JP2004048491A - PON(PassiveOpticalNetwork)システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】親局から各子局に対して、当該送信先の子局のアドレス情報が含まれる下りパケットA,B,...を時間的に順番に送信し、子局は自局あてのパケットA,B,...を受けた時点を基準にして、親局への上りパケットA′,B′,...の返信タイミングを得ることで、子局が回線の使用権を得る。
【効果】子局に送信される下りパケットに関連して、子局ごとに基準点を設けることができる。子局は、下りパケットが自局に到着した時点を基準にして返送パケットを返信する。したがって、親局は、子局に送信される下りパケットの送信タイミングを調整することにより、子局数の増減、返送パケット長の変更などに、リアルタイムで柔軟に対応することができる。
【選択図】 図3
【効果】子局に送信される下りパケットに関連して、子局ごとに基準点を設けることができる。子局は、下りパケットが自局に到着した時点を基準にして返送パケットを返信する。したがって、親局は、子局に送信される下りパケットの送信タイミングを調整することにより、子局数の増減、返送パケット長の変更などに、リアルタイムで柔軟に対応することができる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、親局と複数の子局との間を結ぶ光データ通信ネットワーク、特にPON(Passive Optical Network)システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
親局と複数の子局との間を、光データ通信ネットワークを使って双方向通信するシステムにおいて、親局と各子局との間を、それぞれ1本の光ファイバで放射状に結ぶネットワーク構成が実用化されている(Single Star)。このネットワーク構成では、システム、機器構成は簡単になるが、各子局が1本の光ファイバを占有するので、システムの低価格化を図るのが困難である。
【0003】
そこで、1本の光ファイバを、複数の子局で共有するPON(Passive OpticalNetwork)システムが提案されている。
このPONシステムでは、子局からの上り光信号が衝突しないように、親局から子局に対してデータを要求する方式として、親局から子局に対して送信する下りパケットに、子局から親局に返送パケットを送るタイミングを指示する「遅延量」(子局ごとに異なる)のデータを含める方式が提案されている(特開平4−181837号公報)。この方式によれば、子局は、基準点(各子局共通)から、指示された「遅延量」に応じた時間だけ遅れたタイミングで返送パケットを送ることによって、子局から親局に返送されたパケット同士が親局において衝突するのを防止することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記衝突防止方式が採用されたPONシステムでは、子局数の増減や、一部子局からの返送パケット長の変更などがある都度、全子局の「遅延量」を再調整する必要が生じていた。
また、ある基準点から次の基準点までの間は、「遅延量」の変更はできないので、急遽「遅延量」の割り当てを変更したい場合であっても、少なくとも次の基準点まで待たなければならず、応答性に問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、子局に送信される下りパケットに関連して、子局ごとに基準点を設けることで、子局は、下りパケットが自局に到着した時点を基準にして返送パケットを送信できる、ポーリング方式を採用したPONシステムを実現することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
本発明のPONシステムは、親局から各子局へ個別に下りパケットを送信し、その下りパケットに当該子局のアドレス情報を含ませ、当該子局は自局あてのパケットを受けた時点を基準にして、親局へのパケットの返信タイミングを得ることで、子局が回線の使用権を得ることを特徴とする(請求項1)。
この構成によれば、子局に送信される下りパケットに関連して、子局ごとに基準点を設けることができる。子局は、下りパケットが自局に到着した時点を基準にして、親局と自局間の距離による遅延量を考慮した上で決定したタイミングで返送パケットを返信する。
【0007】
したがって、親局は、子局に送信される下りパケットの送信タイミングを調整すれば、子局数の増減、返送パケット長の変更などに、リアルタイムで柔軟に対応することができる。
前記子局のアドレス情報は、親局から子局への下りのパケットを構成するMACフレームのプリアンブル部に挿入するとよい(請求項2)。このアドレス情報によって、子局は、自局あてのパケットが来たことを知り、その到達時点を基準点として設定することができる。
【0008】
プリアンブル部に挿入される1又は複数のデータ(SFDを除く)のLSBは、0に固定されていることが望ましい(請求項3)。これにより、データのLSBは、情報として使用できなくなるが、プリアンブルの最終バイトに置かれるSFDとの誤認識をさけることができる。
子局は、返送しようとするパケットを、1又は複数の固定サイズのパケットに分割し、分割されたパケットを返送することができる(請求項4)。これにより、下りパケットの送信間隔を短くし、回線使用効率を向上させることができる。
【0009】
パケットの分割手法としてIPパケットに特化し、IPフラグメントの手法を用いてもよく(請求項5)、分割手法として単純に元のフレームを分割し、分割番号を付加し、イーサネット(登録商標)のMACフレームでカプセル化して送ってもよい(請求項6)。
分割する場合、1個のMACフレームを分割してもよいが、複数のMACフレームを1つのパケットとみなし、このパケットを分割して固定サイズにしてもよい(請求項7)。
【0010】
上りパケットのプリアンブル部の情報に各種子局の状態とともに、分割番号又は分割の最終パケットか否かの情報を挿入すると(請求項8)、親局は、これらの情報に基づいて、分割されたフレームから、もとのMACフレームを容易に再構成することができる。
親局は、下りパケット1個に対して上りパケットN個を連続して許可することもできる(請求項9)。これによって、回線の利用効率の向上が可能になる。
【0011】
子局は、上りパケットの情報に、次の上りパケットの長さの情報を挿入することで、親局は、下りパケットの間隔を最適化することもできる(請求項10)。すなわち、親局は、下りパケットの間隔を、当該子局からの返送パケットと、その次の子局からの返送パケットとが衝突しないように設定することができる。これにより、回線効率を向上させることができる。
親局は、子局から予め想定されたフレームを受信すれば、想定される下りパケット間隔前であっても、次の下りパケットの送信を開始できるようにするのが望ましい(請求項11)。下りパケット間隔を想定したのは、上りフレームの衝突を防止する意味なので、子局から上りフレームを受信完了すれば、下りパケットの送信を直ちに行ってもよい。
