JP2004055998A - 半導体装置の製造方法及び半導体製造装置及びこれを用いた半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】加熱保持が必要な気化経路をなくし、安定した成膜性能を有する半導体装置の製造方法及び半導体製造装置及びこれを用いた半導体装置を提供する。
【解決手段】処理ステップS1に示すように、処理室内に被成膜ウェハを搬入し、所定温度範囲に加熱する。例えば、一枚の被成膜ウェハが配置された支持台が加熱され被成膜ウェハが所定温度範囲に昇温される。次に、処理ステップS2に示すように、CVD処理室内において被成膜ウェハを所定回転数で回転させる。例えば、上記支持台が回転制御される機構を含み、所定回転数で被成膜ウェハを回転させる。次に、処理ステップS3に示すように、上記CVD成膜に必要な液化原料を噴霧状態にして上記回転した被成膜ウェハに供給する。噴霧状態にする方式は、好ましくはインクジェット方式を利用する。
【選択図】 図1
【解決手段】処理ステップS1に示すように、処理室内に被成膜ウェハを搬入し、所定温度範囲に加熱する。例えば、一枚の被成膜ウェハが配置された支持台が加熱され被成膜ウェハが所定温度範囲に昇温される。次に、処理ステップS2に示すように、CVD処理室内において被成膜ウェハを所定回転数で回転させる。例えば、上記支持台が回転制御される機構を含み、所定回転数で被成膜ウェハを回転させる。次に、処理ステップS3に示すように、上記CVD成膜に必要な液化原料を噴霧状態にして上記回転した被成膜ウェハに供給する。噴霧状態にする方式は、好ましくはインクジェット方式を利用する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に高誘電体膜を用いたトランジスタ素子のゲート絶縁膜やキャパシタ絶縁膜の形成に適用される半導体装置の製造方法及び半導体製造装置及びこれを用いた半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
LSI、DRAM製品等に構成される、ゲート絶縁膜やキャパシタ絶縁膜により高誘電体の絶縁膜が用いられるようになってきた。このような高誘電体の絶縁膜は熱CVD法で成膜されるのが一般的である。また、金属膜の成膜にも熱CVD法が用いられる。熱CVD法では、液化CVD原料を気化器と呼ばれる高温炉で液体から気体に状態変化させてからCVD炉内に導入させる方法が主流である。これにより、加熱されたウェハ上に所定のCVD膜が形成される。CVD方式であるため、優れた膜厚均一性と高カバレッジ性能が確保できることは周知のとおりである。
【0003】
図4は、従来のCVD成膜方法を示す概略図である。液槽40に入った液化CVD原料41は、液体マスフローコントロール弁42を介して適量が導出され、気化器43において気体状態に変化させられる。気体状態となった原料ガスGASがCVD装置44の真空(または減圧)チャンバ45内に導入される。これにより、支持台に配備されたヒータ46で所定温度に加熱されたウェハWaf上に対し所定の成膜がなされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の熱CVD法としては、液化CVD原料を気化させる気化器43、気化器43から反応炉であるチャンバ45に至るまでの配管47、及びチャンバ45内において、再液化を防止しなければならない。よって、これらの気化経路における低温部となる箇所は加熱保持箇所として高温保持する必要がある。
【0005】
現状では、このような方式を用いる液化CVD原料の多くは気化温度が150℃以上と極めて高い温度を必要とする。このため、上記加熱保持箇所はテープヒータやブロックヒータなど多くの加熱部品と保温材料を要し、かつ、多くの電気エネルギーを消費している。
【0006】
また、安定した成膜性能を確保するために、これらの加熱保持箇所は一定の温度に安定加熱する必要がある。しかしながら、図示しないエア弁や圧力計など装置稼動に必要な部材が点在しており、150℃以上の高温状態を維持して均一に加熱することは極めて困難である。
【0007】
本発明は上記のような事情を考慮してなされたもので、加熱保持が必要な気化経路をなくすると共に安定した成膜性能を有する半導体装置の製造方法及び半導体製造装置及びこれを用いた半導体装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、
処理室内において被成膜ウェハを所定温度範囲に加熱する工程と、
前記処理室内において被成膜ウェハを所定回転数で回転させる工程と、
CVD成膜に必要な液化原料を噴霧状態にして前記回転した被成膜ウェハに供給する工程と、
を具備したことを特徴とする。
【0009】
