JP2004141736A - 廃水処理装置および廃水処理方法 - Google Patents

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安江 昭
Yukie Otsuji
尾辻 幸枝
Tatsuo Nagai
永井 達夫
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Abstract

【課題】廃水を電解処理する際に、保守、環境の維持を容易にするとともに、効率よい処理を可能にする。
【解決手段】廃水を収容する電解槽1と、電解槽1に配置され、少なくとも一つが溶解性電極である電極3、4と、該電極に通電する通電手段5と、電極への通電処理により廃水中に浮上したフロックを捕集するフロック捕集部16と、前記フロックを分離した処理水を排出する排水部18とを備え、前記処理水の水質を分析する水質分析手段20と、該水質分析手段20の分析結果に基づいて、溶解性電極3、4に対する通電量を制御する通電量制御手段22を備える。
【効果】排水される処理水の水質に基づいて溶解性電極に対する通電量を制御でき、電極の過度な溶出を避け、廃水処理も適切に行うことができる。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電解凝集を利用して水中の懸濁物質を効率よく分離する廃水処理装置および廃水処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般家庭などから排出される生活廃水や工業廃水等を電気分解により電解処理することで、廃水中に含まれるコロイド成分や油分等を凝集して浮上させるものとして、例えば従来周知の一般的な凝集分離装置(廃水処理装置)がある。
図4は、従来の一般的な凝集槽を有する凝集分離槽であり、該凝集分離装置は、凝集分離槽30を有しており、該凝集槽30内にはアルミニウムなどの溶解性電極31とステンレスなどの不溶解性電極32が配置され、その上部に気泡により浮上する凝集物Gを集めて排出するスクレーパ33と該スクレーパ33で集めた凝集部を凝集槽30外に排出するための排出部34が配置され、凝集分離槽30の下部に自重により沈殿する凝集物Gを排出する底部排出管35を備えている。さらに凝集分離槽30の側壁に、懸濁物質を除去した処理水を排出するための排出管37が接続されている。前記排出部34は、排出受38とそれに接続された排出管39を有し、該排出管39は前記底部排出管35に合流している。なおV1、V2は開閉弁、Eは直流電源装置である。
【0003】
以下に、上記廃水処理装置の動作について説明する。
凝集分離槽30に懸濁物質を含有する水を入れ、溶解性電極31を陰極、不溶解性電極32を陽極として直流電源装置Eから通電すると、水の電気分解により水素イオンHと水酸化物イオンOHが発生する。陰極の溶解性電極2は通電により電食され、例えば溶解性電極2としてアルミニウムを使用する場合には、アルミニウムイオンAl3+が水中に溶出する。そしてこのアルミニウムイオンAl3+と前記水酸化物イオンOHが反応し水酸化アルミニウムAl(OH)を生成し、その水酸化アルミニウムAl(OH)の凝集作用により水中の懸濁物質が凝集される。
【0004】
さらにアルミニウムイオンAl3+が水中に溶出する際に発生する電子eの一部は水素イオンHと反応して水素ガスHを生成し、この水素ガスHの浮上作用により凝集部の一部が浮上する。また残りの凝集物は自重により沈殿して凝集分離槽30の底部に堆積する。一方、陽極の不溶解性電極32付近では前記水酸化物イオンOHから電子eを離脱させ、水HOと酸素ガスOを生成する。浮上した凝集物Gは定期的にスクレーパ33で掻きとって水とともに排出部34から排出し凝集分離槽30の底部に堆積した凝集物Gは定期的に開閉弁V1を開けて外部に排出する。また凝集分離槽30の中間部に存在する懸濁物質を含まない水は排出管37の開閉弁V2を開けて外部に排出する。(例えば特許文献1参照。)
【0005】
【特許文献1】
