JP2004058016A - 洗浄装置、切削加工装置、及びインクジェット記録ヘッドの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】格別な閉鎖空間を必要とせず、被加工物に付着物を残留させずに、バリや汚れを吹き飛ばす。
【解決手段】加速経路6の噴出口6aから多数の液滴を窒素ガスと共に噴出させて、これらの液滴を被加工物の表面に吹き付けると、被加工物のバリ、カエリ、汚れ等を吹き飛ばすことができる。また、ジェットノズル2の先端周辺の液滴や窒素ガスを吸引管3の吸引口3aに吸引しているので、吹き飛ばされたバリ、カエリ、汚れ等を多数の液滴や窒素ガスと共に吸引口3aに吸引することができ、被加工物に付着物を残留させることがない。
【選択図】図1
【解決手段】加速経路6の噴出口6aから多数の液滴を窒素ガスと共に噴出させて、これらの液滴を被加工物の表面に吹き付けると、被加工物のバリ、カエリ、汚れ等を吹き飛ばすことができる。また、ジェットノズル2の先端周辺の液滴や窒素ガスを吸引管3の吸引口3aに吸引しているので、吹き飛ばされたバリ、カエリ、汚れ等を多数の液滴や窒素ガスと共に吸引口3aに吸引することができ、被加工物に付着物を残留させることがない。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液滴を加圧された気体と共にノズルから噴出する洗浄装置、切削加工装置、及びインクジェット記録ヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
被加工物の研削や切断に伴い、この被加工物にバリや汚れ等が発生する。この被加工物のバリや汚れ等を除去するために、例えば水やガス等の噴流を該被加工物に吹き付けることがある。
【0003】
例えば、特開平10−85634号公報には、気相の水蒸気噴流と液相の水噴流を混合した2相噴流を形成して、この2相噴流を被加工物に吹き付けるという技術が開示されている。また、特開平10−156229号公報には、加圧されたガスと液体を混合し、液滴を加圧されたガスと共に被加工物に吹き付けるという技術が開示されている。更に、特開2000−317410号公報には、ノズル形状の改良により洗浄液を十分に加速して吹き付けるという技術が開示されている。また、特開2000−141501号公報には、繊維強化樹脂成型品を液体ジェット加工した後、この繊維強化樹脂成型品に熱風を吹き付けて、該成型品のバリ取りを行うという技術が開示されている。あるいは、特開平10−223587号公報には、噴射時の断熱膨張により液滴を氷粒子にするという技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、水やガス等を被加工物に吹き付けて、バリや汚れ等を吹き飛ばすだけでは、被加工物に付着物が残留することがある。しかしながら、上記各公報では、被加工物の付着物の残留を防止するまでには至っておらず、被加工物のクリーニングを別途行う必要があった。あるいは、被加工物の付着物を完全に吹き飛ばしたとしても、付着物が飛び散るので、格別な閉鎖空間が必要であった。
【0005】
そこで、本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、格別な閉鎖空間を必要とせず、被加工物に付着物を残留させずに、バリや汚れ等を吹き飛ばすことが可能な洗浄装置を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、本発明の洗浄装置を備える切削加工装置及びインクジェット記録ヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、加圧された気体の流路に液体を供給して、液滴を形成し、この液滴を該加圧された気体と共にノズルから噴出する洗浄装置において、ノズルから噴出した液滴を吸引する吸引手段を該ノズルの周囲に設けている。
【0008】
この様な構成の本発明によれば、液滴を加圧された気体と共にノズルから噴出している。この噴出した液滴を被加工物に吹き付けることにより、被加工物のバリや汚れ等を吹き飛ばすことができる。そして、ノズルから噴出した液滴を吸引手段により吸引しているので、吹き飛ばされたバリや汚れ等を液滴と共に吸引することができ、被加工物に付着物を残留させずに済み、被加工物のクリーニングを別途行う必要が無い。また、吹き飛ばされたバリや汚れ等を飛散させないことから、格別な閉鎖空間を必要としない。
【0009】
尚、液体としては、水やIPA(イソプロピルアルコール)等が挙げられ、気体としては、クリーンエアや窒素等が挙げられる。また、被加工物としては、脆性材を延性材によりコートした部材が挙げられる。この様な部材の場合には、該部材のバリやカエリ等が吹き飛ばされることになり、これらが付着物となり得る。
【0010】
また、本発明においては、ノズルから噴射した液滴は、液相からなる。
【0011】
この様にノズルから噴射した液滴の液相を保持すれば、この液滴を吹き付けられる被加工物の表面に傷が付かずに済む。この場合は、多数の液滴が霧状になって吹き付けられる。
【0012】
尚、ノズルの形状や気体の加圧圧力の調整により噴出時の断熱膨張を発生させ、この断熱膨張により液滴を凍結させて固体相の粒子にすることも可能である。
【0013】
更に、本発明においては、加圧された気体の流路に複数種類の液体を選択的に供給する液体切り換え供給手段を備えている。
【0014】
この様に加圧された気体の流路に複数種類の液体を選択的に供給すれば、洗浄能力が多様化される。例えば、まず水を供給して、水の液滴を被加工物に吹き付けて、付着物を除去し、この後でIPAの液滴を被加工物に吹き付けて、被加工物の表面を洗浄する。
【0015】
次に、本発明は、被加工物を切削する切削加工装置において、切削された被加工物を洗浄するために、上記洗浄装置を備えている。
【0016】
この様に切削加工装置に上記洗浄装置を適用すれば、被加工物の切削箇所に液滴を吹き付けることができ、これにより被加工物のバリや汚れを吹き飛ばして、吹き飛ばされたバリや汚れを液滴と共に吸引することができる。その上、液滴を切削刃に吹き付けて、切削刃を冷却することができる。
【0017】
