JP2004047107A - 垂直磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

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棚橋 究
Atsushi Kikukawa
菊川 敦
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清水 昇
Yukio Honda
本多 幸雄
Yuzuru Hosoe
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Abstract

【課題】 1平方インチあたり50ギガビット以上の記録密度で高い媒体S/Nを有する二層垂直磁気記録媒体と、エラーレートの低い、信頼性に優れた磁気記憶装置を提供する。
【解決手段】 基板11上に磁区制御層12、非晶質軟磁性下地層13、中間層14、垂直記録層15を順次積層してなる垂直磁気記録媒体において、磁区制御層12を基板側から第一多結晶軟磁性層、不規則系反強磁性層および第二多結晶軟磁性層が積層された三層膜とする。
【選択図】 図1

Description

 本発明は、磁気記録媒体および磁気記憶装置に係り、特に1平方インチあたり50ギガビット以上の記録密度を有する磁気記録媒体と、その磁気記録媒体を組込んだ磁気記憶装置に関する。
 近年、コンピュータの外部記憶装置である磁気ディスク装置の面記録密度は、年率100%増の伸び率で拡大している。ところが、面記録密度が高まるにつれ、磁気的に記録したデータが周囲の熱により消えてしまうという、いわゆる熱揺らぎの問題が顕在化してきており、従来の面内記録方式では1平方インチあたり50ギガビットを超える面記録密度を達成することは困難であると考えられている。
 一方、垂直記録方式は、面内記録方式と異なり線記録密度を上げるほど隣接ビット間に働く反磁界が減少し、記録磁化が安定に保たれる特性を持つ。このため面内記録方式の熱揺らぎ限界を超える有力な手段の一つと考えられている。
 垂直記録方式では、軟磁性下地層と垂直記録層からなる二層垂直媒体と単磁極型ヘッドの組合せが高密度記録を実現する上で有効である。しかしながら、二層垂直媒体は飽和磁束密度(Bs)の高い軟磁性下地層を有するため、軟磁性下地層の磁壁から発生する漏洩磁束がスパイク状のノイズとして観測されたり、軟磁性下地層の磁壁が移動することで記録された磁化が消失する問題等が指摘されている。こうした問題を解決する手法として、例えば特開平7−129946号公報、特開平11−191217号公報に開示されているように、軟磁性下地層と基板との間に硬磁性ピニング層を設け、軟磁性下地層の磁化を一方向に揃えることが提案されている。また、特開平6−103553号公報に開示されているように、磁気スピンの方向を揃えた反強磁性層との交換結合により軟磁性下地層の
磁壁移動を抑止する方法が提案されている。
特開平7−129946号公報 特開平11−191217号公報 特開平6−103553号公報
 ところが、硬磁性ピニング層で軟磁性下地層の磁化を一方向に揃える方法は、ディスク基板の内周および外周の端部に逆方向の磁区が形成されやすく、その部分からスパイクノイズが観察される。一方、反強磁性層により軟磁性下地層の磁壁移動を抑止する方法は、磁壁移動による記録磁化の消失を抑制することには効果があるが、磁壁に起因するスパイクノイズを無くすことはできない。
 本発明は、上記課題を解決するためになされたものである。より具体的には、磁区制御層により軟磁性下地層からのスパイクノイズを抑制した、1平方インチあたり50ギガビット以上の記録密度で高い媒体S/Nを有する垂直磁気記録媒およびその製造方法を提供し、高密度磁気記憶装置の実現を容易ならしめることを目的とする。
 軟磁性下地層の磁区制御および媒体ノイズの低減は、基板上に磁区制御層、非晶質軟磁性下地層、垂直記録層を順次積層してなる垂直磁気記録媒体において、磁区制御層を基板側から第一多結晶軟磁性層、不規則系反強磁性層および第二多結晶軟磁性層が積層された三層膜とすることで達成される。
