JP2004048593A - 負荷制御システムおよびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】端末器へのIDの設定を人手によらず自動化する。
【解決手段】複数台の端末器Xを四角格子の格子点上に配置する。各端末器Xは他の端末器と信号線を介して接続可能な複数個の入出力部P0〜P4を備え、いずれかの入出力部P0〜P4を通して上流側からIDを含むID設定要求信号を受けたときに、設定内容記憶部11にIDが未設定であると当該IDを設定内容記憶部11に格納する。信号処理部10では下流側の入出力部P0〜P3を規定の順番で選択するとともに、他の端末器Xと重複しないIDを生成し、選択した入出力部P0〜P3を通して下流側にID設定要求信号を送信する。信号処理部10は、すべての入出力部P0〜P3からのID設定要求信号の送信が終了すると、IDの最大値を上流側の入出力部P0〜P3を通して返送する。
【選択図】 図1
【解決手段】複数台の端末器Xを四角格子の格子点上に配置する。各端末器Xは他の端末器と信号線を介して接続可能な複数個の入出力部P0〜P4を備え、いずれかの入出力部P0〜P4を通して上流側からIDを含むID設定要求信号を受けたときに、設定内容記憶部11にIDが未設定であると当該IDを設定内容記憶部11に格納する。信号処理部10では下流側の入出力部P0〜P3を規定の順番で選択するとともに、他の端末器Xと重複しないIDを生成し、選択した入出力部P0〜P3を通して下流側にID設定要求信号を送信する。信号処理部10は、すべての入出力部P0〜P3からのID設定要求信号の送信が終了すると、IDの最大値を上流側の入出力部P0〜P3を通して返送する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、負荷制御システムおよびプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近では、ネットワークを用いて負荷を制御する各種の負荷制御システムが提供されており、この種の負荷制御システムとしては、一般に、集中制御型の負荷制御システムと分散制御型の負荷制御システムとが広く知られている。集中制御型の負荷制御システムでは、中央制御装置に接続した信号線上に複数個の端末器を接続するとともに中央制御装置において端末器の対応関係を管理することによって、いずれかの端末器に設けたスイッチの操作により他の端末器に設けた負荷を制御するのに対して、分散制御型の負荷制御システムでは、信号線上に接続された複数個の端末器の間で互いに対応関係が設定され、いずれかの端末器に設けたスイッチの操作により他の端末器に設けた負荷が制御される。
【0003】
上述ような集中制御型の負荷制御システムおよび分散制御型の負荷制御システムにおいては、各端末器を個別に識別するために負荷制御システムの運用を開始する前に各端末器にはIDを設定することが要求される。したがって、各端末器にはIDを設定するために、複数ビットのDIPスイッチあるいはデジタルサムホイールスイッチのようなデジタルスイッチを設けたり、IDを記憶する不揮発性のメモリを設けたりしてある。また、IDをメモリに設定する構成では、端末器に対してワイヤレス信号によってIDを書き込むID設定装置を用いる技術や、あらかじめ端末器ごとに固有のIDを設定しておき複数の端末器同士を対応付ける際に端末器に設けた特定のスイッチ(「サービスピン」と呼んでいる負荷制御システムが知られている)を操作することにより端末器の固有のIDを信号線上に送出することによって、スイッチを操作した端末器のIDを他の端末器に認識させる技術が知られている。端末器間のIDの対応付けには、端末器を設置した現場において上述のようなIDの設定を行う方法や、現場での各端末器の設置場所を工場出荷時にあらかじめ決めておき、工場出荷前に各端末器にIDを設定する方法がある。いずれにせよ、各端末器ごとのIDの設定作業および各端末器の配置位置とIDとの対応付けの作業とは人手によって行われることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、各端末器の配置位置とIDとの対応付けは人手によって行うものであるから、配置位置とIDとの対応関係に関する情報を失うと、どのIDの端末器がどの場所に配置されているかがわからなくなる。したがって、負荷制御システムに異常が生じて端末器の配置位置とIDとの対応関係を再設定しなければならないような事態が生じたときに、端末器の配置位置とIDとの対応関係の情報が失われていると、負荷制御システムを復旧させるのが困難になる。しかも、端末器が天井裏などに配置されている場合には、端末器のIDを確認することが困難であるから、端末器の配置位置とIDとの対応関係の情報が失われていると、各場所に配置された端末器のIDすら知ることができず、負荷制御システムの復旧が困難になる。
【0005】
ところで、特開平5−136794号公報には、ネットワークのHUBの構成に関する判定を容易に行う技術が開示されており、この技術を用いるとHUBノードの親子関係は判断できるものの、上述した端末器に関する技術と同様に、端末器の配置位置とIDとの対応関係を把握することはできない。
【0006】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、第1の目的は、端末器へのIDの設定を人手によらず自動化した負荷制御システムを提供することにあり、第2の目的は、設定されたIDに規則性を持たせることによって端末器の配置場所とIDとの対応関係の情報が失われたとしても端末器の配置場所からIDを容易に知ることができるようにした負荷制御システムおよびプログラムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、それぞれ異なるIDが設定され規則的に配列された複数台の端末器を信号線を介して相互に接続し、各端末器に設定したIDを指定して制御指示を各端末器に伝送することにより各端末器に接続した負荷を制御指示の内容に応じて制御する負荷制御システムであって、各端末器は、信号線が接続可能でありかつ双方向にデータ通信が可能である3個以上の入出力部と、不揮発性のメモリからなりIDを格納する設定内容記憶部と、いずれかの入出力部を通してIDを含むID設定要求信号を受信したときに設定内容記憶部にIDが格納されていなければ当該IDを設定内容記憶部に格納するとともにIDの設定中であることを示すフラグを立てる信号処理部とを有し、信号処理部は、ID設定要求信号を受信した上流側の入出力部以外である下流側の入出力部を規定の順序で選択する機能と、選択した下流側の入出力部を通して端末器同士のIDが重複しないように規定の順序で設定したIDを含むID設定要求信号を他の端末器に送信する機能と、前記フラグが立っている期間において下流側のすべての入出力部を通してID設定要求信号を送信し終えた後に設定内容記憶部に格納されたIDと下流側に接続される他の端末器のうちの最後尾のIDとのうちで後順であるIDを上流側の入出力部を通して返送した後に前記フラグを解除する機能とを有することを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、互いに直交する複数本ずつの直線を交差させた四角格子の格子点上に複数個の前記各端末器が配列されるとともに前記端末器が前記入出力部を4個備え、各入出力部は90度ずつ異なる4方向の信号線を接続可能とするように各端末器に設けられ、いずれか1つの端末器にID設定要求信号が与えられることを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1の発明は、いずれか1台の前記端末器におけるいずれか1個の前記入出力部に接続され、前記ID設定要求信号を送出する設定器を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記信号線上に配置され前記ID設定要求信号を双方向に通過可能とした中継機を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明は、それぞれ異なるIDが設定され規則的に配列された複数台の端末器を信号線を介して相互に接続し、各端末器に設定したIDを指定して制御指示を各端末器に伝送することにより各端末器に接続した負荷を制御指示の内容に応じて制御する負荷制御システムであって、各端末器は、信号線が接続可能でありかつ双方向にデータ通信が可能である3個以上の入出力部と、不揮発性のメモリからなりIDが格納された設定内容記憶部と、いずれかの入出力部を通して位置収集信号を受信したときに他の入出力部他の端末器が接続されていると当該端末器に位置収集信号を転送する信号処理部とを有し、信号処理部は、設定内容記憶部に格納されているIDと位置収集信号を転送する下流側の入出力部に直結された端末器のIDとを含むノード位置情報を生成する機能と、他の端末器で生成されたノード位置情報が下流側の入手力部を通して返送されるか下流側に端末器が存在しないときには返送されたノード位置情報に生成したノード位置情報を連結したノード位置情報を上流側の入出力部を通して返送する機能とを有することを特徴とする。
【0012】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、互いに直交する複数本ずつの直線を交差させた四角格子の格子点上に複数個の前記各端末器が配列されるとともに前記端末器が前記入出力部を4個備え、各入出力部は90度ずつ異なる4方向の信号線を接続可能とするように各端末器に設けられ、いずれか1つの端末器に位置収集信号が与えられることを特徴とする。
【0013】
請求項7の発明は、請求項6の発明において、4方向のいずれか1方向の前記信号線を介して前記端末器のいずれかの前記入出力部に接続される方向指示器を備え、方向指示器は前記位置収集信号を受信したときに接続された信号線の方向と規定した基準方向との角度差を前記IDに代えて上流側に返送することを特徴とする。
【0014】
請求項8の発明は、請求項7の発明において、いずれか1台の前記端末器におけるいずれか1個の前記入出力部に接続され、前記位置収集信号を送出する機能と、端末器から返送されたノード位置情報を用いて各端末器のIDと位置との対応関係を表示器の画面に表示する機能とを有した設定器を備えることを特徴とする。
【0015】
請求項9の発明は、請求項5の発明において、前記信号線上に配置され前記位置収集信号を通過可能とし、下流側からノード位置情報を受信したときに下流側のノード位置信号をサブシステムとして一括したノード位置信号を生成して上流側に返送する中継機を備えることを特徴とする。
【0016】
請求項10の発明は、それぞれ異なるIDが設定され規則的に配列された複数台の端末器を信号線を介して相互に接続し、各端末器に設定したIDを指定して制御指示を各端末器に伝送することにより各端末器に接続した負荷を制御指示の内容に応じて制御する負荷制御システムであって、各端末器は、信号線が接続可能でありかつ双方向にデータ通信が可能である3個以上の入出力部と、不揮発性のメモリからなりIDを格納する設定内容記憶部と、いずれかの入出力部を通してIDを含むID設定要求信号を受信したときに設定内容記憶部にIDが格納されていなければ当該IDを設定内容記憶部に格納するとともにIDの設定中であることを示すフラグを立てる信号処理部とを有し、互いに直交する複数本ずつの直線を交差させた四角格子の格子点上に複数個の前記各端末器が配列されるとともに前記端末器が前記入出力部を4個備え、各入出力部は90度ずつ異なる4方向の信号線を接続可能とするように各端末器に設けられ、信号処理部は、ID設定要求信号を受信した上流側の入出力部以外である下流側の入出力部を規定の順序で選択する機能と、選択した下流側の入出力部を通して端末器同士のIDが重複しないように規定の順序で設定したIDを含むID設定要求信号を他の端末器に送信する機能と、前記フラグが立っている期間において下流側のすべての入出力部を通してID設定要求信号を送信し終えた後に設定内容記憶部に格納されたIDと下流側に接続される他の端末器のうちの最後尾のIDとのうちで後順であるIDを上流側の入出力部を通して返送した後に前記フラグを解除する機能とを有し、さらに信号処理部は、いずれかの入出力部を通して位置収集信号を受信したときに他の入出力部他の端末器が接続されていると当該端末器に位置収集信号を転送する機能と、設定内容記憶部に格納されているIDと位置収集信号を転送する下流側の入出力部に直結された端末器のIDとを含むノード位置情報を生成する機能と、他の端末器で生成されたノード位置情報が下流側の入手力部を通して返送されるか下流側に端末器が存在しないときには返送されたノード位置情報に生成したノード位置情報を連結したノード位置情報を上流側の入出力部を通して返送する機能とを有し、いずれか1台の前記端末器におけるいずれか1個の前記入出力部に接続され、前記ID設定要求信号を送出する機能と、前記位置収集信号を送出する機能と、端末器から返送されたノード位置情報を用いて各端末器のIDと位置との対応関係を表示器の画面に表示する機能とを有した設定器を備えることを特徴とする。
【0017】
請求項11の発明は、請求項1または請求項5の発明において、他の負荷制御システムとの間のゲートウェイとなるシステム間インタフェースを備えることを特徴とする。
【0018】
請求項12の発明はプログラムであって、請求項1記載の負荷制御システムに用いる前記端末器における前記信号処理部がマイクロコンピュータからなり、このマイクロコンピュータとともに前記信号処理部の機能を実現することを特徴とする。
【0019】
請求項13の発明はプログラムであって、請求項5記載の負荷制御システムに用いる前記端末器における前記信号処理部がマイクロコンピュータからなり、このマイクロコンピュータとともに前記信号処理部の機能を実現することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
本実施形態において説明する端末器は照明器具のような負荷を制御することを目的とするものであり、負荷の制御を指示するスイッチを備える端末器については説明しないが、スイッチを備える端末器(つまり、指示側の端末器)についても負荷を制御する端末器(つまり、制御側の端末器)と同様の技術を適用可能である。
【0021】
図1に示すように、本実施形態において説明する端末器Xは、マイクロコンピュータ(以下、「マイコン」という)からなり後述の処理を実行する中央処理部10を備え、中央処理部10には、端末器XのID(以下ではIDを自然数と想定するが、順序性を有する情報であればIDとして用いることが可能である)などを記憶する不揮発性メモリからなる設定内容記憶部11が接続されるとともに、中央処理部10からの指示に従って負荷を制御する負荷制御部12が接続される。さらに、中央処理部10には、端末器Xに信号線L(図5参照:後述する)を接続して他の端末器Xなどとの間で通信するための4個の入出力部P0〜P3が設けられる。