【0012】
親局が、子局のバッファの蓄積量などの情報を入手して、親局の子局アドレスの割り当て周期を変更することが望ましい(請求項12)。これにより、回線使用量に応じた、ダイナミックな帯域割り当てを行うことができる。
子局のアドレスにグローバルなアドレスを定義し、親局が、定期的にそのアドレスを挿入することで、緊急を要する端末の情報を、最低その周期で収集可能とするシステムとすることができる(請求項13)。
【0013】
この場合、複数の子局が一斉に送信した場合の衝突を避けるために、自局のアドレス値*重みに応じた時間をずらして返送することが望ましい(請求項14)。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
―ネットワーク構成―
図1は、PON(Passive Optical Network)の構成図である。主端局(「親局」という)1と複数の遠隔端末局(「子局」という)5A,5B,...(総称するときは「子局5」という)との間を、受動型光分岐器3を通して光ネットワークで接続している。受動型光分岐器3から子局5までの距離は、子局に応じて異なった値をとる。
【0015】
親局1から複数の子局5へ送信を行う下り方向と、その逆の上り方向とは、光伝送方向又は波長の違いで分離している。
―子局、親局の構成―
親局1と子局5との間で通信する場合の、子局5の構成を、図2を用いて説明する。
親局1から子局5への下り伝送信号及び子局5から親局1への上り伝送信号は、それぞれパケットで構成される。
【0016】
子局5は、図2に示すように、光ファイバ4を通して親局1とつながる光リンク回路(O/E)51、PHY回路52、FPGA(Flexible Programmable Gate Array)回路53、及びLANケーブルを通して宅内機器(例えば家庭やオフィスに設置されたコンピュータ)とつながるL2SW(Layer 2 Switch)回路54を備えている。FPGA回路53には送信バッファ56と受信バッファ55が付属している。
親局1から送られてくる下りパケットにはクロック信号が含まれているので、子局5は、このクロック信号を、PHY回路52の送信クロックに使用する。このことで、すべての子局5を親局1のクロックに同期させることができる。
【0017】
宅内機器から子局5に供給される上りパケットは、時間長不定のMACフレームで構成される。このパケットは、L2SW回路54を通してFPGA回路53に入力され、FPGA回路53で上位階層(MIIインターフェイス)の処理が行われる。そして、PHY回路52に送られ、ここから光リンク回路51に送信される。
一方、親局1から光リンク回路51を通して受信される下りパケットは、PHY回路52を通してFPGA回路53に入力され、FPGA回路53で上位階層(MIIインターフェイス)の処理が行われ、L2SW回路54に送られ、ここからLANケーブルを通して宅内機器に送信される。
【0018】
なお、以上では、親局1と子局5との間で通信する場合の、子局5の構成を説明したが、この構成とほぼ同じ構成が、親局1においても採用されている。親局1は、局内機器あるいは上位のネットワーク(インターネットなど)から送られてくるパケットを子局5に送信し、子局5から送られてきたパケットを、局内機器あるいは上位のネットワークに送り出す。
―ポーリング手順1―
図3は、親局1の行う本発明のポーリング手順を説明するためのタイムシーケンス図である。
【0019】
親局1は、子局5AにパケットAを伝送し、続いて子局5BにパケットBを伝送し、という手順で各子局にパケットを送信していく。
子局5Aは、パケットAを受け取ったタイミングで返送パケットA′を親局1に返送し、子局5Bは、パケットBを受け取ったタイミングで返送パケットB′を親局1に返送する。
このようにして、子局5は、自分あてのパケットを基準にして送信タイミングを得ることで回線の使用権を得ることができる。
【0020】
親局子局間のパケットの伝送遅延時間をtdとし、返送時間長をtRとする。もっとも遠い子局とのパケットの伝送遅延時間をtdmaxとし、もっとも近い子局とのパケットの伝送遅延時間をtdminとする。tRはデータによって異なり、その予測はできないが、経験上、あるいは端末機器の設定上、最大の時間長が存在する。その最大時間長をtRmaxと書く。引き続き2つのパケットを受信するときに必要とされる時間マージンをtgとする。
【0021】
親局が、子局からの返送パケットをすべて重複しないで受信するには、もっとも遠い距離の子局から、もっとも時間長い返送パケットを受信した後、もっとも近い距離の子局からの返送パケットを受信できるような条件を求めればよい。
この条件では、親局のパケット送信間隔tpは、図3に示されるように、
であらわされる。
【0022】
親局1は、この送信間隔tpでポーリングすれば、上りパケットの衝突は起こらない。
―パケットの分割―
「ポーリング手順1」の説明では、親局1から子局5への下り伝送信号及び子局5から親局1への上り伝送信号を構成するパケットの時間長さは、一定していなかった。
【0023】
このため、パケット送信間隔tpとして、最大時間長tRmaxを想定しなければならないので、回線の使用効率は十分とはいえない。
そこで、1又は複数のパケットを分割して固定サイズのパケット(分割フレームという)に揃える発明の実施形態を説明する。
図4は、パケット構成図である。図4(a)は、分割前のMACフレームの構成図である。MACフレームは、ヘッダ、データに分かれた構成となっている。ヘッダは、あて先アドレスDA(destination address),自己アドレスSA(sauce address),時間長LEN(length) 等のデータで構成されている。このMACフレームの時間長は、送信するデータ内容に応じて変化する。通常64バイトから1,500バイトの長さをとる。
【0024】
図4(b)は、分割フレームの構成図である。分割フレームは、図4(a)のMACフレームのヘッダとデータの部分を、一定時間長さごとに分割したものである。なお、分割して、最後に一定時間長さにならない部分(5)が現れるが、この部分も1つの分割フレームとする。
各分割フレームには、ヘッダが付加されて、1つのMACフレームを構成する。ヘッダは、図4(c)に示すように、当該分割フレームのあて先アドレスDA、自己アドレスSA及び時間長LEN等からなる。前記あて先アドレスDAと自己アドレスSAは、MACフレーム(図4(a))のあて先アドレスDAと自己アドレスSAをコピーしたものである。
【0025】
MACフレームを一定時間長さで分割するので、分割フレームの時間長LENは、もとのMACフレームの時間長よりも短い、固定値となる。分割最終フレーム(5)の時間長だけは、固定時間長よりもさらに短くなるのが普通である。
なお、図4の例では、1つのMACフレームを複数に分割する例を示したが、複数のMACフレームを複数に分割することも可能である。
図5は、2つのMACフレームを、2つの分割フレームに分割した例を示している。
【0026】
