JP2004056866A - 発電機能を備えた携帯通信機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型で耐久性があるとともに、外部充電機能を不要化し発電機能を備えた現実的な携帯通信機器を提供する。
【解決手段】人の手で握られる携帯通信機器の裏面外壁7内側全体に蓄熱材8が敷き詰められ、掌から伝わる体温による熱を効果的に蓄積・保温する。熱電素子9は、蓄熱材からの熱を受けてゼーベック効果により熱エネルギーを電気エネルギーに変換する。通信装置本体基板12は本携帯通信機器の通信機能を実現ための動作をする電気回路を搭載し、上面を除いて断熱材11によって熱電素子に接触する形で取り囲まれている。断熱材は熱伝導効率の良い材質で作られる。熱伝導板10は、通信装置本体基板の側面に廻り込みながら最終的に本携帯通信機器の表面に続く形状をなし、断熱材で取り囲まれた通信装置本体基板を取り囲んでいる。
【選択図】 図2
【解決手段】人の手で握られる携帯通信機器の裏面外壁7内側全体に蓄熱材8が敷き詰められ、掌から伝わる体温による熱を効果的に蓄積・保温する。熱電素子9は、蓄熱材からの熱を受けてゼーベック効果により熱エネルギーを電気エネルギーに変換する。通信装置本体基板12は本携帯通信機器の通信機能を実現ための動作をする電気回路を搭載し、上面を除いて断熱材11によって熱電素子に接触する形で取り囲まれている。断熱材は熱伝導効率の良い材質で作られる。熱伝導板10は、通信装置本体基板の側面に廻り込みながら最終的に本携帯通信機器の表面に続く形状をなし、断熱材で取り囲まれた通信装置本体基板を取り囲んでいる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電機能を備えた携帯電話機,PHSあるいはコードレス電話機(以下、「携帯通信機器」と記す)に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の技術については、これまでにも数多くの考案がされてきており、その多くは、太陽電池(ソーラーパネル)を用いて、ソーラーエネルギーを電気エネルギーに変換するグループ(従来技術1)と、電話機本体に振動を与えたり、電話機につまみを設けて手動で引っ張るなどの動作をすることで、何らかの運動エネルギーを発生させ、歯車・カムギアなどを介して伝達し、コイル・磁石により電気エネルギーに変換させるグループ(従来技術2)に分類され得る。
【0003】
例えば、従来技術1としては、太陽電池パネルを携帯電話のストラップにつけた「太陽発電機能付き携帯電話機用ストラップ」(特開2001−268198)や、携帯電話のケースに太陽電池を設置して充電させる「携帯無線端末用ケース」(特開2000−175720)等を挙げることができる。
【0004】
また、従来技術2としては、手動によって糸を介して歯車を回転させてトルクを生み出し、磁石とコイルを介して最終的に電気変換させる発電装置を内蔵した「手動発電装置を備えた携帯電話機」(特開2001−257615)や、携帯電話,携帯パソコン,携帯ラジオの電池パックに発電装置をつけ、ドラムに巻かれた糸を引っ張ることで回転力から電力を発生させる「手動発電機内蔵電池パック」(特開2001−189152)等が知られている。
【0005】
ところで、金属や半導体材料に温度差を与えて両端に電位差を生じさせるゼーベック効果を利用した熱発電は、以前から宇宙開発の分野において最も頻繁に利用されている発電方式である。近年では、特に腕時計などの分野においてもゼーベック効果を利用した熱発電を行う腕時計が一般に普及しつつあるものの、携帯電話やPHSやコードレス電話といった携帯通信機器においては、ゼーベック効果を利用した熱発電による製品は存在しない。今日、広汎に普及した携帯電話は、手で握って使用されるにもかかわらず、掌から得られる体温を利用した熱発電による製品は皆無である。
【0006】
この点、本願発明との対比において留意すべきは、特開2001−189690に記載されている「携帯無線電話機」(従来技術3)であろうか。この携帯無線電話機は、基本的には、小型の熱発電装置たる発電手段を携帯電話装置に内蔵し、蓄電池もしくは乾電池を充電するというものである。常時は蓄電池もしくは乾電池を使用し、一定時間使用後に発電手段により充電し、外部電源による充電は基本的には行わないとする。
【0007】
発電手段は、手動式発電機、あるいは運動エネルギー・ソーラーエネルギー・熱エネルギー・燃料電池を使用する発電機や、あるいは2種類以上の発電装置から構成されるとするが、熱エネルギーの発電手段についての具体的な記述はされていない。公報の記載を引用すると、「運動エネルギー・ソーラーエネルギー・熱エネルギー・燃料電池を使用する。」とあり、熱エネルギー変換に関する具体的な発電手段についての記述はない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術1では、携帯電話など電話機表面に必ずソーラーパネルを設置する必要があるので、電話機表面にソーラーパネルの設置スペースを考慮する必要があり、スペースの制約が発生してしまうという問題がある。そのため、ソーラーパネルが占有する面積分だけ、電話機表面における他の部品の実装面積が制限されるので、携帯電話機などの小型通信機器の外形は、ソーラーパネルの実装面積分だけ大きくなってしまう。
【0009】
更に、ソーラーエネルギーでは十分な光量が得られないところでは充電ができなくなるため、例えば真夜中に野外などで機器を使用し続けた場合には、仮にバッテリー不足になっても充電することは不可能であるという問題もある。
【0010】
また、従来技術2では、手動あるいは自動で運動エネルギーを発生させる際や、最終的にコイルあるいは磁石を動作させて運動エネルギーを電気エネルギーに変換させる際に、そのエネルギーを伝達する手段として一般的に歯車やカムギア、あるいはネジといった部品が使用されるが、これらの部品は互いに物理的に接触していることから、使用頻度が多ければ多いほど、磨耗などによる劣化が発生しやすいという問題がある。
【0011】
また、歯車やカムギアなどが存在する構造上、当然、装置が物理的なショックなどに対して弱くなる。更には、装置内部における歯車やカムギア等の部品により、占有空間もかなり多くとられることになるため、部品の実装面での問題が発生し、装置を小型化し難い。部品数量が多い分、コストも高くなる。
【0012】
また、従来技術3は、従来技術1の問題点および従来技術2の問題点を解消するが、外部AC電源による充電は一切しないシステムとなっていて非現実的であり、以下のような多くの疑義を生じさせる。
【0013】
第1に、発電手段により蓄電池を充電し、蓄電池によって発電手段をスタートさせる構成の場合、その蓄電池の容量が空の状態では、発電手段をスタートさせることができないということである。発電手段が手動式発電機の場合は、作動時に所定の救助信号を発信する手段を有するとなっているが、この時、仮に蓄電池の容量がゼロの場合は発信ボタンを押しても電源が得られないために信号を発信することはできず、結果として手動式発電機をスタートさせることができない。
【0014】
