【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、対象者が眠気を感じたとき、それを感知して眠気を覚醒させる眠気覚醒装置の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来技術】
従来、人間の体調を判定するにあたり、ストレス、眠気、そして疲労等の判定をし、これらによって体調判定をすることが提唱されている。そして、今日、特に眠気を判定するような眠気判定手段を車両に設けて、運転者の眠気の状態を判定し、運転者が眠気を感じていると判定された場合では、運転者が覚醒するよう眠気覚醒手段を設けて、運転者に注意換気をしてより安全な走行を確保するようにする技術が提示されている。そして、従来、眠気覚醒手段としてはブザー音等の警報音を発音する手段や、振動を与える手段や、何らかのニオイを発生する手段等が提唱されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、眠気覚醒手段として、警報音、振動、ニオイといったような手段を用いた場合、運転席にいる運転者だけに限らず、同乗者にも覚醒手段の影響が波及し、同乗者に不快感を与えてしまうという問題があり、ここに本発明の解決すべき課題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、対象者に、眠気状態を判定する眠気判定手段を該対象者が接触するように配設する一方、対象者が接触する被接触部材の温度、または対象者の周囲雰囲気の温度を調整する温度調整手段を設けて、眠気判定手段が対象者は眠気を感じていると判定することに伴い温度調整手段を作動するように構成したものである。
そしてこのようにすることにより、対象者が眠気を感じることに伴い、対象者が触れているものまたは対象者の周囲の雰囲気が温度変化し、対象者の眠気を覚醒する。
このものにおいて、本発明の温度調整手段は、接触部材、または、周囲の雰囲気の温度を変化させる構成であるものとすることができる。
さらに、このものにおいて、本発明の温度調整手段は、接触部材、または、周囲の雰囲気の温度変化を周期的に行う構成となっているものとすることができる。
また、このものにおいて、本発明の温度変化の周期は、一定であるものとすることができる。
さらにまた、このものにおいて、本発明の温度変化の周期は、不定期であるものとすることができる。
また、このものにおいて、本発明の温度調整手段の温度変化幅は、一定であるものとすることができる。
さらにまた、このものにおいて、本発明の温度調整手段の温度変化幅は、不定であるものとすることができる。
さらに、このものにおいて、眠気判定手段と温度調整手段とは、車両のハンドルグリップに設けられているものとすることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の第一の実施の形態を図1〜図10の図面に基づいて説明する。図面において、1は車両操向用のステアリングホイール(ハンドル)であって、該ステアリングホイール1は、リング状となって外輪となるリム部2と、該リム部2の内側において略T字形をしたスポーク部3とを備えて構成されている。前記スポーク部3の交差中心部には図示しないハンドル軸が一体的に連結され、該ハンドル軸が、躯体に突出状に形成されたステアリングコラム4に回動自在に内嵌されている。
【0006】
前記リム部2とスポーク部3とはアルミニウム等の熱伝導率の良い素材で一体型成形されており、リム部2の外周は、ゴムや合成樹脂等の熱伝導率の悪い素材で形成された断熱材5により一体的に被覆されている。一方、前記スポーク部3の各先端部には段差部3aが形成され、先端側に肉厚状の取付け部3bがそれぞれ形成されている。そして、各取付け部3bの上面にペルチェ素子6がそれぞれ設けられ、該ペルチェ素子6上面と、前記リム部2の断熱材5外周とは、熱伝導材7により一体に覆われるように構成されているが、前記熱伝導材7は、アルミニウム等の熱伝導率の良い素材で形成されており、後述するように、スポーク3側のペルチェ素子6に給電されて温度変化が生じたときに、該ペルチェ素子6の温度変化をリム部2側へ速やかに熱伝導し、リム部2外周の温度を変化させるように構成されており、該構成が本発明の温度調整手段TMに相当する。さらに、熱伝導材7の外周は、リム部2対応部位についてはプラスティック材等の熱伝導率の良い素材で形成されたグリップカバー8により覆蓋(被着)され、スポーク部3先端対応部位には、ゴムや合成樹脂等の熱伝導率の低い素材を用いて形成されたカバー体9により覆蓋されている。
【0007】
ここで、前記熱伝導材7としては、装着性のよいグラファイトシートのように可撓性を有したものや、装着性には落ちるが熱伝導の性能のよいヒートパイプ等を用いることもできる。特に、ヒートパイプを用いたときには、リム部2における温冷感を強くすることができる。
尚、スポーク部3の中心部位の下面は外部に露出する部位となっているが、該下面は、鋸歯状を例とするフィン3cが形成されており、放熱、吸熱効果を向上せしめて熱交換機能を高めるように構成されている。そして、スポーク部3はハンドルカバー10により覆われるが、ステアリングホイール1の下方から覆うハンドルカバー10は、スポーク部3のフィン3cに対向する部位に、熱伝導率の良いアルミニウム等の素材で形成された放熱板10aが嵌め込まれており、熱交換機能をさらに高める配慮がなされている。
【0008】
一方、11は本発明の眠気判定手段に相当する前記体調判定装置11であって、該体調判定装置11は、運転者の身体の一部が触れることで運転者の脈波を測定する測定部12と、該測定されたデータに基づいて必用な演算を行って体調判定をし、かつ、体調判定データを無線信号として送信する体調判定制御部13と、該体調判定制御部13からの体調判定データを入力し、該入力された体調データを表示する表示部14とを備えて構成されている。
前記測定部12は、アクリル導光管12aの一方の端部に受光体12b、他方の端部に発光体12cまたは12dを配して構成した二つの測定ユニットU1、U2で構成されている。これら各測定ユニットU1、U2の各アクリル導光管12a内には、中央部に位置して発光体12cまたは12dからの光をアクリル導光管12aの一側方に反射する凹面鏡状の第一反射面12eと、反射された光を入射して受光体12側に照射する凹面鏡状の第二反射面12fとがそれぞれ設けられている。このように構成された各測定ユニットU1、U2は、ステアリングホイール1のスポーク部3の左右先端部3b、ステアリングホイール1を握る運転者が指等を載せやすい部位に位置してそれぞれ設けられている。
【0009】
そして、前記一方の発光体12cは、720nmに発光ピークの波長を有した赤外線を発光する短波長側のものとし、他方の発光体12dは、800nmに発光ピークを有した赤外線を発光する長波長側のものとして設定されている。ここで、血中のヘモグロビンとしては、酸素を担持したものと担持しないものとがあり、酸素を担持したヘモグロビンは長波長側の赤外線を反射し、酸素を担持しないヘモグロビンは短波長側の赤外線を反射する性質があり、このため、各発光体12c、12dは、酸素担持のヘモグロビンと、酸素非担持のヘモグロビンとをそれぞれ検出するように設定されている。因みに、測定部12は、アクリル導光管12a内に受発光体12b、12cまたは12dを横置き状に収容する構成となっているため、コンパクト化がなされている。そのうえ、人体との接触部はアクリル導光管12aの一方の側面である平坦面となっているので、運転者に違和感を与えることがなく、継続的な測定できるという利点がある。
【0010】
一方、受光体12bは、赤外線を受光するものであって、本実施の形態ではセレン加硫化カドミウムの光電管素子が採用されているが、フォトトランジスタを用いることもできる。そして、前記各発光した赤外線において、酸素担持のないヘモグロビンが反射した680nm(短波長側)の受光ピークと、酸素担持のヘモグロビンが反射した900nm(長波長側)の受光ピークとを特異的に受光できるように設定されている。
ところで、脈波は血管を流れる血液の流量と同一視でき、さらには、血液中に存在する酸素を担持したヘモグロビン、酸素担持のないヘモグロビンの各流量と相対的な関係を有するものと判断でき、このことから、前記測定判定手段12は受光体12bの受光量に基づいて脈波を検出するようになっている。
【0011】