特開2001−149942号公報(第2頁、図3)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の廃水処理装置では、廃水量の変化及び廃水に含まれる懸濁成分の濃度変化などに対して適切に対応することができず、該装置で所要の廃水処理を行うためには、常に最大の廃水量及び懸濁物質濃度を処理できるような装置条件に設定して動作させることが必要があった。そのため、電解凝集槽に設置されている例えばアルミニウムなどの溶解性電極は、懸濁物質の非常に薄い廃水に対しても凝集作用を示すアルミニウムイオンAl3+が最大量溶出し凝集剤の過多を招き、無駄な電極の消耗を回避することができず、装置のランニングコストが嵩むという問題がある。一方、通常量の廃水量及び懸濁物質濃度を想定して装置の条件を定めると、溶解性電極の過多の消耗は避けられるものの、通常量の廃水量及び懸濁物質濃度を超える廃水では、処理が不十分となってしまう。
【0007】
上記問題に対しては、該廃水処理装置から排出される処理水を、一定期間の手分析などによって分析し、処理装置の条件を変更することが考えられる。しかし、この方法でも、廃水に含まれる懸濁物質が変化し処理水の水質が悪化している場合、手分析を行うまでその変化が不明であり、水質基準を越えた処理水が放流される可能性がある。
【0008】
本発明の廃水処理装置および廃水処理方法は、上記のような従来のものの課題を解決するためになされたもので、廃水処理装置から排出される処理水を放流口前段に連続分析装置を設置し該処理水の水質を測定することで、電解凝集槽内の溶解性電極の消耗を抑え、かつ廃水に含まれる懸濁物質を高い精度で連続処理できる装置および方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明の廃水処理装置のうち請求項1記載の発明は、廃水を収容する電解槽と、該電解槽に配置され、少なくとも一つが溶解性電極である電極と、該電極に通電する通電手段と、電極への通電処理により廃水中に浮上したフロックを捕集するフロック捕集部と、前記フロックを分離した処理水を排出する排水部とを備えているとともに、前記処理水の水質を分析する水質分析手段と、該水質分析手段の分析結果に基づいて、溶解性電極に対する通電量を制御する通電量制御手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の廃水処理装置の発明は、廃水を収容する前段電解槽と、該前段電解槽に配置される対の溶解性電極と、該溶解性電極間に通電する前段通電手段とを備える電解凝集装置と、該電解凝集装置から供給される処理水を収容する後段電解槽と、該後段電解槽に配置される対の不溶解性電極と、該不溶解性電極間に通電する後段通電手段と、処理水中の浮上したフロックを捕集するフロック捕集部と、フロックを分離した処理水を排出する排水部とを備えているとともに、前記処理水の水質を分析する水質分析手段と、該水質分析手段の分析結果に基づいて、溶解性電極に対する通電量を制御する通電量制御手段とを備える浮上分離装置を有することを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の廃水処理装置の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記水質分析手段は、処理水中のCODを測定する紫外線吸光度測定器からなることを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の廃水処理方法の発明は、電極を介して廃水中に通電して、溶解性電極から溶出する金属イオンから生成される生成物によって廃水に含まれる懸濁物質を凝集させ、さらに通電によって発生するガスの浮上力によって前記懸濁物質を浮上させて廃水から除去する廃水処理方法において、懸濁物質を除去した処理水の水質を分析し、該分析結果に基づいて前記溶解性電極への通電量を制御することを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の廃水処理方法の発明は、請求項4記載の発明において、前記水質がCODに関するものであり、前記通電量の制御では、COD値が所定の範囲内に収まるように通電量の増減調整を行うことを特徴とする。
【0014】
