JP2004057880A - 濾過装置とその洗浄方法 - Google Patents

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JP2004057880A JP2002217207A JP2002217207A JP2004057880A JP 2004057880 A JP2004057880 A JP 2004057880A JP 2002217207 A JP2002217207 A JP 2002217207A JP 2002217207 A JP2002217207 A JP 2002217207A JP 2004057880 A JP2004057880 A JP 2004057880A
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Isao Hashiguchi
橋口 功
Toshio Takahara
高原 俊夫
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Abstract

【課題】金属スプリング等の導電性の濾過部を有する濾過エレメントに付着した炭酸カルシウムのようなスケール状付着物を効率よく脱離して除去する。
【構成】濾過装置1は、複数の濾過エレメント6を電気的絶縁状態で仕切体3に取付け、各濾過エレメント6にそれぞれ直流電源を供給する電源装置15を設けている。各濾過エレメント6に直流電源を供給することにより、各濾過エレメント6の表面に付着したスケール状等の電解性の付着物を電解作用で脱離して洗浄できる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は濾過エレメントの付着物を電解法により洗浄できるように構成した濾過装置、およびその濾過装置の洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
排水などの原水(被処理水)に浮遊する微細な固形分を除去する濾過装置として、金属スプリングや焼結金属などの導電性材料で作られた濾過エレメントを使用したものが広く使用されている。一般的な濾過装置は濾過槽と、濾過槽内部を一次側室と二次側室に仕切る仕切体と、仕切体に取付けた複数の濾過エレメントを備えている。そして濾過槽の一次側室に導入した原水に浮遊する微細な固形分は濾過エレメントで濾過分離され、清浄な処理水が二次側室に流入する。二次側室の処理水は排水配管により処理水槽に排出されて冷却水等に利用される。
【0003】
濾過装置で排水を長期間濾過処理をすると、濾過エレメントには次第に原水から分離した固形分が付着・堆積して濾過効率が次第に低下していく。そこで定期的に濾過運転を中断し、濾過工程から逆洗工程に切り換えて濾過エレメント表面に付着・堆積した固形分を逆洗浄により脱離除去する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし濾過エレメントの表面には逆洗で容易に離脱し除去できる固形分のほかに、強く付着(析出)した炭酸カルシウムのような逆洗では離脱できないスケール等の付着物も存在する。そのようなスケール等の付着物は逆洗工程を繰り返しても容易には脱離できないので、長期間の濾過運転により次第に濾過エレメントの表面に堆積してくる。そのため逆洗工程を繰り返し実施したにもかかわらず濾過抵抗が次第に増加し、それによって濾過性能も低下していき、場合によっては濾過部が閉塞することもある。そのような状態に至った濾過エレメントは、分解し酸洗浄などによって正常状態に回復させる必要があり、そのためには多くの労力と時間が必要になる。
【0005】
そこで本発明はこのような従来の問題を解決することを課題とし、逆洗では脱離できない炭酸カルシウムのような付着物を効率よく除去できる濾過装置を提供することを目的とする。さらに本発明は前記濾過装置の洗浄方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する本発明に係る濾過装置は、濾過槽と、濾過槽の内部を一次側室と二次側室に分離する仕切体と、仕切体に取付けた導電性を有する複数の濾過エレメントと、を備えた濾過装置である。
そしてこの濾過装置は、各濾過エレメントを互いに電気的絶縁状態で仕切体に取付け、各濾過エレメントにそれぞれ直流電源を供給する電源装置を設け、各濾過エレメントに直流電源を供給することにより、各濾過エレメントの表面に付着したスケール等の電解性の付着物を電解作用で脱離して洗浄できるように構成したことを特徴とする(請求項1)。