さらに、前記体調判定装置11を構成する体調判定制御部13は、測定部12とは離れた部位、即ちステアリングホイール1のスポーク部3の中心部であり、ステアリングコラム4側面に位置して設けられている。前記制御部は、測定部12の受光体12bが受光した測定信号(アナログ信号)を処理して脈波データを変換する回路で構成されるデータ変換部15、該データ変換部15から脈波データを抽出する回路で構成されるデータ抽出部16、該データ抽出部16で抽出された脈波データを処理する回路で構成されるデータ処理部17とを備えて構成されている。そして、データ処理部17では、アナログ信号としての脈波データをデジタル信号に変換する変換回路17aと、該デジタル信号から脈拍値と血圧値と脈波の高低ピーク値の差である脈圧値とを算出するデータ算出回路17b(本発明の算出手段に相当する)、データ算出回路17bにより算出された算出データを記憶するメモリ回路17c等が備えられている。
【0012】
そして、データ算出回路17bは、データ抽出部16で抽出された脈波データに基いて脈拍値、脈波の高低のピーク値の差である脈圧値を算出するが、その算出方法は、各測定ユニットU1、U2の受光体12bからの信号に基づく図5に示すような脈波データに基づいてなされる。つまり、脈拍値(脈拍数)は、前記脈波(この場合長波長側の脈波)のピーク値間の時間((Vp−Vp’)の時間)から算出され、また、脈圧(脈圧値)は、脈波データの高いピーク値Vpから低いピーク値Vbを差し引いた差値((Vp−Vb)ミリボルト)として算出される。さらに、データ算出回路17bでは、長波長側脈波の高ピーク値VpLと短波長側脈波の高ピーク値VpSとに基づく血圧値の算出や、短波長側のピーク値VpSの変化値(ΔVpS)を長波長側の高ピーク値VpLの変化値(ΔVpL)で除した数値((ΔVpS/ΔVpL)値)等、必用な数値を演算、算出するように設定されており、これら算出値のうち、血圧値と脈拍値とが、送信変換部18を介して前記表示部14に対して送信されるように設定されている。
【0013】
また、前記表示部14は、体調判定制御部13からの送信データを受信する受信部を備え、かつ、該受信データに基づいて表示スペース(図示せず)に数字または文字標記による表示を行うように構成されるものであるが、該表示部14は汎用のものが用いられているので、ここでの構成の詳細な説明については省略する。そして、表示部14は、ステアリングコラム4の上部に設けられたインスツルメントパネル(インパネ)4aに配設されている。因みに、このように、表示部14へのデータ送信手段を赤外線通信等による無線式とした場合では、ステアリングホイール1はステアリングコラム4に対して回転するものであることから、ステアリングホイール1の回転角度が+、−方向にそれぞれ90度の回転範囲において、ステアリングホイール1に設けた体調判定制御部13から表示部14へのデータ送信が可能となっている。これに対し、データ送信を有線式で行う場合では、ステアリングホイール1の回転範囲に基づく制限がなくなる。
【0014】
さらに、前記体調判定制御部12には判定部19が設けられており、データ処理部17により算出されたデータに基づいて、例えば、疲労度、ストレス度、眠気度等の体調状態を判別するように構成されされている。そして、本実施の形態では、体調状態のうちの眠気度を判別した場合に、後述するように、ステアリングホイール1に設けられた前記温度調整手段TMに対して温度調整指令を出力するように設定されている。
【0015】
つぎに、体調としての眠気状態に対する脈波の変化傾向について検討した結果を、図6の表図に示す。該表図によると、人が眠気を生じている状態では、脈圧値(Vp−Vb)が増加傾向になっている。また、眠気を訴えている状態では、脈拍値が減少傾向にあり、眠気と格闘するような状態では脈拍値が増加するような傾向がある。さらには、長波長側高ピーク値VpLについては、脈拍値ほど顕著ではないものの減少傾向がみられ、また、短波長側高ピーク値VpSについては、顕著な傾向はみられない。さらに、強い眠気を訴えた状態では、短波長側高ピーク値VpSの増加傾向がみられる。
【0016】
図7の表図は、ストレス状態に対する脈波の変化傾向について検討した結果であり、該表図によると、イライラや緊張が生じた場合、何れの場合でも脈拍値が増加する傾向になっている。また、緊張状態とイライラ状態とは、脈圧値(Vp−Vb)については増減傾向が逆転する傾向がみられる。さらに、長波長側高ピーク値VpLについては増加する場合と、減少する場合との両者があることが示されている。
【0017】
さらに、図8の表図は、疲労状態に体する脈波の変化傾向について検討した結果であり、該表図によると、長波長側のピーク値VpLと短波長側のピーク値VpSとはバラツキのあるデータとなっており、それぞれの個人によって一定の傾向を示すことはないが、短波長側のピーク値VpSの変化値(ΔVpS)を長波長側のピーク値VpLの変化値(ΔVpL)で除した数値((ΔVpS/ΔVpL)値)は増加傾向にあり、かつ、疲労を感じている状態では前記(ΔVpS/ΔVpL)値が0.007から0.19の数値になることが示されている。また、疲労を感じている状態では、脈圧値(Vp−Vb)の変化量についても全体的に減少傾向がみられ、その減少量、即ち今回検出値の前回検出値に対する減少量(減少率であって、前回検出値と今回検出値との差を前回検出値で除し、100を乗じた数値)は20〜48パーセント(%)であることがわかった。
【0018】
そして、判定部19においては、測定部12により脈波の変化を経時的に監視し、該変化に基づいて、種々の体調状態を判定するように設定されており、これら各体調状態の判定については、前記変化傾向に基づいたものとなっている。図9は、判定部19による各体調状態の判定手順の一例が示されており、判定部19による判定手順を前記図面に基づいて説明する。
前記判定部19は、まず、脈拍値を検出し、該脈拍値の増加量(今回検出値の前回検出値に対する増加率)が5パーセント(%)以上であるか否かを判断し、5%以上と検出された場合にストレス状態になっていると判断してストレス判定モードに移行するように設定されている。一方、脈拍値の増加が5%未満である場合、続いて脈圧値(Vp−Vb)の増加量(今回検出値の前回検出値に対する増加率)を検出し、該脈圧値(Vp−Vb)の増加量が30%以上であるか否かを判断し、30%以上と検出された場合に眠気状態であると判断して眠気判定モードに移行するように設定されている。そして、脈圧値(Vp−Vb)の増加量が30%未満である場合、続いて(ΔVpS/ΔVpL)値を検出(算出)し、該(ΔVpS/ΔVpL)値が0.07以上と検出された場合、疲労状態と判断して疲労判定モードに移行するように設定されている。これに対し、(ΔVpS/ΔVpL)値の変化量が0.07未満である場合、何れの体調状態にも当てはまらず、運転操作をするのに支障のない状態であると判断でき、再び初期設定状態に戻るように設定されている。
【0019】
そうして、前記眠気判定モードに移行した場合では、判定部19は、表示部14に対し、送信変換部18を介して眠気判定信号を出力して、運転者が眠気状態にあることの表示(例えば、「眠気あり、要注意」等の文字表示)をして注意喚起を与える一方、温度調整手段TMに対して温度調整指令を出力し、温度調整手段TMを構成するペルチェ素子6の温度(ペルチェ温度)を温度調整して、ステアリングホイール1のリム部2外周の温度を変化させるように設定されている。これによって、運転者は、ステアリングホイール1を操作するべく接触している手に冷感や温感を感じることで注意喚起を受けて眠気を覚醒させる構成となっており、このようにして本発明の眠気覚醒装置が構成されている。
つまり、本実施例では、判定部19が眠気判定モードに移行すると、後述するように、温度調整指令を所定時間のあいだ(例えば5分間)継続して出力するように設定され、これによって、ペルチェ素子6が温度変化するように電圧印加がなされ、リム部2の外周温度が変化するように構成されている。
【0020】
これに対し、判定部19がストレス判定モードに移行した場合では、例えば、表示部14に対し、送信変換部18を介してストレス判定信号を出力して、運転者がストレス状態にあることの表示(例えば、「ストレスあり、要注意」等の文字表示)をして注意喚起を与える一方、警報装置にストレス判定信号を出力して警報音を発音させるように構成することができる。