【0022】
本実施形態では、端末器Xとして、図2に示すように、底面が正方形である直方体状の器体20を備える例を示すが底面は長方形状であってもよい。要するに、底面に隣接する4つの周面のうち隣り合う各2つの周面がそれぞれ互いに直交する形状であればよい。器体20の底面に隣接する4つの周面にはそれぞれ2線式の信号線Lを器体20に導入するために各一対の電線挿入孔21が穿孔されている。本実施形態では電線挿入孔21に挿入された信号線Lを板ばねのばね力によって鎖錠する形式の端子(この種の端子は、速結端子として周知)を用いることを想定しており、絶縁被覆電線からなる信号線Lの端部の絶縁被覆を除去し電線挿入孔21に挿入するだけで、工具を用いることなく信号線Lの結線が完了するようになっている。各周面に設けた各一対の電線挿入孔21はそれぞれ入出力部P0〜P3に対応し、各電線挿入孔21に挿入された信号線Lが各入出力部P0〜P3にそれぞれ接続される。
【0023】
上述した端末器Xは、図3(a)のように照明器具などの負荷装置Yの上面に載設することができる。また、図3(b)のように端末器Xを負荷装置Yとは別体に設け、端末器Xと負荷装置Yとを制御信号用の制御線Lcを介して接続する構成を採用してもよい。さらに、図3(c)のように上述した端末器Xを負荷装置Yに一体に組み込む形としてもよい。図3(a)に示した構成では端末器Xの寸法が負荷機器Yに比較して小さい場合に、端末器Xが負荷機器Yの一端部に偏って取り付けられることがあるが、図3(c)に示す構成を採用すれば負荷機器Yの周部の全体を利用して電線挿入孔21を配置することが可能になる。
【0024】
以下に本実施形態の動作を説明する。なお、本実施形態に用いる端末器Xは、後述するように信号線L(図5参照)を介して相互に接続されてネットワークを構築するものであるから、各端末器Xはネットワーク上におけるノードを構成するものとして説明する。また、各入出力部P0〜P3に信号線Lを介して端末器Xが接続されるから、各入出力部P0〜P3にはノード(端末器X)に対応付けて、「0」〜「3」のノード番号を与えるものとする。
【0025】
端末器Xにおける信号処理部10は、設定内容記憶部11にIDを設定する際にはID設定モードが選択される。ID設定モードは、端末器Xの設定内容記憶部11にアドレスが設定されていない状態であっても、信号線Lを通していずれかの入出力部P0〜P3に通知されるID設定要求信号によって強制的に選択される。ID設定要求信号には設定内容記憶部11に設定すべきIDも含まれる。図4はID設定モードにおける信号処理部10の動作を示しており、まずいずれかの入出力部P0〜P3を通してID設定要求信号を受信すると、IDの設定中のフラグ(後述する)が立っているか否かを判断し(S1)、IDの設定中のフラグが立っていれば、ID設定要求信号を受信した入出力部P0〜P3の使用を禁止する「切断処理」を行い(S2)、ID設定要求信号の送信元に否定応答(NAK)を返信する(S3)。この処理は、端末器Xの接続関係がループ状になっているときに処理が循環的に行われるのを避けるために設けている。
【0026】
一方、ステップS1においてIDの設定中のフラグが立っていないと判断されたときには、IDの設定中のフラグを立て(S4)、ID設定要求信号を受信した入出力部P0〜P3を特定し、さらにID設定要求信号を受信したノード番号を取得する(S5)。ここで、端末器Xの上から見て、反時計方向に「0」〜「3」のノード番号が順に割り当てられているものとし、ID設定要求信号が受信した入出力部P0〜P3から反時計方向の順で、各入出力部P0〜P3の位置を「右」、「中」、「左」と呼ぶことにする。たとえば、ノード番号が「2」である入出力部P2にID設定要求信号が受信したとすれば、「右」のノード番号は3、「中」のノード番号は0、「左」のノード番号は1になる。これらの関係は4種類であって、(ID設定要求信号が受信したノード番号,「右」のノード番号,「中」のノード番号,「左」のノード番号)を組にして表せば、(1,2,3,0)(2,3,0,1)(3,0,1,2)(0,1,2,3)という4つの関係になる。このように、ステップS5においてID設定要求信号を受信した入出力部P0〜P3のノード番号を取得すると、残りの各入出力部P0〜P3のノード番号に対して「右」、「中」、「左」の別を対応付けることができる(S6)。以下では、「右」、「中」、「左」の入出力部P0〜P3に接続される端末器Xを右ノード、中ノード、左ノードと呼ぶ。次に、ID設定要求信号に含まれるID(「要求ID」という)を以下の処理で「自ID」として用いるように「要求ID」を「自ID」に対応付け、「自ID」を設定内容記憶部11に格納する(S7)。その後、「自ID」を「返信用ID」に対応付けるとともに(S8)、「自ID」をインクリメントして他の端末器Xに対する「要求ID」とする(S9)。「返信用ID」および「要求ID」は設定内容記憶部11に保持される。
【0027】
上述のようにして「返信用ID」と「要求ID」とが端末器Xにおいて求められると、まず右ノードに対するID設定要求信号の送信を行う(S10)。ここで、「右」の入出力部P0〜P3に端末器Xが接続されていなければID設定要求信号に対して応答が生じないから右ノードが存在しないことがわかる。また、右ノードに設定中のフラグが立っていれば否定応答が返信される。右ノードからの応答が得られないか右ノードから否定応答があれば(S11)、右ノードは使用できないことを意味するから、右ノード番号を「切断ノード」に設定して「右」の入出力部P0〜P3の使用を禁止する(S12)。ここで、ステップS9と同様に、設定内容記憶部11に格納されているIDをインクリメントして他の端末器Xに対する要求IDとする(S13)。ステップS9の後に要求IDを変更する処理はないからステップS13の処理は必ずしも必要ではないが、要求IDに変化が生じていると他の端末器XのIDを適正に設定することができないから、他の端末器XのIDが適正に設定されるように確認の意味でステップS13が設けられている。
【0028】
一方、ステップS11において右ノードが接続されており、かつ右ノードに設定中のフラグが立っていなければ、「返信用ID」が肯定応答(ACK)として返送される(S14)。そこで、右ノードから返送された「返信用ID」を着目する端末器Xの「返信用ID」とし(S15)、この「返信用ID」をインクリメントして「要求ID」に用いる(S16)。ここにおいて、右ノードにさらに端末器Xが接続されている場合に、右ノードから肯定応答が得られるまでの時間が長くなるから、応答が得られない場合と応答が遅れる場合とを明確に区別できるように応答待ちの時間を適正に設定する必要がある。また、右ノードが接続されている場合に、当該端末器Xの設定内容記憶部11に格納されている「自ID」よりも大きくなるが、このことによって「要求ID」としてすでに使用されたIDのうちの最大値を「返信用ID」に用いることができ、最大値に1を加えた値を「要求ID」とすることができる。
【0029】
上述したステップS10〜S16における右ノードに対する処理が終了した後には、中ノードに対しても同様の処理を行う(S17〜S23)。中ノードに対する処理の終了後には、左ノードからID設定要求信号の送信を行う(S24)。左ノードが接続されていないか、左ノードに設定中のフラグが立っていれば(S25)、左ノード番号を「切断ノード」に設定して「左」の入出力部P0〜P3を使用禁止にする(S26)。左ノードが接続され、かつ設定中のフラグが立っていなければ、「返信用ID」が肯定応答として返送される(S27)。また、左ノードから受け取った「返信用ID」を返信用IDに用いる(S28)。「左」の入出力部P0〜P3に対する処理の後には他に入出力部P0〜P3は存在しないから「右」の入出力部P0〜P3に対するステップS13,S26や「中」の入出力部P0〜P3に対するステップS20,S23のような「要求ID」の生成は行わない。
【0030】
上述のようにして端末器Xのすべての入出力部P0〜P3について、IDの設定要求を行う処理が終了した後に、設定中のフラグを解除し(S29)、ID設定要求信号を受け取った入出力部P0〜P3を通して「返信用ID」による肯定応答を返送する(S30)。図4に示した処理を行えば、設定内容記憶部11には、着目している端末器XのIDが格納されるのはもちろんのこと、右ノードと中ノードと左ノードとのうちで肯定応答が得られた端末器Xからの返信用IDも格納される。この「返信用ID」と着目する端末器Xの「自ID」とを比較すれば、各入出力部P0〜P3に接続されている端末器Xの台数を知ることができる。
【0031】
上述のようにして各端末器Xに対して連鎖的にID設定要求信号を伝送して各端末器XにIDを設定することができるのであって、以下では必要に応じてID設定要求信号の伝送元を上流側、ID設定要求信号の伝送先を下流側と呼ぶ。
【0032】
次に、複数台の端末器XにIDを設定する際の具体的動作を図5〜図24を用いて説明する。いま、16台の端末器Xが図5に示すように縦横4台ずつ並ぶように配置されているものとする。つまり、4×4個の格子点上に端末器Xが配列されているものとする。以下では、各端末器Xを識別するために左上端の端末器Xを端末器X11とし、端末器X11の右隣りを端末器12、端末器X11の下隣りを端末器X21として、右下端の端末器Xが端末器X44になるように、各端末器Xの縦横の位置に応じてすべての端末器Xに数値を付加する。また、各端末器Xは以下の接続関係で信号線Lを介して接続されているものとする。端末器X同士は、縦方向または横方向に隣接する場合にのみ信号線Lによる接続が可能であって、たとえば端末器Xnm(n,m:1〜4)に対しては、端末器X(n−1)m、端末器X(n+1)m、端末器Xn(m−1)、端末器Xn(m+1)の4台のみが信号線Lを介して直結可能になる。また、各端末器Xの1つの入出力部(ノード)P0〜P3に直結できる端末器Xは1台のみになる。また、以下の説明で各端末器Xnm(n,m:1〜4)の入出力部P0〜P3を表すときには、ノード番号k(k:0〜3)を用いて入出力部Pnm_kと表す。さらに、端末器Xnmと端末器Xpqとが接続されていることを表すときにはXnm−Xpqと表記し、入出力部Pnm_kと入出力部Ppq_jとが接続されていることを表すときにはPnm_k−Ppq_jと表記する。
【0033】
図示例では、X11−X12−X13、X31−X32−X33−X34、X42−X43−X44、X11−X21、X31−X41、X12−X22−X32−X42、X13−X23−X33−X43、X14−X24−X34という接続関係になる。また、入出力部P12_2に外部からIDを1としたID設定要求信号が入力されるものとする。以下ではID=1であることは設定1として説明する。
【0034】
図5のように端末器X12の入出力部P12_2において設定1が受信すると、図4に示した規則に従って端末器X12のIDは1になり、図6のように入出力部P12_3から設定2が出力される。端末器X11では入出力部P11_3で設定2を受信し、端末器X11のIDは2になる。端末器X11は図7のように入出力部P11_0、P11_1の順で設定3を送信しようとするが、入出力部P11_0、P11_1には他の端末器Xが接続されていないから応答がなく、これらの入出力部P11_0、P11_1は切断ノードとして入出力が禁止される。ただし、入出力部P11_2には端末器X21が接続されているから、図8のように端末器X21は設定3を受信し、端末器X21のIDは3になる。端末器X21は入出力部P21_0、P21_1、P21_2のいずれにも端末器Xが接続されていないから、図9のように各入出力部P21_0、P21_1、P21_2を切断ノードとする。
【0035】
ここまでの処理により、端末器X12、X11,X21にそれぞれIDが設定されるが、各端末器X12、X11,X21は設定中に保たれる。端末器X21には他の端末器Xが接続されていないから、図9の状態において端末器X21に関する処理が終了し、図10のように端末器X21からは設定されたIDである3が端末器X11に返送される。同様に図11のように端末器X11から端末器X12には端末器X21から返送されたIDがそのまま返送される。
【0036】
端末器X12は入出力部P12_3において返信用IDを3とした肯定応答を受け取るから、図12のように入出力部P12_0を通して設定4を端末器X22に送信する。この動作によって端末器X22が設定中になり端末器X22のIDが4になる。同様にして図13のように端末器X32、X31、X41、X42、X43、X44、X33、X34、X24、X14、X23、X13の順序でIDが順に付与される。ここで、図14に示すように、端末器X13にIDが設定され入出力部P13_3、P13_0について端末器Xが接続されていないことを確認した後、図15に示すように、入出力部P13_1から設定17を送信するが、端末器X12は設定中であるから、図16に示すように、入出力部P13_1には否定応答が返送され、入出力部P13_1は切断ノードになる。端末器X13には他に入出力部がないから、図17のように設定16を受信した入出力部P13_2が選択され、設定16が端末器X23を通って図18のように端末器X33に返送される。端末器X23には未使用の入出力部P33_0があるから図19のように設定17を入出力部P33_0から送出するが、入出力部P33_0に接続された端末器X32は設定中であるから、図20のように否定応答が返される。したがって、図21〜図24のように端末器X33から設定16がさらに上流側に返され、最初にID設定指示信号を受けた端末器X12の入出力部P12_2から設定16が出力される。つまり、すべての端末器Xに対してIDの設定が終了し、かつIDの最大値は16であることがわかるのである。
【0037】
上述した例は各端末器XにそれぞれIDを設定する際の動作であって、上述のようにして各端末器Xの設定内容記憶部11にそれぞれIDが設定された後には、各端末器Xに位置情報収集信号を与えることにより、各端末器Xに設定されているIDを確認することができる。端末器Xではいずれかの入出力部P0〜P3を通して位置情報収集信号を受信すると、位置情報収集信号を受信した入出力部P0〜P3に対して右ノード、中ノード、左ノードである端末器Xに順に位置情報収集信号を与える。つまり、IDの設定時と同様にして各端末器Xに対して連鎖的に位置情報収集信号を与える。以下では、位置情報収集信号の伝送元を上流側、位置情報収集信号の伝送先を下流側という。
【0038】