これは、スケール等の付着物に電位差を加えることにより、電離させて、電解作用により濾過エレメント表面から離脱させて洗浄できるようにするものである。
【0007】
上記濾過装置において、複数の濾過エレメントを2群に区分し、電源装置から一方の群と他方の群に正負異なる極性の電源を交互に供給する切換手段を設けることができる(請求項2)。
【0008】
上記濾過エレメントを2群に区分する場合において、切換手段をタイマ装置で駆動し、そのタイマ装置で設定した時間ごとに濾過エレメントの一方の群と他方の群に正負異なる極性の電源を交互に供給するように構成できる(請求項3)。これは、通常正極側よりCaCO3 中のカルシウムがCa2+イオンとなって水中に溶けだし、正極側のスケールの洗浄が進行する。そこで、正極を交互に切り換えることにより、均一に各濾過エレメントを洗浄することができるものである。
【0009】
前記濾過装置において、電源装置の正極側と各濾過エレメントを接続し、電源装置の負極側と導電性を有する濾過槽を接続することもできる(請求項4)。
【0010】
上記いずれかの濾過装置において、濾過槽の一次側室に電解質を補給する電解質補給手段を設けることができる(請求項5)。
【0011】
さらに上記いずれかの濾過装置において、濾過槽の一次側室の液面が各濾過エレメントの取付部より低下していることを検出してから洗浄するため、濾過槽の一次側室4の液面を検出する液面検出器を設けることができる(請求項6)
【0012】
また、前記課題を解決する本発明に係る洗浄方法は、濾過槽と、濾過槽の内部を一次側室と二次側室に分離する仕切体と、仕切体に取り付けた導電性を有する複数の濾過エレメントを備えた濾過装置を洗浄する方法である。そしてこの洗浄方法は、各濾過エレメントを互いに電気的絶縁状態で仕切体に取り付けておき、二次側室の液を排出すると共に一次側室の内部を電解性を有する液で満たし、次いで各濾過エレメントに直流電源を供給することにより、各濾過エレメントの表面に付着した電解性の付着物を電解作用で脱離して洗浄することを特徴とする(請求項7)。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面により説明する。図1は本発明に係る濾過装置の実施の形態を示すプロセスフロー図である。図中、1は濾過装置、2は濾過槽、3は仕切体、4は一次側室、5は二次側室、6は濾過エレメント、7はフランジ部、8は貫通蓋、9は開閉蓋、10,11は主配線、12,13はブスバー、14は配線ケーブル、15は電源装置、16は切換手段、17は電流計、18は電源スイッチ、19は電解質補給手段、20は電解質槽、21はポンプ、22はドレンタンク、60は制御装置、61はタイマ装置、63は液面検出器である。
【0014】
濾過槽2は平断面が円形とされた一次側室4と二次側室5を有し、それらは円板状の仕切体3を介してフランジ部7において互いに連結されている。仕切体3は一次側室4と二次側室5を区分し、且つ、複数の濾過エレメント6を取り付ける基板を構成する。
一次側室4には処理すべき原水を導入する配管a、ドレンを排出する配管b、電解質補給手段19から電解質を液状態で導入する配管eおよび電解質補給手段19へ液を供給する配管dが接続される。
【0015】
電解質補給手段19は電解質を貯留する電解質槽20と、その電解質槽20に接続された前記配管d,eと、配管dに設けたポンプ21を備えている。この電解質補給手段19は後述するように、洗浄時に一次側室4内の原水の電解質濃度が所望のレベルより低い場合に、その濃度を所定レベルまで上昇させるために設けられる。そのため一次側室4には電気伝導度計(図示せず)が取付けられ、その測定値を基に電解質の補給量を管理する。電解質を補給するには、電解質槽20に所定量の食塩等の電解質を槽上部から投入しておき、ポンプ21で原水を循環させることにより原水中に食塩を溶かし込みながら補給する。
【0016】
二次側室5の上部には開閉蓋9が設けられ、側部にはブスバー12,13を貫通させる取り外し可能な貫通蓋8が設けられる。この貫通蓋8は貫通するブスバー12,13をそれぞれ周囲の部材から電気的に絶縁するため電気絶縁性材料、例えばエンジニアリングプラスチックで作られる。さらに二次側室5には濾過した処理水を外部に排出する配管cおよび逆洗水を導入する配管fが接続される。
【0017】
複数の濾過エレメント6はそれぞれの取付部を利用して仕切体3に着脱自在に且つ電気絶縁状態で取付けられる。本実施例では濾過エレメント6として金属スプリングで濾過部を形成したものを使用しており、その具体的な構造および取付形態は後述する。
