JP2004058698A - インフレータブルシートベルト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シートベルトの装着感を悪化させることがなく、インフレータとエアバッグの接続部分の構造が単純で信頼性を高く維持することのできるインフレータブルシートベルト装置を提供する。
【解決手段】3点式シートベルトのタング20にインフレータ21を内蔵し、タング20に肩ベルト部12Aを挿通させる鞘状の樹脂ガイド30を連設する。ガイド30にエアバッグ40を内蔵し、エアバッグ40とインフレータ21を接続する。ガイド30の帯状面に櫛歯形状または波形状の破断予定ライン33を設け、エアバッグ40が膨張したときにガイド30自身の幅が広がるようにする。タング20とバックル50に電気接続用のコネクタ25、55を設ける。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両衝突時などに肩ベルト部分が膨張拡幅して乗員への反力を緩和することのできるインフレータブルシートベルト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両衝突時に乗員が前方へ投げ出されることを防止するため、シートベルトの着用が義務付けられているが、シートベルトの幅はさほど大きくないため、車両衝突時に大きな荷重が乗員の身体に局部的に作用することがある。
【0003】
これを改善して乗員の保護作用を一層高めるために、シートベルトの胸部接触箇所近辺を中心とする部位にガス圧で膨張するエアバッグを装着し、これを膨張させることによって、乗員に作用する荷重を分散させるようにしたインフレータブルシートベルト装置が、特開平6−64493号公報などにおいて提案されている。
【0004】
図7〜図9を用いて、前記公報に記載されている従来のインフレータブルシートベルト装置について簡単に説明する。図7はインフレータブルシートベルト装置が装着された状態を示す概要図で、(a)は側面図、(b)は正面図、図8はインフレータブルシートベルト装置だけを取り出して示す構成図、図9は同装置のベルトが膨張した状態を示す概略正面図である。
【0005】
図7に示すように、車両のシート100にインフレータブルシートベルト装置101が配設されている。このインフレータブルシートベルト装置101は、いわるゆ3点式シートベルト装置であり、連続した1本の帯状のシートベルト(ウェビング)102を有している。このシートベルト102は、乗員Mの左右一方の片側上部(図の例では乗員の右側上部)から他側下部へ胸の前で斜めに架け渡される肩ベルト部102Aと、左右一方の片側(図の例では乗員の右側)から他側へ腰の上で架け渡される腰ベルト部102Bとを有している。肩ベルト部102Aは、それぞれ中間ガイドである第1アンカ103と第2アンカ104とによってガイドされ、乗員に良好にフィットするようになっている。
【0006】
また、このインフレータブルシートベルト装置101は、前述のシートベルト102に加えて、車体床部等に配設されたバックル105と、肩ベルト部102A及び腰ベルト部102Bに連結されると共にベルト装着時にバックル105に挿入係止されるタング106と、センタピラー等の車体に配設され、肩ベルト部102Aを案内する前述の第1アンカ103及び第2アンカ104と、肩ベルト部102Aを巻き取るリトラクタ107及び腰ベルト部102Bを巻き取るリトラクタ108とを備えている。
【0007】
シートベルト102の肩ベルト部102Aは、それ自体がエアバッグとしての機能を発揮するように袋状に形成されており、袋状の肩ベルト部102Aにガス発生手段からの高圧ガスを導入することにより、通常は所定幅の帯状に保形されている肩ベルト部102Aを膨張させることができるようになっている。シートベルト102に連結されたタング106には、肩ベルト部102Aの袋状部分にガスを送り込むためのガス通路106aが設けられており、ガス発生手段としてのインフレータ110は、バックル105に内蔵され、減速度センサ109の検出信号に応答して高圧ガスを発生するようになっている。そして、タング106をバックル105に差し込み係止させることで、タング106側のガス通路106aとバックル105側のインフレータ110のガス噴出口とを連通させ、それにより、インフレータ110の発生するガスを、肩ベルト部102Aの袋状部分に導入することができるようになっている。
【0008】