位置収集信号を受信した端末器Xでは、右ノード、中ノード、左ノードの端末器XのIDの組が出揃うと、当該端末器XのIDと右ノード、中ノード、左ノードのIDとを組にしたノード位置情報を上流側に返送する。ノード位置情報としては、たとえばnode(自ID、右ID、中ID、左ID)という4つ組に変数名(node)を付加した形式を採用している。自IDは当該端末器XのIDであり、右ID、中ID、左IDはそれぞれ右ノード、中ノード、左ノードの端末器XのIDである。また、下流側の端末器Xの下流側にさらに別の端末器Xが接続されているときには、下流側の端末器Xに関するノード位置情報も返送される。したがって、このような場合には複数組のノード位置情報を上流側に返送することになる。ノード位置情報が複数個存在するときには、下流側のノード位置情報ほど前に位置するように配列して伝送する。つまり、最後尾のノード位置情報が隣接する端末器Xのノード位置情報になる。以上のようにして、各端末器Xについて当該端末器Xと隣接する端末器Xとの組をそれぞれ各別のノード位置情報として上流側に返送するから、上流側において各端末器Xの周囲の接続関係を容易に把握することができるのである。
【0039】
位置収集信号に基づいてノード位置情報を収集する際の信号処理部10の動作を図25に示す。位置収集信号を受信すると、まず作業領域(work)が確保される(S1)。図示例では隣接する端末器Xを左ノード、中ノード、右ノードの順で確認している。まず、左ノードが切断ノードか否かが確認され、切断ノードでなければ(S2)、左ノードに対して位置情報収集信号を送信し(S3)、左ノードからの返信データであるノード位置情報を作業領域に格納する(S4)。次に、中ノードを選択して中ノードが切断ノードではないことが確認されると(S5)、中ノードに対して位置情報収集信号を送信し(S6)、中ノードからの返信データであるノード位置情報を作業領域に格納する(S7)。その後、中ノードと同様にして右ノードからもノード位置情報を収集する(S8〜S10)。このようにして、着目している端末器Xと周囲における最大3個の端末器XのIDを獲得することができるから、ノード位置情報を生成して作業領域に格納し(S11)、作業領域の内容を上流側に返送するのである(S12)。
【0040】
上述のようにしてすべての端末器Xについてノード位置情報を収集すれば、端末器Xの相対的な位置関係を知ることができる。この例を図26を用いて具体的に説明する。図26は端末器Xの相対的な位置関係および接続関係が図24と同じ関係であって、図24に示したIDが各端末器Xに設定されている場合を示している。図における四角形が端末器Xを表し、四角形の中の数字はIDを示している。ただし、図26は図24を時計方向に90度回転させた配置になっている。また、収集したノード位置情報から端末器Xの相対的な位置関係を求める手順は以下の通りである。すなわち、収集した複数個のノード位置情報の最後尾のノード位置情報を参照して、当該ノード(端末器X)に接続されているノードの向き(右、中、左の別)とIDとを取得する。最後尾のノード位置情報からこれらの情報を取得した後には最後尾のノード位置情報を削除し、残ったノード位置情報の中で最後尾のノード位置情報について同様の処理を行う。このようにして、ノード位置情報がなくなるまで同処理を繰り返すのである。図24に示した関係では、ノード位置情報を収集すると表1のようになる。
【0041】
【表1】
【0042】
表1の内容では、まず最後尾のnode(1,2,4,0)によって自IDが1である端末器Xの右ノードが1、中ノードが4、左ノードは存在しないという関係であることがわかる。そこで、図26(a)のようにID=1の端末器Xの右方向にID=2の端末器Xが接続され、さらにID=4の端末器Xが中方向に接続されていることがわかる。次にID=2の端末器Xについて、node(2,0,0,3)が採用され、図26(b)のようにID=2の端末器Xの左方向にID=3の端末器Xが存在していることがわかる。以下同様にして、図26(c)〜(g)の手順で各端末器Xの接続関係を知ることができる。こうして得られた端末器Xの相対的な位置関係および接続関係はコンピュータ装置のモニタなどに表示することが可能である。
【0043】
ただし、上述した手順で求めた端末器Xの位置関係および接続関係は相対的なものであって、図24と図26(g)との関係のように回転した位置関係であるか否かは求めた位置関係のみでは判断することができない。そこで、端末器Xの配列方向を知る必要があるときには、図27に示すように、適宜の端末器Xに配列方向に関する情報を持った方向指示器Zを適宜の端末器Xに接続する。方向指示器Zは、手操作によって設定した方向情報または地磁気などを検出して自動的に求めた方向情報を持つことができるものであり、図28に示すように、図2に示した端末器Xと同様の直方体状の器体30における1つの周面に2個の電線挿入孔31を設けてある。つまり、端末器Xと同様に2線式の信号線L(図5参照)を器体30に内蔵した速結端子に接続するように構成されている。また、器体30の前面には方向指示器Zが持っている方向情報を示す方向表示部32が設けられている。図示例では電線挿入孔31を設けた周面に直交する向きを0度として反時計方向に正の角度を表し、方向表示部32に設けた矢印が水平面内での北向きを示す。たとえば、図28に示す例は45度の方向情報を持つことを示しており、矢印の向きが北向きであるから、電線接続孔31に接続される信号線Lの延長方向は北東方向になる。
【0044】
たとえば、図24に示した接続関係において、図27のようにID=7の端末器Xの右ノードを方向指示器Zとし、かつ方向指示器Zが45度に設定されているものとすれば、図29に示すように、ID=1の端末器XからID=2の端末器Xに向かう向きが南西方向ということになる。ちなみに、上述のような形でID=7の端末器Xの右ノードを方向指示器Zとした場合のノード位置情報は表2のようになる。表2においてdir(x)は、電線挿入孔31を基準として北の向きが時計方向にx度回転した位置であることを表している。
【0045】
【表2】
【0046】
上述のようにして各端末器XのIDの設定が終了した後に、端末器Xに接続されている負荷を制御するなど各端末器Xに個別に指示を与える際には、信号処理部10は図30に示す処理手順で動作する。この場合、目的とする端末器XのID(以下、「通信先ID」という)と、制御内容とを含む制御指示信号が信号線Lを伝送される。各端末器Xでは、「通信先ID」と設定内容記憶部11に格納された「自ID」とが一致したときに制御指示信号による制御内容を受け取る。つまり、図30に示すように、「通信先ID」が「自ID」よりも小さいときには(S1)、上流側の端末器Xに対する制御内容であるから、上流側(親側)の端末器Xに制御指示信号を転送する(S2)。また、「通信先ID」が「自ID」に一致するときには(S3)、制御内容に従う動作を行った後(S4)、制御指示信号を受けた入出力部P0〜P3を通して確認応答を返送する(S5)。「通信先ID」が「自ID」より大きい場合には、「右」、「中」、「左」の各入出力部P0〜P3に接続されている端末器XのIDと大小を比較する。つまり、隣接する端末器XのIDは、ノード位置情報として既知であるから、各端末器Xにおいて設定内容記憶部11に隣接する端末器Xに関するノード位置情報を格納しておくことによって、「通信先ID」と隣接する端末器XのIDとを容易に比較することができる(S6,S8,S10)。ここで、いずれかの入出力部P0〜P3について切断ノードではなく、しかも隣接する端末器XのIDが「通信先ID」以下という条件が満たされるときに、当該入出力部P0〜P3に接続された端末器Xに対して制御指示信号を伝送する(S7,S9,S11)。ただし、どの端末器Xも制御指示信号を受け取ることができない場合には、制御指示信号を受信した入出力部P0〜P3を通してエラーを通知する(S12)。以上のようにして、端末器XにIDを設定する信号線Lを制御指示信号を伝送する信号線Lとして兼用することができる。
【0047】
(第2の実施の形態)
本実施形態は、各端末器Xに工場出荷時においてIDが設定されている場合の例であって、基本的には図4に示した第1の実施の形態と同様の動作である。ただし、第1の実施の形態ではいずれかの入出力部P0〜P3において肯定応答を受信すると、当該入出力部P0〜P3の下流側に接続されている端末器Xで使用しているIDの最大値を返送するのに対して、本実施形態では第1の実施の形態いおいて説明したノード位置情報を返送する点が相違している。
【0048】
すなわち、第1の実施の形態ではID設定要求信号を端末器Xに対して伝送していたのに対して、本実施形態では端末器XにはすでにIDが設定されているから、隣接する端末器XのIDを収集するためにID設定要求信号に代えてID収集要求信号を用いるのであって、信号処理部10は図31に示すように動作する。まず、ID収集要求信号をいずれかの入出力部P0〜P3で受信すると、IDの収集中のフラグ(後述する)が立っているか否かを判断し(S1)、IDの収集中のフラグが立っていれば、ID収集要求信号を受信した入出力部P0〜P3の使用を禁止する「切断処理」を行い(S2)、ID収集要求信号の送信元に否定応答(NAK)を返信する(S3)。この処理は、端末器Xの接続関係がループ状になっているときに処理が循環的に行われるのを避けるために設けている。
【0049】
一方、ステップS1においてIDの収集中のフラグが立っていないと判断されたときには、IDの収集中のフラグを立て(S4)、ID収集要求信号を受信した入出力部P0〜P3のノード番号を基準にして他の入出力部P0〜P3のノード番号に「右」、「中」、「左」の別を対応付ける(S5)。次に、設定内容記憶部11にすでに格納されているIDを以下の処理で「自ID」として用いるように「自ID」に対応付け(S6)、さらにノード位置情報を収集するための作業領域(work)を確保する(S7)。
【0050】
作業領域が確保された後には、まず右ノードに対して存在確認信号が送信される(S8)。ここで、右ノードが接続されていなければ存在確認信号に対して応答が生じないから右ノードが存在しないことがわかり、右ノードに収集中のフラグが立っていれば否定応答が返信されるから、右ノードからの応答が得られないか右ノードから否定応答があれば(S9)、右ノード番号を「切断ノード」に設定して「右」の入出力部P0〜P3の使用を禁止する(S10)。
【0051】
一方、ステップS9において右ノードが接続されており、かつ右ノードに収集中のフラグが立っていなければ、肯定応答(ACK)が返送されるから、右ノードに対してID収集要求信号を送信する(S11)。右ノードはID収集要求信号に対してノード位置情報を返送し(S12)、ノード位置情報は下流側の端末器Xに関するノード位置情報も含む可能性があるから、最後尾のノード位置情報を右ノードのノード位置情報とし(S13)、このノード位置情報に含まれる「右ID」を抽出すれば右ノードのIDを取得することができる。右ノードのIDを取得できれば、作業領域に右ノードのIDを格納し(S14)、次に中ノードについて同様の処理を行う(S15〜S21)。さらに、左ノードについても同様の処理を行って(S22〜S28)、右ノードと中ノードと左ノードとのすべてのIDが作業領域に格納されると収集中のフラグを解除する(S29)。このようにして、着目している端末器Xと周囲における最大3個の端末器XのIDを獲得することができるから、ノード位置情報を生成して作業領域に格納し(S30)、作業領域の内容を上流側に返送するのである(S31)。他の構成および動作は第1の実施の形態と同様である。
【0052】
(第3の実施の形態)
上述した各実施形態では、各端末器Xが信号線Lを介して直結されているが、負荷制御システムを構築する際に端末器Xをグループに分けて設置することが要求される場合もある。そこで、本実施形態では、図32に示すように、互いに接続される端末器Xの間に挿入可能な中継機Vを設けている。中継器Vは、各端末器XにIDを設定する際にはID設定要求信号を変化させることなく通過させるが、位置情報収集信号に対しては、ノード位置情報が中継機Vを上流側に向かって通過する際に中継機Vよりも下流側の端末器Xをサブシステムとしてまとめる機能を有している。要するに、ノード位置情報はnode(x0,x1,x2,x3)という形式であったのに対して、中継機Vではsubsystem(node(x0,x1,x2,x3),node(y0,y1,y2,y3),……)という形式で中継機Vよりも下流側の端末器Xであることを容易に認識できるようにするのである。また、中継機Vは多層化することが可能であり、中継機Vの下流側のサブシステムとして定義した中に中継機Vが含まれていてもよい。図32の構成例でのノード位置情報を表3に示す。他の構成および動作は第1の実施の形態と同様である。
【0053】
【表3】
【0054】
上述した各実施形態において、端末器XにIDを設定する信号線Lと負荷の制御などに用いる制御指示信号を伝送する信号線Lとを共用している例を示したが、制御指示信号を伝送する経路はIDを端末器Xに設定する信号線Lとは別に設けてもよい。この場合は、上述した信号線LはIDの設定のための専用線として用いるのであって、制御指示信号の伝送経路は従来から知られている有線または無線の伝送路を用いる。この場合、集中制御型と分散制御型とのどちらの構成の負荷制御システムでも構築可能である。したがって、図33に示すように、上述した負荷制御システムSY1と従来から知られている負荷制御システムSY2との間でデータの授受を可能とするゲートウェイとしてのシステム間インタフェースIFUを設けることも可能である。さらに、上述した中継機Vにおいてシステム間インタフェースIFUの機能を持たせるようにすれば、負荷制御システムSY1を構成している一部の端末器Xのみを他の負荷制御システムSY2と連携させることが可能になる。
【0055】
また、上述した端末器Xは負荷を制御することを目的としているから、各端末器Xに対して負荷の制御を指示するにはスイッチのような指示側の端末器も負荷制御システムに設ける必要があり、しかも指示側の端末器と負荷側の端末器との間の対応関係を設定する必要がある。そこで、図34に示すように、指示側の端末器Wでは赤外線を媒体とするワイヤレス信号によって負荷側の端末器Xとの対応付けを行うようにし、端末器Wにはワイヤレス信号を受信するための受光窓Waを設けておく。ここで、指示側の端末器Wと負荷側の端末器Xとを対応付けるには、指示側の端末器WのIDを送信元IDとし負荷側の端末器XのIDを送信先IDとする組を設定しておけばよい。図34に示す例では、端末器Wにワイヤレス信号を送信することができる設定器Tを用いており、設定器Tには液晶表示器の画面にタッチパネルを重ねた操作表示部Taを設けてある。つまり、操作表示部Taは表示器として機能する。
