JP2004050357A - ワークの外周切削装置 - Google Patents

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Toshinori Kurita
栗田 敏則
Kenichi Sakamoto
坂元 健一
Akihide Ayumi
阿弓 晃英
Masatoshi Konya
紺谷 政利
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Abstract

【課題】外周寸法や形状が相違しているワーク場合でも、ワークの外周に食い込むことなく、バリのみを正確に削り取ることができるワークの外周切削装置を提供する。
【解決手段】ワークWを回転させるための回転機構21を設ける。ワークWの外周にはバリを削り取るためのカッタ37を対向配置する。ワークWの外周には倣いローラ29を接触配置する。ワークWの外周のバリ取り時に、ワークWの外周形状に応じて、この倣いローラ29を介して、カッタ37をワークWの外周に対し出入り移動移動させて切り込み位置に配置する。
【選択図】   図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば車両のステアリングホイール等の成形品を製造する過程において、その成形品の外周に形成されたバリ等を削り取るためのワークの外周切削装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のワークの外周切削装置としては、例えば特開2001−157952号公報に開示されるような構成のものが知られている。すなわち、この従来構成においては、回転軸にワーク取付台及びカムが固定され、そのワーク取付台上にワークが取り付けられるようになっている。ワーク取付台の外側にはワークの外周のバリを削り取るための刃物を支持する刃物台が移動可能に配設され、ワークの外周側に向かって移動付勢されている。カムの外周面にはワークの外周仕上げ形状に相当するカム面が形成され、このカム面と接触するように、刃物台には接触ローラが取り付けられている。
【0003】
そして、ワーク取付台上にワークが取り付けられた状態で、回転軸が駆動用シリンダにて往復回転されることにより、ワーク及びカムが一体的に往復回転される。これにより、カム面の仕上げ形状に応じて、刃物台が接触ローラを介して移動され、ワークの外周に対する刃物の切り込み位置が設定変更されながら、ワークの外周のバリが削り取られるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この従来のワークの外周切削装置においては、前記のようにワークと一体回転されるカムの仕上げ形状に倣って刃物が移動されるようになっている。このため、同一のカムを用いた場合には、ワークの外径や形状に寸法上の相違が生じた場合、成形品の外周部分まで食い込んで削り取られたり、バリの削り残しが生じたりするという問題があった。
【0005】
この問題に対処するためには、異なるワークに適合する外周仕上げ形状のカム面を有するカムを用意して、それらを回転軸に対して脱着交換する必要がある。このため、準備作業が面倒で時間がかかるという手間を余儀なくされるものであった。
【0006】
さらには、ワークには形状や寸法にばらつきが生じることが多いが、前記刃物がカムに倣って移動されるものであるため、このようなばらつきに対応できない。
【0007】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、外周寸法や形状が異なるワークの場合でも、あるいはワークに形状や寸法にばらつきが生じていても、正確な加工を行うことができるワークの外周切削装置を提供することにある。
【0008】
また、この発明のその上の目的は、外径寸法や形状が異なった別種のワークに対する加工を行う場合、面倒な準備作業を必要とすることなく容易に対応することができて、速やかに加工を開始することができるワークの外周切削装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、一軸線を中心にワークを回転させる回転手段と、ワークの回転にともないワークの外周面を相対移動するとともに、ワークの外周面の出入り形状に応じて出入り移動する倣いローラと、その倣いローラをワークの外周面に向かって付勢するための付勢手段と、