上記本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、CVD成膜に必要な液化原料を被成膜ウェハ面上に直接噴霧する。気体状態を維持する必要はなく加熱保持が必要な気化経路をなくせる。これにより、プロセスコストの低減に寄与する。
【0010】
なお、前記液化原料を噴霧状態にする方式としてインクジェット方式を利用することを特徴とする。インクジェット方式によって、より細かい粒子の液化原料噴霧が達成できる。
【0011】
また、本発明に係る半導体装置は、上記いずれか記載の半導体装置の製造方法を用いて成膜がなされたことを特徴とする。プロセスコストの低減によって、より安価な半導体装置の量産が期待できる。
【0012】
本発明に係る半導体製造装置は、
CVD成膜に必要な液化原料を含む液槽と、
前記液槽から所定量の液化原料を送出する流量制御機構と、
前記流量制御機構からの液化原料を噴霧状態にして出力するインクジェット機構と、
処理室内において被成膜ウェハを所定温度範囲に加熱する加熱制御機構と、
前記処理室内において被成膜ウェハを所定回転数で回転させる回転制御機構と、
を具備し、
前記加熱制御機構及び回転制御機構により加熱、回転した被成膜ウェハに対し前記インクジェット機構によりCVD成膜に必要な液化原料を噴霧状態にして供給することを特徴とする。
【0013】
上記本発明に係る半導体製造装置によれば、流量制御機構を介してCVD成膜に必要な液化原料をインクジェット機構により被成膜ウェハ面上に直接噴霧する。気体状態を維持する必要はなく加熱保持が必要な気化経路をなくせる。インクジェット方式によって、より細かい粒子の液化原料噴霧が達成できる。これにより、メンテナンスコストの低減、安価な製造装置提供に寄与する。
【0014】
なお、前記インクジェット機構は、前記被成膜ウェハの半径に沿う列状に形成された複数のインクジェットノズル孔を有し、このノズル孔それぞれから液化原料が噴射されることを特徴とする。より効率的な被成膜ウェハへの液化原料噴霧に寄与する。
また、前記インクジェット機構は、インクジェットノズルが前記被成膜ウェハ中心側から外周側に移動する駆動部を有することを特徴とする。ウェハ面内でさらに均一な供給が期待できる。
【0015】
また、本発明に係る半導体装置は、上記いずれか記載の半導体製造装置を用いて成膜がなされたことを特徴とする。これにより、メンテナンスコストの低減、安価な製造装置によってより安価な半導体装置の量産が期待できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す流れ図である。処理ステップS1に示すように、処理室内に被成膜ウェハを搬入し、所定温度範囲に加熱する。例えば、一枚の被成膜ウェハが配置された支持台が加熱され被成膜ウェハが所定温度範囲に昇温される。
【0017】
次に、処理ステップS2に示すように、CVD処理室内において被成膜ウェハを所定回転数で回転させる。例えば、上記支持台が回転制御される機構を含み、所定回転数(例えば1000rpm以上)にまで被成膜ウェハを回転させる。このとき、処理室内は所望のCVD膜の圧力状態を保っている。
【0018】
次に、処理ステップS3に示すように、上記CVD成膜に必要な液化原料を噴霧状態にして上記回転した被成膜ウェハに供給する。噴霧状態にする方式は、好ましくはインクジェット方式を利用する。これにより、膜厚均一性の優れた薄膜形成が達成される。
【0019】
上記実施形態に係る半導体装置の製造方法によれば、CVD成膜に必要な液化原料を被成膜ウェハ面上に直接噴霧する。気体状態を維持する必要はなく加熱保持が必要な気化経路をなくせる。これにより、プロセスコストの低減に寄与する。このような方法を用いて製造された半導体装置は、プロセスコストの低減によって、より安価な量産が期待できる。
【0020】
図2は、本発明の第2実施形態に係る半導体製造装置の構成を示す概略図である。液槽10にはCVD成膜に必要な液化CVD原料11が含まれる。液化CVD原料11としては様々あり、例えば、ペンタエトキシタンタルやRu、BST((Ba,Sr)TiO3)系の成膜に利用される。液体マスフローコントロール弁12は適量の液化CVD原料11を流量制御し、配管13に送出する。インクジェット機構14は、CVD処理室15内において液化原料を噴霧状態にして出力する。CVD処理室15内では、被成膜ウェハWafを所定温度範囲に加熱制御するヒーター装備の支持台16が配備されている。この支持台16は回転制御機構17に連動しており、所定温度の被成膜ウェハWafを所定回転数で回転させることができる。
【0021】
上記加熱制御された支持台16及び回転制御機構17により加熱、回転した被成膜ウェハWafに対し、インクジェット機構14が、必要な液化CVD原料11を噴霧状態にして供給する。これにより、膜厚均一性の優れた薄膜形成が達成される。