このシートベルト装置101は、図9に示すように、車両衝突時などにインフレータ110から噴出するガスを、袋状のシートベルト102の肩ベルト部102Aに導入することにより、シートベルト102を膨張させる。そして、その膨張したベルト102の広い面積で乗員の運動エネルギを受け止めることにより、乗員の受ける局部的な荷重を軽減して、乗員に対する保護作用の増大を図るようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来のインフレータブルシートベルト装置101においては、シートベルト102の肩ベルト部102Aを袋状に形成して、その袋状の部分に高圧ガスを充填することにより、シートベルト102自体を膨張させる方式をとっている。従って、シートベルト102自体の構成が複雑になる上、厚みが増えることで、シートベルト102がしなやかさを損ないやすく、そのためにシートベルト102の使用感や装着感が悪化するといった問題があった。
【0010】
また、従来のインフレータブルシートベルト装置101においては、ガス通路106aを有するタング106と、タング106に貫通させたシートベルト102の袋状部分(肩ベルト部102A)とを気密に接合する必要が有り、その接合部分の構造が複雑になっていた。また、普通のシートベルト装置では、肩ベルト部102Aと腰ベルト部102Bの境界付近に位置するタング106とシートベルト102とが、スムーズな相対移動をできるようになっているのであるが、上述のインフレータブルシートベルト装置101では、タング106側のガス通路106aとシートベルト102側のガス導入口とを接続している関係上、タング106とシートベルト102の相対移動がスムーズでなくなり、結果的にシートベルト102の装着性が悪化するという問題があった。
【0011】
また、従来のインフレータブルシートベルト装置101では、バックル105にインフレータ110を内蔵し、タング106をバックル105に差し込み係止したときに、タング106側とバックル105側のガス通路が連通してガス送りが可能な状態となるが、高圧ガスをガス漏れしないようにシートベルト102側に供給するためには、ガス漏れしない高度な継手構造を採用しなくてはならず、継手構造にコストが嵩むという問題があった。
【0012】
本発明は、上記事情を考慮し、構造が簡単で安価に製作でき、しかも使用感や装着感を損ねることのないインフレータブルシートベルト装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、3点式シートベルトのタングに、外部から入力される電気信号に応答して高圧ガスを発生するインフレータを内蔵し、前記タングに、前記シートベルトの肩ベルト部を挿通させる鞘状のガイドを連設し、該ガイドに、ガスの充填により膨張するエアバッグを内蔵すると共に、該エアバッグのガス導入口に前記インフレータのガス噴出口を接続し、前記ガイドに、前記エアバッグが膨張したときガイド自身の幅を広げる拡幅手段を設け、前記タングと、該タングが係止されるバックルとに、タングがバックルに差し込み係止されたとき、前記インフレータとバックル内の回路とを電気的に接続して、バックル側からインフレータ側への前記電気信号の供給を可能にするコネクタをそれぞれ設けたことを特徴とする。
【0014】
本発明では、タングをバックルに差し込み係止させることで、タング側とバックル側のコネクタが電気接続されて、バックル側からインフレータ側への電気信号の供給が可能になる。その状態で、車両衝突時等に外部から入力される電気信号に応答してタング内のインフレータが高圧ガスを発生すると、そのガスが、ガイドに内蔵されたエアバッグに充填されることで、エアバッグが膨張し、エアバッグの膨張によりガイドの幅が瞬時に拡大する。そして、乗員の胸部が接触するガイドの幅が拡大することにより、乗員への局部的な荷重が軽減される。
【0015】
本発明では、このようにシートベルト自体に直接エアバッグを形成して膨張させるのではなく、シートベルトを挿通するガイドにエアバッグを内蔵させて、エアバッグの膨張によりガイドを拡幅させるようにしているので、シートベルトに袋状部分を形成する等の特別な工夫を凝らす必要がなく、ベルトの構造を単純なままにすることができる。また、ガス通路の接続に関しては、タングに内蔵したインフレータのガス噴出口を、ガイドに内蔵したエアバッグのガス導入口に接続するだけであるから、構造が簡単であり、製作の面倒がかからない。また、シートベルトに内在させた袋状部分に直接ガスを導入するのではないから、シートベルトとタングの相対移動をスムーズに行うことができ、シートベルトの使用感や装着感を損なうことがない。
【0016】
また、タングにインフレータを内蔵し、それを直接ガイドに内蔵したエアバッグに接続しているので、ガス通路の接続を、従来のようにタングとバックルに設けた着脱式の継手構造で行う必要がなく、固定した構造で行うことができる。従って、製作が容易であるばかりでなく、信頼性も高めることができる。なお、本発明で採用している電気的なコネクタによる接続は、高圧ガス通路の脱着接続と比べて、構造が極めて簡単であり、信頼性も得やすい利点がある。
【0017】
請求項2の発明は、請求項1において、前記エアバッグを、前記鞘状のガイドと別体に製作して、鞘状のガイドの内部に挿入したことを特徴とする。
【0018】
本発明では、エアバッグをガイドと別体に製作するので、個々の製作が容易であり、コスト低減に寄与することができる。
