JP2004052397A - 排水ポンプ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】汚水槽内への水位計の取り付け構造を改良し、水位計の検出精度が旋回流等の影響を受けず、低コストで、かつ現場での設置作業も容易な排水ポンプ装置を提供すること。
【解決手段】排水ポンプ装置1は、底部に水中ポンプ5の吸込口12が配置される凹部3dが設けられた予旋回槽3を備え、水位計30によって汚水槽2内部の汚水が所定水位となった場合に水中ポンプ5による排水を開始するように構成され、水中ポンプ5による排水の際に汚水の流れによって旋回流を生じさせる。予旋回槽3に、水中ポンプ5を支持する支持部材の取付具7が設けられ、水位計30が取付具7によって汚水槽2内に固定される。また、取付具7は仕切壁3aの上部に設けられ、水位計30は汚水の流れの最も上流域に配置される。
【選択図】 図2
【解決手段】排水ポンプ装置1は、底部に水中ポンプ5の吸込口12が配置される凹部3dが設けられた予旋回槽3を備え、水位計30によって汚水槽2内部の汚水が所定水位となった場合に水中ポンプ5による排水を開始するように構成され、水中ポンプ5による排水の際に汚水の流れによって旋回流を生じさせる。予旋回槽3に、水中ポンプ5を支持する支持部材の取付具7が設けられ、水位計30が取付具7によって汚水槽2内に固定される。また、取付具7は仕切壁3aの上部に設けられ、水位計30は汚水の流れの最も上流域に配置される。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚水排水時の汚水の流れにより旋回流を生じさせる予旋回槽を汚水槽の底部に備えた排水ポンプ装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、排水ポンプ装置において、汚水槽内に流入した汚水を水中ポンプによって吸い上げる際、汚水の流れによって旋回流を生じさせ、汚泥等を滞留させないように、汚水槽の底部に予旋回槽が備えられた構造のものがある。
【0003】
例えば、特開平9−221820号公報に開示されるように、汚水槽の底部に、FRP(ガラス繊維強化プラスチック)等の強化プラスチックで成形された予旋回槽が配置された構造の排水ポンプ装置があり、予旋回槽は仕切壁によって凹部が設けられた予旋回域と凹部が設けられていない汚水貯留域とに区画されており、汚水貯留域と予旋回域とは漸次下降傾斜する導水路により連通された構造とされている。水中ポンプの吸込口は、予旋回域の凹部に挿入状に設けられる。
【0004】
このような排水ポンプ装置では、チェーン等によって気泡式水位計が汚水槽内に吊り下げられ、汚水が所定水位に達したことが検知されると、汚水槽内に設けられた水中ポンプが作動する。そして、水中ポンプが運転されると、汚水槽内の汚水は水中ポンプの吸込口から吸い上げられ、汚水の水位が仕切壁上端以下に低下した後は、導水路を通じて汚水貯留域から予旋回域に流入し、旋回流を生じながら吸い上げられる。この旋回流によって汚水槽底部の滞留物を洗い流し、汚水内の異物は汚水と共に凹部内に落とし込まれ、凹部内に落とし込まれた異物や旋回流によって集められたスカム等が、水中ポンプによって吸い上げられ、排出管を通じて外部に排水されるように構成されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、汚水槽内に水位計を吊り下げた状態で支持すると、旋回流等によって水位計に振れが生じる可能性がある。例えば気泡式水位計の場合は、気泡の吐出部を基準に水位を測定するものであるため、水位計に振れが生じると、正確な水位を検知することができないという問題があった。
【0006】
このため従来は、例えばステンレス等の金属で水位計を形成することで水位計の重量を大きくし、かつ水位計を吊り下げ支持するチェーン等を強固なものにすることで、旋回流等によって水位計が振れる可能性を低減していた。
【0007】
ところが、従来のように水位計を金属製とし、チェーン等に強固なものを用いると、排水ポンプ装置のコストが高くなるとともに、吊り下げ支持方式であると、設置現場で水位計を適当な高さ位置に設定するための作業が面倒であるという問題もあった。
【0008】
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、汚水槽内への水位計の取り付け構造を改良し、水位計の検出精度が旋回流等の影響を受けず、低コストで、かつ現場での設置作業も容易な排水ポンプ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための技術的手段は、汚水槽の内部に水位計が設けられるとともに、前記汚水槽の底部に水中ポンプの吸込口が配置される凹部が設けられた予旋回槽を備え、前記水位計によって前記汚水槽内部の汚水が所定水位となった場合に前記水中ポンプによる排水を開始するように構成され、前記水中ポンプによる排水の際に汚水の流れによって旋回流を生じさせる排水ポンプ装置において、前記予旋回槽に、前記水中ポンプを支持する支持部材の取付具が設けられ、前記水位計が前記取付具によって前記汚水槽内に固定された点にある。
【0010】
また、前記予旋回槽は、仕切壁により前記凹部が設けられていない汚水貯留域と凹部が設けられている予旋回域とに区画されるとともに、前記旋回流を生じさせるべく、前記汚水貯留域と前記予旋回域とを連通させる導水路が設けられ、前記取付具が、前記仕切壁の上部に設けられる構造としてもよい。
【0011】
また、前記導水路は前記仕切壁の一端部に形成され、前記水位計は前記仕切壁の他端部側の前記汚水貯留域側に固定される構造としてもよい。
【0012】