【0056】
設定器Tは上述した信号線Lに接続してノード位置情報を収集する機能も設けてあり、図35に示すように、操作表示部Taの画面上に負荷側の端末器Xの配置を表示できるようにしてある。また、操作表示部Taの画面上の端末器Xのシンボルはアイコン化されており、各端末器Xのシンボルに触れることによって、当該端末器XのIDをワイヤレス信号として送信可能になっている。つまり、負荷側の端末器Xに対応付けようとする指示側の端末器Wに設定器Tを近づけた状態で、設定器Tに表示されている端末器Xのシンボルに触れることで、当該端末器XのIDがワイヤレス信号によって端末器Wに伝送され、端末器Xと端末器WとのIDの対応付けを行うことができるのである。なお、設定器Tによってノード位置情報を収集する際には図36のように適宜の端末器Xの入出力部P0〜P3に設定器Tを接続すればよい。この場合には、設定器Tは端末器Xないし信号線Lに対して着脱されることになる。あるいはまた、設定器Tを端末器Xに接続してノード位置情報を収集する装置とは別に設け、必要に応じて当該装置からノード位置情報を設定器Tに転送するようにしてもよい。
【0057】
なお、上述した端末器Xは4個の入出力部P0〜P3を備え、他の端末器Xとは4方向に接続可能としているが、入出力部の個数は3個以上であればとくに制限はなく、また端末器Xの配列についても上述した四角格子の格子点上だけではなく、他の配列を採用してもよい。図37に入出力部を8個として信号線Lを8方向に接続可能とした例を示し、図38に入出力部を6個として信号線Lを6方向に接続可能とした例を示す。また、上述した負荷制御システムでは、端末器Xを有線の信号線Lで接続しているが、直進性を有する無線媒体(たとえば、赤外線など)を用いて端末器Xの間で通信可能とする構成を採用してもよい。さらに、上述の負荷制御システムでは、2次元平面内で端末器Xを配列しているが、3次元空間に端末器Xを配置する場合も配置に規則性があれば本発明の技術思想を適用可能である。端末器Xの形状については、平面形状が正方形である例を示したが、平面形状が正方形以外の正多角形であっても本発明の技術思想が適用可能であるのはもちろんのことであって、この場合には端末器Xの配列規則を変更すればよい。この場合、上述したように入出力部の個数は端末器Xの平面形状に応じて変更することになる。つまり、n角形(n:3以上の正整数)に対してn個の入出力部を持つようにすればよい。
【0058】
また、上述した構成例では、下流側の端末器Xからの応答が得られない場合と応答が遅れる場合とを区別するように応答待ち時間を設定する例を示したが、各端末器Xにおいて上流側から「要求ID」が入力されたときに、上流側に仮の応答として「一時預かり」返信を行うようにしてもよい。この構成を採用すれば、上流側からの要求を受け付けたという意味で、上流側に「一時預かり」返信の応答を一旦行って上流側を応答待ちの状態に保ち、その間に下流側の端末器Xについて上述した処理を行い、処理結果を上流側に返すようにしてもよい。この構成であれば、実質的に応答待ち時間を設定する必要がない。
【0059】
【発明の効果】
請求項1の発明は、各端末器にそれぞれ双方向にデータ通信が可能な入出力部を設け、ID設定要求信号を受けると規定の順序で入出力部を選択するとともに端末器同士のIDが重複しないように規定の順序で設定したIDを、選択した入出力部を通して下流側の端末器に伝送し、かつ下流側の端末器から返送された端末器のIDのうちの最後尾のIDと設定内容記憶部に格納されているIDとのうちで後順であるIDを上流側に返送するから、複数台の端末器にIDを重複しないように順に設定することができるとともに、端末器間の接続関係に変更がない限り同じIDを設定することができるのであって、IDの設定作業が自動化されて容易になるという利点がある。
【0060】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、互いに直交する複数本ずつの直線を交差させた四角格子の格子点上に複数個の前記各端末器が配列されるとともに前記端末器が前記入出力部を4個備え、各入出力部は90度ずつ異なる4方向の信号線を接続可能とするように各端末器に設けられ、いずれか1つの端末器にID設定要求信号が与えられるものであり、端末器の配列の規則性を容易に把握することができ、端末器の位置とIDとの対応関係の把握が容易になる。
【0061】
請求項3の発明は、請求項1の発明は、いずれか1台の前記端末器におけるいずれか1個の前記入出力部に接続され、前記ID設定要求信号を送出する設定器を備えるものであり、設定器の操作のみで各端末器にIDを容易に設定することができる。
【0062】
請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記信号線上に配置され前記ID設定要求信号を双方向に通過可能とした中継機を備えるものであり、端末器の台数が多い大規模の負荷制御システムの場合には、中継機を適宜の位置に設けることによって負荷制御システムを複数部分に分割して管理を容易にすることが可能になる。
【0063】
請求項5の発明は、各端末器にそれぞれ双方向にデータ通信が可能な入出力部を設け、位置収集信号を受けると下流側のノード位置情報を収集して上流側に返送するから、ノード位置情報によって各端末器ごとに他の端末器との接続関係を把握することができ、端末器の位置とIDとの対応関係を容易に把握することができる。
【0064】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、互いに直交する複数本ずつの直線を交差させた四角格子の格子点上に複数個の前記各端末器が配列されるとともに前記端末器が前記入出力部を4個備え、各入出力部は90度ずつ異なる4方向の信号線を接続可能とするように各端末器に設けられ、いずれか1つの端末器に位置収集信号が与えられるものであり、端末器の配列の規則性を利用することによって端末器の位置とIDとの対応関係の把握が容易になる。
【0065】
請求項7の発明は、請求項6の発明において、4方向のいずれか1方向の前記信号線を介して前記端末器のいずれかの前記入出力部に接続される方向指示器を備え、方向指示器は前記位置収集信号を受信したときに接続された信号線の方向と規定した基準方向との角度差を前記IDに代えて上流側に返送するものであり、端末器の配置と基準方向との位置関係が容易にわかり、端末器が施工されている現場において各端末器の実際の位置とIDとを対応付けて把握するのが容易になる。
【0066】
請求項8の発明は、請求項7の発明において、いずれか1台の前記端末器におけるいずれか1個の前記入出力部に接続され、前記位置収集信号を送出する機能と、端末器から返送されたノード位置情報を用いて各端末器のIDと位置との対応関係を表示器の画面に表示する機能とを有した設定器を備えるものであり、端末器の位置とIDとを画面上に表示することによって、実際に施工されている端末器の位置とIDとの対応関係を容易に把握することができる。
【0067】
請求項9の発明は、請求項5の発明において、前記信号線上に配置され前記位置収集信号を通過可能とし、下流側からノード位置情報を受信したときに下流側のノード位置信号をサブシステムとして一括したノード位置信号を生成して上流側に返送する中継機を備えるものであり、端末器の台数が多い大規模の負荷制御システムの場合には、中継機を適宜の位置に設けることによって負荷制御システムを複数部分に分割して管理を容易にすることが可能になる。
【0068】
請求項10の発明は、各端末器にそれぞれ双方向にデータ通信が可能な入出力部を設け、ID設定要求信号を受けると規定の順序で入出力部を選択するとともに端末器同士のIDが重複しないように規定の順序で設定したIDを、選択した入出力部を通して下流側の端末器に伝送し、かつ下流側の端末器から返送された端末器のIDのうちの最後尾のIDと設定内容記憶部に格納されているIDとのうちで後順であるIDを上流側に返送するから、複数台の端末器にIDを重複しないように順に設定することができるとともに、端末器間の接続関係に変更がない限り同じIDを設定することができるのであって、IDの設定作業が自動化されて容易になるという利点がある。また、各端末器にそれぞれ双方向にデータ通信が可能な入出力部を設け、位置収集信号を受けると下流側のノード位置情報を収集して上流側に返送するから、ノード位置情報によって各端末器ごとに他の端末器との接続関係を把握することができ、端末器の位置とIDとの対応関係を容易に把握することができるという利点がある。さらに、設定器がID設定要求信号を送出する機能を備えるから、設定器の操作のみで各端末器にIDを容易に設定することができ、しかも、設定器は位置収集信号を送出する機能と、端末器から返送されたノード位置情報を用いて各端末器のIDと位置との対応関係を表示器の画面に表示する機能とを有した設定器を備えから、端末器の位置とIDとを画面上に表示することによって、実際に施工されている端末器の位置とIDとの対応関係を容易に把握することができる。
【0069】
請求項11の発明は、請求項1または請求項5の発明において、他の負荷制御システムとの間のゲートウェイとなるシステム間インタフェースを備えるから、他の負荷制御システムと容易に連携させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に用いる端末器を示すブロック図である。
【図2】同上に用いる端末器を示す斜視図である。
【図3】同上の各種使用形態を示す斜視図である。
【図4】同上の動作説明図である。
【図5】同上の動作説明図である。
【図6】同上の動作説明図である。
【図7】同上の動作説明図である。
【図8】同上の動作説明図である。
【図9】同上の動作説明図である。
【図10】同上の動作説明図である。
【図11】同上の動作説明図である。
【図12】同上の動作説明図である。
【図13】同上の動作説明図である。
【図14】同上の動作説明図である。
【図15】同上の動作説明図である。
【図16】同上の動作説明図である。
【図17】同上の動作説明図である。
【図18】同上の動作説明図である。
【図19】同上の動作説明図である。
【図20】同上の動作説明図である。
【図21】同上の動作説明図である。
【図22】同上の動作説明図である。
【図23】同上の動作説明図である。
【図24】同上の動作説明図である。
【図25】同上の動作説明図である。
【図26】同上の動作説明図である。
【図27】同上に用いる方向指示器の接続例を示す図である。
【図28】同上に用いる方向指示器を示す斜視図である。
【図29】同上において方向指示器を用いた場合の動作説明図である。
【図30】同上の動作説明図である。
【図31】本発明の第2の実施の形態を示す動作説明図である。
【図32】本発明の第3の実施の形態に用いる中継機の接続例を示す図である。
【図33】本発明の他の構成例を示す図である。
【図34】同上に用いる設定器と端末器との関係を示す斜視図である。
【図35】同上に用いる設定器を示す正面図である。
【図36】同上における設定器の接続例を示す図である。
【図37】同上における端末器の接続形態の他例を示す図である。
【図38】同上における端末器の接続形態の別例を示す図である。
【符号の説明】
10 信号処理部
11 設定内容記憶部
12 負荷制御部
IFU システム間インタフェース
L 信号線
P0〜P3 入出力部
T 設定器
Ta 操作表示部
V 中継機
X 端末器
【発明の属する技術分野】
本発明は、負荷制御システムおよびプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近では、ネットワークを用いて負荷を制御する各種の負荷制御システムが提供されており、この種の負荷制御システムとしては、一般に、集中制御型の負荷制御システムと分散制御型の負荷制御システムとが広く知られている。集中制御型の負荷制御システムでは、中央制御装置に接続した信号線上に複数個の端末器を接続するとともに中央制御装置において端末器の対応関係を管理することによって、いずれかの端末器に設けたスイッチの操作により他の端末器に設けた負荷を制御するのに対して、分散制御型の負荷制御システムでは、信号線上に接続された複数個の端末器の間で互いに対応関係が設定され、いずれかの端末器に設けたスイッチの操作により他の端末器に設けた負荷が制御される。
【0003】
上述ような集中制御型の負荷制御システムおよび分散制御型の負荷制御システムにおいては、各端末器を個別に識別するために負荷制御システムの運用を開始する前に各端末器にはIDを設定することが要求される。したがって、各端末器にはIDを設定するために、複数ビットのDIPスイッチあるいはデジタルサムホイールスイッチのようなデジタルスイッチを設けたり、IDを記憶する不揮発性のメモリを設けたりしてある。また、IDをメモリに設定する構成では、端末器に対してワイヤレス信号によってIDを書き込むID設定装置を用いる技術や、あらかじめ端末器ごとに固有のIDを設定しておき複数の端末器同士を対応付ける際に端末器に設けた特定のスイッチ(「サービスピン」と呼んでいる負荷制御システムが知られている)を操作することにより端末器の固有のIDを信号線上に送出することによって、スイッチを操作した端末器のIDを他の端末器に認識させる技術が知られている。端末器間のIDの対応付けには、端末器を設置した現場において上述のようなIDの設定を行う方法や、現場での各端末器の設置場所を工場出荷時にあらかじめ決めておき、工場出荷前に各端末器にIDを設定する方法がある。いずれにせよ、各端末器ごとのIDの設定作業および各端末器の配置位置とIDとの対応付けの作業とは人手によって行われることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、各端末器の配置位置とIDとの対応付けは人手によって行うものであるから、配置位置とIDとの対応関係に関する情報を失うと、どのIDの端末器がどの場所に配置されているかがわからなくなる。したがって、負荷制御システムに異常が生じて端末器の配置位置とIDとの対応関係を再設定しなければならないような事態が生じたときに、端末器の配置位置とIDとの対応関係の情報が失われていると、負荷制御システムを復旧させるのが困難になる。しかも、端末器が天井裏などに配置されている場合には、端末器のIDを確認することが困難であるから、端末器の配置位置とIDとの対応関係の情報が失われていると、各場所に配置された端末器のIDすら知ることができず、負荷制御システムの復旧が困難になる。
【0005】
ところで、特開平5−136794号公報には、ネットワークのHUBの構成に関する判定を容易に行う技術が開示されており、この技術を用いるとHUBノードの親子関係は判断できるものの、上述した端末器に関する技術と同様に、端末器の配置位置とIDとの対応関係を把握することはできない。