ワークの外周を削り取るようにワークの外周に対向配置され、前記倣いローラの出入り移動に従って追従移動する工具とを設けたことを特徴とするものである。
【0010】
従って、この請求項1に記載の発明によれば、倣いローラがワークの外周に直接倣って、工具の切り込み位置が変更される。よって、外周寸法や形状に相違が生じたワークであっても、あるいは形状、寸法にばらつきが生じていても、成形品の外周に食い込むことなく、正確にワークを削り取ることができる。また、外径寸法や形状が異なった別種の成形品のバリ取り等の作業を行う場合、カム形状が異なったカムを用意して脱着交換するという面倒な準備作業を必要とすることなく、容易に対応することができて、速やかにバリ取り等の作業を開始することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明においては、請求項1に記載の発明において、倣いローラとワークとの間の間隔を調整するための手段を設けたことを特徴とするものである。
【0012】
従って、請求項2の発明においては、ワークに対する切り込み量を任意に調節でき、所要の仕上げ状態を得ることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記倣いローラは、ワークの外周に形成されたバリの位置から離れたところに接触することを特徴とするものである。
【0013】
従って、この請求項3に記載の発明によれば、ワークの外周におけるバリの量の変化等により、工具の切り込み位置が変動するのを抑制することができて、バリのみを正確に削り取ることができる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の発明において、前記ワークの外周に接触する複数の支持ローラを配置したことを特徴とするものである。
【0015】
従って、この請求項4に記載の発明によれば、外径寸法や形状が異なった別種の成形品のバリ取り等の作業を行う場合でも、ワークを所定の加工位置に容易にセットすることができて、バリ取り作業等の作業を正確かつ能率良く行うことができる。
【0016】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、前記支持ローラの少なくとも1つが回転手段を構成していることを特徴とするものである。
従って、この請求項5に記載の発明によれば、支持ローラが回転手段を兼用するため、回転手段の構成が簡単であるとともに、ワークを確実に回転させることができて、バリ取り作業等の作業を一層正確に行うことができる。
【0017】
請求項6に記載の発明においては、請求項4または請求項5に記載の発明において、前記支持ローラが、近接配置された一対の第1支持ローラと、ワークをその第1支持ローラに向かって圧接させる第2支持ローラとよりなることを特徴としたものである。
【0018】
従って、請求項6の発明においては、ワークを支持ローラ間において安定して支持でき、バリ取り等の作業を正確かつ能率良く遂行できる。
請求項7に記載の発明においては、請求項6に記載の発明において、前記倣いローラが第1支持ローラ間に配置されたことを特徴とするものである。
【0019】
従って、請求項7に記載の発明においては、一対の支持ローラ間で安定支持された部分のワークに倣いローラが位置するため、バリ取り等の作業をさらに正確かつ能率良く遂行できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、バリ取り装置の基台11の上面には傾斜状の取付面12が設けられている。基台11の取付面12には取付板13が取り付け固定され、この取付板13上にバリ取り装置の諸部品が取り付けられている。なお、前記取付面12の傾斜角度は、45度以上が好ましい。
【0021】
図1〜図3に示すように、前記取付板13上には支持円板14が一軸線を構成する支軸15を中心にして傾斜状態で回転自在に取り付けられ、この支持円板14上にステアリングホイール等の成形品よりなる円形状のワークWが着脱可能に載置されるようになっている。支持円板14の外周に沿って円弧状に延びるように、取付板13の両側部上には一対のバリ支持板16が取付金具17を介して取り付けられ、図6に示すように、支持円板14上に載置されたワークWの外周に形成されているバリWaが、このバリ支持板16上に載置支持されるようになっている。各バリ支持板16の下方に位置するように、取付板13上には一対の外周カバー18が配設され、これらの外周カバー18により、支持円板14の外周が覆われている。
【0022】