さらに、前記予旋回槽は、仕切壁により前記凹部が設けられていない汚水貯留域と凹部が設けられている予旋回域とに区画されるとともに、前記旋回流を生じさせるべく、前記仕切壁の一端部に前記汚水貯留域と前記予旋回域とを連通させる導水路が設けられ、前記水位計が前記仕切壁の他端部側の前記汚水貯留域側に固定される構造としてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0014】
まず、本発明の第1の実施の形態を図面に基づいて説明すると、図1および図2は排水ポンプ装置の一例としての宅内排水用の排水ポンプ装置1を示しており、汚水槽2の底部には予旋回槽3が備えられ、これら汚水槽2や予旋回槽3は例えば、FRP(ガラス繊維強化プラスチック)等の強化プラスチックによって成形された構造とされている。
【0015】
予旋回槽3は、いわゆる山形に上方突出状とされた仕切壁3aにより一側の汚水貯留域3bと他側の予旋回域3cとに区画され、予旋回域3cには平面視略楕円状の凹部3dが設けられている。このような予旋回槽3は注型成形によって一体的構造とされている。
【0016】
また、汚水槽2周縁部における仕切壁3aの延設方向一端部には、汚水貯留域3bと予旋回域3cとを連通状とする導水路3eが設けられており、この導水路3eは、汚水貯留域3bから凹部3dの接線方向に汚水が流下すべく、漸次下降傾斜する湾曲状に形成され、導水路3eの終端部は予旋回域3cで生じる旋回流の流れ方向に沿うように構成されている。また仕切壁3aの他端部は汚水槽2の周縁部に接続される。
【0017】
仕切壁3aの上部に、水中ポンプ5を支持する支持部材としての連結支持管6が取付具7を介して取り付けられており、連結支持管6の一端部両側には、一対のガイドパイプ9が所定間隔を有する並列状として上下方向に立設固定されている。
【0018】
そして、この両ガイドパイプ9に沿って水中ポンプ5を下降操作することにより、水中ポンプ5の吐出口10に備えられた接続部が連結支持管6の接続フランジ部に着脱自在に自動的に接続される脱着機構11が備えられた構造とされている。この種の脱着機構11として、例えば、特開平7−269499号公報等に開示のような構造のものや、その他、各種の構造が知られており、適宜採用すればよい。
【0019】
また、この水中ポンプ5側と連結支持管6側との接続状態において、図1に示される如く、水中ポンプ5のベルマウス状に形成された吸込口12が凹部3d内に挿入状に配置されるように構成されている。
【0020】
連結支持管6の他端部には、汚水槽2外の外部排出管につながる排出管14が接続されており、排出管14における排出経路中間部には、逆止弁15や空気抜き弁16が備えられている。逆止弁15は水中ポンプ5停止時に外部排出管側からの汚水の逆流を防止し、空気抜き弁16は水中ポンプ5運転開始時において、逆止弁15より上流側の排出管14や連結支持管6等に溜まっている空気を排出管14の外部に逃す機能を有する。
【0021】
また、汚水槽2の内部には、水位計30が取付具7を介して固定される。水位計30は、例えば汚水中で気泡を吐出する際の圧力を検知することによって、汚水槽2内の水位を検知するように構成され、図示しない水位計本体は汚水槽2外部に設置され、気泡を吐出する吐出部30aが汚水槽2内に固定される。この場合、水位計本体と吐出部30aとは、水位計本体から吐出部に対して空気を送り込むためのエアホース31によって連結される(図3参照)。
【0022】
水位計30は、図2に示されるように、仕切壁3aに取り付けられる取付具7のうち、導水路3eから最も遠い位置にある取付具7に対して支持プレート32を介して取り付けられる。そして水位計30は汚水貯留域3b側であって、導水路3eから遠い位置に固定される。すなわち、導水路3eは仕切壁3aの一端部に形成され、水位計30は導水路3eから最も離れた位置となるように、仕切壁3aの他端部側であって汚水貯留域側に固定される。
【0023】
図3は、水位計30の取付部位における連結支持管6の取付支持構造を示す図である。図3に示されるように、取付具7は、仕切壁3aに上方より嵌合状とされる下方向に拡開する断面略コ字状で、仕切壁3aの延びる方向に適宜長さを有する固定板7aと、固定板7aの上面に溶接等により立設されるとともに連結支持管6下部に一体に備えられた取付座6aの連結支持管6両側に位置して設けられた一対のボルト挿通孔6bにそれぞれ挿通される一対のボルト体7bとから構成されている。
【0024】
そして、仕切壁3a上に嵌合状にセットされた取付具7の各ボルト体7bが、連結支持管6の取付座6aにおける各ボルト挿通孔6bに挿通状となるように載置し、上方突出状とされた各ボルト体7bに、水位計30を支持する支持プレート32を嵌め込み、その上からナット体17を螺合締結することにより、連結支持管6及び水位計30が仕切壁3a上に取付支持される構造とされている。
【0025】
図4は支持プレート32の平面図を示しており、図5は上記取付支持構造によって水位計30が固定された状態を示している。支持プレート32の一端部には、ボルト体7bを嵌め込むための切欠が形成された二股状の連結部32aが設けられ、他端部には、水位計30の吐出部30aを挿入状態で保持するための挿入口23bが設けられる。そして水位計30の吐出部30aが挿入口32bに挿入された後、コネクタ部30bが締結されることで水位計30の吐出部30aが支持プレート32に固定され、エアホース31と接続された状態となる。この状態で支持プレート32の連結部32aが取付具7に対して固定されることで、水位計30が汚水槽2内に固定される。
【0026】
なお、水位計取付部位以外での連結支持管6の取付支持構造は、図3に示す取付支持構造から水位計30を取り付けるための支持プレート等の要素を除いた状態となり、連結支持管6が仕切壁3a上に取付支持された構造となる。