【0022】
上記実施形態に係る半導体製造装置によれば、流量制御機構であるマスフローコントロール弁12を介して液化CVD原料11をインクジェット機構14により被成膜ウェハ面上に直接噴霧する。このような構成によって、気体状態を維持する必要はなく加熱保持が必要な気化経路をなくせる。インクジェット機構14によって、より細かい粒子の液化原料噴霧が達成できる。これにより、メンテナンスコストの低減、安価な製造装置提供に寄与する。また、このような半導体製造装置を用いて製造された半導体装置は、メンテナンスコストの低減、安価な製造装置によってより安価な半導体装置の量産が期待できる。
【0023】
図3は、上記図2のインクジェット機構14におけるインクジェットヘッドの構成を示す概略図である。インクジェットヘッド30は、噴霧すべき液化CVD原料11を収容する液収容部31と、弾性板部材32を隔てて液体を駆動する圧電部材33を含む。液収容部31は、液収容室311から制御弁312を経て液被圧室313に繋がり、液被圧室313からインクジェットノズル314に至る。すなわち、圧力制御方式で複数のインクジェットノズル314から液化CVD原料11を噴霧状にして吐出する。インクジェット機構14は、インクジェットヘッド30を被成膜ウェハWafの中心側から外周側に移動する駆動部を有する。これにより、ウェハ面内均一性に優れた液化原料噴霧に寄与する。
【0024】
上記インクジェットヘッド30の構成が一つあるいは複数個配列されてもよい。インクジェットノズル314は、少なくとも被成膜ウェハWafの半径に沿うように列状に設けられるようにしてもよい。さらに好ましくはこの構成のインクジェット機構14は、少なくともインクジェットノズル314の配列間隔の距離分だけ被成膜ウェハWafの中心側から外周側に移動する駆動部を有するようにすればよい。これにより、ウェハ面内均一性に優れより効率的な被成膜ウェハへの液化原料噴霧に寄与する。
【0025】
上記各実施形態によれば、液化CVD原料は流量制御を介して被成膜ウェハ面上に直接噴霧される。これにより、気体状態を維持する構成と異なり、多くの加熱部品と保温材料、かつ、多くの電気エネルギーを必要とすることはない。また、インクジェット方式によって、より細かい粒子の液化原料噴霧が達成され、膜厚ばらつきの少ない成膜の実現が期待できる。プロセスコスト、メンテナンスコストの低減により、安価な製造装置提供に寄与する。また、これらのコスト低減によって、より安価な半導体装置の量産が期待できる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、液化CVD原料は流量制御を介して被成膜ウェハ面上に直接噴霧される。これにより、気体状態を維持する必要はなく加熱保持が必要な気化経路をなくせる。また、インクジェット機構を利用しより細かい粒子の液化原料噴霧、ばらつきの少ない成膜が達成できる。メンテナンスも含めたコスト低減された半導体製造装置の提供、安価で高信頼性の半導体装置の量産が期待できる。この結果、加熱保持が必要な気化経路をなくすると共に安定した成膜性能を有する半導体装置の製造方法及び半導体製造装置及びこれを用いた半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す流れ図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る半導体製造装置の構成を示す概略図である。
【図3】図2のインクジェット機構14におけるインクジェットヘッドの構成を示す概略図である。
【図4】従来のCVD成膜方法を示す概略図である。
【符号の説明】
S1〜S3…処理ステップ
10…液槽
11…液化CVD原料
12…液体マスフローコントロール弁
13…配管
14…インクジェット機構
15…CVD処理室
16…支持台
17…回転制御機構
30…インクジェットヘッド
31…液収容部
311…液収容室
312…制御弁
313…液被圧室
314…インクジェットノズル
32…弾性板部材
33…圧電部材
Waf…被成膜ウェハ
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に高誘電体膜を用いたトランジスタ素子のゲート絶縁膜やキャパシタ絶縁膜の形成に適用される半導体装置の製造方法及び半導体製造装置及びこれを用いた半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