すなわち、本発明の廃水処理装置および処理方法によれば、溶解性電極への通電によって生成される電解物によって廃水に含まれる懸濁物質、油分などをフロックとして凝集させ、さらに、電極に通電したときに発生する水素ガスHと酸素ガスOによって該フロックを浮上させ捕集して排出し、フロックが除かれた処理水を排水部を通して排出する。凝集物が除かれた処理水は、例えば排水部に設置した水質分析手段によって水質の分析が行われる。廃水処理装置における処理能力は電極への通電量等によって定まっており、処理する廃水の量や、廃水に含まれる懸濁物質濃度の変化によって処理水の水質が変化し、これに伴って分析値も変動する。該分析結果は、通電量制御手段へと伝えられる。通電量制御手段では、予め分析値に対応して適切な通電量が定められており、水質分析手段によって得られた分析結果に従って適切な通電量が求められる。この通電量は絶対的な通電量として与えられるものであってもよく、また、ある基準に対する相対的な調整量として与えられるものであってもよい。通電量制御手段では、上記により求められた適切な通電量に従って通電手段を制御し、溶解性電極に加えられる通電量を適切かつ速やかに調整し、処理する廃水の量や、廃水に含まれる懸濁物質濃度に相応する通電量で無駄なく効率的に廃水処理を行うことができる。これにより溶解性電極の溶出量を必要最小限のものにすることができ、ランニングコストの低減を図ることができる。
【0015】
なお、本発明で用いる溶解性電極としては、例えばアルミニウム、鉄などを使用することができる。電極はチップ状または板状でも構わない。なお、溶解性電極は、要は、通電によって溶解し、懸濁物質の凝集効果を有する材質であればよい。
また、不溶解性電極としてはステンレス鋼、白金、酸化鉛、また、ニッケルメッキを施した炭素鋼などを使用することができる。なお、不溶解性電極は溶解を意図しないものであり、実質的に溶解がなされないものであればよい。また、不溶解性電極は、電極全体が不溶解のものの他、表面層に不溶解の材質が配置されているものであってもよい。
【0016】
上記溶解性電極と不溶解性電極とは、対にして共通する電解槽に配置してもよく、溶解性電極のみを電解凝集装置に配置し、不溶解性電極のみを浮上分離装置に配置してもよい。
この処理装置では、電解凝集装置にて電解物による凝集作用を得て、この廃水を浮上分離装置に移送して電解によるフロックの浮上分離を行う。
【0017】
なお、本発明における水質分析では、種々のものを対象とすることができるが、代表的にはCOD(化学的酸素要求量)を挙げることができる。
水質分析手段は、分析しようとする水質に応じて構成されるものであればよく、上記CODの測定に際しては、紫外線吸光度測定器を採用することができる。該測定器では、測定結果に応じた出力が得られるものであればよく、出力信号はアナログ信号でもデジタル信号でもよい。
通電量制御手段は、水質分析手段による出力信号に得て、通電量を制御できるものであればよく、その構成は特に限定されるものではない。例えば、CPUおよびこれを制御するプログラム、設定内容を記憶するフラッシュメモリ等により構成することができる。
通電手段は、通電量制御手段からの制御信号に従って通電量を調整可能なものであればよく、適宜の電源、電源回路等により構成することができる。
【0018】
また、上記した溶解性電極では、経時的に陽極側に酸化アルミニウム等が付着し、通電能力が低下する。この問題を解消するため、対となる電極に通電する極性を変換可能とすることにより、陰極側となった電極で、陽極時に付着した酸化アルミニウム等を陰極時に発生する水素ガスによって除去し、上記不具合の発生を防止する。また、極性の切替を適宜行うことにより対となる電極で消耗する量を平均化して電極の交換、補充に必要な期間を長くすることができる。また極性を変換する際にも、フロックの生成は、極性が変わった他方の電極で引き続き行われることになり、処理能力を低下させない。極性の変換は、手動によって適宜行ってもよく、また、タイマを設け、予め設定した時間間隔で自動的に変換させるように構成することもできる。
【0019】
また、不溶解性電極においては、上記溶解の偏りの問題は発生しないが、経時的には懸濁物質の付着による通電性の低下の問題が発生する。したがって、上記不溶解性電極においても極性を切換えることにより、該不溶解性電極の表面に付着する廃水中の懸濁物質を陰極側で発生する水素ガスHによって除去し、該不溶解性電極の表面洗浄を可能とすることができる。
【0020】