第2に、常時電源としては蓄電池を使用することが基本となっており、その出力レベルの状態をモニタし、一定時間使用後、あるいは出力レベルの低下が一定値に達すると、発電手段による充電が行われるようになって おり、常時発電/充電をするのはないので、不便なシステムではないかということである。
【0015】
第3に、同公報に記載されている蓄電池というのは、ニッカド電池あるいはニッケル水素電池あるいはリチウムイオン電池などの充電可能な電池を示すと解釈できるが、そうとすると、蓄電池が一定の出力レベルを確保できるまでは、ある程度の充電時間がかかることになり、その充電期間は装置を使用できず、これでは、外部AC100V電源により手軽に安価に急速充電さうることができないということである。
【0016】
第4に、蓄電池は装置内部に取り込まれてしまっているが、蓄電池がニッカド電池あるいはニッケル水素電池あるいはリチウムイオン電池の場合は、通常1〜2年程度寿命があり、蓄電池が使用不能になった場合には交換不可能であるということである。
【0017】
第5に、乾電池を複数個備え、各乾電池あるいは蓄電池を切り替えて使用可能な構成の場合、乾電池を使用すると乾電池の実装スペースの分だけ装置が大きく重くなってしまうということである。また、ランニングコストが高くなるし、乾電池の使用は環境にとっても優しくない。更に、乾電池に切り替えている間に、蓄電池が充電されるという構造になっているわけではないので、蓄電池の電力が消費された場合には、充電するまでは装置が使用不可能な状態となってしまう。
【0018】
本発明の目的は、以上の諸問題を解消して、小型で耐久性があるとともに、外部充電機能を不要化し発電機能を備えた現実的な携帯通信機器を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の発電機能を備えた携帯通信機器は、人の手で握られる裏面付近に熱電素子を配置し、また上面および側面には放熱手段を施すことにより、裏面の高温と外気に触れる表面および側面の低温との温度差によるゼーベック効果を利用して熱発電を行うことを特徴とするものである。
【0020】
より詳しくは、本発明の発電機能を備えた携帯通信機器は、人の手で握られる携帯通信機器の裏面外壁(図2の7)内側全体には敷き詰められ、掌から伝わる体温による熱を効果的に蓄積・保温する蓄熱材(図2の8)と、蓄熱材からの熱を受けてゼーベック効果により熱エネルギーを電気エネルギーに変換するための熱電素子(図2の9)と、本携帯通信機器の通信機能を実現ための動作をする電気回路を搭載し、上面を除いて断熱材で取り囲まれている通信装置本体基板(図2の12)と、熱電素子に接触する形で熱伝導効率の良い材質で作られ、かつ断熱材(図2の11)で取り囲まれている通信装置本体基板の側面に廻り込みながら最終的に本携帯通信機器の表面に続く形状の熱伝導板(図2の10)とを設けたことを特徴とする。
【0021】
その結果、電力を得るための熱電素子や放熱板としての熱伝導板は、携帯通信装置の表裏面となるケースの部分を兼ねるか、もしくはケース内側全体に薄く配置すればよく、また、ソーラーパネルあるいは歯車・カムギア・コイル・磁石などの部品が不要となるため、携帯通信機器の内外部における設置場所を考慮する必要が無くなり、従来技術1や従来技術2のもつ実装スペースの制約という問題が解決でき、携帯通信機器全体を更に小型化することも可能になる。
【0022】
また、本発明では携帯通信機器を手で握るだけで、体温により上昇した携帯通信機器裏面の温度(高温)と、外気に触れて裏面よりは低くなる表面の温度(低温)との間の温度差を熱発電素子が感知して発電は自動的にスタートするため、従来技術3のように初期状態で蓄電池に容量がなかったとしても発電機の始動に影響が出るようなことはない。
【0023】
また、携帯通信装置において使用される充電用バッテリーの容量がゼロとなった場合は、従来技術3では、蓄電池がある程度充電されるまでの一定期間は装置が使用不可となる問題点があったが、本発明においては、携帯通信機器単体での使用の場合は、比較的小容量の昇電圧用蓄電素子への充電が先に短時間に行われるため、従来技術3ほどの時間をかけずに携帯通信機器は使用可能になる。
【0024】
また、携帯通信機器の外部にコネクタとケーブルを介してAC/DC変換アダブターを接続すれば、AC100V電源から変換された直流電源を充電用バッテリーに対して供給でき、充電可能となるだけでなく、充電用バッテリーを介さずにAC/DC変換アダブターの出力電力をダイレクトに通信装置本体基板へ供給することも可能であるため、充電を待たずにすぐに装置を使用することができる。
【0025】
また、充電用バッテリーは携帯通信機器からすぐに脱着が可能なように取り付けられていることから、充電用バッテリーの寿命が尽きた場合にいつでも交換可能である。
【0026】
また、予め充電用バッテリーを複数個用意しておけば、携帯通信機器に実装した充電用バッテリーの容量が空になった場合にいつでも交換可能であり、乾電池よりも小型化できることから、従来技術3のように乾電池を使用する必要はなく、環境にも優しい。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の上記および他の目的、特徴および利点を明確にすべく、以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施の形態につき詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明の一実施例としての熱発電装置を内蔵した携帯電話機の外観を示した斜視図である。図1において、この携帯電話機のテンキー1や操作ボタン2や液晶面3が設けられている面(以下、「表面」と記す)には、放熱のための孔(放熱孔6)がところどころに開けあけられている。スピーカー4やマイク5などの音声の送受信用に使用される本来備わっている孔も、放熱の機能を兼ねており、これらの孔の数が多めな構造になっていること以外は、一般の携帯電話機の外形と略同じである。
【0029】
図2は、図1に示した携帯電話機の表面を垂直に縦(長手方向)にスライスした状態で、横から見た断面図を示す。図2において、上側が表面、下側が裏面(掌が接触する面)を示す。
【0030】
携帯電話の表面には、携帯電話機の基本的な機能に係わるテンキー1や操作ボタン2などのボタン類,表面上で情報を表示するための液晶面3,スピーカー4,マイク5などと共に、放熱孔6をなるべく数多く設けるなどの工夫を行う。同様に、携帯電話機の側面にも放熱孔6を数多く設置する。放熱孔6は放熱の機能を持たせると共に、携帯電話機のデザインにもうまく溶け込む形状とする。最終的には、熱電素子9が裏面で掌から伝わる体温による高温と、表面からの放熱による低温の差が極力大きくなるような構造とする。
【0031】
裏面は携帯電話機のケースとしての外壁7で形成されている。外壁7には熱伝導効率の良い材質のものを使用する。外壁7の内側全体には蓄熱材8を敷き、掌から伝わる体温による熱を効果的に蓄積・保温できるようにして、熱電素子9に伝わる熱のロスを極力防止する。また、蓄熱材8の更に上を覆うように熱電素子9を実装し、熱電素子9は、蓄熱材8からの熱を受けて、ゼーベック効果により、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する。
