JP2004053498A - 顕微鏡画像解析装置とその画像解析方法 - Google Patents

顕微鏡画像解析装置とその画像解析方法 Download PDF

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山口 幸志
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Abstract

【課題】本発明は、明視野で2次元スライス画像を得ることで物体を3次元的に解析できる顕微鏡画像解析装置とその画像解法析方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の顕微鏡画像解析装置と顕微鏡画像解析方法は、載置テーブル6の高さ方向の移動に伴ってカメラ部9が2次元の顕微鏡画像の撮影を繰り返し、各高さの顕微鏡画像に対して画像処理部が所定の周波数成分情報を抽出するとともに、変化点抽出手段が高さ方向に周波数成分情報の差分計算を行って変化点を抽出し、変化点とその対応する位置情報に基づいて、周波数成分が支配的となる被写体の存在情報を得ることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2次元スライス画像を複数枚撮影することにより細胞のような微小物体を生きたまま観察することができ、更に微小な物体とこの微小物体とを区別することができ、これらの存在情報を抽出可能な顕微鏡画像解析装置、及びその画像解析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近の医療の進歩は目覚しい。ヒトゲノムの解読は一段落し、遺伝子治療も実用化の段階を迎えようとしている。そして、今もっとも多くの期待を寄せられているのが再生医療である。米国のウィスコンシン大学が1998年にヒトの幹細胞の作製に成功し、不可能と思われていた再生医療がにわかに現実味を帯びてきている。よく知られているように成長した細胞は、分裂しても皮膚の細胞は皮膚、筋肉の細胞は筋肉にしかなれない。しかし、この幹細胞は様々の細胞に変化し得るもので再生医療の中核となるものである。
【0003】
ところで、幹細胞には、受精卵から作る胚性幹細胞(ES細胞)と、体内の組織にある体性幹細胞の2種類がある。胚性幹細胞は多様な組織に成長し得る可能性を秘めていて体性幹細胞より使い易いが、再生医療に用いる場合には拒絶反応や倫理上の問題がある。そこで、骨髄や骨盤等から採取できる体性幹細胞によって再生医療を進められないかに関心が集まり、先端的な研究が進められている。
最近報告されたところでは、皮膚移植のために骨髄の体性幹細胞を皮膚に変えたり、心筋梗塞を起こした心臓に体性幹細胞を移植して新しい血管をつくる等の治療が試験的に行われている。
【0004】
さて、このような再生医療の進展のためには再生医療を支える周辺技術の進歩が欠かせない。中でも処理対象の細胞を観察する観察装置は最も基本的な技術であり、従来、蛍光顕微鏡や共焦点レーザ顕微鏡が使用されてきた。これらは試料を蛍光色素で染色しその蛍光像を取得し、その蛍光像取得情報をパーソナルコンピュータにより画像処理し、それをモニタに表示するものである。図11(a)は従来の蛍光顕微鏡システムの構成図、図11(b)は従来の蛍光微分顕微鏡装置の構成図である。図11(a)において、101は蛍光顕微鏡、102はモニタ、103はパーソナルコンピュータ(以下パソコン)、104は試料である。
【0005】
従来の蛍光顕微鏡101は、試料104を蛍光色素で染色し、その蛍光像が取得されると、その蛍光像取得信号SINがパソコン103に出力される。蛍光像取得信号SINはパソコン103内で信号処理されて蛍光像取得データに変換され、当該データはパソコン103によりモニタ102を駆動する画像表示信号に変換される。これによって、モニタ102に試料104の蛍光像が表示される。なお、蛍光顕微鏡101に代えて、共焦点レーザ顕微鏡を用いるのでもまったく同一である。蛍光色素で染色するのは、染色無しで細胞を観察した場合にはコントラストが低すぎ、細胞の画像の取得などできないためである。しかし、こうした染色方法の多くは細胞を殺してしまう。そこで最近では生きた細胞を観察するために、生体染色用の色素(GPF)が開発され、細胞内のイオン濃度動態や、細胞電位の測定を生きた状態の細胞で観察できるようになった。しかし、蛍光像取得信号SINをパソコン103によって画像処理した場合には、蛍光染色された細胞を人間の感覚としてみたとき、単なる濃淡画像としてしか捉えることしかできなかった。しかも、再生医療においては蛍光染色された細胞を使うことはできない。
【0006】
そこで、蛍光顕微鏡または共焦点レーザ顕微鏡を改良した蛍光微分顕微鏡装置(特開平7−244239号公報)が提案された。図11(b)において、105は試料の蛍光像を取得する画像取得手段、106は蛍光像を微分処理して蛍光微分データDOUTを出力する微分演算手段、107は蛍光微分データDOUTに基づいて蛍光画像を表示する表示手段、108は試料である。
【0007】
画像取得手段105には、蛍光顕微鏡や共焦点レーザ顕微鏡が用いられる。また、微分演算手段106は、試料108の蛍光像取得信号SINをA/D変換して蛍光像取得データDINに変換する信号処理部106Aと、蛍光像取得データDINを平滑化するデータ平滑部106Bと、平滑化された蛍光像取得データDINを二次微分して蛍光微分データDOUTを出力する微分演算部106Cとから構成されるものである。これにより、この従来の蛍光微分顕微鏡装置は、試料108の蛍光微分画像情報を生成し、人間の感覚として細胞内外の微細構造を凹凸として感じる陰影像として観察することができるようになる。しかしこの蛍光微分顕微鏡装置も、蛍光色素で染色しなければ役に立たたないものであった。
【0008】
また、このほか試料に染色をすることなく、透過光路上の位相差をコントラストまたは凹凸像として検出する位相差顕微鏡も開発されている。この位相差顕微鏡は、細胞内の組織構造に染色することなく、細胞の観察が可能である。しかし、位相差顕微鏡のシステムには、比較的強い透過光が必要であり、強力な照明光源や収束レンズ等の光学系を追加する必要があった。またコントラストや凹凸像は検出できるものの、例えば光軸方向(高さ方向)に何層か細胞等が積み重なったような状態を検出したときには、高さ方向の全情報が重なり、一体どのような組織構造なのか分からないものであった。また、光軸方向の各位置における断層データを得るのは難しいものであった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、蛍光顕微鏡や共焦点レーザ顕微鏡は、細胞を観察するとき蛍光色素で染色する必要があり、多くは細胞を殺してしまうものであった。生体染色用の色素を用いることができるが、蛍光染色された細胞は再生医療には使えない。すなわち、蛍光顕微鏡や共焦点レーザ顕微鏡は基本的に再生医療には用いることができないものであった。この点、明視野透過顕微鏡なら無処理のまま観察できるが、そのままでは細胞を観察することはできない。