要するに、1つ又は複数のMACフレームを分割して、分割したパケットの時間長を固定時間長にすることができればよい(分割最終フレームを除く)。
次に、子局5におけるパケットの分割方法及び再構成方法を、図2を用いて説明する。
宅内機器から子局5に供給される上りパケットは、MACフレームとプリアンブルで構成される。L2SW回路54でプリアンブルが除かれる。そして、FPGA回路53で、ヘッダ及びデータの部分が、図4、図5に示したように固定時間長の分割フレームに分割される。そして、分割フレームごとにあて先アドレスDA、自己アドレスSA及び時間長LENが付される。分割されたパケットは、FPGA回路53に付属する送信バッファ56に格納される。
【0027】
このようなヘッダ部分が付された分割フレームは、親局からのポーリングに従い、1パケットずつPHY回路52に送られる。そしてFPGA回路53でプリアンブルPAが付加され、PHY回路52より光リンク回路に送信される。プリアンブルPAの中の構成は、後述する。
一方、下りパケットは、前述したように、固定時間長の分割フレームで構成されている。これらの分割フレームは、プリアンブルとともに、FPGA回路53に送られる。FPGA回路53で、プリアンブル、ヘッダ部分が除かれ、FPGA回路53に付属する受信バッファ55に蓄積される。分割最終フレームが受信されたときに、順序番号に従ってデータの部分が結合される。この結果、もとの分割前のMACフレーム(ヘッダ及びパケットからなる)が再構成される。
【0028】
この再構成されたMACフレームは、L2SW回路54に送られ、LANケーブルを通して宅内機器に送られる。
以上で子局5におけるパケットの分割及び再構成方法を説明したが、親局1におけるパケットの分割及び再構成方法も、図2を類推して同様に説明することができる。
なお、以上説明したパケット分割、再構成方法の他に、「IPフラグメントの方法」に準拠した分割方法(RFC791;INTERNET PROTOCOL DARPA INTERNET PROGRAM PROTOCOL SPECIFICATION (September 1981) ftp://ftp.nic.ad.jp/rfc/参照)を採用してもよい。
【0029】
つぎに、分割フレームに付加されるプリアンブルの構成を、図6を用いて説明する。プリアンブルは、データ同期をとるための部分、通信する親局又は子局を指定する端末ID、最終フラグF及び分割の順番を示すシーケンス番号、親局から子局へのコマンド、又は子局から親局へのレスポンス、パラメータI0〜I13、誤りチェックコードFCS、スタートパケットデミリタSFDの各バイトからなる。
【0030】
前記シーケンス番号は、分割の順序、1番目、2番目等を表す番号である。最後の分割フレームの最終フラグFには“1”が入る。
FCS、SFD以外の各バイトの最下位ビット(Least Significant Bit)には、0が設定されている。
これによりSFDとの誤認識を避けることができる。この理由は、SFDの最下位ビットは1であり、最下位ビットが0ならばSFDとパターンが一致しないからである。
【0031】
−ポーリング手順2−
次に、以上の分割フレームを利用したポーリング手順を説明する。
図7は、親局1の行う分割フレームのポーリング手順を説明するためのタイムシーケンス図である。このポーリング手順では、説明を単純にするため、親局1と子局5A,5B,...との距離がすべて一定であり、伝送遅延時間差の問題は起こらないと仮定している。伝送遅延時間差がある場合は、後に説明する。
【0032】
親局1は、子局5AにパケットAを伝送し、続いて子局5BにパケットBを伝送し、続いて子局5CにパケットCを伝送し、という手順で各子局5にパケットを送信していく。
子局5Aは、返送パケットA′を親局1に返送し、子局5Bは、返送パケットB′を親局1に返送し、子局5Cは、返送パケットC′を親局1に返送する。
親局子局間のパケットの伝送遅延時間をtdとし、時間長をtRとする。td,tRはそれぞれ一定値をとる。
【0033】
親局からのパケット送信間隔tpを、
tp=tR+tg
に決定すれば、上り返送パケット間の衝突は起こらない。なおtgは、引き続き2つのパケットを受信したときに必要とされる時間マージンである。
以上の解析では、親局1と子局5A,5B,...との距離がすべて一定であり、伝送遅延時間差の問題は起こらないと仮定していた。しかし、実際には、親局1と子局5A,5B,...との距離は、図1に示すようにまちまちである。この場合、子局5A,5B,...からの返送パケットをすべて重複しないで受信するには、もっとも遠い距離の子局からの返送パケットを受信した後、もっとも近い距離の子局からの返送パケットを受信できるような最悪条件を求めればよい。
【0034】
図8は、もっとも遠い子局(5Aとする)からの返送パケットAを受信した後、もっとも近い子局(5Bとする)からの返送パケットBを受信する場合の、タイムシーケンス図である。
もっとも遠い子局5Aとのパケットの伝送遅延時間をtdmaxとし、もっとも近い子局5Bとのパケットの伝送遅延時間をtdminとする。
親局からのパケット送信間隔tpを、
tp=2tdmax+tR+tg−2tdmin
=2(tdmax−tdmin)+tR+tg
とし、親局1は、この送信間隔tpでポーリングすれば、上りパケットの衝突は起こらなくなる。
【0035】
―ポーリング手順3―
この実施形態では、子局は、パケット返送時に、次回返送するパケットの時間長さを知らせる。親局は、次回送信時にこの時間長さのパケットが返送されてくることを前提として、パケット送信間隔tpを設定する。
図9は、このポーリング手順を説明するためのタイムシーケンス図である。
親局1は、子局5AにパケットA1を伝送し、続いて子局5BにパケットB1を伝送し、続いて子局5CにパケットC1を伝送し、という手順で各子局5にパケットを送信していく。
【0036】
子局5Aは、返送パケットA1′を親局1に返送するが、この返送パケットA1′の保守パケットの中に、次回返送するパケットA2′の時間長さの情報を入れておく。子局5B,5Cも同様に、返送パケットB1′,C1′の保守パケットの中に、次回返送するパケットB2′,C2′の時間長さの情報を入れておく。
したがって親局1は、次回の送信時に、返送されるパケットの時間長さが予測できる。例えば、子局5Aから返送されるパケットA2′の時間長さtRA2が分かっているので、子局5Aに送ってから次の子局5Bに送るパケット送信間隔tpABを、
で決定することができる。tdAは親局1と子局5Aとのパケットの伝送遅延時間、tdBは親局1と子局5Bとのパケットの伝送遅延時間である。
【0037】
子局5Bにパケットを送った後、次の子局5Cにパケットを送るパケット送信間隔tpBCは、
で求める。
以上の説明では、次のポーリングパケットを送信するタイミングは、前に送ったポーリングパケットの返送パケットを受信したかどうかとは無関係であった。
【0038】