【0032】
更に、熱電素子9の上には、熱電素子9に接触する形で熱伝導効率の良い材質で作られた熱伝導板10を置き、携帯電話機の側面に廻り込みながら、最終的に表面に続く形状としており、放熱板を兼ねている。このような構造により、本携帯電話機の裏面や内部に発生した熱を携帯電話機の表面から外部へと効果的に放熱するとともに、熱伝導板10に接触する側の熱電素子9の面が可能な限り低温となり得るような構造とする。
【0033】
携帯電話機の中心部には、熱伝導板10によって包まれる形で、携帯電話機の通信装置本体基板12を配置する。携帯電話機の通信装置本体基板12は、通信機能を実現ための動作をする電気回路(以下、「通信装置本体回路」と記す)を搭載している。通信装置本体基板12は、上面を除いて断熱材11で取り囲まれる。このような構造により、通信装置本体基板12における発熱が熱電素子9の表面に伝わるのを極力防止し、上述の熱電素子9の表裏温度差を担保している。
【0034】
また、図2には、熱電素子9,昇電圧用蓄電素子18および充電用バッテリ19を含む電源部(詳細は図4に示す)と、外部電源から充電用バッテリー19を充電し、または外部電源から通信装置本体基板12へ直接に給電するためのコネクタ22が携帯電話機の左方に示されている。コネクタ22は、外部AC/DC変換アダプタ21を本携帯電話機に接続するためのものである。また、充電用バッテリー19は本携帯電話機に着脱可能である。
【0035】
図3は、図2に示した熱電素子9の内部構造を示す。図3において、N型半導体14およびP型半導体15を一定間隔で横方向に交互に配置する。N型半導体14とP型半導体15は、上下端部において導体13により直列に接続されつつ、蓄熱材8と低温となる熱伝導板10によって上下から挟みこんだサンドイッチ構造とする。蓄熱材8は、携帯電話機を使用するときに掌で握られることによって体温が伝わって高温となり、一方、熱伝導板10は放熱孔6から大気への熱放散によって低温となる。N型半導体14とP型半導体15の間は、導体13による接続個所を除いて断熱材11が充填される。
【0036】
このような構造の結果、蓄熱材8と熱伝導板10とで温度差が生じた場合には、ゼーベック(Seebeck Effect)効果に基づいて、直列接続の始端と終端に設けられたプラス電極16と、マイナス電極17との間に電位差が生じる。ゼーベック効果とは、異種金属を接合して、2接点間に温度差をつけると電圧を発生する周知の現象であり、ドイツの物理学者Thomas Johann Seebeckによって発見されたものである。プラス電極16は、熱電素子から得られる電力のプラス側の電極であって、N型半導体16から得られる電子を吸引する。マイナス電極17は、熱電素子から得られる電力のマイナス側の電極であって、P型半導体15から得られるホールを吸引する。
【0037】
なお、図3は、図面の煩雑化を回避するために簡略化したものであるが、なるべく高出力な電力を得るためには、N型半導体14とP型半導体15のセットとなる半導体の数量は可能な限り多く配置することが望ましい。
【0038】
図4は、本実施例の携帯電話機について、その電力を供給するルートを示した概念図である。電源部には、先ず電力を得るための熱電素子9と、通信装置本体基板12に供給するための一定電圧値を確保するために電力を蓄え、場合によっては電力を増幅する機能を有する昇電圧用蓄電素子18を備え、また、大容量の電力が蓄電可能で、携帯電話機から簡単に取外し可能な充電用バッテリー19を実装している。昇電圧用蓄電素子18は、通信装置本体基板12を駆動可能な電力が蓄積されるまで蓄電素子9からの電力を一定量一次的に溜め込むバッファである。なお、必要な電圧が十分に得られない場合には、電圧増幅機能をもたせるようにする。充電用バッテリー19はニッカド充電池もしくはニッケル水素充電池もしくはリチウムイオン充電電池などであってよい。
【0039】
昇電圧用蓄電素子18は、携帯電話機の通信装置本体基板12へ直接電力を供給する他、充電用バッテリー19への充電を可能としている。また、電源部はコネクタ22を介して、外部にAC/DC変換アダプタ21を接続可能としており、外部にAC100V電源20が存在した場合に、AC/DC変換アダプタ21を利用して交流を直流に変換し、充電用バッテリー19に対して電力を送り込むことで充電を可能としている。その場合は携帯電話機の通信装置本体基板12へも直接電力を供給可能で、携帯電話機をダイレクトに駆動可能な構造としている。
【0040】
以下、本実施例の携帯電話機の動作について説明する。本携帯電話機の通信機能は一般の携帯電話機と同様であるため省略し、ここでは、本発明に特徴的な熱発電を中心に説明する。
【0041】
本携帯電話機の使用者は、電源ON状態で携帯電話機により通信する場合、または電源ON通信待機状態で携帯電話機を手に持って持ち歩く場合、または電源OFFの状態で手に持って持ち歩く場合において、携帯電話機を手に持った、あるいは手で握る状態となっている。このような場合には、図2で示した携帯電話機の裏面側の外壁7を中心に手が携帯電話機に接触するため、主に外壁7の部分の温度が体温により上昇し、その熱が蓄熱材8に伝導して蓄積され、ついには蓄熱材8に接触している熱電素子9の表面温度(蓄熱材8に触れている部分)が上昇する。
【0042】
一方、携帯電話機の中心部には通信機能動作を受け持つ通信装置本体基板12が存在するため、通信装置本体基板12に搭載されている通信装置本体回路による発熱がある。しかし、通信装置本体基板12は上面を除いては全て断熱材11により囲った状態になっており、また、通信装置本体基板12の上部には、放熱孔6をいくつか設けた放熱効果の高い熱伝導板10が、常に外気に触れた状態で熱電素子9の接触部分へと延長した状態で実装されている。このため、通信装置本体回路による発熱を効率良く大気に放出し、その結果、熱電素子9の表面温度(熱伝導板10に触れている部分)が下降する。
【0043】
この結果、図3に示した熱電素子9の熱伝導板10側の温度(低温)と蓄熱材8側(高温)との間に温度差が発生する。低温部と高温部の間に挟まれた部分は、図3に示すN型半導体14とP型半導体15がN型、P型、N型、P型、N型、P型・・・N型、P型というように、交互に直列に配置された状態となっている。このように、N型半導体14とP型半導体15という異なる素材の金属に対して熱が加わることで、ゼーベック効果により、片側の末端である電子をキャリアとするN型半導体のプラス電極16と、もう一方の末端であるホールをキャリアとするP型半導体のマイナス電極17との間に起電力が発生する。
【0044】
ここで発生した起電力は、通信装置本体回路を十分駆動できるまでの電力が蓄積されるまで、図4に示すように昇圧用蓄電素子18に蓄積される。十分な電力がなかなか得られない場合には、昇圧用蓄電素子18の内部に増幅機能を持たせることで入力電圧を増幅器によりゲインさせ、通信装置本体回路を十分駆動できるまでの出力電力が得られるまで、昇圧用蓄電素子18の内部素子に電力を一定量蓄積する。
【0045】