【0010】
また、蛍光顕微鏡や共焦点レーザ顕微鏡によって得られた画像は、人間の感覚として立体感を感じさせるものでなく、単に濃淡画像にすぎないものであった。
しかも取得されるデータは空間の測定点に1対1で対応しており、試料全体を測定するためには空間全体を走査しなければならなかった。従って蛍光顕微鏡や共焦点レーザ顕微鏡を使って試料を観察するのは、狭い領域に限られ、広範な領域を観察するといったニーズには適していないものであった。しかもそのデータ量は膨大であり、全空間を順次走査する必要から高速測定は難しいものであった。
レーザ光源にピンホールアレイを設け、ピンホールで多点測定を行う技術も提案されているが、高速測定には限界があるものであった。
【0011】
また、従来の蛍光微分顕微鏡装置は試料の蛍光微分画像情報を生成し、人間の感覚として微細構造を凹凸と感じる陰影像として観察できるようになるが、蛍光顕微鏡や共焦点レーザ顕微鏡を用いるもので、基本的には上述した蛍光顕微鏡や共焦点レーザ顕微鏡と同様の問題を抱えるものであった。蛍光色素で染色しなければ、せっかくの装置も役に立たないし細胞の観察はできない。従って、再生医療には用いることができないものであった。
【0012】
位相差顕微鏡は、細胞内の組織構造に染色することなく、細胞の観察が可能であるが、強力な照明光源や収束レンズ等の光学系を追加する必要があった。そして光軸方向に何層か細胞が積み重なったような状態を検出する場合、光軸方向で検出情報が混ざって、一体どのような組織構造なのか分からなくなるものであった。また、光軸方向の断層データを得るのは難しく、当然3次元情報を得るのは困難であった。
【0013】
そこで本発明は、明視野で複数の2次元スライス画像を得ることで物体を3次元的に解析できる顕微鏡画像の画像解法析方法を提供することを目的とする。
【0014】
また、本発明は、明視野で複数の2次元スライス画像を得ることで物体を3次元的に解析できる顕微鏡画像解析装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために本発明の顕微鏡画像解析装置は、載置テーブルの高さ方向の移動に伴ってカメラ部が2次元の顕微鏡画像の撮影を繰り返し、各高さの顕微鏡画像に対して画像処理部が所定の周波数成分情報を抽出するとともに、変化点抽出手段が高さ方向に周波数成分情報の差分計算を行って変化点を抽出し、変化点とその対応する位置情報に基づいて、周波数成分が支配的となる被写体の存在情報を得ることを特徴とする。
【0016】
これにより、明視野で複数の2次元スライス画像を得ることで物体を3次元的に解析することができる。
【0017】
また本発明の顕微鏡画像解析方法は、載置テーブルを高さ方向に移動させ、複数の位置でカメラ部により2次元の顕微鏡画像の撮影を行い、各高さの顕微鏡画像に対して所定の周波数成分情報を抽出するとともに、高さ方向に周波数成分情報の差分計算を行って変化点を抽出し、変化点とその対応する位置情報に基づいて、周波数成分が支配的となる被写体の存在情報を得ることを特徴とする。
【0018】
これにより、明視野で複数の2次元スライス画像を得ることで物体を3次元的に解析することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載された発明は、試料を明視野で観察することができる顕微鏡と、該試料を載置して3次元方向に移動可能な載置テーブルと、試料の2次元の顕微鏡画像を撮影することができるカメラ部と、載置テーブルの位置制御とカメラ部の撮像制御を行うことのできる機構制御部とを備え、載置テーブルの高さ方向の移動に伴ってカメラ部が2次元の顕微鏡画像の撮影を複数回繰り返し、各高さの顕微鏡画像に対して画像処理部が所定の周波数成分情報を抽出するとともに、変化点抽出手段が高さ方向に周波数成分情報の差分計算を行って変化点を抽出し、解析管理手段が、該変化点とこれと対応した位置情報に基づいて、周波数成分が支配的となる被写体の存在情報を得ることを特徴とする顕微鏡画像解析装置であって、2次元スライス画像から所定の周波数成分情報を抽出するため、この周波数成分が支配的となる被写体の情報を分離することができる。高さ方向に周波数成分情報の差分計算を行って変化点を抽出するから、空間内の被写体の存在情報を簡単に取得することができる。周波数成分情報の分離で、細胞のような微小物体、あるいはこれから分岐した極細突起、極小突起を抽出して観察できる。明視野で観察するだけであるから、細胞のような被写体を生きたまま観察することができ、再生医療の生体情報取得に欠かせないものである。変化点と位置情報から輪郭等の3次元データを抽出し、画像作成に供することができる。共焦点レーザ顕微鏡のように狭い領域を観察するのに留まらず、広い領域の分析を行える。また、データ量も共焦点レーザ顕微鏡に比べ少なくて済み、高速化も可能である。
【0020】
本発明の請求項2に記載された発明は画像処理部にはウェーブレット変換手段が設けられ、低周波成分情報と高周波成分情報に分離することを特徴とする請求項1記載の顕微鏡画像解析装置であって、ウェーブレット変換によって低周波成分情報と高周波成分情報に分離するため、低周波成分情報と高周波成分情報が同時に得られる。
【0021】
本発明の請求項3に記載された発明は、解析管理手段が低周波成分情報を解析することにより粗めの被写体の存在情報を得ることを特徴とする請求項2記載の顕微鏡画像解析装置であって、低周波成分情報として粗めの被写体情報が得られ、粗めの被写体は被写体の全体情報を示しているとともに、微細部分はともかく空間内に被写体が存在している存在情報を取得できる。
【0022】
本発明の請求項4に記載された発明は、解析管理手段が高周波成分情報を解析することにより微細な被写体の存在情報を得ることを特徴とする請求項2または3に記載の微鏡画像解析装置であって、被写体の微細部分の情報だけが高周波成分情報に含まれており、微細部分の情報が抽出できる。
【0023】
本発明の請求項5に記載された発明は、画像処理部には差分演算手段が設けられ、差分演算手段が2次元の顕微鏡画像の各点における輝度の差分を計算し、該差分によって所定の周波数成分情報を抽出することを特徴とする請求項1記載の顕微鏡画像解析装置であって、単純な差分計算によって所定の周波数成分情報を抽出できる。
【0024】