また、疲労判定モードに移行した場合では、例えば、表示部14に対し、送信変換部18を介して疲労判定信号を出力して、運転者が疲労状態にあることの表示(例えば、「疲労あり、要注意」等の文字表示)をして注意喚起を与える一方、警報装置に疲労判定信号を出力して警報音を発音させるように構成することができる。ここで、表示部14は、何れの体調状態についても表示される構成とすることもできるが、予め判定したい体調状態を選択し、該体調状態について優先的に表示する構成としてもよい。
【0021】
つぎに、眠気判定モードにおいて作動する眠気覚醒装置について検討する。
まず、図10(A)のグラフ図は、具体的なリム部2の外周温度とペルチェ温度との変化状態が示されている。該グラフ図によると、リム部2の外周温度(被験者との接触部の温度)は当初室温(28℃)であり、ペルチェ素子6に対して電圧印加がなされると、リム部2外周温度は、ペルチェ温度の低下が開始した後、これとはタイムラグ(約2〜3秒)を存する状態で低下が開始される。そして、ペルチェ素子6への電圧印加開始から約30秒後には、ペルチェ温度が目標温度(この場合では14℃であって、14℃の温度変化)に低下する一方で、リム部2の外周温度は、約40秒後に略24℃に低下している。因みに、リム部2の温度である24℃とは、一般に、それに接触した人が冷たさを感じる温度であり、このようなステアリングホイールの温度変化によって、眠気が覚醒されると想定される。
【0022】
そこで、このように温度低下をするステアリングホイールを用いた眠気覚醒装置を用意し、実際の覚醒効果を観察するべくつぎのような実験を行い、これによって、眠気覚醒装置の有効性の確認をする。
被験者を、前記眠気覚醒装置を備えた車両の運転席に着座させ、ステアリング操作をすることなくリム部2を握らせる(接触させる)。そして、最初の約16.5分のあいだについては、リム部2に温度変化を与えない状態とし、その後、約10分間のあいだについては、ペルチェ素子6に対して電圧印加して、ペルチェ温度を低くしてリム部2の温度を低下せしめた状態とする。このような条件下において、複数の被検者の脈圧値(Vp−Vb)と、脈拍値とを、それぞれ継続的に測定し、各被験者の覚醒状態を検討する。尚、このときのステアリングホイールの温度は36度であって、ペルチェ素子6は、目標とする温度低下量が14度のものが用いられている。
前記実験の結果、各被験者からは、リム部2が低温化(冷却)されることにより、すっきりとした感覚を得て、眠気が一瞬なくなったという意見が多くみられた。
【0023】
さらに、前記各被験者の測定値の平均値を用い、脈圧値と脈拍値との経時的な変化状態をプロットしたものを図10(B)のグラフ図に示す。前記グラフ図によると、被験者は、ペルチェ素子6への電圧印加がなく(リム部2の温度変化がなく)、かつ、運転操作をしない状態でステアリングホイール1に触れながら単に着座している時間帯(ステアリングホイール温度36℃状態)では、脈拍値が低下傾向になる一方で、脈圧値が上昇傾向となっており、次第に眠気が感じられていると判断できる。そして、ペルチェ温度が変化してリム部2の外周温度が低下し始めたとみられる電圧印加開始より僅かに遅れた時間帯(冷却状態)では、脈圧値が減少するとともに、脈拍値が上昇する現象(矢印箇所)がみられ、眠気が覚醒されたことがわかる。尚、このような覚醒現象の後、3〜4分後には、再び脈圧値、脈拍値ともに眠気を示す傾向が現れている。
この結果から、ステアリングホイール1に触れているだけで何もしない状態であっても、リム部2が冷却されることで覚醒されると判断でき、ステアリング操作している状態では、この程度の冷却で眠気覚醒効果を充分発揮でき、眠気覚醒装置としての有効性があると判断できる。
【0024】
叙述の如く構成された本発明の実施の形態において、車両には、眠気判定手段に相当する体調判定装置11が設けられる一方、運転者が接触するステアリングホイール1のリム部2には温度調整手段TMを構成するペルチェ素子6が内装されている。そして、体調判定装置11により運転者が眠気を感じていると判断した場合では、体調判定装置11の判定部19が温度調整指令を温度調整手段TMに出力し、これによって、ペルチェ素子6のペルチェ温度を低くするように制御され、リム部2の外周が冷却される結果、運転者はステアリング操作をする手を介して冷却された感覚を受け、もって、眠気が覚醒されるようになっている。このように、眠気覚醒装置は、眠気を感じる対象者が、手に接触しているものの温度が変化することにより注意喚起を受けて覚醒する構成となっているので、従来の警報音、振動、ニオイといったような手段を用いて覚醒するもののように、運転席にいる運転者だけに限らず、同乗者にも覚醒手段の影響が波及してしまうようなことがない。
【0025】
さらに本実施の形態のものでは、運転者の眠気を判断して、眠気があるようであれば、ステアリングホイール1のリム部2の外周温度を変化させる構成であるので、運転者のみが直接的な刺激を受けることになって、眠気の覚醒効果を高めることができる。
【0026】
尚、本発明は前記実施の形態に限定されないことは勿論であって、眠気判定手段は、ステアリングホイールに取付けられる構成の他、座席に設ける構成、腕や足等、人体に直接的に装着する構成等、種々のものを想定することができる。また、温度調整手段が設けられ温度変化を生じるものとしては、ステアリングホイールのリム部のように対象者が直接接触するものの他に、例えばエアコンから冷却風を吹き出させる構成として、対象者の雰囲気温度を変化させるようにすることも可能である。
さらに、眠気覚醒装置としては、運転者の眠気を覚醒するだけではなく、例えばコンピュータの操作者に対する眠気を覚醒させる装置として構成することもでき、この場合では、一例として温度調整手段をマウスに組み込むように構成することができる。
尚、温度変化としては、眠気を覚醒させるための温度変化であるので一般的には低温化が好ましいが、環境条件等によっては高温化するような構成としてもよい。
【0027】
また、前記第一の実施の形態のように、ステアリングホイールの温度調整をして、運転者の眠気の覚醒をする装置において、リム部の温度変化としては、前記第一の実施の形態のように低温化を継続的に行うことの他に、リム部の温度変化を一定の間隔、例えば1分間の低温化、1分間の温度変化なし状態、を繰返し行うような温度変化のように一定の周期となる構成とすることもできる。さらには、例えば1分間の低温化、1分間の温度変化なし状態、2分間の低温化、1分間の温度変化なし状態・・・というように、低温化の時間や低温化のあいだの温度変化なしの時間を変化させる等、不定期な周期となる構成とすることができる。一方、リム部の温度の変化幅としては、一定の温度幅で変化させたり、ランダム(不定)な変化幅とする等、ペルチェ素子の容量や電圧印加等を適宜制御することでリム部の温度変化状態を適宜変化させたものに構成することができ、これによって、それぞれ覚醒効果を得ることができる。
【0028】
つぎに、前記実施の形態と同様に構成した眠気覚醒装置において、ペルチェ温度を、所定時間(2分、120秒間)のあいだに室温よりも低温の状態から高温の状態になるような変化幅を有した変化を周期的に行うように制御した状態でのリム部外周温度とペルチェ温度との温度変化の様子を、図11(A)のグラフ図により示す。該グラフ図によると、ペルチェ温度は、約120秒間のあいだに約10℃から52℃のあいだで変化するように電圧印加がなされており、このような変化幅の温度変化を繰返し実施した場合、リム部の温度は、約24度〜32度の範囲で周期的に変化し、運転者はリム部からひんやりした感覚から温いと感じる感覚が得られるように設定されている。
そして、このような温度調整指令が出力する場合について、実際の覚醒効果についてつぎのような実験を行って眠気覚醒の有効性の確認をする。
【0029】
この場合、被験者を、前記眠気覚醒装置を備えた車両の運転席に着座させ、ステアリング操作をすることなくリム部2を握らせる(接触させる)。そして、最初の15.5分のあいだについては、リム部2に温度変化を与えない状態とし、その後、約5分間のあいだについては、第一の実施の形態のようにペルチェ素子6に対して継続的に電圧印加して、ペルチェ温度を低くしてリム部2の温度を低下せしめた状態とする。続いて、4分間のあいだについては、前述したように、ペルチェ温度を120秒間のあいだに室温よりも低温の状態から高温の状態になる変化を周期的に行うようにペルチェ素子6に電圧印加を行って、リム部2の温度を約24度〜32度の範囲で周期的に変化するような状態とする。そして、このような条件下において、複数の被検者の脈圧値(Vp−Vb)と、脈拍値とをそれぞれ継続的に測定する。この場合、各被験者からは、リム部2が冷却されることにより、すっきりとした感覚を得たが、周期的に温くなったり冷たくなったりする温度変化がなされた状態では、さらに眠気が生じたという意見が多くみられた。