昇圧用蓄電素子18に、一定時間、通信装置本体回路を駆動することのできる電力が確保できた場合は、その出力電力を直接に通信装置本体基板12へ供給することにより携帯電話機を駆動する。また、熱電素子9による発電量が、昇圧用蓄電素子18の電力備蓄量を上回った場合は、余った電力を充電用バッテリー19に対して供給し、充電用バッテリー19を充電するものとする。
【0046】
また、携帯電話機の外部にAC/DC変換アダプタ21をケーブルとコネクタ22を介して接続した場合には、外部のAC100V電源20を利用しての携帯電話機の駆動が可能となる。具体的には、AC/DC変換アダプタ21をAC100V電源20のコンセントに差し込むと、AC100V電源20はAC/DC変換アダプタ21により本携帯電話機の駆動に必要な直流電圧に変換され、接続したケーブルとコネクタ22を介して携帯電話内部にその直流電力が取り込まれる。携帯電話機に引き込まれた電力は、通信装置本体基板12へ送られ、携帯電話機を直接駆動することを可能にするとともに、充電用バッテリー19の充電量が十分でない場合は、充電用バッテリー19側にも電力が供給され、充電できる構造とする。
【0047】
次に、図5に示す供給電力の優先順位の概念図に沿って、本携帯電話機への給電について説明する。
【0048】
先ず、AC/DC変換アダプタ21が接続されていない状態であり(図5のステップS1でN)、かつ充電用バッテリー19の出力電力が十分である場合は(ステップS2でY)、充電用バッテリー19の出力電力により通信装置本体回を駆動するものとする(ステップS3)。
【0049】
これに対して、充電用バッテリー19から十分な出力電力が得られないが(ステップS2でN)、昇電圧用蓄電素子18の出力電力が携帯電話機を駆動するのに十分な量が得られるときは(ステップS4でY)、昇電圧用蓄電素子18の出力電力により通信装置本体回を駆動するものとする(ステップS5)。
【0050】
充電用バッテリー19から十分な出力電力が得られず(ステップS2でN)、かつ昇電圧用蓄電素子18の出力電力が携帯電話機を駆動するのに十分な量も得られないときは(ステップS4でN)、熱電素子9による充電状態とするか、あるいは充電待機状態とする(ステップS6)。
【0051】
一方、AC/DC変換アダプタ21が接続されている状態の場合は(ステップS1でY)、AC100V電源20からのAC100VをAC/DC変換アダプタ21がDCに変換して通信装置本体基板12へ供給する(ステップS7)。また、ステップS6において充電待機状態であれば、充電用バッテリー素子19を充電する(ステップS7)。すなわち、この際は、AC100V電源20により携帯通信装置を駆動させつつ、同時にバッテリー容量が空となっている充電用バテッリー19を充電するのである。このように外部電源を利用する手段があることは実用上便利である。
【0052】
最後に、本発明が上記各実施例に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施例は適宜変更され得ることは明らかである。
【0053】
【発明の効果】
以上に詳細かつ具体的に説明したように、本発明によれば、実施可能性を伴って、以下の効果が得られることが実感できるであろう。
【0054】
第1に、発電機能を携帯通信機器に内蔵した構成としたため、スペースの制約がないので、装置の外形を小型化できる。
【0055】
第2に、熱電素子により発電する構成としたため、機械的な部品の使用が不要となるので、磨耗や劣化の心配が無く、経年変化による劣化が少ない。振動やショック対策などにも配慮する必要がない。
【0056】
第3に、第2の効果の波及効果として使用部品が節約できるので、構造がシンプルとなり、コストを低く押さえることが可能となる。
【0057】
第4に、熱発電による発電が基本のため、全体としてランニングコストが安くて済むとともに、外部のACアダプター(AC/DC変換アダプタ)を用いた場合には、充電池を速く充電できる。
【0058】
また、以上に詳細かつ具体的にに説明したため、本発明によれば、従来技術3に対する前述の多くの疑義が下記のようにして解消する。
【0059】
第1に、携帯通信機器を手で握るだけで、体温により上昇した装置裏面の温度(高温)と、外気に触れて裏面より低くなる表面の温度(低温)との間の温度差を熱発電素子が感知することにより発電は常に自動的にスタートするため、初期状態で蓄電池に容量がなかったとしても発電機の始動に影響が出るようなことはない。また、常時暗い場所で使用する環境下であっても、装置の停止を心配する必要がない。
【0060】
第2に、携帯通信装置単体での使用の場合は、比較的小容量の昇電圧用蓄電素子への充電が先に短時間に行われるため、充電用バッテリーの容量がゼロとなっていても、それほど時間をかけずに携帯通信機器の使用が可能になる。
【0061】
第3に、充電用バッテリーは携帯通信機器からすぐに脱着が可能なように取り付けられていることから、充電用バッテリーの寿命が尽きた場合にいつでも交換可能である。このように、乾電池を使用しなくて済むため環境面に優しい。
【0062】
第4に、昇電圧用蓄電素子と装置充電池の容量が空で、装置として完全にバッテリー切れ状態であったとしても、AC100V電源があれば外部ACアダプター(AC/DC変換器)を接続することにより携帯通信機器に直接電力を供給することができるので、充電時間を待つことなく、すぐに携帯通信機器を駆動することが可能である。その際、AC電源100Vにより装置を駆動させつつ、同時にバッテリー容量が空となっている充電池を充電することが可能である。
【0063】
更に、昇電圧用蓄電素子と充電池とが同時にバッテリー切れになる場合を除いて、昇電圧用蓄電素子内の電力か、もしくは充電用バッテリーの電力を消費しつつ、携帯通信機器を駆動するが、バッテリーを消費しつつも熱発電を同時に行うことが可能なので、バッテリーの寿命を延長させる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発電機能を備えた携帯電話機の外観を示す斜視図
【図2】図1に示した携帯電話機の表面を垂直に縦(長手方向)にスライスした状態で横から見た断面図
【図3】図2における熱電素子の内部構造を示す断面図
【図4】本発明の電源部の一構成例を示す図
【図5】本発明におけるに供給電力の優先順位を示す概念図
【符号の説明】
1 テンキー
2 操作ボタン
3 液晶面
4 スピーカー
5 マイク
6 放熱孔
7 外壁
8 蓄熱材
9 熱電素子
10 熱伝導板
11 断熱材
12 通信装置本体基板
13 導体
14 N型半導体
15 P型半導体
16 プラス電極
17 マイナス電極
18 昇電圧用蓄電素子
19 充電用バッテリー
20 AC100V電源
21 AC/DC変換アダプタ
22 コネクタ
【発明の属する技術分野】
本発明は、発電機能を備えた携帯電話機,PHSあるいはコードレス電話機(以下、「携帯通信機器」と記す)に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の技術については、これまでにも数多くの考案がされてきており、その多くは、太陽電池(ソーラーパネル)を用いて、ソーラーエネルギーを電気エネルギーに変換するグループ(従来技術1)と、電話機本体に振動を与えたり、電話機につまみを設けて手動で引っ張るなどの動作をすることで、何らかの運動エネルギーを発生させ、歯車・カムギアなどを介して伝達し、コイル・磁石により電気エネルギーに変換させるグループ(従来技術2)に分類され得る。