本発明の請求項6に記載された発明は、解析管理手段が、差分によって高周波成分情報を得ることにより、高周波成分が支配的となる被写体の存在情報を得ることを特徴とする請求項5記載の顕微鏡画像解析装置であって、単純な差分計算によって高周波成分が支配的となる微小物体等の被写体の存在情報が得られる。
【0025】
本発明の請求項7に記載された発明は、2つの被写体の存在情報を比較することにより、解析管理手段がこの2つの被写体の高低を認識することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の顕微鏡画像解析装置であって、2次元スライス画像では2つの被写体、例えば細胞と細胞、細胞と突起等が重なった状態の画像であっても、変化点を抽出して存在情報をえることにより、それぞれが存在する平面の高低を比較することができ、2つの被写体の高低を認識するができる。
【0026】
本発明の請求項8に記載された発明は、所定高さの平面と被写体が交差する輪郭情報から、解析管理手段が該被写体の3次元情報を得ることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の顕微鏡画像解析装置であって、変化点とその対応する位置情報から所定高さの平面と被写体が交差する輪郭情報が得られるため、輪郭情報を隣接する複数の平面で取得すれば被写体の3次元情報となる。平面の数を増せば詳しい3次元情報も可能となる。
【0027】
本発明の請求項9に記載された発明は、載置テーブルを高さ方向に移動させ、複数の位置でカメラ部により2次元の顕微鏡画像の撮影を行い、各高さの顕微鏡画像に対して所定の周波数成分情報を抽出するとともに、高さ方向に周波数成分情報の差分計算を行って変化点を抽出し、変化点とその対応する位置情報に基づいて、周波数成分が支配的となる被写体の存在情報を得ることを特徴とする顕微鏡画像解析方法であって、2次元スライス画像から所定の周波数成分情報を抽出するため、この周波数成分が支配的となる被写体の情報を分離することができる。高さ方向に周波数成分情報の差分計算を行って変化点を抽出するから、空間内の被写体の存在情報を簡単に取得することができる。周波数成分情報の分離で、細胞のような微小物体、あるいはこれから分岐した極細突起、極小突起を抽出して観察できる。明視野で観察するだけであるから、細胞のような被写体を生きたまま観察することができ、再生医療の生体情報取得に欠かせないものである。変化点と位置情報から輪郭等の3次元データを抽出し、画像作成に供することができる。
【0028】
本発明の請求項10に記載された発明は、ウェーブレット変換によって、顕微鏡画像の低周波成分情報と高周波成分情報を分離して抽出することを特徴とする請求項9記載の顕微鏡画像解析方法であって、ウェーブレット変換によって低周波成分情報と高周波成分情報に分離するため、低周波成分情報と高周波成分情報が同時に得られる。低周波成分情報として粗めの被写体情報が得られ、粗めの被写体は被写体の全体情報を示しているとともに、微細部分はともかく空間内に被写体が存在している存在情報を取得できる。被写体の微細部分の情報が高周波成分情報に含まれており、微細部分の情報が抽出できる。
【0029】
本発明の請求項11に記載された発明は、2次元の顕微鏡画像の各点における輝度の差分を計算し、該差分によって所定の周波数成分情報を抽出することを特徴とする請求項9記載の顕微鏡画像解析方法であって、単純な差分計算によって高周波成分が支配的となる微小物体等の被写体の存在情報が得られる。
【0030】
本発明の請求項12に記載された発明は、所定高さの平面と被写体が交差する輪郭情報から、該被写体の3次元情報を得ることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の顕微鏡画像解析方法であって、変化点とその対応する位置情報から所定高さの平面と被写体が交差する輪郭情報が得られるため、輪郭情報を隣接する複数の平面で取得すれば被写体の3次元情報となる。平面の数を増せば詳しい3次元情報も可能となる。
【0031】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1における顕微鏡画像解析装置とその画像解析方法について説明する。実施の形態1は血管新生をウェーブレット変換の差分で解析したものである。図1は本発明の実施の形態1における顕微鏡画像解析装置の要部外観図、図2は本発明の実施の形態1における顕微鏡画像解析装置のブロック構成図である。
【0032】
図1において、1は顕微鏡画像を解析する解析装置本体、2は顕微鏡画像や解析装置本体1で画像処理した画像を表示するLCD等の表示部、3は顕微鏡画像解析装置に入力を行うマウスやキーボード等の入力装置、3aは以下説明する顕微鏡4の操作を行うための機構操作入力装置である。
【0033】
4は細胞等を観察したり撮影する顕微鏡、4aは観察のための透過光を照射する照明部、5は細胞等の試料を多数収納して観察する透明のプラスチックやガラスから作られたマイクロタイタプレートである。6はマイクロタイタプレート5を載置して3次元的(x軸−y軸−z軸方向)に移送できる載置テーブル、6aは載置テーブル6をx軸方向に移動させることができるx軸駆動モータ、6bは載置テーブル6をy軸方向に移動させることができるy軸駆動モータ、6cは載置テーブル6をz軸方向(高さ方向)に移動させることができるz軸駆動モータである。操作用ケーブルを介して入力装置3からの入力や、機構操作入力装置3aからの入力により、x軸駆動モータ6a,y軸駆動モータ6b,z軸駆動モータ6cをそれぞれの方向に駆動することができ、各試料内で観察する位置を変更したり、2次元スライス画像(本発明の2次元の顕微鏡画像)を撮るときz軸方向に位置を変えることができるし、各試料を別の試料に交換することもできる。
連続して撮影するときは、z軸方向の位置を変化させることができる。
【0034】
さらに、7は顕微鏡4で観察を行うための接眼レンズ、8は回転可能であって選択した1つのレンズで観察するレボルバ式対物レンズ、9は載置テーブル6の移動に伴って2次元スライス画像を撮影するCCD等のカメラ部である。マイクロタイタプレート5内の細胞等の試料は、照明部4aからの光を受けて、透過光がレボルバ式対物レンズ8によって像を結び、そのまま接眼レンズ7から観察できるが、一部が分岐されカメラ部9で同時に撮影できる。得られた画像データはRGB形式からYCrCb形式のデータに変換されてカメラ用ケーブルを介して解析装置本体1に送られ、画像処理される。
【0035】