また、本発明のインクジェット記録ヘッドの製造方法は、被加工物からインクジェット記録ヘッドのプレートを切り出す切断工程と、切り出されたプレートを上記洗浄装置により洗浄する洗浄工程とを含んでいる。
【0018】
被加工物からインクジェット記録ヘッドのプレートを切り出すに際し、ヘッドの電極の切断面にバリやカエリ等が生じる。また、該電極の切断面がインクの吐出口に直面しており、この吐出口に傷等があると、インクの吐出方向に誤差が生じる。このため、該電極の切断面を傷付けることなく、バリやカエリ等を除去する必要がある。従来は、ブラシにより該電極の切断面のバリやカエリ等を除去していたが、この場合は、該電極の切断面に傷を付けることがある。これに対して本発明によれば、切り出されたプレートを上記洗浄装置により洗浄しているため、電極の切断面に傷を付けずにバリやカエリを短時間で吹き飛ばすことができる。また、吹き飛ばされたバリやカエリを液滴と共に吸引することから、被加工物のクリーニングを別途行う必要が無く、格別な閉鎖空間を必要としない。
【0019】
また、本発明においては、上記洗浄装置のノズルとプレートの離間距離を20〜30mmとし、該ノズルからの気体の流量を100〜240(リットル/分)とし、液体の加圧圧力を0.1〜0.4(MPa)としている。
【0020】
インクジェット記録ヘッドのプレートは、脆性材の圧電材料から切出される。このため、離間距離が20mm未満であったり、気体の流量が240(リットル/分)を超えたり、液体の加圧圧力が0.4(MPa)を超えると、プレートにクラックが生じ易い。また、離間距離が30mmを超えたり、気体の流量が100(リットル/分)未満であったり、液体の加圧圧力が0.1(MPa)未満であると、プレートの洗浄効果が発揮されない。
【0021】
更に、本発明においては、切断工程及び洗浄工程は、上記切削加工装置を適用してなる。
【0022】
この場合は、プレートを切断加工しつつ、プレートの切削箇所に液滴を吹き付けて、プレートのバリやカエリ等を吹き飛ばし、吹き飛ばされたバリやカエリ等を液滴と共に吸引することができるばかりではなく、液滴を切削刃に吹き付けて、切削刃を冷却することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明の洗浄装置の一実施形態を示す側面図である。本発明の洗浄装置1は、ジェットノズル2と、吸引管3とを備えている。
【0025】
ジェットノズル2は、気体流入経路4、液体混合経路5、及び加速経路6を有する。気体流入経路4は、窒素ガスを矢印Aの方向から0.3(MPa)の圧力で供給され、この窒素ガスを200(リットル/分で)の流量で液体混合経路5へと導く。
【0026】
液体混合経路5は、その内径が例えば1(mm)であり、その側壁に純水流入口7が形成されている。純水流入口7は、純水を矢印Bの方向から0.5(MPa)の圧力で供給され、この純水を0.8(リットル/分で)の流量で液体混合経路5へと供給する。この純水は、液体混合経路5で多数の液滴となって窒素ガスと混合され、加速経路6へと導かれる。
【0027】
加速経路6は、液体混合経路5に滑らかに連結されており、その内壁が円錐状に徐々に広がり、先端での内径が例えば3(mm)となっている。円錐状の対向内壁に挟まれる角度は、5〜6度である。液体混合経路5で混合された多数の液滴及び窒素ガスは、加速経路6で加速され、この加速経路6の先端の噴出口6aから噴出される。
【0028】
吸引管3は、ジェットノズル2の外周に設けられ、先端の吸引口3aが加速経路6の噴出口6aを囲んでいる。この吸引管3の内壁とジェットノズル2の外壁間の吸引経路3bは、例えば真空ポンプに接続されており、この吸引経路3bの内部が負圧にされている。このため、ジェットノズル2の先端周辺の液滴や窒素ガスが吸引口3aから吸引経路3bへと吸引される。
【0029】
さて、この洗浄装置1の加速経路6の噴出口6aから多数の液滴を窒素ガスと共に噴出させて、これらの液滴を被加工物の表面に吹き付けると、被加工物のバリ、カエリ、汚れ等が吹き飛ばされる。また、ジェットノズル2の先端周辺の液滴や窒素ガスを吸引管3の吸引口3aへと吸引しているので、吹き飛ばされたバリ、カエリ、汚れ等を多数の液滴や窒素ガスと共に吸引口3aに吸引することができ、被加工物に付着物を残留させずに済み、被加工物のクリーニングを別途行う必要が無い。しかも、バリ、カエリ、汚れ等を飛散させないことから、格別な閉鎖空間を必要としない。更に、ここでは、噴出口6aから噴出された多数の液滴を液相の状態に保っているので、これらの液滴を被加工物に吹き付けても、被加工物の表面を傷付けずに済む。仮に、ジェットノズル2の形状や窒素ガスの加圧圧力の調整により噴出時の断熱膨張を発生させ、この断熱膨張により液滴を凍結させて固体相の粒子にすると、この固体の粒子により被加工物が傷付けられる。
【0030】
ところで、ジェットノズル2の液体混合経路5の側壁には、純水流入口7の他に、IPA(イソプロピルアルコール)等の洗浄剤を該液体混合経路5に供給するための洗浄剤流入口8が形成されている。この洗浄剤は、純水と同様に、液体混合経路5で多数の液滴となって窒素ガスと混合される。そして、この洗浄剤の多数の液滴及び窒素ガスは、加速経路6の先端の噴出口6aから噴出される。
【0031】
ここでは、純水流入口7及び洗浄剤流入口8のいずれかより液体混合経路5へと純水及び洗浄剤が選択的に供給される。例えば、まず純水を純水流入口7より液体混合経路5へと供給して、この純水の多数の液滴及び窒素ガスを加速経路6の噴出口6aから噴出させて、これらの液滴を被加工物の表面に吹き付けて、被加工物のバリ、カエリ、汚れ等を吹き飛ばし、この後に洗浄剤を洗浄剤流入口8より液体混合経路5へと供給して、この洗浄剤の多数の液滴及び窒素ガスを加速経路6の噴出口6aから噴出させて、これらの液滴を被加工物の表面に吹き付けて、被加工物の表面を十分にクリーニングする。
【0032】
図2は、本発明の切削加工装置の一実施形態を示す側面図である。本実施形態の切削加工装置11では、ダイシングソー12と、図1の洗浄装置1とを備えている。
【0033】
ダイシングソー12は、回転駆動されており、矢印Dの方向に進行しつつ、被加工物13を切断する。
【0034】