【0003】
例えば、従来技術1としては、太陽電池パネルを携帯電話のストラップにつけた「太陽発電機能付き携帯電話機用ストラップ」(特開2001−268198)や、携帯電話のケースに太陽電池を設置して充電させる「携帯無線端末用ケース」(特開2000−175720)等を挙げることができる。
【0004】
また、従来技術2としては、手動によって糸を介して歯車を回転させてトルクを生み出し、磁石とコイルを介して最終的に電気変換させる発電装置を内蔵した「手動発電装置を備えた携帯電話機」(特開2001−257615)や、携帯電話,携帯パソコン,携帯ラジオの電池パックに発電装置をつけ、ドラムに巻かれた糸を引っ張ることで回転力から電力を発生させる「手動発電機内蔵電池パック」(特開2001−189152)等が知られている。
【0005】
ところで、金属や半導体材料に温度差を与えて両端に電位差を生じさせるゼーベック効果を利用した熱発電は、以前から宇宙開発の分野において最も頻繁に利用されている発電方式である。近年では、特に腕時計などの分野においてもゼーベック効果を利用した熱発電を行う腕時計が一般に普及しつつあるものの、携帯電話やPHSやコードレス電話といった携帯通信機器においては、ゼーベック効果を利用した熱発電による製品は存在しない。今日、広汎に普及した携帯電話は、手で握って使用されるにもかかわらず、掌から得られる体温を利用した熱発電による製品は皆無である。
【0006】
この点、本願発明との対比において留意すべきは、特開2001−189690に記載されている「携帯無線電話機」(従来技術3)であろうか。この携帯無線電話機は、基本的には、小型の熱発電装置たる発電手段を携帯電話装置に内蔵し、蓄電池もしくは乾電池を充電するというものである。常時は蓄電池もしくは乾電池を使用し、一定時間使用後に発電手段により充電し、外部電源による充電は基本的には行わないとする。
【0007】
発電手段は、手動式発電機、あるいは運動エネルギー・ソーラーエネルギー・熱エネルギー・燃料電池を使用する発電機や、あるいは2種類以上の発電装置から構成されるとするが、熱エネルギーの発電手段についての具体的な記述はされていない。公報の記載を引用すると、「運動エネルギー・ソーラーエネルギー・熱エネルギー・燃料電池を使用する。」とあり、熱エネルギー変換に関する具体的な発電手段についての記述はない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術1では、携帯電話など電話機表面に必ずソーラーパネルを設置する必要があるので、電話機表面にソーラーパネルの設置スペースを考慮する必要があり、スペースの制約が発生してしまうという問題がある。そのため、ソーラーパネルが占有する面積分だけ、電話機表面における他の部品の実装面積が制限されるので、携帯電話機などの小型通信機器の外形は、ソーラーパネルの実装面積分だけ大きくなってしまう。
【0009】
更に、ソーラーエネルギーでは十分な光量が得られないところでは充電ができなくなるため、例えば真夜中に野外などで機器を使用し続けた場合には、仮にバッテリー不足になっても充電することは不可能であるという問題もある。
【0010】
また、従来技術2では、手動あるいは自動で運動エネルギーを発生させる際や、最終的にコイルあるいは磁石を動作させて運動エネルギーを電気エネルギーに変換させる際に、そのエネルギーを伝達する手段として一般的に歯車やカムギア、あるいはネジといった部品が使用されるが、これらの部品は互いに物理的に接触していることから、使用頻度が多ければ多いほど、磨耗などによる劣化が発生しやすいという問題がある。
【0011】
また、歯車やカムギアなどが存在する構造上、当然、装置が物理的なショックなどに対して弱くなる。更には、装置内部における歯車やカムギア等の部品により、占有空間もかなり多くとられることになるため、部品の実装面での問題が発生し、装置を小型化し難い。部品数量が多い分、コストも高くなる。
【0012】
また、従来技術3は、従来技術1の問題点および従来技術2の問題点を解消するが、外部AC電源による充電は一切しないシステムとなっていて非現実的であり、以下のような多くの疑義を生じさせる。
【0013】
第1に、発電手段により蓄電池を充電し、蓄電池によって発電手段をスタートさせる構成の場合、その蓄電池の容量が空の状態では、発電手段をスタートさせることができないということである。発電手段が手動式発電機の場合は、作動時に所定の救助信号を発信する手段を有するとなっているが、この時、仮に蓄電池の容量がゼロの場合は発信ボタンを押しても電源が得られないために信号を発信することはできず、結果として手動式発電機をスタートさせることができない。
【0014】
第2に、常時電源としては蓄電池を使用することが基本となっており、その出力レベルの状態をモニタし、一定時間使用後、あるいは出力レベルの低下が一定値に達すると、発電手段による充電が行われるようになって おり、常時発電/充電をするのはないので、不便なシステムではないかということである。
【0015】
第3に、同公報に記載されている蓄電池というのは、ニッカド電池あるいはニッケル水素電池あるいはリチウムイオン電池などの充電可能な電池を示すと解釈できるが、そうとすると、蓄電池が一定の出力レベルを確保できるまでは、ある程度の充電時間がかかることになり、その充電期間は装置を使用できず、これでは、外部AC100V電源により手軽に安価に急速充電さうることができないということである。
【0016】
第4に、蓄電池は装置内部に取り込まれてしまっているが、蓄電池がニッカド電池あるいはニッケル水素電池あるいはリチウムイオン電池の場合は、通常1〜2年程度寿命があり、蓄電池が使用不能になった場合には交換不可能であるということである。
【0017】
第5に、乾電池を複数個備え、各乾電池あるいは蓄電池を切り替えて使用可能な構成の場合、乾電池を使用すると乾電池の実装スペースの分だけ装置が大きく重くなってしまうということである。また、ランニングコストが高くなるし、乾電池の使用は環境にとっても優しくない。更に、乾電池に切り替えている間に、蓄電池が充電されるという構造になっているわけではないので、蓄電池の電力が消費された場合には、充電するまでは装置が使用不可能な状態となってしまう。
【0018】
本発明の目的は、以上の諸問題を解消して、小型で耐久性があるとともに、外部充電機能を不要化し発電機能を備えた現実的な携帯通信機器を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の発電機能を備えた携帯通信機器は、人の手で握られる裏面付近に熱電素子を配置し、また上面および側面には放熱手段を施すことにより、裏面の高温と外気に触れる表面および側面の低温との温度差によるゼーベック効果を利用して熱発電を行うことを特徴とするものである。
【0020】
