JP2004047023A - 磁気ディスク装置およびそのデータ書込み制御方法 - Google Patents
磁気ディスク装置およびそのデータ書込み制御方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】オフセットライトにより発生するデータの損傷を修復することができる磁気ディスク装置を提供する。
【解決手段】ホスト114からデータ書込み要求を受けると、ディスク制御部109は、書込み要求を受けたセクタの近傍のセクタのデータを磁気ディスク102から読出し、磁気ディスク102上の別の領域に一時保存する。次にホスト114からのデータ書込み処理を実行する。ライトフォールトが発生した場合、書込み動作を停止し、ライトフォールトが発生したセクタから数セクタ遡ったセクタからデータの再書込みを行う。そして、予め磁気ディスク102上の別の領域に保存しておいた前記近傍のセクタのデータを読出し、前記近傍のセクタにデータを上書きし、書込み処理を終了する。
【選択図】 図1
【解決手段】ホスト114からデータ書込み要求を受けると、ディスク制御部109は、書込み要求を受けたセクタの近傍のセクタのデータを磁気ディスク102から読出し、磁気ディスク102上の別の領域に一時保存する。次にホスト114からのデータ書込み処理を実行する。ライトフォールトが発生した場合、書込み動作を停止し、ライトフォールトが発生したセクタから数セクタ遡ったセクタからデータの再書込みを行う。そして、予め磁気ディスク102上の別の領域に保存しておいた前記近傍のセクタのデータを読出し、前記近傍のセクタにデータを上書きし、書込み処理を終了する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は磁気ディスク装置に関し、とくにオフトラックに起因するライトフォールト発生時に、近傍のセクタに既に書かれているデータを保護する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気ディスク装置において磁気記録再生ヘッドの位置決め制御を行う方式には、サーボ面サーボ方式と、エンベデッドサーボ方式とがある。
【0003】
サーボ面サーボ方式は、複数のディスク面のうちの1枚をサーボ情報専用に割り付け、サーボヘッドから読出されるサーボ情報を用いて他の磁気記録再生ヘッドの位置決めを行う。このため同時に複数の全ヘッドの位置決めを行えるが、サーボヘッドと、データの記録再生を行うその他の磁気記録再生ヘッドとの位置ずれが無視できなくなってきたため、現在ではほとんど用いられていない。
【0004】
エンベデッドサーボ方式は、サーボ情報専用のディスクは設けず、すべてのディスク面のデータトラック上に一定の間隔でサーボ情報を書込み、データの記録再生を行う磁気記録再生ヘッド自体が前記サーボ情報をあるサンプリング周期で読み取り、位置決めを行う。
【0005】
エンベデッドサーボ方式によれば、全てのディスクにおいてサーボ情報が直接得られるので、サーボ面サーボ方式のようにサーボヘッドとその他の磁気記録再生ヘッドとの位置ずれは起こりえない。しかし、サーボ面サーボ方式と違い、サーボ情報が間欠的に配置されているため、サーボ情報と次のサーボ情報との間では磁気記録再生ヘッドの位置を知る手段がなく、位置を補正することはできない。そのためデータ書込み中に衝撃が加わり、磁気記録再生ヘッドが位置ずれを起こしても、次のサーボ情報を読出すまでは位置ずれを検出できないためライトフォールトの発生を検知することができず、その間は隣接トラックに寄った軌跡で記録してしまうオフセットライトによって、隣接トラックのデータを損傷させる可能性がある。
【0006】
そして、オフセットライトによる隣接トラックのセクタのデータの損傷を防止する機能を有する磁気ディスク装置は、例えば特開2001−14606号公報に開示されている。この磁気ディスク装置は、ライトフォールトが発生しオフセットライトの可能性がある場合、オフセットライトを起こした自己トラックの再書込み後、オフセットライトでデータの損傷を受けた可能性のある隣接トラックのデータを読出し、再書込みを行うことでデータの損傷を修復するように構成されている。。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記磁気ディスク装置には、オフセットライトでデータ損傷を受けた可能性のある隣接トラックのデータが、エラー訂正処理を行っても読めない程損傷している場合、修復することができないという問題があった。
【0008】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、オフセットライトでデータ損傷を受けた可能性のある隣接トラックのデータが、エラー訂正処理を行っても読めない程損傷している場合であっても、隣接トラックのデータの損傷を修復することができる磁気ディスク装置およびそのデータ書込み制御方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の磁気ディスク装置は、磁気ディスク上に記録されたサーボ情報に基づいて磁気記録再生ヘッドを前記磁気ディスク上の指定されたトラックへシークして位置決めを行った後前記トラック上の指定された開始データセクタから指定されたデータセクタ数分のデータ書込みもしくはデータ読出しを行う磁気ディスク装置において、前記トラックへのデータ書込み時に前記書込みを指定されたセクタの近傍のセクタのデータを予め読出し前記磁気ディスク上の別の領域に保存した後データ書込みを行うデータ書込み制御手段と、前記セクタへのデータ書込み中にライトフォールトが発生したことを検知する位置変動情報検出手段と、前記ライトフォールトの発生が検知された場合前記ライトフォールトが発生したセクタへの再データ書込みを行い前記近傍のセクタに対して前記磁気ディスク上の別の領域に保存したデータを上書きするライトフォールトエラー処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
この構成により、書込み動作中に衝撃を受け、オフセットライトにより隣接するトラックのデータが損傷を受けたとしても、予め読出しておいたデータで上書きすることにより、修復することができる。また、予め読出したデータを磁気ディスク上の別の領域に一時格納するため、専用のバッファメモリを必要としない。
【0011】
また、本発明の磁気ディスク装置は、磁気ディスク上に記録されたサーボ情報に基づいて磁気記録再生ヘッドを前記磁気ディスク上の指定されたトラックへシークして位置決めを行った後前記トラック上の指定された開始データセクタから指定されたデータセクタ数分のデータ書込みもしくはデータ読出しを行う磁気ディスク装置において、前記トラックへのデータ書込み時に前記書込みを指定されたセクタの近傍のセクタのデータを予め読出し前記磁気ディスク上の別の領域に保存した後データ書込みを行うデータ書込み制御手段と、前記セクタへのデータライト中にライトフォールトが発生したことを検知すると共に前記磁気記録再生ヘッドの位置変動の方向および速度を検出する位置変動情報検出手段と、前記ライトフォールトの発生が検知された場合前記位置変動情報検出手段で検出された位置変動の方向および速度からデータが損傷を受けた可能性のあるセクタを算出する要修復セクタ算出手段と、前記ライトフォールトが発生したセクタへの再データ書込みを行い前記要修復セクタ算出段により算出されたセクタに対して前記磁気ディスク上の別の領域に保存したデータで上書きするライトフォールトエラー処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
この構成により、書込み動作中に衝撃を受け、オフセットライトにより隣接するトラックのデータが損傷を受けたとしても、予め読出しておいたデータで上書きすることにより、修復することができる。また、予め読出したデータを磁気ディスク上の別の領域に一時格納するため、専用のバッファメモリを必要としない。また、位置ずれ方向を検出しその方向のデータのみ上書き処理を行うため、磁気ディスク装置のパフォーマンス低下を最小限に抑えることができる。
【0013】
さらに、本発明の磁気ディスク装置は、磁気ディスク上に記録されたサーボ情報に基づいて磁気記録再生ヘッドを前記磁気ディスク上の指定されたトラックへシークして位置決めを行った後前記トラック上の指定された開始データセクタから指定されたデータセクタ数分のデータ書込みもしくはデータ読出しを行う磁気ディスク装置において、書き換え可能な半導体メモリと、前記トラックへのデータ書込み時に前記書込みを指定されたセクタの近傍のセクタのデータを予め読出し前記半導体メモリに保存した後データ書込みを行うデータ書込み制御手段と、前記セクタへのデータ書込み中にライトフォールトが発生したことを検知する位置変動情報検出手段と、前記ライトフォールトの発生が検知された場合前記ライトフォールトが発生したセクタへの再データ書込みを行い前記近傍のセクタに対して前記半導体メモリに保存したデータで上書きするライトフォールトエラー処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
この構成により、書込み動作中に衝撃を受け、オフセットライトにより隣接するトラックのデータが損傷を受けたとしても、予め読出しておいたデータで上書きすることにより、修復することができる。また、予め読出したデータを半導体メモリ上に一時格納するため、磁気ディスク上に一時格納した場合に比べ、ヘッドの移動が少なくなり、磁気ディスク装置のパフォーマンス低下を最小限に抑えることができる。
【0015】
そして、本発明の磁気ディスク装置は、磁気ディスク上に記録されたサーボ情報に基づいて磁気記録再生ヘッドを前記磁気ディスク上の指定されたトラックへシークして位置決めを行った後前記トラック上の指定された開始データセクタから指定されたデータセクタ数分のデータ書込みもしくはデータ読出しを行う磁気ディスク装置において、書き換え可能な半導体メモリと、前記トラックへのデータ書込み時に前記書込みを指定されたセクタの近傍のセクタのデータを予め読出し前記半導体メモリに保存した後データ書込みを行うデータ書込み制御手段と、前記セクタへのデータライト中にライトフォールトが発生したことを検知すると共に前記磁気記録再生ヘッドの位置変動の方向および速度を検出する位置変動情報検出手段と、前記ライトフォールトの発生が検知された場合前記位置変動情報検出手段で検出された位置変動の方向および速度からデータが損傷を受けた可能性のあるセクタを算出する要修復セクタ算出手段と、前記ライトフォールトが発生したセクタへの再データ書込みを行い前記要修復セクタ算出処理により算出されたセクタに対して前記半導体メモリに保存したデータで上書きするライトフォールトエラー処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】