このものにおいて、各被験者の測定値の平均をプロットしたグラフ図を図11(B)に示すが、該グラフ図において、リム部が周期的な温度変化をする時間帯では、脈圧値は増加傾向で、脈拍値も減少傾向で、このようなリム部の温度変化において、覚醒効果はあまり期待できないことが確認された。
【0030】
そこで、図12(A)に、ペルチェ温度を、所定時間(1分、60秒間)のあいだに約12℃から42℃のあいだで変化するように制御された場合のペルチェ温度変化と、リム部温度変化のグラフ図を示すが、この場合、リム部の温度は、約24度〜27度の温度範囲で周期的に変化している。
そして、このような温度調整指令が出力する場合について、実際の覚醒効果についてつぎのような実験を行って眠気覚醒の有効性の確認をする。
この場合、被験者を、前記眠気覚醒装置を備えた車両の運転席に着座させ、ステアリング操作をすることなくリム部2を握らせる(接触させる)。そして、最初の15分のあいだについては、リム部2に温度変化を与えない状態とし、その後、10分間のあいだについては、リム部2の温度を、前述したように、約24度〜27度の範囲で周期的に変化するような状態とする。そして、このような条件下において、複数の被検者の脈圧値(Vp−Vb)と、脈拍値とを、それぞれ継続的に測定した。
そして、各被験者の測定値の平均をプロットしたグラフ図を図12(B)に示すが、該グラフ図において、周期的な温度変化が開始された当初の時間帯では、脈圧値の減少傾向、脈拍値の増加傾向がみられ、覚醒効果が期待できる。
この結果、リム部を温かい状態から冷たい状態に温度変化させる場合であっても、温度変化の周期を短くすることにより、覚醒効果が高められることが確認された。
【0031】
さらに、体調判定装置の判定部は、眠気の度合を複数段階に判別できるように構成することもでき、この場合では、眠気の度合にあわせてリム部の温度変化量を大きくしたり、周期を変えたりする等して、眠気の度合にあわせた温度調整をして覚醒させる構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)、(B)はそれぞれハンドルの正面図、側面図である。
【図2】ハンドルの要部の断面図である。
【図3】体調判定装置を構成する測定部の断面図である。
【図4】眠気覚醒装置を説明するブロック図である。
【図5】脈波の変化を示すグラフ図である。
【図6】眠気状態における脈波測定値の変化傾向を示す表図である。
【図7】ストレス状態における脈波測定値の変化傾向を示す表図である。
【図8】疲労状態における脈波測定値の変化傾向を示す表図である。
【図9】体調判定手順を説明するフローチャート図である。
【図10】図10(A)、(B)はそれぞれ温度調整手段による調整状態を説明するグラフ図、該調整条件下における被験者の脈圧値、脈拍値の変化を説明するグラフ図である。
【図11】図11(A)、(B)はそれぞれ温度調整手段による調整状態を説明するグラフ図、該調整条件下における被験者の脈圧値、脈拍値の変化を説明するグラフ図である。
【図12】図12(A)、(B)はそれぞれ温度調整手段による調整状態を説明するグラフ図、該調整条件下における被験者の脈圧値、脈拍値の変化を説明するグラフ図である。
【符号の説明】
1 ステアリングホイール
2 リム部
3 スポーク部
4 ステアリングコラム
5 断熱材
6 ペルチェ素子
8 グリップカバー
11 体調判定装置
12 測定部
13 体調判定制御部
14 表示部
19 判定部
TM 温度調整手段[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention belongs to the technical field of a drowsiness awakening device that senses drowsiness and awakens drowsiness when the subject feels drowsiness.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, in determining a physical condition of a person, it has been proposed to determine stress, drowsiness, fatigue, and the like, and to determine the physical condition based on the determination. And today, particularly, a drowsiness determining means for determining drowsiness is provided in the vehicle to determine the state of drowsiness of the driver, and when it is determined that the driver feels drowsiness, the driver awakens A technology has been proposed in which a sleepiness awakening means is provided to provide a driver with careful ventilation to ensure safer driving. Conventionally, as a drowsiness awakening means, a means for generating an alarm sound such as a buzzer sound, a means for giving vibration, a means for generating some odor, and the like have been proposed.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, when means such as alarm sound, vibration, and odor are used as drowsiness awakening means, not only the driver in the driver's seat but also the fellow passengers are affected by the awakening means, which makes the passenger uncomfortable. And there is a problem to be solved by the present invention.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made in view of the above situation and has been made with the object of solving these problems. The present invention provides a drowsiness determining means for determining a drowsiness state to a subject so that the subject comes into contact with the subject. On the other hand, a temperature adjusting means for adjusting the temperature of the contacted member contacted by the subject or the temperature of the surrounding atmosphere of the subject is provided, and the drowsiness determining means determines that the subject is feeling drowsy. Accordingly, the temperature adjusting means is operated.