【0019】
請求項3の発明は、請求項2において、前記鞘状のガイドを樹脂で成形すると共に、該ガイドの帯状面に、エアバッグが膨張したとき、そのラインの位置で破断することによりガイド自身の幅を広げる櫛歯形状または波形状の破断予定ラインを、前記拡幅手段として形成したことを特徴とする。
【0020】
本発明では、ガイドの帯状面に櫛歯形状または波形状の破断予定ラインを形成し、エアバッグが膨張したときそのラインから破断してガイドの幅を広げるようにしてあるので、ガイドは櫛歯や波形がくずれながら互いに噛み合った形で拡幅することになり、破断部分に大きな裂け目があいたようにはならず、連続した面としての体裁をほぼ保ちながら幅が広がることになる。従って、乗員の胸部に対して実質的には単なる広幅面として当たることになり、局部的な違和感を与えなくなる。
【0021】
請求項4の発明は、請求項1において、ガイド自体に密閉した袋状空間を内在させることで、その袋状空間を持つガイド自体をエアバッグとして構成すると共に、前記ガイドをエアバッグの膨張により拡幅する拡幅手段を含むものとしたことを特徴とする。
【0022】
請求項3の発明では、エアバッグをガイドと別体に製作していたが、請求項4の発明では、エアバッグをガイド自体の内部に袋状空間として形成している。これは、ガイドの材料が膨張性を有する材料でできている場合に可能であり、このように製作することが可能な場合は、別途エアバッグを製作する手間が省ける利点がある。
【0023】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記タングが、前記バックルに差し込み係止されるタングプレートと、前記インフレータを内装すると共に、外周面の一部をシートベルトの巻き付け面とする円筒状のウェビングガイドカラーと、該ウェビングガイドカラーの外周面に巻き付けたシートベルトの通し孔を持つと共に、前記ウェビングガイドカラーを包持した状態で前記タングプレートと連結される略Ω形の連結金具と、前記鞘状のガイドを一端に有すると共に、前記ウェビングガイドカラー、インフレータ、及び連結金具等の部品を覆い隠し、且つ、前記インフレータ側のコネクタが固定される樹脂カバーと、から構成されていることを特徴とする。
【0024】
本発明では、外周面の一部にシートベルトを巻き付けたウェビングガイドカラーをΩ形の連結金具で包持した上で、その連結金具にタングプレートを連結し、ウェビングガイドカラーの内部にインフレータを内装しているので、シートベルトの自由なスライドを許した状態で、コンパクトな形態をとりながら、高い強度でタングプレートとシートベルトとを連結することができる。従って、取り扱い性が良く、シートベルトの装着性の向上に寄与することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は実施形態のインフレータブルシートベルト装置10の要部構成を示す外観斜視図、図2は同要部の内部構成を示す側断面図、図3は同要部の一部を抜き出して示す分解斜視図、図4は図1のIV−IV矢視断面図である。
【0026】
この実施形態のインフレータブルシートベルト装置10は、連続ウェビングタイプの3点式シートベルト装置であり、図1に示すように、シートベルト12の肩ベルト部12Aと腰ベルト部12Bの境界部分にはタング20が連結されている。このタング20には、図2に示すように、外部から入力される電気信号に応答して高圧ガスを発生する円筒状のインフレータ21が内蔵されている。また、このタング20には、肩ベルト部12Aを挿通させる鞘状の樹脂ガイド30が連設されており、この鞘状の樹脂ガイド30の中に、図4に示すように、ガスの充填により膨張するエアバッグ40が小さく折り畳まれて挿入されている。
【0027】
鞘状の樹脂ガイド30と別体に製作されたエアバッグ40は、図5に示すように扁平な形状のもので、ガス導入口41から高圧ガスが充填されることにより、幅方向に展開する。このエアバッグ40のガス導入口41に対し、図2に示すように、インフレータ21のガス噴出口22が加締め金具23を用いて気密に接続されている。ここで、インフレータ21のガス噴出口22は、円筒状のインフレータ本体の胴部中央から半径方向外方に突出している。
【0028】
樹脂ガイド30は、扁平な角筒状のもので、ある程度の柔軟性を有する樹脂で成形されており、エアバッグ40が中で膨張したとき、ガイド30自身の幅を広げる拡幅手段を備えている。拡幅手段として、ガイド30の表裏帯状面には、エアバッグ40が膨張したとき、そのラインの位置で破断することにより、ガイド30自身の幅を広げる櫛歯形状または波形状の破断予定ライン33が形成されている。このは破断予定ライン33は、その部分だけ他より肉薄にすることで形成されている。なお、破断予定ライン33の両端には、破断がそれ以上進行しないようにするための開口34が設けられている。また、図4に示すように、樹脂ガイド30の内部に仕切板38を適当に設けて、シートベルト12の挿通する空間と、エアバッグ40の挿入される空間とを画成するようにしてもよい。そうした場合は、シートベルト12をエアバッグ40に擦れないように滑らかにスライドさせることができる上、エアバッグ40を保護することができるので、より都合がよくなる。