【0027】
また、本実施形態においては、図2に示されるように、一対の水中ポンプ5が交互運転される方式であり、各水中ポンプ5の吸込口12がそれぞれ凹部3dの長径方向に沿って適宜間隔を有して挿入状に配置され、仕切壁3aに同様の構造で取付支持されている。
【0028】
なお、水中ポンプ5は、図1に示されるようにチェーン19によっても吊り下げ支持された状態にある。
【0029】
本実施形態は以上のように構成されており、適宜位置に備えられた流入管20から汚水槽2内に流入する汚水が、所定の上限水位位置まで貯留されたことが水位計30によって検出されると、一方の水中ポンプ5の運転が開始され、この水中ポンプ5の運転により、凹部3d内の汚水が吸込口12を通じて順次吸い上げられる。
【0030】
そして、吸い上げられた汚水は吐出口10から連結支持管6、排出管14を通じて外部排出管に排水される。なお、この運転開始時において、逆止弁15より上流側(水中ポンプ5側)の排出管14等に溜まっていた空気は、空気抜き弁16を通じて排出管14外に排出される。
【0031】
また、水中ポンプ5によって凹部3d内の汚水が吸い上げられて、汚水水位が仕切壁3a上面高さに達した後、さらに、凹部3d内の汚水が吸い上げられると、汚水貯留域3b側と予旋回域3c側とで水位差が生じ、導水路3eに沿った汚水の流れが発生し、この流れにより旋回流が発生して、この旋回流が汚水槽2底部の滞留物を洗い流し、汚水内の異物は汚水と共に凹部3d内に落とし込まれる。そして、凹部3d内に落とし込まれた異物や旋回流によって集められたスカム等が、水中ポンプ5によって吸い上げられて排出管14を通じて外部に排出される。
【0032】
このとき、水位計30は取付具7によって汚水槽2内の仕切壁3a上に固定されているため、旋回流等によって振れが生じることはなく、常に正確な水位検出を行うことが可能になっている。
【0033】
その後、水位が低下し、水位計30が下限水位位置に達したことを検出すると、タイマ機能が作動して所定時間経過後、水中ポンプ5の運転が停止される。
【0034】
以上のように、本実施形態においては、排水ポンプ装置1は、汚水槽2の内部に水位計30が設けられ、水位計30によって汚水槽2内部の汚水が所定水位となった場合に水中ポンプ5による排水を開始するように構成され、水中ポンプ5による排水の際に汚水の流れによって旋回流を生じさせる構造となっている。そして、予旋回槽3に、水中ポンプ5を支持する支持部材の取付具7が設けられ、水位計30はその取付具7によって汚水槽2内に固定されるので、旋回流によって水位計30が振れることはなく、水位計30の検出精度を常に良好な状態に維持することができる。また、水位計30が汚水槽2内に固定されることによって水位計30の重量を軽量化することが可能になるため、水位計30を従来のステンレス製から安価な塩化ビニル樹脂等の樹脂製に変更することができ、水位計30のコストを低減することが可能になる。さらに、水位計30を吊り下げ支持するための強固なチェーン等を配置する必要がなくなることからもコスト低減が可能である。
【0035】
また、水位計30を汚水槽2内で固定するために個別の取付部品を用いるのではなく、水中ポンプ5を支持する支持部材の取付具7を利用して水位計30を固定する構造であるため、低コストで水位計30の固定を行うことができる。さらに、出荷時に予め水位計30を、取付具7を介して固定しておくことができ、現場での水位計30の高さ調整作業等が必要なくなるので、現場での設置作業も容易になる。
【0036】
また、水位計30が、水中ポンプ5を支持する連結支持管6とともに、予旋回槽3における最も高所であるところの仕切壁3aの上部に取付具7を介して取付支持された構造であるため、支持プレート32が仕切壁3aよりも上部に位置することとなり、旋回流が発生した後に、水位計30を固定する部材が汚水の流れの障害となることはなく、異物の引っ掛かり等に起因する汚水の流れに対する抵抗を有効に防止できる。この結果、汚水の流れによって生じる旋回流の流れが何ら抑制されず、旋回流が効率よく得られ、旋回流と共に旋回している異物も円滑に凹部3d内に落とし込まれて、スカムと共に外部に効率よく排出でき、性能の向上が図れる。
【0037】
また、予旋回槽3において、導水路3eは仕切壁3aの一端部に形成され、水位計30は仕切壁3aの他端部側の汚水貯留域3b側に固定された構造であるので、水位計30は旋回流が発生する際の最も上流となる位置に配置され、水位計30が汚水の流れに対する抵抗となることを低減することができ、旋回流を効率よく得ることができる。また、水位計30が最も流れの緩やかな上流域に配置されることで、水位検知の精度を常に良好な状態に維持することが可能である。
【0038】
さらに、水位計30を固定するための支持プレート32の一端側が、ボルト体7bを嵌め込むための切欠が形成された二股状に形成され、例えばナット体17を緩めるだけで水位計30の取り外しや設置角度の調整等を行うことができる構造とされているので、水位計30のメンテナンスを容易に行うことが可能である。
【0039】
次に図6は第2の実施の形態を示しており、上記第1の実施の形態と同様構成部分は同一符号を付し、その説明を省略する。
【0040】
本実施形態では、水位計30の取付部位における連結支持管6の取付支持構造が図6に示すように形成される。すなわち、取付具7は、一対のボルト体7bが平板状の金属板等からなる固定板7cに溶接等により固定されて一体化した構造とされており、仕切壁3aの下面、即ち裏側より取付具7の各ボルト体7bを貫通状として上方突出状に立設させると共に、仕切壁3a裏側の天井面に固定板7cを当接させた状態で、FRPによるモールド22により、取付具7が仕切壁3aに固定された構造とされる。
