JP2004047739A - 光増輻器モジュール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光増幅器として半導体光増幅器(SOA)11を用い、入出力光導波路を石英系平面光導波路12で構成し、共振器を構成する第1および第2のUVグレーティング13、14の光反射中心波長を、一方の偏波に対しては概ね等しくかつ他方の偏波に対しては異なるように設定し、これらのUVグレーティングの光反射率の積を、一方の偏波に対しては大きくかつ他方の偏波に対しては小さく設定した。また、第1および第2のUVグレーティング13、14が形成される石英系平面光導波路12の領域のコア幅が互いに異なる構成とした。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光増幅器モジュールに関し、より詳細には、発振光の偏波間のモードホップを抑制可能で、かつ、小型化・集積化が可能なゲインクランプ型光増幅器モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
光増幅器は光通信システムを構築する際の不可欠の要素部品であり、ファイバ増幅器に加え、最近では、小型化・集積化や、スイッチ、波長変換など各種の応用を目的として、半導体光増幅器や平面導波路型光増幅器の検討が進んでいる。
【0003】
一方で、これらの光増幅器を利用する際に生じる非線形性が問題とされる場合がある。たとえば、波長ルーティング等により入力波長数がダイナミックに増減するシステムに光増幅器を適用する場合には、光増幅器の非線形性によって生じる各信号光のレベル変動が問題となる。さらに、キャリア応答速度の速い半導体光増輻器では、信号波形の劣化や複数の波長の光を増幅する際の信号成分のクロストークといった深刻な問題が指摘されている。
【0004】
これらの問題を解決するために、ゲインクランプと呼ばれる手法が提案されている。この方法は、光増幅器を発振させてキャリア密度を一定に保つことにより、線形な増幅動作を得るものである。
【0005】
図9は、従来検討されているゲインクランプ型光増幅器の構成例を説明するための図で、図9(a)はファイバ増幅器としてよく用いられる構成であり、リング状のフィードバックループ91を付加することによって発振動作を実現している。また、図9(b)は半導体光増幅器(SOA)の構成例で、SOA活性領域92の両側にブラッググレーティング93を形成した領域をモノリシックに集積して光ファイバ94に接続することによってゲインクランプ動作を実現している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
光増幅器において安定なゲインクランプ動作を得るためには、発振モードの安定化が不可欠である。これは、入力信号光の強度や使用環境の温度などの変化によって発振モード間でモードホップが生じると雑音が発生してしまうためである。このようなモードホップを抑制して安定な発振を実現するために、図9(a)に示した構成のファイバ増幅器では、リング状共振器を偏波保持系とするとともに、狭帯域光フィルタ95、偏光子96、サーキュレータ97を用いて、単一方向、単一偏波、単一波長による発振動作を達成している。
【0007】
しかしながら、このようなファイバを用いたリング構成は、一般に共振器長が長くなり、フィルタの帯域幅に対して縦モード間隔が極めて狭くなるため、隣接縦モード間のモードホップが生じやすいことに加え、小型化・集積化が困難であるなどの問題がある。
【0008】
一方、図9(b)に示した構成の半導体光増幅器(SOA)は、一般に、数100μmから1mm程度と小型であり、かつ、DBR反射器による共振器構成を採用しているために共振器長が充分短い。このため、発振縦モード間のモードホップを充分に抑制することが可能であるとともに、極めて小型に構成できることから小型化・集積化にも適している。
【0009】
しかしながら、このSOAの構成でモードホップを完全に抑えることは困難である。すなわち、図9(b)で示した構成では偏波モードの選択がなされていないため、偏波モード間のモードホップが発生してしまうという問題がある。
【0010】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、発振光の偏波モード間のモードホップの抑制を可能とし、安定で小型化・集積化が可能なゲインクランプ型光増幅器モジュールを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、光増幅手段と入出力光導波路とで構成されたキャビティと、前記光増幅手段の入出力側の各々に設けられた第1および第2の反射共振手段とを備える光増幅器モジュールであって、前記第1および第2の反射共振手段の光反射率の積が、一方の偏波に対しては大きく、かつ、当該一方の偏波と直交する他方の偏波に対しては小さく設定されていることを特徴とする。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光増幅器モジュールにおいて、前記第1および第2の反射共振手段の光反射中心波長が、前記一方の偏波に対しては概ね等しく、かつ、前記他方の偏波に対しては異なるように設定されていることを特徴とする。