この構成により、書込み動作中に衝撃を受け、オフセットライトにより隣接するトラックのデータが参照を受けたとしても、予め読出しておいたデータで上書きすることにより、修復することができる。また、予め読出したデータを半導体メモリに一時格納するため、磁気ディスク上に一時保管した場合に比べ、ヘッドの移動が少なく、磁気ディスク装置のパフォーマンス低下を最小限に抑えることができる。さらに、位置ずれ方向を検出しその方向のデータのみ上書き処理を行うため、磁気ディスク装置のパフォーマンス低下を最小限に抑えることができる。
【0017】
また、本発明の磁気ディスク装置は、予め読出しする近傍セクタの範囲および数の設定は、上位装置によりコマンドで設定することを特徴とする。
【0018】
この構成により、ユーザがデータ修復を行うかどうか、あるいはどの程度の範囲を修復するかを選択できる。例えばデータの信頼性を重視しない場合には、予め読出しする近傍セクタの範囲および数を0に設定することで近傍セクタのデータ修復を行わず、再書込み動作による磁気ディスク装置のパフォーマンス低下を最小限に抑えることができる。
【0019】
本発明のデータ書込み制御方法は、磁気ディスク上に記録されたサーボ情報に基づいて磁気記録再生ヘッドを前記磁気ディスク上の指定されたトラックへシークして位置決めを行った後前記トラック上の指定された開始データセクタから指定されたデータセクタ数分のデータ書込みもしくはデータ読出しを行う磁気ディスク装置のデータ書込み制御方法であって、前記トラックへのデータ書込み時に前記書込みを指定されたセクタの近傍のセクタのデータを予め読出し前記磁気ディスク上の別の領域に保存した後データ書込みを行い、前記セクタへのデータ書込み中にライトフォールトが発生したことを検知し、前記ライトフォールトが発生したセクタへの再データ書込みを行い前記近傍のセクタに対して前記別の領域に保存したデータで上書きすることを特徴とする。
【0020】
この構成により、書込み動作中に衝撃を受け、オフセットライトにより隣接するトラックのデータが損傷を受けたとしても、予め読出しておいたデータを上書きすることにより、修復することができる。また、予め読出したデータを磁気ディスク上の別の領域に一時格納するため、専用のバッファメモリを必要としない。
【0021】
また、本発明のデータ書込み制御方法は、磁気ディスク上に記録されたサーボ情報に基づいて磁気記録再生ヘッドを前記磁気ディスク上の指定されたトラックへシークして位置決めを行った後前記トラック上の指定された開始データセクタから指定されたデータセクタ数分のデータ書込みもしくはデータ読出しを行う磁気ディスク装置のデータ書込み制御方法であって、前記トラックへのデータ書込み時に前記書込みを指定されたセクタの近傍のセクタのデータを予め読出し前記磁気ディスク上の別の領域に保存した後データ書込みを行い、前記セクタへのデータライト中にライトフォールトが発生したことを検知すると共に前記磁気記録再生ヘッドの位置変動の方向および速度を検出し、前記位置変動の方向および速度からデータが損傷を受けた可能性のあるセクタを算出し、前記ライトフォールトが発生したセクタへの再データ書込みを行い前記データが損傷を受けた可能性のあるセクタに対して前記別の領域に保存したデータで上書きすることを特徴とする。
【0022】
この構成により、書込み動作中に衝撃を受け、オフセットライトにより隣接するトラックのデータが損傷を受けたとしても、予め読出しておいたデータで上書きすることにより、修復することができる。また、予め読出したデータを磁気ディスク上の別の領域に一時格納するため、専用のバッファメモリを必要としない。さらに、位置ずれ方向を検出しその方向のデータのみ上書き処理を行うため、再書込み動作による磁気ディスク装置のパフォーマンス低下を最小限に抑えることができる。
【0023】
さらに、本発明のデータ書込み制御方法は、磁気ディスク上に記録されたサーボ情報に基づいて磁気記録再生ヘッドを前記磁気ディスク上の指定されたトラックへシークして位置決めを行った後前記トラック上の指定された開始データセクタから指定されたデータセクタ数分のデータ書込みもしくはデータ読出しを行う磁気ディスク装置のデータ書込み制御方法であって、前記トラックへのデータ書込み時に前記書込みを指定されたセクタの近傍のセクタのデータを予め読出し書き換え可能な半導体メモリに保存した後データ書込みを行い、前記セクタへのデータ書込み中にライトフォールトが発生したことを検知し、前記ライトフォールトが発生したセクタへの再データ書込みを行い前記近傍のセクタに対して前記半導体メモリに保存したデータで上書きすることを特徴とする。
【0024】
この構成により、書込み動作中に衝撃を受け、オフセットライトにより隣接するトラックのデータが損傷を受けたとしても、予め読出しておいたデータで上書きすることにより、修復することができる。また、予め読出したデータを半導体メモリ上に一時格納するため、磁気ディスク上に一時格納した場合に比べ、ヘッドの移動が少なくなり、磁気ディスク装置のパフォーマンス低下を最小限に抑えることができる。
【0025】
そして、本発明のデータ書込み制御方法は、磁気ディスク上に記録されたサーボ情報に基づいて磁気記録再生ヘッドを前記磁気ディスク上の指定されたトラックへシークして位置決めを行った後前記トラック上の指定された開始データセクタから指定されたデータセクタ数分のデータ書込みもしくはデータ読出しを行う磁気ディスク装置のデータ書込み制御方法であって、前記トラックへのデータ書込み時に前記書込みを指定されたセクタの近傍のセクタのデータを予め読出し書き換え可能な半導体メモリに保存した後データ書込みを行い、前記セクタへのデータ書込み中にライトフォールトが発生したことを検知すると共に前記磁気記録再生ヘッドの位置変動の方向および速度を検出し、前記位置変動の方向および速度からデータが損傷を受けた可能性のあるセクタを算出し、前記ライトフォールトが発生したセクタへの再データ書込みを行い前記データが損傷を受けた可能性のあるセクタに対して前記半導体メモリに保存したデータで上書きすることを特徴とする。
【0026】
この構成により、書込み動作中に衝撃を受け、オフセットライトにより隣接するトラックのデータが損傷を受けたとしても、予め読出しておいたデータで上書きすることにより、修復することができる。また、予め読出したデータを半導体メモリに一時格納するため、磁気ディスク上に一時保管した場合に比べ、ヘッドの移動が少なく、磁気ディスク装置のパフォーマンス低下を最小限に抑えることができる。さらに、位置ずれ方向を検出しその方向のデータのみ上書き処理を行うため、磁気ディスク装置のパフォーマンス低下を最小限に抑えることができる。
【0027】
また、本発明のデータ書込み制御方法は、予め読出しする近傍セクタの範囲および数は、上位装置によりコマンドで設定することを特徴とする。
【0028】
この構成により、ユーザがデータ修復を行うか否か、あるいはどの程度の範囲を修復するかを選択できる。例えばデータの信頼性を重視しない場合には、予め読出しする近傍セクタの範囲および数を0に設定することで近傍セクタのデータ修復を行わず、再書込み動作による磁気ディスク装置のパフォーマンス低下を最小限に抑えることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0030】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態の磁気ディスク装置の構成を示すブロック図である。図1において、磁気ディスク装置101 は、上位装置であるホスト114 に接続されている。
【0031】
磁気ディスク装置101は、データの記録媒体である磁気ディスク102と、磁気ディスク102に対してデータの記録再生を行う磁気記録再生ヘッド103と、磁気ディスク102を回転駆動するスピンドルモータ104と、磁気ディスク101の半径方向に磁気記録再生ヘッド103を往復運動させるVCM(Voice Coil Motor)105と、VCM105およびスピンドルモータ104へ電源供給し駆動するモータ駆動部106と、記録時には磁気記録再生ヘッド103に供給する記録データ信号の増幅を行い、再生時には磁気記録再生ヘッド103から供給される再生データ信号の増幅を行うプリアンプ部107と、記録時にはプリアンプ部107に供給する記録データの変調を行い、再生時にはプリアンプ部507から供給される再生データの復調を行う変復調部108と、モータ駆動部106および変復調部108の制御を行い、図示されていないデータ書込み制御手段およびライトフォールトエラー処理手段および位置変動情報検出手段を有するディスク制御部109と、ホスト114と接続されておりホスト114 から処理コマンドを受け取りデータの送受を行うホストインターフェース部111と、ディスク制御部109およびホストインターフェース部111を制御する制御CPU110と、制御CPU110で動作するプログラムを格納するROM112と、制御CPU110が動作する上で必要なデータを記録、あるいはデータの記録再生時のキャッシュメモリとして使用するRAM113とを具備する。
【0032】
次に上記のように構成された磁気ディスク装置101の動作について説明する。図2は磁気ディスク装置101におけるデータ書込み動作を示すフローチャートである。このフローチャートにおいて、ステップST201〜ST204がデータ書込み制御手段の処理動作に相当し、ステップST206〜ST209がライトフォールトエラー処理手段の処理動作に相当し、ステップST205が位置変動情報検出手段の処理動作に相当する。
【0033】
まず、ディスク制御部109は、ホスト114からのデータ書込み要求をホストインターフェース部111および制御CPU110を介して受ける(ステップST201)。次に、書込み要求を受けたセクタの近傍のセクタのデータを磁気ディスク102から読出す(ステップST202)。ここで近傍のセクタとは、前記書込み要求を受けたセクタが存在するトラックの両側に隣接する数トラックに位置し、前記書込み要求を受けたセクタの周辺のセクタであり、その範囲はホスト114からのコマンドにより可変とすることができる。
【0034】
次いで、前記読出した近傍のセクタのデータを磁気ディスク102上の別の領域に一時保存する(ステップST203)。そして、ホスト114からのデータ書込み処理を実行する(ステップST204)。