図1、図2及び図4に示すように、前記傾斜状態の支持円板14の図1における下方側であって、かつその支持円板14の外周と対応する位置において、取付板13上には一対の第1支持ローラ19がブラケット20を介して回転可能に、かつ相互に近接して支持されている。各第1支持ローラ19は、ブラケット20の上下支持板20a,20bにそれぞれ回転可能に支持された上下一対の円錐台形状の接触円板19a,19bから構成されている。そして、支持円板14上にワークWが載置された状態で、これらの接触円板19a,19bの外周面がワークWの外周に対して、接触されて、ワークWを支持するようになっている。
【0023】
図1〜図3に示すように、前記傾斜状態の支持円板14の上方側であって、かつ支持円板14の外周と対応する位置において、取付板13上にはワークWを回転させるための回転手段としての回転機構21が配設されている。すなわち、取付板13上には回転用モータ22が支持板23に支持した状態で、一対のガイドロッド24を介して前記支軸15を中心とした放射方向に移動可能に配設されている。従って、回転用モータ22は支持円板14に対して接近離間する方向へ移動可能に配設されている。回転用モータ22のモータ軸上には回転機構21の駆動ローラを構成する第2支持ローラ25が取り付けられ、上下一対の円錐台形状の接触円板25a,25bから構成されている。
【0024】
そして、第2支持ローラ25の接触円板25a,25b及び第1支持ローラ19の接触円板19a,19b若干離れており、このため、支持円板14の回転にともない、ワークWのバリWaが接触円板19a,19b及び25a,25b間を折り曲げられたりすることなく通過する。
【0025】
前記取付板13上にはエアシリンダよりなるローラ移動用シリンダ26が配設され、そのピストンロッド26aが支持板23に連結されている。そして、支持円板14上にワークWが載置された状態で、このローラ移動用シリンダ26が引き込み動作されたとき、回転用モータ22及び第2支持ローラ25が支持円板14側に接近移動される。この接近移動により、第2支持ローラ25の接触円板25a,25bの外周面がワークWの外周に対して圧接されて、ワークWが第1支持ローラ19と第2支持ローラ25との間で挟着支持されるようになっている。そして、この状態で、回転用モータ22の駆動により、第2支持ローラ25を介して、ワークWが一方向に回転される。
【0026】
図1〜図3及び図6に示すように、前記両第1支持ローラ19と対応する位置において、取付板13上には移動板27が一対のガイドレール28を介して、前記第2支持ローラ25の移動方向と同一方向へ移動可能に配設されている。両第1支持ローラ19間において、支持円板14上のワークWの外周と接離可能に対応するように、移動板27上には円錐台形状の倣いローラ29が回転可能に支持されている。この倣いローラ29は、ワークWの回転にともないワークWの外周面上を相対移動する。
【0027】
前記取付板13上にはエアシリンダよりなるカッタ移動用シリンダ30が配設され、そのピストンロッド30aがバネ31を介して移動板27に作動連結されている。そして、支持円板14上にワークWが載置された状態で、このカッタ移動用シリンダ30が引き込み動作されたとき、バネ31の付勢力を介して、移動板27が支持円板14側に接近移動される。この接近移動により、倣いローラ29の外周面がワークWの外周に対して、バリWaの発生部から下方へ若干離れた位置で圧接されるようになっている。そして、ワークWの外周面の出入り形状に応じて、倣いローラ29はバネ31の付勢力に基づいてガイドレール28に沿って出入り移動する。前記バネ31により倣いローラ29をワークWの外周面に向かって付勢するための付勢手段が構成されている。
【0028】
図2、図3及び図5〜図7に示すように、前記移動板27の端部にはエアシリンダよりなるカッタ昇降用シリンダ32が取付板33を介して取り付けられ、そのピストンロッド32a上には昇降板34が取り付けられている。昇降板34の側面には平面形ほぼ横L字状のカッタ支持板35がクランプ機構36を介して着脱可能に取り付けられ、そのカッタ支持板35には折り取り可能なブレード37aを有する工具としてのカッタ37が一対のカッタホルダ38,39等を介して着脱可能に装着されている。
【0029】