【0006】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、第1の目的は、端末器へのIDの設定を人手によらず自動化した負荷制御システムを提供することにあり、第2の目的は、設定されたIDに規則性を持たせることによって端末器の配置場所とIDとの対応関係の情報が失われたとしても端末器の配置場所からIDを容易に知ることができるようにした負荷制御システムおよびプログラムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、それぞれ異なるIDが設定され規則的に配列された複数台の端末器を信号線を介して相互に接続し、各端末器に設定したIDを指定して制御指示を各端末器に伝送することにより各端末器に接続した負荷を制御指示の内容に応じて制御する負荷制御システムであって、各端末器は、信号線が接続可能でありかつ双方向にデータ通信が可能である3個以上の入出力部と、不揮発性のメモリからなりIDを格納する設定内容記憶部と、いずれかの入出力部を通してIDを含むID設定要求信号を受信したときに設定内容記憶部にIDが格納されていなければ当該IDを設定内容記憶部に格納するとともにIDの設定中であることを示すフラグを立てる信号処理部とを有し、信号処理部は、ID設定要求信号を受信した上流側の入出力部以外である下流側の入出力部を規定の順序で選択する機能と、選択した下流側の入出力部を通して端末器同士のIDが重複しないように規定の順序で設定したIDを含むID設定要求信号を他の端末器に送信する機能と、前記フラグが立っている期間において下流側のすべての入出力部を通してID設定要求信号を送信し終えた後に設定内容記憶部に格納されたIDと下流側に接続される他の端末器のうちの最後尾のIDとのうちで後順であるIDを上流側の入出力部を通して返送した後に前記フラグを解除する機能とを有することを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、互いに直交する複数本ずつの直線を交差させた四角格子の格子点上に複数個の前記各端末器が配列されるとともに前記端末器が前記入出力部を4個備え、各入出力部は90度ずつ異なる4方向の信号線を接続可能とするように各端末器に設けられ、いずれか1つの端末器にID設定要求信号が与えられることを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1の発明は、いずれか1台の前記端末器におけるいずれか1個の前記入出力部に接続され、前記ID設定要求信号を送出する設定器を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記信号線上に配置され前記ID設定要求信号を双方向に通過可能とした中継機を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明は、それぞれ異なるIDが設定され規則的に配列された複数台の端末器を信号線を介して相互に接続し、各端末器に設定したIDを指定して制御指示を各端末器に伝送することにより各端末器に接続した負荷を制御指示の内容に応じて制御する負荷制御システムであって、各端末器は、信号線が接続可能でありかつ双方向にデータ通信が可能である3個以上の入出力部と、不揮発性のメモリからなりIDが格納された設定内容記憶部と、いずれかの入出力部を通して位置収集信号を受信したときに他の入出力部他の端末器が接続されていると当該端末器に位置収集信号を転送する信号処理部とを有し、信号処理部は、設定内容記憶部に格納されているIDと位置収集信号を転送する下流側の入出力部に直結された端末器のIDとを含むノード位置情報を生成する機能と、他の端末器で生成されたノード位置情報が下流側の入手力部を通して返送されるか下流側に端末器が存在しないときには返送されたノード位置情報に生成したノード位置情報を連結したノード位置情報を上流側の入出力部を通して返送する機能とを有することを特徴とする。
【0012】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、互いに直交する複数本ずつの直線を交差させた四角格子の格子点上に複数個の前記各端末器が配列されるとともに前記端末器が前記入出力部を4個備え、各入出力部は90度ずつ異なる4方向の信号線を接続可能とするように各端末器に設けられ、いずれか1つの端末器に位置収集信号が与えられることを特徴とする。
【0013】
請求項7の発明は、請求項6の発明において、4方向のいずれか1方向の前記信号線を介して前記端末器のいずれかの前記入出力部に接続される方向指示器を備え、方向指示器は前記位置収集信号を受信したときに接続された信号線の方向と規定した基準方向との角度差を前記IDに代えて上流側に返送することを特徴とする。
【0014】
請求項8の発明は、請求項7の発明において、いずれか1台の前記端末器におけるいずれか1個の前記入出力部に接続され、前記位置収集信号を送出する機能と、端末器から返送されたノード位置情報を用いて各端末器のIDと位置との対応関係を表示器の画面に表示する機能とを有した設定器を備えることを特徴とする。
【0015】
請求項9の発明は、請求項5の発明において、前記信号線上に配置され前記位置収集信号を通過可能とし、下流側からノード位置情報を受信したときに下流側のノード位置信号をサブシステムとして一括したノード位置信号を生成して上流側に返送する中継機を備えることを特徴とする。
【0016】
請求項10の発明は、それぞれ異なるIDが設定され規則的に配列された複数台の端末器を信号線を介して相互に接続し、各端末器に設定したIDを指定して制御指示を各端末器に伝送することにより各端末器に接続した負荷を制御指示の内容に応じて制御する負荷制御システムであって、各端末器は、信号線が接続可能でありかつ双方向にデータ通信が可能である3個以上の入出力部と、不揮発性のメモリからなりIDを格納する設定内容記憶部と、いずれかの入出力部を通してIDを含むID設定要求信号を受信したときに設定内容記憶部にIDが格納されていなければ当該IDを設定内容記憶部に格納するとともにIDの設定中であることを示すフラグを立てる信号処理部とを有し、互いに直交する複数本ずつの直線を交差させた四角格子の格子点上に複数個の前記各端末器が配列されるとともに前記端末器が前記入出力部を4個備え、各入出力部は90度ずつ異なる4方向の信号線を接続可能とするように各端末器に設けられ、信号処理部は、ID設定要求信号を受信した上流側の入出力部以外である下流側の入出力部を規定の順序で選択する機能と、選択した下流側の入出力部を通して端末器同士のIDが重複しないように規定の順序で設定したIDを含むID設定要求信号を他の端末器に送信する機能と、前記フラグが立っている期間において下流側のすべての入出力部を通してID設定要求信号を送信し終えた後に設定内容記憶部に格納されたIDと下流側に接続される他の端末器のうちの最後尾のIDとのうちで後順であるIDを上流側の入出力部を通して返送した後に前記フラグを解除する機能とを有し、さらに信号処理部は、いずれかの入出力部を通して位置収集信号を受信したときに他の入出力部他の端末器が接続されていると当該端末器に位置収集信号を転送する機能と、設定内容記憶部に格納されているIDと位置収集信号を転送する下流側の入出力部に直結された端末器のIDとを含むノード位置情報を生成する機能と、他の端末器で生成されたノード位置情報が下流側の入手力部を通して返送されるか下流側に端末器が存在しないときには返送されたノード位置情報に生成したノード位置情報を連結したノード位置情報を上流側の入出力部を通して返送する機能とを有し、いずれか1台の前記端末器におけるいずれか1個の前記入出力部に接続され、前記ID設定要求信号を送出する機能と、前記位置収集信号を送出する機能と、端末器から返送されたノード位置情報を用いて各端末器のIDと位置との対応関係を表示器の画面に表示する機能とを有した設定器を備えることを特徴とする。
【0017】
請求項11の発明は、請求項1または請求項5の発明において、他の負荷制御システムとの間のゲートウェイとなるシステム間インタフェースを備えることを特徴とする。
【0018】
請求項12の発明はプログラムであって、請求項1記載の負荷制御システムに用いる前記端末器における前記信号処理部がマイクロコンピュータからなり、このマイクロコンピュータとともに前記信号処理部の機能を実現することを特徴とする。
【0019】
請求項13の発明はプログラムであって、請求項5記載の負荷制御システムに用いる前記端末器における前記信号処理部がマイクロコンピュータからなり、このマイクロコンピュータとともに前記信号処理部の機能を実現することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
本実施形態において説明する端末器は照明器具のような負荷を制御することを目的とするものであり、負荷の制御を指示するスイッチを備える端末器については説明しないが、スイッチを備える端末器(つまり、指示側の端末器)についても負荷を制御する端末器(つまり、制御側の端末器)と同様の技術を適用可能である。
【0021】
図1に示すように、本実施形態において説明する端末器Xは、マイクロコンピュータ(以下、「マイコン」という)からなり後述の処理を実行する中央処理部10を備え、中央処理部10には、端末器XのID(以下ではIDを自然数と想定するが、順序性を有する情報であればIDとして用いることが可能である)などを記憶する不揮発性メモリからなる設定内容記憶部11が接続されるとともに、中央処理部10からの指示に従って負荷を制御する負荷制御部12が接続される。さらに、中央処理部10には、端末器Xに信号線L(図5参照:後述する)を接続して他の端末器Xなどとの間で通信するための4個の入出力部P0〜P3が設けられる。
【0022】
本実施形態では、端末器Xとして、図2に示すように、底面が正方形である直方体状の器体20を備える例を示すが底面は長方形状であってもよい。要するに、底面に隣接する4つの周面のうち隣り合う各2つの周面がそれぞれ互いに直交する形状であればよい。器体20の底面に隣接する4つの周面にはそれぞれ2線式の信号線Lを器体20に導入するために各一対の電線挿入孔21が穿孔されている。本実施形態では電線挿入孔21に挿入された信号線Lを板ばねのばね力によって鎖錠する形式の端子(この種の端子は、速結端子として周知)を用いることを想定しており、絶縁被覆電線からなる信号線Lの端部の絶縁被覆を除去し電線挿入孔21に挿入するだけで、工具を用いることなく信号線Lの結線が完了するようになっている。各周面に設けた各一対の電線挿入孔21はそれぞれ入出力部P0〜P3に対応し、各電線挿入孔21に挿入された信号線Lが各入出力部P0〜P3にそれぞれ接続される。
【0023】
上述した端末器Xは、図3(a)のように照明器具などの負荷装置Yの上面に載設することができる。また、図3(b)のように端末器Xを負荷装置Yとは別体に設け、端末器Xと負荷装置Yとを制御信号用の制御線Lcを介して接続する構成を採用してもよい。さらに、図3(c)のように上述した端末器Xを負荷装置Yに一体に組み込む形としてもよい。図3(a)に示した構成では端末器Xの寸法が負荷機器Yに比較して小さい場合に、端末器Xが負荷機器Yの一端部に偏って取り付けられることがあるが、図3(c)に示す構成を採用すれば負荷機器Yの周部の全体を利用して電線挿入孔21を配置することが可能になる。
【0024】
以下に本実施形態の動作を説明する。なお、本実施形態に用いる端末器Xは、後述するように信号線L(図5参照)を介して相互に接続されてネットワークを構築するものであるから、各端末器Xはネットワーク上におけるノードを構成するものとして説明する。また、各入出力部P0〜P3に信号線Lを介して端末器Xが接続されるから、各入出力部P0〜P3にはノード(端末器X)に対応付けて、「0」〜「3」のノード番号を与えるものとする。
【0025】
端末器Xにおける信号処理部10は、設定内容記憶部11にIDを設定する際にはID設定モードが選択される。ID設定モードは、端末器Xの設定内容記憶部11にアドレスが設定されていない状態であっても、信号線Lを通していずれかの入出力部P0〜P3に通知されるID設定要求信号によって強制的に選択される。ID設定要求信号には設定内容記憶部11に設定すべきIDも含まれる。図4はID設定モードにおける信号処理部10の動作を示しており、まずいずれかの入出力部P0〜P3を通してID設定要求信号を受信すると、IDの設定中のフラグ(後述する)が立っているか否かを判断し(S1)、IDの設定中のフラグが立っていれば、ID設定要求信号を受信した入出力部P0〜P3の使用を禁止する「切断処理」を行い(S2)、ID設定要求信号の送信元に否定応答(NAK)を返信する(S3)。この処理は、端末器Xの接続関係がループ状になっているときに処理が循環的に行われるのを避けるために設けている。
【0026】
一方、ステップS1においてIDの設定中のフラグが立っていないと判断されたときには、IDの設定中のフラグを立て(S4)、ID設定要求信号を受信した入出力部P0〜P3を特定し、さらにID設定要求信号を受信したノード番号を取得する(S5)。ここで、端末器Xの上から見て、反時計方向に「0」〜「3」のノード番号が順に割り当てられているものとし、ID設定要求信号が受信した入出力部P0〜P3から反時計方向の順で、各入出力部P0〜P3の位置を「右」、「中」、「左」と呼ぶことにする。たとえば、ノード番号が「2」である入出力部P2にID設定要求信号が受信したとすれば、「右」のノード番号は3、「中」のノード番号は0、「左」のノード番号は1になる。これらの関係は4種類であって、(ID設定要求信号が受信したノード番号,「右」のノード番号,「中」のノード番号,「左」のノード番号)を組にして表せば、(1,2,3,0)(2,3,0,1)(3,0,1,2)(0,1,2,3)という4つの関係になる。このように、ステップS5においてID設定要求信号を受信した入出力部P0〜P3のノード番号を取得すると、残りの各入出力部P0〜P3のノード番号に対して「右」、「中」、「左」の別を対応付けることができる(S6)。以下では、「右」、「中」、「左」の入出力部P0〜P3に接続される端末器Xを右ノード、中ノード、左ノードと呼ぶ。次に、ID設定要求信号に含まれるID(「要求ID」という)を以下の処理で「自ID」として用いるように「要求ID」を「自ID」に対応付け、「自ID」を設定内容記憶部11に格納する(S7)。その後、「自ID」を「返信用ID」に対応付けるとともに(S8)、「自ID」をインクリメントして他の端末器Xに対する「要求ID」とする(S9)。「返信用ID」および「要求ID」は設定内容記憶部11に保持される。