【0035】
次に、ライトフォールトが発生したか否かを判断する(ステップST205)。ここで、ライトフォールトが発生したか否かの判断は以下のように行う。書込み動作中に衝撃を受け、磁気記録再生ヘッド103が位置ずれを起こすと、ディスク制御部109は、プリアンプ部107および変復調部108を介して得られるサーボ情報から位置ずれを検出する。この検出された位置ずれ量が予め定めたしきい値を越えた場合にライトフォールトが発生したと判断する。
【0036】
ライトフォールトが発生しなかったと判断した場合(ステップST205でNO)、書込み処理を終了する。一方、ライトフォールトが発生したと判断した場合(ステップST205でYES)、書込み動作を停止し、ライトフォールトが発生したことを制御CPU110に通知する(ステップST206)。
【0037】
次に、再度磁気記録再生ヘッド103の位置決めを行い、ライトフォールトが発生したセクタから数セクタ遡ったセクタからデータの再書込みを行う(ステップST207)。
【0038】
次いで、前記予め読出して磁気ディスク102上の別の領域に保存しておいた近傍のセクタのデータを読出し(ステップST208)、次に、前記近傍のセクタにデータを上書きし(ステップST209)、書込み処理を終了する。
【0039】
このように本発明の第1の実施の形態によれば、データの書込みを要求されたセクタの近傍のデータを書込み処理実行前に磁気ディスク102上の別の領域に予め読出しておくため、書込み実行中にライトフォールトが発生して近傍のセクタのデータが損傷を受けたとしても、予め読出しておいたデータで上書きすることにより、修復することができる。
【0040】
また、予めデータを読出す近傍のセクタの範囲をユーザが指定することができ、データの信頼性が重要ではない場合や、大きな衝撃が加わる可能性が低い状況においては、狭い範囲を指定することにより、再書込み動作による磁気ディスク装置101のパフォーマンス劣化を抑えることができる。
【0041】
さらに、近傍のセクタのデータを磁気ディスク102上の別の領域に一時保存するため、専用のバッファメモリを搭載する必要がない。
【0042】
なお、本発明の第1の実施の形態においては、書込み要求を受けたセクタのデータを再書込みした後、近傍のセクタへの上書きを行ったが、これらの順序を逆にしてもよい。
【0043】
(第2の実施の形態)
次に本発明の第2の実施の形態について説明する。本発明の第2の実施の形態の磁気ディスク装置の構成は、制御CPU110が要修復セクタ算出手段を有する以外、第1の実施の形態(図1)と同じであり、データ書込み動作の内容が第1の実施の形態とは異なる。
【0044】
図3は本発明の第2の実施の形態におけるデータ書込み動作を示すフローチャートである。このフローチャートにおいて、データ書込み要求を受けて(ステップST301)からデータの書込み処理をする(ステップST304)までの動作は、第1の実施の形態のデータ書込み要求を受けて(ステップST201)からデータの書込み処理をする(ステップST204)までの動作と同様であるため説明を省略する。また、ステップST307が要修復セクタ算出の処理動作に相当する。
【0045】
データ書込み要求を受けて(ステップST301)からデータの書込み処理をする(ステップST304)までの処理が終了すると、ライトフォールトが発生したか否かを判断する(ステップST305)。ここで、ライトフォールトが発生したか否かの判断方法は、第1の実施の形態におけるステップST205と同様である。ライトフォールトが発生しなかったと判断した場合(ステップST305でNO)、書込み処理を終了する。一方、ライトフォールトが発生したと判断した場合(ステップST305でYES)、書込み動作を停止し、ライトフォールトが発生したことならびに磁気記録再生ヘッド502の位置ずれ方向および速度を制御CPU110に通知する(ステップST306)。
【0046】
次に、制御CPU110は、前記位置ずれの方向および速度から近傍のセクタの内、データが損傷を受けた可能性のあるセクタを算出する(ステップST307)。例えば、位置ずれが半径方向外側方向であれば外側のトラックのセクタのみ算出し、速度が遅ければ円周方向のセクタ数を少なく算出する。
【0047】
次いで、再度磁気記録再生ヘッド103の位置決めを行い、ライトフォールトが発生したセクタから数セクタ遡ったセクタからデータの再書込みを行う(ステップST308)。
【0048】
そして、前記予め読出して磁気ディスク102上の別の領域に保存しておいた近傍のセクタのデータの内前記ステップST307で算出した損傷を受けた可能性のあるセクタのデータを読出す(ステップST309)。そして、損傷を受けた可能性のある近傍のセクタにデータを上書きし(ステップST310)、書込み処理を終了する。
【0049】
このように本発明の第2の実施の形態によれば、データの書込みを要求されたセクタの近傍のデータを書込み処理実行前に磁気ディスク102上の別の領域に予め読出しておくため、書込み実行中にライトフォールトが発生して近傍のセクタのデータが損傷を受けたとしても、予め読出しておいたデータで上書きすることにより修復することができる。
【0050】
また、予めデータを読出す近傍のセクタの範囲をユーザが指定することができ、データの信頼性が重要ではない場合や、大きな衝撃が加わる可能性が低い状況においては、狭い範囲を指定することにより、再書込み動作による磁気ディスク装置101のパフォーマンス劣化を抑えることができる。
【0051】
さらに、位置ずれの方向および速度から損傷を受けた可能性のあるセクタを算出することにより再書込みを行うセクタ数を削減し、再書込み動作による磁気ディスク装置101のパフォーマンス劣化を最小限に抑えることができる。
【0052】
また、近傍のセクタのデータを磁気ディスク102上の別の領域に一時保存するため、専用のバッファメモリを搭載する必要がない。
【0053】
なお、本発明の第2の実施の形態においては、書込み要求を受けたセクタのデータを再書込みした後、近傍のセクタへの上書きを行ったが、これらの順序を逆にしてもよい。
【0054】
(第3の実施の形態)
図4は、本発明の第3の実施の形態の磁気ディスク装置の構成を示すブロック図である。図4において、磁気ディスク装置401は、上位装置であるホスト414に接続されている。
【0055】
磁気ディスク装置401は、データの記録媒体である磁気ディスク402と、磁気ディスク402に対してデータの記録再生を行う磁気記録再生ヘッド403と、磁気ディスク402を回転駆動するスピンドルモータ404と、磁気ディスク401の半径方向に磁気記録再生ヘッド403を往復運動させるVCM405と、VCM405およびスピンドルモータ404へ電源供給し駆動するモータ駆動部406と、記録時には磁気記録再生ヘッド403に供給する記録データ信号の増幅を行い、再生時には磁気記録再生ヘッド403から供給される再生データ信号の増幅を行うプリアンプ部407と、記録時にはプリアンプ部407に供給する記録データの変調を行い、再生時にはプリアンプ部407から供給される再生データの復調を行う変復調部408と、モータ駆動部406および変復調部408の制御を行い、図示されていないデータ書込み制御手段およびライトフォールトエラー処理手段および位置変動情報検出手段を有するディスク制御部409と、ホスト414と接続されておりホスト414から処理コマンドを受け取りデータの送受を行うホストインターフェース部411と、ディスク制御部409およびホストインターフェース部411を制御する制御する制御CPU410と、制御CPU410で動作するプログラムを格納するROM412と、制御CPU410が動作する上で必要なデータを記録、あるいはデータの記録再生時のキャッシュメモリとして使用するRAM413と、書込み要求を受けたセクタの近傍のデータを一時保存しておくための半導体メモリ415とを具備する。
【0056】
次に上記のように構成された磁気ディスク装置401の動作について説明する。図5は磁気ディスク装置401におけるデータ書込み動作を示すフローチャートである。このフローチャートにおいて、ステップST501〜ST504がデータ書込み制御手段の処理動作に相当し、ステップST506〜ST509がライトフォールトエラー処理手段の処理動作に相当し、ステップST505が位置変動情報検出手段の処理動作に相当する。
【0057】
まず、ディスク制御部409は、ホスト414からのデータ書込み要求をホストインターフェース部411および制御CPU410を介して受ける(ステップST501)。次に、書込み要求を受けたセクタの近傍のセクタのデータを磁気ディスク402から読出す(ステップST502)。ここで近傍のセクタとは、前記書込み要求を受けたセクタが存在するトラックの両側に隣接する数トラックに位置し、前記書込み要求を受けたセクタの周辺のセクタであり、その範囲はホスト414からのコマンドにより可変とすることができる。
【0058】
次いで、前記読出した近傍のセクタのデータを半導体メモリ415に一時保存する(ステップST503)。そして、ホスト414からのデータ書込み処理を実行する(ステップST504)。
【0059】
次に、ライトフォールトが発生したか否かを判断する(ステップST505)。ここで、ライトフォールトが発生したか否かの判断方法は、第1の実施の形態におけるステップST205と同様である。
【0060】
ライトフォールトが発生しなかったと判断した場合(ステップST505でNO)、書込み処理を終了する。一方、ライトフォールトが発生したと判断した場合(ステップST505でYES)、書込み動作を停止し、ライトフォールトが発生したことを制御CPU410に通知する(ステップST506)。
【0061】
次に、再度磁気記録再生ヘッド403の位置決めを行い、ライトフォールトが発生したセクタから数セクタ遡ったセクタからデータの再書込みを行う(ステップST507)。
【0062】
次いで、前記予め読出して半導体メモリ415に保存しておいた近傍のセクタのデータを読出し(ステップST508)、次に、近傍のセクタにデータを上書きし(ステップST509)、書込み処理を終了する。
【0063】
このように本発明の第3の実施の形態によれば、データの書込みを要求されたセクタの近傍のデータを書込み処理実行前に半導体メモリ415に予め読出しておくため、書込み実行中にライトフォールトが発生して近傍のセクタのデータが損傷を受けたとしても、予め読出しておいたデータで上書きすることにより修復することができる。