洗浄装置1は、ダイシングソー12の直後に一定の間隔を開けて配置され、ダイシングソー12に追従して進行する。また、洗浄装置1のジェットノズル2からの液滴の噴出方向と被加工物13表面のなす角度を75度に保ち、かつジェットノズル2の先端と被加工物13との離間距離を20〜30(mm)に保った状態で、洗浄装置1を設置している。
【0035】
この様な構成の切削加工装置11では、ダイシングソー12により被加工物13を切断しつつ、ジェットノズル2からその切断箇所へと多数の液滴及び窒素ガスを吹き付けて、被加工物13のバリ、カエリ、汚れ等を吹き飛ばすことができ、更に吹き飛ばされたバリ、カエリ、汚れ等を多数の液滴や窒素ガスと共に洗浄装置1の吸引口3aに吸引することができる。また、これと同時に多数の液滴をダイシングソー12に吹き付けて、ダイシングソー12を冷却することができる。従って、洗浄装置1は、バリ、カエリ、汚れ等の吹き飛し、吸引、及びダイシングソー12の冷却という3つの役目を果たす。
【0036】
次に、本発明のインクジェット記録ヘッドの製造方法の一実施形態を説明する。この実施形態の製造方法では、圧電体材料からインクジェット記録ヘッドの圧電体プレートを切り出しつつ、この圧電体プレートを図1の洗浄装置1により洗浄している。
【0037】
ここで、まずインクジェット記録ヘッドの構成を説明する。図3は、インクジェット記録ヘッドを示す分解斜視図である。また、図4(a)は、インクジェット記録ヘッドを示す側面図である。更に、図4(b)、(c)、及び(d)は、図4(a)のXに沿う断面図、(a)のYに沿う断面図、(a)のZに沿う断面図である。
【0038】
図3及び図4から明らかな様にインクジェット記録ヘッド21は、圧電体プレート22上側にカバープレート23を貼り合わせ、圧電体プレート22の端面にノズルプレート24を貼り合わせたものである。
【0039】
圧電体プレート22は、多数の溝状のインクチャネル25を有しており、各インクチャネル25の一端にそれぞれの導電性部材26を埋め込んでいる。また、各インクチャネル25の両側壁にそれぞれの駆動電極27を設け、各インクチャネル25別に、インクチャネル25の両側壁の駆動電極27を導電性部材26を通じて外部接続する。
【0040】
カバープレート23は、圧電体プレート22に貼り合わせられる下面に切り欠き部23aを有している。カバープレート23を圧電体プレート22に貼り合わせると、該切り欠き部23aの部位が共通インク室28となる。この共通インク室28から各インクチャネル25へとインクが供給される。
【0041】
ノズルプレート24には、各インクチャネル25のインクを吐出するためのそれぞれのノズル孔24aを形成している。
【0042】
次に、図5(a)、(b)、及び(c)は、図3及び図4のインクジェット記録ヘッド21における相互に隣接する3つのインクチャネル25A,25B,25Cの動作を示す図である。
【0043】
図5(a)では、各インクチャネル25A,25B,25Cのいずれの駆動電極27にも駆動電圧が印加されていない。このため、各インクチャネル25A,25B,25Cのいずれの側壁も変形しない。
【0044】
図5(b)では、インクチャネル25Bの駆動電極27に駆動電圧を印加して、インクチャネル25Bの各側壁を変形させ、インクチャネル25Bを拡張させて、インクチャネル25Bにインクを補給する。
【0045】
図5(c)では、インクチャネル25Bの両隣の各インクチャネル25A,25Cの駆動電極27に駆動電圧を印加して、インクチャネル25Bの各側壁を変形させ、インクチャネル25Bを収縮させて、インクチャネル25Bのノズル孔24aからインク滴を吐出させる。
【0046】
図6(a)は、図5(b)のときにインクチャネル25Bの駆動電極27に印加されるパルス幅ALの駆動電圧を示し、また図6(b)は、図5(c)のときに両隣の各インクチャネル25A,25Cの駆動電極27に印加されるパルス幅2ALの駆動電圧を示している。ここでは、パルス幅ALを(インクチャネルの長さ)/(インク中の音速)に等しく設定し、パルス幅2ALをパルス幅ALの2倍に設定して、インクチャネルからのインク滴の吐出動作を最適化している。
【0047】
図7(a)、(b)、及び(c)は、多数のインクチャネル25からのインクの吐出動作を示す図である。
【0048】
ここでは、各インクチャネル25A,25B,25Cを繰り返し順次配列し、各インクチャネル25AをAグループとし、各インクチャネル25BをBグループとし、各インクチャネル25CをCグループとしている。各インクチャネル25Bからのインクの吐出を行うときには、各インクチャネル25Bの駆動電極27にパルス幅ALの駆動電圧を印加して、図7(b)に示す様に各インクチャネル25Bを拡張させてから、両隣の各インクチャネル25A,25Cの駆動電極27にパルス幅2ALの駆動電圧を印加して、図7(c)に示す様に各インクチャネル25Bを収縮させる。
【0049】
同様に、各インクチャネル25Cからのインクの吐出を行うときには、各インクチャネル25Cを拡張させてから、各インクチャネル25Cを収縮させる。また、各インクチャネル25Aからのインクの吐出を行うときには、各インクチャネル25Aを拡張させてから、各インクチャネル25Aを収縮させる。
【0050】
さて、本実施形態の製造方法では、図8(a)〜(d)及び図9(e)〜(g)に示す手順に従い、インクジェット記録ヘッド21を形成し、図1の洗浄装置1を用いて、インクジェット記録ヘッド21を洗浄している。尚、図8(a)〜(d)及び図9(e)〜(g)においては、左側に側面図を配し、右側に正面図を配している。
【0051】
まず、図8(a)に示す様にダイシングソー12により溝状の多数のインクチャネル25を圧電体材料31に形成する。そして、図8(b)に示す様に斜め上方向からの蒸着により導電膜32を各インクチャネル25の両側壁に形成する。更に、図8(c)に示す様に各インクチャネル25の長手方向の複数箇所に銀ペーストを埋め込んで、各導電性部材26を形成する。この後、図8(d)に示す様に圧電体材料31の上面を研磨して、導電膜32を分離し、各インクチャネル25の駆動電極27を形成する。
【0052】
