JP2004053301A - 破砕試料の処理方法及びそれに用いる破砕容器 - Google Patents

破砕試料の処理方法及びそれに用いる破砕容器 Download PDF

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Abstract

【課題】破砕容器に破砕する試料と破砕媒体とを収容して破砕した後、破砕容器から破砕媒体だけを容易に取り出す破砕試料の処理方法を提供する。
【解決手段】破砕容器30に振動を加えて破砕媒体32により試料50を破砕した後、緩衝液52を注入した破砕容器30に磁石51を当てて強磁性体で形成された破砕媒体32を吸着し、磁石51により破砕媒体32を蓋体31の内側に保持した状態で遠心分離する。その後に蓋体31を開くと、破砕媒体32を外部に取り出すことができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、植物の組織や種子類、動物の組織、プラスチック材料、鉱物材料などの試料を化学的に分析・分画分離するために、破砕容器に試料と破砕媒体とを収容し、振動を加えて破砕媒体により試料を破砕した後、破砕媒体を破砕容器から取り出すための破砕試料の処理方法及びそれに用いる破砕容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記のような試料を化学的に分析・分画するためには、試料を均一に破砕する必要がある。試料を破砕するために破砕装置が用いられ、試料と破砕媒体とを収容した破砕容器に振動を加えることにより、試料に破砕媒体が衝突することによる圧縮と回転による磨砕とによって試料を破砕する。前記破砕装置として本願出願人は特公平6−36732号をはじめとして複数の装置を提案している。
【0003】
図8は、特願2000−104343号として提案した破砕装置の構成を示すもので、回転軸8にその軸芯に対して軸芯が傾斜した傾斜軸体11を設け、傾斜軸体11に相対回転自在に環状保持体20を外嵌させると共に、この環状保持体20に取り付けられた磁石16と、これに対極する固定磁石18とにより環状保持体20の回転を弾性的に拘束し、環状保持体20の外周部に破砕媒体32と試料とを収容した細長い破砕容器30を環状保持体20の軸芯と平行な姿勢で保持できるように構成したものである。前記回転軸8を図外のモータにより回転駆動すると、破砕容器30にはその軸芯方向の比較的長い行程の主往復移動とそれに直交する方向の比較的短い行程の副往復移動とが組み合わされた8の字状の往復振動が加わり、破砕媒体32が相対回転しながら破砕容器30の底部に衝突することにより、破砕容器30が乳鉢、破砕媒体32が乳棒のように作用して、試料が植物組織や動物組織、あるいはプラスチック材料や鉱物材料であっても効率的に破砕することができる。
【0004】
前記破砕容器30は、図9に示すように、細長い円筒容器の開口部外周にネジ30aが形成され、開口部に蓋体31を螺合して密閉できるように構成されている。この破砕容器30は、ポリカーボネイト、ポリプロピレン等の材料を用いて樹脂成形により製作される。
【0005】
前記破砕容器30に試料と共に収容される破砕媒体32は、図10に示すように、破砕容器30の内径Dより大きい長さLの単一部材により構成されており、一端部に破砕容器30の底部形状に対応した形状の先端部32aが形成されている。また、破砕媒体32の外径dは破砕容器30の内径Dに対して2mm以下、内径dが小さい場合には1mm以下に設定される。また、破砕媒体32の先端部32aは、図10(b)(c)に示すように、放射状又は螺旋状に1又は複数の溝34を形成したものを用いることができ、試料が植物材料などである場合に、凍結乾燥しなくても切断され難い繊維質を効果的に切断することができる。この破砕媒体32の材料は、ステンレス鋼や炭素鋼が一般的に用いられる。