【0041】
そして、第1の実施形態と同様、仕切壁3a上に上方突出状とされている各ボルト体7bが、連結支持管6の取付座6aにおける各ボルト挿通孔6bに挿通状となるように連結支持管6を載置し、上方突出状とされた各ボルト体7bに、水位計30を支持する支持プレート32を嵌め込み、その上からナット体17を螺合締結することにより、連結支持管6が仕切壁3a上に固定される。
【0042】
従って、本実施形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を奏するとともに、仕切壁3aに各ボルト体7bを貫通状としてモールド22により取付具7が固定されているため、仕切壁3aに取付具7を強固に固定でき、取付具7の位置ずれがなく、水中ポンプ5の支持強度が向上する。そして、強固に固定された取付具7に水位計30が支持されるため、汚水槽2内部において水位計30が安定した状態で固定される。
【0043】
また、各ボルト体7bが固定板7cに一体化されているため、各ボルト体7bの取付姿勢が安定すると共に、固定板7cによって連結支持管6の取付部分における仕切壁3a上部の補強効果も発揮できる。
【0044】
なお、各実施形態においては、水位計30が気泡式である場合を例示したが、それに限定されるものではなく、ヘッド部が汚水中に浸された状態で汚水の水位を検知することができる他の投げ込み式水位計であってもよい。
【0045】
また、一対の水中ポンプ5が交互運転される方式の排水ポンプ装置1に適用した構造を示しているが、水中ポンプ5が単一である排水ポンプ装置1であってもよく、実施形態に何ら限定されない。
【0046】
また、予旋回槽3もFRPに限らず、コンクリート等で形成される構造であってもよい。
【0047】
さらに、宅内排水用の排水ポンプ装置1を示してるが、マンホール用の排水ポンプ装置1等であってもよく、実施形態に何ら限定されない。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、本発明の排水ポンプ装置によれば、予旋回槽に、水中ポンプを支持する支持部材の取付具が設けられ、水位計がその取付具によって汚水槽内に固定される構造であるので、旋回流によって水位計が振れることはなく、水位計の検出精度を常に良好な状態に維持することができる。また、水位計が汚水槽内に固定されることによって水位計の重量を軽量化することが可能になるため、水位計をステンレス製とする必要はなく、安価な材料で形成することができるので、コスト低減を図ることができる。また、水中ポンプを支持する支持部材の取付具を利用して水位計を固定する構造であるため、低コストで水位計の固定を行うことができる。さらに、現場での水位計の高さ調整作業等が必要なくなるので、現場での設置作業も容易になる。
【0049】
また、予旋回槽は、仕切壁により凹部が設けられていない汚水貯留域と凹部が設けられている予旋回域とに区画されるとともに、旋回流を生じさせるべく、汚水貯留域と予旋回域とを連通させる導水路が設けられており、取付具が、仕切壁の上部に設けられる構造であるので、旋回流が発生した後に、水位計を固定する部材が汚水の流れの障害となることはなく、異物の引っ掛かり等に起因する汚水の流れに対する抵抗を有効に防止できる。このため、汚水の流れによって生じる旋回流が効率よく得られ、旋回流とともに旋回している異物が円滑に凹部内に落とし込まれて、スカムと共に外部に効率よく排出でき、性能の向上が図れる。
【0050】
さらに、導水路は仕切壁の一端部に形成され、水位計は仕切壁の他端部側の汚水貯留域側に固定された構造であるので、水位計は、旋回流が発生する際の最も上流となる位置に配置され、水位計が汚水の流れに対する抵抗となることを低減することができ、旋回流を効率よく得ることができる。また、水位計が最も流れの緩やかな上流域に配置されることで、水位検知の精度を常に良好な状態に維持することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す断面正面図である。
【図2】同断面平面図である。
【図3】同要部分解図である。
【図4】支持プレートの平面図である。
【図5】水位計が固定された状態を示す図である。
【図6】第2の実施の形態における要部分解図である。
【符号の説明】
1 排水ポンプ装置
2 汚水槽
3 予旋回槽
3a 仕切壁
3b 汚水貯留域
3c 予旋回域
3d 凹部
3e 導水路
5 水中ポンプ
6 連結支持管
7 取付具
17 ナット体
30 水位計
30a 吐出部
30b コネクタ部
31 エアホース
32 支持プレート
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚水排水時の汚水の流れにより旋回流を生じさせる予旋回槽を汚水槽の底部に備えた排水ポンプ装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、排水ポンプ装置において、汚水槽内に流入した汚水を水中ポンプによって吸い上げる際、汚水の流れによって旋回流を生じさせ、汚泥等を滞留させないように、汚水槽の底部に予旋回槽が備えられた構造のものがある。
【0003】
例えば、特開平9−221820号公報に開示されるように、汚水槽の底部に、FRP(ガラス繊維強化プラスチック)等の強化プラスチックで成形された予旋回槽が配置された構造の排水ポンプ装置があり、予旋回槽は仕切壁によって凹部が設けられた予旋回域と凹部が設けられていない汚水貯留域とに区画されており、汚水貯留域と予旋回域とは漸次下降傾斜する導水路により連通された構造とされている。水中ポンプの吸込口は、予旋回域の凹部に挿入状に設けられる。
【0004】