次に、図9(e)に示す様にカバー材料33を圧電体材料31に被せて接着し、図9(f)に示す様に各インクチャネル25の長手方向の複数箇所に形成された各導電性部材26の部位で、ダイシングソーにより圧電体材料31及びカバー材料33を切断し、またダイシングソーにより圧電体材料31及びカバー材料33を該長手方向と直交する方向で2分割し、これにより圧電体プレート22及びカバープレート23からなる複数のインクジェット記録ヘッド21を形成する。
【0053】
こうして複数のインクジェット記録ヘッド21を形成した後、図9(g)に示す様に洗浄装置1を用いて、各インクジェット記録ヘッド21を洗浄する。このとき、洗浄装置1のジェットノズル2と各インクジェット記録ヘッド21の離間距離を20〜30mmとし、ジェットノズル2からの気体の流量を100〜240(リットル/分)とし、純水の加圧圧力を0.1〜0.4(MPa)とする。これにより、インクジェット記録ヘッド21にクラックを生じさせたり、圧電体プレート22、カバープレート23、及び駆動電極27を傷付けることなく、それらのバリ、カエリ、汚れ等を吹き飛ばして吸引することができ、それらに付着物を残留させずに済み、それらのクリーニングを別途行う必要も無い。しかも、バリ、カエリ、汚れ等を飛散させないことから、格別な閉鎖空間を必要としない。
【0054】
従来は、ブラシにより圧電体プレート22、カバープレート23、及び駆動電極27のバリやカエリ等を除去していたが、この場合は、各インクチャネル25の吐出口に傷を付け、インクの吐出方向に誤差が生じることがあった。
【0055】
尚、図9(f)の工程において、図2の切削加工装置11を適用すれば、圧電体材料31及びカバー材料33をダイシングソー12により切断しつつ、各インクジェット記録ヘッド21を洗浄装置1により洗浄することができ、図9(g)の工程を省略して、工程時間を短縮することができる。また、同時に液滴をダイシングソー12に吹き付けて、ダイシングソー12を冷却することができる。
【0056】
また、図8(d)の工程において、洗浄装置1による洗浄を行なっても良い。これにより、圧電体材料31及び導電膜32の研磨により発生したダスト等を除去することができる。
【0057】
更に、洗浄装置1による洗浄に際し、純水の液滴及び窒素ガスを吹き付け、引き続き洗浄剤の液滴及び窒素ガスを吹き付けても良い。これにより、各インクジェット記録ヘッド21を十分に洗浄することができる。
【0058】
また、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、多様に変形することができる。例えば、2種類以上の純水や洗浄剤を混合して用いたり、3種類以上の洗浄剤を選択的に用いたり、他の種類の気体を適用しても構わない。更に、洗浄能力を向上させるために、ジェットノズル2の形状や窒素ガスの加圧圧力の調整により噴出時の断熱膨張を発生させ、この断熱膨張により液滴を凍結させて固体の粒子にしても良い。ただし、被加工物が堅牢であって、固体の粒子により被加工物が傷付かないことが前提条件となる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明した様に本発明の洗浄装置によれば、液滴をノズルから被加工物に吹き付けることにより、被加工物のバリや汚れ等を吹き飛ばしている。また、ノズルから噴出した液滴を直ちに吸引しているので、吹き飛ばされたバリや汚れ等を液滴と共に吸引することができ、被加工物に付着物を残留させずに済み、被加工物のクリーニングを別途行う必要が無い。更に、吹き飛ばされたバリや汚れを飛散させないことから、格別な閉鎖空間を必要としない。
【0060】
また、ノズルから噴射した液滴の液相を保持しているので、この液滴を吹き付けられる被加工物の表面に傷が付かずに済む。
【0061】
更に、複数種類の液体を選択的に用いているので、洗浄能力が多様化される。
【0062】
また、本発明の切削加工装置によれば、上記洗浄装置を適用しているので、被加工物のバリや汚れを吹き飛ばし、吹き飛ばされたバリや汚れを液滴と共に吸引することができるばかりではなく、液滴を切削刃に吹き付けて、切削刃を冷却することができる。
【0063】
更に、本発明のインクジェット記録ヘッドの製造方法によれば、上記洗浄装置を適用しているので、インクジェット記録ヘッドの電極の切断面に傷を付けずに、該電極の切断面のバリやカエリ等を短時間で吹き飛ばして吸引することができる。
【0064】
また、洗浄装置のノズルと被加工物の離間距離、ノズルからの気体の流量、液体の加圧圧力を適宜に設定することにより、被加工物に負担をかけずに、被加工物を洗浄している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の洗浄装置の一実施形態を示す側面図である。
【図2】本発明の切削加工装置の一実施形態を示す側面図である。
【図3】インクジェット記録ヘッドを示す分解斜視図である。
【図4】(a)はインクジェット記録ヘッドを示す側面図であり、(b)、(c)、及び(d)は、(a)のXに沿う断面図、(a)のYに沿う断面図、(a)のZに沿う断面図である。
【図5】(a)、(b)、及び(c)は、図3及び図4のインクジェット記録ヘッドにおける相互に隣接する3つのインクチャネルの動作を示す図である。
【図6】(a)及び(b)は、図3及び図4のインクジェット記録ヘッドにおける各インクチャネルの駆動電圧を示すタイミングチャートである。
【図7】(a)、(b)、及び(c)は、図3及び図4のインクジェット記録ヘッドにおける多数のインクチャネルの動作を示す図である。
【図8】(a)〜(d)は、インクジェット記録ヘッドの製造手順を示す図である。
【図9】(e)〜(g)は、図8に引き続く製造手順を示す図である。
【符号の説明】
1 洗浄装置
2 ジェットノズル
4 気体流入経路
5 液体混合経路
6 加速経路
7 純水流入口
8 洗浄剤流入口
11 切削加工装置
12 ダイシングソー
13 被加工物
21 インクジェット記録ヘッド
22 圧電体プレート
23 カバープレート
24 ノズルプレート
25 インクチャネル
26 導電性部材
27 駆動電極
28 共通インク室
【発明の属する技術分野】
本発明は、液滴を加圧された気体と共にノズルから噴出する洗浄装置、切削加工装置、及びインクジェット記録ヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