【0064】
また、予めデータを読出す近傍のセクタの範囲をユーザが指定することができ、データの信頼性が重要ではない場合や、大きな衝撃が加わる可能性が低い状況においては、狭い範囲を指定することにより、再書込み動作による磁気ディスク装置501のパフォーマンス劣化を抑えることができる。
【0065】
さらに、近傍のセクタのデータを半導体メモリ415に記録するため、磁気記録再生ヘッド403の移動が少なくて済み、再書込み動作による磁気ディスク装置401のパフォーマンス劣化を最小限に抑えることができる。
【0066】
なお、本発明の第3の実施の形態においては、書込み要求を受けたセクタのデータを再書込みした後、近傍のセクタへの上書きを行ったが、これらの順序を逆にしてもよい。
【0067】
また、本発明の第3の実施の形態においては、半導体メモリ415とRAM413とを別々の構成としたが、一つのメモリとして構成してもよい。
【0068】
(第4の実施の形態)
次に本発明の第4の実施の形態について説明する。本発明の第4の実施の形態の磁気ディスク装置の構成は、制御CPU410 が要修復セクタ算出手段を有する以外、第3の実施の形態と同じであり、データ書込み動作の内容が第3の実施の形態とは異なる。
【0069】
図6は本発明の第4の実施の形態におけるデータ書込み動作を示すフローチャートである。このフローチャートにおいて、データ書込み要求を受けて(ステップST601)からデータの書込み処理をする(ステップST604)までの動作は、第3の実施の形態のデータ書込み要求を受けて(ステップST501)からデータの書込み処理をする(ステップST504)までの動作と同様であるため説明を省略する。また、ステップST607が要修復セクタ算出手段の処理動作に相当する。
【0070】
データ書込み要求を受けて(ステップST601)からデータの書込み処理をする(ステップST604)までの処理が終了すると、ライトフォールトが発生したか否かを判断する(ステップST605)。ここで、ライトフォールトが発生したか否かの判断方法は、第1の実施の形態におけるステップST205と同様である。ライトフォールトが発生しなかったと判断した場合(ステップST605でNO)、書込み処理を終了する。一方、ライトフォールトが発生したと判断した場合(ステップST605でYES)、書込み動作を停止し、ライトフォールトが発生したことならびに磁気記録再生ヘッド403の位置ずれ方向および速度を制御CPU410に通知する(ステップST606)。
【0071】
次に、制御CPU410は、前記位置ずれの方向および速度から近傍のセクタの内、データが損傷を受けた可能性のあるセクタを算出する(ステップST607)。例えば、位置ずれが半径方向外側方向であれば外側のトラックのセクタのみ算出し、速度が遅ければ円周方向のセクタ数を少なく算出する。
【0072】
次いで、再度磁気記録再生ヘッド403の位置決めを行い、ライトフォールトが発生したセクタから数セクタ遡ったセクタからデータの再書込みを行う(ステップST608)。
【0073】
次に、前記予め読出して半導体メモリ415に保存しておいた近傍のセクタのデータのうち、前記ステップST607で算出した損傷を受けた可能性のあるセクタのデータを読出す(ステップST609)。そして、損傷を受けた可能性のある近傍のセクタにデータを上書きし(ステップST610)、書込み処理を終了する。
【0074】
このように本発明の第4の実施の形態によれば、データの書込みを要求されたセクタの近傍のデータを書込み処理実行前に半導体メモリ415に予め読出しておくため、書込み実行中にライトフォールトが発生して近傍のセクタのデータが損傷を受けたとしても、予め読出しておいたデータで上書きすることにより修復することができる。
【0075】
また、予めデータを読出す近傍のセクタの範囲をユーザが指定することができ、データの信頼性が重要ではない場合や、大きな衝撃が加わる可能性が低い状況においては、狭い範囲を指定することにより、再書込み動作による磁気ディスク装置401のパフォーマンス劣化を抑えることができる。
【0076】
さらに、近傍のセクタのデータを半導体メモリ415に記録するため、磁気記録再生ヘッド403の移動が少なくて済み、再書込み動作による磁気ディスク装置401のパフォーマンス劣化を最小限に抑えることができる。
【0077】
また、位置ずれの方向および速度から損傷を受けた可能性のあるセクタを算出することにより再書込みを行うセクタ数を削減し、再書込み動作による磁気ディスク装置401のパフォーマンス劣化を最小限に抑えることができる。
【0078】
なお、本発明の第4の実施の形態においては、書込み要求を受けたセクタのデータを再書込みした後、近傍のセクタの上書きを行ったが、これらの順序を逆にしてもよい。
【0079】
また、本発明の第4の実施の形態においては、半導体メモリ415とRAM413とを別々の構成としたが、一つのメモリとして構成してもよい。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、磁気ディスク上に記録されたサーボ情報に基づいて磁気記録再生ヘッドを前記磁気ディスク上の指定されたトラックへシークして位置決めを行った後前記トラック上の指定された開始データセクタから指定されたデータセクタ数分のデータ書込みもしくはデータ読出しを行う磁気ディスク装置において、前記トラックへのデータ書込み時に前記データ書込みを指定されたセクタの近傍のセクタのデータを予め読出し前記セクタへのデータ書込み中にライトフォールトが発生した場合前記ライトフォールトが発生したセクタへの再データ書込みを行い、前記近傍のセクタに対して予め読出しておいたデータを上書きすることにより、オフセットライトでデータ損傷を受けた可能性のある隣接トラックのデータが、エラー訂正処理を行っても読めない程損傷している場合であっても、予め読出しておいたデータにより、データの損傷を修復することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1および第2の実施の形態の磁気ディスク装置の構成を示すブロック図、
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるデータ書込み制御方法の動作フローを示すフローチャート、
【図3】本発明の第2の実施の形態におけるデータ書込み制御方法の動作フローを示すフローチャート、
【図4】本発明の第3および第4の実施の形態の磁気ディスク装置の構成を示すブロック図、
【図5】本発明の第3の実施の形態におけるデータ書込み制御方法の動作フローを示すフローチャート、
【図6】本発明の第4の実施の形態におけるデータ書込み制御方法の動作フローを示すフローチャートである。
【符号の説明】
101、401磁気ディスク装置
102、402磁気ディスク
103、403磁気記録再生ヘッド
104、404スピンドルモータ
105、405VCM
106、406モータ駆動部
107、407プリアンプ部
108、408変復調部
109、409ディスク制御部
110、410制御CPU
111、411ホストインターフェース部
112、412ROM
113、413RAM
114、414ホスト
415半導体メモリ
【発明の属する技術分野】
本発明は磁気ディスク装置に関し、とくにオフトラックに起因するライトフォールト発生時に、近傍のセクタに既に書かれているデータを保護する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気ディスク装置において磁気記録再生ヘッドの位置決め制御を行う方式には、サーボ面サーボ方式と、エンベデッドサーボ方式とがある。
【0003】
サーボ面サーボ方式は、複数のディスク面のうちの1枚をサーボ情報専用に割り付け、サーボヘッドから読出されるサーボ情報を用いて他の磁気記録再生ヘッドの位置決めを行う。このため同時に複数の全ヘッドの位置決めを行えるが、サーボヘッドと、データの記録再生を行うその他の磁気記録再生ヘッドとの位置ずれが無視できなくなってきたため、現在ではほとんど用いられていない。
【0004】
エンベデッドサーボ方式は、サーボ情報専用のディスクは設けず、すべてのディスク面のデータトラック上に一定の間隔でサーボ情報を書込み、データの記録再生を行う磁気記録再生ヘッド自体が前記サーボ情報をあるサンプリング周期で読み取り、位置決めを行う。
【0005】
エンベデッドサーボ方式によれば、全てのディスクにおいてサーボ情報が直接得られるので、サーボ面サーボ方式のようにサーボヘッドとその他の磁気記録再生ヘッドとの位置ずれは起こりえない。しかし、サーボ面サーボ方式と違い、サーボ情報が間欠的に配置されているため、サーボ情報と次のサーボ情報との間では磁気記録再生ヘッドの位置を知る手段がなく、位置を補正することはできない。そのためデータ書込み中に衝撃が加わり、磁気記録再生ヘッドが位置ずれを起こしても、次のサーボ情報を読出すまでは位置ずれを検出できないためライトフォールトの発生を検知することができず、その間は隣接トラックに寄った軌跡で記録してしまうオフセットライトによって、隣接トラックのデータを損傷させる可能性がある。
【0006】
そして、オフセットライトによる隣接トラックのセクタのデータの損傷を防止する機能を有する磁気ディスク装置は、例えば特開2001−14606号公報に開示されている。この磁気ディスク装置は、ライトフォールトが発生しオフセットライトの可能性がある場合、オフセットライトを起こした自己トラックの再書込み後、オフセットライトでデータの損傷を受けた可能性のある隣接トラックのデータを読出し、再書込みを行うことでデータの損傷を修復するように構成されている。。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記磁気ディスク装置には、オフセットライトでデータ損傷を受けた可能性のある隣接トラックのデータが、エラー訂正処理を行っても読めない程損傷している場合、修復することができないという問題があった。