しかし、パケット送信間隔tpが経過する前に、前に送ったポーリングパケットの返送パケットを受信完了する場合がある。例えば返送パケットが非常に短い場合である。この場合は、返送パケットを受信完了すれば、パケット送信間隔tpの経過を待たずに、別の子局にパケットを伝送することが、回線の効率を考えれば、好ましい。
例えば、子局5Aから返送されるパケットA2′を受信したことを条件として、次の子局5CにパケットC2を送るパケット送信間隔tpBCが経過する前であっても、次の下りパケットC2の送信を開始する。図9は、まさにこのような場合を示している。
【0039】
以上のようにして、子局5からの返送時に、次回返送されるパケットの時間長さが知らされるので、親局1は、次回送信時にこの返送パケットの時間長さを予測して、パケット送信間隔tpを設定し、下りパケットを送信することができる。したがって、回線の利用時間効率が向上する。
なお、実際には、伝送遅延時間差(例えば、2(tdA−tdB)や2(tdB−tdC))も、子局又は親局での補正により、0に近づけることが可能なので、さらに回線の利用効率の向上が可能である。
【0040】
―他のポーリング手順−
前記図2を参照して説明したように、親局に返送されるべき分割フレームは、FPGA回路53に付属する送信バッファ56に格納される。送信バッファ56の蓄積状態の情報は、プリアンブルの中のレスポンスの中の情報として、親局に返される。親局は、子局の送信バッファ56の蓄積状態に応じて、当該子局へのポーリング割り当て回数(頻度)を設定することができる。
【0041】
図10は、各フレームの、各子局への割り当て方法を説明するための図である。図10において、A,Bなどは、それぞれ子局5A,5Bなどに最小限送信されるパケットを示す。UAは、まだ送信先がセレクトされていない未使用のパケットを示す。親局は、子局から返送される当該子局の送信バッファ56の蓄積状態に応じて、蓄積量の多い端末に優先的に未使用パケットを多く割り当てる。
これにより、データ要求量の多い端末に、帯域を多く割り当てるなどダイナミックな帯域制御が可能となる。
【0042】
前記未使用パケットの使い方の一つとして、親局から、「端末ID」として全子局を指定するグローバルアドレスを、プリアンブルに含むパケットを送信することができる。このパケットを受け取った子局は、非常に短いパケット(ショートパケットという)を、所定タイミングで返送する。
図11は、グローバルアドレスを含むパケットをポーリングする手順を説明するためのタイムシーケンス図である。
【0043】
子局が返送する前記ショートパケットは、同期をとるための部分、当該子局の識別番号、ステータス、及び誤りチェックコードFCSを含んでいる。「ステータス」の中には、当該子局の電源断、UTPリンク状態、故障状態、回線状態、送信バッファ56の蓄積状態等の緊急情報を入れている。
子局の数がN存在するとする。各子局は、自分が何番目の子局であるか分かっているものとする。n番目(1≦n≦N)の子局は、グローバルアドレスを含むパケットを受信して、(tp×n/N)時間待った後に、前記ショートパケットを返送する。
【0044】
ショートパケットの時間長は、上りパケット間の衝突をさけるための余裕時間であるギャップ時間tGAPを考慮して、パケット送信間隔tpを子局の数で割った時間よりも、短いものとする。例えばtpが1500バイトに対応する時間であり、ギャップ時間tGAPを5バイト、子局数を150とすれば、ショートパケットの時間長を5バイトに対応する時間にとればよい。これにより、上りパケット間の衝突をさけることができる。
【0045】
このように、通常ならば、一通り子局をポーリングしなければ、全子局の情報を集められないところ、親局からグローバルアドレスを含むパケットを送信して、当該パケット送信間隔内に、各子局からショートパケットを集めることができる。したがって、緊急情報を迅速に収集することができる。また、子局の存在を迅速に確認することもできる。
以上で、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施は、前記の形態に限定されるものではない。例えば、図12に示すように、分割フレームに付加されるプリアンブルの中の、親局から子局へのコマンドに、子局にN個(N≧1;図12はN=3を示している)連続のフレームの返送を許可する情報を挿入し、子局は、N個連続してフレームの返送を行う実施も可能である。その他、本発明の範囲内で種々の変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】PON(Passive Optical Network)の構成図である。
【図2】子局5のブロック構成図である。
【図3】親局1の行うポーリング手順を説明するためのタイムシーケンス図である。
【図4】分割フレームの構成図である。(a)は分割前、(b)は分割後を示し、(c)は分割フレームに付されるヘッダとプリアンブルを示す。
【図5】2つのフレームを、2つの分割フレームに分割した例を示すフレーム図である。
【図6】分割フレームに付加されるプリアンブルの詳細図である。
【図7】分割フレームを用いたポーリング手順を説明するためのタイムシーケンス図である。
【図8】もっとも遠い子局からの返送パケットAを受信した後、もっとも近い子局からの返送パケットBを受信する場合の、タイムシーケンス図である。
【図9】子局からの返送時に、次回返送するパケットの時間長さを知らせ、親局は、次回送信時にこの時間長さのパケットが返送されてくることを前提として、パケット送信間隔tpを設定するポーリング手順を説明するためのタイムシーケンス図である。
【図10】パケット(未使用パケットを含む)の、各子局への割り当て方を説明するための図である。
【図11】グローバルアドレスを含むパケットをポーリングする手順を説明するためのタイムシーケンス図である。
【図12】親局から子局へのコマンドに、複数のフレームの連続返送を許可する情報を挿入したポーリング手順を説明するためのタイムシーケンス図である。
【符号の説明】
1 親局
3 受動型光分岐器
4 光ファイバ
5,5A,5B,..子局
51 光リンク回路
52 PHY回路
53 FPGA回路
54 L2SW回路
55 受信バッファ
56 送信バッファ
【発明の属する技術分野】
本発明は、親局と複数の子局との間を結ぶ光データ通信ネットワーク、特にPON(Passive Optical Network)システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
親局と複数の子局との間を、光データ通信ネットワークを使って双方向通信するシステムにおいて、親局と各子局との間を、それぞれ1本の光ファイバで放射状に結ぶネットワーク構成が実用化されている(Single Star)。このネットワーク構成では、システム、機器構成は簡単になるが、各子局が1本の光ファイバを占有するので、システムの低価格化を図るのが困難である。
【0003】
そこで、1本の光ファイバを、複数の子局で共有するPON(Passive OpticalNetwork)システムが提案されている。