【0013】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の光増幅器モジュールにおいて、前記入出力光導波路が石英系平面光導波路であり、前記第1および第2の反射共振手段の少なくとも一方が、紫外光照射によって生じる石英系平面光導波路の屈折率変化を利用したUVグレーティングであることを特徴とする。
【0014】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の光増幅器モジュールにおいて、前記第1および第2の反射共振手段は、前記石英系平面光導波路に形成された第1および第2のUVグレーティングであり、当該第1および第2のUVグレーティングが形成される前記石英系平面光導波路の領域のコア幅が互いに異なることを特徴とする。
【0015】
また、請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の光増幅器モジュールにおいて、前記第1および第2の反射共振手段の少なくとも一方は、偏波保持光ファイバに設けられており、かつ、直交する偏波に対して異なる光反射中心波長を有するUVグレーティングであることを特徴とする。
【0016】
さらに、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の光増幅器モジュールにおいて、前記光増幅手段が半導体光増幅器であることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ本発明の光増幅器モジュールの具体的な実施の形態について説明を行う。
(実施例1)
図1は、本発明の光増幅器モジュールの第1の構成例を説明するための図で、この光増幅器モジュールは、光増幅部である半導体光増幅器(SOA)素子11の両端の各々に、紫外光照射による屈折率変化を利用した第1のUVグレーティング13および第2のUVグレーティング14が描画された石英系の平面光導波路12が接続されており、この石英系光導波路12の両端の各々は光ファイバ15に接続されている。
【0018】
すなわち、この光増幅器モジュールでは、SOA11と石英系光導波路12とでキャビティを構成し、第1および第2のUVグレーティング13、14間で構成された共振器によって発振動作を可能としてゲインクランプSOAモジュールとして動作する構成がとられている。
【0019】
このようなモジュールの構造は、例えばハイブリッド集積技術を用いることで容易に実現可能であり、Si基板上に形成した石英系光導波路アレイの中間部にエッチングにより素子搭載領域を設け、その領域にSOA素子をフリップチップ実装すればよい。
【0020】
本発明の光増幅器モジュールの特微は、UVグレーティング13、14の反射中心波長にあえて大きな偏波依存性をもたせ、かつ、2つのUVグレーティング13、14の反射率の積が、所定の偏波に対しては大きく、この偏波と直交する偏波に対しては小さくなるように設定した点にある。
【0021】
図2は、図1に示した本発明の光増幅器モジュールのUVグレーティング反射中心波長を説明するための図で、第1のUVグレーティング13はTEモードに対する反射中心波長がλ1、TMモードに対する反射中心波長がλ2に設定される一方、第2のUVグレーティング14は、TEモードに対する反射中心波長がλ1、TMモードに対する反射中心波長がλ3に設定されている。
【0022】
このようにUVグレーティング反射中心波長を設定すると、TEモードに対しては波長λ1において第1および第2のUVグレーティングの反射率の積が大きくなる一方、TMモードに対してはλ2、λ3のいずれの波長に対しても反射率の積が充分に小さくなるため、TEモードでのみ安定に発振し、偏波モード間のモードホップを効果的に抑制することができる。
【0023】
なお、TEモードとTMモードに対する反射中心波長の選び方は、上述した中心波長の選択に限定されるものではなく、所定の偏波に対して2つのUVグレーティングの反射中心波長が概ね一致し、これと直交する偏波に対しては反射率の積が充分に小さくなるように設定すればよい。
【0024】
このような反射中心波長の設定は、平面光導波路におけるUVグレーティングの偏波依存性の性質を利用することで実現できる。一般に、UVグレーティングに偏波依存性をもたせるためには非等方的にUV照射する等してグレーティング形成方法を工夫することが知られているが、とりわけ石英系平面光導波路の場合には、UV照射の非等方性に加え、光導波路自体の複屈析性によって大きな偏波依存性が得られることが知られている。さらに、UVグレーティング形成条件を工夫することにより、TEモードとTMモードの各々に対する反射中心波長を独立して制御することも可能である(例えば、J.Albert,et.al.,“Polarisation−independent strong Bragg gratings in planar lightwave circuits,”Electron.Lett.,vol.34,pp.485−486,1998.)。