より詳しくは、本発明の発電機能を備えた携帯通信機器は、人の手で握られる携帯通信機器の裏面外壁(図2の7)内側全体には敷き詰められ、掌から伝わる体温による熱を効果的に蓄積・保温する蓄熱材(図2の8)と、蓄熱材からの熱を受けてゼーベック効果により熱エネルギーを電気エネルギーに変換するための熱電素子(図2の9)と、本携帯通信機器の通信機能を実現ための動作をする電気回路を搭載し、上面を除いて断熱材で取り囲まれている通信装置本体基板(図2の12)と、熱電素子に接触する形で熱伝導効率の良い材質で作られ、かつ断熱材(図2の11)で取り囲まれている通信装置本体基板の側面に廻り込みながら最終的に本携帯通信機器の表面に続く形状の熱伝導板(図2の10)とを設けたことを特徴とする。
【0021】
その結果、電力を得るための熱電素子や放熱板としての熱伝導板は、携帯通信装置の表裏面となるケースの部分を兼ねるか、もしくはケース内側全体に薄く配置すればよく、また、ソーラーパネルあるいは歯車・カムギア・コイル・磁石などの部品が不要となるため、携帯通信機器の内外部における設置場所を考慮する必要が無くなり、従来技術1や従来技術2のもつ実装スペースの制約という問題が解決でき、携帯通信機器全体を更に小型化することも可能になる。
【0022】
また、本発明では携帯通信機器を手で握るだけで、体温により上昇した携帯通信機器裏面の温度(高温)と、外気に触れて裏面よりは低くなる表面の温度(低温)との間の温度差を熱発電素子が感知して発電は自動的にスタートするため、従来技術3のように初期状態で蓄電池に容量がなかったとしても発電機の始動に影響が出るようなことはない。
【0023】
また、携帯通信装置において使用される充電用バッテリーの容量がゼロとなった場合は、従来技術3では、蓄電池がある程度充電されるまでの一定期間は装置が使用不可となる問題点があったが、本発明においては、携帯通信機器単体での使用の場合は、比較的小容量の昇電圧用蓄電素子への充電が先に短時間に行われるため、従来技術3ほどの時間をかけずに携帯通信機器は使用可能になる。
【0024】
また、携帯通信機器の外部にコネクタとケーブルを介してAC/DC変換アダブターを接続すれば、AC100V電源から変換された直流電源を充電用バッテリーに対して供給でき、充電可能となるだけでなく、充電用バッテリーを介さずにAC/DC変換アダブターの出力電力をダイレクトに通信装置本体基板へ供給することも可能であるため、充電を待たずにすぐに装置を使用することができる。
【0025】
また、充電用バッテリーは携帯通信機器からすぐに脱着が可能なように取り付けられていることから、充電用バッテリーの寿命が尽きた場合にいつでも交換可能である。
【0026】
また、予め充電用バッテリーを複数個用意しておけば、携帯通信機器に実装した充電用バッテリーの容量が空になった場合にいつでも交換可能であり、乾電池よりも小型化できることから、従来技術3のように乾電池を使用する必要はなく、環境にも優しい。
【0027】
【発明の実施の形態】
本発明の上記および他の目的、特徴および利点を明確にすべく、以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施の形態につき詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明の一実施例としての熱発電装置を内蔵した携帯電話機の外観を示した斜視図である。図1において、この携帯電話機のテンキー1や操作ボタン2や液晶面3が設けられている面(以下、「表面」と記す)には、放熱のための孔(放熱孔6)がところどころに開けあけられている。スピーカー4やマイク5などの音声の送受信用に使用される本来備わっている孔も、放熱の機能を兼ねており、これらの孔の数が多めな構造になっていること以外は、一般の携帯電話機の外形と略同じである。
【0029】
図2は、図1に示した携帯電話機の表面を垂直に縦(長手方向)にスライスした状態で、横から見た断面図を示す。図2において、上側が表面、下側が裏面(掌が接触する面)を示す。
【0030】
携帯電話の表面には、携帯電話機の基本的な機能に係わるテンキー1や操作ボタン2などのボタン類,表面上で情報を表示するための液晶面3,スピーカー4,マイク5などと共に、放熱孔6をなるべく数多く設けるなどの工夫を行う。同様に、携帯電話機の側面にも放熱孔6を数多く設置する。放熱孔6は放熱の機能を持たせると共に、携帯電話機のデザインにもうまく溶け込む形状とする。最終的には、熱電素子9が裏面で掌から伝わる体温による高温と、表面からの放熱による低温の差が極力大きくなるような構造とする。
【0031】
裏面は携帯電話機のケースとしての外壁7で形成されている。外壁7には熱伝導効率の良い材質のものを使用する。外壁7の内側全体には蓄熱材8を敷き、掌から伝わる体温による熱を効果的に蓄積・保温できるようにして、熱電素子9に伝わる熱のロスを極力防止する。また、蓄熱材8の更に上を覆うように熱電素子9を実装し、熱電素子9は、蓄熱材8からの熱を受けて、ゼーベック効果により、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する。
【0032】
更に、熱電素子9の上には、熱電素子9に接触する形で熱伝導効率の良い材質で作られた熱伝導板10を置き、携帯電話機の側面に廻り込みながら、最終的に表面に続く形状としており、放熱板を兼ねている。このような構造により、本携帯電話機の裏面や内部に発生した熱を携帯電話機の表面から外部へと効果的に放熱するとともに、熱伝導板10に接触する側の熱電素子9の面が可能な限り低温となり得るような構造とする。
【0033】
携帯電話機の中心部には、熱伝導板10によって包まれる形で、携帯電話機の通信装置本体基板12を配置する。携帯電話機の通信装置本体基板12は、通信機能を実現ための動作をする電気回路(以下、「通信装置本体回路」と記す)を搭載している。通信装置本体基板12は、上面を除いて断熱材11で取り囲まれる。このような構造により、通信装置本体基板12における発熱が熱電素子9の表面に伝わるのを極力防止し、上述の熱電素子9の表裏温度差を担保している。
【0034】
また、図2には、熱電素子9,昇電圧用蓄電素子18および充電用バッテリ19を含む電源部(詳細は図4に示す)と、外部電源から充電用バッテリー19を充電し、または外部電源から通信装置本体基板12へ直接に給電するためのコネクタ22が携帯電話機の左方に示されている。コネクタ22は、外部AC/DC変換アダプタ21を本携帯電話機に接続するためのものである。また、充電用バッテリー19は本携帯電話機に着脱可能である。
【0035】
図3は、図2に示した熱電素子9の内部構造を示す。図3において、N型半導体14およびP型半導体15を一定間隔で横方向に交互に配置する。N型半導体14とP型半導体15は、上下端部において導体13により直列に接続されつつ、蓄熱材8と低温となる熱伝導板10によって上下から挟みこんだサンドイッチ構造とする。蓄熱材8は、携帯電話機を使用するときに掌で握られることによって体温が伝わって高温となり、一方、熱伝導板10は放熱孔6から大気への熱放散によって低温となる。N型半導体14とP型半導体15の間は、導体13による接続個所を除いて断熱材11が充填される。
【0036】