 本発明者らは、非晶質軟磁性下地層を磁区制御する方法を種々検討したところ、磁区制御層を上記三層膜とすることが有効であることを見出した。第一および第二多結晶軟磁性層は、薄い膜厚で軟磁気特性が得られ、かつ、不規則系反強磁性層との格子整合性が高い必要がある。具体的にはNiとFeを主成分とする面心立方格子(fcc)合金もしくはCoを主成分とするfcc合金を用いることができる。例えばNi81Fe19合金、Ni80Fe20合金、Co、Co90Fe10合金等を用いることができる。ここで、元素記号の後ろに付した数字は、その元素の含有量を原子%で表した数字である。
 不規則系反強磁性層には、膜形成時に第一多結晶軟磁性層との層間の交換結合が働く必要があり、具体的にはMnとIrを主成分とする不規則合金もしくはCrとMnとPtを主成分とする不規則合金を用いることができる。基板面に平行な方向の成分を持つ磁界を印加しながら、こうした材料を用いた磁区制御層を形成すると、磁界を印加した方向に一方向磁気異方性が誘起され、第一および第二多結晶軟磁性層の磁化の向きを印加した磁界の方向に揃えることができる。具体的には、マグネトロンスパッタリング法により、上記の材料を用いた磁区制御層を形成すると、第一および第二多結晶軟磁性層の磁化の向きは、カソードからの漏れ磁界の向き、すなわちディスク基板の半径方向に揃えることができる。上記のように、磁区制御層に一方向磁気異方性を付与することにより、スパイクノイズを効果的に抑制することが可能となる。一方、PtMn合金やNiMn合金などの規則系反強磁性合金は、一般的に膜形成時には不規則な状態であるため、第一多結晶軟磁性層との間には交換結合が働かない。このため、膜形成後、磁界をかけた状態で数時間オーダーの規則化熱処理を行う必要がある。こうした工程は媒体製造プロセスを複雑にし、コストが増加するため望ましくない。
 マグネトロンスパッタ装置を用いると、媒体製造過程で、ディスク基板の半径方向を磁化容易軸とする一軸磁気異方性が非晶質の軟磁性下地層に付与される。磁区制御層を設けない場合は、静磁エネルギーを下げるため、ディスク基板内で数本の180度磁壁がスポーク状に存在する。本発明の磁区制御層を用いた場合は、第二多結晶軟磁性層と非晶質軟磁性下地層のと間に交換結合が働き、第二多結晶軟磁性層の磁化の向きを磁化容易方向とする一方向磁気異方性が付与されるため、ディスク基板の内周および外周の端部を除いてスポーク状の磁壁を無くすことができる。ディスク端部には磁極が出るため、静磁エネルギーを下げるよう磁区が形成されるが、本発明の媒体ではその領域を1mm以内、すなわちデータ領域外にとどめることが可能である。非晶質軟磁性下地層の膜厚が厚くなると、磁区制御層からの交換結合力が相対的に小さくなるため、ディスク端部の磁区形成領域が拡大する。その場合は、非晶質軟磁性下地層を二層に分割し、その間に磁区制御層を挿入することでディスク端部の磁区形成領域を小さくできる。非晶質軟磁性下地層の材料としては、Bsが少なくとも1テスラ(T)以上であり、表面平坦性に優れ、媒体作製プロセスで結晶化が起こらない非晶質合金であれば特に材料を限定するものではない。具体的にはFeもしくはCoを主成分とし、これにTa,Hf,Nb,Zr,Si,B等を添加した非晶質合金を用いることができる。
 本発明の垂直記録媒体に用いる中間層としては、非磁性であり、非晶質もしくは六方稠密格子(hcp)構造の合金を、垂直記録層としては、CoCrPt合金やCo/Pd多層膜もしくはCo/Pt多層膜等を用いることができる。特にCo/Pt多層膜やCo/Pd多層膜は、薄い膜厚で5kOe以上の高い保磁力が得られるため記録分解能の向上が可能となる。
 垂直記録層の保護層としてはカーボンを主成分とする厚さ3nm以上、10nm以下の膜を形成し、更にパーフルオロアルキルポリエーテル等の潤滑層を1nm以上、10nm以下の厚さで形成することにより、信頼性の高い垂直磁気記録媒体が得られる。
 本発明の磁気記憶装置は、前述した垂直磁気記録媒体と、これを記録方向に駆動する駆動部と、記録部と再生部からなる磁気ヘッドと、磁気ヘッドを垂直磁気記録媒体に対して相対運動させる手段と、磁気ヘッドの信号入力と該磁気ヘッドからの出力信号再生を行なうための記録再生処理手段を有する磁気記憶装置において、磁気ヘッドの再生部を磁気抵抗効果もしくはトンネル磁気抵抗効果を利用した高感度素子で構成する。これにより、1平方インチあたり50ギガビット以上の記録密度で高い信頼性を有する磁気記憶装置を実現することができる。