このPONシステムでは、子局からの上り光信号が衝突しないように、親局から子局に対してデータを要求する方式として、親局から子局に対して送信する下りパケットに、子局から親局に返送パケットを送るタイミングを指示する「遅延量」(子局ごとに異なる)のデータを含める方式が提案されている(特開平4−181837号公報)。この方式によれば、子局は、基準点(各子局共通)から、指示された「遅延量」に応じた時間だけ遅れたタイミングで返送パケットを送ることによって、子局から親局に返送されたパケット同士が親局において衝突するのを防止することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記衝突防止方式が採用されたPONシステムでは、子局数の増減や、一部子局からの返送パケット長の変更などがある都度、全子局の「遅延量」を再調整する必要が生じていた。
また、ある基準点から次の基準点までの間は、「遅延量」の変更はできないので、急遽「遅延量」の割り当てを変更したい場合であっても、少なくとも次の基準点まで待たなければならず、応答性に問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、子局に送信される下りパケットに関連して、子局ごとに基準点を設けることで、子局は、下りパケットが自局に到着した時点を基準にして返送パケットを送信できる、ポーリング方式を採用したPONシステムを実現することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
本発明のPONシステムは、親局から各子局へ個別に下りパケットを送信し、その下りパケットに当該子局のアドレス情報を含ませ、当該子局は自局あてのパケットを受けた時点を基準にして、親局へのパケットの返信タイミングを得ることで、子局が回線の使用権を得ることを特徴とする(請求項1)。
この構成によれば、子局に送信される下りパケットに関連して、子局ごとに基準点を設けることができる。子局は、下りパケットが自局に到着した時点を基準にして、親局と自局間の距離による遅延量を考慮した上で決定したタイミングで返送パケットを返信する。
【0007】
したがって、親局は、子局に送信される下りパケットの送信タイミングを調整すれば、子局数の増減、返送パケット長の変更などに、リアルタイムで柔軟に対応することができる。
前記子局のアドレス情報は、親局から子局への下りのパケットを構成するMACフレームのプリアンブル部に挿入するとよい(請求項2)。このアドレス情報によって、子局は、自局あてのパケットが来たことを知り、その到達時点を基準点として設定することができる。
【0008】
プリアンブル部に挿入される1又は複数のデータ(SFDを除く)のLSBは、0に固定されていることが望ましい(請求項3)。これにより、データのLSBは、情報として使用できなくなるが、プリアンブルの最終バイトに置かれるSFDとの誤認識をさけることができる。
子局は、返送しようとするパケットを、1又は複数の固定サイズのパケットに分割し、分割されたパケットを返送することができる(請求項4)。これにより、下りパケットの送信間隔を短くし、回線使用効率を向上させることができる。
【0009】
パケットの分割手法としてIPパケットに特化し、IPフラグメントの手法を用いてもよく(請求項5)、分割手法として単純に元のフレームを分割し、分割番号を付加し、イーサネット(登録商標)のMACフレームでカプセル化して送ってもよい(請求項6)。
分割する場合、1個のMACフレームを分割してもよいが、複数のMACフレームを1つのパケットとみなし、このパケットを分割して固定サイズにしてもよい(請求項7)。
【0010】
上りパケットのプリアンブル部の情報に各種子局の状態とともに、分割番号又は分割の最終パケットか否かの情報を挿入すると(請求項8)、親局は、これらの情報に基づいて、分割されたフレームから、もとのMACフレームを容易に再構成することができる。
親局は、下りパケット1個に対して上りパケットN個を連続して許可することもできる(請求項9)。これによって、回線の利用効率の向上が可能になる。
【0011】
子局は、上りパケットの情報に、次の上りパケットの長さの情報を挿入することで、親局は、下りパケットの間隔を最適化することもできる(請求項10)。すなわち、親局は、下りパケットの間隔を、当該子局からの返送パケットと、その次の子局からの返送パケットとが衝突しないように設定することができる。これにより、回線効率を向上させることができる。
親局は、子局から予め想定されたフレームを受信すれば、想定される下りパケット間隔前であっても、次の下りパケットの送信を開始できるようにするのが望ましい(請求項11)。下りパケット間隔を想定したのは、上りフレームの衝突を防止する意味なので、子局から上りフレームを受信完了すれば、下りパケットの送信を直ちに行ってもよい。
【0012】
親局が、子局のバッファの蓄積量などの情報を入手して、親局の子局アドレスの割り当て周期を変更することが望ましい(請求項12)。これにより、回線使用量に応じた、ダイナミックな帯域割り当てを行うことができる。
子局のアドレスにグローバルなアドレスを定義し、親局が、定期的にそのアドレスを挿入することで、緊急を要する端末の情報を、最低その周期で収集可能とするシステムとすることができる(請求項13)。
【0013】
この場合、複数の子局が一斉に送信した場合の衝突を避けるために、自局のアドレス値*重みに応じた時間をずらして返送することが望ましい(請求項14)。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
―ネットワーク構成―
図1は、PON(Passive Optical Network)の構成図である。主端局(「親局」という)1と複数の遠隔端末局(「子局」という)5A,5B,...(総称するときは「子局5」という)との間を、受動型光分岐器3を通して光ネットワークで接続している。受動型光分岐器3から子局5までの距離は、子局に応じて異なった値をとる。
【0015】
親局1から複数の子局5へ送信を行う下り方向と、その逆の上り方向とは、光伝送方向又は波長の違いで分離している。
―子局、親局の構成―
親局1と子局5との間で通信する場合の、子局5の構成を、図2を用いて説明する。
親局1から子局5への下り伝送信号及び子局5から親局1への上り伝送信号は、それぞれパケットで構成される。
【0016】
子局5は、図2に示すように、光ファイバ4を通して親局1とつながる光リンク回路(O/E)51、PHY回路52、FPGA(Flexible Programmable Gate Array)回路53、及びLANケーブルを通して宅内機器(例えば家庭やオフィスに設置されたコンピュータ)とつながるL2SW(Layer 2 Switch)回路54を備えている。FPGA回路53には送信バッファ56と受信バッファ55が付属している。
親局1から送られてくる下りパケットにはクロック信号が含まれているので、子局5は、このクロック信号を、PHY回路52の送信クロックに使用する。このことで、すべての子局5を親局1のクロックに同期させることができる。
【0017】