LSI、DRAM製品等に構成される、ゲート絶縁膜やキャパシタ絶縁膜により高誘電体の絶縁膜が用いられるようになってきた。このような高誘電体の絶縁膜は熱CVD法で成膜されるのが一般的である。また、金属膜の成膜にも熱CVD法が用いられる。熱CVD法では、液化CVD原料を気化器と呼ばれる高温炉で液体から気体に状態変化させてからCVD炉内に導入させる方法が主流である。これにより、加熱されたウェハ上に所定のCVD膜が形成される。CVD方式であるため、優れた膜厚均一性と高カバレッジ性能が確保できることは周知のとおりである。
【0003】
図4は、従来のCVD成膜方法を示す概略図である。液槽40に入った液化CVD原料41は、液体マスフローコントロール弁42を介して適量が導出され、気化器43において気体状態に変化させられる。気体状態となった原料ガスGASがCVD装置44の真空(または減圧)チャンバ45内に導入される。これにより、支持台に配備されたヒータ46で所定温度に加熱されたウェハWaf上に対し所定の成膜がなされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の熱CVD法としては、液化CVD原料を気化させる気化器43、気化器43から反応炉であるチャンバ45に至るまでの配管47、及びチャンバ45内において、再液化を防止しなければならない。よって、これらの気化経路における低温部となる箇所は加熱保持箇所として高温保持する必要がある。
【0005】
現状では、このような方式を用いる液化CVD原料の多くは気化温度が150℃以上と極めて高い温度を必要とする。このため、上記加熱保持箇所はテープヒータやブロックヒータなど多くの加熱部品と保温材料を要し、かつ、多くの電気エネルギーを消費している。
【0006】
また、安定した成膜性能を確保するために、これらの加熱保持箇所は一定の温度に安定加熱する必要がある。しかしながら、図示しないエア弁や圧力計など装置稼動に必要な部材が点在しており、150℃以上の高温状態を維持して均一に加熱することは極めて困難である。
【0007】
本発明は上記のような事情を考慮してなされたもので、加熱保持が必要な気化経路をなくすると共に安定した成膜性能を有する半導体装置の製造方法及び半導体製造装置及びこれを用いた半導体装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る半導体装置の製造方法は、
処理室内において被成膜ウェハを所定温度範囲に加熱する工程と、
前記処理室内において被成膜ウェハを所定回転数で回転させる工程と、
CVD成膜に必要な液化原料を噴霧状態にして前記回転した被成膜ウェハに供給する工程と、
を具備したことを特徴とする。
【0009】
上記本発明に係る半導体装置の製造方法によれば、CVD成膜に必要な液化原料を被成膜ウェハ面上に直接噴霧する。気体状態を維持する必要はなく加熱保持が必要な気化経路をなくせる。これにより、プロセスコストの低減に寄与する。
【0010】
なお、前記液化原料を噴霧状態にする方式としてインクジェット方式を利用することを特徴とする。インクジェット方式によって、より細かい粒子の液化原料噴霧が達成できる。
【0011】
また、本発明に係る半導体装置は、上記いずれか記載の半導体装置の製造方法を用いて成膜がなされたことを特徴とする。プロセスコストの低減によって、より安価な半導体装置の量産が期待できる。
【0012】
本発明に係る半導体製造装置は、
CVD成膜に必要な液化原料を含む液槽と、
前記液槽から所定量の液化原料を送出する流量制御機構と、
前記流量制御機構からの液化原料を噴霧状態にして出力するインクジェット機構と、
処理室内において被成膜ウェハを所定温度範囲に加熱する加熱制御機構と、
前記処理室内において被成膜ウェハを所定回転数で回転させる回転制御機構と、
を具備し、
前記加熱制御機構及び回転制御機構により加熱、回転した被成膜ウェハに対し前記インクジェット機構によりCVD成膜に必要な液化原料を噴霧状態にして供給することを特徴とする。
【0013】
上記本発明に係る半導体製造装置によれば、流量制御機構を介してCVD成膜に必要な液化原料をインクジェット機構により被成膜ウェハ面上に直接噴霧する。気体状態を維持する必要はなく加熱保持が必要な気化経路をなくせる。インクジェット方式によって、より細かい粒子の液化原料噴霧が達成できる。これにより、メンテナンスコストの低減、安価な製造装置提供に寄与する。
【0014】
なお、前記インクジェット機構は、前記被成膜ウェハの半径に沿う列状に形成された複数のインクジェットノズル孔を有し、このノズル孔それぞれから液化原料が噴射されることを特徴とする。より効率的な被成膜ウェハへの液化原料噴霧に寄与する。
また、前記インクジェット機構は、インクジェットノズルが前記被成膜ウェハ中心側から外周側に移動する駆動部を有することを特徴とする。ウェハ面内でさらに均一な供給が期待できる。
【0015】