被加工物の研削や切断に伴い、この被加工物にバリや汚れ等が発生する。この被加工物のバリや汚れ等を除去するために、例えば水やガス等の噴流を該被加工物に吹き付けることがある。
【0003】
例えば、特開平10−85634号公報には、気相の水蒸気噴流と液相の水噴流を混合した2相噴流を形成して、この2相噴流を被加工物に吹き付けるという技術が開示されている。また、特開平10−156229号公報には、加圧されたガスと液体を混合し、液滴を加圧されたガスと共に被加工物に吹き付けるという技術が開示されている。更に、特開2000−317410号公報には、ノズル形状の改良により洗浄液を十分に加速して吹き付けるという技術が開示されている。また、特開2000−141501号公報には、繊維強化樹脂成型品を液体ジェット加工した後、この繊維強化樹脂成型品に熱風を吹き付けて、該成型品のバリ取りを行うという技術が開示されている。あるいは、特開平10−223587号公報には、噴射時の断熱膨張により液滴を氷粒子にするという技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、水やガス等を被加工物に吹き付けて、バリや汚れ等を吹き飛ばすだけでは、被加工物に付着物が残留することがある。しかしながら、上記各公報では、被加工物の付着物の残留を防止するまでには至っておらず、被加工物のクリーニングを別途行う必要があった。あるいは、被加工物の付着物を完全に吹き飛ばしたとしても、付着物が飛び散るので、格別な閉鎖空間が必要であった。
【0005】
そこで、本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、格別な閉鎖空間を必要とせず、被加工物に付着物を残留させずに、バリや汚れ等を吹き飛ばすことが可能な洗浄装置を提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、本発明の洗浄装置を備える切削加工装置及びインクジェット記録ヘッドの製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、加圧された気体の流路に液体を供給して、液滴を形成し、この液滴を該加圧された気体と共にノズルから噴出する洗浄装置において、ノズルから噴出した液滴を吸引する吸引手段を該ノズルの周囲に設けている。
【0008】
この様な構成の本発明によれば、液滴を加圧された気体と共にノズルから噴出している。この噴出した液滴を被加工物に吹き付けることにより、被加工物のバリや汚れ等を吹き飛ばすことができる。そして、ノズルから噴出した液滴を吸引手段により吸引しているので、吹き飛ばされたバリや汚れ等を液滴と共に吸引することができ、被加工物に付着物を残留させずに済み、被加工物のクリーニングを別途行う必要が無い。また、吹き飛ばされたバリや汚れ等を飛散させないことから、格別な閉鎖空間を必要としない。
【0009】
尚、液体としては、水やIPA(イソプロピルアルコール)等が挙げられ、気体としては、クリーンエアや窒素等が挙げられる。また、被加工物としては、脆性材を延性材によりコートした部材が挙げられる。この様な部材の場合には、該部材のバリやカエリ等が吹き飛ばされることになり、これらが付着物となり得る。
【0010】
また、本発明においては、ノズルから噴射した液滴は、液相からなる。
【0011】
この様にノズルから噴射した液滴の液相を保持すれば、この液滴を吹き付けられる被加工物の表面に傷が付かずに済む。この場合は、多数の液滴が霧状になって吹き付けられる。
【0012】
尚、ノズルの形状や気体の加圧圧力の調整により噴出時の断熱膨張を発生させ、この断熱膨張により液滴を凍結させて固体相の粒子にすることも可能である。
【0013】
更に、本発明においては、加圧された気体の流路に複数種類の液体を選択的に供給する液体切り換え供給手段を備えている。
【0014】
この様に加圧された気体の流路に複数種類の液体を選択的に供給すれば、洗浄能力が多様化される。例えば、まず水を供給して、水の液滴を被加工物に吹き付けて、付着物を除去し、この後でIPAの液滴を被加工物に吹き付けて、被加工物の表面を洗浄する。
【0015】
次に、本発明は、被加工物を切削する切削加工装置において、切削された被加工物を洗浄するために、上記洗浄装置を備えている。
【0016】
この様に切削加工装置に上記洗浄装置を適用すれば、被加工物の切削箇所に液滴を吹き付けることができ、これにより被加工物のバリや汚れを吹き飛ばして、吹き飛ばされたバリや汚れを液滴と共に吸引することができる。その上、液滴を切削刃に吹き付けて、切削刃を冷却することができる。
【0017】
また、本発明のインクジェット記録ヘッドの製造方法は、被加工物からインクジェット記録ヘッドのプレートを切り出す切断工程と、切り出されたプレートを上記洗浄装置により洗浄する洗浄工程とを含んでいる。
【0018】
被加工物からインクジェット記録ヘッドのプレートを切り出すに際し、ヘッドの電極の切断面にバリやカエリ等が生じる。また、該電極の切断面がインクの吐出口に直面しており、この吐出口に傷等があると、インクの吐出方向に誤差が生じる。このため、該電極の切断面を傷付けることなく、バリやカエリ等を除去する必要がある。従来は、ブラシにより該電極の切断面のバリやカエリ等を除去していたが、この場合は、該電極の切断面に傷を付けることがある。これに対して本発明によれば、切り出されたプレートを上記洗浄装置により洗浄しているため、電極の切断面に傷を付けずにバリやカエリを短時間で吹き飛ばすことができる。また、吹き飛ばされたバリやカエリを液滴と共に吸引することから、被加工物のクリーニングを別途行う必要が無く、格別な閉鎖空間を必要としない。
【0019】
また、本発明においては、上記洗浄装置のノズルとプレートの離間距離を20〜30mmとし、該ノズルからの気体の流量を100〜240(リットル/分)とし、液体の加圧圧力を0.1〜0.4(MPa)としている。
【0020】