宅内機器から子局5に供給される上りパケットは、時間長不定のMACフレームで構成される。このパケットは、L2SW回路54を通してFPGA回路53に入力され、FPGA回路53で上位階層(MIIインターフェイス)の処理が行われる。そして、PHY回路52に送られ、ここから光リンク回路51に送信される。
一方、親局1から光リンク回路51を通して受信される下りパケットは、PHY回路52を通してFPGA回路53に入力され、FPGA回路53で上位階層(MIIインターフェイス)の処理が行われ、L2SW回路54に送られ、ここからLANケーブルを通して宅内機器に送信される。
【0018】
なお、以上では、親局1と子局5との間で通信する場合の、子局5の構成を説明したが、この構成とほぼ同じ構成が、親局1においても採用されている。親局1は、局内機器あるいは上位のネットワーク(インターネットなど)から送られてくるパケットを子局5に送信し、子局5から送られてきたパケットを、局内機器あるいは上位のネットワークに送り出す。
―ポーリング手順1―
図3は、親局1の行う本発明のポーリング手順を説明するためのタイムシーケンス図である。
【0019】
親局1は、子局5AにパケットAを伝送し、続いて子局5BにパケットBを伝送し、という手順で各子局にパケットを送信していく。
子局5Aは、パケットAを受け取ったタイミングで返送パケットA′を親局1に返送し、子局5Bは、パケットBを受け取ったタイミングで返送パケットB′を親局1に返送する。
このようにして、子局5は、自分あてのパケットを基準にして送信タイミングを得ることで回線の使用権を得ることができる。
【0020】
親局子局間のパケットの伝送遅延時間をtdとし、返送時間長をtRとする。もっとも遠い子局とのパケットの伝送遅延時間をtdmaxとし、もっとも近い子局とのパケットの伝送遅延時間をtdminとする。tRはデータによって異なり、その予測はできないが、経験上、あるいは端末機器の設定上、最大の時間長が存在する。その最大時間長をtRmaxと書く。引き続き2つのパケットを受信するときに必要とされる時間マージンをtgとする。
【0021】
親局が、子局からの返送パケットをすべて重複しないで受信するには、もっとも遠い距離の子局から、もっとも時間長い返送パケットを受信した後、もっとも近い距離の子局からの返送パケットを受信できるような条件を求めればよい。
この条件では、親局のパケット送信間隔tpは、図3に示されるように、
であらわされる。
【0022】
親局1は、この送信間隔tpでポーリングすれば、上りパケットの衝突は起こらない。
―パケットの分割―
「ポーリング手順1」の説明では、親局1から子局5への下り伝送信号及び子局5から親局1への上り伝送信号を構成するパケットの時間長さは、一定していなかった。
【0023】
このため、パケット送信間隔tpとして、最大時間長tRmaxを想定しなければならないので、回線の使用効率は十分とはいえない。
そこで、1又は複数のパケットを分割して固定サイズのパケット(分割フレームという)に揃える発明の実施形態を説明する。
図4は、パケット構成図である。図4(a)は、分割前のMACフレームの構成図である。MACフレームは、ヘッダ、データに分かれた構成となっている。ヘッダは、あて先アドレスDA(destination address),自己アドレスSA(sauce address),時間長LEN(length) 等のデータで構成されている。このMACフレームの時間長は、送信するデータ内容に応じて変化する。通常64バイトから1,500バイトの長さをとる。
【0024】
図4(b)は、分割フレームの構成図である。分割フレームは、図4(a)のMACフレームのヘッダとデータの部分を、一定時間長さごとに分割したものである。なお、分割して、最後に一定時間長さにならない部分(5)が現れるが、この部分も1つの分割フレームとする。
各分割フレームには、ヘッダが付加されて、1つのMACフレームを構成する。ヘッダは、図4(c)に示すように、当該分割フレームのあて先アドレスDA、自己アドレスSA及び時間長LEN等からなる。前記あて先アドレスDAと自己アドレスSAは、MACフレーム(図4(a))のあて先アドレスDAと自己アドレスSAをコピーしたものである。
【0025】
MACフレームを一定時間長さで分割するので、分割フレームの時間長LENは、もとのMACフレームの時間長よりも短い、固定値となる。分割最終フレーム(5)の時間長だけは、固定時間長よりもさらに短くなるのが普通である。
なお、図4の例では、1つのMACフレームを複数に分割する例を示したが、複数のMACフレームを複数に分割することも可能である。
図5は、2つのMACフレームを、2つの分割フレームに分割した例を示している。
【0026】
要するに、1つ又は複数のMACフレームを分割して、分割したパケットの時間長を固定時間長にすることができればよい(分割最終フレームを除く)。
次に、子局5におけるパケットの分割方法及び再構成方法を、図2を用いて説明する。
宅内機器から子局5に供給される上りパケットは、MACフレームとプリアンブルで構成される。L2SW回路54でプリアンブルが除かれる。そして、FPGA回路53で、ヘッダ及びデータの部分が、図4、図5に示したように固定時間長の分割フレームに分割される。そして、分割フレームごとにあて先アドレスDA、自己アドレスSA及び時間長LENが付される。分割されたパケットは、FPGA回路53に付属する送信バッファ56に格納される。
【0027】
このようなヘッダ部分が付された分割フレームは、親局からのポーリングに従い、1パケットずつPHY回路52に送られる。そしてFPGA回路53でプリアンブルPAが付加され、PHY回路52より光リンク回路に送信される。プリアンブルPAの中の構成は、後述する。
一方、下りパケットは、前述したように、固定時間長の分割フレームで構成されている。これらの分割フレームは、プリアンブルとともに、FPGA回路53に送られる。FPGA回路53で、プリアンブル、ヘッダ部分が除かれ、FPGA回路53に付属する受信バッファ55に蓄積される。分割最終フレームが受信されたときに、順序番号に従ってデータの部分が結合される。この結果、もとの分割前のMACフレーム(ヘッダ及びパケットからなる)が再構成される。
【0028】
この再構成されたMACフレームは、L2SW回路54に送られ、LANケーブルを通して宅内機器に送られる。
以上で子局5におけるパケットの分割及び再構成方法を説明したが、親局1におけるパケットの分割及び再構成方法も、図2を類推して同様に説明することができる。
なお、以上説明したパケット分割、再構成方法の他に、「IPフラグメントの方法」に準拠した分割方法(RFC791;INTERNET PROTOCOL DARPA INTERNET PROGRAM PROTOCOL SPECIFICATION (September 1981) ftp://ftp.nic.ad.jp/rfc/参照)を採用してもよい。
【0029】