【0018】
電源装置15は各濾過エレメント6に3V程度の低圧の直流電源を供給するもので、例えば複数の単位バッテリーを並列接続したバッテリーユニットやサイリスタ式の整流装置(交直変換装置)を使用することができる。
電源装置15の出力回路には2つの切換接点を有する電磁リレー等により構成した切換手段16が設けられ、その切換手段16は制御装置60に設けたタイマ装置61により切換制御される。そして切換手段16の二次側は配線ケーブル14に接続される。さらに電源装置15の出力回路には各濾過エレメントに供給する直流電源の電流を測定する電流計17と、電源供給または電源停止の操作を行う電源スイッチ18が設けられる。
【0019】
図2は濾過エレメント6の具体的構造、およびその取付形態を示す断面図である。濾過エレメント6はステンレス等の耐食性およびバネ性を有し、螺旋状に巻回して円筒状に形成された金属スプリング30と、金属スプリング30の内部に挿通した細長いステンレス鋼板31と、金属スプリング30の底部を覆うキャップ状の蓋体32を備えている。
【0020】
ステンレス鋼板31の底部にはコ字型の切欠部33が形成され、その切欠部33の開放側は中央部にボルト孔を設けた円板34を溶接等により固定して閉鎖している。そして蓋体32はそれに設けたボルト孔および円板34のボルト孔にボルト35を貫通し、ナット36で締結することによりステンレス鋼板31に連結され、それによって金属スプリング30とステンレス鋼板31が互いに連結される。
【0021】
ステンレス鋼板31の上部は取付部37とされ、その取付部37には上下方向に2つのボルト孔38,39が形成されている。そして下側のボルト孔39を利用してリング状の座金40が固定ボルト40aで固定される。濾過エレメント6の取付部37を互いに電気的絶縁状態で仕切体3に取付けるため、エンジニアリングプラスチック等の電気絶縁性を有する中空ボルト41が使用される。
【0022】
中空ボルト41は内側に段差部を有する頭部42と外ネジ部43を有し、その頭部42を下にして下方から仕切体3のボルト孔に挿入し、そこに形成した内ネジ部に螺着することにより仕切体3に取付けられる。なお44は仕切体3と中空ボルト41の間隙で中空ボルトのガイドである。また、中空ボルト41の頭部42の端面と仕切体3の下面との間には図示しない環状のシール用ゴムパッキンが介装される。
【0023】
濾過エレメント6を仕切体3に取付けるには、金属スプリング30にステンレス鋼板31を装着した状態で且つ座金40を取り外した状態において、そのステンレス鋼板31部分を前記のように仕切体3に螺着した中空ボルト41に下方から挿入する。金属スプリング30の上端が中空ボルト41における頭部42の段差部に接触したら、座金40をステンレス鋼板31に固定ボルト40aで連結することによって濾過エレメント6が互いに電気的絶縁状態で仕切体3に取り付けられる。
なお、仕切体3が例えば強化プラスチックのような電気絶縁性の材料で作られている場合には、中空ボルト41は金属製であってもよい。
【0024】
各濾過エレメント6に直流電源を供給するため、ステンレス鋼板31の上部に設けたボルト孔38を利用して導線45の一方の端部が端子ボルト46で連結され、導線45の他方の端部が端子ボルト47でステンレス鋼板からなる分岐バー48に接続される。分岐バー48は後述するように、濾過エレメント6をブロック単位としてそれらの各導線45を共通の主配線10,11(図1)に接続するものである。なお分岐バー48はエンジニアリングプラスチックなどの電気絶縁性材料で作られたL形部材49に連結ボルト50で連結され、そのL形部材49は固定ボルト51により仕切体3に固定される。
【0025】
図3に各濾過エレメント6の電気配線状態を示す。この実施の形態では濾過槽2内に25本の濾過エレメント6が均一に分散配置され、黒丸で示す12本の濾過エレメント6群と白丸で示す13本の濾過エレメント6群に2分され、それぞれの群に属する複数の濾過エレメント6が互いに電気的に接続される。
【0026】
各群の濾過エレメントは配置領域ごとのブロック単位とされ、各ブロック単位に属する濾過エレメント6は分岐バー48で互いに接続され、さらに同じ群の各単位ブロックが主配線10または11で互いに接続され、最後に主配線10,11がブスバー12,13にそれぞれ接続される。さらにブスバー12,13は濾過槽2外部に設けた電源装置15からの配線ケーブル14に接続される。
【0027】
次に図1の濾過装置の運転方法および洗浄方法を説明する。
(濾過工程)