また、本発明に係る半導体装置は、上記いずれか記載の半導体製造装置を用いて成膜がなされたことを特徴とする。これにより、メンテナンスコストの低減、安価な製造装置によってより安価な半導体装置の量産が期待できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す流れ図である。処理ステップS1に示すように、処理室内に被成膜ウェハを搬入し、所定温度範囲に加熱する。例えば、一枚の被成膜ウェハが配置された支持台が加熱され被成膜ウェハが所定温度範囲に昇温される。
【0017】
次に、処理ステップS2に示すように、CVD処理室内において被成膜ウェハを所定回転数で回転させる。例えば、上記支持台が回転制御される機構を含み、所定回転数(例えば1000rpm以上)にまで被成膜ウェハを回転させる。このとき、処理室内は所望のCVD膜の圧力状態を保っている。
【0018】
次に、処理ステップS3に示すように、上記CVD成膜に必要な液化原料を噴霧状態にして上記回転した被成膜ウェハに供給する。噴霧状態にする方式は、好ましくはインクジェット方式を利用する。これにより、膜厚均一性の優れた薄膜形成が達成される。
【0019】
上記実施形態に係る半導体装置の製造方法によれば、CVD成膜に必要な液化原料を被成膜ウェハ面上に直接噴霧する。気体状態を維持する必要はなく加熱保持が必要な気化経路をなくせる。これにより、プロセスコストの低減に寄与する。このような方法を用いて製造された半導体装置は、プロセスコストの低減によって、より安価な量産が期待できる。
【0020】
図2は、本発明の第2実施形態に係る半導体製造装置の構成を示す概略図である。液槽10にはCVD成膜に必要な液化CVD原料11が含まれる。液化CVD原料11としては様々あり、例えば、ペンタエトキシタンタルやRu、BST((Ba,Sr)TiO3)系の成膜に利用される。液体マスフローコントロール弁12は適量の液化CVD原料11を流量制御し、配管13に送出する。インクジェット機構14は、CVD処理室15内において液化原料を噴霧状態にして出力する。CVD処理室15内では、被成膜ウェハWafを所定温度範囲に加熱制御するヒーター装備の支持台16が配備されている。この支持台16は回転制御機構17に連動しており、所定温度の被成膜ウェハWafを所定回転数で回転させることができる。
【0021】
上記加熱制御された支持台16及び回転制御機構17により加熱、回転した被成膜ウェハWafに対し、インクジェット機構14が、必要な液化CVD原料11を噴霧状態にして供給する。これにより、膜厚均一性の優れた薄膜形成が達成される。
【0022】
上記実施形態に係る半導体製造装置によれば、流量制御機構であるマスフローコントロール弁12を介して液化CVD原料11をインクジェット機構14により被成膜ウェハ面上に直接噴霧する。このような構成によって、気体状態を維持する必要はなく加熱保持が必要な気化経路をなくせる。インクジェット機構14によって、より細かい粒子の液化原料噴霧が達成できる。これにより、メンテナンスコストの低減、安価な製造装置提供に寄与する。また、このような半導体製造装置を用いて製造された半導体装置は、メンテナンスコストの低減、安価な製造装置によってより安価な半導体装置の量産が期待できる。
【0023】
図3は、上記図2のインクジェット機構14におけるインクジェットヘッドの構成を示す概略図である。インクジェットヘッド30は、噴霧すべき液化CVD原料11を収容する液収容部31と、弾性板部材32を隔てて液体を駆動する圧電部材33を含む。液収容部31は、液収容室311から制御弁312を経て液被圧室313に繋がり、液被圧室313からインクジェットノズル314に至る。すなわち、圧力制御方式で複数のインクジェットノズル314から液化CVD原料11を噴霧状にして吐出する。インクジェット機構14は、インクジェットヘッド30を被成膜ウェハWafの中心側から外周側に移動する駆動部を有する。これにより、ウェハ面内均一性に優れた液化原料噴霧に寄与する。
【0024】
上記インクジェットヘッド30の構成が一つあるいは複数個配列されてもよい。インクジェットノズル314は、少なくとも被成膜ウェハWafの半径に沿うように列状に設けられるようにしてもよい。さらに好ましくはこの構成のインクジェット機構14は、少なくともインクジェットノズル314の配列間隔の距離分だけ被成膜ウェハWafの中心側から外周側に移動する駆動部を有するようにすればよい。これにより、ウェハ面内均一性に優れより効率的な被成膜ウェハへの液化原料噴霧に寄与する。
【0025】