 本発明により、1平方インチあたり50ギガビット以上の記録密度でエラーレートの低い信頼性に優れた磁気記憶装置が実現できる。
 以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
〔実施例1〕
 図1に本実施例の垂直記録媒体の層構成を示す。基板11にはアルカリ洗浄した2.5インチ型のガラスディスクを用い、磁区制御層12、非晶質軟磁性下地層13、中間層14、垂直記録層15、保護層16をDCマグネトロンスパッタリング法により順次積層した。磁区制御層12は、図2に示すように第一多結晶軟磁性層21、不規則系反強磁性層22および第二多結晶軟磁性層23から構成される三層膜とした。表1に各層の作製に用いたターゲットと膜厚を示す。不規則系反強磁性層にはMnIr合金あるいはCrMnPt合金を用いた。
Figure 2004047107
 製膜条件はArガス圧を0.5Paとし、非晶質軟磁性下地層13を形成後、ランプヒーターにより基板加熱を行った。中間層14形成時の基板温度は約250℃であった。潤滑層17は、パーフルオロアルキルポリエーテル系の材料をフルオロカーボン材料で希釈し塗布した。比較例として図3に示すように磁区制御層を用いない媒体を実施例と同様な製膜条件で作製した。
 本実施例の非晶質軟磁性下地層の磁気特性を評価するため、ディスク基板から8mm角に切出した試料を用い、振動試料型磁力計(VSM)により磁化曲線を測定した。その一例を図4に示す。基板半径方向に磁界を印加して測定した磁化曲線[図4(a)]は磁化反転の幅が狭く、また、磁界方向にシフトが見られた。ここで、ディスク基板半径方向で、内周から外周に向かう方向の磁界あるいは磁化を正で表した。図4(a)の○部を拡大するとヒステリシス[図4(b)]が見られるが、この部分は磁区制御層の第一多結晶軟磁性層の磁化曲線に相当する。一方、基板円周方向に測定した磁化曲線[図4(c)]は磁化がほぼ直線的に変化をし、磁界方向のシフトは見られなかった。これらの結果より、本実施例の非晶質軟磁性下地層は基板半径方向を磁化容易軸とする一軸磁気異方性を有し、さらに半径方向で外周から内周に向かう方向を磁化容易方向とする一方向磁気異方性が付与されたことがわかる。
 次にディスク基板位置による非晶質軟磁性下地層(膜厚:50nm)の磁気特性分布を調べるため、B−Hトレーサーを用いディスク基板の円周方向の16箇所でB−H曲線を測定した。ここで、磁界印加方向はディスク基板の半径方向とした。表2に非晶質軟磁性下地層の交換バイアス磁界Hexと保磁力Hcを示す。ここで、Hexは、B−H曲線の磁界方向へのシフト量である。
Figure 2004047107
 測定位置によるHexとHcの変化は小さく、すべてのB−Hループにおいて磁界ゼロの軸はヒステリシスの外(左側)にあった。すなわち、非晶質軟磁性下地層の残留磁化の向きは、ディスク内の場所によらず、概ね半径方向でディスク外周から内周に向かう方向であると考えられる。実際、ビッター法により磁区観察を行ったところ、ディスク基板の端部以外には明瞭な磁壁が観察されず、端部にできる磁区の領域は内周および外周ともに端から1mm以内に収まっていることを確認できた。
 次に不規則系反強磁性層の膜厚が非晶質軟磁性下地層(膜厚:50nm)の磁気特性に与える影響を調べた。ここでは、半径方向に磁界を印加してB−H曲線を測定し、交換バイアス磁界Hexと保磁力Hcを評価した。図5に示すようにMnIr合金を用いた場合は膜厚が5nmと薄い領域から大きなHexが得られ、膜厚増加とともに減少し、15nm以上の膜厚でほぼ一定となった。Hcは膜厚が2nmの場合に著しく大きくなったが、5nm以上の膜厚ではHexに比べ十分低い値が得られた。一方、図6に示すようにCrMnPt合金を用いた場合は膜厚が30nm以上で磁化曲線がシフトし、それに対応してHcが低下した。これらの結果から、非晶質軟磁性下地層の磁区を制御するためには、MnIr合金では5nm程度、CrMnPt合金で30nm程度の膜厚が少なくとも必要と