次に実施の形態1の顕微鏡画像解析装置のブロック構成について図2に基づいて説明する。図2において、11は載置テーブル6の移動制御やカメラ部9の撮像制御、その他の顕微鏡4の操作を制御する機構制御部、12は載置テーブル6を移動するためX軸駆動モータ6a,Y軸駆動モータ6b,Z軸駆動モータ6cを駆動するテーブル駆動手段、13は照明部4aを発光させる照明制御手段、14はユーザの入力でカメラ部9のフォーカス調整を行ったり、シャッタを切ったりするカメラ制御手段、14aはカメラ部9が撮影した画像データをYCrCb形式に変換して記憶部に送信する撮像手段、15は機構操作入力装置3aからの入力を機構制御部11に入力する機構操作入力部である。
【0036】
続いて、顕微鏡画像解析装置の解析装置本体1の内部構成について説明する。
16は表示部2を動作させる表示制御手段、17は入力装置3を動作させる操作入力手段である。また、18はROM(リードオンリメモリ)であり、18aはROM18内に設けられた制御プログラムを格納するプログラム格納部、19は作業領域となったりバッファとなるRAM(ランダムアクセスメモリ)、20はフラッシュメモリ等の不揮発メモリ部、20aはカメラ部9で撮影された画像データや後述するウェーブレット変換した画像データ等をメモリする画像メモリ部、21はメモリカードや光ディスク等のメモリ媒体、21aはメモリ媒体21の読出記録を行うメモリ媒体入出力部である。メモリ媒体入出力部21aは、外部情報がメモリ媒体21に格納されてここにセットされたとき、これを駆動してデータを読み出して表示させたり、データを記録するためのものである。これにより内部の不揮発メモリ部20だけでなく、多数のデータをメモリ媒体21に格納して保存整理することができる。ROM18、RAM19、不揮発メモリ部20、メモリ媒体21は顕微鏡画像解析装置の記憶部を構成する。
【0037】
次に、22は顕微鏡画像解析装置の演算と制御を行う制御演算手段である。本実施の形態1においては、制御演算手段22は中央処理装置(CPU)から構成され、プログラム格納部18a等から制御プログラムがロードされて各機能を実行する機能実現手段として構成される。同様に以下説明する解析管理手段25,変化点抽出手段26,画像生成手段27,ウェーブレット変換手段24,差分演算手段(図示しない),通信管理手段28等はいずれも、本実施の形態1においてはそれぞれ制御プログラムを中央処理装置ないし専用のプロセッサで実行して各機能を実行する機能実現手段である。これらは顕微鏡画像解析装置の解析装置制御部を構成する。但しこれらはそれぞれ各機能を実行する回路等で構成することもできる。
【0038】
23は、画像メモリ部20aに格納された画像データのフォーマットを変換して表示部2に表示できるようにしたり、周波数成分を抽出したり、画像データに処理を加える画像処理部である。24は画像処理部23に設けられたウェーブレット変換手段であり、画像データの輝度(Y)成分を周波数空間で高周波数成分と低周波数成分とに分解するものである。25は表示部2に解析入力画面を表示させ、操作入力手段17からの入力に従って画像処理を行う解析管理手段である。
【0039】
26は、z軸方向の所定位置z=zの2次元スライス画像から被写体情報、例えば微小物体情報を得るために、輝度(Y)成分をウェーブレット変換し、z=Zの平面上の各点(x,y,Z)でウェーブレット変換成分Pcz(x,y)のz軸方向の差分Δcz(x,y)=PcZ(n+1)(x,y)−PcZn(x,y)を計算し(n=1〜N)、これをz軸方向にn=1からn=Nまで繰り返して、差分Δcz(x,y)に変化が現われる変化点を求める変化点抽出手段である。変化点は差分Δcz(x,y)の極大値として検出することができる。すなわち、被写体が存在している空間と不存在の空間の境界では輝度が大きく変化し、差分Δcz(x,y)にそれが現われるからである。
【0040】
なお、このとき使用するウェーブレット変換成分Pcz(x,y)を用いたのは、ウェーブレット変換を行うことで輝度情報が高周波成分と低周波成分とに分解できるからである。被写体が極小物体の場合高周波成分が支配的となり、粗め(大き目)の微小物体は低周波成分が支配的となる。従って、ウェーブレット変換成分Pcz(x,y)としてLL成分をみれば粗めの微小物体が支配的に現われ、LH成分,HL成分,HH成分をみると極小物体が支配的に現われる。これにより極小物体の情報を得るときにはLH成分,HL成分,HH成分、粗めの微小物体情報を得るときにはLL成分を処理すれば目的の情報が得られる。そしてウェーブレット変換を多段で使用すれば、LLLL成分,LLLH成分,LLHL成分,LLHH成分,LH成分,HL成分,HH成分が得られ、さらに詳細に3次元情報分析を行うことができる。
【0041】
27は変化点抽出手段26によって検出された変化点情報と画像データ等の情報を使って新しい画像をつくる画像生成手段である。例えば入力装置3からの入力により、変化点間を補完などして所定のz=Z平面と交差する所定の大きさの物体の輪郭線データを作ったり、こうしたデータの積み重ねとして立体画像を形成することができる。このデータは解析管理手段25に渡され、解析管理手段25は入力があればいつでも画像処理部23で処理をした後、表示部2に表示させることができる。28は通信管理手段、29は通信インタフェースとなる通信入出力部である。通信管理手段28は解析結果を遠隔地に送信するためのもので、一般的なブラウザやメールソフト、FTPソフトでもよい。
【0042】
以上説明したウェーブレット変換の詳細と、血管新生の変化点抽出の詳細について説明する。図3(a)は本発明の実施の形態1におけるウェーブレット変換の構成図、図3(b)は(a)のウェーブレット変換で処理された分解成分図、図3(c)は(a)のウェーブレット変換で処理された分解成分の特徴説明図、図4は(a)は本発明の実施の形態1における血管新生時の変化点抽出説明図、図4(b)は(a)の変化点抽出で得られる差分の分布図、図5は図4(a)のz方向断面の分解図である。
【0043】
図3(a)において、31は水平処理を行う水平方向ローパスフィルタ、32は同じく水平方向ハイパスフィルタ、33は垂直処理を行う垂直方向ローパスフィルタ、34は同じく垂直方向ハイパスフィルタ、35は同じく垂直方向ローパスフィルタ、36は同じく垂直方向ハイパスフィルタ、37〜42はデータを所定の割合で間引くダウンサンプラである。実施の形態1のウェーブレット変換を行うハールウェーブレット関数(Haar Wavelet)はハイパスフィルタの伝達関数H(z)が(数1)、ローパスフィルタの伝達関数H(z)が(数2)で表される。
【0044】
【数1】
Figure 2004053498
【0045】
【数2】
Figure 2004053498
【0046】