【0008】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、オフセットライトでデータ損傷を受けた可能性のある隣接トラックのデータが、エラー訂正処理を行っても読めない程損傷している場合であっても、隣接トラックのデータの損傷を修復することができる磁気ディスク装置およびそのデータ書込み制御方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の磁気ディスク装置は、磁気ディスク上に記録されたサーボ情報に基づいて磁気記録再生ヘッドを前記磁気ディスク上の指定されたトラックへシークして位置決めを行った後前記トラック上の指定された開始データセクタから指定されたデータセクタ数分のデータ書込みもしくはデータ読出しを行う磁気ディスク装置において、前記トラックへのデータ書込み時に前記書込みを指定されたセクタの近傍のセクタのデータを予め読出し前記磁気ディスク上の別の領域に保存した後データ書込みを行うデータ書込み制御手段と、前記セクタへのデータ書込み中にライトフォールトが発生したことを検知する位置変動情報検出手段と、前記ライトフォールトの発生が検知された場合前記ライトフォールトが発生したセクタへの再データ書込みを行い前記近傍のセクタに対して前記磁気ディスク上の別の領域に保存したデータを上書きするライトフォールトエラー処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
この構成により、書込み動作中に衝撃を受け、オフセットライトにより隣接するトラックのデータが損傷を受けたとしても、予め読出しておいたデータで上書きすることにより、修復することができる。また、予め読出したデータを磁気ディスク上の別の領域に一時格納するため、専用のバッファメモリを必要としない。
【0011】
また、本発明の磁気ディスク装置は、磁気ディスク上に記録されたサーボ情報に基づいて磁気記録再生ヘッドを前記磁気ディスク上の指定されたトラックへシークして位置決めを行った後前記トラック上の指定された開始データセクタから指定されたデータセクタ数分のデータ書込みもしくはデータ読出しを行う磁気ディスク装置において、前記トラックへのデータ書込み時に前記書込みを指定されたセクタの近傍のセクタのデータを予め読出し前記磁気ディスク上の別の領域に保存した後データ書込みを行うデータ書込み制御手段と、前記セクタへのデータライト中にライトフォールトが発生したことを検知すると共に前記磁気記録再生ヘッドの位置変動の方向および速度を検出する位置変動情報検出手段と、前記ライトフォールトの発生が検知された場合前記位置変動情報検出手段で検出された位置変動の方向および速度からデータが損傷を受けた可能性のあるセクタを算出する要修復セクタ算出手段と、前記ライトフォールトが発生したセクタへの再データ書込みを行い前記要修復セクタ算出段により算出されたセクタに対して前記磁気ディスク上の別の領域に保存したデータで上書きするライトフォールトエラー処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0012】
この構成により、書込み動作中に衝撃を受け、オフセットライトにより隣接するトラックのデータが損傷を受けたとしても、予め読出しておいたデータで上書きすることにより、修復することができる。また、予め読出したデータを磁気ディスク上の別の領域に一時格納するため、専用のバッファメモリを必要としない。また、位置ずれ方向を検出しその方向のデータのみ上書き処理を行うため、磁気ディスク装置のパフォーマンス低下を最小限に抑えることができる。
【0013】
さらに、本発明の磁気ディスク装置は、磁気ディスク上に記録されたサーボ情報に基づいて磁気記録再生ヘッドを前記磁気ディスク上の指定されたトラックへシークして位置決めを行った後前記トラック上の指定された開始データセクタから指定されたデータセクタ数分のデータ書込みもしくはデータ読出しを行う磁気ディスク装置において、書き換え可能な半導体メモリと、前記トラックへのデータ書込み時に前記書込みを指定されたセクタの近傍のセクタのデータを予め読出し前記半導体メモリに保存した後データ書込みを行うデータ書込み制御手段と、前記セクタへのデータ書込み中にライトフォールトが発生したことを検知する位置変動情報検出手段と、前記ライトフォールトの発生が検知された場合前記ライトフォールトが発生したセクタへの再データ書込みを行い前記近傍のセクタに対して前記半導体メモリに保存したデータで上書きするライトフォールトエラー処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
この構成により、書込み動作中に衝撃を受け、オフセットライトにより隣接するトラックのデータが損傷を受けたとしても、予め読出しておいたデータで上書きすることにより、修復することができる。また、予め読出したデータを半導体メモリ上に一時格納するため、磁気ディスク上に一時格納した場合に比べ、ヘッドの移動が少なくなり、磁気ディスク装置のパフォーマンス低下を最小限に抑えることができる。
【0015】
そして、本発明の磁気ディスク装置は、磁気ディスク上に記録されたサーボ情報に基づいて磁気記録再生ヘッドを前記磁気ディスク上の指定されたトラックへシークして位置決めを行った後前記トラック上の指定された開始データセクタから指定されたデータセクタ数分のデータ書込みもしくはデータ読出しを行う磁気ディスク装置において、書き換え可能な半導体メモリと、前記トラックへのデータ書込み時に前記書込みを指定されたセクタの近傍のセクタのデータを予め読出し前記半導体メモリに保存した後データ書込みを行うデータ書込み制御手段と、前記セクタへのデータライト中にライトフォールトが発生したことを検知すると共に前記磁気記録再生ヘッドの位置変動の方向および速度を検出する位置変動情報検出手段と、前記ライトフォールトの発生が検知された場合前記位置変動情報検出手段で検出された位置変動の方向および速度からデータが損傷を受けた可能性のあるセクタを算出する要修復セクタ算出手段と、前記ライトフォールトが発生したセクタへの再データ書込みを行い前記要修復セクタ算出処理により算出されたセクタに対して前記半導体メモリに保存したデータで上書きするライトフォールトエラー処理手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】
この構成により、書込み動作中に衝撃を受け、オフセットライトにより隣接するトラックのデータが参照を受けたとしても、予め読出しておいたデータで上書きすることにより、修復することができる。また、予め読出したデータを半導体メモリに一時格納するため、磁気ディスク上に一時保管した場合に比べ、ヘッドの移動が少なく、磁気ディスク装置のパフォーマンス低下を最小限に抑えることができる。さらに、位置ずれ方向を検出しその方向のデータのみ上書き処理を行うため、磁気ディスク装置のパフォーマンス低下を最小限に抑えることができる。
【0017】
また、本発明の磁気ディスク装置は、予め読出しする近傍セクタの範囲および数の設定は、上位装置によりコマンドで設定することを特徴とする。
【0018】
この構成により、ユーザがデータ修復を行うかどうか、あるいはどの程度の範囲を修復するかを選択できる。例えばデータの信頼性を重視しない場合には、予め読出しする近傍セクタの範囲および数を0に設定することで近傍セクタのデータ修復を行わず、再書込み動作による磁気ディスク装置のパフォーマンス低下を最小限に抑えることができる。
【0019】
本発明のデータ書込み制御方法は、磁気ディスク上に記録されたサーボ情報に基づいて磁気記録再生ヘッドを前記磁気ディスク上の指定されたトラックへシークして位置決めを行った後前記トラック上の指定された開始データセクタから指定されたデータセクタ数分のデータ書込みもしくはデータ読出しを行う磁気ディスク装置のデータ書込み制御方法であって、前記トラックへのデータ書込み時に前記書込みを指定されたセクタの近傍のセクタのデータを予め読出し前記磁気ディスク上の別の領域に保存した後データ書込みを行い、前記セクタへのデータ書込み中にライトフォールトが発生したことを検知し、前記ライトフォールトが発生したセクタへの再データ書込みを行い前記近傍のセクタに対して前記別の領域に保存したデータで上書きすることを特徴とする。
【0020】
この構成により、書込み動作中に衝撃を受け、オフセットライトにより隣接するトラックのデータが損傷を受けたとしても、予め読出しておいたデータを上書きすることにより、修復することができる。また、予め読出したデータを磁気ディスク上の別の領域に一時格納するため、専用のバッファメモリを必要としない。
【0021】
また、本発明のデータ書込み制御方法は、磁気ディスク上に記録されたサーボ情報に基づいて磁気記録再生ヘッドを前記磁気ディスク上の指定されたトラックへシークして位置決めを行った後前記トラック上の指定された開始データセクタから指定されたデータセクタ数分のデータ書込みもしくはデータ読出しを行う磁気ディスク装置のデータ書込み制御方法であって、前記トラックへのデータ書込み時に前記書込みを指定されたセクタの近傍のセクタのデータを予め読出し前記磁気ディスク上の別の領域に保存した後データ書込みを行い、前記セクタへのデータライト中にライトフォールトが発生したことを検知すると共に前記磁気記録再生ヘッドの位置変動の方向および速度を検出し、前記位置変動の方向および速度からデータが損傷を受けた可能性のあるセクタを算出し、前記ライトフォールトが発生したセクタへの再データ書込みを行い前記データが損傷を受けた可能性のあるセクタに対して前記別の領域に保存したデータで上書きすることを特徴とする。
【0022】
この構成により、書込み動作中に衝撃を受け、オフセットライトにより隣接するトラックのデータが損傷を受けたとしても、予め読出しておいたデータで上書きすることにより、修復することができる。また、予め読出したデータを磁気ディスク上の別の領域に一時格納するため、専用のバッファメモリを必要としない。さらに、位置ずれ方向を検出しその方向のデータのみ上書き処理を行うため、再書込み動作による磁気ディスク装置のパフォーマンス低下を最小限に抑えることができる。
【0023】
さらに、本発明のデータ書込み制御方法は、磁気ディスク上に記録されたサーボ情報に基づいて磁気記録再生ヘッドを前記磁気ディスク上の指定されたトラックへシークして位置決めを行った後前記トラック上の指定された開始データセクタから指定されたデータセクタ数分のデータ書込みもしくはデータ読出しを行う磁気ディスク装置のデータ書込み制御方法であって、前記トラックへのデータ書込み時に前記書込みを指定されたセクタの近傍のセクタのデータを予め読出し書き換え可能な半導体メモリに保存した後データ書込みを行い、前記セクタへのデータ書込み中にライトフォールトが発生したことを検知し、前記ライトフォールトが発生したセクタへの再データ書込みを行い前記近傍のセクタに対して前記半導体メモリに保存したデータで上書きすることを特徴とする。
【0024】