【0006】
破砕容器30及び破砕媒体32の組み合わせは、図11及び図12に示すように、破砕容器30の底部35を球面に形成し、これに対応させて先端部32aを球面に形成した破砕媒体32を用いることもできる。
【0007】
上記破砕容器30及び破砕媒体32を用いて破砕装置により試料を破砕し、破砕された試料を分析に用いる場合には、破砕後の破砕容器30内に緩衝液を注入して遠心分離することがなされる。破砕容器30中に緩衝液を注入してシェークすると、破砕により破砕容器30の壁面や破砕媒体32の表面に付着した破砕試料も緩衝液に洗い流されて緩衝液中に懸濁するので、破砕容器30から破砕媒体32を取り出し、破砕容器30を遠心分離にかけると上清と沈殿とに分離することができ、上清の吸光度測定等の手段により分析ができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、破砕媒体を破砕容器から取り出すことは容易でなく、破砕媒体を取り出す際に異物を混入させる恐れもある。また、破砕後に破砕媒体を取り出すと、破砕媒体には破砕された試料が付着しており、試料の回収量が減少するばかりでなく、試料が飛散する恐れもある。
【0009】
本発明は上記課題に鑑みて創案されたもので、破砕容器からの破砕媒体の取り出しを容易にすると共に、破砕後の処理を容易にする破砕試料の処理方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本願の第1発明に係る破砕試料の処理方法は、有底筒状体の開口部を蓋体により開閉自在に閉じる破砕容器中に試料と破砕媒体とを収容し、振動を加えて試料を破砕した後、破砕容器の外部から強磁性体で形成された破砕媒体を磁石により吸着し、破砕媒体を吸着した状態の磁石を蓋体に移動させ、破砕媒体を蓋体の内側に吸着保持した状態にして蓋体を開くと同時に破砕媒体を取り出し、破砕容器から破砕された試料を取り出すことを特徴とするもので、破砕後に磁石により破砕媒体を吸着して蓋体の内側に保持した状態にして蓋体を開くと、蓋体と共に破砕媒体を外部に取り出すことができる。
【0011】
また、本願の第2発明に係る破砕試料の処理方法は、有底筒状体の開口部を蓋体により開閉自在に閉じる破砕容器中に試料と破砕媒体とを収容し、振動を加えて試料を破砕した後、破砕容器中に緩衝液を注入し、破砕容器の外部から強磁性体で形成された破砕媒体を磁石により吸着し、破砕媒体を吸着した状態の磁石を蓋体に移動させ、破砕媒体を蓋体の内側に吸着保持した状態にして遠心分離処理した後、蓋体を開くと同時に破砕媒体を取り出し、破砕容器から緩衝液及び破砕された試料を取り出すことを特徴とするもので、破砕後の破砕容器中に緩衝液を注入して破砕容器の壁面や破砕媒体の表面に付着した破砕された試料を洗い出し、磁石により破砕媒体を吸着して蓋体の内側に保持した状態にして遠心分離すると、緩衝液に懸濁した試料は上清と沈殿物とに分離される。破砕媒体を取り出す作業を行うことなく遠心分離ができ、その後に蓋体を開くと、蓋体と共に破砕媒体を外部に取り出すことができる。
【0012】
また、本願の第3発明に係る破砕試料の処理方法は、有底筒状体の開口部を蓋体により開閉自在に閉じる破砕容器を複数配置し、各破砕容器中に試料と破砕媒体とを収容し、振動を加えて試料を破砕した後、複数の破砕容器を覆う磁石を蓋体側に配して強磁性体で形成された破砕媒体を吸着し、破砕媒体を蓋体の内側に吸着保持した状態にして蓋体から破砕容器を分離することを特徴とするもので、比較的小型の破砕容器では、それを複数に列設し、それぞれに試料と破砕媒体とを収容した状態で破砕処理することができ、破砕処理後に複数の破砕容器の蓋体側に、それを覆う磁石を配すると、複数の破砕容器に収容された破砕媒体を破砕された試料から取り出して蓋体内に吸着保持することができる。