このウェーブレット変換手段24に原画像(2次元スライス画像の輝度情報)を入力すると、図3(b)に示すように水平処理を行う水平方向ローパスフィルタ31、水平方向ハイパスフィルタ32によって、スケーリング関数を作用させたものとなる低周波情報であるL成分、ウェーブレットを作用させた高周波情報であるH成分とに分解される。これをさらに垂直処理を行う垂直方向ローパスフィルタ33、垂直方向ハイパスフィルタ34、垂直方向ローパスフィルタ35、垂直方向ハイパスフィルタ36に入力すると、スケーリング関数を作用させたことになる低周波情報のLL成分と、ウェーブレットを作用させた高周波情報であるLH成分,HL成分,HH成分とに分解される。
【0047】
ところで、ウェーブレット変換を通すことにより画像上に特徴的な変化が出現する。例えば、原画像として正方形に破線の対角線を記入したものを入力すると、図3(c)に示すように、LL成分のところではそのまま粗い構成を示すが、LH成分,HL成分のところではそれぞれ水平成分,垂直成分が抽出され、HH成分のところでは斜め方向の成分で細かい構成のものが出力される。LL成分,HH成分の他にLH成分,HL成分を利用すれば分解された画像からさらに有益な画像を構成できる。またこのウェーブレット変換手段をもう一度、すなわち2段で作用させた場合には、LLLL成分,LLLH成分,LLHL成分,LLHH成分が現われ、LLLH成分,LLHL成分,LLHH成分には中間的な大きさの物体情報の水平,垂直,斜め成分が出力される。この情報を利用すれば詳細な解析が可能になる。
【0048】
そこで、以下、血管新生時の変化点抽出を行って新生血管の3次元情報を取得する方法について説明する。実施の形態1で解析を行う微細構造は新生血管である。図4(a)に示すように、新生血管から微細なヒゲ状の微細新生血管が4本分岐されている。2次元スライス画像は、図1においてフォーカスはそのままにしてz軸駆動モータ6cを駆動し、載置テーブル5を単位ピッチずつ上下方向に移動させ、移動した各位置で繰り返し撮影を行うことにより入手できる。なお、この上下動作は機構制御部11が自動的に制御する。このような上下動作を行っては撮影し、図4(a)ではn=1〜NのN枚の2次元スライス画像を得る。n=1がz=Z、n=2がz=Z、・・・、n=Nがz=Zに対応する。
【0049】
次に、この2次元スライス画像の解析を行う。N枚の2次元スライス画像上の点(x,y)に対して、n枚目の画像(z=Z平面)と(n+1)枚目の画像(z=Zn+1平面)との間の差分Δcz(x,y)を計算し、これをn=1〜Nで繰り返し、点(x,y)におけるz軸方向の差分分布を求める。次いで点(x,y)を移動し、差分分布の算出をx−y平面全体で行う。このようにして算出した差分分布には、z=Zからz=Zまでの空間に存在する物体の境界面の位置で大きな変化が現われ、これを検出することで3次元情報を入手することが可能となる。
【0050】
そこで図4(a)の新生血管のN枚の2次元スライス画像から新生血管、とくに微細なヒゲ状の微細新生血管をどのようにして検出すのか、具体的に説明する。図4(a)において、点(x,y,z)を通るz軸と平行なラインsは、(x,y,z)と(x,y,z’)の2点で微細新生血管と交差している。同様に、点(x,y,z)を通るz軸と平行なラインsは(x,y,z)と(x,y,z’)の間に新生血管が存在している。点(x,y,z)を通るz軸と平行なラインsは(x,y,z)でヒゲ状の微細新生血管と交差している。そして、このようなラインs〜sに沿って差分Δcz(x,y)のプロットすると、各ラインにおけるz軸方向の差分分布が得られる。
【0051】
図4(b)はこの分布を示している。ラインsに沿ってはz=z近傍で2つの極大値、z=z’近傍で2つの極大値が検出される。また、ラインsに沿ってはz=zとz=z’でそれぞれ1つずつ極大値が検出され、ラインsに沿ってはz=z近傍で2つの極大値が検出される。これは点(x,y)ではz=z、z=z’近傍で極小の物体が存在していることを示し、点(x,y)ではz=zとz=z’の間に大きな物体が存在していることを示している。また、点(x,y)ではz=z近傍に極小の物体が存在していることが分かる。これらの極大値のペアが平面上に連なって輪郭を示すことにより、物体が存在していることの境界情報(存在情報)が入手される。言い換えればこの極大値は境界情報の基礎情報ということができる。
【0052】
実施の形態1においては、原画像にウェーブレット変換を行った画像を使用する。すなわち、N枚の低周波情報であるLL成分と、高周波情報であるLH成分,HL成分,HH成分、とくにHH成分の2次元画像の点(x,y)に対して、n枚目の画像(z=Z平面)と(n+1)枚目の画像(z=Zn+1平面)との間の差分Δcz(x,y)をn=1〜Nで繰り返して計算し、ウェーブレット変換画像の点(x,y)におけるz軸方向の差分分布を求めるものである。これにより、LL成分の差分分布には、z=Zからz=Zまでの各平面における粗めの物体の境界面情報が現われ、HH成分の差分分布には、z=Zからz=Zまでの各平面の微細もしくは微小物体の境界面情報が現われる。
【0053】
ところで2次元スライス画像には焦点が合っていない物体も撮影されている。
焦点が合っていない場合、輝度が小さく薄い像となっているため、差分も小さく、差分の大きくなるz=Z平面付近の物体情報だけを抽出することができる。図5において、(a)はz=z(=Z)に焦点を合わせた2次元スライス画像、(b)はz=z(=Z)に焦点を合わせた2次元スライス画像、(c)はz=z(=Z)に焦点を合わせた2次元スライス画像である。但しn=1,2,・・,k,・・,l,・・,m,・・,Nである。(a)(c)では新生血管と微細なヒゲ状の微細新生血管が1本ずつ濃い像となっており、他のヒゲ状の微細新生血管はやや薄い像となっている。(b)では微細なヒゲ状の微細新生血管はすべて焦点がずれており、薄い像となっている。
【0054】
このような2次元スライス画像に対してウェーブレット変換手段24によりウェーブレット変換を行うと、(d)(e)(f)(g)のようなウェーブレット変換画像が得られる。(d)のLL成分では(a)の2次元スライス画像とほぼ同じ画像が得られ、HH成分では(x,y,z)を通るヒゲ状の微細新生血管だけがはっきりと表示される。なお、LL成分で焦点の合っていない部分の劣化が比較的小さいのは、ダウンサンプラ37,39の影響によるものと考えられる。HH成分では粗めの物体情報や焦点の合っていない部分はぼんやりと表示される。しかし、ヒゲ状の微細新生血管だけは明瞭に抽出される。(e)はz=z’の2次元スライス画像に対するウェーブレット変換画像であり、LL成分は(a)の2次元スライス画像とほぼ同じであるが、HH成分は(x,y,z’)を通るヒゲ状の微細新生血管だけがはっきりと写り、他の部分は薄く表示される。(f)のLL成分では(b)の2次元スライス画像とほぼ同じ画像が得られ、HH成分では(x,y,z)を通るすべてがぼんやりと表示される。(g)のLL成分では(c)の2次元スライス画像とほぼ同じ画像が得られ、HH成分では(x,y,z)を通るヒゲ状の微細新生血管だけがはっきりと写り、他の部分はぼんやりと表示される。