このような排水ポンプ装置では、チェーン等によって気泡式水位計が汚水槽内に吊り下げられ、汚水が所定水位に達したことが検知されると、汚水槽内に設けられた水中ポンプが作動する。そして、水中ポンプが運転されると、汚水槽内の汚水は水中ポンプの吸込口から吸い上げられ、汚水の水位が仕切壁上端以下に低下した後は、導水路を通じて汚水貯留域から予旋回域に流入し、旋回流を生じながら吸い上げられる。この旋回流によって汚水槽底部の滞留物を洗い流し、汚水内の異物は汚水と共に凹部内に落とし込まれ、凹部内に落とし込まれた異物や旋回流によって集められたスカム等が、水中ポンプによって吸い上げられ、排出管を通じて外部に排水されるように構成されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、汚水槽内に水位計を吊り下げた状態で支持すると、旋回流等によって水位計に振れが生じる可能性がある。例えば気泡式水位計の場合は、気泡の吐出部を基準に水位を測定するものであるため、水位計に振れが生じると、正確な水位を検知することができないという問題があった。
【0006】
このため従来は、例えばステンレス等の金属で水位計を形成することで水位計の重量を大きくし、かつ水位計を吊り下げ支持するチェーン等を強固なものにすることで、旋回流等によって水位計が振れる可能性を低減していた。
【0007】
ところが、従来のように水位計を金属製とし、チェーン等に強固なものを用いると、排水ポンプ装置のコストが高くなるとともに、吊り下げ支持方式であると、設置現場で水位計を適当な高さ位置に設定するための作業が面倒であるという問題もあった。
【0008】
そこで、本発明は上記問題点に鑑み、汚水槽内への水位計の取り付け構造を改良し、水位計の検出精度が旋回流等の影響を受けず、低コストで、かつ現場での設置作業も容易な排水ポンプ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための技術的手段は、汚水槽の内部に水位計が設けられるとともに、前記汚水槽の底部に水中ポンプの吸込口が配置される凹部が設けられた予旋回槽を備え、前記水位計によって前記汚水槽内部の汚水が所定水位となった場合に前記水中ポンプによる排水を開始するように構成され、前記水中ポンプによる排水の際に汚水の流れによって旋回流を生じさせる排水ポンプ装置において、前記予旋回槽に、前記水中ポンプを支持する支持部材の取付具が設けられ、前記水位計が前記取付具によって前記汚水槽内に固定された点にある。
【0010】
また、前記予旋回槽は、仕切壁により前記凹部が設けられていない汚水貯留域と凹部が設けられている予旋回域とに区画されるとともに、前記旋回流を生じさせるべく、前記汚水貯留域と前記予旋回域とを連通させる導水路が設けられ、前記取付具が、前記仕切壁の上部に設けられる構造としてもよい。
【0011】
また、前記導水路は前記仕切壁の一端部に形成され、前記水位計は前記仕切壁の他端部側の前記汚水貯留域側に固定される構造としてもよい。
【0012】
さらに、前記予旋回槽は、仕切壁により前記凹部が設けられていない汚水貯留域と凹部が設けられている予旋回域とに区画されるとともに、前記旋回流を生じさせるべく、前記仕切壁の一端部に前記汚水貯留域と前記予旋回域とを連通させる導水路が設けられ、前記水位計が前記仕切壁の他端部側の前記汚水貯留域側に固定される構造としてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0014】
まず、本発明の第1の実施の形態を図面に基づいて説明すると、図1および図2は排水ポンプ装置の一例としての宅内排水用の排水ポンプ装置1を示しており、汚水槽2の底部には予旋回槽3が備えられ、これら汚水槽2や予旋回槽3は例えば、FRP(ガラス繊維強化プラスチック)等の強化プラスチックによって成形された構造とされている。
【0015】
予旋回槽3は、いわゆる山形に上方突出状とされた仕切壁3aにより一側の汚水貯留域3bと他側の予旋回域3cとに区画され、予旋回域3cには平面視略楕円状の凹部3dが設けられている。このような予旋回槽3は注型成形によって一体的構造とされている。
【0016】
また、汚水槽2周縁部における仕切壁3aの延設方向一端部には、汚水貯留域3bと予旋回域3cとを連通状とする導水路3eが設けられており、この導水路3eは、汚水貯留域3bから凹部3dの接線方向に汚水が流下すべく、漸次下降傾斜する湾曲状に形成され、導水路3eの終端部は予旋回域3cで生じる旋回流の流れ方向に沿うように構成されている。また仕切壁3aの他端部は汚水槽2の周縁部に接続される。
【0017】
仕切壁3aの上部に、水中ポンプ5を支持する支持部材としての連結支持管6が取付具7を介して取り付けられており、連結支持管6の一端部両側には、一対のガイドパイプ9が所定間隔を有する並列状として上下方向に立設固定されている。
【0018】
そして、この両ガイドパイプ9に沿って水中ポンプ5を下降操作することにより、水中ポンプ5の吐出口10に備えられた接続部が連結支持管6の接続フランジ部に着脱自在に自動的に接続される脱着機構11が備えられた構造とされている。この種の脱着機構11として、例えば、特開平7−269499号公報等に開示のような構造のものや、その他、各種の構造が知られており、適宜採用すればよい。
【0019】
また、この水中ポンプ5側と連結支持管6側との接続状態において、図1に示される如く、水中ポンプ5のベルマウス状に形成された吸込口12が凹部3d内に挿入状に配置されるように構成されている。
【0020】
連結支持管6の他端部には、汚水槽2外の外部排出管につながる排出管14が接続されており、排出管14における排出経路中間部には、逆止弁15や空気抜き弁16が備えられている。逆止弁15は水中ポンプ5停止時に外部排出管側からの汚水の逆流を防止し、空気抜き弁16は水中ポンプ5運転開始時において、逆止弁15より上流側の排出管14や連結支持管6等に溜まっている空気を排出管14の外部に逃す機能を有する。