【0013】
また、本願の第4発明は、有底筒状体の開口部を筒状部の外径より大きな外径の蓋体により開閉自在に閉じる破砕容器中に試料と破砕媒体とを収容し、振動を加えて破砕試料を破砕した後、必要に応じて破砕容器中に緩衝液を注入して遠心分離する破砕試料の処理方法において、前記破砕容器の筒状部の直径に対応する開口部が複数に形成された板状体を着磁した容器保持台に、破砕後又は緩衝液注入後の破砕容器を各開口部に挿入することにより、強磁性体で形成された破砕媒体を容器保持台の磁性により蓋体の下側に吸着保持した状態にして遠心分離することを特徴とするもので、容器保持台に複数の破砕容器を保持し、破砕媒体を蓋体の下側に吸着した状態で遠心分離することができ、複数の破砕容器を同時に処理することができる。
【0014】
また、本願の第5発明は、試料と破砕媒体とを収容し、振動が加えられることにより試料を破砕した後、緩衝液を注入して緩衝液中に破砕試料を混濁させて遠心分離する破砕試料の処理に用いる破砕容器であって、有底筒状体の開口部を開閉自在に閉じる蓋体に、液体を前記有底筒状体内に注入するための注入孔と、それを開閉自在に閉じる閉止体とが設けられてなることを特徴とするもので、緩衝液を注入する際に破砕容器の蓋体を開ける必要がなく、蓋体を開けた際に破砕された試料が外部に飛散することがない。
【0015】
上記構成において、閉止体は、液体を注入する細筒の圧入によって開口し、細筒の引き出しにより開口を閉鎖する軟質体で形成すると緩衝液の注入作業が容易であり、あるいは、注入孔に螺入するネジ蓋として形成すると確実な封止が可能である。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1は、破砕試料の処理方法を手順を追って略図示したもので、以下に各処理手順を説明する。尚、図に示すS1,S2…は処理手順を示すステップ番号であって、本文に添記する番号と一致する。
【0017】
まず、破砕容器30中に破砕する試料50と破砕媒体32とを投入して、破砕容器30の開口部を蓋体31により閉じ(S1)、この破砕容器30を前述した破砕装置にセットして試料50を破砕すると(S2)、破砕容器30中に破砕された試料50が破砕媒体32と共にに入った状態となる(S3)。単に試料50を破砕するだけでよい場合は、この状態から蓋体31を開いて破砕容器30から破砕された試料50を破砕媒体32と共に取り出せばよい。
【0018】
破砕された試料50を分析などに供する場合には、蓋体31を開いて破砕容器30内に所定量の緩衝液52を注入する(S4)。緩衝液52を注入して蓋体31を閉じ、破砕容器30をシェークすると、破砕容器30の壁面や破砕媒体32の表面に付着した試料50が洗い出されて緩衝液に破砕された試料50が懸濁した懸濁液53が得られる(S5)。
【0019】
次に、磁石51により破砕容器30の外部から懸濁液53中にある破砕媒体32を吸着する(S6)。破砕媒体32はステンレス鋼や炭素鋼等の強磁性体で形成されているので、磁石51によって容易に吸着保持できるので、破砕媒体32を吸着した磁石51を蓋体31側に移動させて破砕媒体32を蓋体31の内側に吸着保持した状態にする(S7)。磁石51と破砕媒体32とは蓋体31を介して引き合った状態になるので安定した保持状態が得られ、この状態で遠心分離の処理を行う(S8)。
【0020】