濾過工程では電源スイッチ18を開状態にして各濾過エレメント6には直流電源を供給しないようにする。図示しないポンプで原水を加圧して配管aから濾過槽2の一次側室4に供給する。供給された原水は各濾過エレメント6で濾過され、原水中に浮遊する微細な固形分を捕捉分離して清浄な処理水となって二次側室5に流入する。二次側室5の処理水は配管cから処理水槽(図示せず)に排出される。
【0028】
(逆洗工程)
濾過運転を継続すると、各濾過エレメント6の表面(一次側)には捕捉した固形分が次第に蓄積し、それに比例して流水抵抗が増加し濾過性能は低下する。そこで、一定時間ごとに濾過工程から逆洗工程に切り換えて逆洗を行う。それには先ず原水供給を停止し、必要に応じて一次側室4内の未処理原水の少なくとも一部を配管bからドレンタンク22に回収する。
【0029】
次に処理水槽から配管fを経由して清浄な処理水を図示しないポンプで加圧して二次側室5に逆洗水として供給する。逆洗水が濾過エレメント6の内側(二次側)から表面側(一次側)に高速で通過する際に、濾過エレメント6の表面に蓄積した固形分が剥離除去され、一次側室4内に排出する。そして一次側室4の余分な滞留水は配管bからドレンタンク22に回収される。なお、逆洗の終了時には図示しない空気配管からの空気圧を処理水槽に加え、全ての水分を含めて固形分をドレンタンク22に排出する。そして逆洗操作が終了したら、濾過特性を向上させるために、珪藻土等により濾過エレメント6の外周がプレコートされ、濾過工程に復帰する。
【0030】
(電解作用による洗浄工程)
上記のように逆洗によって濾過エレメント6の表面に付着し蓄積した固形分の殆どは剥離除去されるが、強く付着(析出)した炭酸カルシウムのようなスケール状の付着物(電位を与え電解により溶解して剥離除去する性質を有する付着物)は前記のように逆洗では離脱できない。そこで、濾過装置を一定期間運転するごとに本発明の特徴部分である洗浄工程で除去する。
【0031】
濾過工程を停止し、逆洗を行なった後、洗浄工程に移行する。このとき、前述の如く、濾過槽2の一次側室4および二次側室5の水分は全て排出されている。そこで先ず、配管aから清浄な処理水を一次側室4に供給し、処理水が液面計63に達したとき、その出力信号により供給を停止する。この水面のレベルに維持して、各電極間にリーク電流が流れないようにする。
次いで、濾過槽2内の処理水の電気伝導度、例えば食塩濃度が効果的な電解作用を行わせるレベルに達していない場合には、電解質補給手段19から食塩水等の電解質を補給し、電解質濃度を所定レベルまで引き上げる。
【0032】
次に二次側室5の開閉蓋9を開け、処理水がほぼ排出されて各濾過エレメント6の上部が空中に露出していることを確認してから、2本のブスバー12,13を主配線10,11にそれぞれ接続する。
【0033】
次に電源スイッチ18を閉じ、電源装置15から直流電源を各濾過エレメント6に供給するが、その際の供給電流は電流計17で確認する。電流値は一次側室4に滞留する処理水の電解質濃度に比例するので、その値から電解質の補給量を管理することができる。
【0034】
切換手段16が図1の状態になっているときは、図3に示すように区分された一方の濾過エレメント6群にブスバー12から正極(+極)が印加され、他方の濾過エレメント6群にブスバー13から負極(−極)が印加される。そして正極が印加された濾過エレメント6群に付着した炭酸カルシウム等の電解性の付着物の電解作用による溶解は、負極よりも速く進行する。
【0035】
負極が印加された他方の濾過エレメント6群では、例えば電解質として食塩を使用する場合には食塩中のナトリウムイオンや正極側に付着したCaCO3 が溶けて生成したカルシウムイオンが集まってくるが、金属ナトリウムやカルシウムとしては析出せず、それらは水と反応して水酸化ナトリウムや水酸化カリウムに変化して留まり、その際水素を発生する。そこで、発生した水素が二次側室5内に滞留しないように、洗浄工程中は開閉蓋9を開けた状態としておく。
【0036】
上記のように正極が印加された濾過エレメント群のみ電解性の付着物を溶解できるので、2つの濾過エレメント6群には交互に正極を印加する必要がある。そのため本実施の形態では制御装置60にタイマ装置61を設け、その設定された時間ごと(例えば30分から1時間ごと)に一方の群と他方の群を正負極に自動切換制御する。
【0037】
洗浄操作が終了したら再び濾過工程に戻る。それには先ず電源スイッチ18を開にして濾過エレメント6への直流電源の供給を停止し、次に2本のブスバー12,13から主配線10,11をそれぞれ取り外す。次いで開閉体9を閉じて配管aから原水供給を開始する。