このような構造の結果、蓄熱材8と熱伝導板10とで温度差が生じた場合には、ゼーベック(Seebeck Effect)効果に基づいて、直列接続の始端と終端に設けられたプラス電極16と、マイナス電極17との間に電位差が生じる。ゼーベック効果とは、異種金属を接合して、2接点間に温度差をつけると電圧を発生する周知の現象であり、ドイツの物理学者Thomas Johann Seebeckによって発見されたものである。プラス電極16は、熱電素子から得られる電力のプラス側の電極であって、N型半導体16から得られる電子を吸引する。マイナス電極17は、熱電素子から得られる電力のマイナス側の電極であって、P型半導体15から得られるホールを吸引する。
【0037】
なお、図3は、図面の煩雑化を回避するために簡略化したものであるが、なるべく高出力な電力を得るためには、N型半導体14とP型半導体15のセットとなる半導体の数量は可能な限り多く配置することが望ましい。
【0038】
図4は、本実施例の携帯電話機について、その電力を供給するルートを示した概念図である。電源部には、先ず電力を得るための熱電素子9と、通信装置本体基板12に供給するための一定電圧値を確保するために電力を蓄え、場合によっては電力を増幅する機能を有する昇電圧用蓄電素子18を備え、また、大容量の電力が蓄電可能で、携帯電話機から簡単に取外し可能な充電用バッテリー19を実装している。昇電圧用蓄電素子18は、通信装置本体基板12を駆動可能な電力が蓄積されるまで蓄電素子9からの電力を一定量一次的に溜め込むバッファである。なお、必要な電圧が十分に得られない場合には、電圧増幅機能をもたせるようにする。充電用バッテリー19はニッカド充電池もしくはニッケル水素充電池もしくはリチウムイオン充電電池などであってよい。
【0039】
昇電圧用蓄電素子18は、携帯電話機の通信装置本体基板12へ直接電力を供給する他、充電用バッテリー19への充電を可能としている。また、電源部はコネクタ22を介して、外部にAC/DC変換アダプタ21を接続可能としており、外部にAC100V電源20が存在した場合に、AC/DC変換アダプタ21を利用して交流を直流に変換し、充電用バッテリー19に対して電力を送り込むことで充電を可能としている。その場合は携帯電話機の通信装置本体基板12へも直接電力を供給可能で、携帯電話機をダイレクトに駆動可能な構造としている。
【0040】
以下、本実施例の携帯電話機の動作について説明する。本携帯電話機の通信機能は一般の携帯電話機と同様であるため省略し、ここでは、本発明に特徴的な熱発電を中心に説明する。
【0041】
本携帯電話機の使用者は、電源ON状態で携帯電話機により通信する場合、または電源ON通信待機状態で携帯電話機を手に持って持ち歩く場合、または電源OFFの状態で手に持って持ち歩く場合において、携帯電話機を手に持った、あるいは手で握る状態となっている。このような場合には、図2で示した携帯電話機の裏面側の外壁7を中心に手が携帯電話機に接触するため、主に外壁7の部分の温度が体温により上昇し、その熱が蓄熱材8に伝導して蓄積され、ついには蓄熱材8に接触している熱電素子9の表面温度(蓄熱材8に触れている部分)が上昇する。
【0042】
一方、携帯電話機の中心部には通信機能動作を受け持つ通信装置本体基板12が存在するため、通信装置本体基板12に搭載されている通信装置本体回路による発熱がある。しかし、通信装置本体基板12は上面を除いては全て断熱材11により囲った状態になっており、また、通信装置本体基板12の上部には、放熱孔6をいくつか設けた放熱効果の高い熱伝導板10が、常に外気に触れた状態で熱電素子9の接触部分へと延長した状態で実装されている。このため、通信装置本体回路による発熱を効率良く大気に放出し、その結果、熱電素子9の表面温度(熱伝導板10に触れている部分)が下降する。
【0043】
この結果、図3に示した熱電素子9の熱伝導板10側の温度(低温)と蓄熱材8側(高温)との間に温度差が発生する。低温部と高温部の間に挟まれた部分は、図3に示すN型半導体14とP型半導体15がN型、P型、N型、P型、N型、P型・・・N型、P型というように、交互に直列に配置された状態となっている。このように、N型半導体14とP型半導体15という異なる素材の金属に対して熱が加わることで、ゼーベック効果により、片側の末端である電子をキャリアとするN型半導体のプラス電極16と、もう一方の末端であるホールをキャリアとするP型半導体のマイナス電極17との間に起電力が発生する。
【0044】
ここで発生した起電力は、通信装置本体回路を十分駆動できるまでの電力が蓄積されるまで、図4に示すように昇圧用蓄電素子18に蓄積される。十分な電力がなかなか得られない場合には、昇圧用蓄電素子18の内部に増幅機能を持たせることで入力電圧を増幅器によりゲインさせ、通信装置本体回路を十分駆動できるまでの出力電力が得られるまで、昇圧用蓄電素子18の内部素子に電力を一定量蓄積する。
【0045】
昇圧用蓄電素子18に、一定時間、通信装置本体回路を駆動することのできる電力が確保できた場合は、その出力電力を直接に通信装置本体基板12へ供給することにより携帯電話機を駆動する。また、熱電素子9による発電量が、昇圧用蓄電素子18の電力備蓄量を上回った場合は、余った電力を充電用バッテリー19に対して供給し、充電用バッテリー19を充電するものとする。
【0046】
また、携帯電話機の外部にAC/DC変換アダプタ21をケーブルとコネクタ22を介して接続した場合には、外部のAC100V電源20を利用しての携帯電話機の駆動が可能となる。具体的には、AC/DC変換アダプタ21をAC100V電源20のコンセントに差し込むと、AC100V電源20はAC/DC変換アダプタ21により本携帯電話機の駆動に必要な直流電圧に変換され、接続したケーブルとコネクタ22を介して携帯電話内部にその直流電力が取り込まれる。携帯電話機に引き込まれた電力は、通信装置本体基板12へ送られ、携帯電話機を直接駆動することを可能にするとともに、充電用バッテリー19の充電量が十分でない場合は、充電用バッテリー19側にも電力が供給され、充電できる構造とする。
【0047】
次に、図5に示す供給電力の優先順位の概念図に沿って、本携帯電話機への給電について説明する。
【0048】
先ず、AC/DC変換アダプタ21が接続されていない状態であり(図5のステップS1でN)、かつ充電用バッテリー19の出力電力が十分である場合は(ステップS2でY)、充電用バッテリー19の出力電力により通信装置本体回を駆動するものとする(ステップS3)。
【0049】
これに対して、充電用バッテリー19から十分な出力電力が得られないが(ステップS2でN)、昇電圧用蓄電素子18の出力電力が携帯電話機を駆動するのに十分な量が得られるときは(ステップS4でY)、昇電圧用蓄電素子18の出力電力により通信装置本体回を駆動するものとする(ステップS5)。
【0050】
充電用バッテリー19から十分な出力電力が得られず(ステップS2でN)、かつ昇電圧用蓄電素子18の出力電力が携帯電話機を駆動するのに十分な量も得られないときは(ステップS4でN)、熱電素子9による充電状態とするか、あるいは充電待機状態とする(ステップS6)。
【0051】
一方、AC/DC変換アダプタ21が接続されている状態の場合は(ステップS1でY)、AC100V電源20からのAC100VをAC/DC変換アダプタ21がDCに変換して通信装置本体基板12へ供給する(ステップS7)。また、ステップS6において充電待機状態であれば、充電用バッテリー素子19を充電する(ステップS7)。すなわち、この際は、AC100V電源20により携帯通信装置を駆動させつつ、同時にバッテリー容量が空となっている充電用バテッリー19を充電するのである。このように外部電源を利用する手段があることは実用上便利である。