インクジェット記録ヘッドのプレートは、脆性材の圧電材料から切出される。このため、離間距離が20mm未満であったり、気体の流量が240(リットル/分)を超えたり、液体の加圧圧力が0.4(MPa)を超えると、プレートにクラックが生じ易い。また、離間距離が30mmを超えたり、気体の流量が100(リットル/分)未満であったり、液体の加圧圧力が0.1(MPa)未満であると、プレートの洗浄効果が発揮されない。
【0021】
更に、本発明においては、切断工程及び洗浄工程は、上記切削加工装置を適用してなる。
【0022】
この場合は、プレートを切断加工しつつ、プレートの切削箇所に液滴を吹き付けて、プレートのバリやカエリ等を吹き飛ばし、吹き飛ばされたバリやカエリ等を液滴と共に吸引することができるばかりではなく、液滴を切削刃に吹き付けて、切削刃を冷却することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
図1は、本発明の洗浄装置の一実施形態を示す側面図である。本発明の洗浄装置1は、ジェットノズル2と、吸引管3とを備えている。
【0025】
ジェットノズル2は、気体流入経路4、液体混合経路5、及び加速経路6を有する。気体流入経路4は、窒素ガスを矢印Aの方向から0.3(MPa)の圧力で供給され、この窒素ガスを200(リットル/分で)の流量で液体混合経路5へと導く。
【0026】
液体混合経路5は、その内径が例えば1(mm)であり、その側壁に純水流入口7が形成されている。純水流入口7は、純水を矢印Bの方向から0.5(MPa)の圧力で供給され、この純水を0.8(リットル/分で)の流量で液体混合経路5へと供給する。この純水は、液体混合経路5で多数の液滴となって窒素ガスと混合され、加速経路6へと導かれる。
【0027】
加速経路6は、液体混合経路5に滑らかに連結されており、その内壁が円錐状に徐々に広がり、先端での内径が例えば3(mm)となっている。円錐状の対向内壁に挟まれる角度は、5〜6度である。液体混合経路5で混合された多数の液滴及び窒素ガスは、加速経路6で加速され、この加速経路6の先端の噴出口6aから噴出される。
【0028】
吸引管3は、ジェットノズル2の外周に設けられ、先端の吸引口3aが加速経路6の噴出口6aを囲んでいる。この吸引管3の内壁とジェットノズル2の外壁間の吸引経路3bは、例えば真空ポンプに接続されており、この吸引経路3bの内部が負圧にされている。このため、ジェットノズル2の先端周辺の液滴や窒素ガスが吸引口3aから吸引経路3bへと吸引される。
【0029】
さて、この洗浄装置1の加速経路6の噴出口6aから多数の液滴を窒素ガスと共に噴出させて、これらの液滴を被加工物の表面に吹き付けると、被加工物のバリ、カエリ、汚れ等が吹き飛ばされる。また、ジェットノズル2の先端周辺の液滴や窒素ガスを吸引管3の吸引口3aへと吸引しているので、吹き飛ばされたバリ、カエリ、汚れ等を多数の液滴や窒素ガスと共に吸引口3aに吸引することができ、被加工物に付着物を残留させずに済み、被加工物のクリーニングを別途行う必要が無い。しかも、バリ、カエリ、汚れ等を飛散させないことから、格別な閉鎖空間を必要としない。更に、ここでは、噴出口6aから噴出された多数の液滴を液相の状態に保っているので、これらの液滴を被加工物に吹き付けても、被加工物の表面を傷付けずに済む。仮に、ジェットノズル2の形状や窒素ガスの加圧圧力の調整により噴出時の断熱膨張を発生させ、この断熱膨張により液滴を凍結させて固体相の粒子にすると、この固体の粒子により被加工物が傷付けられる。
【0030】
ところで、ジェットノズル2の液体混合経路5の側壁には、純水流入口7の他に、IPA(イソプロピルアルコール)等の洗浄剤を該液体混合経路5に供給するための洗浄剤流入口8が形成されている。この洗浄剤は、純水と同様に、液体混合経路5で多数の液滴となって窒素ガスと混合される。そして、この洗浄剤の多数の液滴及び窒素ガスは、加速経路6の先端の噴出口6aから噴出される。
【0031】
ここでは、純水流入口7及び洗浄剤流入口8のいずれかより液体混合経路5へと純水及び洗浄剤が選択的に供給される。例えば、まず純水を純水流入口7より液体混合経路5へと供給して、この純水の多数の液滴及び窒素ガスを加速経路6の噴出口6aから噴出させて、これらの液滴を被加工物の表面に吹き付けて、被加工物のバリ、カエリ、汚れ等を吹き飛ばし、この後に洗浄剤を洗浄剤流入口8より液体混合経路5へと供給して、この洗浄剤の多数の液滴及び窒素ガスを加速経路6の噴出口6aから噴出させて、これらの液滴を被加工物の表面に吹き付けて、被加工物の表面を十分にクリーニングする。
【0032】
図2は、本発明の切削加工装置の一実施形態を示す側面図である。本実施形態の切削加工装置11では、ダイシングソー12と、図1の洗浄装置1とを備えている。
【0033】
ダイシングソー12は、回転駆動されており、矢印Dの方向に進行しつつ、被加工物13を切断する。
【0034】
洗浄装置1は、ダイシングソー12の直後に一定の間隔を開けて配置され、ダイシングソー12に追従して進行する。また、洗浄装置1のジェットノズル2からの液滴の噴出方向と被加工物13表面のなす角度を75度に保ち、かつジェットノズル2の先端と被加工物13との離間距離を20〜30(mm)に保った状態で、洗浄装置1を設置している。
【0035】
この様な構成の切削加工装置11では、ダイシングソー12により被加工物13を切断しつつ、ジェットノズル2からその切断箇所へと多数の液滴及び窒素ガスを吹き付けて、被加工物13のバリ、カエリ、汚れ等を吹き飛ばすことができ、更に吹き飛ばされたバリ、カエリ、汚れ等を多数の液滴や窒素ガスと共に洗浄装置1の吸引口3aに吸引することができる。また、これと同時に多数の液滴をダイシングソー12に吹き付けて、ダイシングソー12を冷却することができる。従って、洗浄装置1は、バリ、カエリ、汚れ等の吹き飛し、吸引、及びダイシングソー12の冷却という3つの役目を果たす。
【0036】
次に、本発明のインクジェット記録ヘッドの製造方法の一実施形態を説明する。この実施形態の製造方法では、圧電体材料からインクジェット記録ヘッドの圧電体プレートを切り出しつつ、この圧電体プレートを図1の洗浄装置1により洗浄している。
【0037】
ここで、まずインクジェット記録ヘッドの構成を説明する。図3は、インクジェット記録ヘッドを示す分解斜視図である。また、図4(a)は、インクジェット記録ヘッドを示す側面図である。更に、図4(b)、(c)、及び(d)は、図4(a)のXに沿う断面図、(a)のYに沿う断面図、(a)のZに沿う断面図である。