この構成により、書込み動作中に衝撃を受け、オフセットライトにより隣接するトラックのデータが損傷を受けたとしても、予め読出しておいたデータで上書きすることにより、修復することができる。また、予め読出したデータを半導体メモリ上に一時格納するため、磁気ディスク上に一時格納した場合に比べ、ヘッドの移動が少なくなり、磁気ディスク装置のパフォーマンス低下を最小限に抑えることができる。
【0025】
そして、本発明のデータ書込み制御方法は、磁気ディスク上に記録されたサーボ情報に基づいて磁気記録再生ヘッドを前記磁気ディスク上の指定されたトラックへシークして位置決めを行った後前記トラック上の指定された開始データセクタから指定されたデータセクタ数分のデータ書込みもしくはデータ読出しを行う磁気ディスク装置のデータ書込み制御方法であって、前記トラックへのデータ書込み時に前記書込みを指定されたセクタの近傍のセクタのデータを予め読出し書き換え可能な半導体メモリに保存した後データ書込みを行い、前記セクタへのデータ書込み中にライトフォールトが発生したことを検知すると共に前記磁気記録再生ヘッドの位置変動の方向および速度を検出し、前記位置変動の方向および速度からデータが損傷を受けた可能性のあるセクタを算出し、前記ライトフォールトが発生したセクタへの再データ書込みを行い前記データが損傷を受けた可能性のあるセクタに対して前記半導体メモリに保存したデータで上書きすることを特徴とする。
【0026】
この構成により、書込み動作中に衝撃を受け、オフセットライトにより隣接するトラックのデータが損傷を受けたとしても、予め読出しておいたデータで上書きすることにより、修復することができる。また、予め読出したデータを半導体メモリに一時格納するため、磁気ディスク上に一時保管した場合に比べ、ヘッドの移動が少なく、磁気ディスク装置のパフォーマンス低下を最小限に抑えることができる。さらに、位置ずれ方向を検出しその方向のデータのみ上書き処理を行うため、磁気ディスク装置のパフォーマンス低下を最小限に抑えることができる。
【0027】
また、本発明のデータ書込み制御方法は、予め読出しする近傍セクタの範囲および数は、上位装置によりコマンドで設定することを特徴とする。
【0028】
この構成により、ユーザがデータ修復を行うか否か、あるいはどの程度の範囲を修復するかを選択できる。例えばデータの信頼性を重視しない場合には、予め読出しする近傍セクタの範囲および数を0に設定することで近傍セクタのデータ修復を行わず、再書込み動作による磁気ディスク装置のパフォーマンス低下を最小限に抑えることができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0030】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態の磁気ディスク装置の構成を示すブロック図である。図1において、磁気ディスク装置101 は、上位装置であるホスト114 に接続されている。
【0031】
磁気ディスク装置101は、データの記録媒体である磁気ディスク102と、磁気ディスク102に対してデータの記録再生を行う磁気記録再生ヘッド103と、磁気ディスク102を回転駆動するスピンドルモータ104と、磁気ディスク101の半径方向に磁気記録再生ヘッド103を往復運動させるVCM(Voice Coil Motor)105と、VCM105およびスピンドルモータ104へ電源供給し駆動するモータ駆動部106と、記録時には磁気記録再生ヘッド103に供給する記録データ信号の増幅を行い、再生時には磁気記録再生ヘッド103から供給される再生データ信号の増幅を行うプリアンプ部107と、記録時にはプリアンプ部107に供給する記録データの変調を行い、再生時にはプリアンプ部507から供給される再生データの復調を行う変復調部108と、モータ駆動部106および変復調部108の制御を行い、図示されていないデータ書込み制御手段およびライトフォールトエラー処理手段および位置変動情報検出手段を有するディスク制御部109と、ホスト114と接続されておりホスト114 から処理コマンドを受け取りデータの送受を行うホストインターフェース部111と、ディスク制御部109およびホストインターフェース部111を制御する制御CPU110と、制御CPU110で動作するプログラムを格納するROM112と、制御CPU110が動作する上で必要なデータを記録、あるいはデータの記録再生時のキャッシュメモリとして使用するRAM113とを具備する。
【0032】
次に上記のように構成された磁気ディスク装置101の動作について説明する。図2は磁気ディスク装置101におけるデータ書込み動作を示すフローチャートである。このフローチャートにおいて、ステップST201〜ST204がデータ書込み制御手段の処理動作に相当し、ステップST206〜ST209がライトフォールトエラー処理手段の処理動作に相当し、ステップST205が位置変動情報検出手段の処理動作に相当する。
【0033】
まず、ディスク制御部109は、ホスト114からのデータ書込み要求をホストインターフェース部111および制御CPU110を介して受ける(ステップST201)。次に、書込み要求を受けたセクタの近傍のセクタのデータを磁気ディスク102から読出す(ステップST202)。ここで近傍のセクタとは、前記書込み要求を受けたセクタが存在するトラックの両側に隣接する数トラックに位置し、前記書込み要求を受けたセクタの周辺のセクタであり、その範囲はホスト114からのコマンドにより可変とすることができる。
【0034】
次いで、前記読出した近傍のセクタのデータを磁気ディスク102上の別の領域に一時保存する(ステップST203)。そして、ホスト114からのデータ書込み処理を実行する(ステップST204)。
【0035】
次に、ライトフォールトが発生したか否かを判断する(ステップST205)。ここで、ライトフォールトが発生したか否かの判断は以下のように行う。書込み動作中に衝撃を受け、磁気記録再生ヘッド103が位置ずれを起こすと、ディスク制御部109は、プリアンプ部107および変復調部108を介して得られるサーボ情報から位置ずれを検出する。この検出された位置ずれ量が予め定めたしきい値を越えた場合にライトフォールトが発生したと判断する。
【0036】
ライトフォールトが発生しなかったと判断した場合(ステップST205でNO)、書込み処理を終了する。一方、ライトフォールトが発生したと判断した場合(ステップST205でYES)、書込み動作を停止し、ライトフォールトが発生したことを制御CPU110に通知する(ステップST206)。
【0037】
次に、再度磁気記録再生ヘッド103の位置決めを行い、ライトフォールトが発生したセクタから数セクタ遡ったセクタからデータの再書込みを行う(ステップST207)。
【0038】
次いで、前記予め読出して磁気ディスク102上の別の領域に保存しておいた近傍のセクタのデータを読出し(ステップST208)、次に、前記近傍のセクタにデータを上書きし(ステップST209)、書込み処理を終了する。
【0039】
このように本発明の第1の実施の形態によれば、データの書込みを要求されたセクタの近傍のデータを書込み処理実行前に磁気ディスク102上の別の領域に予め読出しておくため、書込み実行中にライトフォールトが発生して近傍のセクタのデータが損傷を受けたとしても、予め読出しておいたデータで上書きすることにより、修復することができる。
【0040】
また、予めデータを読出す近傍のセクタの範囲をユーザが指定することができ、データの信頼性が重要ではない場合や、大きな衝撃が加わる可能性が低い状況においては、狭い範囲を指定することにより、再書込み動作による磁気ディスク装置101のパフォーマンス劣化を抑えることができる。
【0041】
さらに、近傍のセクタのデータを磁気ディスク102上の別の領域に一時保存するため、専用のバッファメモリを搭載する必要がない。
【0042】
なお、本発明の第1の実施の形態においては、書込み要求を受けたセクタのデータを再書込みした後、近傍のセクタへの上書きを行ったが、これらの順序を逆にしてもよい。
【0043】
(第2の実施の形態)
次に本発明の第2の実施の形態について説明する。本発明の第2の実施の形態の磁気ディスク装置の構成は、制御CPU110が要修復セクタ算出手段を有する以外、第1の実施の形態(図1)と同じであり、データ書込み動作の内容が第1の実施の形態とは異なる。
【0044】
図3は本発明の第2の実施の形態におけるデータ書込み動作を示すフローチャートである。このフローチャートにおいて、データ書込み要求を受けて(ステップST301)からデータの書込み処理をする(ステップST304)までの動作は、第1の実施の形態のデータ書込み要求を受けて(ステップST201)からデータの書込み処理をする(ステップST204)までの動作と同様であるため説明を省略する。また、ステップST307が要修復セクタ算出の処理動作に相当する。
【0045】
データ書込み要求を受けて(ステップST301)からデータの書込み処理をする(ステップST304)までの処理が終了すると、ライトフォールトが発生したか否かを判断する(ステップST305)。ここで、ライトフォールトが発生したか否かの判断方法は、第1の実施の形態におけるステップST205と同様である。ライトフォールトが発生しなかったと判断した場合(ステップST305でNO)、書込み処理を終了する。一方、ライトフォールトが発生したと判断した場合(ステップST305でYES)、書込み動作を停止し、ライトフォールトが発生したことならびに磁気記録再生ヘッド502の位置ずれ方向および速度を制御CPU110に通知する(ステップST306)。
【0046】
次に、制御CPU110は、前記位置ずれの方向および速度から近傍のセクタの内、データが損傷を受けた可能性のあるセクタを算出する(ステップST307)。例えば、位置ずれが半径方向外側方向であれば外側のトラックのセクタのみ算出し、速度が遅ければ円周方向のセクタ数を少なく算出する。
【0047】
次いで、再度磁気記録再生ヘッド103の位置決めを行い、ライトフォールトが発生したセクタから数セクタ遡ったセクタからデータの再書込みを行う(ステップST308)。
【0048】
そして、前記予め読出して磁気ディスク102上の別の領域に保存しておいた近傍のセクタのデータの内前記ステップST307で算出した損傷を受けた可能性のあるセクタのデータを読出す(ステップST309)。そして、損傷を受けた可能性のある近傍のセクタにデータを上書きし(ステップST310)、書込み処理を終了する。
【0049】