【0027】
上述のようにして「返信用ID」と「要求ID」とが端末器Xにおいて求められると、まず右ノードに対するID設定要求信号の送信を行う(S10)。ここで、「右」の入出力部P0〜P3に端末器Xが接続されていなければID設定要求信号に対して応答が生じないから右ノードが存在しないことがわかる。また、右ノードに設定中のフラグが立っていれば否定応答が返信される。右ノードからの応答が得られないか右ノードから否定応答があれば(S11)、右ノードは使用できないことを意味するから、右ノード番号を「切断ノード」に設定して「右」の入出力部P0〜P3の使用を禁止する(S12)。ここで、ステップS9と同様に、設定内容記憶部11に格納されているIDをインクリメントして他の端末器Xに対する要求IDとする(S13)。ステップS9の後に要求IDを変更する処理はないからステップS13の処理は必ずしも必要ではないが、要求IDに変化が生じていると他の端末器XのIDを適正に設定することができないから、他の端末器XのIDが適正に設定されるように確認の意味でステップS13が設けられている。
【0028】
一方、ステップS11において右ノードが接続されており、かつ右ノードに設定中のフラグが立っていなければ、「返信用ID」が肯定応答(ACK)として返送される(S14)。そこで、右ノードから返送された「返信用ID」を着目する端末器Xの「返信用ID」とし(S15)、この「返信用ID」をインクリメントして「要求ID」に用いる(S16)。ここにおいて、右ノードにさらに端末器Xが接続されている場合に、右ノードから肯定応答が得られるまでの時間が長くなるから、応答が得られない場合と応答が遅れる場合とを明確に区別できるように応答待ちの時間を適正に設定する必要がある。また、右ノードが接続されている場合に、当該端末器Xの設定内容記憶部11に格納されている「自ID」よりも大きくなるが、このことによって「要求ID」としてすでに使用されたIDのうちの最大値を「返信用ID」に用いることができ、最大値に1を加えた値を「要求ID」とすることができる。
【0029】
上述したステップS10〜S16における右ノードに対する処理が終了した後には、中ノードに対しても同様の処理を行う(S17〜S23)。中ノードに対する処理の終了後には、左ノードからID設定要求信号の送信を行う(S24)。左ノードが接続されていないか、左ノードに設定中のフラグが立っていれば(S25)、左ノード番号を「切断ノード」に設定して「左」の入出力部P0〜P3を使用禁止にする(S26)。左ノードが接続され、かつ設定中のフラグが立っていなければ、「返信用ID」が肯定応答として返送される(S27)。また、左ノードから受け取った「返信用ID」を返信用IDに用いる(S28)。「左」の入出力部P0〜P3に対する処理の後には他に入出力部P0〜P3は存在しないから「右」の入出力部P0〜P3に対するステップS13,S26や「中」の入出力部P0〜P3に対するステップS20,S23のような「要求ID」の生成は行わない。
【0030】
上述のようにして端末器Xのすべての入出力部P0〜P3について、IDの設定要求を行う処理が終了した後に、設定中のフラグを解除し(S29)、ID設定要求信号を受け取った入出力部P0〜P3を通して「返信用ID」による肯定応答を返送する(S30)。図4に示した処理を行えば、設定内容記憶部11には、着目している端末器XのIDが格納されるのはもちろんのこと、右ノードと中ノードと左ノードとのうちで肯定応答が得られた端末器Xからの返信用IDも格納される。この「返信用ID」と着目する端末器Xの「自ID」とを比較すれば、各入出力部P0〜P3に接続されている端末器Xの台数を知ることができる。
【0031】
上述のようにして各端末器Xに対して連鎖的にID設定要求信号を伝送して各端末器XにIDを設定することができるのであって、以下では必要に応じてID設定要求信号の伝送元を上流側、ID設定要求信号の伝送先を下流側と呼ぶ。
【0032】
次に、複数台の端末器XにIDを設定する際の具体的動作を図5〜図24を用いて説明する。いま、16台の端末器Xが図5に示すように縦横4台ずつ並ぶように配置されているものとする。つまり、4×4個の格子点上に端末器Xが配列されているものとする。以下では、各端末器Xを識別するために左上端の端末器Xを端末器X11とし、端末器X11の右隣りを端末器12、端末器X11の下隣りを端末器X21として、右下端の端末器Xが端末器X44になるように、各端末器Xの縦横の位置に応じてすべての端末器Xに数値を付加する。また、各端末器Xは以下の接続関係で信号線Lを介して接続されているものとする。端末器X同士は、縦方向または横方向に隣接する場合にのみ信号線Lによる接続が可能であって、たとえば端末器Xnm(n,m:1〜4)に対しては、端末器X(n−1)m、端末器X(n+1)m、端末器Xn(m−1)、端末器Xn(m+1)の4台のみが信号線Lを介して直結可能になる。また、各端末器Xの1つの入出力部(ノード)P0〜P3に直結できる端末器Xは1台のみになる。また、以下の説明で各端末器Xnm(n,m:1〜4)の入出力部P0〜P3を表すときには、ノード番号k(k:0〜3)を用いて入出力部Pnm_kと表す。さらに、端末器Xnmと端末器Xpqとが接続されていることを表すときにはXnm−Xpqと表記し、入出力部Pnm_kと入出力部Ppq_jとが接続されていることを表すときにはPnm_k−Ppq_jと表記する。
【0033】
図示例では、X11−X12−X13、X31−X32−X33−X34、X42−X43−X44、X11−X21、X31−X41、X12−X22−X32−X42、X13−X23−X33−X43、X14−X24−X34という接続関係になる。また、入出力部P12_2に外部からIDを1としたID設定要求信号が入力されるものとする。以下ではID=1であることは設定1として説明する。
【0034】
図5のように端末器X12の入出力部P12_2において設定1が受信すると、図4に示した規則に従って端末器X12のIDは1になり、図6のように入出力部P12_3から設定2が出力される。端末器X11では入出力部P11_3で設定2を受信し、端末器X11のIDは2になる。端末器X11は図7のように入出力部P11_0、P11_1の順で設定3を送信しようとするが、入出力部P11_0、P11_1には他の端末器Xが接続されていないから応答がなく、これらの入出力部P11_0、P11_1は切断ノードとして入出力が禁止される。ただし、入出力部P11_2には端末器X21が接続されているから、図8のように端末器X21は設定3を受信し、端末器X21のIDは3になる。端末器X21は入出力部P21_0、P21_1、P21_2のいずれにも端末器Xが接続されていないから、図9のように各入出力部P21_0、P21_1、P21_2を切断ノードとする。
【0035】
ここまでの処理により、端末器X12、X11,X21にそれぞれIDが設定されるが、各端末器X12、X11,X21は設定中に保たれる。端末器X21には他の端末器Xが接続されていないから、図9の状態において端末器X21に関する処理が終了し、図10のように端末器X21からは設定されたIDである3が端末器X11に返送される。同様に図11のように端末器X11から端末器X12には端末器X21から返送されたIDがそのまま返送される。
【0036】
端末器X12は入出力部P12_3において返信用IDを3とした肯定応答を受け取るから、図12のように入出力部P12_0を通して設定4を端末器X22に送信する。この動作によって端末器X22が設定中になり端末器X22のIDが4になる。同様にして図13のように端末器X32、X31、X41、X42、X43、X44、X33、X34、X24、X14、X23、X13の順序でIDが順に付与される。ここで、図14に示すように、端末器X13にIDが設定され入出力部P13_3、P13_0について端末器Xが接続されていないことを確認した後、図15に示すように、入出力部P13_1から設定17を送信するが、端末器X12は設定中であるから、図16に示すように、入出力部P13_1には否定応答が返送され、入出力部P13_1は切断ノードになる。端末器X13には他に入出力部がないから、図17のように設定16を受信した入出力部P13_2が選択され、設定16が端末器X23を通って図18のように端末器X33に返送される。端末器X23には未使用の入出力部P33_0があるから図19のように設定17を入出力部P33_0から送出するが、入出力部P33_0に接続された端末器X32は設定中であるから、図20のように否定応答が返される。したがって、図21〜図24のように端末器X33から設定16がさらに上流側に返され、最初にID設定指示信号を受けた端末器X12の入出力部P12_2から設定16が出力される。つまり、すべての端末器Xに対してIDの設定が終了し、かつIDの最大値は16であることがわかるのである。
【0037】
上述した例は各端末器XにそれぞれIDを設定する際の動作であって、上述のようにして各端末器Xの設定内容記憶部11にそれぞれIDが設定された後には、各端末器Xに位置情報収集信号を与えることにより、各端末器Xに設定されているIDを確認することができる。端末器Xではいずれかの入出力部P0〜P3を通して位置情報収集信号を受信すると、位置情報収集信号を受信した入出力部P0〜P3に対して右ノード、中ノード、左ノードである端末器Xに順に位置情報収集信号を与える。つまり、IDの設定時と同様にして各端末器Xに対して連鎖的に位置情報収集信号を与える。以下では、位置情報収集信号の伝送元を上流側、位置情報収集信号の伝送先を下流側という。
【0038】
位置収集信号を受信した端末器Xでは、右ノード、中ノード、左ノードの端末器XのIDの組が出揃うと、当該端末器XのIDと右ノード、中ノード、左ノードのIDとを組にしたノード位置情報を上流側に返送する。ノード位置情報としては、たとえばnode(自ID、右ID、中ID、左ID)という4つ組に変数名(node)を付加した形式を採用している。自IDは当該端末器XのIDであり、右ID、中ID、左IDはそれぞれ右ノード、中ノード、左ノードの端末器XのIDである。また、下流側の端末器Xの下流側にさらに別の端末器Xが接続されているときには、下流側の端末器Xに関するノード位置情報も返送される。したがって、このような場合には複数組のノード位置情報を上流側に返送することになる。ノード位置情報が複数個存在するときには、下流側のノード位置情報ほど前に位置するように配列して伝送する。つまり、最後尾のノード位置情報が隣接する端末器Xのノード位置情報になる。以上のようにして、各端末器Xについて当該端末器Xと隣接する端末器Xとの組をそれぞれ各別のノード位置情報として上流側に返送するから、上流側において各端末器Xの周囲の接続関係を容易に把握することができるのである。
【0039】
位置収集信号に基づいてノード位置情報を収集する際の信号処理部10の動作を図25に示す。位置収集信号を受信すると、まず作業領域(work)が確保される(S1)。図示例では隣接する端末器Xを左ノード、中ノード、右ノードの順で確認している。まず、左ノードが切断ノードか否かが確認され、切断ノードでなければ(S2)、左ノードに対して位置情報収集信号を送信し(S3)、左ノードからの返信データであるノード位置情報を作業領域に格納する(S4)。次に、中ノードを選択して中ノードが切断ノードではないことが確認されると(S5)、中ノードに対して位置情報収集信号を送信し(S6)、中ノードからの返信データであるノード位置情報を作業領域に格納する(S7)。その後、中ノードと同様にして右ノードからもノード位置情報を収集する(S8〜S10)。このようにして、着目している端末器Xと周囲における最大3個の端末器XのIDを獲得することができるから、ノード位置情報を生成して作業領域に格納し(S11)、作業領域の内容を上流側に返送するのである(S12)。
【0040】
上述のようにしてすべての端末器Xについてノード位置情報を収集すれば、端末器Xの相対的な位置関係を知ることができる。この例を図26を用いて具体的に説明する。図26は端末器Xの相対的な位置関係および接続関係が図24と同じ関係であって、図24に示したIDが各端末器Xに設定されている場合を示している。図における四角形が端末器Xを表し、四角形の中の数字はIDを示している。ただし、図26は図24を時計方向に90度回転させた配置になっている。また、収集したノード位置情報から端末器Xの相対的な位置関係を求める手順は以下の通りである。すなわち、収集した複数個のノード位置情報の最後尾のノード位置情報を参照して、当該ノード(端末器X)に接続されているノードの向き(右、中、左の別)とIDとを取得する。最後尾のノード位置情報からこれらの情報を取得した後には最後尾のノード位置情報を削除し、残ったノード位置情報の中で最後尾のノード位置情報について同様の処理を行う。このようにして、ノード位置情報がなくなるまで同処理を繰り返すのである。図24に示した関係では、ノード位置情報を収集すると表1のようになる。
【0041】
【表1】
【0042】
表1の内容では、まず最後尾のnode(1,2,4,0)によって自IDが1である端末器Xの右ノードが1、中ノードが4、左ノードは存在しないという関係であることがわかる。そこで、図26(a)のようにID=1の端末器Xの右方向にID=2の端末器Xが接続され、さらにID=4の端末器Xが中方向に接続されていることがわかる。次にID=2の端末器Xについて、node(2,0,0,3)が採用され、図26(b)のようにID=2の端末器Xの左方向にID=3の端末器Xが存在していることがわかる。以下同様にして、図26(c)〜(g)の手順で各端末器Xの接続関係を知ることができる。こうして得られた端末器Xの相対的な位置関係および接続関係はコンピュータ装置のモニタなどに表示することが可能である。
【0043】
ただし、上述した手順で求めた端末器Xの位置関係および接続関係は相対的なものであって、図24と図26(g)との関係のように回転した位置関係であるか否かは求めた位置関係のみでは判断することができない。そこで、端末器Xの配列方向を知る必要があるときには、図27に示すように、適宜の端末器Xに配列方向に関する情報を持った方向指示器Zを適宜の端末器Xに接続する。方向指示器Zは、手操作によって設定した方向情報または地磁気などを検出して自動的に求めた方向情報を持つことができるものであり、図28に示すように、図2に示した端末器Xと同様の直方体状の器体30における1つの周面に2個の電線挿入孔31を設けてある。つまり、端末器Xと同様に2線式の信号線L(図5参照)を器体30に内蔵した速結端子に接続するように構成されている。また、器体30の前面には方向指示器Zが持っている方向情報を示す方向表示部32が設けられている。図示例では電線挿入孔31を設けた周面に直交する向きを0度として反時計方向に正の角度を表し、方向表示部32に設けた矢印が水平面内での北向きを示す。たとえば、図28に示す例は45度の方向情報を持つことを示しており、矢印の向きが北向きであるから、電線接続孔31に接続される信号線Lの延長方向は北東方向になる。