上記各実施形態によれば、液化CVD原料は流量制御を介して被成膜ウェハ面上に直接噴霧される。これにより、気体状態を維持する構成と異なり、多くの加熱部品と保温材料、かつ、多くの電気エネルギーを必要とすることはない。また、インクジェット方式によって、より細かい粒子の液化原料噴霧が達成され、膜厚ばらつきの少ない成膜の実現が期待できる。プロセスコスト、メンテナンスコストの低減により、安価な製造装置提供に寄与する。また、これらのコスト低減によって、より安価な半導体装置の量産が期待できる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、液化CVD原料は流量制御を介して被成膜ウェハ面上に直接噴霧される。これにより、気体状態を維持する必要はなく加熱保持が必要な気化経路をなくせる。また、インクジェット機構を利用しより細かい粒子の液化原料噴霧、ばらつきの少ない成膜が達成できる。メンテナンスも含めたコスト低減された半導体製造装置の提供、安価で高信頼性の半導体装置の量産が期待できる。この結果、加熱保持が必要な気化経路をなくすると共に安定した成膜性能を有する半導体装置の製造方法及び半導体製造装置及びこれを用いた半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す流れ図である。
【図2】本発明の第2実施形態に係る半導体製造装置の構成を示す概略図である。
【図3】図2のインクジェット機構14におけるインクジェットヘッドの構成を示す概略図である。
【図4】従来のCVD成膜方法を示す概略図である。
【符号の説明】
S1〜S3…処理ステップ
10…液槽
11…液化CVD原料
12…液体マスフローコントロール弁
13…配管
14…インクジェット機構
15…CVD処理室
16…支持台
17…回転制御機構
30…インクジェットヘッド
31…液収容部
311…液収容室
312…制御弁
313…液被圧室
314…インクジェットノズル
32…弾性板部材
33…圧電部材
Waf…被成膜ウェハ
Claims (7)
- 処理室内において被成膜ウェハを所定温度範囲に加熱する工程と、
前記処理室内において被成膜ウェハを所定回転数で回転させる工程と、
CVD成膜に必要な液化原料を噴霧状態にして前記回転した被成膜ウェハに供給する工程と、
を具備したことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記液化原料を噴霧状態にする方式としてインクジェット方式をを利用することを特徴とした請求項1記載の半導体装置の製造方法。
- 前記[請求項1]または[請求項2]いずれか記載の半導体装置の製造方法を用いて成膜がなされたことを特徴とする半導体装置。
- CVD成膜に必要な液化原料を含む液槽と、
前記液槽から所定量の液化原料を送出する流量制御機構と、
前記流量制御機構からの液化原料を噴霧状態にして出力するインクジェット機構と、
処理室内において被成膜ウェハを所定温度範囲に加熱する加熱制御機構と、
前記処理室内において被成膜ウェハを所定回転数で回転させる回転制御機構と、
を具備し、
前記加熱制御機構及び回転制御機構により加熱、回転した被成膜ウェハに対し前記インクジェット機構によりCVD成膜に必要な液化原料を噴霧状態にして供給することを特徴とする半導体製造装置。 - 前記インクジェット機構は、前記被成膜ウェハの半径に沿う列状に形成された複数のインクジェットノズルを有し、このノズルそれぞれから液化原料が噴霧吐出されることを特徴とする請求項4記載の半導体製造装置。
- 前記インクジェット機構は、インクジェットノズルが前記被成膜ウェハ中心側から外周側に移動する駆動部を有することを特徴とする請求項4または5記載の半導体製造装置。
- 前記[請求項4]〜[請求項6]いずれかに記載の半導体製造装置を用いて成膜がなされたことを特徴とする半導体装置。
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JP2002214148A JP2004055998A (ja) | 2002-07-23 | 2002-07-23 | 半導体装置の製造方法及び半導体製造装置及びこれを用いた半導体装置 |
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---|---|---|---|---|
JP2007049128A (ja) * | 2005-07-12 | 2007-02-22 | Seiko Epson Corp | 製膜装置 |
JP2009211599A (ja) * | 2008-03-06 | 2009-09-17 | Hitachi Ltd | マッピング定義作成システムおよびマッピング定義作成プログラム |
-
2002
- 2002-07-23 JP JP2002214148A patent/JP2004055998A/ja not_active Withdrawn
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