【0025】
以下に、図3を用いて図1に示した構成の本発明の光増幅器モジュールのUVグレーティング反射中心波長の設定方法の例を具体的に説明する。
【0026】
図3(a)は第1のUVグレーティングにおけるUV照射時間とTEモードおよびTMモードに対する反射中心波長との関係例を示す図である。各偏波に対する中心波長はUV照射時間に対して異なる依存性を示し、ここに示した例では、UV照射時間T10でTEモードとTMモードに中心波長が交差している。
【0027】
光増幅器モジュールが偏波依存性を有することが好ましくない場合にはUV照射時間をT10と設定してTEモードとTMモードの中心波長を等しくして偏波無依存化を図るが、本発明の光増幅器モジュールでは、あえて、TEモードの中心波長がλ1、TMモードの中心波長がλ2となるUV照射時間であるT11を選択して偏波依存性をもたせている。
【0028】
また、図3(b)は第2のUVグレーティングにおけるUV照射時間とTEモードおよびTMモードに対する反射中心波長との関係例を示す図で、第1のUVグレーティングとは中心波長の異なるフェーズマスクを用い、かつ、図中のT21のUV照射時間を選択してTEモードの中心波長がλ1、TMモードの中心波長がλ3となるように偏波依存性をもたせている。
【0029】
なお、本発明の光増幅器モジュールが備える光増幅部をSOAとして説明してきたが、光増幅器はこれに限定されるものではなく、例えば希土類を添加した導波路型光増幅器であってもよい。
【0030】
また、共振器を紫外光照射によって生じる石英系平面光導波路の屈折率変化を利用したUVグレーティングで構成することとして説明してきたが、他のグレーティングで共振器を構成することとしてもよい。
【0031】
さらに、入出力グレーティングの双方をUVグレーティングとして説明してきたが、何れか一方をUVグレーティングとするようにしてもよい。
【0032】
(実施例2)
図4は、本発明の光増幅器モジュールの第2の構成例を説明するための図で、この図において、図1で示した光増幅器モジュールと同じ構成要素には同じ符号を付している。この光増幅器モジュールは第1の構成例とほぼ同様の構成となっているが、UVグレーティング13、14を形成する光導波路12の領域のコア16の幅を、入力側と出力側とで異なるように設定している点が特徴である。
【0033】
上述したように、石英系光導波路は一般に複屈折性を有するが、この値は光導波路のコア幅にも依存することが知られている(例えば、Y.Hashizume, et al.,”Integrated polarization beam splitter using waveguide birefringence dependence on waveguide core width,” Electron. Lett., vol. 37, no. 25, pp.1517−1518, 2001.)。この現象を利用すれば、コア幅を適切な値に設定することによってより大きな複屈折性を得ることができるため、直交する偏波間でより大きな反射中心波長差を有するUVグレーティングを容易に実現することが可能である。図4に示した構成の光増幅器モジュールは石英系光導波路のこの特性を応用したものである。
【0034】
図5は、図4に示した構成の光増幅器モジュールのUVグレーティング反射中心波長を説明するための図で、第1のUVグレーティング13はTEモードに対する反射中心波長がλ1、TMモードに対する反射中心波長がλ2に設定される一方、第2のUVグレーティング14は、TEモードに対する反射中心波長がλ1、TMモードに対する反射中心波長がλ3に設定されている。
【0035】
すなわち、図4に示した構成の光増幅器モジュールでは、第1のUVグレーティング13および第2のUVグレーティング14を描画する領域の光導波路のコア幅を異なるように設定することにより、一方の偏波に対してUVグレーティング13、14間で大きな中心波長差をもたせ、これにより発振モードの偏波選択性を向上させている。
【0036】
図6は、このようなUVグレーティングの中心波長設定について説明するための図で、ここではUVグレーティング14を描画する領域の光導波路コア幅を、UVグレーティング13に対するコア幅よりも広く設定した例を示している。
【0037】