そして、カッタ昇降用シリンダ32が突出動作された状態で、カッタ移動用シリンダ30が引き込み動作されたとき、倣いローラ29及びカッタ37がバネ31の付勢力を介してワークWの外周に圧接される。この状態で、ワークWが一回転される間に、カッタ37によりワークWの外周のバリWaが削り取られるようになっている。また、このバリWaの削り取り時には、前記倣いローラ29がワークWの外周形状の出入りに倣って接触移動されることにより、ワークWの外周に対してカッタ37が追従移動されるようになっている。
【0030】
そこで、前記カッタ37の取付構成についてさらに詳細に説明する。図2、図6及び図7に示すように、前記昇降板34の側面には一対の位置決めピン40が突設され、これらの位置決めピン40と係脱可能に対応するように、カッタ支持板35には一対の係合孔41が形成されている。そして、これらの位置決めピン40と係合孔41との係合により、カッタ支持板35が昇降板34の側面の所定位置に係止保持されるようになっている。
【0031】
前記クランプ機構36は、昇降板34の側面にブラケット42を介して回動可能に支持された押え部材43と、ブラケット42にリンク44を介して回動可能に支持されるとともに、押え部材43に作動連結された操作レバー45とから構成されている。そして、図7に実線で示すように、操作レバー45が反時計方向へ回動されたときには、前記リンク44がデッドポイントを越えて、押え部材43がカッタ支持板35の側面に強く圧接する位置に回動配置され、そのカッタ支持板35が昇降板34に対する係止位置にクランプされる。また、同図に鎖線で示すように、操作レバー45が時計方向へ回動されたときには、前記リンク44がデッドポイントを前記とは逆に越え、押え部材43がカッタ支持板35の側面から離間する位置に回動配置されて、そのカッタ支持板35がクランプ状態から解放される。
【0032】
図3、図5及び図6に示すように、前記カッタ支持板35には図2の左右方向に延びるガイドレール46が突出形成され、このガイドレール46には調節支持板47が移動可能に支持されている。調節支持板47には取付枠48が固定され、この取付枠48に前記カッタホルダ38,39が上下方向に挿通支持されている。そして、前記カッタ37が添え板49に添えてゴムチューブ50内に挿入した状態で、押え板51とともに一対のカッタホルダ38,39間に上下位置調節可能に挟着保持されている。
【0033】
図2、図3及び図6に示すように、前記カッタ支持板35の端部には調節ネジ52が回転可能に支持され、その先端が調節支持板47のネジ孔(図示しない)に螺合されている。そして、この調節ネジ52が回転されることにより、そのネジ52とネジ孔との作用により調節支持板47がガイドレール46に沿って移動される。この移動により、倣いローラ29に対するカッタ37の位置、すなわち倣いローラ29とカッタ37との間の間隔が変更され、この結果ワークWの外周に対してカッタ37の切り込み量が設定調節される。従って、前記ネジ52及びネジ孔等により、倣いローラ29とカッタ37との間の間隔を調節するための手段が構成されている。また、この状態で、カッタ支持板35の長孔35aから調節支持板47のネジ孔(図示しない)に一対の固定ネジ53を螺合させることにより、カッタ支持板35が前記の設定調節状態に固定されるようになっている。
【0034】
図1に示すように、前記第1支持ローラ19やカッタ37等に対応して取付板13上には第1安全カバー54が配設され、この第1安全カバー54により、第1支持ローラ19、倣いローラ29及びカッタ37の外側が覆われるようになっている。また、第2支持ローラ25と対応するように、取付板13上には第2安全カバー55が配設され、この第2安全カバー55により、第2支持ローラ25の外側が覆われるようになっている。
【0035】
次に、前記のように構成されたワークの外周切削装置について動作を説明する。
さて、この外周バリ取り装置の稼働停止状態では、第2支持ローラ25が支持円板14から離間した位置に移動配置されている。また、第2支持ローラ25の反対側の倣いローラ29が支持円板14から離間した位置に移動配置されるとともに、カッタ37が支持円板14から離間した位置で下降位置(後退位置)に配置されている。この状態で、例えば車両のステアリングホイール等の成形品よりなるワークWの外周に発生しているバリWaを削り取る場合には、そのワークWを傾斜状の支持円板14上に載置する。すると、図1に示すように、ワークWの下側の外周が一対の第1支持ローラ19に接触支持される。
【0036】