In this way, the subject feels drowsiness, the temperature of the object touched by the subject or the atmosphere around the subject changes, and the subject's drowsiness is awakened.
In this case, the temperature adjusting means of the present invention may be configured to change the temperature of the contact member or the surrounding atmosphere.
Further, in this case, the temperature adjusting means of the present invention may be configured to periodically change the temperature of the contact member or the surrounding atmosphere.
In this case, the cycle of the temperature change of the present invention can be constant.
Furthermore, in this case, the cycle of the temperature change of the present invention may be irregular.
In this case, the temperature change width of the temperature adjusting means of the present invention can be constant.
Furthermore, in this case, the temperature change width of the temperature adjusting means of the present invention may be indefinite.
Further, in this case, the drowsiness determining means and the temperature adjusting means may be provided on a steering wheel grip of the vehicle.
[0005]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Next, a first embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. In the drawings, reference numeral 1 denotes a steering wheel (handle) for steering a vehicle. The steering wheel 1 has a ring-shaped rim portion 2 serving as an outer wheel, and a substantially T-shaped inside of the rim portion 2. The spoke portion 3 is provided. A handle shaft (not shown) is integrally connected to the center of the intersection of the spoke portion 3, and the handle shaft is rotatably fitted in a steering column 4 formed in a protruding shape on the body.
[0006]
The rim portion 2 and the spoke portion 3 are integrally formed of a material having good heat conductivity such as aluminum, and the outer periphery of the rim portion 2 is formed of a material having poor heat conductivity such as rubber or synthetic resin. It is integrally covered with the heat insulating material 5. On the other hand, a step 3a is formed at each end of the spoke portion 3, and a thick mounting portion 3b is formed at the end. A Peltier device 6 is provided on the upper surface of each mounting portion 3b, and the upper surface of the Peltier device 6 and the outer periphery of the heat insulating material 5 of the rim portion 2 are integrally covered by a heat conductive material 7. However, the thermal conductive material 7 is formed of a material having a high thermal conductivity such as aluminum, and when power is supplied to the Peltier element 6 on the spoke 3 side and a temperature change occurs, as described later, The temperature change of the Peltier element 6 is quickly conducted to the rim portion 2 side to change the temperature of the outer periphery of the rim portion 2, and this configuration corresponds to the temperature adjusting means TM of the present invention. Further, the outer periphery of the heat conductive material 7 is covered (covered) with a grip cover 8 formed of a material having a high thermal conductivity such as a plastic material at a portion corresponding to the rim portion 2, and a portion corresponding to the tip of the spoke portion 3 is provided. And a cover body 9 formed of a material having low thermal conductivity such as rubber or synthetic resin.
[0007]
Here, as the heat conductive material 7, a material having flexibility such as a graphite sheet having good mountability, a heat pipe which has low mountability but has good heat transfer performance, or the like can be used. In particular, when a heat pipe is used, the sense of warmth and cold in the rim portion 2 can be enhanced.
Although the lower surface of the central portion of the spoke portion 3 is exposed to the outside, the lower surface is formed with a fin 3c having a saw-tooth shape as an example. It is configured to enhance functions. The spoke portion 3 is covered by the handle cover 10. The handle cover 10 that covers from below the steering wheel 1 is formed of a material such as aluminum having a high thermal conductivity at a portion of the spoke portion 3 facing the fin 3 c. The heat radiating plate 10a is fitted into the heat radiating plate so that the heat exchange function is further enhanced.
[0008]
On the other hand, 11 is the physical condition judging device 11 corresponding to the drowsiness judging means of the present invention, and the physical condition judging device 11 measures a driver's pulse wave by touching a part of the driver's body. 12, a physical condition determination control unit 13 that performs a necessary calculation based on the measured data to determine a physical condition, and transmits the physical condition determination data as a wireless signal, and a physical condition determination from the physical condition determination control unit 13. A display unit 14 for inputting data and displaying the input physical condition data.
The measuring section 12 is composed of two measuring units U1 and U2 each having a light receiving body 12b arranged at one end of an acrylic light guide tube 12a and a light emitting body 12c or 12d arranged at the other end. In each of the acrylic light guide tubes 12a of these measurement units U1 and U2, there is a concave mirror-shaped first light which is located at the center and reflects light from the light emitter 12c or 12d to one side of the acrylic light guide tube 12a. A reflecting surface 12e and a concave mirror-shaped second reflecting surface 12f for receiving the reflected light and irradiating the light to the light receiving body 12 are provided. Each of the measurement units U1 and U2 configured as described above is provided at a position on the left and right end portions 3b of the spoke portion 3 of the steering wheel 1 and a portion where the driver holding the steering wheel 1 easily places a finger or the like. .
[0009]
The one illuminant 12c emits infrared light having an emission peak wavelength at 720 nm, and the other illuminant 12d emits infrared light having an emission peak at 800 nm. Is set as the side one. Here, there are hemoglobins in the blood that carry oxygen and those that do not carry oxygen.Hemoglobin carrying oxygen reflects long-wavelength infrared rays, while hemoglobin not carrying oxygen emits short-wavelength infrared rays. The light-emitting members 12c and 12d are set to detect oxygen-carrying hemoglobin and oxygen-non-carrying hemoglobin, respectively. Incidentally, the measuring section 12 has a configuration in which the light receiving / emitting body 12b, 12c or 12d is housed in the acrylic light guide tube 12a in a horizontal state, so that the size is reduced. In addition, since the contact portion with the human body is a flat surface which is one side surface of the acrylic light guide tube 12a, there is an advantage that continuous measurement can be performed without giving a driver a sense of incongruity.