ここで、UVグレーティング13におけるUV照射時間とTEおよびTM偏波に対する中心波長の関係は実施例1で述べたのと同様である。一方、UVグレーティング14ではコア幅を広く設定して光導波路の複屈折性を大きくしてあるために、初期値において反射中心波長差が格段に大きい。これにより、UVグレーティング13、14におけるTM偏波に対する反射中心波長差を大きく設定することが極めて容易となる。
【0038】
すなわち、実施例1では、主としてUVグレーティングに起因する複屈折性の変化(照射時間に対する傾き)を利用しているために、2つのUVグレーティングの反射中心波長差を充分大きくなるように設定するためには、UV照射時間に大きな差をもたせることが主たる手段となるのに対し、本実施例では2つのUVグレーティング間で複屈折の初期値に大きな差を設けることが可能となり、短いUV照射時間でも所望の中心波長設定が実現できるという利点がある。
【0039】
例えば、図6に示すように、UV照射時間をUVグレーティング13、14に対してそれぞれT12、T22と短い時間に設定すると、この図から明らかなように、複屈折の初期値に大きな差を設けたことによって、UV照射時間設定の自由度が実施例1の図3と比べて格段に向上する。
【0040】
UVグレーティングを実際に設計・製造するうえでは、反射中心波長のみならず反射率や透過帯域幅も重要なファクタ(特性)であり、これらはいずれもUV照射量(照射時間)に依存する。したがって、本実施例のようにUV照射時間設定の自由度を確保することは極めて重要であり、実用に際しては所望の特性を得るようにコア幅とUV照射時間の両方を適切に設計することが望ましい。
【0041】
本実施例のように異なるコア幅を用いる構成は、上記の他にも以下のような効果がある。例えば、UVグレーティング13、14を形成するための位相マスクを共通化することも可能になる。実施例1の構成では、いずれか一方の偏波に対する反射中心波長を一致させて他方の偏波に対する反射中心波長に大きな差を設けるためには、UVグレーティング13、14で異なる位相マスクを用意することが必要になる。しかしながら、本実施例2ではUVグレーティング13、14に対する光導波路の複屈折をあらかじめ大きな差を設けてあるため、同一の位相マスクを用いることが可能である。
【0042】
コア幅を変化させると、実効屈折率やUV照射時間に対する中心波長変化量にも若干の変化が生じるものの、複屈折の変化量の方がはるかに大きいために位相マスクの共通化が可能となるのである。
【0043】
(実施例3)
図7は、本発明の光増幅器モジュールの第3の構成例を説明するための図で、図1で示した光増幅器モジュールと同じ構成要素には同じ符号を付している。この光増幅器モジュールは、半導体光増幅器11の入出力光導波路として偏波保持光ファイバ17、18を用い、反射共振手段としてこの偏波保持光ファイバに形成した、直交する偏波に対して異なる光反射中心波長を有するUVグレーティング13、14を用いる構成である。
【0044】
ここで、UVグレーティング13、14は、偏波保持光ファイバ17、18の遅軸、速軸に対応する2つの偏波に対して反射中心波長を充分に離れた値に設定されている。上述したように、光ファイバにおいてもUV照射方法を工夫することにより中心波長の偏波依存性を得ることができるが、偏波保持光ファイバ17、18を用いればもともと大きな複屈折性を有するため大きな中心波長差を得ることが容易である。
【0045】
図8は、図7に示した構成の光増幅器モジュールのUVグレーティング反射中心波長を説明するための図で、偏波保持光ファイバ17は遅軸、速軸について中心波長をそれぞれλ1、λ2とし、偏波保持光ファイバ18は同様にλ2、λ3と設定されている。こうした設定は、偏波保持光ファイバ17、18で異なる位相マスクを用いることによって実現できる。
【0046】
このように形成したUVグレーティング13、14付き偏波保持光ファイバ17、18を半導体光増幅器12の入力側と出力側に接続する際に、2つの偏波保持光ファイバ17、18で速軸、遅軸が互いに直交するように90°回転させて接続することにより、一方の偏波に(ここではTMモード)おいては反射中心波長がいずれもλ2であり、他方の偏波(ここではTEモード)に対しては偏波保持光ファイバ17はλ1、偏波保持光ファイバ18はλ3となる。これによって、一方の偏波においてのみ安定に発振させることが可能となる。
【0047】
なお、光ファイバを用いた構成は本実施の形態に限定されることなく実現可能であり偏波保持光ファイバを用いない構成とすることも可能である。また、必ずしも入出力ファイバを90°回転して接続する必要はない。
【0048】
しかしながら、本実施例に示した構成とすれば以下の点で有効である。すなわち、偏波保持光ファイバを用いることにより大きな偏波間中心波長差を得ることが容易となり、さらに、半導体光増幅器との接続に際しても偏波軸の調整が容易となる。これは、ファイバ端面を観察することにより軸が判別・調整可能なためである。
【0049】