つぎに、分割フレームに付加されるプリアンブルの構成を、図6を用いて説明する。プリアンブルは、データ同期をとるための部分、通信する親局又は子局を指定する端末ID、最終フラグF及び分割の順番を示すシーケンス番号、親局から子局へのコマンド、又は子局から親局へのレスポンス、パラメータI0〜I13、誤りチェックコードFCS、スタートパケットデミリタSFDの各バイトからなる。
【0030】
前記シーケンス番号は、分割の順序、1番目、2番目等を表す番号である。最後の分割フレームの最終フラグFには“1”が入る。
FCS、SFD以外の各バイトの最下位ビット(Least Significant Bit)には、0が設定されている。
これによりSFDとの誤認識を避けることができる。この理由は、SFDの最下位ビットは1であり、最下位ビットが0ならばSFDとパターンが一致しないからである。
【0031】
−ポーリング手順2−
次に、以上の分割フレームを利用したポーリング手順を説明する。
図7は、親局1の行う分割フレームのポーリング手順を説明するためのタイムシーケンス図である。このポーリング手順では、説明を単純にするため、親局1と子局5A,5B,...との距離がすべて一定であり、伝送遅延時間差の問題は起こらないと仮定している。伝送遅延時間差がある場合は、後に説明する。
【0032】
親局1は、子局5AにパケットAを伝送し、続いて子局5BにパケットBを伝送し、続いて子局5CにパケットCを伝送し、という手順で各子局5にパケットを送信していく。
子局5Aは、返送パケットA′を親局1に返送し、子局5Bは、返送パケットB′を親局1に返送し、子局5Cは、返送パケットC′を親局1に返送する。
親局子局間のパケットの伝送遅延時間をtdとし、時間長をtRとする。td,tRはそれぞれ一定値をとる。
【0033】
親局からのパケット送信間隔tpを、
tp=tR+tg
に決定すれば、上り返送パケット間の衝突は起こらない。なおtgは、引き続き2つのパケットを受信したときに必要とされる時間マージンである。
以上の解析では、親局1と子局5A,5B,...との距離がすべて一定であり、伝送遅延時間差の問題は起こらないと仮定していた。しかし、実際には、親局1と子局5A,5B,...との距離は、図1に示すようにまちまちである。この場合、子局5A,5B,...からの返送パケットをすべて重複しないで受信するには、もっとも遠い距離の子局からの返送パケットを受信した後、もっとも近い距離の子局からの返送パケットを受信できるような最悪条件を求めればよい。
【0034】
図8は、もっとも遠い子局(5Aとする)からの返送パケットAを受信した後、もっとも近い子局(5Bとする)からの返送パケットBを受信する場合の、タイムシーケンス図である。
もっとも遠い子局5Aとのパケットの伝送遅延時間をtdmaxとし、もっとも近い子局5Bとのパケットの伝送遅延時間をtdminとする。
親局からのパケット送信間隔tpを、
tp=2tdmax+tR+tg−2tdmin
=2(tdmax−tdmin)+tR+tg
とし、親局1は、この送信間隔tpでポーリングすれば、上りパケットの衝突は起こらなくなる。
【0035】
―ポーリング手順3―
この実施形態では、子局は、パケット返送時に、次回返送するパケットの時間長さを知らせる。親局は、次回送信時にこの時間長さのパケットが返送されてくることを前提として、パケット送信間隔tpを設定する。
図9は、このポーリング手順を説明するためのタイムシーケンス図である。
親局1は、子局5AにパケットA1を伝送し、続いて子局5BにパケットB1を伝送し、続いて子局5CにパケットC1を伝送し、という手順で各子局5にパケットを送信していく。
【0036】
子局5Aは、返送パケットA1′を親局1に返送するが、この返送パケットA1′の保守パケットの中に、次回返送するパケットA2′の時間長さの情報を入れておく。子局5B,5Cも同様に、返送パケットB1′,C1′の保守パケットの中に、次回返送するパケットB2′,C2′の時間長さの情報を入れておく。
したがって親局1は、次回の送信時に、返送されるパケットの時間長さが予測できる。例えば、子局5Aから返送されるパケットA2′の時間長さtRA2が分かっているので、子局5Aに送ってから次の子局5Bに送るパケット送信間隔tpABを、
で決定することができる。tdAは親局1と子局5Aとのパケットの伝送遅延時間、tdBは親局1と子局5Bとのパケットの伝送遅延時間である。
【0037】
子局5Bにパケットを送った後、次の子局5Cにパケットを送るパケット送信間隔tpBCは、
で求める。
以上の説明では、次のポーリングパケットを送信するタイミングは、前に送ったポーリングパケットの返送パケットを受信したかどうかとは無関係であった。
【0038】
しかし、パケット送信間隔tpが経過する前に、前に送ったポーリングパケットの返送パケットを受信完了する場合がある。例えば返送パケットが非常に短い場合である。この場合は、返送パケットを受信完了すれば、パケット送信間隔tpの経過を待たずに、別の子局にパケットを伝送することが、回線の効率を考えれば、好ましい。
例えば、子局5Aから返送されるパケットA2′を受信したことを条件として、次の子局5CにパケットC2を送るパケット送信間隔tpBCが経過する前であっても、次の下りパケットC2の送信を開始する。図9は、まさにこのような場合を示している。
【0039】
以上のようにして、子局5からの返送時に、次回返送されるパケットの時間長さが知らされるので、親局1は、次回送信時にこの返送パケットの時間長さを予測して、パケット送信間隔tpを設定し、下りパケットを送信することができる。したがって、回線の利用時間効率が向上する。
なお、実際には、伝送遅延時間差(例えば、2(tdA−tdB)や2(tdB−tdC))も、子局又は親局での補正により、0に近づけることが可能なので、さらに回線の利用効率の向上が可能である。
【0040】
―他のポーリング手順−
前記図2を参照して説明したように、親局に返送されるべき分割フレームは、FPGA回路53に付属する送信バッファ56に格納される。送信バッファ56の蓄積状態の情報は、プリアンブルの中のレスポンスの中の情報として、親局に返される。親局は、子局の送信バッファ56の蓄積状態に応じて、当該子局へのポーリング割り当て回数(頻度)を設定することができる。
【0041】
図10は、各フレームの、各子局への割り当て方法を説明するための図である。図10において、A,Bなどは、それぞれ子局5A,5Bなどに最小限送信されるパケットを示す。UAは、まだ送信先がセレクトされていない未使用のパケットを示す。親局は、子局から返送される当該子局の送信バッファ56の蓄積状態に応じて、蓄積量の多い端末に優先的に未使用パケットを多く割り当てる。
これにより、データ要求量の多い端末に、帯域を多く割り当てるなどダイナミックな帯域制御が可能となる。
【0042】
前記未使用パケットの使い方の一つとして、親局から、「端末ID」として全子局を指定するグローバルアドレスを、プリアンブルに含むパケットを送信することができる。このパケットを受け取った子局は、非常に短いパケット(ショートパケットという)を、所定タイミングで返送する。