考えられる。
 図7に不規則系反強磁性層にCrMnPt合金を用いた場合の磁区制御層および非晶質軟磁性下地層の透過電子顕微鏡(TEM)像を示す。磁区制御層の表面は3nm程度の凹凸が見られるが、非晶質軟磁性下地層の表面は比較的平坦である。これは軟磁性下地層が非晶質であることが効いていると考えられる。軟磁性下地層の表面平坦性は、この上に中間層を介して形成される垂直記録層の結晶配向性に影響を与えるため、できるだけ平坦であることが望ましい。
 図8に、本実施例の媒体と磁区制御層を用いない比較例の媒体のX線回折結果を示す。図8に実施例として示した2つのパターンのうち上方のパターンは不規則系反強磁性層としてCrMnPt合金を用いた媒体のX線回折パターン、下方はMnIr合金を用いた媒体のX線回折パターンである。CoCrPt00.2回折ピークのロッキングカーブより求めたΔθ50(垂直記録層のc軸垂直配向性の目安となる)は、比較例の媒体に比べ僅かに増加する程度であり、磁区制御層を挿入することによる垂直記録層の結晶配向性の劣化は小さいことがわかる。
 次に、不規則系反強磁性層にMnIr合金を用いた本実施例の媒体と比較例の媒体のスパイクノイズをスピンスタンドを用いて評価した。本実施例の媒体A,B,Cおよび比較例の媒体D,E,Fとして、軟磁性下地層(Co92Ta3Zr5)の膜厚を50nm、100nm、200nmと変化させた媒体を用意した。表3に各媒体の非晶質軟磁性下地層の交換バイアス磁界Hexと保磁力Hc、およびディスク一周あたりのスパイクノイズの個数を示す。
Figure 2004047107
 磁区制御層を設けない比較例の媒体では、ディスク一周の中で大きなスパイクが多数観察され、半径位置を変えてもスパイクの位置はほぼ同じであった。すなわち、ディスク内で180度磁壁がスポーク状に存在することがわかる。一方、磁区制御層を設けた本実施例の媒体では、非晶質軟磁性層の膜厚が200nmの場合のみ、内周部で一箇所スパイクが観察されたものの、非晶質軟磁性下地層の膜厚が100nmおよび50nmの場合はディスク全面にわたり、スパイクノイズは観察されなかった。このように、本発明の磁区制御層を用いることにより、媒体形成過程で非晶質軟磁性下地層の磁区を概ね単磁区化でき、その結果、スパイクノイズを大幅に抑制することが可能となる。
〔実施例2〕
 図9に本実施例の垂直記録媒体の層構成を示す。基板11にはアルカリ洗浄した2.5インチ型のガラス基板11を用い、磁区制御層91、非晶質軟磁性下地層92、磁区制御層93、非晶質軟磁性下地層94、中間層14、垂直記録層15、保護層16をDCマグネトロンスパッタリング法により順次積層した。前記磁区制御層91,93は、図2に示すように第一多結晶軟磁性層21、不規則系反強磁性層22および第二多結晶軟磁性層23から構成される三層膜とした。各層の作製に用いたターゲットと膜厚を表4に示す。製膜条件はArガス圧を0.5Paとし、非晶質軟磁性下地層12を形成後、ランプヒーターにより基板加熱を行った。中間層14形成時の基板温度は約250℃であった。潤滑層17は、パーフルオロアルキルポリエーテル系の材料をフルオロカーボン材料で希釈し塗布した。
Figure 2004047107
 B−Hトレーサーを用い、本実施例の非晶質軟磁性下地層の磁気特性を評価した。表5に、第一および第二多結晶軟磁性層にNi81Fe19を用いた場合(媒体G)とCo90Fe10を用いた場合(媒体H)の交換バイアス磁界Hexと保磁力Hcを示す。
Figure 2004047107
 非晶質軟磁性下地層を磁区制御層により二層化した場合は、非晶質軟磁性下地層が単層の場合(実施例1:媒体C)に比べ、2倍以上のHexと同等のHcが得られた。本実施例の媒体のスパイクノイズをスピンスタンドを用いて評価したところ、ディスク全面にわたりスパイクノイズは観察されなかった。
 本実施例の媒体Gと、記録用にトラック幅が0.25μmの単磁極ヘッド、再生用にシールド間隔が0.08μmでトラック幅が0.22μmのGMRヘッドを用い、ヘッド浮上量が10nmの条件で記録再生を行なった。信号の再生波形をEEPR4系の信号処理回路を通してエラーレート評価を行なったところ、面記録密度50Gb/in2の条件で10-6以下のエラーレート値が得られた。なお、この評価に用いた記録再生分離型ヘッドは、図10に示すように主磁極101、記録コイル102、補助磁極兼上部シールド103、GMR素子104および下部シールド105を有してなる周知の構成を持つものである。