【0044】
たとえば、図24に示した接続関係において、図27のようにID=7の端末器Xの右ノードを方向指示器Zとし、かつ方向指示器Zが45度に設定されているものとすれば、図29に示すように、ID=1の端末器XからID=2の端末器Xに向かう向きが南西方向ということになる。ちなみに、上述のような形でID=7の端末器Xの右ノードを方向指示器Zとした場合のノード位置情報は表2のようになる。表2においてdir(x)は、電線挿入孔31を基準として北の向きが時計方向にx度回転した位置であることを表している。
【0045】
【表2】
【0046】
上述のようにして各端末器XのIDの設定が終了した後に、端末器Xに接続されている負荷を制御するなど各端末器Xに個別に指示を与える際には、信号処理部10は図30に示す処理手順で動作する。この場合、目的とする端末器XのID(以下、「通信先ID」という)と、制御内容とを含む制御指示信号が信号線Lを伝送される。各端末器Xでは、「通信先ID」と設定内容記憶部11に格納された「自ID」とが一致したときに制御指示信号による制御内容を受け取る。つまり、図30に示すように、「通信先ID」が「自ID」よりも小さいときには(S1)、上流側の端末器Xに対する制御内容であるから、上流側(親側)の端末器Xに制御指示信号を転送する(S2)。また、「通信先ID」が「自ID」に一致するときには(S3)、制御内容に従う動作を行った後(S4)、制御指示信号を受けた入出力部P0〜P3を通して確認応答を返送する(S5)。「通信先ID」が「自ID」より大きい場合には、「右」、「中」、「左」の各入出力部P0〜P3に接続されている端末器XのIDと大小を比較する。つまり、隣接する端末器XのIDは、ノード位置情報として既知であるから、各端末器Xにおいて設定内容記憶部11に隣接する端末器Xに関するノード位置情報を格納しておくことによって、「通信先ID」と隣接する端末器XのIDとを容易に比較することができる(S6,S8,S10)。ここで、いずれかの入出力部P0〜P3について切断ノードではなく、しかも隣接する端末器XのIDが「通信先ID」以下という条件が満たされるときに、当該入出力部P0〜P3に接続された端末器Xに対して制御指示信号を伝送する(S7,S9,S11)。ただし、どの端末器Xも制御指示信号を受け取ることができない場合には、制御指示信号を受信した入出力部P0〜P3を通してエラーを通知する(S12)。以上のようにして、端末器XにIDを設定する信号線Lを制御指示信号を伝送する信号線Lとして兼用することができる。
【0047】
(第2の実施の形態)
本実施形態は、各端末器Xに工場出荷時においてIDが設定されている場合の例であって、基本的には図4に示した第1の実施の形態と同様の動作である。ただし、第1の実施の形態ではいずれかの入出力部P0〜P3において肯定応答を受信すると、当該入出力部P0〜P3の下流側に接続されている端末器Xで使用しているIDの最大値を返送するのに対して、本実施形態では第1の実施の形態いおいて説明したノード位置情報を返送する点が相違している。
【0048】
すなわち、第1の実施の形態ではID設定要求信号を端末器Xに対して伝送していたのに対して、本実施形態では端末器XにはすでにIDが設定されているから、隣接する端末器XのIDを収集するためにID設定要求信号に代えてID収集要求信号を用いるのであって、信号処理部10は図31に示すように動作する。まず、ID収集要求信号をいずれかの入出力部P0〜P3で受信すると、IDの収集中のフラグ(後述する)が立っているか否かを判断し(S1)、IDの収集中のフラグが立っていれば、ID収集要求信号を受信した入出力部P0〜P3の使用を禁止する「切断処理」を行い(S2)、ID収集要求信号の送信元に否定応答(NAK)を返信する(S3)。この処理は、端末器Xの接続関係がループ状になっているときに処理が循環的に行われるのを避けるために設けている。
【0049】
一方、ステップS1においてIDの収集中のフラグが立っていないと判断されたときには、IDの収集中のフラグを立て(S4)、ID収集要求信号を受信した入出力部P0〜P3のノード番号を基準にして他の入出力部P0〜P3のノード番号に「右」、「中」、「左」の別を対応付ける(S5)。次に、設定内容記憶部11にすでに格納されているIDを以下の処理で「自ID」として用いるように「自ID」に対応付け(S6)、さらにノード位置情報を収集するための作業領域(work)を確保する(S7)。
【0050】
作業領域が確保された後には、まず右ノードに対して存在確認信号が送信される(S8)。ここで、右ノードが接続されていなければ存在確認信号に対して応答が生じないから右ノードが存在しないことがわかり、右ノードに収集中のフラグが立っていれば否定応答が返信されるから、右ノードからの応答が得られないか右ノードから否定応答があれば(S9)、右ノード番号を「切断ノード」に設定して「右」の入出力部P0〜P3の使用を禁止する(S10)。
【0051】
一方、ステップS9において右ノードが接続されており、かつ右ノードに収集中のフラグが立っていなければ、肯定応答(ACK)が返送されるから、右ノードに対してID収集要求信号を送信する(S11)。右ノードはID収集要求信号に対してノード位置情報を返送し(S12)、ノード位置情報は下流側の端末器Xに関するノード位置情報も含む可能性があるから、最後尾のノード位置情報を右ノードのノード位置情報とし(S13)、このノード位置情報に含まれる「右ID」を抽出すれば右ノードのIDを取得することができる。右ノードのIDを取得できれば、作業領域に右ノードのIDを格納し(S14)、次に中ノードについて同様の処理を行う(S15〜S21)。さらに、左ノードについても同様の処理を行って(S22〜S28)、右ノードと中ノードと左ノードとのすべてのIDが作業領域に格納されると収集中のフラグを解除する(S29)。このようにして、着目している端末器Xと周囲における最大3個の端末器XのIDを獲得することができるから、ノード位置情報を生成して作業領域に格納し(S30)、作業領域の内容を上流側に返送するのである(S31)。他の構成および動作は第1の実施の形態と同様である。
【0052】
(第3の実施の形態)
上述した各実施形態では、各端末器Xが信号線Lを介して直結されているが、負荷制御システムを構築する際に端末器Xをグループに分けて設置することが要求される場合もある。そこで、本実施形態では、図32に示すように、互いに接続される端末器Xの間に挿入可能な中継機Vを設けている。中継器Vは、各端末器XにIDを設定する際にはID設定要求信号を変化させることなく通過させるが、位置情報収集信号に対しては、ノード位置情報が中継機Vを上流側に向かって通過する際に中継機Vよりも下流側の端末器Xをサブシステムとしてまとめる機能を有している。要するに、ノード位置情報はnode(x0,x1,x2,x3)という形式であったのに対して、中継機Vではsubsystem(node(x0,x1,x2,x3),node(y0,y1,y2,y3),……)という形式で中継機Vよりも下流側の端末器Xであることを容易に認識できるようにするのである。また、中継機Vは多層化することが可能であり、中継機Vの下流側のサブシステムとして定義した中に中継機Vが含まれていてもよい。図32の構成例でのノード位置情報を表3に示す。他の構成および動作は第1の実施の形態と同様である。
【0053】
【表3】
【0054】
上述した各実施形態において、端末器XにIDを設定する信号線Lと負荷の制御などに用いる制御指示信号を伝送する信号線Lとを共用している例を示したが、制御指示信号を伝送する経路はIDを端末器Xに設定する信号線Lとは別に設けてもよい。この場合は、上述した信号線LはIDの設定のための専用線として用いるのであって、制御指示信号の伝送経路は従来から知られている有線または無線の伝送路を用いる。この場合、集中制御型と分散制御型とのどちらの構成の負荷制御システムでも構築可能である。したがって、図33に示すように、上述した負荷制御システムSY1と従来から知られている負荷制御システムSY2との間でデータの授受を可能とするゲートウェイとしてのシステム間インタフェースIFUを設けることも可能である。さらに、上述した中継機Vにおいてシステム間インタフェースIFUの機能を持たせるようにすれば、負荷制御システムSY1を構成している一部の端末器Xのみを他の負荷制御システムSY2と連携させることが可能になる。
【0055】
また、上述した端末器Xは負荷を制御することを目的としているから、各端末器Xに対して負荷の制御を指示するにはスイッチのような指示側の端末器も負荷制御システムに設ける必要があり、しかも指示側の端末器と負荷側の端末器との間の対応関係を設定する必要がある。そこで、図34に示すように、指示側の端末器Wでは赤外線を媒体とするワイヤレス信号によって負荷側の端末器Xとの対応付けを行うようにし、端末器Wにはワイヤレス信号を受信するための受光窓Waを設けておく。ここで、指示側の端末器Wと負荷側の端末器Xとを対応付けるには、指示側の端末器WのIDを送信元IDとし負荷側の端末器XのIDを送信先IDとする組を設定しておけばよい。図34に示す例では、端末器Wにワイヤレス信号を送信することができる設定器Tを用いており、設定器Tには液晶表示器の画面にタッチパネルを重ねた操作表示部Taを設けてある。つまり、操作表示部Taは表示器として機能する。
【0056】
設定器Tは上述した信号線Lに接続してノード位置情報を収集する機能も設けてあり、図35に示すように、操作表示部Taの画面上に負荷側の端末器Xの配置を表示できるようにしてある。また、操作表示部Taの画面上の端末器Xのシンボルはアイコン化されており、各端末器Xのシンボルに触れることによって、当該端末器XのIDをワイヤレス信号として送信可能になっている。つまり、負荷側の端末器Xに対応付けようとする指示側の端末器Wに設定器Tを近づけた状態で、設定器Tに表示されている端末器Xのシンボルに触れることで、当該端末器XのIDがワイヤレス信号によって端末器Wに伝送され、端末器Xと端末器WとのIDの対応付けを行うことができるのである。なお、設定器Tによってノード位置情報を収集する際には図36のように適宜の端末器Xの入出力部P0〜P3に設定器Tを接続すればよい。この場合には、設定器Tは端末器Xないし信号線Lに対して着脱されることになる。あるいはまた、設定器Tを端末器Xに接続してノード位置情報を収集する装置とは別に設け、必要に応じて当該装置からノード位置情報を設定器Tに転送するようにしてもよい。
【0057】
なお、上述した端末器Xは4個の入出力部P0〜P3を備え、他の端末器Xとは4方向に接続可能としているが、入出力部の個数は3個以上であればとくに制限はなく、また端末器Xの配列についても上述した四角格子の格子点上だけではなく、他の配列を採用してもよい。図37に入出力部を8個として信号線Lを8方向に接続可能とした例を示し、図38に入出力部を6個として信号線Lを6方向に接続可能とした例を示す。また、上述した負荷制御システムでは、端末器Xを有線の信号線Lで接続しているが、直進性を有する無線媒体(たとえば、赤外線など)を用いて端末器Xの間で通信可能とする構成を採用してもよい。さらに、上述の負荷制御システムでは、2次元平面内で端末器Xを配列しているが、3次元空間に端末器Xを配置する場合も配置に規則性があれば本発明の技術思想を適用可能である。端末器Xの形状については、平面形状が正方形である例を示したが、平面形状が正方形以外の正多角形であっても本発明の技術思想が適用可能であるのはもちろんのことであって、この場合には端末器Xの配列規則を変更すればよい。この場合、上述したように入出力部の個数は端末器Xの平面形状に応じて変更することになる。つまり、n角形(n:3以上の正整数)に対してn個の入出力部を持つようにすればよい。
【0058】
また、上述した構成例では、下流側の端末器Xからの応答が得られない場合と応答が遅れる場合とを区別するように応答待ち時間を設定する例を示したが、各端末器Xにおいて上流側から「要求ID」が入力されたときに、上流側に仮の応答として「一時預かり」返信を行うようにしてもよい。この構成を採用すれば、上流側からの要求を受け付けたという意味で、上流側に「一時預かり」返信の応答を一旦行って上流側を応答待ちの状態に保ち、その間に下流側の端末器Xについて上述した処理を行い、処理結果を上流側に返すようにしてもよい。この構成であれば、実質的に応答待ち時間を設定する必要がない。
【0059】
【発明の効果】
請求項1の発明は、各端末器にそれぞれ双方向にデータ通信が可能な入出力部を設け、ID設定要求信号を受けると規定の順序で入出力部を選択するとともに端末器同士のIDが重複しないように規定の順序で設定したIDを、選択した入出力部を通して下流側の端末器に伝送し、かつ下流側の端末器から返送された端末器のIDのうちの最後尾のIDと設定内容記憶部に格納されているIDとのうちで後順であるIDを上流側に返送するから、複数台の端末器にIDを重複しないように順に設定することができるとともに、端末器間の接続関係に変更がない限り同じIDを設定することができるのであって、IDの設定作業が自動化されて容易になるという利点がある。
【0060】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、互いに直交する複数本ずつの直線を交差させた四角格子の格子点上に複数個の前記各端末器が配列されるとともに前記端末器が前記入出力部を4個備え、各入出力部は90度ずつ異なる4方向の信号線を接続可能とするように各端末器に設けられ、いずれか1つの端末器にID設定要求信号が与えられるものであり、端末器の配列の規則性を容易に把握することができ、端末器の位置とIDとの対応関係の把握が容易になる。
【0061】
請求項3の発明は、請求項1の発明は、いずれか1台の前記端末器におけるいずれか1個の前記入出力部に接続され、前記ID設定要求信号を送出する設定器を備えるものであり、設定器の操作のみで各端末器にIDを容易に設定することができる。
【0062】
請求項4の発明は、請求項1の発明において、前記信号線上に配置され前記ID設定要求信号を双方向に通過可能とした中継機を備えるものであり、端末器の台数が多い大規模の負荷制御システムの場合には、中継機を適宜の位置に設けることによって負荷制御システムを複数部分に分割して管理を容易にすることが可能になる。
【0063】