【0055】
このように各平面のLL成分、HH成分に対して、差分Δcz(x,y)をz=Z〜Zですべて求め、これを空間全体に広げるから、LL成分の差分分布には粗め物体の境界面情報が現われ、HH成分の差分分布には微細もしくは微小物体の境界面情報が現われる。図6は本発明の実施の形態1における顕微鏡画像解析装置で行う画像解析のフローチャート、図7(a)は本発明の実施の形態1における微細新生血管の輪郭情報抽出説明図、図7(b)は(a)の微細新生血管の輪郭情報の各断面における輪郭図である。
【0056】
以下、本発明の実施の形態1における顕微鏡画像解析装置で行う画像解析の手順を図6のフローチャートに基づいて説明する。新生血管の場合を想定して説明する。図4(a)の新生血管のz=Z平面の2次元スライス画像をn=1の画像から取り込む(step1)。この画像をウェーブレット変換し(step2)、差分Δcz(x,y)を計算する(step3)。その後、n=1〜Nまでのすべての計算が終了したか否かがチェックされ、n=Nの場合はstep6に進み、n=Nでなければn=n+1にインクリメントしてstep1に戻る。
【0057】
step6では、抽出するように要求されている物体の構造が微細な構造か否かが判断され、微細な構造の場合、ウェーブレット変換画像のLH成分,HL成分,HH成分のいずれか、組み合わせ若しくはすべてが選択される(step7)。新生血管ではヒゲ状の微細新生血管を観察する場合に選択される。また、微細な構造というより大まかな構造の新生血管を抽出する場合には、ウェーブレット変換画像のLL成分が選択され(step8)、差分分布から変化点が抽出される(step9)。このとき、例えば差分ΔHHz(x,y)の差分分布では、焦点の合ったところ以外は輝度が小さく、キャンセルで脱落してヒゲ状の微細新生血管だけの輪郭が浮き彫りになり、差分ΔLLz(x,y)の差分分布では新生血管の大まかな全体像が抽出される。全体像では微細新生血管はダウンサンプラの作用等もあって薄い像として表示される。
【0058】
これらを図7(a)で説明すると、このstep9の変化点はz=Z平面での差分Δcz(x,y)が大きく変化する点であり、この変化点を連ねた輪郭lが微細新生血管とz=Z平面の交差する輪郭である。差分分布の極大値で最大値を示す位置が変化点となる。同様に、z=Zn+1平面、Zn+2平面、Zn+3平面に対して差分Δcz(x,y)が大きく変化する変化点を連ね、輪郭ln+1、ln+2、ln+3がz=Zn+1平面、Zn+2平面、Zn+3平面と交差したときに境界となる輪郭線が得られる。これを別々の平面上にプロットしたものが図7(b)である。
【0059】
このようにstep9で変化点を求めると、これらの解析データが3次元情報として獲得され(step10)、すべて画像メモリ部20aに格納される。また画像データを要求したときには、画像生成手段27によって補完されて詳細な画像情報として出力されたり、観察したい対象だけに絞って表示することができる。
【0060】
なお以上の説明では、数百μm〜mmオーダの新生血管とこれから伸びたμオーダの微細なヒゲ状の微細新生血管を対象に説明したが、再生医療で扱う他の幹細胞、例えば神経幹細胞においてもまったく同様に扱える。とくに脳神経としてμm以下のオーダのニューロンと数μm〜十数μmのグロリア細胞等は、数μm離れて分かれて存在しているが、この再生医療を行うため観察するときには、これらの細胞を損なうことがあってはならない。本発明の顕微鏡画像解析装置と顕微鏡画像解析方法によれば、これが簡単に実現でき、コストもかからずそれぞれの大きさの物体に分解して観察が可能になる。さらに、詳細は実施の形態2において説明するが、細胞に菌糸が被さった状態の試料等においてもウェーブレットにより同様に解析でき、菌糸だけを明瞭に抽出することができる。解析方法は上述した通りであるから説明は省略する。図8(a)は細胞に菌糸が被さった試料の2次元スライス画像の写真による説明図、図8(b)は(a)の2次元スライス画像から菌糸だけを抽出した画像による説明図である。図8(a)(b)からも分かるように、2次元スライス画像から極細の菌糸だけを分離し、2次元画像にすることが可能である。さらに3次元情報も抽出でき、必要に応じて立体像も表示できる。
【0061】
このように実施の形態1の顕微鏡画像解析装置とその画像解析方法は、2次元スライス画像を撮影することにより、新生血管のような微小物体と、これから伸びた微細なヒゲ状の微細新生血管のような極小物体とを分離して観察することが可能になる。また、分離した極小物体の輪郭を3次元データとして抽出することができ、補完などを施すことによってさらに詳細で明確な画像や3次元データを安価に提供することができる。
【0062】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2における顕微鏡画像解析装置とその画像解析方法について説明する。実施の形態2は細胞に菌糸が被さった試料を差分だけで解析したものである。図9(a)は本発明の実施の形態2における細胞に菌糸が被さった試料の外観図、図9(b)は本発明の実施の形態2におけるx−y平面上の輝度の差分情報の説明図である。なお、実施の形態1と基本的構成に変わりがなく、図1,図2,図8(a)(b)を実施の形態2においても参照し、その詳細な説明は実施の形態1に譲って省略する。
【0063】
図9(a)において、50は細胞、51は細胞50を覆った菌糸である。このように2層を形成する試料を顕微鏡で観察した場合、菌糸51のため細部50内部はほとんど観察できない。逆に、菌糸51の観察を行う場合、細胞50の像の影響を受けて見づらく、菌糸51同士の重なりがどちらが上でどちらが下か分からないものであった。
【0064】
そこで、実施の形態2においては、z軸方向にN枚撮影した2次元スライス画像から単純に差分をとることによって菌糸51を抜き出して3次元情報を確保するものである。実施の形態1の顕微鏡画像解析装置と異なっているのは、輝度の周波数空間への写像がウェーブレット変換でなく、2次元スライス画像の各点における輝度の差分計算であり、この差分によって所定の周波数成分情報を抽出する点である。差分計算のピッチによって異なるが、小さなピッチとすることにより高周波成分、大きなピッチにより低周波成分を抽出することができる。実施の形態2においては菌糸51の情報を抽出するため小ピッチとしている。この差分の計算は画像処理部23内に設けられた差分演算手段(図示しない)によって行われる。差分演算手段も制御プログラムを中央処理装置で実行して各機能を実行する機能実現手段である。2次元スライス画像の輝度の差分から高周波成分情報を抽出したら、z軸方向に差分をとって変位点を抽出する。この処理結果は図8(b)に示したとおりである。