〔実施例3〕
 本発明による磁気記憶装置を図11により説明する。図11(a)は装置の平面模式図、図11(b)はそのA−A′断面図である。この装置は、垂直磁気記録媒体111と、これを回転駆動する駆動部112と、磁気ヘッド113およびその駆動手段114と、前記磁気ヘッドの記録再生信号処理手段115を有してなる周知の構成を持つ磁気記憶装置である。前記磁気ヘッドは磁気ヘッドスライダの上に形成された記録再生分離型の磁気ヘッドである。単磁極型の記録ヘッドのトラック幅は0.25μm、再生用のGMRヘッドのシールド間隔は0.08μm、トラック幅は0.22μmである。
 実施例2の媒体Gを上記磁気記憶装置に組み込んでヘッド浮上量10nm、線記録密度590kBPI、トラック密度89kTPIの条件で記録再生特性を評価したところ、10℃から50℃の温度範囲において、52.5Gb/in2の面記録密度の記録再生特性仕様を十分満たした。
〔実施例4〕
 実施例3の磁気記憶装置と同様な構成で、再生ヘッドにトンネル磁気抵抗効果を利用した高感度素子を用いた磁気記憶装置に、実施例2の媒体Hを組み込んでヘッド浮上量10nm、線記録密度674kBPI、トラック密度89kTPIの条件で記録再生特性を評価したところ、10℃から50℃の温度範囲において、60Gb/in2の面記録密度の記録再生特性仕様を十分満たした。なお、この評価に用いた磁気トンネル効果を利用した高感度素子は、図12に示すように上部電極121、反強磁性層122、磁化固定層123、絶縁層124、磁化自由層125および下部電極126を有してなる周知の構成を持つものである。
本発明の一実施例の垂直磁気記録媒体の層構成を示す図。 磁区制御層の層構成を示す図。 比較例の垂直磁気記録媒体の層構成を示す図。 非晶質軟磁性下地層の磁化曲線を示す図。 交換バイアス磁界および保磁力とMnIr層の膜厚との関係を示す図。 交換バイアス磁界および保磁力とCrMnPt層の膜厚との関係を示す図。 磁区制御層および非晶質軟磁性下地層の断面TEM像。 垂直磁気記録媒体のX線回折パターンを示す図。 本発明の一実施例の垂直磁気記録媒体の層構成を示す図。 記録再生分離型ヘッドの断面模式図。 (a)は本発明の一実施例の磁気記憶装置の平面模式図、(b)はそのA−A'縦断面図。 磁気トンネル効果を利用した高感度素子の層構成を示す図。
符号の説明
11…基板、12…磁区制御層、13…非晶質軟磁性下地層、14…中間層、15…垂直記録層、16…保護層、17…潤滑層、21…第一多結晶軟磁性層、22…不規則系反強磁性層、23…第二多結晶軟磁性層、91…磁区制御層、92…非晶質軟磁性下地層、93…磁区制御層、94…非晶質軟磁性下地層、101…主磁極、102…記録コイル、103…補助磁極兼上部シールド、104…GMR素子、105…下部シールド、111…垂直磁気記録媒体、112…磁気記録媒体駆動部、113…磁気ヘッド、114…磁気ヘッド駆動部、115…記録再生処理系、121…上部電極、122…反強磁性層、123…磁化固定層、124…絶縁層、125…磁化自由層、126…下部電極

Claims (2)

  1.  基板上に不規則系反強磁性層を形成する工程と、該反強磁性層上に多結晶軟磁性層を形成する工程と、該多結晶軟磁性層上に非晶質軟磁性層を形成する工程とを含み、かつ、前記各工程はすべて基板表面に平行な成分を持つ磁界を印加しながら行うことを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法。
  2.  請求項1に記載の垂直磁気記録媒体の製造方法において、前記基板表面に平行な成分を持つ磁界が該基板の半径方向に略平行な磁界であることを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法。
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