遠心分離によって懸濁液53は上清54と沈殿物55とに分離される(S9)。破砕容器30から蓋体31を取り外すと、蓋体31と共に破砕媒体32が取り出される(S10)。破砕容器30には上清54及び沈殿55だけが残るので、分析等の処理は容易に行うことができる。
【0021】
前述した破砕装置は複数の破砕容器30に対して同時に破砕処理できるので、破砕処理された複数の破砕容器30を効率よく処理するために、図2に示すように、複数の破砕容器30を同時処理するための容器保持台60を用いることができる。
【0022】
容器保持台57は、破砕容器30の外径に対応する容器収納穴61が複数に形成された鉄系材料の板材で、着磁されて全体が磁性を帯びている。上記処理手順におけるステップS4の緩衝液52を注入する処理手順の後、シェークして破砕された試料50を洗い出した破砕容器30を容器保持台60の容器収納穴61に挿入すると、図示するように着磁された容器保持台60によって強磁性体である破砕媒体32は容器保持台60に吸着されて蓋体31側に保持された状態になる。この容器保持台60に破砕容器30を収容した状態で遠心分離すると、破砕された試料50と緩衝液52とが懸濁した懸濁液53は上清54と沈殿55とに分離できるので、各破砕容器30は蓋体31の上に磁石51を置いて破砕媒体32を吸着保持した状態にして容器保持台60から取り出すと、図1に示したステップS9と同様の状態が得られるので、破砕容器30から蓋体31を開くと、ステップS10に示す如く蓋体31と共に破砕媒体32を取り出すことができる。
【0023】
また、図1に示した処理手順のステップS4において、緩衝液52を注入するために蓋体31を開くと、破砕された試料50が乾燥物である場合に、蓋体31を開いたときや緩衝液52を注入したときに、破砕されて粉末状になった試料50が舞い上がる恐れがある。緩衝液52の注入は注射器やスポイトで行われるので破砕容器30の開口部を大きく開く必要はない。
【0024】
そこで、図3に示すように、蓋体31に緩衝液52を注入するのに必要な最小限の径で注入孔66を設け、この注入孔66をネジ蓋(閉止体)67で閉じるように構成すると、処理手順ステップS4において緩衝液52を注入する際にネジ蓋67を開いて小さい注入孔66から緩衝液52を注入することができる。この注入孔66とネジ蓋52の構成は、ネジ蓋67の外径が大きく平坦に形成してあるので、磁石51により破砕媒体32を吸着保持するのに障害とはならない。
【0025】
また、図4に示すように、蓋体31に注入口90を設け、蓋体31の内側に軟質のシリコンセプタム(閉止体/軟質体)69を配設すると、緩衝液52の注入時に蓋を開くことなく注入することができる。注入手段(注射器やスポイト)を注入口90から挿入し、その先端をシリコンセプタム69に圧入すると破砕容器30内に注入手段の先端を挿入することができるので、緩衝液52を破砕容器30内に注入することができる。緩衝液の注入後は注入手段を引き抜くとシリコンセプタム69は弾性復帰により注入手段が通過した通路を塞ぐので、破砕容器30内から外部方向への流通は阻止され、破砕容器30内に収容された試料50や緩衝液52は蓋体31を開かない限り逸脱しない。
【0026】
小さい破砕容器30では、図5に示すように、複数の破砕容器30に対して複数の蓋体31を連結した連結蓋体70で各破砕容器30を連結した状態にして破砕処理を行なうことがなされる。複数の破砕容器30は、各破砕容器30に試料と破砕媒体32とを収納し、連結蓋体70の各蓋体31で破砕容器30それぞれを閉じ、図6に示すように、容器ホルダ71に列設配置されて破砕装置にセットされ、多数の破砕容器30について一括した破砕処理がなされる。
【0027】