【0029】
また、タング20と、タング20が差し込み係止されるバックル50とには、タング20がバックル50に差し込み係止されたとき、インフレータ21とバックル50内の回路とを電気的に接続して、バックル50側からインフレータ21側への電気信号の供給を可能にするコネクタ25、55が設けられている。
【0030】
また、この場合のタング20は、図3に示すように、バックル50に差し込み係止されるタングプレート26と、インフレータ21を内装すると共に外周面の一部をシートベルト12の巻き付け面とする円筒状のウェビングガイドカラー27と、ウェビングガイドカラー27の外周面に巻き付けたシートベルト12の通し孔28a、28bを持つと共にウェビングガイドカラー27を包持した状態でタングプレート26と連結される略Ω形の連結金具28と、図1に示す鞘状の樹脂ガイド30を一端に有すると共に、ウェビングガイドカラー27、インフレータ21、及び連結金具28等の部品を覆い隠し、且つ、インフレータ21側のコネクタ25が固定される樹脂カバー29とから構成されている。略Ω形の連結金具28とタングプレート26の結合は、リベット24によって行われている。なお、樹脂カバー29は、必要に応じて組み立て可能な形態に分割されている。また、インフレータ21のガス噴出口22と干渉しないように、ウェビングガイドカラー27や連結金具28には、切欠27aや通し孔28cが開いている。
【0031】
このように、外周面の一部にシートベルト12を巻き付けたウェビングガイドカラー27をΩ形の連結金具28で包持した上で、その連結金具28にタングプレート26を連結し、ウェビングガイドカラー27の内部にインフレータ21を内装しているので、シートベルト12の自由なスライドを許した状態で、コンパクトな形態をとりながら、高い強度でタングプレート26とシートベルト12とを連結することができる。
【0032】
次に作用を説明する。
上記インフレータブルシートベルト装置10においては、タングプレート26をバックル50に差し込み係止させることで、タング20側とバックル50側のコネクタ25、55の接続により、バックル50側からインフレータ21側への電気信号の供給が可能な状態となる。
【0033】
その状態で、車両衝突時等に外部から入力される電気信号に応答してタング20内のインフレータ21が高圧ガスを発生すると、そのガスが、樹脂ガイド30に内蔵されたエアバッグ40に充填されることで、エアバッグ40が膨張し、エアバッグ40の膨張により、樹脂ガイド30の幅が、図6に示すように瞬時に拡大する。そして、乗員の胸部が接触するガイド30の幅が拡大することにより、乗員への局部的な荷重が軽減される。
【0034】
その際、樹脂ガイド30の帯状面には櫛歯形状または波形状の破断予定ライン33が形成してあり、エアバッグ40が膨張したときそのライン33から破断してガイド30の幅が広がるようになっているので、ガイド30は図6のように櫛歯や波形がくずれながら互いに噛み合った形で拡幅することになり、破断部分に大きな裂け目があいたようにはならずに、連続した面としての体裁をほぼ保ちながら幅が広がることになる。従って、乗員の胸部に対して実質的には単なる広幅面として当たることになり、局部的な違和感を一層与えなくなる効果がある。
【0035】
このインフレータブルシートベルト装置10では、このようにシートベルト12自体に直接エアバッグを形成して膨張させるのではなく、シートベルト12の肩ベルト部12Aを挿通するための樹脂ガイド30を敢えて設け、その樹脂ガイド30にエアバッグ40を内蔵させて、エアバッグ40の膨張により樹脂ガイド30を拡幅させるようにしているので、従来のようにシートベルトに袋状部分を形成する等の特別な工夫を凝らす必要がなく、ベルトの構造を単純なままにすることができる。
【0036】
また、ガス通路の接続に関しては、タング20に内蔵したインフレータ21のガス噴出口22を、樹脂ガイド30に内蔵したエアバッグ40のガス導入口41に固定的に接続するだけで済むから、構造が簡単であり、製作の面倒がかからない。また、従来のようにシートベルトに内在させた袋状部分に直接ガスを導入するわけではないから、シートベルト12とタング20の相対移動を、通常のシートベルト装置のようにスムーズに行うことができ、シートベルトの使用感や装着感を損なうことがない。
【0037】