[0010]
On the other hand, the photoreceptor 12b receives infrared rays. In the present embodiment, a phototube element of selenium cadmium sulfide is employed, but a phototransistor may be used. Then, in each of the emitted infrared rays, a light receiving peak at 680 nm (short wavelength side) where hemoglobin without oxygen is reflected and a light receiving peak at 900 nm (long wavelength side) where oxygen carrying hemoglobin is reflected are specifically received. It is set to be able to.
By the way, the pulse wave can be equated with the flow rate of the blood flowing through the blood vessel, and further, it can be determined that the hemoglobin carrying oxygen present in the blood has a relative relationship with each flow rate of hemoglobin not carrying oxygen, For this reason, the measurement determination unit 12 detects a pulse wave based on the amount of light received by the light receiving body 12b.
[0011]
Further, the physical condition determination control unit 13 constituting the physical condition determination device 11 is provided at a position distant from the measurement unit 12, that is, at the center of the spoke portion 3 of the steering wheel 1, and located on the side surface of the steering column 4. ing. The control unit includes a data conversion unit 15 including a circuit that processes a measurement signal (analog signal) received by the photoreceptor 12b of the measurement unit 12 and converts pulse wave data. And a data processing unit 17 including a circuit for processing the pulse wave data extracted by the data extraction unit 16. The data processing unit 17 converts a pulse wave data as an analog signal into a digital signal, and converts the digital signal into a pulse pressure value, which is a difference between a pulse value, a blood pressure value, and a high / low peak value of the pulse wave. And a memory circuit 17c for storing the calculation data calculated by the data calculation circuit 17b.
[0012]
Then, the data calculation circuit 17b calculates a pulse value and a pulse pressure value that is a difference between the peak value of the pulse wave and the peak value of the pulse wave based on the pulse wave data extracted by the data extraction unit 16. This is performed based on pulse wave data as shown in FIG. 5 based on signals from the photoreceptors 12b of the measurement units U1 and U2. That is, the pulse value (pulse rate) is calculated from the time between the peak values of the pulse wave (pulse wave on the long wavelength side in this case) (the time of (Vp-Vp ')). Value) is calculated as a difference value ((Vp−Vb) millivolt) obtained by subtracting the low peak value Vb from the high peak value Vp of the pulse wave data. Further, the data calculation circuit 17b calculates a blood pressure value based on the high peak value VpL of the long wavelength pulse wave and the high peak value VpS of the short wavelength pulse wave, and changes the peak value VpS of the short wavelength side (ΔVpS ) Is divided by a change value (ΔVpL) of the high peak value VpL on the long wavelength side ((ΔVpS / ΔVpL) value). , The blood pressure value and the pulse value are set to be transmitted to the display unit 14 via the transmission conversion unit 18.
[0013]
Further, the display unit 14 includes a receiving unit that receives transmission data from the physical condition determination control unit 13, and performs display in a display space (not shown) based on the received data by numbers or character notation. However, since the display unit 14 is a general-purpose display unit, a detailed description of the configuration here is omitted. The display unit 14 is disposed on an instrument panel (instrument panel) 4a provided on the upper part of the steering column 4. Incidentally, when the data transmission means to the display unit 14 is a wireless type by infrared communication or the like, since the steering wheel 1 rotates with respect to the steering column 4, the rotation angle of the steering wheel 1 is increased. Can transmit data from the physical condition determination control unit 13 provided on the steering wheel 1 to the display unit 14 in a rotation range of 90 degrees in each of the + and-directions. On the other hand, when data transmission is performed in a wired manner, there is no restriction based on the rotation range of the steering wheel 1.
[0014]
Further, the physical condition determination control unit 12 is provided with a determination unit 19, and determines a physical condition state such as a degree of fatigue, a degree of stress, a degree of drowsiness, etc. based on data calculated by the data processing unit 17. Is configured. In the present embodiment, when the drowsiness level in the physical condition is determined, a setting is made so as to output a temperature adjustment command to the temperature adjustment means TM provided in the steering wheel 1 as described later. Have been.
[0015]
Next, the result of studying the change tendency of the pulse wave with respect to the drowsiness state as a physical condition is shown in the table of FIG. According to the table, the pulse pressure value (Vp-Vb) tends to increase when the person is drowsy. Also, the pulse value tends to decrease in a state of complaining of drowsiness, and tends to increase in a state of struggling with drowsiness. Further, the high peak value VpL on the long wavelength side is not as remarkable as the pulse value, but tends to decrease, and the high peak value VpS on the short wavelength side does not show a remarkable tendency. Furthermore, in a state in which the patient complained of strong drowsiness, the tendency of the short-wavelength side high peak value VpS to increase is observed.
[0016]
The table in FIG. 7 is a result of examining the change tendency of the pulse wave with respect to the stress state. According to the table, when irritation or tension occurs, the pulse value tends to increase in any case. . In the tension state and the irritated state, the pulse pressure value (Vp-Vb) tends to reverse the increase / decrease tendency. Furthermore, it is shown that there is a case where the long wavelength side high peak value VpL increases and a case where it decreases.
[0017]
Further, the table in FIG. 8 is a result of examining the change tendency of the pulse wave in the fatigue state. According to the table, the peak value VpL on the long wavelength side and the peak value VpS on the short wavelength side vary. Although the data does not show a certain tendency for each individual, the change value (ΔVpS) of the peak value VpS on the short wavelength side is represented by the change value (ΔVpL) of the peak value VpL on the long wavelength side. The divided value ((ΔVpS / ΔVpL) value) tends to increase, and it is shown that the (ΔVpS / ΔVpL) value becomes a numerical value from 0.007 to 0.19 in a state of feeling fatigue. I have. In addition, in a state where the user is feeling fatigued, the amount of change in the pulse pressure value (Vp−Vb) also tends to decrease as a whole, and the amount of decrease, that is, the amount of decrease in the current detection value with respect to the previous detection value (decrease rate) It was found that the difference between the previous detection value and the current detection value was divided by the previous detection value and multiplied by 100) was 20 to 48% (%).
[0018]
The determination unit 19 is set so as to monitor changes in the pulse wave over time by the measurement unit 12 and determine various physical conditions based on the changes. Is based on the change tendency. FIG. 9 illustrates an example of a procedure for determining each physical condition by the determination unit 19. The determination procedure by the determination unit 19 will be described with reference to the drawings.
The determination unit 19 first detects a pulse value, and determines whether or not the amount of increase in the pulse value (the rate of increase of the current detection value with respect to the previous detection value) is 5% (%) or more. When the above is detected, it is set so that it is determined to be in a stress state and the mode shifts to the stress determination mode. On the other hand, if the increase in the pulse value is less than 5%, the amount of increase in the pulse pressure value (Vp-Vb) (the increase rate of the current detection value with respect to the previous detection value) is subsequently detected, and the pulse pressure value (Vp-Vb) is detected. It is set so that it is determined whether or not the increase amount of Vb) is 30% or more, and if it is detected to be 30% or more, it is determined to be a drowsiness state and the mode shifts to the drowsiness determination mode. Then, when the increase amount of the pulse pressure value (Vp−Vb) is less than 30%, the (ΔVpS / ΔVpL) value is subsequently detected (calculated), and the (ΔVpS / ΔVpL) value is detected as 0.07 or more. In this case, it is set to determine that the user is in a fatigued state and shift to the fatigue determination mode. On the other hand, when the change amount of the (ΔVpS / ΔVpL) value is less than 0.07, the condition does not apply to any physical condition, and it can be determined that there is no obstacle to the driving operation, and the initial setting is performed again. It is set to return to the state.