また、上記浮上分離槽を縦壁で分割し、分割槽間で廃水の循環が可能であるようにすれば、浮上分離槽内の廃水を不溶解性電極の陰極側から発生する水素ガスHや、これに加えて所望により設置するポンプの吐出圧で循環させることができる。これにより吸着されなかったフロックや浮上しなかったフロックが槽内で循環して再度、不溶解性電極板間を通過し、不溶解性電極の陰極側から発生する水素ガスHに接触して、浮上作用が与えられ、フロックの浮上効率が向上する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例について図を参照して説明する。
図1は本発明による廃水処理装置を示す概略図である。
この廃水処理装置は、大別して、電解凝集装置と浮上分離装置とにより構成される。電解凝集装置に備える電解凝集槽1は、蓋を被せるなどした、開閉自在な箱もしくは円筒形を有しており、浮上分離槽10は、密閉されて臭気が漏れない箱型が基本形になっており、電解凝集槽1と浮上分離槽10とは、電解凝集槽1から浮上分離槽10へ懸濁物質を含む廃水が送られる廃水送液菅9で連結されている。
【0022】
電解凝集槽1は、図示されていないポンプによって廃水が供給される廃水供給管2が接続されており、電解凝集槽1内部には、アルミニウムなどの同一素材からなる溶解性電極3と溶解性電極4を有している。これら両電極は、直流電源5が接続されており、両電極と通電手段である直流電源5との間には、極性変化手段として極性変換器6が接続されている。上記構成により電解凝集装置が構成されている。
【0023】
次に、浮上分離装置に備える浮上分離槽10内部は、上下が開放する仕切壁11で2つの分割槽10a、10bに分割されており、該分割槽10a、10b間で廃水が循環できるように構成されている。なお、仕切り板11は、浮上分離槽2内部の懸濁物質を含む廃水が循環するように配置されており、廃水が循環するような手段であれば、仕切り板に限らない。
上記分割槽10a側に前記廃水送液管9が接続され、分割槽10bには、ステンレスなどの同一素材からなる不溶解性電極12と不溶解性電極13が配置されている。これら両電極12、13には槽外に設置した直流電源14が接続され、さらに両電極と直流電源14との間に極性変換器15が接続されている。
さらに浮上分離槽1内部であって、分割槽10bの上方の液面付近にはフロックを収集しやすい形状をしている浮上フロック収集器16が配置されており、分割槽10aの上方には、排水部である処理水排出管17が設けられている。
【0024】
上記フロック収集器16には、浮上分離されたフロックを系外へ排出するためのフロック排出管18が接続されている。そして処理水排出管17には、図示されていない放流口の前段に、水質分析手段として紫外線吸光度分析装置20が設けられ、該分析装置20と前記直流電源5は、信号ケーブル21および通電量制御手段である通電量制御部22を介して接続されている。上記により浮上分離装置が構成されている。
【0025】
次に上記廃水処理装置の動作を制御方法を含めて説明する。
懸濁物質または油分を含む廃水は、図示されていないポンプによって電解凝集槽1に送られる。電解凝集槽1では、直流電源5より溶解性電極3、4に直流電圧が印加され、また極性変換器6によって一定時間ごとに極性が変わるようタイマーがセットされている。溶解性電極3、4に直流電圧が印加されると陽極側よりアルミニウムイオンAl3+が溶出し、一方、陰極側からはヒドキシルイオンOHが生成される。それらのイオンより凝集作用を持つ水酸化アルミニウムが生成され、廃水に含まれる懸濁物質または油分を凝集する。電解凝集槽1へ送られた該廃水は、この水酸化アルミニウムAl(OH)によって凝集されフロックを形成する。そして懸濁物質及び油分がフロック化された廃水は、廃水送液管9を通って、浮上分離槽2へ送られる。該浮上分離槽2では、直流電源15より不溶解性電極12、13に直流電圧が印加され、また極性変換器15によって一定時間ごとに極性が変わるようタイマーがセットされている。浮上分離槽10に送られた廃水中のフロックは、不溶解性電極12、13から発生する水素ガスH及び酸素ガスOの気泡を吸着し浮上する。そして浮上したフロックは、浮上フロック収集器16にトラップされフロック排出管18よりオーバーフローにて排出される。そしてフロックを除去された処理水は、フロック排出管18との水位差により処理水排出管17からオーバーフローにて排出され、紫外線吸光度分析装置20にて水質が測定される。その測定データの信号は、通電量制御部22に送られ、直流電源5を制御してアルミニウムイオンAl3+の溶出量を制御する。