その後、外周バリ取り装置を起動させると、ローラ移動用シリンダ26が引き込み動作され、第2支持ローラ25が支持円板14側に接近移動されてワークWの外周に接触される。これにより、第1支持ローラ19と第2支持ローラ25との間でワークWが挟着保持される。また、カッタ昇降用シリンダ32が突出動作されて、カッタ37が下降位置から上昇位置(前進位置)に移動される。それに続いて、カッタ移動用シリンダ30が引き込み動作され、カッタ37及び倣いローラ29が支持円板14側に接近移動されて、それらがバネ31の付勢力を介してワークWの外周に圧接される。
【0037】
この状態で、回転用モータ22により第2支持ローラ25が回転されると、ワークWが図2の時計方向に接触回転される。そして、ワークWが一回転される間で、カッタ37のブレード37aによりワークWの外周のバリWaが削り取られる。このバリWaの削り取り量は、カッタ37のブレード37aと倣いローラ29との位置関係によって決まるので、所要の切り込み量に応じて、調節ネジ52によりカッタ37の位置をあらかじめ設定しておく。そして、このバリ取り時には、倣いローラ29がワークWの外周に直接倣って、カッタ37がワークWの外周出入り追従移動される。言い換えれば、前記カッタ37が前記バネ31のバネ力によりワークW側に引かれるとともに、倣いローラ29により適当な切り込み量を得る位置に設定される。よって、ワークWがステアリングホイール等のように、真円ではない樹脂成形品の場合でも、カッタ37がワークWの外周面に食い込んだり、削り残しが生じたりすることなく、バリWaのみがあらかじめ設定された切り込み量で正確に削り取られる。
【0038】
また、このバリ取り時には、ワークWの回転に伴い、その外周に延びる柔軟なバリWaがバリ支持板16上に支持された状態で、カッタ37の刃部に向かって移動される。このため、バリWaがワークWの外周から垂れ下がって切断不良を招くおそれがなく、ワークWが一回転される間に、ワークWの全周からバリWaが確実に削り取られる。
【0039】
そして、このバリ取り作業が終了すると、回転用モータ22による第2支持ローラ25の回転が停止されて、ワークWが停止される。その後、ローラ移動用シリンダ26の突出動作により、第2支持ローラ25がワークWの外周から離間した位置に移動配置されて、ワークWが両ローラ19,25間における挟着支持状態から解放される。また、カッタ昇降用シリンダ32の引き込み動作により、カッタ37が上昇位置から下降位置に移動される。それとともに、カッタ移動用シリンダ30が突出動作により、カッタ37及び倣いローラ29がワークWの外周から離間した位置に移動される。よって、この状態で支持円板14に対して、加工後のワークWと未加工のワークWとを容易に脱着交換することができる。
【0040】
さらに、このワークの脱着交換時に、ワークWの外径寸法が変更されたり、ワークWの形状が平面楕円形状等に変更された場合でも、従来装置のように異なったカム形状のカムと交換するという面倒な段取り替えを行う必要がなく、バリ取り作業を続行することができる。すなわち、ワークWの外径寸法や形状が異なった場合でも、図8に示すように、常にワークWが一対の第1支持ローラ19に支持された状態で、カッタ37及び倣いローラ29がワークWの外周に圧接されてバリ取りが行われる。このため、ワークWの外径寸法や形状が変化しても、ワークWに対する切り込み位置は定位置であって、その定位置を通るようにワークWが回転されることになる。従って、ワークWの形状に関係なく、バリ取りを正確に行うことができる。
【0041】
また、このように複数のワークWのバリ取り作業を行って、カッタ37のブレード37aの刃先が摩耗した場合には、カッタ37が支持円板14から離間して下降位置に配置された状態で、ブレード37aの摩耗部分を折り取る。これとともに、ゴムチューブ50による弾性把持力に抗して、カッタ37を折り取り分だけ上方へ順に突出移動させれば、常にカッタ37の切れ味が良好な状態で、バリ取り作業を能率良く行うことができる。
【0042】
さらに、カッタ37のブレード37aを使い切ってその交換を必要とする場合には、図7に鎖線で示すように、クランプ機構36の操作レバー45を時計方向に回動させる。すると、押え部材43がカッタ支持板35の側面から離間する位置に回動されて、そのカッタ支持板35がクランプ状態から解放される。この状態で、カッタ支持板35を昇降板34の側面から離間させれば、係合孔41が位置決めピン40より離脱されて、カッタ37をカッタホルダ38,39等とともに取り外すことができる。
【0043】