【0052】
最後に、本発明が上記各実施例に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施例は適宜変更され得ることは明らかである。
【0053】
【発明の効果】
以上に詳細かつ具体的に説明したように、本発明によれば、実施可能性を伴って、以下の効果が得られることが実感できるであろう。
【0054】
第1に、発電機能を携帯通信機器に内蔵した構成としたため、スペースの制約がないので、装置の外形を小型化できる。
【0055】
第2に、熱電素子により発電する構成としたため、機械的な部品の使用が不要となるので、磨耗や劣化の心配が無く、経年変化による劣化が少ない。振動やショック対策などにも配慮する必要がない。
【0056】
第3に、第2の効果の波及効果として使用部品が節約できるので、構造がシンプルとなり、コストを低く押さえることが可能となる。
【0057】
第4に、熱発電による発電が基本のため、全体としてランニングコストが安くて済むとともに、外部のACアダプター(AC/DC変換アダプタ)を用いた場合には、充電池を速く充電できる。
【0058】
また、以上に詳細かつ具体的にに説明したため、本発明によれば、従来技術3に対する前述の多くの疑義が下記のようにして解消する。
【0059】
第1に、携帯通信機器を手で握るだけで、体温により上昇した装置裏面の温度(高温)と、外気に触れて裏面より低くなる表面の温度(低温)との間の温度差を熱発電素子が感知することにより発電は常に自動的にスタートするため、初期状態で蓄電池に容量がなかったとしても発電機の始動に影響が出るようなことはない。また、常時暗い場所で使用する環境下であっても、装置の停止を心配する必要がない。
【0060】
第2に、携帯通信装置単体での使用の場合は、比較的小容量の昇電圧用蓄電素子への充電が先に短時間に行われるため、充電用バッテリーの容量がゼロとなっていても、それほど時間をかけずに携帯通信機器の使用が可能になる。
【0061】
第3に、充電用バッテリーは携帯通信機器からすぐに脱着が可能なように取り付けられていることから、充電用バッテリーの寿命が尽きた場合にいつでも交換可能である。このように、乾電池を使用しなくて済むため環境面に優しい。
【0062】
第4に、昇電圧用蓄電素子と装置充電池の容量が空で、装置として完全にバッテリー切れ状態であったとしても、AC100V電源があれば外部ACアダプター(AC/DC変換器)を接続することにより携帯通信機器に直接電力を供給することができるので、充電時間を待つことなく、すぐに携帯通信機器を駆動することが可能である。その際、AC電源100Vにより装置を駆動させつつ、同時にバッテリー容量が空となっている充電池を充電することが可能である。
【0063】
更に、昇電圧用蓄電素子と充電池とが同時にバッテリー切れになる場合を除いて、昇電圧用蓄電素子内の電力か、もしくは充電用バッテリーの電力を消費しつつ、携帯通信機器を駆動するが、バッテリーを消費しつつも熱発電を同時に行うことが可能なので、バッテリーの寿命を延長させる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発電機能を備えた携帯電話機の外観を示す斜視図
【図2】図1に示した携帯電話機の表面を垂直に縦(長手方向)にスライスした状態で横から見た断面図
【図3】図2における熱電素子の内部構造を示す断面図
【図4】本発明の電源部の一構成例を示す図
【図5】本発明におけるに供給電力の優先順位を示す概念図
【符号の説明】
1 テンキー
2 操作ボタン
3 液晶面
4 スピーカー
5 マイク
6 放熱孔
7 外壁
8 蓄熱材
9 熱電素子
10 熱伝導板
11 断熱材
12 通信装置本体基板
13 導体
14 N型半導体
15 P型半導体
16 プラス電極
17 マイナス電極
18 昇電圧用蓄電素子
19 充電用バッテリー
20 AC100V電源
21 AC/DC変換アダプタ
22 コネクタ
Claims (8)
- 人の手で握られる裏面付近に熱電素子を配置し、また上面および側面には放熱手段を施すことにより、前記裏面の高温と外気に触れる前記表面および側面の低温との温度差によるゼーベック効果を利用して熱発電を行うことを特徴とする発電機能を備えた携帯通信機器。
- 発電機能を備えた携帯通信機器において、
人の手で握られる前記携帯通信機器の裏面外壁の内側全体には敷き詰められ、掌から伝わる体温による熱を効果的に蓄積・保温する蓄熱材と、
前記蓄熱材からの熱を受けてゼーベック効果により熱エネルギーを電気エネルギーに変換するための熱電素子と、
本携帯通信機器の通信機能を実現ための動作をする電気回路を搭載し、上面を除いて断熱材で取り囲まれている通信装置本体基板と、
前記熱電素子に接触する形で熱伝導効率の良い材質で作られ、かつ前記断熱材で取り囲まれている通信装置本体基板の側面に廻り込みながら最終的に本携帯通信機器の表面に続く形状の熱伝導板とを設けたことを特徴とする発電機能を備えた携帯通信機器。 - 前記熱電素子は、
断熱材の充填により一定間隔で交互に配置された複数のP型半導体およびN型半導体と、
前記P型半導体とN型半導体列の上下端部において前記P型半導体とN型半導体を直列接続した導体と、
前記直列接続した導体の一方の端部に設けられ前記N型半導体から得られる電子を吸引するマイナス電極と、
前記直列接続した導体の他方の端部に設けられ前記P型半導体から得られるホールを吸引するプラス電極とで構成し、
前記導体を前記蓄熱材と前記熱伝導板によって上下から挟んで全体をサンドイッチ状の構造としたことを特徴とする請求項2に記載の発電機能を備えた携帯通信機器。 - 前記本携帯通信機器の表面または側面に複数の放熱孔を設けたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の発電機能を備えた携帯通信機器。
- 前記通信装置本体基板に供給するための一定電圧値を確保するために前記熱電素子からの電力を蓄え、場合によっては電力を増幅する機能を有する昇電圧用蓄電素子を設けたことを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の発電機能を備えた携帯通信機器。
- 前記昇電圧用蓄電素子からの電力を蓄電して前記本携帯通信機器に供給可能であって本携帯通信機器に着脱可能な充電用バッテリーを設けたことを特徴とする請求項5に記載の発電機能を備えた携帯通信機器。
- AC100V電源を一定直流電圧に変換して前記充電用バッテリーに対して供給する外部AC/DC変換アダプタがコネクタを介して接続可能であり、前記一定直流電圧は前記充電用バッテリーの充電にも使用されることを特徴とする請求項6に記載の発電機能を備えた携帯電話機。
- 前記携帯通信機器は携帯電話機であることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の発電機能を備えた携帯通信機器。
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