斜角のタンジェントδについて積分することによって、次の(5)式が得られる。
【0046】
【数5】
Figure 2004061113
【0047】
上記(5)式は、リング差に応じた重みW(δ)=1のとき、通常のFORE−J法に一致する。また、右辺の被積分項の第2項を無視すると、重み付けFORE法となる。リング差の異なるサイノグラムの分散の比は、加算回数Kのみで決まると考えると、リング差に応じた重みW(δ)はリング差に反比例するように次の(6)式で与えることができる。
【0048】
【数6】
Figure 2004061113
【0049】
但し、実測データでは、偶発同時計数、吸収・散乱、検出器感度などの補正により、分散が変化する可能性もあるので、実測データのノイズ特性を考慮した重みを使用するのが好ましい。
【0050】
上述したように、移動時に各位置で得たサイノグラムqのうち、その直前の移動の位置におけるサイノグラムqk−1は、各リングに隣接する各リングペアのものと重複するので、重複するものは加算してゆく。その際に、既に加算が終了したサイノグラムについては順次に読み出し、束ね処理によって2D平行サイノグラムにデータを変換する。加算が終了したサイノグラムについては順次読み出すので、収集メモリに保持しておく必要がなく、収集メモリの記憶領域を再利用することができ、利用効率を高めることができる。また、最終的に読み出すサイノグラムを少なくできるので、画像化までの時間を短縮化することができる。
【0051】
次に、図5及び図6を参照してノイズに対する評価を行う。なお、図5は収集方法の差異によるノイズ評価を示すグラフである。
【0052】
この評価では、体軸MPの方向に十分に長い20cm径の円筒ファントムデータをシミュレーションした。その際、1ステップあたり約600万の総カウントに相当するPoissonノイズを発生させ、145ステップの連続収集データを生成してある。そして、再構成画像の各スライス上にとった8cm径の円形関心領域内の標準偏差を計算した。
【0053】
実際、上記の手法を採用すると、図5に示すように、体軸方向の広い範囲にわたって均一な感度を得ることができる。この図5には、全カウントが連続収集と同じになるように設定した6ステップの離散収集の結果もあわせて表示してあるが、最大リング差を制限したにも係わらず、感度の不均一性が残っている。
【0054】
図6を参照する。なお、図6は束ね処理の差異によるノイズ評価を示すグラフである。この評価では、体軸MPの方向における中心付近60スライスの標準偏差を平均し、束ね処理に使う最大リング差を変えた場合のノイズ比較を行った。
【0055】
この図から明らかなように、重み付けなしの場合、あるリング差まではS/Nが向上するが、それ以降は逆にノイズが増大することがわかる。その一方、重み付けを採用した場合には、最大リング差まで使用した場合のノイズが最小になっている。また、FORE−J法とFORE法との両者では、ほとんどノイズの大きさには差異が生じないことがわかる。
【0056】
なお、この発明は上述した実施例に限定されるものではなく、以下のように変形実施が可能である。
【0057】
(1)上述した実施例では、束ね処理の際にサイノグラムに対してリング差に応じた重み付けを行っているが、リング差によるノイズが許容できる場合等においては重み付けを行う必要はない。その場合には、処理が簡易化できるので、RI分布画像の再構成を高速化することができる。
【0058】
(2)上記の例では、連続移動時のデータ採取サンプリング間隔として検出器リング幅に一致するように説明したが、異なる間隔でデータ採取を行うようにしてもよい。
【0059】
(3)検出器としては上述したマルチリング型検出器5に限定されるものではなく、一定間隔のサンプリングで3次元計測が可能な全ての検出器形態に適用することができる。
【0060】
(4)マルチリング型検出器5に対してベッド7を進退移動する構成に代えて、ベッド7に対してマルチリング型検出器5を進退移動させる構成を採用してもよい。
【0061】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、この発明によれば、移動時に各位置で得たサイノグラムのうち、その直前の移動の位置におけるサイノグラムは、各リングに隣接する各リングペアのものと重複するので、重複するものは加算してゆく。その際に、既に加算が終了したサイノグラムについては順次に読み出し、束ね処理によって2D平行サイノグラムにデータを変換する。加算が終了したサイノグラムについては順次読み出すので、収集メモリに保持しておく必要がなく、収集メモリの記憶領域を再利用することができ、利用効率を高めることができる。また、最終的に読み出すサイノグラムを少なくできるので、画像化までの時間を短縮化できる。
【0062】
また、2D変換を行う束ね処理において、リング差に応じた重み付けを行うことにより、一律に束ねる処理を行う場合に比較してS/Nを高めることができる。したがって、ノイズが少ない高品質のRI分布画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るポジトロンCT装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】移動する被検体とマルチリング型検出器との位置関係を示す模式図である。
【図3】マトリクスをずらしながら加算することを説明するための模式図であり、(a)は連続収集による相対移動を示し、(b)は各位置にて得られた傾斜サイノグラムについて、得られるマトリクスをずらしながら加算してゆくことを示し、(c)はその際に順次読み出されるマトリクスの一部を示す模式図である。
【図4】(a)は連続収集による相対移動を示し、(b)は傾斜サイノグラムから変換される2D平行サイノグラムを示す模式図である。
【図5】収集方法の差異によるノイズ評価を示すグラフである。
【図6】束ね処理の差異によるノイズ評価を示すグラフである。
【符号の説明】
1 … ガントリ
3 … リング型検出器
5 … マルチリング型検出器
7 … ベッド
9 … ベッド移動装置
11 … 移動制御部
13 … 同時計数データ収集部
15 … データ収集メモリ
17 … 処理部
19 … 表示部

Claims (4)

  1. リング型検出器を軸方向に積層してなるマルチリング型検出器と、被検体が載置されたベッドとを連続的に相対移動させつつ、各位置におけるリングペアの同時計数データを収集して得られるサイノグラムに基づきRI分布画像を再構成するポジトロンCT装置の3次元画像再構成方法において、移動時の各位置にて得たサイノグラムを、その直前の移動の位置におけるサイノグラムに対して、各リングに隣接する各リングペアのものとして加算しながらデータを収集する際に、前記加算が終了したサイノグラムを順次に読み出しながら、束ね処理によって2D平行サイノグラムにデータを変換することを特徴とするポジトロンCT装置の3次元画像再構成方法。
  2. 請求項1に記載のポジトロンCT装置の3次元画像再構成方法において、前記束ね処理は、サイノグラムをリング差に応じた重み付けで加算することを特徴とするポジトロンCT装置の3次元画像再構成方法。
  3. リング型検出器を軸方向に積層してなるマルチリング型検出器と、被検体が載置されたベッドとを移動手段によって連続的に相対移動させつつ、各位置におけるリングペアの同時計数データをデータ収集手段が収集して得られるサイノグラムに基づき、再構成手段によってRI分布画像を再構成するポジトロンCT装置において、前記データ収集手段は、移動時の各位置にて得たサイノグラムを、その直前の移動の位置におけるサイノグラムに対して、各リングに隣接する各リングペアのものとして加算しながらデータを収集し、前記再構成手段は、前記加算が終了したサイノグラムを順次に読み出しながら、束ね処理によって2D平行サイノグラムにデータを変換することを特徴とするポジトロンCT装置。
  4. 請求項3に記載のポジトロンCT装置において、前記束ね処理は、サイノグラムをリング差に応じた重み付けで加算することを特徴とするポジトロンCT装置。
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