その後、新しいブレード37aが取り付けられたカッタ37を装着したカッタ支持板35を昇降板34の側面に当接させると、係合孔41が位置決めピン40に係合されて、カッタ支持板35が所定位置に位置決め係止される。この状態で、図7に実線で示すように、クランプ機構36の操作レバー45を反時計方向に回動させると、押え部材43がカッタ支持板35の側面に圧接する位置に回動されて、デッドポイントを越えたリンク44の作用によりそのカッタ支持板35が昇降板34に対する係止位置にクランプ状態で保持される。
【0044】
従って、この実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
・ このワークの外周切削装置においては、ワークWを回転させるための回転機構21が設けられている。ワークWの外周にはバリWaを削り取るためのカッタ37が対向配置されている。ワークWの外周には倣いローラ29が接触配置され、ワークWの外周形状に応じて、倣いローラ29を介してカッタ37がワークWの外周に対し出入り移動されるようになっている。
【0045】
このため、ワークWの外周のバリ取り時には、倣いローラ29がワークWの外周に直接倣って、カッタ37の切り込み位置が変更される。よって、外周寸法や形状に相違がある樹脂成形品のワークの場合でも、あるいはワークWに形状、寸法のばらつきが生じていても、成形品の外周に食い込むことなく、バリWaのみを正確に削り取ることができる。また、外径寸法や形状が異なった別種の成形品のバリ取りを行う場合、カム形状が異なったカムを用意して脱着交換するという面倒な準備作業を必要とすることなく、容易に対応することができて、速やかにバリ取り作業を開始することができる。
【0046】
しかも、倣いローラ29とカッタ37との間の間隔を調節ネジ52によって調節できるため、必要とする切り込み量を自在に設定でき、任意の仕上げ状態を得ることができる。
【0047】
・ このワークの外周切削装置においては、前記倣いローラ29が、ワークWの外周に対してバリWaの発生部から離れた位置に接触するようになっている。このため、ワークWの外周におけるバリWaの量が変化している場合でも、そのバリ量の変化により、カッタ37の切り込み位置が変動するのを抑制することができて、バリWaのみを一層正確に削り取ることができる。
【0048】
・ このワークの外周切削装置においては、前記ワークWの外周に複数の支持ローラ19,25が接触配置されている。このため、外径寸法や形状が異なった別種の成形品のバリ取りを行う場合でも、ワークWを支持ローラ19,25間の所定の加工位置に確実にセットできて、バリ取り作業を正確かつ能率良く行うことができる。
【0049】
・ このワークの外周切削装置においては、前記各支持ローラ19,25がそれぞれ一対の接触円板19a,19b,25a,25bから構成されている。そして、これらの接触円板19a,19b,25a,25bがワークWの外周に対して、バリWaの発生部から上下方向へ離れた位置に接触するようになっている。このため、ワークWの外周におけるバリWaの量が変化している場合でも、そのバリ量の変化により、ワークWの回転に微振動等が発生するのを抑制することができて、バリ取り作業を一層正確に行うことができる。
【0050】
・ このワークの外周切削装置においては、前記複数の支持ローラ19,25のうちの1つローラ25が回転機構21を構成する駆動ローラとなっている。このため、支持ローラが駆動ローラを兼ねるため、回転機構21の構成が簡単であるとともに、第2支持ローラ25にてワークWを確実に接触回転させることができて、バリ取り作業を一層正確に行うことができる。加えて、倣いローラ29が一対の第1支持ローラ19間に位置しているため、一対の支持ローラ19間で安定支持された部分のワークWに倣いローラ29が位置するため、バリ取り作業をさらに正確かつ能率良く遂行できる。
【0051】
・ このワークの外周切削装置においては、ワークWの外周に沿ってバリ支持板16が延長配置されている。このため、ワークWの外周に延びる柔軟なバリWaをこのバリ支持板16上に支持した状態で、カッタ37により速やかに削り取ることができる。
【0052】
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記実施形態において、4つ以上の複数の支持ローラをワークWの外周に接触配置すること。
【0053】
・ 前記実施形態において、複数の支持ローラのうち、2つ以上の支持ローラを回転機構21の駆動ローラとして回転させるように構成すること。