[0019]
Then, when the mode shifts to the sleepiness determination mode, the determination unit 19 outputs a sleepiness determination signal to the display unit 14 via the transmission conversion unit 18 to indicate that the driver is in a sleepy state. (For example, a character display such as "Drowsiness, caution required") is issued to give a reminder, while a temperature adjustment command is output to the temperature adjustment means TM, and the temperature of the Peltier element 6 constituting the temperature adjustment means TM is increased. (Peltier temperature) is set so as to change the temperature of the outer periphery of the rim portion 2 of the steering wheel 1 by adjusting the temperature. Accordingly, the driver is alerted by feeling cold or warm in the hand in contact with the steering wheel 1 to operate the steering wheel 1 and awakens drowsiness. Of the drowsiness awakening device.
That is, in the present embodiment, when the determination unit 19 shifts to the sleepiness determination mode, as described later, the temperature adjustment command is set to be continuously output for a predetermined time (for example, 5 minutes). A voltage is applied so that the temperature of the element 6 changes, and the outer peripheral temperature of the rim portion 2 changes.
[0020]
On the other hand, when the determination unit 19 shifts to the stress determination mode, for example, a stress determination signal is output to the display unit 14 via the transmission conversion unit 18 to indicate that the driver is in a stress state. (For example, a character display such as "stressed, caution required") is issued to give a reminder, while a stress determination signal is output to an alarm device to generate an alarm sound.
In the case of shifting to the fatigue determination mode, for example, a fatigue determination signal is output to the display unit 14 via the transmission conversion unit 18 to indicate that the driver is in a fatigue state (for example, “fatigue is present”). , Attention required, etc.) to give a reminder, while outputting a fatigue determination signal to an alarm device to generate an alarm sound. Here, the display unit 14 may be configured to display any physical condition, but may be configured to select a physical condition to be determined in advance and display the physical condition with priority.
[0021]
Next, the drowsiness awakening device that operates in the drowsiness determination mode will be discussed.
First, the graph of FIG. 10A shows a specific change state of the outer peripheral temperature of the rim portion 2 and the Peltier temperature. According to the graph, the outer peripheral temperature of the rim portion 2 (the temperature of the contact portion with the subject) is initially room temperature (28 ° C.), and when a voltage is applied to the Peltier element 6, the outer peripheral temperature of the rim portion 2 becomes After the Peltier temperature starts to decrease, the decrease is started with a time lag (about 2 to 3 seconds). About 30 seconds after the start of voltage application to the Peltier element 6, the Peltier temperature decreases to the target temperature (in this case, 14 ° C., a temperature change of 14 ° C.), while the outer peripheral temperature of the rim portion 2 is reduced. Drops to approximately 24 ° C. after about 40 seconds. Incidentally, the temperature of the rim portion 2 of 24 ° C. is generally a temperature at which a person who comes into contact with the rim portion feels cold, and it is assumed that drowsiness is awakened by such a temperature change of the steering wheel.
[0022]
Therefore, a drowsiness awakening device using a steering wheel that lowers the temperature is prepared, and the following experiment is performed to observe the actual awakening effect, thereby confirming the effectiveness of the drowsiness awakening device. .
The subject is seated on the driver's seat of the vehicle provided with the drowsiness awakening device, and the rim portion 2 is gripped (contacted) without performing a steering operation. During the first approximately 16.5 minutes, the temperature is not applied to the rim portion 2, and thereafter, during approximately 10 minutes, a voltage is applied to the Peltier element 6 to reduce the Peltier temperature. The temperature is lowered to lower the temperature of the rim portion 2. Under such conditions, the pulse pressure values (Vp-Vb) and the pulse values of a plurality of subjects are continuously measured, and the awake state of each subject is examined. At this time, the temperature of the steering wheel is 36 degrees, and the Peltier element 6 has a target temperature decrease of 14 degrees.
As a result of the experiment, there were many opinions from the subjects that the rim portion 2 was cooled (cooled) to obtain a refreshing sensation, and that drowsiness disappeared for an instant.
[0023]
FIG. 10B is a graph plotting the time-dependent changes in the pulse pressure value and the pulse value using the average value of the measured values of the subjects. According to the graph, the subject is simply seated while touching the steering wheel 1 in a state where no voltage is applied to the Peltier element 6 (no temperature change of the rim portion 2) and no driving operation is performed. In the state of the steering wheel temperature of 36 ° C., the pulse value tends to decrease while the pulse pressure value tends to increase, and it can be determined that drowsiness is gradually felt. Then, in a time zone (cooling state) slightly delayed from the start of voltage application in which the Peltier temperature changes and the outer peripheral temperature of the rim portion 2 starts to decrease, the pulse pressure value decreases and the pulse value increases. The phenomenon (the location indicated by the arrow) was observed, indicating that drowsiness was awakened. After 3 to 4 minutes after the arousal phenomenon, the pulse pressure value and the pulse value tend to show drowsiness again.
From this result, it can be determined that even when the steering wheel 1 is touched and nothing is done, the rim 2 is awakened by being cooled, and in the state where the steering operation is being performed, this level of cooling is achieved. Thus, the drowsiness awakening effect can be sufficiently exhibited, and it can be determined that the drowsiness awakening device is effective.
[0024]
In the embodiment of the present invention configured as described above, the vehicle is provided with a physical condition judging device 11 corresponding to drowsiness judging device, while the rim portion 2 of the steering wheel 1 contacted by the driver is provided with a temperature adjusting device. A Peltier element 6 constituting the TM is provided therein. When the physical condition judging device 11 judges that the driver is drowsy, the judging unit 19 of the physical condition judging device 11 outputs a temperature adjustment command to the temperature adjusting means TM. The temperature is controlled to be low, and the outer periphery of the rim portion 2 is cooled. As a result, the driver receives a feeling of cooling through the hand for steering operation, and thus sleepiness is awakened. . In this way, the drowsiness awakening device has a configuration in which the subject who feels drowsed is awakened by being alerted by a change in the temperature of the hand in contact with the hand, so that the conventional alarm sound, vibration, Unlike a person who wakes up using a means such as odor, the influence of the wake-up means does not affect not only the driver in the driver's seat but also a passenger.
[0025]
Furthermore, in this embodiment, the drowsiness of the driver is determined, and if there is drowsiness, the outer peripheral temperature of the rim portion 2 of the steering wheel 1 is changed. By receiving a stimulus, the effect of awakening drowsiness can be enhanced.