また、入出力ファイバを90°回転しない構成でも、実施例1で述べた石英系光導波路の場合と同様にUV照射時間などを調節することによって実現可能である。しかしながら、そのように構成する場合には、重要な設計パラメータである照射時間の自由度が小さくなるという問題がある。これに対して、本実施例の構成では、入出力ファイバの偏波軸を直交させることにより、結果的に2つのファイバ間で大きな偏波間中心波長差を実現でき、かつ、グレーティング作製時のUV照射時間の制限を大きく緩和できるという利点がある。
【0050】
なお、本実施例では反射共振手段であるUVグレーティングを第1および第2の偏波保持光ファイバの双方に設ける構成として説明したが、何れか一方の偏波保持光ファイバにのみ設ける構成としてもよい。
【0051】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、SOAの両端の各々に設けられた2つの反射共振手段の反射率の積を、所定の偏波に対しては大きく、この偏波と直交する偏波に対しては小さく設定することとしたので、偏波モード間のモードホップの抑制を可能とし、安定で小型化・集積化が可能な光増幅器モジュールを提供することが可能となる。
【0052】
また、共振部として石英系平面光導波路に形成されたUVグレーティングを用いることで大きな偏波依存性とその制御性が得られるため、偏波モード間で大きな共振器利得の差を設けることが可能となる。
【0053】
さらに、SOAはキャリア応答速度が速いことと相俟って非線形性の問題が深刻であるため、本発明の光増幅器モジュールで採用する小型共振器の構成は極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光増幅器モジュールの構成例を説明するための図である。
【図2】図1に示した本発明の光増幅器モジュールのUVグレーティング反射中心波長を説明するための図である。
【図3】図1に示した本発明の光増幅器モジュールのUVグレーティング反射中心波長の設定方法を説明するための図である。
【図4】本発明の光増幅器モジュールの第2の構成例を説明するための図である。
【図5】図4に示した構成の光増幅器モジュールのUVグレーティング反射中心波長を説明するための図である。
【図6】図4に示した構成の光増幅器モジュールのUVグレーティングの中心波長設定について説明するための図である。
【図7】本発明の光増幅器モジュールの第3の構成例を説明するための図である。
【図8】図7に示した構成の光増幅器モジュールのUVグレーティング反射中心波長を説明するための図である。
【図9】従来検討されているゲインクランプ型光増幅器の構成例を説明するための図で、(a)はファイバ増幅器の構成例であり、(b)は半導体光増幅器(SOA)の構成例である。
【符号の説明】
11 半導体光増幅器
12 光導波路
13 第1のUVグレーティング
14 第2のUVグレーティング
15、94 光ファイバ
16 コア
17、18 偏波保持光ファイバ
91 フィードバックループ
92 SOA活性領域
93 ブラッググレーティング
95 狭帯域光フィルタ
96 偏光子
97 サーキュレータ
Claims (6)
- 光増幅手段と入出力光導波路とで構成されたキャビティと、前記光増幅手段の入出力側の各々に設けられた第1および第2の反射共振手段とを備える光増幅器モジュールであって、
前記第1および第2の反射共振手段の光反射率の積が、一方の偏波に対しては大きく、かつ、当該一方の偏波と直交する他方の偏波に対しては小さく設定されていることを特徴とする光増幅器モジュール。 - 前記第1および第2の反射共振手段の光反射中心波長が、前記一方の偏波に対しては概ね等しく、かつ、前記他方の偏波に対しては異なるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の光増幅器モジュール。
- 前記入出力光導波路が石英系平面光導波路であり、前記第1および第2の反射共振手段の少なくとも一方が、紫外光照射によって生じる石英系平面光導波路の屈折率変化を利用したUVグレーティングであることを特徴とする請求項1または2に記載の光増幅器モジュール。
- 前記第1および第2の反射共振手段は、前記石英系平面光導波路に形成された第1および第2のUVグレーティングであり、当該第1および第2のUVグレーティングが形成される前記石英系平面光導波路の領域のコア幅が互いに異なることを特徴とする請求項3に記載の光増幅器モジュール。
- 前記第1および第2の反射共振手段の少なくとも一方は、偏波保持光ファイバに設けられており、かつ、直交する偏波に対して異なる光反射中心波長を有するUVグレーティングであることを特徴とする請求項2に記載の光増幅器モジュール。
- 前記光増幅手段が半導体光増幅器であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の光増幅器モジュール。
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