このような破砕容器30の構成においては、図7に示すように、破砕処理後に容器ホルダ71に収容された各破砕容器31を覆う大きさの磁石72を蓋体31上に置くと、各破砕容器30中の破砕媒体32は磁石72に磁気吸引されてそれぞれの蓋体31の内側に吸着保持される。この状態で磁石72を持ち上げると破砕容器30を容器ホルダ71から取り出せるので、破砕容器30を蓋体31から外すと蓋体31と破砕媒体32は磁石72側に残り、破砕容器30の中の破砕された試料を取り出すことができる。
【0028】
上記構成における磁石72は、容器ホルダ71に収納された全ての破砕容器30を覆う大きさのものとしているが、連結蓋体70で連結された複数の破砕容器30を覆う単位のサイズとすることができ、破砕容器30の取り外しはより容易となる。
【0029】
【発明の効果】
以上の説明の通り本願第1発明によれば、破砕容器中に試料と破砕媒体とを収容して試料を破砕した後、破砕容器の外部から強磁性体で形成された破砕媒体を磁石により吸着し、破砕媒体を吸着した状態の磁石を蓋体に移動させ、破砕媒体を蓋体の内側に吸着保持した状態にして蓋体を開くと同時に破砕媒体を取り出し、破砕容器から破砕された試料を取り出すことができるので、破砕後に磁石により破砕媒体を吸着して蓋体の内側に保持した状態にして蓋体を開くと、蓋体と共に破砕媒体を外部に取り出すことができる。
【0030】
また、本願第2発明によれば、破砕容器中に試料と破砕媒体とを収容して試料を破砕した後、蓋体を開いて破砕容器中に緩衝液を注入し、蓋体を閉じて破砕容器の外部から強磁性体で形成された破砕媒体を磁石により吸着し、破砕媒体を吸着した状態の磁石を蓋体に移動させ、破砕媒体を蓋体の内側に吸着保持した状態にして遠心分離処理した後、蓋体を開くと同時に破砕媒体を取り出し、破砕容器から緩衝液及び破砕された試料を取り出すことができるので、破砕後の破砕容器中に緩衝液を注入して破砕容器の壁面や破砕媒体の表面に付着した破砕された試料を洗い出し、磁石により破砕媒体を吸着して蓋体の内側に保持した状態にして遠心分離すると、緩衝液に懸濁した試料は上清と沈殿物とに分離される。破砕媒体を取り出す作業を行うことなく遠心分離ができ、その後に蓋体を開くと、蓋体と共に破砕媒体を外部に取り出すことができる。
【0031】
また、本願第3発明によれば、有底筒状体の開口部を蓋体により開閉自在に閉じる破砕容器を複数配置し、各破砕容器中に試料と破砕媒体とを収容し、振動を加えて試料を破砕した後、複数の破砕容器を覆う磁石を蓋体側に配して強磁性体で形成された破砕媒体を吸着し、破砕媒体を蓋体の内側に吸着保持した状態にして蓋体から破砕容器を分離することができるので、複数に列設された複数の破砕容器それぞれに試料と破砕媒体とを収容して破砕処理した後に複数の破砕容器の蓋体側に、それを覆う磁石を配すると、複数の破砕容器に収容された破砕媒体を破砕された試料から取り出して蓋体内に吸着保持することができるので、複数の破砕容器から破砕媒体を一括して取り出すことができる。
【0032】
また、本願第4発明によれば、開口部が複数に形成された板状体を着磁した容器保持台に、破砕後又は緩衝液注入後の破砕容器を各開口部に挿入することにより、強磁性体で形成された破砕媒体を容器保持台の磁性により蓋体の下側に吸着保持した状態にして遠心分離することができるので、容器保持台に複数の破砕容器を保持し、破砕媒体を蓋体の下側に吸着した状態で遠心分離することができ、複数の破砕容器を同時に処理することができる。
【0033】
また、本願の第5発明によれば、有底筒状体の開口部を開閉自在に閉じる蓋体に、液体を前記有底筒状体内に注入するための注入孔と、それを開閉自在に閉じる閉止体とが設けられているので、緩衝液を注入する際に破砕容器の蓋体を開ける必要がなく、蓋体を開けた際に破砕された試料が外部に飛散することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】破砕試料の処理手順を示す工程図。