このように本発明の第2の実施の形態によれば、データの書込みを要求されたセクタの近傍のデータを書込み処理実行前に磁気ディスク102上の別の領域に予め読出しておくため、書込み実行中にライトフォールトが発生して近傍のセクタのデータが損傷を受けたとしても、予め読出しておいたデータで上書きすることにより修復することができる。
【0050】
また、予めデータを読出す近傍のセクタの範囲をユーザが指定することができ、データの信頼性が重要ではない場合や、大きな衝撃が加わる可能性が低い状況においては、狭い範囲を指定することにより、再書込み動作による磁気ディスク装置101のパフォーマンス劣化を抑えることができる。
【0051】
さらに、位置ずれの方向および速度から損傷を受けた可能性のあるセクタを算出することにより再書込みを行うセクタ数を削減し、再書込み動作による磁気ディスク装置101のパフォーマンス劣化を最小限に抑えることができる。
【0052】
また、近傍のセクタのデータを磁気ディスク102上の別の領域に一時保存するため、専用のバッファメモリを搭載する必要がない。
【0053】
なお、本発明の第2の実施の形態においては、書込み要求を受けたセクタのデータを再書込みした後、近傍のセクタへの上書きを行ったが、これらの順序を逆にしてもよい。
【0054】
(第3の実施の形態)
図4は、本発明の第3の実施の形態の磁気ディスク装置の構成を示すブロック図である。図4において、磁気ディスク装置401は、上位装置であるホスト414に接続されている。
【0055】
磁気ディスク装置401は、データの記録媒体である磁気ディスク402と、磁気ディスク402に対してデータの記録再生を行う磁気記録再生ヘッド403と、磁気ディスク402を回転駆動するスピンドルモータ404と、磁気ディスク401の半径方向に磁気記録再生ヘッド403を往復運動させるVCM405と、VCM405およびスピンドルモータ404へ電源供給し駆動するモータ駆動部406と、記録時には磁気記録再生ヘッド403に供給する記録データ信号の増幅を行い、再生時には磁気記録再生ヘッド403から供給される再生データ信号の増幅を行うプリアンプ部407と、記録時にはプリアンプ部407に供給する記録データの変調を行い、再生時にはプリアンプ部407から供給される再生データの復調を行う変復調部408と、モータ駆動部406および変復調部408の制御を行い、図示されていないデータ書込み制御手段およびライトフォールトエラー処理手段および位置変動情報検出手段を有するディスク制御部409と、ホスト414と接続されておりホスト414から処理コマンドを受け取りデータの送受を行うホストインターフェース部411と、ディスク制御部409およびホストインターフェース部411を制御する制御する制御CPU410と、制御CPU410で動作するプログラムを格納するROM412と、制御CPU410が動作する上で必要なデータを記録、あるいはデータの記録再生時のキャッシュメモリとして使用するRAM413と、書込み要求を受けたセクタの近傍のデータを一時保存しておくための半導体メモリ415とを具備する。
【0056】
次に上記のように構成された磁気ディスク装置401の動作について説明する。図5は磁気ディスク装置401におけるデータ書込み動作を示すフローチャートである。このフローチャートにおいて、ステップST501〜ST504がデータ書込み制御手段の処理動作に相当し、ステップST506〜ST509がライトフォールトエラー処理手段の処理動作に相当し、ステップST505が位置変動情報検出手段の処理動作に相当する。
【0057】
まず、ディスク制御部409は、ホスト414からのデータ書込み要求をホストインターフェース部411および制御CPU410を介して受ける(ステップST501)。次に、書込み要求を受けたセクタの近傍のセクタのデータを磁気ディスク402から読出す(ステップST502)。ここで近傍のセクタとは、前記書込み要求を受けたセクタが存在するトラックの両側に隣接する数トラックに位置し、前記書込み要求を受けたセクタの周辺のセクタであり、その範囲はホスト414からのコマンドにより可変とすることができる。
【0058】
次いで、前記読出した近傍のセクタのデータを半導体メモリ415に一時保存する(ステップST503)。そして、ホスト414からのデータ書込み処理を実行する(ステップST504)。
【0059】
次に、ライトフォールトが発生したか否かを判断する(ステップST505)。ここで、ライトフォールトが発生したか否かの判断方法は、第1の実施の形態におけるステップST205と同様である。
【0060】
ライトフォールトが発生しなかったと判断した場合(ステップST505でNO)、書込み処理を終了する。一方、ライトフォールトが発生したと判断した場合(ステップST505でYES)、書込み動作を停止し、ライトフォールトが発生したことを制御CPU410に通知する(ステップST506)。
【0061】
次に、再度磁気記録再生ヘッド403の位置決めを行い、ライトフォールトが発生したセクタから数セクタ遡ったセクタからデータの再書込みを行う(ステップST507)。
【0062】
次いで、前記予め読出して半導体メモリ415に保存しておいた近傍のセクタのデータを読出し(ステップST508)、次に、近傍のセクタにデータを上書きし(ステップST509)、書込み処理を終了する。
【0063】
このように本発明の第3の実施の形態によれば、データの書込みを要求されたセクタの近傍のデータを書込み処理実行前に半導体メモリ415に予め読出しておくため、書込み実行中にライトフォールトが発生して近傍のセクタのデータが損傷を受けたとしても、予め読出しておいたデータで上書きすることにより修復することができる。
【0064】
また、予めデータを読出す近傍のセクタの範囲をユーザが指定することができ、データの信頼性が重要ではない場合や、大きな衝撃が加わる可能性が低い状況においては、狭い範囲を指定することにより、再書込み動作による磁気ディスク装置501のパフォーマンス劣化を抑えることができる。
【0065】
さらに、近傍のセクタのデータを半導体メモリ415に記録するため、磁気記録再生ヘッド403の移動が少なくて済み、再書込み動作による磁気ディスク装置401のパフォーマンス劣化を最小限に抑えることができる。
【0066】
なお、本発明の第3の実施の形態においては、書込み要求を受けたセクタのデータを再書込みした後、近傍のセクタへの上書きを行ったが、これらの順序を逆にしてもよい。
【0067】
また、本発明の第3の実施の形態においては、半導体メモリ415とRAM413とを別々の構成としたが、一つのメモリとして構成してもよい。
【0068】
(第4の実施の形態)
次に本発明の第4の実施の形態について説明する。本発明の第4の実施の形態の磁気ディスク装置の構成は、制御CPU410 が要修復セクタ算出手段を有する以外、第3の実施の形態と同じであり、データ書込み動作の内容が第3の実施の形態とは異なる。
【0069】
図6は本発明の第4の実施の形態におけるデータ書込み動作を示すフローチャートである。このフローチャートにおいて、データ書込み要求を受けて(ステップST601)からデータの書込み処理をする(ステップST604)までの動作は、第3の実施の形態のデータ書込み要求を受けて(ステップST501)からデータの書込み処理をする(ステップST504)までの動作と同様であるため説明を省略する。また、ステップST607が要修復セクタ算出手段の処理動作に相当する。
【0070】
データ書込み要求を受けて(ステップST601)からデータの書込み処理をする(ステップST604)までの処理が終了すると、ライトフォールトが発生したか否かを判断する(ステップST605)。ここで、ライトフォールトが発生したか否かの判断方法は、第1の実施の形態におけるステップST205と同様である。ライトフォールトが発生しなかったと判断した場合(ステップST605でNO)、書込み処理を終了する。一方、ライトフォールトが発生したと判断した場合(ステップST605でYES)、書込み動作を停止し、ライトフォールトが発生したことならびに磁気記録再生ヘッド403の位置ずれ方向および速度を制御CPU410に通知する(ステップST606)。
【0071】
次に、制御CPU410は、前記位置ずれの方向および速度から近傍のセクタの内、データが損傷を受けた可能性のあるセクタを算出する(ステップST607)。例えば、位置ずれが半径方向外側方向であれば外側のトラックのセクタのみ算出し、速度が遅ければ円周方向のセクタ数を少なく算出する。
【0072】
次いで、再度磁気記録再生ヘッド403の位置決めを行い、ライトフォールトが発生したセクタから数セクタ遡ったセクタからデータの再書込みを行う(ステップST608)。
【0073】
次に、前記予め読出して半導体メモリ415に保存しておいた近傍のセクタのデータのうち、前記ステップST607で算出した損傷を受けた可能性のあるセクタのデータを読出す(ステップST609)。そして、損傷を受けた可能性のある近傍のセクタにデータを上書きし(ステップST610)、書込み処理を終了する。
【0074】
このように本発明の第4の実施の形態によれば、データの書込みを要求されたセクタの近傍のデータを書込み処理実行前に半導体メモリ415に予め読出しておくため、書込み実行中にライトフォールトが発生して近傍のセクタのデータが損傷を受けたとしても、予め読出しておいたデータで上書きすることにより修復することができる。
【0075】
また、予めデータを読出す近傍のセクタの範囲をユーザが指定することができ、データの信頼性が重要ではない場合や、大きな衝撃が加わる可能性が低い状況においては、狭い範囲を指定することにより、再書込み動作による磁気ディスク装置401のパフォーマンス劣化を抑えることができる。
【0076】
さらに、近傍のセクタのデータを半導体メモリ415に記録するため、磁気記録再生ヘッド403の移動が少なくて済み、再書込み動作による磁気ディスク装置401のパフォーマンス劣化を最小限に抑えることができる。
【0077】
また、位置ずれの方向および速度から損傷を受けた可能性のあるセクタを算出することにより再書込みを行うセクタ数を削減し、再書込み動作による磁気ディスク装置401のパフォーマンス劣化を最小限に抑えることができる。
【0078】
なお、本発明の第4の実施の形態においては、書込み要求を受けたセクタのデータを再書込みした後、近傍のセクタの上書きを行ったが、これらの順序を逆にしてもよい。
【0079】