[0026]
Note that the present invention is not limited to the above-described embodiment, and the drowsiness determining means may be mounted on a steering wheel, may be mounted on a seat, or may be directly mounted on a human body such as an arm or a foot. Various configurations and the like can be assumed. The temperature control means is provided to cause a temperature change. In addition to the direct contact of the subject such as a rim portion of a steering wheel, for example, a configuration in which cooling air is blown out from an air conditioner may be used. May be changed.
Furthermore, the drowsiness awakening device can be configured not only to awaken the drowsiness of the driver, but also to, for example, a device that awakens drowsiness to the operator of the computer. In this case, as an example, the temperature adjusting means is incorporated in the mouse It can be configured as follows.
In addition, since the temperature change is a temperature change for awakening drowsiness, it is generally preferable to lower the temperature, but it may be configured to increase the temperature depending on environmental conditions and the like.
[0027]
Further, as in the first embodiment, in the device for adjusting the temperature of the steering wheel to awaken the driver's drowsiness, the temperature change of the rim portion may be as in the first embodiment. In addition to continuously lowering the temperature of the rim, the temperature change of the rim portion is performed at a constant interval, for example, a temperature change such as a one-minute low-temperature and a one-minute no-temperature change. It is also possible to adopt a configuration that becomes a cycle. Furthermore, for example, a temperature reduction during one minute, a state without temperature change for one minute, a state without temperature change for two minutes, a state without temperature change for one minute, etc. An irregular period may be adopted, for example, by changing the time of the absence. On the other hand, the temperature of the rim is controlled by appropriately controlling the capacitance and voltage application of the Peltier element, for example, by changing the temperature of the rim at a constant temperature or at a random (undefined) width. The state of change can be appropriately changed, whereby an arousal effect can be obtained.
[0028]
Next, in the drowsiness awakening device configured in the same manner as in the above-described embodiment, the Peltier temperature is changed within a predetermined time period (2 minutes, 120 seconds) from a temperature lower than room temperature to a temperature higher than room temperature. The state of the temperature change between the rim outer peripheral temperature and the Peltier temperature in a state where the change is controlled to be performed periodically is shown in the graph of FIG. According to the graph, a voltage is applied so that the Peltier temperature changes between about 10 ° C. to 52 ° C. during about 120 seconds, and when the temperature change having such a change width is repeatedly performed, The temperature of the rim portion is periodically changed in a range of about 24 degrees to 32 degrees, and is set so that the driver can feel a warm sensation from a cool sensation from the rim portion.
Then, when such a temperature adjustment command is output, the following experiment is performed on the actual arousal effect to confirm the effectiveness of drowsiness awakening.
[0029]
In this case, the subject is seated on the driver's seat of the vehicle provided with the drowsiness awakening device, and the rim portion 2 is gripped (contacted) without performing a steering operation. Then, during the first 15.5 minutes, the temperature is not applied to the rim portion 2, and thereafter, for about 5 minutes, the peltier element 6 is set in the same manner as in the first embodiment. A voltage is continuously applied to lower the Peltier temperature to lower the temperature of the rim portion 2. Subsequently, for 4 minutes, as described above, the voltage is applied to the Peltier element 6 so that the Peltier temperature periodically changes from a state lower than room temperature to a state higher than room temperature for 120 seconds. Then, the temperature of the rim 2 is periodically changed in the range of about 24 to 32 degrees. Then, under such conditions, the pulse pressure values (Vp-Vb) and the pulse values of the plurality of subjects are continuously measured. In this case, from each subject, the rim portion 2 was cooled to obtain a neat sensation, but in a state where the temperature was periodically changed to be warm or cold, drowsiness further occurred. Many opinions were seen.
FIG. 11 (B) shows a graph in which the average of the measured values of each subject is plotted. In this graph, the pulse pressure value increases during a time period in which the rim portion periodically changes in temperature. The tendency was that the pulse value was also decreasing, and it was confirmed that the awakening effect could not be expected much with such a temperature change of the rim.
[0030]
FIG. 12A shows the Peltier temperature change when the Peltier temperature is controlled to change from about 12 ° C. to 42 ° C. for a predetermined time (1 minute, 60 seconds), and the rim portion. A graph of the temperature change is shown. In this case, the temperature of the rim changes periodically in a temperature range of about 24 to 27 degrees.
Then, when such a temperature adjustment command is output, the following experiment is performed on the actual arousal effect to confirm the effectiveness of drowsiness awakening.
In this case, the subject is seated on the driver's seat of the vehicle provided with the drowsiness awakening device, and the rim portion 2 is gripped (contacted) without performing a steering operation. Then, during the first 15 minutes, the temperature of the rim 2 is not changed, and then, during the period of 10 minutes, the temperature of the rim 2 is set to about 24 to 27 degrees as described above. Is set to a state that changes periodically in the range of. Then, under such conditions, the pulse pressure values (Vp-Vb) and the pulse values of a plurality of subjects were continuously measured.
FIG. 12B is a graph plotting the average of the measured values of each subject. In the graph, the pulse pressure value tends to decrease in the initial period when the periodic temperature change is started. As a result, the pulse value tends to increase, and an arousal effect can be expected.
As a result, it was confirmed that, even when the temperature of the rim portion is changed from a warm state to a cold state, the awakening effect can be enhanced by shortening the cycle of the temperature change.
[0031]
Further, the determination unit of the physical condition determination device may be configured to be able to determine the degree of drowsiness in a plurality of stages. In this case, the temperature change amount of the rim unit may be increased according to the degree of drowsiness, or the cycle may be determined. By changing the temperature or the like, the temperature can be adjusted according to the degree of drowsiness to wake up.
[Brief description of the drawings]
FIGS. 1A and 1B are a front view and a side view of a handle, respectively.
FIG. 2 is a sectional view of a main part of the handle.
FIG. 3 is a cross-sectional view of a measurement unit included in the physical condition determination device.
FIG. 4 is a block diagram illustrating a drowsiness awakening device.
FIG. 5 is a graph showing a change in a pulse wave.
FIG. 6 is a table showing a change tendency of pulse wave measurement values in a sleepy state.
FIG. 7 is a table showing a change tendency of a pulse wave measurement value in a stress state.
FIG. 8 is a table showing changes in pulse wave measurement values in a fatigue state.
FIG. 9 is a flowchart illustrating a physical condition determination procedure.
FIGS. 10A and 10B are a graph for explaining an adjustment state by a temperature adjusting means, and a graph for explaining a change in a pulse pressure value and a pulse value of a subject under the adjustment conditions.
FIGS. 11A and 11B are a graph for explaining an adjustment state by a temperature adjusting unit, and a graph for explaining a change in a pulse pressure value and a pulse value of a subject under the adjustment condition.
FIGS. 12A and 12B are a graph for explaining an adjustment state by a temperature adjusting unit, and a graph for explaining a change in a pulse pressure value and a pulse value of a subject under the adjustment conditions.
[Explanation of symbols]
1 Steering wheel
2 Rim section
3 spoke part
4 Steering column
5 Thermal insulation
6 Peltier element
8 Grip cover
11 Physical condition judgment device
12 Measurement section
13 Physical condition judgment control unit
14 Display
19 Judgment unit
TM temperature adjustment means