【0021】
また、汚水槽2の内部には、水位計30が取付具7を介して固定される。水位計30は、例えば汚水中で気泡を吐出する際の圧力を検知することによって、汚水槽2内の水位を検知するように構成され、図示しない水位計本体は汚水槽2外部に設置され、気泡を吐出する吐出部30aが汚水槽2内に固定される。この場合、水位計本体と吐出部30aとは、水位計本体から吐出部に対して空気を送り込むためのエアホース31によって連結される(図3参照)。
【0022】
水位計30は、図2に示されるように、仕切壁3aに取り付けられる取付具7のうち、導水路3eから最も遠い位置にある取付具7に対して支持プレート32を介して取り付けられる。そして水位計30は汚水貯留域3b側であって、導水路3eから遠い位置に固定される。すなわち、導水路3eは仕切壁3aの一端部に形成され、水位計30は導水路3eから最も離れた位置となるように、仕切壁3aの他端部側であって汚水貯留域側に固定される。
【0023】
図3は、水位計30の取付部位における連結支持管6の取付支持構造を示す図である。図3に示されるように、取付具7は、仕切壁3aに上方より嵌合状とされる下方向に拡開する断面略コ字状で、仕切壁3aの延びる方向に適宜長さを有する固定板7aと、固定板7aの上面に溶接等により立設されるとともに連結支持管6下部に一体に備えられた取付座6aの連結支持管6両側に位置して設けられた一対のボルト挿通孔6bにそれぞれ挿通される一対のボルト体7bとから構成されている。
【0024】
そして、仕切壁3a上に嵌合状にセットされた取付具7の各ボルト体7bが、連結支持管6の取付座6aにおける各ボルト挿通孔6bに挿通状となるように載置し、上方突出状とされた各ボルト体7bに、水位計30を支持する支持プレート32を嵌め込み、その上からナット体17を螺合締結することにより、連結支持管6及び水位計30が仕切壁3a上に取付支持される構造とされている。
【0025】
図4は支持プレート32の平面図を示しており、図5は上記取付支持構造によって水位計30が固定された状態を示している。支持プレート32の一端部には、ボルト体7bを嵌め込むための切欠が形成された二股状の連結部32aが設けられ、他端部には、水位計30の吐出部30aを挿入状態で保持するための挿入口23bが設けられる。そして水位計30の吐出部30aが挿入口32bに挿入された後、コネクタ部30bが締結されることで水位計30の吐出部30aが支持プレート32に固定され、エアホース31と接続された状態となる。この状態で支持プレート32の連結部32aが取付具7に対して固定されることで、水位計30が汚水槽2内に固定される。
【0026】
なお、水位計取付部位以外での連結支持管6の取付支持構造は、図3に示す取付支持構造から水位計30を取り付けるための支持プレート等の要素を除いた状態となり、連結支持管6が仕切壁3a上に取付支持された構造となる。
【0027】
また、本実施形態においては、図2に示されるように、一対の水中ポンプ5が交互運転される方式であり、各水中ポンプ5の吸込口12がそれぞれ凹部3dの長径方向に沿って適宜間隔を有して挿入状に配置され、仕切壁3aに同様の構造で取付支持されている。
【0028】
なお、水中ポンプ5は、図1に示されるようにチェーン19によっても吊り下げ支持された状態にある。
【0029】
本実施形態は以上のように構成されており、適宜位置に備えられた流入管20から汚水槽2内に流入する汚水が、所定の上限水位位置まで貯留されたことが水位計30によって検出されると、一方の水中ポンプ5の運転が開始され、この水中ポンプ5の運転により、凹部3d内の汚水が吸込口12を通じて順次吸い上げられる。
【0030】
そして、吸い上げられた汚水は吐出口10から連結支持管6、排出管14を通じて外部排出管に排水される。なお、この運転開始時において、逆止弁15より上流側(水中ポンプ5側)の排出管14等に溜まっていた空気は、空気抜き弁16を通じて排出管14外に排出される。
【0031】
また、水中ポンプ5によって凹部3d内の汚水が吸い上げられて、汚水水位が仕切壁3a上面高さに達した後、さらに、凹部3d内の汚水が吸い上げられると、汚水貯留域3b側と予旋回域3c側とで水位差が生じ、導水路3eに沿った汚水の流れが発生し、この流れにより旋回流が発生して、この旋回流が汚水槽2底部の滞留物を洗い流し、汚水内の異物は汚水と共に凹部3d内に落とし込まれる。そして、凹部3d内に落とし込まれた異物や旋回流によって集められたスカム等が、水中ポンプ5によって吸い上げられて排出管14を通じて外部に排出される。
【0032】
このとき、水位計30は取付具7によって汚水槽2内の仕切壁3a上に固定されているため、旋回流等によって振れが生じることはなく、常に正確な水位検出を行うことが可能になっている。
【0033】
その後、水位が低下し、水位計30が下限水位位置に達したことを検出すると、タイマ機能が作動して所定時間経過後、水中ポンプ5の運転が停止される。
【0034】
以上のように、本実施形態においては、排水ポンプ装置1は、汚水槽2の内部に水位計30が設けられ、水位計30によって汚水槽2内部の汚水が所定水位となった場合に水中ポンプ5による排水を開始するように構成され、水中ポンプ5による排水の際に汚水の流れによって旋回流を生じさせる構造となっている。そして、予旋回槽3に、水中ポンプ5を支持する支持部材の取付具7が設けられ、水位計30はその取付具7によって汚水槽2内に固定されるので、旋回流によって水位計30が振れることはなく、水位計30の検出精度を常に良好な状態に維持することができる。また、水位計30が汚水槽2内に固定されることによって水位計30の重量を軽量化することが可能になるため、水位計30を従来のステンレス製から安価な塩化ビニル樹脂等の樹脂製に変更することができ、水位計30のコストを低減することが可能になる。さらに、水位計30を吊り下げ支持するための強固なチェーン等を配置する必要がなくなることからもコスト低減が可能である。