【0038】
図3及び図4から明らかな様にインクジェット記録ヘッド21は、圧電体プレート22上側にカバープレート23を貼り合わせ、圧電体プレート22の端面にノズルプレート24を貼り合わせたものである。
【0039】
圧電体プレート22は、多数の溝状のインクチャネル25を有しており、各インクチャネル25の一端にそれぞれの導電性部材26を埋め込んでいる。また、各インクチャネル25の両側壁にそれぞれの駆動電極27を設け、各インクチャネル25別に、インクチャネル25の両側壁の駆動電極27を導電性部材26を通じて外部接続する。
【0040】
カバープレート23は、圧電体プレート22に貼り合わせられる下面に切り欠き部23aを有している。カバープレート23を圧電体プレート22に貼り合わせると、該切り欠き部23aの部位が共通インク室28となる。この共通インク室28から各インクチャネル25へとインクが供給される。
【0041】
ノズルプレート24には、各インクチャネル25のインクを吐出するためのそれぞれのノズル孔24aを形成している。
【0042】
次に、図5(a)、(b)、及び(c)は、図3及び図4のインクジェット記録ヘッド21における相互に隣接する3つのインクチャネル25A,25B,25Cの動作を示す図である。
【0043】
図5(a)では、各インクチャネル25A,25B,25Cのいずれの駆動電極27にも駆動電圧が印加されていない。このため、各インクチャネル25A,25B,25Cのいずれの側壁も変形しない。
【0044】
図5(b)では、インクチャネル25Bの駆動電極27に駆動電圧を印加して、インクチャネル25Bの各側壁を変形させ、インクチャネル25Bを拡張させて、インクチャネル25Bにインクを補給する。
【0045】
図5(c)では、インクチャネル25Bの両隣の各インクチャネル25A,25Cの駆動電極27に駆動電圧を印加して、インクチャネル25Bの各側壁を変形させ、インクチャネル25Bを収縮させて、インクチャネル25Bのノズル孔24aからインク滴を吐出させる。
【0046】
図6(a)は、図5(b)のときにインクチャネル25Bの駆動電極27に印加されるパルス幅ALの駆動電圧を示し、また図6(b)は、図5(c)のときに両隣の各インクチャネル25A,25Cの駆動電極27に印加されるパルス幅2ALの駆動電圧を示している。ここでは、パルス幅ALを(インクチャネルの長さ)/(インク中の音速)に等しく設定し、パルス幅2ALをパルス幅ALの2倍に設定して、インクチャネルからのインク滴の吐出動作を最適化している。
【0047】
図7(a)、(b)、及び(c)は、多数のインクチャネル25からのインクの吐出動作を示す図である。
【0048】
ここでは、各インクチャネル25A,25B,25Cを繰り返し順次配列し、各インクチャネル25AをAグループとし、各インクチャネル25BをBグループとし、各インクチャネル25CをCグループとしている。各インクチャネル25Bからのインクの吐出を行うときには、各インクチャネル25Bの駆動電極27にパルス幅ALの駆動電圧を印加して、図7(b)に示す様に各インクチャネル25Bを拡張させてから、両隣の各インクチャネル25A,25Cの駆動電極27にパルス幅2ALの駆動電圧を印加して、図7(c)に示す様に各インクチャネル25Bを収縮させる。
【0049】
同様に、各インクチャネル25Cからのインクの吐出を行うときには、各インクチャネル25Cを拡張させてから、各インクチャネル25Cを収縮させる。また、各インクチャネル25Aからのインクの吐出を行うときには、各インクチャネル25Aを拡張させてから、各インクチャネル25Aを収縮させる。
【0050】
さて、本実施形態の製造方法では、図8(a)〜(d)及び図9(e)〜(g)に示す手順に従い、インクジェット記録ヘッド21を形成し、図1の洗浄装置1を用いて、インクジェット記録ヘッド21を洗浄している。尚、図8(a)〜(d)及び図9(e)〜(g)においては、左側に側面図を配し、右側に正面図を配している。
【0051】
まず、図8(a)に示す様にダイシングソー12により溝状の多数のインクチャネル25を圧電体材料31に形成する。そして、図8(b)に示す様に斜め上方向からの蒸着により導電膜32を各インクチャネル25の両側壁に形成する。更に、図8(c)に示す様に各インクチャネル25の長手方向の複数箇所に銀ペーストを埋め込んで、各導電性部材26を形成する。この後、図8(d)に示す様に圧電体材料31の上面を研磨して、導電膜32を分離し、各インクチャネル25の駆動電極27を形成する。
【0052】
次に、図9(e)に示す様にカバー材料33を圧電体材料31に被せて接着し、図9(f)に示す様に各インクチャネル25の長手方向の複数箇所に形成された各導電性部材26の部位で、ダイシングソーにより圧電体材料31及びカバー材料33を切断し、またダイシングソーにより圧電体材料31及びカバー材料33を該長手方向と直交する方向で2分割し、これにより圧電体プレート22及びカバープレート23からなる複数のインクジェット記録ヘッド21を形成する。
【0053】
こうして複数のインクジェット記録ヘッド21を形成した後、図9(g)に示す様に洗浄装置1を用いて、各インクジェット記録ヘッド21を洗浄する。このとき、洗浄装置1のジェットノズル2と各インクジェット記録ヘッド21の離間距離を20〜30mmとし、ジェットノズル2からの気体の流量を100〜240(リットル/分)とし、純水の加圧圧力を0.1〜0.4(MPa)とする。これにより、インクジェット記録ヘッド21にクラックを生じさせたり、圧電体プレート22、カバープレート23、及び駆動電極27を傷付けることなく、それらのバリ、カエリ、汚れ等を吹き飛ばして吸引することができ、それらに付着物を残留させずに済み、それらのクリーニングを別途行う必要も無い。しかも、バリ、カエリ、汚れ等を飛散させないことから、格別な閉鎖空間を必要としない。
【0054】
従来は、ブラシにより圧電体プレート22、カバープレート23、及び駆動電極27のバリやカエリ等を除去していたが、この場合は、各インクチャネル25の吐出口に傷を付け、インクの吐出方向に誤差が生じることがあった。
【0055】