また、本発明の第4の実施の形態においては、半導体メモリ415とRAM413とを別々の構成としたが、一つのメモリとして構成してもよい。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、磁気ディスク上に記録されたサーボ情報に基づいて磁気記録再生ヘッドを前記磁気ディスク上の指定されたトラックへシークして位置決めを行った後前記トラック上の指定された開始データセクタから指定されたデータセクタ数分のデータ書込みもしくはデータ読出しを行う磁気ディスク装置において、前記トラックへのデータ書込み時に前記データ書込みを指定されたセクタの近傍のセクタのデータを予め読出し前記セクタへのデータ書込み中にライトフォールトが発生した場合前記ライトフォールトが発生したセクタへの再データ書込みを行い、前記近傍のセクタに対して予め読出しておいたデータを上書きすることにより、オフセットライトでデータ損傷を受けた可能性のある隣接トラックのデータが、エラー訂正処理を行っても読めない程損傷している場合であっても、予め読出しておいたデータにより、データの損傷を修復することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1および第2の実施の形態の磁気ディスク装置の構成を示すブロック図、
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるデータ書込み制御方法の動作フローを示すフローチャート、
【図3】本発明の第2の実施の形態におけるデータ書込み制御方法の動作フローを示すフローチャート、
【図4】本発明の第3および第4の実施の形態の磁気ディスク装置の構成を示すブロック図、
【図5】本発明の第3の実施の形態におけるデータ書込み制御方法の動作フローを示すフローチャート、
【図6】本発明の第4の実施の形態におけるデータ書込み制御方法の動作フローを示すフローチャートである。
【符号の説明】
101、401磁気ディスク装置
102、402磁気ディスク
103、403磁気記録再生ヘッド
104、404スピンドルモータ
105、405VCM
106、406モータ駆動部
107、407プリアンプ部
108、408変復調部
109、409ディスク制御部
110、410制御CPU
111、411ホストインターフェース部
112、412ROM
113、413RAM
114、414ホスト
415半導体メモリ
Claims (10)
- 磁気ディスク上に記録されたサーボ情報に基づいて磁気記録再生ヘッドを前記磁気ディスク上の指定されたトラックへシークして位置決めを行った後前記トラック上の指定された開始データセクタから指定されたデータセクタ数分のデータ書込みもしくはデータ読出しを行う磁気ディスク装置であって、前記トラックへのデータ書込み時に前記書込みを指定されたセクタの近傍のセクタのデータを予め読出し前記磁気ディスク上の別の領域に保存した後データ書込みを行うデータ書込み制御手段と、前記セクタへのデータ書込み中にライトフォールトが発生したことを検知する位置変動情報検出手段と、前記ライトフォールトの発生が検知された場合前記ライトフォールトが発生したセクタへの再データ書込みを行い前記近傍のセクタに対して前記磁気ディスク上の別の領域に保存したデータを上書きするライトフォールトエラー処理手段とを備えたことを特徴とする磁気ディスク装置。
- 磁気ディスク上に記録されたサーボ情報に基づいて磁気記録再生ヘッドを前記磁気ディスク上の指定されたトラックへシークして位置決めを行った後前記トラック上の指定された開始データセクタから指定されたデータセクタ数分のデータ書込みもしくはデータ読出しを行う磁気ディスク装置であって、前記トラックへのデータ書込み時に前記書込みを指定されたセクタの近傍のセクタのデータを予め読出し前記磁気ディスク上の別の領域に保存した後データ書込みを行うデータ書込み制御手段と、前記セクタへのデータライト中にライトフォールトが発生したことを検知すると共に前記磁気記録再生ヘッドの位置変動の方向および速度を検出する位置変動情報検出手段と、前記ライトフォールトの発生が検知された場合前記位置変動情報検出手段で検出された位置変動の方向および速度からデータが損傷を受けた可能性のあるセクタを算出する要修復セクタ算出手段と、前記ライトフォールトが発生したセクタへの再データ書込みを行い前記要修復セクタ算出段により算出されたセクタに対して前記磁気ディスク上の別の領域に保存したデータで上書きするライトフォールトエラー処理手段とを備えたことを特徴とする磁気ディスク装置。
- 磁気ディスク上に記録されたサーボ情報に基づいて磁気記録再生ヘッドを前記磁気ディスク上の指定されたトラックへシークして位置決めを行った後前記トラック上の指定された開始データセクタから指定されたデータセクタ数分のデータ書込みもしくはデータ読出しを行う磁気ディスク装置であって、書き換え可能な半導体メモリと、前記トラックへのデータ書込み時に前記書込みを指定されたセクタの近傍のセクタのデータを予め読出し前記半導体メモリに保存した後データ書込みを行うデータ書込み制御手段と、前記セクタへのデータ書込み中にライトフォールトが発生したことを検知する位置変動情報検出手段と、前記ライトフォールトの発生が検知された場合前記ライトフォールトが発生したセクタへの再データ書込みを行い前記近傍のセクタに対して前記半導体メモリに保存したデータで上書きするライトフォールトエラー処理手段とを備えたことを特徴とする磁気ディスク装置。
- 磁気ディスク上に記録されたサーボ情報に基づいて磁気記録再生ヘッドを前記磁気ディスク上の指定されたトラックへシークして位置決めを行った後前記トラック上の指定された開始データセクタから指定されたデータセクタ数分のデータ書込みもしくはデータ読出しを行う磁気ディスク装置であって、書き換え可能な半導体メモリと、前記トラックへのデータ書込み時に前記書込みを指定されたセクタの近傍のセクタのデータを予め読出し前記半導体メモリに保存した後データ書込みを行うデータ書込み制御手段と、前記セクタへのデータライト中にライトフォールトが発生したことを検知すると共に前記磁気記録再生ヘッドの位置変動の方向および速度を検出する位置変動情報検出手段と、前記ライトフォールトの発生が検知された場合前記位置変動情報検出手段で検出された位置変動の方向および速度からデータが損傷を受けた可能性のあるセクタを算出する要修復セクタ算出手段と、前記ライトフォールトが発生したセクタへの再データ書込みを行い前記要修復セクタ算出処理により算出されたセクタに対して前記半導体メモリに保存したデータで上書きするライトフォールトエラー処理手段とを備えたことを特徴とする磁気ディスク装置。
- 予め読出しする近傍セクタの範囲および数は、上位装置によりコマンドで設定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の磁気ディスク装置。
- 磁気ディスク上に記録されたサーボ情報に基づいて磁気記録再生ヘッドを前記磁気ディスク上の指定されたトラックへシークして位置決めを行った後前記トラック上の指定された開始データセクタから指定されたデータセクタ数分のデータ書込みもしくはデータ読出しを行う磁気ディスク装置のデータ書込み制御方法であって、前記トラックへのデータ書込み時に前記書込みを指定されたセクタの近傍のセクタのデータを予め読出し前記磁気ディスク上の別の領域に保存した後データ書込みを行い、前記セクタへのデータ書込み中にライトフォールトが発生したことを検知し、前記ライトフォールトが発生したセクタへの再データ書込みを行い前記近傍のセクタに対して前記別の領域に保存したデータで上書きすることを特徴とする磁気ディスク装置のデータ書込み制御方法。
- 磁気ディスク上に記録されたサーボ情報に基づいて磁気記録再生ヘッドを前記磁気ディスク上の指定されたトラックへシークして位置決めを行った後前記トラック上の指定された開始データセクタから指定されたデータセクタ数分のデータ書込みもしくはデータ読出しを行う磁気ディスク装置のデータ書込み制御方法であって、前記トラックへのデータ書込み時に前記書込みを指定されたセクタの近傍のセクタのデータを予め読出し前記磁気ディスク上の別の領域に保存した後データ書込みを行い、前記セクタへのデータライト中にライトフォールトが発生したことを検知すると共に前記磁気記録再生ヘッドの位置変動の方向および速度を検出し、前記位置変動の方向および速度からデータが損傷を受けた可能性のあるセクタを算出し、前記ライトフォールトが発生したセクタへの再データ書込みを行い前記データが損傷を受けた可能性のあるセクタに対して前記別の領域に保存したデータで上書きすることを特徴とする磁気ディスク装置のデータ書込み制御方法。
- 磁気ディスク上に記録されたサーボ情報に基づいて磁気記録再生ヘッドを前記磁気ディスク上の指定されたトラックへシークして位置決めを行った後前記トラック上の指定された開始データセクタから指定されたデータセクタ数分のデータ書込みもしくはデータ読出しを行う磁気ディスク装置のデータ書込み制御方法であって、前記トラックへのデータ書込み時に前記書込みを指定されたセクタの近傍のセクタのデータを予め読出し書き換え可能な半導体メモリに保存した後データ書込みを行い、前記セクタへのデータ書込み中にライトフォールトが発生したことを検知し、前記ライトフォールトが発生したセクタへの再データ書込みを行い前記近傍のセクタに対して前記半導体メモリに保存したデータで上書きすることを特徴とする磁気ディスク装置のデータ書込み制御方法。
- 磁気ディスク上に記録されたサーボ情報に基づいて磁気記録再生ヘッドを前記磁気ディスク上の指定されたトラックへシークして位置決めを行った後前記トラック上の指定された開始データセクタから指定されたデータセクタ数分のデータ書込みもしくはデータ読出しを行う磁気ディスク装置のデータ書込み制御方法であって、前記トラックへのデータ書込み時に前記書込みを指定されたセクタの近傍のセクタのデータを予め読出し書き換え可能な半導体メモリに保存した後データ書込みを行い、前記セクタへのデータ書込み中にライトフォールトが発生したことを検知すると共に前記磁気記録再生ヘッドの位置変動の方向および速度を検出し、前記位置変動の方向および速度からデータが損傷を受けた可能性のあるセクタを算出し、前記ライトフォールトが発生したセクタへの再データ書込みを行い前記データが損傷を受けた可能性のあるセクタに対して前記半導体メモリに保存したデータで上書きすることを特徴とする磁気ディスク装置のデータ書込み制御方法。
- 予め読出しする近傍セクタの範囲および数は、上位装置によりコマンドで設定することを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の磁気ディスク装置のデータ書込み制御方法。
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