【0065】
実施の形態2の輝度の差分ΔYi,j(z)は、図9(a)に示すようにz=Z平面上の点(x,y)の輝度Yi,j(z)を中心に(xi−1,yj−1)、(xi+1,y)、(x,yj+1)、(xi+1,yj+1)間で計算される。すなわち、(xi−1,yj−1)の輝度Yi−1,j−1(z)、(xi+1,y)の輝度Yi+1,j(z)、(x,yj+1)の輝度Yi,j+1(z)、(xi+1,yj+1)の輝度Yi+1,j+1(z)から(数3)のように計算される。但し(数4)の関係がある。
【0066】
【数3】
Figure 2004053498
【0067】
【数4】
Figure 2004053498
【0068】
変化点は、(数3)で示す差分ΔYi,j(z)のz軸方向に関しての差分Δijz(x,y)を(数5)に従って計算し、極大値を検出することで求められる。但し、n=1〜Nである。
【0069】
【数5】
Figure 2004053498
【0070】
なお、差分ΔYi,j(z)の計算方法は(数3)だけに限られない。実施の形態2は差分計算を行うだけであるから、きわめて単純で原理的であるとともに、ダウンサンプラ37〜42がないため、ウェーブレット変換等で発生するデータ量の減少が起こらない。
【0071】
続いて、本発明の実施の形態2における顕微鏡画像解析装置で行う画像解析の手順を図10のフローチャートに基づいて説明する。図10は本発明の実施の形態2における顕微鏡画像解析装置で行う画像解析のフローチャートである。細胞を菌糸が覆った試料を想定して説明する。z=Z平面の2次元スライス画像を取り込む(step11)。この画像を高周波、低周波のフィルタ画像に変換し(step12)、差分Δijz(x,y)を計算する(step13)。その後、n=1〜Nまですべて計算が終了したか否かがチェックされ、n=Nの場合はstep16に進み、n=Nでなければn=n+1にインクリメントしてstep11に戻る。
【0072】
step16では、高周波画像または低周波画像ので差分分布から変化点が抽出される。菌糸だけを抽出する場合は、高周波画像から菌糸だけが抽出される。
低周波画像であれば細胞だけを観察できる。step16で変化点を求めると、これらの解析データが3次元情報として獲得され(step17)、すべて画像メモリ部20aに格納される。そして画像データを要求したときには、画像生成手段27によって補完されて詳細な画像情報として出力されたり、観察したい対象だけに絞って表示することができる。
【0073】
実施の形態2の顕微鏡画像解析装置は、画像処理部23の差分演算手段によって高周波成分を抽出しているが、このほかにも他の周波数変換方式である離散コサイン変換(DCT)、フーリエ変換、アダマール変換等で行っても同様である。実施の形態2と同様に図1に示す画像処理部23にこれを実行する手段が置かれる。
【0074】
このように実施の形態2の顕微鏡画像解析装置とその画像解析方法は、2次元スライス画像を撮影することにより、細胞のような微小物体と、これから伸びた微細な糸状の極細物体とを分離して観察することが可能になる。また、分離した極小物体の輪郭を3次元データとして抽出することができ、補完などを施すことによってさらに詳細で明確な画像や3次元データを安価に提供することができる。
【0075】
【発明の効果】
本発明の顕微鏡画像解析装置によれば、各高さの顕微鏡画像に対して所定の周波数成分情報を抽出するとともに、変化点抽出手段が高さ方向に周波数成分情報の差分計算を行って変化点を抽出し、変化点とその対応する位置情報に基づいて、周波数成分が支配的となる被写体の存在情報を得ることができ、2次元スライス画像から所定の周波数成分情報を抽出するため、この周波数成分が支配的となる被写体の情報を分離することができる。高さ方向に周波数成分情報の差分計算を行って変化点を抽出するから、空間内の被写体の存在情報を簡単に取得することができる。周波数成分情報の分離で、細胞のような微小物体、あるいはこれから分岐した極細突起、極小突起を抽出して観察できる。明視野で観察するだけであるから、細胞のような被写体を生きたまま観察することができ、再生医療の生体情報取得に欠かせないものである。変化点と位置情報から輪郭等の3次元データを抽出し、画像作成に供することができる。共焦点レーザ顕微鏡のように狭い領域を観察するのに留まらず、広い領域の分析を行える。また、データ量も共焦点レーザ顕微鏡に比べ少なくて済み、高速化も可能である。
【0076】
ウェーブレット変換によって低周波成分情報と高周波成分情報に分離するため、低周波成分情報と高周波成分情報が同時に得られる。低周波成分情報を解析することにより粗めの被写体情報が得られ、粗めの被写体は被写体の全体情報を示しているとともに、微細部分はともかく空間内に被写体が存在している存在情報を取得できる。高周波成分情報を解析することにより微細部分の情報が抽出できる。
【0077】
また、2次元の顕微鏡画像の各点における輝度の差分を計算し、差分によって所定の周波数成分情報を抽出するから、単純な差分計算によって所定の周波数成分情報を抽出できる。単純な差分計算によって高周波成分が支配的となる微小物体等の被写体の存在情報が得られる。
【0078】
そして2次元スライス画像では2つの被写体、例えば細胞と細胞、細胞と突起等が重なった状態の画像であっても、変化点を抽出して存在情報をえることにより、それぞれが存在する平面の高低を比較することができ、2つの被写体の高低を認識するができる。変化点とその対応する位置情報から所定高さの平面と被写体が交差する輪郭情報が得られるため、輪郭情報を隣接する複数の平面で取得すれば被写体の3次元情報となる。平面の数を増せば詳しい3次元情報も可能となる。
【0079】
本発明の顕微鏡画像解析方法によれば、各高さの顕微鏡画像に対して所定の周波数成分情報を抽出し、高さ方向に周波数成分情報の差分計算を行って変化点を抽出し、変化点とその対応する位置情報に基づいて、周波数成分が支配的となる被写体の存在情報を得るから、周波数成分が支配的となる被写体の情報を分離することができる。高さ方向に周波数成分情報の差分計算を行って変化点を抽出するから、空間内の被写体の存在情報を簡単に取得することができる。周波数成分情報の分離で、細胞のような微小物体、あるいはこれから分岐した極細突起、極小突起を抽出して観察できる。明視野で観察するだけであるから、細胞のような被写体を生きたまま観察することができ、再生医療の生体情報取得に欠かせないものである。変化点と位置情報から輪郭等の3次元データを抽出し、画像作成に供することができる。ウェーブレット変換によって低周波成分情報と高周波成分情報に分離するため、低周波成分情報と高周波成分情報が同時に得られる。単純な差分計算によって高周波成分が支配的となる微小物体等の被写体の存在情報が得られる。変化点とその対応する位置情報から所定高さの平面と被写体が交差する輪郭情報が得られるため、輪郭情報を隣接する複数の平面で取得すれば被写体の3次元情報となる。平面の数を増せば詳しい3次元情報も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における顕微鏡画像解析装置の要部外観図