図11は、グローバルアドレスを含むパケットをポーリングする手順を説明するためのタイムシーケンス図である。
【0043】
子局が返送する前記ショートパケットは、同期をとるための部分、当該子局の識別番号、ステータス、及び誤りチェックコードFCSを含んでいる。「ステータス」の中には、当該子局の電源断、UTPリンク状態、故障状態、回線状態、送信バッファ56の蓄積状態等の緊急情報を入れている。
子局の数がN存在するとする。各子局は、自分が何番目の子局であるか分かっているものとする。n番目(1≦n≦N)の子局は、グローバルアドレスを含むパケットを受信して、(tp×n/N)時間待った後に、前記ショートパケットを返送する。
【0044】
ショートパケットの時間長は、上りパケット間の衝突をさけるための余裕時間であるギャップ時間tGAPを考慮して、パケット送信間隔tpを子局の数で割った時間よりも、短いものとする。例えばtpが1500バイトに対応する時間であり、ギャップ時間tGAPを5バイト、子局数を150とすれば、ショートパケットの時間長を5バイトに対応する時間にとればよい。これにより、上りパケット間の衝突をさけることができる。
【0045】
このように、通常ならば、一通り子局をポーリングしなければ、全子局の情報を集められないところ、親局からグローバルアドレスを含むパケットを送信して、当該パケット送信間隔内に、各子局からショートパケットを集めることができる。したがって、緊急情報を迅速に収集することができる。また、子局の存在を迅速に確認することもできる。
以上で、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の実施は、前記の形態に限定されるものではない。例えば、図12に示すように、分割フレームに付加されるプリアンブルの中の、親局から子局へのコマンドに、子局にN個(N≧1;図12はN=3を示している)連続のフレームの返送を許可する情報を挿入し、子局は、N個連続してフレームの返送を行う実施も可能である。その他、本発明の範囲内で種々の変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】PON(Passive Optical Network)の構成図である。
【図2】子局5のブロック構成図である。
【図3】親局1の行うポーリング手順を説明するためのタイムシーケンス図である。
【図4】分割フレームの構成図である。(a)は分割前、(b)は分割後を示し、(c)は分割フレームに付されるヘッダとプリアンブルを示す。
【図5】2つのフレームを、2つの分割フレームに分割した例を示すフレーム図である。
【図6】分割フレームに付加されるプリアンブルの詳細図である。
【図7】分割フレームを用いたポーリング手順を説明するためのタイムシーケンス図である。
【図8】もっとも遠い子局からの返送パケットAを受信した後、もっとも近い子局からの返送パケットBを受信する場合の、タイムシーケンス図である。
【図9】子局からの返送時に、次回返送するパケットの時間長さを知らせ、親局は、次回送信時にこの時間長さのパケットが返送されてくることを前提として、パケット送信間隔tpを設定するポーリング手順を説明するためのタイムシーケンス図である。
【図10】パケット(未使用パケットを含む)の、各子局への割り当て方を説明するための図である。
【図11】グローバルアドレスを含むパケットをポーリングする手順を説明するためのタイムシーケンス図である。
【図12】親局から子局へのコマンドに、複数のフレームの連続返送を許可する情報を挿入したポーリング手順を説明するためのタイムシーケンス図である。
【符号の説明】
1 親局
3 受動型光分岐器
4 光ファイバ
5,5A,5B,..子局
51 光リンク回路
52 PHY回路
53 FPGA回路
54 L2SW回路
55 受信バッファ
56 送信バッファ
Claims (14)
- 親局と、複数の子局との間を結ぶPON(Passive Optical Network)システムにおいて、
親局から各子局に対して、当該送信先の子局のアドレス情報が含まれる下りパケットを時間的に順番に送信し、子局は自局あてのパケットを受けた時点を基準にして、親局への上りパケットの返信タイミングを得ることで、子局が回線の使用権を得ることを特徴とするPONシステム。 - 前記子局のアドレス情報は、親局から当該子局への下りパケットを構成するMACフレームのプリアンブル部に挿入されていることを特徴とする請求項1記載のPONシステム。
- プリアンブル部に挿入される1又は複数のデータ(SFDを除く)のLSBは、プリアンブルの最終バイトに置かれるSFDとの誤認識をさけるため、0固定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のPONシステム。
- 子局は、返送しようとするパケットを、1又は複数の固定サイズのパケットに分割し、分割されたパケットを返送することを特徴とする請求項1記載のPONシステム。
- パケットの分割手法としてIPパケットに特化し、IPフラグメントの手法を用いることを特徴とする請求項4記載のPONシステム。
- 分割手法として単純に分割元のMACフレームを分割し、分割番号を付加し、イーサネット(登録商標)のMACフレームでカプセル化することを特徴とする請求項4記載のPONシステム。
- N個(N≧1)のMACフレームを1つのパケットとみなし、このパケットを分割して固定サイズのパケットにすることを特徴とする請求項4記載のPONシステム。
- 上りパケットのプリアンブル部に、子局の各種状態とともに、分割番号又は分割の最終パケットか否かの情報が挿入されていることを特徴とする請求項4記載のPONシステム。
- 親局は、子局に対して、下りパケット1に対して上りパケットN個を連続して返送することを許可することを特徴とする請求項1記載のPONシステム。
- 子局から返送される上りパケットの情報に、当該子局が次回に返送する予定の上りパケットの長さ情報を挿入することで、親局の下りパケットのポーリング間隔をそれに応じて最適化し、回線効率を向上させることを特徴とする請求項1記載のPONシステム。
- 親局は、予め想定された上りフレームを受信したことで、次の下りパケットを送信する予定時点前であっても、次の下りパケットの送信を開始することを特徴とする請求項4又は請求項10記載のPONシステム。
- 子局のバッファの蓄積量などを基に、親局は、子局アドレス割り当て(ポーリング)周期を変更することを特徴とする請求項1記載のPONシステム。
- 子局のアドレスにグローバルなアドレスを定義し、親局からの下りパケットに、定期的にそのグローバルアドレスを挿入することで、緊急を要する端末の情報を、その周期で収集可能としたことを特徴とする請求項1記載のPONシステム。
- グローバルアドレスを受けた複数の子局が一斉に送信した場合の衝突を避けるために、各子局は、自局のアドレス値*重み(*はかけ算を表す)に応じた時間をずらして返送することを特徴とする請求項13記載のPONシステム。
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