【0038】
上記実施の形態では、洗浄操作の開始と終了ごとにブスバー12,13と主配線10,11との接続及び取り外しを行っているが、その理由は電気絶縁の十分な確保と濾過工程や逆洗工程において処理水の流れにより主配線10,11等が損傷を受けることを回避するためであり、洗浄工程における主配線10,11の電気絶縁の確保、および濾過もしくは逆洗工程における物理的強度の確保を行えば接続したままであってもよい。
【0039】
さらに上記実施の形態では、複数の濾過エレメント6を2つの群に区分し、一方の群と他方の群に交互に正負極を印加しているが、その理由は濾過槽2内に均一に分散配置して取り付けた各濾過エレメント6を利用し、その間に直流電源を印加して確実に電解作用を行わせ、さらに濾過槽2が強化プラスチックのような電気絶縁性を有する場合にも適用できるようにするためである。
【0040】
しかし本発明は必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば濾過槽2がステンレス槽などの電気伝導性材料で作られている場合は、全ての濾過エレメント6に正極を連続的に印加するように構成できる。その場合には切換手段16やタイマ装置61などは省略される。
【0041】
【発明の効果】
以上のように本発明に係る濾過装置は、各濾過エレメントを互いに電気的絶縁状態で仕切体に取付け、各濾過エレメントにそれぞれ直流電源を供給する電源装置を設け、各濾過エレメントに直流電源を供給することにより、各濾過エレメントの表面に付着した電解性の付着物を電解作用で脱離して洗浄できるように構成したことを特徴とする。
【0042】
上記濾過装置を使用することにより、逆洗では離脱できない強くスケール状に付着(析出)した炭酸カルシウムのような付着物を効率よく脱離して除去することがきる。したがって従来のように濾過エレメントを分解して酸洗浄などで回復させる手間も不要になる。
【0043】
上記濾過装置において、複数の濾過エレメントを2群に区分し、電源装置から一方の群と他方の群に正負異なる極性の電源を交互に供給する切換手段を設けることができる。このように構成すると、濾過槽内に均一に分散配置して取り付けた各濾過エレメントを利用し、その間に直流電圧を印加して確実に電解作用を行わせ、さらに濾過槽が強化プラスチックのような電気絶縁性を有する場合にも適用できる。
【0044】
上記濾過エレメントを2群に区分する場合において、切換手段をタイマ装置で駆動し、そのタイマ装置で設定した時間ごとに濾過エレメントの一方の群と他方の群に正負異なる極性の電源を交互に供給するように構成できる。このように構成すると、洗浄操作の手間が軽減され、効率よく洗浄操作を実施できる。
【0045】
また、前記濾過装置において、電源装置の正極側と各濾過エレメントを接続し、電源装置の負極側と導電性を有する濾過槽を接続することもできる。導電性を有する濾過槽の場合、このように構成すると装置が簡単化し、洗浄操作が単純化される。
【0046】
上記いずれかの濾過装置において、濾過槽の一次側室に電解質を補給する電解質補給手段を設けることができる。このような電解質補給手段を設けると、洗浄操作に利用する原水の電解濃度が効率的な電解作用を行うレベルに達していない場合であっても、その電解質濃度を容易に且つ迅速に目的レベルに上昇させることができる。
【0047】
さらに上記いずれかの濾過装置において、濾過槽の一次側室の液面が各濾過エレメント部より低下していることを検出してから洗浄するため、濾過槽の一次側室の液面を検出する液面検出器を設けることができる。このように構成すると、洗浄操作をより確実且つ効率よく実施できる。
【0048】
また、本発明に係る洗浄方法は、各濾過エレメントを互いに電気的絶縁状態で仕切体に取り付けておき、二次側室の液を排出すると共に一次側室の内部を電解性を有する液で満たし、次いで各濾過エレメントに直流電源を供給することにより、各濾過エレメントの表面に付着した電解性の付着物を電解作用で脱離して洗浄することを特徴とする。
【0049】
上記洗浄方法によれば、逆洗では離脱できない強く付着(析出)した炭酸カルシウムのような付着物を効率よく脱離して除去することがきる。したがって従来のように濾過エレメントを分解して酸洗浄などで回復させる手間も不要になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る濾過装置の実施の形態を示すプロセスフロー図。
【図2】図1における濾過エレメント6の具体的な構造とその取付形態を示す断面図。
【図3】図1における各濾過エレメント6相互の電気配線状態を示す平面図。