【図2】本発明の実施の形態1における顕微鏡画像解析装置のブロック構成図
【図3】(a)本発明の実施の形態1におけるウェーブレット変換の構成図
(b)(a)のウェーブレット変換で処理された分解成分図
(c)(a)のウェーブレット変換で処理された分解成分の特徴説明図
【図4】(a)本発明の実施の形態1における血管新生時の変化点抽出説明図
(b)(a)の変化点抽出で得られる差分の分布図
【図5】図4(a)のz方向断面の分解図
【図6】本発明の実施の形態1における顕微鏡画像解析装置で行う画像解析のフローチャート
【図7】(a)本発明の実施の形態1における微細新生血管の輪郭情報抽出説明図
(b)(a)の微細新生血管の輪郭情報の各断面における輪郭図
【図8】(a)細胞に菌糸が被さった試料の2次元スライス画像の写真による説明図
(b)(a)の2次元スライス画像から菌糸だけを抽出した画像による説明図
【図9】(a)本発明の実施の形態2における細胞に菌糸が被さった試料の外観図
(b)本発明の実施の形態2におけるx−y平面上の輝度の差分情報の説明図
【図10】本発明の実施の形態2における顕微鏡画像解析装置で行う画像解析のフローチャート
【図11】(a)従来の蛍光顕微鏡システムの構成図
(b)従来の蛍光微分顕微鏡装置の構成図
【符号の説明】
1 解析装置本体
2 表示部
3 入力装置
3a 機構操作入力装置
4 顕微鏡
4a 照明部
5 マイクロタイタプレート
6 載置テーブル
6a x軸駆動モータ
6b y軸駆動モータ
6c z軸駆動モータ
7 接眼レンズ
8 レボルバ式対物レンズ
9 カメラ部
11 機構制御部
12 テーブル駆動手段
13 照明制御手段
14 カメラ制御手段
14a 撮像手段
15 機構操作入力部
16 表示制御手段
17 操作入力手段
18 ROM
18a プログラム格納部
19 RAM
20 不揮発メモリ部
20a 画像メモリ部
21 メモリ媒体
21a メモリ媒体入出力部
22 制御演算手段
23 画像処理部
24 ウェーブレット変換手段
25 解析管理手段
26 変化点抽出手段
27 画像生成手段
28 通信管理手段
29 通信入出力部
31 水平方向ローパスフィルタ
32 水平方向ハイパスフィルタ
33,35 垂直方向ローパスフィルタ
34,36 垂直方向ハイパスフィルタ
37〜42 ダウンサンプラ
50 細胞
51 菌糸
101 蛍光顕微鏡
102 モニタ
103 パーソナルコンピュータ
104 試料
105 画像取得手段
106 微分演算手段
107 表示手段
108 試料

Claims (12)

  1. 試料を明視野で観察することができる顕微鏡と、該試料を載置して3次元方向に移動可能な載置テーブルと、前記試料の2次元の顕微鏡画像を撮影することができるカメラ部と、前記載置テーブルの位置制御と前記カメラ部の撮像制御を行うことのできる機構制御部とを備え、
    前記載置テーブルの高さ方向の移動に伴って前記カメラ部が2次元の顕微鏡画像の撮影を複数回繰り返し、
    各高さの顕微鏡画像に対して画像処理部が所定の周波数成分情報を抽出するとともに、変化点抽出手段が高さ方向に前記周波数成分情報の差分計算を行って変化点を抽出し、
    解析管理手段が、該変化点とこれと対応した位置情報に基づいて、前記周波数成分が支配的となる被写体の存在情報を得ることを特徴とする顕微鏡画像解析装置。
  2. 前記画像処理部にはウェーブレット変換手段が設けられ、低周波成分情報と高周波成分情報に分解することを特徴とする請求項1記載の顕微鏡画像解析装置。
  3. 前記解析管理手段が前記低周波成分情報を解析することにより粗めの被写体の存在情報を得ることを特徴とする請求項2記載の顕微鏡画像解析装置。
  4. 前記解析管理手段が前記高周波成分情報を解析することにより微細な被写体の存在情報を得ることを特徴とする請求項2または3に記載の微鏡画像解析装置。
  5. 前記画像処理部には差分演算手段が設けられ、前記差分演算手段が2次元の顕微鏡画像の各点における輝度の差分を計算し、該差分によって所定の周波数成分情報を抽出することを特徴とする請求項1記載の顕微鏡画像解析装置。
  6. 前記解析管理手段が、前記差分によって高周波成分情報を得ることにより、高周波成分が支配的となる被写体の存在情報を得ることを特徴とする請求項5記載の顕微鏡画像解析装置。
  7. 2つの被写体の存在情報を比較することにより、前記解析管理手段がこの2つの被写体の高低を認識することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の顕微鏡画像解析装置。
  8. 所定高さの平面と被写体が交差する輪郭情報から、前記解析管理手段が該被写体の3次元情報を得ることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の顕微鏡画像解析装置。
  9. 載置テーブルを高さ方向に移動させ、複数の位置でカメラ部により2次元の顕微鏡画像の撮影を行い、
    各高さの顕微鏡画像に対して所定の周波数成分情報を抽出するとともに、高さ方向に前記周波数成分情報の差分計算を行って変化点を抽出し、
    前記変化点とその対応する位置情報に基づいて、前記周波数成分が支配的となる被写体の存在情報を得ることを特徴とする顕微鏡画像解析方法。
  10. ウェーブレット変換によって、顕微鏡画像の低周波成分情報と高周波成分情報を分離して抽出することを特徴とする請求項9記載の顕微鏡画像解析方法。
  11. 2次元の顕微鏡画像の各点における輝度の差分を計算し、該差分によって所定の周波数成分情報を抽出することを特徴とする請求項9記載の顕微鏡画像解析方法。
  12. 所定高さの平面と被写体が交差する輪郭情報から、該被写体の3次元情報を得ることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の顕微鏡画像解析方法。
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