【0035】
また、水位計30を汚水槽2内で固定するために個別の取付部品を用いるのではなく、水中ポンプ5を支持する支持部材の取付具7を利用して水位計30を固定する構造であるため、低コストで水位計30の固定を行うことができる。さらに、出荷時に予め水位計30を、取付具7を介して固定しておくことができ、現場での水位計30の高さ調整作業等が必要なくなるので、現場での設置作業も容易になる。
【0036】
また、水位計30が、水中ポンプ5を支持する連結支持管6とともに、予旋回槽3における最も高所であるところの仕切壁3aの上部に取付具7を介して取付支持された構造であるため、支持プレート32が仕切壁3aよりも上部に位置することとなり、旋回流が発生した後に、水位計30を固定する部材が汚水の流れの障害となることはなく、異物の引っ掛かり等に起因する汚水の流れに対する抵抗を有効に防止できる。この結果、汚水の流れによって生じる旋回流の流れが何ら抑制されず、旋回流が効率よく得られ、旋回流と共に旋回している異物も円滑に凹部3d内に落とし込まれて、スカムと共に外部に効率よく排出でき、性能の向上が図れる。
【0037】
また、予旋回槽3において、導水路3eは仕切壁3aの一端部に形成され、水位計30は仕切壁3aの他端部側の汚水貯留域3b側に固定された構造であるので、水位計30は旋回流が発生する際の最も上流となる位置に配置され、水位計30が汚水の流れに対する抵抗となることを低減することができ、旋回流を効率よく得ることができる。また、水位計30が最も流れの緩やかな上流域に配置されることで、水位検知の精度を常に良好な状態に維持することが可能である。
【0038】
さらに、水位計30を固定するための支持プレート32の一端側が、ボルト体7bを嵌め込むための切欠が形成された二股状に形成され、例えばナット体17を緩めるだけで水位計30の取り外しや設置角度の調整等を行うことができる構造とされているので、水位計30のメンテナンスを容易に行うことが可能である。
【0039】
次に図6は第2の実施の形態を示しており、上記第1の実施の形態と同様構成部分は同一符号を付し、その説明を省略する。
【0040】
本実施形態では、水位計30の取付部位における連結支持管6の取付支持構造が図6に示すように形成される。すなわち、取付具7は、一対のボルト体7bが平板状の金属板等からなる固定板7cに溶接等により固定されて一体化した構造とされており、仕切壁3aの下面、即ち裏側より取付具7の各ボルト体7bを貫通状として上方突出状に立設させると共に、仕切壁3a裏側の天井面に固定板7cを当接させた状態で、FRPによるモールド22により、取付具7が仕切壁3aに固定された構造とされる。
【0041】
そして、第1の実施形態と同様、仕切壁3a上に上方突出状とされている各ボルト体7bが、連結支持管6の取付座6aにおける各ボルト挿通孔6bに挿通状となるように連結支持管6を載置し、上方突出状とされた各ボルト体7bに、水位計30を支持する支持プレート32を嵌め込み、その上からナット体17を螺合締結することにより、連結支持管6が仕切壁3a上に固定される。
【0042】
従って、本実施形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を奏するとともに、仕切壁3aに各ボルト体7bを貫通状としてモールド22により取付具7が固定されているため、仕切壁3aに取付具7を強固に固定でき、取付具7の位置ずれがなく、水中ポンプ5の支持強度が向上する。そして、強固に固定された取付具7に水位計30が支持されるため、汚水槽2内部において水位計30が安定した状態で固定される。
【0043】
また、各ボルト体7bが固定板7cに一体化されているため、各ボルト体7bの取付姿勢が安定すると共に、固定板7cによって連結支持管6の取付部分における仕切壁3a上部の補強効果も発揮できる。
【0044】
なお、各実施形態においては、水位計30が気泡式である場合を例示したが、それに限定されるものではなく、ヘッド部が汚水中に浸された状態で汚水の水位を検知することができる他の投げ込み式水位計であってもよい。
【0045】
また、一対の水中ポンプ5が交互運転される方式の排水ポンプ装置1に適用した構造を示しているが、水中ポンプ5が単一である排水ポンプ装置1であってもよく、実施形態に何ら限定されない。
【0046】
また、予旋回槽3もFRPに限らず、コンクリート等で形成される構造であってもよい。
【0047】
さらに、宅内排水用の排水ポンプ装置1を示してるが、マンホール用の排水ポンプ装置1等であってもよく、実施形態に何ら限定されない。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、本発明の排水ポンプ装置によれば、予旋回槽に、水中ポンプを支持する支持部材の取付具が設けられ、水位計がその取付具によって汚水槽内に固定される構造であるので、旋回流によって水位計が振れることはなく、水位計の検出精度を常に良好な状態に維持することができる。また、水位計が汚水槽内に固定されることによって水位計の重量を軽量化することが可能になるため、水位計をステンレス製とする必要はなく、安価な材料で形成することができるので、コスト低減を図ることができる。また、水中ポンプを支持する支持部材の取付具を利用して水位計を固定する構造であるため、低コストで水位計の固定を行うことができる。さらに、現場での水位計の高さ調整作業等が必要なくなるので、現場での設置作業も容易になる。