【0026】
次に該廃水処理装置の制御方法について図2のフローチャートを用いて説明する。
該制御方法は、電解凝集槽1内部に設置されている溶解性電極3、4に印加する直流電源5の動作開始をスタートすると、図2のような制御フローが開始する。直流電源5では、電極3、4間に所定の通電量が発生するように、初期設定がなされている。直流電源5を動作させると、浮上分離槽2での滞留時間である30分間は処理水の水質が安定しないため待機する(ステップs2)。この際に、処理終了の場合には、直流電源5、14の動作を停止させ、さらに吸光度測定装置20の動作を停止させて処理終了とする(ステップs1)。そして30分が経過すると、紫外線吸光度分析装置20にて処理水の測定を開始し、吸光度の値を該分析装置に組み込まれている検量線によって自動的にCODの値に換算する(ステップs3)。該分析装置に組み込まれている検量線の一例を図3に示す。図3から吸光度とCODとの間には、明確な相関関係があることが分かる。
【0027】
上記CODの値は、紫外線吸光度分析装置20より信号線21を介して通電量制御部22へと送出される。通電量制御部22では、換算されたCODの値が30mg/L超50mg/L未満であるか否かを判定し(ステップs4)、該範囲内のとき廃水処理状況は適切とみなし通電量の変更は行わず、紫外線吸光度分析装置20にて測定を繰り返す(ステップs3へ)。一方、通電量制御部22は、CODの値が30mg/L超50mg/L未満以外のとき、CODの値が50mg/L以上であるか否かを判定し(ステップs5)、50mg/L以上の場合、該判定により50mg/L以上である状態が30分経過しているか否かが判定される(ステップs10)。30分経過前の場合、電流値を0.5A/minの速度で上げるように直流電源5を制御する(ステップs11)。そして電流値上昇動作を行った場合は、再び紫外線吸光度分析装置20で処理水を測定し(ステップs12)、CODの値が50mg/L未満であるか否かが判断される(ステップs13)。このステップでCODの値が50mg/L未満に至らない場合、ステップs10に移行し、上記処理を繰り返す。ステップs13でCODの値が50mg/L未満となった場合、必要な電流上昇が完了したものとして電流上昇を停止し(ステップs14)、廃水処理を継続する(ステップs3へ)。
【0028】
また、ステップs5で、CODの値が50mg/L以上でないときは30mg/L以下であると判定する。次いで30mg/L以下である状態が30分経過しているか否かが判定される(ステップs20)。30分経過前の場合、電流値を0.5A/minの速度で下げるように直流電源5を制御する(ステップs21)。そして電流値下降動作を行った場合は、再び紫外線吸光度分析装置20で処理水を測定し(ステップs22)、CODの値が300mg/L超であるか否かが判断される(ステップs23)。このステップ23でCODの値が30mg/L超に至らない場合、ステップs20に移行し、上記処理を繰り返す。ステップs23でCODの値が30mg/L超となった場合、必要な電流下降が完了したものとして電流下降を停止し(ステップs24)、廃水処理を継続する(ステップs3へ)。
【0029】
なお、ステップs10もしくはステップs20でCODの値が上記条件において30分経過している場合は、故障と判定し、故障処理を行う。すなわち、電流上昇を行っているにも拘わらず30分経過してもCOD値が50mg/L未満にならない場合(ステップs10)、重故障として警報を発し(ステップs15)、廃水処理装置全体を停止させる(ステップs16)。また、電流下降を行っているにも拘わらず30分経過してもCOD値が30mg/L超にならない場合(ステップs20)、軽故障として警報を発する(ステップs25)。この場合、警報のみ発し廃水処理装置は停止せずステップs21へ移行する。
上記処理により、排水中のCOD値を30mg/L超50mg/Lとなるように、溶解性電極3、4への通電量を制御することができる。
【0030】
【発明の効果】
以上のことから、この発明によって次のような効果が得られた。