尚、図9(f)の工程において、図2の切削加工装置11を適用すれば、圧電体材料31及びカバー材料33をダイシングソー12により切断しつつ、各インクジェット記録ヘッド21を洗浄装置1により洗浄することができ、図9(g)の工程を省略して、工程時間を短縮することができる。また、同時に液滴をダイシングソー12に吹き付けて、ダイシングソー12を冷却することができる。
【0056】
また、図8(d)の工程において、洗浄装置1による洗浄を行なっても良い。これにより、圧電体材料31及び導電膜32の研磨により発生したダスト等を除去することができる。
【0057】
更に、洗浄装置1による洗浄に際し、純水の液滴及び窒素ガスを吹き付け、引き続き洗浄剤の液滴及び窒素ガスを吹き付けても良い。これにより、各インクジェット記録ヘッド21を十分に洗浄することができる。
【0058】
また、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、多様に変形することができる。例えば、2種類以上の純水や洗浄剤を混合して用いたり、3種類以上の洗浄剤を選択的に用いたり、他の種類の気体を適用しても構わない。更に、洗浄能力を向上させるために、ジェットノズル2の形状や窒素ガスの加圧圧力の調整により噴出時の断熱膨張を発生させ、この断熱膨張により液滴を凍結させて固体の粒子にしても良い。ただし、被加工物が堅牢であって、固体の粒子により被加工物が傷付かないことが前提条件となる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明した様に本発明の洗浄装置によれば、液滴をノズルから被加工物に吹き付けることにより、被加工物のバリや汚れ等を吹き飛ばしている。また、ノズルから噴出した液滴を直ちに吸引しているので、吹き飛ばされたバリや汚れ等を液滴と共に吸引することができ、被加工物に付着物を残留させずに済み、被加工物のクリーニングを別途行う必要が無い。更に、吹き飛ばされたバリや汚れを飛散させないことから、格別な閉鎖空間を必要としない。
【0060】
また、ノズルから噴射した液滴の液相を保持しているので、この液滴を吹き付けられる被加工物の表面に傷が付かずに済む。
【0061】
更に、複数種類の液体を選択的に用いているので、洗浄能力が多様化される。
【0062】
また、本発明の切削加工装置によれば、上記洗浄装置を適用しているので、被加工物のバリや汚れを吹き飛ばし、吹き飛ばされたバリや汚れを液滴と共に吸引することができるばかりではなく、液滴を切削刃に吹き付けて、切削刃を冷却することができる。
【0063】
更に、本発明のインクジェット記録ヘッドの製造方法によれば、上記洗浄装置を適用しているので、インクジェット記録ヘッドの電極の切断面に傷を付けずに、該電極の切断面のバリやカエリ等を短時間で吹き飛ばして吸引することができる。
【0064】
また、洗浄装置のノズルと被加工物の離間距離、ノズルからの気体の流量、液体の加圧圧力を適宜に設定することにより、被加工物に負担をかけずに、被加工物を洗浄している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の洗浄装置の一実施形態を示す側面図である。
【図2】本発明の切削加工装置の一実施形態を示す側面図である。
【図3】インクジェット記録ヘッドを示す分解斜視図である。
【図4】(a)はインクジェット記録ヘッドを示す側面図であり、(b)、(c)、及び(d)は、(a)のXに沿う断面図、(a)のYに沿う断面図、(a)のZに沿う断面図である。
【図5】(a)、(b)、及び(c)は、図3及び図4のインクジェット記録ヘッドにおける相互に隣接する3つのインクチャネルの動作を示す図である。
【図6】(a)及び(b)は、図3及び図4のインクジェット記録ヘッドにおける各インクチャネルの駆動電圧を示すタイミングチャートである。
【図7】(a)、(b)、及び(c)は、図3及び図4のインクジェット記録ヘッドにおける多数のインクチャネルの動作を示す図である。
【図8】(a)〜(d)は、インクジェット記録ヘッドの製造手順を示す図である。
【図9】(e)〜(g)は、図8に引き続く製造手順を示す図である。
【符号の説明】
1 洗浄装置
2 ジェットノズル
4 気体流入経路
5 液体混合経路
6 加速経路
7 純水流入口
8 洗浄剤流入口
11 切削加工装置
12 ダイシングソー
13 被加工物
21 インクジェット記録ヘッド
22 圧電体プレート
23 カバープレート
24 ノズルプレート
25 インクチャネル
26 導電性部材
27 駆動電極
28 共通インク室
Claims (7)
- 加圧された気体の流路に液体を供給して、液滴を形成し、この液滴を該加圧された気体と共にノズルから噴出する洗浄装置において、
ノズルから噴出した液滴を吸引する吸引手段を該ノズルの周囲に設けたことを特徴とする洗浄装置。 - ノズルから噴射した液滴は、液相からなることを特徴とする請求項1に記載の洗浄装置。
- 加圧された気体の流路に複数種類の液体を選択的に供給する液体切り換え供給手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の洗浄装置。
- 被加工物を切削する切削加工装置において、
切削された被加工物を洗浄するために、請求項1に記載の洗浄装置を備えることを特徴とする切削加工装置。 - 被加工物からインクジェット記録ヘッドのプレートを切り出す切断工程と、
切り出されたプレートを請求項1に記載の洗浄装置により洗浄する洗浄工程とを含むことを特徴とするインクジェット記録ヘッドの製造方法。 - 請求項1に記載の洗浄装置のノズルとプレートの離間距離を20〜30mmとし、該ノズルからの気体の流量を100〜240(リットル/分)とし、液体の加圧圧力を0.1〜0.4(MPa)としたことを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
- 切断工程及び洗浄工程は、請求項4に記載の切削加工装置を適用してなることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。
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