【符号の説明】
1 濾過装置
2 濾過槽
3 仕切体
4 一次側室
5 二次側室
6 濾過エレメント
7 フランジ部
8 貫通蓋
9 開閉蓋
10,11 主配線
12,13 ブスバー
14 配線ケーブル
15 電源装置
16 切換手段
17 電流計
18 電源スイッチ
19 電解質補給手段
20 電解質槽
21 ポンプ
22 ドレンタンク
30 金属スプリング
31 ステンレス鋼板
32 蓋体
33 切欠部
34 円板
35 ボルト
36 ナット
37 取付部
38,39 ボルト孔
40 座金
40a 固定ボルト
41 中空ボルト
42 頭部
43 外ネジ部
44 ガイド
45 導線
46,47 端子ボルト
48 分岐バー
49 L形部材
50 連結ボルト
51 固定ボルト
60 制御装置
61 タイマ装置
63 液面検出器
64 電解液
a〜f 配管

Claims (7)

  1. 濾過槽2と、濾過槽2の内部を一次側室4と二次側室5に分離する仕切体3と、仕切体3に取付けた導電性を有する複数の濾過エレメント6を備えた濾過装置1において、各濾過エレメント6を互いに電気的絶縁状態で仕切体3に取付け、各濾過エレメント6にそれぞれ直流電源を供給する電源装置15を設け、各濾過エレメント6に直流電源を供給することにより、各濾過エレメント6の表面に付着したスケール等の電解性の付着物を電解作用で脱離して洗浄できるように構成したことを特徴とする濾過装置。
  2. 請求項1において、複数の濾過エレメント6を2群に区分し、電源装置15から一方の群と他方の群に正負異なる極性の電源を交互に供給する切換手段16を設けたことを特徴とする濾過装置。
  3. 請求項2において、切換手段16をタイマ装置61で駆動し、そのタイマ装置61で設定した時間ごとに濾過エレメント6の一方の群と他方の群に正負異なる極性の電源を交互に供給するように構成したことを特徴とする濾過装置。
  4. 請求項1において、電源装置15の正極側と各濾過エレメント6を接続し、電源装置15の負極側と導電性を有する濾過槽2を接続したことを特徴とする濾過装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、濾過槽2の一次側室4に電解質を補給するための電解質補給手段19を設けたことを特徴とする濾過装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかにおいて、濾過槽2の一次側室4の液面が各濾過エレメント6の取付部より低下していることを検出してから洗浄するため、濾過槽2の一次側室4の液面を検出する液面検出器63を設けたことを特徴とする濾過装置。
  7. 濾過槽2と、濾過槽2の内部を一次側室4と二次側室5に分離する仕切体3と、仕切体3に取付けた導電性を有する複数の濾過エレメント6を備えた濾過装置を洗浄する方法において、各濾過エレメント6を互いに電気的絶縁状態で仕切体3に取付けておき、二次側室5の液を排出すると共に一次側室4の内部を電解性を有する液で満たし、次いで各濾過エレメント6に直流電源を供給することにより、各濾過エレメント6の表面に付着した電解性の付着物を電解作用で脱離して洗浄することを特徴とする濾過装置の洗浄方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006059590A1 (ja) * 2004-11-30 2006-06-08 Intellectual Property Bank Corp. 電解切断性アフィニティー担体を担持した微粒子を用いた生体物質分離装置
WO2006059593A1 (ja) * 2004-11-30 2006-06-08 Intellectual Property Bank Corp. 電解切断性アフィニティー担体を用いた生体物質分離装置

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WO2006059590A1 (ja) * 2004-11-30 2006-06-08 Intellectual Property Bank Corp. 電解切断性アフィニティー担体を担持した微粒子を用いた生体物質分離装置
WO2006059593A1 (ja) * 2004-11-30 2006-06-08 Intellectual Property Bank Corp. 電解切断性アフィニティー担体を用いた生体物質分離装置

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