また、タング20にインフレータ21を内蔵し、インフレータ21のガス噴出口21を直接、樹脂ガイド30に内蔵したエアバッグ40のガス導入口41に接続しているので、ガス通路の接続を、従来のようにタングとバックルに設けた着脱式の管継手で行う必要がなく、固定した構造で行うことができる。従って、製作が容易であるばかりでなく、信頼性も高めることができる。しかも、この装置の場合、タング20とバックル50の差し込み係合によって、電気的なコネクタ接続を行うだけであるから、構造が簡単で、信頼性を得やすい利点もある。
【0038】
なお、上記実施形態では、エアバッグ40を樹脂ガイド30と別体に製作しているが、樹脂ガイド30の材質を適当に選ぶことにより、エアバッグを樹脂ガイド30自体の内部に袋状空間として形成することも可能である。そうできれば、別途エアバッグを製作する手間が省ける利点が得られる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ベルト自体に特別な工夫を凝らす必要がないので、タングとシートベルトの自由なスライドを妨げることがなく、使用感や装着感を損ねることがない。また、ガス通路の接続が単純で気密性保持が簡単にできるため、信頼性が高く、製作も容易であり、コスト低減に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のインフレータブルシートベルト装置の要部構成を示す外観斜視図である。
【図2】同装置の要部構成を示す側断面図である。
【図3】同装置の一部を抜き出して示す分解斜視図である。
【図4】図1のIV−IV矢視断面図である。
【図5】同装置のエアバッグの構成図である。
【図6】同エアバッグの膨張によりガイドの幅が広がった状態を示す斜視図である。
【図7】従来のインフレータブルシートベルト装置の概略説明図で、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図8】従来のインフレータブルシートベルト装置の概略構成を示す斜視図である。
【図9】従来のインフレータブルシートベルト装置のベルト膨張時の状態を示す正面図である。
【符号の説明】
10 インフレータブルシートベルト装置
12 シートベルト
12A 肩ベルト部
12B 腰ベルト部
20 タング
21 インフレータ
22 ガス噴出口
25 コネクタ
26 タングプレート
27 ウェビングガイドカラー
28 略Ω形の連結金具
28a,28b 通し孔
29 樹脂カバー
30 樹脂ガイド
33 破断予定ライン
40 エアバッグ
41 ガス導入口
50 バックル
55 コネクタ

Claims (5)

  1. 3点式シートベルトのタングに、外部から入力される電気信号に応答して高圧ガスを発生するインフレータを内蔵し、前記タングに、前記シートベルトの肩ベルト部を挿通させる鞘状のガイドを連設し、該ガイドに、ガスの充填により膨張するエアバッグを内蔵すると共に、該エアバッグのガス導入口に前記インフレータのガス噴出口を接続し、前記ガイドに、前記エアバッグが膨張したときガイド自身の幅を広げる拡幅手段を設け、前記タングと、該タングが係止されるバックルとに、タングがバックルに差し込み係止されたとき、前記インフレータとバックル内の回路とを電気的に接続して、バックル側からインフレータ側への前記電気信号の供給を可能にするコネクタをそれぞれ設けたことを特徴とするインフレータブルシートベルト装置。
  2. 前記エアバッグを、前記鞘状のガイドと別体に製作して、鞘状のガイドの内部に挿入したことを特徴とする請求項1記載のインフレータブルシートベルト装置。
  3. 前記鞘状のガイドを樹脂で成形すると共に、該ガイドの帯状面に、エアバッグが膨張したとき、そのラインの位置で破断することによりガイド自身の幅を広げる櫛歯形状または波形状の破断予定ラインを、前記拡幅手段として形成したことを特徴とする請求項2記載のインフレータブルシートベルト装置。
  4. 前記ガイド自体に密閉した袋状空間を内在させることで、その袋状空間を持つガイド自体をエアバッグとして構成すると共に、前記ガイドをエアバッグの膨張により拡幅する拡幅手段を含むものとしたことを特徴とする請求項1記載のインフレータブルシートベルト装置。
  5. 前記タングが、
    前記バックルに差し込み係止されるタングプレートと、
    前記インフレータを内装すると共に、外周面の一部をシートベルトの巻き付け面とする円筒状のウェビングガイドカラーと、
    該ウェビングガイドカラーの外周面に巻き付けたシートベルトの通し孔を持つと共に、前記ウェビングガイドカラーを包持した状態で前記タングプレートと連結される略Ω形の連結金具と、
    前記鞘状のガイドを一端に有すると共に、前記ウェビングガイドカラー、インフレータ、及び連結金具等の部品を覆い隠し、且つ、前記インフレータ側のコネクタが固定される樹脂カバーと、
    から構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインフレータブルシートベルト装置。
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