請求項5の発明は、各端末器にそれぞれ双方向にデータ通信が可能な入出力部を設け、位置収集信号を受けると下流側のノード位置情報を収集して上流側に返送するから、ノード位置情報によって各端末器ごとに他の端末器との接続関係を把握することができ、端末器の位置とIDとの対応関係を容易に把握することができる。
【0064】
請求項6の発明は、請求項5の発明において、互いに直交する複数本ずつの直線を交差させた四角格子の格子点上に複数個の前記各端末器が配列されるとともに前記端末器が前記入出力部を4個備え、各入出力部は90度ずつ異なる4方向の信号線を接続可能とするように各端末器に設けられ、いずれか1つの端末器に位置収集信号が与えられるものであり、端末器の配列の規則性を利用することによって端末器の位置とIDとの対応関係の把握が容易になる。
【0065】
請求項7の発明は、請求項6の発明において、4方向のいずれか1方向の前記信号線を介して前記端末器のいずれかの前記入出力部に接続される方向指示器を備え、方向指示器は前記位置収集信号を受信したときに接続された信号線の方向と規定した基準方向との角度差を前記IDに代えて上流側に返送するものであり、端末器の配置と基準方向との位置関係が容易にわかり、端末器が施工されている現場において各端末器の実際の位置とIDとを対応付けて把握するのが容易になる。
【0066】
請求項8の発明は、請求項7の発明において、いずれか1台の前記端末器におけるいずれか1個の前記入出力部に接続され、前記位置収集信号を送出する機能と、端末器から返送されたノード位置情報を用いて各端末器のIDと位置との対応関係を表示器の画面に表示する機能とを有した設定器を備えるものであり、端末器の位置とIDとを画面上に表示することによって、実際に施工されている端末器の位置とIDとの対応関係を容易に把握することができる。
【0067】
請求項9の発明は、請求項5の発明において、前記信号線上に配置され前記位置収集信号を通過可能とし、下流側からノード位置情報を受信したときに下流側のノード位置信号をサブシステムとして一括したノード位置信号を生成して上流側に返送する中継機を備えるものであり、端末器の台数が多い大規模の負荷制御システムの場合には、中継機を適宜の位置に設けることによって負荷制御システムを複数部分に分割して管理を容易にすることが可能になる。
【0068】
請求項10の発明は、各端末器にそれぞれ双方向にデータ通信が可能な入出力部を設け、ID設定要求信号を受けると規定の順序で入出力部を選択するとともに端末器同士のIDが重複しないように規定の順序で設定したIDを、選択した入出力部を通して下流側の端末器に伝送し、かつ下流側の端末器から返送された端末器のIDのうちの最後尾のIDと設定内容記憶部に格納されているIDとのうちで後順であるIDを上流側に返送するから、複数台の端末器にIDを重複しないように順に設定することができるとともに、端末器間の接続関係に変更がない限り同じIDを設定することができるのであって、IDの設定作業が自動化されて容易になるという利点がある。また、各端末器にそれぞれ双方向にデータ通信が可能な入出力部を設け、位置収集信号を受けると下流側のノード位置情報を収集して上流側に返送するから、ノード位置情報によって各端末器ごとに他の端末器との接続関係を把握することができ、端末器の位置とIDとの対応関係を容易に把握することができるという利点がある。さらに、設定器がID設定要求信号を送出する機能を備えるから、設定器の操作のみで各端末器にIDを容易に設定することができ、しかも、設定器は位置収集信号を送出する機能と、端末器から返送されたノード位置情報を用いて各端末器のIDと位置との対応関係を表示器の画面に表示する機能とを有した設定器を備えから、端末器の位置とIDとを画面上に表示することによって、実際に施工されている端末器の位置とIDとの対応関係を容易に把握することができる。
【0069】
請求項11の発明は、請求項1または請求項5の発明において、他の負荷制御システムとの間のゲートウェイとなるシステム間インタフェースを備えるから、他の負荷制御システムと容易に連携させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に用いる端末器を示すブロック図である。
【図2】同上に用いる端末器を示す斜視図である。
【図3】同上の各種使用形態を示す斜視図である。
【図4】同上の動作説明図である。
【図5】同上の動作説明図である。
【図6】同上の動作説明図である。
【図7】同上の動作説明図である。
【図8】同上の動作説明図である。
【図9】同上の動作説明図である。
【図10】同上の動作説明図である。
【図11】同上の動作説明図である。
【図12】同上の動作説明図である。
【図13】同上の動作説明図である。
【図14】同上の動作説明図である。
【図15】同上の動作説明図である。
【図16】同上の動作説明図である。
【図17】同上の動作説明図である。
【図18】同上の動作説明図である。
【図19】同上の動作説明図である。
【図20】同上の動作説明図である。
【図21】同上の動作説明図である。
【図22】同上の動作説明図である。
【図23】同上の動作説明図である。
【図24】同上の動作説明図である。
【図25】同上の動作説明図である。
【図26】同上の動作説明図である。
【図27】同上に用いる方向指示器の接続例を示す図である。
【図28】同上に用いる方向指示器を示す斜視図である。
【図29】同上において方向指示器を用いた場合の動作説明図である。
【図30】同上の動作説明図である。
【図31】本発明の第2の実施の形態を示す動作説明図である。
【図32】本発明の第3の実施の形態に用いる中継機の接続例を示す図である。
【図33】本発明の他の構成例を示す図である。
【図34】同上に用いる設定器と端末器との関係を示す斜視図である。
【図35】同上に用いる設定器を示す正面図である。
【図36】同上における設定器の接続例を示す図である。
【図37】同上における端末器の接続形態の他例を示す図である。
【図38】同上における端末器の接続形態の別例を示す図である。
【符号の説明】
10 信号処理部
11 設定内容記憶部
12 負荷制御部
IFU システム間インタフェース
L 信号線
P0〜P3 入出力部
T 設定器
Ta 操作表示部
V 中継機
X 端末器
Claims (13)
- それぞれ異なるIDが設定され規則的に配列された複数台の端末器を信号線を介して相互に接続し、各端末器に設定したIDを指定して制御指示を各端末器に伝送することにより各端末器に接続した負荷を制御指示の内容に応じて制御する負荷制御システムであって、各端末器は、信号線が接続可能でありかつ双方向にデータ通信が可能である3個以上の入出力部と、不揮発性のメモリからなりIDを格納する設定内容記憶部と、いずれかの入出力部を通してIDを含むID設定要求信号を受信したときに設定内容記憶部にIDが格納されていなければ当該IDを設定内容記憶部に格納するとともにIDの設定中であることを示すフラグを立てる信号処理部とを有し、信号処理部は、ID設定要求信号を受信した上流側の入出力部以外である下流側の入出力部を規定の順序で選択する機能と、選択した下流側の入出力部を通して端末器同士のIDが重複しないように規定の順序で設定したIDを含むID設定要求信号を他の端末器に送信する機能と、前記フラグが立っている期間において下流側のすべての入出力部を通してID設定要求信号を送信し終えた後に設定内容記憶部に格納されたIDと下流側に接続される他の端末器のうちの最後尾のIDとのうちで後順であるIDを上流側の入出力部を通して返送した後に前記フラグを解除する機能とを有することを特徴とする負荷制御システム。
- 互いに直交する複数本ずつの直線を交差させた四角格子の格子点上に複数個の前記各端末器が配列されるとともに前記端末器が前記入出力部を4個備え、各入出力部は90度ずつ異なる4方向の信号線を接続可能とするように各端末器に設けられ、いずれか1つの端末器にID設定要求信号が与えられることを特徴とする請求項1記載の負荷制御システム。
- いずれか1台の前記端末器におけるいずれか1個の前記入出力部に接続され、前記ID設定要求信号を送出する設定器を備えることを特徴とする請求項1記載の負荷制御システム。
- 前記信号線上に配置され前記ID設定要求信号を双方向に通過可能とした中継機を備えることを特徴とする請求項1記載の負荷制御システム。
- それぞれ異なるIDが設定され規則的に配列された複数台の端末器を信号線を介して相互に接続し、各端末器に設定したIDを指定して制御指示を各端末器に伝送することにより各端末器に接続した負荷を制御指示の内容に応じて制御する負荷制御システムであって、各端末器は、信号線が接続可能でありかつ双方向にデータ通信が可能である3個以上の入出力部と、不揮発性のメモリからなりIDが格納された設定内容記憶部と、いずれかの入出力部を通して位置収集信号を受信したときに他の入出力部他の端末器が接続されていると当該端末器に位置収集信号を転送する信号処理部とを有し、信号処理部は、設定内容記憶部に格納されているIDと位置収集信号を転送する下流側の入出力部に直結された端末器のIDとを含むノード位置情報を生成する機能と、他の端末器で生成されたノード位置情報が下流側の入手力部を通して返送されるか下流側に端末器が存在しないときには返送されたノード位置情報に生成したノード位置情報を連結したノード位置情報を上流側の入出力部を通して返送する機能とを有することを特徴とする負荷制御システム。
- 互いに直交する複数本ずつの直線を交差させた四角格子の格子点上に複数個の前記各端末器が配列されるとともに前記端末器が前記入出力部を4個備え、各入出力部は90度ずつ異なる4方向の信号線を接続可能とするように各端末器に設けられ、いずれか1つの端末器に位置収集信号が与えられることを特徴とする請求項5記載の負荷制御システム。
- 4方向のいずれか1方向の前記信号線を介して前記端末器のいずれかの前記入出力部に接続される方向指示器を備え、方向指示器は前記位置収集信号を受信したときに接続された信号線の方向と規定した基準方向との角度差を前記IDに代えて上流側に返送することを特徴とする請求項6記載の負荷制御システム。
- いずれか1台の前記端末器におけるいずれか1個の前記入出力部に接続され、前記位置収集信号を送出する機能と、端末器から返送されたノード位置情報を用いて各端末器のIDと位置との対応関係を表示器の画面に表示する機能とを有した設定器を備えることを特徴とする請求項7記載の負荷制御システム。
- 前記信号線上に配置され前記位置収集信号を通過可能とし、下流側からノード位置情報を受信したときに下流側のノード位置信号をサブシステムとして一括したノード位置信号を生成して上流側に返送する中継機を備えることを特徴とする請求項5記載の負荷制御システム。
- それぞれ異なるIDが設定され規則的に配列された複数台の端末器を信号線を介して相互に接続し、各端末器に設定したIDを指定して制御指示を各端末器に伝送することにより各端末器に接続した負荷を制御指示の内容に応じて制御する負荷制御システムであって、各端末器は、信号線が接続可能でありかつ双方向にデータ通信が可能である3個以上の入出力部と、不揮発性のメモリからなりIDを格納する設定内容記憶部と、いずれかの入出力部を通してIDを含むID設定要求信号を受信したときに設定内容記憶部にIDが格納されていなければ当該IDを設定内容記憶部に格納するとともにIDの設定中であることを示すフラグを立てる信号処理部とを有し、互いに直交する複数本ずつの直線を交差させた四角格子の格子点上に複数個の前記各端末器が配列されるとともに前記端末器が前記入出力部を4個備え、各入出力部は90度ずつ異なる4方向の信号線を接続可能とするように各端末器に設けられ、信号処理部は、ID設定要求信号を受信した上流側の入出力部以外である下流側の入出力部を規定の順序で選択する機能と、選択した下流側の入出力部を通して端末器同士のIDが重複しないように規定の順序で設定したIDを含むID設定要求信号を他の端末器に送信する機能と、前記フラグが立っている期間において下流側のすべての入出力部を通してID設定要求信号を送信し終えた後に設定内容記憶部に格納されたIDと下流側に接続される他の端末器のうちの最後尾のIDとのうちで後順であるIDを上流側の入出力部を通して返送した後に前記フラグを解除する機能とを有し、さらに信号処理部は、いずれかの入出力部を通して位置収集信号を受信したときに他の入出力部他の端末器が接続されていると当該端末器に位置収集信号を転送する機能と、設定内容記憶部に格納されているIDと位置収集信号を転送する下流側の入出力部に直結された端末器のIDとを含むノード位置情報を生成する機能と、他の端末器で生成されたノード位置情報が下流側の入手力部を通して返送されるか下流側に端末器が存在しないときには返送されたノード位置情報に生成したノード位置情報を連結したノード位置情報を上流側の入出力部を通して返送する機能とを有し、いずれか1台の前記端末器におけるいずれか1個の前記入出力部に接続され、前記ID設定要求信号を送出する機能と、前記位置収集信号を送出する機能と、端末器から返送されたノード位置情報を用いて各端末器のIDと位置との対応関係を表示器の画面に表示する機能とを有した設定器を備えることを特徴とする負荷制御システム。
- 他の負荷制御システムとの間のゲートウェイとなるシステム間インタフェースを備えることを特徴とする請求項1または請求項5記載の負荷制御システム。
- 請求項1記載の負荷制御システムに用いる前記端末器における前記信号処理部がマイクロコンピュータからなり、このマイクロコンピュータとともに前記信号処理部の機能を実現することを特徴とするプログラム。
- 請求項5記載の負荷制御システムに用いる前記端末器における前記信号処理部がマイクロコンピュータからなり、このマイクロコンピュータとともに前記信号処理部の機能を実現することを特徴とするプログラム。
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JP2002206069A JP2004048593A (ja) | 2002-07-15 | 2002-07-15 | 負荷制御システムおよびプログラム |
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-
2002
- 2002-07-15 JP JP2002206069A patent/JP2004048593A/ja not_active Withdrawn
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JP2013219044A (ja) * | 2005-09-07 | 2013-10-24 | Koninklijke Philips Nv | 照明作動方法及びシステム |
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