本発明によれば、処理水を水質分析手段で連続的に水質を測定し、水質分析手段から出力される信号を通電量制御手段に送ってアルミニウムなどの溶解性電極に印加する通電手段を制御できるので、廃水量の変化及び廃水に含まれる懸濁成分の濃度の変化に対して最適な電流値を制御することができる。それにより、懸濁物質の非常に薄い廃水に対しても凝集作用を示すアルミニウムなどの溶出量を制御することができるため、凝集剤の過多を防ぎ、無駄な電極の消耗を回避することができた。
【0031】
また、本発明によれば、廃水処理装置の運転中は常時、水質分析手段によって処理水の水質を測定し、溶解性電極の通電手段を制御していることから、廃水量の変化及び廃水に含まれる懸濁成分の濃度の変化が発生しても水質基準を越えた処理水が放流されることはなくなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における廃水処理装置を示す概略図である。
【図2】本発明による廃水処理装置の制御方法を示すフローチャート図である。
【図3】紫外線吸光度分析装置内検量線グラフの一例を示す図である。
【図4】従来の従来の凝集分離装置を示す概略図である。
【符号の説明】
1  電解凝集槽
3  廃水供給管
3  溶解性電極
4  溶解性電極
5  直流電源
6  極性変換器
9  廃水送液管
10  浮上分離槽
10a 分割槽
10b 分割槽
11  縦壁
12  不溶解性電極
13  不溶解性電極
14  直流電源
15  極性変換器
16  浮上フロック収集器
17  処理水排出管
18  フロック排出管
20  紫外線吸光度分析装置
21  信号線
22  通電量制御部

Claims (5)

  1. 廃水を収容する電解槽と、該電解槽に配置され、少なくとも一つが溶解性電極である電極と、該電極に通電する通電手段と、電極への通電処理により廃水中に浮上したフロックを捕集するフロック捕集部と、前記フロックを分離した処理水を排出する排水部とを備えているとともに、前記処理水の水質を分析する水質分析手段と、該水質分析手段の分析結果に基づいて、溶解性電極に対する通電量を制御する通電量制御手段とを備えることを特徴とする廃水処理装置。
  2. 廃水を収容する前段電解槽と、該前段電解槽に配置される対の溶解性電極と、該溶解性電極間に通電する前段通電手段とを備える電解凝集装置と、該電解凝集装置から供給される処理水を収容する後段電解槽と、該後段電解槽に配置される対の不溶解性電極と、該不溶解性電極間に通電する後段通電手段と、処理水中の浮上したフロックを捕集するフロック捕集部と、フロックを分離した処理水を排出する排水部とを備えているとともに、前記処理水の水質を分析する水質分析手段と、該水質分析手段の分析結果に基づいて、溶解性電極に対する通電量を制御する通電量制御手段とを備える浮上分離装置とを有することを特徴とする廃水処理装置。
  3. 前記水質分析手段は、処理水中のCODを測定する紫外線吸光度測定器からなることを特徴とする請求項1または2に記載の廃水処理装置。
  4. 電極を介して廃水中に通電して、溶解性電極から溶出する金属イオンから生成される生成物によって廃水に含まれる懸濁物質を凝集させ、さらに通電によって発生するガスの浮上力によって前記懸濁物質を浮上させて廃水から除去する廃水処理方法において、懸濁物質を除去した処理水の水質を分析し、該分析結果に基づいて前記溶解性電極への通電量を制御することを特徴とする廃水処理方法。
  5. 前記水質がCODに関するものであり、前記通電量の制御では、COD値が所定の範囲内に収まるように通電量の増減調整を行うことを特徴とする請求項4記載の廃水処理方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105923714A (zh) * 2016-06-02 2016-09-07 赵正芳 一种改进的废水处理用电凝设备

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CN105923714A (zh) * 2016-06-02 2016-09-07 赵正芳 一种改进的废水处理用电凝设备

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