・ 前記実施形態において、ワークWを支持する支持ローラとは別に、回転機構21の駆動ローラをワークWの外周上面または外周下面等に接触配置すること。
【0054】
・ 前記実施形態において、倣いローラ29をワークWのバリ発生部から離れて、ワークWの外周上側に接触するように配置すること。
・ 前記実施形態において、倣いローラ29を一対の円錐台形状の接触円板から構成し、これらの接触円板をワークWのバリ発生部から離れて、ワークWの外周の上下両側に接触するように配置すること。
【0055】
・ 前記実施形態において、支持円板14上にワークWを着脱可能にクランプするように構成し、回転機構21として支持円板14を回転させる回転用モータまたは回転用シリンダを設けること。
【0056】
・ 前記実施形態においては、この発明をワークWのバリ取り作業において具体化したが、それ以外の作業、例えばカッタ37をグラインダ等の別の工具に変更して研磨作業を行い得るように構成すること。
【0057】
・ 前記実施形態では、取付板13を傾斜させたが、これを直立させること。
【0058】
【発明の効果】
以上、詳述したように、この発明においては、外周寸法や形状が異なる樹脂成形品の場合でも、あるいはワークに形状、寸法のばらつきが生じていても、正確な加工を実行できる。また、この発明においては、外径寸法や形状が異なったワークでも、面倒な準備作業を必要とすることなく容易に対応することができて、速やかに加工を開始することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態のワークの外周切削装置を示す正面図。
【図2】図1の外周バリ取り装置を拡大して示す部分破断平面図。
【図3】図2の3−3線における断面図。
【図4】図2の4−4線における部分拡大断面図。
【図5】図3の5−5線における部分拡大断面図。
【図6】外周バリ取り装置の要部拡大側断面図。
【図7】カッタ取付構成の部分拡大正断面図。
【図8】外周バリ取り装置の作用を説明する概略平面図。
【符号の説明】
13…取付板、14…支持円板、16…バリ支持板、19…第1支持ローラ、19a,19b…接触円板、21…回転手段としての回転機構、22…回転用モータ、25…駆動ローラを構成する第2支持ローラ、25a,25b…接触円板、26…ローラ移動用シリンダ、27…移動板、29…倣いローラ、30…カッタ移動用シリンダ、31…付勢手段としてのバネ、32…カッタ昇降用シリンダ、35…カッタ支持板、37…工具としてのカッタ、38,39…カッタホルダ、47…調節支持板、52…間隔を調整するための手段を構成する調節ネジ、W…ワーク、Wa…バリ。

Claims (7)

  1. 一軸線を中心にワークを回転させる回転手段と、
    ワークの回転にともないワークの外周面を相対移動するとともに、ワークの外周面の出入り形状に応じて出入り移動する倣いローラと、
    その倣いローラをワークの外周面に向かって付勢するための付勢手段と、
    ワークの外周を削り取るようにワークの外周に対向配置され、前記倣いローラの出入り移動に従って追従移動する工具と
    を設けたことを特徴とするワークの外周切削装置。
  2. 倣いローラとワークとの間の間隔を調整するための手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載のワークの外周切削装置。
  3. 前記倣いローラは、ワークの外周に形成されたバリの位置から離れたところに接触することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のワークの外周切削装置。
  4. 前記ワークの外周に接触する複数の支持ローラを配置したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のワークの外周切削装置。
  5. 前記支持ローラの少なくとも1つが回転手段を構成していることを特徴とする請求項4に記載のワークの外周切削装置。
  6. 前記支持ローラが、近接配置された一対の第1支持ローラと、ワークをその第1支持ローラに向かって圧接させる第2支持ローラとよりなることを特徴とした請求項4または請求項5に記載のワークの外周切削装置。
  7. 前記倣いローラが第1支持ローラ間に配置されたことを特徴とする請求項6に記載のワークの外周切削装置。
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