【0049】
また、予旋回槽は、仕切壁により凹部が設けられていない汚水貯留域と凹部が設けられている予旋回域とに区画されるとともに、旋回流を生じさせるべく、汚水貯留域と予旋回域とを連通させる導水路が設けられており、取付具が、仕切壁の上部に設けられる構造であるので、旋回流が発生した後に、水位計を固定する部材が汚水の流れの障害となることはなく、異物の引っ掛かり等に起因する汚水の流れに対する抵抗を有効に防止できる。このため、汚水の流れによって生じる旋回流が効率よく得られ、旋回流とともに旋回している異物が円滑に凹部内に落とし込まれて、スカムと共に外部に効率よく排出でき、性能の向上が図れる。
【0050】
さらに、導水路は仕切壁の一端部に形成され、水位計は仕切壁の他端部側の汚水貯留域側に固定された構造であるので、水位計は、旋回流が発生する際の最も上流となる位置に配置され、水位計が汚水の流れに対する抵抗となることを低減することができ、旋回流を効率よく得ることができる。また、水位計が最も流れの緩やかな上流域に配置されることで、水位検知の精度を常に良好な状態に維持することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す断面正面図である。
【図2】同断面平面図である。
【図3】同要部分解図である。
【図4】支持プレートの平面図である。
【図5】水位計が固定された状態を示す図である。
【図6】第2の実施の形態における要部分解図である。
【符号の説明】
1 排水ポンプ装置
2 汚水槽
3 予旋回槽
3a 仕切壁
3b 汚水貯留域
3c 予旋回域
3d 凹部
3e 導水路
5 水中ポンプ
6 連結支持管
7 取付具
17 ナット体
30 水位計
30a 吐出部
30b コネクタ部
31 エアホース
32 支持プレート
Claims (4)
- 汚水槽の内部に水位計が設けられるとともに、前記汚水槽の底部に水中ポンプの吸込口が配置される凹部が設けられた予旋回槽を備え、前記水位計によって前記汚水槽内部の汚水が所定水位となった場合に前記水中ポンプによる排水を開始するように構成され、前記水中ポンプによる排水の際に汚水の流れによって旋回流を生じさせる排水ポンプ装置において、
前記予旋回槽に、前記水中ポンプを支持する支持部材の取付具が設けられ、前記水位計は前記取付具によって前記汚水槽内に固定される排水ポンプ装置。 - 請求項1に記載の排水ポンプ装置において、
前記予旋回槽は、仕切壁により前記凹部が設けられていない汚水貯留域と凹部が設けられている予旋回域とに区画されるとともに、前記旋回流を生じさせるべく、前記汚水貯留域と前記予旋回域とを連通させる導水路が設けられ、
前記取付具は、前記仕切壁の上部に設けられることを特徴とする排水ポンプ装置。 - 請求項2に記載の排水ポンプ装置において、
前記導水路は前記仕切壁の一端部に形成され、前記水位計は前記仕切壁の他端部側の前記汚水貯留域側に固定されることを特徴とする排水ポンプ装置。 - 請求項1に記載の排水ポンプ装置において、
前記予旋回槽は、仕切壁により前記凹部が設けられていない汚水貯留域と凹部が設けられている予旋回域とに区画されるとともに、前記旋回流を生じさせるべく、前記仕切壁の一端部に前記汚水貯留域と前記予旋回域とを連通させる導水路が設けられ、
前記水位計は前記仕切壁の他端部側の前記汚水貯留域側に固定されることを特徴とする排水ポンプ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002212217A JP2004052397A (ja) | 2002-07-22 | 2002-07-22 | 排水ポンプ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002212217A JP2004052397A (ja) | 2002-07-22 | 2002-07-22 | 排水ポンプ装置 |
Publications (1)
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JP2004052397A true JP2004052397A (ja) | 2004-02-19 |
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Family Applications (1)
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JP2002212217A Pending JP2004052397A (ja) | 2002-07-22 | 2002-07-22 | 排水ポンプ装置 |
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JP (1) | JP2004052397A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012172364A (ja) * | 2011-02-21 | 2012-09-10 | Kawamoto Pump Mfg Co Ltd | 汚水用ポンプ装置及び予旋回槽 |
-
2002
- 2002-07-22 JP JP2002212217A patent/JP2004052397A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2012172364A (ja) * | 2011-02-21 | 2012-09-10 | Kawamoto Pump Mfg Co Ltd | 汚水用ポンプ装置及び予旋回槽 |
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