【図2】保持台に破砕容器を挿入した状態を示す断面図。
【図3】緩衝液注入用の孔を設けた蓋体の断面図。
【図4】緩衝液注入用の軟質体を設けた蓋体の断面図。
【図5】複数の破砕容器を連結蓋体で連結した態様を示す斜視図。
【図6】同上破砕容器を容器ホルダに収納した状態を示す斜視図。
【図7】同上破砕容器から破砕媒体を取り出す方法を示す側面図。
【図8】破砕装置の構成を示す断面図。
【図9】破砕容器の断面図。
【図10】破砕媒体の各種例の正面図。
【図11】破砕容器の断面図。
【図12】破砕媒体の各種例の正面図。
【符号の説明】
30 破砕容器
31 蓋体
32 破砕媒体
50 試料
51、72 磁石
52 緩衝液
60 保持台
61 容器収納穴
66 注入孔
67 ネジ蓋
69 シリコンセプタム(軟質体)

Claims (7)

  1. 有底筒状体の開口部を蓋体により開閉自在に閉じる破砕容器中に試料と破砕媒体とを収容し、振動を加えて試料を破砕した後、破砕容器の外部から強磁性体で形成された破砕媒体を磁石により吸着し、破砕媒体を吸着した状態の磁石を蓋体側に移動させ、破砕媒体を蓋体の内側に吸着保持した状態にして蓋体を開くと同時に破砕媒体を取り出し、破砕容器から破砕された試料を取り出すことを特徴とする破砕試料の処理方法。
  2. 有底筒状体の開口部を蓋体により開閉自在に閉じる破砕容器中に試料と破砕媒体とを収容し、振動を加えて試料を破砕した後、破砕容器中に緩衝液を注入し、破砕容器の外部から強磁性体で形成された破砕媒体を磁石により吸着し、破砕媒体を吸着した状態の磁石を蓋体に移動させ、破砕媒体を蓋体の内側に吸着保持した状態にして遠心分離処理した後、蓋体を開くと同時に破砕媒体を取り出し、破砕容器から緩衝液及び破砕された試料を取り出すことを特徴とする破砕試料の処理方法。
  3. 有底筒状体の開口部を蓋体により開閉自在に閉じる破砕容器を複数配置し、各破砕容器中に試料と破砕媒体とを収容し、振動を加えて試料を破砕した後、複数の破砕容器を覆う磁石を蓋体側に配して強磁性体で形成された破砕媒体を吸着し、破砕媒体を蓋体の内側に吸着保持した状態にして蓋体から破砕容器を分離することを特徴とする破砕試料の処理方法。
  4. 有底筒状体の開口部を筒状部の外径より大きな外径の蓋体により開閉自在に閉じる破砕容器中に試料と破砕媒体とを収容し、振動を加えて破砕試料を破砕した後、必要に応じて破砕容器中に緩衝液を注入して遠心分離する破砕試料の処理方法において、前記破砕容器の筒状部の直径に対応する開口部が複数に形成された板状体を着磁した容器保持台に、破砕後又は緩衝液注入後の破砕容器を各開口部に挿入することにより、強磁性体で形成された破砕媒体を容器保持台の磁性により蓋体の下側に吸着保持した状態にして遠心分離することを特徴とする破砕試料の処理方法。
  5. 試料と破砕媒体とを収容し、振動が加えられることにより試料を破砕した後、緩衝液を注入して緩衝液中に破砕試料を混濁させて遠心分離する破砕試料の処理に用いる破砕容器であって、有底筒状体の開口部を開閉自在に閉じる蓋体に、液体を前記有底筒状体内に注入するための注入孔と、それを開閉自在に閉じる閉止体とが設けられてなることを特徴とする破砕容器。
  6. 閉止体は、液体を注入する細筒の圧入によって開口し、細筒の引き出しにより開口を閉鎖する軟質体である請求項5に記載の破砕容器。
  7. 閉止体は、注入孔に螺入するネジ蓋である請求項5に記載の破砕容器。
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